JP2007121465A - 現像装置、並びに、これを用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一方向に回転する像担持体に当接または近接して配置され、一方向に回転すると共に、結着樹脂を含むトナーを少なくとも有する現像剤を前記像担持体に供給する現像ロールと、該現像ロールに近接して配置され、前記像担持体に供給される前記現像剤の量を規制する規制部材と、を少なくとも備え、前記現像ロールの全周が前記現像剤で覆われた現像装置において、前記トナーの表面がフッ素原子および/または珪素原子を含む物質を有することを特徴とする現像装置。
【選択図】なし
Description
このようなトナー補給は、例えばADCセンサやTCセンサのようなトナー濃度検知センサによりトナー濃度を検知し、この検知情報に基づいてトナー濃度が低下したと判断したときに行われる。
そこで、このような不具合を解決するために、トナー濃度検知センサを用いずに、現像剤の動きによってトナーを取り込み、トナー濃度を自律的に制御するようにした現像装置が提案されている(例えば、特許文献1、2等)。
このようなゴースト現象について図面を用いて具体的に説明する。まず、コピー原稿として図4に示す用紙の中央に、給紙方向(後述する図5中の進行方向に相当)に平行な縦長のベタパターンが形成されたパターンAを用いて1枚目の画像を形成した後、用紙の周囲を除いたほぼ全面にハーフトーンパターンが形成されたパターンBを用いて2枚目の画像を形成する。この際、図5に示されるように1枚目に形成される画像は、図4に示すパターンAのコピー原稿に対応した縦長のベタ画像が形成されるものの、2枚目には、パターンB中にパターンAの履歴が残ったハーフトーン画像が形成される。
<1>
一方向に回転する像担持体に当接または近接して配置され、一方向に回転すると共に、結着樹脂を含むトナーを少なくとも有する現像剤を前記像担持体に供給する現像ロールと、該現像ロールに近接して配置され、前記像担持体に供給される前記現像剤の量を規制する規制部材と、を少なくとも備え、前記現像ロールの全周が前記現像剤で覆われた現像装置において、
前記トナーの表面がフッ素原子および/または珪素原子を含む物質を有することを特徴とする現像装置である。
前記トナーの表面を構成する結着樹脂が、フッ素原子および/または珪素原子を含むことを特徴とする<1>に記載の現像装置である。
前記トナー表面のXPS測定による前記結着樹脂等に起因する炭素原子に対する前記フッ素原子または前記珪素原子の比率が、0.01〜1.0の範囲内であることを特徴とする<1>または<2>に記載の現像装置である。
前記トナーが、少なくとも樹脂粒子を含む原料粒子を分散させた原料分散液中で、前記原料粒子を凝集させて凝集粒子を形成する凝集工程と、前記凝集粒子を加熱して融合させる融合工程とを経て作製されることを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1つに記載の現像装置である。
一方向に回転する像担持体に当接または近接して配置され、一方向に回転すると共に、結着樹脂を含むトナーを少なくとも有する現像剤を前記像担持体に供給する現像ロールと、該現像ロールに近接して配置され、前記像担持体に供給される前記現像剤の量を規制する規制部材と、を少なくとも備え、前記現像ロールの全周が前記現像剤で覆われた現像装置において、
前記トナーが、少なくとも樹脂粒子を含む原料粒子を分散させた原料分散液中で、前記原料粒子を凝集させて凝集粒子を形成する凝集工程と、前記凝集粒子を加熱して融合させる融合工程とを経て作製され、且つ、
前記トナーの形状係数SF1が145以上であることを特徴とする現像装置である。
前記トナーの体積平均粒径が5μm以下であることを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1つに記載の現像装置である。
一方向に回転する像担持体と、該像担持体に当接または近接する現像ロールを含む<1>〜<6>のいずれか1つに記載の現像装置とを少なくとも備えたことを特徴とする画像形成装置である。
一方向に回転する像担持体と、該像担持体に当接または近接する現像ロールを含む<1>〜<6>のいずれか1つに記載の現像装置とを少なくとも備え、
画像形成装置本体に対して脱着可能であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
なお、トナーを十分に含む新しい現像剤が現像ロール表面の現像剤と入れ替わりにくい傾向にある1.5成分現像を行う現像装置では、現像ロール全周が現像剤で覆われている。このため、新たに供給されたトナーが現像ロール表面の現像剤と混じり難い傾向に起因して発生する画像濃度の低下やムラは、1.5成分現像を行うことができるタイプであるか否かを問わず、現像ロール全周が現像剤で覆われている現像装置で起こりえるものと考えられる。それゆえ、本発明の現像装置は、1.5成分現像を行うことができるタイプであるか否かを問わず、現像ロール全周が現像剤で覆われている現像装置であれば特に限定されない。
(B)トナーが、いわゆる乳化重合凝集法を利用して作製されるトナー、すなわち、少なくとも樹脂粒子を含む原料粒子を分散させた原料分散液中で、前記原料粒子を凝集させて凝集粒子を形成する凝集工程と、前記凝集粒子を加熱して融合させる融合工程とを経て作製されるものであり、且つ、トナーの形状係数SF1が145以上である(第2の発明)。
このため、新たに現像ロール側へと供給されたトナーが固まりになることなく十分に分散され易く、結果的に、トナーを取り込む現像剤の表面積が増加し、トナーが素早く現像剤に取り込まれて十分に混合される。従って、短い経路で搬送した現像剤を現像ロール上に供給しても、ムラの発生を抑制できる。
