JP5434141B2 - 流体吐出装置及び流体種類等認識方法 - Google Patents

流体吐出装置及び流体種類等認識方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5434141B2
JP5434141B2 JP2009045496A JP2009045496A JP5434141B2 JP 5434141 B2 JP5434141 B2 JP 5434141B2 JP 2009045496 A JP2009045496 A JP 2009045496A JP 2009045496 A JP2009045496 A JP 2009045496A JP 5434141 B2 JP5434141 B2 JP 5434141B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
nozzle
ink
type
potential difference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009045496A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010194999A (ja
Inventor
祐弘 伊東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2009045496A priority Critical patent/JP5434141B2/ja
Publication of JP2010194999A publication Critical patent/JP2010194999A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5434141B2 publication Critical patent/JP5434141B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、流体吐出装置及び流体種類等認識方法に関する。
従来より、画像データに基づいてヘッドに設けられたノズルからターゲット(例えば用紙)へのインクの吐出を制御することによりターゲット上に画像を形成するインクジェットプリンターが知られている。こうしたインクジェットプリンターでは、製品出荷時に印字テストが実行される。この印字テストを実行するに際しては、実際の稼働状態と同様に、キャリッジにインクカートリッジを搭載してそのインクカートリッジからヘッドに至るインク供給路にインクが充填される。そして、印字テストの実行後にインク供給路内にインクが充填されたままの状態で製品を出荷するとインクの目詰まりが発生することがあるため、印字テストが終了した時点でインク供給路内を洗浄液で洗浄したあとに製品を出荷している。こうした実情は、例えば特許文献1に記載されている。
特開2003−211688号公報(段落0005〜0006)
しかしながら、出荷された製品のインク供給路内には洗浄液が残っていることから、ユーザが製品を購入したあと初めてインクカートリッジをキャリッジに搭載したときに、インク供給路内の洗浄液をインクに完全に置き換えるためクリーニングやフラッシングなどで多量のインクをノズルから吐出させることがあった。また、一部の沈降しやすいホワイトインクでは印字後にそのまま放置するとインク供給路内で固まるおそれがあることから、印字後にホワイトインクを洗浄液に置換し、次回印字を開始する前に洗浄液をホワイトインクで置換することがあった。この場合には、ホワイトインクを洗浄液に置換するときに多量の洗浄液を消費したり、洗浄液をホワイトインクに置換するときに多量のホワイトインクを消費したりすることがあった。更に、インクカートリッジ内のインクの種類が正しいか否かを確認したいという要望もあった。
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであり、ノズルから吐出された流体の種類が不明なままノズルに対する処置を実行したりノズルの状態を予測したりする場合に比べて、ノズルに対して適切な処置を実行したりあるいは正確にノズルの状態を把握したりすることを主目的とする。
本発明の流体吐出装置及び流体種類等認識方法は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の流体吐出装置は、
ノズルから流体を吐出させる吐出ヘッドと、
前記ノズルから吐出される流体を受ける検査領域と、
互いに離れている前記吐出ヘッドと前記検査領域との間に電圧を印加した状態で前記ノズルから流体が吐出するよう前記吐出ヘッドを動作させたときの前記吐出ヘッドと前記検査領域との間の電気的パラメーターの変化量を検出する検出手段と、
前記ノズルから吐出される可能性のある流体の電気的性質に依存して決定される電気的パラメーターの変化量と該流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態とを対応づけた対応関係を記憶する記憶手段と、
前記検出手段によって検出された電気的パラメーターの変化量に対応する流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態を前記記憶手段から読み出すことにより、前記ノズルから吐出された流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態を認識する認識手段と、
を備えたものである。
この流体吐出装置では、互いに離れている吐出ヘッドと検査領域との間に電圧を印加した状態でノズルから流体が吐出するよう吐出ヘッドを動作させたときの吐出ヘッドと検査領域との間の電気的パラメーターの変化量を検出する。そして、ノズルから吐出される可能性のある流体の電気的性質に依存して決定される電気的パラメーターの変化量と該流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態とを対応づけた対応関係を記憶する記憶手段から、検出された電気的パラメーターの変化量に対応する流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態を読み出すことにより、ノズルから吐出された流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態を認識する。したがって、ノズルから吐出された流体の種類が不明なままノズルに対する処置を実行したりノズルの状態を予測したりする場合に比べて、ノズルに対して適切な処置を実行したりあるいは正確にノズルの状態を把握したりすることができる。
