JP2010214516A - 軸受け装置、軸受け装置の製造システム及び軸受け装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外側支持部材の内周面と直径が同一で内側支持部材の軸線方向における回転部材の一端側から中間部までを支持する内周面を有する支持手段を、内側支持部材と同一軸線を有するように配置する治具取付け工程(S1)と、内側支持部材を軸線を中心に回転させながら、内側支持部材の軸線に交差する方向から内側支持部材の外周面と支持手段の内周面との間に回転部材を組込む回転部材組込み工程(S2)と、外側支持部材を内側支持部材の軸線方向における回転部材の他端側から中間部まで回転部材に組付ける外側部材初期組付け工程(S3)と、支持手段を分割して取外す治具取外し工程(S4)と、内側支持部材の軸線方向における回転部材の全ての長さにわたり外側支持部材を回転部材に組付ける外側部材終期組付け工程(S5)とを有する。
【選択図】図7
Description
また、ニードルベアリングの製造を機械により自動的に行うことが困難であるため、手作業によりニードルの組付作業等が行われている。
また、手作業によりニードルベアリングの製造を行うと、生産効率が低くなったりヒューマンエラーが発生しやすくなっていた。
また、本発明の軸受け装置の製造方法は、所定の軸線を有する内側支持部材、該内側支持部材の外周面上に該内側支持部材の周方向に回転可能に複数配置される回転部材、複数の該回転部材を外側から支持する円筒状の外側支持部材を少なくとも備える軸受け装置を組立てる軸受け装置の製造方法であって、前記外側支持部材の内周面と直径が同一であって、前記内側支持部材の軸線方向における複数の前記回転部材の一端側から中間部までを支持する内周面を有する支持手段を、前記内側支持部材と同一軸線を有するように配置する治具取付け工程と、前記内側支持部材を該内側支持部材の軸線を中心に回転させながら、前記内側支持部材の軸線に交差する方向から、前記支持手段に設けられたシュート部を通って前記内側支持部材の外周面と前記支持手段の内周面との間に複数の前記回転部材を前記内側支持部材の周方向に回転可能に組込む回転部材組込み工程と、前記外側支持部材を、前記内側支持部材の軸線方向における複数の前記回転部材の他端側から中間部まで前記内側支持部材の軸線方向に沿って複数の前記回転部材に組付ける外側部材初期組付け工程と、前記内側支持部材及び複数の前記回転部材から前記支持手段を分割して取外す治具取外し工程と、前記内側支持部材の軸線方向における複数の前記回転部材の全ての長さにわたり前記外側支持部材を複数の前記回転部材に組付ける外側部材終期組付け工程とを有することを特徴としている。
続いて、内側支持部材をその軸線を中心に回転させながら、内側支持部材の軸線に交差する方向から、支持手段に設けられたシュート部を通って内側支持部材の外周面と支持手段の内面との間に複数の回転部材を内側支持部材の周方向に回転可能に組込む。
内側支持部材にリテーナが組付けられていて、そのリテーナに回転部材が内側支持部材の軸線方向へ抜け落ちることを防止する形状が設けられている場合でも、内側支持部材の軸線に交差する方向から回転部材を組込むことで、その形状を避けながらリテーナの回転部材組込み用の孔部に回転部材を組付けることが可能となる。
続いて、内側支持部材及び複数の回転部材から支持手段を分割して取外す。内側支持部材の軸線方向における複数の回転部材の他端側から中間部まで外側支持部材が組付けられているので、支持手段を分割して取外しても、リテーナの有無によらず外側支持部材により複数の回転部材を支持することができる。
最後に、内側支持部材の軸線方向における複数の回転部材の全ての長さにわたり外側支持部材を複数の回転部材に組付ける。
こうして、リテーナの有無によらず軸受け装置を製造することが可能となる。
