JP2010244731A - 空気電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解液の枯渇が防止され、電池寿命の低下を抑えることができる空気電池を提供する。
【解決手段】筐体と、筐体内に備えられる発電部及び電解液と、電解液の消費量を算出する、電解液消費量算出手段と、電解液消費量算出手段により算出された電解液消費量に基づき、筐体内の電解液量を調整する、電解液量調整手段と、を備える空気電池とする。
【選択図】図2

Description

本発明は空気電池に関する。
空気電池は、酸素を正極活物質とする電池であり、放電時には空気を外部から取り込んで用いる。そのため、正極及び負極の活物質を電池内に有する他の電池に比べ、電池容器内に占める負極活物質の割合を大きくすることが可能になる。したがって、原理的に放電できる電気容量が大きく、小型化や軽量化が容易という特徴を有している。また、正極活物質として用いる酸素の酸化力は強力であるため、電池起電力が比較的高い。さらに、酸素は資源的な制約がなくクリーンな材料であるという特徴も有するため、空気電池は環境負荷が小さい。このように、空気電池は多くの利点を有しており、携帯機器用電池、電気自動車用電池、ハイブリッド車用電池、燃料電池自動車用電池などへの利用が期待されている。
空気電池の形態として、例えば、空気供給部等を設けた筐体内に、正極、セパレータ、及び負極を有する発電部と、電解液とを収容し、発電部を電解液に含浸させて使用するものがある。
また、空気電池、特に空気電池の電解液に関する技術として、特許文献1に、金属イオンを放出する能力を有する負極と、炭素材料を含有する正極と、負極及び正極に挟まれたO−(C=O)−O骨格を有する有機カーボネート化合物を含む非水電解液と、正極に酸素を取り込む空気孔が形成された収納ケースとを具備した非水電解質電池が開示されている。特許文献1では、電解液をO−(C=O)−O骨格を有する有機カーボネート化合物を含む非水電解液とすることで、正極炭素表面付近における電解液の揮発を防止し、サイクル性能と放電容量に優れた非水電解質電池とすることができる、としている。
特開2003−100309号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたような、O−(C=O)−O骨格を有する有機カーボネート化合物を含む非水電解液は、充放電を繰り返した際に、放電ごとに有機カーボネート化合物の分解が起こり、電池内において電解液の枯渇が生じ、電池寿命が低下してしまうという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、電解液の枯渇が防止され、電池寿命の低下を抑えることができる空気電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成をとる。すなわち、
第一の本発明は、筐体と、筐体内に備えられる発電部及び電解液と、電解液の消費量を算出する、電解液消費量算出手段と、電解液消費量算出手段により算出された電解液消費量に基づき、筐体内の電解液量を調整する、電解液量調整手段と、を備える空気電池である。
第一の本発明及び以下に示す本発明において、「発電部」とは、正極、電解質層(セパレータ等)、及び負極を有し、電解液に含浸された状態で使用され、正極に酸素が送られることで発電が可能とされる部分である。筐体内の発電部の形態ついては特に限定されるものではなく、単セルであってもよいしスタックであってもよい。「電解液の消費量を算出する」とは、電解液の消費量を算出するために予め規定された算出式に従って、筐体内の電解液消費量を算出する形態等、電解液消費量が算出される形態であれば、特に限定されるものではない。「電解液消費量に基づき、筐体内の電解液量を調整する」とは、必要分の電解液を外部から筐体内へと補充する形態等、算出された電解液消費量に基づいて、筐体内の電解液が枯渇しないように、筐体内の電解液量を調整・制御する形態であれば、特に限定されるものではない。例えば、筐体に接続された電解液タンクから筐体内に電解液を供給し、筐体内の電解液量を調整する形態とすることができる。
第一の本発明にかかる電解液消費量算出手段において、電解液消費量が、下記式(1)により算出されることが好ましい。下記式(1)に従って電解液消費量を算出することで、電解液消費量が容易に推測され、筐体内に適切な量だけ電解液を補充することができる。従って、筐体内の電解液量を適切に保つことができ、電解液の枯渇を防ぐことができる。
y=a・x・n … 式(1)
式(1)において、yは電解液消費量、aは電解液消費係数、xは使用した電気容量、nは電池の充放電回数である。
