JP5353146B2 - 静電潜像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、静電潜像現像用トナーの製造方法に関する。
電子写真法等のように、静電潜像を経て画像情報を可視化する方法は、現在各種の分野で広く利用されている。前記電子写真法においては、帯電工程、露光工程等を経て電子写真用感光体(静電潜像担持体、以下、「感光体」という場合がある)表面の静電潜像を静電潜像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)により現像し、転写工程、定着工程等を経て前記静電潜像が可視化される。
トナーの製造方法には、混練粉砕法と乳化重合粒子凝集法が知られている。前者の混練粉砕法は得られるトナーの粒度分布が比較的広く、形状が不定形であるため、性能維持性が十分でなかった。
これに対して、乳化重合粒子凝集法では、トナー粒径に相当する凝集粒子を形成し、その後加熱することによって凝集粒子を融合・合一しトナーとする製造方法であるが、さらに、トナーにおける内部層から表面層への自由な制御を行うことにより、より精密な粒子構造制御を実現することができる。
その中で樹脂粒子の調整方法は乳化重合粒子凝集法におけるトナーの特性に影響を与え、たとえば粗大成分の生成を抑えることで粒度分布を制御する提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−001981号公報
本発明は、特定の画像作成条件における定着部材と用紙との剥離性の悪化を改善するものであり、例えば、用紙の先端から画像があり、かつ薄紙を用い、画像形成装置の電源を入れてから1枚目の画質を向上させることを主な目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下に示す本発明を完成するに至った。本願発明は、以下の特徴を有する。
)結着樹脂を調製するための重合性単量体を含む油相と、水相とを一旦、現温度から少なくとも3℃以上冷却し、1200rpm以上の攪拌速度で撹拌を行いながら乳化して重合性単量体含有乳化液を調製する工程と、前記重合性単量体含有乳化液に重合開始剤を添加し重合性単量体重合して結着樹脂粒子を調製する工程とを有し、得られた粒径が1μm以下の結着樹脂粒子を分散した結着樹脂粒子分散液と着色剤を分散した着色剤分散液と離型剤を分散した離型剤分散液とを混合し、結着樹脂粒子及び着色剤を含有するトナー粒径の粒子に凝集させる凝集工程と、得られた凝集体を結着樹脂粒子のガラス転移点以上の温度に加熱し融合させトナー粒子を形成する融合工程を含む静電潜像現像用トナーの製造方法である。
本願請求項に記載の発明によれば、結着樹脂を調製するための重合性単量体を含む油相と、水相とを乳化して重合性単量体含有乳化液を調製する工程において、従来の乳化液調製時の撹拌速度に比べ高速で撹拌することにより重合性単量体含有乳化液を調製するので、例えば、一種以上の重合性単量体を含む場合であっても、水相中の親水性溶媒の双極子モーメントにより重合性単量体の種類に偏りが生じることが抑制され、トナー粒子サイズと同等または近似するサイズの結着樹脂粒子の生成を抑制できる。
本発明の参考実施の形態における静電潜像現像用トナー、静電潜像現像用現像剤、画像形成方法および画像形成装置、ならびに、本発明の実施の形態における静電潜像現像用トナーの製造方法について、以下に説明する。
[静電荷現像用トナーおよびその製造方法]
本実施の参考形態の静電荷現像用トナー(以下「トナー」ともいう)は、結着樹脂と、着色剤と、離型剤とを含むトナーであり、前記トナーの体積平均粒径をD50とするとき、該粒子の粒径が該トナーのD50に対し0.5倍以上、2倍以下であるものの割合がトナー5000個に対し20個以下である。
一般にトナーを定着する場合、用紙上に付着したトナーを加熱した定着部材と接触させることによりトナーを溶融し、用紙等へトナーをしみこませ画像を定着する。トナーは定着部材と接触し、加熱されると溶解し、粘性が低下することで用紙等へしみこむが、近年の省エネルギー化、高速化、小型化、軽量化により、定着部材の温度制御はより簡素になり、定着部材オイル供給もなくなる方向にある。すなわちトナーはより少ない熱量で定着可能な粘度まで低下し、かつ定着部材の大きな温度変化に対しても対応しなければならないような設計が必要となる。
特に、用紙の先端から画像があり、かつ薄紙を用い、装置の電源を入れてから1枚目の画像に問題が生じる場合がある。薄紙は折れやすく、剥離性に対して弱いため、これに用紙の先端から画像がある場合、用紙は定着部材に接触しやすく、すなわち加熱される時間が長くなりやすい。これに加えて装置の電源を入れてから1枚目は、定着温度が設定温度よりも高い状態になりやすいために、より高い温度の加熱をより長い時間受けることになるため、光沢にムラを生じやすくなる。
後述する乳化重合粒子凝集法における樹脂粒子を乳化重合で作製する場合、エマルション(乳化液)を形成し、このエマルションに重合開始剤を添加すると、重合開始剤から発生したラジカルがミセルに到達することで重合が開始されるものである。このとき、重合は、可溶化ミセルと呼ばれる非常に小さいものの中で開始され、この重合に伴ってミセルの近くの油滴から、重合性単量体が供給され、結着樹脂粒子が成長する。
一方、前述した重合性単量体を含む油滴にラジカルが入る場合があり、かかる場合、トナー製造における乳化重合粒子凝集法には用いることのできない大きさにまで結着樹脂粒子が成長する場合がある。より具体的には、通常の乳化重合で得られる結着樹脂粒子が100〜200nmなのに対し、数μmの大きさにまで成長してしまう。その結果、通常のトナー、すなわち、結着樹脂と着色剤と離型剤とを含むトナーと類似した大きさの結着樹脂粒子が生成してしまうこととなる。したがって、上記着色剤、離型剤を含まないトナーと類似した大きさの結着樹脂粒子(以下、「無色粗大結着樹脂粒子」という)と、結着樹脂と着色剤と離型剤とを含有するトナーとは、粒子径が同等または近似するため、分離することができず、上記無色粗大結着樹脂粒子は、製造トナー中に存在する。一方、上記無色粗大結着樹脂粒子は、離型剤を含有しないことから、剥離性が悪く、その結果、前述の薄紙を用い、装置の電源を入れてから1枚目の画像における光沢ムラを生じやすくなる。
なお、上記無色粗大結着樹脂粒子の形状係数SF1は115以上125以下であることが好ましい。上記無色粗大結着樹脂粒子がこの範囲であれば、剥離性の低下、画像濃度の低下といった問題を少なくできる。形状係数SF1が115未満であると現像機内でのキャリアとの接触が少なくなるため帯電が低いまま残りやすい。そのためこの無色粗大結着樹脂粒子の数が相対的に増加するため、徐々に剥離性は低下する傾向を持つ場合がある。また形状係数SF1が125を超える場合、逆にキャリアとの帯電量が増加し、現像されにくくなり、その結果相対的に現像できるトナーの量が減少してしまう場合があり、画像の濃度が低下する場合がある。