この発明によれば、リテーナの有無によらず軸受け装置を同じ製造方法により製造することができる。従って、リテーナの仕様が異なる軸受け装置のそれぞれの品質を安定させることが可能となる。
図1はカムフォロアの製造システムのブロック図、図2はカムフォロアの製造システムの制御に関するブロック図、図3は要部説明図である。
図1に示すように、このカムフォロアの製造システム1は、ニードル供給装置31に多数蓄えられたニードルから分離装置4及び計数装置6により一つのカムフォロアを組立てるのに必要な本数のニードルを組立装置5に供給するとともに、カムフォロアの製造システム1を操作する作業者がスタッドW1と外輪W3を1つずつ組立装置5に供給することにより、組立装置5で連続的にカムフォロアを製造するシステムである。
また図2に示すように、カムフォロアの製造システムは、駆動力を発生させる圧縮空気の圧力を切替える弁切替え部21と、各構成を制御する制御部22とを備えている。そして制御部22は、後述する第一端部回転モータ51cを制御するとともに、後述する各種シリンダを弁切替え部21により制御している。
なお、スタッドW1は特許請求の範囲の内側支持部材に、ニードルW2は回転部材に、外輪W3は外側支持部材にそれぞれ相当する。また、本実施形態では、まず初めにリテーナを用いないカムフォロアWを製造する場合について説明する。
第二の搬送方向E1及び第二の上流方向E2は、第一の搬送方向D1に直交する方向に設定されている。また、通常の使用時においては、上方支持面42a及び後述する下方支持面61aは水平方向に沿って配置され、第一の搬送方向D1、上方支持面42a及び後述する下方支持面61aは水平方向に平行な方向となる。
また、上方支持台42の供給位置P2には、下方支持面61aまで下がる段部42bが設けられている。
分離ロッド41には、ニードルW2を第二の搬送方向E1に押圧する押圧面41aと、ニードルW2が押圧面41aから離れるのを防止する鉤部41aが設けられている。そして、待機位置P1に供給されたニードルW2は、搬送シリンダ43により第二の搬送方向E1に移動する分離ロッド41に設けられた押圧面41aと鉤部41aに囲まれて供給位置P2まで確実に搬送され、供給位置P2に設けられた段部42bで下方支持面61aに落ちる。この時にニードルW2は、分離ロッド41から外れて計数装置6に供給される。
下方支持台61には、ニードルW2を第二の搬送方向E1に案内する第二の搬送方向E1に延在するとともに、第一の搬送方向D1に所定の間隔をおいて平行に配置された一対の側壁61bが設けられている。また本実施形態では、上方支持台42と下方支持台61を別の構成とし隣り合うように配置したが、上方支持台42と下方支持台61を一体の構成としてもよい。
分離ロッド41でニードルW2を供給位置P2に搬送する時には、先に供給位置P2に搬送されたニードルW2を第二の搬送方向E1に押しながら搬送している。重り62は、分離ロッド41で第二の搬送方向E1に押される下方支持面61a上のニードルW2を第二の上流方向E2に寄せるために、下方支持面61a上のニードルW2の第二の搬送方向E1側に配置される。そして、分離ロッド41が先に供給位置P2に搬送されたニードルW2を第二の搬送方向E1に押すたびに、重り62も複数のニードルW2と一体となって第二の搬送方向E1に移動する。
エレベータ64には第二の搬送方向E1に貫通する計数孔64aが設けられていて、この計数孔64aの中に一つのカムフォロアWを組立てるのに必要な所定本数、例えば15本のニードルW2が収容可能なように寸法が設定されている。
エレベータ64は、エレベータ駆動シリンダ65により、図3に示す下降端位置Q1から上昇端位置Q2までの範囲を鉛直方向Fに往復移動する。エレベータ64が上昇端位置Q2に配置されている時には、付勢プレート63は第二の搬送方向E1に移動しながら計数孔64a内にニードルW2を供給する。
