JP2009145572A - 電子写真用トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】低温定着性と耐熱保存性を両立することのできる電子写真用トナー、及び該トナーを製造する方法を提供すること。
【解決手段】ポリエステルを含む結着樹脂を含有し、式(i):
2.0 ≦ T1-T2 ≦ 9.0 (i)
〔式中、T1、T2は各々条件(A)、(B)による示差走査熱量測定(DSC)における吸熱の最大ピーク温度(℃)を示す〕
及び、式(ii):
Q3 / Q2 ×100 ≦ 30 (ii)
〔式中、Q2は条件(B)によるDSCにおける吸熱の最大ピーク熱量(J/g)、Q3は条件(C)によるDSCにおけるT2±1(℃)に観測される吸熱のピーク熱量(J/g)を示す〕
の関係を満足する電子写真用トナー。
条件(A):10℃/minで0〜150℃測定
条件(B):100℃/minで0〜150℃測定
条件(C):10℃/minで0〜150℃に加熱し100℃/minで150〜0℃に冷却後、100℃/minで0〜150℃測定
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる電子写真用トナー、及び該トナーの製造方法に関する。
トナーの低温定着性の観点から、低温定着性に優れる結晶性ポリエステルを非晶質ポリエステルと併用したトナーが多数検討されており、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの相溶性を高めることで低温定着性が改良できることが知られている。
しかしながら、両者の相溶性が高すぎると、かえってトナーの耐熱保存性や結晶性が悪化するという課題が挙げられる。この課題に対し、トナーの製造工程に、特定の温度で加熱処理する工程を付加する技術が開示されている(特許文献1〜4参照)。
特開2005−308995号公報 特開2006−138919号公報 特開2007−72333号公報 特開2006−65015号公報
従来技術に拠って、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの相溶性を高めることで低温定着性を向上させ、加熱処理によって耐熱保存性を向上させることはそれぞれ可能となる。しかし、これらは相反する特性であるために、近年の高速高画質化に必要な、低温定着性と耐熱保存性を高いレベルで有するトナーは得られていない。
本発明の課題は、低温定着性と耐熱保存性を両立することのできる電子写真用トナー、及び該トナーを製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決する為に検討を重ねた結果、ポリエステルを含む結着樹脂を含有する電子写真用トナーが、示差走査熱量測定において観測される特定のピーク温度及び特定のピーク熱量がそれぞれ特定の関係を満足する場合に、低温定着性と耐熱保存性を両立することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
〔1〕 ポリエステルを含む結着樹脂を含有し、式(i):
2.0 ≦ T1-T2 ≦ 9.0 (i)
〔式中、T1は条件(A)による示差走査熱量測定における吸熱の最大ピーク温度(℃)、T2は条件(B)による示差走査熱量測定における吸熱の最大ピーク温度(℃)を示す〕
及び、式(ii):
Q3 / Q2 ×100 ≦ 30 (ii)
〔式中、Q2は条件(B)による示差走査熱量測定における吸熱の最大ピーク熱量(J/g)、Q3は条件(C)による示差走査熱量測定におけるT2±1(℃)に観測される吸熱のピーク熱量(J/g)を示す〕
の関係を満足する、電子写真用トナー、
条件(A):昇温速度10℃/minで0℃から150℃まで測定
条件(B):昇温速度100℃/minで0℃から150℃まで測定
条件(C):昇温速度10℃/minで0℃から150℃まで加熱し、降温速度100℃/minで150℃から0℃まで冷却後、さらに、昇温速度100℃/minで0℃から150℃まで測定
ならびに
〔2〕 前記〔1〕記載の電子写真用トナーの製造方法であって、ポリエステルを含む結着樹脂を含有するトナー組成物を40〜80℃で保持する工程〔工程(1)〕を含む電子写真用トナーの製造方法
に関する。
本発明の電子写真用トナーは、低温定着性と耐熱保存性を両立することができるという優れた効果を奏するものである。
本発明の電子写真用トナーは、ポリエステルを含む結着樹脂を含有するものであり、式(i):
2.0 ≦ T1-T2 ≦ 9.0 (i)
〔式中、T1は条件(A)による示差走査熱量測定における吸熱の最大ピーク温度(℃)、T2は条件(B)による示差走査熱量測定における吸熱の最大ピーク温度(℃)を示す〕
及び、式(ii):
Q3 / Q2 ×100 ≦ 30 (ii)
〔式中、Q2は条件(B)による示差走査熱量測定における吸熱の最大ピーク熱量(J/g)、Q3は条件(C)による示差走査熱量測定におけるT2±1(℃)に観測される吸熱のピーク熱量(J/g)を示す〕
条件(A):昇温速度10℃/minで0℃から150℃まで測定
条件(B):昇温速度100℃/minで0℃から150℃まで測定
条件(C):昇温速度10℃/minで0℃から150℃まで加熱し、降温速度100℃/minで150℃から0℃まで冷却後、さらに、昇温速度100℃/minで0℃から150℃まで測定
の関係を満足することに大きな特徴を有する。なお、本明細書において「吸熱の最大ピーク温度」とは、観測される吸熱ピークのうち、最も吸熱量の大きいピークのピーク温度(℃)を、「吸熱の最大ピーク熱量」とは、前記ピークのピーク熱量(J/g)を意味する。
結着樹脂の結晶構造が分散したトナー、例えば、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルとを含有するトナーを、例えば、昇温速度10℃/minで0℃から150℃まで示差走査熱量測定すると、発熱反応のピークが観測された後に、吸熱反応のピーク(該ピークのピーク温度をT1(℃)とする)が観測される。これは、測定に伴う加熱により、トナー中で結着樹脂の結晶が成長することによる発熱反応と、該成長した結晶が融解することにより生ずる吸熱反応と考えられる。一方、同じトナーを、例えば、昇温速度100℃/minで0℃から150℃まで示差走査熱量測定すると、上記で観測されたような発熱反応のピークは観測されずに、吸熱反応のピーク(該ピークのピーク温度をT2(℃)とする)が観測される。これは、昇温速度が速いために、測定に伴う加熱により結晶成長が生じずに、トナー中に存在している結晶そのものが融解していると考えられ、T2(℃)はトナー中に本来存在している結晶の融点と見なすことができる。