ここに、「電解液消費係数」とは、空気電池に用いられる電解液の種類ごとに決定される係数である。「使用した電気容量」とは、放電反応時(出力時)に使用された電気量である。「使用した電気容量」は、例えば、一定電流下で、あらかじめ設定された下限電圧に到達するまでの時間に基づいて測定、算出又は決定することができる。「充放電回数」とは、電池の充放電サイクル回数を意味し、充放電1サイクルを1回とカウントする。「充放電回数」は、例えば、公知のカウンターによって測定、計算することができる。式(1)は、所定電気容量xを充放電回数n回分だけ得た場合の累積的な電気容量値に、電解液消費係数aを乗算することにより、電解液消費量yを算出するものである。尚、ここでは、所定電気容量xと充放電回数nとを分けて定義したが、下記のように、x、nに替えて、電池から得られた累積的な電気容量Xを用いた式(2)により、電解液消費量yを算出してもよい。
すなわち、第一の本発明にかかる電解液消費量算出手段において、電解液消費量が、下記式(2)により算出される形態であってもよい。
y=a・X … 式(2)
式(2)において、yは電解液消費量、aは電解液消費係数、Xは電池から得られた累積的な電気容量である。
式(2)にいう「電池から得られた累積的な電気容量」とは、放電により電池から得られる、又は電池の充放電を繰り返したことにより電池から累積的に得られる、電気容量値のことであり、例えば、一定電流下で電池を放電した累積時間等に基づいて、測定、算出又は決定することができる。
第一の本発明において、電解液量調整手段は、電解液が収容された電解液タンク、電解液タンクから筐体へと伸びる電解液供給流路、及び電解液供給流路に備えられる弁、を有し、弁の開閉が上記算出された電解液消費量に基づいて制御されることで、筐体内の電解液量が調整されることが好ましい。このようにすれば、弁の開閉制御により、電解液タンクから筐体内へと電解液を適切に補充することができる。従って、筐体内の電解液量を適切に保つことができ、電解液の枯渇を防ぐことができる。
第二の本発明は、筐体と、筐体内に備えられる発電部及び電解液と、筐体内の電解液の状態を検知する、検知手段と、電解液量検知手段により検知された電解液量に基づき、筐体内の電解液量を調整する、電解液量調整手段と、を備える空気電池である。
第二の本発明において、「筐体内の電解液の状態を検知する」とは、筐体内部に液面センサ等を設けることにより、電解液面の水位を検知する形態や、筐体内部に金属線を設け、電解液のイオン伝導度を測定する形態や、筐体内部に溶存酸素測定装置を設けて、電解液の溶存酸素濃度を測定する形態等、筐体内電解液の状態を検知する形態であれば、特に限定されるものではない。
第二の本発明において、電解液量調整手段が、電解液が収容された電解液タンク、電解液タンクから筐体へと伸びる電解液供給流路、及び電解液供給流路に備えられる弁、を有し、弁の開閉が上記検知された電解液の状態に基づいて制御されることで、筐体内の電解液量が調整されることが好ましい。このようにすれば、弁の開閉制御により、電解液タンクから筐体内へと電解液を適切に補充することができる。従って、筐体内の電解液量を適切に保つことができ、電解液の枯渇を防ぐことができる。
第一、及び第二の本発明において、筐体内の電解液量の調整が、筐体の上側面から筐体内へと電解液を供給することにより行われることが好ましい。
第一の本発明においては、電池停止中又は運転中、電解液消費量算出手段により、筐体内の電解液消費量が算出される。そして、算出された電解液消費量に基づいて必要分の電解液を筐体内へと供給することにより、筐体内の電解液量を調整し、筐体内の電解液量を適切に保つことができる。従って、第一の本発明によれば、電解液の枯渇が防止され、電池寿命の低下を抑えることができる空気電池を提供することができる。
第二の本発明においては、電池停止中又は運転中、電解液量検知手段により、筐体内の電解液の状態が検知される。そして、検知された電解液の状態に基づいて必要分の電解液を筐体内へと供給することで、筐体内の電解液量を調整し、筐体内の電解液の状態や電解液量を適切に保つことができる。従って、第二の本発明によれば、電解液の枯渇が防止され、電池寿命の低下を抑えることができる空気電池を提供することができる。
空気電池100の構成を概略的に示す図である。 空気電池200の構成を概略的に示す図である。 筐体内の電解液量の調整方法を説明するための図である。 空気電池300の構成を概略的に示す図である。 筐体内の電解液量の調整方法を説明するための図である。
以下本発明を、リチウム空気電池に適用した場合を中心に説明する。但し、本発明は、電解液の枯渇を防止することを目的として、他の空気電池(他のアルカリ金属空気電池、アルカリ土類金属空気電池、亜鉛空気電池等)にも適用することができる。
1.第1実施形態