一方、エレベータ駆動シリンダ65によりエレベータ64が上昇端位置Q2から移動した時には、エレベータ64の壁部64bにより付勢プレート63は第二の搬送方向E1に移動することができず、停止している。
図3及び図5に示すように、組立装置5は、スタッドW1を軸線C1を中心に回転させる回転手段51と、スタッドW1と所定の間隔を隔てて配置されるセット治具52と、セット治具52を分割及び結合させる治具移動手段53と、ニードルW2を組込む回転部材組込み手段54と、外輪W3を組付ける外輪組付け手段55と、回転手段51、治具移動手段53及び外輪組付け手段55を固定する組立部ベース56を有する。
なお、セット治具52は特許請求の範囲の支持手段に、外輪組付け手段は外側部材組付け手段にそれぞれ相当する。
なお、第一端部回転モータ51c及びベアリング51fも組立部ベース56に固定され、第二端部駆動シリンダ51bは図示しない支持手段により支持されている。
また、第二治具52bにはニードルW2を組込むシュート部52cが設けられている。
治具移動手段53は、鉛直方向Fに延在する図示しない直動ガイドに沿って第一治具52a及び第二治具52bを往復移動させる第一治具シリンダ53a及び第二治具シリンダ53bを備えている。そして、第一治具シリンダ53a及び第二治具シリンダ53bにより、第一治具52a及び第二治具52は分割及び結合が可能となっている。
エレベータ64が下降端位置Q1に配置された時に、外輪治具駆動シリンダ54bにより組込み棒54aを第二の搬送方向E1に移動させることで、計数孔64a内のニードルW2をシュート部52cを通ってセット治具52内の、スタッドW1の外周面W5と第一治具52a及び第二治具52の内周面52d、52eとの間に組込むことができる。
なお、カムフォロアの製造システムの組立装置で行われる工程以外の工程は、既に説明を行った、又は既存のカムフォロアの製造システムと同様の構成なので説明を省略する。
また、カムフォロアの製造方法の各工程が開始される前には、エレベータ64に設けられた計数孔64aには所定本数のニードルW2が収容され、エレベータ64は下降端位置Q1に配置されている。
そして作業者は、制御部22に命令して、弁切替え部21により第二端部駆動シリンダ51bを駆動させて、第二端部支持具51dを第一の上流方向D2に移動させることにより、スタッドW1を第一端部支持具51aと第二端部支持具51dで挟んで支持させ、ステップS2に移行する。
以上の工程により、組立装置5におけるリテーナを用いないカムフォロアWの組立が完成する。
そして、本実施形態のカムフォロアの製造システム1でリテーナW4を用いたカムフォロアW11を組立てる時の工程は、上記のリテーナW4を用いたカムフォロアW1を組立てる時の工程と以下の二つの工程のみ異なる。
第一に、治具取付け工程(ステップS1)において、リテーナW4を用いないカムフォロアW1を組立てる時は、作業者は、第一治具52aの内周面52d及び第二治具52bの内周面52eの共通の軸線軸線C2と、スタッドW1の軸線C1が同一軸線を有するように配置した。これに対し、リテーナW4を用いたカムフォロアW11を組立てる時は、作業者は、リテーナW4をスタッドW1に組付けた状態で、上記の共通の軸線軸線C2とスタッドW1の軸線C1が同一軸線を有するように配置する。
また、外側部材初期組付け工程(ステップS3)において、外輪W3をスタッドW1の軸線C1方向に沿って移動させ、スタッドW1の軸線C1方向における複数のニードルW2の他端G3側から中間部G2まで外輪W3を複数のニードルW2に組付ける。
セット治具52の内周面52d、52eは外輪W3の内周面W6と同一の直径を有しているとともに、スタッドW1の軸線C1方向における複数のニードルW2の一端G1側から中間部G2までを支持する。従って、リテーナW4の有無によらず複数のニードルW2をセット治具52で押えながら、スタッドW1の軸線C1方向における複数のニードルW2の他端G3側から中間部G2まで外輪W3を複数のニードルW2に組付けることができる。