また、ポリエステル樹脂のような重合体を機械的に破壊し、数百nmにする場合においても、樹脂の強度の強い場所は部分的にせん断することができず、結局数μmの樹脂粒子として一部が残り、前述のような光沢ムラを引き起こしてしまう。
そこで、本発明では、数μmの大きさの結着樹脂粒子の数を制限した。より具体的には、例えば、乳化重合時の重合性単量体の添加時に撹拌を、通常の乳化重合時に比べ一時的に強くする。より好ましくは、乳化重合時の重合性単量体の添加時に、一旦冷却し、かつ添加後一時的に撹拌を強くする。これにより、過度に大きい樹脂粒子を破壊すると同時に本来必要な可溶化ミセルの数を増加させて、問題となる数μmの樹脂粒子をトナー5000個に対し20個以下に制御する。
制御可能な理由としては必ずしも明確でないが、通常、疎水性の重合性単量体を水のような親水性の液体に添加する場合、特に重合性単量体が複数種になる場合、親水性液体の双極子モーメントにより、一種の材料の偏りを生じる。すなわち、偏りを生じやすい重合性単量体の組み合わせが先に可溶化ミセルを生じやすく、しかも温度が高い状態でこの傾向は強くなる。そこで強い撹拌だけでなく、一旦温度を下げ、偏りを生じた重合性単量体の組み合わせを解除することによって制御が可能になると考えられる。
上述した無色粗大結着樹脂粒子の数は、トナー5000個に対し20個以下であり、これにより、用紙の先端から画像があり、かつ薄紙を用い、装置の電源を入れてから1枚目の画像に好ましい剥離性を生じさせ、画像の光沢ムラが抑制させる。より好ましくは、上記無色粗大結着樹脂粒子の数が、トナー5000個中に10個以下である。そして、トナー中に存在する上記無色粗大結着樹脂粒子の数は、少なければ少ないほど好ましく、もっとも好ましいものは0個であるが、乳化重合はある程度の液滴を存在させながら進行するものであり、また樹脂をせん断させる方法は、粘度が不均一な樹脂に液体媒体中で行うものであるから、0個というのはあまり現実的でない。
また、上記無色粗大結着樹脂粒子の体積平均粒径が、該トナーのD50に対し0.5倍以上、2倍以下の大きさを規定しているのは、該トナーのD50に対し0.5倍未満であるものは、トナーの作製工程で凝集されて量が少なくなり問題になりにくいこと、また、該トナーのD50に対し2倍を超える粒子は、もともと数が少ない上に、トナーの篩分工程で除去できるため、同じく問題になりにくいためである。
本実施の参考形態のトナーに用いる離型剤としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を示すシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類や、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系・石油系ワックス、脂肪酸エステル、モンタン酸エステル、カルボン酸エステル等のエステル系ワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。これらの離型剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本実施の形態のトナーに用いる好ましい離型剤は、結着樹脂に対して相溶性が低い離型剤、例えば、ポリエチレン、パラフィン、ポリオレフィン等の極性の低い離型剤が好ましく、さらに定着時の離形剤のしみ出しにより、他の離形剤に比べ離形性において有利となる。またこの重量平均分子量は500から5000、溶融温度は60℃から100℃がトナーの用紙からの剥離性の良さ、また光沢ムラの現れにくさの観点から好ましい。前述のように、離型剤は、トナー内から短時間で定着部材と画像の間に入る必要があることから、離型剤は、上記例示した離型剤の種類、重量平均分子量、溶融温度の離型剤が好ましい。
更に、本実施の参考形態のトナーを構成する各種材料について、詳細に説明する。
使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等をあげることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等をあげることができる。
また、トナーの着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
その他、必要に応じて内添剤、帯電制御剤、無機粉体(無機粒子)、有機粒子等の種々の成分を添加することができる。内添剤としては、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、又はこれら金属を含む化合物などの磁性体等が挙げられる。帯電制御剤としては、例えば4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロムなどの錯体からなる染料、トリフェニルメタン系顔料などが挙げられる。また、無機粉体は主にトナーの粘弾性調整を目的として添加され、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、燐酸カルシウム、酸化セリウム等の下記に詳細に列挙するような通常、トナー表面の外添剤として使用されるすべての無機粒子が挙げられる。また、凝集剤としては、界面活性剤のほか、無機塩、2価以上の金属塩を好適に用いることができる。特に、金属塩を用いる場合、凝集性制御及びトナー帯電性などの特性において好ましい。
本実施の参考形態におけるトナーの体積平均粒子径は、3〜10μmであり、3〜9μmが好ましく、3〜8μmがより好ましい。また、本実施の形態のトナーの数平均粒子径は、3〜10μmが好ましく、2〜8μmがより好ましい。粒子径が小さすぎると製造性が不安定になるばかりでなく、帯電性が不十分になり、現像性が低下することがあり、大きすぎると画像の解像性が低下する。
本実施の形態におけるトナーの製造方法は、結着樹脂を調製するための重合性単量体を含む油相と、水相とを高速撹拌を行いながら乳化して重合性単量体含有乳化液を調製する工程と、前記重合性単量体含有乳化液に重合開始剤を添加し重合性単量体重合して結着樹脂粒子を調製する工程とを有し、得られた粒径が1μm以下の結着樹脂粒子を分散した結着樹脂粒子分散液と着色剤を分散した着色剤分散液と離型剤を分散した離型剤分散液とを混合し、結着樹脂粒子及び着色剤を含有するトナー粒径の粒子に凝集させる凝集工程と、得られた凝集体を結着樹脂粒子のガラス転移点以上の温度に加熱し融合させトナー粒子を形成する融合工程を含む。
図1には、本実施の形態におけるトナーの製造方法に用いる乳化重合装置の構成の一例が示されている。乳化重合装置は、トナー製造時に用いる結着樹脂粒子の製造装置であり、一種以上の重合体単量体と水と必要に応じて界面活性剤とを乳化する乳化装置10と、乳化槽10にて調製された重合体単量体含有乳化液に開始剤を添加して乳化重合を行い、結着樹脂粒子を調製する重合装置20と、必要に応じて、重合槽20により調製された結着樹脂粒子を含む溶液を貯留し静置するための貯留槽30とを備える。
