JP2010224255A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】低温定着性に優れ、広範囲な定着温度領域を有し、耐久性、すなわち耐刷時における現像ブレードの固着がなく、耐刷時の帯電安定性に優れたトナーを提供すること。また、結晶性ポリエステルの結晶化の速度が速く、生産性に優れたトナーの製造方法を提供すること。
【解決手段】結晶性ポリエステル及び非晶質樹脂を含有する結着樹脂と、フェニルホスホン酸金属塩を含有してなるトナー、少なくとも、結晶性ポリエステル及び非晶質樹脂を含有する結着樹脂と、フェニルホスホン酸金属塩とを溶融混練し混練物を得る工程(工程1)、工程1で得られた混練物を加熱処理する工程(工程2)を含む、トナーの製造方法、並びに該製造方法により得られるトナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナー及びその製造方法に関する。
装置の小型化、印字速度の高速化に伴い、トナーに低温定着性が要求されている。これを解決するために、結着樹脂として結晶性ポリエステルと非晶質樹脂とを含有したトナーが多数検討されている。
しかしながら、結晶性ポリエステルと非晶質樹脂とを併用するトナーは、低温定着性が向上する反面、保存性の低下が問題となっている。
これを解決する1つの方法として、タルクやマイカ等の無機粒子(特許文献1参照)、エチレンビスステアリン酸アミド等の化合物(特許文献2参照)、芳香族アミド化合物(特許文献3参照)、銅錯体化合物(特許文献4参照)等の結晶核剤を、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとともに溶融混練を行い、結晶性ポリエステルの結晶性を高めることにより、低温定着性と保存性を両立することが提案されている。
また、別の方法として、結晶性ポリエステルと非晶質樹脂を溶融混練した後、加熱処理工程を行うことにより、低温定着性と保存性を両立することが提案されている(特許文献5参照)。
特開2004−309517号公報 特開2006−113473号公報 特開2008−083080号公報 特開2008−170866号公報 特開2005−308995号公報
しかしながら、上記に提案されている方法においても、結晶性ポリエステルの結晶化が十分に進まないという課題があり、結晶核剤自身のトナー性能への影響も懸念される。その結果、低温定着性や保存性、帯電性が十分なトナーを得ることができず、また、結晶化に時間がかかり生産性を低下させている。
本発明の課題は、低温定着性に優れ、広範囲な定着温度領域を有し、耐久性、すなわち耐刷時における現像ブレードの固着がなく、耐刷時の帯電安定性に優れたトナーを提供することにある。また、結晶性ポリエステルの結晶化の速度が速く、生産性に優れたトナーの製造方法を提供することにある。
本発明は、
〔1〕 結晶性ポリエステル及び非晶質樹脂を含有する結着樹脂と、フェニルホスホン酸金属塩を含有してなるトナー、
〔2〕 少なくとも、結晶性ポリエステル及び非晶質樹脂を含有する結着樹脂と、フェニルホスホン酸金属塩とを溶融混練し混練物を得る工程(工程1)、工程1で得られた混練物を加熱処理する工程(工程2)を含む、トナーの製造方法、並びに
〔3〕 前記〔2〕記載の製造方法により得られるトナー
に関する。
本発明のトナーは、低温定着性に優れ、広範囲な定着温度領域を有し、耐久性、すなわち耐刷時における現像ブレードの固着がなく、耐刷時の帯電安定性に優れたトナーである。また、本発明により、ポリエステルの結晶化の速度が速く、生産性に優れた方法で、かかるトナーを得ることができる。
図1は、示差走査熱量計測定における結晶融解に起因するピークを示す一例の図であり、斜線部は結晶融解に要する吸熱量を示す。 図2は、実施例1〜3及び比較例1〜7における、混練物の加熱時間と加熱処理後の混練物の結晶化率(%)の関係を示す図である。
本発明は、結晶性ポリエステル、非晶質樹脂及びフェニルホスホン酸金属塩を含むトナーであり、低温定着性に優れ、広範囲な定着温度領域を持ち、耐刷時における現像ブレードの固着がなく、耐刷時の帯電安定性に優れるものである。
本発明においては、理由は不明なるも、フェニルホスホン酸金属塩は比較的分子量が小さいため、タルクやマイカ等の無機粒子やエチレンビスステアリン酸アミド等の化合物、芳香族アミド化合物、銅錯体化合物等に比べ、ポリエステルへの分散性に優れる。従って、本発明のトナーを、結晶性ポリエステル、非晶質樹脂及びフェニルホスホン酸金属塩を混練する工程及び該混練工程以降のいずれかの工程において製造中間物を加熱処理する工程を含む方法により製造することにより、本発明の効果がより顕著に奏される。結晶性ポリエステルは低温定着性に優れる一方で、混練時に結晶構造がくずれると、トナーの耐久性を低下させる原因となり得る。一般的に、加熱処理工程は、結晶性ポリエステルの再結晶化を促進し、結晶性ポリエステルと非晶質樹脂を安定化して、それぞれの樹脂の特性を十分に発揮させることができるという効果がある。これに対し、フェニルホスホン酸金属塩が微細に分散した本発明における結晶性ポリエステル中には、結晶成長の核となるスポットが多く存在するために、結晶性ポリエステルの再結晶化がより一層促進される。また、小さな結晶が多数存在する構造となるため、耐久性を損なうことなく、定着温度域が拡大するものと推定される。
さらに、フェニルホスホン酸金属塩は電荷の保持性が高いと考えられる芳香環を有し、また、それ自身の結晶構造が、エチレンビスステアリン酸アミド等の化合物、芳香族アミド化合物などの有機化合物の結晶構造に比べ、柔らかくないと考えられる。また、銅錯体化合物のように、着色していないために、添加量の制限も小さい。そのために、耐刷時における現像ブレードの固着が抑制され、耐刷時の帯電安定性が向上するものと推定される。このようなフェニルホスホン酸金属塩の作用によって、結晶性ポリエステルの特性が十分に生かされるものと推定される。
本発明においては、前記の如く、結着樹脂として結晶性ポリエステルと非晶質樹脂とを使用する。
本発明において、結着樹脂として、低温定着性の観点から、結晶性ポリエステルを用いるが、耐高温オフセット性及び溶融混練時の溶解粘度保持の観点から、非晶質樹脂として非晶質ポリエステルを結晶性ポリエステルとともに用い、結着樹脂は、ポリエステルを主成分とすることが好ましい。ここで、樹脂の結晶性は、軟化点と示差走査熱量計による吸熱の最高ピーク温度との比、即ち軟化点/吸熱の最高ピーク温度で定義される結晶性指数によって表わされる。結晶性ポリエステルは、結晶性指数が0.6〜1.4、好ましくは0.7〜1.2、より好ましくは0.9〜1.2であり、非晶質ポリエステルは1.4を超えるか、0.6未満である。樹脂の結晶性は、原料モノマーの種類とその比率、及び製造条件(例えば、反応温度、反応時間、冷却速度)等により調整することができる。なお、吸熱の最高ピーク温度とは、観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を指す。最高ピーク温度が軟化点に対して20℃以内の差であれば最高ピーク温度を融点とし、軟化点との差が20℃を超える場合はガラス転移点とする。