本発明の流体吐出装置において、前記記憶手段は、前記対応関係として、前記ノズルから吐出される可能性のある流体の導電率に依存して決定される電気的パラメーターの変化量と該流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態とを対応づけたものを記憶していてもよい。流体の導電率が大きいほど検出手段によって検出される電気的パラメーターの変化が大きくなる傾向があるため、流体の種類ごとに導電率を異なるようにしておけば、本発明の効果を有効に得ることができる。
本発明の流体吐出装置において、前記流体の種類には、インク及び洗浄液が含まれるようにしてもよい。インクと洗浄液とは電気的性質を比較的大きく異ならせることが可能であり電気的パラメーターの変化量も大きく異ならせることが可能なため、本発明を適用しやすい。
本発明の流体吐出装置において、前記検出手段は、前記ノズル内の流体を洗浄液からインクに置き換える置換操作の途中で、互いに離れている前記吐出ヘッドと前記検査領域との間に電圧を印加した状態で前記ノズルから流体が吐出するよう前記吐出ヘッドを動作させたときの前記吐出ヘッドと前記検査領域との間の電気的パラメーターの変化量を検出し、前記認識手段は、前記検出手段によって検出された電気的パラメーターの変化量に基づいて前記置換操作が完了したか否かを認識してもよい。こうすれば、ノズル内の流体を洗浄液からインクに置き換える置換操作が完了したことを正確に把握することができる。したがって、置換操作が完了しているにもかかわらず、無駄にインクを消費してしまうのを回避できる。
本発明の流体吐出装置において、前記検出手段は、前記ノズル内の流体をインクから洗浄液に置き換える置換操作の途中で、互いに離れている前記吐出ヘッドと前記検査領域との間に電圧を印加した状態で前記ノズルから流体が吐出するよう前記吐出ヘッドを動作させたときの前記吐出ヘッドと前記検査領域との間の電気的パラメーターの変化量を検出し、前記認識手段は、前記検出手段によって検出された電気的パラメーターの変化量に基づいて前記置換操作が完了したか否かを認識してもよい。こうすれば、ノズル内の流体をインクから洗浄液に置き換える置換操作が完了したことを正確に把握することができる。したがって、置換操作が完了しているにもかかわらず、無駄に洗浄液を消費してしまうのを回避できる。
本発明の流体種類等認識方法は、
(a)互いに離れている吐出ヘッドと該吐出ヘッドのノズルから吐出される流体を受ける検査領域との間に電圧を印加した状態で前記ノズルから流体が吐出するよう前記吐出ヘッドを動作させたときの前記吐出ヘッドと前記検査領域との間の電気的パラメーターの変化量を検出するステップと、
(b)前記ノズルから吐出される可能性のある流体の電気的性質に依存して決定される電気的パラメーターの変化量と該流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態とを対応づけた対応関係を記憶する記憶手段から、前記ステップ(a)で検出された電気的パラメーターの変化量に対応する流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態を読み出すことにより、前記ノズルから吐出された流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態を認識するステップと、
を含むものである。
この流体種類等認識方法によれば、ノズルから吐出された流体の種類が不明なままノズルに対する処置を実行したりノズルの状態を予測したりする場合に比べて、適切な処置を実行したりあるいは正確にノズルの状態を把握したりすることができる。なお、本発明の流体種類等認識方法において、上述したいずれかの流体吐出装置の機能を実現するステップを追加してもよい。
本実施形態であるプリンター20の構成の概略の一例を示す構成図。 キャリッジ22の左側面図(破断面図であり円内は部分拡大断面図)。 印刷ヘッド24の電気的接続を示すブロック図。 ノズル検査装置50の構成の概略を示すブロック図。 ノズル検査ルーチンのフローチャート。 吐出流体の種類による出力波形の違いを示すグラフ。 別の電極部材の配置例を示す説明図。
次に本発明を具現化した一実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態であるプリンター20の構成の概略の一例を示す構成図、図2は、キャリッジ22の左側面図(破断面図であり円内は部分拡大断面図)、図3は、印刷ヘッド24の電気的接続を示すブロック図、図4は、ノズル検査装置50の構成の概略を示すブロック図である。
本実施形態のプリンター20は、図1に示すように、流体としてのインクをターゲットとしての記録紙Pに吐出する印刷ヘッド24を備えた印刷機構21と、キャリッジ22に搭載されたヘッド駆動用基板62と、記録紙Pを搬送する紙送り機構30と、印刷ヘッド24の封止及びクリーニングを実行するキャッピング装置40と、ノズル23から吐出された流体の種類やそのノズルの状態・処置等を認識するノズル検査を実行するノズル検査装置50と、プリンター20全体をコントロールするコントローラー70とを備えている。
印刷機構21は、キャリッジベルト32によりキャリッジ軸28に沿って左右(主走査方向)に往復動するキャリッジ22と、各色のインクを収容するインクカートリッジ26と、インクカートリッジ26から供給される各色のインクに圧力をかけノズル23から流体としてのインク滴を吐出する印刷ヘッド24とを備えている。
キャリッジ22は、メカフレーム39の右側に取り付けられたキャリッジモーター34aとメカフレーム39の左側に取り付けられた従動ローラー34bとの間に架設されたキャリッジベルト32がキャリッジモーター34aによって駆動されるのに伴って移動する。キャリッジ22の背面には、キャリッジ22の位置を検出するリニア式エンコーダー25が配設されており、このリニア式エンコーダー25を用いてキャリッジ22のポジションが管理可能となっている。また、キャリッジ22は、印刷ヘッド24を駆動するヘッド駆動用基板62を搭載している。
インクカートリッジ26は、溶媒としての水に着色剤としての染料又は顔料を含有したシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)などの印刷用に用いる印刷記録液としてのインクを各々収納する容器として構成されており、キャリッジ22に着脱可能に装着されている。このインクカートリッジ26は、図2に示すように各インクごとにインク供給口26aを有し、キャリッジ22に設けられたインク供給針22aがインク供給口26aに差し込まれることによりインク供給路69を介してキャリッジ22の下面に形成された印刷ヘッド24へインクを供給可能となる。