図1は、第1実施形態にかかる空気電池100の全体を概略的に示す図である。図1に示すように、空気電池100は、正極10、負極20、並びに正極10及び負極20の間に介在する電解質層30を有する発電部40と、これらを内包する筐体50と、を備えている。また、筐体50と発電部40との間には空間51が設けられ、ここに酸素含有ガスが充填されることにより、正極10の電解質層30とは反対側面に酸素層11が形成されている。ここから正極10に酸素が供給され、正極10の電池反応に供される。また、正極10及び負極20には、それぞれ電極端子が備えられ、空気電池100ではこの電極端子を介して、電池反応にて発生した電気エネルギーを外部へ取り出すことができる。さらに、それぞれの電極端子には電解液消費量算出手段60(以下、「算出手段60」という場合がある。)が接続されている。一方、筐体50の外部には電解液量調整手段70(以下、「調整手段70」という場合がある。)が備えられており、当該調整手段70は、電解液72が収容された電解液タンク71、電解液タンク71から筐体50内部へと伸びる供給管73、及び供給管73に備えられる電磁弁74を有している。電磁弁74は算出手段60と接続されており、算出手段60から送られる信号により、弁の開閉が制御可能とされている。以下、空気電池100の各構成について説明する。
<正極10>
正極10は、導電性材料、触媒、及び、これらを結着させる結着材を含有している。
正極10に含有される導電性材料は、空気電池100の使用時における環境に耐えることができ、且つ、導電性を有するものであれば、特に限定されるものではない。正極10に含有される導電性材料としては、カーボンブラックやメソポーラスカーボン等の炭素材料等を例示することができる。また、反応場の減少及び電池容量の低下を抑制する等の観点から、正極10における導電性材料の含有量は、10質量%以上とすることが好ましい。また、充分な触媒機能を発揮し得る形態にする等の観点から、正極10における導電性材料の含有量は、99質量%以下とすることが好ましい。
正極10に含有される触媒としては、コバルトフタロシアニン及び二酸化マンガン等を例示することができる。充分な触媒機能を発揮し得る形態にする等の観点から、正極10における触媒の含有量は、1質量%以上とすることが好ましい。また、反応場の減少及び電池容量の低下を抑制する等の観点から、正極10における触媒の含有量は、90質量%以下とすることが好ましい。
正極10に含有される結着材としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を例示することができる。正極10における結着材の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば10質量%以下とすることが好ましく、1質量%以上5質量%以下とすることがより好ましい。
正極10は、例えば、カーボンブラック、触媒、及び、結着材からなる塗料を、後述する正極集電体の表面に、ドクターブレード法にて塗布することにより作製することができる。このほか、カーボンブラック及び触媒を含む混合粉末を熱圧着することにより作製することもできる。
<負極20>
負極20は、負極活物質として機能する金属を含有している。また、負極20には、負極20の内部又は外面に当接して、負極20の集電を行う負極集電体(不図示)が設けられる。
負極20に含有され得る金属としては、Li、Na、K、Mg、Ca、Al、Fe、Zn等や、これらの合金等を例示することができる。高容量化を図りやすい空気電池100を提供する等の観点からは、Liが含有されることが好ましい。
負極20は少なくとも負極活物質を含有していれば良く、さらに、導電性を向上させる導電性材料や上記金属等を固定化させる結着材を含有していても良い。反応場の減少及び電池容量の低下を抑制する等の観点から、負極20における導電性材料の含有量は10質量%以下とすることが好ましい。また、負極20における結着材の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば10質量%以下とすることが好ましく、1質量%以上5質量%以下とすることがより好ましい。負極20に含有され得る導電性材料及び結着材の種類、使用量等は、正極10の場合と同様にすることができる。
空気電池100では、負極20の内部又は外面に当接して、負極集電体(不図示)が設けられる。負極集電体は、負極20の集電を行う機能を担う。空気電池100において、負極集電体の材料は、導電性を有する材料であれば特に限定されるものではない。負極集電体の材料としては、銅、ステンレス鋼、及び、ニッケル等を例示することができる。また、負極集電体の形状としては、箔状、板状、及び、メッシュ(グリッド)状等を例示することができる。空気電池100において、負極20は、例えば正極10と同様の方法により作製することができる。
<電解質層30>
電解質層30には、正極10及び負極20の間でイオンの伝導を担う電解液が収容される。