乳化装置10は、乳化槽12と、乳化槽12内の乳化液18を撹拌する撹拌部材16を備えた撹拌棒15と、撹拌棒15を回転駆動させる駆動源14とが設けられている。また、重合装置20は、乳化装置10の乳化槽12の底部より抜き取られ、配管19を介して乳化液が導入される重合槽20と、重合槽22内の乳化重合液28を撹拌する撹拌部材26を備えた撹拌棒25と、撹拌棒25を回転駆動させる駆動源24とが設けられている。また、貯留槽30は、配管29を介して重合槽20により調製された結着樹脂粒子を含む溶液が貯留され、比重により、着色剤、離型剤を含まないトナーと類似した大きさの無色粗大結着樹脂粒子と、1μm以下の粒径を有する結着樹脂粒子とを分別する。
本実施の形態では、乳化装置10において、結着樹脂を調製するための重合性単量体を含む油相と、水相とを高速撹拌を行いながら乳化して重合性単量体含有乳化液18を調製する。ここで、「高速撹拌」とは、通常の乳化工程における撹拌速度、例えば1000rpmに対して1.2倍以上の速度のことをいう。
更に、本実施の形態では、上記乳化装置10において、高速撹拌時に、一旦、通常の乳化液調製温度(例えば、30℃)に対し、−3℃から−20℃の範囲で、乳化槽12を冷却する。これにより、上述したように、可溶化ミセルにおける重合性単量体の偏りが抑制され、冷却しない場合に比べ、着色剤、離型剤を含まないトナーと類似した大きさの無色粗大結着樹脂粒子生成が抑制される。
[静電潜像現像用現像剤]
以上説明した本発明の静電荷現像トナーの製造方法により得られるトナーは、静電荷現像剤として使用される。この現像剤は、この静電荷現像トナーを含有することの外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。静電荷現像トナーを、単独で用いると一成分系の静電荷現像剤として調製され、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷現像剤として調製される。
キャリアとしては、特に制限はなく、それ自体公知のキャリアが挙げられ、例えば、特開昭62−39879号公報、特開昭56−11461号公報等に記載された樹脂被覆キャリア等の公知のキャリアを使用することができる。
キャリアの具体例としては、以下の樹脂被覆キャリアが挙げられる。即ち、該キャリアの核体粒子としては、通常の鉄粉、フェライト、マグネタイト造型物などが挙げられ、その平均粒径は30〜200μm程度である。前記核体粒子の被覆樹脂としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のα−メチレン脂肪酸モノカルボン酸類、ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒素アクリル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、エチレン、プロピレン等のポリオレフィン類、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のシリコーン類、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン等のビニル系フッ素含有モノマーの共重合体、ビスフェノール、グリコール等を含むポリエステル類、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、などが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で使用してもよいし、あるいは2種以上併用してもよい。該被覆樹脂の量としては、キャリアに対して0.1〜10質量部程度であり、0.5〜3.0質量部が好ましい。前記キャリアの製造には、加熱型ニーダー、加熱型ヘンシェルミキサー、UMミキサーなどを使用することができ、前記被覆樹脂の量によっては、加熱型流動転動床、加熱型キルンなどを使用することができる。
なお、静電荷現像剤における、静電荷現像トナーと、キャリアとの混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
[画像形成装置]
次に、本実施の参考形態の画像形成装置について説明する。
図2は、本実施の参考形態の画像形成方法により画像を形成するための、画像形成装置の構成例を示す概略図である。図示した画像形成装置200は、ハウジング400内において4つの電子写真感光体401a〜401dが中間転写ベルト409に沿って相互に並列に配置されている。電子写真感光体401a〜401dは、例えば、電子写真感光体401aがイエロー、電子写真感光体401bがマゼンタ、電子写真感光体401cがシアン、電子写真感光体401dがブラックの色からなる画像をそれぞれ形成することが可能である。
電子写真感光体401a〜401dのそれぞれは所定の方向(紙面上は反時計回り)に回転可能であり、その回転方向に沿って帯電ロール402a〜402d、現像装置404a〜404d、1次転写ロール410a〜410d、クリーニングブレード415a〜415dが配置されている。現像装置404a〜404dのそれぞれにはトナーカートリッジ405a〜405dに収容されたブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナーが供給可能であり、また、1次転写ロール410a〜410dはそれぞれ中間転写ベルト409を介して電子写真感光体401a〜401dに当接している。
さらに、ハウジング400内の所定の位置には露光装置403が配置されており、露光装置403から出射された光ビームを帯電後の電子写真感光体401a〜401dの表面に照射することが可能となっている。これにより、電子写真感光体401a〜401dの回転工程において帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングの各工程が順次行われ、各色のトナー像が中間転写ベルト409上に重ねて転写される。
ここで、帯電ロール402a〜402dは、電子写真感光体401a〜401dの表面に導電性部材(帯電ロール)を接触させて感光体に電圧を均一に印加し、感光体表面を所定の電位に帯電させるものである(帯電工程)。なお本実施形態において示した帯電ロールの他、帯電ブラシ、帯電フィルム若しくは帯電チューブなどを用いて接触帯電方式による帯電を行ってもよい。また、コロトロン若しくはスコロトロンを用いた非接触方式による帯電を行ってもよい。
露光装置403としては、電子写真感光体401a〜401dの表面に、半導体レーザー、LED(light emitting diode)、液晶シャッター等の光源を所望の像様に露光できる光学系装置等を用いることができる。これらの中でも、非干渉光を露光可能な露光装置を用いると、電子写真感光体401a〜401dの導電性基体と感光層との間での干渉縞を防止することができる。