印刷ヘッド24は、図2の円内に示すように、ノズル23が形成されたステンレス製のノズルプレート27と、このノズルプレート27と共にノズル23に連通するインク室65aを形成するキャビティプレート65と、インク室65aの上壁をなすセラミック製(例えばジルコニアセラミック製)の振動板67と、この振動板67の上面に貼り付けられた圧電素子66(例えば、チタン酸ジルコン酸鉛など)とを備えている。この印刷ヘッド24は、圧電素子66に電圧を印加して圧電素子66でインク室65aの上壁を押し下げることによりインクを加圧してインク滴を吐出する。また、印刷ヘッド24は、グランドに接続されている(図4参照)。ノズルプレート27には、図3に示すように、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)のノズル23C,23M,23Y,23Kが各色毎に複数個(本実施形態では、180個)ずつ1列に配置された4列のノズル列68C,68M,68Y,68Kが形成されている。なお、ここでは、すべてのノズルをノズル23、すべてのノズル列をノズル列68と総称し、シアンのノズル及びノズル列をノズル23C及びノズル列68C、マゼンタのノズル及びノズル列をノズル23M及びノズル列68M、イエローのノズル及びノズル列をノズル23Y及びノズル列68Y、ブラックのノズル及びノズル列をノズル23K及びノズル列68Kと称する。
ヘッド駆動用基板62は、図3に示すように、圧電素子66へ電圧を印加するマスク回路64を搭載している。このヘッド駆動用基板62は、図示しないコネクタ部を介してフラットケーブル63(図1参照)に接続されており、このフラットケーブル63を介してコントローラー70と信号のやり取りを行う。マスク回路64は、各ノズル23Kをそれぞれ駆動する圧電素子66に対応して設けられている。このマスク回路64には、図示しない制御基板上のヘッド駆動波形生成回路60で生成された原信号ODRVや印刷信号PRTnが入力される。原信号ODRVは、1画素分の区間内(キャリッジ22が1画素の間隔を横切る時間内)に含まれる、第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3とからなっている。この3つのパルスP1〜P3を繰り返し単位とする原信号ODRVを、本実施形態では1画素区間と称する。印刷信号PRTnは、記録紙Pに形成されるドットの有無やその大きさに基づいて生成される信号である。なお、印刷信号PRTnの末尾のnはノズル列に含まれるノズルを特定するための番号であり、本実施形態ではノズル列は180個のノズルからなるため、nは1から180のいずれかの整数値となる。マスク回路64は、原信号ODRVや印刷信号PRTnが入力されると、これらの信号に基づいて第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3とのうち必要なパルスを駆動信号DRVn(nの意味するところは印刷信号PRTnのnと同じ)としてノズル23Kの圧電素子66に向けて出力する。具体的には、マスク回路64から圧電素子66に第1パルスP1のみが出力されると、ノズル23Kから1ショットのインク滴が吐出され、記録紙Pには小さいサイズのドット(小ドット)が形成される。また、第1パルスP1と第2パルスP2とが圧電素子66に出力されると、ノズル23Kから2ショットのインク滴が吐出され、記録紙Pには中サイズのドット(中ドット)が形成される。また、第1パルスP1と第2パルスP2と第3パルスP3とが圧電素子66に出力されると、ノズル23Kから3ショットのインク滴が吐出され、記録紙Pには大きいサイズのドット(大ドット)が形成される。このように、プリンター20では、1画素区間において吐出されるインク量を調整することにより3種類のサイズのドットを形成することが可能である。なお、他の色のノズル23C,23M,23Yやノズル列68C,68M,68Yについても上記ノズル23Kやノズル列68Kと同様である。
紙送り機構30は、図1に示すように、駆動モーター33により駆動されプラテン29上を図中奥から手前へと記録紙Pを搬送する紙送りローラー35や、図示しないトレイに載置された記録紙Pをプラテン29へ給紙する給紙ローラー、プラテン29でインクを吐出された記録紙Pを図示しない排紙トレイへ搬送する排紙ローラーなどを備えている。
キャッピング装置40は、図4に示すように、略直方体で上部が開口した絶縁性の部材で形成されたキャップ42を筐体としており、キャリッジ22の初期位置(ホームポジション)に配設されている。このキャッピング装置40の開口縁にはシリコンゴムなどの絶縁体からなるシーリング部材41が設けられている。このキャッピング装置40は、昇降装置47により上下動可能に支持されている。キャップ42には、図示しないが、吸引ポンプと大気開放弁とが取り付けられている。吸引ポンプは、昇降装置47によりキャップ42を上昇させて印刷ヘッド24に密着させた状態でキャップ42の内部を負圧にしてインクカートリッジ26内のインクをノズル23から強制的に吸い出すとき(つまりクリーニング時)に用いられる。また、大気開放弁は、クリーニング終了後にキャップ42の内部を大気圧に戻すために用いられる。このキャップ42は、ノズル詰まりの有無を検査する際にも使用されるほか、印刷休止中などにノズル23が乾燥するのを防止するためにノズル23を封止するときにも利用される。
ノズル検査装置50は、図4に示すように、印刷ヘッド24のノズル23から吐出されたインク滴を受けることが可能なインク受け領域52と、インク受け領域52を所定電位とすることにより印刷ヘッド24とインク受け領域52との間に所定の電位差を発生させる電圧印加回路53と、インク受け領域52での電圧変化を検出する電圧検出回路54とを備えている。
