JP2010228212A - 流体吐出装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズル検査の精度を向上させる。
【解決手段】ノズル検査タイミングが到来したとき、ノズル23から検査領域52にインクを吐出するよう印刷ヘッド24を制御してインクが正常に吐出されるか否かを判定するノズル検査を実行するに先立ち、ノズル面69の搬送方向長さ以上の長さのサブブレード82と印刷ヘッド24のノズル面69とが接触した状態で印刷ヘッド24を移動することによりノズル形成領域69a及び周辺領域69bを拭い去るよう印刷ヘッド24とワイピング装置80とをコントローラ70が制御する。これにより、ノズル検査前にノズル面69に付着した異物を除去するため、ノズル検査の精度を向上させることができる。また、ノズル面69のうち、ノズル形成領域69aだけでなくその外側の周辺領域69bについても拭い去るため、より確実に異物を除去することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、流体吐出装置及びその制御方法に関する。
従来、印刷ヘッドのノズル内のインクとインク受け領域との間に電位差を発生させた状態でインク滴がノズルから正常に吐出されるか否かのノズル検査を行うインクジェットプリンターが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、印刷休止時にはキャッピング部材を接触させることによりノズル形成部材に蓋をしてノズルの乾燥を防止し、ノズル検査時にはキャッピング部材をノズル形成部材と離間してインクによる短絡を防止することによりノズル検査精度の低下を防止するインクジェット記録装置が記載されている。
特開2007−98642号公報
しかしながら、特許文献1のインクジェット記録装置では、キャッピング部材とノズル形成部材とを離間してもなお、ノズル形成部材に付着したインクや異物により短絡が起きてしまい、ノズル検査精度が低下する場合があった。
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであり、ノズル検査の精度を向上させることを主目的とする。
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の流体吐出装置は、
ノズルからターゲットに向けて流体を吐出するヘッドと、
前記ヘッドと対向可能な位置に設けられ、ノズル検査時に前記ヘッドのノズルから吐出された流体を受けることが可能な検査領域と、
前記ヘッドのノズル面のうち、ノズル形成領域及びノズル形成領域の外側の周辺領域に接触可能な清掃手段と、
前記検査領域に前記ヘッドを対向させた状態で前記ノズルから該検査領域へ流体を吐出するよう前記ヘッドを制御して該ノズルから流体が正常に吐出されるか否かを判定するノズル検査を実行する検査タイミングが到来したときは、該ノズル検査を実行するに先立ち、前記ヘッドと前記清掃手段とが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域及び前記周辺領域を拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御する制御手段と、
を備えたものである。
本発明の流体吐出装置は、ノズルからターゲットに向けて流体を吐出するヘッドと吐出された流体を受けることが可能な検査領域とを対向させた状態で、ノズルから検査領域へ流体を吐出するようヘッドを制御してノズルから流体が正常に吐出されるか否かを判定するノズル検査を実行する。そして、このノズル検査を実行する検査タイミングが到来したときは、ノズル検査を実行するに先立ち、ヘッドのノズル面のうちノズル形成領域及びノズル形成領域の外側の周辺領域に接触可能な清掃手段とヘッドとが接触した状態で相対的に移動することによりノズル形成領域及び周辺領域を拭い去るようヘッドと清掃手段との少なくとも一方を制御する。これにより、ノズル検査前にノズル面に付着した流体や紙粉,埃などの異物を除去するため、ノズル検査の精度を向上させることができる。また、ノズル面のうち、ノズル形成領域だけでなくその外側の周辺領域についても拭い去るため、より確実に異物を除去することができる。
本発明の流体吐出装置において、前記周辺領域は、前記ノズル面のうち、前記ノズル形成領域よりも外側の全ての領域としてもよい。こうすれば、ノズル検査前にノズル面の全てを拭い去るため、より確実に異物を除去することができる。
本発明の流体吐出装置において、前記ノズルから強制的に流体を吐出させる強制吐出手段、を備え、前記清掃手段は、前記ノズル形成領域にのみ接触可能なメインブレードと、前記ノズル形成領域及び前記周辺領域に接触可能なサブブレードと、を備える手段であり、前記制御手段は、前記検査タイミングが到来したときは、前記ノズル検査を実行するに先立ち、前記ヘッドと前記サブブレードとが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域及び前記周辺領域を拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御し、前記強制的に流体を吐出させるよう前記強制吐出手段を制御したあと前記検査タイミングが到来していないときは、前記ヘッドと前記メインブレードとが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域のみを拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御する手段としてもよい。また、本発明の流体吐出装置において、前記ノズルから強制的に流体を吐出させる強制吐出手段、を備え、前記清掃手段は、前記ノズル形成領域にのみ接触可能なメインブレードと、前記周辺領域にのみ接触可能なサブブレードと、を備える手段であり、前記制御手段は、前記検査タイミングが到来したときは、前記ノズル検査を実行するに先立ち、前記ヘッドと前記メインブレード及び前記サブブレードとが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域及び前記周辺領域を拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御し、前記強制的に流体を吐出させるよう前記強制吐出手段を制御したあと前記検査タイミングが到来していないときは、前記ヘッドと前記メインブレードとが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域のみを拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御する手段としてもよい。こうすれば、強制的に流体を吐出させたあと検査タイミングが到来していないときに、強制的に流体を吐出させたことによりノズル面に付着した流体を除去することができる。また、このときはノズル形成領域のみを拭い去るため、流体の除去が不要な領域を拭ってノズル面を傷めることがない。
本発明の流体吐出装置において、前記制御手段は、前記ヘッドと前記清掃手段とが接触した状態で相対的に移動するよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御するにあたり、該ヘッドのノズル面の略中央から外側の一方の方向へ該清掃手段が接触した状態で相対的に移動すること、及び該ヘッドのノズル面の略中央から外側の他方の方向へ該清掃手段が接触した状態で相対的に移動すること、を行うよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御する手段としてもよい。こうすれば、ノズル面の外側の異物を中央に移動させてしまうことがなく、より確実に異物を除去できる。
