JP4751244B2 - 静電荷像現像用トナー及びそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トナーや紛体塗料に使用されるアゾ系鉄錯塩が含まれている負帯電性荷電制御剤を含有する静電荷像現像用トナーに関するものである。
複写機、プリンター、ファクシミリ等に電子写真システムが利用されている。このシステムは、無機又は有機光導電材料を含有する感光層を備えた感光体上に、摩擦帯電させたトナーにより、静電潜像を現像し、記録紙へ転写し定着させるというものである。
トナーの帯電の立ち上がり速度を速めたり、トナーを十分に帯電させその荷電量を適切に制御しつつ安定化して帯電特性を高めたり、静電潜像を安定的に制御し速い速度で現像したり、鮮明で高品質の画像を形成したりするため、予めトナーにその帯電を適切に調節する荷電制御剤が添加される。
このような荷電制御剤として、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3に、負帯電性の金属錯塩が開示されている。
近年の複写機やプリンターの解像度向上等の高性能化、電子写真システムでの高速現像のみならず低速現像等の用途の拡大に伴い、トナーの帯電の立ち上がりを一層速め、一層優れた帯電特性を発現させ、鮮明で高解像度の画像を形成させることができ、簡便かつ歩留まり良く製造できる荷電制御剤や、それを用いたトナーが求められていた。また、構造体表面の電荷に、静電気帯電した粉体塗料を引き付け、焼き付ける静電粉体塗装に使用される粉体塗料にも用いることができる荷電制御剤が、求められていた。
特開昭61−101558号公報 特開昭61−155463号公報 特開昭62−177561号公報
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、帯電の立ち上がりが速く、優れた帯電特性を発現させ、鮮明で高解像度の画像を形成させることができ、また経時的に安定して帯電させたまま維持でき、環境安定性に優れた荷電制御剤を含有する静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
本発明者らは、荷電制御剤に含まれる特定のアゾ系鉄錯塩の平均粒径と体積固有抵抗率とを適切に調節することにより、帯電性に優れたトナーを得ることができることを見出し、本発明を完成した。
前記の目的を達成するためになされた特許請求の範囲の請求項1に記載された静電荷像現像用トナーは、下記化学式(1)
Figure 0004751244
[化学式(1)中、R及びRは、同一又は異なり、直鎖又は分岐鎖で炭素数3〜8のアルキル基、R2a,R2b,R4a及びR4b水素原子あり、Aは、m(H)+n(K)+p(Na)を示し、そのm,n,pが、m+n+p=1で、0.7≦m≦1.0、0≦n≦0.15、及び0≦p≦0.06を満たす数である。]
で表されアゾ系鉄錯塩であって、そのアゾ系鉄錯塩を合成するためのモノアゾ化合物を、水中、又は一価低級アルコールを混合した水溶液中で、鉄化剤で鉄化した後、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムとそれらのいずれかの水溶液とから選ばれるアルカリでpHを調整しつつ対イオンを調製されたものであり、その凝集粒子を超音波振動で分散させた分散水にして、界面活性剤混合下、レーザ回折散乱により粒度分布測定したときの平均粒径を1〜4μmとたもので、その体積固有抵抗率を0.2×1015〜7×1015Ωcmとする前記アゾ系鉄錯塩を含んでいる荷電制御剤と、
ポリスチレン;ポリ−p−クロルスチレン;ポリビニルトルエン;スチレン−p−クロルスチレン共重合体;スチレン−ビニルトルエン共重合体;スチレン−ビニルナフタレン共重合体;スチレン−アクリル酸エステル共重合体;スチレン−メタクリル酸エステル共重合体;スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体;スチレン−アクリロニトリル共重合体;スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体;スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体;スチレン−ビニルメチルケトン共重合体;スチレン−ブタジエン共重合体;スチレン−イソプレン共重合体;スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体;スチレンモノマーと、アクリルアミド、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、エチレン、プロピレン、ブチレン、ビニルメチルエーテル、及びビニルイソブチルエーテルから選ばれる少なくとも何れかのコモノマーとのスチレン系共重合体;アクリル樹脂;メタクリル樹脂;ポリエステル樹脂から選ばれるトナー用結着樹脂とが、
含有されていることを特徴とする。但し、m(H)+n(K)+p(Na)のm,n,pはそれぞれ、化学式(1)のアゾ系鉄錯塩中の対イオン(カチオン)の存在比(モル比)を示す。
請求項2に記載の静電荷像現像用トナーは、請求項1に記載されたもので、前記アゾ系鉄錯塩が、下記化学式
Figure 0004751244
[式中、前記対イオンは水素イオンとKイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.99≦m ≦1の数、0≦n ≦0.01の数で示される。但し、m +n =1である。]
で表されることを特徴とする。
請求項に記載の静電荷像現像用トナーは、請求項1に記載されたもので、前記アゾ系鉄錯塩が、示差熱熱重量(TG/DTA)分析による重量減少率を、最低でも90%とすることを特徴とする。
請求項に記載の静電荷像現像用トナーは、請求項1に記載されたもので、ワックスが、含有されていることを特徴とする。
請求項に記載の静電荷像現像用トナーは、請求項1に記載されたもので、前記静電荷像現像用トナー中の前記化学式(1)で示される前記アゾ系鉄錯塩からなる前記荷電制御剤に対し、トナーの粒子から遊離して離脱し前記化学式(1)で示される前記アゾ系鉄錯塩からなる前記荷電制御剤の遊離率、0.01〜3%とすることを特徴とする。
請求項に記載の静電荷像現像用トナーは、請求項1に記載されたもので、25℃で相対湿度50%での帯電量に対し、35℃の高温で、相対湿度90%の高湿下での帯電量の減少率が、0.1〜10%であることを特徴とする。
請求項に記載の静電荷像現像用トナーは、請求項1に記載されたもので、0.1〜10重量部の前記荷電制御剤と、100重量部の前記トナー用結着樹脂とが、含有されていることを特徴とする。
請求項に記載の画像形成方法は、間隔をあけて静電潜像担持体に対峙して配置された現像剤担持体上に、請求項1〜のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーが含まれている現像剤を吸着させてトナー層を形成する工程と、このトナー層中のトナーをこの静電潜像担持体に吸着させてそれの静電潜像を現像する工程とを有していることを特徴とする。