インク受け領域52は、印刷ヘッド24を封止するキャップ42の内部に設けられている。このインク受け領域52は、インク吸収部材43と、このインク吸収部材43の上面に配置された電極部材44とを備えている。インク吸収部材43は、着弾したインク滴が速やかに下方に移動可能な透過性の高いスポンジや不織布などで形成されている。電極部材44は、網目状でステンレス(SUS)製の薄板であり、インク吸収部材43がインクを吸収して上方に膨れあがるのを阻止する役割を果たすと共に、ノズル検査を行う際に印刷ヘッド24と対向する対向電極としての役割も果たす。この電極部材44は、網目状に形成されているため、印刷ヘッド24から吐出されたインクをインク吸収部材43へ移行するのを許容している。この電極部材44は、インク吸収部材43の上面に配置する際に網目のクロスポイントに設けられた丸穴へキャップ42の底面に一体成形された3本の支持棒42aの頭部を挿入し、その頭部を加熱・加圧することによりかしめられている。また、電極部材44は、キャップ42の底面に気密且つ液密な状態で貫通された電極ピン45と電気的に接続されている。
電圧印加回路53は、図4に示すように、インク受け領域52の電極部材44に電極ピン45を介して接続されており、プリンター20の内部で引き回される数ボルトの電気配線の電圧を図示しない昇圧回路を介して数十〜数百ボルトに昇圧し、この昇圧後の直流電圧Ve(例えば400V)を抵抗素子R1(例えば1MΩ)及びスイッチSWを介してインク受け領域52の電極部材44に印加する回路である。
電圧検出回路54は、インク受け領域52の電極部材44に電極ピン45を介して接続され、インクの吐出に伴い生じる電極部材44での電圧変化を検出するものであり、電極部材44の出力電圧波形を積分して出力する積分回路54aと、この積分回路54aから出力された信号を入力して反転増幅して出力する反転増幅回路54bと、この反転増幅回路54bから出力された信号を入力してA/D変換してコントローラー70へ出力するA/D変換回路54cとを備えている。積分回路54aは、1つのインク滴の飛翔による電圧変化が微弱なことから、同一のノズル23から吐出される複数のインク滴の飛翔による電圧変化を積分することにより大きな電圧変化として出力するものである。反転増幅回路54bは、電圧変化の正負を反転させると共に回路構成によって決まる所定の増幅率で積分回路54aから出力された信号を増幅して出力するものである。A/D変換回路54cは、反転増幅回路54bから出力されたアナログ信号をディジタル信号に変換してコントローラー70に出力するものである。なお、電圧印加回路53及び電圧検出回路54はキャップ42とは別体の回路ケース51内の基板上に搭載されている。
コントローラー70は、メカフレーム39に取り付けられた図示しない制御基板に搭載され、図1に示すように、CPU72を中心とするマイクロプロセッサーとして構成されており、各種処理プログラムを記憶しデータを書き換え可能なフラッシュROM73と、一時的にデータを記憶したりデータを保存したりするRAM74と、ユーザーパソコン(PC)110などの外部機器とデータのやりとりを行うインターフェース(I/F)75とを備えている。フラッシュROM73には、ノズル検査ルーチンやクリーニング処理ルーチンなどの各処理プログラムが記憶されている。RAM74には、印刷バッファー領域が設けられており、この領域にユーザーPC110などの外部機器からI/F75を介して送られてきた印刷ジョブなどが格納される。このコントローラー70には、ノズル検査装置50の電圧検出回路54から出力された検出信号などが図示しない入力ポートを介して入力されているほか、外部機器(ユーザーPC110など)から出力された印刷ジョブなどがI/F75を介して入力される。また、コントローラー70からは、印刷ヘッド24に搭載されたマスク回路64への制御信号やノズル検査装置50への制御信号、駆動モーター33、キャリッジモーター34a及び昇降装置47への駆動信号などが図示しない出力ポートを介して出力される。
次に、こうして構成された本実施形態のプリンター20の動作、特に、ノズル23から吐出された流体の種類等を認識する動作について説明する。図5は、コントローラー70のCPU72により実行されるノズル検査ルーチンの一例を示すフローチャートである。
なお、このプリンター20は、製品出荷前に、キャリッジ22にインクカートリッジ26を搭載して印字テストが行われたものである。その際、インクカートリッジ26のインク出口からノズル23に至るインク供給路69(インク室65aを含む)にインクが充填される。そして、印字テストの実行後にインク供給路69内にインクが充填されたままの状態で製品を出荷するとインクの目詰まりが発生することがあるため、印字テストが終了した時点でインク供給路69内を洗浄液で洗浄したあとに出荷される。このように、プリンター20は、出荷された時点ではインク供給路69内に洗浄液が残っていることから、ユーザが初めてインクカートリッジ26をキャリッジ22に装着したときに、インク供給路69内の洗浄液をインクに置き換えるため、キャッピング装置40によるクリーニングを実行する。このときのクリーニングを置換用クリーニングと称する。置換用クリーニングは、インク供給路69内の洗浄液がインクに置き換わるのに必要な最小量(予め実験などを行い経験的に決定される)で実行する。このため、使用環境や印刷ヘッド24の組付精度のバラツキなどによっては、一度の置換用クリーニングではインク供給路69内の洗浄液が完全にインクに置き換わらないことがある。本実施形態では、図5のノズル検査ルーチンを実行するタイミングは、こうした置換用クリーニングを実施した直後とする。
ノズル検査ルーチンが開始されると、コントローラー70のCPU72は、まず、印刷ヘッド24がホームポジションに位置するようにキャリッジモーター34aを制御すると共に、互いに対向する印刷ヘッド24の下面とインク受け領域52の電極部材44との間隔が所定間隔(例えば2mmとか4mm)となるように昇降装置47を制御する(ステップS100)。続いて、検査対象ノズルを設定する(ステップS110)。検査対象ノズル列の設定順序は、イエロー(Y)のノズル列68Yの1番目のノズル23Yから180番目のノズル23Y、マゼンタ(M)のノズル列68Mの1番目のノズル23Mから180番目のノズル23M、シアン(C)のノズル列68Cの1番目のノズル23Cから180番目のノズル23C、ブラック(K)のノズル列68Kの1番目のノズル23Kから180番目のノズル23Kとする。次に、電圧印加回路53のスイッチSWをオンにする(ステップS120)。これにより、互いに離れている印刷ヘッド24とインク受け領域52の電極部材44との間には、電圧(400V)が印加された状態となる。続いて、検査対象ノズルから流体を吐出するよう印刷ヘッド24のマスク回路64及び圧電素子66を制御し(ステップS130)、そのときの印刷ヘッド24と電極部材44との間の出力信号波形のレベルVL(振幅)の大きさを判定する(ステップS140)。
