JP2010216467A - プラズマ式点火装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化が容易で搭載性に優れ、かつ、プラズマ抜けの抑制と不正放電の抑制とを両立する信頼性の高いプラズマ式点火装置を提供する。
【解決手段】点火プラグ10と、高電圧を点火プラグ10に印加するブレイク放電回路30と、大電流を点火プラグ10に供給するプラズマ放電回路40とからなるプラズマ式点火装置1において、ブレイク放電回路30は、スイッチング素子32の開閉により電源20の電圧を昇圧する昇圧コイル31を具備し、プラズマ放電回路40は、エネルギ蓄積手段として、少なくとも高耐圧で小容量のキャパシタCと比較的低耐圧で大容量のキャパシタCとを含む複数のキャパシタを具備し、キャパシタCを充電する電圧をスイッチング素子402の開閉によって電源20の電圧を昇圧するキャパシタ充電電圧昇圧コイル401と、静電容量の大きいキャパシタCを充電する電圧を比較的低い電圧に調整する電圧調整回路22とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、難着火性燃焼機関の点火に用いられるプラズマ式点火装置に関する。
近年、自動車エンジン等の燃焼機関において燃焼排気中に含まれる環境負荷物質の低減やさらなる燃費の向上のため、燃料の希薄化、高過給化等が図られている。一般に、希薄燃焼機関や、高過給燃焼機関は難着火性であるため、より着火性に優れた点火装置が望まれている。
従来のスパークプラグを用いた火花放電では着火が困難な、極希薄燃焼機関や、高過給燃焼機関等の難着火性燃焼機関においても安定した点火を実現可能な次世代の点火装置として、燃焼室内に高温・高圧のプラズマ状態となった気体を噴射して点火を行うプラズマ式点火装置について種々提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
このようなプラズマ式点火装置では、内部に放電空間を区画した点火プラグの対向する電極対間に高電圧を印加して放電空間内の絶縁を破壊するブレイク放電を行うと共に、ブレイク放電をトリガとして放電空間に大電流を供給することにより、ブレイク放電により形成された放電経路周辺の気体を高温・高圧のプラズマ状態となして燃焼室内に噴射せしめて、燃焼室内に容積的に大きな火炎核を発生させ、難着火性燃焼機関の着火を行うことができると期待されている。
例えば、図17に示すような従来のプラズマ式点火装置1zは、点火プラグ10zと、点火プラグ10zに高電圧を印加するブレイク放電回路30zと、点火プラグ10zに大電流を供給するプラズマ放電回路40zと、燃焼機関の運転状況に応じた点火信号を発生してブレイク放電回路30zとプラズマ放電回路40zとを制御する電子制御装置(ECU)60zとによって構成されている。
ブレイク放電回路30zは、電源20zの電圧を昇圧する昇圧コイル31zと昇圧コイル31zを開閉するスイッチング素子32zを含む昇圧コイル駆動回路と、昇圧コイル31zから点火プラグ10zへ流れる電流を整流する整流素子33zと、点火時に発生する高周波ノイズを抑制するノイズ吸収抵抗34zとによって構成されている。
プラズマ放電回路40zは、電源20zから供給される電気エネルギを蓄積するキャパシタCzと、キャパシタCzを充電する際に電源20zからキャパシタCzに流れる電流を適正な値に制限する充電抵抗411zと、キャパシタCzから放出されるプラズマ放電電流を整流する大容量整流素子430zとによって構成されている。ブレイク放電回路30zとプラズマ放電回路40zとに供給される電圧はDC−DCコンバータ等の電圧調整回路22zによって適宜調整されている。
イグニションキー21zが閉じられると、昇圧コイル31zの1次側に電源20zからの低電圧が印加される。ECU60zからの点火信号IGtzに従ってスイッチング素子32zにより1次電流Iprzが遮断されると、昇圧コイル31z内の磁界の変化を妨げる方向に、昇圧コイル31zの2次側に高い2次電圧Vscz(例えば、10〜30kV)が発生する。
この2次電圧Vsczが点火プラグ10z内に区画された放電空間内の絶縁耐圧を超えると放電空間内の絶縁を破壊するブレイク放電が起こる。次いで、ブレイク放電をトリガとして、キャパシタCzに蓄積された電気エネルギが大電流となって放電空間内に放出され、放電空間内の気体が高温・高圧のプラズマ状態となって燃焼室内に噴射される。プラズマ状態となった気体は容積的に大きく、高エネルギで燃焼速度の速い火炎核を発生させ、難着火性燃焼機関の燃焼室内の混合気を着火できると期待されている。
また、プラズマ式点火装置は、自動車エンジン等の内燃機関に限らず、ガス燃料を利用して発電を行うコジェネレーションシステム等の大規模プラントにおいても、安定した点火を実現する点火装置として期待されている。
ところが、従来のプラズマ式点火装置1zにおいてキャパシタCzの充電電圧Vczを400V以下の比較的低い電圧に設定した場合には、ブレイク放電回路30zから点火プラグ10zに印加された絶縁破壊後の放電電圧が略400V以下とならなければキャパシタCzからの放電が開始されない。
また、ブレイク放電時にブレイク放電回路30zから点火プラグ10zに流れる放電電流は、せいぜい100mA程度と小さいため、負性抵抗をもつ点火プラグの絶縁破壊後の電極間電圧は安定的には400V以下にならない。
このため、図18(a)に示すように、キャパシタCzからの放電が開始される前に放電空間内の圧力変化等により絶縁破壊後の放電電圧が400V以上になってしまい、キャパシタCzからの放電が発生しない、いわゆるプラズマ抜けと呼ばれる現象を生じる虞がある。プラズマ抜けを生じた場合には、キャパシタCzから放電空間内に大電流が供給されず、放電空間内の気体が燃焼室内に噴射されず難着火性燃焼機関の失火に至り筒内圧力PCYLが上昇しない虞がある。
一方、このようなプラズマ抜けを抑制すべく、キャパシタCzの充電電圧Cvzを800V以上の高い電圧に設定した場合には、ブレイク放電回路30zからの放電電流により点火プラグの絶縁破壊後の電極間電圧は安定的に800V以下であり、キャパシタCzからの放電が開始されるので、プラズマ抜けを起こすことなく確実に放電空間内の気体をプラズマ状態とし噴射させることができるようになる。
ところが、このような方法では、点火プラグ10zに常に比較的高い電圧が印加された状態となるため、燃焼機関の排気バルブの開閉や吸気バルブの開閉やピストンの下降等により燃焼室内の圧力PCYLが低下して、放電空間内の絶縁抵抗が低くなったときには、図18(b)に示すように、点火信号IGtzとは無関係に放電が発生する、いわゆる不正放電が発生する虞がある。
このような不正放電は、キャパシタCzから比較的大きな電流が流れるため、点火プラグの電極消耗を引き起こす虞がある。また、このような不正放電はエネルギの浪費にもなる。さらに吸気時に発生した場合には早期着火によりエンジン故障に至る虞がある。
さらに、キャパシタCzの充電電圧を400Vよりも高く、800Vよりも低く設定した場合には、燃焼機関の運転状態によってプラズマ抜けと不正放電とのいずれかが不安定に発生し、点火装置としての信頼性を損なう虞がある。
加えて、プラズマ抜けを抑制すべく、キャパシタCzの充電を800V以上の高い充電電圧で行っている場合には、高電圧部の安全性確保のため十分な絶縁対策を施す必要があり、DC−DC22zからプラズマ放電回路40zへの接続に高耐圧ケーブルや高耐圧コネクタが必要となるのと、高耐圧で必要容量のキャパシタは体格が大きくなるため、装置が大型化して車両等への搭載が困難となる虞もある。
また、コジェネレーションシステムのように、比較的装置の規模が大きく、プラズマ放電回路等の電源の搭載スペースに余裕があり、プラズマエネルギを蓄積する手段として比較的容量の大きなキャパシタが利用される場合であっても、長い時間キャパシタに高電圧が印加されていると、燃焼室内の圧力変化によって生じる放電空間の絶縁耐圧の変化によって不正放電が発生する虞がある。