本発明の静電荷像現像用トナーに用いる荷電制御剤は、負電荷付与性及びその安定性に優れると共に、トナー用樹脂に対する分散性が良好である。この荷電制御剤を含有する本発明の静電荷像現像用トナーは、立ち上がりが早く、帯電経時安定性に優れ、保存安定性及び耐久性に優れている。特に不純物が少ないため、安全性に高く、環境安定性に優れている。
このトナーを用いた本発明の画像形成方法によれば、広範な温度域における定着性及び非オフセット性を実現できると共に、安定した複写画像の形成が可能である。
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明者の検討により、荷電制御剤が含有されたトナーで画像を形成する際、その荷電制御剤の粒径や抵抗特性は現像性及び転写性に大きく影響することが見出された。
本発明に用いる荷電制御剤は、前記化学式(1)で表されるアゾ系鉄錯塩からなるものである。この荷電制御剤は、アゾ系鉄錯塩の対イオンm(H)+n(K)+p(Na)で示されるAが、0.7≦m≦1、0≦n≦0.3、及び0≦p≦0.3という範囲のものである。この体積固有抵抗率は、0.2×1015〜7×1015Ωcmであることが好ましい。荷電制御剤は、それのHの含有量が高いほど、またそれの体積固有抵抗率が一定の高い値を有するほど、高帯電制御性を奏する。
前記アゾ系鉄錯塩を含む荷電制御剤の製造方法は、ジアゾ化カップリング反応によりモノアゾ化合物を得る第1工程、モノアゾ化合物を鉄化剤で鉄化する第2工程、必要に応じ、対イオンを調製して、洗浄精製し、前記化学式(1)で表されるアゾ系鉄錯塩を得る第3工程、更に該アゾ系鉄錯塩を濾取し、乾燥する第4工程を有する。
前記工程において、発生する不純物、特に鉄化剤中に含まれるFe以外金属に関わる不純物を取り除くことが重要である。例えば、鉄化剤中に含まれるMnの金属に関わる不純物(前記金属の水酸化物などが推定される。)が荷電制御剤に混入すると、それの荷電制御性の低下が問題となってしまう。具体的には、鉄化剤として用いられる一般的な工業用グレードである硫酸鉄中から、Mnが約3000ppm、測定された。
モノアゾ化合物を鉄化する第2工程でのモノアゾ化合物の溶解工程の見直し、鉄化反応の効率の向上、また、アゾ系鉄錯塩を酸性条件下で調製し析出、濾過、洗浄精製により、好適な体積固有抵抗率のものを得ることができる。
アゾ系鉄錯塩からなる荷電制御剤を含有するトナーは、体積固有抵抗率がこの範囲よりも小さいと、せっかく発生させた電荷をリークしてしまい、一方、体積固有抵抗率がこの範囲よりも大きいと、発生した電荷が溜まり過ぎ、安定性に欠けてしまう。体積固有抵抗率が、0.5×1015〜5.0×1015Ωcmであると更に好ましい。
このような体積固有抵抗率を有するアゾ系鉄錯塩からなる荷電制御剤を含有するトナーは、十分に帯電が保持されたものとなり、また優れた帯電の立ち上がりと優れた経時安定性とを奏する。
なお、体積固有抵抗値は、JIS規格(K6911)に基づいて測定する。
荷電制御剤は、アゾ系鉄錯塩の対イオンA中のHの含有量が高いほど、それの親水性塩構造が少ないから湿気やその他の環境による影響が少ない結果、飽和帯電性が高く環境安定性が良いという性能を有する。更にその構造と不純物の低減処理とに起因して、示差熱熱重量分析による重量減少率が90%以上であるという物性を示す。重量減少率が90%以上であると、この荷電制御剤を含有するトナーの飽和帯電や環境安定性が、良好となる。
また、荷電制御剤であるアゾ系鉄錯塩の平均粒径を、水中、または水−有機溶剤混合溶液中、好ましくは一価低級アルコール−水混合溶液中で鉄化反応し、対イオンを調節しながら、粒径を調節するにより1〜4μmにすることが好ましい。このように荷電制御剤の粒子の径を適切に調整すると、荷電制御剤をトナー中に、良好に分散させて、安定に帯電したトナー粒子を得ることができる。アゾ系鉄錯塩の平均粒径が、この範囲よりも大きいと、アゾ系鉄錯塩が、分散しているトナーから、剥離脱離し易くなってしまう。
本発明に用いる荷電制御剤は、平均粒径が1〜4μmであり、体積固有抵抗率が0.2×1015〜7.0×1015Ωcm、とりわけ0.5×1015〜5.0×1015Ωcmである前記化学式(1)のアゾ系鉄錯塩からなることが好ましい。これを含有する静電荷像現像用トナーは、前記の性能や物性等の優れた特性を併せ持つため、帯電の立ち上がりが速く、優れた帯電特性を安定的に発現させ、鮮明で高解像度の画像を形成させることができる。
前記化学式(1)のアゾ系鉄錯塩中のアルキル基が、長い炭素鎖を有する程、それの疎水性が向上する結果、飽和帯電性が高く環境安定性が良いという性能を有する。R又はRが、ブチル基、特にtert-ブチル基である荷電制御剤を含有する静電荷像現像用トナーは、より良好な帯電性を示す。
一般に、アゾ系鉄錯塩を電荷制御剤として含有するトナーは、比較的高い摩擦帯電量を示すものの、高湿下で金属化合物への吸着水量が増大するため帯電量の低下が認められ、低湿下で金属化合物中の吸着水が減少するため抵抗が高くなり帯電速度の低下が認められることが多い。しかし、前記化学式(1)のアゾ系鉄錯塩を電荷制御剤として含有するトナーは、アゾ系鉄錯イオンの骨格構造と対イオンとの組合せが良好であるから、湿度に対する優れた環境安定性を示す。
前記アゾ系鉄錯塩を含む荷電制御剤の製造方法を更に具体的に説明する。
ジアゾ化カップリングをする第1工程は、水中、または水−有機溶剤混合溶液中、好ましくは一価低級アルコール−水混合溶液中で、常法のジアゾ化カップリング反応を行ってモノアゾ化合物を得るものであると好ましい。
鉄化をする第2工程は、水中、または水−有機溶剤混合溶液中、好ましくは一価低級アルコール−水混合溶液中で、第1工程で得られたモノアゾ化合物を、硫酸第二鉄、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、塩化第一鉄、硝酸第二鉄で例示される鉄化剤により鉄化反応を行うものであると好ましい。
この製造方法において重要な点は、生成物であるアゾ系鉄錯塩の対イオンの存在量を、所望の量に調整することである。そのために先ず、ジアゾ化カップリング工程で例えば亜硝酸ナトリウムを用いジアゾ化カップリング反応させて得られる反応液、およびモノアゾ化合物中のアルカリ金属(例えば、ナトリウム)量の測定をする必要がる。
モノアゾ化合物に残存するアルカリ金属量を控除して、アルカリ、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを調整して、アゾ系鉄化工程で、モノアゾ化合物を分散させたブタノール−水混合液に加え、更に鉄化剤を加え、鉄化反応することにより、所望の対イオン存在比のアゾ系鉄錯塩を簡便に得ることができる。
得られた本構造のモノアゾ化合物は鉄化の時において、反応溶媒に対する分散性の不良が問題となり、鉄化の反応効率が低下する。不純物の少ないアゾ系鉄錯塩を高収率に得るためには、アルカリでpHを調製しながら、充分に細かく分散することが本発明では重要である。この場合、水酸化カリウムを用いることが好ましい。
更に所望の対イオンに調節しながら、酸性状態でアゾ系鉄錯塩を取り出し、充分な洗浄をする必要がある。例えば、金属を取り除いた60℃の水による洗浄が挙げられる。得られた濾液の電導度が多くとも200μSであることが望ましい。好ましくは100μSである。
得られた荷電制御剤は粒径が微細であり、柔らかく、形状が揃っているので、容易に解砕することができる。また所望によりジェットミルなど粉砕機を用い粉砕処理や分級処理を行うことができる。