結晶性ポリエステルの原料モノマーとしては、結晶性を高める観点から、炭素数が2〜6、好ましくは4〜6の脂肪族ジオールを60モル%以上含有したアルコール成分と、炭素数が2〜8、好ましくは4〜6、より好ましくは4の脂肪族ジカルボン酸化合物、又は炭素数8の芳香族ジカルボン酸化合物を、60モル%以上含有したカルボン酸成分が好ましい。なお、ジカルボン酸化合物とは、ジカルボン酸、その無水物及びそのアルキル(炭素数1〜8)エステルを指す。ここで、好ましい炭素数とは、ジカルボン酸の炭素数を意味する。
炭素数2〜6の脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブテンジオール等が挙げられ、なかでも、結晶性を高める観点から、1,4-ブタンジオール及び1,6-ヘキサンジオールが好ましい。
炭素数2〜6の脂肪族ジオールは、結晶性を高める観点から、アルコール成分中に、好ましくは60モル%以上、より好ましくは80〜100モル%、さらに好ましくは90〜100モル%含有されているのが望ましい。
アルコール成分には、炭素数2〜6の脂肪族ジオール以外の多価アルコール成分が含有されていてもよく、式(I):
Figure 2010224255
(式中、RO及びORはオキシアルキレン基であり、Rはエチレン及び/又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の平均値は1〜16が好ましく、1〜8がより好ましく、1.5〜4がさらに好ましい)
で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族ジオール;グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、1,4-ソルビタン等の3価以上のアルコール等が挙げられる。
炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸化合物としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、及びこれらの酸無水物、アルキル(炭素数1〜8)エステル等が挙げられ、結晶性を高める観点から、フマル酸及びアジピン酸が好ましく、フマル酸がより好ましい。
炭素数8の芳香族ジカルボン酸化合物としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸が挙げられ、結晶性を高める観点から、テレフタル酸が好ましい。なお、ジカルボン酸化合物の中では、ジカルボン酸が好ましい。
炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸化合物又は炭素数8の芳香族カルボン酸化合物は、カルボン酸成分中に、好ましくは60モル%以上、より好ましくは80〜100モル%、さらに好ましくは90〜100モル%含有されているのが望ましい。結晶性を高める観点から、特に、その中の1種の脂肪族ジカルボン酸化合物が、カルボン酸成分中の好ましくは60モル%以上、より好ましくは70〜100モル%、さらに好ましくは80〜100モル%を占めているのが望ましい。なかでも、フマル酸が、カルボン酸成分中、好ましくは60モル%以上、より好ましくは70〜100モル%、さらに好ましくは80〜100モル%含有されているのが望ましい。
カルボン酸成分には、炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸化合物及び炭素数8の芳香族ジカルボン酸化合物以外の多価カルボン酸成分が含有されていてもよく、該多価カルボン酸成分としては、セバシン酸、アゼライン酸、n-ドデシルコハク酸、n-ドデセニルコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸;及びこれらの酸無水物、アルキル(炭素数1〜8)エステル等が挙げられる。
さらに、樹脂の分子量調整等の観点から、1価のアルコールがアルコール成分に、1価のカルボン酸化合物がカルボン酸成分に、本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有されていてもよい。
なお、結晶性ポリエステルにおけるカルボン酸成分とアルコール成分のモル比(カルボン酸成分/アルコール成分)は、製造安定性の観点から、さらにアルコール成分が多い場合には、減圧反応時に蒸発により樹脂の分子量を容易に調整できる観点から、0.9以上1.0以下が好ましく、0.95以上1.0未満がより好ましい。
結晶性ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、必要に応じてエステル化触媒、重合禁止剤等の存在下、180〜250℃程度の温度で縮重合させて製造することができる。エステル化触媒としては、酸化ジブチル錫、2-エチルヘキサン酸錫(II)等の錫化合物、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のチタン化合物等が挙げられる。エステル化触媒の使用量は、アルコール成分の総量100重量部に対して、0.01〜1重量部が好ましく、0.1〜0.6重量部がより好ましい。
結晶性ポリエステルの軟化点は、トナーの低温定着性を向上させる観点から、160℃以下が好ましく、140℃以下がより好ましく、130℃以下がさらに好ましい。また、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、50℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましく、90℃以上がさらに好ましい。すなわち、これらの観点を総合すると、結晶性ポリエステルの軟化点は、50〜160℃が好ましく、70〜140℃がより好ましく、90〜130℃がさらに好ましい。
結晶性ポリエステルの吸熱の最高ピーク温度は、トナーの低温定着性を向上させる観点から、150℃以下が好ましく、140℃以下がより好ましく、130℃以下がさらに好ましい。また、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、60℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましく、100℃以上がさらに好ましい。すなわち、これらの観点を総合すると、結晶性ポリエステルの吸熱の最高ピーク温度は、60〜150℃が好ましく、80〜140℃がより好ましく、100〜130℃がさらに好ましい。