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、難着火性燃焼機関の点火を行うプラズマ式点火装置において、小型化が容易で搭載性に優れ、かつ、プラズマ抜けの抑制と不正放電の抑制とを両立する信頼性の高いプラズマ式点火装置の提供を目的とする。
第1の発明では、燃焼機関に装着される点火プラグと、電源電圧を昇圧して上記点火プラグへ高電圧を印加するブレイク放電回路と、電源からの電気エネルギを蓄積して上記点火プラグへ大電流として供給するプラズマ放電回路とを具備し、高電圧の印加と大電流の放出により、放電空間内の気体をプラズマ状態とし、上記燃焼機関の燃焼室内に高温・高圧のプラズマ状態となった気体を噴射して該燃焼機関の点火を行うプラズマ式点火装置において、上記プラズマ放電回路は、少なくとも、エネルギ蓄積手段と、該エネルギ蓄積手段に対して上記ブレイク放電回路からの高電圧の印加の直前に高いエネルギを瞬間的に供給して上記エネルギ蓄積手段に蓄積する瞬時エネルギ供給手段を具備する(請求項1)。
具体的には、第2の発明のように、上記瞬時エネルギ供給手段は、少なくとも、電源電圧を昇圧する第1の昇圧コイルと、第1の昇圧コイルを開閉駆動する第1の開閉素子とを具備し、上記エネルギ蓄積手段は、少なくとも1以上のキャパシタを具備し、該キャパシタを上記第1の昇圧コイルによって昇圧された2次電圧によって充電する(請求項2)。
第3の発明では、上記エネルギ蓄積手段は、複数のキャパシタによって構成し、上記複数のキャパシタの内、1のキャパシタを上記第1の昇圧コイルによって昇圧された2次電圧によって充電する(請求項3)。
第4の発明では、上記複数のキャパシタを静電容量の異なるキャパシタによって構成する(請求項4)。
第5の発明では、上記複数のキャパシタの内、相対的に静電容量の小さいキャパシタの静電容量は、0.001μF以上、0.1μF以下に設定する(請求項5)。
第6の発明では、上記第1の昇圧コイルの2次電圧は、800V以上、2kV以下に設定する(請求項6)。
第7の発明では、上記静電容量の大きいキャパシタの静電容量は、0.5μF以上、5μF以下に設定する(請求項7)。
第8の発明では、上記複数のキャパシタの内、相対的に静電容量の大きいキャパシタを充電する充電電圧を600V以下に設定する(請求項8)。
第9の発明では、上記複数のキャパシタの内、相対的に静電容量の大きいキャパシタを充電する充電電圧を350V以下に設定する(請求項9)。
第10の発明では、上記ブレイク放電回路は、少なくとも、電源電圧を昇圧する第2の昇圧コイルと、上記第2の昇圧コイルを開閉駆動する第2の開閉素子とを具備する(請求項10)。
第11の発明では、上記燃焼機関の運転状況に応じて点火信号を発生する電子制御装置と、該点火信号に従って、上記第1の開閉素子の開閉を制御する第1の開閉パルスと上記第2の開閉素子の開閉を制御する第2の開閉パルスとを整形する開閉パルス整形装置を具備する(請求項11)。
第12の発明では、10kV以上、40kV以下の高電圧の印加される高電圧領域と、800V以上、2.5kV以下の次高電圧の印加される次高電圧領域と、600V以下の次々高電圧領域とを区画せしめる(請求項12)。
第1の発明によれば、上記トリガ放電回路から高電圧が印加される直前に上記瞬時エネルギ供給手段によって瞬間的に上記エネルギ蓄積手段に高いエネルギが蓄積されるので、長時間に渡って、高電圧が上記エネルギ蓄積手段に印加され続けることがない。
したがって、上記トリガ放電回路から高電圧が印加される直前以外の吸気行程や排気行程等では、燃焼室内の絶縁耐圧が低下しても、上記エネルギ蓄積手段に高エネルギが供給されておらず、不正放電が発生しない。
第2の発明によれば、上記第1の開閉素子が開閉駆動されるまでは、上記第1の昇圧コイルの2次側に高電圧が発生せず、上記プラズマ点火プラグには高エネルギが供給されていないので、不正放電が発生することはない。
さらに、上記第1の開閉素子を開閉したときに、上記第1の昇圧コイルの磁界が変化し2次側に高電圧が発生し、上記第1の昇圧コイルに蓄積されたエネルギが上記キャパシタに短い時間で充電される。
上記トリガ放電回路から上記点火プラグに印加され、放電空間の絶縁が破壊されると、これをトリガとして、上記キャパシタに蓄積されたエネルギが大電流となって放電され、上記放電空間内に一気に放出され、プラズマ状態となって上記燃焼機関の燃焼室内に噴射して点火することができる。
本発明のプラズマ式点火装置を、コジェネレーションシステムの点火装置として用いる場合等、比較的搭載スペースに余裕があり、上記第1の昇圧コイル及び上記キャパシタとして、大きな容量のものが使用できる場合には、上記キャパシタは、1つのキャパシタで構成しても良い。
第3の発明によれば、上記複数のキャパシタの内1のキャパシタは、上記第1の昇圧コイルによって昇圧された高電圧によって、点火直前に短期間に充電され、他のキャパシタは、時間をかけて比較的低い電圧によって充電できるので、上記点火プラグに長期に渡って高電圧が印加されず、不正放電が発生する虞がなく、上記トリガ放電回路からの一回のトリガ放電に対して、上記プラズマ放電回路に設けられた複数のキャパシタから段階的に大電流の放電が行われるので、確実にプラズマ抜けを防止できる。
第4発明によれば、上記第1の開閉素子によって上記第1の昇圧コイルを開閉して該コイル内の1次電流に急激な変化を生じさせ、電源電圧を瞬間的に昇圧させて、上記複数のキャパシタの内、相対的に静電容量の小さいキャパシタを充電したときに、このキャパシタは小容量であるため、小型の昇圧コイルでも短期間で充電を完了することができる。
さらに、上記ブレイク放電回路からの高電圧の印加によって放電空間内に絶縁を破壊するブレイク放電が生じ、該ブレイク放電をトリガとして上記プラズマ放電回路からの大電流の供給を行う際に、このキャパシタは、第1の昇圧コイルによって昇圧された高電圧で充電されているので、上記相対的に静電容量の小さいキャパシタからの放電が比較的高い放電電圧から開始され、プラズマ抜けが確実に抑制される。
また、上記相対的に静電容量の小さいキャパシタに高電圧が印加されるのは、上記第1の昇圧コイルが開閉駆動された瞬間のみであるため、点火時期とは無関係の不正放電が発生する虞がない。したがって、プラズマ抜けの抑制と不正放電の抑制とを両立した信頼性の高いプラズマ式点火装置が高価で大きな高耐圧大電流スイッチング素子を用いることなく実現できる。
本発明者等の鋭意試験により、上記複数のキャパシタの内、相対的に静電容量の小さいキャパシタの静電容量を第5発明に記載した範囲に設定すれば、上記第1の昇圧コイルからの瞬間的に印加される高電圧による充電であっても短時間で上記複数のキャパシタの内、相対的に静電容量の小さいキャパシタの充電が完了し、効果的にプラズマ抜けの防止と不正放電の防止ができることが判明した。
本発明者等の鋭意試験により、第6の発明に記載した範囲に上記第1の昇圧コイルの2次電圧に設定すれば、短時間で上記複数のキャパシタの内、相対的に静電容量の小さいキャパシタの充電が完了し、効果的にプラズマ抜けの防止と不正放電の防止ができることが判明した。
本発明者等の鋭意試験により、第7の発明に記載した範囲に上記複数のキャパシタの内、相対的に静電容量の大きいキャパシタの静電容量を設定すれば、プラズマ抜けを起こすことなく、上記キャパシタからの放電に引き続き該静電容量の大きいキャパシタから大電流が放出されることが判明した。
第8の発明に記載した範囲に上記充電電圧を設定すれば、上記静電容量の大きいキャパシタの放電電圧は600V以下となるので、この電圧が上記点火プラグに常時印加されたとしても不正放電を起こす虞がない。
また、第9の発明に記載の範囲に上記充電電圧を設定すれば、電源電圧を調整する電源調整手段から上記キャパシタへの配送線に対する絶縁設計を低く設定できる。
第10の発明によれば、上記第2の開閉素子によって上記第2の昇圧コイルを開閉して該コイル内の1次電流に急激な変化を生じさせ、電源電圧を瞬間的に昇圧させて、上記点火プラグに印加することにより、放電空間の絶縁を破壊するブレイク放電を起こすことができ、該ブレイク放電をトリガとして上記プラズマ放電回路からの放電を引き起こすことができる。