また上記の方法で得られたアゾ系鉄錯塩は比表面積xが、5≦x≦15(m/g)であることが好ましく、5≦x<10(m/g)であるとなお一層好ましい。この範囲であると、荷電制御剤の帯電制御性がよくなる結果、それを含有するトナーにより、高解像の画像が得られる。
以下に、前記化学式(1)で表されるアゾ系鉄錯塩を、具体的に例示する。
化学式(1)中、置換基R又はRは、直鎖または分岐鎖の炭素数3〜8のアルキル基(例えば、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が例示される。)である。また置換基R2a,R2b,R4a又はR4bは、水素原子、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が例示される。)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が例示される。)、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br、I等が例示される。)、ニトロ基、カルボキシル基である。
好ましい実施様態[I]は、
化学式(1)のアゾ系鉄錯塩が、下記化学式(2)で示されるアゾ系鉄錯塩である。
Figure 0004751244
[化学式(2)中、Aはm(H)+n(K)+p(Na)を示し、そのm,n,pが、m+n+p=1 0.7≦m≦1、0≦n≦0.3、及び0≦p≦0.3の数である。]
一層好ましい実施様態[II]として、
化学式(1)のアゾ系鉄錯塩が、前記化学式(2)で示されるアゾ系鉄錯塩であって、化学式(2)中、Aはm(H)+n(K)を示し、そのm,nが、m+n=1、0.7≦m≦1の数、0≦n≦0.3である。]で表される錯塩が挙げられる。
更に一層好ましい実施様態[III]として、
化学式(1)のアゾ系鉄錯塩が、その平均粒径を1〜3μmである前記化学式(2)で示されるアゾ系鉄錯塩であって、化学式(2)中、Aはm(H)+n(K)を示し、そのm,nが、m+n=1、0.9≦m≦0.99の数、0.01≦n≦0.1である。]で表される錯塩が挙げられる。
化学式(1)で表されるアゾ系鉄錯塩のその他の具体的な化合物は、下記化学式で表される化合物で、例示される。但し、勿論本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとNaイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.7≦m≦1の数、0≦n≦0.3の数、0≦p≦0.3の数で示される。但し、m+n+p=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.99≦m≦1の数、0≦n≦0.01の数で示される。但し、m+n=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとNaイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.9<m<1の数、0<n<0.1の数、0<p<0.1の数で示される。但し、m+n+p=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.9≦m<1の数、0<n≦0.1の数で示される。但し、m+n=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとNaイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.75<m<1の数、0<n<0.25の数、0<p<0.25の数で示される。但し、m+n+p=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.9≦m<1の数、0<n≦0.1の数で示される。但し、m+n=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンである。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとNaイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.99≦m≦1の数、0≦n≦0.01の数、0≦p≦0.01の数で示される。但し、m+n+p=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとNaイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.995≦m≦1の数、0≦n≦0.005の数、0≦p≦0.005の数で示される。但し、m+n+p=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとNaイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.997≦m≦1の数、0≦n≦0.003の数、0≦p≦0.003の数を示す。但し、m+n+p=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.7≦m10<1の数、0<n10≦0.3の数で示される。但し、m10+n10=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとNaイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.8≦m11≦0.998の数、0.01≦n11≦0.2の数、0≦p11≦0.01の数を示す。但し、m11+n11+p11=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとNaイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.8≦m12≦1.0の数、0≦n12≦0.2の数、0≦p12≦0.2の数を示す。但し、m12+n12+p12=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとNaイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.75≦m13≦1.0の数、0≦n13≦0.25の数、0≦p13≦0.25の数を示す。但し、m13+n13+p13=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとNaイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.7≦m14≦1の数、0≦n14≦0.3の数、0≦p14≦0.3の数を示す。但し、m14+n14+p14=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとNaイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.75≦m15≦1の数、0≦n15≦0.25の数、0≦p15≦0.25の数を示す。但し、m15+n15+p15=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとの混合カチオンで、存在比はそれぞれ0.995≦m16≦1の数、0≦n16≦0.005の数で示される。但し、m16+n16=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.8≦m17≦1の数、0≦n17≦0.2の数で示される。但し、m17+n17=1である。]