現像装置404a〜404dには、上述の二成分静電荷像現像剤を接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置を用いて行うことができる(現像工程)。そのような現像装置としては、二成分静電荷像現像用現像剤を用いる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜公知のものを選択することができる。一次転写工程では、1次転写ロール410a〜410dに、像担持体に担持されたトナーと逆極性の1次転写バイアスが印加されることで、像担持体から中間転写ベルト409へ各色のトナーが順次1次転写される。
クリーニングブレード415a〜415dは、転写工程後の電子写真感光体の表面に付着した残存トナーを除去するためのもので、これにより清浄面化された電子写真感光体は上記の画像形成プロセスに繰り返し供される。クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。
中間転写ベルト409は駆動ロール406、バックアップロール408及びテンションロール407により所定の張力をもって支持されており、これらのロールの回転によりたわみを生じることなく回転可能となっている。また、2次転写ロール413は、中間転写ベルト409を介してバックアップロール408と当接するように配置されている。
2次転写ロール413に、中間転写体上のトナーと逆極性の2次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルトから記録媒体へトナーが2次転写される。バックアップロール408と2次転写ロール413との間を通った中間転写ベルト409は、例えば駆動ロール406の近傍に配置されたクリーニングブレード416或いは、除電器(不図示)により清浄面化された後、次の画像形成プロセスに繰り返し供される。また、ハウジング400内の所定の位置にはトレイ(被転写媒体トレイ)411が設けられており、トレイ411内の紙などの被転写媒体500が移送ロール412により中間転写ベルト409と2次転写ロール413との間、さらには相互に当接する2個の定着ロール414の間に順次移送された後、ハウジング400の外部に排紙される。
本実施の参考形態における画像形成装置は、定着装置に特徴があり、電源を入れてから定着ロール414が加温され加温が停止される温度をTとするときTを越えた最大温度がT+20℃以下であることが好ましく、さらにはT+10℃以下がさらに好ましい。この範囲であると定着時の光沢ムラを制御しやすい。具体的な制御方法は、定着部材である定着ロール414の電源である、例えばハロゲンランプにかかる電力を、制御温度に近くなった段階で段階的に低下させる方法等が挙げられる。
<画像形成方法>
本実施の参考形態における画像形成方法は、少なくとも、像保持体を帯電させる工程と、像保持体上に潜像を形成する工程と、潜像担持体上の潜像を上述した電子写真用現像剤を用いて現像する工程と、現像されたトナー像を中間転写体上に転写する1次転写工程と、前記中間転写体に転写されたトナー像を、記録媒体に転写する2次転写工程と、前記トナー画像を熱と圧力によって定着する工程とを有する。前記現像剤は、少なくとも、本発明の静電潜像現像用トナーを含有する現像剤である。前記現像剤は、一成分系、二成分系のいずれの態様であってもよい。
上記の各工程は、いずれも画像形成方法において公知の工程が利用できる。
潜像保持体としては、例えば、電子写真感光体及び誘電記録体等が使用できる。電子写真感光体の場合、該電子写真感光体の表面を、コロトロン帯電器、接触帯電器等により一様に帯電した後、露光し、静電潜像を形成する(潜像形成工程)。次いで、表面に現像剤層を形成させた現像ロールと接触若しくは近接させて、静電潜像にトナーの粒子を付着させ、電子写真感光体上にトナー画像を形成する(現像工程)。形成されたトナー画像は、コロトロン帯電器等を利用して紙等の被転写体表面に転写される(転写工程)。さらに、必要に応じて、被転写体表面に転写されたトナー画像は、定着機により熱定着され、最終的なトナー画像が形成される。
なお、前記定着機による熱定着の際には、オフセット等を防止するため、通常の定着機における定着部材には、離型剤が供給されるが、本実施の形態における画像形成装置の定着機には、離型剤は供給する必要がなく、オイルレスで定着がなされる。
熱定着に用いる定着部材であるローラあるいはベルトの表面に、離型剤を供給する方法としては、特に制限はなく、例えば、液体離型剤を含浸したパッドを用いるパッド方式、ウエブ方式、ローラ方式、非接触型のシャワー方式(スプレー方式)等が挙げられ、なかでも、ウエブ方式、ローラ方式が好ましい。これらの方式の場合、前記離型剤を均一に供給でき、しかも供給量をコントロールすることが容易な点で有利である。なお、シャワー方式により前記定着部材の全体に均一に前記離型剤を供給するには、別途ブレード等を用いる必要がある。
トナー画像を転写する被転写体(記録材)としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。
[付記]
(1)結着樹脂を調製するための重合性単量体を含む油相と、水相とを高速撹拌を行いながら乳化して重合性単量体含有乳化液を調製する工程において、更に、高速撹拌時に、一旦、通常の乳化液調製温度(例えば、30℃)に対し、−3℃から−20℃の範囲で冷却するトナーの製造方法である。
(2)結着樹脂を調製するための重合性単量体を含む油相と、水相とを高速撹拌を行いながら乳化して重合性単量体含有乳化液を調製する工程において、通常の乳化工程における撹拌速度、例えば1000rpmに対して1.2倍以上の速度の際に、一旦、通常の乳化液調製温度(例えば、30℃)に対し、−10℃から−20℃の範囲で冷却するトナーの製造方法である。
(3)結着樹脂を調製するための重合性単量体を含む油相と、水相とを高速撹拌を行いながら乳化して重合性単量体含有乳化液を調製する工程において、通常の乳化工程における撹拌速度、例えば1000rpmに対して1.3倍以上の速度の際に、一旦、通常の乳化液調製温度(例えば、30℃)に対し、−3℃から−10℃の範囲で冷却するトナーの製造方法である。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、これらにより本発明は限定されるものではない。
まず、本実施例において、各測定は次のように行った。
−粒度及び粒度分布測定方法−
粒径(「粒度」ともいう。)及び粒径分布測定(「粒度分布測定」ともいう。)について述べる。
測定する粒子直径が2μm以上の場合、測定装置としてはコールターマルチサイザー−II型(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用した。
測定法としては、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に測定試料を0.5〜50mg加える。これを前記電解液100ml中に添加した。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1分間分散処理を行い、コールターマルチカウンター−II型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて2〜60μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布を求めた。測定する粒子数は50,000であった。
