JP5015910B2 - 点火装置 - Google Patents

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    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/50Sparking plugs having means for ionisation of gap

Description

本発明は、内燃機関の点火に用いられる点火装置の着火性の向上に関するものである。
近年、自動車等の内燃機関においては、燃焼排気中に含まれる、窒素酸化物、二酸化炭素等の環境負荷物質の更なる低減を図るため、更なる燃費の向上、希薄燃焼化が望まれている。
機関の燃焼効率の向上と環境負荷の低減とを同時に実現可能な機関として、機関燃焼室内に高温高圧のプラズマ状態にした気体を噴射して、従来の火花放電による点火プラグでは火炎伝播できないような希薄な混合気を効率的に燃焼させる方法が注目されている。
このような点火装置として、特許文献1には、開口部と該開口部とに対向した底面とをもち軸方向に伸びる断面が円形のチャンバを区画するハウジングと、該ハウジングの表面に設けられ該チャンバの開口部と外部とを連通する外部電極孔を持つ外部電極と、該チャンバの該底面に配設された中心電極と、を有し、該中心電極と該外部電極との間に電圧を印加して該チャンバ内にプラズマを発生させ、該チャンバの開口部からプラズマジェットを噴射する内燃期間用点火装置であって、該チャンバの容積が10mm以下であり、かつ該チャンバの軸方向の長さと内径との長さとのアスペクト比が2以上であることを特徴とする内燃機関用点火装置が開示されている。
特許文献1の点火装置によれば、チャンバ内で高温高圧のプラズマ状態となった気体が噴射されたときの到達距離を長くし、希薄成層燃焼機関において、混合気中の燃料濃度が相対的に高い部位に到達させることができ、希薄燃料機関における着火性の向上を図ることができると期待された。
特開2006−294257号公報
ところが、このような点火装置において、高電圧の印加によって放電空間内の絶縁が破壊され、大電流が放電空間内に供給されるのは、10μsec以下と極めて短いので、機関燃焼室内に噴射されたプラズマ状態となった気体が、高エネルギ状態を維持できる時間は極めて短い。
このため、火炎核が成長して機関燃焼室内の混合気に火炎伝播して着火を起こすためには、例えば、200mJと比較的高いエネルギを供給する必要があった。加えて、このような高いエネルギを供給しながらも、燃焼可能な混合気の希薄化に限界を生じていた。さらに、このような高いエネルギを供給すると、電極の消耗が激しく、点火装置としての耐久性、信頼性の向上に限界を生じていた。
また、近年、燃料と圧縮空気との混合を良好にすべく、スワール比を高くしたり、過給器混合などにより燃焼室内に強力なタンブル渦を発生させたりすることがなされ、燃焼室内における高ガス流動化が図られており、従来のプラズマ点火装置では、燃焼室内に噴射された火炎核が強力な筒内気流によって吹き飛ばされ、点火に十分な大きさの火炎核に成長する前にエネルギを消失し、難着火性機関の点火がさらに困難となる虞がある。
そこで、本願発明はかかる実情に鑑み、希薄均質燃料機関や希薄成層燃焼機関、過給混合燃焼機関やアンモニア燃焼機関などの難着火性燃焼機関の燃焼室内にプラズマ状態となった気体を噴射して機関の点火を行う点火装置において、火炎核の成長を促し、着火性に優れ、かつ、耐久性に優れた点火装置を提供することを目的とするものである。
請求項1の発明では、長軸状の中心電極と、該中心電極を覆いつつ、その下端面よりも下方に伸びる略筒状に形成した絶縁体と、該絶縁体を覆いつつ、該絶縁体の開口部に連通する接地電極開口部を設けた接地電極とによって放電空間を区画し、
該放電空間に、放電用電源からの高電圧の印加とプラズマエネルギ供給用電源からの大電流の供給とを行って、該放電空間内の気体を高温・高圧のプラズマ状態となして、機関燃焼室内に噴射して該機関の点火を行う点火装置において、上記放電空間から噴出する高温・高圧状態の気体の流れに、該気流の外周から中心に向かう回転力を付与する回転付与機構として、
上記接地電極開口部を上記絶縁体の下端開口部と面一に連通せしめて第1の開口部とし、
その先端側に上記第1の開口部を囲む略筒状の周壁面によって区画された回転付与空間を有する第2の開口部を設け、上記第1の開口部の開口径をφDとし、上記第2の開口部の対向する壁面間の距離をDとしたときに、DとDとが下記式1の関係を満たすように設定すると共に、上記第2の開口部の内周壁面の一部を外側に向かって略環状に窪ませた凹面状に設ける。
1.0×D<D<4.5×D・・・式1
