JP2010249918A - マゼンタ静電荷現像用トナー、静電荷現像用現像剤、静電荷現像用トナーの製造方法、画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

マゼンタ静電荷現像用トナー、静電荷現像用現像剤、静電荷現像用トナーの製造方法、画像形成方法および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】マゼンタ静電荷現像用トナーの色再現性を向上させる。
【解決手段】マゼンタ静電荷現像用トナーは、静電荷現像用トナー中に含まれる着色剤及び離型剤を含まない形状係数SF1が110以下となる結着樹脂粒子が静電荷現像用トナー5000個に対して50個以下であり、かつ、中心粒径が5nm以上70nm以下の無機微粒子が静電荷現像用トナー質量に対して0.01質量%以上0.4質量%以下で含有され、着色剤としてアゾ基を有するマゼンタ系着色剤を含有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、マゼンタ静電荷現像用トナー、静電荷現像用現像剤、静電荷現像用トナーの製造方法、画像形成方法および画像形成装置に関する。
電子写真法等のように、静電潜像を経て画像情報を可視化する方法は、現在各種の分野で広く利用されている。前記電子写真法においては、帯電工程、露光工程等を経て電子写真用感光体(静電潜像担持体、以下、「感光体」という場合がある)表面の静電潜像を静電荷現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう)により現像し、転写工程、定着工程等を経て前記静電潜像が可視化される。
トナーの製造方法には、多くの方法が知られ、結着樹脂、着色剤等を混合し、これを溶融、粉砕、分級して得る混練粉砕法と重合性単量体を着色剤等とともに液中に分散し、これを重合させる懸濁重合法、樹脂粒子と着色剤等を液中で凝集させ、これを融合する乳化重合粒子凝集法等の化学製法が知られている。
一般に化学製法のトナーは、混練粉砕法に比較し構造の制御性に優れ、特に乳化重合粒子凝集法では、トナー粒径に相当する凝集粒子を形成し、その後加熱することによって凝集粒子を融合・合一しトナーとする製造方法であるが、さらに、トナーにおける内部層から表面層への自由な制御を行うことにより、より精密な粒子構造制御を実現することができる。
上記乳化重合粒子凝集法として、例えば、特許文献1に記載のラテックスポリマーの調製法が提案されている。
トナーに添加する着色剤、離型剤以外の添加剤についても多くの検討がなされ、例えば特許文献2にはパールネックレスタイプのシリカをトナー内部に添加し、対フィルミング性を向上させる提案が、また、特許文献3にはトナー中に2種のコロイダルシリカを添加する実施例が見られる。
また着色剤に関しても、シリカを内部に添加したトナーで、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントイエロー74等が検討され、トナーのフィルミングを防止する提案が特許文献4でなされている。
米国特許第5,853,943号明細書 特開2009−42386号公報 特開2007−334139号公報 特開2006−171139号公報
ところで、トナー中に、トナー粒子と粒径が同じまたは近似する着色剤や離型剤を含有しない無着色の粒子(以下、「無着色結着樹脂粒子」という場合がある)が混入している場合、トナー中に混入している上記無着色結着樹脂粒子は、現像されにくいため、現像器内に残留しやすい。一方、トリクル機構を持たない画像形成装置において、長期間画像出力を行うと、トナー中に混入している上記無着色結着樹脂粒子は、現像されにくいことから、現像器内に残留していき、その結果、現像器内のトナーの帯電分布が変化して、最終的には、上記無着色結着樹脂粒子を通常のトナー組成に比べ多く含んだ形で現像され、例えばハーフトーン画像を出力した場合に色抜けといった画像欠陥の発生が目立つものとなり、色再現性が劣化する場合がある。
本発明は、トナー中における上記無着色結着樹脂粒子の混入量、無機粒子の粒径と添加量及び着色剤種を制限することにより、トリクル機構を持たない画像形成装置であっても、経時における現像器内のトナーの帯電分布の変化を抑制し、ハーフトーン画像を出力した場合の色再現性を実現することを主な目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下に示す本発明を完成するに至った。本願発明は、以下の特徴を有する。
(1)静電荷現像用トナー中に含まれる着色剤及び離型剤を含まない形状係数SF1が110以下となる結着樹脂粒子が静電荷現像用トナー5000個に対して50個以下であり、かつ、中心粒径が5nm以上70nm以下の無機微粒子が静電荷現像用トナー質量に対して0.01質量%以上0.4質量%以下で含有され、着色剤としてアゾ基を有するマゼンタ系着色剤を含有するマゼンタ静電荷現像用トナーである。
(2)上記(1)に記載のマゼンタ静電荷現像用トナーとキャリアからなる静電荷現像用現像剤である。
(3)アゾ基を有するマゼンタ系着色剤と無機微粒子とに凝集剤を添加して着色剤と無機微粒子の凝集分散液を調製する工程と、前記アゾ基を有するマゼンタ系着色剤と無機微粒子の凝集分散液と結着樹脂粒子を分散した結着樹脂粒子分散液と離型剤を分散した離型剤分散液とを混合し、離形剤と結着樹脂粒子と着色剤と無機微粒子とを含有するトナー粒径の粒子に凝集させる凝集工程と、得られた凝集体を結着樹脂粒子のガラス転移温度以上の温度に加熱し融合させトナー粒子を形成する融合工程と、を含む静電荷現像用トナーの製造方法である。
(4)感光体を帯電する帯電工程と、帯電した感光体に露光して感光体上に潜像を作成する露光工程と、潜像を現像し現像像を作成する現像工程と、現像像を被転写体上に転写する転写工程と、定着基材上のトナーを加熱定着する定着工程とを含む画像形成方法であり、前記トナーが上記(1)に記載のマゼンタ静電荷現像用トナーである画像形成方法である。
(5)潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を静電荷現像用現像剤を用いて現像する現像手段と、現像されたトナー画像を中間転写体を介してまたは介さずに被転写体上に転写する転写手段と、前記被転写体上のトナー画像を加定着する定着手段と、を含む画像形成装置であり、前記静電荷現像用現像剤が、上記(2)に記載の静電荷現像用現像剤である画像形成装置である。
本願請求項1に記載の発明によれば、トリクル機構を持たない画像形成装置に用いた時であっても、経時における現像器内のトナーの帯電分布の変化が抑制され、ハーフトーン画像を出力した場合の色抜けといった画像欠陥の発生が抑制され、色再現性が実現される。
本願請求項2に記載の発明によれば、ハーフトーン画像を出力した場合の色抜けといった画像欠陥の発生が抑制され、色再現性が実現される。
本願請求項3に記載の発明によれば、他の着色剤より分散性が劣るモノアゾ系顔料からなる着色剤の分散性が向上し、着色剤を含有しない結着樹脂粒子の生成が抑制される。
本願請求項4に記載の発明によれば、画像形成を行った時に、ハーフトーン画像を出力した場合の色抜けといった画像欠陥の発生が抑制され、色再現性が実現される。
本願請求項5に記載の発明によれば、画像形成装置に用いて画像形成を行った時に、ハーフトーン画像を出力した場合の色抜けといった画像欠陥の発生が抑制され、色再現性が実現される。
