JP4793004B2 - インクジェット記録装置、ノズル検査方法及びそのプログラム - Google Patents

インクジェット記録装置、ノズル検査方法及びそのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録装置、ノズル検査方法及びそのプログラムに関する。
従来、インクジェット記録装置としては、例えば特許文献1のように、印字休止時に印刷ヘッドのノズル部に蓋をするキャッピング部材をグランドに接地すると共に印刷ヘッドに電圧を印加することにより、印刷ヘッドとキャッピング部材の内部に設けられた検査領域との間に電位差を発生させ、その状態で印刷ヘッド上で帯電されたインク滴を検査領域に向かって飛翔させたときの印刷ヘッドと検査領域との間の電界強度の変化をキャッピング部材側に設けた電界検知部が検知することにより、実際にインク滴が飛翔したか否かを検査するものが知られている。この種の検査は誘導電流を利用していると考えられるので、「誘導電流を利用したノズル検査」と称することとする。
特開昭59−178256号公報
しかしながら、電界検知部がキャッピング部材側に設けられているため、ノズル検査の回数が増えるにつれて電界検知部やその周囲にインクが堆積し、その堆積したインクを介して検出信号がリークしてしまい所望の検出特性が得られないことがあった。
本発明は、このような問題を解消するためになされたものであり、ノズル検査時に所望の検出特性を得ることができるインクジェット記録装置、ノズル検査方法及びそのプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のインクジェット記録装置は、
複数のノズルを有する印刷ヘッドを利用して印刷媒体への印刷を行うインクジェット記録装置であって、
前記印刷ヘッド内の印刷記録液に圧力を発生させるよう前記印刷ヘッドを駆動する駆動手段と、
各ノズルから吐出された印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域と、
前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間で所定の電位差を発生させる電位差発生手段と、
前記印刷ヘッド側の電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、
前記電位差発生手段により前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間に前記所定の電位差を発生させた状態で、各ノズルごとに順次印刷記録液に圧力が発生するよう前記駆動手段を制御し、前記印刷ヘッド側の電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出され得るか否かのノズル検査を行う検査実行手段と、
を備えたものである。
このインクジェット記録装置では、印刷ヘッド内の印刷記録液と印刷記録液受け領域との間に所定の電位差を発生させた状態で、各ノズルごとに順次印刷記録液に圧力が発生するよう駆動手段を制御し、印刷ヘッド側の電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出され得るか否かのノズル検査を行う。ここで、印刷記録液受け領域側には印刷記録液が堆積しやすいのに対して印刷ヘッド側には印刷記録液が堆積しにくいことから、本発明のように印刷ヘッド側の電気的変化を検出する場合には印刷記録液の堆積物による検出信号のリークが起こりにくい。したがって、ノズル検査時に所望の検出特性を得ることができる。
本発明のインクジェット記録装置において、前記電気的変化検出手段は、前記印刷ヘッド内の印刷記録液の電気的変化を検出する手段であり、前記検査実行手段は、前記電位差発生手段により前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間に前記所定の電位差を発生させた状態で、各ノズルごとに順次印刷記録液に圧力が発生するよう前記駆動手段を制御し、前記印刷ヘッド内の印刷記録液の電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出され得るか否かのノズル検査を行う手段であってもよい。
本発明のインクジェット記録装置において、前記電気的変化検出手段は、前記印刷ヘッドのノズルプレートの電気的変化を検出する手段としてもよい。こうすれば、ノズルプレートは印刷ヘッドのうち印刷記録液受け領域と距離的に近い部分なので電気的変化を検出するのに有利である。
本発明のインクジェット記録装置において、前記電気的変化検出手段は、各ノズル内の印刷記録液が前記印刷記録受け領域に着弾するのに応じて発生する前記印刷ヘッド側の電気的変化を検出する手段であってもよい。経験上、印刷記録液が印刷記録受け領域に着弾するときに大きな電気的変化が発生するからである。
本発明のインクジェット記録装置は、印刷媒体の搬送方向に対して略直交する方向に印刷ヘッドを移動させながら印刷を行う方式のものでもよいし、印刷ヘッドを印刷媒体の幅方向の印刷領域一杯に長く形成しこれを装置本体に固定配置して印刷媒体のみを搬送しながら印刷を行ういわゆるラインプリンタでもよい。
本発明のインクジェット記録装置において、前記電気的変化検出手段は、前記印刷ヘッド上の基板又は前記印刷ヘッドを移動させるキャリッジ上の基板に設けられていてもよい。こうすれば、印刷ヘッド内の印刷記録液と電気的変化検出手段との距離が短くなるから、その分検出信号はノイズの影響を受けにくい。ここで、印刷ヘッドやキャリッジ(印刷記録液を収容するカートリッジを含む)は一般に基板を有している。例えば、印刷ヘッド上の基板としてはノズルから印刷記録液を吐出させるヘッド駆動用基板等、キャリッジ上の基板としてはキャリッジの位置を把握する位置把握回路が形成された基板等、カートリッジの基板としては印刷記録液の残量を記憶する記憶回路が形成された基板等が知られている。このため、このような既存の基板に電気的変化検出手段を設けてもよい。
本発明のインクジェット記録装置は、印刷記録時に印刷記録液を吐出する対象となっていないノズルについて該ノズル内の印刷記録液に印刷記録液が吐出しないような微小な圧力が発生するよう前記駆動手段を制御する微小圧力発生実行手段、を備え、前記検査実行手段は、前記ノズル検査を行っているときには前記微小圧力発生実行手段による制御を禁止してもよい。印刷記録時に印刷記録液を吐出する対象となっていないノズルは、ノズル内の印刷記録液が固まって詰まりが発生しやすいことから、ノズル内の印刷記録液を振動させることにより固まりにくくすることが好ましい。しかし、本発明ではノズル検査時に印刷ヘッド内の印刷記録液の電気的変化を検出するため、ノズル内の印刷記録液を振動させるとノイズが発生して検出精度を低下させる。このため、ノズル検査時にはノズル内の印刷記録液を振動させるのを禁止して、ノズル検査時の電気的変化の検出精度が低下しないようにすることが好ましい。
本発明のインクジェット記録装置において、前記電気的変化検出手段は、少なくとも前記印刷ヘッドの印刷記録液の電気的変化を増幅する回路を含むものとしてもよい。こうすれば、電気的変化検出手段から増幅後の信号を比較的距離の離れた場所に送る際にノイズが乗ったとしても、増幅前の信号を同じ場所に送る際にノイズが乗る場合に比べて、ノイズの影響が小さくて済む。