Figure 0004751244
[式中、対イオンは水素イオンとKイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.7≦m18≦1の数、0≦n18≦0.3の数で示される。但し、m18+n18=1である。]
本発明の静電荷像現像用トナーは、前記化学式(1)で表されるアゾ系鉄錯塩を含む荷電制御剤が、含有されたものである。より具体的には、トナーは、例えばトナー用樹脂100重量部に対して、荷電制御剤0.1〜10重量部、着色剤0.5〜10重量部が、含有されたものである。
前記の荷電制御剤を用いて調製した静電荷像現像用トナーは、静電潜像を現像する際に低速であっても高速であっても帯電の立ち上がりが速い。更に十分な荷電量を帯電させることができ、安定して帯電を維持できる。
前記の荷電制御剤を用いて調製した静電荷像現像用トナーは、荷電制御剤の良好な特性を維持するために、トナー粒子からの荷電制御剤の遊離率、即ちパーティクルアナライザー解析により解析され遊離率が、0.01〜3%であることが好ましい。このことにより、荷電制御剤がトナー粒子表面に確実に存在するため、トナー帯電性が均一になり、トナーの摩擦帯電の立ち上がりが良好になる。
一方、トナー粒子からの荷電制御剤の遊離・脱離が著しいトナーは、チャージアップ、多数枚画出しした後に、遊離・脱離した荷電制御剤がキャリア表面へ付着したり更に固着したりする結果、キャリアの帯電付与能を著しく低下させ、カブリやトナーの飛散の原因となってしまう。
前記化学式(1)で示される前記アゾ系鉄錯塩からなるこの遊離した荷電制御剤の遊離率は、例えば市販のパーティクルアナライザーDP−1000((株)堀場製作所製の商品名)で、トナー粒子を測定することで、遊離率を測定することによって得ることができる。パーティクルアナライザーでのトナー分析について、Japan Hardcopy97論文集、第65〜68頁に説明されている。
体積固有抵抗値と粒径とを特定したこの荷電制御剤は、環境安定性が優れている。それを含有する静電荷像現像用トナーは、高温高湿下での環境安定性評価において、帯電減少率が0.1〜10%と僅かであるので、トナーによる画像濃度の変動、カブリやトナー飛散等の発生を、最小限度に抑えることができる。
このトナーを摩擦して負に帯電させて複写した画像は、鮮明で高品質である。このトナーは、帯電の立ち上がりが速いので、高速複写のみならず、最大周速度600cm/分以下の低速複写の際にも、明瞭な静電潜像を形成して、鮮明で高解像度の画像を形成することができ、コピー特性が優れている。
この静電荷像現像用トナーは、例えば次のように製造される。すなわち、トナー用結着樹脂及び着色剤及び荷電制御剤、必要に応じて磁性材料や流動化剤のような添加剤とを、ボールミルその他の混合機により十分混合した後、加熱ロール、ニーダ、エクストルーダ等の熱混練機を用いて溶融混練し、冷却固化後、粉砕及び分級することにより、平均粒径5乃至20μmのトナーを得る。
また、結着樹脂溶液中に材料を分散した後、噴霧乾燥することにより得る方法、結着樹脂を構成すべき単量体に所定材料を混合して乳化懸濁液とした後に重合させてトナーを得る重合法トナー製造法(例えば、特開平1−260461号公報、特開平2−32365号公報記載の方法)によっても、この静電荷像現像用トナーを得ることができる。
この静電荷像現像用トナーは、2成分現像剤として用いることができる。その場合、このトナーとキャリア粉とを混合して、現像剤を調製する。この現像剤は、例えば2成分磁気ブラシ現像法等により現像する際に、使用される。
キャリア粉として、公知のものが全て使用可能であり、特に限定されない。具体的には、粒径50〜200μm程度の鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉、ガラスビーズであってもよく、これらの表面をアクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、フッ化エチレン系樹脂等でコーティングしたものであってもよい。
この静電荷像現像用トナーは、1成分現像剤として用いることもできる。その場合、前記のようにしてトナーを製造する際に、例えば鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉等の強磁性材料製の微粉体を添加分散させて、現像剤を調製する。この現像剤は、例えば接触現像法、ジャンピング現像法等により現像する際に、使用される。
静電荷像現像用トナーに含有されるトナー用結着樹脂は、公知の合成樹脂、天然樹脂が用いられる。結着樹脂は、例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンのようなスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体のようなスチレン系共重合体が挙げられる。このようなスチレン系共重合体のスチレンモノマーに対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、アクリルアミドのような二重結合を有するモノカルボン酸類、及びその置換体;マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチルのような二重結合を有するジカルボン酸類、及びその置換体;塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニルのようなビニルエステル類;エチレン、プロピレン、ブチレンのようなエチレン系オレフィン類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトンのようなビニルケトン類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルのようなビニルエーテル類が挙げられる。これらを単独で用いてもよく、複数組み合わせて用いてもよい。
結着樹脂は、架橋剤で架橋されたスチレン系樹脂であってもよい。架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンのような芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレートのような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンのジビニル化合物;3個以上のビニル基を有する化合物が挙げられる。これらを単独で用いてもよく、複数組み合わせて用いてもよい。
結着樹脂は、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂であってもよい。
静電荷像現像用トナーに、着色剤として公知の染料や顔料を含有させていてもよい。着色剤として、例えば、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、ランプブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックなど)、チタンブラック、黒色酸化鉄が挙げられる。
