JP5033203B2 - プラズマジェット点火プラグ - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマを形成して混合気への着火を行うプラズマジェット点火プラグに関する。
従来、内燃機関等の燃焼装置においては、火花放電により混合気へと着火する点火プラグが使用されている。また近年では、燃焼装置の高出力化や低燃費化の要求に応えるべく、燃焼の広がりが速く、着火限界空燃比のより高い希薄混合気に対してもより確実に着火可能な点火プラグとして、プラズマジェット点火プラグが提案されている。
一般にプラズマジェット点火プラグは、軸孔を有する筒状の絶縁体と、先端面が絶縁体の先端面よりも没入した状態で前記軸孔内に挿設される中心電極と、絶縁体の外周に配置される主体金具と、前記主体金具の先端部に接合される円環状の接地電極とを備える。また、プラズマジェット点火プラグは、前記中心電極の先端面及び前記軸孔の内周面によって形成された空間(キャビティ部)を有しており、当該キャビティ部は接地電極に形成された貫通孔を介して外部に連通されるようになっている。
加えて、このようなプラズマジェット点火プラグにおいては、次のようにして混合気への着火が行われる。まず、中心電極と接地電極との間に電圧を印加して、両者の間で火花放電を生じさせて両者の間を絶縁破壊する。その上で、両者の間に高エネルギーの電流を流すことによって放電状態を遷移させて、前記キャビティ部の内部にプラズマを発生させる。そして、発生したプラズマがキャビティ部の開口から噴出することで、混合気への着火が行われる。
ところで、より一層優れた着火性を実現する手法としては、火花放電後に流し込まれる電流をより高エネルギーなものとし、より大きなプラズマを発生させることが考えられる。ところが、高エネルギーの電流を流し込むと、中心電極が消耗しやすくなってしまい、火花放電の際に必要な電圧(要求電圧)が急速に増大してしまうおそれがある。
そこで、キャビティ部の内周面を段付き形状として、キャビティ部に絞りを設けることで、比較的低エネルギーの電流であっても優れた着火性を実現する手法が知られている(例えば、特許文献1等参照)。また、キャビティ部の容積を所定値以下とした上で、キャビティ部の軸方向長さを比較的大きくすることで、着火性の向上を図る技術も提案されている(例えば、特許文献2等参照)。
特開2007−287666号公報 特開2006−294257号公報
しかしながら、火花放電によって火花放電経路上に位置する絶縁体が削られてしまう現象(いわゆる、チャンネリング)が生じるところ、上記特許文献1に記載の技術によれば、キャビティ部の内周面が湾曲(屈曲)形状となるため、当該湾曲(屈曲)形状の部位において絶縁体が削られやすくなってしまう。さらに、火花放電経路のうち絶縁体が削られた部位を通る経路は他の経路よりも短くなるため、その経路に集中して火花放電が生じてしまい、チャンネリングの局所的な集中を招いてしまう。その結果、絶縁体が筋状に深く削られることとなってしまい、接地電極のうち外周側に位置する部位と中心電極とを結ぶような溝がキャビティ部の内周面に形成されてしまうおそれがある。この溝に沿って火花放電を生じさせ、プラズマを発生させたとしても、接地電極の存在等によりプラズマがキャビティ部の外部へと噴出しにくくなってしまう。すなわち、上記特許文献1に記載の技術によれば、初期段階において優れた着火性を実現できるものの、使用に伴い着火性が急激に低下してしまうおそれがある。
一方で、上記特許文献2に記載の技術のように、キャビティ部の容積を所定値以下とした上で、キャビティ部の軸方向長さを比較的大きくすれば、結果的に、キャビティ部の内径が小径化され、ひいては中心電極の先端部の外径も小径化されることとなる。そのため、中心電極の熱引きが極端に悪化してしまい、中心電極が急速に消耗してしまうおそれがある。中心電極が消耗してしまうと、中心電極と接地電極との間の距離が広がるため、要求電圧が上昇してしまう。その結果、火花放電が生じなくなってしまったり、高電圧の火花放電により絶縁体がより削れやすくなってしまったりして、初期段階における着火性を維持可能な時間が比較的短時間となってしまうおそれがある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、チャンネリングの局所的な集中を防止し、初期段階における着火性をより長期間に亘って維持することができるプラズマジェット点火プラグを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成のプラズマジェット点火プラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁体と、
先端面が前記絶縁体の先端よりも前記軸線方向後端側に位置するようにして前記軸孔内に挿設される棒状の中心電極と、
前記絶縁体の外周に配置される筒状の主体金具と、
前記主体金具の先端部に配設される接地電極とを備え、
前記軸孔の内周面及び前記中心電極の先端面により形成され、先端側に向けて開口する略円柱状の空間であるキャビティ部を有してなるプラズマジェット点火プラグにおいて、
前記中心電極の先端部には、前記軸線方向先端側に向けて縮径するテーパ部が形成されるとともに、
前記軸孔には、
前記キャビティ部を形成する側壁部と、
前記側壁部の後端から延びるとともに、前記軸線方向における前記中心電極のテーパ部の形成位置に対応して形成され、前記中心電極のテーパ部の外周面に沿って前記軸線方向後端側に向けて拡径する拡径部とが形成されることを特徴とする。
尚、キャビティ部の形状は厳密な円柱状に限定されるものではなく、キャビティ部を形成する軸孔の内周面(側壁部)が軸線に対して±5°まで傾いていてもよい。また、拡径部について、「中心電極のテーパ部の外周面に沿って」とあるのは、軸線を含む断面において、両者の外形線が平行、或いは、ほぼ平行(例えば、両者の外形線の延長線のなす角度のうち鋭角の方の角度が10°以下)となっていることを意味する。
上記構成1によれば、初期段階(中心電極等の消耗前)において、前記キャビティ部は、軸線に沿って延びる直線状の側壁部と中心電極の先端面とで形成された円柱状となっている。そのため、上述したキャビティ部の内周面を段付き形状とする場合と比較して、チャンネリングが局所的に集中してしまうことをより確実に防止できる。
また、上記構成1によれば、中心電極の先端部には、軸線方向後端側に向けて拡径し、前記絶縁体の拡径部の内側に配置されるテーパ部が形成されており、中心電極の先端面は消耗に伴い徐々に拡径していく構成となっている。すなわち、絶縁体の消耗に伴うキャビティ部の内径の増大に合わせた形で、中心電極の先端面も拡径していくこととなる。従って、絶縁体や中心電極の消耗時においても、キャビティ部の形状を軸線に沿って延びる円柱状のままに維持することがより確実に可能となる。その結果、初期段階だけでなく、絶縁体や中心電極の消耗が進んだ段階においても、チャンネリングの局所的な集中をより確実に防止することができる。