第11発明によれば、上記ブレイク放電回路からの放電タイミングと上記プラズマ放電回路からの放電タイミングとの同期を容易に行うことができるので、プラズマ抜けの抑制と不正放電の抑制とを両立した極めて信頼性に高いプラズマ式点火装置が実現できる。
第12の発明によれば、より電圧の高い領域を上記点火プラグの可及的近傍に設け、より電圧の低い領域を遠くに設けることにより、段階的に絶縁設計を緩やかにすることができ、プラズマ式点火装置の安全性の向上とさらなる小型化との両立が可能となる。
本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置の概要を示す等価回路図。 本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置に用いられる点火プラグの概要を示す一部切り欠き断面図。 本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置の高速回転時におけるタイムチャート。 本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置の低速から中速回転時におけるタイムチャート。 本発明の効果を示すタイムチャート。 本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置の絶縁設計要求を模式的に示す断面図。 本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置の具体的な構成例を示す断面図。 本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置の他の構成例を示す断面図。 本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置の他の構成例を示す断面図。 本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置の他の構成例を示す断面図。 本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置の他の構成例を示す断面図。 本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置の他の構成例を示す断面図。 本発明の第2の実施形態におけるプラズマ式点火装置の概要を示す等価回路図。 本発明の第2の実施形態におけるプラズマ式点火装置のタイムチャート。 本発明の第3の実施形態におけるプラズマ式点火装置の概要を示す等価回路図。 本発明の第4の実施形態におけるプラズマ式点火装置の概要を示す等価回路図。 従来のプラズマ式点火装置の概要を示す等価回路図。 従来のプラズマ式点火装置における問題点を示し、(a)は、充電電圧が400v以下の場合のタイムチャート、(b)は、充電電圧が800v以上の場合のタイムチャート。
以下に、本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置1について図面を参照して説明する。プラズマ式点火装置1は、自動車エンジン等の燃焼機関において燃焼排気中に含まれる環境負荷物質の低減やさらなる燃費の向上のため、燃料の希薄化、高過給化等が図られた難着火性の燃焼機関の点火に好適なものである。
図1は、本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置1の概要を示す等価回路図であり、図2は、プラズマ式点火装置1に用いられる点火プラグの典型例として示す点火プラグ10の概要を示す一部切り欠き断面図である。
図1に示すように、本実施形態におけるプラズマ式点火装置1は、図略の内燃燃焼機関に装着される点火プラグ10と、電源20の電圧を昇圧して点火プラグ10へ高電圧を印加するブレイク放電回路30と、電源20からの電気エネルギを蓄積して点火プラグ10へ大電流として供給するプラズマ放電回路40と、開閉パルス整形装置としてパルス整形回路50(以下、PCU50と略す。)と、電子制御装置60(以下、ECU60と略す。)と、によって構成されている。
ブレイク放電回路30は、ブレイク放電電圧昇圧コイル31(以下、コイル31と略す。)と、コイル31を開閉制御するブレイク放電電圧昇圧コイル開閉素子32(以下、スイッチング素子32と略す。)を含むブレイク放電電圧昇圧コイル駆動回路と、コイル31の2次電流を整流するブレイク放電整流素子33(以下、整流素子33と略す。)と、ノイズ吸収抵抗34と、によって構成されている。
コイル31は、少なくとも1次コイルと2次コイルとを具備して昇圧コイルを構成しており、コイル31の1次コイルの一方の端子は、イグニションキー21を介して電源20に接続され、他方の端子は、スイッチング素子32を介して接地されている。
なお、本実施形態において、コイル31の1次側には、インダクタンスが1mH〜10mHのコイルが用いられ、2次側には、インダクタンスが5H〜50Hのコイルが用いられている。また、2次コイルは、中心コアの外周に配設された2次スプールの周囲に巻回され、1次コイルは、中心コアの外周に配設された1次スプールの周囲に巻回され、両コイルの外周に外周コアが形成されている。中心コアと外周コアとは、ケイ素鋼板等を積層し所定の形状に加工したものなどが用いられ、閉磁路又は開磁路を形成している。1次スプールと2次スプールとは樹脂等を用いて略筒状に形成されている。
また、コイル31の2次コイルの一方の端子は、整流素子33及びノイズ吸収抵抗34を介して点火プラグ10に接続され、他方の端子は、1次コイルの電源側端子に接続されている。他方の端子は、図7に示すようにグランドに接続してもよい。
なお、コイル31の1次コイルには、電源20の電圧(例えば、11v)を直接印加する構成としても良いし、コイル31と電源20との間に、DC−DCコンバータ等の電圧調整回路22(以下、DC22と略す。)を設けて、予め昇圧した電圧(例えば、400V)を印加する構成としても良い。DC22を設けた場合には、昇圧比が小さくなるのでコイル31を小型化できる。
整流素子33は、コイル31の2次電流を整流すると共にプラズマ放電回路40から放電される電流のコイル31への逆流を阻止している。ノイズ吸収抵抗34は、点火時に発生する高周波ノイズを吸収し、外部への漏れを抑制している。
プラズマ放電回路40は、エネルギ蓄積手段として複数のキャパシタC、Cの内、相対的に静電容量の小さい第1のキャパシタC(以下、キャパシタCと略す。)と、瞬時エネルギ供給手段として、電源20の電圧を昇圧してキャパシタCを瞬間的に充電する第1のキャパシタ充電電圧昇圧用コイル401(以下、コイル401と略す。)と、コイル401の開閉を制御するキャパシタ充電電圧昇圧コイル開閉素子402(以下、スイッチング素子402と略す。)を含むキャパシタ充電電圧昇圧コイル駆動回路と、コイル401の2次電流を整流する充電電流整流素子403(以下、整流素子403と略す。)と、複数のキャパシタC、Cの内、相対的に静電容量の大きい第2のキャパシタC(以下、キャパシタCと略す。)と、電源20からの電流を調整してキャパシタCを充電する第2のキャパシタ充電用抵抗411(以下、充電抵抗411と略す。)と、キャパシタCからの放電電流を整流する第2のキャパシタ放電電流整流素子412(以下、整流素子412と略す。)と、キャパシタC及びキャパシタCから点火プラグ10へ流れる電流を整流するプラズマ電流整流素子430(以下、整流素子430と略す。)と、によって構成されている。
また、後述の図7に示すように、ECU60からのIGt信号を利用してDC−DCをオンオフ制御する場合、抵抗411はなくても良い。