本発明のインクジェット記録装置において、前記電位差発生手段は、前記印刷記録液受け領域をグランドに接地し前記印刷ヘッド内の印刷記録液に電圧を印加してもよい。印刷ヘッド内の印刷記録液をグランドに接地し印刷記録液受け領域に電圧を印加する場合には、印刷記録液受け領域に溜まった印刷記録液堆積物により電流がリークして印刷ヘッド内の印刷記録液と印刷記録液受け領域との間に所定の電位差が生じないおそれがあるのに対して、印刷記録液受け領域をグランドに接地し印刷ヘッド内の印刷記録液に電圧を印加する場合にはそのようなリークのおそれがないため好ましい。
本発明のインクジェット記録装置において、前記電位差発生手段は、記録装置内部に引き回された低電圧レベルの電気配線の電圧を昇圧して前記印刷ヘッド内の印刷記録液に電圧を印加する回路であり前記印刷ヘッド又は前記キャリッジに設けられていてもよい。こうすれば、装置内部の電気配線の電圧レベルを低く維持することができる。このとき、前記電位差発生手段は、前記電気的変化検出手段と共に、前記印刷ヘッド上の基板又は前記印刷ヘッドを移動させるキャリッジ上の基板に設けられていてもよい。こうすれば、電位差発生手段を搭載するための基板を別途準備する必要がなくなる。
本発明のインクジェット記録装置において、前記印刷ヘッドは、複数のノズルを形成するノズル形成部材を有し、前記電気的変化検出手段は、前記ノズル形成部材の電気的変化を検出するようにしてもよい。ノズル形成部材は印刷ヘッド内の印刷記録液と接触している部材であるため、ノズル形成部材を介して印刷ヘッド内の印刷記録液の電気的変化を検出することができる。
本発明のインクジェット記録装置を搭載した電子機器としては、例えばインクジェット記録装置を単体として搭載した電子機器のほか、スキャナやファクシミリなどと組み合わせて搭載した電子機器(複合機)などが挙げられる。また、記録媒体としては、例えば各種の印刷用紙や樹脂フィルムのほか、カラーフィルタやプリント配線板などを作成する際に使用されるガラスや樹脂などを素材とした基板等が挙げられる。
本発明のノズル検査方法は、
複数のノズルを有する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッド内の印刷記録液に圧力を発生させるよう前記印刷ヘッドを駆動する駆動手段と、各ノズルから吐出された印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域と、前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間で所定の電位差を発生させる電位差発生手段と、前記印刷ヘッド側の電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、を利用してノズル検査を行う、コンピュータ・ソフトウェアによるノズル検査方法であって、
前記電位差発生手段により前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間に前記所定の電位差を発生させた状態で、各ノズルごとに順次印刷記録液に圧力が発生するよう前記駆動手段を制御し、前記印刷ヘッド側の電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出され得るか否かのノズル検査を行うものである。
このノズル検査方法では、印刷ヘッド内の印刷記録液と印刷記録液受け領域との間に所定の電位差を発生させた状態で、各ノズルごとに順次印刷記録液に圧力が発生するよう駆動手段を制御し、印刷ヘッド側(例えば印刷ヘッド内の印刷記録液)の電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出され得るか否かのノズル検査を行う。ここで、印刷記録液受け領域側には印刷記録液が堆積しやすいのに対して印刷ヘッド側には印刷記録液が堆積しにくいことから、本発明のように印刷ヘッド側の電気的変化を検出する場合には印刷記録液の堆積物による検出信号のリークが起こりにくい。したがって、ノズル検査時に所望の検出特性を得ることができる。なお、このノズル検査方法において、上述したインクジェット記録装置の種々の態様を採用してもよいし、また、上述したインクジェット記録装置の各機能を実現するようなステップを追加してもよい。
本発明のプログラムは、上述したノズル検査方法の各ステップを1又は複数のコンピュータに実現させるためのものである。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(例えばハードディスク、ROM、FD、CD、DVDなど)に記録されていてもよいし、伝送媒体(インターネットやLANなどの通信網)を介してあるコンピュータから別のコンピュータへ配信されてもよいし、その他どのような形で授受されてもよい。このプログラムを一つのコンピュータに実行させるか又は複数のコンピュータに各ステップを分担して実行させれば、上述したノズル検査方法の各ステップが実行されるため、該方法と同様の作用効果が得られる。
次に本発明を具現化した一実施形態について説明する。図1は本実施形態であるインクジェットプリンタ20の構成の概略を示す構成図、図2はキャリッジ22を背面下側から見たときの斜視図、図3はキャリッジ22の左側面図(破断面図であり円内は部分拡大断面図)、図4は印刷ヘッド24の電気的接続を表す説明図、図5は紙送り機構31の説明図、図6はノズル検査装置50の構成の概略を示す構成図である。
本実施形態のインクジェットプリンタ20は、図1に示すように、プラテン44上を奥から手前へと搬送される記録紙Sにインク滴を吐出して印刷を行うプリンタ機構21と、駆動モータ33により駆動される紙送りローラ35を含む紙送り機構31と、プラテン44の右端近傍に形成されたキャップ装置40と、プラテン44上の左端近傍に形成され印刷ヘッド24からインク滴が正常に吐出されるか否かを検査するノズル検査装置50と、インクジェットプリンタ20全体をコントロールするコントローラ70とを備えている。
プリンタ機構21は、キャリッジベルト32によりガイド28に沿って左右に往復動するキャリッジ22と、このキャリッジ22に搭載されイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色のインクを個別に収容したインクカートリッジ26と、インクカートリッジ26から供給された各インクに圧力をかける印刷ヘッド24とを備えている。
