JP2010230692A - 溶接部の超音波探傷方法及び装置 - Google Patents

溶接部の超音波探傷方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】溶接管などの被探傷材の溶接部に存在するきずを、その存在する位置に関わらず精度良く検出することが可能な超音波探傷方法及び装置を提供する。
【解決手段】超音波探傷装置100は、被探傷材Pの溶接部P1の溶接線と直交する方向に沿って配列されたn個(n≧2)の振動子11を具備し、溶接部に対向配置された超音波探触子1と、n個の振動子のうち、m個(n>m≧1)の振動子を選択し、該選択振動子から溶接部に向けて超音波を送受信させると共に、選択振動子を順次切り替える送受信制御手段2とを備える。送受信制御手段は、切り替えた各選択振動子の検出対象きずに対する有効ビーム幅の範囲が重複する部分を有するように、選択振動子を順次切り替え、送受信制御手段においては、切り替えた各選択振動子でそれぞれ受信する検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となるように、各選択振動子毎に探傷感度が予め調整されている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、溶接管などの被探傷材の溶接部に存在するきずを、その存在する位置に関わらず精度良く検出することが可能な超音波探傷方法及び装置に関する。
溶接管などの溶接部には、溶接方法や溶接条件に応じて様々なきずが発生する。該きずは、溶接部の品質低下の原因となっている。このため、X線や超音波を用いた溶接部の非破壊検査が行われている。
X線検査は、ピンホールやスラグ巻き込みなどの点状きずを容易に検出でき、検査実績も多いものの、検査能率が低く、設備コストが高いなどの問題がある。このため、サブマージドアーク溶接(SAW)鋼管では、超音波探傷を行った後、両管端部及び該超音波探傷できず有りと判定された部位のみをX線検査している。
一方、超音波探傷は、割れきずや融合不良等の面状きずを検出するのに適しており、検査能率や設備コストの面からもX線検査より優れるため、両管端部を除いて、溶接部全体の検査を担っている。
従来の溶接部の超音波探傷方法の一例として、SAW鋼管の製造工程におけるオンライン自動探傷方法の概略を以下に説明する。従来のSAW鋼管の超音波探傷においては、非特許文献1に記載のように、溶接部に発生する様々なきずを見逃すことなく検出できるように工夫されている。該工夫は、管の内面及び外面のそれぞれについて、縦方向きず(溶接部の溶接線方向に延びるきず)探傷用及び横方向きず(溶接部の溶接線に直交する方向に延びるきず)探傷用の複数の超音波探触子を配置することで実現されている。
具体的には、図1(a)に示すように、管の内面における縦方向きず探傷用の超音波探触子A1、A2と、管の外面における縦方向きず探傷用の超音波探触子B1、B2と、管の内面における横方向きず探傷用の超音波探触子C1、C2と、管の外面における横方向きず探傷用の超音波探触子D1、D2とを配置し、超音波探傷を行っている。
そして、渦流式又は光学式のシーム(溶接線)検出器とシーム追従機構とを用いて、上記複数の超音波探触子を常に溶接部を基準とした所定の位置に配置できるようにしながら、鋼管を長手方向に直線搬送することで、溶接部全体の検査を行っている。
しかしながら、図1(a)に示すような一般的なKフォーム配置の超音波探触子による超音波探傷には、以下のような問題がある。縦方向きずに関しては溶接部を挟んで両側から超音波探傷することで、きずの鋼管径方向からの傾きやきず形状の影響を抑制できる。しかし、横方向きずに関しては、内外面のきずを特定方向(鋼管の搬送方向、又は搬送方向の逆方向)からしか超音波探傷できないため、上記のような影響を抑制できないという問題がある。
このため、近年の検査厳格化の要望に応えるべく、図1(b)に示すように、横方向きず探傷用の超音波探触子を増設する傾向にある。具体的には、図1(b)に示すように、管の内面における横方向きず探傷用の超音波探触子C3、C4と、管の外面における横方向きず探傷用の超音波探触子D3、D4とを増設している。なお、図1(b)に示す例では、管の肉厚方向の超音波ビームの密度を高めるため、縦方向きず探傷用の超音波探触子E1、E2も増設している。
しかしながら、配置する超音波探触子の数や、各超音波探触子に接続する探傷器の数を増加させることは、設備コストの高騰を招く。また、超音波探触子毎に、溶接部と超音波探触子との距離や、探傷感度等の設定が必要であるため、超音波探触子を増設すると、探傷できるようになるまでに必要な調整時間が長くなるという問題が生じる。
また、図1(a)や図1(b)に示す配置の超音波探触子による横方向きずの超音波探傷は、溶接部を挟んだ一対の超音波探触子で探傷する(一方の超音波探触子が送信した超音波のエコーを他方の超音波探触子で受信する。例えば、超音波探触子C1が送信した超音波のエコーを超音波探触子C2で受信する)。このため、この一対の超音波探触子の位置や探傷条件を同時に調整する必要がある。一対の超音波探触子の位置等を同時に調整することは、難しい。
さらに、図1(a)や図1(b)に示す配置の超音波探触子による横方向きずの超音波探傷は、管端部の未探傷領域が広くなることが知られている。
上記のような課題を解決するための方法を、例えば、本発明者らは、特許文献1において提案している。該方法は、溶接部の真上に配置された超音波探触子(以下、ビード上探触子という)を用いて、溶接部長手方向(溶接線方向)に超音波を送受信することで、横方向きずを検出する方法である。
ところが、このビード上探触子を用いた斜角超音波探傷では、溶接部のビード幅方向(溶接線に直交する方向)に対する有効ビーム幅が狭い。このため、ビード幅方向の中心に存在するきずは検出可能であるが、ビード幅方向の中心からずれた位置に存在するきずを見逃す傾向にあるという問題があり、ビード上探触子を用いた斜角超音波探傷の実用化がなかなか進まなかった。
なお、上記「有効ビーム幅」とは、超音波探触子を走査した際に得られるきずからのエコー(きずエコー)強度のプロファイルにおいて、きずエコー強度が所定の強度(例えば、最大強度を0dBとしたときに−3dB)以上となる範囲の長さを意味する。換言すれば、この有効ビーム幅の範囲内にきずが存在する限り、当該きずの位置が超音波探触子の中心に対向する位置からずれても、当該きずを所定の強度(例えば、−3dB)以上で検出できる。
ビード上探触子を用いた斜角超音波探傷において、ビード幅方向に対する有効ビーム幅(ビード幅方向に超音波探触子を走査した際の有効ビーム幅)が狭いのは、溶接部のビード形状に起因している。換言すれば、溶接部の内外面には、図2に例示するように、ビード(余盛)が残存するため、溶接部のビード幅方向の異なる位置に存在するきずを同等に検出することが難しい。
図3は、超音波探触子を溶接部のビード幅方向に走査した際に得られるきずエコー強度のプロファイル例を示す。具体的には、図3(a)及び図3(b)は、溶接部のビード幅方向の中心に加工した内径1.6mmの縦穴B(図3(c)参照)、及びビード幅方向の中心から±5mmずれた位置にそれぞれ加工した内径1.6mmの縦穴A、C(図3(c)参照)に対するエコー強度のプロファイル例を示す。図3(a)は超音波探触子が具備する振動子の寸法が10×10mmの場合のプロファイル例を、図3(b)は超音波探触子が具備する振動子の寸法が20×10mmの場合のプロファイル例を示す。
