JP4582097B2 - プラズマ式点火装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の点火に用いられるプラズマ式点火装置におけるプラズマ状態気体の噴射安定化に関するものである。
自動車エンジン等の内燃機関において、図8に示すようなプラズマ式点火装置1iでは、エンジンヘッド40に装着されたプラズマ式点火プラグ10iの中心電極110と接地電極131iとの間に放電用電源20から高電圧を印加し、中心電極110と接地電極131iと絶縁部材120iとによって形成された放電空間140i内で放電が開始される瞬間に、プラズマ発生用電源30から大電流を供給して、放電空間140i内の気体を高温高圧のプラズマ状態にして、プラズマ式点火プラグ10iの先端開口部132iから噴射して点火をおこなうことができる。
プラズマ式点火装置1iから噴射されるプラズマ状態の気体は、指向性に富み、かつ容積的に大きな範囲で数千から数万Kの極めて高い温度域を持つので、直噴エンジンの燃焼において希薄な混合気を燃焼させるため、混合気中の燃料濃度の高い部分を狙い打ちして燃焼を容易にする成層燃焼への応用が期待されている。
この様なプラズマ式点火装置として、特許文献1には、中心電極の汚染を防止すべく、中心電極と中心に該中心電極を保持し縦に伸びる挿入孔を設けた絶縁部材と該絶縁部材を覆い下端に挿入孔と連通する開口を設けた接地電極とによって構成し、上記挿入孔内に放電ギャップを形成した表面ギャップ型点火プラグが開示されている。
米国特許第3581141号明細書
ところで、従来のプラズマ式点火装置1iでは、図7(a)、(b)、(c)に示すように点火の度ごとに放電経路A、B、Cが異なるので、放電空間140i内に放出される電子51の濃度に分布が生じ、発生する陽イオン50の濃度に分布が生じる。
また、噴射後に放電空間140i内に残留する気体量も一定ではないと推察される。
この為、プラズマ状態気体の噴射方向A、B、Cも点火の度ごとに変動し、内燃機関の着火性に影響を及ぼす虞がある。
そこで、本願発明は、かかる実情に鑑み、プラズマ式点火装置において、プラズマ状態気体の噴射方向を安定化し、着火性に優れたプラズマ式点火装置を提供することを目的とするものである。
請求項1の発明では、内燃機関に装着され、中心電極と接地電極との間を絶縁する絶縁部材が配設されたプラズマ式点火プラグと、中心電極と接地電極との間に高電圧を印加する高電圧電源と、を具備し、高電圧の印加によって、絶縁部材内に内壁部を有して形成された放電空間内の気体を高温高圧のプラズマ状態にして内燃機関内に噴射して点火するプラズマ式点火装置において、内壁部の表面部位には、放電空間より噴出されるプラズマ状態の気体が旋回しながら噴射すように形成される旋回付与機構部を具備する。
請求項1の発明によれば、放電空間内に発生したプラズマ状態の気体が旋回しながら噴射されるので、旋回によるジャイロ効果によって、噴射方向の直進性が向上する。従って、希薄混合気の成層燃焼において、点火源となるプラズマ火炎核を精度よく狙い打ちすることが可能となり、プラズマ式点火装置による着火を安定化することができる。
請求項2の発明では、旋回付与機構部は、中心電極側から接地電極側に向かって放電空間内を噴出するプラズマ状態の気体の噴出方向に対し、所定角度に傾斜させて設けられ、表面部位に凹状に形成される凹条部、または、表面部位に凸状に形成される凸条部の少なくともいずれかである。
請求項2の発明によれば、プラズマ状態の気体が放電空間内から噴射されるときに、内壁部に形成された凸条部、または、凹条部に沿って、プラズマ状態気体の噴射方向が整流される。
また、凸条部、または、凹条部は、絶縁部材の内壁表面の軸方向に対して所定の角度に傾斜させて形成されているので、プラズマ状態気体の噴射力を大きく減衰することなく旋回力を与えることが可能となる。
請求項3の発明では、凹条部、または、凸条部を、1条あるいは多数条の螺旋状に形成する。
請求項3の発明によれば、プラズマ状態気体の噴射方向がより滑らかに整流するので、プラズマ状態気体の噴射力を大きく減衰することなく、強い旋回力を与えることが可能となる。
従って、更にプラズマ状態気体噴射の直進性が向上し、プラズマ式点火装置の着火安定性を更に向上することができる。
請求項4の発明では、凹条部、または、凸条部を、放電空間の内周方向の形成領域に対して、形成する領域としての形成領域と、形成しない領域としての形成領域以外の非形成領域とを設定する。
プラズマ状態の気体は、旋回付与機構部により、整流される反面、その噴出力が弱められてしまう。
