JP2007093881A - 電子写真用トナー及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カブリの増大や定着性の劣化等の不具合が生じることがなく、転写性の向上、感光体フィルミングの防止、追従性の向上、ゴーストの改善、及び耐久性の向上を図るとともに、冷却された混練物の粉砕性の向上により効率よく製造することの可能な電子写真用トナー及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】結着樹脂、着色剤、及びシリコーンオイル処理されたシリカ粒子叉は酸化チタンを含む混合物を混練して得た組成物を粉砕および分級することにより製造され、前記シリカ粒子叉は酸化チタンの添加量が0.1〜5質量%であり、前記シリカ粒子の粒径が5〜100nmであり、前記酸化チタン粒子の粒径が15〜100nmであり、前記シリコーンオイルの処理量がシリカ粒子叉は酸化チタンの量に対して2〜20質量%であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真用トナー及びその製造方法に係り、特に、シリコーンオイル処理された無機微粒子を含む電子写真用トナー及びその製造方法に関する。
一般に、電子写真用トナーは、着色剤、結着樹脂、荷電制御剤、及び離型剤を含む原料混合物を溶融混練し、粉砕し、分級することにより製造される。このような製造方法において、溶融混練物を冷却した後、粉砕する場合、冷却された混練物は非常に硬く、粉砕されにくく、粉砕に長時間を要していた。
そのため、冷却された混練物の粉砕性を向上させるために、原料混合物に粉砕助剤を添加することが行われている。粉砕助剤としては、例えば、有機化合物やその金属塩を用いることが提案されている(特許文献1参照)。
しかし、このような有機化合物やその金属塩を原料混合物に添加すると、確かに粉砕性は向上するものの、カブリの増大や定着性の劣化等の不具合が生じてしまう。
一方、トナーの透明性や定着性を改善するために、シリカを内部添加することが知られている(特許文献2参照)が、単にシリカを内部添加することによっては、冷却された混練物の粉砕性の向上を図ることはできないばかりか、従来シリカを外部添加することによって得られていた転写性の向上、感光体フィルミングの防止といった効果を得ることはできない。
特開平5−224463号公報 特開2005−17660号公報
本発明は、以上の事情の下になされ、カブリの増大や定着性の劣化等の不具合が生じることがなく、転写性の向上、感光体フィルミングの防止、追従性の向上、ゴーストの改善、及び耐久性の向上を図るとともに、冷却された混練物の粉砕性の向上により効率よく製造することの可能な電子写真用トナー及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の発明は、結着樹脂、着色剤、及びシリコーンオイル処理されたシリカ粒子を含む混合物を混練して得た組成物を粉砕および分級することにより製造され、前記シリカ粒子の添加量が0.1〜5質量%であり、前記シリカ粒子の粒径が5〜100nmであり、前記シリコーンオイルの処理量がシリカ粒子の量に対して2〜20質量%であることを特徴とする電子写真用トナーを提供する。
第2の発明は、結着樹脂、着色剤、及びシリコーンオイル処理された酸化チタン粒子を含む混合物を混練して得た組成物を粉砕および分級することにより製造され、前記酸化チタン粒子の添加量が0.1〜5質量%であり、前記酸化チタン粒子の粒径が15〜100nmであり、前記シリコーンオイルの処理量が酸化チタン粒子の量に対して2〜20質量%であることを特徴とする電子写真用トナーを提供する。
第3の発明は、結着樹脂、着色剤、及びシリコーンオイル処理されたシリカ粒子からなる粉砕助剤を含む混合物を混練する工程、前記混練して得た組成物を粉砕する工程、及び
