JP4483660B2 - 内燃機関用点火装置 - Google Patents

内燃機関用点火装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4483660B2
JP4483660B2 JP2005108882A JP2005108882A JP4483660B2 JP 4483660 B2 JP4483660 B2 JP 4483660B2 JP 2005108882 A JP2005108882 A JP 2005108882A JP 2005108882 A JP2005108882 A JP 2005108882A JP 4483660 B2 JP4483660 B2 JP 4483660B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
external electrode
opening
inner diameter
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005108882A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006294257A (ja
Inventor
秀幸 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2005108882A priority Critical patent/JP4483660B2/ja
Publication of JP2006294257A publication Critical patent/JP2006294257A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4483660B2 publication Critical patent/JP4483660B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/20Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation

Landscapes

  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Spark Plugs (AREA)

Description

本発明は内燃機関において混合気に点火する内燃機関用点火装置に関し、詳しくは、プラズマを噴射して点火を行う内燃機関用点火装置に関する。
内燃機関は、シリンダ内に燃料を含む混合気を供給し、この混合気中の燃料に点火して膨張する力を発生し、この膨張する力でピストンを動かしてエネルギーを得ている。そして、内燃機関において混合気を点火する方法としては、プラズマジェットを噴射して混合気に点火する方法が開発されてきている。
プラズマジェットで点火を行う点火装置は、たとえば、特許文献1に開示されている。特許文献1には、チャンバーを区画する略筒状のハウジングと、略筒状のハウジングのチャンバーの端部に嵌入された中心電極と、筒状のハウジングの他方の端部にもうけられ外部とチャンバーとを連通する外部電極孔をもつ外部電極と、を有する点火装置が開示されている。この点火装置は、中心電極と外部電極との間に高電圧を印加してチャンバー内にプラズマを発生し、このプラズマが外部電極孔を通って噴出して混合気に点火する。このような構成の点火装置は、同じ投入エネルギーの場合、小型でチャンバー内の容積が小さいほどチャンバー内の気体がより暖められて膨張することから、より大きなプラズマジェットが噴出する傾向にある。
しかしながら、特許文献1に開示された点火装置は、およそ3.14mm3とチャンバーの容積は小さかったが、プラズマジェットの噴出長さが短いという問題があった。プラズマジェットの噴出長さが短くなると、失火を生じるという問題があった。
具体的には、車両のエンジンなどの内燃機関は、シリンダ内に混合気を導入し、この混合気中の燃料に点火している。シリンダ内に導入された混合気は、シリンダ内に偏在する。つまり、シリンダ内には十分な混合気が存在しない(混合気中の燃料が存在しない)部分が存在することとなる。そして、この燃料が存在しない部分が点火装置の近傍に存在すると、点火装置がプラズマジェットを噴出してもプラズマジェットが混合気中の燃料まで到達せずに点火できなくなっていた。
特に、近年は、リーンバーンなどの技術により、混合気中の燃料も減少してきており、点火性能に優れた内燃機関用点火装置が求められている。
米国特許2874321号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、プラズマジェットを噴出して混合気に点火する点火装置において、燃料が偏在しても燃料に点火できる内燃機関用点火装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者らは、内燃機関用点火装置について検討を重ねた結果、チャンバーの容積を小さくしかつプラズマを発生させるために電圧が印加される一対の電極間の長さを長くすることで上記課題を解決できることを見出した。また、チャンバーの形状を制御することで上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明の内燃機関用点火装置は、開口部と開口部に対向した底面とをもち軸方向に伸びる断面が円形のチャンバーを区画するハウジングと、ハウジングの表面にもうけられチャンバーの開口部と外部とを連通する外部電極孔をもつ外部電極と、チャンバーの底面に配置された中心電極と、を有し、中心電極と外部電極との間に電圧を印加してチャンバー内にプラズマを発生させ、チャンバーの開口部からプラズマジェットを噴射する内燃機関用点火装置であって、チャンバーの容積が10mm以下であり、かつチャンバーの軸方向の長さと内径の長さとの比が2以上であることを特徴とする。
本発明の内燃機関用点火装置は、チャンバーから噴射されるプラズマジェットの噴射長さが長くなっている。この結果、この点火装置の近傍に混合気中の燃料が存在しない状態になっても、噴出したプラズマジェットが混合気の燃料の存在しない部分を突き抜けて燃料に到達することとなる。本発明の内燃機関用点火装置は、すぐれた点火性能を持つ。
本発明の内燃機関用点火装置は、チャンバーの断面形状を調節することで所望の形状のプラズマジェットを噴出できる。つまり、プラズマジェットの噴出長さを長くすることやプラズマジェットを広い範囲に噴出できる。プラズマジェットが混合気中の燃料に到達し易くなっている。本発明の内燃機関用点火装置は、すぐれた点火性能を持つ。