コイル401は、少なくとも1次コイルと2次コイルとを具備する昇圧コイルを構成しており、コイル401の1次コイルの一方の端子は、イグニションキー21を介して電源20に接続され、他方の端子はスイッチング素子402を介して接地されている。コイル401の2次コイルの一方の端子は、整流素子403を介してキャパシタCの一方の端子に接続され、キャパシタCの他方の端子は接地されている。整流素子403は、コイル401の2次電流を整流すると共に、キャパシタC及びキャパシタCから流れる電流がコイル401へ逆流するのを阻止している。コイル401の2次コイルの他方の端子は、1次コイルの電源側端子に接続されている。他方の端子は、図7に示すようにグランドに接続してもよい。
なお、本実施形態において、コイル401の1次側には、インダクタンスが1mH〜10mHのコイルが用いられ、2次側には、インダクタンスが1H〜50Hのコイルが用いられている。また、2次コイルは、中心コアの外周に配設された2次スプールの周囲に巻回され、1次コイルは、中心コアの外周に配設された1次スプールの周囲に巻回され、両コイルの外周に外周コアが形成されている。中心コアと外周コアとは、ケイ素鋼板等を積層し所定の形状に加工したものなどが用いられ、閉磁路又は開磁路を形成している。1次スプールと2次スプールとは樹脂等を用いて略筒状に形成されている。
キャパシタCの一方の端子と電源20との間には充電抵抗411及び電源20の電圧を昇圧してキャパシタCに印加するDC22が介装され、他方の端子は接地されている。キャパシタCとキャパシタCとは、整流素子412を介して並列に接続され、さらに、キャパシタCの下流側には、整流素子430を介して、点火プラグ10が接続されている。
整流素子412は、キャパシタCから放電される電流を整流すると共に、ブレイク放電回路30、キャパシタC及びコイル401から放電される電流がキャパシタCへ逆流するのを阻止している。整流素子430は、キャパシタC及びキャパシタCから放電される電流を整流すると共に、ブレイク放電回路30から発生するブレイク用の高電圧(40kV以下)がプラズマ放電回路40内へ印加されるのを阻止している。
本発明において、キャパシタCには、例えば、耐圧が2.5kVで、静電容量が0.001μF以上0.1μF以下の比較的小さい容量のキャパシタが用いられ、800V以上1.3kV以下の高電圧で充電されており、キャパシタCには、耐圧が1kVで、静電容量が0.5μF以上5μF以下の比較的大きい容量のキャパシタを用いられ、600V以下の比較的低い電圧で充電されている。また、コイル31からは、例えば、35mJの放電エネルギが放出され、コイル401からは、例えば、35mJの放電エネルギが放出される。
また、車載を考慮した場合は、搭載スペースが限られており、本実施形態のように、キャパシタCとキャパシタCとの静電容量に差を設けるのが望ましいが、本発明のプラズマ式点火装置1をコジェネレーションシステム等の比較的搭載スペースに余裕がある燃焼機関に用いる場合には、キャパシタCとキャパシタCとを同じ静電容量に設定しても良い。
スイッチング素子32とスイッチング素子402とには、コイル31及びコイル401の1次側に流れる電流量や、要求される応答特性によってSCR(サイリスタ)、MOSFET(金属酸化物電界効果トランジスタ)、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)等の開閉素子が適宜用いられている。また、スイッチング素子32とスイッチング素子402とは、それぞれコイル31とコイル401との1次側に設けられるので、比較的低い耐電圧のものを使用することができる。なお、本実施形態においては、スイッチング素子32のアノード又はコレクタ若しくはドレインがコイル31の1次側に接続され、スイッチング素子32のカソード又はエミッタ若しくはソースが接地側に接続され、スイッチング素子402のアノード又はコレクタ若しくはドレインがコイル401の1次側に接続され、スイッチング素子402のカソード又はエミッタ若しくはソースが接地側に接続されている。
整流素子33、整流素子403、整流素子412、整流素子430には、ダイオード等の整流素子が適宜用いられている。特に、大電流の流れる整流素子412、整流素子430には、SiC半導体等のワイドバンドギャップ型半導体を用いたパワーダイオードを用いるのが良い。
なお、本実施形態においては、中心電極の消耗を抑制すべく、整流素子33、整流素子403、整流素子412、整流素子430の整流方向を、点火プラグ10の中心電極側が陽極となり接地電極側が陰極となるように配設した例を示したが、使用する点火プラグ10の形態や燃焼機関の種類等によっては、整流素子33、整流素子403、整流素子412、整流素子430の整流方向を中心電極側が陰極となり接地電極側が陽極となるように配設した構成としても良い。
スイッチング素子32を開閉駆動する制御端子とスイッチング素子402を開閉駆動する制御端子とは、それぞれPCU50に接続されている。
PCU50は、ECU60から燃焼機関の運転状況に応じて発生された点火信号IGtに従って、所定のタイミングでスイッチング素子32の開閉とスイッチング素子402の開閉とを制御すべく、スイッチング素子32の開閉を制御するブレイク放電電圧昇圧コイル開閉信号SW(以下、開閉信号SWと略す。)及びスイッチング素子402の開閉を制御するキャパシタ充電電圧昇圧コイル開閉信号SW(以下、開閉信号SWと略す。)を適正なパルス波形に整形して発生する。
ここで、図2を参照して、本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置1に用いられる点火プラグとして典型的な構造の点火プラグ10について簡単に説明する。なお、本発明は、上述のブレイク放電回路30とプラズマ放電回路40とこれらを制御するパルス整形回路50とに特徴を有し、本実施形態における点火プラグ10のように、点火プラグ内に放電空間を設けた場合に、特に顕著な効果を発揮するものであるが、本発明のプラズマ式点火装置に適用し得る点火プラグは、以下に説明する点火プラグ10の構造に限定するものではなく、適宜変更し得るものである。
本実施形態において、点火プラグ10は、導電性金属材料からなる長軸状に伸びる中心電極11と、中心電極11の外周を覆う略筒状の絶縁体12と絶縁体12を覆う略筒状の金属からなるハウジング13とハウジング13の先端に連なる略環状の接地電極130とによって構成されている。
中心電極11の先端側には、例えばイリジウム、イリジウム合金等の耐熱性導電性材料によって細軸状に形成された中心電極放電部110が設けられ、中心電極放電部110は、鉄鋼材料、銅等の良電導性で高熱伝導性の金属材料からなる中心電極中軸部112と接続されている。中心電極中軸部112の基端側には、プラズマ電源20に接続される中心電極ターミナル部113が形成されている。
絶縁体12は、耐熱性、機械的強度、高温における絶縁耐力、熱伝導率などに優れた高純度のアルミナ等からなり、中心電極11の外周を覆いつつ、先端側には、中心電極放電部110の先端から下方に向かって伸びる筒状の絶縁体基部120が形成され、中腹にはハウジング13の内側に係止し、ハウジング13によって加締め固定される径大部121が形成され、基端側には、コルゲート状の絶縁体頭部122が形成され、中心電極ターミナル部113とハウジング13との電気絶縁性を確保している。絶縁体基部120の内側は、放電空間140が形成され、中心電極放電部110と接地電極130とからなる電極対間で放電可能となっている。
ハウジング13は、略筒状のハウジング基部132が形成され、絶縁体基部120を覆っている。ハウジング基部132の外周には内燃燃焼機関40に螺結するためのネジ部133が形成され、基端側には、絶縁体径大部121を保持する係止部136が形成され、さらにハウジング13の基端側外周には、ネジ部133をネジ締めするための六角部134が形成されている。絶縁体径大部121は、加締め部135によって封止部材等を介して加締め固定されている。