また、絶縁体の消耗に伴いキャビティ部の内径が増大すると、キャビティ部の開口からのプラズマの噴出長さが減少し、着火性が低下してしまうおそれがあるが、上記構成1によれば、絶縁体の消耗に併せて中心電極の先端部も併せて消耗し、キャビティ部の軸線方向に沿った長さ(キャビティ長)が増大するようになっている。ここで、キャビティ長の増大に伴い中心電極及び接地電極間の距離が拡大すると、両電極間において発生するプラズマがより大きなものとなり、着火性の向上を図ることができる。すなわち、上記構成1によれば、キャビティ部の内径の増大に伴う着火性の低下を補うようにして、キャビティ長の増大により着火性の向上を図ることができる。従って、絶縁体等の消耗時においても初期段階と同程度の着火性を維持することができる。
尚、キャビティ長を増大させることで着火性の向上を図ることができるものの、上述の通り、キャビティ長が大きくなり過ぎてしまうと、火花放電に必要な要求電圧が増大してしまい、いわゆる失火等の不具合が生じやすくなってしまうおそれがある。従って、着火性の向上のためにキャビティ長の増大が必要となる一方で、キャビティ長の増大スピードを比較的緩やかなものとすることが望まれる。この点、上記構成1によれば、テーパ部の後端側は比較的大径に構成されることとなるため、中心電極の先端部の熱を効率よく引くことができる。そのため、先端部をテーパ状に形成し、先端から後端側に向けて軸線に沿った単位長さ当たりの体積量が徐々に増大するように中心電極を構成したことと相俟って、キャビティ長の増大スピードを比較的緩やかなものとすることができる。その結果、両電極間における火花放電がより長期間に亘って可能となる。また、放電電圧の増大の抑制を図ることができ、チャンネリングによる絶縁体の消耗を一層確実に抑制することができる。
以上、本構成1によれば、上述した各構成要件が相乗的に作用することにより、初期段階だけでなく、絶縁体等の消耗時においてもチャンネリングの局所的な集中を効果的に防止することができ、初期段階における着火性を非常に長期間に亘ってより確実に維持することができる。
構成2.本構成のプラズマジェット点火プラグは、上記構成1において、前記軸線に沿った前記キャビティ部の長さをL(mm)とし、
前記キャビティ部の内径をD(mm)としたとき、次の式(1)〜(3)をそれぞれ満たすことを特徴とする。
L≧D…(1)
0.5≦L≦1.5…(2)
0.5≦D≦1.2…(3)
尚、キャビティ部を形成する側壁部が軸線CL1に対して傾いている場合、「キャビティ部の内径」とあるのは、軸線方向に沿ったキャビティ部の平均内径をいう。
上記構成2によれば、軸線に沿ったキャビティ部の長さ(キャビティ長)Lがキャビティ部の内径(キャビティ径)D以上とされている。そのため、プラズマの径方向への広がりを抑制することができ、軸線方向に沿ったプラズマの噴出速度を増大させることができる。その結果、キャビティ部の開口からのプラズマの噴出長さをより大きくすることができ、初期段階における着火性の向上を図ることができる。
加えて、上記構成2によれば、キャビティ径Dが0.5mm以上とされている。従って、噴射された燃料ガスが液化しやすい始動直後の低温環境下において、液化した燃料がキャビティ部に入り込んでしまった場合であっても、キャビティ径Dが十分に大きく確保されているため、前記液化した燃料によって中心電極と接地電極との間が絶縁された状態とはなりにくい。これにより、始動性の向上を図ることができる。
さらに、キャビティ長Lが1.5mm以下とされているため、初期段階における要求電圧を極力低くすることができる。従って、中心電極の消耗に伴いキャビティ長が長くなり、要求電圧が多少増大したとしても、失火等の不具合は依然として発生しにくい。その結果、火花放電をより一層長期間に亘って、かつ、より確実に発生させることができる。
尚、L≧Dを満たす場合であっても、前記キャビティ径Dが1.2mmを超える場合には、プラズマが径方向に向けて広がりやすくなってしまい、プラズマの噴出長さが短くなってしまうおそれがある。そのため、着火性の向上をより確実に実現すべく、キャビティ径Dを1.2mm以下とすることが好ましい。また、キャビティ径Dを0.5mm以上確保しつつ、L≧Dを満たすために、キャビティ長Lは0.5mm以上とされる。
構成3.本構成のプラズマジェット点火プラグは、上記構成1又は2において、前記接地電極は、板状であるとともに板厚方向に貫通する貫通孔を有し、
前記軸線と直交する仮想平面に投影された前記キャビティ部の開口と前記接地電極の貫通孔との間の最短距離E(mm)について、
前記キャビティ部の開口を基準とし、前記軸線側を−方向とし、外周側を+方向としたとき、
−0.1≦E≦0.4
を満たすことを特徴とする。
上記構成3によれば、E≧−0.1とされており、前記キャビティ部の開口のうち接地電極で覆われている領域が極力小さなものとされている。従って、キャビティ部からのプラズマの噴出が接地電極によって阻害されにくくなる。また、接地電極によってプラズマの熱が引かれてしまうことをより確実に防止でき、プラズマの成長を促進することができる。その結果、着火性の更なる向上を図ることができる。
尚、接地電極の存在によるプラズマの噴出阻害等をより確実に防止するという点から、キャビティ部の開口から接地電極の貫通孔までの距離を大きく確保することが考えられる。ところが、前記距離を過度に大きくしてしまうと、火花放電を生じさせた際に、軸孔と絶縁体の先端面との間の角部を這う形での火花放電が生じやすくなってしまい、当該角部が集中して削れてしまうおそれがある。その結果、チャンネリングが局所的に集中してしまい、初期段階における着火性を長期間に亘って維持する効果が十分に発揮されないおそれがある。
この点、上記構成3によれば、E≦0.4とされており、キャビティ部の開口から接地電極の貫通孔までの最短距離が比較的小さくなるように設定されている。従って、火花放電時に、キャビティ部の開口と接地電極との間で気中放電が生じやすくなり、軸孔と絶縁体の先端面との間の角部を這う形での放電が生じにくくなる。その結果、上記構成により発揮されるチャンネリングの集中抑制効果と相俟って、チャンネリングの局所的な集中をより一層確実に防止することができ、初期段階における着火性を一層長期間に亘って維持することができる。
構成4.本構成のプラズマジェット点火プラグは、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記軸線を含む断面において、
前記中心電極のテーパ部の外形線と前記軸線に直交する直線とのなす角のうち鋭角の角度を30°以上75°以下としたことを特徴とする。