キャリッジ22は、メカフレーム80の右側に取り付けられたキャリッジモータ34aとメカフレーム80の左側に取り付けられた従動ローラ34bとの間に架設されたキャリッジベルト32がキャリッジモータ34aによって駆動されるのに伴って移動する。このキャリッジ22の背面には、図2に示すように、フォトディテクタ62を搭載したエンコーダ用基板64が取り付けられている。このフォトディテクタ62は、エンコーダ用基板64上の配線を束ねたコネクタ部66に差し込まれたフラットケーブル82を介して、メカフレーム80の裏面に取り付けられたメイン基板84(図1参照)上のコントローラ70と信号のやり取りを行う。また、フォトディテクタ62は、キャリッジベルト32と平行となるようにメカフレーム80上に張設されたリニアスケール68の目盛りを光学的に読み取って得たポジション信号をコントローラ70へ出力する。そして、コントローラ70は、このポジション信号に基づいてキャリッジ22がキャリッジ移動方向(主走査方向)のどこに位置しているかを認識する。なお、フォトディテクタ62とリニアスケール68とがリニアエンコーダを構成する。
インクカートリッジ26は、図示しないが、溶媒としての水に着色剤としての染料又は顔料を含有したシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)などの印刷用に用いる印刷記録液としてのインクを各々収納する容器として構成されており、キャリッジ22に着脱可能に装着されている。このインクカートリッジ26は、図3に示すように各インクごとにインク供給口26aを有し、キャリッジ22に設けられたインク供給針22aがインク供給口26aに差し込まれることによりキャリッジ22の下面に形成された印刷ヘッド24へインクを供給可能となる。また、インクカートリッジ26の側面には、インク残量などの情報を記憶する集積回路基板26bが取り付けられ、この集積回路基板26bは図示しない接続端子を介してエンコーダ用基板64に電気的に接続され、エンコーダ用基板64を経由してメイン基板84上のコントローラ70との間で信号のやり取りを行う。
印刷ヘッド24は、図3に示すように、複数のノズル23が穿設されたノズルプレート27と、このノズルプレート27に形成されたノズル23に連通するインク室29が形成されたキャビティプレート25と、インク室29の上壁をなす振動板85に貼り付けられた圧電素子48と、この圧電素子48を駆動するマスク回路47(図4参照)等が設けられたヘッド駆動用基板30とを備えている。なお、インク室29には、インクカートリッジ26のインク供給口26aからインクが供給される。
ノズルプレート27には、図4に示すように、シアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)及びブラック(K)の各色のインクを吐出する複数のノズル23を配列したノズル列43が設けられている。なお、ここでは、すべてのノズルをノズル23と総称し、すべてのノズル列をノズル列43と総称し、シアンのノズル及びノズル列をノズル23C及びノズル列43C、マゼンタのノズル及びノズル列をノズル23M及びノズル列43M、イエローのノズル及びノズル列をノズル23Y及びノズル列43Y、ブラックのノズル及びノズル列をノズル23K及びノズル列43Kと称する。以下ノズル23Kを用いて説明する。この印刷ヘッド24では、180個のノズル23Kを記録紙Sの搬送方向に沿って配列してノズル列43Kを構成している。各ノズル23Kには、インク滴を吐出するための駆動素子として圧電素子48が設けられており、この圧電素子48に電圧をかけることによりこの圧電素子48を変形させてインクを加圧しノズル23Kから吐出する。図3の円内には、変形前の圧電素子48を実線で示し、変形後の圧電素子48を点線で示した。この図に示すように、変形後の圧電素子48はインク室29の振動板85を押し下げることによりインクを加圧する。
ヘッド駆動用基板30は、図示しないコネクタ部を介して図1に示すフラットケーブル82に接続されており、フラットケーブル82を介してメイン基板84上のコントローラ70と信号のやり取りを行う。ヘッド駆動用基板30に形成されたマスク回路47は、各ノズル23Kをそれぞれ駆動する圧電素子48に対応して設けられている。このマスク回路47には、コントローラ70で生成された原信号ODRVや印刷信号PRTnが入力される。なお、印刷信号PRTnの末尾のnはノズル列に含まれるノズルを特定するための番号であり、本実施形態ではノズル列は180個のノズルからなるため、nは1から180のいずれかの整数値となる。この原信号ODRVは、一画素分の区間内(キャリッジ22が一画素の間隔を横切る時間内)において、図4の下部に示すように、微振動パルスPvと第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3との4つの駆動波形からなっている。この4つの駆動波形を繰り返し単位とする原信号ODRVを、本実施形態では1セグメントと称する。マスク回路47は、原信号ODRVや印刷信号PRTnが入力されると、これらの信号に基づいて微振動パルスPvと第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3とのうち必要なパルスを駆動信号DRVn(nの意味するところは印刷信号PRTnのnと同じ)としてノズル23Kの圧電素子48に向けて出力する。具体的には、マスク回路47から圧電素子48に微振動パルスPvのみが出力されると、ノズル23K内でインクが振動するのみでインク滴は吐出されない。この微振動パルスPvは、通常、インクを吐出する対象でないノズル23Kに対応する圧電素子48に付与される。インクを吐出する対象でないノズル23Kをそのまま放置すると、ノズル23Kのインクが固まりノズル23Kが詰まりやすくなることから、これを防ぐためにノズル23K内でインクを振動させるのである。また、マスク回路47から圧電素子48に第1パルスP1のみが出力されると、ノズル23Kから1ショットのインク滴が吐出され、記録紙Sには小さいサイズのドット(小ドット)が形成される。また、第1パルスP1と第2パルスP2とが圧電素子48に出力されると、ノズル23Kから2ショットのインク滴が吐出され、記録紙Sには中サイズのドット(中ドット)が形成される。また、第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3とが圧電素子48に出力されると、ノズル23Kから3ショットのインク滴が吐出され、記録紙Sには大きいサイズのドット(大ドット)が形成される。このように、インクジェットプリンタ20では、一画素区間において吐出されるインク量を調整することにより3種類のサイズのドットを形成することが可能である。なお、他の色のノズル23C,23M,23Yやノズル列43C,43M,43Yについても上記ノズル23Kやノズル列43Kと同様である。また、印刷ヘッド24は、ここでは圧電素子48を変形させてインクを加圧する方式を採用しているが、発熱抵抗体(例えばヒータなど)に電圧をかけインクを加熱して発生した気泡によりインクを加圧する方式を採用してもよい。
紙送り機構31は、図5に示すように、給紙トレイ38に載置された記録紙Sを挿入する記録紙挿入口39と、給紙トレイ38に載置された記録紙Sを印刷ヘッド24に供給する給紙ローラ36と、印刷ヘッド24へ記録紙Sやロール紙を搬送する紙送りローラ35と、印刷後の記録紙Sを排紙する排紙ローラ37とを備えている。給紙ローラ36、紙送りローラ35及び排紙ローラ37は、図示しないギヤ機構を介して駆動モータ33(図1参照)により駆動される。なお、給紙ローラ36の回転駆動力と図示しない分離パッドの摩擦抵抗とによって、複数の記録紙Sが一度に給紙されることを防いでいる。図1において、記録紙Sの搬送方向は奥側から手前に向かう方向であり、印刷ヘッド24と共に移動するキャリッジ22の移動方向は記録紙Sの搬送方向と直交する方向(主走査方向)である。
