JP2020190648A - 白色トナー - Google Patents

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【課題】 白色度及び耐擦過性に優れた白色トナーの提供【解決手段】 結着樹脂及び白色顔料を有するトナー粒子を含む白色トナーであって、結着樹脂は、樹脂Aを含み、樹脂Aは、(i)シロキサン結合及びフルオロ基からなる群より選択される少なくとも一方と、エステル結合とを含み、(ii)結着樹脂中、50質量%以上含有されている、ことを特徴とする白色トナー。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成方法において使用する白色トナーに関する。
近年、複写機やプリンターなどの画像形成装置の発達に伴い、多彩なメディアに対応できるトナーが求められている。その中、透明トナーや白色トナーのような特色トナーを用いて、付加価値を高めた印字物を得る技術が開発されている。
白色トナーは、色紙や透明フィルムへ白色の画像を形成するために用いられ、高い隠蔽率を有することが重要である。高い隠蔽性を達成するために、例えば酸化チタンのような高屈折率を持つ材料を用いたトナーが開発されている(特許文献1)。
特開2000−56514号公報
通常、白色トナーを用いて白色の画像を形成し、十分な白色を表現するためには、下地の色を隠蔽し、認識できなくすることが好ましい。そのような画像の隠蔽性は画像膜中で光が散乱することで発現するため、顔料としては、無色であり、且つ結着樹脂との屈折率の差が大きいこと、すなわち屈折率の高い材料であることが求められる。
さらに白色トナーにおいては、十分な隠蔽性を発現するために、上記のような白色顔料を、他色に比較して多量に、且つ分散性良くトナー中に含有させることが必要となる。
このような課題に対し、結着樹脂として、例えばシリコーン樹脂などの低屈折率である樹脂を主成分とすることで、白色顔料との屈折率差を大きくし、白色度を向上させることができる。しかし、これらの樹脂は離形性が高く、各種メディアとの密着性が低いため、画像の耐擦過性に劣る傾向があった。
本発明者らが鋭意検討した結果、シロキサン基とフルオロ基のいずれか一つを含み、さらにエステル基を含む樹脂Aをトナーにおける結着樹脂の主成分とすることで上記課題を解決し得ることを見出した。
シロキサン基またはフルオロ基を含むことで樹脂の屈折率が下がる結果、白色顔料との屈折率差が大きくなり、白色度が向上する。また、エステル基を含むことで、トナー層の凝集力が上がり、かつ樹脂とメディア間に水素結合や静電的相互作用等の結合力が働いた結果、画像のメディアへの密着度が上がるため、画像の耐擦過性が向上する。さらに本発明の場合、同じ樹脂内にこれらのユニットが含まれる。個々の樹脂を混合する場合に比べて画像中のトナー層の凝集力が高く、結果として、高い耐擦過性を保持しつつ、白色度の高い画像が得られると考えている。
即ち、本発明のトナーは、
結着樹脂及び白色顔料を有するトナー粒子を含む白色トナーであって、
結着樹脂は、樹脂Aを含み、
樹脂Aは、
(i)シロキサン結合及びフルオロ基からなる群より選択される少なくとも一方と、エステル結合とを含み、
(ii)結着樹脂中、50質量%以上含有されている、
ことを特徴とする白色トナーである。
本発明によれば、白色度、耐擦過性に優れた白色トナーを提供することができる。
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○〜××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
本発明の白色トナーはトナー粒子を含む。トナー粒子には結着樹脂、および白色顔料が含まれる。
以下、各構成成分について記載する。
<結着樹脂>
本発明において、結着樹脂には樹脂Aが含まれる。
樹脂Aは、(i)シロキサン結合とフルオロ基のいずれか一つと、(ii)エステル結合を含む。シロキサン結合とは(≡Si−O−)を表し、フルオロ基は(−F)を表し、エステル結合は(−C(=O)−O−)を表す。
樹脂Aの具体例としては、シリコーン変性(メタ)アクリル樹脂、シリコーン変性スチレン−(メタ)アクリル樹脂、シリコーン変性ポリエステル、フッ素含有(メタ)アクリル樹脂、フッ素含有スチレン−(メタ)アクリル樹脂、フッ素含有ポリエステル等が挙げられる。この中でも、耐擦過性の観点から、シリコーン変性ポリエステルが好ましい。
シリコーン変性ポリエステルに含まれるポリエステル部位は、アルコール成分及び酸成分の縮重合物であることが好ましい。ポリエステル部位を生成するモノマーとしては以下の化合物が挙げられる。
アルコール成分としては、以下のような2価であるジアルコール成分が挙げられる。エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールのような脂肪族ジオール、水素化ビスフェールA、下記式(I)で表されるビスフェノール及びその誘導体、並びに下記式(II)で表されるジオール類。
Figure 2020190648
(式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示し、X及びYはそれぞれ0以上の整数であり、かつX+Yの平均値は0以上10以下である。)
Figure 2020190648