上記構成4によれば、軸線を含む断面において、テーパ部の外形線と軸線に直交する直線とのなす角のうち鋭角の角度が30°以上とされているため、消耗に伴う中心電極先端面の拡径割合を比較的小さなものとすることができる。これにより、絶縁体の消耗に伴い徐々に増大するキャビティ径の増大割合により対応した形で、中心電極の先端面を徐々に増大させることができ、キャビティ部の形状をより一層確実に円柱状に維持することができる。その結果、上記構成によるチャンネリングの集中抑制効果を一層確実に発揮させることができる。
さらに、軸線を含む断面において、テーパ部の外形線と軸線に直交する直線とのなす角のうち鋭角の角度が75°以下とされており、中心電極のうちテーパ部の後端から後端側に延びる部位(テーパ部の熱を引く部位)とテーパ部の先端との間の距離が過度に大きくならないように、或いは、前記後端側に延びる部位が過度に細くならないように構成されている。このため、テーパ部の先端部の熱をより一層確実に引くことができ、中心電極の耐消耗性を向上させることができる。その結果、キャビティ長の増大スピードをより緩やかなものとすることができ、ひいては着火可能時間の一層の長期化を図ることができる。
構成5.本構成のプラズマジェット点火プラグは、上記構成1乃至4のいずれかにおいて、前記中心電極は、前記テーパ部の後端側において、前記テーパ部の後端の外径よりも外径の大きな本体部を有するとともに、
前記軸孔は、前記拡径部の後端側において、前記拡径部の後端の内径よりも内径が大きく、前記本体部が挿通される本体部挿通部を有し、
前記軸孔内に前記中心電極を挿設した状態において、前記本体部の先端部と前記本体部挿通部の先端部とが前記軸線に沿って離間していることを特徴とする。
上記構成5によれば、前記軸孔内に前記中心電極を挿設した状態において、本体部の先端部と本体部挿通部の先端部とが軸線に沿って離間するように構成されている。従って、軸孔内に中心電極を配置する際に、中心電極の本体部が軸孔に対して接触してしまうことを防止できる。これにより、中心電極に多少の寸法誤差が生じていたとしても、絶縁体の破損をより確実に防止することができる。
尚、前記本体部は、中心電極のテーパ部に対して直接連接して構成されていてもよいし、前記テーパ部の後端に連接して形成された部位(中間部)を介して前記テーパ部に対して連接されていてもよい。従って、例えば、中心電極のうちテーパ部の後端と本体部との間の部位に、軸線に沿って延びる円柱状の中間部を設け、当該中間部の後端に連接されるようにして本体部を構成することとしてもよい。また、前記中間部と接地電極との間の距離が火花放電を発生可能な程度の大きさとなるように中間部の配置位置を設定することとしてもよい。この場合には、消耗により前記テーパ部が消失した後に、前記中間部の先端面と軸孔の内周面とによって円柱状のキャビティ部が形成される。すなわち、テーパ部の消失後において、本構成のスパークプラグのキャビティ部は、円柱状のキャビティ部を有するプラズマジェット点火プラグ(例えば、特開2007−287665号公報等)のキャビティ部とほぼ同様の形状となる。従って、前記特許文献に記載のプラズマジェット点火プラグにおける耐久時間(火花放電が可能な時間)と比べて、使用開始からテーパ部の消失までに要する時間と同程度の時間だけ耐久時間を延ばすことができる。さらに、中心電極のテーパ部の消耗後において前記特許文献に記載のプラズマジェット点火プラグと同程度の着火性を実現することができる。
プラズマジェット点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 プラズマジェット点火プラグの先端部の構成を示す一部破断拡大正面図である。 中心電極のテーパ部の構成を説明するための断面模式図である。 キャビティ部と接地電極の貫通孔との距離を説明するための部分拡大平面図である。 キャビティ長及びキャビティ径を種々変更したサンプルについての着火性評価試験の試験結果を示すグラフである。 キャビティ長を種々変更したサンプルについての初期放電電圧測定試験の結果を示すグラフである。 距離Eを種々変更したサンプルについて、着火性評価試験の試験結果と着火性維持時間評価試験の試験結果とを示すグラフである。 テーパ部角度を種々変更したサンプルについて、着火性維持時間評価試験の試験結果と耐消耗性評価試験の試験結果とを示すグラフである。 別の実施形態におけるテーパ部及び拡径部の構成を示す一部破断拡大正面図である。 別の実施形態におけるテーパ部及び拡径部の構成を示す一部破断拡大正面図である。 別の実施形態における軸孔の構成を示す一部破断拡大正面図である。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、プラズマジェット点火プラグ(以下、「点火プラグ」と称す)1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、点火プラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側を点火プラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
点火プラグ1は、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれより細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。そして、中胴部12と脚長部13との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4の先端側には中心電極5が挿入、固定されている。当該中心電極5は、熱伝導性に優れる銅や銅合金等からなる内層5A、及び、ニッケル(Ni)を主成分とするNi合金〔例えば、インコネル(商標名)600や610等〕からなる外層5Bにより構成された母材と、当該母材の先端に接合され、タングステン(W)又はW合金からなる電極チップとから構成されている(尚、以下の図中においては、母材と電極チップとを区別することなく示している)。さらに、中心電極5は、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端面が絶縁碍子2の先端面に対して後端側へと没入している(尚、中心電極5の先端部の構成については後に詳述する)。
また、軸孔4の後端側には、絶縁碍子2の後端から突出した状態で端子電極6が挿入、固定されている。
さらに、軸孔4の中心電極5と端子電極6との間には、円柱状のガラスシール層9が配設されており、当該ガラスシール層9を介して中心電極5と端子電極6とがそれぞれ電気的に接続されている。
加えて、前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面には点火プラグ1を燃焼装置(例えば、内燃機関や燃料電池改質器等)の取付孔に取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15の後端側の外周面には座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3を前記燃焼装置に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。併せて、主体金具3の先端部外周には、軸線CL1方向先端側に向けて突出するように形成された環状の係合部21が形成されており、当該係合部21に対して後述する接地電極27が係合されるようになっている。