本発明の実施の形態におけるトナーの製造方法に用いる結着樹脂粒子の製造装置の一例の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態における各分散液を用いたトナー粒子の製造装置の一例の構成を示す模式図である。 本発明の画像形成方法に用いる画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。
本発明の実施の形態におけるマゼンタ静電荷現像用トナー、静電荷現像用現像剤、静電荷現像用トナーの製造方法、画像形成方法および画像形成装置について、以下に説明する。
[静電荷現像用トナーおよびその製造方法]
本実施の形態のマゼンタ静電荷現像用トナー(以下「マゼンタトナー」ともいう)は、マゼンタ静電荷現像用トナー中に含まれる着色剤及び離型剤を含まない形状係数SF1が110以下となる結着樹脂粒子が静電荷現像用トナー5000個に対して50個以下であり、かつ、中心粒径が5nm以上70nm以下の無機微粒子がマゼンタ静電荷現像用トナーの質量に対して0.01質量%以上0.4質量%以下で含有され、着色剤としてアゾ基を有するマゼンタ系着色剤を含有するマゼンタ静電荷現像用トナーである。
トナーの粘度をある程度制御するための手段として無機微粒子をトナー粒子の内部に添加する方法が知られている。これはトナーを構成する結着樹脂の樹脂鎖の間にあることでフィラーとして働き、樹脂分子間の凝集性を制御するものであると考えられている。その添加量が多い場合、粘度の変化が大きすぎ定着性の制御は逆に困難になる場合がある。通常定着されるのは用紙であり、繊維による凹凸が存在するため、トナー粒子が凹部にある場合と凸部にある場合とでは、トナーに係る熱量は異なる。これはトナーを加熱し融着するためには同時に用紙の加熱も必要であって、用紙の凸部分ほど用紙の加熱がされにくいためである。その結果、用紙凸部分にあるトナーは凹部分のトナーよりも加熱されにくくなるため、光沢に差が生じやすい。加えてトナー径に相当する樹脂粒子が存在する場合、樹脂粒子は離型剤を含有しないため定着時にオフセットしやすい。特にハーフトーン部分ではトナー粒子が少ないためトナー粒子から供給される離型剤量も少なく、そのためよりオフセットが生じやすく、さらに用紙の凸部分にあるトナーは加熱温度が低いため離型剤のしみ出しがさら少なく、その結果ハーフトーン部分は用紙の凸部分ほど樹脂粒子のオフセットに伴ってトナー粒子もオフセットしやすくなる。
そこで、本願は、トナー内部に無機微粒子をトナー総量に対して0.01〜0.4重量%有し、同時にアゾ基を有するマゼンタ系着色剤を含有することで、アゾ基部分の極性により無機微粒子をトナー内部に添加しやすくする。その結果トナーの加熱による粘性の差をある程度抑制し、加えて樹脂粒子を5000個中50個以下にすることによるオフセットの発生といった課題を生じないトナーを得られると考えられる。
上記マゼンタ系着色剤としては、下記式(1)に代表されるC.I.Pigment Red 146、C.I.Pigment Red 2、5、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、21、22、23、31、32、95、112、114、119、136、147、148、150、164、170、184、187、188、210、212、213、222、223、238、245、253、256、258、261、266、267、268、269等のβ−ナフトール系顔料;下記式(2)に代表されるC.I.Pigment Red 57:1、他にはC.I.Pigment Red 18:1、48:2、48:3、48:4、48:5、50:1、51、52:1、52:2、53:1、53:2、53:3、58:2、58:4、64:1、68、200等のアゾレーキ系顔料;C.I.Pigment Red 37、38、41、111、C.I.Pigment Orange 13、15、16、34、44等のジスアゾ系顔料;C.I.Pigment Red 144、166、214、220、221、242、248、262、C.I.Pigment Orange 31等のジスアゾ縮合系顔料が挙げられる。

中心粒径が5nm以上70nm以下の無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア等の、通常トナー表面の外添剤として使用されるすべての無機微粒子が挙げられる。
内添される上記無機微粒子の含有量が、トナー質量に対して0.01質量%未満または0.4質量%を超える場合、トナー粒子の5000個中における上述のアゾ基を有するマゼンタ系着色剤及び離形剤を含まない結着樹脂粒子の個数が50個を超え、後述する画像形成装置により画像形成した際にハーフトーン画像の色再現性が損なわれる場合がある。
また、着色剤及び離型剤を含まない形状係数SF1が110以下となる真球形状の結着樹脂粒子(以下「無着色結着樹脂粒子」という)が静電荷現像用トナー5000個に対して50個を超えた場合、トナー中に混入している無着色結着樹脂粒子は、真球形状であるため現像機内でのキャリアとの接触が少なくなり、その結果、帯電が低いまま残りやすく、現像されにくいため、現像器内に残留していく。現像器内の無着色結着樹脂粒子量が増加していくと、現像器内のトナーの帯電分布が変化して、最終的には、上記無着色結着樹脂粒子を通常のトナー組成に比べ多く含んだ形で現像され、例えばハーフトーン画像を出力した場合に色抜けといった画像欠陥の発生が目立つものとなり、色再現性が劣化する場合がある。本実施の形態では、マゼンタ静電荷現像用トナー中に含まれる着色剤及び離型剤を含まない形状係数SF1が110以下となる結着樹脂粒子が静電荷現像用トナー5000個に対して30個以下であることが好ましい。
更に、本実施の形態のトナーを構成する上記以外の各種材料について以下に説明する。
使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等を挙げることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等を挙げることができる。
本実施の形態のトナーに用いる離型剤としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を示すシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類や、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系・石油系ワックス、脂肪酸エステル、モンタン酸エステル、カルボン酸エステル等のエステル系ワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。これらの離型剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本実施の形態のトナーに用いる好ましい離型剤は、結着樹脂に対して相溶性が低い離型剤、例えば、ポリエチレン、パラフィン、ポリオレフィン等の極性の低い離型剤が好ましく、さらに定着時の離型剤のしみ出しにより、他の離型剤に比べ離型性において有利となる。またこの重量平均分子量は500から5000、溶融温度は60℃から100℃がトナーの用紙からの剥離性の良さ、また前述のハーフトーン時の再現性不良の現れにくさの観点から好ましい。前述のように、離型剤は、トナー内から短時間で定着部材と画像の間に入る必要があることから、離型剤は、上記例示した離型剤の種類、重量平均分子量、溶融温度の離型剤が好ましい。
その他、必要に応じて内添剤、帯電制御剤、有機粒子等の種々の成分を添加することができる。内添剤としては、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、又はこれら金属を含む化合物などの磁性体等が挙げられる。帯電制御剤としては、例えば4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロムなどの錯体からなる染料、トリフェニルメタン系顔料などが挙げられる。