点火装置
本発明の内燃機関用点火装置は、開口部と開口部に対向した底面とをもち軸方向に伸びる断面が円形のチャンバーを区画するハウジングと、ハウジングの表面にもうけられチャンバーの開口部と外部とを連通する外部電極孔をもつ外部電極と、チャンバーの底面に配置された中心電極と、を有し、中心電極と外部電極との間に電圧を印加してチャンバー内にプラズマを発生させ、チャンバーの開口部からプラズマジェットを噴射する内燃機関用点火装置であって、チャンバーの容積が10mm以下であり、かつチャンバーの軸方向の長さと内径の長さとの比が2以上である。
このようにプラズマジェットを噴出する点火装置において、チャンバー容積を小さくすることで、チャンバーから噴出するプラズマジェットの噴出長さを長くできる。中心電極と外部電極との間に高電圧を印加するとチャンバー内にプラズマが発生し、発生したプラズマがチャンバー内(の空気などの気体)を加熱する。チャンバー容積が小さいと、発生したプラズマがより高温にチャンバー内を加熱できる。これにより、チャンバー内がより高エネルギー(高温)の状態となるため、チャンバーから噴出されるプラズマジェットの噴出長さが長くなる。
また、チャンバーの軸方向の長さと内径の比を2以上とすることでチャンバーが軸方向に長い形状となる。チャンバーの軸方向の長さが長くなると、中心電極と外部電極との距離が長くなる。チャンバーの容積が一定で電極間の距離が長くなることは、チャンバーの内径が小さくなることを示す。容積が同じでも電極間の距離が長くなり放電距離が増加すればチャンバー内部の気体をより暖めるようになる。つまり、両電極間に高電圧を印加してプラズマが発生したときに、発生した長いプラズマがチャンバー内をより高温とする。さらに、チャンバーの内径が短くなったことで、チャンバーからプラズマが噴出する速度が上昇する。この結果、チャンバーから噴出されるプラズマジェットの噴出長さが長くなる。なお、本発明において、チャンバーの軸方向の長さとはチャンバーの軸方向でのチャンバーの開口部と底面との距離であり、チャンバーの内径とはチャンバーの底面における内径である。本発明の点火装置において、チャンバーの底面は、軸方向に垂直に形成されることが好ましい。
中心電極と外部電極との距離が大きければ放電距離が増し、よりチャンバー内部の気体を暖めることができる。但し、放電距離が増加すると印加電圧が高くなりプラズマ電源の負担が増加することを考えると3mm程度が限界となる。チャンバーの軸方向の長さが3mm以下となることで、プラズマを発生させるために両電極間に印加される電圧を低くすることができる。チャンバーの軸方向の長さが3mmを超えると、両電極間にプラズマを発生させるために要求される電圧が高くなる。つまり、一回の点火に過剰な電圧が要求されることとなる。点火時に過剰な電圧が要求されることで、この過剰な電圧が電極も損傷させる。さらに、点火に要するコストが増大するだけでなく、高電圧のリークを防ぐための機構も要求されることとなり、点火のための機構のコストを増大させる。
本発明の点火装置において中心電極は、チャンバーの底面に配置されている。この点火装置のチャンバーの底面に配置された状態とは、チャンバーの底面部に中心電極が存在している状態である。つまり、中心電極は、柱状の中心電極が底面から突出してもうけられていても、底面の一部を形成していても、底面の全面を形成していてもよい。チャンバーの内部がプラズマの発生空間となることから、チャンバーの底面が中心電極の端面で区画されたことが好ましい。このような形態の中心電極は、軸方向に中空部が形成された筒状のハウジングに柱状の中心電極を嵌入して形成することができる。ハウジングの形状は局部的な応力集中を避けるため中心電極の端面周りで段差部のない形状であることが好ましい。
ハウジングの表面におけるチャンバーの開口部の外周面と、外部電極のハウジングと対向した表面での外部電極孔の接続部と、が一致することが好ましい。つまり、本発明の点火装置は、チャンバーの開口部の外周面に外部電極がもうけられている。チャンバー内で発生したプラズマジェットは外部電極孔を通って外部電極孔の開口部から噴出する。チャンバーの開口部と外部電極孔の接続部における開口部が一致することで、チャンバーと外部電極孔とにより区画されるプラズマの流路がなめらかな形状となる。これにより、ハウジングと外部電極との界面においてプラズマの流れが阻害されなくなり、噴出長さの長いプラズマジェットを噴出できるようになる。
外部電極孔は、ハウジングと対向した表面での開口部の内径と、ハウジングと背向した表面での開口部の内径が異なることが好ましい。つまり、チャンバーの軸方向で外部電極孔の径が変化したことが好ましい。外部電極孔の内径が変化することで、噴出するプラズマジェットの噴出幅を調節できる。つまり、外部電極孔が軸方向の先端方向(チャンバーの底面から開口部に向かう方向)に進むにつれて縮径した形状である場合には、噴出するプラズマジェットの径が小さくなる。径が小さくなると、プラズマジェットの噴出長さがより長くなる。また、外部電極孔が軸方向の先端方向に進むにつれて拡径した形状である場合には、より広い角度にプラズマジェットを噴出できる。
本発明の内燃機関用点火装置は、チャンバーは、軸方向に垂直な平面における断面形状が円形を有し、かつチャンバーの底面での内径と開口部での内径とが異なることが好ましい。本発明の点火装置において、チャンバーの底面は、軸方向に垂直に形成されることが好ましい。
このようにプラズマジェットを噴出する点火装置において、チャンバーの内径が変化することで、噴出するプラズマジェットの噴出幅を調節できる。チャンバー内で発生したプラズマは、チャンバーを区画する側壁面にそって流れ、開口部から噴出する。チャンバーの内径が変化することで側壁面がテーパ状となり、この側壁面に沿った方向にプラズマジェットが噴出する。これにより、プラズマジェットの噴出幅が制御できる。チャンバーの内径の変化は、特に限定されるものではないが、底面の内径と開口部の内径との間の径の変化はなめらかであることが好ましい。
チャンバーの底面での内径が開口部での内径より小さいことが好ましい。つまり、チャンバーが軸方向の先端方向(チャンバーの底面から開口部に向かう方向)に進むにつれて拡径した形状である場合には、より広い角度にプラズマジェットを噴出できる。
チャンバーの底面での内径が開口部での内径より大きいことが好ましい。つまり、チャンバーが軸方向の先端方向に進むにつれて縮径した形状である場合には、噴出するプラズマジェットの径が小さくなる。径が小さくなると、プラズマジェットの噴出長さがより長くなる。