ここで、ノズル検査の原理について説明する。印刷ヘッド24を接地してグランド電位とし、印刷ヘッド24とインク受け領域52の電極部材44との間に電位差を生じさせた状態でインク滴をノズル23から吐出させる実験を実際に行ったところ、電極部材44での出力信号波形がサインカーブとして表れた。このような出力信号波形が得られる原理は、帯電したインク滴をインク受け領域52に吐出するのに伴って静電誘導により誘導電流が流れたことに起因すると考えられる。ここで、インク滴が所定の大きさであっても1ショット分のインク滴による出力信号波形の振幅が微弱なことから、多数のインク滴(大ドットを吐出する操作を8回行うなど)を吐出するようにすると共に、反転増幅回路54bにより信号を増幅することとした。このため、出力信号を多数のインク滴の積分値とすることができ、電圧検出回路54から十分大きな出力信号波形が得られるようにした。なお、インク吐出数は、検査精度を確保可能な吐出数となるよう任意に設定することができる。一方、電気的性質の異なる流体を吐出させる実験を行ったところ、出力信号波形のレベルVLの大きさに違いが見られた。具体的には、導電率が約1000μS/cmの水溶性のインクと導電率が約100μS/cmの洗浄液とを用いたところ、前者は出力信号波形のレベルVLが3V以上だったのに対して後者は2V程度だった。この結果から、インクや洗浄液の導電率に依存して出力信号波形のレベルVLの範囲を決定し、その出力信号波形のレベルVLの範囲に基づいてインクと洗浄液とを区別できることがわかった。そこで、本実施形態では、下記表1に示すように、出力信号波形のレベルVLを3つの範囲に分け、各範囲ごとに吐出した流体の種類を対応づけた対応関係テーブルを作成し、フラッシュROM74に格納した。ここで、図6に示すように、第1閾値Vth1は、吐出流体がインクや洗浄液のときには超えるが、検査対象ノズルから何も吐出されなかったときには超えることのない値に設定されている。また、第2閾値Vth2は、吐出流体がインクのときには超えるが、吐出流体が洗浄液のときや検査対象ノズルから何も吐出されなかったときには超えることのない値に設定されている。
Figure 0005434141
さて、ステップS140で出力信号波形のレベルVLが表1の対応関係テーブルのどの範囲に入るかを判定した結果、第1範囲(VL≦Vth1)に入ったときには、今回の検査対象ノズルに詰まりなどの吐出不良が生じているため吐出流体の種類は不明とし、そのノズルを特定する情報(例えばどのノズル列の何番目のノズルかを示す情報)と吐出不良ノズルであることとを対応づけてRAM74に記憶する(ステップS150)。また、第2範囲(Vth1<VL≦Vth2)に入ったときには、今回の検査対象ノズルから吐出された流体は洗浄液であるとみなし、そのノズルを特定する情報と吐出流体の種類が洗浄液であることとを対応づけてRAM74に記憶する(ステップS160)。また、第3範囲(Vth2<VL)に入ったときには、今回の検査対象ノズルから吐出された流体はインクであるとみなし、そのノズルを特定する情報と吐出流体の種類がインクであることとを対応づけてRAM74に記憶する(ステップS170)。そして、ステップS150〜S170のあと、すべてのノズル23につき検査を実施したか否かを判定し(ステップS180)、いまだ検査を行っていないノズルがあるときには、検査対象ノズルを未検査のものに更新し(ステップS190)、その後再びステップS130以降の処理を行う。一方、ステップS180で全てのノズル23の検査を実施したならば、電圧印加回路53のスイッチSWをオフにし(ステップS200)、このノズル検査ルーチンを終了する。
こうしたノズル検査ルーチンの実行後、CPU72は、RAM74からすべてのノズル23に対応する吐出流体の種類を読み出し、読み出した吐出流体の種類がすべて洗浄液だったならば、まだ洗浄液からインクへの置き換えが完了していないとみなして再び置換用クリーニングを実行する。一方、CPU72は、読み出した吐出流体の種類がすべてインクだったならば、洗浄液からインクへの置き換えが完了したとみなして置換用クリーニングを繰り返すことなくそのまま待機する。また、読み出した吐出流体の種類の一部が洗浄液だったならば、それらのノズル23のみ洗浄液からインクへの置き換えが完了していないとみなして、それらのノズル23のみ強制的に流体が吐出されるよう印刷ヘッド24を制御する(フラッシング)。なお、吐出不良のノズル23が存在した場合には、ノズル23の詰まりを解消するためにキャッピング装置40を用いて詰まり解消用クリーニングを実行する。このクリーニングは置換用クリーニングよりも多量のインクを使用して行うものとする。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のプリンター20が本発明の流体吐出装置に相当し、印刷ヘッド24が吐出ヘッドに相当し、インク受け領域52が検査領域に相当し、電圧検出回路54が検出手段に相当し、フラッシュROM74が記憶手段に相当し、CPU72が認識手段に相当する。なお、本実施形態では、プリンター20の動作を説明することにより、本発明の流体種類等認識方法の一例も明らかにしている。
以上説明した本実施形態によれば、ノズル検査ルーチンにおいて検査対象ノズルから流体が吐出するよう印刷ヘッド24を制御したときの印刷ヘッド24とインク受け領域52の電極部材44との間の出力信号波形のレベルVLを検出し、そのレベルVLと表1の対応関係テーブルとから、そのレベルVLに対応する吐出流体の種類を読み出すことにより、ノズル23から吐出された流体の種類を認識する。これにより、ノズル23内の流体を洗浄液からインクに置き換える置換操作が完了したことを正確に把握することができる。したがって、ノズル23から吐出された流体の種類が不明なままノズル23に対する置換用クリーニングを実行する場合に比べて、置換用クリーニングを適切な回数だけ実行することができ、ひいてはインクを無駄に消費してしまうのを回避できる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、表1の対応関係テーブルにおいて出力信号波形のレベルVLに対応づけるものを吐出流体の種類としたが、出力信号波形のレベルVLと対応づけるものを、吐出流体の種類に代えて又は加えてノズル状態としてもよい。表2は、レベルVLとノズル状態とを対応づけた対応関係テーブルの一例である。この場合、すべてのノズルに対応するノズル状態が洗浄液からインクへの置換操作完了だったならばそのまま待機し、すべてのノズルに対応するノズル状態が置換操作未完だったならば再度置換用クリーニングを実行し、いずれかのノズルに対応するノズル状態が置換操作未完だったならばそれらのノズルのみフラッシングを行うようにする。