JP4929678B2 - 印刷ヘッド検査装置、印刷装置、印刷ヘッド検査方法及びそのプログラム - Google Patents

印刷ヘッド検査装置、印刷装置、印刷ヘッド検査方法及びそのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、印刷ヘッド検査装置、印刷装置、印刷ヘッド検査方法及びそのプログラムに関する。
従来、印刷ヘッド検査装置としては、インクジェットプリンタの印刷ヘッドとこの印刷ヘッドに対向する位置に設けられたインク滴を受ける領域(インク受け領域)との間に所定の電位差を発生させることによりノズルから吐出されるインク滴を帯電させ、該帯電したインク滴をインク受け領域に飛翔させ、インク滴がインク受け領域に到達することにより該インク受け領域で発生する電圧変化(誘導電圧)を検出することによりノズルからインク滴が吐出されているか否かを検査するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭59−123673号公報(図5)
しかしながら、この特許文献1に記載された印刷ヘッド検査装置では、例えば、インク受け領域周辺にインク滴が付着すると、この付着したインク滴を介して電流がリークしてしまい、印刷ヘッドとインク受け領域との間に所定の電位差が生じないことがあった。このような場合には、安定した精度でインク滴の吐出検査を実行することができないことがあった。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、印刷記録液が正常に吐出するか否かのノズル検査を安定した精度で行うことができる印刷ヘッド検査装置、印刷装置、印刷ヘッド検査方法及びそのプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の印刷ヘッド検査装置は、
印刷記録液を吐出する複数のノズルを有する印刷ヘッドを検査する印刷ヘッド検査装置であって、
前記ノズルから吐出した前記印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域と、
前記ノズルから前記印刷記録液を吐出させる印刷ヘッド駆動手段と、
前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、
前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との電位差を検出する電位差検出手段と、
前記印刷記録液受け領域又は印刷ヘッドでの電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、
前記電圧印加手段に前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加させた状態で前記電位差検出手段によって検出された電位差に基づいて所定のノズル検査の実行条件を設定し、該設定した実行条件で、各ノズルから順次印刷記録液を前記印刷記録液受け領域へ吐出するよう前記印刷ヘッド駆動手段に前記印刷ヘッドを駆動させ、前記電気的変化検出手段が検出した電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出されうるか否かの前記ノズル検査を行う制御手段と、
を備えたものである。
この印刷ヘッド検査装置では、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加した状態で検出した印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じた電位差に基づいてノズル検査の実行条件を設定し、該設定した実行条件で、各ノズルから順次印刷記録液を印刷記録液受け領域へ吐出させ、印刷記録液受け領域又は印刷ヘッドで検出した電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出されうるか否かのノズル検査を行う。ここで、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加しても、例えば電流のリークなどにより印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間の電圧が、印加した電圧又はそれに近い値にならないことがある。このとき、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じた電位差が高くなると印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じる電界が強くなるため印刷記録液受け領域で発生する電気的変化が大きくなる。一方、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じた電位差が低くなると印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じる電界が弱くなるため印刷記録液受け領域で発生する電気的変化が小さくなる。つまり、印刷記録液受け領域で発生する電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出されうるか否かの判定を行うことから、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じた電位差とノズル検査の精度との間には相関関係がある。このため、本発明では、ノズル検査の実行条件を、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じた電位差に基づいて設定するのである。この結果、印刷記録液が正常に吐出するか否かのノズル検査を安定した精度で行うことができる。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記制御手段は、前記電位差検出手段によって検出された電位差が所定範囲を下回ったときには、前記ノズル検査の実行条件を検査精度を高める条件に設定してもよい。こうすれば、印刷記録液受け領域で発生する電気的変化が小さくなるときには検査精度を高める条件に設定するため、ノズル検査を安定した精度で効率よく行うことができる。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記制御手段は、前記ノズル検査の実行前に前記電位差検出手段によって検出された電位差が所定範囲を下回ったときには、該検出された電位差に基づいて今回以降に実行する前記ノズル検査の実行条件を設定してもよい。電位差が所定範囲を下回っているときには、正常に印刷記録液を吐出しているノズルが正常に吐出していないと誤検査される可能性があるが、事前に電位差に基づいて実行条件を設定するため、今回以降のノズル検査を安定した精度で行うことができる。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記制御手段は、通常の実行条件で前記ノズル検査を開始したあと前記電位差検出手段によって検出された電位差が所定範囲を下回ったときには、該検出された電位差に基づいて次回以降に実行する前記ノズル検査の実行条件を設定してもよい。電位差が所定範囲を下回っているときには、正常に印刷記録液を吐出しているノズルが正常に吐出していないと誤検査された可能性があるが、ノズル検査の実行後に電位差に基づいて次回以降の実行条件を設定するため、次回のノズル検査を安定した精度で行うことができる。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記制御手段は、前記ノズル検査の実行条件を前記電位差検出手段によって検出された電位差に基づいて設定するに際して、前記ノズル検査の検査回数を前記実行条件として設定し、該設定した検査回数を上限として前記ノズル検査を行ってもよい。ここで、ノズルから正常に印刷記録液を吐出しない場合は、もともと電気的変化が検出されないため、正常に印刷記録液を吐出しないノズルが正常に吐出すると誤検査されることは少ないが、ノズルから正常に印刷記録液を吐出する場合は、電位差の変化により電気的変化が小さく検出されることがあるため、正常に印刷記録液を吐出しているノズルが正常に吐出していないと誤検査される場合が多い。このように、正常に印刷記録液を吐出しているノズルが正常に吐出していないと誤検査されることがあるが、ノズル検査を繰り返し行うことにより正常に吐出したと正しく判定されるようになる。したがって、検査回数を設定することによりノズル検査を安定した精度で行うことができる。なお、この検査回数を通常よりも多くすることが上述した検査精度を高める条件に該当する。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記制御手段は、前記電位差検出手段によって検出された電位差が低くなるほど多くなる傾向に前記ノズル検査の検査回数を設定してもよい。こうすれば、ノズル検査を繰り返し行うことにより正常に吐出したと正しく判定されやすいようノズル検査の検査回数を設定するため、一層安定したノズル検査を行うことができる。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記制御手段は、前記ノズル検査の実行により前記印刷記録液を正常に吐出しない再検査対象ノズルが存在する検査結果を得たときには、前記実行条件として設定した前記ノズル検査の検査回数を上限として該再検査対象ノズルについて前記ノズル検査を行ってもよい。こうすれば、再検査対象ノズルについて再検査するため、すべてのノズルを再検査する場合に比べて印刷記録液の消費を抑えることができるし、検査に要する時間を短くすることができる。ここで「再検査対象ノズル」は、1つのノズルとしてもよいし複数のノズル(例えばノズル列など)としてもよい。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記制御手段は、前記ノズル検査の実行により前記印刷記録液を正常に吐出しない再検査対象ノズルが存在する検査結果を得たあと実行した前記ノズル検査で該再検査対象ノズルが前記印刷記録液を正常に吐出する検査結果を得たときには、該印刷記録液を正常に吐出する検査結果が得られた再検査対象ノズルについては前記設定した前記ノズル検査の検査回数が残っていても前記ノズル検査を行わないものとしてもよい。こうすれば、設定されたすべての検査回数を再検査する場合に比べて印刷記録液の消費を抑えることができるし、検査に要する時間を短くすることができる。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記制御手段は、前記ノズル検査の検査回数を設定したあと実行した前記ノズル検査で、すべての前記ノズルが前記印刷記録液を正常に吐出する検査結果を得たときには、前記設定した前記ノズル検査の検査回数が残っていても前記ノズル検査を行わないものとしてもよい。こうすれば、本来、正常に印刷記録液を吐出しないノズルが正常に吐出したと誤検査される可能性は低いことから、すべてのノズルが印刷記録液を正常に吐出する検査結果を得たときには、検査を行わないことにより、すべての検査回数を行う場合に比べて印刷記録液の消費を抑えることができるし、検査に要する時間を短くすることができる。