電解質層30に収容される電解液の形態は、金属イオン伝導性を有するものであれば特に限定されるものではなく、負極に用いられる金属により水系電解液、非水系電解液が選択される。特に、非水電解液とすることが好ましい。電解質層30に用いられる非水電解液の種類は、伝導する金属イオンの種類に応じて、適宜選択することが好ましい。例えば、リチウム空気電池の非水電解液は、通常、リチウム塩及び有機溶媒を含有する。リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiClO及びLiAsF等の無機リチウム塩のほか、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiC(CFSO等の有機リチウム塩等を例示することができる。また、有機溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシメタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物等を例示することができる。
また、電解質層30では、セパレータに電解液が保持される形態とすることが好ましい。このようなセパレータとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜のほか、樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等を例示することができる。
<酸素層11>
酸素層11は、筐体50内に存在する酸素ガスを、正極10へと導く機能を担う。酸素層11は、正極10へと導かれる空気の通り道であり、例えば、正極10の内部又は外面に当接して、正極10の集電を行う正極集電体に備えられる孔が、酸素層11として機能する。すなわち、酸素層11は、正極集電体11と表現することもできる。
空気電池100において、正極集電体は正極10の集電を行う機能を担う。空気電池100において、正極集電体の材料は、導電性を有する材料であれば特に限定されるものではない。正極集電体の材料としては、ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、及び、カーボン等を例示することができる。このような正極集電体の形状としては、例えばメッシュ(グリッド)状等を例示することができる。
<発電部40>
空気電池100において、発電部40は、上記正極10、電解質層30、及び負極20が、この順に積層されてなる積層体である。正極10、電解質層30、及び負極20の積層方法については特に限定されず、例えば、セパレータの一方側面に正極10を、他方側面に負極20を形成した後、セパレータに電解液を浸みこませて電解質層30とすることで、発電部40とされる。
<筐体50>
筐体50には、発電部40、酸素層11、及び酸素含有ガスが少なくとも収容される。空気電池100において、筐体50の形状は特に限定されるものではない。筐体50の構成材料は、空気電池の筐体に使用可能な材料を適宜用いることができる。筐体50に収容される(空間51に存在させる)酸素含有ガスについては、酸素が含有されているものであれば特に限定されるものではないが、空気、好ましくは乾燥空気や、圧力が1.01×10Pa、酸素濃度が99.99%の酸素ガス等を用いることができる。
<電解液消費量算出手段60(算出手段60)>
電解液消費量算出手段60は、空気電池100の使用回数(充放電回数)や、使用した電気容量等の情報に基づいて、空気電池100の電解液消費量を算出する手段である。具体的には、例えば、下記式(1)に基づいて、電解液消費量が算出される。
y=a・x・n … 式(1)
式(1)において、yは電解液消費量、aは電解液消費係数、xは使用した電気容量、nは電池の充放電回数である。
電解液消費係数aとは、空気電池100に用いられる電解液の種類ごとに決定される係数である。具体例については後述する。使用した電気容量xとは、放電反応時(出力時)に使われた電気量である。使用した電気容量xは、例えば、一定電流下で、あらかじめ設定した下限電圧に到達するまでの時間に基づいて決定することができる。充放電回数nとは、電池の充放電サイクル回数を意味し、充放電1サイクルを1回とカウントする。「充放電回数n」は、例えば、公知のカウンターによって測定、計算することができる。上記式(1)は、電気容量xを充放電回数n回分だけ得た場合の累積的な電気容量値に、電解液消費係数aを乗算することにより、電解液消費量yを算出するものである。
以下、電解液消費量算出の具体例として、プロピレンカーボネート(PC)系電解液を用いた空気電池100について説明する。
PC系電解液を用いた場合に空気電池100の放電を行うと、下記反応式で示されるようにPCが消費されて分解物が生成すると考えられる。
Li+e+O+PC → R−O−(C=O)−O−R
(R、RはLi又はアルキル基である)
すなわち、1放電あたり、1molの電子(96500クーロン)と1molのPCが消費されることによって、1molの分解物R−O−(C=O)−O−Rが生成すると考えられる。PCの分子量は102.09g/mol、比重は1.21g/mlであることから、x(クーロン)の電気容量が得られた場合、
96500:102.09/1.21=x:y
(yは1放電あたりに消費される電解液量である)
なる式が成り立つ。これをyについて解くと、
=0.000874・x
となる。これをn回(充放電サイクルをn回)繰り返した場合に、電解液消費量yは、y=y・nなる関係を満たすことから、最終的に、