式(I)で表されるビスフェノール類としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどが挙げられる。
アルコール成分には、3価以上の多価アルコールとして、1,2,3−プロパントリオール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトールなどを用いてもよい。
これらの中でも、アルコール成分としては、脂肪族ジオールや式(I)で表されるビスフェノール類が好ましく、エチレングリコールとポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンがさらに好ましく、これらを両方含むことが最も好ましい。
酸成分としては、2価のカルボン酸が挙げられる。フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸、及びこれらの酸無水物又は低級アルキルエステル;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸、及びこれらの酸無水物又は低級アルキルエステル;炭素数6〜18のアルキル基若しくは炭素数6〜18のアルケニル基で置換されたこはく酸、及びその酸無水物又は低級アルキルエステル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸、及びこれらの酸無水物又は低級アルキルエステル。
酸成分には3価以上の多価カルボン酸を用いることも好ましい。例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸、及びこれらの酸無水物又は低級アルキルエステルが挙げられる。
これらのうち、酸成分としてはフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸、及びこれらの酸無水物又は低級アルキルエステルが好ましい。特に好ましくは、テレフタル酸、及びその酸無水物又は低級アルキルエステル(例えば、テレフタル酸ジメチル)である。
樹脂Aは、結着樹脂中、50質量%以上含有される。より好ましくは、60質量%以上であり、特に好ましくは、80質量%以上である。上述の範囲であることで、結着樹脂の屈折率が低下し、かつトナー層の凝集力が向上するため、白色度と耐擦過性を両立することができる。
樹脂Aを含有する結着樹脂の屈折率n1は、1.55以下であることが好ましく、1.52以下であることがより好ましい。上述の範囲であることで、結着樹脂の屈折率と凝集力のバランスが良くなり、白色度と耐擦過性を両立することができる。
樹脂Aに含まれるエステル結合濃度は5質量%〜30質量%であることが好ましく、10質量%〜20質量%であることがより好ましい。上述の範囲であることで、樹脂Aの凝集力やメディアとの相互作用が強くなり、耐擦過性が向上する。
結着樹脂は、樹脂Aの他にも樹脂を含有してもよく、他の樹脂としては、公知の重合体を使用することが可能である。具体的には下記の重合体を用いることが可能である。
ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<白色顔料>
本発明のトナー粒子は白色顔料を含む。
白色顔料の例としては、酸化チタン粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化アルミニウム粒子、酸化亜鉛粒子、硫酸バリウム粒子)、炭酸カルシウム粒子、チタン酸カルシウム粒子、チタン酸ストロンチウム粒子、シリカ粒子、クレー、タルク等が挙げられる。これらの白色顔料は、表面処理されていてもよいし、されていなくてもよい。
これらの中でも、酸化チタン粒子とチタン酸カルシウム粒子が好ましい。屈折率の高い酸化チタン粒子は白色度の観点で好ましく、表面相互作用力の高いチタン酸カルシウム粒子は耐擦過性の観点で好ましい。
白色顔料は、トナー粒子中、10体積%〜40体積%含有されることが好ましく、15体積%〜35体積%含有されることがより好ましい。上述の範囲にあることで、白色顔料が適度に存在するため、白色度と耐擦過性が両立する。
また、白色顔料は、屈折率をn2としたとき、結着樹脂の屈折率n1と屈折率n2とが、
n2−n1≧0.80
を満たすことが好ましく、
n2−n1≧0.88
を満たすことがより好ましい。上記範囲であることで、樹脂と白色顔料の屈折率差が大きくなり、白色度が向上する。
白色顔料の体積平均粒径Dwは150nm〜550nmが好ましく、180nm〜300nmがより好ましい。上述の範囲にあることで、白色度が向上する。
また、白色顔料の体積平均粒径Dw(nm)は、結着樹脂の屈折率n1、白色顔料の屈折率n2との関係において、下記式を満たすことが好ましい。
550/{2.1(n2−n1)}−50≦Dw≦550/{2.1(n2−n1)}+50
上記関係式は波長550nmの光の散乱が最大となる白色顔料の粒径を表した式であり(第2版 酸化チタン(技報堂出版)130〜131頁参照)、上述の範囲にあることで、光の散乱効率が良好であり、良好な白色度が得られる。
<離型剤>
トナー粒子は、必要に応じて離型剤を含んでもよい。