また、連続的にベタ画像を形成して、多量の新たなトナーが現像ロール側へと供給されても、現像剤自体(キャリアとトナーの混合物)の流動性が高くなり、その結果、現像ロール上で現像を終了した現像剤と、トナーを十分に含んだ新しい現像剤との入れ替わり性がよくなり、濃度低下が起こらない。したがって、ベタ画像を現像した場合にも同様に現像剤の入れ替わりが良いことによってトナーの不足が生じないため、ベタ画像を現像した現像ロール上の場所と、その周囲の現像ロール上の場所との現像剤中トナー濃度に大きな差が無く、その結果、場所による大きなトナー帯電量の差が生じないので、その後にハーフトーン画像を現像しても場所による濃度の差が無く、縦長のベタ画像によるゴーストを生じることが無い。
それゆえ、本発明者らは、乳化重合凝集法により作製されるトナーを用いる場合には、その形状を意図的に凹凸化してトナーの充填密度を小さくすることが重要であると考えた。すなわち、第2の発明に用いられるトナーのように、形状係数SF1を一定値以上とすることによって連続的に画像を形成しても画像濃度の低下が抑制できると共に、ベタ画像を形成後の次の画像にムラが発生することを抑制し、縦長のベタ画像によるゴーストも抑制できることを見出した。
−第1の発明に用いられるトナー−
第1の発明に用いるトナーには、トナーの表面がフッ素原子および/または珪素原子を含む物質を有する。この物質は、トナーの表面を構成する結着樹脂であることが好ましいが、これに限定されるものではなく、フッ素原子および/または珪素原子を含むカップリング剤等の低分子量の物質であってもよい。
なお、トナーの表面を構成する結着樹脂が、フッ素原子および/または珪素原子を含む場合、トナー表面のXPS測定による結着樹脂等に起因する炭素原子に対するフッ素原子または珪素原子の比率(F/C比、または、F/Si比)が、0.01〜1.0の範囲内であることが好ましく、0.02〜0.08の範囲内であることがより好ましく、0.05〜0.6の範囲内であることが更に好ましい。
XPS測定装置としては、日本電子製 JPS−9000MXを使用し、X線源をMg Kα、加速電圧を10.0kV、エミッション電流を20mVとして行った。
第2の発明に用いるトナーは、その形状係数SF1が145以上であることが必要であり、150以上であることがより好ましい。
通常、トナーの形状や粒度分布制御性に優れた乳化重合凝集法を利用して作製されるトナーの形状係数SF1は、140未満のいわゆる球状トナーであるため、流動性が悪く、連続的に画像を形成した場合に画像濃度の低下が起こったり、ベタ画像を形成後の次の画像にムラが発生したり、あるいは、縦長のベタ画像によるゴーストが発生してしまう。しかし、第2の発明に用いるトナーは形状係数SF1が145以上であるためこのような問題の発生を抑制することができる。
なお、本発明において、形状係数SF1とは、下式(1)で定義される値を意味する。
・式(1) SF1=((トナー径の絶対最大長)2/トナーの投影面積)×(π/4)×100
ここで、式(1)に示されるトナー径の絶対最大長、トナーの投影面積は光学顕微鏡(ニコン製、Microphoto−FXA)を用いて倍率500倍に拡大したトナー粒子像を撮影し、得られた画像情報をインターフェースを介して例えばニコレ社製画像解析装置(LuzexIII)に導入して画像解析を行うことにより求めた。
また、形状係数SF1の値は、無作為にサンプリングした1000個のトナー粒子を測定して得られたデータを元に、平均値として算出した。
次に、本発明に用いるトナーの構成材料やその製造方法についてより詳細に説明する。
第1の発明に用いられるトナーは、トナーの表面がフッ素原子および/または珪素原子を含む物質を有するものであれば特に限定されず、粉砕法や懸濁重合法等、公知の製法により作製したものが利用できるが、粒度分布が狭く選択的現像を抑制しやすい乳化重合凝集法により作製されたものであることが好ましい。また、第2の発明に用いられるトナーは乳化重合凝集法を利用して、形状係数SF1が上述した範囲となるように作製されるものであれば特に限定されない。
乳化重合凝集法を利用して本発明に用いられるトナーを作製する場合、トナーは、少なくとも樹脂粒子を含む原料粒子を分散させた原料分散液中で、原料粒子を凝集させて凝集粒子を形成する凝集工程と、凝集粒子を加熱して融合させる融合工程とを経て作製される。また、必要に応じて、凝集粒子の表面に樹脂粒子を付着させる付着工程を設けてもよい。
なお、原料分散液は、樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液の他に、着色剤粒子を分散させた着色剤粒子分散液が少なくとも用いられ、この他にも必要に応じて、離型剤を分散させた離型剤分散液等の他の分散液を用い、これら分散液を混合して調整される。
なお、第1の発明に用いられるトナーを作製する場合には、凝集工程、融合工程の他に、付着工程を実施し、通常の炭素原子および水素原子を主体とする結着樹脂を含むコア層と、フッ素原子および/または珪素原子を含む結着樹脂からなるシェル層とをコアシェル構造のトナーを作製することが好ましい。
第1および第2の発明に用いられるトナーの結着樹脂(第1の結着樹脂)は、ビニル系樹脂を代表とする非晶性樹脂はもとより、非結晶性のポリエステル樹脂、結晶性樹脂など様々なものを用いることができる。
上記結晶性樹脂としては、結晶性ポリエステル樹脂が好ましく、また適度な融点をもつ脂肪族系の結晶性ポリエステル樹脂がより好ましい。以下、本発明に用いる結晶性樹脂として結晶性ポリエステル樹脂を例に説明する。