本発明の印刷ヘッド検査装置において、前記制御手段は、前記電位差検出手段によって検出された電位差に基づいて前記ノズル検査の実行条件を設定するに際して、前記ノズル検査の印刷記録液の吐出量及び吐出が正常に行われたか否かを判定するのに用いる閾値のうち少なくとも一方を前記実行条件として設定してもよい。ここで、帯電した印刷記録液が印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じた電界を通過するため、印刷記録液の吐出量が多くなるとインク受け領域での電気的変化が大きくなり、印刷記録液の吐出量が少なくなるとインク受け領域での電気的変化が小さくなる。つまり、印刷記録液の吐出量と印刷記録液受け領域で生じる電気的変化との間には相関関係がある。また、ノズル検査に用いる閾値と印刷記録液受け領域又は印刷ヘッドでの電気的変化とによりノズルから印刷記録液の吐出が正常に行われたか否かを判定するため、該閾値とノズル検査の検査結果とは相関関係がある。したがって、印刷記録液の吐出量やノズル検査に用いる閾値などのうち少なくとも一方を実行条件とすることにより、ノズル検査を安定した精度で行うことができる。なお、この閾値を通常よりも小さくすること及び印刷記録液の吐出量を通常よりも多くすることが上述した検査精度を高める条件に該当する。このとき、前記制御手段は、前記ノズル検査の印刷記録液の吐出量を前記実行条件として設定するに際して、前記電位差検出手段によって検出された電位差が低くなるほど多くなる傾向に前記ノズル検査のインク吐出量を設定してもよい。こうすれば、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との電位差が低くても印刷記録液受け領域又は印刷ヘッドでの電気的変化が大きくなるため、ノズル検査を一層安定した精度で行うことができる。このとき、前記制御手段は、複数の前記印刷記録液の液滴を前記ノズルから前記印刷記録液受け領域へ向かって吐出することに起因して生じる前記電気的変化を前記電気的変化検出手段が積分して電気的変化を増幅する際の該印刷記録液の吐出数を、前記印刷記録液の吐出量として設定してもよい。1回にノズルから吐出可能な印刷記録液の量には制限があることから、積分して大きな電気的変化とする際の印刷記録液の吐出数を用いて印刷記録液の吐出量を設定することにより、比較的容易に印刷記録液の吐出量を制御することができる。なお、この印刷記録液の吐出数を通常よりも多くすることが上述した検査精度を高める条件に該当する。あるいは、前記制御手段は、前記ノズル検査の前記閾値を前記実行条件として設定するに際して、前記電位差検出手段によって検出された電位差が低くなるほど低くなる傾向に前記ノズル検査の閾値を設定してもよい。こうすれば、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との電位差が低くて印刷記録液受け領域又は印刷ヘッドでの電気的変化が小さくなるときには、それに合わせて正常に印刷記録液を吐出していると判定されやすいようにするため、ノズル検査を一層安定した精度で行うことができる。なお、前記ノズル検査の前記閾値を前記実行条件として設定する場合、前記電位差検出手段によって検出された電位差の絶対値が低くなると前記ノズル検査の閾値の絶対値が低くなる傾向に設定してもよい。
本発明の印刷装置は、前記印刷記録液を吐出する複数のノズルを有する印刷ヘッドと、上述したいずれかに記載の印刷ヘッド検査装置と、を備えたものである。本発明の印刷ヘッド検査装置は、上述したように印刷記録液が正常に吐出するか否かのノズル検査を安定した精度で行うことができるものであるから、これを備えた印刷装置も同様の効果が得られる。
本発明の印刷ヘッド検査方法は、
印刷記録液を吐出する複数のノズルを有する印刷ヘッドを、前記ノズルから吐出した前記印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域を利用して検査する印刷ヘッド検査方法であって、
(a)前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加させた状態で前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との電位差を検出するステップと、
(b)前記ステップ(a)で検出された電位差に基づいて所定のノズル検査の実行条件を設定するステップと、
(c)前記ステップ(b)で設定した実行条件で、各ノズルから順次印刷記録液を前記印刷記録液受け領域へ吐出させたときの前記印刷記録液受け領域又は前記印刷ヘッドでの電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出されうるか否かの前記ノズル検査を行うステップと、
を含むものである。
この印刷ヘッド検査方法では、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加した状態で検出した印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じた電位差に基づいてノズル検査の実行条件を設定し、該設定した実行条件で、各ノズルから順次印刷記録液を印刷記録液受け領域へ吐出させ、印刷記録液受け領域又は印刷ヘッドで検出した電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出されうるか否かのノズル検査を行う。ここで、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加しても、例えば電流のリークなどにより印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間の電圧が、印加した電圧又はそれに近い値にならないことがある。このとき、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じた電位差が高くなると印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じる電界が強くなるため印刷記録液受け領域で発生する電気的変化が大きくなる。一方、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じた電位差が低くなると印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じる電界が弱くなるため印刷記録液受け領域で発生する電気的変化が小さくなる。つまり、印刷記録液受け領域で発生する電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出されうるか否かの判定を行うことから、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じた電位差とノズル検査の精度との間には相関関係がある。このため、本発明では、ノズル検査の実行条件を、印刷ヘッドと印刷記録液受け領域との間に生じた電位差に基づいて設定するのである。この結果、印刷記録液が正常に吐出するか否かのノズル検査を安定した精度で行うことができる。なお、この印刷ヘッド検査方法において、上述した印刷ヘッド検査装置の種々の態様を採用してもよいし、また、上述した印刷ヘッド検査装置の各機能を実現するようなステップを追加してもよい。
本発明のプログラムは、上述した印刷ヘッド検査方法の各ステップを1又は複数のコンピュータに実現させるためのものである。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(例えばハードディスク、ROM、FD、CD、DVDなど)に記録されていてもよいし、伝送媒体(インターネットやLANなどの通信網)を介してあるコンピュータから別のコンピュータへ配信されてもよいし、その他どのような形で授受されてもよい。このプログラムを一つのコンピュータに実行させるか又は複数のコンピュータに各ステップを分担して実行させれば、上述した印刷ヘッド検査方法の各ステップが実行されるため、該印刷ヘッド検査方法と同様の作用効果が得られる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である印刷ヘッド検査装置50を含むインクジェットプリンタ20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、印刷ヘッド24の説明図であり、図3は、紙送り機構31の説明図であり、図4は、印刷ヘッド検査装置50の構成の概略を示す構成図である。
本実施形態のインクジェットプリンタ20は、図1に示すように、印刷ヘッド24やキャリッジ22などにより構成されるプリンタ機構21と、駆動モータ33により駆動される紙送りローラ35を含む紙送り機構31と、プラテン44の右端近傍に形成されたキャップ装置40と、プラテン44上のフラッシング領域42の隣りに形成され印刷ヘッド24からインク滴が正常に吐出するか否かを検査する印刷ヘッド検査装置50と、インクジェットプリンタ20全体をコントロールするコントローラ70とを備えている。
プリンタ機構21は、キャリッジベルト32とキャリッジモータ34とによりガイド28に沿って左右に往復動するキャリッジ22と、このキャリッジ22に搭載されイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色のインクを個別に収容したインクカートリッジ26と、各インクカートリッジ26から供給された各インクに圧力をかける印刷ヘッド24と、この印刷ヘッド24で加圧されたインク滴を記録紙Sに吐出する出射孔としてのノズル23と、印刷中の記録紙Sを支持する支持部材としてのプラテン44とを備えている。キャリッジ22の近傍には、キャリッジ22の位置を検出するリニア式エンコーダ25が配置されており、このリニア式エンコーダ25を用いてキャリッジ22のポジションが管理可能となっている。インクカートリッジ26は、図示しないが、溶媒としての水に着色剤としての染料又は顔料を含有したシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)などの印刷用に用いるインクを各々収納する容器として構成されており、キャリッジ22に着脱可能に装着されている。また、プラテン44の印刷可能領域を外れた左端には、フラッシング領域42が形成されている。このフラッシング領域42は、ノズル23の先端でインクが乾燥して固化するのを防止するために定期的又は所定のタイミングで印刷データとは無関係にインク滴を吐出させる、いわゆるフラッシング動作を行うときに利用される。
ここで、プリンタ機構21の多くの構成要素(キャリッジ22など)については周知であるためその詳細な説明を省略し、以下に本発明と関連性の高い印刷ヘッド24について説明する。印刷ヘッド24には、図2に示すように、シアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)及びブラック(K)の各色のインクを吐出する複数のノズル23を配列したノズル列43が設けられている。なお、ここでは、すべてのノズルをノズル23と総称し、すべてのノズル列をノズル列43と総称し、シアンのノズル及びノズル列をノズル23C及びノズル列43C、マゼンタのノズル及びノズル列をノズル23M及びノズル列43M、イエローのノズル及びノズル列をノズル23Y及びノズル列43Y、ブラックのノズル及びノズル列をノズル23K及びノズル列43Kと称する。以下ノズル23Kを用いて説明する。この印刷ヘッド24では、180個のノズル23Kが記録紙Sの搬送方向に沿って配列してノズル列43Kを構成している。ノズル23Kには、インク滴を吐出するための駆動素子として圧電素子48が設けられており、この圧電素子48に電圧をかけることによりこの圧電素子48を変形させてインクを加圧しノズル23Kから吐出する。
この印刷ヘッド24は、各ノズル23Kをそれぞれ駆動する複数の圧電素子48に対応して設けられた複数のマスク回路47を備えている。マスク回路47には、コントローラ70で生成された原信号ODRVや印刷信号PRTnが入力される。なお、印刷信号PRTnの末尾のnはノズル列に含まれるノズルを特定するための番号であり、本実施形態ではノズル列は180個のノズルからなるため、nは1から180のいずれかの整数値となる。この原信号ODRVは、一画素分の区間内(キャリッジ22が一画素の間隔を横切る時間内)において、図2下部に示すように、第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3との3つの駆動波形からなっている。この3つの駆動波形を繰り返し単位とする原信号ODRVを、本実施形態では1セグメントと称する。マスク回路47は、原信号ODRVや印刷信号PRTnが入力されると、これらの信号に基づいて第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3とのうち必要なパルスを駆動信号DRVn(nの意味するところは印刷信号PRTnのnと同じ)としてノズル23Kの圧電素子48に向けて出力する。具体的には、マスク回路47から圧電素子48に第1パルスP1のみが出力されると、ノズル23Kから1ショットのインク滴が吐出され、記録紙Sには小さいサイズのドット(小ドット)が形成される。また、第1パルスP1と第2パルスP2とが圧電素子48に出力されると、ノズル23Kから2ショットのインク滴が吐出され、記録紙Sには中サイズのドット(中ドット)が形成される。また、第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3とが圧電素子48に出力されると、ノズル23Kから3ショットのインク滴が吐出され、記録紙Sには大きいサイズのドット(大ドット)が形成される。このように、インクジェットプリンタ20では、一画素区間において吐出するインク量を調整することにより3種類のサイズのドットを形成することが可能である。なお、他の色のノズル23C,23M,23Yやノズル列43C,43M,43Yについても上記ノズル23Kやノズル列43Kと同様である。また、印刷ヘッド24は、ここでは圧電素子48を変形させてインクを加圧する方式を採用しているが、発熱抵抗体(例えばヒータなど)に電圧をかけインクを加熱して発生した気泡によりインクを加圧する方式を採用してもよい。