離型剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。ポリエチレンのような低分子量ポリオレフィン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミドのような脂肪酸アミド類;ステアリン酸ステアリルのようなエステルワックス類;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油のような植物系ワックス;ミツロウのような動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エステルワックスのような鉱物・石油系ワックス;及びそれらの変性物が挙げられる。
離型剤は、トナー粒子中に1質量%〜10質量%含有されることが好ましい。
離型剤の融点は、50℃〜100℃であることが好ましく、70℃〜100℃であることがより好ましい。
<トナー粒子の製造方法>
トナー粒子の製造方法は特に制限されず、公知の方法、例えば、乳化凝集法、粉砕法、及び懸濁重合法などを用いることができる。
以下、例として粉砕法でのトナー製造手順について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、結着樹脂、及び白色顔料、必要に応じて離型剤や荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練する。溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーのようなバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が好ましい。溶融混練の温度は、100〜200℃程度が好ましい。混錬機としては、例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。溶融混練後、得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって急冷する。
次いで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルのような粉砕機で粗粉砕した後、さらに、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて、慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)のような分級機や篩分機を用いて分級し、分級品を得る。
更に、必要に応じて、図1に示すような加熱表面処理装置を使用することで、得られた分級品の形状調整や表面処理を実施してもよい。
図1において、原料定量供給手段1により定量供給された混合物は、圧縮気体調整手段2により調整された圧縮気体によって、処理室6の中心軸上に設置された導入管3に導かれる。導入管を通過した混合物は、原料供給手段の中央部に設けられた円錐状の突起状部材4により均一に分散され、放射状に広がる8方向の供給管5に導かれ、粉体粒子供給口14から、熱処理が行われる処理室6に導かれる。
このとき、処理室6に供給された混合物は、処理室6内に設けられた混合物の流れを規制するための規制手段9によって、その流れが規制される。このため処理室6に供給された混合物は、処理室6内を旋回しながら熱処理された後、冷却される。
供給された混合物を熱処理するための熱風は、熱風供給手段7の熱風入口部7から供給され、熱風を旋回させるための旋回部材13により、処理室6内に熱風を螺旋状に旋回させて導入される。その構成としては、熱風を旋回させるための旋回部材13が、複数のブレードを有しており、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができる。このとき、略円錐状の分配部材12により、旋回される熱風の偏りを少なくすることができる。
処理室6内に供給される熱風は、熱風供給手段7の熱風出口部11における温度が100℃〜300℃であることが好ましい。熱風供給手段7の熱風出口部11における温度が上記の範囲内であれば、混合物を加熱しすぎることによるトナー粒子の融着や合一を防止しつつ、トナー粒子を均一に球形化処理することが可能となる。
以上の工程を経て得られたトナー粒子は、そのままトナーとして使用してもよい。必要に応じて、トナー粒子の表面に外添剤を外添処理してトナーとしてもよい。外添剤を外添処理する方法としては、トナー粒子と公知の各種外添剤を所定量配合し、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン株式会社製)等の混合装置を外添機として用いて、撹拌・混合する方法が挙げられる。
本発明において、トナーは、体積基準のメジアン径が、3.0μm〜30.0μmが好ましく、4.0μm〜20.0μmであることがより好ましい。
<各物性の測定方法>
以下、本発明に関連する物性の測定方法について記載する。
[トナー粒子中の結着樹脂中の樹脂Aの含有量]
イオン交換水100mLにスクロース(キシダ化学製)160gを加え、湯せんをしながら溶解させ、ショ糖濃厚液を調製する。遠心分離用チューブに上記ショ糖濃厚液を31gと、コンタミノンN(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)を6mL入れ分散液を作製する。この分散液にトナー1.0gを添加し、スパチュラなどでトナーのかたまりをほぐす。次に、遠心分離用チューブをシェイカーにて振とうする。振とう後、溶液をスイングローター用ガラスチューブ(50mL)に入れ替えて、遠心分離機にて3500rpm、30minの条件で分離する。この操作により、トナー粒子と外れた外添剤が分離する。トナー粒子と水溶液が十分に分離されていることを目視で確認し、トナー粒子を採取して減圧濾過器で濾過した後、乾燥機で1時間以上乾燥し、外添剤が分離されたトナー粒子を得る。