結晶性ポリエステルの数平均分子量は、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、2,000以上が好ましく、4,000以上がより好ましく、6,000以上がさらに好ましい。また、結晶性ポリエステルの生産性を向上させる観点から、12,000以下が好ましく、10,000以下がより好ましく、9,000以下がさらに好ましい。すなわち、これらの観点を総合すると、結晶性ポリエステルの数平均分子量は、2,000〜12,000が好ましく、4,000〜10,000がより好ましく、6,000〜9,000がさらに好ましい。
結晶性ポリエステルの重量平均分子量も数平均分子量と同様の観点から、8,000以上が好ましく、20,000以上がより好ましく、40,000以上がさらに好ましい。また、500,000以下が好ましく、300,000以下がより好ましく、100,000以下がさらに好ましい。すなわち、これらの観点を総合すると、結晶性ポリエステルの重量平均分子量は、8,000〜500,000が好ましく、20,000〜300,000がより好ましく、40,000〜100,000がさらに好ましい。なお、本発明において、結晶性ポリエステルの数平均分子量及び重量平均分子量は、いずれもクロロホルム可溶分を測定した値をいう。
結晶性ポリエステルの含有量は、トナーの低温定着性を向上させる観点及び耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、結着樹脂中、5〜40重量%が好ましく、5〜20重量%がより好ましい。
非晶質ポリエステルも、結晶性ポリエステルと同様に、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、必要に応じて、エステル化触媒、重合禁止剤等の存在下、180〜250℃程度の温度で縮重合させて製造することができる。ただし、非晶質ポリエステルとするためには、
(1) 炭素数2〜6の脂肪族ジオール、炭素数2〜8の脂肪族カルボン酸化合物等の樹脂の結晶化を促進するモノマーを用いる場合は、これらのモノマーをそれぞれ2種以上併用して結晶化を抑制すること、即ちアルコール成分及びカルボン酸成分のいずれにおいても、これらのモノマーの1種が各成分中10〜70モル%、好ましくは20〜60モル%を占め、かつこれらのモノマーが2種以上、好ましくは2〜4種用いられていること、又は
(2) 樹脂の非晶質化を促進するモノマー、好ましくはアルコール成分ではビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が、またはカルボン酸成分ではアルキル基もしくはアルケニル基で置換されたコハク酸が、それぞれアルコール成分中又はカルボン酸成分中、少なくとも一方の成分において、好ましくは両成分のそれぞれにおいて、30〜100モル%、好ましくは50〜100モル%用いられていることが好ましい。
非晶質ポリエステルの酸価は、帯電量の環境安定性を向上させる観点から、30mgKOH/g以下が好ましく、20mgKOH/g以下がより好ましい。
本発明において、アルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリエステル成分を有する非晶質ポリエステルには、ポリエステルのみならず、その変性樹脂も含まれる。
ポリエステルの変性樹脂としては、例えば、ポリエステルがウレタン結合で変性されたウレタン変性ポリエステル、ポリエステルがエポキシ結合で変性されたエポキシ変性ポリエステル、ポリエステル成分を含む2種以上の樹脂成分を有するハイブリッド樹脂等が挙げられる。
非晶質ポリエステルの軟化点は、トナーの低温定着性の観点から、180℃以下が好ましく、160℃以下がより好ましい。また、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点からは、70℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましい。すなわち、これらの観点を総合すると、非晶質ポリエステルの軟化点は、70〜180℃が好ましく、100〜160℃がより好ましい。
非晶質ポリエステルの吸熱の最高ピーク温度は、トナーの低温定着性を向上させる観点から、100℃以下が好ましく、90℃以下がより好ましく、85℃以下がさらに好ましい。また、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、45℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましく、60℃以上がさらに好ましい。すなわち、これらの観点を総合すると、非晶質ポリエステルの吸熱の最高ピーク温度は、45〜100℃が好ましく、50〜90℃がより好ましく、60〜85℃がさらに好ましい。
非晶質ポリエステルのガラス転移点は、トナーの低温定着性の観点から、80℃以下が好ましく、75℃以下がさらに好ましい。また、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、45℃以上が好ましく、55℃以上がさらに好ましい。すなわち、これらの観点を総合すると、非晶質ポリエステルのガラス転移点は、好ましくは45〜80℃、より好ましくは55〜75℃である。なお、ガラス転移点は非晶質樹脂に特有の物性であり、吸熱の最高ピーク温度とは区別される。
また、本発明において、非晶質ポリエステルは、トナーの低温定着性及び耐オフセット性の観点から、軟化点が好ましくは10℃以上、より好ましくは10〜60℃異なる2種類の非晶質ポリエステルからなることが好ましい。低軟化点ポリエステルの軟化点は、トナーの低温定着性の観点から、好ましくは80〜120℃、より好ましくは90〜120℃であり、高軟化点ポリエステルの軟化点は、耐オフセット性の観点から、好ましくは120〜150℃、より好ましくは120〜140℃である。
高軟化点ポリエステルと低軟化点ポリエステルとの重量比(高軟化点ポリエステル/低軟化点ポリエステル)は、1/9〜9/1が好ましく、2/8〜8/2がより好ましい。また、高軟化点ポリエステル/低軟化点ポリエステルは、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる場合は、8/2〜5/5が好ましく、トナーの低温定着性をさらに向上させる場合は、4/6〜2/8が好ましい。
非晶質ポリエステルの総含有量は、トナーの低温定着性を向上させる観点及び耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、結着樹脂中、65〜99重量%が好ましく、65〜95重量%が好ましく、75〜95重量%がより好ましい。
結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの重量比(結晶性ポリエステル/非晶質ポリエステル)は、トナーの低温定着性を向上させる観点及び耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、5/95〜50/50が好ましく、7/93〜45/55がより好ましく、9/91〜40/60がさらに好ましい。