接地電極130は、放電空間140に連通する接地電極開口部131を有す略環状に形成されている。接地電極130を含むハウジング13は、ニッケル、鉄等の金属材料によって形成されている。点火プラグ10は、図略の燃焼機関70の燃焼室700内に接地電極開口部131が開口するようにシリンダヘッド701に装着されると共に、接地電極130がシリンダヘッド701に電気的に接地された状態となっている。
以下に、本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置1の作動並びに本発明の効果について図3〜4を参照して説明する。
本発明のプラズマ式点火装置1を自動車エンジン等の燃焼機関70に用いた場合において、図3は、燃焼機関70が高速回転(例えば、7200rpm)で運転されているときのタイミングチャートを示し、図4は、燃焼機関70が低速から中速回転(例えば、1200rpm)で運転されているときのタイミングチャートを示し、図5は、本発明の効果を示すタイミングチャートである。なお、各図に示したタイミングチャートは特徴を模式的に示したものであり、横軸と縦軸とは共にリニアなものではない。
図3及び図4において、(a)は、ECU60から発生される点火信号IGtを示し、(b)は、開閉信号SWの開閉時期を示し、(c)は、コイル31の1次電流Iprの変化を示し、(d)は、スイッチング素子32の開閉により発生するコイル31の1次電圧Vprの変化を示し、(e)は、スイッチング素子32の開閉により発生するコイル31の2次電圧Vscの変化を示し、(f)は、開閉信号SWの開閉時期を示し、(g)は、コイル401の1次電流Ipr401の変化を示し、(h)は、スイッチング素子402の開閉により発生するコイル401の1次電圧Vpr401の変化を示し、(i)は、スイッチング素子402の開閉により発生するコイル401の2次電圧であってキャパシタC1を充電する充電電圧VC1の変化を示し、(j)は、キャパシタCを充電する充電電圧VC2の変化を示す。
イグニションキー21が閉じられ、図3(a)及び図4(a)に示すように、燃焼機関の運転状況に応じてECU60から点火信号IGtが発生され、図3(b)及び図4(b)に示すように、点火信号IGtに従ってパルス整形回路50によって所定のタイミングに調整された開閉信号SWがスイッチング素子32に印加され、図3(c)及び図4(c)に示すように、開閉信号SWがONとなると、電源20から1次電流Iprが流れコイル31に磁気エネルギが蓄積される。なお、本実施形態において、コイル31の1次コイルの充電には例えば2.2ms程度の時間を要す。
次いで、図3(d)及び図4(d)に示すように、開閉信号SWに従ってスイッチング素子32がOFFとなりコイル31内の1次電流が変化すると、コイル31の1次側コイルには、+数百V程度の1次電圧Vprが発生し、図3(e)及び図4(e)に示すように、コイル31の2次側コイルには、10kV以上,40kV以下の高い2次電圧Vscが発生する。この2次電圧Vscが、点火プラグ10の放電空間に対向する電極対間の絶縁耐圧を超えると放電空間の絶縁が破壊されブレイク放電が発生する。
一方、図3(f)及び図4(f)に示すように、点火信号IGtに従ってPCU50によって所定のタイミングに調整された開閉信号SWがスイッチング素子402に印加され、図3(g)及び図4(g)に示すように、開閉信号SWがONとなると、電源20からDC22を介して1次電流Ipr401が流れ、コイル401に磁気エネルギが蓄積される。なお、本実施形態において、コイル401の1次コイルの充電には、例えば、1.4ms程度の時間を要する。
さらに、図3(h)及び図4(h)に示すように、開閉信号SWに従ってスイッチング素子402がOFFとなりコイル401内の1次電流が急変すると、コイル401の1次側コイルには、+数百V程度の1次電圧Vpr401が発生し、コイル401の2次側コイルには、800V以上2kV以下の高い2次電圧Vsc401が発生する。図3(i)及び図4(i)に示すように、この2次電圧Vsc401によってキャパシタCが充電される。キャパシタCに耐圧が高く静電容量の小さいものを用いて、コイル401で昇圧された高い2次電圧Vsc401によって充電することによって、キャパシタCの充電電圧VC1は、例えば、0.8ms程の短い時間で1.3kV程度まで上昇できることが判明した。
一方、キャパシタCには、電源20からDC22を介して数百V程度の電圧が印加されており、図3(j)及び図4(j)に示すように、例えば16ms程度の時間で充電が完了し、充電電圧VC2は、一定となる。
なお、図3に示すように、例えば、燃焼機関が7200rpmの高速回転で運転されている場合でも、16.7msの点火周期に対して、キャパシタCの充電は16ms程度で完了するのでキャパシタCからの放電時に充電電圧が不足することはない。また、図4に示すように、例えば、燃焼機関が1200rpmの低速回転で運転されている場合でも、キャパシタCの充電は16ms程度で完了し、その後は、一定電圧に維持される。
図5(a)は、横軸(時間軸)を拡大して表したコイル31の2次電圧Vscの変化を示し、(b)は、横軸(時間軸)を拡大して表したキャパシタCの充電電圧VC1の詳細な変化を示し、(c)は、横軸(時間軸)を拡大して表したキャパシタCの充電電圧VC2の詳細な変化を示し、(d)は、横軸(時間軸)を拡大して表したプラズマ放電電流IPLの変化を示し、(e)は、1周期に対応する点火信号IGtを示し、(f)は、1周期に対応するプラズマ放電電流IPLの変化を示し、(g)は、燃焼圧PCYLの変化を示す。
図5に示すように、開閉信号SWがOFFとなり、コイル31で発生した高い2次電圧Vscが点火プラグ10に印加される直前に開閉信号SWがOFFとなり、コイル401に発生した高い2次電圧VC1によってキャパシタCが瞬時(例えば、0.8ms)に充電され、キャパシタCは、比較的低い充電電圧VC2(例えば、600V)で充電されているので、高電圧が印加されるのは開閉信号SWがOFFとなり開閉信号SWがOFFとなる直前の極短い期間と開閉信号SWがOFFとなった瞬間の極限られた燃焼機関のみであり、図5(f)に示すように、燃焼圧PCYLが低くなっても不正放電を起こす虞がない。
また、開閉信号SWがOFFとなり、コイル31で発生した高い2次電圧Vscが点火プラグ10に印加され絶縁が破壊されると、ブレイク放電が開始され、点火プラグ10の中心電極11と接地電極130との間の電圧がキャパシタCの充電電圧VC1以下となった瞬間に、キャパシタCから放電が開始され、放電空間140内の気体が励起され、さらにキャパシタCの充電電圧VC2以下になるとキャパシタCから大きな電流が流れ、放電空間140内の気体が重畳的に高温・高圧のプラズマ状態となって燃焼室内に噴射され燃焼機関の点火が行われる。
この時、従来のように、100mA程度の低い放電電流のブレイク放電に次いで、プラズマ放電回路40zから一気に100A程の大電流を流すのではなく、図5(d)に示すように、コイル31からのブレイク放電に引き続き、キャパシタCから高い充電電圧VC1からの放電により50A程度のプラズマ電流IPLを流がして放電経路を維持し、さらに引き続いてキャパシタCからの低い充電電圧VC2からの放電により120A程度の大電流を流すことにより、比較的高い電位でプラズマ放電回路40からのプラズマ電流IPLの放電が開始され、キャパシタCからブレイク放電の電流より大きな電流が流れることで、負性抵抗をもつプラグの電極間電圧が下がり、低い電圧に充電したキャパシタCから安定した電流を流すことができるので、プラズマ抜けを起こすことなく放電経路が維持される。
また、コイル401の高い2次電圧Vsc401は、ブレイク放電回路30からのブレイク放電がなされる直前の特定の期間にのみ発生し、コイル401の2次電圧Vsc401が直接点火プラグ10に印加されても、この期間においては、中心電極と接地電極との間の絶縁耐圧が十分高いので、これによって不正放電が発生することはなく、キャパシタCの充電にのみ用いられる。
