JP2010209391A - ニッケルめっき材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐酸性(耐食性)に優れたニッケルめっき材を簡易且つ安価に製造することができる、ニッケルめっき材の製造方法を提供する。
【解決手段】ニッケルめっき液を使用して電気めっきを行うことによりニッケルめっき皮膜を金属素材上に形成する工程(ニッケルめっき皮膜形成工程)と、大気雰囲気のような酸素を含む雰囲気中において、ニッケルめっき皮膜の表面に酸溶液をシャワー状に注ぎかける工程(酸処理工程)とを、それぞれ複数回繰り返した後、金属素材上に形成されたニッケルめっき皮膜を水洗し、乾燥して、ニッケルめっき材を得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、ニッケルめっき材の製造方法に関し、特に、素材上にニッケルめっき皮膜が形成されたニッケルめっき材の製造方法に関する。
従来、金属部材の表面にニッケルめっきが施されたニッケルめっき材は、プリント配線基板、電池容器、電池用端子などの材料として広く使用されているが、その用途によって、耐酸性(耐食性)が求められる場合がある。
ニッケルめっき材の耐酸性(耐食性)を向上させる方法として、クロム酸系表面処理剤でニッケルめっき材を処理して、クロム化合物を含む保護膜をニッケルめっき皮膜の表面に形成する方法(例えば、特許文献1〜3参照)や、モリブデン化合物などの複数の化合物を含む表面処理剤でニッケルめっき材を処理して、クロム化合物を含む保護膜と同等の耐食性および耐変色性を有する保護膜をニッケルめっき皮膜の表面に形成する方法(例えば、特許文献4参照)が提案されている。
特開2005−330502号公報(段落番号0010−0016) 特開昭57−35697号公報(第1−2頁) 特開昭57−35698号公報(第1−2頁) 特開2005−146411号公報(段落番号0006−0008)
しかし、クロム化合物などを含む保護膜をニッケルめっき皮膜の表面に形成する方法では、ニッケルめっき皮膜を形成した後に保護膜を形成する処理が必要であり、ニッケルめっき材の製造コストが高くなる。また、保護膜の材料に有害物質が含まれる場合には、徐害や安全対策などを行う必要があり、ニッケルめっき材の製造コストが高くなる。さらに、ニッケルめっき皮膜の表面に保護膜を形成することにより、ニッケルめっき材の表面の濡れ性が損なわれる場合がある。
したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、耐酸性(耐食性)に優れたニッケルめっき材を簡易且つ安価に製造することができる、ニッケルめっき材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、ニッケルめっき液を使用して電気めっきを行うことにより、ニッケルめっき皮膜を素材上に形成した後に、酸素を含む雰囲気中において、ニッケルめっき皮膜の表面に酸溶液を注ぎかけることにより、耐酸性(耐食性)に優れたニッケルめっき材を簡易且つ安価に製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によるニッケルめっき材の製造方法は、ニッケルめっき液を使用して電気めっきを行うことにより、ニッケルめっき皮膜を素材上に形成する工程と、酸素を含む雰囲気中において、ニッケルめっき皮膜の表面に酸溶液を注ぎかける工程とを備えたことを特徴とする。このニッケルめっき材の製造方法において、ニッケルめっき皮膜を素材上に形成する工程と、ニッケルめっき皮膜の表面に酸溶液を注ぎかける工程とを、それぞれ複数回行うのが好ましい。また、酸素を含む雰囲気が大気雰囲気であるのが好ましく、酸溶液がニッケルめっき液であるのが好ましく、酸溶液をシャワー状に注ぎかけるのが好ましい。
本発明によれば、ニッケルめっき液を使用して電気めっきを行うことにより、ニッケルめっき皮膜を素材上に形成した後に、酸素を含む雰囲気中において、ニッケルめっき皮膜の表面に酸溶液を注ぎかけることにより、耐酸性(耐食性)に優れたニッケルめっき材を簡易且つ安価に製造することができる。
本発明によるニッケルめっき材の製造方法の実施の形態では、ニッケルめっき液を使用して電気めっきを行うことによりニッケルめっき皮膜を素材上に形成する工程(ニッケルめっき皮膜形成工程)と、大気雰囲気のような酸素を含む雰囲気中において、ニッケルめっき皮膜の表面に酸溶液をシャワー状に注ぎかける工程(酸処理工程)とを、それぞれ複数回繰り返した後、素材上に形成されたニッケルめっき皮膜を水洗し、乾燥して、ニッケルめっき材を得る。
