JP2010237488A - 感光性樹脂組成物、カラーフィルタ及びカラーフィルタの製造方法。 - Google Patents

感光性樹脂組成物、カラーフィルタ及びカラーフィルタの製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】特定の波長のエキシマレーザ露光方式において、色素含有量が高い、あるいは膜厚が厚くとも、高感度であると共に、パターン形状に優れた着色組成物、およびそれを用いたカラーフィルタの提供を目的とする。
【解決手段】顔料、透明樹脂、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、光重合開始剤及びエポキシアクリレートを含有し、積算露光量1mJ/cm以上、150mJ/cm以下のレーザ照射により硬化可能である感光性樹脂組成物であって、前記エポキシアクリレートが前記感光性樹脂組成物の全固形分量を基準として0.1重量%以上、20.0重量%以下であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラー液晶表示装置やカラー撮像管素子等に用いるカラーフィルタ用の感光性樹脂組成物、カラーフィルタ及びその製造方法に関する。
液晶ディスプレイ(LCD)を構成するカラーフィルタは、ガラス等の透明な基板の表面に2種以上の異なる色相の微細な帯(ストライプ)状のフィルタセグメントを平行または交差して配置したもの、あるいは微細なフィルタセグメントを縦横一定の配列で配置したものから構成されている。フィルタセグメントは、サイズが数ミクロン〜数100ミクロンと微細であり、しかも色相毎に所定の配列で整然と配置されている。
カラーフィルタを構成するフィルタセグメントまたはブラックマトリックスは、ガラス基板などに感光性材料を塗布し、余剰の溶剤を乾燥除去した後、画素形成のためのフォトマスクを介してプロキシミティ露光(紫外光源露光)などにより活性エネルギー線を照射し、硬化(ネガ型)またはアルカリ溶解度を高め(ポジ型)、アルカリ溶液などで可溶な部分を除去することにより形成される。これを各色について繰り返すことにより、カラーフィルタが作製される。
近年、カラー液晶表示装置は、液晶カラーテレビやカーナビゲーション用及び液晶表示装置一体型のノートパソコンとして大きな市場を形成するに至っており、省エネ、省スペースという特徴を活かしたデスクトップパソコン用モニター及びテレビとしても普及し始めている。
一方、カラーフィルタを用いたカラー液晶表示装置の大型化に伴い、フォトリソグラフィ法によるカラーフィルタの作成においては、画素形成のための露光用フォトマスクも大型化を余儀なくされ、製造コストの増大に繋がっている。
フォトマスクの製造コストを低減するための方式として、特許文献1,2に記載されている方法が提案されている。特許文献1には、R、G、Bの3色の着色樹脂組成物をインキとして用い、各色を同時に印刷することができるインクジェット方式について記載されている。この方式によると、各色を同時に印刷することができるため、材料の無駄も少なく、また、画素の形成工程が短縮されるため、環境負荷の低減と大幅なコストダウンが期待できる。しかし、インクジェット方式では、インキ吐出装置により印刷した着色層が平坦な形状にならず、凸型形状になるという問題がある。
また、特許文献2には、光源にレーザを用い、画像データに基づいて光を変調しながら相対走査することで2次元画像の形成を行うマスクレス露光方式について記載されている。この方式は、高価なフォトマスクを使用せずに画素を形成できるため、大幅なコストダウンが期待できる。しかし、マスクレス露光方式では、露光に使用される空間変調素子とレーザに適した感光性樹脂組成物の開発が難しく、例えば特許文献2に記載の方法では、酸素遮断膜を設け、露光時の感度を向上させる必要がある。
さらに、特定の波長のエキシマレーザを低出力で短時間照射することにより、感光性樹脂組成物を極短時間で硬化させる方法が提案されている。この方法では、カラーフィルタを形成する大型基板に対して小さなフォトマスクを介して露光パターンを走査し、フィルタセグメント及びブラックマトリックスを形成することが可能であるため、フォトマスクのコストを低減させることができる。しかし、この方法でも、エキシマレーザにマッチングさせた感光性樹脂組成物の開発が難しく、特に、レーザによるアブレーション現象により膜減り率が大きくなることが問題であった。
なお、ここで言うレーザによるアブレーション現象とは、レーザ露光による感光性樹脂組成物塗膜の破壊を意味する。具体的には、感光性樹脂組成物塗膜のパターン端部が破壊される場合、パターンの直線性が悪化する。また、膜全体が破壊される場合、膜減り率が大きくなり、感光性樹脂組成物塗膜の断面形状が悪化し、極端な場合、ほとんど画素パターンが形成されないこともある。
特開平6−347637号公報 特開2007−11231号公報
本発明は、以上のような事情の下になされ、高感度であるとともに優れたパターン形状を得ることの可能な感光性樹脂組成物、それを用いたカラーフィルタの製造方法、及びその方法により製造されたカラーフィルタを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、顔料、透明樹脂、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、光重合開始剤及びエポキシアクリレートを含有し、積算露光量1mJ/cm以上、150mJ/cm以下のレーザ照射により硬化可能である感光性樹脂組成物であって、前記エポキシアクリレートが前記感光性樹脂組成物の全固形分量を基準として0.1重量%以上〜20.0重量%以下であることを特徴とする感光性樹脂組成物を提供する。
このような感光性樹脂組成物において、前記透明樹脂の重量平均分子量Mwを、5,000以上、70,000以下とすることができる。また、前記光重合開始剤が、オキシムエステル系光重合開始剤、α−アミノアルキルフェノン系光重合開始剤、及びカルバゾール系光重合開始剤より選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤Aと、アシルフォスフィンオキサイド系の光重合開始剤Bとを含み、前記光重合開始剤Aの含有量(a)と、前記光重合開始剤Bの含有量(b)の重量比(a)/(b)を、0.6以上、4.0以下とすることができる。また、前記透明樹脂の重量(P)に対する前記エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーの重量(M)の比(M/P)を、0.60以上、2.00以下とすることができる。また、前記エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーの重量(M)に対する光重合開始剤の重量(I)の比(I/M)を0.01以上、0.45以下とすることができる。