また、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部22が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部22に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって固定されている。尚、絶縁碍子2及び主体金具3双方の段部14,22間には、円環状の板パッキン23が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材24,25が介在され、リング部材24,25間にはタルク(滑石)26の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン23、リング部材24,25及びタルク26を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端部には、Irを主成分とするIr合金により形成されるとともに、円板状(例えば、厚さが0.3mm以上1.0mm以下)をなす接地電極27が接合されている。当該接地電極27は、前記主体金具3の係合部21に係合された状態で、自身の外周部分が前記係合部21に対して溶接されることで主体金具3に接合されている。また、接地電極27は、自身の中央に板厚方向に貫通する貫通孔28を有しており、当該貫通孔28を介して後述するキャビティ部31の内部と外部とが連通されるようになっている。尚、本実施形態においては、前記貫通孔28と軸孔4とが同軸上に位置する(つまり、貫通孔28の中心が前記軸線CL1上に位置する)ように接地電極27が接合されている。また、絶縁碍子2の先端面に対して接地電極27が面接触するように構成されている。
次に、本実施形態の特徴部分である中心電極5及び軸孔4の構成について詳述する。
図2に示すように、中心電極5には、先端から順にテーパ部51、中間部52、及び、本体部53が形成されている。
テーパ部51は、中心電極5の最先端部に形成されるとともに、軸線CL1方向先端側に向けて縮径しており、先端面が平坦状をなしている。また、テーパ部51の先端面の外径は比較的小径とされており、軸孔4の開口の内径とほぼ同様(例えば、0.5mm以上1.2mm以下)とされている。一方で、テーパ部51の後端の外径は、やや大径(例えば、0.8mm以上1.5mm以下)に形成されている。さらに、図3(図3においては、便宜上、ハッチングを省略している)に示すように、軸線CL1を含む断面において、テーパ部51の外形線と軸線CL1と直交する直線のなす角のうち鋭角の角度(テーパ部角度)αが30°以上75°以下とされている。尚、テーパ部51の先端面は、後述する軸孔4の側壁部41と拡径部42との境界に対して軸線CL1方向における同位置に配置されている。
図2に戻り、前記中間部52は、前記テーパ部51の後端から後端側に延びる円柱状をなしており、テーパ部51の後端の外径と同一の外径(例えば、0.8mm以上1.5mm以下)を有している。また、中間部52の軸線CL1方向に沿った長さは、前記テーパ部51の軸線CL1に沿った長さ(例えば、0.5mm以上1.5mm以下)よりも若干長いもの(例えば、1.0mm以上3.0mm以下)とされている。
加えて、前記本体部53は、前記中間部52の後端から後端側に延びるとともに、先端部分が軸線CL1方向先端側へと縮径するテーパ状をなしている。また、本体部53のうち前記テーパ状部位よりも後端側の部位は円柱状をなすとともに、本体部53の最後端部には、径方向外側に突出する突出部54(図1参照)が形成されている。尚、本実施形態において、本体部53のうち前記円柱状部位の外径は、比較的大径(例えば、1.6mm以上2.7mm以下)に形成されており、熱伝導性に優れる前記内層5Aが設けられていることと相俟って、中心電極5の先端部の熱が後端側へと効率よく伝達されるようになっている。
上記のように構成されてなる中心電極5は、上述の通り、軸孔4の先端部に挿設されており、当該軸孔4には、先端から順に側壁部41、拡径部42、中間部挿通部43、及び、本体部挿通部44が形成されている。
前記側壁部41は、軸孔4の開口に連接して形成されており、軸線CL1に沿って延びる円柱状の空間を形成している。
また、拡径部42は、前記側壁部41の後端から延びるとともに、中心電極5のテーパ部51の外周面に沿って軸線CL1方向後端側に向けて拡径するテーパ状をなしている。加えて、拡径部42の内側には、若干(例えば、0.01mm以上0.1mm以下)の間隙をあけた状態で、前記中心電極5のテーパ部51が配置されている。また、本実施形態では、軸線CL1を含む断面において、拡径部42の外形線とテーパ部51の外形線とが平行となるように構成されている。
中間部挿通部43は、軸線CL1に沿って延びる円柱状の空間を形成しており、当該中間部挿通部43内には、前記中間部52の先端部が挿通されている。加えて、中間部挿通部43は、前記中間部52の外径よりも若干大きな内径を有している一方で、軸線CL1に沿った長さが、中間部52の軸線CL1に沿った長さよりも短いもの(例えば、0.7mm以上2.0mm以下)となるように構成されている。
本体部挿通部44は、前記中間部挿通部43の後端から後端側に延びるとともに、先端部分が軸線CL1方向後端側へと拡径するテーパ状をなしている。また、本体部挿通部44には、中心電極5の本体部53が挿通されている。加えて、上述の通り、中間部挿通部43の軸線CL1方向に沿った長さが中間部52の軸線CL1に沿った長さよりも短くされているため、本体部53の先端部と本体部挿通部44の先端部とは、軸線CL1に沿って離間した状態となっている。
さらに、前記軸孔4の先端側には、前記軸孔4(側壁部41)の内周面及び前記中心電極5(テーパ部51)の先端面により形成され、先端側に向けて開口するキャビティ部31が形成されている。当該キャビティ部31は、円柱状の空間であり、キャビティ部31の軸線CL1方向に沿った長さ(キャビティ長)Lが0.5mm以上1.5mm以下とされるとともに、キャビティ部31の内径(キャビティ径)Dが0.5mm以上1.2mm以下とされている。また、キャビティ長L、及び、キャビティ径Dについては、L≧Dを満たすように構成されている。
尚、キャビティ部31を形成する側壁部41が、軸線CL1に対して若干(±5°以内)傾いていてもよく、キャビティ部31が厳密な円柱状でなくても(例えば、先端側に向かって先細り形状であっても)よい。この場合において、キャビティ径Dは、軸線CL1方向に沿ったキャビティ部31の複数箇所(例えば、キャビティ部31のうち、最も先端側の部分や最も後端側の部分)における内径の平均値をいう。