ニッケルめっき皮膜を形成する素材(母材)は、一般に電気電子部材などに使用される金属素材であればよく、銅や銅合金の素材などの電気が導通する素材を使用することができる。
電気めっきによりニッケルめっき皮膜を素材上に形成する前に、一般的な前処理として、アルカリ脱脂、水洗、酸洗浄および水洗を順次行うのが好ましい。このような前処理により、ニッケルめっき皮膜と素材との間の金属結合性(金属間結合力)を向上させることができる。
ニッケルめっき液としては、一般的なスルファミン浴、ワット浴、硫酸浴などを使用することができ、特別な添加物を使用する必要はない。
電気めっきにおける電流密度は、3〜20A/dmであるのが好ましく、5〜10A/dmがあるのがさらに好ましい。電流密度が3A/dmより低いと、生産性が悪いため、工業的な使用に適さず、20A/dmを超えると、めっき焼けが生じて、剥離などの問題が生じる。
酸溶液として、電気めっきに使用したニッケルめっき液などの酸性水溶液を使用することができる。電気めっきに使用したニッケルめっき液をそのまま使用することにより、酸性水溶液を別途用意する必要がなくなり、非常に簡素な設備により低コストで耐酸性(耐食性)に優れたニッケルめっき材を製造することができる。
ニッケルめっき皮膜の表面に酸溶液をシャワー状に注ぎかける酸処理は、空気などの酸素を含む雰囲気中で行う。この酸処理により、クロム化合物を含む保護膜をニッケルめっき皮膜の表面に形成しなくても、ニッケルめっき皮膜の耐酸性(耐食性)を向上させることができる。また、ニッケルめっき皮膜形成工程と酸処理工程とを複数回繰り返すことにより、ニッケルめっき皮膜の耐酸性(耐食性)をさらに向上させることができる。
このように、酸素が存在する雰囲気中で酸処理を行うと、表面のニッケルめっき皮膜の表面の一部が酸溶液に溶解する反応が促進される。この溶解は、ニッケルめっき皮膜の表面の微細な凹凸の凸部や、結晶方位などによって酸溶液に溶解し易い部分から優先的に進むと考えられる。また、ニッケルめっき皮膜形成工程と酸処理工程とをそれぞれ複数回繰り返すことにより、最終的に得られるニッケルめっき皮膜中に、結晶方位などにより酸に溶解し易い部分が少なくなると考えられる。最終的に得られるニッケルめっき皮膜は、酸処理を行わない場合と比べて、表面粗さが小さく、平滑な表面になっている。
なお、酸素が存在する雰囲気中において酸溶液を注ぎかける酸処理の代わりに、ニッケルめっき皮膜が形成された素材を酸溶液やアルカリ溶液中に浸漬しても、十分な耐酸性(耐食性)のニッケルめっき材を得ることができない。
以下、本発明によるニッケルめっき材の製造方法の実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
まず、厚さ0.2mmで50mm角の大きさの銅合金素材(C1020R材)に、一般的な電析の前処理として、アルカリ脱脂、水洗、酸洗浄および水洗を順次を行った。
次に、495g/Lのスルファミン酸ニッケルと、20g/Lの塩化ニッケルと、35g/Lのホウ酸を含有する水溶液からなるめっき液(pH3.9)を使用する一般的なスルファミン浴中に、上記の前処理を行った銅合金素材を入れ、めっき液温度50℃、電流密度6A/dmで電気めっきを(1回当りの電気めっき時間として)96秒間行って、銅合金素材上にニッケルめっき皮膜を形成した。
次に、ニッケルめっき皮膜を形成した銅合金素材を浴中から取り出し、大気中(温度25℃)において、ニッケルめっき皮膜の表面に上記のめっき液を1L/分の流量でシャワー状に注ぎかけて酸処理を(1回当りの酸処理時間として)5秒間行った。
次に、上記の酸処理を行った銅合金素材を再び浴中に入れ、上記の電気めっきを96秒間行って、さらにニッケルめっき皮膜を形成した後、このニッケルめっき皮膜を形成した銅合金素材を浴中から取り出し、上記の酸処理を5秒間行った。このようにして、上記の96秒間の電気めっきと5秒間の酸処理をそれぞれ6回ずつ繰り返した。
次に、銅合金素材上に形成されたニッケルめっき皮膜を水洗した後、乾燥して、ニッケルめっき材を得た。
得られたニッケルめっき材のニッケルめっき皮膜の厚さと表面粗さを求めた。ニッケルめっき皮膜の厚さは、蛍光X線膜厚計(SIIナノテクノロジー社製の蛍光X線膜厚計SFT3200)により測定した。ニッケルめっき材の表面粗さについては、超深度表面形状測定顕微鏡(株式会社キーエンス製のVK−8500)を使用して、倍率2000倍、測定エリア0.15mm×0.11mmで測定した結果から、JIS B0601に基づいて表面粗さを示すパラメータである算術平均粗さRa、最大高さRy、十点平均粗さRzを算出した。その結果、ニッケルめっき皮膜の厚さは1.2μm、算術平均粗さRaは0.1μm、最大高さRyは2.1μm、十点平均粗さRzは1.4μmであった。