請求項1の発明によれば、高温高圧のプラズマ状態となった気体が、上記回転付与機構として上記式1の関係を満たすと共に、内周壁面の一部を外側に向かって略環状に窪ませた凹面状に形成された上記第2の開口部において、第1の開口部から高エネルギ状態の気体が噴射されたときに、上記回転付与空間において開口断面積が広がるので、高エネルギ状態の気体の中心部と外周部とに大きな速度差を生じ、外径方向に膨張しながら回転する渦輪を形成し、さらに上記回転付与空間内で渦輪が滞留し、その間に、上記放電空間から噴出された後続のプラズマ状態の気体によって、該渦輪の周速度が加速され、渦の周速度がある程度大きくなると、その一部が上記回転付与空間から抜け出し、これに引っ張られてより大きな渦輪が上記第2の開口部の先端から機関燃焼室内に噴射される。
このとき、外周から内側に向かう回転力が付与され、高エネルギ状態の気体内に強い回転力が発生し、外径方向に膨張しながら回転するドーナツ状の渦輪となって噴射される。渦輪は回転しながら燃焼室内を移動するので移動時における空気抵抗が小さくなり到達距離が長くできる。加えて、渦輪内部に高エネルギ状態の気体が閉じこめられ、回転によって周囲の混合気を内部に取り込みながら、混合気に渦輪内に閉じこめた高エネルギを与え、ドーナツ状の形を維持したまま火炎核が成長する。
高エネルギ状態の気体が渦輪の回転によって、周囲に散逸することなく渦輪内に閉じこめられ、さらに周囲の混合気が回転力によって渦輪内に取り込まれて高エネルギ状態の気体と渦輪内で効率よく反応し、火炎核が渦輪形状を維持したまま急速に成長する。
その結果、火炎核の成長が安定し、希薄均質燃料機関や希薄成層燃焼機関、過給混合燃焼機関などの難着火性機関においても着火性が向上する。したがって、着火性において信頼性の高い点火装置が実現できる。
加えて、請求項1の発明によれば、上記プラズマエネルギ供給用電源から供給されたエネルギをより長い時間火炎核の内部に保持できるので、火炎核の成長に効率的に利用することができ、より低いエネルギによって着火に導くことができる。したがって、電極の消耗を抑制することができ、耐久性においても信頼性の高い点火装置の実現が可能となる。上記第1の開口部の開口径Dと上記第2の開口部の対向する壁面間の距離Dとを上記の範囲に設定することにより、上記渦輪を最も長く維持できることが判明した。
請求項の発明では、上記放電空間を形成する上記中心電極下端面から上記接地電極開口部の内周壁上端縁に至る上記絶縁体内周壁の長さをHとし、上記絶縁体内周壁の内径をφDとしたときに、HとDとが下記式3の関係を満たす範囲に設定する。
/D≧1.5・・・式3
請求項の発明によれば、上記放電空間内の高エネルギ状態となった気体が渦輪状となって噴射されたときの到達距離を長くすることができる。したがって、極めて着火性に優れた点火装置を実現できる。加えて、従来に比べてアスペクト比を短く設定しても高エネルギ状態となった気体の到達距離を長く維持できるので、要求電圧を低くでき、耐久性の向上も期待できる。
請求項の発明では、上記放電用電源からの1回の高電圧の印加に対して、上記プラズマエネルギ発生用電源からの大電流の供給は、パルス電流によって複数回に分割して供給する。
請求項の発明によれば、渦輪状態で噴射され成長途中の火炎核に後続するプラズマ状態の気体が周期的に衝突し、渦輪の周速度を加速させ、より高いエネルギを渦輪内に取り込むことができるので、より大きな火炎核へ成長する。したがって、極めて着火性に優れた点火装置を実現できる。
本発明に係る点火装置1について、図1を参照して説明する。点火装置1は、点火プラグ10と点火プラグ10に高電圧を印加する放電用電源20と大電流を供給するプラズマエネルギ供給用電源30とによって構成され、点火プラグ10は、図略の機関40に装着され燃焼室400内に先端が露出している。
点火プラグ10は、長軸状の中心電極110と、中心電極110の外周を覆い絶縁保持する略筒状の絶縁体120と、絶縁体120を覆う略筒状の接地電極130とによって構成されている。
中心電極110は、高耐熱性、良電気伝導性の材料からなり、中心電極110の基端側には、良電気伝導性及び良熱伝導性の材料からなる中心電極中軸111が形成され、さらに基端部には、放電用電源20及びプラズマエネルギ供給用電源30に接続される中心電極端子部112が形成されている。
絶縁体120は、耐熱性、機械的強度、高温における絶縁耐力、熱伝導率などに優れた高純度のアルミナ等からなり、中心電極110の先端面よりも下方に伸びる筒状に形成されている。絶縁体120の中腹には、径大に拡径された絶縁体係止部121が形成され、後述するハウジング部13との気密性を保持する図略のシール部材を介してハウジング部13の内側に係止されている。絶縁体120の基端側は、中心電極端子部112とハウジング部13表面とを絶縁し、高電圧のリークを防止するコルゲート状の絶縁体頭部123が形成されている。