本発明の第2の態様は、基板上に請求項1〜5に記載の感光性樹脂組成物の塗膜を形成する工程、前記感光性樹脂組成物塗膜のフィルタセグメントまたはブラックマトリックスとなる部分に、積算露光量が1mJ/cm以上、150mJ/cm以下となるようにレーザを照射して硬化させる工程、前記感光性樹脂組成物塗膜の未硬化部分を除去してフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを形成する工程、以上の工程を複数回繰り返し、少なくとも2色のフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを形成する工程を具備することを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
このようなカラーフィルタの製造方法において、波長300nm以上、500nm以下のレーザを用いることができる。また、前記レーザを照射して硬化させる工程において、前記感光性樹脂組成物塗膜のフィルタセグメントまたはブラックマトリックスとなる部分への積算露光量を1mJ/cm以上、50mJ/cm以下とすることができる。
本発明の第3の態様は、上述のカラーフィルタの製造方法により製造されたことを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明の第1の態様に係る感光性樹脂組成物によれば、エポキシアクリレートを含み、所定の積算露光量のレーザを照射することにより硬化可能であるため、フォトマスクの小型化もしくはマスクレスが可能であり、安価で、高品質なカラーフィルタを得ることができる。
また、本発明の第2の態様に係るカラーフィルタの製造方法によれば、上記感光性樹脂組成物の膜に、所定の積算露光量のレーザを照射し、現像することにより、アブレーション現象による感光性樹脂組成物塗膜の分解を抑え、十分な膜厚の、形状の優れたフィルタセグメント及びブラックマトリックスを有するカラーフィルタを得ることが出来る。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の第1の実施形態に係る感光性樹脂組成物は、顔料、透明樹脂、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、光重合開始剤及びエポキシアクリレートを含有し、積算露光量1mJ/cm以上、150mJ/cm以下、好ましくは1mJ/cm以上、50mJ/cm以下のレーザ照射により硬化可能である感光性樹脂組成物であって、前記エポキシアクリレートが前記感光性樹脂組成物の全固形分量を基準として0.1重量%以上、20.0重量%以下であることを特徴とする。
以上の感光性樹脂組成物を用いると、レーザ照射による露光の際に、アブレーション現象による感光性樹脂組成物塗膜の分解が抑えられ、十分な膜厚の、形状の優れたフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを有するカラーフィルタを得ることが可能となる。
エポキシアクリレートの量が0.1%未満では、エポキシアクリレートを添加した効果が発揮されにくく、レーザによるアブレーション現象のため感光性樹脂組成物塗膜の分解が生じ、前述したように、カラーフィルタパターンの直線性が悪化し、膜減り率が増大し、カラーフィルタパターンの断面形状が悪くなる。逆に、エポキシアクリレートの量が20.0重量%を越えると、可溶性を有する透明樹脂の割合が減少し、現像時間が遅くなり、生産性が低下する。
以下、本発明の第1の実施形態に係るカラーフィルタの形成に用いられる感光性樹脂組成物の各成分について説明する。
(顔料)
本実施形態に係る着色組成物に含まれる顔料としては、一般に市販されている有機顔料を用いることができ、形成するフィルタセグメントの色相に応じて、染料、天然色素、無機顔料を併用することができる。
有機顔料としては、発色性が高く、且つ耐熱性、特に耐熱分解性の高いものが好適に用いられる。有機顔料は、1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。また、有機顔料は、ソルトミリング、アシッドペースティング等により微細化したものであっても良い。
以下に、本実施形態に係る感光性樹脂組成物に使用可能な有機顔料の具体例を、カラーインデックス(C.I.)番号で示す。
赤色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Red 7、9、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、81:1、81:2、81:3、97、122、123、146、149、168、177、178、179、180、184、185、187、192、200、202、208、210、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、242、246、254、255、264、272、279等の赤色顔料を用いることができる。赤色感光性樹脂組成物には、黄色顔料、オレンジ色顔料を併用することができる。
緑色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Green 7、10、36、37、58等の緑色顔料を用いることができる。緑色感光性樹脂組成物には黄色顔料を併用することができる。
青色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、80等の青色顔料を用いることができる。青色感光性着色組成物には、C.I. Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の紫色顔料を併用することができる。
黄色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Yellow 1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214等の黄色顔料を用いることができる。
紫色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Violet1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等の顔料を用いることができる。
マゼンタ色フィルタセグメントを形成するためのマゼンタ色感光性着色組成物には、例えばC.I. Pigment Violet 1、19、C.I. Pigment Red81、144、146、177、169等の紫色顔料および赤色顔料を用いることができる。マゼンタ色感光性着色組成物には、黄色顔料を併用することができる。