ノズル検査装置50は、図6に示すように、印刷ヘッド24のノズル23から飛翔したインク滴が着弾可能な検査ボックス51と、検査ボックス51内にて印刷ヘッド24から所定の距離を隔てて設けられた検査領域52と、この検査領域52と印刷ヘッド24との間に所定の電位差を発生させる電圧印加回路53と、検査領域52の電圧を検出する電圧検出回路54とを備えている。検査ボックス51は、プラテン44の印刷可能領域から左側に外れた位置に設けられ、略直方体で上部が開口した筐体である。検査領域52は、検査ボックス51の中に設けられ、インク滴が直接着弾する上側インク吸収体55と、この上側インク吸収体55に着弾したあと下方に透過してきたインク滴を吸収する下側インク吸収体56と、上側インク吸収体55と下側インク吸収体56との間に配置されたメッシュ状の電極部材57とにより構成されている。上側インク吸収体55は、電極部材57と同電位となるように導電性を有するスポンジによって作製され、その表面が検査領域52となっている。このスポンジは、着弾したインク滴が速やかに下方に移動可能な透過性の高いものであり、ここではエステル系ウレタンスポンジ(商品名:エバーライトSK−E,ブリジストン(株)製)が用いられている。下側インク吸収体56は、上側インク吸収体55に比べてインクの保持力が高いものであり、フェルトなどの不織布によって作製されており、ここでは不織布(商品名:キノクロス,王子キノクロス(株)製)が用いられている。電極部材57は、ステンレス(例えばSUS)製の金属からなる格子状のメッシュとして形成されている。このため、上側インク吸収体55に一旦吸収されたインクは格子状の電極部材57の隙間を通って下側インク吸収体56に吸収・保持される。この電極部材57は、メカフレーム80(図1参照)を介してグランドに接地されている。ここでは、電極部材57は、導電性を有する上側インク吸収体55と接触しているため、上側インク吸収体55の表面すなわち検査領域52も電極部材57と同様、グランド電位となる。電圧印加回路53は、インクジェットプリンタ20の内部で引き回される数ボルトの電気配線の電圧を図示しない昇圧回路を介して数十〜数百ボルトに昇圧し、この昇圧後の電圧Veを抵抗R1及びスイッチSWを介して印刷ヘッド24のノズルプレート27に印加する回路である。電圧検出回路54は、図2及び図3に示すように、キャリッジ22に取り付けられたエンコーダ用基板64上にフォトディテクタ62と並設されている。この電圧検出回路54は、ノズルプレート27の電圧を検出するように接続され、ノズルプレート27の電圧信号を積分して出力する積分回路54aと、この積分回路54aから出力された信号を反転増幅して出力する反転増幅回路54bと、この反転増幅回路54bから出力された信号をA/D変換してコントローラ70へ出力するA/D変換回路54cとを備えている。積分回路54aは、1つのインク滴の飛翔・着弾による電圧変化が微弱なことから、複数のインク滴の飛翔・着弾による電圧変化を積分することにより大きな電圧変化として出力するものである。反転増幅回路54bは、電圧変化の正負を反転させると共に回路構成によって決まる所定の増幅率で積分回路から出力された信号を増幅して出力するものである。A/D変換回路54cは、反転増幅回路54bから出力されたアナログ信号をディジタル信号に変換してコントローラ70に出力するものである。
キャップ装置40は、図1に示すように、印刷休止中などにノズル23が乾燥するのを防止するためにノズル23を封止するときに利用されるものである。このキャップ装置40は、印刷ヘッド24がキャリッジ22と共に右端(ホームポジションという)まで移動したときに該印刷ヘッド24のノズル形成面を覆うように作動される。また、キャップ装置40には、図示しない吸引ポンプが接続されている。そして、例えばノズル検査装置50でノズルのインク詰まりが検出されたときなど、必要に応じて、キャップ装置40で封止された印刷ヘッド24のノズルプレート27に吸引ポンプの負圧を作用させてノズル23から詰まったインクを吸引排出させる。なお、吸引排出された廃インクは、図示しない廃液タンクに溜められる。
コントローラ70は、図1に示すように、メカフレーム80の裏面に取り付けられたメイン基板84上に設けられ、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、各種処理プログラムを記憶したROM73と、一時的にデータを記憶したりデータを保存したりするRAM74と、データを書き込み消去可能なフラッシュメモリ75と、外部機器との情報のやり取りを行うインタフェース(I/F)79と、図示しない入出力ポートとを備えている。なお、ROM73には、後述するメインルーチンやノズル検査ルーチン、印刷処理ルーチンの各処理プログラムが記憶されている。また、RAM74には、印刷バッファ領域が設けられており、この印刷バッファ領域にユーザPC110からI/F79を介して送られてきた印刷データが記憶される。このコントローラ70には、ノズル検査装置50の電圧検出回路54から出力された電圧信号や、フォトディテクタ62からのキャリッジ22のポジション信号などが図示しない入力ポートを介して入力されるほか、ユーザPC110から出力された印刷ジョブなどがI/F79を介して入力される。また、コントローラ70からは、印刷ヘッド24(マスク回路47や圧電素子48を含む)への制御信号や駆動モータ33への制御信号、キャリッジモータ34aへの駆動信号、キャップ装置40への動作制御信号などが図示しない出力ポートを介して出力されるほか、ユーザPC110への印刷ステータス情報などがI/F79を介して出力される。
次に、こうして構成された本実施形態のインクジェットプリンタ20の動作について説明する。ここでは、まず、メインルーチンの動作について図7に基づいて説明する。図7は、コントローラ70のCPU72により実行されるメインルーチンのフローチャートである。このルーチンは、インクジェットプリンタ20の電源がオンされたあと所定のタイミングごとに(例えば数msecごとに)CPU72により実行される。このルーチンが開始されると、CPU72は、まず、印刷待ち状態の印刷ジョブが存在するか否かを判定する(ステップS100)。ユーザPC110から受信した印刷ジョブは、RAM74に形成された印刷バッファ領域に格納されて印刷待ち状態の印刷ジョブとなるため、印刷ジョブを受信したときに印刷中の場合だけでなく直ちに印刷可能な場合であっても一旦印刷待ち状態の印刷ジョブとなる。そして、ステップS100で印刷待ち状態の印刷ジョブが存在しないときには、そのままこのメインルーチンを終了する。