本発明の点火装置において中心電極は、チャンバーの底面に配置されている。この点火装置のチャンバーの底面に配置された状態とは、チャンバーの底面部に中心電極が存在している状態である。つまり、中心電極は、柱状の中心電極が底面から突出してもうけられていても、底面の一部を形成していても、底面の全面を形成していてもよい。チャンバーの内部がプラズマの発生空間となることから、チャンバーの底面が中心電極の端面で区画されたことが好ましい。このような形態の中心電極は、軸方向に中空部が形成された筒状のハウジングに柱状の中心電極を嵌入して形成することができる。
外部電極のハウジングと対向した表面での外部電極孔の開口部とハウジングの表面におけるチャンバーの開口部とが一致することが好ましい。つまり、本発明の点火装置は、チャンバーの開口部の外周面に外部電極がもうけられている。チャンバー内で発生したプラズマジェットは外部電極孔を通って外部電極孔の開口部から噴出する。チャンバーの開口部と外部電極孔の接続部における開口部が一致することで、チャンバーと外部電極孔とにより区画されるプラズマの流路がなめらかな形状となる。これにより、ハウジングと外部電極との界面においてプラズマの流れが阻害されなくなり、噴出長さの長いプラズマジェットを噴出できるようになる。
そして、本発明の点火装置において、チャンバーと連通した外部電極孔もチャンバーの軸方向でその内径が変化したことが好ましい。外部電極孔の内径が変化することで、上記したチャンバーの内径が変化した場合と同様な効果を発揮する。つまり、外部電極孔は、ハウジングと対向した表面での開口部の内径と、ハウジングと背向した表面での開口部の内径が異なることが好ましい。
外部電極孔は、ハウジングと対向した表面での開口部の内径が、ハウジングと背向した表面での開口部の内径より小さいことが好ましい。つまり、外部電極孔が軸方向の先端方向に進むにつれて拡径した形状である場合には、より広い角度にプラズマジェットを噴出できる。
外部電極孔は、ハウジングと対向した表面での開口部の内径が、ハウジングと背向した表面での開口部の内径より大きいことが好ましい。つまり、外部電極孔が軸方向の先端方向に進むにつれて縮径した形状である場合には、噴出するプラズマジェットの径が小さくなる。径が小さくなると、プラズマジェットの噴出長さがより長くなる。
本発明の点火装置において外部電極孔は、拡径あるいは縮径をしていなくともよい。つまり、外部電極孔は、断面一定の形状を有していてもよい。
チャンバーが縮径しているときに、外部電極孔は縮径あるいは断面一定の形状であることが好ましい。また、チャンバーが拡径したときには、外部電極孔は、拡径あるいは断面一定の形状であることが好ましい。
本発明の点火装置において、ハウジングは、セラミックスよりなることが好ましい。一般的に、セラミックスは、熱伝導性が低い(熱を伝達しにくい)。このため、ハウジングをセラミックスにより形成することで、チャンバーに発生したプラズマの熱がハウジングを加熱する前にチャンバー内を加熱することとなり、より噴出長さの長いプラズマジェットを噴出できる。さらに、電極間に印加された電力のエネルギーがロスなくプラズマジェットとして噴出することで、プラズマを発生させるための電力量を小さくすることができる効果も示す。
ハウジングを構成するセラミックスは、キャビティに発生したプラズマの熱を伝えにくい材質であれば特に限定されるものではない。また、発生したプラズマの高温により溶解しないことが好ましい。ハウジングを構成するセラミックスとしては、アルミナセラミックスを用いることが好ましい。
中心電極および外部電極は、耐熱性をもちかつ高い導電性を有する材質で形成できる。このような材質としては、たとえば、ステンレス等の鉄系金属、ニッケル系金属、イリジウム系金属をあげることができる。中心電極および外部電極は、イリジウム系金属よりなる表面をもつ部材であることが好ましい。中心電極および外部電極は、両電極の間に電力を印加したときにキャビティ内でプラズマを発生する電極である。各電極がイリジウム系金属よりなることで、印加される高いエネルギーの電力や発生したプラズマにより電極が損傷することが抑えられる。イリジウム系金属とは、イリジウムあるいはイリジウムを含む合金を示す。
本発明の点火装置は、中心電極と外部電極との間にパルス状の電圧を印加してチャンバー内にプラズマを発生させる。パルス状の電圧のパルス幅は、できるだけ短いことが好ましい。より好ましくは、0.1msec以下である。さらに好ましくは、0.01〜0.1msである。また、パルス状の電圧の放電電流が10A以上、100A以下となることが好ましい。
プラズマジェットを噴射して点火する点火装置において、放電電圧を−20kVとし、印加時間およびピーク電力を変化させたときのプラズマの噴出長さを測定し、測定結果を図12に示した。
図12に示したように、印加電力の印加時間を短くすればプラズマの吹き出し長さが短くなり、印加電力のピーク電流を大きくすればプラズマの吹き出し長さが長くなる。そして、所望の長さのプラズマを短時間で吹き出すためには、より大きなピーク電流を印加する必要があることがわかる。たとえば、1A、1msecの印加電力によるプラズマと、10A、0.01msecの印加電力によるプラズマと、がほぼ同じプラズマ吹き出し長さが得られる。そして、パルス電力の1パルスあたりのエネルギーは、下記数1式で示される。数1式に示したように、放電電圧が大きくなったとしても印加時間が大幅に短くなればパルスあたりのエネルギー量は大きく低下する。具体的に、1A、1msecの印加電力におけるエネルギーと、10A、0.01msecの印加電力におけるエネルギーとを図13に示した。このように、印加電力の印加時間を短くすることで、プラズマの発生に要するエネルギーを低減でき、結果として、本発明の内燃機関用点火装置は小さなエネルギーでプラズマジェットを噴射できるようになる。
Figure 0004483660
なお、E:パルスのエネルギー、V:放電電圧(V)、I:ピーク電流(A)、t:印加時間(sec)
本発明の点火装置は、エンジンの燃焼室内の燃料を着火する点火プラグであることが好ましい。
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
(第一実施形態)
図1は、本形態の内燃機関用点火装置である点火プラグの軸方向の概略断面図である。
点火プラグ1は、電気絶縁性をもつアルミナセラミックスよりなる略円筒状構造のハウジング2を有している。このハウジング2は、軸心部20が中空となるように形成されている。中空の軸心部20は、先端側にもうけられチャンバー3が形成される小径部21と、基端側にもうけられ小径部21より径の大きい大径部22と、小径部21と大径部22とを接続しその内周面が傾斜したテーパ部23と、が同軸となるように形成されている。図2にハウジング2の軸方向の概略断面を示した。