結着樹脂には、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステル以外の結着樹脂が、本発明の効果を損なわない範囲で含まれていてもよい。結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステル以外の結着樹脂としては、ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられる。結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの総量は、トナーの低温定着性の観点から、結着樹脂中、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、90重量%以上がさらに好ましい。
本発明に用いられるフェニルホスホン酸金属塩は、置換基を有してもよいフェニル基とホスホン基(-PO(OH)2)を有するフェニルホスホン酸の金属塩である。
フェニル基の置換基としては、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜11のアルコキシカルボニル基等が挙げられる。フェニルホスホン酸の具体例としては、無置換のフェニルホスホン酸、メチルフェニルホスホン酸、エチルフェニルホスホン酸、プロピルフェニルホスホン酸、ブチルフェニルホスホン酸、ジメトキシカルボニルフェニルホスホン酸、ジエトキシカルボニルフェニルホスホン酸等が挙げられ、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、無置換のフェニルホスホン酸が好ましい。
フェニルホスホン酸の金属塩としては、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、カルシウム、バリウム、銅、亜鉛、鉄、コバルト、ニッケル等の塩が挙げられ、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、亜鉛塩が好ましい。
従って、本発明に用いられるフェニルホスホン酸金属塩の好適例としては、置換基を有していないフェニルホスホン酸の亜鉛塩が挙げられる。
フェニルホスホン酸金属塩の含有量は、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの総量100重量部に対して、0.1重量部以上が好ましく、0.5重量部以上がより好ましく、1.5重量部以上がさらに好ましい。また、トナーの低温定着性を向上させる観点から、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの総量100重量部に対して、15重量部以下が好ましく、10重量部以下がより好ましく、8重量部以下がさらに好ましい。即ち、これらの観点を総合すると、フェニルホスホン酸金属塩の含有量は、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの総量100重量部に対して、0.1〜15重量部が好ましく、0.5〜10重量部がより好ましく、1.5〜8重量部がさらに好ましい。
また、フェニルホスホン酸金属塩の含有量は、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、結晶性ポリエステル100重量部に対して、2重量部以上が好ましく、5重量部以上がより好ましく、15重量部以上がさらに好ましい。また、トナーの低温定着性を向上させる観点から、結晶性ポリエステル100重量部に対して、50重量部以下が好ましく、40重量部以下がより好ましく、30重量部以下がさらに好ましい。即ち、これらの観点を総合すると、結晶性ポリエステル100重量部に対して、2〜50重量部が好ましく、5〜40重量部がより好ましく、15〜30重量部がさらに好ましい。
さらに、本発明における結着樹脂及びフェニルホスホン酸金属塩以外のトナー原料として、着色剤、離型剤、荷電制御剤、磁性粉、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が、適宜用いられていてもよい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができる。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物等が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー3、7、10、12〜15、17、23、24、60、62、74、75、83、93〜95、99、100、101、104、108〜111、117、123、128、129、138、139、147、148、150、166、168〜177、179、180、181、183、185、191:1、191、192、193、199等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物等が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5〜7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254、C.I.ピグメントバイオレッド19等が挙げられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が挙げられる。
黒トナー用着色剤としては、カーボンブラック、アニリンブラック、マグネタイト、Ti/Fe系の複合酸化物等が挙げられる。
着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
離型剤としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレンポリエチレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス及びそれらの酸化物、カルナウバワックス、モンタンワックス、サゾールワックス及びそれらの脱酸ワックス、脂肪酸エステルワックス等のエステル系ワックス、脂肪酸アミド類、脂肪酸類、高級アルコール類、脂肪酸金属塩等が挙げられる。これらのなかでは、トナーの低温定着性及び保存安定性を向上させる観点から、脂肪族炭化水素系ワックス及びエステル系ワックスが好ましく、同様の観点から、エステル系ワックスではカルナウバワックスが好ましく、脂肪族炭化水素系ワックスではパラフィンワックスが好ましい。これらは単独で又は2種以上を混合して用いられていてもよく、脂肪族炭化水素系ワックス及びエステル系ワックスを併用するのが好ましい。
離型剤の含有量は、トナーのオフセット防止の観点と、トナーの流動性低下の防止の観点から、結着樹脂100重量部に対して、1〜15重量部が好ましく、2〜10重量部がより好ましく、3〜8重量部がさらに好ましい。