y=0.000874・x・n
という式が得られる。式中の係数0.000874が、電解液としてPC系電解液を用いた場合の電解液消費係数aである。
算出手段60においては、上記のような式に基づいて電解液消費量が算出される。例えば、PC系電解液を用いた空気電池100において、100クーロンの電気容量を得て、100回充放電を繰り返した場合、算出される電解液消費量は約8.7mlとなる。
算出手段60の形態は、電気容量xや充放電回数nから、上記のような計算により電解液消費量を算出することができるとともに、算出された電解液消費量に基づく制御信号を、下記電解液量調整手段70へと送り、電解液量調整手段70が制御されるような形態であれば特に限定されるものではない。例えば、公知の演算装置と制御装置とを組み合わせた装置等とすることができる。
尚、上記式(1)において、使用した電気容量x及び充放電回数nに替えて、電池から得られた累積的な電気容量Xを用いた下記式(2)により、電解液消費量yを算出してもよい。
y=a・X … 式(2)
式(2)において、yは電解液消費量、aは電解液消費係数、Xは電池から得られた累積的な電気容量である。「電池から得られた累積的な電気容量」とは、放電により電池から得られる、又は電池の充放電を繰り返したことにより電池から累積的に得られる、電気容量値のことであり、例えば、一定電流下で電池を放電した累積時間等に基づいて、測定、算出又は決定することができる。
<電解液量調整手段70(調整手段70)>
電解液量調整手段70は、電解液72が収容された電解液タンク71、電解液タンク71から筐体50内へと伸びる供給管73、及び供給管73に備えられた電磁弁74を有している。調整手段70は、算出手段60により得られた電解液消費量情報に基づいて制御され、筐体50内に必要分の電解液を補充し、筐体内の電解液量を調整する手段である。電解液は電解質層30に保持されている電解液と同様のものを用いている。調整手段70においては、電解液量調整時にのみ電磁弁74が開放され、それ以外の場合では電磁弁74は閉じられた状態にある。調整手段70の各構成については、公知のものを特に限定されることなく用いることができる。
2.電解液量調整時の各工程
図2は、筐体50内の電解液量が調整される際に行われる各工程を示している。空気電池100では、算出手段60において、例えば、上記電解液消費係数a、電気容量x及び充放電回数nに基づいて電解液消費量が算出され、当該電解液消費量に基づいて、調整手段70へと信号が送られ、調整手段70が動作制御されることにより、筐体50内の電解液量が調整される。算出手段60や調整手段70による動作制御をいつ行うかについては特に限定されるものではなく、所定の電池状態の時や、予め設定された間隔で、若しくは任意に、自動制御又は手動にて行われ得る。例えば、電池放電時に、所定の間隔で行うことができる。以下、図1、2を参照しつつ、算出手段60と調整手段70とにより行われる、筐体50内の電解液量調整にかかる各工程を説明する。
<電解液消費量算出工程S1>
工程S1は、算出手段60により、電解液消費量を算出し、当該算出された電解液消費量が、予め設定された閾値を超えているか否かを判断する工程である。すなわち算出手段60の演算装置部により算出された電解液消費量に基づき、当該電解液消費量が設定値を上回っているか否かが、算出手段60内の判断部(制御装置部)にて判断される。例えば、上記式1のように、電解液消費係数a、測定、計算された電気容量x及び充放電回数nに基づいて電解液消費量yが算出される場合は、電解液消費量yが所定値以上になったと判断された場合(累積電気容量値が所定以上になったと判断された場合ともいえる。)に、下記電解液量調整工程S2に移る。
<電解液量調整工程S2>
電解液消費量が所定値以上になったと判断され、筐体50内に電解液を補充する必要があると判断された場合は、調整手段70へと制御信号が送られ、電磁弁74が動作制御され、電磁弁74が開放される。電磁弁74が開放されると、供給管73を介して、電解液72が電解液タンク71から筐体50内へと補充される。補充時には、筐体50内に必要分の電解液が補充されるように、電解液の供給量が適宜制御される。例えば、算出された電解液消費量と同等な量だけ、電解液72が筐体50内に補充されるように、調整手段70の動作が制御される。工程S1、工程S2を一度行うことにより、電解液消費量分の電解液が補充されてもよいし、工程S1と工程S2とを、繰り返し何度も行ってもよい。工程S1と工程S2とを繰り返し行う場合は、例えば、工程S1にて算出された電解液消費量と工程S2にて補充された電解液量との差分を算出し、当該差分に基づいて、新たに工程S2の制御がなされる形態とすることができる。
また、特に、一度に電解液を供給する場合は、工程S2が行われている際、次回の電解液調整に備えて、算出手段60の電解液消費量情報がリセットされてもよい。すなわち、電解液消費量情報をリセットしたのち、再び空気電池100の充放電が行われ、電解液消費量が算出される形態としてもよい。