また、凝集剤としては、界面活性剤のほか、無機塩、2価以上の金属塩を好適に用いることができる。特に、金属塩を用いる場合、凝集性制御及びトナー帯電性などの特性において好ましい。後述するトナーの製造方法において詳細に説明する。
本実施の形態におけるトナーの体積平均粒子径は、3〜10μmであり、3〜9μmが好ましく、3〜8μmがより好ましい。また、本実施の形態のトナーの数平均粒子径は、3〜10μmが好ましく、2〜8μmがより好ましい。粒子径が小さすぎると製造性が不安定になるばかりでなく、帯電性が不十分になり、現像性が低下することがあり、大きすぎると画像の解像性が低下する。
本実施の形態におけるトナーの製造方法は、予めアゾ基を有するマゼンタ系着色剤と無機微粒子とに凝集剤を添加して着色剤と無機微粒子の凝集分散液を調製する工程と、前記アゾ基を有するマゼンタ系着色剤と無機微粒子の凝集分散液と結着樹脂粒子を分散した結着樹脂粒子分散液と離型剤を分散した離型剤分散液とを混合し、離形剤と結着樹脂粒子と着色剤と無機微粒子とを含有するトナー粒径の粒子に凝集させる凝集工程と、得られた凝集体を結着樹脂粒子のガラス転移点以上の温度に加熱し融合させトナー粒子を形成する融合工程と、を含む。
上述したマゼンタ系着色剤は、他のカーボンブラックやシアン顔料に比べ分散しにくい特性を有する。そこで、本実施の形態では、予めアゾ基を有するマゼンタ系着色剤と無機微粒子とに凝集剤を添加して着色剤と無機微粒子の凝集分散液を調製し、アゾ基を有するマゼンタ系着色剤の粒子の表面に、上記中心粒径を有する無機微粒子を存在させ、着色剤を有する分散液において上記マゼンタ系着色剤の局所的な凝集を抑制し、トナー中の着色剤の分散不良により生じる粘度の制御を容易にしている。
そこで、図1及び図2を用いて、本実施の形態における乳化重合凝集法によるトナーの製造方法の一例を以下に説明する。
図1には、本実施の形態におけるトナーの製造方法に用いる乳化重合装置の構成の一例が示されている。乳化重合装置は、トナー製造時に用いる結着樹脂粒子の製造装置であり、一種以上の重合体単量体と水と必要に応じて界面活性剤とを乳化する乳化装置10と、乳化槽12にて調製された重合体単量体含有乳化液に開始剤を添加して乳化重合を行い、結着樹脂粒子を調製する重合装置20と、必要に応じて、重合槽22により調製された結着樹脂粒子を含む溶液を貯留し静置するための貯留槽30とを備える。
乳化装置10は、乳化槽12と、乳化槽12内の乳化液18を撹拌する撹拌部材16を備えた撹拌棒15と、撹拌棒15を回転駆動させる駆動源14とが設けられている。また、重合装置20は、乳化装置10の乳化槽12の底部より抜き取られ、配管19を介して乳化液が導入される重合槽22と、重合槽22内の乳化重合液28を撹拌する撹拌部材26を備えた撹拌棒25と、撹拌棒25を回転駆動させる駆動源24とが設けられている。また、貯留槽30は、配管29を介して重合槽22により調製された結着樹脂粒子を含む溶液が貯留され、比重により、着色剤、離型剤を含まないトナーと類似した大きさの無着色結着樹脂粒子と、例えば1μm以下の粒径を有する結着樹脂粒子とを分別する。
本実施の形態では、以下に示す(I)から(III)のいずれか又はすべての工程を用いて結着樹脂粒子を形成する。
(I)の工程として、乳化装置10において、結着樹脂を調製するための重合性単量体を含む油相と、水相とを高速撹拌を行いながら乳化して重合性単量体含有乳化液18を調製する。ここで、「高速撹拌」とは、通常の乳化工程における撹拌速度、例えば1000rpmに対して1.2倍以上の速度のことをいう。更に、上記乳化装置10において、高速撹拌時に、一旦、通常の乳化液調製温度(例えば、30℃)に対し、−3℃から−20℃の範囲で、乳化槽12を冷却する。これにより、上述したように、可溶化ミセルにおける重合性単量体の偏りが抑制され、冷却しない場合に比べ、着色剤、離型剤を含まないトナーと類似した大きさの無着色結着樹脂粒子生成が抑制される。
(II)の工程として、重合装置20において、水相中に添加した重合性単量体含有乳化液18に重合開始剤を添加する時に高速撹拌して重合性単量体を重合し結着樹脂粒子を調製する。ここで、「高速撹拌」とは、通常の乳化工程における撹拌速度、例えば160rpmから240rpmに対して1.5倍以上の速度のことをいう。次いで、重合促進させる段階では、攪拌を低下させることにより、該無着色結着樹脂粒子の形状を制御することが出来る。具体的には攪拌を前記1.5倍以上にした速度を0.9〜1.1倍に低下させることで形状係数SF1を120以下に制御される。
(III)の工程として、貯留槽30にて、重合槽22により調製された結着樹脂粒子を含む溶液38を静置させ、粒径に応じた沈降速度の違いにより、トナー粒子大の粗大結着樹脂粒子は貯留槽30内に沈降させ、例えば1μm以下の粒径を有する結着樹脂粒子と分離する。そして、静置後の貯留槽30内の溶液の上澄み側、例えば1μm以下の粒径を有する結着樹脂粒子を含む溶液を採取し、後段のトナー作製工程供する。静置時間は、結着樹脂の種類、及び比重制御剤の添加に応じて異なるため、適宜選択されるが、深さ25cmの槽での場合は、例えば、15時間以上48時間以下が目安となる。
または、貯留槽30に一旦、重合槽22により調製された結着樹脂粒子を含む溶液38を遠心分離装置(図示せず)により、例えば1μm以下の粒径を有する結着樹脂粒子とそれ以上の大きさの結着樹脂粒子とを分別する。かかる場合も、遠心分離後の上済み、例えば1μm以下の粒径を有する結着樹脂粒子を含む溶液を採取し、採取された上澄みの1μm以下の粒径を有する結着樹脂粒子を含む溶液を、後段の結着樹脂粒子分散液に供する。結着樹脂の種類や、樹脂粒子の粒度分布に応じて異なるため、適宜選択されるが、500Gから1000Gの遠心効果を加えて分離される。
以上、乳化重合による結着樹脂粒子の製造方法について例示したが、これに限るものではなく、懸濁重合法により同様に結着樹脂粒子を製造しても良い。
したがって、着色剤−無機微粒子凝集分散液58を調製する場合、図2に示すように、まず、バルブ45を閉じたままバルブ41,43を開にして着色剤貯留槽40と無機微粒子貯留槽42からそれぞれ予め定められた量の着色剤溶液と無機微粒子溶液を着色剤−無機微粒子凝集分散液槽50に送液して槽内で撹拌した後、予め定められた時間後にバルブ41,43を閉じ、バルブ45を開にして凝集剤貯留槽44から凝集剤溶液の予め定められた量を着色剤−無機微粒子凝集分散液槽50に送液して高速で撹拌することにより、着色剤−無機微粒子凝集分散液58を調製する。ここで、「高速撹拌」とは、通常の着色剤分散液の調製工程における撹拌速度、例えば着色剤−無機微粒子凝集分散液58を調製する時の攪拌に対して1.2倍から1.5倍以上の速度のことをいう。また、凝集剤溶液の予め定められた量とは、着色剤−無機微粒子凝集分散液58のpHが8から10になる量をいい、予め定められた時間後とは、着色剤と無機微粒子との分散状況に応じて適宜選択される。ここで、着色剤−無機微粒子凝集分散液槽50には、撹拌部材56を備えた撹拌棒55と、撹拌棒55を回転駆動させる駆動源54とが設けられている。