次いで、溶剤への溶解度の差を利用してトナー粒子から結着樹脂或いは樹脂Aを分離してから、それぞれの質量を測定し、樹脂Aの含有率を測定する。分離の具体的な方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
第一分離:23℃のメチルエチルケトン(MEK)にトナー粒子を溶解させ、可溶分(樹脂Aを含む結着樹脂)と不溶分(白色顔料、離型剤など)を分離する。可溶分を乾固させ、質量を測定することで、トナー中の結着樹脂の質量を得る。
第二分離:23℃の酢酸エチルに、第一分離で得られた可溶分(樹脂Aを含む結着樹脂)を溶解させ、可溶分と不溶分とを分離する。この際、本発明に係る樹脂Aは通常、酢酸エチルに不溶となるため、不溶分が樹脂Aとなる。得られた不溶分を乾燥させ、質量を測定することで、トナー中の樹脂Aの質量を得る。
そして、得られた結着樹脂と樹脂Aの質量から、樹脂Aの含有率を計算する。
[白色顔料の体積平均粒径Dw]
オスミウム・プラズマコーター(filgen社、OPC80T)を用いて、保護膜としてトナー粒子にOs膜(5nm)およびナフタレン膜(20nm)を施し、光硬化性樹脂D800(日本電子社)で包埋したのち、超音波ウルトラミクロトーム(Leica社、UC7)により、切削速度1mm/sで膜厚60nmのトナー粒子断面を作製する。トナー粒子断面を、透過型電子顕微鏡等を用いて観察し、トナー粒子断面画像を得る。尚、断面画像中の粒子の特定はエネルギー分散型X線分光分析器(EDX)等を用いて行う。
トナー粒子の断面画像中に存在する白色顔料の面積を計測し、円相当径を算出する。これを白色顔料100個について行い、100個の円相当径に基づいて、体積平均粒径を算出する。
尚、上記測定の対象とするトナー粒子断面画像は以下のように選択する。トナー粒子断面画像から、トナー粒子の断面積を求め、その断面積と等しい面積を持つ円の直径(円相当径)を求める。この円相当径とトナーの重量平均粒径(D4)との差の絶対値が1.0μm以内のトナー粒子断面画像についてのみ、ドメイン径の算出を行う。ドメイン径はトナー粒子の粒径によって変わる場合があるため、この様にすることで、平均的なドメイン径を算出することができる。
[トナー粒子中の白色顔料の含有割合(体積%)]
白色顔料は溶剤に対して通常不溶であるため、他の成分を溶剤を利用して除去することで、白色顔料を分離すればよい。分離の具体的な方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
上述の第一分離で得られた不溶分(白色顔料、離型剤など)を100℃のトルエンに溶解させ、可溶分と不溶分とを分離する。この際、白色顔料はトルエンに不溶であるため、不溶分が白色顔料となる。得られた不溶分を乾燥させ、得られた白色顔料の質量を測定する。さらに真密度計を用いて白色顔料の密度を測定し、体積を計算する。
一方でトナー粒子の体積を、上述の真密度計やコールター粒度分布測定装置(例えば、ベックマンコールター社、Multisizerシリーズ)等の手段を用いて測定する。
得られた白色顔料とトナー粒子の体積から、白色顔料の含有割合(体積%)を算出する。
[樹脂Aの屈折率]
上述の方法で分離した結着樹脂を用い、アッベ屈折計(例えば、DR−M2(株式会社オハラ製))、又は分光エリプソメーター(例えば、VASE、ジェー・エー・ウーラム・ジャパン製など)により屈折率の測定を行う。
[白色顔料の屈折率]
上述の方法で単離した白色顔料を用い、アッベ屈折計(例えば、DR−M2(株式会社オハラ製))、又は分光エリプソメーター(例えば、VASE、ジェー・エー・ウーラム・ジャパン製など)により屈折率の測定を行う。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いて更に詳細に説明するが、これらは本発明をなんら限定するものではない。なお、以下の処方において、“部”は特に断りのない限り質量基準である。
<実施例1>
(シリコーン変性ポリエステル1の合成)
・テレフタル酸ジメチル 386部
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
206部
・エチレングリコール 25部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対を備えた反応槽に上記材料を添加した。さらにチタン系触媒(テトラブチルチタネート)を加え、反応槽内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃で撹拌しつつ、減圧しながら重合反応を行った。室温まで降温させ、未反応モノマーや発生したメタノールを除去した後、片末端アルコール変性シリコーンオイル(X−22−170DX:信越化学工業社製)125部を添加し、反応槽内を窒素ガスで置換した。その後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃で撹拌しつつ、減圧しながら反応させることでシリコーン変性ポリエステル1(Mw=41000、Mw/Mn=9)を得た。
(トナー1の作製)