紙送り機構31は、図3に示すように、給紙トレイ14に載置された記録紙Sを挿入する記録紙挿入口18と、給紙トレイ14に載置された記録紙Sを印刷ヘッド24に供給する給紙ローラ36と、印刷ヘッド24へ記録紙Sやロール紙を搬送する紙送りローラ35と、印刷後の記録紙Sを排紙する排紙ローラ37とを備えている。給紙ローラ36、紙送りローラ35及び排紙ローラ37は、図示しないギヤ機構を介して駆動モータ33(図1参照)により駆動される。なお、給紙ローラ36の回転駆動力と図示しない分離パッドの摩擦抵抗とによって、複数の記録紙Sが一度に給紙されることを防いでいる。図1において、記録紙Sの搬送方向は奥側から手前に向かう方向であり、印刷ヘッド24と共に移動するキャリッジ22の移動方向は記録紙Sの搬送方向と直交する方向(主走査方向)である。
印刷ヘッド検査装置50は、図4に示すように、印刷ヘッド24のノズル23から飛翔したインク滴が着弾可能な検査ボックス51と、検査ボックス51内に設けられたインク受け領域52と、インク受け領域52と印刷ヘッド24との間に電圧を印加する電圧印加回路53と、インク受け領域52で生じる電圧を検出する電圧検出回路54と、インク受け領域52と印刷ヘッド24との間の電位差を検出する電圧計58とを備えている。検査ボックス51は、プラテン44の印刷可能領域から左側に外れた位置に設けられ、略直方体で上部が開口した筐体である。インク受け領域52は、検査ボックス51の中に設けられ、インク滴が直接着弾する上側インク吸収体55と、この上側インク吸収体55に着弾したあと下方に透過してきたインク滴を吸収する下側インク吸収体56と、上側インク吸収体55と下側インク吸収体56との間に配置されたメッシュ状の電極部材57とにより構成されている。上側インク吸収体55は、電極部材57と同電位となるように導電性を有するスポンジによって作製されている。このスポンジは、着弾したインク滴が速やかに下方に移動可能な透過性の高いものであり、ここではエステル系ウレタンスポンジ(商品名:エバーライトSK−E,ブリジストン(株)製)が用いられている。インク受け領域52は、上側インク吸収体55の表面に相当する。下側インク吸収体56は、上側インク吸収体55に比べてインクの保持力が高いものであり、フェルトなどの不織布によって作製されており、ここでは不織布(商品名:キノクロス、王子キノクロス(株)製)が用いられている。電極部材57は、ステンレス(例えばSUS)製の金属からなる格子状のメッシュとして形成されている。このため、上側インク吸収体55に一旦吸収されたインクは格子状の電極部材57の隙間を通って下側インク吸収体56に吸収・保持される。インク受け領域52の搬送方向の長さは、ノズル列43よりも長くなるよう設計されている。
電圧印加回路53は、電極部材57が正極、印刷ヘッド24が負極となるように直流電源(例えば400V)と抵抗素子(例えば1MΩ)とを介して両者を電気的に接続している。ここで、電極部材57は、導電性を有する上側インク吸収体55と接触しているため、上側インク吸収体55の表面すなわちインク受け領域52も電極部材57と同電位となる。この電圧印加回路53は、回路の開閉を行うスイッチSWを有しており、このスイッチSWは後述するヘッド検査ルーチンの実行時にオンにされるが、その他の場合にはオフにされる。電圧検出回路54は、インク受け領域52の電圧と同視される電極部材57の電圧を検出するように接続され、電極部材57の電圧信号を積分して出力する積分回路54aと、この積分回路54aから出力された信号を反転増幅して出力する反転増幅回路54bと、この反転増幅回路54bから出力された信号をA/D変換してコントローラへ出力するA/D変換回路54cとを備えている。積分回路54aは、1つのインク滴の飛翔・着弾による電圧変化が小さいことから、同一のノズル23から吐出された複数のインク滴の飛翔・着弾による電圧変化を積分することにより大きな電圧変化として出力するものである。反転増幅回路54bは、電圧変化の正負を反転させると共に回路構成によって決まる所定の増幅率で積分回路から出力された信号を増幅して出力するものである。A/D変換回路54cは、反転増幅回路54bから出力されたアナログ信号をディジタル信号に変換してコントローラ70に出力するものである。電圧計58は、電圧印加回路53により印刷ヘッド24とインク受け領域52とに電圧を印加した状態で、実際に印刷ヘッド24とインク受け領域52との間に生じている電位差を検出し確認するものである。
キャップ装置40は、図1に示すように、印刷休止中などにノズル23が乾燥するのを防止するためにノズル23を封止するときに利用されるものである。このキャップ装置40は、印刷ヘッド24がキャリッジ22と共に右端(ホームポジションという)まで移動したときに該印刷ヘッド24のノズル形成面を覆うように作動される。また、キャップ装置40には、図示しない吸引ポンプが接続されている。そして、例えば印刷ヘッド検査装置50でノズルのインク詰まりが検出されたときなど、必要に応じて、キャップ装置40で封止された印刷ヘッド24のノズル形成面に吸引ポンプの負圧を作用させてノズル23から詰まったインクを吸引排出させる。この吸引排出された廃インクは、図示しない廃液タンクに溜められる。なお、キャップ装置40や、キャリッジ22、プラテン44などの構成物は、メカフレーム16(図1参照)を介してグランドに接地されている。
コントローラ70は、図1に示すように、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、各種処理プログラムを記憶したROM73と、一時的にデータを記憶したりデータを保存したりするRAM74と、外部機器との情報のやり取りを行うインタフェース(I/F)79と、図示しない入出力ポートとを備えている。なお、ROM73には、後述するメインルーチンや、印刷処理ルーチン、ヘッド検査ルーチンなどの各処理プログラムが記憶されている。RAM74には、印刷バッファ領域が設けられており、この印刷バッファにユーザPC10からインタフェース(I/F)79を介して送られてきた印刷データが記憶される。このコントローラ70には、印刷ヘッド検査装置50の電圧検出回路54や電圧計58から出力された電圧信号やリニア式エンコーダ25からのポジション信号などが入力ポートを介して入力される。また、コントローラ70からは、印刷ヘッド検査装置50への制御信号や印刷ヘッド24への駆動信号、駆動モータ33への駆動信号、キャップ装置40への信号などが出力ポートを介して出力される。
次に、こうして構成された本実施形態のインクジェットプリンタ20の動作について説明する。ここでは、まず、メインルーチンの動作について説明する。図5は、コントローラ70のCPU72により実行されるメインルーチンのフローチャートである。このルーチンは、ROM73に記憶され、インクジェットプリンタ20の電源がオンされたあと所定のタイミングごとに(例えば数msecごとに)CPU72により実行される。このルーチンが開始されると、CPU72は、まず、印刷待ち状態の印刷データが存在するか否かを判定する(ステップS100)。ここでは、ユーザPC10から受信した印刷データは、RAM74に形成された印刷バッファ領域に格納されて印刷待ち状態の印刷データとなるため、印刷データを受信したときに印刷中の場合だけでなく直ちに印刷可能な場合であっても印刷待ち状態の印刷データとなる。そして、ステップS100で印刷待ち状態の印刷データが存在しないときには、そのままこのルーチンを終了する。一方、ステップS100で、印刷待ち状態の印刷データが存在したときには、ヘッド検査ルーチンを実行する(ステップS110)。
ここで、ヘッド検査ルーチンについて説明する。このルーチンは、図6に示すように、印刷ヘッド24に配置されたすべてのノズル23の詰まりの有無を検査する本発明の中核をなすノズル検査処理を含む処理であり、ROM73に記憶されている。このルーチンが開始されると、CPU72は、電圧印加回路53のスイッチSWをオンし(ステップS200)、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回っているか否かを判定する(ステップS210)。ここで、このヘッド検査ルーチンなどでノズル23から吐出したインクが例えば検査ボックス51の壁面やプラテン44の表面などに付着すると、インクが導電性を有していることからインク受け領域52から電流のリークが発生し、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の電圧が低下することがある。このインクの付着によるインク受け領域52からの電流のリークなどによる電圧の低下をここでは判定するのである。通常電圧範囲は、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間に所定の電圧が印加されたときにこれらの間に通常生じる電圧の範囲であり、例えば、電圧印加回路53により印刷ヘッド24とインク受け領域52との間に印加される印加電圧の8割以上などに設定してもよい。なお、本実施形態では、電圧印加回路53が十分大きな抵抗を介して接続されプラテン44などがグランドに接地されているため、リークしたとしてもその電流は微弱なものであり、安全性は確保されている。
ステップS210で電圧の低下がないと判定されたときには、ステップS230〜S310のノズル検査処理を実行する。具体的には、CPU72は、今回の検査位置、つまりノズル23からインクを吐出するインク受け領域52の位置を取得する(ステップS230)。ここでは、検査でのインクの吐出によりインク受け領域52の表面にインクに含まれる固形物が堆積することがあるため、検査ごとに検査位置を変更するように設定されている。図7は、印刷ヘッド検査処理における検査位置の説明図である。図7では複数の検査位置p1,p2,p3,p4が設定され、1回の検査においては、検査位置の違いによる誘導電圧の検出値のばらつきが生じないように、各ノズル列43で同じ検査位置にインクを吐出するよう設定されている。また、ある検査位置だけにインクの固形分が堆積し過ぎないように、次回の検査位置は今回の検査位置とは別の位置にインクを吐出するように設定されている。
続いて、キャリッジモータ34を駆動して、印刷ヘッド24のノズル列43のうち検査対象となるノズル列43が検査位置に対向するようにキャリッジ22を移動し(ステップS240)、検査対象となるノズル列43のうち1つのノズル23のマスク回路47及び圧電素子48(図2参照)を介してそのノズル23から帯電したインク滴を吐出させる(ステップS250)。ここでは、検査対象のノズル23は、検査開始時にはノズル列43Yに含まれるノズル番号n=1のノズル23Yから吐出するよう設定されている。そして、負に帯電したインク滴がノズル23から飛翔してインク受け領域52に着弾するまでにインク受け領域52の電圧が変化する。
ここで、帯電したインク滴が印刷ヘッド24のノズル23から飛翔してインク受け領域52の上側インク吸収体55に至る場合の電極部材57における電圧の推移について図8に基づいて説明する。図8は静電誘導によって誘導電圧が生じる原理の説明図である。このインク受け領域52での電圧の変化の原因は、以下の説明内容によるものと推察される。図8(a)に示すように、印刷ヘッド24でノズル23から飛翔する前のインク滴は電圧印加回路53によって負に帯電している。このため、図8(b)に示すように、この負に帯電したインク滴がノズル23から飛翔して上側インク吸収体55へ近づくにつれ、静電誘導によって上側インク吸収体55の表面には正電荷が増加する。この結果、印刷ヘッド24と電極部材57との間の電圧は、静電誘導によって生じる誘導電圧により当初の電圧値よりも高くなる。その後、図8(c)に示すように、負に帯電したインク滴が上側インク吸収体55に達すると、インク滴の負電荷により上側インク吸収体55の正電荷が中和される。この結果、印刷ヘッド24と電極部材57との間の電圧は当初の電圧値を下回る。その後、印刷ヘッド24と電極部材57との間の電圧は当初の電圧値に戻る。このときの出力信号の振幅は、印刷ヘッド24から上側インク吸収体55(インク受け領域52)までの距離に依存するほか、飛翔するインク滴の有無や数、その大きさにも依存する。このため、ノズル23が詰まってインク滴が飛翔しなかったりインク滴が所定の大きさより小さかったりしたときには、出力信号の振幅が通常時に比べて小さくなるため、出力信号の振幅に基づいてノズル23の詰まりの有無を判定することができる。本実施形態では、インク滴が所定の大きさであっても1ショット分のインク滴による出力信号の振幅が小さいことから、インク吐出数は、24ショットに設定されている。この吐出数では、駆動波形を表す1セグメントの第1〜第3パルスP1,P2,P3のすべてを出力する操作を8回行うことにより24ショット分のインク滴を吐出する。これにより、出力信号は24ショット分のインク滴による積分値となるため、電圧検出回路54からは十分大きな出力波形が得られる。なお、電圧検出回路54から出力される信号は、反転増幅回路54bを経由することから振幅の向きが逆転する(図8参照)。