さらに、本実施の形態における各分散液を用いた凝集法によるトナーの製造方法に用いる装置は、図1の貯留槽30において分離された例えば1μm以下の粒径を有する結着樹脂粒子を含有する結着樹脂粒子分散液68を貯留する結着樹脂粒子分散液貯留槽60と、離形剤を含有する離形剤分散液78を貯留する離形剤分散液貯留槽70と、トナー粒子調製槽80とを備えている。トナー粒子調製槽80には、槽内の溶液を撹拌する撹拌部材86を備えた撹拌棒85と、撹拌棒85を回転駆動させる駆動源84とが設けられている。また、トナー粒子調製槽80は、着色剤−無機微粒子凝集分散液槽50と結着樹脂粒子分散液貯留槽60と離形剤分散液貯留槽70と、それぞれバルブ52,62,72を有する送液路を介して接続されている。また、トナー粒子調製槽80は、図示しない加熱手段(例えばジャケット)がその外周に設けられている。
したがって、トナー粒子を調製する場合、バルブ52,62,72をそれぞれ開にし、着色剤−無機微粒子凝集分散液槽50と結着樹脂粒子分散液貯留槽60と離形剤分散液貯留槽70から、それぞれ着色剤−無機微粒子凝集分散液58と結着樹脂粒子分散液68と離形剤分散液78をトナー粒子調製槽80に送液し、一方、撹拌部材86を撹拌して、上記各分散液を混合した後、混合溶液のpHが弱酸性(例えばpH4から5)になるように、例えば酸性の凝集剤を含む溶液を添加して(図示せず)、離形剤と結着樹脂粒子と着色剤と無機微粒子とを凝集させてトナー粒径の凝集粒子を形成させる。さらに、得られた凝集体を結着樹脂粒子のガラス転移点以上の温度に加熱し融合させトナー粒子を含むトナー粒子分散液88を形成させ、その後適宜濾過及び乾燥を経て静電荷現像用トナーを製造する。ここで、トナー粒子調製槽80に添加される酸性の凝集剤としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の酸類、ポリ塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅等の無機酸の金属塩などが用いられる。
[静電荷現像用現像剤]
以上説明した本発明の静電荷現像トナーの製造方法により得られるトナーは、静電荷現像剤として使用される。この現像剤は、この静電荷現像トナーを含有することの外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。静電荷現像トナーを、単独で用いると一成分系の静電荷現像剤として調製され、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷現像剤として調製される。
キャリアとしては、特に制限はなく、それ自体公知のキャリアが挙げられ、例えば、特開昭62−39879号公報、特開昭56−11461号公報等に記載された樹脂被覆キャリア等の公知のキャリアを使用することができる。
キャリアの具体例としては、以下の樹脂被覆キャリアが挙げられる。即ち、該キャリアの核体粒子としては、通常の鉄粉、フェライト、マグネタイト造型物などが挙げられ、その平均粒径は30〜200μm程度である。前記核体粒子の被覆樹脂としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸類、ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒素アクリル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、エチレン、プロピレン等のポリオレフィン類、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のシリコーン類、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン等のビニル系フッ素含有モノマーの共重合体、ビスフェノール、グリコール等を含むポリエステル類、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、などが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上併用してもよい。該被覆樹脂の量としては、キャリアに対して0.1〜10質量部程度であり、0.5〜3.0質量部が好ましい。前記キャリアの製造には、加熱型ニーダー、加熱型ヘンシェルミキサー、UMミキサーなどを使用することができ、前記被覆樹脂の量によっては、加熱型流動転動床、加熱型キルンなどを使用することができる。
なお、静電荷現像剤における、静電荷現像トナーと、キャリアとの混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
[画像形成装置]
次に、本実施の形態の画像形成装置について説明する。
図3は、本実施の形態の画像形成方法により画像を形成するための、画像形成装置の構成例を示す概略図である。図示した画像形成装置200は、ハウジング400内において4つの電子写真感光体401a〜401dが中間転写ベルト409に沿って相互に並列に配置されている。電子写真感光体401a〜401dは、例えば、電子写真感光体401aがイエロー、電子写真感光体401bがマゼンタ、電子写真感光体401cがシアン、電子写真感光体401dがブラックの色からなる画像をそれぞれ形成することが可能である。
電子写真感光体401a〜401dのそれぞれは所定の方向(紙面上は反時計回り)に回転可能であり、その回転方向に沿って帯電ロール402a〜402d、現像装置404a〜404d、1次転写ロール410a〜410d、クリーニングブレード415a〜415dが配置されている。現像装置404a〜404dのそれぞれにはトナーカートリッジ405a〜405dに収容されたブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナーが供給可能であり、また、1次転写ロール410a〜410dはそれぞれ中間転写ベルト409を介して電子写真感光体401a〜401dに当接している。
さらに、ハウジング400内の所定の位置には露光装置403が配置されており、露光装置403から出射された光ビームを帯電後の電子写真感光体401a〜401dの表面に照射することが可能となっている。これにより、電子写真感光体401a〜401dの回転工程において帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングの各工程が順次行われ、各色のトナー像が中間転写ベルト409上に重ねて転写される。
ここで、帯電ロール402a〜402dは、電子写真感光体401a〜401dの表面に導電性部材(帯電ロール)を接触させて感光体に電圧を均一に印加し、感光体表面を所定の電位に帯電させるものである(帯電工程)。なお本実施形態において示した帯電ロールの他、帯電ブラシ、帯電フィルム若しくは帯電チューブなどを用いて接触帯電方式による帯電を行ってもよい。また、コロトロン若しくはスコロトロンを用いた非接触方式による帯電を行ってもよい。
露光装置403としては、電子写真感光体401a〜401dの表面に、半導体レーザー、LED(light emitting diode)、液晶シャッター等の光源を所望の像様に露光できる光学系装置等を用いることができる。これらの中でも、非干渉光を露光可能な露光装置を用いると、電子写真感光体401a〜401dの導電性基体と感光層との間での干渉縞を防止することができる。
現像装置404a〜404dには、上述の二成分静電荷像現像剤を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置を用いて行うことができる(現像工程)。そのような現像装置としては、二成分静電荷像現像用現像剤を用いる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜公知のものを選択することができる。一次転写工程では、1次転写ロール410a〜410dに、像担持体に担持されたトナーと逆極性の1次転写バイアスが印加されることで、像担持体から中間転写ベルト409へ各色のトナーが順次1次転写される。