空気電池100では、上記工程S1、S2が行われることで、筐体50内の電解液量が適切に維持される。従って、電解液の枯渇が防止され、電池寿命の低下を抑えることができる。
3.第2実施形態
図3は、第2実施形態にかかる空気電池200の構成を概略的に示す図である。空気電池200うち、空気電池100と共通するものについては、同様の符号を付し、説明を省略する。図中直線矢印は、電解液又は酸素含有ガスの流通方向を示している。
空気電池200は、筐体50内に収容された複数の発電部40、40、…、及び電解液と、空気電池200から得られた累積電気容量や空気電池200の充放電回数に基づいて電解液消費量を算出する、算出手段60と、算出手段60にて算出された電解液消費量にかかる情報に基づいて動作制御されて筐体50内の電解液量を調整する、調整手段70(電解液タンク71、電解液72、電解液供給管73、及び電磁弁74a〜74e)と、筐体50下部に設けられた電解液排出管75及び弁76と、筐体50の下部から発電部40、40、…の酸素層11、11へと酸素を供給する、酸素供給管80、80及び弁81、81と、電池反応に供されなかった酸素を空間51から外部へと排出する酸素排出管82及び弁83と、を備えている。
空気電池200は、まず、筐体50内に複数の発電部40、40、…(スタック)を備える点で、空気電池100とは異なる。発電部40、40は、正極10が互いに向い合わせとなるように配置され、当該正極10、10間に酸素層11を設けて、酸素層11を共用する形態(以下、「構造体」という。)とされている。構造体の形態については、内側に正極10、外側に負極20が設けられ、酸素層11を共用可能な形態であれば特に限定されるものではなく、二つの発電部40、40を互いに向かい合わせに設置する形態の他、一の発電部40の一端部と他端部とが連結されたような円筒状に成形することで、円筒内側面を正極10、円筒外側面を負極20、円筒中空部を酸素層11としたような形態であってもよい。
また、空気電池200は、筐体50の上方(図3紙面上側)から、複数分岐された電解液供給管73及び電磁弁74a〜74eを介して、発電部40、40の電解質層20、20、…(セパレータ)へと電解液72が供給され、筐体50下部に設けられた電解液排出管75及び弁76を介して、必要に応じて電解液が排出される点で、空気電池100とは異なる。電解液供給管73には、電磁弁74a〜74eが備えられており、算出手段60にて算出された電解液消費量に基づいて、弁開閉動作が制御される。筐体50の上方から電解質層20へと電解液72を浸透させることで、セパレータの保液性に頼ることなく電解液の供給が可能となる。従って、消費された電解液を容易且つ適切に補充することができる。
さらに、空気電池200は、筐体50の下方(図3紙面下側)から、酸素供給管80、80及び弁81、81を介して、発電部40、40の空気層11、11へと酸素が供給され、筐体50の上部に設けられた空間51、酸素排出管82及び弁83を介して、電池反応に供されなかった酸素が他の副生ガス等とともに外部へと排出される点で、空気電池100とは異なる。筐体50下部からの酸素供給により、空気層11内へ酸素を均一に行き渡らせることができる。また、酸素の入れ替え及び副生成ガスの排出により、電池容量の低下を抑えることができる。
空気電池200は、空気電池100と同様、算出手段60により算出された電解液消費量に基づいて、調整手段70の電磁弁74a〜74eの開閉動作が制御され、電解液タンク71から電解液供給管73を介して、筐体50内の電解質層20、20、…へと電解液72を供給又は供給を停止することで、筺体50内の電解液量が調整される。算出手段60及び調整手段70の動作については上記空気電池100で説明したものと同様である。尚、算出手段60は、筐体50に接続されるように図示され、配線や端子等が省略されているが、算出手段60は、空気電池200と電気的に接続されて、空気電池200の累積電気容量値等を測定、計算可能とされた状態にある。一方、筐体50内の電解液が不要、又は過剰となった場合や、電解液の入れ替え時等、電解液を外部へと排出する必要があると判断された場合には、弁76が開放され、電解液排出管75を介して電解液が排出され、筐体50内の電解液量が調整される。弁76の動作については、別途設けた制御装置を用いる、又は算出手段60内の制御部を兼用することで、適宜動作制御される。このように、空気電池200は、算出手段60により算出された電解液消費量に基づいて、調整手段70が適切に動作制御されることにより、筐体50内の電解液量を調整して、電解液量を適切に保持することができる。従って、空気電池200によれば、電解液の枯渇が防止され、電池寿命の低下を抑えることができる。
4.第3実施形態
図4は、第3実施形態にかかる空気電池300の構成を概略的に示す図である。空気電池300うち、空気電池100、200と共通するものについては、同様の符号を付し、説明を省略する。図中直線矢印は、電解液又は酸素含有ガスの流通方向を示している。また、図5は第3実施形態にかかる空気電池300における、筐体50内の電解液量調整について示す図である。