前記粉砕された組成物を分級する工程を具備し、前記シリカ粒子の添加量が0.1〜5質量%であり、前記シリカ粒子の粒径が5〜100nmであり、前記シリコーンオイルの処理量がシリカ粒子の量に対して2〜20質量%であることを特徴とする電子写真用トナーの製造方法を提供する。
第4の発明は、結着樹脂、着色剤、及びシリコーンオイル処理された酸化チタン粒子からなる粉砕助剤を含む混合物を混練する工程、前記混練して得た組成物を粉砕する工程、及び前記粉砕された組成物を分級する工程を具備し、前記酸化チタン粒子の添加量が0.1〜5質量%であり、前記酸化チタン粒子の粒径が15〜100nmであり、前記シリコーンオイルの処理量が酸化チタン粒子の量に対して2〜20質量%であることを特徴とする電子写真用トナーの製造方法を提供する。
以上の第1〜第4の発明において、結着樹脂は、ポリエステル樹脂であることが望ましい。
第1及び第3の発明によると、シリコーンオイル処理されたシリカ粒子が原料混合物中に含まれているため、粉砕工程における粉砕性が向上するとともに、粉砕による破断がシリカとシリコーンオイルとの界面で生ずるため、粉砕後のトナー表面にシリコーンオイル処理したシリカが顕在化し、これが外部添加したシリコーンオイル処理シリカと同様の機能を発揮する。即ち、転写性の向上、及び感光体フィルミング防止効果が発揮される。
また、第2及び第4の発明によると、シリコーンオイル処理された酸化チタン粒子が原料混合物中に含まれているため、粉砕工程における粉砕性が向上するとともに、粉砕による破断が酸化チタンとシリコーンオイルとの界面で生ずるため、粉砕後のトナー表面にシリコーンオイル処理した酸化チタンが顕在化し、これが外部添加したシリコーンオイル処理酸化チタンと同様の機能を発揮する。即ち、追従性の向上、及びゴーストの改善効果が発揮される。
以下、図面を参照して、発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の第1の実施形態に係る電子写真用トナーは、結着樹脂、着色剤、及びシリコーンオイル処理されたシリカ粒子を含む混合物を混練して得た組成物を粉砕および分級することにより製造されたことを特徴とする。
結着樹脂、着色剤、荷電制御剤、及びシリコーンオイル処理されたシリカ粒子を含むトナー原料は、最初に、混合機により混合される。混合機としては、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、V型ブレンダー、ナウターミキサー等、任意のものを用いることが出来る。
原料混合物は、次いで混練機に供給され、そこで溶融混練される。混練機としては、二軸押出し混練機及び単軸押出し混練機等の押出し混練機、連続式2本ロールミル、連続式3本ロールミル及びバッチ式ロールミル等のオープンロール型混練機等、任意の型のものを用いることができる。
混練機からの溶融混練物は、通常、トナーの製造に用いられる方法に従って、冷却され、粉砕され、所定の粒度に分級されて、電子写真用トナーが得られる。冷却手段、粉砕手段及び分級手段は、特に限定されず、通常トナーの製造に用いられるものを採用することが出来る。例えば、冷却は、圧延や空気流の吹き付けによる冷却手段を用いることができ、粉砕は、衝突板式粉砕機等の気流粉砕機を用いることができ、分級は、様々な気流分級機を用いることができる。
シリカ粒子の添加量は、トナー全体の0.1〜5質量%であり、好ましくは0.5〜3質量%である。シリカ粒子の添加量が0.1質量%未満では、シリカ粒子の添加の効果である、粉砕性の改善、転写性の改善及び感光体フィルミング防止の効果が得られず、シリカ粒子の添加量が5質量%を越えると、感光体フィルミングが生じてしまう。
添加されるシリカ粒子の粒径は、5〜100nmであり、好ましくは7〜40nmである。シリカ粒子の粒径は、5nm未満のものは得にくく、取り扱いが困難となり、100nmを越えると、トナーの耐久性が低下する。
シリコーンオイルの処理量は、シリカ粒子の量に対して2〜20質量%であり、好ましくは5〜15質量%である。シリコーンオイルの処理量が2質量%未満では、粉砕性の改善、転写性の改善及び感光体フィルミング防止の効果が得られず、しかも耐久性が低下してしまう。
シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等を用いることができる。
以上説明したトナーの製造プロセスでは、図1に示すように、溶融混練物1中にシリコーンオイル2により処理されたシリカ粒子3が含まれているため、溶融混練物1を冷却した後、粉砕すると、シリコーンオイル2により処理されたシリカ粒子3が粉砕助剤として作用し、短時間で効率よく粉砕が可能である。
この場合、粉砕による破断がシリカ3とシリコーンオイル2との界面で生ずるため、粉砕後のトナー表面にシリコーンオイル処理したシリカが露出することになる。このように表面にシリカが露出することにより、粉砕及び分級後にシリコーンオイル処理シリカを外部添加した場合と同様のトナーが得られ、その結果、シリカは、外部添加されたシリコーンオイル処理シリカと同様の機能を発揮する。即ち、転写性に優れ、感光体フィルミング防止効果が顕著に発揮される電子写真用トナーが得られる。
本発明の第2の実施形態に係る電子写真用トナーは、結着樹脂、着色剤、及びシリコーンオイル処理された酸化チタン粒子を含む混合物を混練して得たことを特徴とする。この電子写真用トナーは、上述した第1の実施形態に係る電子写真用トナーと同様の製造プロセスで製造され得る。
酸化チタン粒子の添加量は、トナー全体の0.1〜5質量%であり、好ましくは0.5〜4質量%である。酸化チタン粒子の添加量が0.1質量%未満では、酸化チタン粒子の添加の効果である、粉砕性の改善、追従性及びゴーストの改善の効果が得られず、酸化チタン粒子の添加量が5質量%を越えると、耐久性が低下してしまう。
添加される酸化チタン粒子の粒径は、15〜100nmであり、好ましくは15〜50nm、である。酸化チタン粒子の粒径は、15nm未満のものは得にくく、100nmを越えると、追従性、ゴースト及び耐久性の改善の効果が得られない。
シリコーンオイルの処理量は、酸化チタン粒子の量に対して2〜20質量%であり、好ましくは5〜15質量%である。シリコーンオイルの処理量が2質量%未満では、粉砕性、追従性、ゴースト及び耐久性の改善の効果が得られず、20質量%を越えると、耐久性が低下してしまう。
本発明の第2の実施形態に係る電子写真用トナーもまた、上述した第1の実施形態に係る電子写真用トナーと同様の作用で、同様の効果を発揮する。即ち、溶融混練物を冷却した後、粉砕すると、シリコーンオイル処理された酸化チタン粒子が粉砕助剤として作用し、短時間で効率よく粉砕が可能である。粉砕による破断が酸化チタンとシリコーンオイルとの界面で生ずるため、粉砕後のトナー表面にシリコーンオイル処理した酸化チタンが露出することになる。このように表面に酸化チタンが露出することにより、粉砕及び分級後にシリコーンオイル処理酸化チタンを外部添加した場合と同様のトナーが得られ、その結果、酸化チタンは、外部添加されたシリコーンオイル処理酸化チタンと同様の機能を発揮する。即ち、追従性、ゴースト及び耐久性の改善効果が顕著に発揮される電子写真用トナーが得られる。
なお、添加される酸化チタンとしては、ルチル型、アナターゼ型のいずれの結晶型のものでもよい。
以上説明した本発明の各実施形態に係る電子写真用トナーに使用可能な結着樹脂としては、公知のものを含む広い範囲から選択することができる。具体的には、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、およびスチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂をはじめ、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、クマロン樹脂、キシレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂などが例示でき、これらの樹脂を二種類以上組み合わせて用いてもよい。なお、これらの樹脂のうち、ポリエステル系樹脂が好ましい。