荷電制御剤としては、特に限定されないが、負帯電性荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、例えば「ボントロンS-28」(オリエント化学工業社製)、「T-77」(保土谷化学工業社製)、「ボントロンS-34」(オリエント化学工業社製)、「アイゼンスピロンブラックTRH」(保土谷化学工業社製)等;銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、例えば「ボントロンE-81」、「ボントロンE-84」、「ボントロンE-304」(以上、オリエント化学工業社製)等;ニトロイミダゾール誘導体;ベンジル酸ホウ素錯体、例えば、「LR-147」(日本カーリット社製)等;無金属系荷電調整剤、例えば「ボントロンF-21」、「ボントロンE-89」(以上、オリエント化学工業社製)、「T-8」(保土ヶ谷化学工業社製)、「FCA-2521NJ」、「FCA-2508N」(以上、藤倉化成社製)等が挙げられる。
正帯電性荷電制御剤としては、ニグロシン染料、例えば「ボントロンN-01」、「ボントロンN-04」、「ボントロンN-07」(以上、オリエント化学工業社製)、「CHUO CCA-3」(中央合成社製)等;3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料;4級アンモニウム塩化合物、例えば「ボントロンP-51」(オリエント化学工業社製)、「TP-415」(保土谷化学工業社製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、「COPYCHARGEPXVP435」(ヘキスト社製)等が挙げられる。
荷電制御剤の含有量は、トナーの帯電量を適性にして現像性を向上させる観点から、結着樹脂100重量部に対して、0.1重量部以上が好ましく、より好ましくは0.2重量部以上である。また、カブリを抑制する観点から、結着樹脂100重量部に対して、5重量部以下が好ましく、より好ましくは3重量部以下である。すなわち、これらの観点を総合すると、荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜5重量部が好ましく、0.2〜3重量部がより好ましい。
耐刷時の帯電安定性を向上させる観点から、正帯電性荷電制御剤と負帯電性荷電制御剤が併用されるのが好ましい。正帯電性荷電制御剤と負帯電性荷電制御剤の重量比(正帯電性荷電制御剤/負帯電性荷電制御剤)は、トナーの帯電性にもよるが、正帯電性トナーの場合、1.25〜5が好ましく、1.67〜2.5がより好ましい。また、負帯電性トナーの場合、0.02〜0.7が好ましく、0.13〜0.4がより好ましい。
本発明のトナーは、少なくとも、結晶性ポリエステル及び非晶質樹脂を含有する結着樹脂と、フェニルホスホン酸金属塩とを溶融混練し混練物を得る工程(工程1)、工程1で得られた混練物を加熱処理する工程(工程2)を含む方法により、得られるものが好ましい。
結着樹脂、フェニルホスホン酸金属塩等を含むトナー原料を溶融混練する工程1は、密閉式ニーダー、1軸もしくは2軸の押出機、連続式オープンロール型混練機等の公知の混練機を用いて行うことができるが、混練の繰り返しや分散助剤の使用をしなくても、結着樹脂に添加剤を効率よく高分散させることができることから、ロールの軸方向に沿って設けられた供給口と混練物排出口を備えた連続式オープンロール型混練機を用いることが好ましい。
トナー原料は、予めヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等を用いて均一に混合した後、オープンロール型混練機に供することが好ましく、1箇所の供給口から混練機に供給してもよく、複数の供給口から分割して混練機に供給してもよいが、操作の簡便性及び装置の簡略化の観点からは、1箇所の供給口から混練機に供給することが好ましい。
連続式オープンロール型混練機とは、混練部が密閉されておらず開放されているものをいい、混練の際に発生する混練熱を容易に放熱することができる。また、連続式オープンロール型混練機は、少なくとも2本のロールを備えた混練機であることが望ましく、本発明に用いられる連続式オープンロール型混練機は、周速度の異なる2本のロール、即ち、周速度の高い高回転側ロールと周速度の低い低回転側ロールとの2本のロールを備えた混練機である。本発明においては、分散性の観点から、高回転側ロールは加熱ロール、低回転側ロールは冷却ロールであることが望ましい。
ロールの温度は、例えば、ロール内部に通す熱媒体の温度により調整することができ、各ロールには、ロール内部を2以上に分割して温度の異なる熱媒体を通じてもよい。
高回転側ロールの原料投入側端部温度は100〜160℃が好ましく、低回転側ロールの原料投入側端部温度は35〜100℃が好ましい。
高回転側ロールは、原料投入側端部と混練物排出側端部の設定温度の差が、混練物のロールからの脱離防止の観点から、20〜60℃であることが好ましく、20〜50℃であることがより好ましく、30〜50℃であることがさらに好ましい。低回転側ロールは、原料投入側端部と混練物排出側端部の設定温度の差が、離型剤分散性の観点から、0〜50℃であることが好ましく、0〜40℃であることがより好ましく、0〜20℃であることがさらに好ましい。
高回転側ロールの周速度は、2〜100m/minであることが好ましく、4〜50m/minがより好ましい。低回転側ロールの周速度は1〜90m/minが好ましく、2〜60m/minがより好ましく、2〜50m/minがさらに好ましい。また、2本のロールの周速度の比(低回転側ロール/高回転側ロール)は、1/10〜9/10が好ましく、3/10〜8/10がより好ましい。
ロールの構造、大きさ、材料等は特に限定されず、ロール表面も、平滑、波型、凸凹型等のいずれであってもよいが、混練シェアを高めるために、各ロールの表面には複数の螺旋状の溝が刻んであることが好ましい。
工程2は、工程1で得られた混練物を加熱処理する工程であるが、加熱処理工程は、混練工程以降のいずれかの工程において行えばよく、粉砕してトナーとする粉砕トナーの製造や、溶媒に粒子として分散させて得られる重合トナーの製造にも、本発明の方法を適用することができるが、加熱処理工程以外に熱処理を行う工程を含まないよう、粉砕トナーの製造に用いることが好ましい。本発明では、加熱処理により、混練物中の結晶性ポリエステルと非晶質樹脂との相分離構造が安定化し、結晶性ポリエステルの再結晶化が促進されればよいので、粉砕トナーの製造においては、溶融混練工程により得られた混練物を粉砕後、得られた粉砕物に加熱処理工程を行ってもよい。トナーの耐久性の観点からは、加熱処理工程は、混練工程後、粉砕工程前に行うことが好ましい。
粉砕トナーの一般的なトナーの製造方法では、得られた混練物を粉砕可能な硬度に達するまで冷却し、粉砕工程及び分級工程に供するが、本発明では、混練工程後、前記の如く、得られた混練物を加熱処理工程に供してから、粉砕工程を行うことが好ましい。