図3(a)に示すように、超音波探触子が具備する振動子の寸法が10×10mmの場合、各縦穴A〜Cに対する有効ビーム幅(−3dB以上となる範囲の長さ)は4mm程度である。この場合、全ての縦穴を検出可能な超音波探触子の走査位置(ビード幅方向の位置)は存在しない。図3(a)より、例えば、図3(a)中に白抜き矢符で示す位置に超音波探触子を配置すれば、縦穴Bのエコー強度に比べて、縦穴Cは−6dB以下のエコー強度となり、縦穴Aは−12dB以下のエコー強度となることが分かる。
また、図3(a)より、同一寸法の縦穴であっても、エコー強度の最大値が異なることも分かる。
一方、図3(b)に示すように、超音波探触子が具備する振動子の寸法をビード幅方向に拡大して20×10mmとした場合、各縦穴A〜Cに対する有効ビーム幅は15mm程度にまで拡大する。このため、縦穴BとCは、超音波探触子を所定の走査位置(例えば、図3(b)中に白抜き矢符で示す位置)に配置すれば検出可能である。しかしながら、縦穴Aはエコー強度が低いため、検出困難である。
また、図3(b)により、振動子の寸法を拡大すると、ビードの止端部近傍で発生するノイズが増幅され、きず信号のS/N比が低下することが分かる。以下、具体的に説明する。図3(a)及び図3(b)の横軸の両端近傍はビード止端部の位置に相当する。図3(a)の横軸の両端近傍では、最大で−21dB程度であったエコー強度(ビード止端部の形状に起因するノイズ)が、図3(b)では、最大で−13dB程度まで増加している。これにより、きず信号のS/N比が低下することが分かる。
上記のように、結局のところ、単一の振動子を具備する超音波探触子では、ビード幅方向の異なる位置に加工したきずを全て検出することは困難である。このため、複数の振動子を具備する超音波探触子を用いる必要が生じる。
複数の振動子を配列した超音波探触子を用いて、きずの見逃し防止を図る技術としては、例えば、特許文献2に記載の技術を挙げることができる。特許文献2に記載の技術においては、複数の振動子を一直線上に配列し、この複数の振動子のうち一定数の連続する振動子からなる振動子群を選択して超音波を送受信し、選択する振動子群を順次切り替える。そして、この切り替えのピッチを1つの選択振動子群から照射される超音波の実効ビーム幅と等しいか、下回るように設定することを特徴としている。
なお、上記「実効ビーム幅」とは、超音波探触子の中央部分で得られる音場強度のピーク値に対してレベルが3dB低下するまでの幅と定義されている(特許文献2の段落0005)。
しかしながら、特許文献2に記載の技術には、以下のような問題がある。
超音波探触子を走査した際に得られるきずエコー強度のプロファイルは、音場強度のプロファイルのみでは一意に決定できず、超音波探触子の走査方向についてのきず形状が大きく影響する。
図4は、鋼管に加工した軸方向きず(鋼管の軸方向に延びるきず)及び周方向きず(鋼管の周方向に延びるきず)に対して、同一の超音波探触子を鋼管の軸方向に走査した際に得られるきずエコー強度のプロファイル例を示す。
上記の例では、同一の超音波探触子を用いるため、音場強度のプロファイルは同一となるが、図4に示すように、きずが異なると、きずエコー強度のプロファイルは異なるものとなる。このため、音場強度のプロファイルから導出される実効ビーム幅では、前記切り替えのピッチを正しく決定できず、きずが見逃される虞がある。
特開2002−22714号公報 特許第3674131号公報
「溶接鋼管の超音波探傷法」、社団法人日本鉄鋼協会、平成11年2月22日、p.60−62
本発明は、斯かる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、溶接管などの被探傷材の溶接部に存在するきずを、その存在する位置に関わらず精度良く検出することが可能な超音波探傷方法及び装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、被探傷材の溶接部の溶接線と直交する方向に沿って配列されたn個(n≧2)の振動子を具備する超音波探触子を前記溶接部に対向配置する配置ステップと、前記n個の振動子のうち、m個(n>m≧1)の振動子を選択し、該選択振動子から前記溶接部に向けて超音波を送受信することにより、前記溶接部を探傷する探傷ステップと、前記選択振動子を順次切り替える走査ステップとを含み、前記探傷ステップと前記走査ステップとを交互に繰り返すことにより、前記溶接部を超音波探傷する方法であって、前記選択振動子で測定した検出対象きずのエコー強度のプロファイルから、前記選択振動子の検出対象きずに対する有効ビーム幅を予め求めておき、前記走査ステップでは、前記切り替えた各選択振動子の検出対象きずに対する有効ビーム幅の範囲が重複する部分を有するように、前記選択振動子を順次切り替え、前記探傷ステップでは、前記切り替えた各選択振動子でそれぞれ受信する検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となるように、前記各選択振動子毎に予め調整された探傷感度で、前記溶接部を探傷することを特徴とする溶接部の超音波探傷方法を提供する。
なお、本発明において、「各選択振動子の検出対象きずに対する有効ビーム幅」とは、各選択振動子を溶接部の溶接線と直交する方向に走査した場合に得られる検出対象きずのエコー強度のプロファイルにおいて、きずエコー強度が所定の強度(例えば、最大強度を0dBとしたときに−3dB)以上となる範囲の長さを意味する。
また、本発明において、「有効ビーム幅の範囲」とは、各選択振動子を溶接部の溶接線と直交する方向に走査した場合に得られる検出対象きずのエコー強度のプロファイルにおいて、きずエコー強度が所定の強度(例えば、最大強度を0dBとしたときに−3dB)以上となる範囲を意味する。例えば、上記エコー強度のプロファイルが各選択振動子の中心を基準として対称であり、且つ、有効ビーム幅が4mmであるとすれば、各選択振動子の中心を基準(原点)として、溶接部の溶接線と直交する方向に沿った±2mmの範囲が、「有効ビーム幅の範囲」となる。
さらに、本発明において、「有効ビーム幅の範囲が重複する部分を有する」とは、溶接部の溶接線方向から見て、有効ビーム幅の範囲が重複する部分を有することを意味する。
本発明によれば、走査ステップにおいて、切り替えた各選択振動子の検出対象きずに対する有効ビーム幅の範囲が重複する部分を有するように、選択振動子を順次切り替える。このため、検出対象きずが溶接部の溶接線と直交する方向の何れの位置に存在したとしても、当該検出対象きずは、何れかの選択振動子の有効ビーム幅の範囲内に位置することになる。従って、当該検出対象きずのエコー強度は、所定の強度(例えば、当該選択振動子によって得られるきずエコー強度の最大値を0dBとしたときに−3dB)以上となる。
また、本発明によれば、探傷ステップにおいて、切り替えた各選択振動子でそれぞれ受信する検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となるように、各選択振動子毎に予め調整された探傷感度(エコー強度の増幅度)で、溶接部を探傷する。そして、前述のように、検出対象きずは、この最大エコー強度が略同等となるように探傷感度が調整された何れかの選択振動子の有効ビーム幅の範囲内に位置することになる。このため、何れの選択振動子で検出対象きずのエコーを検出したとしても、換言すれば、検出対象きずが溶接部の溶接線と直交する方向の何れの位置に存在したとしても、所定の強度(例えば、超音波探触子によって得られるきずエコー強度の最大値を0dBとしたときに−3dB)以上のきずエコー強度を得ることができる。所定の強度以上のきずエコー強度を得ることができるので、検出対象きずを精度良く検出することが可能である。