なお、前記2重結合を持つジカルボン酸由来構成成分には、2重結合を持つジカルボン酸に由来する構成成分のほか、2重結合を持つジカルボン酸の低級アルキルエステルまたは酸無水物等に由来する構成成分も含まれる。また、前記スルホン酸基を持つジカルボン酸由来構成成分には、スルホン酸基を持つジカルボン酸に由来する構成成分のほか、スルホン酸基を持つジカルボン酸の低級アルキルエステルまたは酸無水物等に由来する構成成分も含まれる。
樹脂全体を水に乳化あるいは懸濁して樹脂粒子に作製する際に、スルホン酸基があれば、後述するように、界面活性剤を使用しないで乳化あるいは懸濁が可能である。このようなスルホン基を持つジカルボン酸としては、例えば、2−スルホテレフタル酸ナトリウム塩、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、スルホコハク酸ナトリウム塩等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの低級アルキルエステル、酸無水物等も挙げられる。これらの中でも、コストの点で、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩等が好ましい。
前記含有量が、1構成モル%未満の場合には、顔料分散が良くなかったり、乳化粒子径が大きくなり、凝集によるトナー径の調整が困難となることがある。一方、20構成モル%を超えると、ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融点が降下して、画像の保存性が悪くなったり、乳化粒子径が小さ過ぎて水に溶解し、ラテックスが生じないことがある。
前記脂肪族ジオール由来構成成分の含有量が、80構成モル%未満では、ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融点が降下するため、耐トナーブロッキング性、画像保存性及び、低温定着性が悪化してしまう場合がある。
第1の発明に用いられるトナーの結着樹脂としては、フッ素原子および/または珪素原子を含む結着樹脂(第2の結着樹脂)を用いることが好ましく、トナーの作製に際しては、上述の第1の結着樹脂と併用することが好ましい。
第2の結着樹脂の作製方法としては、通常のスチレン、メタクリル酸メチルなどのビニル系単量体と、シリコンアクリレート、シリコンメタクリレート、フルオロシリコンアクリレート、フルオロシリコンメタクリレート、フルオロアクリレート、フルオロメタクリレートなどの含珪素、含フッ素系単量体とを乳化共重合したり、あらかじめ重合した含珪素、含フッ素系単量体を、通常のビニル系単量体にミニエマルション法などにより共存させて共存重合する方法などがある。なお、上記含フッ素系単量体、含珪素単量体は1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
したがってトナー粒子乾燥時には、トナーの融点またがガラス転移点以下であり、30℃以上、好ましくは40℃以上で加熱することが、トナー粒子表面の表面エネルギーを低下させるためには有効である。
・パーフルオロアルキルエチルアクリレート(CxF2x+1C2H4OOCH=CH2、PFAA、xは1〜30の整数)
・シロキサニルメタクリレート(SiMA)
・シリルプロピルメタクリレート
・トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート(下記構造式(1))
・ペンタメチルジシロキサニルプロピルメタクリレート(下記構造式(2))
・トリフルオロエチルメタクリレート(FMA、下記構造式(3))
・ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート(下記構造式(4))
・パーフルオロオクチルエチルメタクリレート(下記構造式(5))
・SiMAとFMAとを主体とするコポリマー
次に、第1の結着樹脂および/または第2の結着樹脂を含む樹脂粒子を分散させてなる樹脂粒子分散液について説明する。
前記水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明においては、前記水系媒体に界面活性剤を添加混合しておくのが好ましい。界面活性剤としては特に限定されるものでは無いが、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤などが挙げられる。これらの中でもアニオン界面活性剤、カチオン系界面活性剤が好ましい。前記非イオン系界面活性剤は、前記アニオン界面活性剤またはカチオン系界面活性剤と併用されるのが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、トルエンが挙げられ、前記結着樹脂に応じて適宜選択して用いる。
なお、前記樹脂粒子の体積平均粒径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定した。
着色剤粒子分散液の作製に用いる着色剤としては、例えば、次のような着色剤を使用することができる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等を挙げることができる。黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、クロムイエロー、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G 、ベンジジンイエローG 、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーメネントイエローNCG等を挙げることができる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC 、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ、ピグメントレッド−146、−147、−184、−185、−155、−238、−269などのナフトールレッド等を挙げることができる。