本発明の流体吐出装置において、前記ヘッドのノズル面と前記検査領域との間に電圧を印加し、該ノズル面と該検査領域との間の電圧値のノイズによる変動幅が所定値以上か否かを判定することにより、該ノズル面に異物があるか否かを判定する異物判定手段、を備え、前記制御手段は、前記ノズル検査を実行するに先立ち、前記異物検出手段が前記異物があると判定したときのみ、前記ヘッドと前記清掃手段とが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域及び前記周辺領域を拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御する手段としてもよい。こうすれば、異物がないときに不要にノズル面を拭い去ることがない。
本発明の流体吐出装置の制御方法は、
ノズルからターゲットに向けて流体を吐出するヘッドと、前記ヘッドと対向可能な位置に設けられ、ノズル検査時に前記ヘッドのノズルから吐出された流体を受けることが可能な検査領域と、前記ヘッドのノズル面のうち、ノズル形成領域及びノズル形成領域の外側の周辺領域に接触可能な清掃手段と、を備えた流体吐出装置の制御方法であって、
前記検査領域に前記ヘッドを対向させた状態で前記ノズルから該検査領域へ流体を吐出するよう前記ヘッドを制御して該ノズルから流体が正常に吐出されるか否かを判定するノズル検査を実行する検査タイミングが到来したときは、該ノズル検査を実行するに先立ち、前記ヘッドと前記清掃手段とが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域及び前記周辺領域を拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御すること、
を含むものである。
本発明の流体吐出装置の制御方法では、ノズルからターゲットに向けて流体を吐出するヘッドと吐出された流体を受けることが可能な検査領域とを対向させた状態で、ノズルから検査領域へ流体を吐出するようヘッドを制御してノズルから流体が正常に吐出されるか否かを判定するノズル検査を実行する。そして、このノズル検査を実行する検査タイミングが到来したときは、ノズル検査を実行するに先立ち、ヘッドのノズル面のうちノズル形成領域及びノズル形成領域の外側の周辺領域に接触可能な清掃手段とヘッドとが接触した状態で相対的に移動することによりノズル形成領域及び周辺領域を拭い去るようヘッドと清掃手段との少なくとも一方を制御する。これにより、ノズル検査前にノズル面に付着した流体や紙粉,埃などの異物を除去するため、ノズル検査の精度を向上させることができる。また、ノズル面のうち、ノズル形成領域だけでなくその外側の周辺領域についても拭い去るため、より確実に異物を除去することができる。なお、本発明の流体吐出装置の制御方法は、上述したいずれかの流体吐出装置の機能を実現するようなステップを追加してもよい。
本実施形態であるプリンター20の構成の概略を示す構成図。 印刷ヘッド24の電気的接続を示すブロック図。 ノズル検査装置50,ワイピング装置80の構成の概略を示す構成図。 起動時ルーチンの一例を示すフローチャート。 ワイピング開始前における印刷ヘッド24,ワイピング装置80の説明図。 ワイピング開始時における印刷ヘッド24,ワイピング装置80の説明図。 ノズル面69の一方の側を拭い去ったときのワイピング装置80の説明図。 ノズル面69の他方の側を拭い去ったときのワイピング装置80の説明図。 印刷ルーチンの一例を示すフローチャート。 ノズル検査ルーチンの一例を示すフローチャート。 反転増幅回路54bから出力された出力信号波形の一例を示す説明図。 変形例のワイピング装置180の説明図。 光を利用したノズル検査の説明図。 別の電極部材の配置例を示す説明図。
次に本発明を具現化した一実施形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態であるプリンター20の構成の概略の一例を示す構成図であり、図2は印刷ヘッド24の電気的接続を示すブロック図であり、図3はノズル検査装置50及びワイピング装置80の構成の概略を示す構成図である。
本実施形態のプリンター20は、図1に示すように、流体としてのインクをターゲットとしての記録紙Sに吐出する印刷ヘッド24を備えた印刷機構21と、キャリッジ22に搭載されたヘッド駆動用基板62と、記録紙Sを搬送する紙送り機構30と、印刷ヘッド24の封止及びクリーニングを実行するキャッピング装置40と、印刷ヘッド24のノズル23からインクが吐出されているか否かのノズル検査を実行するノズル検査装置50と、印刷ヘッド24と接触可能なワイピング装置80と、プリンター20全体をコントロールするコントローラー70とを備えている。
印刷機構21は、キャリッジベルト32によりキャリッジ軸28に沿って左右(主走査方向)に往復動するキャリッジ22と、各色のインクに圧力をかけノズル23から流体としてのインク滴を吐出する印刷ヘッド24と、各色のインクを収容しこの収容したインクを印刷ヘッド24へ供給するインクカートリッジ26と、を備えている。キャリッジ22は、メカフレーム39の右側に取り付けられたキャリッジモーター34aとメカフレーム39の左側に取り付けられた従動ローラー34bとの間に架設されたキャリッジベルト32がキャリッジモーター34aによって駆動されるのに伴って移動する。キャリッジ22の背面には、キャリッジ22の位置を検出するリニア式エンコーダー25が配設されており、このリニア式エンコーダー25を用いてキャリッジ22のポジションが管理可能となっている。また、キャリッジ22は、印刷ヘッド24を駆動するヘッド駆動用基板62を搭載している。印刷ヘッド24は、キャリッジ22の下部に設けられ、インクを加圧する方式により印刷ヘッド24の下面であるノズル面69に形成されたノズル23から各色のインクを吐出するものである。この印刷ヘッド24は、グランドに接続されている。印刷ヘッド24の下面には、図2に示すように、シアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(K)の各色のインクを吐出する複数のノズル23を配列したノズル列68が設けられている。なお、ここでは、すべてのノズルをノズル23、すべてのノズル列をノズル列68と総称し、シアンのノズル及びノズル列をノズル23C及びノズル列68C、マゼンタのノズル及びノズル列をノズル23M及びノズル列68M、イエローのノズル及びノズル列をノズル23Y及びノズル列68Y、ブラックのノズル及びノズル列をノズル23K及びノズル列68Kと称する。以下、ノズル23Kを用いて説明する。この印刷ヘッド24では、180個のノズル23Kを主走査方向と直交する方向である記録紙Sの搬送方向に沿って配列してノズル列68Kを構成している。各ノズル23Kには、インク滴を吐出するための駆動素子として圧電素子66が設けられており、この圧電素子66に電圧をかけることによりこの圧電素子66を変形させてインクを加圧しノズル23Kから吐出する。インクカートリッジ26は、キャリッジ22に装着され、溶媒としての水に着色剤としての顔料や染料を含有したシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・ブラック(K)などの印刷用に用いる各色のインクを個別に収容している。