ここで、前記被探傷材が管であり、管の軸方向に沿って(溶接部の溶接線方向に沿って)超音波を送受信させる斜角探傷を行う場合には、一般に超音波の伝搬距離に反比例してきずエコー強度が低下する。このため、JIS Z3060に準拠して描いたDAC曲線をしきい値としてきずを検出したり、或いは、逆にきずを検出するしきい値を超音波の伝搬距離に関わらずに一定とするために、伝搬距離の増加に伴って探傷感度を高める方法が採用される。
ところが、超音波探触子を溶接部に対向配置した斜角探傷においては、次の状況が頻繁に発生する。該状況は、いわゆる0.5スキップの内面探傷(管に入射した超音波が最初に管の内面に到達した時点での内面探傷)でのきずエコー強度に比べて、超音波の伝搬距離が2倍であるにも関わらず、いわゆる1.0スキップの外面探傷(管に入射した超音波が管の内面で反射した後、管の外面に初めて到達した時点での外面探傷)でのきずエコー強度の方が高くなる状況である。
これは、溶接部の内外面のビード(余盛)形状に起因する。つまり、水などの接触媒質を介して超音波が溶接部に入射する際には、ビード形状に起因して超音波がビード幅方向に拡散する傾向にある一方、溶接部の内面で反射して外面に伝搬する超音波はビード幅方向に集束する傾向となるからである。
このため、内外面のきずを同等に検出するには、前述したDAC曲線とは逆に、0.5スキップの内面探傷時のしきい値と比べて、1.0スキップの外面探傷時のしきい値を上げることが好ましい。或いは、0.5スキップの内面探傷時の探傷感度と比べて、1.0スキップの外面探傷時の探傷感度を低下させることが好ましい。
従って、被探傷材が管である場合、前記探傷ステップでは、前記切り替えた各選択振動子でそれぞれ受信する管内面の検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となり、前記切り替えた各選択振動子で受信する管外面の検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となり、なお且つ、管外面についての探傷感度が管内面についての探傷感度よりも低くなるように(管内外面の検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となるように)、前記各選択振動子毎に予め調整された管内面及び管外面についての探傷感度で、前記溶接部を探傷することが好ましい。
また、前記配置ステップでは、前記溶接部の溶接線の方向に沿って前記被探傷材上を移動可能な探触子ホルダーに前記超音波探触子を取り付け、該探触子ホルダーを前記被探傷材上に載置することにより、前記超音波探触子を前記溶接部に対向配置し、前記探傷ステップでは、前記探触子ホルダーを前記溶接部の溶接線の方向に沿って前記被探傷材に対して相対移動させながら、前記溶接部を探傷することが好ましい。
なお、斯かる好ましい方法においては、被探傷材を固定(静止)し、探触子ホルダーを溶接線の方向に沿って移動させてもよいし、逆に探触子ホルダーを固定(静止)し、被探傷材を溶接線の方向に沿って移動させてもよい。
斯かる好ましい方法により、溶接部全体を超音波探傷することが可能である。
さらに、前記配置ステップでは、一対の前記超音波探触子のそれぞれが具備する振動子から送信した超音波が前記溶接部の溶接線に直交する方向から見て前記溶接部の略同一点に入射するように、且つ、一方の前記超音波探触子が具備する振動子から送信した超音波のうち前記溶接部表面で反射したエコーを他方の前記超音波探触子が具備する振動子で受信できるように、一対の前記超音波探触子を配置することが好ましい。
そして、一対の前記超音波探触子について、前記探傷ステップと前記走査ステップとを交互に繰り返すことにより、全ての前記選択振動子を順次用いた前記溶接部の一連の超音波探傷が終了し、次の一連の超音波探傷を開始する前に、一方の前記超音波探触子が具備する振動子から超音波を送信し、該送信した超音波のうち前記溶接部表面で反射したエコーを他方の前記超音波探触子が具備する振動子で受信し、そのエコー強度に基づいて、一対の前記超音波探触子と前記被探傷材との音響カップリングを評価するカップリング評価ステップを本発明に係る方法が更に含むことが好ましい。
斯かる好ましい方法によれば、一方の超音波探触子が具備する振動子から送信した超音波のうち溶接部表面で反射したエコーを他方の超音波探触子が具備する振動子で受信できるように、一対の超音波探触子が配置される。そして、前記好ましい方法によれば、カップリング評価ステップにおいて、一方の超音波探触子が具備する振動子から超音波を送信し、該送信した超音波のうち溶接部表面で反射したエコーを他方の超音波探触子が具備する振動子で受信し、そのエコー強度が評価される。このエコー強度の大小により、超音波探触子と被探傷材との間に介在する接触媒質に気泡などが巻き込まれておらず、超音波が溶接部に正常に入射しているか否かを評価することが可能である。すなわち、超音波探触子と被探傷材との音響カップリングを評価することが可能である。
なお、音響カップリングに異常が生じていれば(前記溶接部表面で反射したエコーの強度が所定のレベル以下であれば)、例えば、警報を発すると共に、音響カップリングが正常となるように調整した後、再検査する処置を施すことが可能である。或いは、前記溶接部表面で反射したエコーの強度の低下の程度に応じて、探傷感度を高める処置を施すことも可能である。いずれにせよ、上記の好ましい方法によれば、きず検出精度を安定化させることが可能である。
また、前記課題を解決するため、本発明は、被探傷材の溶接部の溶接線と直交する方向に沿って配列されたn個(n≧2)の振動子を具備し、前記溶接部に対向配置された超音波探触子と、前記n個の振動子のうち、m個(n>m≧1)の振動子を選択し、該選択振動子から前記溶接部に向けて超音波を送受信させると共に、前記選択振動子を順次切り替える送受信制御手段とを備え、前記送受信制御手段は、前記選択振動子で測定した検出対象きずのエコー強度のプロファイルから予め求められた前記選択振動子の検出対象きずに対する有効ビーム幅に関し、前記切り替えた各選択振動子の検出対象きずに対する有効ビーム幅の範囲が重複する部分を有するように、前記選択振動子を順次切り替え、前記送受信制御手段においては、前記切り替えた各選択振動子でそれぞれ受信する検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となるように、前記各選択振動子毎に探傷感度が予め調整されていることを特徴とする溶接部の超音波探傷装置としても提供される。
前記超音波探触子が具備するn個の振動子は、溶接部の溶接線と直交する方向に一直線状に配列されるものに限らず、溶接部の溶接線と直交する方向に沿って千鳥状に配列されてもよい。
被探傷材が管である場合、前記送受信制御手段においては、前記切り替えた各選択振動子でそれぞれ受信する管内面の検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となり、前記切り替えた各選択振動子で受信する管外面の検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となり、なお且つ、管外面についての探傷感度が管内面についての探傷感度よりも低くなるように、前記各選択振動子毎に管内面及び管外面についての探傷感度が予め調整されていることが好ましい。
本発明に係る超音波探傷装置は、前記超音波探触子が取り付けられ、前記溶接部の溶接線の方向に沿って前記被探傷材上を移動可能な探触子ホルダーを更に備えることが好ましい。
好ましくは、前記探触子ホルダーは、フレーム部と、前記被探傷材の溶接部以外の部位に対向するように前記フレーム部に取り付けられた一対の第1転動部と、前記被探傷材の溶接部に対向するように前記フレーム部に取り付けられた一対の第2転動部とを備える。