本発明の最大の特徴は、プラズマ放電回路40に設けられた複数のキャパシタC、Cの内、高電圧、小容量のキャパシタCを、スイッチング素子402を開閉してコイル401によって昇圧した高電圧を用いて、点火の直前に短期間で充電することにより、不正放電を気にすることなくキャパシタCの電圧を上げることができ、キャパシタンスCからの放電電流によりプラグの電極間電圧が低下するため低電圧大容量のキャパシタから安定したプラズマ電流を供給でき、プラズマ抜けを抑制すると共に、点火プラグ10に高電圧が印加される期間を限定して不正放電を抑制する点にある。
なお、上述の説明において、開閉信号SWと開閉信号SWとが同時にONとなる例を示したが、本発明は、必ずしも開閉信号SWと開閉信号SWとの開始時期を同じにする必要はなく、開閉信号SWをOFFするタイミングも上述の説明において例示した期間に限定するものでもない。
本発明を実現するためには、点火信号IGtによってブレイク放電が開始される直前に、開閉信号SWに従って駆動されるコイル401によって昇圧された高電圧によってキャパシタCの充電が完了するタイミングであれば良く、コイル31の1次コイルの充電に要する時間、コイル401の1次コイルの充電に要する時間、キャパシタCの充電に要する時間や、スイッチング素子32の特性、スイッチング素子402の特性や、適用される燃焼機関の種類、大きさ等によって適宜変更し得るものである。
以下に、本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置1のより具体的な構造と小型化に寄与する本発明の効果ついて説明する。
図6に示すように、本発明のプラズマ式点火装置1の適用される燃焼機関70は、シリンダヘッド701と略筒状のシリンダ702とシリンダ702内を昇降するピストン740とによって燃焼室700が区画されており、シリンダヘッド701には、吸気筒710と排気筒720とが設けられ、吸気筒710は、吸気バルブ711によって開閉されており、排気筒720は、排気バルブ721によって開閉され、シリンダヘッド701に設けられたプラグホール730内に点火プラグ10が載置されている。
また、図6に示すように、本発明のプラズマ式点火装置1は、最大40kVの高電圧に対する耐圧を必要とする高電圧領域Aと、最大2.5kV以下の高電圧に対する耐圧を必要とする次高電圧領域Aと、最大600V程度の高電圧に対する耐圧を必要とする次々高電圧領域Aとに大別されている。
より高い電圧の印加される各構成部品と点火プラグ10との距離を可及的に短くするように配設して、印加される電圧に応じて絶縁対策を施す領域を区画することによって、段階的に絶縁設計を緩やかにすることができ、プラズマ式点火装置の安全性の向上とさらなる小型化との両立が可能となる。
本実施形態におけるプラズマ式点火装置1は、図1に等価回路で示した各回路を構成する部品を、図7に示すように、燃焼機関70のプラグホール730内に載置・固定された略筒状のハウジング部520とハウジング部520に連結してプラグホール730の外側に設けられた頭部筐体510と頭部筐体510に接続された電源調整部筐体23とに適宜振り分けて載置されている。
ハウジング部520は、略筒状に形成され、基端側外周には、ネジ部521が形成されている。ハウジング部520は、ネジ部521を介して、シリンダヘッド701に螺結固定されると共にシリンダヘット701をグランドとして、電気的に接地された状態となっている。
ハウジング部520の先端側には、絶縁性弾性部材を略筒状に形成したプラグキャップ522が設けられている。プラグキャップ522は、燃焼機関70のシリンダヘッド701に装着された点火プラグ10の絶縁体頭部122を覆うように嵌着されている。
ハウジング部520内には、高電圧領域Aとして、最大40kVの高電圧に対する絶縁対策が施された状態で、コイル31と整流素子33とノイズ吸収抵抗34と整流素子430とが載置され、プラグキャップ522内で中心電極11との導通が図られている。
なお、ハウジング部520は、高電圧領域Aとしての絶縁性が確保されれば、ステンレス等の金属を略筒状の形成したものを用いても良いし、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の絶縁性熱可塑性樹脂等を用いて略筒状に形成し、その表面の一部に金属メッキを施したり、接地端子を設けたりする等して、シリンダヘッド701との接地を図ったものを用いても良い。
ハウジング部520内にコイル31を載置することによって10kV〜40kVの高電圧が印加されるコイル31の2次コイルから点火プラグ10までの配送線の距離を最短とすることができる。
頭部筐体部510内には、次高電圧領域Aとして、最大2kVの高電圧に対する絶縁対策が施された状態で、コイル401、キャパシタC、スイッチング素子32、スイッチング素子402、整流素子403、整流素子412が載置されている。
頭部筐体510は、ハウジング部520に連結されているのでハウジング部520を介してシリンダヘッド701と接地状態となっている。
スイッチング素子32、スイッチング素子402、コイル31及びコイル401の2次側コイル、キャパシタCは、適宜、頭部筐体510を介してシリンダヘッド701に接地された状態となっている。
なお、頭部筐体510は、次高電圧領域Aとしての絶縁性が確保されれば、金属を函状に形成したものを用いても良いし、PBT等の絶縁性熱可塑性樹脂等を用いて函状に形成し、その表面の一部に金属メッキを施したり、接地端子を設けたりする等して、ハウジング部520を介してシリンダヘッド701との接地を図ったものを用いても良い。
さらに、頭部筐体510内にコイル401及びキャパシタCを載置することにより2kV以下の次高電圧領域Aと点火プラグ10との距離を高電圧領域Aに次いで短くすることができる。
また、本発明では、高い電圧で短期間にキャパシタCを充電することを特徴としており、従来の常時高電圧を印加してプラズマ放電用のキャパシタを充電する場合に比べて次高電圧領域Aに対する絶縁設計要求を低く設定することができる。
PCU50は頭部筐体510に設けられたコネクタ511を介して外部に設けられたECU60に接続されECU60から発生された点火信号IGtによって制御されている。
電源調整部筐体23内には、次々高電圧領域Aとして、600V以下の高電圧に対する絶縁対策が施された状態で、DC22、キャパシタCが載置されている。
また、電源調整部筐体23内に、複数気筒に対応したDC−DCやキャパシタCをまとめて設置してもよい。
DC22からキャパシタCに印加される充電電圧VC2を350V以下に設定すれば、部分放電が起こり難くなるので、電源調整部筐体23と頭部筐体510との間を繋ぐ配送線に対して絶縁設計要求を低く設定することができる。
DC22の巻線の耐圧も部分放電を気にすることなく下げることができる。
図8を参照して、本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置1の変形例としてプラズマ式点火装置1aについて説明する。なお、上記実施形態と同一の部分につては同じ符号を付したので説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
本実施形態においては、コイル31の2次コイルから点火プラグ10までを繋ぐブレイク放電電流配送線、整流素子33、ノイズ吸収抵抗34、キャパシタCから点火プラグ10までを繋ぐプラズマ電流配送線、整流素子430をハウジング部520a内に載置し、コイル31を頭部筐体510a内に載置した点が図7に示したプラズマ式点火装置1と相違する。コイル31を頭部筐体510a内に載置することにより、高電圧に対する絶縁性を維持したまま、ハウジング部520aを細径とすることができるので細径のプラグホール730aにも対応できる。また、コイル31のコアとコイル401のコアとを閉磁路化することにより磁気干渉を抑制することも可能となる。
また、上記実施形態においては、ハウジング部520にネジ部521を設けてエンジンヘッド71に螺結固定した例を示したが、本図に示すように、頭部筐体510aに鍔部521aを設けて、この鍔部521aをネジ止めによりエンジンヘッド71へ固定しても良い。