ヘッド駆動用基板62は、図2に示すように、圧電素子66へ電圧を印加するマスク回路64を搭載している。このヘッド駆動用基板62は、図示しないコネクタ部を介してフラットケーブル63(図1参照)に接続されており、このフラットケーブル63を介してコントローラー70と信号のやり取りを行う。マスク回路64は、各ノズル23Kをそれぞれ駆動する圧電素子66に対応して設けられている。このマスク回路64には、図示しない制御基板上のヘッド駆動波形生成回路60で生成された原信号ODRVやコントローラー70で生成された印刷信号PRTnが入力される。原信号ODRVは、1画素分の区間内(キャリッジ22が1画素の間隔を横切る時間内)に含まれる、第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3とからなっている。この3つのパルスP1〜P3を繰り返し単位とする原信号ODRVを、本実施形態では1画素区間と称する。印刷信号PRTnは、記録紙Sに形成されるドットの有無やその大きさに基づいて生成される信号である。なお、印刷信号PRTnの末尾のnはノズル列に含まれるノズルを特定するための番号であり、本実施形態ではノズル列は180個のノズルからなるため、nは1から180のいずれかの整数値となる。マスク回路64は、原信号ODRVや印刷信号PRTnが入力されると、これらの信号に基づいて第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3とのうち必要なパルスを駆動信号DRVn(nの意味するところは印刷信号PRTnのnと同じ)としてノズル23Kの圧電素子66に向けて出力する。具体的には、マスク回路64から圧電素子66に第1パルスP1のみが出力されると、ノズル23Kから1ショットのインク滴が吐出され、記録紙Sには小さいサイズのドット(小ドット)が形成される。また、第1パルスP1と第2パルスP2とが圧電素子66に出力されると、ノズル23Kから2ショットのインク滴が吐出され、記録紙Sには中サイズのドット(中ドット)が形成される。また、第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3とが圧電素子66に出力されると、ノズル23Kから3ショットのインク滴が吐出され、記録紙Sには大きいサイズのドット(大ドット)が形成される。このように、プリンター20では、1画素区間において吐出されるインク量を調整することにより3種類のサイズのドットを形成することが可能である。なお、他の色のノズル23C,23M,23Yやノズル列68C,68M,68Yについても上記ノズル23Kやノズル列68Kと同様である。
紙送り機構30は、図1に示すように、駆動モーター33により駆動されプラテン29上を図中奥から手前へと記録紙Sを搬送する紙送りローラー35や、図示しないトレイに載置された記録紙Sをプラテン29へ給紙する給紙ローラー、プラテン29でインクを吐出された記録紙Sを図示しない排紙トレイへ搬送する排紙ローラーなどを備えている。
キャッピング装置40は、図3に示すように、略直方体で上部が開口した絶縁性の部材で形成されたキャップ42を筐体としており、キャリッジ22の初期位置(ホームポジション)に配設されている。キャップ42は、開口縁にはシリコンゴムなどの絶縁体からなるシーリング部材41を備えており、開口部内には印刷ヘッド24のノズル23から吐出されたインクを吸収可能なインク吸収部材43を備えている。インク吸収部材43は、着弾したインク滴が速やかに下方に移動可能な透過性の高いスポンジや不織布などで形成されている。このキャッピング装置40は、キャップ昇降機構47により上下動可能に支持されており、ノズル23に詰まったインクを吸い出すクリーニングに利用されるほか、ノズル検査を行うときや、印刷休止中などにノズル23が乾燥するのを防止するためにノズル23を封止するときにも利用される。このキャッピング装置40には、吸引チューブを介して吸引ポンプ48が接続されると共に、吸気チューブを介して開閉バルブ49が接続され、開閉バルブ49が閉状態のときに吸引ポンプ48が作動するとキャッピング装置40の内部空間に負圧が発生する。キャッピング装置40が上昇してシーリング部材41及びキャップ42によりノズル23を封止しているときにこの負圧を発生させることにより、ノズル23内のインクを強制的に吸い出すクリーニングを実行可能である。また、開閉バルブ49は、クリーニング終了後に開状態となってキャップ42の内部を大気圧に戻すためにも用いられる。
ノズル検査装置50は、図3に示すように、キャップ42内のインク吸収部材43の上面に配置された電極部材55と、電極部材55を所定電位とすることにより印刷ヘッド24との間に所定の電位差を発生させる電圧印加回路53と、電極部材55の電圧変化を検出する電圧検出回路54と、を備えている。
電極部材55は、網目状でステンレス(SUS)製の薄板であり、インク吸収部材43がインクを吸収して上方に膨れあがるのを阻止する役割を果たすと共に、ノズル検査を行う際に印刷ヘッド24のノズル面69と対向する対向電極としての役割も果たす。この電極部材55は、網目状に形成されているため、印刷ヘッド24から吐出されたインクがインク吸収部材43へ移行するのを許容している。この電極部材55は、インク吸収部材43の上面に配置する際に網目のクロスポイントに設けられた丸穴へキャップ42の底面に一体成形された3本の支持棒55aの頭部を挿入し、その頭部を加熱・加圧することによりかしめられている。また、電極部材55は、キャップ42の底面に気密且つ液密な状態で貫通された電極ピン56と電気的に接続されている。なお、インク吸収部材43及び電極部材55の上側の領域を検査領域52と表記する。
電圧印加回路53は、図3に示すように、検査領域52の電極部材55に電極ピン56を介して接続されており、プリンター20の内部で引き回される数ボルトの電気配線の電圧を図示しない昇圧回路を介して数十〜数百ボルトに昇圧し、この昇圧後の直流電圧Ve(例えば400V)を抵抗素子R1(例えば1MΩ)及びスイッチSWを介して電極部材55を含む検査領域52に印加する回路である。
電圧検出回路54は、検査領域52の電極部材55に電極ピン56を介して接続され、ノズル23からのインクの吐出に伴い生じる検査領域52での電圧変化を検出するものであり、電極部材55における電圧信号を積分して出力する積分回路54aと、この積分回路54aから出力された信号を入力して反転増幅して出力する反転増幅回路54bと、この反転増幅回路54bから出力された信号を入力してA/D変換してコントローラー70へ出力するA/D変換回路54cとを備えている。積分回路54aは、1つのインク滴の飛翔による電圧変化が微弱なことから、同一のノズル23から吐出される複数のインク滴の飛翔による電圧変化を積分することにより大きな電圧変化として出力するものである。反転増幅回路54bは、電圧変化の正負を反転させると共に回路構成によって決まる所定の増幅率で積分回路54aから出力された信号を増幅して出力するものである。A/D変換回路54cは、反転増幅回路54bから出力されたアナログ信号をディジタル信号に変換してコントローラー70に出力するものである。なお、電圧印加回路53及び電圧検出回路54はキャップ42とは別体の回路ケース51内の基板上に搭載されている。