また、T1(℃)は測定による加熱により結晶化が促進されているため、T2(℃)よりも高温側にシフトしており、0≦T1-T2の関係を有している。一般に、結晶の融点は、結晶のサイズが小さくなるほど低くなることが既に知られている。従って、上記測定において観測されるピーク温度の差、即ち、T1-T2(℃)が大きくなるほど、トナー中に本来存在する結晶のサイズが小さいことを意味する。トナー中に存在する結晶のサイズが小さいほど、トナーにおける該結晶の分散性は高くなることから、それによって優れた低温定着性が示されると考えられる。一方、T1-T2(℃)が小さい場合は、トナー中の結晶のサイズが大きいと意味するため、トナーが大きな結晶を含有し、定着性が劣ることが示唆される。そこで、本発明においては、2.0 ≦ T1-T2であり、2.5 ≦ T1-T2が好ましく、3.0 ≦ T1-T2がより好ましい。
一方で、トナー中に存在する微結晶はフィラー効果を有しており、トナーの耐熱保存性向上に大きく寄与する。しかしながら、結晶のサイズが小さくなりすぎるとフィラー効果が十分に発揮されず、結晶が逆に可塑剤として働くことで、トナーの耐熱保存性が悪化する。このため、T1-T2(℃)が大きすぎる場合は、トナー中に本来存在する結晶が小さすぎるために、耐熱保存性が悪化すると考えられる。そこで、本発明においては、T1-T2 ≦ 9.0であり、T1-T2 ≦ 8.5が好ましく、T1-T2 ≦ 8.0がより好ましく、T1-T2 ≦ 7.5がさらに好ましい。
以上より、本発明のトナーは、式(i):
2.0 ≦ T1-T2 ≦ 9.0 (i)
〔式中、T1は条件(A)による示差走査熱量測定における吸熱の最大ピーク温度(℃)、T2は条件(B)による示差走査熱量測定における吸熱の最大ピーク温度(℃)を示す〕
で表される関係を満足し、好ましくは2.5 ≦ T1-T2 ≦ 8.0、より好ましくは3.0 ≦ T1-T2 ≦ 7.5で表される関係を満足する。なお、条件(A)及び条件(B)は以下の通りである。
条件(A):昇温速度10℃/minで0℃から150℃まで測定
条件(B):昇温速度100℃/minで0℃から150℃まで測定
上記関係を満足するトナーは、結晶が相溶化せずに、トナー中に微分散していることを意味しており、これによって、低温定着性と耐熱保存性を両立することが実現できるものと考えられる。
また、本発明のトナーは式(ii):
Q3 / Q2 ×100 ≦ 30 (ii)
〔式中、Q2は条件(B)による示差走査熱量測定における吸熱の最大ピーク熱量(J/g)、Q3は条件(C)による示差走査熱量測定におけるT2±1(℃)に観測される吸熱のピーク熱量(J/g)を示す〕
で表される関係を満足する。なお、条件(B)及び条件(C)は以下の通りである。
条件(B):昇温速度100℃/minで0℃から150℃まで測定
条件(C):昇温速度10℃/minで0℃から150℃まで加熱し、降温速度100℃/minで150℃から0℃まで冷却後、さらに、昇温速度100℃/minで0℃から150℃まで測定
結晶を含有するトナーを上記条件(B)で示差走査熱量測定を行った場合に観測される吸熱の最大ピーク熱量は、トナー中に本来存在する結晶の融解に伴うものである。また、同トナーを上記条件(C)で示差走査熱量測定を行った場合に観測される吸熱のピーク熱量は、トナー中に本来存在する結晶が溶融、冷却後に新たに形成された結晶の融解に伴うものである。即ち、この測定では、測定の際の最初の昇温(昇温速度10℃/min)により結着樹脂の結晶部が溶融されるためにトナー中に本来存在する結晶が消失し、冷却後の2回目の昇温測定(昇温速度100℃/min)においては、T2±1(℃)における吸熱ピークは殆ど観測されることはない。従って、本発明においては、本発明のトナーが、Q3 / Q2 ×100 ≦ 30で表される関係を満足し、好ましくは0 ≦ Q3 / Q2 ×100 ≦ 29.0、より好ましくは0 ≦ Q3 / Q2 ×100 ≦ 28.0、さらに好ましくは0 ≦ Q3 / Q2 ×100 ≦ 25.0で表される関係を満足する。
一方、結着樹脂の結晶部を有しないトナーにおいても、例えば、ワックスに起因する吸熱ピークが、観測される吸熱ピークのうち最も吸熱量の大きいピークとして観測される場合がある。かかるピークは、上記のように示差走査熱量測定を行う前に、トナーに加熱処理や冷却処理を行ったとしても、ワックスはトナー中の他の結着樹脂成分と相溶しないため、大きく変動しないものであることから、上記式(ii)で定義されるQ2(J/g)及びQ3(J/g)が大きく異なるものではないことが明らかであり、式(ii)の関係を満足することはない。
本発明のトナーは、ポリエステルを含む結着樹脂を含有する。
本発明におけるポリエステルとしては、トナーの低温定着性の観点から、結晶性ポリエステル及び非晶質ポリエステルを併用することが好ましい。
樹脂の結晶性は、軟化点と示差走査熱量計(DSC)における吸熱の最高ピーク温度との比、即ち軟化点/吸熱の最高ピーク温度で定義される結晶性指数によって表わされ、一般にこの値が1.5を超えると樹脂は非晶質であり、0.6未満の時は結晶性が低く非晶部分が多い。樹脂の結晶性は、原料モノマーの種類とその比率、及び製造条件(例えば、反応温度、反応時間、冷却速度)等により調整することができる。本発明において、「結晶性ポリエステル」とは、結晶性指数が0.6〜1.5、好ましくは0.8〜1.2であるポリエステルをいい、「非晶質ポリエステル」とは、結晶性指数が1.5より大きいか、0.6未満、好ましくは1.5より大きい樹脂をいう。なお、吸熱の最高ピーク温度とは、観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を指す。最高ピーク温度が軟化点と20℃以内の差であれば融点とし、軟化点との差が20℃を超えるピークはガラス転移に起因するピークとする。
結晶性ポリエステル及び非晶質ポリエステルは、いずれも原料モノマーとしてアルコール成分とカルボン酸成分とを用い、それらを縮重合させて得られるが、本発明においては、相溶性を高める観点から、結晶性ポリエステル及び非晶質ポリエステルが炭素数2〜8の脂肪族ジオールを含有するアルコール成分を用いて得られるポリエステルであることが好ましい。これは、各ポリエステルを構成するモノマー構造が類似することにより相溶性がより高くなり、結晶性ポリエステルを添加しても溶融時に細かく分散させることができるためである。その結果、結晶性ポリエステルの含有量を大きくしてもトナーの定着性に優れ、また、結晶の有するフィラー効果の観点からも、耐熱保存性にも良好になると推定される。