一方、ステップS100で、印刷待ち状態の印刷ジョブが存在したときには、ノズル検査ルーチンを実行する(ステップS110)。図8は、このノズル検査ルーチンのフローチャートである。ノズル検査ルーチンが開始されると、CPU72は、まず、電圧印加回路53のスイッチSWを入れて検査領域52と印刷ヘッド24との間に所定の電位差を発生させると共に、今回の検査位置つまりノズル23からインクを吐出する検査領域52の位置を取得する(ステップS300)。ここでは、インクの吐出により検査領域52の表面にインクに含まれる固形物が堆積することがあるため、ノズル検査ルーチンを実行するごとに検査位置を変更するように設定されている。図9は、ノズル検査処理における検査位置の説明図である。図9では複数の検査位置p1,p2,p3,p4が設定され、1回のノズル検査ルーチンにおいては、検査位置の違いによる誘電電圧の検出値のばらつきが生じないように、各ノズル列43で同じ検査位置にインクを吐出するよう設定されている。例えば、今回のノズル検査を検査位置p1で行う場合には、最初にノズル列43Yを検査位置p1に対向するように位置決めしてそのノズル列43Yに含まれる各ノズル23Yからインク滴を順次吐出し、次にノズル列43Mを検査位置p1に対向するように位置決めしてそのノズル列43Mに含まれる各ノズル23Mからインク滴を順次吐出し、その後ノズル列43C,43Kについても同様にして検査位置p1にて各ノズル23C,23Kからインク滴を順次吐出する。また、ある検査位置だけにインクの固形分が堆積し過ぎないように、次回の検査位置は今回の検査位置とは別の位置にインクを吐出するようになっている。例えば、今回のノズル検査を検査位置p1で行った場合には次回のノズル検査は検査位置p2で行う、という具合である。さて、図8に戻り、ステップS300で今回の検査位置を取得したあと、CPU72はキャリッジモータ34aを駆動して印刷ヘッド24のノズル列43のうち検査対象となるノズル列43が今回の検査位置に対向するようにキャリッジ22を移動する(ステップS310)。そして、インクを吐出させないノズル23に対応する圧電素子48には、マスク回路47から第1〜第3パルスP1〜P3はもちろん微振動パルスPvも入力されないようにすると共に、検査対象となるノズル列43のうち1つのノズル23に対応する圧電素子48には、マスク回路47から第1〜第3パルスP1〜P3が入力されるようにし、該ノズル23から帯電したインク滴を吐出させる(ステップS320)。
ところで、通常の印刷時には、インクを吐出させないノズル23については、そのノズル23に対応するマスク回路47から圧電素子48に微振動パルスPvのみが入力されるようにしてノズル23内でインクを振動させることにより、ノズル23の吐出口付近でインクが乾燥して固まるのを阻止する。しかし、ノズル検査時に同様の処理を実行すると、電圧検出回路54がノズルプレート27の電圧を検出する構成を採用しているため、検出電圧がノイズに埋もれてしまうおそれがある。すなわち、ノズル検査時にはインクを吐出させるノズル23は1つであるため検出電圧は微弱であるのに対して、インクを吐出させないノズル23は残り全部であるため微振動パルスPvによるノイズの影響が大きくなる。したがって、インクを吐出させないノズル23に対応する圧電素子48には微振動パルスPvも含めてパルスを入力しないようにするのである。
また、検査領域52をグランドに接地しノズルプレート27に電圧を印加した状態でインク滴をノズル23から吐出させる実験を実際に行ったところ、ノズルプレート27の出力信号波形がサインカーブとして表れた。このような出力信号波形が得られる原理は明らかではないが、帯電したインク滴が検査領域52に接近するのに伴って静電誘導により誘導電流が流れたことに起因すると考えられる。また、ノズルプレート27からの出力信号波形の振幅は、印刷ヘッド24から上側インク吸収体55(検査領域52)までの距離に依存したほか、飛翔するインク滴の有無やその大きさにも依存した。このため、ノズル23が詰まってインク滴が飛翔しなかったりインク滴が所定の大きさより小さかったりしたときには、出力信号波形の振幅が通常時に比べて小さくなるか略ゼロになるから、出力信号波形の振幅に基づいてノズル23の詰まりの有無を判定することができる。本実施形態では、インク滴が所定の大きさであっても1ショット分のインク滴による出力信号波形の振幅が微弱なことから、駆動波形を表す1セグメントの第1〜第3パルスP1,P2,P3のすべてを出力する操作を8回行うことにより24ショット分のインク滴を吐出するようにした。これにより、出力信号は24ショット分のインク滴による積分値となるため、電圧検出回路54からは十分大きな出力信号波形が得られた。
図8に戻り、このように検査対象となるノズル列43のうちの1つのノズル23から帯電したインク滴を吐出させたあと、CPU72は電圧検出回路54で検出された信号波形の振幅すなわち出力レベルが閾値Vthr以上か否かを判定する(ステップS330)。この閾値Vthrは、24ショット分のインクが正常に吐出されたときの出力信号波形の出力レベル(ピーク値)が超えるように、また24ショット分のインクが正常に吐出されなかったときにはノイズ等によって超えてしまうことのないように、経験的に定められた値である。そして、ステップS330で出力レベルが閾値Vthr未満だったときには、今回のノズル23に詰まりなどの異常が生じているとみなし、そのノズル23を特定する情報(例えばどのノズル列の何番目のノズルかを示す情報)をRAM74の所定領域に記憶する(ステップS340)。このステップS340のあと又はステップS330で出力レベルが閾値Vthr以上のとき(つまり今回のノズル23が正常だったとき)、CPU72は現在検査中のノズル列43に含まれるすべてのノズル23について検査を行ったか否かを判定し(ステップS350)、現在検査中のノズル列43に未検査のノズル23があるときには、検査対象となるノズル23を未検査のものに更新し(ステップS360)、その後再びステップS320以降の処理を行う。一方、ステップS350で現在検査中のノズル列43に含まれるすべてのノズル23について検査を行ったときには、印刷ヘッド24に含まれるすべてのノズル列43について検査を行ったか否かを判定し(ステップS370)、未検査のノズル列43が存在するときには、検査対象となるノズル列43を未検査のノズル列43に更新し(ステップS380)、その後再びステップS310以降の処理を行う。一方、ステップS370で印刷ヘッド24に含まれるすべてのノズル列43について検査を行ったときには、電圧印加回路53のスイッチSWをオフにし(ステップS390)、このノズル検査ルーチンを終了する。このルーチンを実行することにより、RAM74の所定領域には、印刷ヘッド24に配列された全ノズル23のうち異常が発生しているノズル23がある場合にはそのノズル23を特定する情報が記憶され、異常が発生しているノズル23がない場合には何も記憶されない。