本発明の各実施形態に係る電子写真用トナーは、結着樹脂、着色剤、及びシリコーンオイル処理されたシリカ粒子又は酸化チタン粒子以外に、荷電制御剤及び離型材を含むことができる。荷電制御剤及び離型剤としては、通常、電子写真用トナーに使用される任意のものを使用可能である。
以下に、本発明の実施例及び比較例について説明する。
実施例1
架橋ポリエステル樹脂(軟化点141℃、ガラス転移点62℃)92質量%、着色剤 (C.Iピグメントレッド 57:1)3質量%、離型剤(三洋化成社製 ビスコール660P)3質量%、帯電制御剤(オリエント化学社製 E−84)0.1質量%、及び粉砕助剤(シリコーンオイル処理されたシリカ)1質量%をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により予備混合した。
なお、シリカのシリコーンオイル処理は、20リットルのヘンシェルミキサー(三井鉱山製)に2.3Kgのシリカ:日本アエロジル社製 OX-300とジメチルシリコーンオイル:信越化学社製 KF96−500CS(動粘度5cm2/S)46gを投入し強撹拌羽根で30m/sの周速で高速撹拌することにより行い、2.0質量%のシリコーンオイルで処理された粒径7.0nmのシリカを得た。
得られた原料混合物を二軸押出混練機により溶融混練した。その後、溶融混練物を冷却し、衝突板式粉砕機(日本ニューマチック工業社製「IDS−2」)にて質量平均粒径8.8μmに粉砕した。粉砕に用いた圧縮気体供給圧は、6.3Nm/min、粉砕に供した混練物の供給量は、6.0kg/hrであった。
なお、混練物の供給量は、所定の質量平均粒径のトナーを得るために要する量であって、粉砕性を示し、この値が多いほど粉砕性が良好であることを示す。
粉砕した後、分級機(日本ニューマチック工業社製「DSX−2」で分級して、質量平均粒径9.0μmのマゼンタ色トナーを得た。
実施例2〜8、比較例1〜6
以上と同様の手順で、シリカの添加量、シリカの粒径、シリコーンオイル処理量、粉砕に供される混練物の供給量、及び粉砕後のトナーの粒径を種々変化させて、合計14種のトナーサンプルを得た。
なお、実施例2、5〜8、比較例1、2、5、6のシリカには、上記実施例1と同じOX-300を用いたが、実施例3では、日本アエロジル社製 OX-50を、実施例4では、日本アエロジル社製 OX-30を、また、比較例3では、日本シリカ工業社製 Nipsil−SS50Fを、比較例4では、日本シリカ工業社製 Nipsil−SS50Aをそれぞれ用いた。
また、シリカのシリコーンオイル処理については、2.3Kgのシリカに対してジメチルシリコーンオイル23gの場合が1質量%処理であることを基準にして種々の割合に調整した。
これらのトナーサンプルについて、転写性、感光体フィルミング、及び耐久性についての画像評価を行った。試験方法及び評価基準は、下記の通りである。
(転写性)
非磁性一成分現像装置「カシオページプレストN−5」(カシオ計算機社製:カラープリンタA4横/毎分29枚機)にトナーを装填し、通常の環境(25℃、50%RH)の下で、ベタ画像を印字している途中でフロント扉を開けることにより印字を強制終了させ、その時のOPCドラム上の転写残トナーをメンディングテープに写しとり、目視にて比較判定し、転写性を評価する。評価基準は、以下の通りである。
◎:転写残トナーが非常に少ない
○:転写残トナーが少ない
△:転写残トナーがやや多い
×:転写残トナーが多い
(耐久性)
上記非磁性一成分現像装置にトナーを実装し、通常の環境(25℃、50%RH)の下で、印字率5%の画像を連続印字し、1000枚(A4サイズ普通紙)印字した後の白スジの有無により耐久性を評価した。評価基準は、下記の通りである。
○:白スジ発生なし
△:白スジを数本確認できる
×:白スジを瞬時に確認できる
(感光体フィルミング)
上記非磁性一成分現像装置を用い、1000枚(A4サイズ普通紙)印刷した後の感光体表面のフィルミングの有無により感光体フィルミングを評価した。評価基準は、下記の通りである。
◎:殆ど発生しない