そこで、請求項4の発明にあるように、形成領域と非形成領域とを区分けて設けることにより、噴出力とプラズマ状態の気体の旋回力とのバランスを調整することができる。
従って、内燃機関の特性に応じて、最適の噴射条件を設定することが可能となり、プラズマ式点火装置の着火安定性を更に向上することができる。
請求項5の発明では、非形成領域は、内壁部の表面部位に、中心電極側から接地電極側に向かって該非形成領域のみが連なるように形成される。
請求項5の発明によれば、非形成領域は、中心電極側から接地電極側に向かって該非形成領域のみが軸方向に連なって設けられる構成としたので、プラズマ状態の気体の旋回力を所定量確保しながら、中心電極側から接地電極側に向かって噴出するプラズマ状態の気体の噴出力を増強させることができる。
従って、プラズマ式点火装置において、更に狙い打ち精度が向上する。
請求項6の発明では、旋回付与機構部は、上記放電空間の軸方向に対する該旋回付与機構部の形成領域につき、この形成領域を形成しない領域を中心電極側とし、この形成領域を形成する領域を上記接地電極側として区分けて設定する。
請求項6の発明によれば、中心電極側でプラズマ化した気体が抵抗を受けないので、接地電極方向へ向かう噴射力を確保し、接地電極側で旋回付与機構部によって旋回力を確保することができる。
従って、プラズマ式点火装置において、更に狙い打ち精度が向上する。
請求項7の発明では、絶縁部材は、軸状に形成した上記中心電極の外周を覆い、かつ上記中心電極の先端面よりも下方に伸びる筒状に形成され、接地電極は、絶縁部材の外周を覆い、かつ、先端が放電空間の中心に向かって屈曲して、絶縁部材の内径と連通する接地電極開口部を有する有底筒状に形成される。
請求項7の発明によれば、絶縁部材内部に放電空間を形成したプラズマ式点火装置の実現が可能となる。
以下、本発明の第1の実施形態について、図1〜2を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態におけるプラズマ点火装置1の構成を示す。
図2(a)、(b)は、本発明に適用される回路図である。
図1に示すように、プラズマ式点火装置1は、プラズマ式点火プラグ10と高電圧電源として放電用電源20とプラズマ発生用電源30とで構成されている。
プラズマ式点火プラグ10は、軸状の中心電極110と上記中心電極110を絶縁保持する筒状の絶縁部材120と絶縁部材120を覆う有底筒状の金属製のハウジング130と、ハウジング130に先端に設けられた接地電極131とで構成され、絶縁部材120の内壁部126には後述する旋回付与機構部として螺旋状に溝が穿設され凹条部160を形成している。
中心電極110の先端側は高融点の導電性材料によって形成され、内部には鉄鋼材料等の良電導性で高熱伝導性の金属材料からなる中心電極中軸111が形成され、基端側には絶縁部材120から露出し外部の放電用電源20とプラズマ発生用電源30とに接続される中心電極端子部112が形成されている。
絶縁部材120は耐熱性、機械的強度、高温における絶縁耐力、熱伝導率などに優れた高純度のアルミナ等からなり、略筒状に形成されている。
絶縁部材120の先端側は中心電極110の先端面より下方に伸びる筒状の放電空間140を形成し、基端側は中心電極120とハウジング130とを絶縁し、高電圧が上記電極以外に逃げるのを防止する絶縁部材頭部121が形成されている。
ハウジング130の先端には、絶縁部材120を覆い、先端が内側に向かって屈曲する環状の接地電極131が形成されている。
接地電極131には接地電極開口部132が形成され、接地電極開口部132の先端には先端に向かって径大となるテーパ133が形成されている。
ハウジング130は、導電性金属材料からなり、接地電極131は、高融点、高硬度、高熱伝導率の導電性金属材料または導電性セラミック材料等からなる。
ハウジング130の中腹外周部には、図略の内燃機関内に接地電極131が露出するように内燃機関のエンジンブロック40に固定するとともにハウジング130とエンジンブロック40とを電気的に接地状態とするためのハウジングネジ部134が形成されている。
ハウジング130の基端側外周部にはネジ部134を締め付けるためのハウジング六角部135が形成されている。
放電空間140を構成する絶縁部材120の内壁部126の表面には、旋回付与機構部として、放電空間に対向して凹陥する溝を、中心電極側110側から接地電極131に向かって伸びる螺旋状に形成した凹条部160が設けられている。