なお、静電荷像現像用トナーは、更に、離型剤を含有していてもよい。離型剤は、パラフィンワックス、パラフィンラテックス、マイクロクリスタリンワックスで例示される炭素数8以上のパラフィン;ポリプロピレン、ポリエチレンワックスで例示されるポリオレフィンが好ましい。これらの離型剤は、単独でまたは複数混合して用いられる。その添加量は0.3〜10重量%の範囲が好ましい。離型剤は、その添加量が0.3重量%未満であると、画像を定着させる際に離型剤として十分に作用しない。また10重量%を超えると、トナー表面上の離型剤露出が多くなるため、帯電不良を生じ、現像剤担持体からのトナー飛散や画質低下を生じたり、トナー粒子相互間の付着力、層形成部材や現像剤担持体との相互作用が大きくなるため、クリーニング性を低下させたりする。
前記ワックスは、平均分子量3000〜10000のワックスであると、離型剤として良好に働きトナーのオフセット性を一層向上させるため、一層好ましい。
静電荷像現像用トナーは、磁性材料を含む磁性トナーを、含有していてもよい。磁性材料は、鉄、コバルト、ニッケル、銅、マグネシウム、マンガン、亜鉛などの元素を含む金属酸化物が挙げられる。これら磁性材料は、窒素吸着法によるBET(ブルナウア・エメット・テラー)比表面積が、1〜20m/gであり、モース硬度が5〜7の磁性粉であることが好ましい。磁性材料の形状としては、八面体、六面体、球状、針状、燐片状などがあるが、八面体、六面体、球状等の異方性の少ないものが好ましい。等方性の形状を有するものは、トナー中の結着樹脂やワックスに対しても良好な分散を達成できる。上記磁性材料の平均粒径は、0.05〜1.0μmであることが好ましい。
この磁性材料は、トナー用結着樹脂100重量部に対して、50〜200重量部含有されていることが好ましく、70〜150重量部含有されているとなお一層好ましい。50重量部未満であると、トナーの搬送性が不十分で現像剤担持体上の現像剤層にむらが生じ、画像むらとなり易い上、現像剤の帯電の過剰な上昇に起因する画像濃度の低下が生じやすくなる。一方、200重量部を超えると、現像剤の帯電が充分に得られなくなるために、画像濃度低下が生じやすくなる。
静電荷像現像用トナーは、環境安定性、帯電安定性、現像性、流動性、保存性向上のため、無機微粉体又は疎水性無機微粉体を含有していてもよい。このような粉体として、シリカ微粉末、酸化チタン微粉体、及びそれらの疎水化物が挙げられる。この紛体は、単独でまたは複数混合して用いてもよい。
シリカ微粉体は、乾式法と呼ばれる蒸気相酸化によりケイ素ハロゲン化物から生成させた乾式シリカ;ヒュームドシリカと称される乾式シリカ;乾式法により塩化アルミニウムや塩化チタンのような金属ハロゲン化合物と、ケイ素ハロゲン化合物とから、シリカと他の金属酸化物との複合微粉体を生成させた乾式シリカ;水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカが用いられる。中でも、表面及び内部にあるシラノール基が少なく、またNaO、SO 2−等の製造残渣の少ない乾式シリカが好ましい。
シリカ微粉体は、疎水化処理されているものが好ましい。疎水化処理は、シリカ微粉体と反応したりまたは物理吸着したりする有機ケイ素化合物等で処理するというものであり、好ましくはケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された乾式微粉体を、シランカップリング剤で処理した後、またはシランカップリング剤で処理すると同時に、シリコーンオイルのような有機ケイ素化合物で処理する方法である。
疎水化処理に使用されるシランカップリング剤として、例えば、ヘキサメチレンジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン及び1分子当たり2〜12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個のケイ素原子に結合した水酸基を含有したジメチルポリシロキサンが挙げられる。
有機ケイ素化合物としては、シリコーンオイルが挙げられる。好ましいシリコーンオイルとして、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイルが挙げられる。
静電荷像現像用トナーは、必要に応じ外部添加剤を含有していてもよい。外部添加剤として、例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、流動性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラ定着時の離型剤、滑剤、研磨剤、現像性向上剤のような働きをする樹脂微粒子や無機微粒子が挙げられる。
流動性付与剤として、酸化チタン、酸化アルミニウムが挙げられ、中でも疎水性のものが好ましい。
滑剤として、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデンが挙げられる。また研磨剤として、例えば酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウムが挙げられる。
導電性付与剤として、例えばカーボンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化錫が挙げられる。
現像性向上剤として、逆極性の白色微粒子、及び黒色微粒子が、少量用いられる。
次に、本発明の画像形成方法について詳細に説明する。
画像形成方法は、潜像保持体上に潜像を形成する潜像形成工程、該潜像保持体上に、現像剤担持体上で層形成された現像剤を用いて、潜像を現像してトナー像を形成する現像工程、該トナー像を転写体上に転写する転写工程、引続くクリーニング工程、及び転写体上のトナー画像を熱定着する定着工程の順で行われるものである。
潜像形成工程は、公知の方法、例えば電子写真法や静電記録法によって、感光層または誘電体層等とそれを支持する円筒状基体とからなる潜像保持体上に、静電潜像を形成するというものである。感光層は、有機系化合物、アモルファスシリコンのような材質で形成されたものである。この感光層を支持する円筒状基体は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を押し出し成型した後、表面加工して得たものが使用される。
現像工程は、回転している円筒体状の現像ロールである現像剤担持体上に、弾性ブレード等の層形成ブレードにより現像剤で薄層を形成し、現像部に搬送した後、現像ロールと潜像保持体との間にバイアス電圧を印加すると、静電潜像が現像剤により現像され、トナー像が形成されるというものである。現像に際し、現像ロールと静電潜像を保持する潜像保持体とは、現像部で接触され、または一定の間隔をあけて設置される。
現像剤担持体の一例である一成分現像剤担持体は、シリコーンゴムのような弾性体スリーブ、アルミニウム、ステンレス(SUS)のような金属やセラミックスを引抜したスリーブ、及びトナーの搬送性や帯電性を制御するため基体表面の酸化または研磨、ブラスト処理のような表面処理や樹脂によるコーティングを施したスリーブが使用される。現像ロールへのトナー層の形成は、層形成ブレードをスリーブ表面に当接させることにより行われる。層形成ブレードが弾性ブレードである場合、その材質は、シリコーンゴム、ウレタンゴムのようなゴム弾性体であることが好ましく、トナー帯電量をコントロールするために有機物または無機物が添加・分散された弾性体であってもよい。