炭素数2〜8の脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、ネオペンチルグリコール等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して含有されていても良い。これらのなかでは、結晶性ポリエステルにおいては、結晶性を促進する観点から、α,ω−直鎖アルカンジオールが好ましく、1,4-ブタンジオール及び1,6-ヘキサンジオールがより好ましく、1,6-ヘキサンジオールがさらに好ましい。一方、非晶質ポリエステルにおいては、結晶性ポリエステルと同様の脂肪族ジオールを用いることができるが、結晶性を阻害する観点から、分枝鎖を有する脂肪族ジオールをさらに含有していることが好ましく、なかでも、ネオペンチルグリコールがより好ましい。
結晶性ポリエステルにおける炭素数2〜8の脂肪族ジオールの含有量は、結晶性の高さの観点から、アルコール成分中、70モル%以上が好ましく、80モル%以上がより好ましく、85モル%以上がさらに好ましく、90モル%以上がさらに好ましい。さらに、2種以上の炭素数2〜8の脂肪族ジオールを用いている場合にはその中の1種の脂肪族ジオールが、アルコール成分中の70モル%以上、好ましくは80〜95モル%を占めているのが望ましい。
非晶質ポリエステルにおける炭素数2〜8の脂肪族ジオールの含有量は、非晶質ポリエステル中への結晶性ポリエステルの分散性の観点から、アルコール成分中、50モル%以上が好ましく、60〜100モル%がより好ましく、70〜90モル%以上がさらに好ましい。なかでも、分枝鎖を有する脂肪族ジオールの含有量は、アルコール成分中、10〜60モル%が好ましく、20〜50モル%以上がより好ましい。
本発明では、上記炭素数2〜8の脂肪族ジオール以外に、他のアルコールが本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有されていてもよい。他のアルコールとしては、トナーの帯電性と耐久性の観点から、式(I):
Figure 2009145572
(式中、ROはオキシアルキレン基であり、Rはエチレン及び/又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の平均値は1〜16が好ましく、1〜8がより好ましく、1.5〜4がさらに好ましい)
で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が非晶質ポリエステルにおけるアルコール成分として用いられることが好ましい。
式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物としては、ポリオキシプロピレン-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。
ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を用いた非晶質ポリエステルは、モノマー構造の観点から結晶性ポリエステルとの相溶性が低いために、結晶性ポリエステルの添加量が多くなると結晶の分散性が低下し、トナーの低温定着性が悪化する。そのため、トナーの低温定着性と耐熱保存性の両立の観点から、非晶質ポリエステルにおけるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、0〜70モル%が好ましく、0〜50モル%以上がより好ましい。
カルボン酸成分に含まれるカルボン酸化合物としては、フマル酸、アジピン酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、セバシン酸、アゼライン酸、n-ドデシルコハク酸、n-ドデセニルコハク酸等の炭素数2〜30、好ましくは2〜8の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸、これらの酸の無水物、及び酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。これらの中では、脂肪族ジカルボン酸化合物が好ましく、結晶性ポリエステルにおいては、結晶化度の観点から、炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸化合物がより好ましく、フマル酸がさらに好ましい。なお、上記のような酸、これらの酸の無水物、及び酸のアルキルエステルを、本明細書では総称してカルボン酸化合物と呼ぶ。
結晶性ポリエステルにおける炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸成分中、70モル%以上が好ましく、80モル%以上がより好ましく、80〜100モル%がさらに好ましく、90〜100モル%がさらに好ましい。
非晶質ポリエステルにおける脂肪族ジカルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸成分中、70モル%以上が好ましく、80〜100モル%がより好ましく、90〜100モル%がさらに好ましい。
なお、結晶性ポリエステルは、結晶化を高め、トナーの低温定着性と耐熱保存性を両立する観点から、炭素数2〜8の脂肪族ジオールを好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上含有したアルコール成分と、炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸化合物を好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上含有したカルボン酸成分とを縮重合させることが望ましい。
また、結晶性ポリエステルにおけるカルボン酸成分とアルコール成分のモル比(カルボン酸成分/アルコール成分)は、結晶性ポリエステルの高分子量化を図る際には、カルボン酸成分よりもアルコール成分が多い方が好ましく、さらに減圧反応時、アルコール成分の留去によりポリエステルの分子量を容易に調整できる観点から、0.9以上1以下が好ましく、0.95以上1以下がより好ましい。
アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸化合物が、分子量調整等の観点から、適宜含有されていてもよい。
ポリエステルは、アルコール成分とカルボン酸成分とを、例えば、不活性ガス雰囲気中、要すればエステル化触媒、例えば、オクチル酸錫(II)やターシャルブチルカテコールの存在下で縮重合させて得られる。反応温度は、結晶性ポリエステルの製造においては、120〜230℃が好ましく、非晶質ポリエステルの製造においては、180〜250℃が好ましい。
結晶性ポリエステルの製造においては、樹脂の強度を上げるために全単量体を一括仕込みしたり、低分子量成分を少なくするために2価の単量体を先ず反応させた後、3価以上の単量体を添加して反応させたりする等の方法を用いてもよい。また、重合の後半に反応系を減圧することにより、反応を促進させてもよい。