そして、中心電極4が軸心部20に嵌入している。中心電極4は、軸心部20の小径部21の内径と同じ大きさの外径をもつ円筒状のイリジウムよりなる部材である。中心電極4の先端側の端面4aは、ハウジング2の先端側の端面2aから内部に位置し、その端面4aによりチャンバー3を区画している。また、中心電極4の先端側の端面4aは、軸方向に垂直な平面上に存在する。
また、軸心部20の大径部22には、ニッケルよりなり大径部22の内径と同じ大きさの外径をもつ円筒状の中軸40が嵌入している。中軸40の基端側の端部400は、ハウジング2から突出し、外部の電源装置と接続可能な形状に形成されている。そして、軸心部20の内部であって中心電極4と中軸40との間には、導電性接着剤41が充填され、中心電極4と中軸40とが電気的に接続された。
そして、ハウジング2は、先端が略有底筒状の外部電極5に挿入されている。外部電極5は、有底筒状の底面部にチャンバー3と連通する外部電極孔50がもうけられている。外部電極5は、外部電極孔50を区画するイリジウムよりなる環状の電極部51と、電極部51を保持しかつ外部電極5の略有底筒状の形状を形成するステンレスよりなる導電部52と、から構成され、略有底筒状の内部はハウジング2の外周形状と一致する形状に形成されている。つまり、ハウジング2と外部電極5とは密着した状態でもうけられている。
本実施形態の点火プラグ1のチャンバー3は、内径が1.3mm、軸方向の長さ3mm、容積4mm3の円柱状の空間となるように形成されている。また、外部電極5に開口した外部電極孔50は、内径が1.3mmの円柱状の空間となるように形成されている。なお、外部電極5の厚さは、例えば0.1〜1.0mmである。ここで、外部電極5の厚さの下限を0.1mmとしているのは、外部電極5の形状を維持でき、外部電極5が変形しない限界値である。一方、外部電極5の厚さの上限を1.0mmとしているのは、外部電極5が厚くなると外部電極5の熱伝導が良くなるためであり、外部電極5を介して放電による熱の伝達を防止するためである。本実施形態の点火プラグ1のチャンバー3の近傍の軸方向の断面の概略を図3に示した。
本実施形態の点火プラグ1は、たとえば、図4に示したように、パルス電源6に接続され、エンジンに取り付けられて使用される。エンジンへの点火プラグ1の取付は、点火プラグ1の外周面にねじ部(図示せず)を形成しておき、このねじ部をエンジンのシリンダヘッド7に螺合させて組み付けることができる。
この点火プラグ1の作動について説明する。
まず、パルス電源6で点火プラグ1に印加するパルス電圧が作成される。図5は、印加電圧パルスおよび放電電流パルスを示した図である。図5に示されるように、本実施形態においてパルス電源6で作成される印加電圧パルスは、電圧値−20kV、パルス幅0.01msである。
このようなパルス印加電圧が作成されると、そのパルス信号がパルス電源6から点火プラグ1の中心電極4に入力される。具体的には、点火プラグ1にパルス信号が入力されると、そのパルス信号は、中軸40、導電性接着剤41を介して中心電極4に印加される。
中心電極4にパルス電圧が印加されると、チャンバー3を介して中心電極4と外部電極5の外部電極孔50を区画する電極部51との間に放電電流が流れ、放電が生じる。本実施形態では、チャンバー3に10Aの放電電流が流れる。なお、この放電電流は、外部電極5の導電部52を介してシリンダヘッドに流れる。
上記のように放電が起こると、この放電の熱により、チャンバー3内の空気が温められて電離を起こす。これに伴い、チャンバー3内にプラズマが発生する。また、放電によって温められた空気により、チャンバー3内が高圧状態となる。これにより、チャンバー3内が高温・高圧プラズマ状態となり、プラズマがチャンバー3の開口部から外部電極孔50を介してプラズマジェットとして燃焼室内に噴射される。
そして、点火プラグ1は、チャンバー3の容積が4mm3と小さく形成されている。チャンバー3内の空気がすばやく加熱されるだけでなく、小さなエネルギーでチャンバー3内を加熱できる。そして、放電を行ってチャンバー3内の空気に高電圧を付与すると、チャンバー3内の空気をより高い温度に加熱できる。つまり、チャンバー3内がより高いエネルギーをもつ。
さらに、チャンバー3は、電極4,5間の距離(チャンバー3の軸方向の長さ)とチャンバー3の内径との比が2.3となっている。つまり、チャンバー3が軸方向に長い形状に形成されている。この形状は、チャンバー3内がより加熱されやすい(高エネルギーのプラズマが発生しやすい)状態である。さらに、さらに、チャンバー3の内径が短いため、チャンバー3の開口部からプラズマが噴出する速度が上昇する。この結果、チャンバー3から噴出するプラズマジェットの噴出長さが長くなった。
点火プラグ1は、チャンバー3が熱伝導性が低いアルミナセラミックスよりなるハウジング2に区画されている。このため、放電によって発生した熱が、チャンバー3からハウジング2を介して点火プラグ1外に熱伝達しにくくなっている。
以上のように、放電の熱損失を防止できるので、チャンバー3内でプラズマを発生させる温度にまで確実に温めることができる。このようにして熱損失を防止できるため、チャンバー3内の空気を温めるための放電回数を低減でき、ひいては省電力化を図ることができる。
上記のように本実施形態の点火プラグ1は、外部電極5の外部電極孔50から噴出長さの長いプラズマジェットを噴出できる。点火プラグ1から燃焼室内の遠い位置まで噴射されるため、燃焼室内に火炎核を行き渡らせることができ、燃焼を促進させることができる効果を発揮する。
こうしてプラズマジェットが燃焼室内に噴射されると、そのプラズマジェットにより燃焼室内の混合気が着火する。これにより、燃焼室内にて混合気の燃焼が起こる。
以上のようにして、内燃機関用点火装置にてエンジンの燃焼室内のピストンを駆動し、エンジンに駆動力を発生させる。
(第二実施形態)
本実施形態は、外部電極孔50がより先端方向に進むにつれて拡径した構成をもつ点火プラグであり、チャンバー3近傍を図6に示した。なお、外部電極孔50が拡径した構成を有する以外は、上記第一実施形態と同様な構成であり特に説明しない。
本実施形態の点火プラグ1の外部電極5は、第1実施形態の電極部51と導電部52とが一体となった構成を有し、ステンレスにより形成されている。また、本実施形態の点火プラグ1は、チャンバー3および外部電極孔50が基端側から先端方向に進むにつれて拡径した形状を形成している。
具体的には、点火プラグ1のチャンバー3は、第一実施形態の点火プラグと同様に内径が1.3mm、軸方向の長さ3mm、容積4mm3の円柱状の空間となるように形成されている。