そして、前記一対の第1転動部は、前記溶接部の溶接線と直交する方向に沿って前記超音波探触子を挟んで配置され、前記各第1転動部は、前記溶接部の溶接線の方向に沿って前記超音波探触子を挟んでそれぞれ複数配置された、前記溶接部の溶接線の方向に転動可能な第1転動ローラを具備する。
また、前記一対の第2転動部は、前記溶接部の溶接線の方向に沿って前記超音波探触子を挟んで配置され、前記各第2転動部は、前記溶接部の溶接線の方向に転動可能な第2転動ローラを具備し、前記第2転動ローラは、前記フレーム部に対して、前記溶接部との対向方向に沿って前記超音波探触子と一体的に移動可能である。
斯かる好ましい構成によれば、探触子ホルダーが、一対の第1転動部を備える。この一対の第1転動部は、被探傷材の溶接部以外の部位に対向するようにフレーム部に取り付けられ、溶接部の溶接線と直交する方向に沿って超音波探触子を挟んで配置される。そして、各第1転動部は、溶接部の溶接線の方向に転動可能な第1転動ローラを具備する。以上の構成により、各第1転動部が具備する第1転動ローラが、被探傷材の溶接部以外の部位上を転動することができる。このため、探触子ホルダー、ひいては探触子ホルダーに取り付けられた超音波探触子は、複雑な溶接部のビード形状の影響を受けることなく、滑らかに移動することが可能である。
また、上記の好ましい構成によれば、各第1転動部が具備する第1転動ローラは、溶接部の溶接線の方向に沿って超音波探触子を挟んでそれぞれ複数配置される。換言すれば、超音波探触子を挟む一方の側に少なくとも計4つの第1転動ローラが配置され、他方の側にも少なくとも計4つの第1転動ローラが配置されることになる。従って、仮に一方の側に配置された第1転動ローラが被探傷材の端部からはみ出した状態となっても、他方の側に配置された少なくとも計4つの第1転動ローラが被探傷材上に位置することになる。このため、一方の側に配置された第1転動ローラがはみ出した状態になっても、探触子ホルダーの姿勢、ひいては超音波探触子の姿勢を維持することができる。換言すれば、超音波探触子を被探傷材の端部にまで移動させることができるため、被探傷材の端部の未探傷領域を狭めることが可能である。
さらに、上記の好ましい構成によれば、探触子ホルダーが、一対の第2転動部を備える。この一対の第2転動部は、被探傷材の溶接部に対向するようにフレーム部に取り付けられ、溶接部の溶接線の方向に沿って超音波探触子を挟んで配置される。そして、各第2転動部は、溶接部の溶接線の方向に転動可能な第2転動ローラを具備する。この第2転動ローラは、フレーム部に対して、溶接部との対向方向に沿って超音波探触子と一体的に移動可能である。以上の構成により、第2転動部が具備する第2転動ローラが被探傷材の溶接部上を転動する際、第2転動ローラは、溶接部のビード形状(ビード高さ)の変化に応じて溶接部との対向方向に移動し、超音波探触子も第2転動ローラと一体的に溶接部との対向方向に移動することになる。このため、超音波探触子と溶接部のビード表面との距離を一定に保つことができ、きず検出精度を安定化させることが可能である。
なお、上記の好ましい構成における第1転動部に代えて、以下の構成を有する第1転動部を採用しても、上記の好ましい構成と同様の作用効果を奏する。すなわち、前記各第1転動部の構成として、前記溶接部の溶接線と直交する方向に沿って前記超音波探触子に対向配置された、前記溶接部の溶接線の方向に転動可能な第3転動ローラと、前記溶接部の溶接線の方向に沿って前記第3転動ローラを挟んで配置された、前記溶接部の溶接線の方向に転動可能な一対の第4転動ローラとを具備する構成を採用することも可能である。
ここで、溶接部のビード幅方向の何れの位置に存在するきずをも精度良く検出するには、ビード止端部までを含む溶接部全体と超音波探触子との間の空隙に、気泡や乱流を発生させることなく接触媒質を供給することが好ましい。このためには、接触媒質を垂れ流す方式では不十分であり、接触媒質の流出を一時的に抑制し、前記空隙に滞留させることが必要である。さらには、複雑な溶接部のビード形状の影響を受け難いように、接触媒質を滞留させることが必要である。
このため、前記探触子ホルダーは、前記超音波探触子と前記溶接部との間の空隙を囲繞して、内部に接触媒質を滞留させるための接触媒質滞留部を備えることが好ましい。そして、前記接触媒質滞留部は、前記溶接部と対向する側に、前記溶接部との対向方向に沿って伸縮自在の蛇腹構造を有することが好ましい。
斯かる好ましい構成によれば、超音波探触子と溶接部との間の空隙を囲繞する接触媒質滞留部の内部に接触媒質を滞留させることができるに留まらず、溶接部のビード形状に追従して、蛇腹構造を有する接触媒質滞留部が伸縮するため、溶接部のビード形状の影響を受け難く、安定した状態で接触媒質を滞留させることができる。このため、きず検出精度を安定化させることが可能である。
本発明によれば、溶接管などの被探傷材の溶接部に存在するきずを、その存在する位置に関わらず精度良く検出することが可能である。
図1は、従来の溶接部の超音波探傷方法を説明する説明図である。 図2は、管の溶接部の断面形状例を示す図である。 図3は、超音波探触子を溶接部のビード幅方向に走査した際に得られるきずエコー強度のプロファイル例を示す。 図4は、鋼管に加工した軸方向きず及び周方向きずに対して、同一の超音波探触子を鋼管の軸方向に走査した際に得られるきずエコー強度のプロファイル例を示す。 図5は、本発明の一実施形態に係る溶接部の超音波探傷装置の概略構成を示す正面図である。 図6は、図5に示す超音波探触子の概略構成を示す図である。 図7は、図5に示す超音波探触子が取り付けられる探触子ホルダーの概略構成を示す図である。 図8は、図6に示す超音波探触子が具備する振動子の変形例を示す図である。 図9は、図7に示す探触子ホルダーに取り付けられた超音波探触子を用いて管端部を探傷する状態を説明する説明図である。 図10は、本発明に係る超音波探傷装置を用いた場合の未探傷領域と、従来の超音波探傷装置を用いた場合の未探傷領域とを比較して説明する説明図である。 図11は、本発明に係る超音波探傷装置を用いて超音波探傷した結果の一例を示すグラフである。 図12は、図5に示す超音波探触子が取り付けられる探触子ホルダーの変形例の概略構成を示す裏面図である。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の一実施形態について、被探傷材が溶接鋼管である場合を例に挙げて説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係る溶接部の超音波探傷装置の概略構成を示す正面図である。図6は、図5に示す超音波探触子の概略構成を示す図であり、図6(a)は平面図を、図6(b)は拡大平面図を示す。図7は、図5に示す超音波探触子が取り付けられる探触子ホルダーの概略構成を示す図であり、図7(a)は正面図を、図7(b)は裏面図を、図7(c)は側面図を示す。
図5〜図7に示すように、本実施形態に係る超音波探傷装置100は、超音波探触子1と送受信制御手段2とを備えている。超音波探触子1は、鋼管Pの溶接部P1の溶接線と直交する方向に沿って配列されたn個(n≧2)の振動子11を具備し、溶接部P1に対向配置されている。送受信制御手段2は、n個の振動子11のうち、m個(n>m≧1)の振動子11を選択し(選択されたm個の振動子11からなる振動子の集合体を選択振動子11Sという)、該選択振動子11Sから溶接部P1に向けて超音波を送受信させると共に、選択振動子11Sを順次切り替える。また、本実施形態に係る超音波探傷装置100は、送受信制御手段2からの出力信号を所定のしきい値と比較することにより、鋼管Pに存在するきずを検出するきず判定部3を備えている。さらに、本実施形態に係る超音波探傷装置100は、超音波探触子1が取り付けられ、溶接部P1の溶接線の方向に沿って鋼管P上を移動可能な探触子ホルダー4を備えている。