さて、ステップS250で検査対象となるノズル列43のうちの1つのノズル23のマスク回路47や圧電素子48を介してそのノズル23から帯電したインク滴を吐出させたあと、電圧検出回路54から出力された出力電圧Vopの極大値が閾値Vthr以上か否かを判定する(ステップS260)。この閾値Vthrは、設定された吐出数(24ショット分)のインクが正常に吐出されたときの出力電圧Vop(ピーク値)が超えるように、また設定された吐出数のインクが正常に吐出されなかったときにはノイズ等によって超えてしまうことのないように、経験的に定められた値である。ステップS260で出力電圧Vopが閾値Vthr未満だったときには、今回のノズル23に詰まりなどの異常が生じているとみなし、そのノズル23を特定する情報(例えばどのノズル列の何番目のノズルかを示す情報)をRAM74の所定領域に記憶する(ステップS270)。
このステップS270のあと又はステップS260で出力電圧Vopが閾値Vthr以上のとき(つまり今回のノズル23が正常だったとき)、現在検査中のノズル列43に含まれるすべてのノズル23について検査処理を行ったか否かを判定し(ステップS280)、現在検査中のノズル列に未検査のノズル23があるときには、検査対象となるノズル23を未検査のものに更新し(ステップS290)、その後再びステップS250〜S290の処理を行う。一方、ステップS280で現在検査中のノズル列に含まれるすべてのノズル23について検査を行ったときには、印刷ヘッド24に含まれるすべてのノズル列43について検査を行ったか否かを判定し(ステップS300)、未検査のノズル列43が存在するときには、検査対象となるノズル列43を未検査のノズル列43に更新し(ステップS310)、その後再びステップS240〜S310の処理を行う。つまり、ステップS210で実測電圧Vsuが低下していない場合のステップS230〜S310の処理では、印刷ヘッド24を検査位置上に移動したのち各ノズル列43に含まれているすべてのノズル23からインクを吐出させてインク受け領域52で発生した電圧値に基づいてノズル23からインクが吐出されているか否かの判定を行うのである。
一方、ステップS300で印刷ヘッド24に含まれるすべてのノズル列43について検査を行ったときには、CPU72は、今回のノズル検査で異常が発生しているノズル23があるか否かをRAM74の所定領域の記憶内容に基づいて判定し(ステップS320)、今回のノズル検査で異常が発生しているノズル23がないときには、CPU72は、RAM74に記憶された異常が生じたノズル23の情報をクリアすると共に再検査回数設定フラグFを値0にセットする(ステップS390)。このステップS390の処理は、ノズル検査処理(ステップS230〜S310の処理)の検査回数を設定したあと行われる処理であり、今回のノズル検査処理ですべてのノズルが正常にインクを吐出している検査結果を得たときには、前回以前のノズル検査でRAM74に記憶された異常が生じたノズル23の情報をクリアするものである。ここでは、異常が生じたノズル23がなく、再検査回数設定フラグFが値0にセットされている状態のときには、CPU72は、このステップS390の処理を省略するよう設定されている。続いて、CPU72は、ステップS400で電圧印加回路53のスイッチSWをオフし、このヘッド検査ルーチンを終了する。
一方、ステップS320で今回のノズル検査で異常が発生しているノズル23があるときには、CPU72は、再検査回数設定フラグFが1にセットされているか否かを判定する(ステップS330)。この再検査回数設定フラグFは、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回り、検査精度を確保するためノズル検査の検査回数やインク吐出数が設定されたときに値1にセットされるフラグであり、初期値は値0である。再検査回数設定フラグFが値0にセットされているときには、CPU72は、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回っているか否かを判定する(ステップS340)。実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回っていないと判定されさときには、電圧印加回路53のスイッチSWをオフし(ステップS400)、このヘッド検査ルーチンを終了する。つまり、ノズル検査の開始時及び終了時において実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回らなかったときには、ノズル検査処理を1回実行してこのルーチンを終了する。
一方、ステップS340で印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回っているときには、実測電圧Vsuに基づいてノズル検査処理の実行条件を検査精度を高める条件に設定すると共に再検査回数設定フラグFを値1にセットする(ステップS350)。ここでは、ノズル検査処理の実行条件として検査回数とインク吐出数とを設定するよう定められている。この検査回数は、図9に示した検査回数設定マップ73aを用いて実測電圧Vsuに対応する値に設定し、インク吐出数は、図10に示したインク吐出数設定マップ73bを用いて実測電圧Vsuに対応する値に設定する。図9は、検査回数設定マップ73aの説明図であり、図10は、インク吐出数設定マップ73bの説明図である。検査回数設定マップ73a及びインク吐出数設定マップ73bは、通常電圧範囲を下回ったときの実測電圧Vsuと、その実測電圧Vsuでの正常にインクを吐出したノズル23がインクを吐出できない異常が生じたノズル23に判定されない検査回数及びインク吐出数との関係を経験上求め、該求めた関係に基づいてそれぞれ定められ、ROM73に記憶されている。検査回数設定マップ73aは、通常電圧範囲を下回り、実測電圧Vsuが低くなるほど多くなる傾向に検査回数が定められている。また、インク吐出数設定マップ73bは、通常電圧範囲を下回り、実測電圧Vsuが低くなるほど多くなる傾向にインク吐出数が定められている。すなわち、実測電圧Vsuが低下すると、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の電界強度が弱まるため、インク滴がインク受け領域52へ到達する際にインク受け領域52で生じる出力電圧Vopが小さくなる。このため、出力電圧Vopのレベルが閾値Vthrを超えない場合が生じやすくなることから、正常にインクを吐出したノズル23が異常の生じたものに判定されないよう、ノズル検査処理の実行条件として検査回数を多くすると共にインク吐出数を多くして再検査を実行することにより検査精度の低下を抑制するのである。なお、ここでは、検査回数設定マップ73aとインク吐出数設定マップ73bとには、ノズル検査の実行条件を設定することによりノズル検査の精度を確保可能な精度確保範囲が定められており、この精度確保範囲を下回ったときには、正しい検査結果を得ることができない旨のメッセージを図示しない操作パネルのディスプレイに表示させ、このルーチンを終了するよう設定されている。
ステップS350でノズル検査の実行条件を設定し再検査回数設定フラグFを値1にセットしたあと、CPU72は、上述したステップS230〜S310の処理を実行する。すなわち、印刷ヘッド24を検査位置へ移動し、各ノズル列43に含まれる検査対象ノズル23から設定されたインク吐出数のインクを吐出させてインク受け領域52で発生した出力電圧Vopを検出し、出力電圧Vopが閾値Vthrを超えたか否かに基づいてノズル23からインクが吐出されているか否かの判定を行い、異常が生じたノズル23の情報をRAM74へ記憶させる。ここで、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回った状態で実行したノズル検査では、異常が生じていると判定されたものが誤検査である可能性があるため、異常が生じたノズル23を再検査対象ノズルとしてRAM74に記憶する。また、今回のノズル検査処理が2回目以降の処理、つまり異常が生じたノズル23を検出したあとの処理であるときには、再検査対象ノズル23としてRAM74に記憶されたものをステップS250やS290で検査対象ノズルとするよう設定されている。つまり、2回目以降のノズル検査処理では、今回異常が生じたものと判定されたノズル23のみを次回再検査するのである。このとき、2回目以降のノズル検査処理で、1回でも正常にインクが吐出されていると判定された再検査対象ノズルについては、RAM74に記憶されたそのノズル23を特定する情報をクリアするよう設定されている(後述ステップS370)。したがって、ノズル検査処理を実行するたびに正常にインクを吐出していると判定された再検査対象ノズルは、検査対象ノズルから除外されていくのである。
続いて、ステップS320で今回の検査で異常が生じたノズル23がないときには、ステップS390で、RAM74に記憶された異常が生じたノズル23の情報をクリアすると共に再検査回数設定フラグFを値0にセットし、ステップS400で電圧印加回路53をオフしてこのルーチンを終了し、異常が生じたノズル23があるときにはステップS330で再検査回数設定フラグFが値1であるか否かを判定する。再検査回数設定フラグFが値1であるときには、現在の検査の実行回数がステップS350で設定した検査回数未満か否かを判定する(ステップS360)。ここで、現在の実行回数が検査回数未満であるか否かの判定は、ノズル検査の実行回数をコントローラ70に設けられた図示しないカウンタによりカウントし該カウント値を用いて判定するものとした。
ステップS360で現在の検査の実行回数が設定した検査回数未満であるときには、CPU72は、ステップS230〜S330、S360の処理を実行する。このとき、ステップS320で今回のノズル検査処理で異常が生じたノズル23がないと判定されたときには、ステップS390で、前回以前のノズル検査処理でRAM74に記憶された再検査対象ノズルの情報をクリアすると共に再検査回数設定フラグFを値0にセットする。つまり、検査回数に残りがあっても、すべてのノズル23が正常にインクを吐出していると判定したときには、異常ノズルは存在しないものとみなし、以降のノズル検査処理を省略するのである。これは、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の実測電圧Vsuが低下した場合には、インク受け領域52で検出される出力電圧Vopが小さくなるため、正常にインクを吐出しないノズル23が正常にインクを吐出すると誤検査されることは稀であることによる。
一方、ステップS320で今回のノズル検査処理で異常が生じたノズル23があると判定され、ステップS360で現在の検査の実行回数が設定した検査回数以上であるときには、CPU72は、設定した検査回数の検査を行ったすべてのノズル検査処理で異常が生じたと判定されたノズル23を、詰まりなどの異常が生じているものとして異常ノズルに確定し、そのノズル23を特定する情報をRAM74の所定領域に記憶する(ステップS370)。このとき、2回目以降のノズル検査処理で、1回でも正常にインクが吐出されていると判定された再検査対象ノズルについては、異常ノズルと判定したのが誤検査だったものとみなし、RAM74に記憶されたそのノズル23を特定する情報をクリアする。続いて、CPU72は、再検査回数設定フラグFを値0にセットし(ステップS380)、電圧印加回路53のスイッチSWをオフし(ステップS400)、このルーチンを終了する。このように、設定された検査回数のノズル検査を実行しても、すべてのノズル検査で異常が生じたものと判定されたときには、そのノズル23を異常ノズルとしてRAM74に記憶させる。このように、ノズル検査処理の実行後に実測電圧Vsuが低下しているときには、検査の精度を確保可能な次回の条件を設定しノズル検査処理を実行するのである。