そして、外部電極孔50は、外部電極5のハウジング2と対向した表面側の開口部が内径1.3mmの円形となるように、ハウジング2と背向した表面側の開口部が1.7mmの円形となるように形成されている。また、外部電極孔50の軸方向の長さは、2mmであった。つまり、外部電極孔50を区画する側壁面500は、軸方向に対して傾斜して形成されている。
また、本実施形態の点火プラグ1は、チャンバー3を区画する側壁面210と外部電極孔50を区画する側壁面500とが、両者の接続部において段差を生じることなくなめらかに接続されており、プラズマジェットの噴出時にプラズマジェットの進行を阻害しない形状となっている。
本実施形態の点火プラグ1は、上記第一実施形態の点火プラグと同様に動作させることができる。
本実施形態の点火プラグ1において、チャンバー3内に発生したプラズマはチャンバー3の軸方向の先端方向に進み、チャンバー3の開口部から噴出する。チャンバー3の開口部から噴出したプラズマジェットは、外部電極孔50内を軸方向に進む。外部電極孔50の側壁面500は拡径するように傾斜して形成されており、外部電極孔50内を進むにつれてプラズマジェットも径方向に広がる。そして、外部電極孔50の開口部から噴出する。つまり、外部電極孔50から噴出するプラズマジェットは、外部電極孔50の側壁面500に沿った広い角度に噴出する。点火プラグ1から燃焼室内の広い範囲にプラズマジェットが噴射されるため、燃焼室内の広い範囲に火炎核を行き渡らせることができ、燃焼を促進させることができる効果を発揮する。
(第三実施形態)
本実施形態は、外部電極孔50がより先端方向に進むにつれて縮径した構成をもつ点火プラグであり、チャンバー3近傍を図7に示した。なお、外部電極孔50がより縮径した構成を有する以外は、上記第一実施形態と同様な構成であり特に説明しない。
本実施形態の点火プラグ1の外部電極5は、第1実施形態の電極部51と導電部52とが一体となった構成を有し、ステンレスにより形成されている。また、本実施形態の点火プラグ1は、チャンバー3および外部電極孔50が基端側から先端方向に進むにつれて縮径した形状を形成している。
具体的には、点火プラグ1のチャンバー3は、第一実施形態の点火プラグと同様に内径が1.3mm、軸方向の長さ3mm、容積4mm3の円柱状の空間となるように形成されている。
そして、外部電極孔50は、外部電極5のハウジング2と対向した表面側の開口部が内径1.3mmの円形となるように、ハウジング2と背向した表面側の開口部が0.9mmの円形となるように形成されている。また、外部電極孔50の軸方向の長さは、2mmであった。つまり、外部電極孔50を区画する側壁面500は、軸方向に対して傾斜して形成されている。
また、本実施形態の点火プラグ1は、チャンバー3を区画する側壁面210と外部電極孔50を区画する側壁面500とが、両者の接続部において段差を生じることなくなめらかに接続されており、プラズマジェットの噴出時にプラズマジェットの進行を阻害しない形状となっている。
本実施形態の点火プラグ1は、上記第一実施形態の点火プラグと同様に動作させることができる。
本実施形態の点火プラグ1において、チャンバー3内に発生したプラズマは、チャンバー3の開口部から噴出する。チャンバー3の開口部から噴出したプラズマジェットは、外部電極孔50内を軸方向に進む。このとき、チャンバー3の開口部から噴出したプラズマジェットは、外部電極孔50の側壁面500に沿って進むこととなる。外部電極孔50の側壁面500に沿って進むと、プラズマジェットは軸心部近傍に集中し、軸方向に進むようになる。そして、外部電極孔50の開口部からより速い速度で噴出する。この結果、点火プラグ1から燃焼室内にプラズマジェットが噴出長さが長く噴射されるため、燃焼室内の広い範囲に火炎核を行き渡らせることができ、燃焼を促進させることができる効果を発揮する。
(第四実施形態)
本実施形態は、チャンバー3近傍が図8に示した構成をもつ点火プラグである。なお、図に示されたチャンバー3近傍以外の構成は上記第一実施形態と同様な構成であり特に説明しない。
本実施形態の点火プラグ1は、外部電極5の電極部51と導電部52とが一体にステンレスで形成されている。また、本実施形態の点火プラグ1は、チャンバー3および外部電極孔50が基端側から先端方向に進むにつれて拡径した形状を形成している。つまり、チャンバー3および外部電極孔50が、一体の円錐台形状の空間を形成している。
具体的には、チャンバー3の基端側の底面は、中心電極4の先端の端面が形成しており、内径が1.3mmの円形を有している。そして、チャンバー3の開口部は、内径が2.1mmの円形となるように形成されている。チャンバー3の軸方向の長さは3mmである。この中心電極4の先端の端面から垂直に3mmの位置に開口している。また、チャンバー3の容積は7mm3であった。チャンバー3を区画するハウジング2の側壁面210は軸方向に対して傾斜して形成されている。
また、外部電極5は、円錐台状の外部電極孔50を区画している。外部電極孔50は、外部電極5のハウジング2と対向した表面側の開口部が2.1mmの円形となるように、ハウジング2と背向した表面側の開口部が2.6mmの円形となるように形成されている。また、外部電極孔50の軸方向の長さは、2mmであった。外部電極孔50を区画する側壁面500は、軸方向に対して傾斜して形成されている。また、外部電極孔50を区画する側壁面500が軸方向に対してなす角は、チャンバー3を区画するハウジング2の側壁面210が軸方向に対してなす角と同じ角度となっている。
また、本実施形態の点火プラグ1は、チャンバー3を区画する側壁面210と外部電極孔50を区画する側壁面500とが、直線をなすように両者の接続部において段差を生じることなくなめらかに接続されており、プラズマジェットの噴出時にプラズマジェットの進行を阻害しない形状となっている。
本実施形態の点火プラグ1は、上記第一実施形態の点火プラグと同様に動作させることができる。
本実施形態の点火プラグ1において、チャンバー3内に発生したプラズマは、チャンバー3内を側壁面210に沿って進み、チャンバー3の開口部から噴出する。チャンバー3内を側壁面に沿って進んだプラズマは、この側壁面に沿った方向に噴出する。そして、外部電極孔50の側壁面がチャンバー3の側壁面と同一直線上に位置していることから、チャンバー3の側壁面に沿って進むプラズマは外部電極孔50の側壁面にそって進行し、外部電極孔50の開口部から噴出する。つまり、外部電極孔50から噴出するプラズマジェットは、外部電極孔50の側壁面に沿った広い角度に噴出する。点火プラグ1から燃焼室内の広い範囲にプラズマジェットが噴射されるため、燃焼室内の広い範囲に火炎核を行き渡らせることができ、燃焼を促進させることができる効果を発揮する。