・シリコーン変性ポリエステル1 48部
・酸化チタン粒子1(ルチル型、体積平均粒径210nm) 48部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃) 4部
上記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20s−1、回転時間5minで混合した後、温度130℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物25℃まで冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらにファカルティF−300(ホソカワミクロン社製)を用い、分級を行った。
さらに、分級を経た粒子に対して、図1で示す表面処理装置によって熱処理を行った。運転条件はフィード量=3kg/hrとし、また、熱風温度=130℃、熱風流量=6m/min、冷風温度=−5℃、冷風流量=4m/min、ブロワー風量=20m/min、インジェクションエア流量=1m/minとした。熱処理を行うことにより、平均円形度0.96であるトナー粒子1を得た。
得られたトナー粒子1の100部に対して、
・一次粒子の個数平均径が10nmの疎水化処理されたシリカ微粉体 1.5部
・一次粒子の個数平均径が100nmの疎水化処理されたシリカ微粉体 2.5部
をヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で乾式混合してトナー1を得た。トナー1の体積基準のメジアン径は6.5μmであった。
<実施例2>
(シリコーン変性スチレンメタクリル樹脂1の合成)
・片末端ビニル変性シリコーンオイル(X−22−2475:信越化学工業社製)20部
・スチレン 54部
・メタクリル酸メチル 26部
・トルエン 800部
加熱乾燥した二口フラスコにて、窒素を導入しながら上記材料を混合し、70℃に加熱して完全に溶解させた。これを撹拌しながら25℃まで降温し、窒素バブリングした後、重合開始剤としてアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.6部混合した。その後、75℃で加熱し、6時間反応させ、さらに80℃に昇温し、1時間反応を行った。得られた反応液を濾過後、トルエンを乾燥除去させ、シリコーン変性スチレンメタクリル樹脂1(Mw=48000、Mw/Mn=5)を得た。
(トナー2の作製)
・シリコーン変性スチレンメタクリル樹脂1 48部
・酸化チタン粒子1(ルチル型、体積平均粒径210nm) 48部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃) 4部
上記材料を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー2を得た。
<実施例3>
(フッ素含有スチレンアクリル樹脂1の合成)
・メタクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル 40部
・スチレン 55部
・ブチルアクリレート 5部
・トルエン 800部
加熱乾燥した二口フラスコにて、窒素を導入しながら上記材料を混合し、70℃に加熱して完全に溶解させた。これを撹拌しながら25℃まで降温し、窒素バブリングした後、重合開始剤としてアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.6部混合した。その後、75℃で加熱し、6時間反応させ、さらに80℃に昇温し、1時間反応を行った。得られた反応液を濾過後、トルエンを乾燥除去させ、フッ素含有スチレンアクリル樹脂1(Mw=47000、Mw/Mn=5)を得た。
(トナー3の作製)
・フッ素含有スチレンアクリル樹脂1 48部
・酸化チタン粒子1(ルチル型、体積平均粒径210nm) 48部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃) 4部
上記材料を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー3を得た。
<実施例4〜7>
酸化チタン粒子1を、以下の酸化チタンに変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー4〜7を得た。
実施例4:酸化チタン粒子2(ルチル型、体積平均粒径150nm)
実施例5:酸化チタン粒子3(ルチル型、体積平均粒径290nm)
実施例6:酸化チタン粒子4(ルチル型、体積平均粒径130nm)
実施例7:酸化チタン粒子5(ルチル型、体積平均粒径600nm)
<実施例8>
(シリコーン変性ポリエステル2の合成)
片末端アルコール変性シリコーンオイル(X−22−170DX:信越化学工業社製)の添加量を70質量部に変更する以外は、シリコーン変性ポリエステル1の合成と同様にして、シリコーン変性ポリエステル2(Mw=45000、Mw/Mn=11)を得た。
(トナー8の作製)
シリコーン変性ポリエステル1をシリコーン変性ポリエステル2に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー8を得た。
<実施例9〜12>
シリコーン変性ポリエステル1と酸化チタン粒子1の添加量を表1に記載したように変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー9〜12を得た。