○:ほぼ発生しない
△:発生するが軽微
×:使用不可能
以上の基準で評価した結果を下記表1に示す。
Figure 2007093881
上記表1から、シリコーンオイル処理されたシリカ粒子を含み、シリカ粒子の添加量が0.1〜5質量%であり、シリカ粒子の粒径が5〜100nmであり、シリコーンオイルの処理量がシリカ粒子の量に対して2〜20質量%である実施例1〜8に係るトナーは、いずれも粉砕性が向上しているとともに、転写性の向上及び感光体フィルミング防止効果を示すことがわかる。
これに対し、シリカ添加量が5質量%を越えると(比較例1)、感光体フィルミングが発生し、シリカ添加量が0.1質量%未満では(比較例2)、粉砕性が低下し、感光体フィルミングが発生し、転写性が低下している。また、シリカ粒子の粒径が100nmを越えると(比較例3,4)、耐久性が低下している。更に、シリコーンオイルの処理量がシリカ粒子の量に対して2質量%未満では(比較例5)、粉砕性が低下するとともに、転写性、感光体フィルミング、及び耐久性のいずれにおいても性能は劣っており、20質量%を越えると(比較例6)、耐久性が低下している。
実施例9
架橋ポリエステル樹脂(軟化点141℃、ガラス転移点62℃)92質量%、着色剤 (C.Iピグメントレッド 57:1)3質量%、離型剤(三洋化成社製 ビスコール660P)3質量%、帯電制御剤(オリエント化学社製 E−84)0.1質量%、及び粉砕助剤(シリコーンオイル処理された酸化チタン)1質量%をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により予備混合した。
なお、酸化チタンのシリコーンオイル処理は、20リットルのヘンシェルミキサー(三井鉱山製)に2.3Kgの酸化チタン:テイカ社製 MT−150Wとジメチルシリコーンオイル:信越化学社製 KF96−500CS(動粘度5cm2/S)46gを投入し強撹拌羽根で30m/sの周速で高速撹拌することにより行い、2.0質量%のシリコーンオイルで処理された粒径7.0nmの酸化チタンを得た。
得られた原料混合物を二軸押出混練機により溶融混練した。その後、溶融混練物を冷却し、衝突板式粉砕機(日本ニューマチック工業社製「IDS−2」)にて質量平均粒径8.8μmに粉砕した。粉砕に用いた圧縮気体供給圧は、6.3Nm/min、粉砕に供した混練物の供給量は、6.0kg/hrであった。
粉砕した後、分級機(日本ニューマチック工業社製「DSX−2」で分級して、質量平均粒径9.0μmのマゼンタ色トナーを得た。
実施例10〜17、比較例7〜11
以上と同様の手順で、酸化チタンの添加量、酸化チタンの粒径、シリコーンオイル処理量、粉砕に供される混練物の供給量、及び粉砕後のトナーの粒径を種々変化させて、合計14種のトナーサンプルを得た。
なお、実施例10、14〜17、比較例7、8、10、11の酸化チタンには、上記実施例9と同じMT−150Wを用いたが、実施例11では、テイカ社製 MT−500SASを、実施例12では、テイカ社製 MT−600Bを、実施例13では、富士チタン社製 TAF−520Jを、また、比較例9では、テイカ社製 JRをそれぞれ用いた。
また、酸化チタンのシリコーンオイル処理については、2.3Kgの酸化チタンに対してジメチルシリコーンオイル23gの場合が1質量%処理であることを基準にして種々の割合に調整した。
これらのトナーサンプルについてカラープリンター「スピーディア:V2」(カシオ計算機製)にて印刷試験を行い、追従性、ゴースト、及び耐久性についての画像評価を行った。追従性及びゴーストの試験方法及び評価基準は、下記の通りである。耐久性は、上記した通りである。
(ゴースト)
所定の文字チャートを印字し、印字方向の下流側の非印字部に先の文字が印字されるかどうかを以下の基準により目視で判断した。
◎:ゴーストは全く発生していない。
○:軽微なゴーストが発生しているものの、良好な画像である。
△:ゴーストが発生し、実用上好ましくない画像である。
×:ゴーストが顕著に発生し、不良画像である。
(追従性)