また、さらに高分子量化した結晶性ポリエステルを得るためには、前記のようにカルボン酸成分とアルコール成分のモル比を調整したり、反応温度を上げる、触媒量を増やす、減圧下、長時間脱水反応を行う等の反応条件を選択したりすればよい。なお、高い攪拌所要動力下では、高分子量化した高粘度の結晶性ポリエステルを製造することもできるが、製造設備を特に選択せずに製造する際には、原料モノマーを非反応性低粘度樹脂や溶媒とともに反応させる方法も有効な手段である。
エステル化触媒の反応系における全存在量は、アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して、0.05〜1重量部が好ましく、0.1〜0.8重量部がより好ましい。
結晶性ポリエステルのDSC測定における吸熱の最高ピーク温度は、トナーの定着性、耐熱保存性及び耐久性の観点から、好ましくは70〜125℃、より好ましくは80〜125℃、さらに好ましくは90〜120℃である。本明細書において、吸熱の最高ピーク温度は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
結晶性ポリエステルの軟化点は、トナーの低温定着性の観点から、70〜140℃が好ましく、80〜130℃がより好ましく、105〜130℃がさらに好ましい。本明細書において、軟化点は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
非晶質ポリエステルの軟化点は、80〜160℃が好ましく、85〜150℃がより好ましく、90〜145℃がさらに好ましい。
非晶質ポリエステルの酸価は、1〜60mgKOH/gが好ましく、1〜55mgKOH/gがより好ましく、10〜55mgKOH/gがさらに好ましい。また、ガラス転移点は、トナーの粉砕性及び耐熱保存性の観点から、40〜80℃が好ましく、50〜70℃がより好ましい。本明細書において、酸価及びガラス転移点は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
結晶性ポリエステルの含有量は、トナーの低温定着性及び耐熱保存性の観点から、結着樹脂中、5〜30重量%が好ましく、5〜25重量%がより好ましく、7〜25重量%がさらに好ましい。
非晶質ポリエステルの含有量は、トナーの低温定着性及び耐熱保存性の観点から、結着樹脂中、70〜95重量%が好ましく、75〜93重量%がより好ましい。
結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルの重量比(結晶性ポリエステル/非晶質ポリエステル)は、3/97〜40/60が好ましく、5/95〜30/70がより好ましい。
なお、本発明において、ポリエステルは、実質的にその特性を損なわない程度に変性されたポリエステルであってもよい。変性されたポリエステルとしては、例えば、特開平11−133668号公報、特開平10−239903号公報、特開平8−20636号公報等に記載の方法によりフェノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフト化やブロック化したポリエステルや、ポリエステルユニットを含む2種以上の樹脂ユニットを有する複合樹脂が挙げられる。
本発明のトナーには、前記ポリエステル以外に、他の結着樹脂が本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有されていてもよい。他の結着樹脂としては、ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等のポリエステル以外の結着樹脂等が挙げられる。ポリエステル、即ち、結晶性ポリエステル及び非晶質ポリエステルの総含有量は、特に限定されないが、トナーの低温定着性の観点から、結着樹脂中、95重量%以上が好ましく、99重量%以上がより好ましい。
本発明のトナーは、上記結着樹脂を含むトナー組成物を、特定の温度で保持する工程〔工程(1)〕を含む製造方法により得られ、かかる方法としては、前記工程(1)を含有するものであれば特に限定はない。
本発明において、上記結着樹脂を含有するトナー組成物は、溶融混練法や湿式法等の公知の方法に従って得られる。具体的には、溶融混練法では、前記結着樹脂、さらに必要に応じて着色剤等を含むトナー原料を混合して溶融混練し、適宜粉砕、分級、表面処理する。この際、溶融混練して得られた溶融混練物をトナー組成物として使用してもよいし、溶融混練物を粉砕した粉砕物を、その粉砕物を分級した分級物を、あるいは、その分級物を表面処理した表面処理物をトナー組成物としてもよい。また、湿式法では、前記トナー原料を水系媒体等の媒体中で粒子化、乾燥して得られるトナー粒子をトナー組成物とすることができる。湿式法としては、粒度分布をシャープにし、形状を丸くすることにより高画質化を可能とする乳化凝集法が好ましい。乳化凝集法では、前記トナー原料を水系媒体等の媒体中で乳化して乳化粒子を作製し、乳化粒子を凝集・合一することにより粒子化する。従って、本発明において、トナー組成物とは、ポリエステルとして含有される結晶性ポリエステル及び非晶質ポリエステルが、溶融せずに単に混合している状態とは区別される。
以下、溶融混練法でトナー組成物を得る方法について説明する。なお、溶融混練法は溶融混練する工程(溶融混練工程)、粉砕する工程(粉砕工程)、分級する工程(分級工程)及び外添剤等で表面処理する工程(表面処理工程)を含有することが好ましい。本発明においては、溶融混練工程で得られた溶融混練物をトナー組成物とする場合には、該溶融混練物を工程(1)に供した後に、粉砕工程、分級工程及び表面処理工程を行ってもよく、粉砕工程で得られた粉砕物をトナー組成物とする場合には、該粉砕物を工程(1)に供した後に分級工程及び表面処理工程を行ってもよい。分級工程で得られた分級物をトナー組成物とする場合には、該分級物を工程(1)に供した後に表面処理工程を行ってもよく、表面処理工程で得られた表面処理物をトナー組成物とする場合には、該表面処理物を工程(1)に供することができる。
溶融混練工程では、上記ポリエステルを含有する結着樹脂を含むトナー原料を溶融混練する。
トナー原料としては、上記ポリエステル以外に、着色剤、離型剤、荷電制御剤、磁性粉、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が挙げられる。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、イソインドリン、ジスアゾイエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カラートナー、フルカラートナーのいずれであってもよい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