<実施例13>
(シリコーン変性スチレンメタクリル樹脂2の合成)
・片末端ビニル変性シリコーンオイル(X−22−2475:信越化学工業社製)20部
・スチレン 70部
・メタクリル酸メチル 10部
・トルエン 800部
上記の材料を用いる以外は実施例2と同様にして、シリコーン変性スチレンメタクリル樹脂2(Mw=49000、Mw/Mn=5)を合成した。
(トナー13の作製)
シリコーン変性ポリエステル1をシリコーン変性スチレンメタクリル樹脂2に変更した以外は実施例1と同様にして、トナー13を得た。
<実施例14>
・シリコーン変性ポリエステル1 27部
・ポリエステル1 23部
[組成(モル%)〔ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン/ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン/テレフタル酸/フマル酸=60/40/90/10〕、Mw=45000、Mw/Mn=10]
・酸化チタン粒子1(ルチル型、体積平均粒径210nm) 46部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃) 4部
上記材料を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー14を得た。
<比較例1>
・シリコーン変性ポリスチレン1 47部
[スチレン−ジメチルシロキサン−スチレンブロック共重合体、組成(モル%)〔スチレン/ジメチルシロキサン/スチレン=30/40/30〕、Mw=30,000、Mw/Mn=3]
・酸化チタン粒子1(ルチル型、体積平均粒径210nm) 49部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃) 4部
上記材料を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー15を得た。
<比較例2(基準用トナーの製造)>
(ポリエステル2の合成)
・テレフタル酸ジメチル 386部
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
206部
・エチレングリコール 25部
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対を備えた反応槽に、上記の材料を添加した。さらにチタン系触媒(テトラブチルチタネート)を加え、反応槽内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃で撹拌しつつ、減圧しながら重合反応を行うことでポリエステル2(Mw=35000、Mw/Mn=8)を得た。
(トナー16の作製)
・ポリエステル2 52部
・酸化チタン粒子1(ルチル型、体積平均粒径210nm) 44部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃) 4部
上記材料を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー16を得た。
<比較例3(基準用トナーの製造)>
(スチレンメタクリル樹脂1の合成)
・スチレン 54部
・メタクリル酸メチル 26部
・トルエン 800部
加熱乾燥した二口フラスコにて、窒素を導入しながら上記材料を混合し、70℃に加熱して完全に溶解させた。これを撹拌しながら25℃まで降温し、窒素バブリングした後、重合開始剤としてアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.6部混合した。その後、75℃で加熱し、6時間反応させ、さらに80℃に昇温し、1時間反応を行った。得られた反応液を濾過後、トルエンを乾燥除去させ、スチレンメタクリル樹脂1(Mw=43000、Mw/Mn=4)を得た。
(トナー17の作製)
・スチレンメタクリル樹脂1 50部
・酸化チタン粒子1(ルチル型、体積平均粒径210nm) 46部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃) 4部
上記材料を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー17を得た。
<比較例4(基準用トナーの製造)>
(スチレンアクリル樹脂1の合成)
・スチレン 55部
・ブチルアクリレート 5部
・トルエン 800部
加熱乾燥した二口フラスコにて、窒素を導入しながら上記材料を混合し、70℃に加熱して完全に溶解させた。これを撹拌しながら25℃まで降温し、窒素バブリングした後、重合開始剤としてアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.6部混合した。その後、75℃で加熱し、6時間反応させ、さらに80℃に昇温し、1時間反応を行った。得られた反応液を濾過後、トルエンを乾燥除去させ、スチレンアクリル樹脂1(Mw=41000、Mw/Mn=4)を得た。
(トナー18の作製)
・スチレンアクリル樹脂1 50部
・酸化チタン粒子1(ルチル型、体積平均粒径210nm) 46部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃) 4部