10℃、20%の低温低湿環境で、低濃度で1,000枚以上を連続印字した後、ベタ画像を3枚連続してとり、画像欠陥がないかどうかを確認した。
○:画像欠陥の全くないもの。
△:多少濃度むらが発生するものの問題ないレベルのもの。
×:ベタ画像が再現できない(トナー 追従性 がない)もの。
Figure 2007093881
上記表2から、シリコーンオイル処理された酸化チタン粒子を含み、酸化チタン粒子の添加量が0.1〜5質量%であり、酸化チタン粒子の粒径が15〜100nmであり、シリコーンオイルの処理量が酸化チタン粒子の量に対して2〜20質量%である実施例9〜17に係るトナーは、いずれも粉砕性が向上しているとともに、追従性の向上、ゴースト防止効果、及び耐久性に優れていることがわかる。
これに対し、酸化チタン添加量が5質量%を越えると(比較例7)、耐久性が低下し、酸化チタン添加量が0.1質量%未満では(比較例8)、粉砕性が低下し、追従性及びゴースト防止効果が低下している。また、酸化チタン粒子の粒径が100nmを越えると(比較例9)、追従性、ゴースト防止、及び耐久性のいずれもが低下している。更に、シリコーンオイルの処理量が酸化チタン粒子の量に対して2質量%未満では(比較例10)、粉砕性が低下するとともに、追従性、ゴースト防止、及び耐久性のいずれにおいても性能は劣っており、20質量%を越えると(比較例11)、耐久性が低下している。
本発明の一実施形態に係る電子写真用トナーの製造過程における混練物を示す図である。
符号の説明
1・・・溶融混練物、2…シリコーンオイル、3…シリカ粒子。

Claims (6)

  1. 結着樹脂、着色剤、及びシリコーンオイル処理されたシリカ粒子を含む混合物を混練して得た組成物を粉砕および分級することにより製造され、前記シリカ粒子の添加量が0.1〜5質量%であり、前記シリカ粒子の粒径が5〜100nmであり、前記シリコーンオイルの処理量がシリカ粒子の量に対して2〜20質量%であることを特徴とする電子写真用トナー。
  2. 結着樹脂、着色剤、及びシリコーンオイル処理された酸化チタン粒子を含む混合物を混練して得た組成物を粉砕および分級することにより製造され、前記酸化チタン粒子の添加量が0.1〜5質量%であり、前記酸化チタン粒子の粒径が15〜100nmであり、前記シリコーンオイルの処理量が酸化チタン粒子の量に対して2〜20質量%であることを特徴とする電子写真用トナー。
  3. 前記結着樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子写真用トナー。
  4. 結着樹脂、着色剤、及びシリコーンオイル処理されたシリカ粒子からなる粉砕助剤を含む混合物を混練する工程、
    前記混練して得た組成物を粉砕する工程、及び
    前記粉砕された組成物を分級する工程
    を具備し、
    前記シリカ粒子の添加量が0.1〜5質量%であり、前記シリカ粒子の粒径が5〜100nmであり、前記シリコーンオイルの処理量がシリカ粒子の量に対して2〜20質量%であることを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。
  5. 結着樹脂、着色剤、及びシリコーンオイル処理された酸化チタン粒子からなる粉砕助剤を含む混合物を混練する工程、
    前記混練して得た組成物を粉砕する工程、及び
    前記粉砕された組成物を分級する工程
    を具備し、
    前記酸化チタン粒子の添加量が0.1〜5質量%であり、前記酸化チタン粒子の粒径が15〜100nmであり、前記シリコーンオイルの処理量が酸化チタン粒子の量に対して2〜20質量%であることを特徴とする電子写真用トナーの製造方法。
  6. 前記結着樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項4又は5に記載の電子写真用トナーの製造方法。
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