図4に示すように、空気電池300は、全体の構成として、概ね、空気電池200と同様の構成をとっている。但し、空気電池300は、算出手段60の代わりに検知手段90及び制御手段91が備えられている点で、空気電池200と異なる。また、図5に示すように、空気電池300においては、筐体50内の電解液量を調整し、筐体50内部の電解液状態を適切なものとするため、検知工程S11と電解液量調整工程S12とが行われる。
<検知手段90、制御手段91>
検知手段90は、筐体50の内壁に設置されて、筐体50内の電解液の状態を検知する手段である。空気電池300においては充放電を繰り返すことにより、電解液の状態が変化する。検知手段90としては、例えば、筐体50内の電解液量を検知する液面センサ、筐体50内の電解液のイオン伝動度を測定可能な金属線、又は、筐体50内の電解液中の溶存酸素濃度を測定可能な溶存酸素計等を用いることができる。また、制御手段91は、検知手段90により得られた電解液情報(電解液量、イオン伝導度、酸素溶存度等)に基づいて、調整手段70の弁74a〜74eの開閉動作を制御する手段である。制御手段91としては公知の制御装置を用いることができる。
検知手段90を筐体50内の電解液量を検知可能な液面センサとした場合には、例えば、当該液面センサを筐体50内壁の所定水位箇所に設置し、電解液が当該所定水位となった場合に、電解液を補充するための信号を下記制御手段91へと送信する(検知工程S11)。制御手段91は、液面センサからの信号に基づいて、調整手段70の電磁弁74a〜74eの動作を制御する。制御手段としては、上記算出手段60の制御装置部と同様の公知制御装置等を用いることができる。制御手段91により、電磁弁74a〜74eが開放されて、電解液72が筐体50内へと供給されることで、筐体50内の電解液量を適切に調整することができ(電解液量調整工程S12)、電解液の枯渇が防がれるとともに電池寿命の低下が抑制される。
また、検知手段90を、筐体50内の電解液のイオン伝導度を測定可能な金属線(例えば、二本の金属線)とした場合は、当該金属線を筐体50内壁の電解液と接触可能な箇所に設置し、電解液のイオン伝導度が閾値以下となった場合に、電解液の入れ替えを行うための信号を制御手段91、及び電解液排出弁76を制御する制御装置(不図示)へと送信する(検知工程S11)。金属線の形状、材質は、電解液のイオン伝導度を測定可能なものであれば特に限定されるものではない。これにより、電解液排出弁76が開放され、劣化した電解液が外部へと排出される。一方、電磁弁74a〜74eが開放され、筐体50内へと電解液72が供給される(電解液量調整工程S12)。電解液の劣化時には、同時に相当量の電解液が消費されているものと考えられ、電解液の入れ替えにより、電解液の補充も同時に行うことができる。従って、電解液の枯渇を防ぐことができるとともに電池寿命の低下を抑制することができる。また、劣化していない電解液を電池反応に供することができるので、電池性能を維持することができる。
さらに、検知手段90を、筐体50内の電解液中の溶存酸素濃度を測定可能な溶存酸素計とした場合は、当該溶存酸素計を筐体50内壁の電解液と接触可能な箇所に設置し、電解液の溶存酸素濃度が閾値以下となった場合に、電解液量の調整を行うための信号を制御手段91、及び電解液排出弁76を制御する制御装置(不図示)へと送信し、また、酸素供給量を調整するための信号を、弁81、81及び弁83の動作を制御する制御装置(不図示)へと送信する(検知工程S11)。溶存酸素計の形態としては、電解液中の溶存酸素濃度を測定可能なものであれば特に限定されるものではない。これにより、電磁弁74a〜74eが開閉され、若しくは弁76が開閉され、筐体50内の電解液量が調整される(電解液量調整工程S12)。一方、弁81、81、及び弁83が開閉され筐体内の酸素供給量が制御される。このようにすれば、電解液量の調整により、電解液の枯渇が防がれるとともに電池寿命の低下が抑制され、また、電解液中の溶存酸素濃度を適切に制御でき、電池性能を適切に維持することができる。尚、溶存酸素濃度の制御については、電池放電時に溶存酸素濃度が高くなるように、また、電池充電時に溶存酸素濃度が低くなるように制御することが、より好ましい。
このような、空気電池300によっても、筐体50内の電解液量を適切に調整することができ、電池寿命の低下を抑えることができる。
第1実施形態にかかる上記説明では、筐体50内の上面側に酸素層11を設け、且つ、電解液供給管73を筐体50の側面側から挿入し、セパレータ30へと電解液を補充する形態について説明したが、本発明はこの形態に限定されるものではない。筐体50内の電解液量を適切に調整できるものであれば、例えば、酸素層11を筐体50内の下面側や側面側に設けてもよいし、電解液供給弁73を筐体50の上面側又は下面側から挿入する形態であってもよい。