本実施形態に係る超音波探傷装置100は、後述するように超音波探触子1と鋼管Pとの音響カップリングを評価するための好ましい構成として、一対の超音波探触子1(1A、1B)を備えている。一対の超音波探触子1A、1Bは、それぞれが具備する振動子11から送信した超音波が溶接部P1の溶接線に直交する方向から見て溶接部P1の略同一点に入射するように、且つ、一方の超音波探触子1Aが具備する振動子11から送信した超音波のうち溶接部P1表面で反射したエコーを他方の超音波探触子1Bが具備する振動子11で受信できるように、略V字状に配置されている。
また、本実施形態の各超音波探触子1は、肉厚40mmの鋼管Pに対して距離L=70mmだけ鋼管Pから離間して配置されている。この理由については、後述する。さらに、各超音波探触子1は、鋼管Pの法線に対して溶接線方向にθ≒19°だけ傾けて(超音波の入射角θ≒19°となるように)配置されている。これにより、屈折角45°の横波超音波が溶接線方向に沿って伝搬することになる。
前述のように、各超音波探触子1を距離L=70mmだけ鋼管Pから離間した理由は下記の通りである。
肉厚40mmの鋼管P中を屈折角45°の横波超音波が伝搬するとき、0.5スキップの伝搬距離(鋼管Pに入射した超音波が、最初に鋼管Pの内面に到達し、反射して入射点に戻ってくるまでの伝搬距離)は、
(40mm/sin45°)×2=113mm である。
上記の伝搬距離を横波超音波が伝搬するのに要する時間は、上記の伝搬距離を鋼中における横波超音波の伝搬速度3.2mm/μsecで除して、
113/3.2=35.35μsec となる。
1.25スキップの伝搬距離は、0.5スキップの伝搬距離の2.5倍となる。このため、1.25スキップの伝搬距離を横波超音波が伝搬するのに要する時間t1は、
t1=35.35×2.5=88.4μsec となる。
一方、一方の超音波探触子1から送信した超音波が鋼管Pの表面で反射した時点から、他方の超音波探触子1に到達して反射し、鋼管Pの表面に戻ってくる時点までの伝搬距離は、上記距離Lの2倍であり、2Lとなる。
上記の伝搬距離を超音波が伝搬するのに要する時間t2は、各超音波探触子1と鋼管Pとの間に介在する接触媒質が水であるとすると、上記の伝搬距離を水中における超音波の伝搬速度1.5mm/μsecで除して、
t2=2L/1.5 となる。
t2>t1であれば、他方の超音波探触子1で反射して一方の超音波探触子1で受信されるエコー(形状エコー)は、きずエコーよりも時間的に遅く出現することになるため、きずエコーとの識別が可能である。換言すれば、きず検出精度が上記の形状エコーによって低下する虞がない。
以上の理由により、t2>t1を満足する距離Lとして、L=70mmに設定している。
本実施形態の各超音波探触子1は、溶接部P1の溶接線と直交する方向(ビード幅方向)に一直線状に配列された16個の同一の矩形状の振動子11(11−1〜11−16)を具備する(つまり、本実施形態ではn=16)。本実施形態の各振動子11は、長さL1=10mm、幅W1=0.9mmとされ、0.1mmの間隔を隔てて配列されている。すなわち、各振動子11の溶接線と直交する方向の配列ピッチは、1.0mmである。各超音波探触子1は、振動子11−8及び11−9が溶接部P1のビード幅方向の中心に対向するように配置される。
本実施形態の送受信制御手段2は、送信部21と、受信部22と、制御部23とを備えている。なお、図5では、便宜上、一方の超音波探触子1Aに接続された送受信制御手段2のみを図示しているが、実際には、他方の超音波探触子1Bにも同様の送受信制御手段2が接続されている。
送信部21は、パルサー211と遅延回路212とを具備する。パルサー211は、各振動子11にそれぞれ接続され、各振動子11から超音波を送信させるためのパルス信号を各振動子11に供給する。遅延回路212は、各パルサー211から各振動子11に供給するパルス信号の遅延時間(送信遅延時間)を設定する。
受信部22は、レシーバ221と、遅延回路222と、波形合成回路223と、増幅器224とを具備する。レシーバ221は、各振動子11にそれぞれ接続され、各振動子11で受信したエコーを増幅する。遅延回路222は、各レシーバ221で増幅されたエコーの遅延時間(受信遅延時間)を設定する。波形合成回路223は、各遅延回路222で遅延時間が設定されたエコーを合成する。増幅器224は、波形合成回路223で合成されたエコーを増幅する。増幅器224の増幅度(探傷感度)は、後述するように制御部23で切り替えた各選択振動子11Sでそれぞれ受信する検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となるように、各選択振動子11S毎に予め調整されている。
制御部23は、配列されたn個の振動子11の内、超音波を送受信するm個の振動子11からなる選択振動子11Sを順次切り替える。この際、制御部23は、切り替えた各選択振動子11Sの検出対象きずに対する有効ビーム幅の範囲が重複する部分を有するように、選択振動子11Sを順次切り替える。
また、制御部23は、各選択振動子11Sを構成する各振動子11についての遅延回路212又は遅延回路222で設定される遅延時間を決定するように動作する。本実施形態では、各選択振動子11Sを構成する各振動子11から同時に超音波を送受信するため、各振動子11に対して、同じ送信遅延時間及び受信遅延時間が設定される。
さらに、制御部23は、各選択振動子11S毎に増幅器224の増幅度(探傷感度)を切り替えるように動作する。具体的には、増幅器224の増幅度は切り替え可能に構成されている。また、制御部23は、各選択振動子11S毎に予め決められた増幅度となるように、切り替えた選択振動子11Sに応じて増幅度を切り替える制御信号を増幅器224に出力する。この各選択振動子11S毎の増幅度は、前述のように、切り替えた各選択振動子11Sでそれぞれ受信する検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となるように、予め決められる。
なお、前述のように、本実施形態の各超音波探触子1は16個の振動子11を具備するため、15個以下である限りにおいて任意の数の振動子11からなる選択振動子11Sとし、各選択振動子11Sを構成する各振動子11から同時に超音波を送受信することが可能である。しかしながら、溶接部P1のビード幅方向についての各選択振動子11Sの開口幅(=選択振動子11Sを構成する振動子11の数×各振動子11の配列ピッチ)を大きくし過ぎると、図3(b)を参照して前述したように、きず信号のS/N比が低下する。従って、本実施形態では、連続する10個の振動子11で各選択振動子11Sを構成している(つまり、本実施形態ではm=10)。換言すれば、本実施形態における各選択振動子11Sの開口幅は、10mm(=10個×1.0mm)である。
上記のように、各選択振動子11Sの開口幅が10mmであり、各選択振動子11Sを構成する各振動子11の長さL1=10mmである。従って、図3(a)を参照して前述した振動子の寸法が10×10mmの場合と同様に、溶接部P1に加工した内径1.6mmの縦穴に対するビード幅方向の各選択振動子11Sの有効ビーム幅は、約4mmとなる。このため、本実施形態では、切り替えた各選択振動子11Sの検出対象きず(内径1.6mmの縦穴)に対する有効ビーム幅の範囲が重複する部分を有するように、制御部23による選択振動子11Sの切り替えピッチを3mmに設定している。