図9を参照して、本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置1の他の変形例としてプラズマ式点火装置1bについて説明する。十分な搭載スペースを有するプラグホール730bに対しては、コイル31とコイル401との両方をハウジング部520b内に載置する構成としても良い。
このような構成とすることにより、頭部筐体510bのサイズを小型化でき、エンジンへの搭載性を良好にできる。
図10を参照して、本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置1の他の変形例としてプラズマ式点火装置1cについて説明する。本実施形態においては、キャパシタCを頭部筐体510c内に載置してある。キャパシタCとキャパシタCとの両方が頭部筐体510c内に載置されているため、点火プラグ10間との距離が一定であるため、電源調整部筐体23の搭載位置によらずプラズマ放電電流IPLが一定となり、より安定した点火が期待できる。
図11を参照して、本発明の第1の実施形態におけるプラズマ式点火装置1の他の変形例としてプラズマ式点火装置1dについて説明する。本実施形態においては、PCU50を頭部筐体510dの外に配設した構成となっている。
本実施形態においては、外部に設けたPCU50と頭部筐体510d内に載置したスイッチング素子32及びスイッチング素子402とは、コネクタ511dを介して接続されている。スイッチング素子、整流素子、キャパシタ等の回路部品を集積回路ではなく単機能素子で構成すると安定した品質の標準品を使用することができるが、制御回路の体格が大きくなるのでPCU50を頭部筐体510から出すことによって頭部筐体510の体格を小さくできる。
また、PCU50内に流れるのは制御信号のみであるので、PCU50を電源部筐体23内やECU60内に載置した構成としても良い。
例えば、ECU60内に設けたマイクロコンピュータから開閉信号SW、SWを発生させると、わずかな素子の追加で、ECU60からスイッチング素子32、402を独立してオンオフ制御できる。
上記実施形態のように車載を考慮した場合は、搭載スペースが限られているので、絶縁設計要求を段階的に変えることにより、不正放電とプラズマ抜けとを防止しつつ、プラズマ式点火装置の小型化を実現可能とした。
本発明のプラズマ式点火装置1eをコジェネレーションシステム等の比較的搭載スペースに余裕がある燃焼機関に用いる場合には、図12に示すように、DC22、トリガ放電回路30、プラズマ放電回路40、PCU50を一体的に頭部筐体510e内に載置しても良い。このような構成とすることにより、ノイズの低減効果をさらに向上させ、安定した点火を実現可能なプラズマ式点火装置が実現できる。
以下に、本発明の第2の実施形態におけるプラズマ式点火装置1fについて図13及び図14を参照して説明する。図13に示すように、本実施形態におけるブレイク放電回路30fは、CDIユニットと、コイル31と、ダイオード等の整流素子33と、ノイズ吸収抵抗34とによって構成されている。
CDIユニットは、DC―DCコンバータ360と、スイッチング素子32fと、CDIキャパシタ350と、整流素子351とによって構成されている。コイル31の1次コイルの一方の端子は、CDIユニットの出力端子に接続され、他方の端子は接地されている。コイル31の2次コイルの一方の端子は整流素子33とノイズ吸収抵抗34とを介して点火プラグ10に接続されており、2次コイルの他方の端子は接地されている。
DC−DCコンバータ360は、キャパシタ363と、MOSFET等のスイッチング素子362とコイル361と整流素子364とによって構成されている。
本発明の第1の実施施形態においては、ブレイク放電回路30として、トランジスタ等のスイッチング素子32によってコイル31内の1次コイルに電流変化を与えて2次コイルに高電圧を発生させる誘導放電(Trangister Control Ignition、TCI)型の構成を示したが、本実施形態においては、ブレイク放電回路30fとしてCDIキャパシタに充電した電荷を昇圧コイル31の1次コイルに放電することによってコイル31内に急激な磁束変化を与えて2次コイルに高電圧を発生させる容量放電(Capacity Discharge Ignition、CDI)型の構成とした点が相違する。
さらに本実施形態においては、CDIキャパシタに充電する電荷を電源20からDC−DCコンバータ360を用いて昇圧して印加している。このような構成とすることにより、ブレイク放電時の放電時間を短くしつつ放電電流を大きくすることができる。
また、本実施形態において、プラズマ放電回路40fは、電源電圧を昇圧する昇圧コイル401と、昇圧コイル401を開閉するスイッチング素子402fと、昇圧コイル401からの放電電流を整流する整流素子403と、昇圧コイル401からの放電電流によって充電されるキャパシタCと、電源20からの電圧を昇圧・調整するDC−DCコンバータ410fと、DC―DCコンバータ410fの2次電圧によって充電されるキャパシタCと、キャパシタCからの電流を整流する整流素子412と、キャパシタCとキャパシタCとから放電されるプラズマ電流を整流する整流素子430と、によって構成されている。
さらに、ブレイク放電回路30fに設けられたスイッチング素子32fを制御する開閉信号SWとスイッチング素子を制御する開閉信号SWと、プラズマ放電回路40fに設けられたスイッチング素子402fを制御する開閉信号SWとスイッチング素子415を制御する開閉信号SWとを一括してPCU50fから発生している。
図14(a)は、点火信号IGtを示し、(b)は、開閉信号SWの変化を示し、(c)は、キャパシタ350の両端電圧の変化を示し、(d)は、開閉信号SWの変化を示し、(e)は、開閉信号SWの変化を示し、(f)は、コイル401の1次電流Ipr401の変化を示し、(g)は、充電電圧VC1の変化を示し、(h)は、開閉信号SWの変化を示し、(i)は、キャパシタCを充電する充電電圧VC2の変化を示す。
図14に示すように、点火信号IGtに従って、PCU50から発生された開閉信号SWに従ってスイッチング素子32fが開閉され、コイル31内の磁束が変化し、コイル31の2次コイルに高電圧が発生し、該高電圧の発生までに、キャパシタCの高速充電を完了すべく、点火信号IGtの遮断される直前にSWが開閉されている。本実施形態においても上記実施形態と同様に、不正放電の抑制とプラズマ抜けの抑制との両立を図ることができる。
上記実施形態においては、PCU50において、開閉信号SW、SWを形成する例を示したが、ECU60内において、点火信号IGtを発振することなく直接開閉信号SW、SWを形成しても良い。
上記実施形態に示すように、PCU50において、点火信号IGtに基づいて開閉信号SW、SWを形成すると、点火信号IGt及び開閉信号SW、SWを電源電圧補正する必要がある。しかし、PCU50がECU60の外に設けられると、検出する電源電圧の差によって、補正量が変わり、開閉信号SW、SWの立ち下がりの時間差tを一定に維持できない虞がある。
ECU60から直接開閉信号SW、SWを発振することにより、容易に開閉信号SW、SWの立ち下がりの時間差tを一定とすることができる。
しかし、ECU60から開閉信号SW、SWを発振するためには、ECU60とPCU50とを繋ぐ配線は、上記実施形態では1回線で良かったが、2回線必要となり、コストの増加を招く虞がある。そこで、本発明の第3の実施形態におけるプラズマ式点火装置1gを提案する。
図15を参照して、本発明の第3の実施形態におけるプラズマ式点火装置1gについて説明する。上記実施形態においては、ECU60から発振された点火信号IGtに基づいて、PCU50において、所定のタイミングで開閉信号SW、SW2を発振して、トリガ放電電圧の印加とプラズマ電流の放出とを制御した例を示したが、本実施形態においては、ECU60gから、点火信号IGtの立ち下がりよりも所定の時間t1だけ短い時間に立ち下がる第2の点火信号IGt’を発振し、第2の点火信号IGt’の立ち下がりから所定時間t1後に点火が実施される構成となっている。