また、トナーの粒度分布は以下の方法により求めた。測定された粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、粒度の小さいほうから体積累積分布を描き、累積16%となる累積体積粒径をD16vと定義し、累積50%となる累積体積粒径をD50vと定義する。更に累積84%となる累積体積粒径をD84vと定義する。
本発明における体積平均粒径は該D50vであり、体積平均粒度指標GSDvは以下の式によって算出した。
式:GSDv={(D84v)/(D16v)}0.5
また、測定する粒子直径が2μm未満の場合、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定した。測定法としては分散液となっている状態の試料を固形分で約2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、約40mlにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、約2分待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定する。得られたチャンネルごとの体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とした。
なお、外添剤などの粉体を測定する場合は、界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液50ml中に測定試料を2g加え、超音波分散機(1,000Hz)にて2分間分散して、試料を作製し、前述の分散液と同様の方法で、測定した。
−トナーの形状係数SF1測定方法−
トナーの形状係数SF1は、トナー粒子表面の凹凸の度合いを示す形状係数SFであり、以下の式により算出した。
式:SF1=(ML/A)×(π/4)×100
式中、MLはトナー粒子の最大長を示し、Aは粒子の投影面積を示す。形状係数SF1の測定は、まずスライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じて画像解析装置に取り込み、50個以上のトナーについてSFを計算し、平均値を求めた。
−ガラス転移温度の測定方法−
トナーのガラス転移温度は、DSC(示差走査型熱量計)測定法により決定し、ASTMD3418−8に準拠して測定された主体極大ピークより求めた。
主体極大ピークの測定には、パーキンエルマー社製のDSC−7を用いることができる。この装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行った。
−トナー、樹脂粒子の分子量、分子量分布測定方法−
分子量分布は、以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製、6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
−着色剤、離型剤を含まないトナーと類似した大きさの無色粗大結着樹脂粒子の個数−
ニレコ社製LUZEXにて観察画像を撮影し、任意に5000個程度抽出したトナーについて、画像解析することで求める。具体的には、画像中の全粒子数を測定し、次にその中の無色の粒子について選択し、トナーの体積平均粒径をD50に対し0.5倍以上、2倍以下である該無色の粒子の数と形状係数SF1を測定した。これをトナー数が5000になるまで繰り返した。
以下に本発明におけるより具体的比較例および実施例について説明を行うが、以下の実施例は本発明の内容について何ら限定するものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」はすべて「質量部」を意味する。
[トナーの製造例および現像剤の評価]
<実施例1>
−樹脂粒子分散液(1)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、一旦、乳化槽内の温度を30℃から27℃まで下げ、30分後に撹拌速度を1000rpmから1200rpmまで上げ、さらに30分間撹拌混合して乳化液を作製した。
イオン交換水 170質量部
非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製) 2質量部
及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製) 3質量部
スチレン 300質量部
n−ブチルアクリレート 90質量部
β−カルボキシエチルアクリレート(以下「β−CEA」ともいう) 11質量部
ドデカンチオール 6質量部
1,10−デカンジオールジアクリレート 1.5質量部
重合槽の温度が安定した時点で、作製した乳化液質量の2%を反応槽へ10分間かけて添加し、その後、過硫酸アンモニウム5質量部をイオン交換水で5倍に希釈して、やはり10分間かけて反応槽へ添加し、20分間保持した。次いで、残りの乳化液を3時間かけて反応槽へ添加し、添加終了後、更に3時間保持して反応を完了させた。樹脂粒子分散液(1)を作製した。得られた樹脂の質量平均分子量は35,000、体積平均粒子径は210nmであった。
−離型剤分散液(1)の作製−
POLYWAX655(ポリエチレン系、ベーカーペトロライト社製、Mn:655、融点99℃) 30質量部
カチオン性界面活性剤(サニゾールB50:花王(株)製) 2質量部
イオン交換水 70質量部
上記成分を120℃に加熱して、高圧型ホモジナイザーで50MPaで処理し、速やかに冷却して離型剤分散液(1)を得た。分散したワックスの体積平均粒径は250nmであった。なお、上記POLYWAX655(ベーカーペトロライト社製)は、ポリエチレンワックスであり、数平均分子量が655で、融点が99℃のものである。
(顔料分散液の作製)
−シアン着色剤分散液(1)の調製−
C.I.PigmentBlue15:3(大日精化製) 30質量部
イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 3質量部
イオン交換水 70質量部
上記成分を混合し、超音波分散機を10パス通過させて、シアン着色剤分散液(1)を得た。分散した顔料の数平均粒径は130nmであった。
−ブラック着色剤分散液(2)の調製−
カーボンブラック(キャボット社製、REGAL330;1次粒子径25nm、BET比表面積94m/g): 90質量部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンSC): 10質量部
イオン交換水: 240質量部