接地電極130は、導電性金属材料からなり、絶縁体120を覆うように略筒状に形成され、先端側において中心に向かって屈曲し絶縁体120の底部を覆い、絶縁体120の下端開口部に連通する第1の開口部131が形成されている。絶縁体120の内周壁と中心電極110の底面と第1の開口部131とによって放電空間140が区画されている。
接地電極130には、本発明の要部である回転付与機構として、第1の開口部131を囲むように第1の接開口部131の先端側に向かって突出する筒状の周壁面133によって区画された回転付与空間141を有する第2の開口部132が形成されている。
発明に係る点火装置1において、放電空間140に露出する中心電極110の下端表面から第1の開口部131の内周壁と絶縁体120との境界部までの距離、即ち、放電空間140の長さHと、第2の開口部132の周壁面133の高さHと、放電空間140の内径、即ち、第1の接地電極131の内径φDと、第2の開口部132の内径φD2との関係が、下記式1、式2、式3の関係を満たすべく、H=3.0mm、H=1.0mm、φD=1.3mm、φD=3.0mmに設定されており、さらに、後述する図21(b)、(c)に示すように、第2の開口部132の内周壁面の一部を外側に向かって略環状に窪ませた凹面状に設けることを特徴としている。
1.0×D<D<4.5×D・・・式1
0<H≦2.7・・・式2
/D≧1.5・・・式3
接地電極130の外周部は、絶縁体120の外周を覆うように基端側に向かって筒状に伸び、中心電極110と絶縁体120を介して対向する背後電極部134が延設されている。さらに、背後電極134の基端側は、絶縁体120を保持しつつ、図略の機関燃焼室400内に第2の開口部132が露出するように図略の機関燃焼室壁面40に固定するとともに接地電極130と該燃焼室壁面40とを電気的に接地状態とするためのハウジング部13が形成されている。背後電極部134の外周には、上記燃焼室壁面に螺結するためのネジ部135が形成され、ハウジング部13の基端側外周部にはネジ部135を締め付けるための六角部136が形成され、さらに絶縁体120をハウジング部13内に加締め固定すべく加締め部137が形成されている。
図2(a)に本発明に係る点火装置1の等価回路を示す。放電用電源20は、第1の電源21、イグニッションキー22、点火コイル23、点火コイル駆動回路24、電子制御装置25、第1の整流素子26、電波雑音吸収用抵抗体27によって構成されている。なお、放電用電源20は、電極消耗の抑制を図るため、第1の整流素子26によって、中心電極110が陽極となるように整流するのが望ましい。
プラズマ発生用電源30は、第2の電源31、電波雑音吸収用抵抗体32、第2の整流素子34、プラズマエネルギ充電用コンデンサ33によって構成されている。なお、電極消耗の抑制を図るため、プラズマ発生用電源30は、第2の整流素子34によって、中心電極110が陽極となるように整流するのが望ましい。
放電用電源20から高電圧が印加され、放電空間140内の絶縁を破壊するブレークダウン放電が起こると、プラズマエネルギ充電用コンデンサ33に蓄えられたエネルギが大電流IPとなって極めて短い放電時間TPに一気に放出される。図2(b)に、この時の、放電電流IPと投入されるエネルギと放電時間Tとの関係を示す。
また、図3(a)に示すように、プラズマエネルギ充電用コンデンサ33と並列に複数のチョークコイル35とコンデンサ33とを設けることにより、(b)に示すように1回の点火において、1回で放出するエネルギと同量のエネルギを2山以上の複数パルスに分けて供給することができる。なお、チョークコイル35は、下流側を低インダクタンスとし、上流側を高インダクタンスとしてある。放電用電源20からのブレークダウン放電によって放電空間140内の絶縁が破壊され、先ず、チョークコイル35の介装されていないコンデンサ33から1段目の大電流の放出がなされ、次いで、低インダクタンスのチョークコイル35によって遅延されたコンデンサ33から2段目の電流放出がなされ、さらに、高インダクタンスのチョークコイル35によって遅延されたコンデンサ33から3段目に電流放出がなされる。
図4から図6を参照して、本発明の効果について説明する。
図4は、本発明に係る点火プラグ10から高温・高圧のプラズマが噴射されたときの噴流の解析図であり、図4(a)は、0.1ms後の状態をシミュレーションした結果を示し、図4(b)は、0.35ms後の状態をシミュレーションした結果である。
図5は、(a)から(b)に順を追って示す本発明の点火装置から噴射される火炎核の成長の様子を示す模式図である。
図6(a)は、本発明に係る点火プラグ10の放電時の状態を模式的に示す要部断面図であり、図6(b)は、本発明の点火装置1を用いた内燃機関の燃焼室内における火炎核の成長過程を示す模式図である。