シアン色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Blue 15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、80等の顔料を用いることができる。
オレンジ色フィルタセグメントを形成する場合には、C.I. Pigment Orange 36、43、51、55、59、61、71、73等の顔料を用いることができる。
ブラックマトリックスを形成する場合には、カーボンブラック、アニリンブラック、アントラキノン系黒色顔料、ペリレン系黒色顔料、具体的には C.I. ピグメントブラック1、6、7、12、20、31等を用いることができる。黒色感光性樹脂組成物には、赤色顔料、青色顔料、緑色顔料の混合物を用いることもできる。黒色顔料としては、価格、遮光性の大きさからカーボンブラックが好ましく、カーボンブラックは、樹脂などで表面処理されていてもよい。また、色調を調整するため、黒色感光性樹脂組成物には、青色顔料や紫色顔料を併用することができる。
以上説明した感光性樹脂組成物には、彩度と明度のバランスをとりつつ、良好な塗布性、感度、現像性等を確保するために、無機顔料を含有させることができる。無機顔料としては、酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、カーボンブラック等が挙げられる。
無機顔料は、1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。無機顔料は、顔料の合計重量を基準(100重量%)として、0.1重量%以上、10重量%以下の量で用いることができる。
また、本実施形態に係る感光性樹脂組成物には、調色のため、耐熱性を低下させない範囲内で染料を含有させることができる。染料は、顔料の合計重量を基準(100重量%)として、0.1重量%以上、10重量%以下の量で用いることができる。
(透明樹脂)
本実施形態に係る感光性樹脂組成物に含まれる透明樹脂は、可視光領域の400nm以上、700nm以下の全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上のものを用いることができる。透明樹脂には、非感光性透明樹脂および感光性透明樹脂が含まれ、これらを単独で用いても、2種以上を混合して用いても良い。
また、透明樹脂の重量平均分子量Mwは、5,000以上、70,000以下の範囲であることが望ましい。透明樹脂の重量平均分子量Mwが5,000未満では、現像の際にカラーフィルタパターンの直線性が悪化し、膜減り率が増大し、カラーフィルタパターンの断面形状が悪くなる。逆に、70,000を越えると、現像時間が遅くなり、生産性が低下する。より好ましくは、10,000以上、60,000以下の範囲が良い。
非感光性透明樹脂は、エチレン性不飽和二重結合を有しない樹脂であり、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂がある。熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。
感光性透明樹脂は、エチレン性不飽和二重結合を有する樹脂であり、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等の反応性の置換基を有する高分子に、イソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基、カルボキシル基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物やケイヒ酸を反応させて、(メタ)アクリロイル基、スチリル基等のエチレン性不飽和二重結合を有する官能基を前記高分子に導入した樹脂が挙げられる。
具体的には、水酸基を有するエチレン性不飽和単量体および他のエチレン性不飽和単量体を共重合した共重合体に、水酸基と反応可能な官能基及びエチレン性不飽和二重結合を有する化合物を反応させることにより得られるものがある。水酸基と反応可能な官能基としては、イソシアネート基、カルボキシル基等が挙げられるが、特に反応性の点でイソシアネート基が好ましく、イソシアネート基及びエチレン性不飽和二重結合を有する化合物として具体的には、2−アクリロイルエチルイソシアネート、2−メタクリロイルエチルイソシアネート等が挙げられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合体やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体等の酸無水物を含む高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル化合物によりハーフエステル化したものも用いられる。
(エチレン性不飽和二重結合を有する多官能モノマー)
本実施形態に係る感光性樹脂組成物に含まれるエチレン性不飽和二重結合を有する多官能モノマーは、積算露光量1mJ/cm以上、150mJ/cm以下のレーザ照射により硬化する成分である。
エチレン性不飽和二重結合を有する多官能モノマーとしては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル等が代表例として挙げられる。
多官能モノマーは、感光性樹脂組成物の感度アップの観点から、エチレン性不飽和二重結合を4〜12個有することが好ましい。3個以下のエチレン性不飽和二重結合を有する多官能モノマーを含む感光性樹脂組成物では、所望の感度を得ることができない。
エチレン性不飽和二重結合を有する多官能モノマーは、単独でまたは2種類を以上混合して用いることができる。
エチレン性不飽和二重結合を有する多官能モノマーの含有量は、顔料100重量部に対して、好ましくは10重量部以上、300重量部以下、より好ましくは10重量部以上、200重量部以下の量で用いることができる。
また、透明樹脂の重量(P)に対するエチレン性不飽和二重結合を有する多官能モノマーの重量(M)の比(M/P)が、0.60以上、2.00以下の範囲であることが好ましい。M/Pが0.60未満の場合には、感度不足により膜減り率が大きくなり、感光性樹脂組成物の断面形状が悪化し、極端の場合、ほとんど画素パターンが形成されないこともある。逆に、2.00を超えると、レーザ露光による感光性樹脂組成物のパターン端部が破壊され、パターンの直線性が悪化する。0.65以上、1.80以下がより好ましく、0.70以上、1.60以下が最も好ましい。
(光重合開始剤)
本実施形態に用いる感光性樹脂組成物に含まれる光重合開始剤の例としては、オキシムエステル系光重合開始剤、α−アミノアルキルフェノン系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤が挙げられる。