現像剤担持体の別な一例である二成分現像剤担持体は、アルミニウム、SUS、真鍮のような金属製のスリーブ、及び現像剤の搬送性や帯電性を制御するために基体表面の酸化、研磨、ブラスト処理のような表面処理を施したスリーブが使用される。現像ローラへの現像剤形成は、層形成ブレードをスリーブ表面から、僅かに離して行われる。
転写工程は、潜像保持体上のトナー画像を、転写体である紙に転写するというものである。転写の手段は、例えば、潜像保持体にロール転写器を圧接させる接触型の手段、コロトロンを用いる非接触型の手段が挙げられるが、小型の装置で行われる点で接触型の手段が好ましい。
クリーニング工程は、転写工程にて転写されずに残ったトナーをクリーナーにより除去するというものである。クリーニングする手段は、クリーニングブレード、またはクリーニングロールを用いる手段が挙げられる。クリーニングブレードは、シリコーンゴムやウレタンゴムのような弾性ゴム製のものが使用される。
定着工程は、転写体に転写されたトナー画像を、定着器で定着するというものである。定着する手段は、ヒートロールを用いる熱定着方式が好ましいが、圧力定着方式であってもよい。
次に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、本発明の荷電制御剤及びそれが含有された荷静電荷像現像用トナーの実施例について、詳細に説明する。
前記化学式(1)のアゾ系鉄錯塩からなる本発明の荷電制御剤A〜Fと、本発明を適用外の荷電制御剤G〜Hとを調製し、理化学分析及び物性評価を行った。
(調製実施例1:荷電制御剤A)
(1.1 荷電制御剤Aの調製)
荷電制御剤Aを以下のようにして調製した。
(1) モノアゾ色素の合成
始発物質である4−tert−ブチル−2−アミノフェノール 5821.0gと、濃塩酸1095.62gとを、2525Lの水に加え、次いで反応系の外部から氷冷しながら36%の亜硝酸ナトリウム水溶液628.7gを徐々に加え、ジアゾ化してジアゾニウム塩を得た。ナフトールAS 805.7gと48.5%水酸化カリウム水溶液964.9gとを水4Lに溶解させた水溶液に、前記ジアゾニウム塩溶液とブタノール616.4gとを滴下し、2時間反応させた。その後、析出したモノアゾ化合物を濾取、水洗し、含水率63.2%のウエットケーキ3511gを得た。
(2) アゾ系鉄錯塩の合成及び荷電制御剤の調製
得られたモノアゾ化合物のウエットケーキ10gを乾燥し、Na及びK含有量を原子吸光にて測定したところNa含有量は0.01%であり、K含有量は0.04%であった。このウエットケーキの固形分に対して、色素に残存するK量を控除して、48.5%水酸化カリウム水溶液275.9gを、このモノアゾ化合物のウエットケーキ2000gを分散させたブタノール−水(370g:6740g)混合液に加え、90℃まで加熱し、1時間攪拌分散させた。次いで41%の硫酸第二鉄水溶液402.0g(Mnが1300ppm濃度の硫酸第二鉄水溶液)を滴下した。この時の反応液のpHは、3.1であった。その後、94℃まで加熱し、5時間加熱還流し、アゾ系鉄錯塩を合成した。沈殿したこのアゾ系鉄錯塩を濾取、60℃のイオン交換水30kgで水洗した濾液の電導度は85μSであった。得られたケーキを乾燥して、下記化学式(3)で表されるアゾ系鉄錯塩からなる所望の荷電制御剤Aを、752.9g得た。
Figure 0004751244
(1.2 荷電制御剤Aの分析・評価)
この荷電制御剤Aについて、以下の理化学分析、物性評価を行った。
(測定1)平均粒径の測定
凝集粒子である荷電制御剤約10mgを、活性剤 ドライウエル(富士写真フィルム(株)製の商品名)10 v/v%の溶液に加え混合液とし、10分間超音波振動させた。この混合液 0.1mlを、粒度分布測定器 LA−910((株)堀場製作所製の商品名)内の分散水約260mlに加え、更に1分間超音波振動させ微細分散させた後、粒度分布を測定した。荷電制御剤Aの平均粒径は2.5μmであった。
(測定2)体積固有抵抗値の測定
測定サンプルである荷電制御剤Aの体積固有抵抗率は、図1に示す装置を用いて測定した。
測定サンプル6をポリテトラフルオロエチレン製リング3内に充填し、その測定サンプル6に接するように下部電極1及び上部電極2を配し、上部電極2に荷重をかけながら、両電極間に電圧を印加し、その時流れる電流を電流計5で測定することによって求めた。その測定環境は温度が23±2℃、湿度が50±5%RHであり、上部電極2の荷重は2000kg、印加直流電圧は500Vである。荷電制御剤Aの体積固有抵抗率は、0.92×1015Ωcmであった。
(測定3)示差熱熱重量測定
TG/DTA6200(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製の商品名)を用い、550℃まで加熱し、熱重量測定を行った。荷電制御剤の重量減少は、92.3%であった。
(測定4)
(1)対イオンの分析
水素イオン量、Naイオン量及びKイオン量の測定
(2)硫酸鉄と不純物(金属塩、金属酸化物)の金属分析
Mn量の測定
原子吸光測定器SpectrAA−220FS(バリアン テクノロジーズ ジャパン リミテッド社製の商品名)を用い、荷電制御剤中のNaとK含有量を測定した結果、対イオンとしての存在モル%比率は水素イオンが99.7%であり、Naイオン量が0%、Kイオン量が0.3%であった。また、不純物であるMn量は、50ppm以下であった。
(測定5)比表面積の測定
試料を室温で真空脱気の前処理を行い、比表面積測定器 オートソーブ3(カンタクローム社製の商品名)を使用し、荷電制御剤の比表面積(BET)を測定した。その結果、荷電制御剤の比表面積は、9.3m/gであった。
(調製実施例2:荷電制御剤B)
前記調製実施例1中、ブタノール-水を296g:5329gに代えたこと以外は、調製実施例1と同様にして、前記化学式(3)で表されるアゾ系鉄錯塩からなり、その対イオンの比率m,n,pが調製実施例1のものと相違する荷電制御剤Bを得た。荷電制御剤Bについて、調製実施例1と同様に、理化学分析、物性評価を行った。その結果をまとめて、表1に示す。また不純物の金属分析では実施例1と同様な結果を得た。
Figure 0004751244
(調製実施例3:荷電制御剤C)
前記調製実施例1中、ブタノール-水を333g:6066gに代えたこと以外は、調製実施例1と同様にして、前記化学式(3)で表されるアゾ系鉄錯塩からなり、その対イオンの比率m,n,pが調製実施例1のものと相違する荷電制御剤Cを得た。荷電制御剤Cについて、調製実施例1と同様に、理化学分析、物性評価を行った。その結果をまとめて、表2に示す。また不純物の金属分析では実施例1と同様な結果を得た。
(調製実施例4:荷電制御剤D)
前記調製実施例1中、48.5%水酸化カリウム水溶液を20%水酸化ナトリウム水溶液260gに代えたこと以外は、調製実施例1と同様にして、前記化学式(3)で表されるアゾ系鉄錯塩からなり、その対イオンの比率m,n,pが調製実施例1のものと相違する荷電制御剤Dを得た。荷電制御剤Dについて、調製実施例1と同様に、理化学分析、物性評価を行った。その結果をまとめて、表2に示す。また不純物の金属分析では実施例1と同様な結果を得た。