ワイピング装置80は、キャッピング装置40の印刷処理領域側(図3におけるキャリッジ移動方向左側)に設けられており、印刷ヘッド24のノズル面69に接触可能に構成されノズル面69に付着したインク,紙粉,流体などの異物を拭い去るワイピングに用いられるものである。このワイピング装置80は、長手方向が搬送方向に沿っており支持部83,84にそれぞれ支持されたメインブレード81,サブブレード82と、支持部83,84を独立して上下方向に移動させることでメインブレード81及びサブブレード82を独立して上下動可能なブレード昇降機構85と、を備えている。メインブレード81及びサブブレード82は、シリコンゴムなどの弾性のある絶縁体で形成されている。このメインブレード81は、ノズル面69のうちキャリッジ移動方向(主走査方向)から見てノズル23が形成されている領域であるノズル形成領域69aの搬送方向長さと搬送方向長さが略等しくなるよう構成されており、ブレード昇降機構85により上方に移動することで、ノズル形成領域69aにのみ接触可能になっている。また、サブブレード82は、搬送方向長さがノズル面69の搬送方向長さ以上の長さになるよう構成されており、ブレード昇降機構85により上方に移動することで、ノズル形成領域69aだけでなく、ノズル面69のうちノズル形成領域69aよりも外側の全ての領域である周辺領域69bにも接触可能になっている。
コントローラー70は、メカフレーム39に取り付けられた図示しない制御基板に搭載され、図1に示すように、CPU72を中心とするマイクロプロセッサーとして構成されており、各種処理プログラムを記憶できデータを書き換え可能なフラッシュROM73と、一時的にデータを記憶するRAM74と、ユーザーパソコン(PC)110などの外部機器とデータのやりとりを行うインターフェース(I/F)75とを備えている。フラッシュROM73には、後述する起動時ルーチン,印刷ルーチン,ノズル検査ルーチンなどの各処理プログラムや、後述する閾値ΔVref,上限回数Nrefなどの各種設定値が記憶されている。RAM74には、印刷バッファー領域が設けられており、この領域にユーザーPC110などの外部機器からI/F75を介して送られてきた印刷ジョブ(画像データや印刷に関する設定情報を含む)が記憶される。このコントローラー70には、ノズル検査装置50の電圧検出回路54から出力された検出信号などが図示しない入力ポートを介して入力されているほか、外部機器(ユーザーPC110など)から出力された印刷ジョブなどがI/F75を介して入力される。また、コントローラー70からは、印刷ヘッド24に搭載されたマスク回路64への制御信号PRTnやヘッド駆動波形生成回路60への原信号ORDVの生成を指示する制御信号,キャッピング装置40及びノズル検査装置50への制御信号、駆動モーター33,キャリッジモーター34a,キャップ昇降機構47,吸引ポンプ48,開閉バルブ49及びブレード昇降機構85への駆動信号などが図示しない出力ポートを介して出力される。
次に、こうして構成された本実施形態のプリンター20の動作、特に、プリンター20の起動時の処理及び印刷時の処理について説明する。
まず、プリンター20の起動時の処理について説明する。図4は、コントローラー70のCPU72により実行される起動時ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、プリンター20の電源がオンされたときに実行される。
この起動時ルーチンが実行されると、CPU72は、まず、印刷ヘッドの24のクリーニングを実行する(ステップS100)。このクリーニングは、上述したようにキャッピング装置40を使用して実行する。これにより、ノズル23内に溜まったインク(例えば、電源がオフされている間に乾燥して粘性が高くなったインク)や気泡などを除去することができる。続いて、ワイピング装置80のメインブレード81によりノズル形成領域69aのワイピングを行って(ステップS110)、本ルーチンを終了する。このステップS110により、クリーニングでノズル23からは吐出したがノズル形成領域69aに付着してしまったインクなど、ノズル形成領域69aの異物を除去することができる。
ここで、ステップS110のメインブレード81によるワイピングについて説明する。図5,6,7,8はそれぞれワイピング開始前、ワイピング開始時、ノズル面69の一方の側を拭い去ったとき、ノズル面69の他方の側を拭い去ったとき、における印刷ヘッド24,キャッピング装置40,ワイピング装置80の説明図である。ステップS110では、CPU72は、まず、キャリッジモーター34aを駆動してキャリッジ22をキャリッジ移動方向に移動させ、ノズル面69のキャリッジ移動方向の略中央とメインブレード81とを対向させる(図5)。続いて、ブレード昇降機構85を制御してメインブレード81を上方向へ移動させ、ノズル面69とメインブレード81とを接触させる(図6)。これにより、上述したようにメインブレード81はノズル面69のノズル形成領域69aのみと接触する。そして、ノズル形成領域69aとメインブレード81とが接触した状態で、キャリッジモーター34aを駆動してキャリッジ22をキャリッジ移動方向の一方である左方向に移動させる(図7)。そしてそのままメインブレード81がノズル形成領域69aと離間するまで左方向にキャリッジ22を移動させる。これにより、ノズル形成領域69aのうちキャリッジ移動方向の略中央から右側の領域がメインブレード81により拭い去られる。続いて、CPU72は、ブレード昇降機構85を制御してメインブレード81を下方向へ移動させてノズル面69と接触しない状態にしたうえでキャリッジ22を移動させ、ノズル面69のキャリッジ移動方向の略中央とメインブレード81とを再び対向させる(図5)。そして、ブレード昇降機構85を制御してノズル面69とメインブレード81とを再び接触させ(図6)、ノズル形成領域69aとメインブレード81とが接触した状態で、キャリッジ22をキャリッジ移動方向の他方である右方向に移動させる(図8)。そしてそのままメインブレード81がノズル形成領域69aと離間するまで右方向にキャリッジ22を移動させる。これにより、ノズル形成領域69aのうちキャリッジ移動方向の略中央から左側の領域がメインブレード81により拭い去られる。このように、ノズル面69の略中央から外側へメインブレード81が2回拭い去るワイピングを行って、ノズル形成領域69aの表面に付着した異物を除去するのである。
次に、プリンター20による印刷時の処理について説明する。図9は、コントローラ70のCPU72により実行される印刷ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、ユーザーがプリンター20に対して記録紙Sへの画像の印刷を指示するようユーザーPC110を操作し、その印刷指示をI/F75を介してCPU72が受信したときに実行される。
この印刷ルーチンが実行されると、CPU72は、まず、I/F75を介してユーザーPC110からユーザーが印刷を指示した画像データを含む印刷ジョブを受信してRAM74の印刷バッファー領域に記憶する(ステップS200)。続いて、クリーニング回数Nを初期値0としてRAM74に記憶し(ステップS210)、ノズル検査ルーチンを実行する(ステップS220)。