緑色顔料としては、酸化クロム、クロムグリーン、ピグメントグリーン、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等を挙げることができる。白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等をあげることができる。さらに、体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等を挙げることができる。
なお、着色剤粒子の体積平均粒径は、前記同様レーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定した。
本発明においては、必要によりトナー粒子に離型剤を含有させることができる。本発明で使用する離型剤の具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を示すシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類や、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系・石油系ワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。
これらのワックス類は、室温付近では、トルエンなど溶剤にはほとんど溶解しないか、溶解しても極めて微量である。
なお、得られた離形剤粒子分散液の粒子径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定することができる。また、離型剤を使用するときには、樹脂粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を凝集した後に、さらに樹脂粒子分散液を追加して凝集粒子表面に樹脂粒子を付着することが帯電性、耐久性を確保する観点から望ましい。
重合性紫外線安定性単量体の例としては、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどのピペリジン系化合物が効果的である。これらは、1種また2種以上混合して用いることができる。
凝集工程に用いる原料分散液は、樹脂粒子を分散させた樹脂粒子分散液と、着色剤粒子を分散させた着色剤分散液と、この他、必要に応じて用いられる離型剤分散液等のその他の分散液を混合することによって調整される。
なお、第1の本発明に用いるトナーを作製する場合には、原料分散液の調整に用いる樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子は第1の結着樹脂を含むものであることが好ましい。
このようにして得られた原料分散液を、室温から結着樹脂のガラス転移温度の範囲において加熱することにより樹脂粒子や着色剤粒子等の各種原料粒子を凝集させて、凝集粒子を形成する。この凝集粒子の体積平均粒径は、3〜5μmの範囲にあることが好ましい。
凝集工程を経た後は、必要に応じて付着工程を実施することができる。付着工程は、凝集粒子が形成された原料分散液中に、樹脂粒子分散液を添加混合して凝集粒子に樹脂粒子を付着させて、コア層となる凝集粒子の表面をシェル層となる樹脂粒子で被覆し、コアシェル構造を有する凝集粒子(以下、「付着凝集粒子」と称す場合がある)を形成する工程である。
このような付着工程を経て作製されるトナーは、コア層となる凝集粒子に含まれる着色剤や離型剤等の成分が、シェル層となる樹脂粒子によって被覆され、コアシェル構造を形成するため、トナーに内包される離型剤等の成分のトナー粒子表面への露出等が効果的に防止される。
この場合、付着工程において分散液中に存在させる第2の結着樹脂を含む樹脂粒子と凝集粒子との混合比(第2の結着樹脂を含む樹脂粒子/凝集粒子)は、固形分重量比で、2/100〜50/100の範囲が好ましく、5/100〜40/100の範囲がより好ましい。上記混合比が2/100より少ないと、トナー表面の低表面エネルギー化が充分でなく高い離型性が得られない場合がある。また、50/100より多いと、トナー中に占めるフッ素原子や珪素原子を含む結着樹脂の割合が多くなりすぎて定着性等が悪化する場合がある。
すなわち、温度としては、コア層となる凝集粒子を構成する樹脂粒子中の樹脂のガラス転移点(あるいは融点)以下の温度であり、室温程度であるのが好ましい。ガラス転移点(あるいは融点)以下の温度で加熱すると、コア層となる凝集粒子とシェル層となる樹脂粒子とが付着し易くなり、その結果、形成される付着凝集粒子が安定し易くなる。
なお、付着工程を実施する際、コア層となる凝集粒子とシェル層となる樹脂粒子とを含有する分散液は、静置されていてもよいし、ミキサー等により穏やかに攪拌されていてもよい。後者の場合の方が、均一な付着凝集粒子が形成され易い点で有利である。
凝集工程、あるいは、付着工程の後には、融合工程を実施する。
融合工程は、凝集工程を経て得られた凝集粒子を含む原料分散液を凝集粒子を構成する結着樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱、あるいは、付着工程を経て得られた付着凝集粒子を含む原料分散液をシェル層となる結着樹脂のガラス転移点以上の温度に加熱することにより行われる。これにより、凝集粒子あるいは付着凝集粒子が融合し、トナー粒子を含むトナースラリーを得ることができる。ここで、融合工程における加熱処理は、一般には70〜120℃の範囲で行われる。