クリーニングブレード415a〜415dは、転写工程後の電子写真感光体の表面に付着した残存トナーを除去するためのもので、これにより清浄面化された電子写真感光体は上記の画像形成プロセスに繰り返し供される。クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。
中間転写ベルト409は駆動ロール406、バックアップロール408及びテンションロール407により所定の張力をもって支持されており、これらのロールの回転によりたわみを生じることなく回転可能となっている。また、2次転写ロール413は、中間転写ベルト409を介してバックアップロール408と当接するように配置されている。
2次転写ロール413に、中間転写体上のトナーと逆極性の2次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルトから記録媒体へトナーが2次転写される。バックアップロール408と2次転写ロール413との間を通った中間転写ベルト409は、例えば駆動ロール406の近傍に配置されたクリーニングブレード416或いは、除電器(不図示)により清浄面化された後、次の画像形成プロセスに繰り返し供される。また、ハウジング400内の所定の位置にはトレイ(被転写媒体トレイ)411が設けられており、トレイ411内の紙などの被転写媒体500が移送ロール412により中間転写ベルト409と2次転写ロール413との間、さらには相互に当接する2個の定着ロール414の間に順次移送された後、ハウジング400の外部に排紙される。
本実施の形態における画像形成装置は、定着装置に特徴があり、電源を入れてから定着ロール414が加温され加温が停止される温度をTとするとき、Tを超えた最大温度がT+20℃以下であることが好ましく、さらにはT+10℃以下がさらに好ましい。この範囲であると定着時の光沢ムラを制御しやすい。具体的な制御方法は、定着部材である定着ロール414の電源である、例えばハロゲンランプにかかる電力を、制御温度に近くなった段階で段階的に低下させる方法等が挙げられる。
[画像形成方法]
本実施の形態における画像形成方法は、少なくとも、像保持体を帯電させる工程と、像保持体上に潜像を形成する工程と、潜像担持体上の潜像を上述した電子写真用現像剤を用いて現像する工程と、現像されたトナー像を中間転写体上に転写する1次転写工程と、前記中間転写体に転写されたトナー像を、記録媒体に転写する2次転写工程と、前記トナー画像を熱と圧力によって定着する工程とを有する。前記現像剤は、少なくとも、本発明の静電荷現像用トナーを含有する現像剤である。前記現像剤は、一成分系、二成分系のいずれの態様であってもよい。
上記の各工程は、いずれも画像形成方法において公知の工程が利用できる。
潜像保持体としては、例えば、電子写真感光体及び誘電記録体等が使用できる。電子写真感光体の場合、該電子写真感光体の表面を、コロトロン帯電器、接触帯電器等により一様に帯電した後、露光し、静電潜像を形成する(潜像形成工程)。次いで、表面に現像剤層を形成させた現像ロールと接触若しくは近接させて、静電潜像にトナーの粒子を付着させ、電子写真感光体上にトナー画像を形成する(現像工程)。形成されたトナー画像は、コロトロン帯電器等を利用して紙等の被転写体表面に転写される(転写工程)。さらに、必要に応じて、被転写体表面に転写されたトナー画像は、定着機により熱定着され、最終的なトナー画像が形成される。
なお、前記定着機による熱定着の際には、オフセット等を防止するため、通常の定着機における定着部材には、離型剤が供給されるが、本実施の形態における画像形成装置の定着機には、離型剤は供給する必要がなく、オイルレスで定着がなされる。
熱定着に用いる定着部材であるローラあるいはベルトの表面に、離型剤を供給する方法としては、特に制限はなく、例えば、液体離型剤を含浸したパッドを用いるパッド方式、ウエブ方式、ローラ方式、非接触型のシャワー方式(スプレー方式)等が挙げられ、中でも、ウエブ方式、ローラ方式が好ましい。これらの方式の場合、前記離型剤を均一に供給でき、しかも供給量をコントロールすることが容易な点で有利である。なお、シャワー方式により前記定着部材の全体に均一に前記離型剤を供給するには、別途ブレード等を用いる必要がある。
トナー画像を転写する被転写体(記録材)としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。
[付記]
(1)マゼンタ系着色剤は、C.I.Pigment Red 146、C.I.Pigment Red 2、5、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、21、22、23、31、32、95、112、114、119、136、147、148、150、164、170、184、187、188、210、212、213、222、223、238、245、253、256、258、261、266、267、268、269からなる群から選択されるβ−ナフトール系顔料であるマゼンタ静電荷現像用トナー及びその製造方法である。
(2)マゼンタ系着色剤は、C.I.Pigment Red 238であるマゼンタ静電荷現像用トナー及びその製造方法である。
(3)中心粒径が5nm以上70nmの無機微粒子がシリカであるマゼンタ静電荷現像用トナー及びその製造方法である。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、これらにより本発明は限定されるものではない。
まず、本実施例において、各測定は次のように行った。
−粒度及び粒度分布測定方法−
粒径(「粒度」ともいう。)及び粒径分布測定(「粒度分布測定」ともいう。)について述べる。
測定する粒子直径が2μm以上の場合、測定装置としてはコールターマルチサイザー−II型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用した。
測定法としては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加える。これを前記電解液100ml中に添加した。
試料を懸濁した電解液を、コールターマルチサイザー−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2〜60μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求めた。測定する粒子数は50,000であった。
また、トナーの粒度分布は以下の方法により求めた。測定された粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、粒度の小さい方から体積累積分布を描き、累積16%となる累積体積粒径をD16vと定義し、累積50%となる累積体積粒径をD50vと定義する。更に累積84%となる累積体積粒径をD84vと定義する。
本発明における体積平均粒径は該D50vであり、体積平均粒度指標GSDvは以下の式によって算出した。
式:GSDv={(D84v)/(D16v)}0.5
また、測定する粒子直径が2μm未満の場合、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定した。測定法としては分散液となっている状態の試料を固形分で約2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、約40mlにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、約2分待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定する。得られたチャンネルごとの体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とした。