(第五実施形態)
本実施形態は、外部電極孔50の開口部がより拡径した構成をもつ点火プラグであり、チャンバー3近傍を図9に示した。なお、外部電極孔50がより拡径した構成を有する以外は、上記第三実施形態と同様な構成であり特に説明しない。
点火プラグ1は、第四実施形態と同じ形状のチャンバー3を区画するハウジング2をもつ。つまり、チャンバー3を区画するハウジング2の側壁面210は軸方向に対して傾斜して形成されている。
外部電極孔50は、外部電極5のハウジング2と対向した表面側の開口部が2.1mmの円形となるように、ハウジング2と背向した表面側の開口部が3.1mmの円形となるように形成されている。また、外部電極孔50の軸方向の長さは、2mmであった。外部電極孔50を区画する側壁面500は、軸方向に対して傾斜して形成されている。また、外部電極孔50を区画する側壁面500が軸方向に対してなす角は、チャンバー3を区画するハウジング2の側壁面210が軸方向に対してなす角より大きな角度となっている。
また、本実施形態の点火プラグ1は、チャンバー3を区画する側壁面210と外部電極孔50を区画する側壁面500とが、両者の接続部において段差を生じることなくなめらかに接続されており、プラズマジェットの噴出時にプラズマジェットの進行を阻害しない形状となっている。
本実施形態例の点火プラグ1は、外部電極孔50が先端側が拡径した形状を有している。つまり、チャンバー3の開口部から噴出したプラズマジェットは、外部電極孔50の側壁面に沿った広い角度に広がって、外部電極孔50の開口部から噴出する。点火プラグ1から燃焼室内の広い範囲にプラズマジェットが噴射されるため、燃焼室内の広い範囲に火炎核を行き渡らせることができ、燃焼を促進させることができる効果を発揮する。
(第六実施形態)
本実施形態は、チャンバー3近傍が図10に示した構成をもつ点火プラグである。なお、図に示されたチャンバー3近傍以外の構成は上記第一実施形態と同様な構成であり特に説明しない。
具体的には、チャンバー3の基端側の底面は、中心電極4の先端の端面が形成しており、内径が1.3mmの円形を有している。そして、チャンバー3の開口部は、内径が0.78mmの円形となるように形成されている。チャンバー3の軸方向の長さは3mmである。この中心電極4の先端の端面から垂直に3mmの位置に開口している。また、チャンバー3の容積は2.6mm3であった。つまり、チャンバー3は、軸方向の先端方向に進むにつれて縮径した形状に形成されている。チャンバー3を区画するハウジング2の側壁面210は軸方向に対して傾斜して形成されている。
外部電極5は、断面一定の外部電極孔50を区画している。外部電極孔50は、軸方向に垂直な断面で内径が0.78mmの円形となるように形成されている。また、外部電極孔50の軸方向の長さは、2mmであった。
本実施形態の点火プラグ1は、チャンバー3を区画する側壁面210と外部電極孔50を区画する側壁面500とが、両者の接続部において段差を生じることなくなめらかに接続されており、プラズマジェットの噴出時にプラズマジェットの進行を阻害しない形状となっている。
本実施形態の点火プラグ1は、上記第一実施形態の点火プラグと同様に動作させることができる。
本実施形態の点火プラグ1において、チャンバー3内に発生したプラズマは、チャンバー3内を側壁面210に沿って進み、チャンバー3の開口部から噴出する。このとき、側壁面210が傾斜して形成されたことで、プラズマは軸心部に集中した状態となり、開口部からより速い速度でプラズマジェットが噴出するようになる。そして、このプラズマジェットは外部電極孔50を通過して外部電極孔50の開口部から速い速度で噴出する。この結果、点火プラグ1から燃焼室内にプラズマジェットが噴出長さが長く噴射されるため、燃焼室内の広い範囲に火炎核を行き渡らせることができ、燃焼を促進させることができる効果を発揮する。
(第七実施形態)
本実施形態は、外部電極孔50の開口部がより縮径した構成をもつ点火プラグであり、チャンバー3近傍を図11に示した。なお、外部電極孔50がより縮径した構成を有する以外は、上記第六実施形態と同様な構成であり特に説明しない。
点火プラグ1は、第六実施形態と同じ形状のチャンバー3を区画するハウジング2をもつ。つまり、チャンバー3を区画するハウジング2の側壁面210は軸方向に対して傾斜して形成されている。
外部電極孔50は、外部電極5のハウジング2と対向した表面側の開口部が1mmの円形となるように、ハウジング2と背向した表面側の開口部が0.8mmの円形となるように形成されている。また、外部電極孔50の軸方向の長さは、2mmであった。外部電極孔50を区画する側壁面500は、軸方向に対して傾斜して形成されている。また、外部電極孔50を区画する側壁面500が軸方向に対してなす角は、チャンバー3を区画するハウジング2の側壁面210が軸方向に対してなす角と同じ角度となっている。
本実施形態の点火プラグ1は、チャンバー3を区画する側壁面210と外部電極孔50を区画する側壁面500とが、両者の接続部において段差を生じることなくなめらかに接続されており、プラズマジェットの噴出時にプラズマジェットの進行を阻害しない形状となっている。
本実施形態の点火プラグ1は、上記第一実施形態の点火プラグと同様に動作させることができる。
本実施形態の点火プラグ1において、チャンバー3内に発生したプラズマは、チャンバー3内を側壁面210に沿って進み、チャンバー3の開口部から噴出する。このとき、側壁面210が傾斜して形成されたことで、プラズマは軸心部に集中した状態となり、開口部からより速い速度でプラズマジェットが噴出するようになる。そして、このプラズマジェットは外部電極孔50においても、同様に軸心部に集中させられ、外部電極孔50の開口部から速い速度で噴出する。この結果、点火プラグ1から燃焼室内にプラズマジェットが噴出長さが長く噴射されるため、燃焼室内の広い範囲に火炎核を行き渡らせることができ、燃焼を促進させることができる効果を発揮する。
第一実施形態の点火プラグの軸方向の断面図である。 第一実施形態の点火プラグのハウジングの軸方向の断面図である。 第一実施形態の点火プラグのチャンバー近傍の軸方向の断面図である。 第一実施形態の点火プラグをエンジンに組み付けた状態の構成を示した図である。 第一実施形態の点火プラグに印加される印加電圧パルスおよび放電電流パルスの波形を示した図である。 第二実施形態の点火プラグのチャンバー近傍の軸方向の断面図である。 第三実施形態の点火プラグのチャンバー近傍の軸方向の断面図である。 第四実施形態の点火プラグのチャンバー近傍の軸方向の断面図である。 第五実施形態の点火プラグのチャンバー近傍の軸方向の断面図である。 第六実施形態の点火プラグのチャンバー近傍の軸方向の断面図である。 第七実施形態の点火プラグのチャンバー近傍の軸方向の断面図である。 印加電圧のパルス幅とプラズマ噴き出し長さとの関係を示した図である。 本発明の点火プラグと従来の点火プラグとのパルスエネルギーの差を示した図である。