融合工程を終了した後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナー粒子を得るが、洗浄工程は帯電性を考慮すると、イオン交換水で十分に置換洗浄することが望ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。さらに、乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。 また、乾燥工程を経た後は、必要に応じて種々の外添剤を添加することができる。
外添剤としては、動性付与やクリーニング性向上の目的で通常のトナーと同様に乾燥した後、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウムなどの無機微粒子やビニル系樹脂、ポリエステル、シリコーンなどの樹脂粒子を乾燥状態でせん断をかけながら前記トナー粒子表面に添加して使用することができる。
また、水中にてトナー表面に付着せしめる場合には、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど通常トナー表面の外添剤として使うすべてのものをイオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基で分散することにより使用することができる。
本発明の現像装置には、上述したトナーを少なくとも含む現像剤が用いられるが、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を用いることが好ましい。
二成分現像剤に使用し得るキャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。例えば酸化鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物や、これら芯材表面に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリア、磁性分散型キャリア等を挙げることができる。またマトリックス樹脂に導電材料などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。
キャリアの芯材の体積平均粒径としては、一般的には10〜500μmであり、好ましくは30〜100μmである。
次に、本発明の現像装置の構成や、この現像装置を用いた画像形成装置およびプロセスカートリッジの構成について以下に説明する。
本発明の現像装置は、一方向に回転する像担持体に当接または近接して配置され、一方向に回転すると共に、結着樹脂を含むトナーを少なくとも有する現像剤を前記像担持体に供給する現像ロールと、該現像ロールに近接して配置され、前記像担持体に供給される前記現像剤の量を規制する規制部材と、を少なくとも備え、前記現像ロールの全周が前記現像剤で覆われた構成を有するものであれば特に限定されないが、具体的には以下の構成を有していることが好ましい。
図1は、本発明の現像装置の一構成例を示す概略模式図である。図1中、20は感光体ドラム(像担持体)、30は現像装置、31は現像ハウジング、32は現像ロール、33は規制部材、34は現像剤収容部、35はトナー収容部、36は連通口、37はブロック、40は磁性ロール、50は補助規制部材、60はアジテータを表す。
なお、現像剤G中のトナーは、非磁性トナーを用いているが、キャリアと磁気特性が異なるものであれば、磁性トナーを用いても差し支えない。
また、現像剤収容部34は現像剤Gが収容されるスペースを有し、現像剤収容部34内のうち現像ロール32に近接(または接触)した部位に磁性ロール40が回転自在に配設されている。
そして、現像剤収容部34の底部形状は現像ロール32および磁性ロール40に沿った湾曲形状を有しており、現像ロール32、磁性ロール40との間に所定間隔の現像剤搬送路を確保している。
更にまた、磁性ロール40には必要に応じて所定のバイアスを印加するためのバイアス電源(不図示)が接続される。ここでいうバイアス電源とはトナーTを現像ロール32側に転移させるような電界が形成されるようなバイアスを意味する。
一方、連通口36の上端縁付近には、現像剤収容部34の現像剤Gがトナー収容部35側へと混入することを防止するために塞き止めブロック37が設けられている。
更に、現像ロール32、磁性ロール40およびアジテーター60は、駆動モーター等からなる不図示の駆動系にて駆動されるようになっている。
現像を終えた後の現像ロール32上の現像剤Gは、再び現像剤収容部34内に搬送され、現像剤収容部34内の現像剤との摩擦などにより、新しい現像剤Gと入れ替わっていく。
図2は、本発明の現像装置の他の構成例を示す概略模式図である。
図2中、100は現像装置、101は第1天井、102は第2天井、110はハウジング、110aはハウジング内壁、111は現像ロール、111aはマグネット、112は現像剤撹拌部材、113は仕切板、114は規制部材、115はアジテータ、115aは本体部、115bはフラップ部、120は現像領域(現像部)、121は現像剤収容部、122はトナー収容部、130は感光体ドラム(像担持体)、140は第1開口、150は第2開口、160は第3開口を表し、図中の記号●は現像剤、△がトナー、×が磁性キャリアを意味する。
ここで、現像剤は、現像ロール111の全周を覆うと共に、主に仕切板113の現像ロール111が配置された側の空間を隙間なく満たしている。