加えて、本実施形態では、図4に示すように、前記キャビティ径Dが、接地電極27の貫通孔28の内径よりも小さなものとされており、キャビティ部31の開口上に接地電極27が位置しないように構成されている。但し、軸線CL1と直交する仮想平面に対して、軸線CL1方向に沿ってキャビティ部31の開口と貫通孔28とを投影した場合において、投影されたキャビティ部31の開口と前記貫通孔28との間の最短距離Eが過度に大きくならないように設定されており、本実施形態においては、前記距離Eが0.4mm以下とされている。
尚、キャビティ部31の開口上に接地電極27が位置するようにキャビティ径Dや貫通孔28の内径を設定することとしてもよい。但し、この場合には、前記距離Eが0.1mm以下とされる。すなわち、前記仮想平面において、キャビティ部31の開口を基準とし、軸線CL1側を−方向とし、外周側を+方向としたときにおいて、前記距離Eが−0.1≦E≦0.4を満たすように設定される。
併せて、本実施形態では、キャビティ部31の開口から前記中間部52までの軸線CL1方向に沿った距離Xが所定値(例えば、2.0mm)以下とされている。従って、消耗によりテーパ部51が消失した際には、中間部52と接地電極27との間で火花放電が行われ、プラズマが発生するようになっている。尚、本実施形態では、中間部52が挿通される前記中間部挿通部43の内径が比較的小さく(例えば、1.5mm以下)とされており、中間部52と接地電極27との間で火花放電が行われる際に、キャビティ部31(ここでは、絶縁碍子2や中心電極5のテーパ部51が消耗した後のものをいう)の内径が過度に大きくならないように設定されている。このため、中間部52と接地電極27との間で放電を行い、プラズマを発生させる場合であっても、十分な着火性が維持されるようになっている。
次に、上記のように構成されてなる点火プラグ1の製造方法について説明する。
まず、主体金具3を予め加工しておく。すなわち、円柱状の金属素材(例えばS17CやS25Cといった鉄系素材やステンレス素材)に冷間鍛造加工等を施すことで、貫通孔を形成するとともに、概形を製造する。その後、切削加工を施し外形を整えることで、主体金具3が得られる。
続いて、主体金具3に、亜鉛メッキ或いはニッケルメッキが施される。尚、耐食性向上を図るべく、その表面に、さらにクロメート処理が施されることとしてもよい。
さらに、メッキが施された主体金具3の先端部に接地電極27をレーザ溶接により接合する。
一方、前記主体金具3とは別に、絶縁碍子2を成形加工しておく。例えば、アルミナを主体としバインダ等を含む原料粉末を用い、成形用素地造粒物を調製し、これを用いてラバープレス成形を行うことで、筒状の成形体が得られる。得られた成形体に対し、研削加工が施され整形されるとともに、整形されたものが焼成炉へ投入され焼成される。そして、焼成後、種々の研磨加工を施すことで、絶縁碍子2が得られる。
また、前記主体金具3、絶縁碍子2とは別に、中心電極5を製造しておく。すなわち、中央部に放熱性向上を図るための銅合金等を配置したNi合金に鍛造加工等を施すことで、テーパ部51や中間部52等を有してなる中心電極母材を作製する。次に、中心電極母材の先端面に対して、溶接等により電極チップを接合し、中心電極5を作製する。
そして、中心電極5及び端子電極6が、絶縁碍子2に対してガラスシール層9によって封着固定される。より詳しくは、中心電極5を軸孔4の先端側に挿入した上で、焼成後にガラスシール層9となるガラス混合粉末(例えば、ホウ珪酸ガラスと金属粉末とが混合されて調製されたもの)を軸孔4内に充填した後、後方から端子電極6を先端側へと押圧しつつ、焼成炉内にて焼き固める。このとき、絶縁碍子2の後端側胴部10表面に釉薬層が同時に焼成されることとしてもよいし、事前に釉薬層が形成されることとしてもよい。
そして最後に、上記のようにそれぞれ作成された中心電極5及び端子電極6を備える絶縁碍子2と、接地電極27を備える主体金具3とが組付けられる。より詳しくは、絶縁碍子2の大径部11上に、リング部材24,25及びタルク26を配置した上で、比較的薄肉に形成された主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって上述の点火プラグ1が得られる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、初期段階(中心電極5等の消耗前)において、キャビティ部31は、軸線CL1に沿って延びる直線状の側壁部41と中心電極5の先端面とで形成された円柱状となっている。そのため、初期段階において、チャンネリングが局所的に集中してしまうことをより確実に防止できる。
また、中心電極5の先端部には、軸線CL1方向先端側に向けて縮径し、絶縁碍子2の拡径部42の内側に配置されるテーパ部51が形成されており、中心電極5の先端面は消耗に伴い徐々に拡径していく構成となっている。すなわち、絶縁碍子2の消耗に伴うキャビティ部31の内径の増大に合わせた形で、中心電極5の先端面も拡径していくこととなる。従って、絶縁碍子2や中心電極5の消耗時においても、キャビティ部31の形状を軸線CL1に沿って延びる円柱状のままに維持することがより確実に可能となる。その結果、初期段階だけでなく、絶縁碍子2や中心電極5の消耗が進んだ段階においても、チャンネリングの局所的な集中をより確実に防止することができる。
また、絶縁碍子2の消耗に伴いキャビティ部31の内径が増大すると、キャビティ部31の開口からのプラズマの噴出長さが減少し、着火性が低下してしまうおそれがあるが、本実施形態によれば、絶縁碍子2の消耗に併せて中心電極5の先端部も併せて消耗し、キャビティ部31の軸線CL1方向に沿った長さが増大するようになっている。そのため、キャビティ部31の内径の増大に伴う着火性の低下を補うようにして、キャビティ部の軸線CL1方向長さの増大により着火性の向上を図ることができる。その結果、絶縁碍子2等の消耗時においても初期段階と同程度の着火性を維持することができる。
さらに、本実施形態によれば、テーパ部51の後端側は比較的大径に構成されているため、中心電極5の先端部の熱を効率よく引くことができる。そのため、先端部をテーパ状に形成し、先端から後端側に向けて軸線CL1に沿った単位長さ当たりの体積量が徐々に増大するように中心電極5を構成したことと相俟って、キャビティ長の増大スピードを比較的緩やかなものとすることができる。その結果、両電極5,27間における火花放電がより長期間に亘って可能となる。また、放電電圧の増大の抑制を図ることができ、チャンネリングによる絶縁碍子2の消耗を一層確実に抑制することができる。