なお、内添剤および外添剤などの粉体を測定する場合は、界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液50ml中に測定試料を2g加え、超音波分散機(1,000Hz)にて2分間分散して、試料を作製し、前述の分散液と同様の方法で、測定した。
−トナーの形状係数SF1測定方法−
トナーの形状係数SF1は、トナー粒子表面の凹凸の度合いを示す形状係数SFであり、以下の式により算出した。
式:SF1=(ML/A)×(π/4)×100
式中、MLはトナー粒子の最大長を示し、Aは粒子の投影面積を示す。形状係数SF1の測定は、まずスライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じて画像解析装置に取り込み、50個以上のトナーについてSFを計算し、平均値を求めた。
−ガラス転移温度の測定方法−
トナーのガラス転移温度は、DSC(示差走査型熱量計)測定法により決定し、ASTMD3418−8に準拠して測定された主体極大ピークより求めた。
主体極大ピークの測定には、パーキンエルマー社製のDSC−7を用いることができる。この装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行った。
−トナー、樹脂粒子の分子量、分子量分布測定方法−
分子量分布は、以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製、6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
−着色剤、離型剤を含まないトナーと類似した大きさの無着色結着樹脂粒子の個数−
ニレコ社製LUZEXにて観察画像を撮影し、任意に5000個程度抽出したトナーについて、画像解析することで求める。具体的には、画像中の全粒子数を測定し、次にその中の無色の粒子について選択し、トナーの形状係数SF1と無色の粒子の個数を測定した。これをトナー数が5000になるまで繰り返した。
以下に本発明におけるより具体的比較例および実施例について説明を行うが、以下の実施例は本発明の内容について何ら限定するものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」はすべて「質量部」を意味する。
[トナーの製造例および現像剤の評価]
<実施例1>
−樹脂粒子分散液(1)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、撹拌混合して乳化液を作製した。
イオン交換水 170質量部
非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製) 2質量部
及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製) 3質量部
スチレン 300質量部
n−ブチルアクリレート 90質量部
β−カルボキシエチルアクリレート(以下「β−CEA」ともいう) 11質量部
ドデカンチオール 6質量部
1,10−デカンジオールジアクリレート 1.5質量部
重合槽の温度が安定した時点で、作製した乳化液重量の2%を反応槽へ10分間かけて添加し、その後、過硫酸アンモニウム5質量部をイオン交換水で5倍に希釈して、やはり10分間かけて反応槽へ添加し、20分間保持した。次いで、残りの乳化液を3時間かけて反応槽へ添加し、添加終了後、更に3時間保持して反応を完了させた。
得られた樹脂粒子を含む溶液を遠心分離装置を用いて遠心効果として900Gを10分間与え、その後、総容量に対して50容量%の上澄み側を採取し、採取された1μm以下の粒径を有する結着樹脂粒子を含む上澄み溶液を、樹脂粒子分散液(1)とした。得られた樹脂の重量平均分子量は36,200、体積平均粒子径は212nmであった。
−樹脂粒子分散液(2)の作製−
実施例1の操作のうち、遠心分離を行わなかったものを樹脂粒子分散液(2)とした。得られた樹脂の重量平均分子量は36,200、体積平均粒子径は219nmであった。
−離型剤分散液(1)の作製−
POLYWAX655(ベーカーペトロライト社製) 30質量部
カチオン性界面活性剤(サニゾールB50:花王(株)製) 2質量部
イオン交換水 68質量部
上記成分を120℃に加熱して、高圧型ホモジナイザーで50MPaで処理し、速やかに冷却して離型剤分散液(1)を得た。分散したワックスの体積平均粒径は250nmであった。なお、上記POLYWAX655(ベーカーペトロライト社製)は、ポリエチレンワックスであり、数平均分子量が655で、融点が99℃のものである。
(着色剤−無機微粒子凝集分散液の作製)
−マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(1)の調製−
C.I.Pigment Red 238:山陽色素社製) 50質量部
イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 5質量部
イオン交換水 192.9質量部
上記成分を混合し、アルティマイザ(スギノマシン社製)により240MPaで10分処理し、数平均粒径137nmであるマゼンタ着色剤分散液を得た。
シリカ(中心粒径:5nm、スノーテックスXS、日産化学社製) 2.0質量部
凝集剤としてポリ塩化アルミニウム 1質量部
着色分散液とシリカを攪拌速度300rpmで混合したところに凝集剤を添加し、攪拌速度450rpmに上げて10分間攪拌した後300rpmまで下げ、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(1)を得た。
反応槽内に下記成分を投入し、十分に攪拌混合した。
イオン交換水: 300質量部
樹脂粒子分散液(1): 135質量部
マゼンタ着色剤無機微粒子凝集分散液(1):28.1質量部
離型剤分散液(1): 24質量部
その後、ウルトラタラックスでせん断を加えながら、凝集剤としてポリ塩化アルミニウム1%水溶液14.5質量部を徐々に添加した。凝集剤の添加に連れてスラリーの粘度が上昇したため、ウルトラタラックスの回転数を最大7000rpmまで上昇させて、添加終了後さらに5分間の分散処理を行った。
このスラリーを、十分な攪拌下で徐々に昇温し、48℃で2時間保持したところ、凝集粒子の平均粒径が5.4μmとなった。ここで、新たに樹脂粒子分散液(1)70質量部を10分間かけて緩やかに添加し、1時間保持したところ、凝集粒子の平均粒径は5.0μmであった。次いで、反応槽内のpHを7.0に調整した後、95℃まで緩やかに昇温して4時間保持し、凝集粒子の合一を行った後、40℃まで冷却して平均粒径トナーの粒径5.8μmのマゼンタトナー1を得た。マゼンタトナー1におけるトナー5000個中のSF110以下の無着色結着樹脂粒子の数は20個であった。
<実施例2>
(着色剤−無機微粒子凝集分散液の作製)
−マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(2)の調製−
C.I.Pigment Red 238:山陽色素社製) 50質量部
シリカ(中心粒径:40nm、スノーテックスXS、日産化学社製)0.055質量部
イオン交換水 195質量部
以上を混合し、アルティマイザ(スギノマシン社製)により撹拌速度を1200rpmで10分間分散し、次いで撹拌速度を1000rpmまで下げてから、
