JP2010225561A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】レート特性の低下を抑制することが可能であると共に、高温時でも十分に短絡を抑制することが可能なリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】本発明のリチウムイオン二次電池100は、互いに対向する一対の正極10及び負極20と、正極10及び負極20間に配置されたセパレータ18と、を備え、正極電極10は、セパレータ18側から順に、正極保護層16、正極活物質含有層14及び正極集電体12を有し、負極電極20は、セパレータ18側から順に、負極保護層26、負極活物質含有層24及び負極集電体22を有し、正極保護層16及び負極保護層26は、RSiO1.5及びRSiO(式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基)の少なくとも一方の構造単位を有するシリコーン樹脂粒子を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関するものである。
リチウムイオン二次電池としては、互いに対向する一対の電極と、電極間に配置されたセパレータとを備えるものが知られている。このようなリチウムイオン二次電池の製造工程において、電極表面の凹凸等によりセパレータが破損されると、対向する電極同士が短絡してしまい、発熱してしまう場合があった。このような問題の発生を防止するため、活物質含有層の表面に、無機粒子や有機粒子により保護層を形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平7−220759号公報 国際公開WO97/01870号パンフレット 特開平11−54147号公報
しかしながら、無機粒子を用いて保護層を形成した場合には、膜厚を均一化させるため、無機粒子を膜厚に対して十分に小さくする必要がある。この場合、粒子間の隙間がせまくなるため電解質溶液中のイオンの移動が妨げられることとなり、レート特性が低下する傾向がある。なお、保護層の膜厚が不均一になると、インピーダンスの増加という不具合が生じる。
一方、有機粒子を用いて保護層を形成した場合には、過充電等により電池内部が高温になると、セパレータがシュリンク(収縮)することや、有機粒子を用いる保護層の耐熱性が十分でないことにより、保護層が十分に機能しなくなる傾向がある。そのため、レート特性の低下を抑制することが可能であると共に、高温時でも十分に短絡を抑制することが可能なリチウムイオン二次電池が望まれている。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、レート特性の低下を抑制することが可能であると共に、高温時でも十分に短絡を抑制することが可能なリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明は、互いに対向する一対の電極と、電極間に配置されたセパレータと、を備え、電極の少なくとも一方は、セパレータ側から順に、保護層、活物質含有層、及び、集電体を有し、保護層は、RSiO1.5及びRSiO(式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基)の少なくとも一方の構造単位を有するシリコーン樹脂粒子を含む、リチウムイオン二次電池を提供する。
本発明では、レート特性の低下を抑制することが可能であると共に、高温時でも十分に短絡を抑制することが可能である。この理由は明らかではないが、本発明者らは以下のように考えている。ただし、要因はこれらに限定されるものではない。保護層が上記シリコーン樹脂粒子を含むことにより、保護層の膜厚をシリコーン樹脂粒子の粒径の例えば1〜6倍程度にまで薄くしても、保護層の膜厚を比較的均一にすることができる。そのため、保護層の膜厚の均一化のために保護層を構成する粒子の粒径を膜厚に対して十分に小さくする必要がなくなる。したがって、保護層を構成する粒子として、保護層の膜厚に近いレベルの比較的大きな粒径の粒子を使用できる。これにより、粒子間の隙間が広くなり、電解質溶液中のイオンが容易に粒子間を移動することが可能となる(イオン移動の抵抗値が低減される)。したがって、レート特性の低下が抑制されるものと考えられる。また、保護層が上記シリコーン樹脂粒子を含むことにより、保護層の耐熱性が向上する。そのため、高温(例えば、400℃)においても保護層としての機能が維持されることとなり、高温時でも十分に短絡が抑制されるものと考えられる。
シリコーン樹脂粒子の平均粒径は、0.3〜6.0μmであることが好ましい。この場合、保護層の膜厚の均一性を更に向上させることができる。そのため、電解質溶液中のイオンが更に容易に粒子間を移動することが可能となり、レート特性の低下を更に抑制することができる。