また、吐出不良のノズル23が存在した場合には、詰まり解消用クリーニングを実行する。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果が得られる。あるいは、出力信号波形のレベルVLと対応づけるものを、吐出流体の種類に代えて又は加えてノズルに対する処置としてもよい。表3は、レベルVLとノズルに対して取り得る処置とを対応づけた対応関係テーブルの一例である。この場合、すべてのノズルに対応する処置が待機だったならばそのまま待機し、すべてのノズルに対応する処置が置換用強制吐出だったならば再度置換用クリーニングを実行し、いずれかのノズルに対応する処置が置換用強制吐出だったならばそれらのノズルのみフラッシングを行うようにする。また、いずれかのノズルに対応する処置が詰まり解消用クリーニングだった場合には、詰まり解消用クリーニングを実行する。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
Figure 0005434141
Figure 0005434141
上述した実施形態では、ノズル検査時の出力信号波形のレベルVLに基づいてインクか洗浄液かを認識するようにしたが、レベルVLに基づいてイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の4色のインクのうちどのインクかを認識するようにしてもよい。この場合、各色のインクがそれぞれ異なる導電率を持つように調製すれば、各色のインク毎にノズル検査時のレベルVLの取り得る範囲が異なることになるため、各色のインクのレベルVLの範囲とインク種類とを対応づけて対応関係テーブルを作成することができる。そして、ノズル検査時のレベルVLとその対応関係テーブルとから吐出流体が何色のインクかを認識することができる。こうすれば、インクカートリッジ26に収容されている各色のインクが正しく充填されているか否かを知ることができる。
上述した実施形態では、インク供給路69内の洗浄液をインクに置き換えるための置換用クリーニングを実施した直後にノズル検査ルーチンを実行するとしたが、その代わりに、次のようにしてもよい。すなわち、ある種のホワイトインクのように固化しやすいインクの場合、印刷休止中などにキャッピング装置40でノズル23を封止したとしてもノズル23内のインクが固まってしまうおそれがある。このため、印刷終了後にそうしたインクを洗浄液に置き換えてノズル23内のインクの固化を防止し、印刷を開始する前に洗浄液をインクに置き換える。ここで、洗浄液をインクに置き換える場合については上述した実施形態と同様である。一方、インクを洗浄液に置き換える場合についてはインク供給路69内のインクを洗浄液に置き換えるための置換用クリーニングを実施した直後に図5のノズル検査ルーチンを実行する。そして、ノズル検査ルーチンの実行後、RAM74の所定領域からすべてのノズル23に対応する吐出流体の種類を読み出し、読み出した吐出流体の種類がすべて洗浄液だったならば、インクから洗浄液への置き換えが完了したとみなして置換用クリーニングを繰り返すことなく待機する。一方、読み出した吐出流体の種類がすべてインクだったならば、インクから洗浄液への置き換えがいまだ完了していないとみなして置換用クリーニングを繰り返す。また、読み出した吐出流体の種類の一部がインクだったならば、それらのノズル23のみインクから洗浄液への置き換えが完了していないとみなして、それらのノズル23のみ強制的に流体が吐出されるよう印刷ヘッド24を制御する(フラッシング)。こうすれば、ノズル流路内の流体をインクから洗浄液に置き換える置換操作が完了したことを正確に把握することができるため、置換操作が完了しているにもかかわらず、無駄に洗浄液を消費してしまうのを回避できる。
上述した実施形態では、キャップ42内の電極部材44をインク吸収部材43の上面に配置したが、インク吸収部材43の中段に挟み込むように配置してもよい。この場合、インク吸収部材43は導電性を有していてもよいが、インクが水溶性であり導電性を有するためインク吸収部材43は不導体でもよい。また、図7に示すように、電極部材44の代わりに、ノズル23から吐出されたインクが通過する位置の近傍に電極部材144をインク受け領域52に設け、その電極部材144の近傍をインクが通過する際に生じる電圧の変化を電圧検出回路54で検出し、その検出結果によりインクの吐出状態を検出するものとしてもよい。なお、電極部材144は、インクの通過に伴う電圧の変化を検出可能なものとすれば、電極板としてもよいし、電気線としてもよい。
上述した実施形態では、印刷ヘッド24をグランドに接続し、電極部材44に電圧を印加することにより印刷ヘッド24とインク受け領域52との間に電位差を生じさせるものとしたが、電極部材44をグランドに接続し、印刷ヘッド24に電圧を印加することにより印刷ヘッド24とインク受け領域52の電極部材44との間に電位差を生じさせるものとしてもよい。また、グランドに接続する側の電極の電位はグランドに限らず、電圧印加回路53の電圧と異なる電位であって、この電圧印加回路53の電圧との間に所定の電位差を与える電位であればよい。なお、印刷ヘッド24において所定の電位を与える電極は、ノズルプレート27や印刷ヘッド24内の電極など、印刷ヘッド24内のインクと導通してインクに電位を与えることが可能な電極であればよい。
上述した実施形態では、両回路53,54を共にインク受け領域52の電極部材44に接続したが、両回路53,54を共に印刷ヘッド24に接続したり、両回路53,54の一方を電極部材44及び印刷ヘッド24の一方に接続すると共に両回路53,54の他方を電極部材44及び印刷ヘッド24の他方に接続してもよい。
上述した実施形態では、インク受け領域52はキャッピング装置40のキャップ42の内部に設けられているものとしたが、特にこれに限定されず、例えば、インクが乾燥して増粘するのを防止するために定期的又は所定のタイミングで印刷データとは無関係にインク滴を吐出させるフラッシング領域に設けるものとしてもよいし、印刷ヘッド24の移動可能な領域に新たに設けるものとしてもよい。
上述した実施形態では、印刷ヘッド24は、圧電素子66に電圧を印加し、この圧電素子66を変形させてインクを加圧する方式としたが、発熱抵抗体(例えばヒータなど)に電圧をかけインクを加熱して発生した気泡によりインクを加圧する方式を採用してもよい。また、インクカートリッジ26は、往復動するキャリッジ22に搭載したいわゆるオンキャリッジの構成としたが、メカフレーム39に装着されチューブにより印刷ヘッド24へインク等を供給するいわゆるオフキャリッジの構成としてもよい。