以上、本実施形態によれば、初期段階だけでなく、絶縁碍子2等の消耗時においてもチャンネリングの局所的な集中を効果的に防止することができ、初期段階における着火性を非常に長期間に亘ってより確実に維持することができる。
さらに、キャビティ長Lがキャビティ径D以上(L≧D)とされるとともに、キャビティ径Dが1.2mm以下とされているため、プラズマの径方向への広がりを抑制することができ、軸線CL1方向に沿ったプラズマの噴出速度を増大させることができる。その結果、キャビティ部31の開口からのプラズマの噴出長さをより大きくすることができ、初期段階における着火性の向上を図ることができる。
加えて、キャビティ径Dが0.5mm以上とされている。始動直後の低温環境下において、液化した燃料がキャビティ部に入り込んでしまった場合であっても、液化した燃料によって中心電極5と接地電極27との間が絶縁された状態とはなりにくい。これにより、始動性の向上を図ることができる。
さらに、キャビティ長Lが1.5mm以下とされているため、初期段階における要求電圧を極力低くすることができる。従って、中心電極5の消耗に伴いキャビティ長が長くなり、要求電圧が多少増大したとしても、失火等の不具合は依然として発生しにくい。その結果、火花放電をより一層長期間に亘って、かつ、より確実に発生させることができる。
併せて、前記距離Eについては、E≧−0.1とされており、キャビティ部31の開口のうち接地電極27で覆われている領域が極力小さなものとされている。従って、キャビティ部31からのプラズマの噴出が接地電極27によって阻害されにくくなり、さらには接地電極27によってプラズマの熱が引かれてしまうことをより確実に防止できる。その結果、着火性の更なる向上を図ることができる。
一方で、前記距離Eについては、E≦0.4とされており、キャビティ部31の開口から接地電極27の貫通孔28までの最短距離が比較的小さくなるように設定されている。従って、火花放電時に、キャビティ部31の開口と接地電極27との間で気中放電が生じやすくなり、軸孔4と絶縁碍子2の先端面との間の角部を這う形での放電が生じにくくなる。その結果、チャンネリングの局所的な集中をより一層確実に防止することができ、初期段階における着火性を一層長期間に亘って維持することができる。
また、軸線CL1を含む断面において、テーパ部角度αが30°以上とされているため、消耗に伴う中心電極5の先端面の拡径割合を比較的小さなものとすることができる。これにより、絶縁碍子2の消耗に伴い徐々に増大するキャビティ径の増大割合により対応した形で、中心電極5の先端面を徐々に増大させることができる。その結果、キャビティ部31の形状をより一層確実に円柱状に維持することができ、チャンネリングの集中をより効果的に抑制することができる。
さらに、軸線CL1を含む断面において、テーパ部角度αが75°以下とされており、テーパ部51の後端から後端側に延びる部位(中間部52)とテーパ部51の先端との間の距離が過度に大きくならないように構成されている。このため、テーパ部51の先端部の熱をより一層確実に引くことができ、中心電極5の耐消耗性を向上させることができる。その結果、キャビティ長の増大スピードをより緩やかなものとすることができ、ひいては着火可能時間の一層の長期化を図ることができる。
加えて、本実施形態では、軸孔4内に中心電極5を挿設した状態において、本体部53の先端部と本体部挿通部44の先端部とが軸線CL1に沿って離間するように構成されている。従って、軸孔4内に中心電極5を配置する際に、中心電極5の本体部53が軸孔4に対して接触してしまうことを防止できる。これにより、中心電極5に多少の寸法誤差が生じていたとしても、絶縁碍子2の破損をより確実に防止することができる。
次に、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、軸線に沿ったキャビティ部の長さ(キャビティ長)L、及び、キャビティ部の内径(キャビティ径)Dを種々変更した点火プラグのサンプルを複数作製し、各サンプルについて着火性評価試験、始動性評価試験、及び、初期放電電圧測定試験を行った。
着火性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、各サンプルを排気量1.5L、4気筒エンジンに取付けた上で、吸気圧−320mmHgにてエンジンを回転数1600rpmで動作させた。そして、空燃比を増大(燃料を薄く)させつつ、各空燃比ごとにエンジントルクの変動率を測定し、エンジントルクの変動率が5%を上回ったときの空燃比を限界空燃比として特定した。尚、限界空燃比が大きいほど、初期状態における着火性に優れることを意味する。
また、始動性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、キャビティ径Dを種々変更したサンプルを排気量1.5L、4気筒エンジンに取付けた上で、水温0℃の状態でエンジンを始動させた。そして、エンジン始動から1分間が経過するまでの間の放電電圧の波形(放電波形)を測定し、当該放電電圧に基づいて、1分間に発生した失火の回数を測定した。ここで、1分間に4回以上の失火が発生したサンプルについては、始動性に劣るとして「×」の評価を下し、1分間に1〜3回の失火が発生したサンプルについては、始動性にやや劣るとして「△」の評価を下すこととした。一方で、1分間に失火が発生しなかったサンプルについては、始動性に優れるとして「○」の評価を下すこととした。尚、各サンプルともに、それぞれ5回ずつ試験を行った。
加えて、初期放電電圧測定試験の概要は次の通りである。すなわち、キャビティ長Lを種々変更したサンプルを試験用のチャンバーに取付けた上で、チャンバー内の圧力を0.8MPaとして複数回に亘って火花放電させた。そして、各火花放電の放電電圧を測定するとともに、各サンプルごとに放電電圧の平均値(平均放電電圧)を算出した。尚、中心電極の消耗により放電電圧が徐々に増大していくことや、放電電圧が大きいほど絶縁碍子にチャンネリングが生じやすいことを考慮して、中心電極消耗前の放電電圧(初期放電電圧)を示す前記平均放電電圧については15kV以下とすることが好ましいといえる。
図5に、着火性評価試験の結果を示し、表1に、始動性評価試験の結果を示し、図6に、初期放電電圧測定試験の結果を示す。尚、図5においては、キャビティ径Dを0.5mmとしたサンプルの試験結果を○(丸印)でプロットし、キャビティ径Dを0.7mmとしたサンプルの試験結果を△(三角印)でプロットし、キャビティ径Dを1.0mmとしたサンプルの試験結果を□(四角印)でプロットし、キャビティ径Dを1.2mmとしたサンプルの試験結果を◇(菱形)でプロットし、キャビティ径Dを1.5mmとしたサンプルの試験結果を×(バツ印)でプロットした。
Figure 0005033203