以上を混合し、シアン着色剤分散液(1)と同様の条件にてブラック着色剤粒子分散液(2)を調製した。ブラック着色剤分散液(2)における着色剤の数平均粒径は150nmであった。
−イエロー着色剤分散液(3)の調製−
C.I.Pigment Yellow74:大日精化製) 50質量部
イオン性界面活性剤ネオゲンRK (第一工業製薬) 5質量部
イオン交換水 195質量部
以上を混合し、アルティマイザ(スギノマシン社製)により10分間分散し、数平均粒径168nmのイエロー着色剤分散液(3)を得た。
−マゼンタ着色剤分散液(4)の調製−
C.I.PigmentRed 122:(クラリアント製) 50質量部
イオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬) 6質量部
イオン交換水 200質量部
以上を混合し、アルティマイザ(スギノマシン社製)により10分間分散し、数平均粒径185nm、固形分量23.5質量部のマゼンタ着色剤分散液(4)を得た。
反応槽内に下記成分を投入し、十分に攪拌混合した。
イオン交換水: 300質量部
樹脂粒子分散液(1): 135質量部
着色剤分散液(1): 20質量部
離型剤分散液(1): 30質量部
その後、ウルトラタラックスでせん断を加えながら、凝集剤としてポリ塩化アルミニウム1%水溶液18質量部を徐々に添加した。凝集剤の添加に連れてスラリーの粘度が上昇したため、ウルトラタラックスの回転数を最大7000rpmまで上昇させて、添加終了後さらに5分間の分散処理を行った。
このスラリーを、十分な攪拌下で徐々に昇温し、48℃で2時間保持したところ、凝集粒子の平均粒径が5.4μmとなった。ここで、新たに樹脂粒子分散液(1)70質量部を10分間かけて緩やかに添加し、1時間保持したところ、凝集粒子の平均粒径は5.0μmであった。次いで、反応槽内のpHを7.0に調整した後、95℃まで緩やかに昇温して4時間保持し、凝集粒子の合一を行った後、40℃まで冷却して平均粒径トナーの粒径5.6μmのシアントナー1を得た。トナー1におけるトナー5000個中の無色粗大結着樹脂粒子の2.8μm〜11.2μmの粒子の数は17個であり、該無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、116であった。
<実施例2>
−樹脂粒子分散液(2)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、一旦、乳化槽内の温度を30℃から20℃まで下げ、30分後に撹拌速度を1000rpmから1200rpmまで上げ、さらに30分間撹拌混合して乳化液を作製した以外は、実施例1に準じて、樹脂粒子分散液(2)を作製した。
その後、樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(2)を用いた以外は、実施例1に準じて、トナー2を作製した。得られたトナーの粒径5.6μm、トナー5000個中の無色粗大結着樹脂粒子の2.8μm〜11.2μmの粒子の数は8個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、119であった。
<実施例3>
−樹脂粒子分散液(3)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、一旦、乳化槽内の温度を30℃から10℃まで下げ、30分後に撹拌速度を1000rpmから1200rpmまで上げ、さらに30分間撹拌混合して乳化液を作製した以外は、実施例1に準じて、樹脂粒子分散液(3)を作製した。
樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(3)を用いた以外は、実施例1に準じ、トナー3aを作製した。得られたトナーの粒径5.6μm、トナー5000個中の無色粗大結着樹脂粒子の2.8μm〜11.2μmの粒子の数は4個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、122であった。
同様にして、シアン着色剤分散液(1)に代わりに、ブラック着色剤分散液(2)、イエロー着色剤分散液(3)、マゼンタ着色剤分散液(4)をそれぞれ用いた以外は、上述と同様の手順で、それぞれ黒色トナー3b,イエロートナー3c,マゼンタトナー3dを得た。これらトナーの平均粒径は、上記シアントナー3aと同様に、5.6μmであり、トナー1b,1c,1dにおけるトナー5000個中の無色粗大結着樹脂粒子の2.8μm〜11.2μmの粒子の数は黒色トナー3bが4個、イエロートナー3cが5個、マゼンタトナー3dが4個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、黒色トナー3bが121、イエロートナー3cが123、マゼンタトナー3dが122であった。
<実施例4>
−樹脂粒子分散液(4)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、一旦、乳化槽内の温度を30℃から20℃まで下げ、30分後に撹拌速度を1000rpmから1300rpmまで上げ、さらに30分間撹拌混合して乳化液を作製した以外は、実施例1に準じて、樹脂粒子分散液(4)を作製した。
樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(4)を用いた以外は、実施例1に準じ、トナー4を作製した。得られたトナーの粒径4.1μm、トナー5000個中の無色粗大結着樹脂粒子の2.05μm〜8.2μmの粒子の数は15個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、120であった。
<実施例5>
−樹脂粒子分散液(5)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、一旦、乳化槽内の温度を30℃から27℃まで下げ、30分後に撹拌速度を1000rpmから1300rpmまで上げ、さらに30分間撹拌混合して乳化液を作製した以外は、実施例1に準じて、樹脂粒子分散液(5)を作製した。
樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(5)を用いた以外は、実施例1に準じ、トナー5を作製した。得られたトナーの粒径3.8μm、トナー5000個中の無色粗大結着樹脂粒子の1.9μm〜7.6μmの粒子の数は18個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、116であった。
<実施例6>
−樹脂粒子分散液(6)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、一旦、乳化槽内の温度を30℃から10℃まで下げ、30分後に撹拌速度を1000rpmから1300rpmまで上げ、さらに30分間撹拌混合して乳化液を作製した以外は、実施例1に準じて、樹脂粒子分散液(6)を作製した。
樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(6)を用いた以外は、実施例1に準じ、トナー6を作製した。得られたトナーの粒径6.8μm、トナー5000個中の無色粗大結着樹脂粒子の3.4μm〜13.6μmの粒子の数は5個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、122であった。
<実施例7>
−樹脂粒子分散液(7)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、一旦、乳化槽内の温度を30から5℃まで下げ、30分後に撹拌速度を1000rpmから1400rpmまで上げ、さらに30分間撹拌混合して乳化液を作製した以外は、実施例1に準じて、樹脂粒子分散液(7)を作製した。

樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(7)を用いた以外は、実施例1に準じ、トナー7を作製した。得られたトナーの粒径7.2μm、トナー5000個中の無色粗大結着樹脂粒子の3.6μm〜14.4μmの粒子の数は3個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、127であった。
<実施例8>
−樹脂粒子分散液(8)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、一旦、乳化槽内の温度を30℃から10℃まで下げ、30分後に撹拌速度を1000rpmから1200rpmまで上げ、さらに30分間撹拌混合して乳化液を作製した以外は、実施例1に準じて、樹脂粒子分散液(8)を作製した。
樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(8)を、離型剤分散液(1)に用い、POLYWAX655(ベーカーペトロライト社製)の代わりに、POLYWAX500(ポリエチレン系、ベーカーペトロライト社製、Mn=500、融点88℃)を用いた以外は、実施例1に準じ、トナー8を作製した。得られたトナーの粒径5.8μm、トナー50000個中の無色粗大結着樹脂粒子の2.9μm〜11.6μmの粒子の数は5個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、121であった。
<実施例9>
−樹脂粒子分散液(9)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、一旦、乳化槽内の温度を30℃から10℃まで下げ、30分後に撹拌速度を1000rpmから1200rpmまで上げ、さらに30分間撹拌混合して乳化液を作製した以外は、実施例1に準じて、樹脂粒子分散液(9)を作製した。
樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(9)を、離型剤分散液(1)に用い、POLYWAX655(ベーカーペトロライト社製)の代わりに、POLYWAX400(ポリエチレン系、ベーカーペトロライト社製、Mn=400、融点79.5℃)を用いた以外は、実施例1に準じ、トナー9を作製した。得られたトナーの粒径6.0μm、トナー50000個中の無色粗大結着樹脂粒子の3.0μm〜12.0μmの粒子の数は9個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、120であった。
<実施例10>
−樹脂粒子分散液(10)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、一旦、乳化槽内の温度を30℃から10℃まで下げ、30分後に撹拌速度を1000rpmから1200rpmまで上げ、さらに30分間撹拌混合して乳化液を作製した以外は、実施例1に準じて、樹脂粒子分散液(10)を作製した。
樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(10)を、離型剤分散液(1)に用い、POLYWAX655(ベーカーペトロライト社製)の代わりに、POLYWAX725(ポリエチレン系、ベーカーペトロライト社製、Mn=725、融点104℃)を用いた以外は、実施例1に準じ、トナー10を作製した。得られたトナーの粒径5.6μm、トナー50000個中の無色粗大結着樹脂粒子の2.8μm〜11.2μmの粒子の数は8個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、121であった。
<実施例11>
−樹脂粒子分散液(11)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、一旦、乳化槽内の温度を30℃から10℃まで下げ、30分後に撹拌速度を1000rpmから1200rpmまで上げ、さらに30分間撹拌混合して乳化液を作製した以外は、実施例1に準じて、樹脂粒子分散液(11)を作製した。
樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(11)を、離型剤分散液(1)に用い、POLYWAX655(ベーカーペトロライト社製)の代わりに、パラフィンワックス(HNP−9、日本精蝋社製、Mn=518、融点75℃)を用いた以外は、実施例1に準じ、トナー11を作製した。得られたトナーの粒径5.6μm、トナー50000個中の無色粗大結着樹脂粒子の2.8μm〜11.2μmの粒子の数は5個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、120であった。
<実施例12>
−樹脂粒子分散液(12)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、一旦、乳化槽内の温度を30℃から10℃まで下げ、30分後に撹拌速度を1000rpmから1200rpmまで上げ、さらに30分間撹拌混合して乳化液を作製した以外は、実施例1に準じて、樹脂粒子分散液(12)を作製した。
樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(12)を、離型剤分散液(1)に用い、POLYWAX655(ベーカーペトロライト社製)の代わりに、パラフィンワックス(HNP−5、日本精蝋社製、Mn=427、融点62℃)を用いた以外は、実施例1に準じ、トナー12を作製した。得られたトナーの粒径5.6μm、トナー50000個中の無色粗大結着樹脂粒子の2.8μm〜11.2μmの粒子の数は10個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、121であった。
<実施例13>
−樹脂粒子分散液(13)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、一旦、乳化槽内の温度を30℃から10℃まで下げ、30分後に撹拌速度を1000rpmから1200rpmまで上げ、さらに30分間撹拌混合して乳化液を作製した以外は、実施例1に準じて、樹脂粒子分散液(13)を作製した。
樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(13)を、離型剤分散液(1)に用い、POLYWAX655(ベーカーペトロライト社製)の代わりに、エステルワックス(ステアリン酸ステアリル、和光純薬社製、Mn=511、融点74℃)を用いた以外は、実施例1に準じ、トナー13を作製した。得られたトナーの粒径5.6μm、トナー50000個中の無色粗大結着樹脂粒子の2.8μm〜11.2μmの粒子の数は12個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、122であった。
<比較例1>
−樹脂粒子分散液(14)の作製−
重合反応槽にイオン交換水370質量部と界面活性剤0.3質量部を投入し、撹拌混合しながら75℃まで昇温した。一方、乳化槽には下記成分を投入し、乳化槽内の温度は30℃であり、撹拌速度を1000rpmのまま60分間撹拌混合して乳化液を作製した以外は、実施例1に準じて、樹脂粒子分散液(14)を作製した。
樹脂粒子分散液(1)の代わりに樹脂粒子分散液(14)を用いた以外は、実施例1に準じ、トナー14を作製した。得られたトナーの粒径5.6μm、トナー50000個中の無色粗大結着樹脂粒子の2.8μm〜11.2μmの粒子の数は22個であり、無色粗大結着樹脂粒子の形状係数の平均は、106であった。
−現像剤の調製−
上記トナー1aからトナー14を用いて、それぞれトナー50質量部に対し疎水性シリカ1質量部を添加し、サンプルミルで30秒間の外添処理を行い、外添トナー1aから該添トナー14を得た。この外添トナー7質量部を、ポリメチルメタクリレートを1質量%コートした体積平均粒子径50μmのフェライトキャリア93質量部と十分に攪拌混合し、静電荷現像剤1aから静電荷現像剤14を得た。
[評価方法]
静電荷現像剤1aから静電荷現像剤14を富士ゼロックス社製Docu Centre−II C3300改造機(定着機の加熱装置を設定温度160℃にし、設定温度に対し、以下の条件で加熱の電力が変化するようにしたもの。なお、現像機は本発明の現像剤が入っている現像機のみが装着されても作動するように、調整したものである。)を用いて、評価した。
条件1:145℃以下の加熱電力を100としたとき、145−155℃で加熱電力を60に155℃〜160℃で30に、160℃以上で0になるように加熱電力を調整したもの。この条件だと160℃の設定温度に対しTを越えた最大温度は163℃となった。
条件2:150℃以下の加熱電力を100としたとき、150−160℃で加熱電力を50に、160℃以上で0になるように加熱電力を調整したもの。この条件だと160℃の設定温度に対しTを越えた最大温度は168℃となった。
条件3:155℃以下の加熱電力を100としたとき、155−160℃で加熱電力を60に、160℃以上で0になるように加熱電力を調整したもの。この条件だと160℃の設定温度に対しTを越えた最大温度は175℃となった。
条件4:160℃以下の加熱電力を100とし、160℃以上で0になるように加熱電力を調整したもの。この条件だと160℃の設定温度に対しTを越えた最大温度は182℃となった。
また、用紙は富士ゼロックス社製S紙を用いた。また定着画像は先端0.3mmのみトナーが乗らない領域があり、0.3mm以降長さ10cmにわたって用紙の横幅いっぱいに6g/mのトナーが乗るようにした。具体的には図3に示す画像である。
評価は以下のように行った。図3に示す画像を、電源を入れてから出力可能になったら(すなわち160℃になったら)即、定着するように設定し、画像を100枚出力し評価した。光沢ムラの評価は以下の通りである。
A:光沢ムラは、確認されない。
B:光沢ムラは、わずかに確認されるが実使用上問題ない。
C:光沢ムラはあるものの、実用範囲である。
D:光沢ムラは許容されない。
なお、1枚目がB,Cのものについては2枚目以降5枚目までに評価がAになる枚数を確認した。定着機の定着部材の温度は1枚目の定着により、設定温度を超えた分については、熱が用紙に吸収される。そのため光沢ムラについては確認しにくくなる。5枚目までの評価で光沢ムラがAになる枚数を確認した。なお評価が1枚目からAのもの、Dのものは2枚目以降の評価は行わなかった。
また100枚目の画像濃度と10枚目の画像濃度の差を比較した。画像濃度は前記画像の任意の10点で行って平均し、これを比較した。差が少ないものほど良いとし、5以下であれば問題なしとした。画像濃度はX−Rite968(X−Rite社製)を用いて測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005353146
表1の結果より、以下のことが明らかである。光沢ムラに関しては本願の範囲であれば許容範囲であり、また5枚以内に光沢ムラは確認できなくなる。しかし比較例1に示すように樹脂粒子の数がトナー5000個に対し20個を超えると画像の剥離性に影響を与え、光沢ムラが発生する。
本発明の活用例として、樹脂搬送用容器、また電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置へのカートリッジへの適用がある。
本発明の実施の形態におけるトナーの製造方法に用いる結着樹脂粒子の製造装置の一例の構成を示す模式図である。 本発明の画像形成方法に用いる画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。 実施例において評価に用いた画像を示す図である。
符号の説明
200 画像形成装置、400 ハウジング、401a〜401d 電子写真感光体、402a〜402d 帯電ロール、403 露光装置、404a〜404d 現像装置、405a〜405d トナーカートリッジ、406 駆動ロール、407 テンションロール、408 バックアップロール、409 中間転写ベルト、410a〜410d 1次転写ロール、411 トレイ(被転写媒体トレイ)、412 移送ロール、413 2次転写ロール、414 定着ロール、415a〜415d,416 クリーニングブレード、500 被転写媒体。

Claims (1)

  1. 結着樹脂を調製するための重合性単量体を含む油相と、水相とを一旦、現温度から少なくとも3℃以上冷却し、1200rpm以上の攪拌速度で撹拌を行いながら乳化して重合性単量体含有乳化液を調製する工程と、前記重合性単量体含有乳化液に重合開始剤を添加し重合性単量体重合して結着樹脂粒子を調製する工程とを有し、
    得られた粒径が1μm以下の結着樹脂粒子を分散した結着樹脂粒子分散液と着色剤を分散した着色剤分散液と離型剤を分散した離型剤分散液とを混合し、結着樹脂粒子及び着色剤を含有するトナー粒径の粒子に凝集させる凝集工程と、得られた凝集体を結着樹脂粒子のガラス転移点以上の温度に加熱し融合させトナー粒子を形成する融合工程を含むことを特徴とする静電潜像現像用トナーの製造方法。
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