また、比較例として、図7に、従来の点火プラグ10zを用いた場合を示す。 図7(a)は、従来の点火プラグ10zの放電時の状態を模式的に示す要部断面図であり、図7(b)は、火炎核の成長過程を示す模式図である。
放電用電源20から高電圧が印加されると、中心電極110の下端表面と接地電極開口部131との間の絶縁が破壊され、絶縁体120の内周壁表面を這うようにブレークダウン放電BDWが起こる。この時、プラズマエネルギ供給用電源30から大電流が流れ、放電空間140内に高エネルギの電子が放電経路の周りに放出され、放電空間140内の気体が電離され、高温・高圧のプラズマ状態となって、放電空間から噴出される。
この時、図4(a)及び図6(a)に示すように、放電空間140から噴出したプラズマ状態の気体PZが、回転付与機構として設けられている回転力付与空間141において外径方向に膨張するため、放電空間140から噴出するプラズマ状態の気体PZの中心部における速度と、第2の開口部132の内周壁面133の近傍における速度との差が大きくなり、プラズマ状態の気体内に内側から外側へ向かう渦流が発生する。
この渦流によってプラズマ状態の気体PZに回転力が与えられ、図4(b)に示すように、この回転力は、回転力付与空間141から噴出した後も維持され、内部に渦場が形成され、図6(b)に示すように、外径方向に膨張しつつ回転しながら噴射方向へ進むドーナツ状の渦輪(Vortex Ring)となる。
渦輪は回転しながら燃焼室400内を移動するので移動時における空気抵抗が小さくなり到達距離を長くできるので、混合気の所望の位置に火炎核を到達させることができる。
加えて、図5(a)に示すように、渦輪内部に高エネルギ状態の気体PZが閉じこめられ、回転によって周囲の混合気を内部に取り込みながら、混合気に渦輪内に閉じこめた高エネルギを与えられる。
また、筒内に気流が発生していても、渦輪の強い回転力によって、直進性が増している。このため、十分火炎核が成長していない点火プラグ10から噴射された直後においても、筒内気流によって流されることなく、燃焼室内の所望の位置に火炎核を到達させることが可能となる。
さらに、図5(b)及び図6(b)に示すように、輪の回転力によって、周囲の混合気を取り込みながらドーナツ状の形を維持したまま火炎核が大きく成長する。
その結果、火炎核の成長が安定し、難着火性の希薄燃焼機関においても着火性が向上する。したがって、着火性において信頼性の高い点火装置が実現できる。
加えて、渦輪の封じ込み効果によって、プラズマエネルギ供給用電源30から供給されたエネルギをより長い時間火炎核の内部に保持できる。したがって、火炎核の成長に効率的に利用され、より低いエネルギによって着火に導くことができる。
図6(b)に示すように、機関燃焼室400内には、タンブル渦やスワール等の筒内気流が発生しており、点火プラグ10から噴射された渦輪状の火炎核は、噴射直後には、強い回転力と直進性によって、筒内気流に流されることなく、周囲の混合気を内部に取り込みながら成長しつつ、燃焼室400内を直進し、比較的大きく安定した火炎核に成長して移動速度がある程度低下した状態で、筒内気流に沿って燃焼室400内を移動しながら燃焼室400内の混合気を渦輪内に取り込みながらさらに大きな火炎核に成長し、難着火性の希薄燃焼機関や過給混合燃焼機関の点火を行うことができる。
一方、従来の点火プラグ10zでは、図7(a)に示すように、放電空間140zから噴射されたプラズマ状態の気体PZは、涙粒状の比較的容積の大きな火炎核を生成する。
図7(b)に示すように、従来の点火プラグ10zから燃焼室400内に噴射された火炎核は、筒内気流に沿って移動し周囲の混合気と反応しながら帯状に火炎核が成長する。
しかし、従来の点火プラグ10zにおいては、接地電極開口部131zの開口径が小さいため、火炎核に発生する渦流が小さく、直進性に欠け、点火に十分な大きさの火炎核に成長する以前に、筒内気流で容易に流され、火炎核内の高エネルギ状態の気体を火炎核内部に閉じこめる力も小さいので、容易に火炎核内部のエネルギが拡散し火炎核が難着火性機関の点火に十分な大きさまで成長しない虞がある。
図8から図15に比較例と共に本発明効果を表す試験結果を示す。
比較例として図7に示した従来の点火プラグ10zを用いた試験結果を示し、実施例として、本発明の第1の実施形態における点火プラグ10を用いた試験結果を示す。さらに、図2に示した回路を用いた試験結果を実施例1とし、図3に示した回路を用いた試験結果を実施例2として示す。
本試験は、エンジンを模した気筒に点火プラグを搭載し、燃料と空気とを所定の空燃比で導入して同一条件下で点火したときの、着火性を示す指標として、(1)連続100サイクルの燃焼圧波形を計測し、その変動を算出した図示平均有効圧力の変動(COV IMEP)、(2)COV IMPEP 5%を判定基準として読み取った燃焼安定リーン限界空燃比、(3)初期燃焼期間及び主燃焼期間、(4)所定の空燃比におけるエネルギ低減効果について比較試験を行った。