図5に示すように、キャビティ長Lをキャビティ径Dよりも小さくしたもの(すなわち、L<Dとしたサンプル)は、初期の着火性が低下してしまうことが明らかとなった。これは、キャビティ長Lよりもキャビティ径Dが大きかったため、プラズマが径方向に広がりやすくなってしまい、軸線方向に沿ったプラズマの噴射速度の低下、ひいてはキャビティ部からのプラズマ噴出長さの減少を招いてしまったためであると考えられる。
また、L≧Dとしたサンプルであっても、キャビティ径Dを1.5mmとしたものは、キャビティ長Lの大小によることなく、限界空燃比が比較的小さくなり、初期の着火性に劣ることが分かった。これは、キャビティ径が比較的大きかったため、プラズマが径方向に広がってしまい、プラズマ噴出長さが短くなってしまったためであると考えられる。
一方で、キャビティ径を1.2mm以下とするとともに、キャビティ長Lをキャビティ径D以上(すなわち、L≧D)としたサンプルは、着火性に優れることが確認された。
さらに、表1に示すように、キャビティ径Dを0.5mm未満としたサンプルは、失火が発生しやすく、始動性に劣ることが分かった。これは、始動直後の低温環境下において噴射された燃料ガスが液化しやすいところ、キャビティ径Dが過度に小さかったため、液化した燃料がキャビティ部に入り込んだ際に、中心電極と接地電極との間が液化した燃料によって絶縁された状態となりやすかったためであると考えられる。
一方で、キャビティ径Dを0.5mm以上としたサンプルは、始動直後の低温環境下においても失火が発生することなく、始動性に優れることが明らかとなった。
加えて、図6に示すように、キャビティ長Lを1.5mm以下としたサンプルは、初期放電電圧を15kV以下とすることができ、失火やチャンネリングの進展を防止するという面において有効であることが分かった。
以上、各試験の結果を総合的に勘案して、優れた着火性や始動性等を実現するという観点から、(A)キャビティ長Lをキャビティ径D以上(L≧D)とするとともに、(B)キャビティ径Dを0.5mm以上1.2mm以下とし、さらに、(C)キャビティ長Lを1.5mm以下とすることが好ましいといえる。尚、キャビティ長Lは、上記要件(A),(B)から0.5mm以上とされる。
次いで、接地電極の貫通孔の内径を種々変更することで、軸線と直交する仮想平面にキャビティ部の開口と貫通孔とを投影した際における、キャビティ部の開口を基準とし、軸線側を−方向、外周側を+方向としたときの、キャビティ部の開口と接地電極の貫通孔との間の最短距離E(mm)を種々変更した点火プラグのサンプルを作製し、各サンプルについて上述の着火性評価試験、及び、着火性維持時間評価試験を行った。
尚、着火性維持時間評価試験の概要は次の通りである。すなわち、サンプルを所定のチャンバーに取付けた上で、チャンバー内の圧力を0.4MPaに設定し、印加電圧の周波数を60Hzとして(つまり、1分間当たり3600回の放電が行われるようにして)各サンプルを放電させ、キャビティ部の内周面にチャンネリングを発生させた。そして、予め設定した計測時間毎にチャンバーからサンプルを取外して、取外したサンプルについて上述の着火性評価試験を行い、各計測時間における限界空燃比を測定した。さらに、測定した限界空燃比がそれ以前の限界空燃比の平均値の10%以上低下したときに、その計測時の直前の計測時間を初期の着火性を維持できた時間(維持時間)として特定した。例えば、50時間毎にサンプルの限界空燃比を計測し、750時間経過時のサンプルの限界空燃比がそれ以前の限界空燃比の平均値の10%以上低下していたとき、維持時間は700時間となる。尚、当該試験においては、火花放電を発生させるのみで、プラズマを発生させるための電流を流さないこととし、中心電極がほとんど消耗しない条件とした。
図7に、距離Eを種々変更したサンプルについての着火性評価試験、及び、着火性維持時間評価試験の結果を示す。尚、図7においては、着火性評価試験の試験結果を丸印(○)でプロットし、着火性維持時間評価試験の試験結果を四角印(□)でプロットした。また、各サンプルともに、キャビティ長Lを0.5mm、キャビティ径Dを1.0mmとした。
図7に示すように、距離Eを−0.1mm未満としたサンプルは、限界空燃比が20.0を下回り、初期の着火性にやや劣ることが分かった。これは、キャビティ部の開口の比較的広範囲が接地電極で覆われてしまったため、プラズマが外部へと噴出しにくくなってしまったり、プラズマの熱が接地電極により引かれやすくなってしまったためであると考えられる。
また、距離Eを+0.4mmよりも大きくしたサンプルは、初期段階における着火性に優れていたものの、初期の着火性を維持可能な時間が比較的短くなってしまうことが明らかとなった。これは、火花放電を生じさせた際に、絶縁体の先端面と軸孔との間の角部を這った形での放電が生じやすくなってしまったため、当該角部が削れてしまい、ひいてはチャンネリングの局所集中が生じやすくなってしまったことに起因すると考えられる。
これに対して、距離Eについて、−0.1≦E≦+0.4としたサンプルは、初期の着火性に優れるとともに、この優れた着火性を長期間に亘って維持できることが確認された。
次いで、中心電極のテーパ部の傾斜角度を変更することで、軸線を含む断面における、前記テーパ部の外形線と軸線に直交する直線とのなす角のうち鋭角の角度(テーパ部角度)αを種々変更したサンプルを作製し、各サンプルについて上述の着火性維持時間評価試験、及び、耐消耗性評価試験を行った。
尚、耐消耗性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、サンプルを所定のチャンバーに取付けた上で、チャンバー内の圧力を0.4MPaに設定し、印加電圧の周波数を60Hzとして各サンプルを放電させるとともに、出力120mJのプラズマ電源から電流を流し込み、プラズマを発生させた。そして、各サンプルについて1時間当たりの中心電極の消耗体積(消耗体積率)を測定した。
また、着火性維持時間評価試験においては、各サンプルともに中心電極の先端3mmを削り取り、キャビティ部の内周面に側壁部と拡径部とからなる屈曲部を設け、チャンネリングの集中が生じやすい条件とした。尚、各サンプルともにテーパ部の先端面の外径を0.5mmとし、テーパ部の後端の外径を1.5mmとした。
図8に、テーパ部角度αを種々変更したサンプルについての着火性維持時間評価試験、及び、耐消耗性評価試験の試験結果を示す。尚、図8においては、着火性維持時間評価試験の試験結果を丸印(○)でプロットし、耐消耗性評価試験の試験結果を四角印(□)でプロットした。
図8に示すように、テーパ部角度αを30°未満としたサンプルは、初期の着火性を維持可能な時間が比較的短くなってしまうことが分かった。これは、絶縁碍子の消耗よりも中心電極の消耗が進んでしまったため、キャビティ部に屈曲部が存在し続けることとなり、その結果、当該屈曲部に起因するチャンネリングの集中が生じやすくなってしまったことによると考えられる。