本発明において、工程2は、トナー添加剤の分散性を維持する観点と結着樹脂分子の再配列性によって耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、好ましくは50〜80℃、より好ましくは60〜80℃の温度で行うことが望ましい。また、加熱処理時間は、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させ、帯電安定性を向上させる観点から、1時間以上が好ましく、2時間以上がより好ましく、4時間以上がさらに好ましい。また、生産性を向上させる観点から、25時間以下であり、12時間以下がより好ましく、8時間以下がさらに好ましい。すなわち、これらの観点を総合すると、加熱処理時間は、1〜25時間が好ましく、2〜12時間がより好ましく、4〜8時間がさらに好ましい。なお、この時間は当該温度範囲(50〜80℃)内となる累計の時間である。また、トナー添加剤の分散維持と結着樹脂分子の再配列性の観点から、加熱処理工程の開始から終了までに当該温度範囲の上限値を超えないことが好ましい。
本発明では、加熱処理工程を、前記温度で、かつ前記時間行うことにより、混練物中の樹脂の再配列を促し、一旦低下したガラス転移温度の回復によりトナーの現像ブレードへの固着防止性、帯電安定性がより顕著に向上するものと推定される。さらに、可塑部分、即ち低ガラス転移点の部分は、粉砕の際、衝撃を吸収しやすく、粉砕効率の低下の原因となるが、本発明では、粉砕工程前に加熱処理工程を行うことにより、可塑化が抑制されるため、粉砕性も向上させることができる。
加熱処理工程には、オーブン等を用いることができる。例えば、オーブンを用いる場合、混練物をオーブン内で、一定温度に保持することにより、加熱処理工程を行うことができる。
加熱処理工程を行う態様は特に限定されないが、例えば、
態様1:混練工程後、粉砕工程で混練物を粉砕し、粉砕された混練物を前記加熱処理条件下に保持する態様、
態様2:混練工程後、得られた混練物を冷却する過程で、混練物を前記加熱処理条件下に保持し、次いで粉砕可能な硬度に達するまでさらに冷却し、粉砕工程等の次の工程に供する態様、
態様3:混練工程後、得られた混練物を粉砕可能な硬度まで一旦冷却した後、冷却した混練物を前記加熱処理工程に供し、次いで混練物を再び冷却し、粉砕工程等の次の工程に供する態様
等が挙げられる。本発明ではいずれの態様で加熱処理工程を行ってもよいが、トナー中の添加剤の分散性の観点から、態様3が好ましい。
結着樹脂中の結晶性ポリエステルの含有量が多くなるに従い、混練物の結晶化率は増加する傾向にある。結晶性ポリエステル中にも結晶構造を有さない部分、即ち、混練では結晶化しない部分が存在し、かかる部分が混練物中に多く存在すると耐久性に劣る傾向がある。そこで、加熱処理工程により混練物における結晶性ポリエステルの結晶化を促進し結晶化率を高めることでトナーの現像ブレードへの固着防止性が向上すると考えられる。なお、本明細書において「結晶化率」とは、後述の「結晶化率」の測定方法で定義される値であり、原料において結晶性ポリエステルが結晶部分を有する割合に対する混練物等の系において結晶性ポリエステルが結晶部分を有する割合の比を反映していると考えられる。
加熱処理工程後の製造中間体の結晶化率は、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着を防止させる観点から、加熱処理前の製造中間体の結晶化率よりも大きいことが好ましい。さらに、同様の観点から、結晶化率は55%以上が好ましく、58%以上がより好ましく、63%以上がさらに好ましい。
本発明は粉砕工程において製造中間体は無機微粒子と混合して粉砕を行ってもよい。例えば、シリカと製造中間体を混合し粉砕してもよい。
粉砕工程は、多段階に分けて行ってもよい。例えば、加熱処理工程後の加熱処理物を、1〜5mm程度に粗粉砕した後、さらに所望の粒径に微粉砕してもよい。
粉砕工程に用いられる粉砕機は特に限定されないが、例えば、粗粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、アトマイザー、ロートプレックス等が、微粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、ジェットミル、衝突板式ミル、回転型機械ミル等が挙げられる。
分級工程に用いられる分級機としては、風力分級機、慣性式分級機、篩式分級機等が挙げられる。分級工程の際、粉砕が不十分で除去された粉砕物は再度粉砕工程に供してもよい。
以上の工程を経てトナーが得られるが、さらに得られたトナー表面に疎水性シリカ等の無機微粒子や樹脂微粒子を外添してもよい。
本発明により得られるトナーの体積中位粒径(D50)は、画質品質を向上させる観点から、4.5〜7.5μmが好ましく、5〜7μmがより好ましい。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
本発明のトナーは、一成分現像用トナー及びキャリアと混合して用いられる二成分現像用トナーのいずれにも用いることができるが、耐熱性がより要求される一成分現像用トナーとしてより好適に用いられる。
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター(島津製作所、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出する。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出する温度を軟化点とする。
〔樹脂の吸熱の最高ピーク温度及びガラス転移点〕
示差走査熱量計(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、DSC Q20)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で昇温し、吸熱の最高ピーク温度を求める。また、非晶質樹脂特有のガラス転移点は、前記測定で、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法により測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更した。
〔結晶性ポリエステルの平均分子量〕
以下の方法により得られる、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量分布を示すチャートから、数平均分子量及び重量平均分子量を求める。
(1) 試料溶液の調製
濃度が0.5g/100mLになるように樹脂をクロロホルム中に溶解する。次いで、この溶液をポアサイズ2μmのフッ素樹脂フィルター(住友電気工業社製、FP-200)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とする。