符号の説明
1:点火プラグ
2:ハウジング 20:軸心部
21:小径部 210:側壁面
22:大径部 23:テーパ部
3:チャンバー
4:中心電極 40:中軸
400:端部 41:導電性接着剤
5:外部電極 50:外部電極孔
500:側壁面 51:電極部
52:導電部
6:パルス電源
7:シリンダヘッド

Claims (11)

  1. 開口部と該開口部に対向した底面とをもち軸方向に伸びる断面が円形のチャンバーを区画するハウジングと、
    該ハウジングの表面にもうけられ該チャンバーの開口部と外部とを連通する外部電極孔をもつ外部電極と、
    該チャンバーの該底面に配置された中心電極と、
    を有し、該中心電極と該外部電極との間に電圧を印加して該チャンバー内にプラズマを発生させ、該チャンバーの開口部からプラズマジェットを噴射する内燃機関用点火装置であって、
    該チャンバーの容積が10mm以下であり、かつ該チャンバーの軸方向の長さと内径の長さとの比が2以上であることを特徴とする内燃機関用点火装置。
  2. 前記チャンバーの軸方向の長さが3mm以下である請求項1記載の内燃機関用点火装置。
  3. 前記チャンバーの前記底面が前記中心電極の端面で区画された請求項1記載の内燃機関用点火装置。
  4. 前記ハウジングの表面における前記チャンバーの開口部の外周面と、前記外部電極の前記ハウジングと対向した表面での前記外部電極孔の接続部と、が一致する請求項1記載の内燃機関用点火装置。
  5. 前記外部電極孔は、前記ハウジングと対向した表面での開口部の内径と、該ハウジングと背向した表面での開口部の内径が異なる請求項1記載の内燃機関用点火装置。
  6. 前記チャンバーは、軸方向に垂直な平面における断面形状が円形を有し、かつ該チャンバーの底面での内径と開口部での内径とが異なる請求項1記載の内燃機関用点火装置。
  7. 前記チャンバーの前記底面での内径が前記開口部での内径より小さい請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関用点火装置。
  8. 前記チャンバーの前記底面での内径が前記開口部での内径より大きい請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関用点火装置。
  9. 前記外部電極孔は、前記ハウジングと対向した表面での開口部の内径と、該ハウジングと背向した表面での開口部の内径が異なる請求項1〜8のいずれかに記載の内燃機関用点火装置。
  10. 前記外部電極孔は、前記ハウジングと対向した表面での前記開口部の内径が、該ハウジングと背向した表面での前記開口部の内径より小さい請求項1〜9のいずれかに記載の内燃機関用点火装置。
  11. 前記外部電極孔は、前記ハウジングと対向した表面での前記開口部の内径が、該ハウジングと背向した表面での前記開口部の内径より大きい請求項1〜9のいずれかに記載の内燃機関用点火装置。
JP2005108882A 2005-04-05 2005-04-05 内燃機関用点火装置 Active JP4483660B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005108882A JP4483660B2 (ja) 2005-04-05 2005-04-05 内燃機関用点火装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005108882A JP4483660B2 (ja) 2005-04-05 2005-04-05 内燃機関用点火装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006294257A JP2006294257A (ja) 2006-10-26
JP4483660B2 true JP4483660B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=37414619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005108882A Active JP4483660B2 (ja) 2005-04-05 2005-04-05 内燃機関用点火装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4483660B2 (ja)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4669486B2 (ja) 2006-03-22 2011-04-13 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグおよびその点火システム
JP4674219B2 (ja) * 2006-03-22 2011-04-20 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグの点火システム
JP4582097B2 (ja) * 2007-01-30 2010-11-17 株式会社デンソー プラズマ式点火装置
JP4682995B2 (ja) * 2007-03-06 2011-05-11 株式会社デンソー プラズマ式点火装置およびその製造方法
US7772752B2 (en) 2007-03-29 2010-08-10 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Plasma-jet spark plug
JP4413973B2 (ja) * 2007-03-30 2010-02-10 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグおよびその製造方法
US7839065B2 (en) 2007-03-30 2010-11-23 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Plasma jet spark plug and manufacturing method therefor