一方、ステップS210で印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の実測電圧Vsuが低下しているときには、実測電圧Vsuに基づいてノズル検査処理の実行条件として検査回数とインク吐出数を設定すると共に再検査回数設定フラグFを値1にセットする(ステップS220)。ここでは、ステップS350と同様に、検査回数設定マップ73a及びインク吐出数設定マップ73bを用いてノズル検査の検査回数とインク吐出数を設定する。なお、ステップS210では、この検査回数は、これから行う今回のノズル検査を除いた回数が設定される。そして、CPU72は、上述したステップS230〜S330,S360〜S400の処理を実行する。すなわち、印刷ヘッド24を検査位置へ移動し、各ノズル列43に含まれる検査対象ノズル23から設定されたインク吐出数のインクを吐出させてインク受け領域52で発生した出力電圧Vopを検出し、出力電圧Vopが閾値Vthrを超えたか否かに基づいてノズル23からインクが吐出されているか否かの判定を行い、異常が生じたノズル23の情報をRAM74へ記憶させる(ステップS230〜S310)。ここでは、上述と同様に、異常が生じたノズル23を再検査対象ノズルとしてRAM74に記憶し、2回目以降のノズル検査処理では、異常が生じたものと判定されたノズル23のみを再検査する。そして、ステップS320で今回のノズル検査で異常が発生しているノズル23があると判定され、ステップS360で実行回数が設定した検査回数以上であるときには、すべてのノズル検査処理で異常が生じたと判定されたノズル23を、詰まりなどの異常が生じているものとして異常ノズルに確定し、そのノズル23を特定する情報をRAM74の所定領域に記憶し、再検査回数設定フラグFを値0にセットし、このルーチンを終了する。このように、ノズル検査処理を実行する前に実測電圧Vsuが低下しているときには、事前に検査の精度を確保可能な条件でノズル検査処理を実行するのである。
さて、図5のメインルーチンに戻り、上述したヘッド検査ルーチン(ステップS110)を実行したあと、印刷ヘッド24に配列された全ノズル23のうち異常が発生しているノズル23があるか否かをRAM74の所定領域の記憶内容に基づいて判定し(ステップS120)、異常が発生しているノズル23があるときには、詰まりが原因となっていることを考慮して印刷ヘッド24のクリーニングを行うが、その前にクリーニングを行った回数が所定回数(例えば3回)未満か否かを判定する(ステップS130)。そして、クリーニングを行った回数が所定回数未満のときには、印刷ヘッド24のクリーニングを実行する(ステップS140)。具体的には、キャリッジモータ34を駆動して印刷ヘッド24がキャップ装置40と対向するホームポジションに来るまでキャリッジ22を移動させ、キャップ装置40を作動してキャップ装置40が印刷ヘッド24のノズル形成面を覆うようにした後、ノズル形成面に図示しない吸引ポンプの負圧を作用させてノズル23から詰まったインクを吸引排出させる。このクリーニングを実行した後、RAM74に記憶された異常ノズルの情報をクリアし(ステップS150)、ノズル23の吐出異常が解消されたか否かを調べるため再びステップS110に戻る。なお、このステップS110では、異常が発生していたノズル23のみを再検査してもよいが、何らかの原因でクリーニング時に正常だったノズル23に詰まりが発生することも考えられることから、印刷ヘッド24のすべてのノズル23について再検査を行う。このとき、ヘッド検査ルーチンのステップS220,S350で検査回数などが設定され、ステップS320で異常が生じたノズル23があると判定されたときには、上述したように、設定された検査回数のノズル検査処理を異常が生じたノズル23について実行し、検査回数が設定されていないときにはノズル検査処理を1回実行する。一方、ステップS130でクリーニングを行った回数が所定回数以上だったときには、クリーニングを行ったとしても異常が発生したノズル23は正常化しないとみなし、図示しない操作パネルにエラーメッセージを表示出力し(ステップS160)、このメインルーチンを終了する。
一方、ステップS120で異常が発生しているノズル23がなかったとき、つまり、すべてのノズル23からインクを吐出可能であるときには、印刷処理ルーチンを実行する(ステップS170)。ここで、印刷処理ルーチンについて説明する。この印刷処理ルーチンは、図11に示すように、印刷データを印刷する処理であり、ROM73に記憶されている。ここでは、キャリッジ22の往路方向及び復路方向の移動時にインクを吐出する「双方向印刷」を例に説明する。このルーチンが開始されると、CPU72は、まず、給紙処理を実行する(ステップS500)。給紙処理は、駆動モータ33の駆動により給紙ローラ36(図3参照)を回転駆動させ給紙トレイ14に載置された記録紙Sを紙送りローラ35まで搬送する処理である。次に、CPU72は、キャリッジモータ34の駆動によりキャリッジ22をホームポジションなどから主走査方向のうち往路方向(図1において左方向)に移動させながら印刷ヘッド24からインクを吐出させ印刷データに基づいて往路印刷を実行する(ステップS510)。続いて、CPU72は、現在のパスの印刷が終了したあと印刷すべき次パスの印刷データがあるか否かを判定する(ステップS520)。ここで、「パス」とは、印刷ヘッド24が図1でのプラテン44上にある記録紙Sの一端から他端まで1回移動することをいう。ステップS320で次パスの印刷データがあるときには、紙送りローラ35を回転駆動し記録紙Sを所定量搬送する搬送処理を実行し(ステップS530)、キャリッジモータ34の駆動によりキャリッジ22を主走査方向のうち復路方向(図1において右方向)に移動させながら印刷ヘッド24からインクを吐出させ印刷データに基づいて復路印刷を実行する(ステップS540)。続いて、CPU72は、次パスの印刷データがあるか否かを判定し(ステップS550)、次パスの印刷データがあるときには、紙送りローラ35を回転駆動し記録紙Sを所定量搬送する搬送処理を実行し(ステップS560)、ステップS510〜S550の処理を実行する。一方、ステップS520又はステップS550で現在印刷中の記録紙Sへ印刷すべき次パスの印刷データがないときには、CPU72は、記録紙Sを排紙する排紙処理を実行する(ステップS570)。排紙処理は、排紙ローラ37を回転駆動し、記録紙Sを排紙トレイに排出する処理である。ステップS570のあと、CPU72は、印刷すべき次のページがあるか否かを判定し(ステップS580)、印刷すべき次のページがあるときには、ステップS500〜S570の処理を実行し、印刷すべき次のページがないときには、この印刷処理ルーチンを終了する。また、図5のメインルーチンも、この印刷処理ルーチンが終了したあと終了する。
次に、上述したメインルーチン、ヘッド検査ルーチン及び印刷ルーチンの処理全体について具体例を用いて説明する。ここでは、ヘッド検査ルーチンの開始時には実測電圧Vsuの低下がなく、ノズル検査処理の実行後に実測電圧Vsuの低下が起き、ステップS350でノズル検査回数が4回に設定された場合について説明する。メインルーチンが開始されたあとユーザPC10からの印刷データを受信すると、CPU72は、ヘッド検査ルーチンを開始する。まずCPU72は、電圧印加回路53のスイッチSWをオンし印刷ヘッド24とインク受け領域52との間に所定の印加電圧を印加する。このとき、インク受け領域52などから電流がリークなどすると印加電圧よりも実際の電圧が低下する。したがって、この印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の電圧を電圧計58により測定し、測定した実測電圧Vsuが印加電圧に基づいて定められる通常電圧範囲を下回ったか否かを判定する(ステップS210)。実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ってないときには、検査対象のノズル23からインクが吐出可能か否かの検査であるノズル検査処理をそのまま実行する。そして、1回目のノズル検査で異常ノズルがあったときには、再度実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったか否かを判定する(ステップS340)。なお、1回目のノズル検査で異常ノズルがなかったときには、そのままヘッド検査ルーチンを終了する。ここで、ノズル検査でインクを吐出しインク受け領域52で電流のリークなどが生じると、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回る。この状態では、異常が生じていると判定されたものが誤検査である可能性があるため、ノズル検査の実行条件として検査回数とインク吐出数とを設定する。このとき、実測電圧Vsuの低下が大きいほど誤検査の可能性が高いため、検査回数設定マップ73a及びインク吐出数設定マップ73bを利用し実測電圧Vsuの低下のレベルに応じて検査回数及びインク吐出数を設定し、この設定した検査回数を上限としてノズル検査を実行する。ここでは、検査回数設定マップ73aに基づいて再検査回数を4回に設定する。
続いて、2回目以降のノズル検査処理を行うが、異常ノズルのみを検査対象として実行する。図12は、ノズル検査を繰り返したとき異常が生じたと判定されたノズル23の出力電圧の一例を表す説明図である。図12に示すように、1回目のノズル検査処理で出力電圧Vopが閾値Vthr未満であるため異常が発生したものと判定されたあと、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回っていると判定されると、検査回数及びインク吐出数をノズル検査精度を高める条件に設定する。続いて、2回目のノズル検査処理で出力電圧Vopが閾値Vthr以上であり、正常にインクが吐出されていると判定すると、再検査対象ノズルからこのノズル23が除外される。設定したノズル検査回数を上限として検査を実行したあと、全ノズル検査で異常が生じたと判定されたノズル23は、異常ノズルとして確定し、その情報をRAM74に記憶してこのルーチンを終了する。このとき、RAM74に記憶された正常にインク吐出すると判定された再検査対象ノズルの情報は、ステップS370での異常が発生したノズル23の更新時にクリアされる。なお、ステップS320で今回のノズル検査ですべてのノズル23が正常にインクを吐出すると判定されたときには、検査回数が残っていてもノズル検査を実行せずにヘッド検査ルーチンを終了する。そして、異常ノズルがないときにはメインルーチンでそのまま印刷処理を実行する。一方、異常ノズルがあるときには、クリーニング処理を実行し、異常ノズルの情報をクリアしたあと、異常が解消したか否かを判定するためヘッド検査ルーチンを実行する。このルーチンでは、ステップS210で実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回っているときには、今回のノズル検査では、異常が生じていると判定されるものが誤検査である可能性があるため、上述と同様に検査回数及びインク吐出数を設定し、設定した検査回数を上限としてノズル検査を実行する。その後、すべてのノズル23が正常にインクを吐出可能であると判定されたときには、印刷処理を実行する。このように、実測電圧Vsuがノズル検査の開始前及び検査終了後で通常電圧範囲を下回るか否かを判定し、下回ったときにはノズル検査の回数及びインク吐出数を設定してノズル検査の精度を高める。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のインク受け領域52が本発明の印刷記録液受け領域に相当し、マスク回路47及び圧電素子48が印刷ヘッド駆動手段に相当し、電圧印加回路53が電圧印加手段に相当し、電圧計58が電位差検出手段に相当し、電圧検出回路54が電気的変化検出手段に相当し、CPU72が制御手段に相当する。また、本実施形態のインクが本発明の印刷記録液に相当し、通常電圧範囲が所定範囲に相当し、記録紙Sが印刷媒体に相当する。なお、本実施形態では、インクジェットプリンタ20の動作を説明することにより本発明の印刷ヘッド検査方法の一例も明らかにしている。