これにより、現像剤収容部121内の現像剤のトナー濃度の適正化が図られる。また、逆にトナー濃度が高い場合には、トナー濃度が低い場合と比べ仕切板113をすり抜けて規制部材114側に移動する現像剤の量が減るために、現像剤収容部121にできる空きスペースはトナー濃度が低い場合と比べ小さくなりトナー供給はあまり行なわれないこととなり、これにより、画像形成によるトナー消費だけが進むことでトナー濃度の適正化が図られる。
なお、現像装置216は、感光体ドラム210に近接(あるいは当接)するように配置され、バイアス電源220に接続された現像ロール218を備えており、その他の構成については省略してある。現像装置216としては、図1や図2に例示したような本発明の現像装置を用いることができる。
<樹脂微粒子分散液の調製>
・スチレン・・・・・・・・・・・・・・・296部
・アクリル酸n−ブチル・・・・・・・・・104部
・アクリル酸・・・・・・・・・・・・・・・・6部
・ドデカンチオール・・・・・・・・・・・・10部
・アジピン酸ジビニル・・・・・・・・・・1.6部
・アクリル酸トリフルオロエチル・・・・・・10部
(以上、和光純薬(株)製)
以上の成分を混合し溶解した混合物を、アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)8部をイオン交換水610部に溶解した溶液に加えて、フラスコ中で分散し、乳化し、10分ゆっくりと混合しながら、過硫酸アンモニウム(和光純薬(株)製)8部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を0.1リットル/分で20分行った。その後、フラスコ内を撹拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続し、体積平均粒径が200nm、固形分濃度が40%となる樹脂微粒子分散液を調製した。その分散液の一部を100℃のオーブン上に放置して水分を除去したものをDSC(示差走査型熱量計)測定を実施したところ、ガラス転移点は53℃、重量平均分子量は31,000であった。
・カーボンブラック・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部
(キャボット社製、BPL)
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬社製)・・・・・10部
・イオン交換水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・490部
以上の成分を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックス)を用いて10分間分散し、着色剤分散剤を調製した。
・パラフィンワックス(日本精蝋社製:HNP−9)・・・・・・・・・100部
・アニオン界面活性剤(ライオン(株)社製:リパール860K)・・・・10部
・イオン交換水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・390部
上記成分を混合して溶解した後、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックス)を用いて分散し、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理して、平均粒径が200nmである離型剤粒子(パラフィンワックス)を分散してなる離型剤粒子分散液を調製した。
・樹脂粒子分散液・・・・・・・・・・・・・・・・320部
・着色剤分散液・・・・・・・・・・・・・・・・・・80部
・離型剤粒子分散液・・・・・・・・・・・・・・・・96部
・硫酸アルミニウム(和光純薬(株)製)・・・・・1.5部
・イオン交換水・・・・・・・・・・・・・・・・1270部
以上の成分を温度調節用ジャケット付き丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて5,000rpmで5分間分散させた後、フラスコに移動し、25℃で20分間4枚パドルで撹拌しながら放置した。その後撹拌しながらマントルヒーターで加熱し1℃/分の昇温速度で内部が48℃になるまで加熱し、48℃で20分間保持した。次に追加で樹脂粒子分散液80部を緩やかに投入し、48℃で30分間保持したのち、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを6.5に調整した。
その後1℃/分の昇温速度で95℃まで昇温し、30分間保持した。0.1N硝酸水溶液を添加してpHを4.8に調整し、95℃で2時間放置した。その後更に前記1N水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pHを6.5に調整し92℃で5時間放置した。その後5℃/分で30℃まで冷却した。
出来上がったトナー粒子分散液をろ過し、(A)得られたトナー粒子に35℃のイオン交換水2,000部を添加し、(B)20分撹拌放置し、(C)その後ろ過した。(A)から(C)までの操作を5回繰り返した後、ろ紙上のトナー粒子を真空乾燥機に移し、45℃、1,000Pa以下で10時間乾燥した。なお1,000Pa以下としたのは前述のトナー粒子は含水状態であるため、乾燥初期においては45℃でおいても水分が凍結し、その後該水分が昇華するため、減圧時の乾燥機の内部圧力が一定にならないためである。ただし乾燥終了時には100Paで安定した。乾燥機内部を常圧に戻した後、これを取り出して、トナー母粒子を得、このトナー母粒子100部に対してシリカ外添剤(日本アエロシル社製、R972)を1.0部添加して、ヘンシェルミキサーにて3,000rpm、5分間で混合し、トナーA1を得た。
得られたトナーA1は体積平均粒径D50vが5.6μm、GSDvが1.23、平均形状係数SF1が131、F/C比は0.025であった。