(2) 分子量分布測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶解液としてクロロホルムを毎分1mLの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定化させる。そこに試料溶液100μLを注入して測定を行う。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出する。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレンを標準試料として作成したものを用いる。
測定装置:CO-8010(東ソー社製)
分析カラム:GMHXL+G3000HXL(東ソー社製)
〔結晶化率〕
示差走査熱量計(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、Q-100)を用いて、室温から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料(約10mg)をそのまま1分間静止させ、その後昇温速度50℃/分で180℃まで測定する。次に、得られた熱曲線上の90〜120℃付近に現れる結晶融解に起因する吸熱ピークについて、該ピークの開始点温度以下のベースライン上の最もピークに近い点と該ピークの終点温度以上のベースライン上の最もピークに近い点とを結ぶ直線を引くことにより、ピーク面積を算出して、結晶融解に要する吸熱量とする。試料として、混練物及びその原料の結晶性ポリエステルを用い、結晶性ポリエステルの結晶融解に要する吸熱量を求め、原料の結晶性ポリエステルの含有量(重量%)当たりの結晶融解に要する吸熱量を算出することにより、以下の式に従って、試料の結晶化率を算出する。
結晶化率(%)=混練物の吸熱量(W/g)/(混練物原料中の結晶性ポリエステルの含有量(重量%)×結晶性ポリエステル自身の吸熱量(W/g))×100
吸熱ピークの例を図1に示す。
〔トナー母粒子及びトナーの体積中位粒径(D50)〕
本明細書において、トナー母粒子及びトナーの体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)5重量%電解液
分散条件:分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させる。
測定条件:前記電解液100mLに、3万個のトナー母粒子またはトナー粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
結晶性ポリエステルの製造例1
表1に示す原料モノマー及びターシャルブチルカテコール(TBC)5.5g(脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸化合物の総量100重量部に対して0.05重量部)を、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した20リットル容の四つ口フラスコに入れ、200℃で10時間かけて反応させた後、2-エチルヘキサン酸錫(II)54.6g(アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して0.5重量部)を添加した。さらに、8.3kPaにて3時間反応させて、結晶性ポリエステル(樹脂a)を得た。
非晶質ポリエステルの製造例1
表1に示す原料モノマー及び2-エチルヘキサン酸錫(II)20.0g(アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して0.2重量部)を窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した20リットル容の四つ口フラスコに入れ、220℃で8時間かけて反応させた後、さらに、軟化点が112℃に達するまで反応させて、非晶質ポリエステル(樹脂A)を得た。
非晶質ポリエステルの製造例2
表1に示す無水トリメリット酸以外の原料モノマー及び2-エチルヘキサン酸錫(II)20.0g(アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して0.2重量部)を窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した20リットル容の四つ口フラスコに入れ、230℃で8時間かけて反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させた。さらに210℃にて表1に示す無水トリメリット酸を添加し、8.3kPaにて軟化点が124℃に達するまで反応させて、非晶質ポリエステル(樹脂B)を得た。
Figure 2010224255
実施例1〜3及び比較例1〜7
樹脂a 15重量部、樹脂A 55重量部及び樹脂B 30重量部、表2に示す添加剤を各重量部(比較例1は無添加)、カルナウバワックス「カルナウバワックス C1」(加藤洋行社製)3.5重量部、パラフィンワックス「HNP-9」(日本精鑞社製)2.5重量部、正帯電性荷電制御剤「BONTRON P-51」(オリエント化学社製)0.06重量部、負帯電性荷電制御剤「E304」(オリエント化学社製)0.25重量部及び着色剤「ECB-301」(フタロシアニンブルー15:3,大日精化社製)4.5重量部を、予めヘンシェルミキサーを用いて混合後、以下に示す条件で溶融混練した。
〔溶融混練条件〕
オープンロール型混練機「ニーデックス」(三井鉱山社製、ロール外径:14cm、有効ロール長:80cm)を使用した。連続式二本ロール型混練機の運転条件は、高回転側ロール(フロントロール)周速度75r/min(周速度:32.97m/min)、低回転側ロール(バックロール)周速度50r/min(周速度:21.98m/min)、混練物供給口側端部のロール間隙0.1mmであった。ロール内の加熱媒体温度及び冷却媒体温度は、高回転側ロールの原料投入側が135℃及び混練物排出側が90℃であり、低回転側ロールの原料投入側が35℃及び混練物排出側が35℃であった。また、原料混合物の上記混練機への供給速度は4kg/時間、上記混練機中の平均滞留時間は約10分間であった。
上記で得られた混練物を冷却ロールで圧延し、20℃以下に冷却した後、オーブン内で、70℃にて、1時間、6時間、12時間、24時間加熱処理を行った。加熱処理前と、各処理時間での結晶化率を測定した。各組成の混練物の加熱時間に対する結晶化率をプロットした。結果を表2、図2に示す。
Figure 2010224255
表3に示す時間加熱処理後の加熱処理物を30℃まで冷却後、粗粉砕した後、加熱処理物100重量部に対し、疎水性シリカ「R-972」(日本アエロジル社製)5.0重量部と混合し、ジェットミル粉砕機及び気流分級機(IDS:日本ニューマチック社製)にて粉砕、分級を行い、体積中位粒径(D50)5.5μmのトナー母粒子を得た。なお、加熱処理を行わないものは、混練物を冷却ロールで圧延し、20℃以下に冷却した後、同様の粉砕、分級を行い、体積中位粒径(D50)5.5μmのトナー母粒子を得た。