第1実施形態、及び、第2実施形態にかかる上記説明では、算出手段60内で、電解液消費量の算出と、算出された電解液消費量の判定と、調整手段への制御信号の送信とが行われるものとして説明したが、本発明はこの形態に限定されるものではない。算出手段、判定手段、制御手段を別個に設けてもよい。
第1実施形態、及び、第2実施形態にかかる上記説明では、算出手段60、及び、調整手段70による、筐体50内の電解液量の調整が、算出手段60により算出された電解液消費量が所定値以上となった場合のみに行われる形態を中心に説明したが、本発明はこの形態に限定されるものではない。電解液が消費される電池状態の時(例えば、電池放電中)、断続的又は常時上記工程S1、S2が行われることで、筐体50内の電解液量が常に一定水準以上にあるように制御される形態としてもよい。このとき、電解液消費量が設定値を超えているか否かの判断はなされず、算出された電解液消費量に対応する量だけ、筐体50内に電解液が供給される。
第2実施形態にかかる上記説明では、発電部40からなる構造体が、筐体50内に2つ備えられる形態について説明したが、本発明はこの形態に限定されるものではない。筐体50内に3つ以上の構造体を備えた形態であってもよい。
第2実施形態にかかる上記説明では、電解液が筐体50の上面側から供給され、酸素含有ガスが筐体50の下面側から供給される形態について説明したが、本発明はこの形態に限定されるものではない。筐体50内の電解液量を適切に調整可能な形態であれば、電解液、及び酸素の供給箇所は筐体50いずれからであってもよい。但し、セパレータの保液性に頼ることなく、電解液を電解質層30に均一に行き渡らせ、且つ、酸素層11に酸素を均一に行き渡らせる観点からは、電解液が筐体50の上面側から供給され、酸素含有ガスが筐体50の下面側から供給される形態とすることが好ましい。
また、本発明では、第1〜第3実施形態の構成を組み合わせて使用することもできる。すなわち、算出手段60や検知手段90等を併用して用いてもよい。
以上、現時点において、最も実践的であり、且つ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う空気電池もまた本発明の技術範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明は、携帯機器用電池、電気自動車用電池、ハイブリッド車用電池、燃料電池自動車用電池などに好適に用いることができる。
10 正極
11 酸素層
20 負極
30 電解質層
40 発電部
50 筐体
51 空間
60 電解液消費量算出手段
70 電解液量調整手段
71 電解液タンク
72 電解液
73 電解液供給管(電解液供給流路)
74 電磁弁
75 電解液排出管
80 酸素供給管
82 酸素排出管
90 検知手段
91 制御手段
100 空気電池
200 空気電池
300 空気電池

Claims (7)

  1. 筐体と、該筐体内に備えられる発電部及び電解液と、該電解液の消費量を算出する、電解液消費量算出手段と、該電解液消費量算出手段により算出された電解液消費量に基づき、前記筐体内の電解液量を調整する、電解液量調整手段と、を備える空気電池。
  2. 前記電解液消費量算出手段において、前記電解液消費量が、下記式(1)により算出される、請求項1に記載の空気電池。
    y=a・x・n … 式(1)
    式(1)において、yは電解液消費量、aは電解液消費係数、xは電池から得られた電気容量、nは電池の充放電回数である。
  3. 前記電解液消費量算出手段において、前記電解液消費量が、下記式(2)により算出される、請求項1に記載の空気電池。
    y=a・X … 式(2)
    式(2)において、yは電解液消費量、aは電解液消費係数、Xは電池から得られた累積的な電気容量である。
  4. 前記電解液量調整手段が、電解液が収容された電解液タンク、該電解液タンクから前記筐体へと伸びる電解液供給流路、該電解液供給流路に備えられる弁、を有し、
    前記弁の開閉が前記算出された電解液消費量に基づいて制御されることで、前記筐体内の前記電解液量が調整される、請求項1〜3のいずれかに記載の空気電池。
  5. 筐体と、該筐体内に備えられる発電部及び電解液と、該筐体内の電解液の状態を検知する、検知手段と、該電解液量検知手段により検知された電解液状態に基づき、前記筐体内の電解液量を調整する、電解液量調整手段と、を備える空気電池。
  6. 前記電解液量調整手段が、電解液が収容された電解液タンク、該電解液タンクから前記筐体へと伸びる電解液供給流路、該電解液供給流路に備えられる弁、を有し、
    前記弁の開閉が前記検知された電解液量に基づいて制御されることで、前記筐体内の前記電解液量が調整される、請求項5に記載の空気電池。
  7. 前記筐体内の前記電解液量の調整が、前記筐体の上側面から該筐体内へと前記電解液を供給することにより行われる、請求項1〜6のいずれかに記載の空気電池。
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