図2(a)は、プラズマ式点火プラグ10の中心電極110を陰極とし、接地電極131を陽極として高電圧を印加する回路を示し、図2(b)はプラズマ式点火プラグ10の中心電極110を陽極とし、接地電極131を陰極として高電圧を印加する回路を示し、本発明はいずれの回路も適用し得るものである。
放電用電源20は、第1バッテリ21、イグニッションキー22、点火コイル23、トランジスタからなるイグナイタ24、電子制御装置25によって構成され、整流素子26を介してプラズマ式点火プラグ10に接続されている。 第1バッテリ21は陰極側が接地されている。
プラズマ発生用電源30は、第2バッテリ31、抵抗体32、プラズマ発生用コンデンサ33によって構成され、整流素子34を介してプラズマ式点火プラグ10に接続されている。第2バッテリ31は、陽極側が接地されている。
イグニッションスイッチ22が投入され、ECU25からの点火信号により、第1バッテリ21から低電圧で正の一次電圧が点火コイル23の一次コイル231に印加され、イグナイタ24のスイッチングによって一次電圧が遮断されると、点火コイル23内の磁界が変化し、自己誘導作用により点火コイル23の二次コイル232に−10〜−30kVの負の二次電圧が誘起される。
一方、第2バッテリ31によりプラズマ発生用コンデンサ33が充電される(例えば、−450V、120A)。
印加された上記二次電圧が中心電極110と接地電極131との間の放電電圧を超えると両電極間に放電が開始され、放電空間140内の気体が小領域でプラズマ状態となる。このプラズマ状態の気体は、導電性を有し、プラズマ発生用コンデンサ33の両極間に蓄えられた電荷の放電を引き起こし、放電空間140内の気体の更なるプラズマ状態化を誘発、領域を拡大する。このプラズマ状態の気体は、高温・高圧となり、内燃機関の燃焼室内へ噴射される。
この時発生する高温・高圧のプラズマ状態気体142の噴射に対する本発明の効果を、図3を参照して説明する。
中心電極110と絶縁部材120と接地電極131とで形成された放電空間140内の気体がプラズマ発生用電源30からの大電流の放出によりプラズマ状態となり、体積が急激に膨張する。
放電空間140の基端側は中心電極110によって封止されているので、接地電極131に設けられた開口部132方向への流れが形成される。
この時、絶縁部材120の内壁部126の表面に螺旋状に形成された凹溝状の凹条部160内に沿ってプラズマ状態気体の流れが整流される。
この流れが、旋回力となって高温・高圧のプラズマ状態気体142を回転しながら噴射する。
プラズマ式点火プラグ10から噴射されたプラズマ状態気体142は、回転しているためにジャイロ効果が生まれ直進する。
放電経路が点火の度ごとに変わるので、放電空間140内の電離気体の分布が変わるが、放電空間内140で回転することにより、常に一定の方向へ噴射することができる。
また、噴射直後には、放電空間140内に空気が回転しながら入れ替わるので、毎回安定したプラズマ状態気体の噴射が得られる。
図4に本発明の第2の実施形態における要部断面を示す。本実施形態において基本となる構造は第1の実施形態と同様であり、同じ構成については同じ符号を付したので説明を省略する(以下において同じ)。
本実施形態においては、旋回付与機構部として、絶縁部材120の内壁部126の表面に中心電極110側から接地電極131側に向かって螺旋状に伸び、放電空間140に向かって突出する凸条部160bを設けた。
凸条部160bが障壁となり、凸条部160bに挟まれた空間に流路が形成され、放電空間140内に発生したプラズマ状態気体に旋回力が発生し、第1の実施形態と同様にプラズマ状態気体142が回転しながら噴射される。
図5(a)、(b)、(c)、(d)にそれぞれ本発明の第3、4、5、6の実施形態をしめす。
第3の実施形態においては、図5(a)に示すように螺旋状の凸条部160cを絶縁部材120の内壁部126のみならず接地電極131の内壁部132に螺旋が連続するように設ける。放電空間140の内壁全体に旋回付与機構部が設けられることでプラズマ噴流の回転力が増し、更に直進性が安定すると考えられる。
また、本実施形態において旋回付与機構部は凹条部で構成しても良い。
第4の実施形態においては、図5(b)に示すように、放電空間140内壁の周方向に対して非形成領域として部分的に断続するように凸条部160dを設ける。
放電空間140内壁の周方向に対して旋回付与をしない領域を設けることで、第3の実施形態に比べて旋回力は低下するが、噴射圧力を高くし、到達距離を長くすることができると考えられる。