ここで、印刷ルーチンの説明を中断してノズル検査ルーチンについて説明する。図10は、ノズル検査ルーチンの一例を示すフローチャートである。このノズル検査ルーチンが開始されると、CPU72は、まず、印刷ヘッド24がキャップ42と対向する位置に来るまでキャリッジモーター34aを駆動し(ステップS300)、印刷ヘッド24と電極部材55とがノズル検査時の距離となるようキャップ昇降機構47を駆動する(ステップS310)。このノズル検査時の距離は、後述するノズル検査の原理や要求される検査精度に基づいて実験により予め定めることができる。なお、本実施形態では、印刷ヘッド24と電極部材55とがノズル検査時の距離にあるとき、シーリング部材41とノズル面69とは離間した状態となるものとしたが、接触した状態となるものとしてもよい。また、キャップ昇降機構47を駆動しない状態での印刷ヘッド24と電極部材55との距離がノズル検査時の距離となるようにしておき、ステップS310の処理を省略してもよい。続いて、検査対象ノズル列及び検査対象ノズルを設定する(ステップS320)。検査対象ノズル列の設定順序は、イエロー(Y)のノズル列68Y、マゼンタ(M)のノズル列68M、シアン(C)のノズル列68C、ブラック(K)のノズル列68Kの順とし、検査対象ノズルの設定順序は、1番目のノズル23から順に180番目のノズル23までとする。次に、電圧印加回路53のスイッチSWをオンにする(ステップS330)。これにより、印刷ヘッド24と電極部材55との間には、電圧(400V)が印加された状態となる。
続いて、CPU72は、電圧検出回路54から入力した出力信号波形を調べ、電圧検出回路54が検出した電圧値の変動幅ΔVが閾値ΔVref以上であるか否かを判定する(ステップS340)。この判定はノズル面69の異物の有無を判定する処理である。ここで、電圧値の変動幅ΔVによる異物の有無の判定について説明する。図11に、電圧検出回路54の反転増幅回路54bから出力された出力信号波形の一例を示す。ステップS330で印刷ヘッド24のノズル面69と電極部材55との間に電圧を印加した状態において、ノズル面69に異物がないときは、印加した電圧(400V)がほぼそのまま電圧検出回路54で検出される。そのため、反転増幅回路54bから出力される出力信号波形も略一定値となり、出力信号波形の変動幅ΔVは略ゼロ又は小さい値となる(図11(a))。一方、ノズル面69に異物があるときは、ノズル面69と電極部材55とが異物により短絡又は微短絡して電流が流れたり、異物がノズル面69から電極部材55へ落下するのに伴う静電誘導により誘導電流が流れたりすることにより、ノイズが発生しノズル面69と電極部材55との間の電圧が変動する。そのため、反転増幅回路54bから出力される出力信号波形も変動し、変動幅ΔVは異物がない場合と比べて大きい値となる(図11(b))。したがって、このような異物があるときの変動幅ΔVのみが閾値ΔVrefを上回るよう実験により予め閾値ΔVrefを定めておき、変動幅ΔVと閾値ΔVrefとを比較して異物の有無を判定することができる。
ステップS340で肯定的な判定をすると、ノズル面69の異物を除去するため、ワイピング装置80のサブブレード82によるワイピングを行う(ステップS350)。なお、サブブレード82によるワイピングは、上述したメインブレード81によるワイピングと同様にして行う。すなわち、ノズル面69のキャリッジ移動方向の略中央とサブブレード82とを対向させて接触させ略中央から外側へキャリッジ22を移動させてノズル面69を拭い去る処理を2回行って、ノズル面69の異物を除去する。上述したようにサブブレード82はノズル形成領域69a及び周辺領域69bに接触可能であるため、このサブブレード82によるワイピングではノズル面69全体を拭い去って異物を除去できる。このステップS350のあと又はステップS340で否定的な判定をすると、検査対象ノズル列の検査対象ノズルからインクを吐出するよう印刷ヘッド24のマスク回路64及び圧電素子66を制御し(ステップS360)、そのときの印刷ヘッド24と電極部材55との間の出力信号波形のレベル(振幅)が閾値Vthr以上か否かを判定するノズル検査を行う(ステップS370)。
ここで、ノズル検査の原理について説明する。印刷ヘッド24を接地してグランド電位とし、印刷ヘッド24と電極部材55との間に電位差を生じさせた状態でインク滴をノズル23から吐出させる実験を実際に行ったところ、電極部材55での出力信号波形がサインカーブとして表れた。このような出力信号波形が得られる原理は、帯電したインク滴を電極部材55に吐出するのに伴って静電誘導により誘導電流が流れたことに起因すると考えられる。また、電圧検出回路54から出力された出力信号波形の振幅は、印刷ヘッド24から電極部材55までの距離が近いほど大きくなる傾向を示したほか、飛翔するインク滴が大きいほど大きくなる傾向を示した。このため、ノズル23が詰まってインク滴が飛翔しなかったりインク滴が所定の大きさより小さかったりしたときには、出力信号波形の振幅が通常時に比べて小さくなるか略ゼロになるから、出力信号波形の振幅が所定の閾値Vthrを下回るか否かに基づいてノズル23の詰まりの有無を判定することができる(図3参照)。ここで、インク滴が所定の大きさであっても1ショット分のインク滴による出力信号波形の振幅が微弱なことから、多数のインク滴(大ドットを吐出する操作を8回行うなど)を吐出するようにすると共に、反転増幅回路54bにより信号を増幅することとした。このため、出力信号を多数のインク滴の積分値とすることができ、電圧検出回路54から十分大きな出力信号波形が得られるようにした。なお、インク吐出数は、検査精度を確保可能な吐出数となるよう任意に設定することができる。また、閾値Vthrは、インク滴の吐出が判定できるよう経験的に設定することができる。
さて、ステップS370で出力レベルが閾値Vthr未満だったときには、今回の検査対象ノズルは詰まりなどの異常が生じている吐出不良ノズルであるとみなし、そのノズルを特定する情報(例えばどのノズル列の何番目のノズルかを示す情報)をRAM74の吐出不良ノズル記憶領域に記憶する(ステップS380)。このステップS380のあと又はステップS370で出力レベルが閾値Vthr以上のとき(つまり今回の検査対象ノズルが正常だったとき)は、CPU72は現在の検査対象ノズル列に含まれるすべてのノズルについて検査を行ったか否かを判定し(ステップS390)、いまだ検査を行っていないノズルがあるときには、検査対象ノズルを未検査のものに更新し(ステップS400)、その後再びステップS360以降の処理を行う。一方、ステップS390で現在の検査対象ノズル列に含まれるすべてのノズル23について検査を行ったときには、印刷ヘッド24に含まれるすべてのノズル列68について検査を行ったか否かを判定し(ステップS410)、未検査のノズル列が残っていたならば、検査対象ノズル列を未検査のノズル列に更新すると共に検査対象ノズルを更新後の検査対象ノズル列の1番目のノズルに設定し(ステップS420)、その後再びステップS360以降の処理を行う。一方、ステップS410で印刷ヘッド24に含まれるすべてのノズル列68について検査を行ったときには、電圧印加回路53のスイッチSWをオフにし(ステップS430)、このノズル検査ルーチンを終了する。
図9の印刷ルーチンの説明に戻る。上述したノズル検査ルーチン(ステップS220)が終了すると、CPU72は、全ノズル23のうち吐出不良ノズルがあるか否かをRAM74の吐出不良ノズル記憶領域の記憶内容に基づいて判定し(ステップS230)、吐出不良ノズルがあるときは、RAM74に記憶されたクリーニング回数Nの値がフラッシュROM73に記憶されたクリーニングを行う上限回数Nref(例えば3回)未満であるか否かを判定する(ステップS240)。そして、肯定的な判定をしたときは、上述したステップS100と同様に印刷ヘッド24のクリーニングを実行する(ステップS250)。クリーニングを実行すると、クリーニング回数Nを1インクリメントし(ステップS260)、ノズル23の吐出不良が解消されたか否かを調べるため再びステップS220のノズル検査ルーチンに戻る。一方、ステップS240で否定的な判定をすると、これ以上クリーニングを実行しても吐出不良ノズルは正常化しないとみなし、エラーをユーザーに通知するようI/F75を介してユーザーPC110に指示し(ステップS270)、印刷を行わずにそのまま印刷ルーチンを終了する。