図8に示すように、いずれの空燃比においても、比較例に比べて本発明の実施例の燃焼変動(COV IMEP)が小さく、本発明の点火装置によれば、安定した点火が得られることが判明した。
また、図9に示すように、所定の筒内圧力(0.2MPa)において同一の投入エネルギ(200mJ)に対して安定して燃焼可能なリーン限界空燃比は、比較例(23.8)に比べて本発明の実施例(25.3)の方が高く、本発明の点火装置によれば、より希薄な空燃比においても点火可能であることが判明した。
さらに、図10に示すように、点火から燃焼割合10%に至るまでのクランク角で定義される初期燃焼と、燃焼割合10%から燃焼割合90%に至るまでのクランク角で定義される主燃焼とのいずれも、本発明によれば、従来よりも大幅に燃焼期間を短くすることができ、本発明の点火装置が優れた着火性を示すことが判明した。
また、本発明において、1回の点火に対して点火プラグ10へ一度にエネルギ供給を行う場合(実施例1)よりも、1回の点火に対して点火プラグ10へ投入するエネルギを複数回に分けて供給した方(実施例2)がさらに安定した燃焼が得られることが確認された。
図11は、本発明の要求エネルギの低減効果を示し、比較例として従来の点火プラグ10zを用いて、200mJのエネルギによって安定した点火が可能となる空燃比と同一の空燃比において、第1の実施形態に示した点火プラグ10を用いた結果を示す。
図11に示すように、本発明によれば、比較例と同一の空燃比において安定した着火に必要なエネルギを比較例よりも約60%低減できることが判明した。
図12は、本発明の耐久性に対する効果を示し、各供給エネルギに対する電極消耗量の変化を示す特性図である。
上述したように、本発明によれば、着火に必要な要求エネルギを低くすることができるので、図12に示すように、投入エネルギを低減することにより電極の消耗を抑制することが可能となり、点火装置としての信頼性をさらに向上できる。
図13を参照して、第2の開口部132の対向する壁面間距離Dの効果について説明する。図13は、従来の点火プラグ10zを用いた場合の燃焼変動を比較例とし、本発明の第1の実施形態に示した点火プラグ10のDを変化させた場合の燃焼変動の測定結果を示す特性図である。
図13に示すように、Dが下記式1の範囲において、本発明の点火プラグ10を用いた方が比較例よりも燃焼変動が小さくなることが判明した。
1.0×D1<D<4.5×D・・・式1
また、より望ましくは、1.15×D≦D≦4.25×Dの範囲で、Dを設定するのが良いことが判明した。この範囲にDを設定すれば、COV IMEPが5%以下のさらに安定した着火性が得られる。
図14を参照して、第2の開口部132の周壁面133の高さHの効果について説明する。図14は、従来の点火プラグ10zを用いた場合の燃焼変動を比較例とし、本発明の第1の実施形態に示した点火プラグ10のHを変化させた場合の燃焼変動の測定結果を示す特性図である。
図14に示すように、Hが下記式2の範囲において、本発明の点火プラグ10を用いた方が比較例よりも燃焼変動が小さくなることが判明した。
0<H≦2.7・・・式2
また、より望ましくは、0.5≦H≦2.3の範囲でHを設定するのが良いことが判明した。この範囲にHを設定すれば、COV IMEPが5%以下のさらに安定した着火性が得られる。
を2.7mmより大きく設定した場合には、従来よりも燃焼変動が大きくなるが、これは、回転付与による渦輪の発生効果よりも、周壁面133への熱エネルギの拡散による消炎効果が大きくなるためと考えられる。
図15を参照して、第1の開口部131の内径φDと放電空間140の長さHとのアスペクト比H/Dの低減効果について説明する。
従来、プラズマ状態となった気体の噴出距離を長くするためには、アスペクト比H/Dをできるだけ大きくするのが望ましく、例えばH/D>2とするのが良いとされてきた。しかし、アスペクト比H/Dを大きくすると、放電空間140内の絶縁を破壊するのに必要な要求電圧が高くなり、電極の消耗も早くなる虞がある。そこで、従来の点火プラグ10zのアスペクト比H/Dを2に設定した場合を比較例として、本発明の第1の実施形態における点火プラグ10のアスペクト比を種々と変化させて、従来と同等のリーン限界A/F(25.3)でも安定した燃焼変動を得られるアスペクト比H/Dを調査した。その結果、図15に示すように、本発明によれば、H/Dを1.5としても比較例と同等の燃焼変動が得られることが判明し、第1の開口部131の内径φDと放電空間140の長さHとのアスペクト比H/Dを下記式3を満たす範囲に設定することにより、電極消耗を押さえつつ安定した着火性を得られるとの知見を得た。