以上詳述した本実施形態のインクジェットプリンタ20によれば、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間に電圧を印加した状態で、電圧計58により検出した印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときには、ノズル検査の検査精度を高めるようノズル検査の実行条件として検査回数を設定し、該設定した検査回数を上限として、各ノズル23から順次インクをインク受け領域52へ吐出させ、検出したインク受け領域52での出力電圧Vopに基づいて各ノズル23からインクが吐出されうるか否かのノズル検査を行う。ここで、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間に電圧を印加しても、例えば電流のリークなどによりこれらの間の電圧が印加した電圧又はそれに近い値にならないことがある。このとき、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の電圧が高くなると印刷ヘッド24とインク受け領域52との間に生じる電界が強くなるためインク受け領域52で発生する出力電圧Vopが大きくなる。一方、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の電圧が低くなると印刷ヘッド24とインク受け領域52との間に生じる電界が弱くなるためインク受け領域52で発生する出力電圧Vopが小さくなる。つまり、インク受け領域52で発生する出力電圧Vopに基づいて各ノズル23からインクが吐出されうるか否かの判定を行うことから、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の電圧とノズル検査の精度との間には相関関係がある。このため、ノズル検査の検査回数を、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の実測電圧Vsuに基づいて設定するのである。したがって、インクが正常に吐出するか否かのノズル検査を安定した精度で行うことができる。また、インク受け領域52で発生する出力電圧Vopが小さくなるときには検査精度を高める条件に設定するため、ノズル検査を安定した精度で効率よく行うことができる。また、正常にインクを吐出しているノズルが正常に吐出していないと誤検査されることがあるが、ノズル検査を繰り返し行うことにより正常に吐出したと正しく判定されるようになるため、検査回数を設定することによりノズル検査を安定した精度で行うことができる。なお、これは、ノズルから正常に印刷記録液を吐出しない場合は、もともと電気的変化が検出されないため、正常に印刷記録液を吐出しないノズルが正常に吐出すると誤検査されることは少ないが、ノズルから正常に印刷記録液を吐出する場合は、電位差の変化により電気的変化が小さく検出されることがあるため、正常に印刷記録液を吐出しているノズルが正常に吐出していないと誤検査される場合が多いことによる。この結果、必要以上にクリーニング処理を実行することを抑制可能なため、インクの消費量を抑えることができる。
また、ノズル検査の実行前に実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときには、実測電圧Vsuに基づいて今回実行するノズル検査の検査回数を設定するため、実測電圧Vsuが所定範囲を下回っているときには、正常にインクを吐出しているノズル23が正常に吐出していないと誤検査される可能性があるが、事前に実測電圧Vsuに基づいて実行条件を設定し、今回以降のノズル検査を安定した精度で行うことができる。また、検査回数を設定せず通常の条件でノズル検査を開始したあと実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときには、実測電圧Vsuに基づいて次回以降のノズル検査の検査回数を設定するため、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回っているときには、正常にインクを吐出しているノズル23が正常に吐出していないと誤検査された可能性があるが、ノズル検査の実行後に実測電圧Vsuに基づいて次回以降の実行条件を設定し、次回のノズル検査を安定した精度で行うことができる。
更に、検査回数設定マップ73aを用いて、実測電圧Vsuが低くなるとノズル検査の検査回数が多くなる傾向に設定するため、ノズル検査を繰り返し行うことにより正常に吐出したと正しく判定されやすいようノズル検査の検査回数を設定し、一層安定したノズル検査を行うことができる。また、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときのノズル検査で異常ノズル(再検査対象ノズル)が存在する検査結果を得たときには、設定したノズル検査の検査回数を上限として該再検査対象ノズルについてノズル検査を行うため、すべてのノズル23を再検査する場合に比べてインクの消費を抑えることができるし、検査に要する時間を短くすることができる。更に、ノズル検査の実行によりインクを正常に吐出しない再検査対象ノズルが存在する検査結果を得たあと実行したノズル検査で、該再検査対象ノズルがインクを正常に吐出する検査結果を得たときには、この再検査対象ノズルについては設定したノズル検査の検査回数が残っていてもノズル検査を行わないため、再検査対象ノズルについて設定されたすべての検査回数の検査を行う場合に比べてインクの消費を抑えることができるし、検査に要する時間を短くすることができる。更にまた、ノズル検査の実行によりインクを正常に吐出しない再検査対象ノズルが存在する検査結果を得たあと実行したノズル検査で該再検査対象ノズルがインクを正常に吐出する検査結果を得たときには、インクを正常に吐出する検査結果が得られた再検査対象ノズルについては、設定した検査回数が残っていてもノズル検査を行わないため、設定されたすべての検査回数を再検査する場合に比べてインクの消費を抑えることができるし、検査に要する時間を短くすることができる。そして、ノズル検査の検査回数を設定したあと実行したノズル検査で、すべてのノズル23がインクを正常に吐出する検査結果を得たときには、設定したノズル検査の検査回数が残っていてもノズル検査を行わないため、すべての検査回数を行う場合に比べてインクの消費を抑えることができるし、検査に要する時間を短くすることができる。なお、正常にインクを吐出しないノズル23が正常に吐出すると誤検査される可能性は低いことから、以降のノズル検査処理を行わなくてもノズル検査を安定した精度で行うことができる。
更にまた、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときには、ノズル検査の検査精度を高めるようノズル検査の実行条件としてインク吐出数を設定し、該設定したインク吐出数でノズル検査を行うため、ノズル検査に用いるインク吐出数を設定することにより、ノズル検査を安定した精度で行うことができる。また、インク吐出数設定マップ73bを用いて、実測電圧Vsuが低くなるほど多くなる傾向にノズル検査のインク吐出数を設定するため、実測電圧Vsuに起因してインク受け領域52での出力電圧Vopが小さくなるときには、それに合わせて正常にインクを吐出していると判定されやすいようにして、ノズル検査を一層安定した精度で行うことができる。また、ステップS210で実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときには、事前に誤検査を抑制するインク吐出数に設定してノズル検査を実行するため、1回のノズル検査で確実に異常が発生したノズル23を把握することができる。また、印刷ヘッド検査装置50は、上述したようにノズル検査を安定した精度で行うことができるものであるから、これを備えたインクジェットプリンタ20も同様の効果が得られる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、ステップS340でノズル検査処理の実行後に実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったか否かを判定し、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときにはステップS350でそれ以降に実行するノズル検査処理の実行条件を設定するものとしたが、このステップS340,S350の処理を省略してもよい。こうしても、ステップS210でノズル検査の実行後に実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったか否かを判定しステップS220で実行条件を設定するため、今回以降のノズル検査を安定した精度で行うことができる。あるいは、上述した実施形態では、ステップS210でノズル検査の開始前に実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったか否かを判定し、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときにはステップS220でノズル検査処理の実行前に実行条件を設定するものとしたが、このステップS210,S220の処理を省略してもよい。こうしても、ステップS340でノズル検査処理の実行後に実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったか否かを判定し、ステップS350で実行条件を設定するため、次回のノズル検査を安定した精度で行うことができる。
上述した実施形態では、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときには実測電圧Vsuに基づいて検査回数を設定するものとしたが、実測電圧Vsuと、この実測電圧Vsuのとき誤検査されないような検査回数との関係を経験上求めておき、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回るか否かにかかわらずに、この関係に基づいて実測電圧Vsuに対応する検査回数を設定するとしてもよい。こうしても、ノズル検査を安定した精度で行うことができる。
上述した実施形態では、ステップS210で実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときには、ノズル検査処理の実行後に実測電圧Vsuを検出することなく設定された検査回数を上限としてノズル検査処理を実行するものとしたが、ノズル検査処理が実行されるたびに実測電圧Vsuを検出し、今回検出した実測電圧Vsuが前回検出した実測電圧Vsuよりも更に低下しているときや、今回検出した実測電圧Vsuが前回検出した実測電圧Vsuよりも緩和されたときなど、最大設定回数(例えば10回など)を上限回数に定めこの範囲内で通常電圧範囲を下回ったレベルに応じて検査回数やインク吐出数を再設定するものとしてもよい。こうすれば、その時々の状況に応じた実行条件を適切に設定することができる。
上述した実施形態では、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときにはノズル検査の実行条件として実測電圧Vsuに基づいて検査回数とインク吐出数とを設定するものとしたが、これに代えて、ノズル検査の実行条件として実測電圧Vsuに基づいてノズル検査の閾値Vthrを通常と異なる値に設定してもよい。具体的には、ステップS210でノズル検査の実行前に実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときには、実測電圧Vsuに基づいてノズル検査の閾値Vthrを設定する。ここで、閾値Vthrは、通常電圧範囲を下回ったときの実測電圧Vsuと、その実測電圧Vsuでのノズル23のインク吐出状態が誤検査されないような閾値Vthrとの関係を経験上求め、該求めた関係に基づいて定めた閾値設定マップをROM73に記憶しておき、このマップを用いて実測電圧Vsuに対応する値に設定するものとした。この閾値設定マップは、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の実測電圧Vsuが低くなるほど小さくなる傾向に閾値Vthrを設定するよう定められている。すなわち、実測電圧Vsuが低下すると、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の電界強度が弱まるため、インク滴が到達する際にインク受け領域52で生じる出力電圧Vopが小さくなる。このため、出力電圧Vopのレベルが閾値Vthrを超えない場合が生じやすくなることから、閾値Vthrを通常よりも小さい値に設定することにより、正常にインクを吐出したノズル23が異常が生じたものに判定されないようにし、検査精度の低下を抑制するのである。また、ステップS340でノズル検査の実行後に実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときには、上記と同様に閾値設定マップを用いて実測電圧Vsuに基づいて次回のノズル検査の閾値Vthrを設定する。なお、閾値Vthrの設定後すぐに次回のノズル検査を実行してもよい。こうすれば、ノズル検査に用いる閾値Vthrを利用して、ノズル検査を安定した精度で行うことができる。また、実測電圧Vsuに起因してインク受け領域52での出力電圧Vopが小さくなるときには、それに合わせて正常にインクを吐出していると判定されやすいようにするため、ノズル検査を一層安定した精度で行うことができる。また、ステップS210で実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときには、誤検査を抑制する閾値Vthrに設定してノズル検査を実行するため、1回のノズル検査で確実に異常が発生したノズル23を把握することができる。