本実施形態に係る超音波探傷装置100を用いた超音波探傷は、超音波探触子1を溶接部P1の溶接線の方向に沿って鋼管Pに対して相対移動させながら、以下の探傷サイクルに従って行われる。そして、本実施形態の制御部23は、以下の探傷サイクルのステップ1〜3のように、選択する振動子11を3個ずつずらす(すなわち、選択振動子11Sの切り替えピッチは3mm)ことにより選択振動子11Sを切り替える。
<探傷サイクル>
(1)ステップ1:振動子11−1〜11〜10の10個の振動子からなる選択振動子11Sで超音波探傷する。
(2)ステップ2:振動子11−4〜11〜13の10個の振動子からなる選択振動子11Sで超音波探傷する。
(3)ステップ3:振動子11−7〜11〜16の10個の振動子からなる選択振動子11Sで超音波探傷する。
上記のステップ1〜3を繰り返すことにより、鋼管P全体の超音波探傷が行われる。
また、前述したように、各選択振動子11S毎に切り替えられる増幅器224の増幅度は、具体的には、以下のようにして予め決められる。すなわち、上記のステップ1で切り替えられた振動子11−1〜11〜10の振動子からなる選択振動子11Sで超音波を送受信したときに得られる、図3(c)に示す縦穴Cの最大エコー強度が、所定の強度(例えばCRT上で80%の強度)となるように、増幅器224の増幅度を決定する。また、上記のステップ2で切り替えられた振動子11−4〜11〜13の振動子からなる選択振動子11Sで超音波を送受信したときに得られる、図3(c)に示す縦穴Bの最大エコー強度が、上記と略同等の強度(例えばCRT上で80%の強度)となるように、増幅器224の増幅度を決定する。さらに、上記のステップ3で切り替えられた振動子11−7〜11〜16の振動子からなる選択振動子11Sで超音波を送受信したときに得られる、図3(c)に示す縦穴Aの最大エコー強度が、上記と略同等の強度(例えばCRT上で80%の強度)となるように、増幅器224の増幅度を決定する。以上のようにして、各選択振動子11S毎に切り替えられる増幅器224の増幅度は予め決められる。そして、制御部23は、各選択振動子11S毎に予め決められた増幅度となるように、切り替えた選択振動子11Sに応じて増幅器224の増幅度も切り替える。
本実施形態に係る超音波探傷装置100は、上記の構成を有するため、検出対象きずが溶接部P1の溶接線と直交する方向の何れの位置に存在したとしても、所定の強度(例えば、超音波探触子1によって得られるきずエコー強度の最大値を0dBとしたときに−3dB)以上のきずエコー強度を得ることができ、検出対象きずを精度良く検出することが可能である。
なお、本実施形態では、好ましい構成として、鋼管P内面及び鋼管P外面についての増幅器224の増幅度(探傷感度)は、下記の3つの条件を満たすように、各選択振動子11S毎にそれぞれ予め調整されている。1つ目の条件は、制御部23で切り替えた各選択振動子11Sでそれぞれ受信する鋼管P内面の検出対象きずからの最大エコー強度が略同等になるという条件である。2つ目の条件は、制御部23で切り替えた各選択振動子11Sで受信する鋼管P外面の検出対象きずからの最大エコー強度が略同等になるという条件である。3つ目の条件は、鋼管P外面についての増幅度が鋼管P内面についての増幅度よりも低くなるという条件である。
具体的には、増幅器224には、1.0スキップの外面探傷に対応した探傷ゲートと0.5スキップの内面探傷に対応した探傷ゲートとが設定される。また、増幅器224は、各探傷ゲートに対応し、それぞれ別個の増幅度が設定される増幅回路(外面探傷用の増幅回路及び内面探傷用の増幅回路)を具備する。そして、増幅器224は、波形合成回路223の出力信号のうち、各探傷ゲート内に存在する信号を、各探傷ゲートに対応する上記の各増幅回路で増幅する。
前述のように、ステップ1〜3で切り替えられる各選択振動子11Sで超音波を送受信したときに得られる縦穴A〜Cの内面の最大エコー強度が略同等となるように、各選択振動子11S毎に切り替えられる内面探傷用の増幅回路の増幅度が予め決められる。そして、制御部23は、各選択振動子11S毎に予め決められた増幅度となるように、切り替えた選択振動子11Sに応じて内面探傷用の増幅回路の増幅度を切り替える。同様にして、ステップ1〜3で切り替えられる各選択振動子11Sで超音波を送受信したときに得られる縦穴A〜Cの外面の最大エコー強度が略同等となるように、各選択振動子11S毎に切り替えられる外面探傷用の増幅回路の増幅度が予め決められる。そして、制御部23は、各選択振動子11S毎に予め決められた増幅度となるように、切り替えた選択振動子11Sに応じて外面探傷用の増幅回路の増幅度を切り替える。
そして、縦穴A〜Cの内面の最大エコー強度と外面の最大エコー強度とが略同等となるように、外面探傷用の増幅回路の増幅度が、内面探傷用の増幅回路の増幅度よりも全体的に低く(例えば、3〜10dB程度低く)設定されている。これにより、きず判定部3でのしきい値として、外面探傷時及び内面探傷時で同一のしきい値を用いることが可能である。そして、きず判定部3で内外面のきずを同等に検出することが可能である。
また、本実施形態では、好ましい構成として、全ての選択振動子11Sを順次用いた溶接部P1の一連の超音波探傷(前述したステップ1〜3)が終了し、次の一連の超音波探傷を開始する前に、超音波探触子1と鋼管Pとの音響カップリングを評価している。具体的には、一方の超音波探触子1Aが具備する振動子11−4〜11−13から超音波を送信し、該送信した超音波のうち溶接部P1表面で反射したエコーを他方の超音波探触子1Bが具備する振動子11−4〜11−13で受信し、そのエコー強度の大小を評価している。上記の動作は、一方の超音波探触子1Aに接続された送受信制御手段2と、他方の超音波探触子1Bに接続された送受信制御手段2との双方を制御する制御手段(図示せず)によって制御される。そして、上記の溶接部P1表面で反射したエコーの強度が所定のレベル以下であれば、前記制御手段により、警報が発せられる構成となっている。斯かる構成により、音響カップリングが正常となるように調整した後、再検査する処置を施すことができ、きず検出精度を安定化させることが可能である。
なお、本実施形態では、超音波探触子1が、ビード幅方向に一直線状に配列された複数の同一の振動子11を具備する構成について例示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、図8(a)に示すように、ビード幅方向に一直線状に配列された複数の不均一な幅の振動子11A、11B(振動子11Aの幅と振動子11Bの幅が異なる)を具備する超音波探触子や、図8(b)に示すように、ビード幅方向に沿って千鳥状に配列された複数の振動子11Cを具備する超音波探触子を用いることも可能である。
ただし、図8(a)や図8(b)に示す超音波探触子を用いる場合であっても、本実施形態に係る超音波探触子1を用いる場合と同様に、切り替えた各選択振動子(図8においてハッチを施した振動子)の検出対象きずに対する有効ビーム幅の範囲が重複する部分を有するように、選択振動子を順次切り替える必要がある。また、切り替えた各選択振動子でそれぞれ受信する検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となるように、各選択振動子毎に探傷感度を予め調整することが必要である。
以下、本実施形態に係る超音波探傷装置100が備える探触子ホルダー4の具体的構成について説明する。
図7に示すように、本実施形態の探触子ホルダー4は、フレーム部41と、一対の第1転動部42と、一対の第2転動部43とを備えている。一対の第1転動部42は、鋼管Pの溶接部P1以外の部位に対向するようにフレーム部41に取り付けられている。一対の第2転動部43は、鋼管Pの溶接部P1に対向するようにフレーム部41に取り付けられている。