上記材料を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー18を得た。
<比較例5〜8(基準用トナーの製造)>
酸化チタン粒子1を酸化チタン粒子2〜5に変更した以外は、比較例2と同様にして、トナー19〜22を得た。
比較例5:酸化チタン粒子2(ルチル型、体積平均粒径150nm)
比較例6:酸化チタン粒子3(ルチル型、体積平均粒径290nm)
比較例7:酸化チタン粒子4(ルチル型、体積平均粒径130nm)
比較例8:酸化チタン粒子5(ルチル型、体積平均粒径600nm)
<比較例9〜12(基準用トナーの製造)>
ポリエステル2と酸化チタン粒子1の添加量を表1に記載したように変更した以外は、比較例2と同様にして、トナー23〜26を得た。
<比較例13(基準用トナーの製造)>
(スチレンメタクリル樹脂2の合成)
・スチレン 70部
・メタクリル酸メチル 10部
・トルエン 800部
加熱乾燥した二口フラスコにて、窒素を導入しながら上記材料を混合し、70℃に加熱して完全に溶解させた。これを撹拌しながら25℃まで降温し、窒素バブリングした後、重合開始剤としてアゾビスメトキシジメチルバレロニトリルを0.6部混合した。その後、75℃で加熱し、6時間反応させ、さらに80℃に昇温し、1時間反応を行った。得られた反応液を濾過後、トルエンを乾燥除去させ、スチレンメタクリル樹脂2(Mw=44000、Mw/Mn=4)を得た。
(トナー27の作製)
・スチレンメタクリル樹脂2 50部
・酸化チタン粒子1(ルチル型、体積平均粒径210nm) 46部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃) 4部
上記材料を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー27を得た。
<比較例14(基準用トナーの製造)>
シリコーン変性ポリスチレン1をポリスチレン1[Mw=20,000、Mw/Mn=3]に変更した以外は、比較例1と同様にして、トナー28を得た。
<二成分現像剤の調製>
以上で得たトナー1〜28と、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(個数平均粒径42μm)とを、トナー濃度が8質量%になるように混合して、二成分現像剤を調製した。
得られた二成分現像剤を用いて、以下の評価を行った。評価結果を表3に記載する。
<白色度の評価>
得られた二成分現像剤を市販のフルカラーデジタル複写機(CLC1100、キヤノン社製)に充填し、黒紙(長門屋商店、A4用紙、ナ−3285)上の中心に2cm×5cmの未定着のトナー画像(トナー載り量1.0mg/cm)を形成した。市販のフルカラーデジタル複写機(image RUNNER ADVANCE C5051、キヤノン製)から取り外した定着ユニットを用いて定着を行った。このとき、100℃から5℃毎に定着温度を上げながら定着を行った。オフセットの発生しない定着温度領域における各定着画像について、X−Riteカラー反射濃度計(500シリーズ:X−Rite社製)を使用して、明度Lをそれぞれ測定し、そのうちの最大の明度Lを、そのトナーの白色度とした。
次いで本発明による白色度への効果を以下のように評価した。
実施例1〜14および比較例1のトナーにおいて、樹脂Aを、シロキサン基やフルオロ基を含まない樹脂に置き換えたトナー(比較例2〜14)に対して白色度の変化率を比較した。その変化率を白色度向上率とし、値が大きいほど白色度への効果が高いとした。
例えば、トナー1の場合、シリコーン変性ポリエステル1をポリエステル2に置き換えたトナー16を基準トナーとして、下式より白色度向上率を算出した。
白色度向上率(%)=(トナー1の白色度−トナー16の白色度)/(トナー16の白色度)×100
(白色度の評価基準)
A:白色度向上率が7.0%以上
B:白色度向上率が5.0%以上7.0%未満
C:白色度向上率が2.0%以上5.0%未満
D:白色度向上率が2.0%未満
<耐擦過性の評価>
得られた二成分現像剤を市販のフルカラーデジタル複写機(CLC1100、キヤノン社製)に充填し、黒紙(長門屋商店、A4用紙、ナ−3285)上の中心に2cm×5cmの未定着のトナー画像(トナー載り量1.2mg/cm)を形成した。市販のフルカラーデジタル複写機(image RUNNER ADVANCE C5051、キヤノン製)から取り外した定着ユニットを用いて定着を行った。このとき、100℃から5℃毎に定着温度を上げながら定着を行い、高温オフセットの発生しない最高温度における定着画像5枚に対して、55g/cmの加重をかけてシルボン紙10回摺擦した。ついで、800ピクセル/インチの解像度で十字の部分の512ピクセル四方の領域をCCDカメラで撮影した。閾値を60%に設定して画像を二値化し、トナーが剥離した部分である黒部の面積率を測定した。黒部の面積率が小さいほど、耐擦過性に優れていることを表す。
(耐擦過性の評価基準)
A:黒部の面積率が2.0%未満
B:黒部の面積率が2.0%以上3.5%未満
C:黒部の面積率が3.5%以上5.0%未満
D:黒部の面積率が5.0%以上
Figure 2020190648
表1中、*1の樹脂及びポリエステル1は、樹脂Aとしての規定を満たさない樹脂である。
Figure 2020190648
表2中、*1の樹脂及びポリエステル1は、樹脂Aとしての規定を満たさない樹脂である。