イオン性界面活性剤ネオゲンRK (第一工業製薬) 5質量部
を添加してマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(2)を得た。
その後、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(1)の代わりにマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(2)を用いた以外は、実施例1に準じて、マゼンタトナー2を作製した。得られたトナーの粒径5.7μm、トナー5000個中のSF110以下の無着色結着樹脂粒子の数は10個であった。
<実施例3>
(着色剤−無機微粒子凝集分散液の作製)
−マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(3)の調製−
C.I.Pigment Red 238:山陽色素社製) 50質量部
シリカ(中心粒径:55nm、スノーテックスXL、日産化学社製) 0.28質量部
イオン交換水 195質量部
以上を混合し、アルティマイザ(スギノマシン社製)により撹拌速度を1200rpmで10分間分散し、次いで撹拌速度を1000rpmまで下げてから、
イオン性界面活性剤ネオゲンRK (第一工業製薬) 5質量部
を添加してマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(3)を得た。
その後、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(1)の代わりにマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(3)を用いた以外は、実施例1に準じて、マゼンタトナー3を作製した。得られたトナーの粒径5.7μm、トナー5000個中のSF110以下の無着色結着樹脂粒子の数は28個であった。
<実施例4>
(着色剤−無機微粒子凝集分散液の作製)
−マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(4)の調製−
C.I.Pigment Red 53:1(A120レッド、大日精化工業社製)50質量部にした以外はマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(2)の調製と同様にして、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(4)を調製した。
その後、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(1)の代わりにマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(4)を用いた以外は、実施例2に準じて、マゼンタトナー4を作製した。得られたトナーの粒径5.6μm、トナー5000個中のSF110以下の無着色結着樹脂粒子の数は42個であった。
<実施例5>
(着色剤−無機微粒子凝集分散液の作製)
−マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(5)の調製−
C.I.Pigment Red 5(セイカファーストカーミン3840(アゾ顔料)、大日精化工業社製)50質量部にした以外はマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(2)の調製と同様にして、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(5)を調製した。
その後、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(1)の代わりにマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(5)を用いた以外は、実施例2に準じて、マゼンタトナー5を作製した。得られたトナーの粒径5.6μm、トナー5000個中のSF110以下の無着色結着樹脂粒子の数は42個であった。
<実施例6>
(着色剤−無機微粒子凝集分散液の作製)
−マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(6)の調製−
C.I.Pigment Red 170(セイカファーストレッド3820、大日精化工業社製)50質量部にした以外はマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(2)の調製と同様にして、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(6)を調製した。
その後、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(1)の代わりにマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(6)を用いた以外は、実施例2に準じて、マゼンタトナー6を作製した。得られたトナーの粒径5.7μm、トナー5000個中のSF110以下の無着色結着樹脂粒子の数は40個であった。
<実施例7>
(着色剤−無機微粒子凝集分散液の作製)
−マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(7)の調製−
チタニア(中心粒径:10nm、テイカ社製) 0.4質量部
イオン交換水 195質量部
以上を混合し、アルティマイザ(スギノマシン社製)により撹拌速度を1200rpmで10分間分散し、次いで撹拌速度を1000rpmまで下げてから、
イオン性界面活性剤ネオゲンRK (第一工業製薬) 5質量部
を添加してマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(7)を得た。
その後、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(1)の代わりにマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(7)を用いた以外は、実施例1に準じて、マゼンタトナー7を作製した。得られたトナーの粒径5.7μm、トナー5000個中のSF110以下の無着色結着樹脂粒子の数は39個であった。
<比較例1>
−マゼンタ着色剤分散液(8)の調製−
C.I.Pigment Red 238:山陽色素社製) 50質量部
イオン性界面活性剤ネオゲンRK (第一工業製薬) 5質量部
イオン交換水 195質量部
以上を混合し、アルティマイザ(スギノマシン社製)により10分間分散し、数平均粒径168nmのマゼンタ着色剤分散液(8)を得た。
その後、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(1)の代わりにマゼンタ着色剤分散液(8)を用いた以外は、実施例1に準じて、マゼンタトナー8を作製した。得られたトナーの粒径5.8μm、トナー5000個中のSF110以下の無着色結着樹脂粒子の数は83個であった。
<比較例2>
(着色剤−無機微粒子凝集分散液の作製)
−マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(9)の調製−
シリカの量を0.041質量部とする以外は−マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(2)の調製と同様にしてマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(9)を調製した。