保護層の厚みは、0.3〜6.0μmであることが好ましい。この場合、レート特性の低下を更に抑制することができる。
シリコーン樹脂粒子の短軸径に対する長軸径の比であるアスペクト比は、1.00〜1.50であることが好ましい。この場合、粒子の粒度が揃い易くなり、保護層の膜厚の均一性を容易に向上させることができる。したがって、レート特性の低下を容易に抑制することができる。
シリコーン樹脂粒子は、ポリメチルシルセスキオキサン粒子であることが好ましい。この場合、レート特性の低下を更に抑制することができると共に、高温時でも短絡を更に抑制することができる。
レート特性の低下を抑制することが可能であると共に、高温時でも十分に短絡を抑制することが可能なリチウムイオン二次電池が提供される。
本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池を説明する概略断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、各図面の寸法比率は、必ずしも実際の寸法比率とは一致していない。
まず、本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池100について図1を参照して説明する。
リチウムイオン二次電池100は、主として、積層体30と、積層体30を密閉した状態で収容するケース50と、積層体30に接続された一対のリード60,62とを備えている。
積層体30は、互いに対向する一対の正極10及び負極20と、正極10及び負極20間に配置されたセパレータ18とを備えている。正極10は、セパレータ18側から順に、正極保護層16、正極活物質含有層14及び正極集電体12を有している。負極20は、セパレータ18側から順に、負極保護層26、負極活物質含有層24及び負極集電体22を有している。正極保護層16及び負極保護層26(以下、場合により「保護層16,26」と表記する。)は、セパレータ18の両側にそれぞれ接触している。
正極集電体12としては、例えばアルミニウム箔、ニッケル箔を使用することができ、負極集電体22としては、例えば銅箔、ニッケル箔を使用できる。
正極活物質含有層14及び負極活物質含有層24は、活物質粒子、バインダ及び必要に応じて配合される導電助剤を含む。正極活物質含有層14の厚みは、例えば50〜140μmであり、負極活物質含有層24の厚みは、例えば40〜130μmである。
正極活物質粒子としては、例えば、LiMO(Mは、Co、Ni又はMnを示す)、LiCoNi1−x、LiMn、LiCoNiMn1−x−y(ここで、x、yは0を超え1未満である)等のCo、Ni及びMnからなる群から選択される少なくとも1つの金属を含むリチウム酸化物が挙げられ、LiCoNiMn1−x−yが特に好ましい。
負極活物質粒子としては、例えば、リチウムイオンを吸蔵・放出(インターカレート・デインターカレート、或いはドーピング・脱ドーピング)可能な黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温度焼成炭素等の炭素粒子、炭素と金属との複合材料粒子、Al、Si、Sn等のリチウムと化合することのできる金属粒子、チタン酸リチウム(LiTi12)等を含む粒子が挙げられる。
バインダは、上記の活物質粒子と導電助剤とを集電体に結着することができれば特に限定されず、公知の結着剤を使用できる。バインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂や、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)と水溶性高分子(カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、デキストリン、グルテン等)との混合物等が挙げられる。
導電助剤としては、例えば、カーボンブラック類、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。
正極保護層16及び負極保護層26は、絶縁性を有する多孔体層である。正極保護層16及び負極保護層26は、Si含有有機物粒子としてシリコーン樹脂粒子を含み、好ましくは上記バインダを含み、電解質溶液が容易にシリコーン樹脂粒子間に浸透するものである。シリコーン樹脂粒子は、RSiO1.5及びRSiO(式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基)の少なくとも一方の構造単位を有し、シロキサン結合(Si−O−Si)を含んでいる。上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が好ましい。シリコーン樹脂粒子は、上記RSiO1.5のRがメチル基であるポリメチルシルセスキオキサン粒子を含有することが特に好ましい。なお、上記構造単位中のRは、構造単位ごとに互いに異なるものであってもよく、上記RSiOの2つのRが互いに異なる官能基を有していてもよい。