トナーA1におけるアジピン酸ジビニル量を4部、アクリル酸トリフルオロエチル量を1.5部にした以外はトナーA1と同様の方法でトナーA2を作製した。
得られたトナーA2は体積平均粒径D50vが5.5μm、GSDvが1.25、平均形状係数SF1が149、F/C比は0.0038であった。
トナーA1におけるアジピン酸ジビニル量を4部にした以外はトナーA1と同様の方法でトナーA3を作製した。
得られたトナーA2は体積平均粒径D50vが5.6μm、GSDvが1.24、平均形状係数SF1が151、F/C比は0.025であった。
トナーA1におけるアジピン酸ジビニル量を4.2部にした以外はトナーA1と同様の方法でトナーA4を作製した。
得られたトナーA4は体積平均粒径D50vが5.2μm、GSDvが1.24、平均形状係数SF1が150、F/C比は0.027であった。
スチレン−アクリル酸n-ブチル−アクリル酸トリフルオロエチル共重合体(共重合比72.5:25:2.5、重量平均分子量40000)90部、カーボンブラック(キャボット社製:BPL)5部、離型剤(日本精蝋社製、HNP−9)5部をバンバリーミキサー(神戸製鋼社製)に入れ、内部の温度が110±5℃になるように圧力を加え、80rpmで混練を10分間行った。得られた混練物を冷却後、ハンマーミルにて粗粉砕し、これをジェットミルにて約7.5μmに微粉砕した後、エルボージェット分級機(松坂貿易社製)にて分級し、トナーA5を得た。
得られたトナーA5は体積平均粒径D50vが7.6μm、GSDvが1.36、平均形状係数SF1が155、F/C比は0.031であった。
トナーA1におけるアクリル酸トリフルオロエチル量を0部にした以外はトナーA1と同様の方法でトナーB1を作製した。
得られたトナーB1は体積平均粒径D50vが5.8μm、GSDvが1.22、平均形状係数SF1が127、F/C比は0であった。
スチレン−アクリル酸n-ブチル共重合体(共重合比8:2、重量平均分子量40000、綜研化学社製)90部、カーボンブラック(キャボット社製:BPL)5部、離型剤(日本精蝋社製、HNP−9)5部をバンバリーミキサー(神戸製鋼社製)に入れ、内部の温度が110±5℃になるように圧力を加え、80rpmで混練を10分間行った。得られた混練物を冷却後、ハンマーミルにて粗粉砕し、これをジェットミルにて約7.5μmに微粉砕した後、エルボージェット分級機(松坂貿易社製)にて分級し、トナーB2を得た。
得られたトナーB2は体積平均粒径D50vが7.6μm、GSDvが1.36、平均形状係数SF1が155、F/C比は0であった。
ポリメチルメタアクリレート(綜研化学社製)を1%被覆した平均粒径50μmのフェライトキャリアを用い、トナー濃度が5重量%になるように得られたトナーA1〜A5、B1〜B2を各々秤量し、両者をボールミルで5分間攪拌・混合して現像剤A1〜A5、B1〜B2を調製した。
図1に示す1.5成分現像を行うタイプの現像装置を有する図3に示すような画像形成ユニットを備えた画像形成装置を用い、表1、表2に示すように現像剤(トナー)の種類を変えて、低温低湿(10℃30RH%)および高温高湿(30℃80RH%)環境下で各種評価を実施した。なお、評価結果を表1、表2に示す。
−画像濃度−
画像濃度の評価は、富士ゼロックス社製Jコート紙上に、まず、5cm×5cm□のベタ画像(画像面積率70%)を連続して20枚形成した後、画像面積率5%の文字画像を連続1万枚形成し、更に5cm×5cm□のベタ画像(画像面積率70%)を連続して20枚形成し、文字画像を連続1万枚形成する前後に形成したベタ画像(画像面積率70%)の光学濃度ODをX−rite社製の濃度測定器(X−rite404A)によって測定した。評価基準は以下の通りである。
なお、表1中の評価欄のスラッシュ左側が、文字画像を連続1万枚形成する前(初期)の評価を、スラッシュ右側が、文字画像を連続1万枚形成した後(10000万枚プリント後)の評価を表す。
○:ベタパッチの画像濃度が1.35以上
△:ベタパッチの画像濃度が1.2以上1.35未満
×:ベタパッチの画像濃度が1.2未満
ハーフト−ン画像のムラの評価は、富士ゼロックス社製Jコート紙上に、まず、全面ベタ画像を連続2枚プリント後に図4に示すパターンBの画像(画像密度30%の全面ハーフトーン画像)を連続10枚形成した後、画像面積率5%の文字画像を連続1万枚形成し、更に全面ベタ画像を連続2枚プリント後に図4に示すパターンBの画像(画像密度30%の全面ハーフトーン画像)を連続10枚形成し、文字画像を連続1万枚形成する前後に形成したパターンBに対応するハーフトーン画像表面を目視観察することにより評価した。評価基準は以下の通りである。
なお、表2中の評価欄のスラッシュ左側が、文字画像を連続1万枚形成する前(初期)のの評価を、スラッシュ右側が、文字画像を連続1万枚形成した後(10000万枚プリント後)の評価を表す。
○:ハーフトン画像10枚中、ムラなし
△:ハーフトン画像10枚中、ムラがかすかにあるが実用上問題あり
×:ハーフトン画像10枚中、ムラあり
なお、表3に示す現像ゴーストの評価には、図1、7に示す現像装置を用いた。
なお、参考として示す図6は、現像装置の構成を示す概略模式図であり、図6に示す現像装置300は、現像ロール111と感光体ドラム130とが接触している以外は図2に示す現像装置と同様の構成を有するものである。
図7中、400Aは現像装置、402は筐体、404は現像ロール、406、408は攪拌搬送部材、410は層規制部材、412はトナー補給口、414はバイアス電源(直流および交流電源)、420は現像剤、430は感光体を表す。