その後、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(1)の代わりにマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(9)を用いた以外は、実施例2に準じて、マゼンタトナー9を作製した。得られたトナーの粒径5.5μm、トナー5000個中のSF110以下の無着色結着樹脂粒子の数は68個であった。
<比較例3>
(着色剤−無機微粒子凝集分散液の作製)
−マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(10)の調製−
シリカの量を2.2質量部とする以外は−マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(2)の調製と同様にしてマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(10)を調製した。
その後、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(1)の代わりにマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(10)を用いた以外は、実施例2に準じて、マゼンタトナー10を作製した。得られたトナーの粒径5.8μm、トナー5000個中のSF110以下の無着色結着樹脂粒子の数は55個であった。
<比較例4>
(着色剤−無機微粒子凝集分散液の作製)
−マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(11)の調製−
シリカ(中心粒径:85nm、スノーテックスZL、日産化学社製)にした以外はマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(2)の調製と同様にしてマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(11)を調整した。
その後、マゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(1)の代わりにマゼンタ着色剤−無機微粒子凝集分散液(11)を用いた以外は、実施例1に準じて、マゼンタトナー11を作製した。得られたトナーの粒径5.9μm、トナー5000個中のSF110以下の無着色結着樹脂粒子の数は61個であった。
<比較例5>
樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(2)を用いる以外はトナー2と同様の方法でマゼンタトナー12を作製した。得られたトナーの粒径6.2μm、トナー5000個中のSF110以下の無着色結着樹脂粒子の数は85個であった。
[色再現性の評価方法]
静電荷像現像用現像剤1から静電荷像現像用現像剤12を現像装置に、また、マゼンタトナー1〜12をカートリッジに充填し、図3に示す富士ゼロックス(株)製のDocuCentre Color 400改造機(トリクル機構を有しないように改造)にて画出しを行った。高温高湿(28℃85%RH環境)にて、その後原稿(電子写真学会テストチャート No.5−1 1995)を1,000枚連続出力し、1,001枚目の画像の電子写真学会テストチャート No.5−1 1995の黄色部分の+1.8の画像のLabの評価を行い、差を評価した。結果を表1に示す。なお、dL、da、dbは1枚目に対する1001枚目のLabそれぞれの差を示すものであり、差が1.0未満が許容できる範囲である。なお色の測定はJIS Z 8729−2004に記載の方法により行った。
表1の結果より、以下のことが明らかである。本願の範囲であれば色再現性は許容範囲であるのに対し、比較例1から比較例5に示すように樹脂粒子の数がトナー5000個に対し500個を超えると画像の色再現性が低下することがわかる。
本発明の活用例として、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置へのカートリッジへの適用がある。
10 乳化装置、12 乳化槽、14,24,54,84 駆動源、15,25,55,85 撹拌棒、16,26,56,86 撹拌部材、18 重合性単量体含有乳化液、19,29 配管、20 重合装置、22 重合槽、28 乳化重合液、30 貯留槽、38 溶液、40 着色剤貯留槽、41,43,45,52,62,72 バルブ、42 無機微粒子貯留槽、44 凝集剤貯留槽、50 着色剤−無機微粒子凝集分散液槽、58 着色剤−無機微粒子凝集分散液、60 結着樹脂粒子分散液貯留槽、68 結着樹脂粒子分散液、70 離形剤分散液貯留槽、78 離形剤分散液、80 トナー粒子調製槽、88 トナー粒子分散液、200 画像形成装置、400 ハウジング、401a〜401d 電子写真感光体、402a〜402d 帯電ロール、403 露光装置、404a〜404d 現像装置、405a〜405d トナーカートリッジ、406 駆動ロール、407 テンションロール、408 バックアップロール、409 中間転写ベルト、410a〜410d 1次転写ロール、411 トレイ(被転写媒体トレイ)、412 移送ロール、413 2次転写ロール、414 定着ロール、415a〜415d,416 クリーニングブレード、500 被転写媒体。

Claims (5)

  1. 静電荷現像用トナー中に含まれる着色剤及び離型剤を含まない形状係数SF1が110以下となる結着樹脂粒子が静電荷現像用トナー5000個に対して50個以下であり、かつ、中心粒径が5nm以上70nm以下の無機微粒子が静電荷現像用トナー質量に対して0.01質量%以上0.4質量%以下で含有され、着色剤としてアゾ基を有するマゼンタ系着色剤を含有することを特徴とするマゼンタ静電荷現像用トナー。
  2. 請求項1に記載のマゼンタ静電荷現像用トナーとキャリアからなることを特徴とする静電荷現像用現像剤。
  3. モノアゾ系顔料からなる着色剤と無機微粒子とに凝集剤を添加して着色剤と無機微粒子の凝集分散液を調製する工程と、
    前記モノアゾ系顔料からなる着色剤と無機微粒子の凝集分散液と結着樹脂粒子を分散した結着樹脂粒子分散液と離型剤を分散した離型剤分散液とを混合し、離形剤と結着樹脂粒子と着色剤と無機微粒子とを含有するトナー粒径の粒子に凝集させる凝集工程と、
    得られた凝集体を結着樹脂粒子のガラス転移点以上の温度に加熱し融合させトナー粒子を形成する融合工程と、を含むことを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法。
  4. 感光体を帯電する帯電工程と、帯電した感光体に露光して感光体上に潜像を作成する露光工程と、潜像を現像し現像像を作成する現像工程と、現像像を被転写体上に転写する転写工程と、定着基材上のトナーを加熱定着する定着工程とを含む画像形成方法であり、
    前記トナーが請求項1に記載のマゼンタ静電荷現像用トナーであることを特徴とする画像形成方法。
  5. 潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を静電荷現像用現像剤を用いて現像する現像手段と、現像されたトナー画像を中間転写体を介してまたは介さずに被転写体上に転写する転写手段と、前記被転写体上のトナー画像を加定着する定着手段と、を含む画像形成装置であり、
    前記静電荷現像用現像剤が、請求項2に記載の静電荷現像用現像剤であることを特徴とする画像形成装置。
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