特に好ましいオキシムエステル系光重合開始剤としては、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(o−アセチルオキシム)、1,2−オクタジオン−1−[4−(フェニルチオ)−,2−(o−ベンゾイルオキシム)]が挙げられる。
特に好ましいアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイドが挙げられる。
特に好ましいα―アミノアルキルアセトフェノン系光重合開始剤としては、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルチオフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノンが挙げられる。
特に好ましいカルバゾール系光重合開始剤としては、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−メチルカルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−ベンゾイルカルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−ブチルカルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−オクチルカルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−ドデシルカルバゾールが挙げられる。
これらの光重合開始剤は、1種を単独、または2種以上を混合して用いることができる。また、光重合開始剤はオキシムエステル系光重合開始剤、α−アミノアルキルフェノン系光重合開始剤、及びカルバゾール系光重合開始剤より選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤Aと、アシルフォスフィンオキサイド系の光重合開始剤Bと併用することが好ましく感光性樹脂組成物中の前記光重合開始剤Aの含有量(a)と、前記光重合開始剤Bの含有量(b)の、重量比を(a)/(b)=0.6〜4.0の範囲にすることが特に好ましい。
(a)/(b)が0.6未満では、感度不足により、膜の硬化が不十分となり、その結果、アルカリ現像液で除去されてしまうため、膜減り率が高くなる。逆に、(a)/(b)が4以上では、アシルフォスフィンオキサイド系の光重合開始剤Bの内部硬化を促進させるフォトブリーチング効果が発揮されにくく、レーザによるアブレーション現象のため感光性樹脂塗膜の分解が生じ、前述したように、カラーフィルタパターンの直線性が悪化し、膜減り率が増大し、カラーフィルタパターンの断面形状が悪くなる。
光重合開始剤の含有量は、顔料100重量部に対して好ましくは5重量部以上、200重量部以下、より好ましくは10重量部以上、150重量部以下の量で用いることができる。
また、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー重量(M)に対する光重合開始剤の重量(I)の比(I/M)は、0.01以上、0.45以下の範囲であることが好ましい。光重合開始剤の減量によるコストダウンの見地からすると、比(I/M)は、より少ない方が好ましく、0.30以下であることが好ましい。比(I/M)が0.01未満であると、光重合開始剤の基本作用が発揮されにくくなり、0.45を超えるとパターン形状が悪化する。
(エポキシアクリレート)
本発明において用いることができるエポキシアクリレートとしては、オルソクレゾールノボラック型、ビスフェノールAノボラック型、フェノールノボラック型、ビスフェノールA型のエポキシアクリレート、クレゾールノボラック型のエポキシアクリレートが挙げられる。特に好ましいエポキシアクリレートとしてはビスフェノールA型のエポキシアクリレートが挙げられる。
エポキシアクリレートは、感光性樹脂組成物の全固形分量を基準として0.1重量%以上、20.0重量%以下であることが好ましい。0.1未満であると、エポキシアクリレートの効果が発揮されにくくなり、20.0を超えると直線性及び膜減り率が悪化する。
(任意成分)
本実施形態に用いる感光性樹脂組成物には、基本的に増感剤は必要としないが、光重合開始剤と併用してもかまわない。これらの増感剤は、1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。増感剤の含有量は、光重合開始剤100重量部に対して0.1〜60重量部が好ましい。
本実施形態に用いる感光性樹脂組成物には、さらに、連鎖移動剤としての働きをする多官能チオールを含有させることができる。多官能チオールとしては、チオール(SH)基を2個以上有する化合物であればよい。
多官能チオールは上述の光重合開始剤とともに使用することにより、光照射後のラジカル重合過程において、連鎖移動剤として働き、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生するので、得られる感光性着色組成物は高感度となる。特にSH基がメチレン、エチレン基等の脂肪族基に結合した多官能脂肪族チオールが好ましい。例えば、ヘキサンジチオール 、デカンジチオール 、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンなどが挙げられ、好ましくは、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネートが挙げられる。
これらの多官能チオールは、1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。多官能チオールの含有量は、顔料100重量部に対して0.05〜100重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜60重量部である。
本実施形態に用いる感光性樹脂組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。また、透明基板との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着向上剤を含有させることもできる。貯蔵安定剤は、感光性樹脂組成物中の顔料100重量部に対して、0.1重量部以上、10重量部以下の量で用いることができる。
本実施形態に用いる感光性樹脂組成物には、顔料を十分に組成物中に分散させ、ガラス基板等の透明基板上に乾燥膜厚が0.2μm以上、5μm以下となるように塗布してフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを形成することを容易にするために、溶剤を含有させることができる。溶剤は単独で、もしくは混合して用いる。