EP2166628A4 (en) 2007-06-19 2013-11-20 Ngk Spark Plug Co PLASMA SPARK IGNITION CANDLE AND RELATED IGNITION DEVICE
JP4424384B2 (ja) * 2007-07-17 2010-03-03 株式会社デンソー プラズマ式点火装置
JP5045286B2 (ja) 2007-07-24 2012-10-10 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の点火装置
JP2009041427A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Denso Corp プラズマ式点火装置
JP4787339B2 (ja) 2008-02-06 2011-10-05 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグ
JP4738503B2 (ja) * 2008-03-07 2011-08-03 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグの製造方法
JP5015910B2 (ja) 2008-03-28 2012-09-05 株式会社日本自動車部品総合研究所 点火装置
JP2010077870A (ja) * 2008-09-25 2010-04-08 Toyota Motor Corp プラズマ点火装置を備える内燃機関
JP4948515B2 (ja) 2008-12-26 2012-06-06 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグ
JP5158055B2 (ja) 2009-02-19 2013-03-06 株式会社デンソー プラズマ式点火装置
JP5423417B2 (ja) * 2010-01-20 2014-02-19 株式会社デンソー 高周波プラズマ点火装置
JP5033203B2 (ja) 2010-03-05 2012-09-26 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグ
JP4966420B2 (ja) 2010-03-09 2012-07-04 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグ及び点火システム
JP4999980B2 (ja) 2010-03-31 2012-08-15 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグ
JP5411822B2 (ja) * 2010-09-08 2014-02-12 日本特殊陶業株式会社 点火システム及び点火プラグ
JP5140134B2 (ja) 2010-11-01 2013-02-06 日本特殊陶業株式会社 点火システム及び点火方法
JP5140718B2 (ja) 2010-12-15 2013-02-13 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグ
JP5671446B2 (ja) * 2011-03-01 2015-02-18 日本特殊陶業株式会社 プラズマジェット点火プラグ
CN103812012B (zh) * 2014-02-09 2017-08-22 大连理工大学 一种用于内燃机的等离子点火火花塞

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006294257A (ja) 2006-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4483660B2 (ja) 内燃機関用点火装置
JP2008045449A (ja) 内燃機関用点火装置
JP2007032349A (ja) 内燃機関用点火装置
US5287791A (en) Precision generator and distributor device for plasma in electrothermal-chemical gun systems
JP2007507060A (ja) プラズマジェット・点火プラグ
JP5297060B2 (ja) バーナ装置
JP3912507B2 (ja) 発射薬用点火装置
US20100212631A1 (en) Combustion engine and method of controlling a combustion engine
JP2019507274A (ja) 点火装置を有する噴射器要素
JP4211124B2 (ja) 点火プラグ
JP6738806B2 (ja) 点火プラグ
JP2006244867A (ja) 内燃機関用点火装置
JP6566637B2 (ja) 点火プラグ
JP4965517B2 (ja) プラズマジェット点火プラグおよびその通電制御装置
WO2013099672A1 (ja) 点火装置、点火方法及びエンジン
CN107275929B (zh) 火花塞和相关的推进剂点火系统
JP3886415B2 (ja) 点火プラグおよびバーナ
JP2006127887A (ja) 内燃機関用点火装置
JP3916109B2 (ja) 燃料予熱手段を備えたバーナー装置
JP2006242102A (ja) 内燃機関用点火装置
JP2010185317A (ja) プラズマ点火装置
JP5217862B2 (ja) プラズマ点火装置
JP2018169067A (ja) ガスバーナ
KR200376268Y1 (ko) 산소 절단기용 점화장치
JP2010186605A (ja) プラズマ点火装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070613

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100302

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100315

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4483660

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140402

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250