第2の点火信号IGt’を受けたPCU50gでは、第2の点火信号IGt’と同じタイミングで開閉信号SWを形成し、開閉信号SWは、第2の点火信号IGt’又は、開閉信号SWの立ち下がりから所定時間tだけ遅れて立ち下がるようにして形成する。
上記実施形態においては、電源電圧の変動により、点火信号IGtの立ち上がり時期が進角側になったり遅角側になったりするので、開閉信号SW、SWの立ち上がり時期との間にズレが生じる虞があり、電源電圧変動補正をIGtと開閉信号SW、SWの全てに実施する必要があり、補正の為の演算処理が複雑になり、運転状況によってタイミングズレが生じる虞がある。
本実施形態のように、第2の点火信号IGt’を形成し、電源電圧変動補正を第2の点火信号IGt’に対してするだけで、開閉信号SWと開閉信号SWとを個別に電源電圧補正せずとも、自ら補正され、開閉信号SWの立ち下がりと開閉信号SWの立ち下がりとの差tを一定にできる。このため、所定時間tが短くなってもキャパシタCの充電電圧が低下することがなく、安定した点火を実現できる。
図16を参照して、本発明の第4の実施形態におけるプラズマ式点火装置1hについて説明する。
上記実施形態においては、車載を考慮して、プラズマ放電回路40に載置するキャパシタの容量を小さくするために、1以上のキャパシタC、Cを用いたが、コジェネレーションシステム等搭載性を考慮する必要がなく、第1の昇圧コイル401h及びキャパシタChの容量を十分大きくすることが可能な場合、図16に示すように、キャパシタChを1つだけで構成しても良い。
本発明は上記実施形態に限定するものではなく、点火プラグと、電源電圧を放電空間の絶縁耐圧以上に昇圧して点火プラグに印加するブレイク放電回路と、ブレイク放電をトリガとして大電流を供給するプラズマ放電回路とを具備するプラズマ式点火装置において、プラズマ放電回路を昇圧コイルによって発生した高電圧によって短時間に充電される小容量の第1のキャパシタと低電圧で充電される大容量の第2のキャパシタとによって構成して、不正放電の抑制とプラズマ抜けの抑制との両立を図る本発明の趣旨に反しない限りにおいて適宜変更し得るものである。
本発明のプラズマ式点火装置は、静電容量の異なるプラズマ電流供給用キャパシタを複数設け、さらに、静電容量の小さなキャパシタをスイッチング素子の開閉により高電圧を瞬時に発生する電磁誘導型の昇圧コイルを用いて極短時間で充電し、静電容量の大きなキャパシタを比較的低い電圧で時間をかけて充電することにより、プラズマ抜けの抑制と不正放電の抑制との両立が可能となり、信頼性の高い難着火性燃焼機関の点火装置として利用できる。
また、電圧の高低に応じて段階的に絶縁設計を変えることが可能となり、小型化が容易となり搭載性に優れたプラズマ式点火装置が実現可能となる。
1 プラズマ式点火装置
10 点火プラグ
20 電源
21 イグニションキー
22 DC−DCコンバータ(電源電圧調整回路、DC22)
30 ブレイク放電回路
31 ブレイク放電電圧昇圧コイル(コイル31)
32 ブレイク放電電圧昇圧コイル開閉素子(スイッチング素子32)
33 ブレイク放電整流素子(整流素子33)
34 ノイズ吸収抵抗
40 プラズマ放電回路
401 第1のキャパシタ充電電圧昇圧コイル(コイル401)
402 充電電圧昇圧コイル開閉素子(スイッチング素子402)
403 第1のキャパシタ充電電流整流素子(整流素子403)
411 第2のキャパシタ充電用抵抗(充電抵抗411)
412 第2のキャパシタ放電電流整流素子(整流素子412)
430 プラズマ電流整流素子(整流素子430)
50 パルス整形回路(PCU)
60 電子制御装置(ECU)
第1のキャパシタ(キャパシタC
第2のキャパシタ(キャパシタC
IGt 点火信号
SW ブレイク放電電圧昇圧コイル開閉信号(開閉信号SW
SW 第1のキャパシタ充電電圧昇圧コイル開閉信号(開閉信号SW
特表2000−511263号公報 特開2006−294257号公報 特開2008−177142号公報

Claims (12)

  1. 燃焼機関に装着される点火プラグと、電源電圧を昇圧して上記点火プラグへ高電圧を印加するブレイク放電回路と、電源からの電気エネルギを蓄積して上記点火プラグへ大電流として供給するプラズマ放電回路とを具備し、上記燃焼機関の燃焼室内に高温・高圧のプラズマ状態となった気体を噴射して該燃焼機関の点火を行うプラズマ式点火装置において、上記プラズマ放電回路は、少なくとも、エネルギ蓄積手段と、該エネルギ蓄積手段に対して上記ブレイク放電回路からの高電圧の印加の直前に高いエネルギを瞬間的に供給して上記エネルギ蓄積手段に蓄積する瞬時エネルギ供給手段を具備することを具備することを特徴とするプラズマ式点火装置。
  2. 上記瞬時エネルギ供給手段は、少なくとも、電源電圧を昇圧する第1の昇圧コイルと、第1の昇圧コイルを開閉駆動する第1の開閉素子とを具備し、上記エネルギ蓄積手段は、少なくとも1以上のキャパシタを具備し、該キャパシタを上記第1の昇圧コイルによって昇圧された2次電圧によって充電する請求項1に記載のプラズマ式点火装置。
  3. 上記エネルギ蓄積手段は、複数のキャパシタによって構成し、上記複数のキャパシタの内、1のキャパシタを上記第1の昇圧コイルによって昇圧された2次電圧によって充電する請求項1又は2に記載のプラズマ式点火装置。
  4. 上記複数のキャパシタを静電容量の異なるキャパシタによって構成する請求項3に記載のプラズマ式点火装置。
  5. 上記複数のキャパシタの内、相対的に静電容量の小さいキャパシタの静電容量は、0.001μF以上、0.1μF以下に設定する請求項4に記載のプラズマ式点火装置。
  6. 上記第1の昇圧コイルの2次電圧は、800V以上、2kV以下に設定する請求項1ないし5のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  7. 上記複数のキャパシタの内、相対的に静電容量の大きいキャパシタの静電容量は、0.5μF以上、5μF以下に設定する請求項4ないし6のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  8. 上記複数のキャパシタの内、相対的に静電容量の大きいキャパシタを充電する充電電圧を600V以下に設定する請求項4ないし7のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  9. 上記複数のキャパシタの内、相対的に静電容量の大きいキャパシタを充電する充電電圧を350V以下に設定する請求項4ないし8のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  10. 上記ブレイク放電回路は、少なくとも、電源電圧を昇圧する第2の昇圧コイルと、上記第2の昇圧コイルを開閉駆動する第2の開閉素子とを具備する請求項1ないし9のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  11. 上記燃焼機関の運転状況に応じて点火信号を発生する電子制御装置と、該点火信号に従って、上記第1の開閉素子の開閉を制御する第1の開閉パルスと上記第2の開閉素子の開閉を制御する第2の開閉パルスとを整形する開閉パルス整形装置を具備する請求項1ないし10のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  12. 10kV以上、40kV以下の高電圧の印加される高電圧領域と、800V以上、2.5kV以下の次高電圧の印加される次高電圧領域と、600V以下の次々高電圧領域とを区画せしめる請求項1ないし11のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
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