シリコーン樹脂粒子の融点は、過充電試験時の短絡防止と熱分解によるガス発生抑止の観点から、150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、300℃以上であることが更に好ましい。
シリコーン樹脂粒子の短軸径に対する長軸径の比であるアスペクト比は、1.00〜1.50であることが好ましく、1.00〜1.40であることがより好ましく、1.00〜1.30であることが更に好ましい。アスペクト比が1.50を超えると、電解質溶液の浸透性が悪くなることで、レート特性が低下する傾向がある。アスペクト比は、シリコーン樹脂粒子の長軸径bをその短軸径aで除した値(b/a)により定義され、電子顕微鏡により任意の10個のシリコーン樹脂粒子について(b/a)の値を求め、その平均値として算出することができる。
シリコーン樹脂粒子の平均粒径は、0.3〜6.0μmであることが好ましく、0.5〜5.0μmであることがより好ましく、1.0〜4.0μmであることが更に好ましい。平均粒径が6.0μmを超えると、保護層16,26の膜厚が6.0μmを越えることとなるため、保護層16,26内におけるイオンの移動距離が長くなる。そのため、イオン移動の抵抗値が増大し、レート特性が低下してしまう傾向がある。平均粒径が0.3μm未満になると、保護層16,26の厚みをある程度確保して短絡防止機能を確保するためには、粒子の積層数をある程度増加させる必要があり、粒子間の隙間がせまくなってしまう傾向がある。シリコーン樹脂粒子の平均粒径は、例えば、体積基準粒径分布における50%径であるD50として定義できる。シリコーン樹脂粒子の体積基準の粒径分布は、レーザ回折・散乱法による粒度分布測定装置(例えば、マイクロトラック社製の商品名:マイクロトラックHRA)を用いて容易に測定できる。
正極保護層16及び負極保護層26の膜厚は、0.3〜6.0μmであることが好ましく、0.5〜5.0μmであることがより好ましく、1.0〜4.0μmであることが更に好ましい。膜厚が6.0μmを超えると、保護層16,26内におけるイオンの移動距離が長くなるため、保護層16,26内のイオン移動の抵抗値が増大し、レート特性が低下してしまう傾向がある。膜厚が0.3μm未満になると、保護層16,26の短絡防止機能が発揮されにくくなる傾向がある。正極保護層16及び負極保護層26は、粒子が互いに重なり合うことなく配列されて構成されていることが、粒子間をイオンが容易に移動することができるとの観点から好ましい。
セパレータ18は、電気絶縁性の多孔体から形成されていればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いは、セルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
ケース50は、その内部に積層体30及び電解質溶液を密封するものである。ケース50は、電解質溶液の外部への漏出や、外部からのリチウムイオン二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。例えば、ケース50として、図1に示すように、金属箔52を高分子膜54で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔52としては、例えばアルミニウム箔を利用でき、高分子膜54としては、ポリプロピレン等の膜を利用できる。外側の高分子膜54の材料としては、融点の高い高分子が好ましく、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等がより好ましく、内側の高分子膜54の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等が好ましい。
リード60,62は、アルミニウム等の導電材料から形成されている。リード60,62の一端は、正極集電体12,負極集電体22の端部にそれぞれ接続されており、リード60,62の他端は、ケース50の外部にまで延びている。
次に、リチウムイオン二次電池100の製造方法について説明する。
まず、正極10及び負極20を以下のように作製する。活物質粒子、バインダ、及び必要な量の導電助剤を、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒に添加したスラリーを、集電体12,22の表面に塗布し、乾燥させて正極活物質含有層14,負極活物質含有層24を得る。次に、シリコーン樹脂とバインダとを、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒に添加したスラリーを、正極活物質含有層14,負極活物質含有層24の表面に塗布し、乾燥させて保護層16,26を得る。以上により、正極10及び負極20が得られる。