一方、ステップS230で吐出不良ノズルがないときは、ステップS200でRAM74に記憶した印刷ジョブに含まれる画像データに基づいて印刷ヘッド24を主走査方向に移動しながらプラテン29上に搬送される記録紙Sに向けてインクを吐出することにより記録紙Sへの印刷処理を実行し(ステップS280)、印刷ルーチンを終了する。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のプリンター20が本発明の流体吐出装置に相当し、ノズル23を備える印刷ヘッド24がヘッドに相当し、記録紙Sがターゲットに相当し、検査領域52が検査領域に相当し、ノズル面69がノズル面に相当し、ノズル形成領域69aがノズル形成領域に相当し、周辺領域69bが周辺領域に相当し、ワイピング装置80が清掃手段に相当し、メインブレード81がメインブレードに相当し、サブブレード82がサブブレードに相当し、キャッピング装置40が強制吐出手段に相当し、印刷ヘッド24と検査領域52との間に電圧を印加して電極部材55の電圧を検出するノズル検査装置50及びステップS340の処理を行うCPU72が異物判定手段に相当し、CPU72が制御手段に相当する。なお、本実施形態では、プリンター20の動作を説明することにより本発明の流体吐出装置の制御方法の一例も明らかにしている。
以上詳述した実施形態によれば、検査タイミングが到来したときすなわちステップS220のノズル検査ルーチンを実行するときは、検査対象ノズルからインクを吐出するよう印刷ヘッド24を制御してインクが正常に吐出されるか否かを判定するステップS360,S370のノズル検査を実行するに先立ち、印刷ヘッド24のノズル面69とサブブレード82とが接触した状態で印刷ヘッド24を移動することによりノズル形成領域69a及び周辺領域69bを拭い去るよう印刷ヘッド24とワイピング装置80とをCPU72が制御する。これにより、ノズル検査前にノズル面69に付着した異物を除去するため、異物による電圧値の変動がステップS370の判定に影響するのを防止して、ノズル検査の精度を向上させることができる。また、ノズル面69のうち、ノズル形成領域69aだけでなくその外側の周辺領域69bについても拭い去るため、より確実に異物を除去することができる。さらに、周辺領域69bは、ノズル面69のうちノズル形成領域69aよりも外側の全ての領域であるため、ノズル検査前にノズル面69の全てが拭い去られ、より確実に異物を除去することができる。さらにまた、ノズル23から強制的にインクを吐出させるクリーニングを行ったあとノズル検査ルーチンを実行しないとき、すなわちステップS110においては、ノズル面69とメインブレード81とが接触した状態で印刷ヘッド24を移動することによりノズル形成領域69aのみを拭い去るよう印刷ヘッド24とワイピング装置80とを制御するため、クリーニングによりノズル形成領域69aに付着したインクを除去することができるとともに、インクの除去が不要な領域を拭ってノズル面69を傷めることがない。さらにまた、ワイピングを行うにあたり、ノズル形成領域69aとメインブレード81又はサブブレード82とが接触した状態で、ノズル面69のキャリッジ移動方向の略中央から左方向に印刷ヘッド24を移動させること、及びノズル面69のキャリッジ移動方向の略中央から右方向に印刷ヘッド24を移動させること、を行うよう印刷ヘッド24とワイピング装置80とを制御するため、ノズル面69の外側の異物を中央に移動させてしまうことがなく、より確実に異物を除去できる。さらにまた、ノズル検査の実行に先立ち、ステップS340でノズル面69に異物があると判定したときのみステップS350のワイピングを行うため、異物がないときに不要にノズル面69を拭い去ることがない。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、ステップS340において、電圧検出回路54の出力信号波形により異物の有無を判定しているが、電圧検出回路54を介さず電極部材55の電圧を直接測定し、その電圧の変動幅により異物の有無を判定してもよい。ただし、反転増幅回路54bは電極部材55の電圧の変動幅を増幅しているため、電圧検出回路54の出力信号波形の方が閾値を用いた異物の判定に利用しやすい。また、本実施形態では、ノズル検査装置50における電極部材55や電圧検出回路54を異物の判定にも用いているが、ノズル検査装置50とは別に、ノズル面69と検査領域52との間に電圧を印加し、ノズル面69と検査領域52との間の電圧値のノイズによる変動幅が所定値以上か否かを判定する装置を備えていてもよい。なお、このステップS340の異物の判定を行わず、ノズル検査前に常にステップS350のサブブレード82によるワイピングを行うものとしてもよい。
上述した実施形態では、メインブレード81又はサブブレード82を上下方向に移動させてノズル面69と接触させ、印刷ヘッド24を左右方向に移動させてノズル面69を拭い去るワイピングを行っているが、印刷ヘッド24とワイピング装置80とが接触した状態で相対的に移動することによりノズル面69を拭い去るように印刷ヘッド24とワイピング装置80との少なくとも一方を制御してワイピングを行うものであれば、どのようにワイピングを行ってもよい。例えば、印刷ヘッド24が上下方向に動くことでワイピング装置80と接触するものとしてもよいし、ワイピング装置80が左右方向に動くことでノズル面69を拭い去るものとしてもよい。また、上述した実施形態では、ノズル面69の略中央から外側へブレードが2回拭い去るワイピングを行っているが、他の手順によるワイピングを行ってもよい。例えば、ノズル面69のキャリッジ移動方向の一端から他端へ向かってブレードが1回拭い去るワイピングを行うものとしてもよいし、同じ搬送方向長さの2枚のブレードがノズル面69の略中央から両方の外側へそれぞれ移動することによりノズル面69を拭い去るものとしてもよい。さらに、ワイピング装置80はメインブレード81を備えないものとし、ステップS110においてもサブブレード82によるワイピングを行うものとしてもよい。
上述した実施形態では、周辺領域69bはノズル面69のうちノズル形成領域69aよりも外側の全ての領域であるものとしたが、周辺領域69bはノズル面69のうちノズル形成領域69aの外側の領域であればどのような領域でもよい。また、サブブレード82の搬送方向長さはノズル面69の搬送方向長さ以上の長さとしたが、ノズル形成領域69a及び周辺領域69bに接触可能であればサブブレード82はどのような形状であってもよい。