従って、適用される内燃機関の容量、成層燃焼の発生位置等の条件に応じた最適な旋回力と噴射力とのバランス調整が期待できる。
また、本実施形態において当然の事ながら旋回付与機構部は凹条部で構成しても良い。
第5の実施形態においては、図5(c)に示すように、放電空間140内壁の周方向に対して非形成領域を、内壁部の表面部位に、中心電極側110から接地電極側131に向かって該領域(非形成領域)のみが連なるように部分的に断続して凸条部160dを設ける。
放電空間140内壁の周方向に対して旋回付与をしない領域が、軸方向に連なるように設けることで、噴射圧力の低減をより抑え、到達距離を長くすることができると考えられる。
従って、更にねらい打ち精度を高くしたプラズマ状態の気体の噴射が期待できる。
また、本実施形態において当然の事ながら旋回付与機構部は凹条部で構成しても良い。
第6の実施形態においては、放電空間140の内壁部126の軸方向に対して非形成領域を設定して、凸条部160eを設ける。
放電空間140内壁の軸方向に対して中心電極110に近い位置に旋回付与をしない領域を設けることで、軸方向への噴射推進力の低下を防止できる。
また、接地電極131に近い位置に旋回付与をしない領域を設けることで、接地電極開口部132での抵抗を小さくし、噴射時の乱れを防止できる。
従って、放電空間140内壁の軸方向に対して部分的に断続するように凸条部160eを設けることで、適用される内燃機関の容量、成層燃焼の発生位置等の条件に応じて旋回力と噴射力とのバランスを適宜調整できると考えられる。
また、本実施形態において旋回付与機構部は凹条部で構成しても良い。
図6(a)、(b)、(c)に、それぞれ本発明の第7、8、9の実施形態を示す。
第7の実施形態においては、絶縁部材120と接地電極131との境界に例えば酸化錫とハフニウムとからなる半導体部150fを設け、旋回付与機構部として、中心電極110側から接地電極131側に向かって螺旋状に伸びる凸条部160fを絶縁部材120の内壁部126表面と半導体部150fの表面と接地電極131の開口部132の表面とに渡って設ける。
第2の実施形態と同様、旋回付与効果が大きく噴射の直進性が向上するのに加え、半導体部150fは電子を放出しやすく、放電経路が絶縁部材120の内壁から浮き上がるので、チャネリングを形成し難くなり、プラズマ噴射の安定性が更に向上する。
また、本実施形態においては、図2(b)に示す回路を用いるのがより好ましい。接地電極131側が陰極となり、接地電極131に当接する半導体部150fから電子の放出が容易となる。
従って放電電圧が安定し、プラズマ状態の気体の噴射性能がより安定する。
更に、本実施形態において旋回付与機構部は凹条部で構成しても良い。
第8の実施形態においては、絶縁部材120と接地電極131との境界に例えば酸化錫とハフニウムとからなる半導体部150gを設け、旋回付与機構部として、中心電極110側から接地電極131側に向かって螺旋状に伸びる凸条部160fを絶縁部材120の内壁表面にのみ設ける。
第3、第4の実施形態と同様、噴出力の低下を抑え、到達距離を長くする効果が期待できるのに加え、半導体部150fは電子を放出しやすく、放電経路が絶縁部材120の内壁から浮き上がるので、チャネリングを形成し難くなり、プラズマ噴射の安定性が更に向上する。
また、本実施形態においては第7実施形態と同様、図2(b)に示す回路を用いるのがより好適である。
更に、本実施形態において旋回付与機構部は凹条部で構成しても良い。
第9の実施形態においては、絶縁部材120hの内径を先端に向かって径大となるようテーパ状に形成し、絶縁部材120hと接地電極131との境界に例えば酸化錫とハフニウムとからなる半導体部150hを設け、旋回付与機構部として、中心電極110側から接地電極131側に向かって螺旋状に伸びる凸条部160fを絶縁部材120hと半導体部150hの内壁表面とに設ける。
放電空間140が先端に向かって径大となっているので、噴射前後の放電空間140内の気体を速やかに入れ替えできるのに加え、半導体部150fは電子を放出しやすく、放電経路が絶縁部材120の内壁から浮き上がるので、チャネリングを形成し難くなり、プラズマ噴射の安定性が更に向上する。
また、本実施形態においては第7実施形態と同様、図2(b)に示す回路を用いるのがより好適である。
また、本実施形態において旋回付与機構部は凹条部で構成しても良い。