一対の第1転動部42は、溶接部P1の溶接線と直交する方向(図7のY方向)に沿って超音波探触子1を挟んで配置されている。各第1転動部42は、軸部材411によってフレーム部41に取り付けられている。そして、各第1転動部42は、溶接部P1の溶接線の方向(図7のX方向)に沿って超音波探触子1を挟んでそれぞれ複数(本実施形態では、超音波探触子1を挟む一方の側及び他方の側にそれぞれ2つずつ)配置された第1転動ローラ421を具備する。本実施形態では、第1転動ローラ421として、溶接部P1の溶接線の方向に転動可能なラジアルベアリングが用いられている。
一対の第2転動部43は、溶接部P1の溶接線の方向に沿って超音波探触子1を挟んで配置されている。各第2転動部43は、溶接部P1の溶接線の方向に転動可能な第2転動ローラ431を具備する。
第2転動ローラ431は、フレーム部41に対して、溶接部P1との対向方向(図7のZ方向)に沿って超音波探触子1と一体的に移動可能とされている。具体的には、超音波探触子1は筐体44内に取り付けられ、第2転動ローラ431は筐体44の下面に取り付けられている。そして、この筐体44が、リニアガイド45を介してフレーム部41に取り付けられている。斯かる構成により、筐体44は、フレーム部41に対して、溶接部P1との対向方向に沿って移動可能となるため、第2転動ローラ431及び超音波探触子1も、溶接部P1との対向方向に沿って一体的に移動可能となる。
また、本実施形態の探触子ホルダー4は、好ましい構成として、超音波探触子1と溶接部P1との間の空隙を囲繞して、内部に接触媒質(本実施形態では水)を滞留させるための接触媒質滞留部46を備えている。接触媒質滞留部46は、溶接部P1と対向する側に、溶接部P1との対向方向に沿って伸縮自在の蛇腹構造を有する。
具体的には、本実施形態の接触媒質滞留部46は、筐体44の下面に設けられた開口部441から筐体44内に延びる内壁部461と、開口部441を囲繞するように筐体44の下面に取り付けられた蛇腹構造部462とを具備する。内壁部461に囲繞される空隙(筐体44の内部)は、筐体44内に設けられた接触媒質供給路442を通じて、筐体44の外部と連通している。筐体44の外部から接触媒質供給路442に供給した接触媒質W(図7(c)においてハッチを施した部分)は、内壁部461に囲繞された空隙に流れ込み、開口部441から筐体44の外部に流出する。この際、開口部441と溶接部P1との間の空隙が蛇腹構造部462に囲繞されているため、接触媒質Wは、直ぐに垂れ流れずに滞留することになる。
以上に説明した構成を有する本実施形態の探触子ホルダー4によれば、各第1転動部42が具備する第1転動ローラ421が、鋼管Pの溶接部P1以外の部位上を転動することができる。このため、探触子ホルダー4、ひいては探触子ホルダー4に取り付けられた超音波探触子1は、複雑な溶接部P1のビード形状の影響を受けることなく、滑らかに移動することが可能である。
また、本実施形態の探触子ホルダー4によれば、溶接部Pの溶接線の方向に沿った超音波探触子1を挟む一方の側に計4つの第1転動ローラ421が配置され、他方の側にも計4つの第1転動ローラ421が配置されることになる。従って、図9に示すように、仮に一方の側に配置された第1転動ローラ421が鋼管Pの端部からはみ出した状態となっても、他方の側に配置された計4つの第1転動ローラ421が鋼管P上に位置することになる。このため、一方の側に配置された第1転動ローラ421がはみ出した状態になっても、探触子ホルダー4の姿勢、ひいては超音波探触子1の姿勢を維持することができる。換言すれば、超音波探触子1を鋼管Pの端部にまで移動させることができるため、鋼管Pの端部の未探傷領域を狭めることが可能である。
より具体的に説明すれば、本実施形態の探触子ホルダー4によれば、超音波探触子1から出射した超音波の入射点が鋼管Pの管端の極近傍となる状態であっても探傷可能である。このため、図10(a)に示すように、溶接部P1の肉厚が10mmの場合、管端から30mm程度の位置にある外面きずを探傷することができる。
これに対し、図10(b)に示すように、前述した一般的なKフォーム配置の超音波探触子を用いた超音波探傷では、超音波探触子D1、D2を鋼管Pの溶接部P1以外の部位に対向するように配置する必要がある。また、超音波探触子D1、D2と溶接部P1の中心との距離は一般的に60mm〜80mm程度となる。さらに、横方向きずを探傷する場合、超音波探触子D1、D2から平面視で45°斜めに超音波を送信するのが一般的である。このため、たとえ超音波探触子D1、D2が鋼管Pの管端の極近傍に対向する状態であっても、超音波の入射点は管端から60mm〜80mm程度になり、管端から60mm〜80mm程度の領域が未探傷領域となってしまう。さらには、従来一般的に用いられている4輪のラジアルベアリングを備えた探触子ホルダーに超音波探触子D1、D2を取り付けたのでは、超音波探触子D1、D2を鋼管Pの管端の極近傍に対向させることができず、上記未探傷領域は更に拡大することになる。
また、本実施形態の探触子ホルダー4によれば、第2転動部43が具備する第2転動ローラ431が鋼管Pの溶接部P1上を転動する際、第2転動ローラ431は、溶接部P1のビード形状(ビード高さ)の変化に応じて溶接部P1との対向方向に移動する。これに伴い、超音波探触子1は第2転動ローラ431と一体的に溶接部P1との対向方向に移動する。このため、超音波探触子1と溶接部P1のビード表面との距離を一定に保つことができ、きず検出精度を安定化させることが可能である。
さらに、本実施形態の探触子ホルダー4によれば、超音波探触子1と溶接部P1との間の空隙を囲繞する接触媒質滞留部46の内部に接触媒質を滞留させることができるに留まらず、溶接部P1のビード形状に追従して、接触媒質滞留部46の蛇腹構造部462が伸縮するため、溶接部P1のビード形状の影響を受け難く、安定した状態で接触媒質を滞留させることができる。このため、きず検出精度を安定化させることが可能である。
図11は、以上に説明した構成を有する超音波探傷装置100を用いて、図3(c)に示す縦穴A〜Cを超音波探傷した結果を示すグラフである。なお、図11の横軸はビード幅方向の位置を、縦軸は波形合成回路223から出力される各縦穴についての最大エコー強度を示す。
図11から分かるように、本実施形態に係る超音波探傷装置100によれば、内外面のきずをその存在する位置(ビード幅方向位置)に関わらず精度良く検出することが可能である。
なお、本実施形態では、探触子ホルダー4が備える各第1転動部42が、溶接部P1の溶接線の方向に沿って超音波探触子1を挟んでそれぞれ複数配置された第1転動ローラ421を具備する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限るものではなく、図12に示すような第1転動部42Aを備えた探触子ホルダー4Aを採用することも可能である。
図12は、探触子ホルダーの変形例の概略構成を示す裏面図である。図12に示すように、本変形例の探触子ホルダー4Aが備える各第1転動部42Aは、第3転動ローラ422と、一対の第4転動ローラ423とを具備する。第3転動ローラ422は、溶接部P1の溶接線と直交する方向(図12のY方向)に沿って超音波探触子1に対向配置されている。一対の第4転動ローラ423は、溶接部P1の溶接線の方向(図12のX方向)に沿って第3転動ローラ422を挟んで配置されている。本変形例では、第3転動ローラ422及び第4転動ローラ423として、溶接部P1の溶接線の方向に転動可能なラジアルベアリングが用いられている。