離型剤としては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプッシュ等の合成ワックス、モンタンワックス等の石炭系ワックス、パラフィンワックス等の石油ワックス、アルコール系ワックス等のワックス、カルナバワックス、ライスワックスなどの天然エステル系ワックスが挙げられ、これらのワックスは単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。離型剤の含有量は、トナーの定着性の観点から、結着樹脂100重量部に対して、1〜20重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましく、1〜5重量部がさらに好ましい。
荷電制御剤としては、正帯電性荷電制御剤及び負帯電性荷電制御剤のいずれであってもよく、これらが併用されていてもよい。正帯電性荷電制御剤としては、二グロシン染料、3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。負帯電性荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、ベンジル酸のホウ素錯体等が挙げられる。荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜5.0重量部が好ましく、0.2〜4.0重量部がより好ましい。
溶融混練する方法としては特に限定はなく、例えば、ポリエステルを含有する結着樹脂等のトナー原料をヘンシェルミキサー等の混合機で混合した後、密閉式ニーダー、1軸又は2軸の押出機、オープンロール型混練機等で溶融混練することができる。
溶融混練する際の温度は、結晶性ポリエステルの分散性を向上させる観点から、結晶性ポリエステルのDSC測定における吸熱の最高ピーク温度をTm(℃)とすると、好ましくはTm+5(℃)以上、より好ましくはTm+10(℃)以上、さらに好ましくはTm+20(℃)以上であって、Tm+100(℃)以下の温度であることが望ましい。なお、前記温度は溶融混練物(トナー組成物ともいう)の温度が上記温度範囲内となる温度のことを言い、Tmとトナー組成物のDSC測定における吸熱の最高ピーク温度とは実質的に同じ温度である。
溶融混練する際の混練機の回転数は、回転数が高いと結晶性ポリエステルの分散性が上昇しトナー中の結晶が小さくなり(即ち、T1-T2(℃)が大きくなり)、低いと結晶性ポリエステルの分散性が低下しトナー中の結晶が大きくなる(すなわち、T1-T2(℃)が小さくなる)と考えられる。このことから、本発明においては、上記式(i)の関係を満足させる観点から、溶融混練する際の混練機の回転数を調整することが好ましい。具体的には、溶融混練する際の混練機の回転数は、T1-T2(℃)が2.0未満である場合には、トナー中の結晶を小さくさせるために(即ち、T1-T2(℃)が大きくするために)、T1-T2(℃)が2.0未満となるトナーを製造する場合に設定した溶融混練の混練機の回転数よりも高くすればよく、また、T1-T2(℃)が9.0を超える場合には、トナー中の結晶を大きくさせるために(即ち、T1-T2(℃)が小さくするために)、T1-T2(℃)が9.0を超えるトナーを製造する場合に設定した溶融混練の混練機の回転数よりも低くすればよい。
また、トナーにおける結晶の大きさは、結晶性ポリエステルの含有量が多いと大きくなり、該含有量が少ないと小さくなると考えられる。しかしながら、本発明においては、結晶性ポリエステルの含有量に対応させて、溶融混練に供するポリエステルの粒子径を調整することにより、得られるトナー中の結晶の大きさを調整することが可能であることが判明した。従って、本発明においては、上記式(i)の関係を満足させる観点から、溶融混練工程に供するポリエステルを予め粉砕(予備粉砕)することにより粒子径を調整してから、溶融混練工程を行うことが好ましい。具体的には、結晶性ポリエステルの粒子径が3〜5mmである場合には、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエステルを重量比10/90〜30/70(結晶性ポリエステル/非晶質ポリエステル)で含有させることが可能であり、前記粒子径が1〜2mmである場合には重量比20/80〜30/70で、前記粒子径が20μmである場合には重量比20/80〜40/60で含有させることが可能である。なお、前記粒子径を有する結晶性ポリエステルと併用する非晶質ポリエステルの粒子径は、0.5〜5mmであることが好ましい。本明細書において、粒子径が5mmのポリエステルとは、全粒子中で目開き5mmのふるいを通過するが目開き4mmのふるいを通過しない粒子が70重量%以上であるポリエステルのことを、粒子径が3mmのポリエステルとは、全粒子中で目開き3mmのふるいを通過するが目開き2mmのふるいを通過しない粒子が70重量%以上であるポリエステルのことを、粒子径が2mmのポリエステルとは、全粒子中で目開き2mmのふるいを通過するが目開き1mmのふるいを通過しない粒子が70重量%以上であるポリエステルのことを、粒子径が1mmのポリエステルとは、全粒子中で目開き1mmのふるいを通過するが目開き0.1mmのふるいを通過しない粒子が70重量%以上であるポリエステルのことを意味し、また、粒子径が1mm未満、例えば、20μmのポリエステルとは、平均粒子径が後述の実施例に記載の方法により測定されたポリエステルのことを意味する。
予備粉砕の方法としては、特に限定はなく、例えば、粗粉砕に好適に用いられるアトマイザー、ロートプレックス等を用いる粉砕方法や、微粉砕に好適に用いられるジェットミル、衝突板式ミル、回転型機械ミル等を用いる粉砕方法が挙げられる。
得られる溶融混練物のDSC測定における吸熱の最高ピーク温度は、トナーの定着性、耐熱保存性及び耐久性の観点から、好ましくは80〜125℃、より好ましくは90〜120℃である。本明細書において、吸熱の最高ピーク温度は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
粉砕工程では、生産効率の観点から、粉砕する前に、被粉砕物を粉砕可能な硬度に達するまで冷却してから粉砕することが好ましい。
被粉砕物の粉砕は、一度に行っても、複数回に分けて行ってもよいが、粉砕効率及び生産効率の観点から、粉砕工程は粗粉砕工程と微粉砕工程とを含むことが好ましく、予め粒径を最大径が好ましくは3mm以下、より好ましくは2mm以下となるまで粗粉砕した後、得られた粗粉砕物をさらに目的のトナー粒径を考慮して微粉砕することが好ましい。ここで、最大径が3mm以下とは、全てのトナー粒子が目開き3mmのふるいを通過することを意味する。同様に、最大径が2mm以下とは、全てのトナー粒子が目開き2mmのふるいを通過することを意味する。粉砕物をトナー組成物として使用する場合には、粗粉砕工程と微粉砕工程のいずれの工程により得られた粉砕物をトナー組成物としてもよいが、トナー生産性(即ち、粉砕性)の観点から、粗粉砕工程により得られた粉砕物をトナー組成物として工程(1)に供することが好ましく、その場合、工程(1)により得られた保持物を微粉砕工程、分級工程に供してもよい。なお、得られる粉砕物には、前記粉砕工程により得られた粉砕物をさらに外添剤等で表面処理して得られる粉砕物も含まれる。