さて、図7のメインルーチンに戻り、上述したノズル検査ルーチン(ステップS110)を実行したあと、CPU72は、印刷ヘッド24に配列された全ノズル23のうち異常が発生しているノズル23があるか否かをRAM74の所定領域の記憶内容に基づいて判定し(ステップS120)、異常が発生しているノズル23があるときには、詰まりが原因となっていることを考慮して印刷ヘッド24のクリーニングを行うが、その前に異常解消のために行ったクリーニングの回数が予め定められた上限回数(例えば3回)に至ったか否かを判定する(ステップS130)。そして、クリーニングの回数が上限回数未満のときには、印刷ヘッド24のクリーニングを実行する(ステップS140)。具体的には、キャリッジモータ34aを駆動して印刷ヘッド24がキャップ装置40と対向するホームポジションに来るまでキャリッジ22を移動させ、キャップ装置40を作動してキャップ装置40が印刷ヘッド24のノズル形成面を覆うようにした後、ノズル形成面に図示しない吸引ポンプの負圧を作用させてノズル23から詰まったインクを吸引排出させる。このクリーニングを実行した後、ノズル23の異常が解消されたか否かを調べるため再びステップS110に戻る。なお、このステップS110では、異常が発生していたノズル23のみを再検査してもよいが、何らかの原因でクリーニング時に正常だったノズル23に詰まりが発生することも考えられることから、印刷ヘッド24のすべてのノズル23について再検査を行う。一方、ステップS130でクリーニングを行った回数が上限回数に達していたときには、クリーニングを行ったとしても異常が発生したノズル23は正常化しないとみなし、図示しない操作パネルにエラーメッセージを表示し(ステップS150)、このメインルーチンを終了する。一方、ステップS120で異常が発生しているノズル23がなかったときには、印刷処理ルーチンを実行し(ステップS160)、その後メインルーチンを終了する。
図10は、この印刷処理ルーチンのフローチャートである。印刷処理ルーチンが開始されると、CPU72は、まず、給紙処理を実行する(ステップS400)。給紙処理は、駆動モータ33の駆動により給紙ローラ36(図5参照)を回転駆動させ給紙トレイ38に載置された記録紙Sを紙送りローラ35まで搬送する処理である。次に、CPU72は、キャリッジモータ34aの駆動によりキャリッジ22をホームポジションなどから図1において左方向に移動させながら印刷ヘッド24からインクを吐出させ印刷データに基づいて往路印刷を実行する(ステップS410)。続いて、CPU72は、現在印刷中の記録紙Sへ印刷すべき印刷データがあるか否かを判定し(ステップS420)、現在印刷中の記録紙Sへ印刷すべきデータがあるときには、紙送りローラ35を回転駆動し記録紙Sを所定量搬送する搬送処理を実行し(ステップS430)、キャリッジモータ34aの駆動によりキャリッジ22を図1において右方向に移動させながら印刷ヘッド24からインクを吐出させ印刷データに基づいて復路印刷を実行する(ステップS440)。続いて、CPU72は、現在印刷中の記録紙Sへ印刷すべき印刷データがあるか否かを判定し(ステップS450)、現在印刷中の記録紙Sへ印刷すべきデータがあるときには、紙送りローラ35を回転駆動し記録紙Sを所定量搬送する搬送処理を実行し(ステップ460)、ステップS410以降の処理を実行する。一方、ステップS420又はステップS450で現在印刷中の記録紙Sへ印刷すべき印刷データがないときには、CPU72は、記録紙Sを排紙する排紙処理を実行する(ステップS470)。排紙処理は、排紙ローラ37を回転駆動し、記録紙Sを排紙トレイに排出する処理である。そしてステップS470のあと、次頁の印刷データがあるか否かを判定し(ステップS480)、次頁の印刷データがあるときには再びステップS400に戻り、次頁の印刷データがないときにはこの印刷処理ルーチンを終了する。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のマスク回路47及び圧電素子48が本発明の駆動手段に相当し、検査領域52が印刷記録液受け領域に相当し、電圧印加回路53が電位差発生手段に相当し、電圧検出回路54が電気的変化検出手段に相当し、コントローラ70のCPU72が検査実行手段及び微小圧力発生実行手段に相当する。なお、本実施形態では、インクジェットプリンタ20の動作を説明することにより本発明のノズル検査方法の一例も明らかにしている。
以上詳述したインクジェットプリンタ20によれば、ノズル検査装置50側にはインクが堆積しやすいのに対して印刷ヘッド24側にはインクが堆積しにくいことから、印刷ヘッド24に設けられたノズルプレート27を介して印刷ヘッド24内のインクの電気的変化を検出するようにしているため、インク堆積物による検出信号のリークが起こりにくい。したがって、ノズル検査時に所望の検出特性を得ることができる。
また、電圧検出回路54はキャリッジ22上のエンコーダ用基板64に設けられているため、ノズルプレート27と電圧検出回路54との距離が短くなるから、その分検出信号はノイズの影響を受けにくい。また、電圧検出回路54を既存の基板であるエンコーダ用基板64上に設けているため、電圧検出回路54のために新たな基板を準備する必要がない。
更に、ノズル検査時にはノズル23内でインクを微振動させるのを禁止しているため、ノズルプレート27の検出信号に微振動パルスPvに起因するノイズが影響することはないことから検査精度が低下しない。
更にまた、電圧検出回路54は積分回路54a、反転増幅回路54b、A/D変換回路54cを含むため、電圧検出回路54からやや離れたコントローラ70に検出信号を送る際にノイズが乗ったとしても、増幅前の信号を同じ場所に送る際にノイズが乗る場合に比べて、ノイズの影響が小さくて済む。
そして、ノズル検査時に検査領域52をグランドに接地しノズルプレート27に電圧を印加しているため、電流がリークするおそれがなく、ノズルプレート27と検査領域52との間に所定の電位差が生じなくなるおそれがない。これに対して、ノズル検査時にノズルプレート27をグランドに接地し検査領域52に電圧を印加する場合には、検査領域52に溜まったインク堆積物により電流がリークしてノズルプレート27と検査領域52との間に所定の電位差が生じないおそれがある。
そしてまた、インクジェットプリンタ20のキャリッジ22以外において引き回された低電圧レベルの電気配線の電圧をキャリッジ22上に設けた昇圧回路で昇圧してノズルプレート27に印加しているため、キャリッジ22以外で電気配線の電圧レベルを低く維持することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
上述した実施形態では、ノズルプレート27を利用して印刷ヘッド24内のインクの電気的変化を検出したり印刷ヘッド24内のインクに電圧を印加したりしたが、印刷ヘッド24内のインクに接触している導電性部材であればノズルプレート27以外の部材であっても利用可能である。例えばキャビティプレート25が導電性材料で形成されている場合にはそのキャビティプレート25を利用してもよいし、ノズルプレート27やキャビティプレート25が絶縁性材料で形成されている場合には印刷ヘッド24内のインクに接触するよう形成された電極部材(導電性材料)を利用してもよい。また、印刷ヘッド24が絶縁性材料で形成されたキャビティプレート25と導電性材料で形成され表面が絶縁膜(撥水膜)で被覆されているノズルプレート27とを有する場合、キャビティプレート25のうちインクに接触する位置に電極部材(導電性材料)を設けこの電極部材を利用して電圧印加回路53により電圧を印加すると共にノズルプレート27の導電性材料で形成された部分に電圧検出回路54の検出端子を接続するようにしてもよい。