得られたトナー母粒子100重量部に対し、疎水性シリカ「RX-50」(日本アエロジル社製)0.8重量部、疎水性シリカ「SI-Y」(日本アエロジル社製)0.9重量部及びメラミン-ホルムアルデヒド樹脂「エポスターS」(日本触媒社製)0.3重量部をヘンシェルミキサーを用いて外添し、体積中位粒径(D50)5.5μmのトナーを得た。
試験例1〔定着性〕
非磁性一成分現像装置「Oki Microline 5400」(沖データ社製)にトナーを実装し、トナー付着量を0.45±0.03mg/cm2に調整して、4.1cm×13.0cmのベタ画像を富士ゼロックスオフィスサプライ社製のJ紙に印字した。定着機を通過する前にベタ画像を取りだして未定着画像を得た。得られた未定着画像を「Microline3010」(沖データ社製)の定着機を改造した外部定着機にて、定着速度300mm/secで、100℃から200℃へ5℃ずつ順次定着温度を上昇させながら定着を行い、最低定着温度と最高定着温度及び両者の差を定着温度領域として求めた。結果を表3に示す。
最低定着温度は以下のように決定した。定着後の定着画像にメンディングテープ(住友スリーエム社製)を付着させた後、500gの円筒上の重石を載せることにより、十分にテープを定着画像に付着させた。その後、ゆっくりとメンディングテープを定着画像より剥がした。テープ剥離前後の画像を目視で観察し、定着させたトナーの剥離の有無を調確認した。100℃から5℃ずつ温度を上げて順次定着を行っていた際に、定着させたトナーが剥れない最低温度を最低定着温度とした。
最高定着温度は以下のように決定した。最低定着温度を確認した後、5℃ずつ温度を上げて定着試験を行うと、定着ロール汚染による紙面の汚染が発生する。紙面の汚染がはじめて発生した温度の5℃低い温度、すなわち定着ロール汚染による紙面の汚染が発生しない最高温度を最高定着温度とした。200℃で定着ロール汚染による紙面の汚染が発生しない場合は、最高定着温度を「200℃<」とした。
試験例2〔耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着〕
非磁性一成分現像装置「Oki Microline 5400」(沖データ社製)のIDカートリッジに表3のトナーを実装し、温度30℃、相対湿度65%の条件下で、70r/min(36ppm相当)で空回し運転を行い、現像ロール表面のムラスジ発生を目視にて観察し、ムラスジが発生するまでの時間を測定した。ムラスジが発生するまでの時間が長いほど、トナーが現像ブレードへ固着しにくいことを表す。結果を表3に示す。なお、ムラスジとは現像ローラ上に付着しているトナー量にばらつきが発生している状態のことをいい、ムラスジの発生により、印字の際に画像濃度に濃淡が発生することになる。
〔評価基準〕
A:ムラスジ発生までの所要時間が3.5時間超
B:ムラスジ発生までの所要時間が3時間超、3.5時間以下
C:ムラスジ発生までの所要時間が2.5時間超、3.0時間以下
D:ムラスジ発生までの所要時間が2.5時間以下
試験例3〔耐刷時の帯電安定性〕
温度25℃、相対湿度50%の環境下で、トナー0.6gと、日本画像学会 負帯電標準キャリアN-01 9.4gを20mL容の円柱状のポリビンに入れ、容器をターブラシェイカーミキサー中に固定し、90r/minの速度にて回転させた。経時での帯電量(混合時間1分、3分、5分、10分、20分、30分での帯電量)をq/mメータ(Epping社製)にて測定し、各混合時間(1分、3分、5分、10分、20分、30分)での帯電量の平均値(帯電量平均値)から、以下の基準に従って帯電安定性を評価した。結果を表3に示す。帯電量差が小さいほど、帯電安定性が良好なことを表している。
〔q/mメーターの設定〕
メッシュ サイズ:400メッシュ(ステンレス製)
ソフトブロー吸引時間(ブロー圧 1050V):90秒
帯電量(μC/g)=トナー吸引時間90秒後の総電気量(μC)/吸引されたトナー量(g)
〔評価基準〕
A:帯電量平均値と各混合時間の帯電量差が3μC/未満
B:帯電量平均値と各混合時間の帯電量差が3μC/g以上、4μC/g未満
C:帯電量平均値と各混合時間の帯電量差が4μC/g以上、6μC/g未満
D:帯電量平均値と各混合時間の帯電量差が6μC/g以上
Figure 2010224255
以上の結果より、フェニルホスホン酸金属塩を用いた実施例1〜3のトナーは、フェニルホスホン酸金属塩を用いない比較例1のトナーや他の結晶核剤を用いた比較例2〜7のトナーと比べ、結晶化速度が速く、生産性に優れている。さらに、実施例1〜3のトナーは結晶化率を高くすることができる。
また、実施例1〜3のトナーは、比較例1〜7のトナーと比較して、低温定着性に優れ、定着温度領域が広く、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着が防止され、帯電安定性が向上する。さらに、ほぼ同じ結晶化率を持つフェニルホスホン酸金属塩を用いた実施例2−2のトナーと他の結晶核剤を用いた比較例2〜7のトナーを比べると、フェニルホスホン酸金属塩を用いることにより、低温定着性に優れ、定着温度領域が広く、耐刷時のトナーの現像ブレードへの固着が防止され、帯電安定性が向上することが明らかである。したがって、本発明のトナーは、結晶化率を向上させる効果、フェニルホスホン酸金属塩の効果により、低温定着性に優れ、定着温度領域が広く、耐刷時の現像ブレードへの固着を防止し、耐刷時の帯電安定性に優れている。
本発明のトナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に好適に用いられる。

Claims (7)

  1. 結晶性ポリエステル及び非晶質樹脂を含有する結着樹脂と、フェニルホスホン酸金属塩を含有してなるトナー。
  2. フェニルホスホン酸金属塩がフェニルホスホン酸亜鉛塩である、請求項1記載のトナー。
  3. フェニルホスホン酸金属塩の含有量が、結晶性ポリエステル及び非晶質樹脂の総量100重量部に対して0.1〜15重量部である、請求項1又は2記載のトナー。
  4. フェニルホスホン酸金属塩の含有量が、結晶性ポリエステル100重量部に対して2〜50重量部である、請求項1〜3いずれか記載のトナー。
  5. 少なくとも、結晶性ポリエステル及び非晶質樹脂を含有する結着樹脂と、フェニルホスホン酸金属塩とを溶融混練し混練物を得る工程(工程1)、工程1で得られた混練物を加熱処理する工程(工程2)を含む、トナーの製造方法。
  6. 工程2が、混練物を50〜80℃の温度で1〜25時間保持する工程である、請求項5記載のトナーの製造方法。
  7. 請求項5又は6記載の製造方法により得られるトナー。
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