また、*2の式は、
550/{2.1(n2−n1)}−50≦Dw≦550/{2.1(n2−n1)}+50
のことである。
各実施例、比較例の評価結果を表3に示す。尚、トナー1の白色度(明度L)は85であった。
Figure 2020190648
<実施例15>
酸化チタン粒子1をチタン酸カルシウム粒子1(体積平均粒径300nm)に変更した以外は、実施例1と同様にして、トナー29を得た。
<実施例16>
酸化チタン粒子1をチタン酸カルシウム粒子1に変更した以外は、実施例2と同様にして、トナー30を得た。
<比較例15(基準用トナーの製造)>
酸化チタン粒子1をチタン酸カルシウム粒子1に変更した以外は、比較例2と同様にして、トナー31を得た。
<比較例16(基準用トナーの製造)>
酸化チタン粒子1をチタン酸カルシウム粒子1に変更した以外は、比較例3と同様にして、トナー32を得た。
<実施例17>
・シリコーン変性ポリエステル1 41部
・チタン酸ストロンチウム粒子1(体積平均粒径300nm) 55部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃) 4部
上記材料を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー33を得た。
<比較例17(基準用トナーの製造)>
・ポリエステル2 45部
・チタン酸ストロンチウム粒子1(体積平均粒径300nm) 51部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃) 4部
上記材料を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー34を得た。
<実施例18>
・シリコーン変性ポリエステル1 38部
・酸化亜鉛粒子1(体積平均粒径500nm) 58部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃) 4部
上記材料を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー35を得た。
<比較例18(基準用トナーの製造)>
・ポリエステル1 42部
・酸化亜鉛粒子1(体積平均粒径500nm) 54部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃) 4部
上記材料を用いる以外は実施例1と同様にして、トナー36を得た。
<二成分現像剤の調製>
以上で得たトナー29〜36と、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(個数平均粒径42μm)とを、トナー濃度が8質量%になるように混合して、二成分現像剤を調製した。
得られた二成分現像剤を用いて、実施例1と同じ評価を行った。評価結果を表6に記載する。
Figure 2020190648
表4中、*1の樹脂は、樹脂Aとしての規定を満たさない樹脂である。
Figure 2020190648
表5中、*1の樹脂は、樹脂Aとしての規定を満たさない樹脂である。
また、*2の式は、
550/{2.1(n2−n1)}−50≦Dw≦550/{2.1(n2−n1)}+50
のことである。
各実施例の評価結果を表6に示す。尚、トナー29の白色度(明度L)は79であった。
Figure 2020190648

Claims (9)

  1. 結着樹脂及び白色顔料を有するトナー粒子を含む白色トナーであって、
    結着樹脂は、樹脂Aを含み、
    樹脂Aは、
    (i)シロキサン結合及びフルオロ基からなる群より選択される少なくとも一方と、エステル結合とを含み、
    (ii)結着樹脂中、50質量%以上含有されている、
    ことを特徴とする白色トナー。
  2. 前記白色顔料が、トナー粒子中、10体積%〜40体積%含有されている請求項1に記載の白色トナー。
  3. 前記結着樹脂の屈折率をn1、前記白色顔料の屈折率をn2としたとき、前記n1と前記n2とが、
    n2−n1≧0.80
    を満たす請求項1又は2に記載の白色トナー。
  4. 前記n1が、1.55以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の白色トナー。
  5. 前記白色顔料の体積平均粒径Dw(nm)が、150nm〜550nmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の白色トナー。
  6. 前記白色顔料の体積平均粒径をDw(nm)、前記結着樹脂の屈折率をn1、前記白色顔料の屈折率をn2としたとき、下記式を満たす請求項1〜5のいずれか1項に記載の白色トナー。
    550/{2.1(n2−n1)}−50≦Dw≦550/{2.1(n2−n1)}+50
  7. 前記樹脂Aに含まれるエステル結合濃度が、5質量%〜30質量%である請求項1〜6のいずれか1項に記載の白色トナー。
  8. 前記樹脂Aが、シリコーン変性ポリエステルである請求項1〜7のいずれか1項に記載の白色トナー。
  9. 前記白色顔料が、酸化チタン粒子又はチタン酸カルシウム粒子である請求項1〜8のいずれか1項に記載の白色トナー。
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