粉砕工程に用いられる粉砕機は特に限定されないが、例えば、粗粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、アトマイザー、ロートプレックス等が、微粉砕に好適に用いられる粉砕機としては、ジェットミル、衝突板式ミル、回転型機械ミル等が挙げられる。
分級工程では、粉砕工程により得られた粉砕物を分級するが、分級する方法としては特に限定はなく、公知の方法を用いることができる。
表面処理工程では、分級工程により得られた分級物に外添剤等で表面処理を行うが、表面処理方法としては特に限定はなく、公知の方法を用いることができる。
外添剤の含有量は、外添剤添加前の被添加物100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜5重量部がより好ましい。
粉砕物、分級物又は表面処理物をトナー組成物として使用する場合、トナー組成物のDSC測定における吸熱の最高ピーク温度としては、溶融混練工程により得られた溶融混練物の該温度と同一範囲の温度を有することが好ましく、好ましくは80〜125℃、より好ましくは90〜120℃である。
次に、上記トナー組成物を工程(1)に供するが、トナーの生産性、定着性等の観点から、トナー組成物として、溶融混練工程により得られた溶融混練物又は粉砕工程により得られた粉砕物を工程(1)に供することが好ましい。
工程(1)では、前記トナー組成物を特定の温度で保持する。保持温度は、トナーの低温定着性の観点から、80℃以下が好ましく、75℃以下がより好ましく、70℃以下がさらに好ましく、60℃以下がさらに好ましく、55℃以下がさらに好ましい。また、トナーの耐熱保存性の観点からは、40℃以上が好ましく、45℃以上がより好ましく、48℃以上がさらに好ましい。従って、工程(1)では、前記トナー組成物を好ましくは40〜80℃、より好ましくは45〜75℃、さらに好ましくは45〜70℃で保持する。なお、トナーの低温定着性の観点から、保持中は、保持温度が前記温度範囲の上限値を超えないことが好ましい。
前記保持温度における保持時間は、トナーの耐熱保存性の観点から、好ましくは1〜100時間、より好ましくは12〜80時間、さらに好ましくは24〜72時間である。
工程(1)は、前記保持する工程以外に、さらに、他の保持する工程を含有してもよい。他の保持する工程としては、トナーの耐熱保存性の観点から、前記保持する温度とは異なる50〜85℃の温度で保持を行う工程であることが望ましい。
かくして保持を行ったトナーが得られるが、本発明により得られるトナーの体積中位粒径(D50)は、3〜15μmが好ましく、4〜10μmがより好ましく、5〜9μmがさらに好ましい。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。
本発明により得られるトナーは、単独で一成分系現像剤として、もしくはキャリアと混合して二成分系現像剤として使用することができる。
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター(島津製作所、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押出する。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出する温度を軟化点とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法に基づき測定する。但し、測定溶媒のみJIS K0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、アセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に変更した。
〔樹脂の融点(吸熱の最高ピーク温度)〕
示差走査熱量計(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、Q-100)を用いて、室温から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料をそのまま1分間静止させ、その後昇温速度10℃/分で150℃まで測定する。観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とし、最高ピーク温度が軟化点と20℃以内の差であれば融点(第1融点)とする。なお、前記最高ピーク温度で表される融点より低い温度で、かつ、前記融点と50℃以内の差に観測されるピークも融点(第2融点)とみなす。
〔樹脂のガラス転移点〕
示差走査熱量計(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、Q-100)を用いて、室温から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料をそのまま1分間静止させ、その後昇温速度10℃/分で150℃まで測定する。観測される吸熱ピークのうち、最高ピーク温度が軟化点と20℃を超えて存在するときは、吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度とする。それ以外のときは、観測される吸熱ピークのうち、吸熱の最高ピーク温度で表される融点より50℃を超えて低い温度で観測されるピークの温度以下のベースラインの延長線と、該ピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移点として読み取る。
〔樹脂の粒子径(1mm未満)〕
本明細書において、樹脂の粒子径とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる樹脂の粒径を意味する。
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)5重量%電解液
分散条件:分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させる。
測定条件:前記電解液100mLに、3万個のトナー粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
〔トナーのDSC測定における吸熱の最大ピーク温度〕