あるいは、上述した実施形態に代えて、ステップS220,S350でノズル検査の実行条件として実測電圧Vsuに基づいてノズル検査の閾値Vthrとノズル検査の検査回数とを設定してもよい。この場合は、実測電圧Vsuと、該実測電圧Vsuのときの異常が生じたノズルの判定の誤検査しない閾値Vthr及び検査回数との関係を経験的に求め、この関係に基づいて閾値Vthrと検査回数とを誤検査を抑制する値に設定する。こうすれば、ノズル検査に用いる閾値Vthrとノズル検査回数とを設定することにより、ノズル検査を安定した精度で行うことができる。あるいは、上述した実施形態に加えて、ステップS220,S350でノズル検査の実行条件として実測電圧Vsuに基づいてノズル検査のインク吐出数とノズル検査の閾値Vthrとノズル検査の検査回数とを設定してもよい。この場合は、実測電圧Vsuと、この実測電圧Vsuのときのインク吐出数と閾値Vthrと検査回数と異常が生じたノズルの判定の誤検査の頻度との関係とを経験的に求め、これに基づいてインク吐出数と閾値Vthrと検査回数とを誤検査を抑制する値に設定する。こうすれば、ノズル検査に用いるインク吐出数と閾値Vthrとノズル検査回数とを設定することにより、ノズル検査を安定した精度で行うことができる。あるいは、上述した実施形態に代えて、ステップS220,S350でノズル検査の実行条件として実測電圧Vsuに基づいてノズル検査の閾値Vthrとノズル検査のインク吐出数とを設定してもよい。この場合は、実測電圧Vsuと、該実測電圧Vsuのときの異常が生じたノズルの判定の誤検査しない閾値Vthr及びインク吐出数との関係を経験的に求め、この関係に基づいて閾値Vthrとインク吐出数とを誤検査を抑制する値に設定する。こうすれば、ノズル検査に用いる閾値Vthrとノズル検査のインク吐出数とを設定することにより、ノズル検査を安定した精度で行うことができる。あるいは、上述した実施形態では、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときにはノズル検査の実行条件として実測電圧Vsuに基づいて検査回数とインク吐出数とを設定するものとしたが、検査回数及びインク吐出数の設定のうち少なくとも一方を省略してもよい。こうしても、検査回数又はインク吐出数を設定することによりノズル検査を安定した精度で行うことができる。なお、検査回数とインク吐出数と閾値Vthrとのうちいずれかを用いてノズル検査の実行条件を設定するときには、例えば、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回る所定の範囲にあるときには、実行条件として検査回数を通常よりも多くなる条件に設定し、実測電圧Vsuが、検査回数を多くしてもノズル検査の精度の低下が起きる範囲にあるときには実行条件をインク吐出数を多くしたり、閾値Vthrを小さくしたりするよう設定してもよい。つまり、実測電圧Vsuの値がどの範囲にあるかにより実行条件としての検査回数やインク吐出数や閾値Vthrなどを使い分けて設定してもよい。こうすれば、より適切なノズル検査の実行条件を定めることができる。
上述した実施形態では、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときにはノズル検査の実行条件として実測電圧Vsuに基づいてインク吐出数を設定するものとしたが、ノズル検査で吐出するインク重量やインク体積(すなわちインク量)を設定してもよい。
上述した実施形態では、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときにはノズル検査の実行条件として実測電圧Vsuに基づいて検査回数を設定するものとしたが、これに加えて又はこれに代えて、ノズル検査の実行条件として実測電圧Vsuに基づいて電圧印加回路53により印刷ヘッド24とインク受け領域52との間に印加する印加電圧を通常と異なる値に設定してもよい。具体的には、ステップS210でノズル検査の実行前に実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったときには、実測電圧Vsuに基づいて電圧印加回路53の印加電圧を設定する。ここで、印加電圧は、電圧計58で実測電圧Vsuを検出しながら該実測電圧Vsuが通常電圧範囲に入るように設定するものとした。こうしても、実測電圧Vsuが通常電圧範囲に入るよう制御して、ノズル検査を安定した精度で行うことができる。
上述した実施形態では、実測電圧Vsuが通常電圧範囲を下回ったあとの再検査において異常が生じたとされたノズル23(再検査対象ノズル)を個別のノズル23としたが、異常が生じたと判定されたノズル23のノズル列43に含まれているすべてのノズル23を再検査対象ノズルとしてもよい。
上述した実施形態では、ヘッド検査ルーチンは、メインルーチンのステップS110で印刷待ちの印刷データがあるときに実行するとしたが、ヘッド検査ルーチンは、例えば、キャリッジ22の移動回数が所定回数に達するごと(例えば100パスごとなど)に実行するとしてもよいし、所定のインターバルごと(例えば1日ごとや1週間ごとなど)に実行するとしてもよいし、図示しない操作パネルの操作によりユーザからの実行指示を受けて実行するものとしてもよい。また、ヘッド検査ルーチンは、インクジェットプリンタ20の出荷前検査のときに実行するとしてもよい。
上述した実施形態では、印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の電圧を直接検出する電圧計58を用いて印刷ヘッド24とインク受け領域52との間の電圧を検出するものとしたが、分圧回路を用いて、実測電圧Vsuを分圧して所定の電圧範囲に低下させた電圧を検出するものとしてもよい。こうすれば、分圧して低下した電圧を用いて実測電圧Vsuを検出するため、電圧信号の取り扱いがしやすい。
上述した実施形態では、インク受け領域52側に電圧検出回路54を接続して、インク受け領域52で生じた出力電圧Vopを検出するとしたが、印刷ヘッド24側に電圧検出回路54を接続して、出力電圧Vopを検出してもよい。こうしても、ノズル23からインクが吐出されたときには、出力電圧Vopが検出されることが確認されており、何らかの原因で実測電圧Vsuが低下しても、ノズル検査を安定した精度で行うことができる。
上述した実施形態では、上側インク吸収体55及び下側インク吸収体56を用いたインク受け領域52としたが、これらは必ずしも必須ではなく、少なくとも印刷ヘッド24との間に電位差を発生可能であり、インク滴の吐出により生じる電圧を検出可能な電極部材57を備え、インクの流出を防止可能な構成とすればよい。このとき、電極部材57に直接インク滴を着弾させる構成としてもよい。また、インク受け領域52にインク吸収材を用いる場合、インクの固形成分の透過性のよいものが好ましい。また、電極部材57により印刷ヘッド24との間に所定の電位差が生成されるため、上側インク吸収体55は、導電性を有しない材料で形成し液体に濡れることにより導電性を持つようにしてもよいし、インク吸収体自体が乾燥した状態で絶縁状態のまま検査を行ってもよい。
上述した実施形態では、印刷ヘッド検査装置50をプラテン44の印刷可能領域外のフラッシング領域42の近傍に配置されているとしたが、フラッシング領域42内部に設けてもよい。あるいは、キャップ装置40の内部に設けてもよい。これらの場合、これら印刷ヘッド検査装置50を配置する場所のインクを受ける領域に電極部材57を設ける。特にキャップ装置40の内部に印刷ヘッド検査装置50を設けた場合、印刷ヘッド24とインク受け領域52とを近接させることが可能であるので、検査精度の点で好ましいし、また印刷ヘッド24を移動させることなくホームポジション位置のままでヘッド検査処理及びクリーニング処理を実行可能となる。
上述した実施形態では、印刷ヘッド24をキャリッジベルト32及びキャリッジモータ34により主走査方向に移動して印刷するものとしたが、印刷ヘッド24を主走査方向に移動しないものに適用してもよい。具体的には、記録紙Sの搬送方向に直交する主走査方向に、記録紙Sの幅と同等又はそれ以上の長さで配列した各色のノズル列を設けた印刷ヘッド(いわゆるラインインクジェットヘッド、例えば特開2002−200779号公報など参照)により記録紙Sへインクを吐出するものに適用してもよい。このとき、印刷ヘッド検査装置50のインク受け領域52は、各色のノズル列43から吐出されたインクを受けることが可能な大きさに形成する。こうしても、ノズル検査を安定した精度で行うことができる。
上述した実施形態では、インクジェット方式を採用したフルカラーのインクジェットプリンタ20としたが、スキャナを搭載したマルチファンクションプリンタとしてもよいし、FAX機やコピー機などの複合印刷装置としてもよい。
インクジェットプリンタ20の構成の概略を示す構成図である。 印刷ヘッド24の説明図である。 紙送り機構31の説明図である。 印刷ヘッド検査装置50の構成の概略を示す構成図である。 メインルーチンのフローチャートである。 ヘッド検査ルーチンのフローチャートである。 インク吐出検査処理における検査位置の説明図である。 静電誘導によって誘導電圧が生じる原理の説明図である。 検査回数設定マップ73aの説明図である。 インク吐出数設定マップ73bの説明図である。 印刷処理ルーチンのフローチャートである。 ノズル検査を繰り返したときの出力電圧の一例を表す説明図である。
符号の説明
10 ユーザPC、14 給紙トレイ、16 メカフレーム、18 記録紙挿入口、20 インクジェットプリンタ、21 プリンタ機構、22 キャリッジ、23,23Y,23M,23C,23K ノズル、24 印刷ヘッド、25 リニア式エンコーダ、26 インクカートリッジ、28 ガイド、31 紙送り機構、32 キャリッジベルト、33 駆動モータ、34 キャリッジモータ、35 紙送りローラ、36 給紙ローラ、37 排紙ローラ、40 キャップ装置、42 フラッシング領域、43,43Y,43M,43C,43K ノズル列、44 プラテン、47 マスク回路、48 圧電素子、50 印刷ヘッド検査装置、51 検査ボックス、52 インク受け領域、53 電圧印加回路、54 電圧検出回路、54a 積分回路、54b 反転増幅回路、54c A/D変換回路、55 上側インク吸収体、56 下側インク吸収体、57 電極部材、58 電圧計、70 コントローラ、72 CPU、73 ROM、73a 検査回数設定マップ、73b インク吐出数設定マップ、74 RAM、79 インタフェース(I/F)。

Claims (15)

  1. 印刷記録液を吐出する複数のノズルを有する印刷ヘッドを検査する印刷ヘッド検査装置であって、
    前記ノズルから吐出した前記印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域と、
    前記ノズルから前記印刷記録液を吐出させる印刷ヘッド駆動手段と、
    前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との電位差を検出する電位差検出手段と、
    前記印刷記録液受け領域又は印刷ヘッドでの電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、