上述した実施形態では、図1に示すようにプラテン44の左側にノズル検査装置50を設けたが、キャップ装置40に検査領域52を含む検査ボックス51を設けてもよいし、プラテン44のうち縁なし印刷等のために紙幅より長めに設けられた領域に検査領域52を含む検査ボックス51を設けてもよい。また、図1では省略されているが、ノズル詰まりを解消する目的でノズル23からインクを用紙以外の場所へ吐出させる動作(フラッシンング動作等と呼ぶ)を行うための領域を検査領域52としてもよい。これらの場合、上述した実施形態と同様に、検査領域52に電極部材を設ければよい。また、キャップ装置40と検査領域52とを兼用させた場合、印刷ヘッド24と検査領域52とを近接させることが可能であるので、検出精度の点で好ましく、また、印刷ヘッド24がホームポジション位置のままでの検査も可能となる。
上述した実施形態では、電圧検出回路54を印刷ヘッド24上の基板又はキャリッジ22上の基板に設ける構成としたが、これら以外にもインクジェットプリンタ20内の随意の位置に設けてもよい。この場合、印刷ヘッド24のノズルプレート27から取り出した信号線をフラットケーブル82に付随させてインクジェットプリンタ20内の随意の位置に設けた電圧検出回路と接続するようにすればよい。
上述した実施形態では、ノズルプレート27の電圧を検出する電圧検出回路54をキャリッジ22上のエンコーダ用基板64に形成したが、この電圧検出回路54を印刷ヘッド24上のヘッド駆動用基板30(図3参照)に形成したりインクカートリッジ26上の集積回路基板26bに形成したりしてもよい。これらの場合も上述した実施形態と同様の効果が得られる。このように電圧検出回路54を印刷ヘッド24上に搭載する場合、上述した実施形態のように主走査方向に印刷ヘッド24を移動させながら印刷を行う方式を採用してもよいし、印刷ヘッドを印刷媒体の幅方向の印刷領域一杯に長く形成しこれを装置本体に固定配置して印刷媒体のみを搬送しながら印刷を行ういわゆるラインプリンタ(例えば特開2002−200779号公報参照)を採用してもよい。なお、主走査方向に印刷ヘッド24を移動させながら印刷を行う方式を採用する場合には、印刷ヘッド24もインクカートリッジ26もキャリッジ22上に搭載されているため、これらの基板26b,30は印刷ヘッド24上の基板であると同時にキャリッジ22上の基板でもある。
上述した実施形態では、ノズル検査時に検査領域52をグランドに接地しノズルプレート27に電圧を印加したが、ノズル検査時にノズルプレート27をグランドに接地し検査領域52に電圧を印加してもよい。但し、検査領域52はインク堆積物などにより電流がリークするおそれがあるため、ノズルプレート27に電圧を印加する方が好ましい。
上述した実施形態では、電圧印加回路53の電圧Veを得るための昇圧回路を配置する場所を特に規定しなかったが、電圧検出回路54と同じ基板上に設けられていてもよい。こうすれば、昇圧回路を搭載するための基板を別途準備する必要がなくなる。
上述した実施形態では、検査ボックス51内に上側インク吸収体55及び下側インク吸収体56を設けたが、これらのうち一方又は両方を省略してもよい。例えば、検査ボックス51内に電極部材57のみを配置し、この電極部材57に直接インクを吐出させる構成としてもよい。また、ノズルプレート27内のインクと電極部材57との間に所定の電位差が生じるため、上側インク吸収体55は必ずしも導電性を有している必要はなく、例えば上側インク吸収体55が絶縁性材料で形成されていてもよい。
本実施形態のインクジェットプリンタの構成の概略を示す構成図。 キャリッジを背面下側から見たときの斜視図。 キャリッジの左側面図(破断面図であり円内は部分拡大断面図)。 印刷ヘッドの電気的接続を表す説明図。 紙送り機構の説明図。 ノズル検査装置の構成の概略を示す構成図である。 メインルーチンのフローチャートである。 ノズル検査ルーチンのフローチャート。 ノズル検査処理における検査位置の説明図。 印刷処理ルーチンのフローチャート。
符号の説明
20 インクジェットプリンタ、21 プリンタ機構、22 キャリッジ、22a インク供給針、23,23Y,23M,23C,23K ノズル、24 印刷ヘッド、25 キャビティプレート、26 インクカートリッジ、26a インク供給口、26b 集積回路基板、27 ノズルプレート、28 ガイド、29 インク室、30 ヘッド駆動用基板、31 紙送り機構、32 キャリッジベルト、33 駆動モータ、34a キャリッジモータ、34b 従動ローラ、35 紙送りローラ、36 給紙ローラ、37 排紙ローラ、38 給紙トレイ、39 記録紙挿入口、40 キャップ装置、43,43Y,43M,43C,43K ノズル列、44 プラテン、47 マスク回路、48 圧電素子、50 ノズル検査装置、51 検査ボックス、52 検査領域、53 電圧印加回路、54 電圧検出回路、54a 積分回路、54b 反転増幅回路、54c A/D変換回路、55 上側インク吸収体、56 下側インク吸収体、57 電極部材、62 フォトディテクタ、64 エンコーダ用基板、66 コネクタ部、68 リニアスケール、70 コントローラ、72 CPU、73 ROM、74 RAM、75 フラッシュメモリ、79 インタフェース(I/F)、80 メカフレーム、82 フラットケーブル、84 メイン基板、85 振動板、110 ユーザPC。

Claims (13)

  1. 複数のノズルを有する印刷ヘッドを利用して印刷媒体への印刷を行うインクジェット記録装置であって、
    前記印刷ヘッド内の印刷記録液に圧力を発生させるよう前記印刷ヘッドを駆動する駆動手段と、
    各ノズルから吐出された印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域と、
    前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間で所定の電位差を発生させる電位差発生手段と、
    前記印刷ヘッド側の電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、
    前記電位差発生手段により前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間に前記所定の電位差を発生させた状態で、各ノズルごとに順次印刷記録液に圧力が発生するよう前記駆動手段を制御し、前記印刷ヘッド側の電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出され得るか否かのノズル検査を行う検査実行手段と、
    を備え
    前記電気的変化検出手段は、前記印刷ヘッドのノズルプレートの電気的変化を検出する手段である、
    インクジェット記録装置。
  2. 複数のノズルを有する印刷ヘッドを利用して印刷媒体への印刷を行うインクジェット記録装置であって、
    前記印刷ヘッド内の印刷記録液に圧力を発生させるよう前記印刷ヘッドを駆動する駆動手段と、
    各ノズルから吐出された印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域と、