/D≧1.5・・・式3
図16(a)から(c)に、本発明に係る点火プラグの変形例として点火プラグ10、10a、10bを示す。なお、図中、左側は要部断面図を示し、右側はその下面図を示す。
本図(a)に示すように、第2の開口部132の周壁面133を、内径φD2の円筒状に形成しても良いし、(b)に示すように、第2の開口部132aの周壁面133aを、短軸方向の壁面間距離がDで長軸方向の壁面間距離がDaの楕円筒状又は、オーバル筒状に形成しても良いし、(c)に示すように、第2の開口部132bの周壁面133bを、短軸方向の壁面間距離がDで長軸方向の壁面間距離がDbの矩形筒状に形成しても良い。
少なくとも、壁面間距離Dを、上記式1に示した関係を満たすように設定すれば、本発明の効果が得られ、長軸方向の壁面間距離Da、Dbは、適用する内燃機関燃焼特性に応じて、火炎核の広がり方向を変更すべく適宜変更可能である。
図17、図18を参照して、本発明の要部である回転力付与機構の望ましい形態について詳述する。
図17(a)は、本発明に係る点火装置の変形例として、接地電極130cを肉厚に形成し、第1の開口部131cの先端側の一部を外径方向に拡径した周壁面133cを形成して第2の開口部132cとすることによって、回転力付与空間141cを区画した点火プラグ10cの要部断面図であり、図17(b)は、本実施形態におけるプラズマ点火プラグ10cに高エネルギを印加した後0.35ms経過したときのプラズマ噴流のシミュレーション結果を示す流れ解析図であり、図17(c)は、本図(b)中A部の拡大図である。
一方、図18(a)は、上述の本発明に係る点火装置1として示した、第1の開口部131を囲むように第1の接開口部131の先端側に向かって突出する筒状の周壁面133によって区画された回転付与空間141を有する第2の開口部132を形成した点火プラグ10の要部断面図であり、図18(b)は、本実施形態におけるプラズマ点火プラグ10に高エネルギを印加した後0.35ms経過したときのプラズマ噴流のシミュレーション結果を示す流れ解析図であり、図18(c)は、本図(b)中A部の拡大図である。
本発明の変形例においても、図17(b)に示すように、回転力付与空間141c内で渦流が発生し、回転力付与空間141cから噴出した後も、図17(c)に示すように渦場が形成されている。
上記実施形態と同様に渦輪の発生により、従来のプラズマ式点火装置に比べて着火性の向上が見られたが、第2の開口部132、132a、132bを筒状に設けて燃焼室内に突出した上記実施形態に比べて、渦輪の回転力が弱く、着火性が劣ることが判明した。これは、図17(c)に示すように、第2の開口部132cの表面上において噴射方向に対して垂直方向の流れが強く、噴射速度が抑制されてしまうためと推察される。
一方、本発明に係る点火装置1においては、図18(b)、(c)に示すように、燃焼室内に突出する第2の開口部132に、噴射方向に対して垂直方向の気流が衝突して、噴射方向に対して斜め方向に流れを変え、引き込み流れが形成されるので、第2の開口部132の周りに発生した渦流によって、渦輪の回転がさらに強められるため、渦輪の直進性が高まるとともに、渦輪内部へのエネルギの閉じ込め効果が増し、火炎核が安定して成長し、着火性が向上するものと推察される。
以下に、図19、図20を参照して本発明の効果を十分発揮しない参考例について説明するとともに、図21を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。
本発明の効果が発揮されない参考例として、図19(a)に示すように、接地電極開口部131dの開口径を、放電空間140を形成する絶縁体120の開口径よりも径大とし、回転付与空間141dを形成した場合には、上記実施形態と同様に渦輪の発生により、従来のプラズマ式点火装置に比べて着火性の向上が見られたが、第2の開口部132、132a、132bを筒状に設けて燃焼室内に突出した上述の第1の実施形態に比べて、渦輪の回転力が弱く、着火性が劣ることが判明した。
これは、本参考例においては、絶縁体120の最下端面の一部が露出しており、中心電極110と接地電極130との間に高電圧が印加されると、放電空間140内で絶縁体120の表面を這うように沿面放電が起こるが、接地電極130dの第1の開口部131dが大きく開口しているために、沿面放電の異方性が強く、図19(b)に示すように、沿面放電の発生した側に対向する方向へ強く折れ曲がってプラズマ状態となった気体が噴射される。このため渦輪の形状に異方性が現れるので渦輪の形状維持が困難となり、渦輪の直進性が弱まるとともに、エネルギの封じ込み効果が弱まり、火炎核の成長が不安定と
なるものと推察される。
また、他の参考例における点火プラグ10f、図20(b)に示すように、第1の開口部131fと第2の開口部132fとの間を外周方向に向かって窪ませた凹面状に形成してある。