上述した実施形態では、ワイピング装置80は、ノズル形成領域69aにのみ接触可能なメインブレード81とノズル形成領域69a及び周辺領域69bに接触可能なサブブレード82とを備えるものとしたが、サブブレード82を周辺領域69bにのみ接触可能なものとしてもよい。図12に、この変形例のワイピング装置180を示す。図12(a)に示すように、このワイピング装置180は、ワイピング装置80と同じメインブレード81及び支持部83と、メインブレード81の長手方向における両側に配置されたサブブレード182と、サブブレード182の支持部184と、メインブレード81及びサブブレード182を独立して上下動可能なブレード昇降機構185と、を備えている。また、サブブレード182は、周辺領域69bにのみ接触可能であり、メインブレード81の両側に分かれて配置されているが、ブレード昇降機構185により両側ともに同時に上下動するよう構成されている。このワイピング装置180では、メインブレード81とサブブレード182とを併せたものがワイピング装置80におけるサブブレード82に相当するため、ブレードをキャリッジ移動方向に2つ並べたワイピング装置80と比べてコンパクトな構成になっている。プリンター20がワイピング装置80の代わりにこの変形例のワイピング装置180を備えているとき、上述したステップS110においては、CPU72は、上述した処理と同様にしてメインブレード81によるワイピングを行う。すなわちブレード上昇機構185を駆動してメインブレード81を上方向へ移動させて(図12(b))、ノズル形成領域69aの異物を除去する。一方、ステップS350においては、CPU72は、サブブレード82を上方向又は下方向へ移動させる処理に代えて、メインブレード81及びサブブレード182を同時に上方向又は下方向へ移動させる。これにより、本実施形態のサブブレード82によるワイピングと同様に、ブレードをノズル形成領域69a及び周辺領域69bに接触させて異物を除去できる。このように、ワイピング装置180でもワイピング装置80と同様の効果を得ることができる。
上述した実施形態では、印刷ルーチンのステップS220においてノズル検査ルーチンを実行することとしているが、これに限らずステップS280の印刷処理中など、どのような検査タイミングでノズル検査ルーチンを実行するものとしてもよい。また、ノズル検査を行わずクリーニングとワイピングのみを行うステップS100,S110の処理も、電源がオンされてから所定時間が経過する毎など、どのようなタイミングで実行するものとしてもよい。
上述した実施形態では、ステップS100及びS250でクリーニングを実行しているが、クリーニングに代えて、キャップ42内にノズル23から印刷データとは無関係に強制的に複数回インクを吐出するよう圧電素子66を制御するフラッシングを行うものとしてもよい。この場合、ステップS250においては、吐出不良ノズルについてのみフラッシングを行うものとしてもよい。
上述した実施形態では、インクの吐出に伴う印刷ヘッド24と電極部材55との電圧変化を利用してノズル検査を行ったが、レーザー光を利用してノズル検査を行ってもよい。すなわち、キャップ42内に図13に示すように発光素子102と受光素子104とを設置し、発光素子102から発射され受光素子104に入射するレーザー光と所定のノズル23から吐出されるインクとが交差する位置に印刷ヘッド24を配置し、該ノズル23からインクが吐出されるように作動したあと受光素子104の出力信号に基づいてレーザー光がインクに遮断されたか否かを判定し、遮断されたときには実際にノズル23からインクが吐出されたものとする。その後、次のノズル23から吐出されるインクと光線とが交差する位置に印刷ヘッド24を配置し、先ほどと同様にして実際にインクが吐出されるか否かを検査する。このようにしてノズル検査を行う場合でも、ノズル面69のうち発光素子102と受光素子104との間の領域に異物が付着していると、レーザー光が遮断されて正常なノズル検査を行うことができないため、本実施形態のワイピング装置80でワイピングを行ってノズル検査の検査精度を向上させることができる。なお、このような検査方法の詳細については、特開2005−35309に開示されている。
上述した実施形態では、キャップ42内の電極部材55をインク吸収部材43の上面に配置したが、インク吸収部材43の中段に挟み込むように配置してもよい。この場合、インク吸収部材43は導電性を有していてもよいが、インクが水溶性であり導電性を有するためインク吸収部材43は不導体でもよい。また、インク吸収部材43はなくてもよい。さらに、図14に示すように、電極部材55の代わりに、ノズル23から吐出されたインクが通過する位置の近傍に電極部材155を設け、その電極部材155の近傍をインクが通過する際に生じる電気的変化を電圧検出回路54で検出し、その検出結果によりインクの吐出状態を検出するものとしてもよい。なお、電極部材155は、インクの通過に伴う電気的変化を検出可能なものとすれば、電極板としてもよいし、電気線としてもよい。
上述した実施形態では、印刷ヘッド24をグランドに接続し、電極部材42に電圧を印加することにより印刷ヘッド24と電極部材42との間に電位差を生じさせるものとしたが、電極部材42をグランドに接続し、印刷ヘッド24に電圧を印加することにより印刷ヘッド24と電極部材42との間に電位差を生じさせるものとしてもよい。また、グランドに接続する側の電極の電位はグランドに限らず、電圧印加回路53の電圧と異なる電位であって、この電圧印加回路53の電圧との間に所定の電位差を与える電位であればよい。なお、印刷ヘッド24において所定の電位を与える電極は、ノズルプレートやヘッド内の電極など、印刷ヘッド24内のインクと導通してインクに電位を与えることが可能な電極であればよい。
上述した実施形態では、両回路53,54を共に電極部材55に接続したが、両回路53,54を共に印刷ヘッド24に接続したり、両回路53,54の一方を電極部材55及び印刷ヘッド24の一方に接続すると共に両回路53,54の他方を電極部材42及び印刷ヘッド24の他方に接続したりしてもよい。
上述した実施形態では、印刷ヘッド24は、圧電素子66に電圧を印加し、この圧電素子66を変形させてインクを加圧する方式としたが、発熱抵抗体(例えばヒーターなど)に電圧をかけインクを加熱して発生した気泡によりインクを加圧する方式を採用してもよい。また、インクカートリッジ26は、往復動するキャリッジ22に搭載したいわゆるオンキャリッジの構成としたが、メカフレーム39に装着されチューブにより印刷ヘッド24へインク等を供給するいわゆるオフキャリッジの構成としてもよい。
上述した実施形態では、インクを記録紙Sへ吐出するプリンター20に具体化した例を示したが、特にこれに限定されずに本発明を適用することができる。例えば、インク以外の他の液体や機能材料の粒子が分散されている液状体(分散液)、ジェルのような流状体などを吐出する印刷装置としてもよいし、流体として吐出可能な固体を吐出する印刷装置に具体化してもよい。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ及びカラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を溶解した液体を吐出する液体吐出装置、同材料を分散した液状体を吐出する液状体吐出装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を吐出する液体吐出装置としてもよい。また、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に吐出する液体吐出装置、ジェルを吐出する流状体吐出装置、トナーなどの粉体を吐出する粉体吐出式記録装置としてもよい。
上述した実施形態では、プリンター20を本発明の流体吐出装置として説明したが、原稿を読み取り可能なスキャナーユニットを備えたマルチファンクションプリンターや、FAX機能を有するFAX装置としてもよい。