Figure 0004751244
(調製実施例5:荷電制御剤E)
前記調製実施例1中、1.1の(1)の4−tert−ブチル−2−アミノフェノールを4−n−ペンチル−2−アミノフェノールに代えたことと、48.5%水酸化カリウムウイ溶液量を353gに代えたこと以外は、調製実施例1と同様にして、下記化学式(4)で表されるアゾ系鉄錯塩からなり、その対イオンの比率m,n,pが調製実施例1のものと相違する荷電制御剤Eを得た。荷電制御剤Eについて、調製実施例1と同様に、理化学分析、物性評価を行った。その結果をまとめて、表3に示す。
Figure 0004751244
(調製実施例6:荷電制御剤F)
前記調製実施例1中、48.5%水酸化カリウム水溶液量を303.5gに代えたこと以外は、調製実施例1と同様にして、前記化学式(3)で表されるアゾ系鉄錯塩からなり、その対イオンの比率m,n,pが調製実施例1のものと相違する荷電制御剤Fを得た。荷電制御剤Fについて、調製実施例1と同様に、理化学分析、物性評価を行った。その結果をまとめて、表3に示す。
Figure 0004751244
(比較調製実施例1:荷電制御剤G)
前記調製実施例1中、ブタノール−水をブタノール5000gに代えたこと以外は、調製実施例1と同様にして、前記化学式(3)で表されるアゾ系鉄錯塩からなり、その対イオンの比率m,n,pが調製実施例1のものと相違する本発明適用外の荷電制御剤Gを得た。荷電制御剤Gについて、調製実施例1と同様に、理化学分析、物性評価を行った。その結果をまとめて、表4に示す。
(比較調製実施例2:荷電制御剤H)
前記調製実施例1中、1.1の(1)の4−tert−ブチル−2−アミノフェノールを4−メチル−2−アミノフェノールに代えたことと、48.5%水酸化カリウム溶液量を250gに代えたこと以外は、調製実施例1と同様にして、化記化学式(5)で表されるアゾ系鉄錯塩からなり、その対イオンの比率m,n,pが調製実施例1のものと相違する本発明適用外の荷電制御剤Hを得た。荷電制御剤Hについて、調製実施例1と同様に、理化学分析、物性評価を行った。その結果をまとめて、表4に示す。
Figure 0004751244
Figure 0004751244
更に比較のため、下記化学式(6)で表される荷電制御剤T−77(保土谷化学工業(株)製の商品名)について、調製実施例1と同様に、理化学分析、物性評価を行った。その結果をまとめて、表5に示す。
Figure 0004751244
[式中、対イオンbは、アンモニウムイオン(NH )とNaイオンと水素イオンとの混合カチオンで、NH が95%以上であると推定される。]
Figure 0004751244
次に、荷電制御剤A〜Fを用いて、夫々本発明を適用する静電荷像現像用トナーを調製し、また荷電制御剤G〜H及び荷電制御剤T−77を用いて本発明を適用外の静電荷像現像用トナーを調製した。これらのトナーについて、摩擦帯電量測定と帯電量環境安定性評価とを行った。
(実施例1)
スチレン−アクリル共重合樹脂(CPR−600B:三井化学(株)製の商品名)を100重量部と、低分子量ポリプロピレン(ビスコール550−P:三洋化成工業(株)製の商品名)を2重量部と、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株)製の商品名)を6重量部と、荷電制御剤Aを1重量部とを高速ミキサーで均一にプレミキシングした。次いで、ニーダーS1KRC2軸混練押出機((株)栗本鐵工所の商品名)で溶融混練(温度130℃)し、冷却後、ローターミルZM1((株)Retsch社の商品名)で粗粉砕した。得られた粗砕物を分級機付きのエアージェットミルCO−JET Systemα(セイシン企業(株)社の商品名)を用いて微粉砕して、粒径10μmのトナーを得た。
得られたトナー2.5重量部に対して、鉄粉キャリア(F−150:パウダーテック(株)製の商品名)50重量部を混合して現像剤を調整した。
(測定6)摩擦帯電量の測定
得られたトナー2.5重量部に対して、鉄粉キャリア(F−150:パウダーテック(株)製の商品名)50重量部をポリ瓶中に計量し、回転数100rpmのボールミルにより攪拌して現像剤を帯電させ、標準条件(20℃、相対湿度60%)で経時帯電量を測定した。攪拌時間(分)毎の摩擦帯電量の測定結果を表6に示す。
(測定7)帯電量環境安定性の測定
低温低湿(5℃、相対湿度30%)、常温常湿(25℃、相対湿度50%)及び高温高湿(35℃、相対湿度90%)の各条件下で同様にして初期ブローオフ帯電量を測定した結果、すなわち帯電量環境安定性の測定結果を表7に示す。なお、帯電減少率は、この常温常湿での初期ブローオフ帯電量に対し、この高温高湿での初期ブローオフ帯電量の減少率を示す。
(実施例2〜6)
実施例1で使用した荷電制御剤Aを、荷電制御剤B〜Fに代えたこと以外は、実施例1と同様にして、夫々実施例2〜6のトナーを作製した。また、それらについて、実施例1と同様にして測定した摩擦帯電量と帯電量環境安定性との結果を、表6及び7に示す。
(比較例1〜2)
実施例1で使用した荷電制御剤Aを、荷電制御剤G〜Hに代えたこと以外は、実施例1と同様にして、夫々比較例1〜2のトナーを作製した。また、それらについて、実施例1と同様にして測定した摩擦帯電量と帯電量環境安定性との結果を、表6及び7に示す。
(比較例3)
実施例1で使用した荷電制御剤Aを、荷電制御剤T−77に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例3のトナーを作製した。また、それについて、実施例1と同様にして測定した摩擦帯電量と帯電量環境安定性との結果を、表6及び7に示す。
Figure 0004751244
Figure 0004751244
表6から明らかなとおり、比較例1のトナーは、アゾ系鉄錯塩からなる荷電制御剤の平均粒径が大きすぎるため、荷電制御剤がトナー中で分散不良を起こし、立ち上がり特性が劣る。それに比べて、実施例のトナーは、アゾ系鉄錯塩からなる荷電制御剤の体積固有抵抗値と平均粒径とを適切にしたから、優れた立ち上がりと十分な飽和帯電量を生じている。
また、表6,7から明らかなとおり、比較例2のトナーは、アゾ系鉄錯塩からなる荷電制御剤のアゾ系鉄錯塩中のアルキル基が短く、疎水性が向上しないため飽和帯電量が低く、環境安定性に欠ける。それに比べて、実施例のトナーは、帯電安定性に優れ、様々な環境下での帯電量変動が小さい。
また、トナーは、アゾ系鉄錯塩からなる荷電制御剤の体積固有抵抗値が小さいと飽和帯電量が低く、体積固有抵抗値が大きいと安定性に欠ける。
次に、トナー粒子から前記化学式(1)で示される前記アゾ系鉄錯塩からなる遊離した荷電制御剤の遊離率を測定した。
(測定8)トナー粒子から、遊離したアゾ系鉄錯塩からなる荷電制御剤の遊離率の測定
トナー中のトナー粒子から、遊離したアゾ系鉄錯塩からなる荷電制御剤の遊離、トナー粒子中の遊離したアゾ系鉄錯塩と、トナー中のアゾ系鉄錯塩とを測定することにより同定した。
実施例1、実施例4、比較例3で調製したトナーについて、パーティクルアライザーDP−1000((株)堀場製作所製の商品名)を用いて、トナー中のトナー粒子から、遊離したアゾ系鉄錯塩の遊離率を測定し、同期分布図を作成した。その結果を表8、及び図2〜4に示す。