図7に示す現像装置は400Aは、図中矢印A方向に回転可能な感光体430が配置された側に開口部を有する筐体402と、この筐体402内に、感光体430に対して非接触状態で対向配置された現像ロール404と、現像ロール404の略直上に一定の隙間を保って配置され筐体402上部の内壁に取り付けられた層規制部材410と、現像ロール404の感光体430が配置された側と反対側で筐体402内底部側に配置された攪拌搬送部材406と、攪拌搬送部材406の感光体430が配置された側と反対側で筐体402内底部側に配置された攪拌搬送部材408と、攪拌搬送部材408の略直上の筐体402上部に設けられたトナー補給口412と、現像ロール404に接続され、筐体402外に配置されたバイアス電源414とからなり、現像ロール404はその全周が現像剤420により覆われている。
ゴースト評価に際しては、上述した各々の現像装置を備えた図3に示す構成を有する画像形成装置を用いて評価した。ゴースト評価は、調整直後の現像剤を現像装置に投入後、図4に示す用紙の中央に縦長のベタパターンが形成されたパターンAを用いて2枚目の画像を連続して形成した後、用紙の周囲を除いたほぼ全面にハーフトーンパターンが形成されたパターンBを用いて3枚目の画像を形成し、パターンBを出力した際の画像を目視で確認してゴースト評価(初期評価)を行った。
続いて、A4用紙を用いて3万枚の画像を連続して形成した。その後、上述と同様のゴースト評価(3万枚後ゴースト評価)を実施した。
なお、表3に示すゴーストの評価基準は以下の通りである。
◎:欠陥なし
○:欠陥があるものの実用上問題ない
△:欠陥は見えるももの許容範囲内である
×:欠陥がはっきりとわかる。
30 現像装置
31 現像ハウジング
32 現像ロール
33 規制部材
34 現像剤収容部
35 トナー収容部
36 連通口
37 ブロック
40 磁性ロール
50 補助規制部材
60 アジテータ
100 現像装置
101 第1天井
102 第2天井
110 ハウジング
110a ハウジング内壁
111 現像ロール
111a マグネット
112 現像剤撹拌部材
113 仕切板
114 規制部材
115 アジテータ
115a 本体部
115b フラップ部
120 現像領域(現像部)
121 現像剤収容部
122 トナー収容部
130 感光体ドラム(像担持体)
140 第1開口
150 第2開口
160 第3開口
200 画像形成ユニット
210 感光体ドラム(像担持体)
212 帯電装置(非接触型帯電器)
214 露光装置
216 現像装置
218 現像ロール
220 バイアス電源
222 転写ロール
224 バイアス電源
226 クリーニング装置
228 除電装置
230 中間転写ベルト
300 現像装置
400A 現像装置
402 筐体
404 現像ロール
406、408 攪拌搬送部材
410 層規制部材
412 トナー補給口
414 バイアス電源(直流および交流電源)
420 現像剤
430 感光体
Claims (8)
- 一方向に回転する像担持体に当接または近接して配置され、一方向に回転すると共に、結着樹脂を含むトナーを少なくとも有する現像剤を前記像担持体に供給する現像ロールと、該現像ロールに近接して配置され、前記像担持体に供給される前記現像剤の量を規制する規制部材と、を少なくとも備え、前記現像ロールの全周が前記現像剤で覆われた現像装置において、
前記トナーの表面がフッ素原子および/または珪素原子を含む物質を有することを特徴とする現像装置。 - 前記トナーの表面を構成する結着樹脂が、フッ素原子および/または珪素原子を含むことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記トナー表面のXPS測定による前記結着樹脂等に起因する炭素原子に対する前記フッ素原子または前記珪素原子の比率が、0.01〜1.0の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。
- 前記トナーが、少なくとも樹脂粒子を含む原料粒子を分散させた原料分散液中で、前記原料粒子を凝集させて凝集粒子を形成する凝集工程と、前記凝集粒子を加熱して融合させる融合工程とを経て作製されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の現像装置。
- 一方向に回転する像担持体に当接または近接して配置され、一方向に回転すると共に、結着樹脂を含むトナーを少なくとも有する現像剤を前記像担持体に供給する現像ロールと、該現像ロールに近接して配置され、前記像担持体に供給される前記現像剤の量を規制する規制部材と、を少なくとも備え、前記現像ロールの全周が前記現像剤で覆われた現像装置において、
前記トナーが、少なくとも樹脂粒子を含む原料粒子を分散させた原料分散液中で、前記原料粒子を凝集させて凝集粒子を形成する凝集工程と、前記凝集粒子を加熱して融合させる融合工程とを経て作製され、且つ、
前記トナーの形状係数SF1が145以上であることを特徴とする現像装置。 - 前記トナーの体積平均粒径が5μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の現像装置。
- 一方向に回転する像担持体と、該像担持体に当接または近接する現像ロールを含む請求項1〜6のいずれか1つに記載の現像装置とを少なくとも備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 一方向に回転する像担持体と、該像担持体に当接または近接する現像ロールを含む請求項1〜6のいずれか1つに記載の現像装置とを少なくとも備え、
画像形成装置本体に対して脱着可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100921 |