当然のことながら、本発明は上記実施形態に限定するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、一つのプラズマ式点火プラグで構成されるプラズマ式点火装置について説明したが、本発明が多数の点火プラグを含む多気筒エンジンにも適用し得るものであることは言うまでもない。
更に、上記実施形態においては、高電圧電源を放電用電源20とプラズマ発生用電源30との二の電源により構成した場合について説明したが、一の電源からDc−Dcコンバータ等を介して異なる電圧に調整して放電用電源20とプラズマ発生用電源30として高電圧と高電流とを引加する構成としても良い。
本発明の第1実施形態におけるプラズマ式点火装置の構成を示す一部断面図。 (a)は本発明に用いられる第1の回路図、(b)は本発明に用いられる第2の回路図。 本発明の第1実施形態における効果を示す要部断面図。 本発明の第2の実施形態における効果を示す要部断面図。 (a)は本発明の第3実施形態における要部断面図、(b)は本発明の第4実施形態における要部断面図、(c)は本発明の第5実施形態における要部断面図、(d)は本発明の第6の実施形態における要部断面図。 (a)は本発明の第7実施形態における要部断面図、(b)は本発明の第8実施形態における要部断面図、(c)は本発明の第9実施形態における要部断面図。 従来のプラズマ式点火装置の問題点である噴射方向の変化を(a)〜(c)に示す要部断面図。 従来のプラズマ式点火装置の構成を示す一部断面図。
符号の説明
1 プラズマ式点火装置
10 プラズマ式点火プラグ
110 中心電極
120 絶縁部材
126 内壁部131 接地電極
132 接地電極開口部
140 放電空間
160 旋回付与機構部
20 放電用電源(高電圧電源)
30 プラズマ発生用電源(高電圧電源)
40 エンジンブロック(内燃機関)

Claims (7)

  1. 内燃機関に装着され、中心電極と接地電極との間を絶縁する絶縁部材が配設されたプラズマ式点火プラグと、上記中心電極と上記接地電極との間に高電圧を印加する高電圧電源と、を具備し、
    上記高電圧の印加によって、上記絶縁部材内に内壁部を有して形成された放電空間内の気体を高温高圧のプラズマ状態にして内燃機関内に噴射して点火するプラズマ式点火装置において、
    上記内壁部の表面部位には、上記放電空間より噴出されるプラズマ状態の気体が旋回しながら噴射すように形成される旋回付与機構部を具備することを特徴とするプラズマ式点火装置。
  2. 上記旋回付与機構部は、上記中心電極側から上記接地電極側に向かって上記放電空間内を噴出するプラズマ状態の気体の噴出方向に対し、所定角度に傾斜させて設けられ、上記表面部位に凹状に形成される凹条部、または、上記表面部位に凸状に形成される凸条部の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ式点火装置。
  3. 上記凹条部、または、上記凸条部は、1条あるいは多数条の螺旋状に形成されることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ式点火装置。
  4. 上記凹条部、または、上記凸条部は、上記放電空間の内周方向の形成領域に対して、形成する領域としての形成領域と、形成しない領域としての上記形成領域以外の非形成領域とが設定されることを特徴とする請求項2ないし3のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  5. 上記非形成領域は、上記内壁部の上記表面部位に、上記中心電極側から上記接地電極側に向かって該非形成領域のみが連なるように形成されることを特徴とする請求項4項に記載のプラズマ式点火装置。
  6. 上記旋回付与機構部は、上記放電空間の軸方向に対する該旋回付与機構部の形成領域につき、この形成領域を形成しない領域を中心電極側とし、この形成領域を形成する領域を上記接地電極側として区分けて設定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
  7. 上記絶縁部材は、軸状に形成した上記中心電極の外周を覆い、かつ上記中心電極の先端面よりも下方に伸びる筒状に形成され、
    上記接地電極は、上記絶縁部材の外周を覆い、かつ、先端が上記放電空間の中心に向かって屈曲して、上記絶縁部材内径と連通する接地電極開口部を有する有底筒状に形成されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のプラズマ式点火装置。
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