さらに、本発明の参考例として、図21(a)に示す点火プラグ10gのように、第2の開口部132gの内周壁面133gの一部を先端に向かって径小となる略円錐面状に形成して回転付与空間141gを区画しても良い。
第1の開口部131gから噴射されたプラズマ状態の気体が周壁面133gにおいて外径方向に膨張しながら回転する渦輪を形成し、さらに、放電空間140gから噴出された後続のプラズマ状態の気体によって、渦輪の周速度が加速され、第2の開口部132gの先端から機関燃焼室内に噴射される。このとき、強い回転力を生じ、渦輪状態を維持したまま火炎核が成長する。したがって、着火性に優れた点火装置の実現が可能となる。
なお、第2の開口部132gの内周壁面133gを先端に向かって径大となるように逆円錐面状の回転付与空間141gを区画すると、上記実施形態と同様に渦輪が形成され、従来のプラズマ式点火装置に比べて着火性の向上が見られたが、上記実施形態に比べて、渦輪の回転力が弱く、着火性が劣ることが判明した。
加えて、本発明実施形態として、図21(b)に示す点火プラグ10hのように第2の開口部132hの内周壁面の一部を外側に向かって略環状に窪ませた凹面状の周壁を形成して回転付与空間141hを区画しても良い。
このような形状とすれば、上記実施形態と同様の効果に加えて、上記凹面状の周壁によって区画された回転付与空間141hにおいて外径方向に膨張しながら回転する渦輪を形成し、さらに上記回転付与空間141h内で渦輪が滞留し、その間に、放電空間140から噴出された後続のプラズマ状態の気体によって、該渦輪の周速度が加速され、渦の周速度がある程度大きくなると、その一部が回転付与空間141hから抜け出し、これに引っ張られてより大きな渦輪が上記第2の開口部132hの先端から機関燃焼室内に噴射される。このとき、強い回転力を生じ、渦輪状態を維持したまま火炎核が成長する。回転付与空間141hよって速やかに気流に回転が発生し、より安定した着火の実現が期待できる。
さらに、第2の開口部132hの開口径を第1の開口部131hの開口径よりも径大としても良い。第2の開口部132hの開口径を大きくすることによって、渦流を阻害することなく、より大きな渦輪を形成することができると期待される。
また、本実施形態においては、図2(b)に示したような、1回の点火において一度に高エネルギを印加した場合には、渦輪の移動速度は大きくなったものの、期待した程の着火性の向上効果が得られず、図3(b)に示したように、1回の点火において複数回に分けて高エネルギを印加することにより、より安定した着火が実現できることが判明した。
これは、回転力付与空間141h内における滞留時間が長くなった分、接地電極130を介してシリンダヘッド40への熱エネルギが放射される消炎効果が大きくなり、一度で高エネルギを印加した場合には、放電経路近傍のプラズマが飽和状態となり、放電空間140内に投入したエネルギがプラズマ化に利用されることなく浪費され、複数回に分けて高エネルギを印加することによって、放電空間140内の気体が連続的に励起され、次々と高温高圧のプラズマ状態となって噴射され、放電空間140内の新たな気体のプラズマ化に投入されたエネルギが無駄なく利用されるためと推察される。
また、図21(c)に示すように、本発明の他の実施形態における点火プラグ10iでは、上述の点火プラグ10hと同様の構成に加え、第2の開口部132iの外周を傾斜させたテーパ面138iが形成してある。このような構成とすることによって、点火プラグ10hと同様の効果に加え、筒内気流が第2の開口部132iの外周面に衝突したときに形成される渦流が点火プラグ10iから噴射される渦輪にさらに回転力を加え、安定した火炎核を形成し、より着火性に優れた点火装置が実現できる。
なお、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、適用する機関の大きさ、燃料の種類、機関の運転状況に応じて、具体的な回転付与機構の形状は適宜変更可能である。例えば、上記実施形態においては、一つの点火プラグで構成されるプラズマ式点火装置について説明したが、本発明が多数の点火プラグを含む多気筒エンジンにも適用し得るものである。
また、上記実施形態においては、高電圧電源を放電用電源20とプラズマ発生用電源30との2電源により構成した場合について説明したが、1の電源からDc−Dcコンバータ等を介して異なる電圧に調整して放電用電源とプラズマ発生用電源として引加しても良い。さらに、上記実施形態においては、放電用電源の昇圧回路として、通常の点火コイルを用いた場合を例に説明したが、コンデンサ放電型点火コイル(C.D.I.)、圧電トランス等を用いても良い。