更に、上述の正極10及び負極20以外に、電解質溶液、セパレータ18、ケース50、リード60、62を用意する。
電解質溶液は、正極活物質含有層14、正極保護層16、セパレータ18、負極活物質含有層24及び負極保護層26の内部に含有させるものである。電解質溶液としては、特に限定されず、例えば、リチウム塩を含む電解質溶液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する電解質溶液)を使用することができる。ただし、電解質水溶液は、電気化学的に分解電圧が低いことにより充電時の耐用電圧が低く制限されるので、有機溶媒を使用する電解質溶液(非水電解質溶液)であることが好ましい。電解質溶液としては、リチウム塩を非水溶媒(有機溶媒)に溶解したものが好適に使用される。リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiCF3、CF2SO3、LiC(CF3SO23、LiN(CF3SO22、LiN(CF3CF2SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiN(CF3CF2CO)2、LiBOB等の塩が使用できる。なお、これらの塩は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、及び、ジエチルカーボネート等が好ましい。これらは単独で使用してもよく、2種以上を任意の割合で混合して使用してもよい。
なお、電解質溶液は、液状以外にゲル化剤を添加することにより得られるゲル状電解質であってもよい。また、電解質溶液に代えて、固体電解質(固体高分子電解質又はイオン伝導性無機材料からなる電解質)が含有されていてもよい。
そして、公知の方法により、リード60、62を正極集電体12、負極集電体22にそれぞれ溶接し、正極10の正極保護層16と、負極20の負極保護層26との間にセパレータ18を挟んだ状態で、電解質溶液と共にケース50内に挿入し、ケース50の入り口をシールすればよい。以上により、リチウムイオン二次電池100が得られる。
本実施形態では、レート特性の低下を抑制することが可能であると共に、高温時でも十分に短絡を抑制することが可能である。この理由は明らかではないが、本発明者らは以下のように考えている。本実施形態では、保護層16,26が上記シリコーン樹脂粒子を含むことにより、保護層16,26の膜厚をシリコーン樹脂粒子の粒径の例えば1〜6倍程度にまで薄くしても、保護層16,26の膜厚を比較的均一にすることができる。そのため、保護層16,26の膜厚の均一化のために保護層16,26を構成する粒子の粒径を膜厚に対して十分に小さくする必要がなくなる。したがって、保護層16,26を構成する粒子として、保護層16,26の膜厚に近いレベルの比較的大きな粒径の粒子を使用できる。これにより、粒子間の隙間が広くなり、電解質溶液中のイオンが容易に粒子間を移動することが可能となる。したがって、レート特性の低下が抑制されるものと考えられる。
また、本実施形態では、シリコーン樹脂粒子がシロキサン結合を有しているため、高温(例えば、400℃)においても保護層16,26が溶融することを抑制できる。これにより、保護層16,26の耐熱性が向上し、過充電試験等の高温動作時においても保護層16,26としての短絡防止機能が維持される。また、リチウムイオン二次電池の製造工程においてセパレータを破損してしまった場合でも、絶縁性の保護層16,26を配置することにより正極10及び負極20同士の短絡を抑制できる。
本発明は、上記実施形態に限られず、様々な変形態様が可能である。例えば、正極10及び負極20のいずれか一方にのみ保護層が設けられていてもよい。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
天然黒鉛粒子(日立化成工業社製、商品名「HG−706」)90.0質量部、導電助剤としてのアセチレンブラック2質量部、及び、バインダとしてのPVdF8質量部を、プラネタリーミキサーにて混合分散した後に、N−メチル−2−ピロリドンで粘度調整して、ゴーリンホモジナイザーで混合分散処理してスラリーを調製し、このスラリーを負極集電体としての銅箔(厚さ:15μm)の一方面上に塗布し、乾燥させた。同様に銅箔の反対面上にスラリーを塗布し、乾燥させた後に、ロールプレスを施して、銅箔の両面のそれぞれに厚さ85μmの負極活物質層を形成した。