上述した実施形態では、インクを記録紙Pへ吐出するプリンター20に具体化した例を示したが、印刷ヘッド24とインク受け領域52の電極部材44との間に電位差を設けてノズルから流体が吐出されたか否かを検出可能なものとすれば、特に限定されずに本発明を適用することができる。例えば、インク以外の他の液体や機能材料の粒子が分散されている液状体(分散液)、ジェルのような流状体などを吐出する印刷装置としてもよいし、流体として吐出可能な固体を吐出する印刷装置に具体化してもよい。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ及びカラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を溶解した液体を吐出する液体吐出装置、同材料を分散した液状体を吐出する液状体吐出装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を吐出する液体吐出装置としてもよい。また、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に吐出する液体吐出装置、ジェルを吐出する流状体吐出装置、トナーなどの粉体を吐出する粉体吐出式記録装置としてもよい。
上述した実施形態では、プリンター20を本発明の流体吐出装置として説明したが、原稿を読み取り可能なスキャナユニットを備えたマルチファンクションプリンタや、FAX機能を有するFAX装置としてもよい。
20 プリンター、21 印刷機構、22 キャリッジ、22a インク供給針、23,23C,23M,23Y,23K ノズル、24 印刷ヘッド、25 リニア式エンコーダー、26 インクカートリッジ、26a インク供給口、27 ノズルプレート、28 キャリッジ軸、29 プラテン、30 紙送り機構、32 キャリッジベルト、33 駆動モーター、34a キャリッジモーター、34b 従動ローラー、35 紙送りローラー、39 メカフレーム、40 キャッピング装置、41 シーリング部材、42 キャップ、42a 支持棒、43 インク吸収部材、44,144 電極部材、45 電極ピン、47 昇降装置、50 ノズル検査装置、51 回路ケース、52 インク受け領域、53 電圧印加回路、54 電圧検出回路、54a 積分回路、54b 反転増幅回路、54c A/D変換回路、60 ヘッド駆動波形生成回路、62 ヘッド駆動用基板、63 フラットケーブル、64 マスク回路、65 キャビティプレート、65a インク室、66 圧電素子、67 振動板、68,68C,68M,68Y,68K ノズル列、69 インク供給路、70 コントローラー、72 CPU、、73 フラッシュROM、74 RAM、、75 インターフェース、110 ユーザーパソコン、P 記録紙、R1 抵抗素子、SW スイッチ。

Claims (6)

  1. ノズルから流体を吐出させる吐出ヘッドと、
    前記ノズルから吐出される流体を受ける検査領域と、
    互いに離れている前記吐出ヘッドと前記検査領域との間に電圧を印加した状態で前記ノズルから流体が吐出するよう前記吐出ヘッドを動作させたときの前記吐出ヘッドと前記検査領域との間の電位差の変化量を検出する検出手段と、
    前記ノズルから吐出される可能性のある流体の導電率に依存して決定される電位差の変化量と該流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態とを対応づけた対応関係を記憶する記憶手段と、
    前記検出手段によって検出された電位差の変化量に対応する流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態を前記記憶手段から読み出すことにより、前記ノズルから吐出された流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態を認識する認識手段と、
    を備えた流体吐出装置。
  2. 前記記憶手段は、前記対応関係として、前記ノズルから吐出される可能性のある流体の導電率に依存して決定される電位差の変化量と該流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態とを対応づけたものを記憶している、
    請求項1に記載の流体吐出装置。
  3. 前記流体の種類には、インク及び洗浄液が含まれる、
    請求項1又は2に記載の流体吐出装置。
  4. 前記検出手段は、前記ノズル内の流体を洗浄液からインクに置き換える置換操作の途中で、互いに離れている前記吐出ヘッドと前記検査領域との間に電圧を印加した状態で前記ノズルから流体が吐出するよう前記吐出ヘッドを動作させたときの前記吐出ヘッドと前記検査領域との間の電位差の変化量を検出し、
    前記認識手段は、前記検出手段によって検出された電位差の変化量に基づいて前記置換操作が完了したか否かを認識する、
    請求項3に記載の流体吐出装置。
  5. 前記検出手段は、前記ノズル内の流体をインクから洗浄液に置き換える置換操作の途中で、互いに離れている前記吐出ヘッドと前記検査領域との間に電圧を印加した状態で前記ノズルから流体が吐出するよう前記吐出ヘッドを動作させたときの前記吐出ヘッドと前記検査領域との間の電位差の変化量を検出し、
    前記認識手段は、前記検出手段によって検出された電位差の変化量に基づいて前記置換操作が完了したか否かを認識する、
    請求項3に記載の流体吐出装置。
  6. (a)ノズルから流体を吐出させる吐出ヘッドと該吐出ヘッドのノズルから吐出される流体を受ける検査領域とを互いに離して配置し、前記吐出ヘッドと前記検査領域との間に電圧を印加した状態で前記ノズルから流体が吐出するよう前記吐出ヘッドを動作させたときの前記吐出ヘッドと前記検査領域との間の電位差の変化量を検出するステップと、
    (b)前記ノズルから吐出される可能性のある流体の導電率に依存して決定される電位差の変化量と該流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態とを対応づけた対応関係を記憶する記憶手段から、前記ステップ(a)で検出された電位差の変化量に対応する流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態を読み出すことにより、前記ノズルから吐出された流体の種類又は該流体の種類に応じた処置・状態を認識するステップと、