溶剤としては、例えば1,2,3−トリクロロプロパン、1,3−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,4−ジオキサン、2−ヘプタノン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,5,5−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン、3,5,5−トリメチルシクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3−メトキシブタノール、3−メトキシブチルアセテート、4−ヘプタノン、m−キシレン、m−ジエチルベンゼン、m−ジクロロベンゼン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、n−ブチルアルコール、n−ブチルベンゼン、n−プロピルアセテート、N−メチルピロリドン、o−キシレン、o−クロロトルエン、o−ジエチルベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、p−ジエチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、γ―ブチロラクトン、イソブチルアルコール、イソホロン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、シクロヘキサノールアセテート、シクロヘキサノン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ダイアセトンアルコール、トリアセチン、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ベンジルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルシクロヘキサノール、酢酸n−アミル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、二塩基酸エステル等が挙げられ、これらを単独でもしくは混合して用いる。
エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーや透明樹脂に顔料を分散する際には、適宜、界面活性剤、樹脂型顔料分散剤、顔料誘導体等の分散剤が使用できる。分散剤は、顔料の分散に優れ、分散後の顔料の再凝集を防止する効果が大きいので、分散剤を用いて顔料を透明樹脂および有機溶剤中に分散してなる感光性樹脂組成物を用いた場合には、透明性に優れたカラーフィルタが得られる。樹脂型顔料分散剤は、感光性樹脂組成物中の顔料100重量部に対して、0.1重量部以上、40重量部以下、好ましくは0.1重量部以上、30重量部以下の量で用いることができる。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン、アルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤、また、フッ素系やシリコーン系の界面活性剤が挙げられる。
樹脂型顔料分散剤は、顔料に吸着する性質を有する顔料親和性部位と、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーや透明樹脂と相溶性のある部位とを有する樹脂であり、顔料に吸着して顔料のエチレン性不飽和二重結合を有するモノマーへの分散を安定化する働きをするものである。樹脂型顔料分散剤として具体的には、ポリウレタン、ポリアクリレートなどのポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩などの油性分散剤、(メタ)アクリル酸−スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、燐酸エステル系等が用いられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
顔料誘導体は、有機顔料に置換基を導入した化合物である。このような有機顔料には、一般に顔料とは呼ばれていないナフタレン系、アントラキノン系等の淡黄色の芳香族多環化合物も含まれる。顔料誘導体としては、特開昭63−305173号公報、特公昭57−15620号公報、特公昭59−40172号公報、特公昭63−17102号公報、特公平5−9469号公報等に記載されているものを使用でき、これらは単独でまたは2種類以上を混合して用いることができる
(感光性樹脂組成物の製法)
本実施形態に用いる感光性樹脂組成物は、顔料を、必要に応じて上記顔料分散剤と共にエチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、必要に応じて透明樹脂および有機溶剤中に三本ロールミル、二本ロールミル、サンドミル、ニーダー、アトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散し、光重合開始剤を添加して製造することができる。また、2種以上の顔料を含むカラーフィルタ用感光性樹脂組成物は、各顔料を別々に、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー等に微細に分散したものを混合して製造することもできる。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、遠心分離、焼結フィルタ、メンブレンフィルタ等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子および混入した塵の除去を行うことが好ましい。
次に、本発明の第2の実施形態に係るカラーフィルタの製造方法について説明する。本実施形態に係るカラーフィルタの製造方法は、感光性樹脂組成物を基板上に塗工する工程と、フィルタセグメントまたはブラックマトリックスとなる部分に、画素形成のためのフォトマスクを介し、レーザを積算露光量が1mJ/cm以上、150mJ/cm以下となるように照射して硬化させる工程と、現像して前記感光性樹脂組成物の未露光部分を除去する工程と、前記現像後の感光性樹脂組成物を熱硬化させる工程とを複数回繰り返し、フィルタセグメントおよびブラックマトリックスを形成することを特徴とする。
この場合、一画素のフィルタセグメント、またはブラックマトリックスを形成するためのレーザの積算露光量は1mJ/cm以上、150mJ/cm以下であることが必要であり、1mJ/cm未満では、硬化を充分に行うことが出来ず、150mJ/cmを超えると、アブレーション現象により感光性樹脂組成物の塗膜が分解してしまう。
以下、カラーフィルタの各製造工程について説明する。
(感光性樹脂組成物の塗布工程)