なお、表8中のC−Fe分散幅は、図2〜4中の母材Cとして現れるトナーの粒径サイズに対応する三乗根電圧に対する、Feの粒径サイズに対応する三乗根電圧の傾きからのプロットの分散幅である。その分散幅が狭いほど、Feがトナーに均一に付いており、Fe濃度にばらつきがないことを示している。比較例3の分散幅を標準とし、それとの大小を示してある。
同期分布図は、複数の単体物質からなる混合粉がプラズマに入った場合に、時間差を生じつつ各単体物質に応じた発光信号が観測されるが、複数の単体物質からなる溶着体がプラズマに入った場合に、単一の発光信号が同期に観察されることを利用して、発光信号を測定して、作成したものである。遊離したアゾ系鉄錯塩からなる荷電制御剤の遊離率は、Fe単体発光率として求められるもので、母材C即ちトナーと同時に発光しないFeの割合であり、トナーに付着していない子の割合を示す。
Figure 0004751244
表8及び図2〜4から明らかなとおり、実施例のトナーは、遊離したアゾ系鉄錯塩からなる荷電制御剤の遊離率が3%以下であった。このように荷電制御剤の遊離率が0.01〜3.00%であれば荷電制御剤がトナー粒子表面に確実に存在するため、トナー帯電性が均一になり、トナーの摩擦帯電の立ち上がりが良好になる。また遊離したアゾ系鉄錯塩からなる荷電制御剤の遊離率が大きいと、トナー粒子表層から遊離・離脱した荷電制御剤量が著しく多くなるため、キャリア表面に遊離・離脱した荷電制御剤が付着・固着してキャリアの帯電付与能力を著しく低下させる。
本発明の荷電制御剤は、トナーや紛体塗料を帯電させるために用いられる。これを含有するトナーは、電子写真システムのような画像形成方法で印刷したり複写したりする際に用いられる。
本発明を適用するアゾ系鉄錯塩からなる荷電制御剤の体積固有抵抗率を測定する装置の概略図である。
本発明を適用する実施例1の静電荷像現像用トナーをパーテクルアライザーで測定したときの同期分布図である。
本発明を適用する実施例4の静電荷像現像用トナーをパーテクルアライザーで測定したときの同期分布図である。
本発明を適用外の比較例3の静電荷像現像用トナーをパーテクルアライザーで測定したときの同期分布図である。
符号の説明
1は下部電極、2は上部電極、3はポリテトラフルオロエチレン製リング、4は絶縁板、5は電流計、6は測定サンプル、dは測定サンプルの厚みである。

Claims (8)

  1. 下記化学式(1)
    Figure 0004751244
    [化学式(1)中、R及びRは、同一又は異なり、直鎖又は分岐鎖で炭素数3〜8のアルキル基、R2a,R2b,R4a及びR4b水素原子あり、対イオンであるは、m(H)+n(K)+p(Na)を示し、そのm,n,pが、m+n+p=1で、0.7≦m≦1.0、0≦n≦0.15、及び0≦p≦0.06を満たす数である。]
    で表されアゾ系鉄錯塩であって、そのアゾ系鉄錯塩を合成するためのモノアゾ化合物を、水中、又は一価低級アルコールを混合した水溶液中で、鉄化剤で鉄化した後、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムとそれらのいずれかの水溶液とから選ばれるアルカリでpHを調整しつつ対イオンを調製されたものであり、その凝集粒子を超音波振動で分散させた分散水にして、界面活性剤混合下、レーザ回折散乱により粒度分布測定したときの平均粒径を1〜4μmとたもので、その体積固有抵抗率を0.2×1015〜7×1015Ωcmとする前記アゾ系鉄錯塩を含んでいる荷電制御剤と、
    ポリスチレン;ポリ−p−クロルスチレン;ポリビニルトルエン;スチレン−p−クロルスチレン共重合体;スチレン−ビニルトルエン共重合体;スチレン−ビニルナフタレン共重合体;スチレン−アクリル酸エステル共重合体;スチレン−メタクリル酸エステル共重合体;スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体;スチレン−アクリロニトリル共重合体;スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体;スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体;スチレン−ビニルメチルケトン共重合体;スチレン−ブタジエン共重合体;スチレン−イソプレン共重合体;スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体;スチレンモノマーと、アクリルアミド、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、エチレン、プロピレン、ブチレン、ビニルメチルエーテル、及びビニルイソブチルエーテルから選ばれる少なくとも何れかのコモノマーとのスチレン系共重合体;アクリル樹脂;メタクリル樹脂;ポリエステル樹脂から選ばれるトナー用結着樹脂とが、含有されていることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 前記アゾ系鉄錯塩が、下記化学式
    Figure 0004751244
    [式中、前記対イオンは水素イオンとKイオンとの混合カチオンで、その存在比はそれぞれ0.99≦m ≦1の数、0≦n ≦0.01の数で示される。但し、m +n =1である。]
    で表されることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記アゾ系鉄錯塩が、示差熱熱重量分析による重量減少率を、最低でも90%とすることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. ワックスが、含有されていることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記静電荷像現像用トナー中の前記化学式(1)で示される前記アゾ系鉄錯塩からなる前記荷電制御剤に対し、トナーの粒子から遊離して離脱し前記化学式(1)で示される前記アゾ系鉄錯塩からなる前記荷電制御剤の遊離率、0.01〜3%とすることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 25℃で相対湿度50%での帯電量に対し、35℃の高温で、相対湿度90%の高湿下での帯電量の減少率が、0.1〜10%であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 0.1〜10重量部の前記荷電制御剤と、100重量部の前記トナー用結着樹脂とが、含有されていることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 間隔をあけて静電潜像担持体に対峙して配置された現像剤担持体上に、請求項1〜のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーが含まれている現像剤を吸着させてトナー層を形成する工程と、このトナー層中のトナーをこの静電潜像担持体に吸着させてそれの静電潜像を現像する工程とを有していることを特徴とする画像形成方法。
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