    を含む流体種類等認識方法。
JP2009045496A 2009-02-27 2009-02-27 流体吐出装置及び流体種類等認識方法 Active JP5434141B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009045496A JP5434141B2 (ja) 2009-02-27 2009-02-27 流体吐出装置及び流体種類等認識方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009045496A JP5434141B2 (ja) 2009-02-27 2009-02-27 流体吐出装置及び流体種類等認識方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010194999A JP2010194999A (ja) 2010-09-09
JP5434141B2 true JP5434141B2 (ja) 2014-03-05

Family

ID=42820225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009045496A Active JP5434141B2 (ja) 2009-02-27 2009-02-27 流体吐出装置及び流体種類等認識方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5434141B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110091605B (zh) * 2018-01-31 2022-04-15 精工爱普生株式会社 液体喷出装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003211687A (ja) * 2002-01-17 2003-07-29 Seiko Epson Corp インクジェット装置の洗浄方法および洗浄機構を有するインクジェット装置
JP4537659B2 (ja) * 2003-02-14 2010-09-01 エスアイアイ・プリンテック株式会社 インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置
JP2007021782A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Seiko Epson Corp 液体滴吐出検査装置、液体滴吐出装置、液体滴吐出システム、及び、液体滴の吐出状態の検査方法
JP2007077316A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット用インク、およびインクジェット記録方法
JP4375340B2 (ja) * 2006-01-23 2009-12-02 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010194999A (ja) 2010-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8033634B2 (en) Liquid discharging apparatus, method of controlling the same, and program that implements the method
US7950761B2 (en) Liquid discharging apparatus and method for obtaining a large liquid droplet detection signal
JP2010089376A (ja) 液体吐出装置およびその制御方法
US8016381B2 (en) Liquid ejecting apparatus and method of controlling same
JP2007098642A (ja) インクジェット記録装置、ノズル検査方法及びそのプログラム
JP2009066804A (ja) 吐出検査装置、印刷装置及び吐出検査方法
JP2009226619A (ja) ノズル検査装置および液体吐出装置並びにノズル検査方法
JP5434141B2 (ja) 流体吐出装置及び流体種類等認識方法
JP2010149488A (ja) 流体吐出装置及びその制御方法
JP2010201879A (ja) 流体吐出装置及びその制御方法
JP5434171B2 (ja) 流体吐出装置及びその制御方法
JP2010149467A (ja) 吐出検査装置、流体吐出装置及びシールドケーブルの加工方法
JP2009226620A (ja) ノズル検査装置および液体吐出装置並びにノズル検査方法
JP4736768B2 (ja) 印刷ヘッド検査装置、印刷装置、印刷ヘッド検査方法及びそのプログラム
JP2010194795A (ja) 流体吐出装置
JP2010201854A (ja) 吐出検査装置、流体吐出装置及び吐出検査方法
JP2010228212A (ja) 流体吐出装置及びその制御方法
JP5293241B2 (ja) 吐出検査装置、流体吐出装置及び吐出検査装置の制御方法
JP2009078544A (ja) 液体吐出装置およびその制御方法
JP2010179543A (ja) ノズル検査装置、その方法及び流体吐出装置
JP5267192B2 (ja) 流体吐出装置及びその方法
JP2010201853A (ja) 吐出検査装置、流体吐出装置及び吐出検査方法
JP2010179577A (ja) 吐出検査装置、流体吐出装置及び吐出検査装置の制御方法
JP5251375B2 (ja) 吐出検査装置、それを備えた流体吐出装置及び吐出検査方法
JP2009066805A (ja) 液体吐出装置およびその制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130129

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130702

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130828

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5434141

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350