感光性樹脂組成物の塗布工程では、スリットダイコーター、スピンコーター等、公知の塗工装置を用いて均一に塗工する。カラーフィルタの透明基板には、硝子基板、石英基板、プラスチック基板等、公知の透明基板材料を使用できる。中でも硝子基板は、透明性、強度、耐熱性、耐候性において優れている。
その後、溶剤成分を除去するため必要に応じて、減圧乾燥処理やプリベーク処理を施すことができる。
(露光工程)
露光工程では、前記感光性樹脂組成物のフィルタセグメントまたはブラックマトリックスとなる部分にレーザを照射して硬化させる。具体的には、大サイズの基板上に形成された感光性樹脂組成物に、基板と比較して小さいフォトマスクを介してレーザを照射し、硬化させる。
レーザは、半導体レーザ、YAG(固体)レーザ、気体レーザ(アルゴンレーザ、ヘリウムネオンレーザ、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザ)などの公知のレーザを用いることができる。感光性樹脂組成物の塗膜を分解しない程度の弱いエネルギーを与えて硬化させることが必須である。また、レーザの1パルス当たりのエネルギー密度は0.1mJ/cm以上であることが好ましい。塗膜を十分に硬化させるには、0.3mJ/cm以上がより好ましく、1mJ/cm以上が最も好ましい。
本実施形態では、レーザを複数回に分けて、感光性樹脂組成物に照射することができる。アブレーション現象を抑制するためには、レーザのパルスエネルギーを低く抑え、複数回繰り返すことが有効な手段であり、上述したように、積算露光量は1mJ/cm以上、150mJ/cm以下である必要があり、1mJ/cm以上、50mJ/cm以下であることがより好ましい。
(露光工程)
現像工程では、従来公知の現像方法により、前記感光性樹脂組成物の未露光部分を除去してフィルタセグメント、またはブラックマトリックスを形成する。未露光部分の除去に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。現像処理方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。
(焼成工程)
本実施形態においては、フィルタセグメントおよびブラックマトリックスを形成した後、加熱処理を施して熱硬化させる工程を設けることができる。加熱方法としてはコンベクションオーブン、ホットプレート、ハロゲンヒータ、IRオーブンによる加熱等が利用でき、特に限定されるものではない。ここで、焼成条件は、200℃以上、250℃以下の温度で、10分以上、60分以下の時間、加熱することが好ましい。
次に、以上説明した本発明の第2の実施形態に係るカラーフィルタの製造方法により製造された、本発明の第3の実施形態に係るカラーフィルタについて説明する。
本実施形態に係るカラーフィルタは、本発明の第1の実施形態に係る感光性樹脂組成物を用いて、本発明の第2の実施形態に係るカラーフィルタの製造方法により形成されたフィルタセグメントおよび/またはブラックマトリックスを備えるものである。フィルタセグメントの色は、赤色、緑色、青色、黄色、紫色、マゼンタ色、シアン色、オレンジ色などから2〜6色程度選択される。同色系の色で、濃度の異なるフィルタセグメントが形成されていてもよい。
液晶用カラーフィルタの場合は、さらに透明導電層、配向膜層を順次積層せしめたものであり、例えば薄膜トランジスタのような電極を形成した対向基板と対置させ、間に液晶を介在させて液晶表示装置を構成する。本明細書では、透明基板、ブラックマトリックスとフィルタセグメントを合わせてカラーフィルタとする。必要に応じて前記カラーフィルタ上に保護層を設けることができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例中、「部」および「%」は「重量部」および「重量%」をそれぞれ意味する。
まず、実施例および比較例で用いたアクリル樹脂溶液および顔料分散体の調製方法について説明する。樹脂の重量平均分子量Mwは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwである。
(アクリル樹脂溶液A〜Dの合成例)
反応容器にシクロヘキサノン370部を収容し、この容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度でメタクリル酸20.0部、メチルメタクリレート10.0部、n−ブチルメタクリレート55.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15.0部、及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル36.0部の混合物を1時間かけて滴下し、重合反応を行った。
滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、アクリル樹脂共重合体溶液Aを得た。
室温まで冷却した後、アクリル樹脂溶液A約2gをサンプリングして180℃で、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成したアクリル樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加して、アクリル樹脂溶液Aを調製した。得られたアクリル樹脂Aの重量平均分子量Mwは5,000であった。
同様にして、重量平均分子量Mwが10,000のアクリル樹脂B、重量平均分子量Mwが60,000のアクリル樹脂C、重量平均分子量Mwが70,000のアクリル樹脂Dを調製した。
(顔料分散体の調製)
下記表1に示す組成の混合物を均一に攪拌混合し、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルで5時間分散した後、5μmのフィルタで濾過し、赤色顔料分散体R−1、R−2、R−3、R−4、緑色顔料分散体G−1、青色顔料分散体B−1、および黒色顔料分散体BM−1を調製した。
Figure 2010237488
PR254:ジケトピロロピロール系顔料(C.I. Pigment Red 254)
(チバ・ジャパン社製「イルガフォーレッドB−CF」)
PR177:アントラキノン系顔料(C.I. Pigment Red 177)
(チバ・ジャパン社製「クロモフタールレッドA2B」)
PG36:ハロゲン化銅フタロシアニン系顔料(C.I. Pigment Green 36)
(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン6YK」)
PB15:6:ε型銅フタロシアニン顔料(C.I. Pigment Blue 15:6)
(BASF製「ヘリオゲンブルーL−6700F」)
PY150:ニッケルアゾ錯体系顔料(C.I. Pigment Yellow 150)
(ランクセス社製「E4GN」)
CB:カーボンブラック(C.I. Pigment Black 7)
(三菱化学社製「MA11」)