本変形例の探触子ホルダー4Aによれば、溶接部Pの溶接線の方向に沿った超音波探触子1を挟む一方の側に配置された2つの第4転動ローラ423が仮に鋼管Pの端部からはみ出した状態となっても、他方の側に配置された2つの第4転動ローラ423及び2つの第3転動ローラ422(計4つの転動ローラ)が鋼管P上に位置することになる。このため、一方の側に配置された2つの第4転動ローラ423がはみ出した状態になっても、探触子ホルダー4Aの姿勢、ひいては超音波探触子1の姿勢を維持することができる。換言すれば、超音波探触子1を鋼管Pの端部にまで移動させることができるため、前述した探触子ホルダー4を用いる場合と同様に、鋼管Pの端部の未探傷領域を狭めることが可能である。
1・・・超音波探触子
2・・・送受信制御手段
3・・・きず判定部
4・・・探触子ホルダー
11・・・振動子
11S・・・選択振動子
21・・・送信部
22・・・受信部
23・・・制御部
100・・・超音波探傷装置
P・・・被探傷材(鋼管)
P1・・・溶接部

Claims (9)

  1. 被探傷材の溶接部の溶接線と直交する方向に沿って配列されたn個(n≧2)の振動子を具備する超音波探触子を前記溶接部に対向配置する配置ステップと、
    前記n個の振動子のうち、m個(n>m≧1)の振動子を選択し、該選択振動子から前記溶接部に向けて超音波を送受信することにより、前記溶接部を探傷する探傷ステップと、
    前記選択振動子を順次切り替える走査ステップとを含み、
    前記探傷ステップと前記走査ステップとを交互に繰り返すことにより、前記溶接部を超音波探傷する方法であって、
    前記選択振動子で測定した検出対象きずのエコー強度のプロファイルから、前記選択振動子の検出対象きずに対する有効ビーム幅を予め求めておき、
    前記走査ステップでは、前記切り替えた各選択振動子の検出対象きずに対する有効ビーム幅の範囲が重複する部分を有するように、前記選択振動子を順次切り替え、
    前記探傷ステップでは、前記切り替えた各選択振動子でそれぞれ受信する検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となるように、前記各選択振動子毎に予め調整された探傷感度で、前記溶接部を探傷することを特徴とする溶接部の超音波探傷方法。
  2. 前記配置ステップでは、前記溶接部の溶接線の方向に沿って前記被探傷材上を移動可能な探触子ホルダーに前記超音波探触子を取り付け、該探触子ホルダーを前記被探傷材上に載置することにより、前記超音波探触子を前記溶接部に対向配置し、
    前記探傷ステップでは、前記探触子ホルダーを前記溶接部の溶接線の方向に沿って前記被探傷材に対して相対移動させながら、前記溶接部を探傷することを特徴とする請求項1に記載の溶接部の超音波探傷方法。
  3. 前記配置ステップでは、一対の前記超音波探触子のそれぞれが具備する振動子から送信した超音波が前記溶接部の溶接線に直交する方向から見て前記溶接部の略同一点に入射するように、且つ、一方の前記超音波探触子が具備する振動子から送信した超音波のうち前記溶接部表面で反射したエコーを他方の前記超音波探触子が具備する振動子で受信できるように、一対の前記超音波探触子を配置し、
    一対の前記超音波探触子について、前記探傷ステップと前記走査ステップとを交互に繰り返すことにより、全ての前記選択振動子を順次用いた前記溶接部の一連の超音波探傷が終了し、次の一連の超音波探傷を開始する前に、一方の前記超音波探触子が具備する振動子から超音波を送信し、該送信した超音波のうち前記溶接部表面で反射したエコーを他方の前記超音波探触子が具備する振動子で受信し、そのエコー強度に基づいて、一対の前記超音波探触子と前記被探傷材との音響カップリングを評価するカップリング評価ステップを更に含むことを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の溶接部の超音波探傷方法。
  4. 被探傷材の溶接部の溶接線と直交する方向に沿って配列されたn個(n≧2)の振動子を具備し、前記溶接部に対向配置された超音波探触子と、
    前記n個の振動子のうち、m個(n>m≧1)の振動子を選択し、該選択振動子から前記溶接部に向けて超音波を送受信させると共に、前記選択振動子を順次切り替える送受信制御手段とを備え、
    前記送受信制御手段は、前記選択振動子で測定した検出対象きずのエコー強度のプロファイルから予め求められた前記選択振動子の検出対象きずに対する有効ビーム幅に関し、前記切り替えた各選択振動子の検出対象きずに対する有効ビーム幅の範囲が重複する部分を有するように、前記選択振動子を順次切り替え、
    前記送受信制御手段においては、前記切り替えた各選択振動子でそれぞれ受信する検出対象きずからの最大エコー強度が略同等となるように、前記各選択振動子毎に探傷感度が予め調整されていることを特徴とする溶接部の超音波探傷装置。
  5. 前記n個の振動子は、前記溶接部の溶接線と直交する方向に沿って千鳥状に配列されていることを特徴とする請求項4に記載の溶接部の超音波探傷装置。
  6. 前記超音波探触子が取り付けられ、前記溶接部の溶接線の方向に沿って前記被探傷材上を移動可能な探触子ホルダーを更に備えることを特徴とする請求項4又は5に記載の溶接部の超音波探傷装置。
  7. 前記探触子ホルダーは、フレーム部と、前記被探傷材の溶接部以外の部位に対向するように前記フレーム部に取り付けられた一対の第1転動部と、前記被探傷材の溶接部に対向するように前記フレーム部に取り付けられた一対の第2転動部とを備え、
    前記一対の第1転動部は、前記溶接部の溶接線と直交する方向に沿って前記超音波探触子を挟んで配置され、
    前記各第1転動部は、前記溶接部の溶接線の方向に沿って前記超音波探触子を挟んでそれぞれ複数配置された、前記溶接部の溶接線の方向に転動可能な第1転動ローラを具備し、
    前記一対の第2転動部は、前記溶接部の溶接線の方向に沿って前記超音波探触子を挟んで配置され、
    前記各第2転動部は、前記溶接部の溶接線の方向に転動可能な第2転動ローラを具備し、
    前記第2転動ローラは、前記フレーム部に対して、前記溶接部との対向方向に沿って前記超音波探触子と一体的に移動可能であることを特徴とする請求項6に記載の溶接部の超音波探傷装置。
  8. 前記探触子ホルダーは、フレーム部と、前記被探傷材の溶接部以外の部位に対向するように前記フレーム部に取り付けられた一対の第1転動部と、前記被探傷材の溶接部に対向するように前記フレーム部に取り付けられた一対の第2転動部とを備え、
    前記一対の第1転動部は、前記溶接部の溶接線と直交する方向に沿って前記超音波探触子を挟んで配置され、
    前記各第1転動部は、前記溶接部の溶接線と直交する方向に沿って前記超音波探触子に対向配置された、前記溶接部の溶接線の方向に転動可能な第3転動ローラと、前記溶接部の溶接線の方向に沿って前記第3転動ローラを挟んで配置された、前記溶接部の溶接線の方向に転動可能な一対の第4転動ローラとを具備し、
    前記一対の第2転動部は、前記溶接部の溶接線の方向に沿って前記超音波探触子を挟んで配置され、
    前記各第2転動部は、前記溶接部の溶接線の方向に転動可能な第2転動ローラを具備し、
    前記第2転動ローラは、前記フレーム部に対して、前記溶接部との対向方向に沿って前記超音波探触子と一体的に移動可能であることを特徴とする請求項6に記載の溶接部の超音波探傷装置。
  9. 前記探触子ホルダーは、前記超音波探触子と前記溶接部との間の空隙を囲繞して、内部に接触媒質を滞留させるための接触媒質滞留部を備え、
    前記接触媒質滞留部は、前記溶接部と対向する側に、前記溶接部との対向方向に沿って伸縮自在の蛇腹構造を有することを特徴とする請求項6から8の何れかに記載の溶接部の超音波探傷装置。
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