T1(℃):示差走査熱量計(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、Q-100)を用いて、標準試料としてインジウムを使用して、昇温速度10℃/minで装置校正(キャリブレーションプログラム)を実行後、室温から降温速度10℃/minで0℃まで冷却した試料をそのまま1分間静止させ、その後昇温速度10℃/minで0℃から150℃まで測定する。なお、本発明では、T1(℃)の測定をする場合には、必ず上記校正(キャリブレーションプログラム)を行う。
T2(℃):示差走査熱量計(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製、Q-100)を用いて、標準試料としてインジウムを使用して、昇温速度100℃/minで装置校正(キャリブレーションプログラム)を実行後、室温から降温速度10℃/minで0℃まで冷却した試料をそのまま1分間静止させ、その後昇温速度100℃/minで0℃から150℃まで測定する。尚、本発明では、T2(℃)の測定をする場合には、必ず上記校正(キャリブレーションプログラム)を行う。
〔トナーのDSC測定における吸熱のピーク熱量〕
Q2(J/g):最大吸熱ピーク温度(T2(℃))の頂点前のベースライン端と吸熱ピークの頂点後のベースライン端を結ぶ直線と吸熱ピークにより囲まれる面積により示される吸熱量を試料重量で除して得られる、試料単位量(mg)あたりの吸熱量(mJ)を求めた値であり、前記熱量計にて自動的に計算される。
Q3(J/g):室温から降温速度10℃/minで0℃まで冷却した試料をそのまま1分間静止させ、その後昇温、昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、降温速度100℃/minで0℃まで冷却した試料をそのまま1分間静止させ、その後昇温速度100℃/minで0℃から150℃まで測定する。その際、T2±1(℃)に観測される吸熱のピーク温度の頂点前のベースライン端と吸熱ピークの頂点後のベースライン端を結ぶ直線と吸熱ピークにより囲まれる面積により示される吸熱量を試料重量で除して得られる。
〔トナーの体積中位粒径(D50)〕
本明細書において、トナーの体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になるトナーの粒径を意味する。
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
電解液:アイソトンII(ベックマンコールター社製)
分散液:エマルゲン109P(花王社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)5重量%電解液
分散条件:分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させる。
測定条件:前記電解液100mLに、3万個のトナー粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
結晶性ポリエステルの製造例1
表1に示す原料モノマー、オクチル酸錫(II)8g(アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して0.5重量部)及びターシャルブチルカテコール(TBC)1g(アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して0.05重量部)を、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、160℃で5時間かけて反応させた後、200℃に昇温して1時間反応させた。さらに、8.3kPaにて3時間反応させて、樹脂a及びbを得た。
結晶性ポリエステルの製造例2
表1に示す原料モノマーを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、200℃でテレフタル酸の粒が観測されなくなるまで反応させた後、8.3kPaにて3時間反応させて、樹脂cを得た。
非晶質ポリエステルの製造例1
表1に示す無水トリメリット酸以外の原料モノマー及びオクチル酸錫(II)8g(アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して0.5重量部)を室温の冷水を通水した還流冷却管を上部に装備した98℃の温水を通水した分溜管、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で8時間かけて反応させた。さらに210℃にて表1に示す無水トリメリット酸を添加し、常圧(101.3kPa)にて1時間反応させた後、40kPaにて所望の軟化点に達するまで反応させて、樹脂Aを得た。
非晶質ポリエステルの製造例2
表1に示す無水トリメリット酸以外の原料モノマー、オクチル酸錫(II)10g(アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して0.5重量部)及びターシャルブチルカテコール(TBC)1g(アルコール成分とカルボン酸成分の総量100重量部に対して0.05重量部)を窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、200℃で8時間かけて反応させた後、8.3kPaにて1時間反応させた。さらに表1に示す無水トリメリット酸を添加し、常圧(101.3kPa)にて1時間反応させた後、40kPaにて所望の軟化点に達するまで反応させて、樹脂Bを得た。
Figure 2009145572
トナー組成物の製造例1
表2に示す結着樹脂、離型剤、カーボンブラック「Regal 330」(キャボット社製)4.0重量部、及び荷電制御剤「T-77」(保土谷化学工業社製)0.5重量部をヘンシェルミキサーで十分混合した後、以下の溶融混練工程によりトナー組成物1〜15(S1〜S15)を製造した。なお、各結着樹脂は、ロートプレックスに3mmメッシュ(目開き:3mm)又は1mmメッシュ(目開き:1mm)のスクリーンを装着して予備粉砕、あるいは、I-2型粉砕機(日本ニューマチック社製)で予備粉砕したものを使用した。
[溶融混練工程]
混練部分の全長1560mm、スクリュー径42mm、バレル内径43mmの同方向回転二軸押出機(池貝鉄工社製、PCM-30-30)を使用した。バレル設定温度は90℃(混練物温度:120〜140℃)、混合物の供給速度は10kg/時、平均滞留時間は約18秒であり、スクリュー回転速度は表2に示す通りであった。
Figure 2009145572
実施例1〜12及び比較例1〜7
表3に示すトナー組成物を用いて、以下の工程により実施例1〜12及び比較例1〜7のトナーを製造した。
[粗粉砕工程]
トナー組成物を冷却ロールで圧延し、20℃以下に冷却した後、ロートプレックスに3mmメッシュ(目開き:3mm)のスクリーンを装着して粗粉砕した。
[保持工程]