樹脂型顔料分散剤:日本ルーブリゾール社製「ソルスパース20000」)
顔料誘導体:下記式(1)ジケトピロロピロール顔料誘導体
式(1)
Figure 2010237488
アクリル樹脂溶液A〜D:先に調製したアクリル樹脂溶液A〜D
溶剤:シクロヘキサノン
(感光性樹脂組成物の調製)
先に調製した顔料分散体R−1、R−2、R−3、R−4、G−1、B−1、BM−1を含む、下記表2に示す処方の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、各感光性樹脂組成物を得た。
Figure 2010237488
顔料分散体:先に調製した顔料分散体
アクリル樹脂溶液A〜D:先に調製したアクリル樹脂溶液A〜D
モノマー:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(東亞合成社製「アロニックスM-402」)
エポキシアクリレート:ビスフェノールA型エポキシアクリレート
(昭和高分子社製「VR−77」)
有機溶剤:シクロヘキサノン
光重合開始剤:下記の開始剤1〜6
開始剤1:α−アミノアルキルフェノン系光重合開始剤2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(チバ・ジャパン社製「イルガキュア379」)
開始剤2:オキシムエステル系光重合開始剤1,2−オクタジオン−1−[4−(フェニルチオ)−、2−(o−ベンゾイルオキシム)](チバ・ジャパン社製「イルガキュアOXE−01」)
開始剤3:オキシムエステル系光重合開始剤エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム) (チバ・ジャパン社製「イルガキュアOXE−02」)
開始剤4:α−アミノアルキルフェノン系光重合開始剤2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバ・ジャパン社製「イルガキュア907」)
開始剤5:カルバゾール系光重合開始剤3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−オクチルカルバゾール(ADEKA社製「アデカアークルズN−1414」)
開始剤6:アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製「ルシリンTPO」)
[形状評価]
実施例および比較例で作成したカラーフィルタのフィルタセグメントの(1)直線性については光学顕微鏡を用いて、(2)断面形状については走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察し、パターン形状を4段階で評価した。評価基準は、以下の通りである。その結果を下記表3〜8に示す。
(1)直線性
○:直線性良好
△:部分的に直線性不良
×:直線性不良
××:画素がほとんど形成されない
(2)断面形状
○:順テーパー形状(断面が台形で、露光した面が小さい)
△:逆テーパー形状(断面が台形で、露光した面が大きい)
×:画素は出来ているが形状を判定するのは困難
××:画素がほとんど形成されない
[膜減り率評価]
感光性樹脂組成物を塗工し、減圧乾燥により余剰の溶剤を除去した後の膜厚と、現像を経て230℃で30分加熱後の膜厚を測定し、下記式から膜減り率を算出し、下記の4段階の基準で評価した。その結果を下記表3〜8に示す。
◎:膜減り率が20%未満
○:膜減り率が20%以上30%未満
△:膜減り率が30%以上50%未満
×:膜減り率が50%以上
膜減り率(%)=[(塗工、減圧乾燥後の膜厚−230℃で20分加熱後の膜厚)
/塗工、減圧乾燥後の膜厚]×100
[表面シワ評価]
シワ評価については実施例14〜22について行った。光学顕微鏡を用いて観察し、パターン形状を下記の3段階の基準で評価した。その結果を下記表5,6に示す。
○:シワなし(塗膜表面が平滑な状態)
△:部分的にシワあり(塗膜表面の端にシワが発生している状態)
×:全面シワ(塗膜表面全面にシワが発生している状態)
Figure 2010237488
Figure 2010237488
Figure 2010237488
Figure 2010237488
Figure 2010237488
Figure 2010237488
(フィルタセグメントおよびブラックマトリックスのパタ−ン形成)
[実施例1〜29、比較例1〜3]
上記表3〜8に示す配合組成の感光性樹脂組成物を10cm×10cmのガラス基板上にスピンコーターで約2.5μmの厚さに塗工し、70℃のオーブン内に15分間静置し、余剰の溶剤を除去乾燥させた。次いで、感光性樹脂組成物の塗膜から150μmの間隔をあけて、フィルタセグメントの場合は100μmのストライプ状のパターンを有するフォトマスクを、ブラックマトリックスの場合は20μmのストライプ状のパターンを有するフォトマスクをセットし、波長308nm(XeCL)のエキシマレーザをパルス幅20nsec、周波数600Hz、上記表3〜8に示す積算露光量で照射した。尚、エキシマレーザ装置は、コヒレント社製の「LAMBDA SX200C」を使用し、露光量はコヒレント社製の「3シグマ(本体)J25LP-MUV(センサヘッド)」を用いて測定した。
その後、現像して未露光部分を取り除いた後、この基板を230℃で30分加熱して、各色フィルタセグメント(赤、緑、青)およびブラックマトリックス(黒)を形成した。
<光重合開始剤の種類の効果>
実施例1〜8は、光重合開始剤の種類を種々変更して実施した例であるが、上記表3に示すように、赤、緑、青すべてのフィルタセグメント及びブラックマトリックスの断面形状、及び膜減り率の評価結果は良好であった。
<エポキシアクリレートの添加量及びアクリル樹脂の重量平均分子量Mwの効果>
実施例9〜13は、固形分中のエポキシアクリレート量およびアクリル樹脂を変更して実施した例であるが、上記表4に示すように、アクリル樹脂の重量平均分子量Mwがより好ましい範囲である10,000のアクリル樹脂B、60,000のアクリル樹脂Cを用いた実施例10〜12はフィルタセグメンの直線性・断面形状及び膜減り率の評価結果は良好であった。また、アクリル樹脂の重量平均分子量Mwが5,000のアクリル樹脂A、70000のアクリル樹脂Dを用いた実施例9、13は部分的に直線性不良が生じるものの、実用上には差し支えないレベルであった。エポキシアクリレートを用いない比較例1及びエポキシアクリレートを上限を超えて用いた比較例2では、直線性不良等が発生した。
<光重合開始剤(A)/光重合開始剤(B)の比による効果>