例えば、上記実施形態では、カムフォロアの製造システム1を操作する作業者が、第一治具シリンダ53aの内周面52d及び第二治具52bの内周面52eの共通の軸線軸線C2と、スタッドW1の軸線C1が同一軸線を有するように配置した。また、作業者は、外輪W3を第一端部支持具51aの外周面に、外輪W3が第一の搬送方向D1に移動しない程度に係止させた。
しかし、上記の作業を制御部22の命令のもとに自動に行うスタッド供給装置及び外輪供給装置を新たに備えてもよい。
51 回転手段
52 セット治具(支持手段)
52d 第一治具の内周面
52e 第二治具の内周面
53 治具移動手段
54 回転部材組込み手段
55 外輪組付け手段(外側部材組付け手段)
C1 スタッドの軸線(内側支持部材の軸線)
G1 複数のニードルの一端(複数の回転部材の一端)
G2 複数のニードルの中間部(複数の回転部材の中間部)
G3 複数のニードルの他端(複数の回転部材の他端)
W カムフォロア(軸受け装置)
W2 ニードル(回転部材)
W3 外輪(外側支持部材)
W5 スタッドの外周面(内側支持部材の外周面)
W6 外輪の内周面(外側支持部材の内周面)
Claims (3)
- 所定の軸線を有する内側支持部材、
該内側支持部材の外周面上に該内側支持部材の周方向に回転可能に複数配置される回転部材、
複数の該回転部材を外側から支持する円筒状の外側支持部材を少なくとも備える軸受け装置を組立てる軸受け装置の製造方法であって、
前記外側支持部材の内周面と直径が同一であって、前記内側支持部材の軸線方向における複数の前記回転部材の一端側から中間部までを支持する内周面を有する支持手段を、前記内側支持部材と同一軸線を有するように配置する治具取付け工程と、
前記内側支持部材を該内側支持部材の軸線を中心に回転させながら、前記内側支持部材の軸線に交差する方向から、前記支持手段に設けられたシュート部を通って前記内側支持部材の外周面と前記支持手段の内周面との間に複数の前記回転部材を前記内側支持部材の周方向に回転可能に組込む回転部材組込み工程と、
前記外側支持部材を、前記内側支持部材の軸線方向における複数の前記回転部材の他端側から中間部まで前記内側支持部材の軸線方向に沿って複数の前記回転部材に組付ける外側部材初期組付け工程と、
前記内側支持部材及び複数の前記回転部材から前記支持手段を分割して取外す治具取外し工程と、
前記内側支持部材の軸線方向における複数の前記回転部材の全ての長さにわたり前記外側支持部材を複数の前記回転部材に組付ける外側部材終期組付け工程と
を有することを特徴とする軸受け装置の製造方法。 - 所定の軸線を有する内側支持部材、
該内側支持部材の外周面上に該内側支持部材の周方向に回転可能に複数配置される回転部材、
複数の該回転部材を外側から支持する円筒状の外側支持部材を少なくとも備える軸受け装置を製造する軸受け装置の製造システムであって、
前記内側支持部材を該内側支持部材の軸線を中心に回転させる回転手段と、
前記外側支持部材の内周面と直径が同一であって前記内側支持部材の軸線方向における複数の前記回転部材の一端側から中間部までを支持する内周面を有し、分割及び結合が可能な支持手段と、
該支持手段を分割及び結合させる治具移動手段と、
前記内側支持部材の軸線に交差する方向から、前記支持手段に設けられたシュート部を通って前記内側支持部材の外周面と前記支持手段の内周面との間に複数の前記回転部材を前記内側支持部材の周方向に回転可能に組込む回転部材組込み手段と、
前記外側支持部材を、前記内側支持部材の軸線方向における複数の前記回転部材の他端側から前記内側支持部材の軸線方向に沿って組付ける外側部材組付け手段と
を備えることを特徴とする軸受け装置の製造システム。 - 請求項1に記載の軸受け装置の製造方法により製造されたことを特徴とする軸受け装置。
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