その後、平均粒径(D50):2.0μm、アスペクト比:1.03のシリコーン樹脂粒子(MOMENTIVE PERFORMANCE MATERIALS社製、商品名「トスパール」)92.0質量部と、バインダとしてのPVdF8質量部とをプラネタリーミキサーにて混合分散した後に、N−メチル−2−ピロリドンで粘度調整してスラリーを調製した。そして、このスラリーを銅箔の各面の負極活物質層上に塗布し、乾燥させることによって、厚さ2.0μmの負極保護層を形成した。これにより、集電体の両面上に負極活物質層及び負極保護層が形成された負極(両面塗布負極)を得た。なお、平均粒径(D50)は、マイクロトラック社製(商品名:マイクロトラックHRA)を用いて測定し、アスペクト比は、電子顕微鏡により任意の10個のシリコーン樹脂粒子について(長軸径/短軸径)の値を求め、その平均値として測定した。
(実施例2〜7)
表1に示すD50及びアスペクト比を有するシリコーン樹脂粒子(MOMENTIVE PERFORMANCE MATERIALS社製、実施例2は商品名「トスパール」、実施例3〜7は商品名「XC99−A8808」より、表1中のD50の値の粒子を分級採取)を用いたことを除き、実施例1と同様にして負極を作製した。
(比較例1)
シリコーン樹脂粒子の代わりに、D50:2.0μm、アスペクト比:1.03のポリエチレン(PE)粒子(住友精化株式会社製、商品名「フロービーズLEシリーズ」よりD50:2.0μmの粒子を分級採取)を用いて、厚さ2.0μmの負極保護層を形成したことを除き、実施例1と同様にして負極を作製した。
(比較例2)
シリコーン樹脂粒子の代わりに、D50:2.0μm、アスペクト比:1.03のPTFE粒子(SHAMROCK社製、商品名「SSTシリーズ」)を用いて、厚さ2.0μmの負極保護層を形成したことを除き、実施例1と同様にして負極を作製した。
(比較例3)
シリコーン樹脂粒子の代わりに、D50:2.0μm、アスペクト比:1.86のアルミナ粒子(住友化学社製、商品名「ALシリーズ」)を用いて、厚さ2.0〜4.0μmの負極保護層を形成したことを除き、実施例1と同様にして負極を作製した。
アルミニウム製の集電体に対して、正極活物質粒子(LiCo1/3Ni1/3Mn1/3、44.5質量部、及び、LiMn、44.5質量部)、バインダ(PVdF、5.0質量部)、及び導電助剤(アセチレンブラック3.0質量部、及び、グラファイト3.0質量部)を含む正極活物質層を形成した正極を作製し、セパレータとして多孔ポリエチレンを用い、電解質溶液として1MのLiPFを含むPC/EC/DEC(体積部でPC/EC/DEC=20:10:70の比率)を用い、上述の実施例及び比較例の各電極をそれぞれ負極としてリチウムイオン二次電池を作製した。
〔レート特性〕
上記リチウムイオン二次電池について、1C(25℃で定電流放電を行ったときに1時間で放電終了となる電流値)での放電容量と、5C(25℃で定電流放電を行ったときに0.2時間で放電終了となる電流値)での放電容量とを測定し、レート特性(5Cでの放電容量/1Cでの放電容量)を求めた。その結果を表1に示す。
[過充電試験]
2Cでの定電流充電の後、10Vに到達したら定電圧充電を45分行い、試験後のセルの状態(電池内部における溶融や熱分解に起因するセルの破裂の有無)を目視にて観察した。結果を表1に示す。
Figure 2010225561
10…正極、12…正極集電体、14…正極活物質含有層、16…正極保護層、20…負極、22…負極集電体、24…負極活物質含有層、26…負極保護層、100…リチウムイオン二次電池。

Claims (5)

  1. 互いに対向する一対の電極と、
    前記電極間に配置されたセパレータと、を備え、
    前記電極の少なくとも一方は、前記セパレータ側から順に、保護層、活物質含有層、及び、集電体を有し、
    前記保護層は、RSiO1.5及びRSiO(式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基)の少なくとも一方の構造単位を有するシリコーン樹脂粒子を含む、リチウムイオン二次電池。
  2. 前記シリコーン樹脂粒子の平均粒径は、0.3〜6.0μmである、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 前記保護層の厚みは、0.3〜6.0μmである、請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記シリコーン樹脂粒子の短軸径に対する長軸径の比であるアスペクト比は、1.00〜1.50である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 前記シリコーン樹脂粒子は、ポリメチルシルセスキオキサン粒子である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
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