20 プリンター、21 印刷機構、22 キャリッジ、23,23C,23M,23Y,23K ノズル、24 印刷ヘッド、25 リニア式エンコーダー、26 インクカートリッジ、28 キャリッジ軸、29 プラテン、30 紙送り機構、32 キャリッジベルト、33 駆動モーター、34a キャリッジモーター、34b 従動ローラー、35 紙送りローラー、39 メカフレーム、40 キャッピング装置、41、シーリング部材、42 キャップ、43 インク吸収部材、47 キャップ昇降機構、48 吸引ポンプ、49 開閉バルブ、50 ノズル検査装置、51 回路ケース、52 検査領域、53 電圧印加回路、54 電圧検出回路、54a 積分回路、54b 反転増幅回路、54c A/D変換回路、55,155 電極部材、55a 指示棒、56 電極ピン、60 ヘッド駆動波形生成回路、62 ヘッド駆動用基板、63 フラットケーブル、64 マスク回路、66 圧電素子、68,68C,68M,68Y,68K ノズル列、69 ノズル面、69a ノズル形成領域、69b 周辺領域、70 コントローラー、72 CPU、73 フラッシュROM、74 RAM、75 インターフェース(I/F)、80,180 ワイピング装置、81 メインブレード、82,182 サブブレード、83,84,184 支持部、85,185 ブレード昇降機構、102 発光素子,104 受光素子、110 ユーザーパソコン(PC)、R1 抵抗素子、S 記録紙、SW スイッチ。

Claims (7)

  1. ノズルからターゲットに向けて流体を吐出するヘッドと、
    前記ヘッドと対向可能な位置に設けられ、ノズル検査時に前記ヘッドのノズルから吐出された流体を受けることが可能な検査領域と、
    前記ヘッドのノズル面のうち、ノズル形成領域及びノズル形成領域の外側の周辺領域に接触可能な清掃手段と、
    前記検査領域に前記ヘッドを対向させた状態で前記ノズルから該検査領域へ流体を吐出するよう前記ヘッドを制御して該ノズルから流体が正常に吐出されるか否かを判定するノズル検査を実行する検査タイミングが到来したときは、該ノズル検査を実行するに先立ち、前記ヘッドと前記清掃手段とが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域及び前記周辺領域を拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御する制御手段と、
    を備えた流体吐出装置。
  2. 前記周辺領域は、前記ノズル面のうち、前記ノズル形成領域よりも外側の全ての領域である、
    請求項1に記載の流体吐出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の流体吐出装置であって、
    前記ノズルから強制的に流体を吐出させる強制吐出手段、
    を備え、
    前記清掃手段は、前記ノズル形成領域にのみ接触可能なメインブレードと、前記ノズル形成領域及び前記周辺領域に接触可能なサブブレードと、を備える手段であり、
    前記制御手段は、前記検査タイミングが到来したときは、前記ノズル検査を実行するに先立ち、前記ヘッドと前記サブブレードとが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域及び前記周辺領域を拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御し、前記強制的に流体を吐出させるよう前記強制吐出手段を制御したあと前記検査タイミングが到来していないときは、前記ヘッドと前記メインブレードとが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域のみを拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御する手段である、
    流体吐出装置。
  4. 請求項1又は2に記載の流体吐出装置であって、
    前記ノズルから強制的に流体を吐出させる強制吐出手段、
    を備え、
    前記清掃手段は、前記ノズル形成領域にのみ接触可能なメインブレードと、前記周辺領域にのみ接触可能なサブブレードと、を備える手段であり、
    前記制御手段は、前記検査タイミングが到来したときは、前記ノズル検査を実行するに先立ち、前記ヘッドと前記メインブレード及び前記サブブレードとが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域及び前記周辺領域を拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御し、前記強制的に流体を吐出させるよう前記強制吐出手段を制御したあと前記検査タイミングが到来していないときは、前記ヘッドと前記メインブレードとが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域のみを拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御する手段である、
    流体吐出装置。
  5. 前記制御手段は、前記ヘッドと前記清掃手段とが接触した状態で相対的に移動するよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御するにあたり、該ヘッドのノズル面の略中央から外側の一方の方向へ該清掃手段が接触した状態で相対的に移動すること、及び該ヘッドのノズル面の略中央から外側の他方の方向へ該清掃手段が接触した状態で相対的に移動すること、を行うよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御する手段である、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の流体吐出装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の流体吐出装置であって、
    前記ヘッドのノズル面と前記検査領域との間に電圧を印加し、該ノズル面と該検査領域との間の電圧値のノイズによる変動幅が所定値以上か否かを判定することにより、該ノズル面に異物があるか否かを判定する異物判定手段、
    を備え、
    前記制御手段は、前記ノズル検査を実行するに先立ち、前記異物検出手段が前記異物があると判定したときのみ、前記ヘッドと前記清掃手段とが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域及び前記周辺領域を拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御する手段である、
    流体吐出装置。
  7. ノズルからターゲットに向けて流体を吐出するヘッドと、前記ヘッドと対向可能な位置に設けられ、ノズル検査時に前記ヘッドのノズルから吐出された流体を受けることが可能な検査領域と、前記ヘッドのノズル面のうち、ノズル形成領域及びノズル形成領域の外側の周辺領域に接触可能な清掃手段と、を備えた流体吐出装置の制御方法であって、
    前記検査領域に前記ヘッドを対向させた状態で前記ノズルから該検査領域へ流体を吐出するよう前記ヘッドを制御して該ノズルから流体が正常に吐出されるか否かを判定するノズル検査を実行する検査タイミングが到来したときは、該ノズル検査を実行するに先立ち、前記ヘッドと前記清掃手段とが接触した状態で相対的に移動することにより前記ノズル形成領域及び前記周辺領域を拭い去るよう該ヘッドと該清掃手段との少なくとも一方を制御すること、
    を含む流体吐出装置の制御方法。
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