また、テーパ部角度αを75°よりも大きくしたサンプルは、中心電極の消耗が急速に進んでしまうことが明らかとなった。これは、テーパ部角度αを大きくしたことで、中心電極のうちテーパ部の後端から後端側に延びる部位(上記実施形態における「中間部」に相当する)と、テーパ部の先端との距離が延びることとなってしまい、その結果、テーパ部の先端部の熱が十分に引かれなくなってしまったためであると考えられる。
これに対して、テーパ部角度αを30°以上75°以下としたサンプルは、初期の着火性を維持できる時間が長く、また、中心電極の消耗が非常に生じにくいことが確認された。
以上、上記各試験の結果を勘案して、初期段階における着火性の更なる向上を図るという点から、距離Eを−0.1mm以上とすることがより好ましいといえる。
さらに、初期の着火性をより一層長期間に亘って維持するという点から、距離Eを+0.4mm以下としたり、テーパ部角度αを30°以上としたりすることがより好ましいといえる。
加えて、中心電極の消耗を抑制し、着火可能時間の長期化を図るという点から、前記テーパ部角度αについては、75°以下とすることが好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態においては、軸線CL1を含む断面において、テーパ部51の外形線と拡径部42の外形線とが平行となるように設定されているが、両外形線が厳密に平行に配置されなければならないわけではない。従って、図9に示すように、軸線CL1を含む断面において、テーパ部71の外形線と軸線CL1とのなす角のうち鋭角の角度が、拡径部62の外形線と軸線CL1とのなす角のうち鋭角の角度よりも小さくなるように、テーパ部71や拡径部62を構成することとしてもよい。この場合には、中心電極7に若干の寸法誤差が生じていたとしても、製造時において、拡径部62に対するテーパ部71の後端部の接触という事態が生じにくくなり、絶縁碍子2の破損等をより確実に防止することができる。これにより、歩留まりの向上を図ることができる。さらに、テーパ部71の先端面外縁と軸孔4との距離をより小さくすることができるため、テーパ部71の先端面と軸孔4との間で気中放電する際に必要な電圧を減少させることができる。従って、特に初期段階における放電電圧の減少を図ることができ、チャンネリングの抑制等をより確実に図ることができる。
また、図10に示すように、軸線CL1を含む断面において、テーパ部81の外形線と軸線CL1とのなす角のうち鋭角の角度が、拡径部92の外形線と軸線CL1とのなす角のうち鋭角の角度よりも大きくなるように、テーパ部81や拡径部92を構成することとしてもよい。この場合には、中心電極8の消耗に伴い、中心電極8の先端面外縁と軸孔4との距離が徐々に小さくなっていくため、中心電極8の消耗時における放電電圧の増大抑制を図ることができる。
尚、テーパ部71(81)の外形線と軸線CL1とのなす角度、及び、拡径部62(92)の外形線と軸線CL1とのなす角度の角度差は、15°以下とすることが好ましい。
(b)上記実施形態では、軸孔4には、中心電極5の中間部52が挿通される中間部挿通部43が形成されているが、図11に示すように、中間部挿通部43を設けることなく軸孔を構成することとしてもよい。
(c)上記実施形態では、絶縁碍子2の先端面に対して接地電極27が面接触するように構成されているが、絶縁碍子2の先端面と接地電極27との間の若干の間隙を設けることとしてもよい。
(d)上記実施形態では、貫通孔28と軸孔4とが同軸上に位置する(貫通孔28の中心が軸線CL1上に位置する)ように構成されているが、貫通孔28の中心が軸線CL1から若干ずれるようにして構成することとしてもよい。
(e)上記実施形態では、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい。
1…プラズマジェット点火プラグ、2…絶縁碍子(絶縁体)、4…軸孔、5…中心電極、27…接地電極、28…貫通孔、31…キャビティ部、41…側壁部、42…拡径部、51…テーパ部、53…本体部、CL1…軸線。

Claims (5)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁体と、
    先端面が前記絶縁体の先端よりも前記軸線方向後端側に位置するようにして前記軸孔内に挿設される棒状の中心電極と、
    前記絶縁体の外周に配置される筒状の主体金具と、
    前記主体金具の先端部に配設される接地電極とを備え、
    前記軸孔の内周面及び前記中心電極の先端面により形成され、先端側に向けて開口する略円柱状の空間であるキャビティ部を有してなるプラズマジェット点火プラグにおいて、
    前記中心電極の先端部には、前記軸線方向先端側に向けて縮径するテーパ部が形成されるとともに、
    前記軸孔には、
    前記キャビティ部を形成する側壁部と、
    前記側壁部の後端から延びるとともに、前記軸線方向における前記中心電極のテーパ部の形成位置に対応して形成され、前記中心電極のテーパ部の外周面に沿って前記軸線方向後端側に向けて拡径する拡径部とが形成されることを特徴とするプラズマジェット点火プラグ。
  2. 前記軸線に沿った前記キャビティ部の長さをL(mm)とし、
    前記キャビティ部の内径をD(mm)としたとき、次の式(1)〜(3)をそれぞれ満たすことを特徴とする請求項1に記載のプラズマジェット点火プラグ。
    L≧D…(1)
    0.5≦L≦1.5…(2)
    0.5≦D≦1.2…(3)
  3. 前記接地電極は、板状であるとともに板厚方向に貫通する貫通孔を有し、
    前記軸線と直交する仮想平面に投影された前記キャビティ部の開口と前記接地電極の貫通孔との間の最短距離E(mm)について、
    前記キャビティ部の開口を基準とし、前記軸線側を−方向とし、外周側を+方向としたとき、
    −0.1≦E≦0.4
    を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマジェット点火プラグ。
  4. 前記軸線を含む断面において、
    前記中心電極のテーパ部の外形線と前記軸線に直交する直線とのなす角のうち鋭角の角度を30°以上75°以下としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプラズマジェット点火プラグ。
  5. 前記中心電極は、前記テーパ部の後端側において、前記テーパ部の後端の外径よりも外径の大きな本体部を有するとともに、
    前記軸孔は、前記拡径部の後端側において、前記拡径部の後端の内径よりも内径が大きく、前記本体部が挿通される本体部挿通部を有し、
    前記軸孔内に前記中心電極を挿設した状態において、前記本体部の先端部と前記本体部挿通部の先端部とが前記軸線に沿って離間していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマジェット点火プラグ。
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