粗粉砕後のトナー組成物をオーブンを用いて表3に示す温度、時間で保持した。
[微粉砕、分級工程]
得られた保持物をI-2型粉砕機(日本ニューマチック社製)で粉砕し、分級して、体積中位粒径(D50)が8.5μmのトナー粒子(分級物)を得た。
[表面処理工程]
得られたトナー粒子(分級物)100重量部に対して、外添剤として疎水性シリカ「TS-530」(キャボット社製)0.65重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合することにより、トナーを得た。
試験例1〔低温定着性〕
各実施例及び比較例のトナーを、複写機「AR-505」(シャープ社製)に実装し、トナー量が0.5mg/cm2になるように調整した後、定着前の段階で画像を取り出し、未定着画像を得た。得られた未定着画像を、複写機「AR-505」(シャープ社製)の定着機をオフラインで定着が可能なように改造した定着機(定着速度:250mm/sec)を用いて、90℃から240℃へと5℃ずつ順次上昇させて定着画像を得た。各温度で定着させた画像を、底面が15mm×7.5mmの砂消しゴムで500gの荷重をかけて5往復擦り、擦る前後の光学反射密度を反射濃度計「RD-915」(マクベス社製)を用いて測定し、両者の比率(擦り後/擦り前)が最初に70%を超える定着ロールの温度を最低定着温度とし、以下の評価基準により低温定着性を評価した。結果を表2に示す。なお、定着試験に用いた紙はシャープ社製の厚紙「CopyBond SF-70NA」(75g/m2)であり、最低定着温度が低い方が、良好な低温定着性であることを示す。
〔低温定着性の評価基準〕
A:最低定着温度が140℃未満
B:最低定着温度が140℃以上、160℃未満
C:最低定着温度が160℃以上
試験例2〔耐熱保存性〕
20mL容のポリビンに各実施例及び比較例のトナー4gを入れ、50℃の環境下に48時間放置した。放置後、以下の方法によりパウダーテスター(ホソカワミクロン社製)で凝集度を測定し、以下の基準に従って耐熱保存性を評価した。なお、凝集度が小さい方が、良好な耐熱保存性であることを示す。
<凝集度の測定>
パウダーテスターの振動台に、3つの異なる目開きのフルイを上段250μm、中段149μm、下段74μmの順でセットし、その上にトナー4gを乗せ振動を与え、各フルイ上に残ったトナー重量を測定する。測定したトナー重量を次式に当てはめて計算し、凝集度[%]を求める。
凝集度[%]=a+b+c
a=(上段フルイ残トナー重量)/4[g]×100
b=(中段フルイ残トナー重量)/4[g]×100×(3/5)
c=(下段フルイ残トナー重量)/4[g]×100×(1/5)
〔耐熱保存性の評価基準〕
A:凝集度が20未満で、耐熱保存性が良好である。
B:凝集度が20以上60未満で、耐熱保存性が良好である。
C:凝集度が60以上80未満で、耐熱保存性がやや悪い。
D:凝集度が80以上で、耐熱保存性が悪い。
Figure 2009145572
以上の結果より、実施例1〜12のトナーは、比較例1〜7のトナーと対比して、低温定着性及び耐熱保存性に優れることが分かる。なかでも、実施例1のように、T1-T2(℃)が5.5℃のとき最も低温定着性と耐熱保存性のバランスが優れていると思われる。これは、結晶が溶融時に細かく分散しつつ、結晶のフィラー効果も保持しているためと推察される。一方、比較例1では結晶の大きいものがあり、定着性が悪化する。さらに比較例2では微結晶のフィラー効果が弱く、耐熱保存性が悪化する。比較例3では粒子径が小さい結晶性ポリエステルの含有量が多いために、結晶のフィラー効果が弱く、耐熱保存性が悪化する。逆に、比較例4では粒子径が大きい結晶性ポリエステルの含有量が少ないために、低温定着性が悪化する。比較例5では、結晶性ポリエステルと非晶性ポリエステルとの相溶性がS1よりも低いため、低温定着性が悪化する。比較例6では混練強度が強すぎるため、結晶が微細化しフィラー効果が弱まることで耐熱保存性が悪化する。逆に、比較例7では混練強度が弱すぎるため、結晶が分散不良を起こし、低温定着性が悪化する。
本発明の電子写真用トナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に好適に用いられるものである。

Claims (5)

  1. ポリエステルを含む結着樹脂を含有し、式(i):
    2.0 ≦ T1-T2 ≦ 9.0 (i)
    〔式中、T1は条件(A)による示差走査熱量測定における吸熱の最大ピーク温度(℃)、T2は条件(B)による示差走査熱量測定における吸熱の最大ピーク温度(℃)を示す〕
    及び、式(ii):
    Q3 / Q2 ×100 ≦ 30 (ii)
    〔式中、Q2は条件(B)による示差走査熱量測定における吸熱の最大ピーク熱量(J/g)、Q3は条件(C)による示差走査熱量測定におけるT2±1(℃)に観測される吸熱のピーク熱量(J/g)を示す〕
    の関係を満足する、電子写真用トナー。
    条件(A):昇温速度10℃/minで0℃から150℃まで測定
    条件(B):昇温速度100℃/minで0℃から150℃まで測定
    条件(C):昇温速度10℃/minで0℃から150℃まで加熱し、降温速度100℃/minで150℃から0℃まで冷却後、さらに、昇温速度100℃/minで0℃から150℃まで測定
  2. ポリエステルが、炭素数2〜8の脂肪族ジオールを70モル%以上含有したアルコール成分と炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸化合物を70モル%以上含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られる結晶性ポリエステルを含有してなる、請求項1記載の電子写真用トナー。
  3. ポリエステルが、炭素数2〜8の脂肪族ジオールを含有したアルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合させて得られる非晶質ポリエステルを含有してなる、請求項1又は2記載の電子写真用トナー。
  4. 非晶質ポリエステルのアルコール成分が、さらに、分枝した炭化水素基を有する脂肪族ジオールを含有してなる、請求項3記載の電子写真用トナー。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の電子写真用トナーの製造方法であって、ポリエステルを含む結着樹脂を含有するトナー組成物を40〜80℃で保持する工程〔工程(1)〕を含む電子写真用トナーの製造方法。
JP2007322096A 2007-12-13 2007-12-13 電子写真用トナー Active JP5084482B2 (ja)

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