    前記電圧印加手段に前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加させた状態で前記電位差検出手段によって検出された電位差に基づいて所定のノズル検査の実行条件を設定し、該設定した実行条件で、各ノズルから順次印刷記録液を前記印刷記録液受け領域へ吐出するよう前記印刷ヘッド駆動手段に前記印刷ヘッドを駆動させ、前記電気的変化検出手段が検出した電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出されうるか否かの前記ノズル検査を行う制御手段と、
    を備え
    前記制御手段は、通常の実行条件で前記ノズル検査を開始したあと前記電位差検出手段によって検出された電位差が所定範囲を下回ったときには、該検出された電位差に基づいて次回以降に実行する前記ノズル検査の実行条件を設定する、
    印刷ヘッド検査装置。
  2. 印刷記録液を吐出する複数のノズルを有する印刷ヘッドを検査する印刷ヘッド検査装置であって、
    前記ノズルから吐出した前記印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域と、
    前記ノズルから前記印刷記録液を吐出させる印刷ヘッド駆動手段と、
    前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との電位差を検出する電位差検出手段と、
    前記印刷記録液受け領域又は印刷ヘッドでの電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、
    前記電圧印加手段に前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加させた状態で前記電位差検出手段によって検出された電位差に基づいて所定のノズル検査の実行条件を設定し、該設定した実行条件で、各ノズルから順次印刷記録液を前記印刷記録液受け領域へ吐出するよう前記印刷ヘッド駆動手段に前記印刷ヘッドを駆動させ、前記電気的変化検出手段が検出した電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出されうるか否かの前記ノズル検査を行う制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記電位差検出手段によって検出された電位差に基づいて前記ノズル検査の実行条件を設定するに際して、前記ノズル検査の印刷記録液の吐出量及び吐出が正常に行われたか否かを判定するのに用いる閾値のうち少なくとも一方を前記実行条件として設定し、
    前記制御手段は、前記ノズル検査の印刷記録液の吐出量を前記実行条件として設定するに際して、前記電位差検出手段によって検出された電位差が低くなるほど多くなる傾向に前記ノズル検査のインク吐出量を設定する、
    印刷ヘッド検査装置。
  3. 印刷記録液を吐出する複数のノズルを有する印刷ヘッドを検査する印刷ヘッド検査装置であって、
    前記ノズルから吐出した前記印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域と、
    前記ノズルから前記印刷記録液を吐出させる印刷ヘッド駆動手段と、
    前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との電位差を検出する電位差検出手段と、
    前記印刷記録液受け領域又は印刷ヘッドでの電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、
    前記電圧印加手段に前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加させた状態で前記電位差検出手段によって検出された電位差に基づいて所定のノズル検査の実行条件を設定し、該設定した実行条件で、各ノズルから順次印刷記録液を前記印刷記録液受け領域へ吐出するよう前記印刷ヘッド駆動手段に前記印刷ヘッドを駆動させ、前記電気的変化検出手段が検出した電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出されうるか否かの前記ノズル検査を行う制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記ノズル検査の実行条件を前記電位差検出手段によって検出された電位差に基づいて設定するに際して、前記ノズル検査の検査回数を前記実行条件として設定し、該設定した検査回数を上限として前記ノズル検査を行い、
    前記制御手段は、前記電位差検出手段によって検出された電位差が低くなるほど多くなる傾向に前記ノズル検査の検査回数を設定する、
    印刷ヘッド検査装置。
  4. 前記制御手段は、前記ノズル検査の実行条件を前記電位差検出手段によって検出された電位差に基づいて設定するに際して、前記ノズル検査の検査回数を前記実行条件として設定し、該設定した検査回数を上限として前記ノズル検査を行う、
    請求項1又は2に記載の印刷ヘッド検査装置。
  5. 前記制御手段は、前記ノズル検査の実行により前記印刷記録液を正常に吐出しない再検査対象ノズルが存在する検査結果を得たときには、前記実行条件として設定した前記ノズル検査の検査回数を上限として該再検査対象ノズルについて前記ノズル検査を行う、
    請求項3又は4に記載の印刷ヘッド検査装置。
  6. 前記制御手段は、前記ノズル検査の実行により前記印刷記録液を正常に吐出しない再検査対象ノズルが存在する検査結果を得たあと実行した前記ノズル検査で該再検査対象ノズルが前記印刷記録液を正常に吐出する検査結果を得たときには、該印刷記録液を正常に吐
    出する検査結果が得られた再検査対象ノズルについては前記設定した前記ノズル検査の検査回数が残っていても前記ノズル検査を行わない、
    請求項に記載の印刷ヘッド検査装置。
  7. 前記制御手段は、前記ノズル検査の検査回数を設定したあと実行した前記ノズル検査で、すべての前記ノズルが前記印刷記録液を正常に吐出する検査結果を得たときには、前記設定した前記ノズル検査の検査回数が残っていても前記ノズル検査を行わない、
    請求項3〜6のいずれか1項に記載の印刷ヘッド検査装置。
  8. 前記制御手段は、前記ノズル検査の実行前に前記電位差検出手段によって検出された電位差が所定範囲を下回ったときには、該検出された電位差に基づいて今回以降に実行する前記ノズル検査の実行条件を設定する、
    請求項2又は3に記載の印刷ヘッド検査装置。
  9. 前記制御手段は、前記電位差検出手段によって検出された電位差に基づいて前記ノズル検査の実行条件を設定するに際して、前記ノズル検査の印刷記録液の吐出量及び吐出が正常に行われたか否かを判定するのに用いる閾値のうち少なくとも一方を前記実行条件として設定し、
    前記制御手段は、前記ノズル検査の前記閾値を前記実行条件として設定するに際して、前記電位差検出手段によって検出された電位差が低くなるほど低くなる傾向に前記ノズル検査の閾値を設定する、
    請求項1又は3に記載の印刷ヘッド検査装置。
  10. 前記制御手段は、前記電位差検出手段によって検出された電位差が所定範囲を下回ったときには、前記ノズル検査の実行条件を検査精度を高める条件に設定する、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の印刷ヘッド検査装置。
  11. 前記印刷記録液を吐出する複数のノズルを有する印刷ヘッドと、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の印刷ヘッド検査装置と、
    を備えた印刷装置。
  12. 印刷記録液を吐出する複数のノズルを有する印刷ヘッドを、前記ノズルから吐出した前記印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域を利用して検査する印刷ヘッド検査方法であって、
    (a)前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加させた状態で前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との電位差を検出するステップと、
    (b)前記ステップ(a)で検出された電位差に基づいて所定のノズル検査の実行条件を設定するステップと、
    (c)前記ステップ(b)で設定した実行条件で、各ノズルから順次印刷記録液を前記印刷記録液受け領域へ吐出させたときの前記印刷記録液受け領域又は前記印刷ヘッドでの電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出されうるか否かの前記ノズル検査を行うステップと、
    を含み、
    通常の実行条件で前記ノズル検査を開始したあと前記ステップ(a)で検出された電位差が所定範囲を下回ったときには、前記ステップ(b)において該検出された電位差に基づいて次回以降に実行する前記ノズル検査の実行条件を設定する、
    印刷ヘッド検査方法。
  13. 印刷記録液を吐出する複数のノズルを有する印刷ヘッドを、前記ノズルから吐出した前記印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域を利用して検査する印刷ヘッド検査方法であって、
    (a)前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加させた状態で前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との電位差を検出するステップと、
    (b)前記ステップ(a)で検出された電位差に基づいて所定のノズル検査の実行条件を設定するステップと、
    (c)前記ステップ(b)で設定した実行条件で、各ノズルから順次印刷記録液を前記印刷記録液受け領域へ吐出させたときの前記印刷記録液受け領域又は前記印刷ヘッドでの電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出されうるか否かの前記ノズル検査を行うステップと、
    を含み、
    前記ステップ(b)では、前記ステップ(a)で検出された電位差に基づいて前記ノズル検査の実行条件を設定するに際して、前記ノズル検査の印刷記録液の吐出量及び吐出が正常に行われたか否かを判定するのに用いる閾値のうち少なくとも一方を前記実行条件として設定し、
    前記ステップ(b)では、前記ノズル検査の印刷記録液の吐出量を前記実行条件として設定するに際して、前記電位差検出手段によって検出された電位差が低くなるほど多くなる傾向に前記ノズル検査のインク吐出量を設定する、
    印刷ヘッド検査方法。
  14. 印刷記録液を吐出する複数のノズルを有する印刷ヘッドを、前記ノズルから吐出した前記印刷記録液を受けることが可能な印刷記録液受け領域を利用して検査する印刷ヘッド検査方法であって、
    (a)前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との間に所定の電圧を印加させた状態で前記印刷ヘッドと前記印刷記録液受け領域との電位差を検出するステップと、
    (b)前記ステップ(a)で検出された電位差に基づいて所定のノズル検査の実行条件を設定するステップと、
    (c)前記ステップ(b)で設定した実行条件で、各ノズルから順次印刷記録液を前記印刷記録液受け領域へ吐出させたときの前記印刷記録液受け領域又は前記印刷ヘッドでの電気的変化に基づいて各ノズルから印刷記録液が吐出されうるか否かの前記ノズル検査を行うステップと、
    を含み、
    前記ステップ(b)では、前記ノズル検査の実行条件を前記ステップ(a)で検出された電位差に基づいて設定するに際して、前記ノズル検査の検査回数を前記実行条件として設定し、
    前記ステップ(c)では、前記ステップ(b)で設定した検査回数を上限として前記ノズル検査を行い、
    前記ステップ(b)では、前記ステップ(a)で検出された電位差が低くなるほど多くなる傾向に前記ノズル検査の検査回数を設定する、
    印刷ヘッド検査方法。
  15. 請求項12〜14のいずれか1項に記載の印刷ヘッド検査方法の各ステップを1以上のコンピュータに実行させるためのプログラム。
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