    前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間で所定の電位差を発生させる電位差発生手段と、
    前記印刷ヘッド側の電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、
    前記電位差発生手段により前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間に前記所定の電位差を発生させた状態で、各ノズルごとに順次印刷記録液に圧力が発生するよう前記駆動手段を制御し、前記印刷ヘッド側の電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出され得るか否かのノズル検査を行う検査実行手段と、
    印刷記録時に印刷記録液を吐出する対象となっていないノズルについて該ノズル内の印刷記録液に印刷記録液が吐出しないような微小な圧力が発生するよう前記駆動手段を制御する微小圧力発生実行手段と、
    を備え、
    前記検査実行手段は、前記ノズル検査を行っているときには前記微小圧力発生実行手段による制御を禁止する、
    インクジェット記録装置。
  3. 前記電気的変化検出手段は、前記印刷ヘッド内の印刷記録液の電気的変化を検出する手段であり、
    前記検査実行手段は、前記電位差発生手段により前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間に前記所定の電位差を発生させた状態で、各ノズルごとに順次印刷記録液に圧力が発生するよう前記駆動手段を制御し、前記印刷ヘッド内の印刷記録液の電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出され得るか否かのノズル検査を行う手段である、
    請求項に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記電気的変化検出手段は、前記印刷ヘッドのノズルプレートの電気的変化を検出する手段である、
    請求項2又は3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記電気的変化検出手段は、各ノズル内の印刷記録液が前記印刷記録受け領域に着弾するのに応じて発生する前記印刷ヘッド側の電気的変化を検出する手段である、
    請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記電気的変化検出手段は、前記印刷ヘッド上の基板又は前記印刷ヘッドを移動させるキャリッジ上の基板に設けられている、
    請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記電気的変化検出手段は、少なくとも前記印刷ヘッドの印刷記録液の電気的変化を増幅する回路を含む、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記電位差発生手段は、前記印刷記録液受け領域をグランドに接地し前記印刷ヘッド内の印刷記録液に電圧を印加する、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記電位差発生手段は、記録装置内部に引き回された低電圧レベルの電気配線の電圧を昇圧して前記印刷ヘッド内の印刷記録液に電圧を印加する回路であり前記印刷ヘッド又は前記キャリッジに設けられている、
    請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記電位差発生手段は、前記電気的変化検出手段と共に、前記印刷ヘッド上の基板又は前記印刷ヘッドを移動させるキャリッジ上の基板に設けられている、
    請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 複数のノズルを有する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッド内の印刷記録液に圧力を発生させるよう前記印刷ヘッドを駆動する駆動手段と、各ノズルから吐出された印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域と、前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間で所定の電位差を発生させる電位差発生手段と、前記印刷ヘッド側の電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、を利用してノズル検査を行う、コンピュータ・ソフトウェアによるノズル検査方法であって、
    前記電位差発生手段により前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間に前記所定の電位差を発生させた状態で、各ノズルごとに順次印刷記録液に圧力が発生するよう前記駆動手段を制御し、前記印刷ヘッド側の電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出され得るか否かのノズル検査を行い、
    前記電気的変化検出手段は、前記印刷ヘッドのノズルプレートの電気的変化を検出する手段である、
    ノズル検査方法。
  12. 複数のノズルを有する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッド内の印刷記録液に圧力を発生させるよう前記印刷ヘッドを駆動する駆動手段と、各ノズルから吐出された印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域と、前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間で所定の電位差を発生させる電位差発生手段と、前記印刷ヘッド側の電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、印刷記録時に印刷記録液を吐出する対象となっていないノズルについて該ノズル内の印刷記録液に印刷記録液が吐出しないような微小な圧力が発生するよう前記駆動手段を制御する微小圧力発生実行手段と、を利用してノズル検査を行う、コンピュータ・ソフトウェアによるノズル検査方法であって、
    前記電位差発生手段により前記印刷ヘッド内の印刷記録液と前記印刷記録液受け領域との間に前記所定の電位差を発生させた状態で、各ノズルごとに順次印刷記録液に圧力が発生するよう前記駆動手段を制御し、前記印刷ヘッド側の電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出され得るか否かのノズル検査を行い、
    前記ノズル検査を行っているときには前記微小圧力発生実行手段による制御を禁止する、
    ノズル検査方法。
  13. 請求項11又は12に記載のノズル検査方法の各ステップを1以上のコンピュータに実行させるためのプログラム。
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