本発明に係る点火装置の基本構成を示す全体図。 (a)は、本発明に係る点火装置の概要を示す等価回路図、(b)は、その電流特性図。 (a)は、本発明に係る点火装置に適用可能な他の等価回路図、(b)は、その電流特性図。 (a)は、0.1ms後の状態をシミュレーションした結果を示し、図4(b)は、0.35ms後の状態をシミュレーションした結果を示す流れ解析図。 (a)から(b)に順を追って示す本発明の点火装置から噴射される火炎核の成長の様子を示す模式図。 本発明の効果を示し、(a)は、本発明に係る点火装置のプラズマ噴射時の要部断面図、(b)は、本発明に係る点火装置における火炎核の成長過程を示す模式図。 (a)は、比較例として示す従来の点火装置のプラズマ噴射時の要部断面図、(b)は、従来の点火装置における火炎核の成長過程を示す模式図。 本発明の燃焼変動に与える効果を比較例と共に示す特性図。 本発明のリーン限界空燃比に与える効果を比較例と共に示す特性図。 本発明の着火性に対する効果を比較例と共に示す特性図。 本発明の要求エネルギに対する効果を比較例と共に示す特性図。 本発明の耐久性向上に対する効果を示し、投入エネルギに対する電極消耗量の変化を示す特性図。 本発明の点火装置における壁面間距離の最適条件を比較例と共に示す特性図。 本発明の点火装置における壁面高さに対する効果を比較例と共に示す特性図。 本発明のアスペクト比に対する効果を比較例と共に示す特性図。 (a)は、本発明に係る点火プラグの要部断面図並びにその下面図、(b)、(c)は、本発明に係る回転付与機構の変形例を示す要部断面図並びにその下面図。 (a)は、本発明に係る点火プラグ10cの要部断面図、(b)は、0.35ms経過したときの流れ解析図、(c)は、本図(b)中A部の拡大図。 (a)は、本発明に係る点火プラグ10の要部断面図、(b)は、0.35ms経過したときの流れ解析図、(c)は、本図(b)中A部の拡大図。 (a)は、参考例における点火プラグ10dの要部断面図、(b)は、本参考例における問題点を示す要部断面図。 (a)は、他の参考例における点火プラグ10eの要部断面図、(b)は、さらに他の参考例における点火プラグ10fの要部断面図。 (a)は、本発明の参考例における点火プラグ10gの要部断面図、(b)は、本発明実施形態における点火プラグ10hの要部断面図、(c)は、本発明の他の実施形態における点火プラグ10iの要部断面図。
符号の説明
1 点火装置
10 点火プラグ
110 中心電極
120 絶縁体
130 接地電極
131 第1の開口部
132 第2の開口部
133 周壁面
140 放電空間
141 回転付与空間
φD 放電空間内径(絶縁体内周壁内径)
第2の開口部壁面間距離
放電空間長さ
第2の開口部長さ(回転付与空間長さ)
20 放電用電源
30 プラズマエネルギ供給用電源
40 内燃機関
400 機関燃焼室

Claims (3)

  1. 長軸状の中心電極と、該中心電極を覆いつつ、その下端面よりも下方に伸びる略筒状に形成した絶縁体と、該絶縁体を覆いつつ、該絶縁体の開口部に連通する接地電極開口部を設けた接地電極とによって放電空間を区画し、
    該放電空間に、放電用電源からの高電圧の印加とプラズマエネルギ供給用電源からの大電流の供給とを行って、該放電空間内の気体を高温・高圧のプラズマ状態となして、機関燃焼室内に噴射して該機関の点火を行う点火装置において、
    上記放電空間から噴出する高温・高圧状態の気体の流れに、該気流の外周から中心に向かう回転力を付与する回転付与機構として、
    上記接地電極開口部を上記絶縁体の下端開口部と面一に連通せしめて第1の開口部とし、
    その先端側に上記第1の開口部を囲む略筒状の周壁面によって区画された回転付与空間を有する第2の開口部を設け、
    上記第1の開口部の開口径をφDとし、上記第2の開口部の対向する壁面間の距離をDとしたときに、DとDとが下記式1の関係を満たすように設定すると共に、
    上記第2の開口部の内周壁面の一部を外側に向かって略環状に窪ませた凹面状に設けたことを特徴とする点火装置。
    1.0×D<D<4.5×D・・・式1
  2. 上記放電空間を形成する上記中心電極下端面から上記接地電極開口部の内周壁上端縁に至る上記絶縁体内周壁の長さをH とし、上記絶縁体内周壁の内径をφD としたときに、H とD とが下記式3の関係を満たす請求項1に記載の点火装置。
    /D ≧1.5・・・式3
  3. 上記放電用電源からの1回の高電圧の印加に対して、上記プラズマエネルギ発生用電源からの大電流の供給は、パルス電流によって複数回に分割して供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の点火装置。
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