実施例14〜17は、アシルフォスフィンオキサイド系の光重合開始剤Bの比率を種々変更して実施した例である。上記表5に示すように、光重合開始剤Aと光重合開始剤Bの重量比(a)/(b)を本発明の上限である4.0とした実施例14では、直線性、断面形状、膜減り率の評価結果はいずれも良好であった。また、塗膜表面は平滑な状態であった。また、実施例15は、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の比率を増やし、光重合開始剤Aと光重合開始剤Bの重量比を本発明の下限である0.6とした例であるが、直線性、断面形状、膜減り率の評価結果はいずれも良好であった。
一方、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の比率を減らし、光重合開始剤Aと光重合開始剤Bの重量比を本発明の上限である4.0を超えた実施例16では、レーザによるアブレーション現象により、直線性、断面形状がやや悪化し、また、内部との硬化具合に差が生じたため、塗膜表面を観察すると、若干シワが発生していたものの実用上には差し支えないレベルであった。また、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の比率を極端に増やし、光重合開始剤Aと光重合開始剤Bの重量比を本発明の下限である0.6よりも少なくした実施例17では、やや感度不足であり直線性・断面形状・膜減り率及び表面シワが若干悪化したものの実用上には差し支えないレベルであった。
<モノマー(M)/透明樹脂(P)比による効果>
実施例18〜22は、モノマー/透明樹脂比を変更して実施した例である。上記表6に示すように、モノマー/透明樹脂比を0.60〜2.00の範囲内とした実施例18・19・21は、直線性、断面形状、膜減り率、表面シワの評価結果は良好であった。また、本発明の下限である0.60よりも少なくした実施例20は直線性、膜減り率がやや悪化し、上限である2.00よりも多くした実施例22では断面形状がやや悪化し、また、内部との硬化具合に差が生じたため、塗膜表面を観察すると、若干シワが発生していたものの実用上には差し支えないレベルであった。
<光重合開始剤(I)/モノマー(M)比による効果>
実施例23〜26は、光重合開始剤/モノマー比を変更して実施した例である。上記表7に示すように、光重合開始剤/モノマー比を0.01〜0.45の範囲内とした実施例23〜25は、直線性、断面形状、膜減り率の評価結果は良好であった。また、光重合開始剤を増量し、光重合開始剤/モノマー比を0.57とした実施例26では、直線性がやや悪化したが、使用には差し支えないレベルであった。
<露光量による効果>
実施例27〜30、比較例3は、露光量を変更して実施した例である。上記表8に示すように、露光量を本発明のより好ましい範囲内とした実施例27〜28は、直線性、断面形状、膜減り率の評価結果は良好であった。また、本発明の範囲内ではあるが露光量を60mJ/cmとした実施例29は、若干、直線性が悪化したが、特に問題ないレベルであった。140mJ/cmと比較的高くした実施例30は、レーザによるアブレーション現象により、直線性、膜減り率が若干悪化したが、使用には差し支えないレベルであった。一方、露光量を160mJ/cmと本発明の上限である150mJ/cmを超えた比較例3では、レーザのアブレーション現象により、画素がほとんど形成されなかった。

Claims (9)

  1. 顔料、透明樹脂、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、光重合開始剤及びエポキシアクリレートを含有し、積算露光量1mJ/cm以上、150mJ/cm以下のレーザ照射により硬化可能である感光性樹脂組成物であって、前記エポキシアクリレートが前記感光性樹脂組成物の全固形分量を基準として0.1重量%以上、20.0重量%以下であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 前記透明樹脂の重量平均分子量Mwが、5,000以上、70,000以下であることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記光重合開始剤が、オキシムエステル系光重合開始剤、α−アミノアルキルフェノン系光重合開始剤、及びカルバゾール系光重合開始剤より選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤Aと、アシルフォスフィンオキサイド系の光重合開始剤Bとを含み、前記光重合開始剤Aの含有量(a)と前記光重合開始剤Bの含有量(b)との重量比(a)/(b)が、0.6以上、4.0以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記透明樹脂の重量(P)に対する前記エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーの重量(M)の比(M/P)が、0.60以上、2.00以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  5. 前記エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーの重量(M)に対する光重合開始剤の重量(I)の比(I/M)が、0.01以上、0.45以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  6. 基板上に請求項1〜5に記載の感光性樹脂組成物の塗膜を形成する工程、前記感光性樹脂組成物塗膜のフィルタセグメントまたはブラックマトリックスとなる部分に、積算露光量が1mJ/cm以上、150mJ/cm以下となるようにレーザを照射して硬化させる工程、前記感光性樹脂組成物塗膜の未硬化部分を除去してフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを形成する工程、以上の工程を複数回繰り返し、少なくとも2色のフィルタセグメントまたはブラックマトリックスを形成する工程を具備することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  7. 前記レーザの波長が300nm以上、500nm以下であることを特徴とする請求項6に記載のカラーフィルタの製造方法。
  8. 前記レーザを照射して硬化させる工程において、前記感光性樹脂組成物塗膜のフィルタセグメントまたはブラックマトリックスとなる部分に積算露光量が1mJ/cm以上、50mJ/cm以下となるように行うことを特徴とする請求項6又は7に記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 請求項6〜8のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法により製造されたことを特徴とするカラーフィルタ。
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