また、得られたニッケルめっき材を10質量%の硝酸水溶液(23℃)に入れ、マグネチックスターラーの回転数を300rpmにして攪拌しながら300秒浸漬させた後、外観の変色を肉眼で観察するとともに、ニッケルめっき皮膜の硝酸への溶解による厚さの減少量を蛍光X線膜厚計(SIIナノテクノロジー社製の蛍光X線膜厚計SFT3200)により測定した。その結果、外観の変色はなく、ニッケルめっき皮膜の厚さの減少量は0.2μmであった。なお、ニッケルめっき皮膜の厚さの減少量が0.4μm以下であれば、耐酸性(耐食性)に優れているといえる。
[実施例2]
1回当りの電気めっき時間を200秒にした以外は、実施例1と同様の方法により、ニッケルめっき材を得た後、ニッケルめっき皮膜の厚さ、算術平均粗さRa、最大高さRy、十点平均粗さRzを求めた。その結果、ニッケルめっき皮膜の厚さは2.5μm、算術平均粗さRaは0.2μm、最大高さRyは2.1μm、十点平均粗さRzは1.6μmであった。また、実施例1と同様の方法により、外観の変色を肉眼で観察するとともに、ニッケルめっき皮膜の硝酸への溶解による厚さの減少量を測定した。その結果、外観の変色はなく、ニッケルめっき皮膜の厚さの減少量は0.2μmであった。
[実施例3]
1回当りの電気めっき時間を400秒にした以外は、実施例1と同様の方法により、ニッケルめっき材を得た後、ニッケルめっき皮膜の厚さ、算術平均粗さRa、最大高さRy、十点平均粗さRzを求めた。その結果、ニッケルめっき皮膜の厚さは5μm、算術平均粗さRaは0.2μm、最大高さRyは2.1μm、十点平均粗さRzは1.6μmであった。また、実施例1と同様の方法により、外観の変色を肉眼で観察するとともに、ニッケルめっき皮膜の硝酸への溶解による厚さの減少量を測定した。その結果、外観の変色はなく、ニッケルめっき皮膜の厚さの減少量は0.2μmであった。
[比較例1]
電流密度を10A/dmとし、めっき液による酸処理の代わりに純水をシャワー状に注ぎかけた以外は、実施例1と同様の方法により、ニッケルめっき材を得た後、ニッケルめっき皮膜の厚さ、算術平均粗さRa、最大高さRy、十点平均粗さRzを求めた。その結果、ニッケルめっき皮膜の厚さは2.5μm、算術平均粗さRaは0.1μm、最大高さRyは4.1μm、十点平均粗さRzは3.2μmであった。また、実施例1と同様の方法により、外観の変色を肉眼で観察するとともに、ニッケルめっき皮膜の硝酸への溶解による厚さの減少量を測定した。その結果、外観の変色があり、ニッケルめっき皮膜の厚さの減少量は0.9μmであった。
[比較例2]
電流密度を10A/dmとし、めっき液をシャワー状に5秒間注ぎかける酸処理の代わりに、強アルカリ水溶液(50g/LのNaOH水溶液)に5秒間浸漬させた以外は、実施例1と同様の方法により、ニッケルめっき材を得た後、ニッケルめっき皮膜の厚さ、算術平均粗さRa、最大高さRy、十点平均粗さRzを求めた。その結果、ニッケルめっき皮膜の厚さは2.5μm、算術平均粗さRaは0.1μm、最大高さRyは2.5μm、十点平均粗さRzは2.0μmであった。また、実施例1と同様の方法により、外観の変色を肉眼で観察するとともに、ニッケルめっき皮膜の硝酸への溶解による厚さの減少量を測定した。その結果、外観の変色があり、ニッケルめっき皮膜の厚さの減少量は0.9μmであった。
[比較例3]
めっき液による酸処理の代わりに純水をシャワー状に注ぎかけた以外は、実施例1と同様の方法により、ニッケルめっき材を得た後、ニッケルめっき皮膜の厚さ、算術平均粗さRa、最大高さRy、十点平均粗さRzを求めた。その結果、ニッケルめっき皮膜の厚さは1.2μm、算術平均粗さRaは0.2μm、最大高さRyは2.3μm、十点平均粗さRzは1.9μmであった。また、実施例1と同様の方法により、外観の変色を肉眼で観察するとともに、ニッケルめっき皮膜の硝酸への溶解による厚さの減少量を測定した。その結果、外観の変色はなかったが、ニッケルめっき皮膜の厚さの減少量は1.0μmであった。
[比較例4]
めっき液による酸処理の代わりに純水をシャワー状に注ぎかけた以外は、実施例2と同様の方法により、ニッケルめっき材を得た後、ニッケルめっき皮膜の厚さ、算術平均粗さRa、最大高さRy、十点平均粗さRzを求めた。その結果、ニッケルめっき皮膜の厚さは2.5μm、算術平均粗さRaは0.2μm、最大高さRyは2.8μm、十点平均粗さRzは2.1μmであった。また、実施例1と同様の方法により、外観の変色を肉眼で観察するとともに、ニッケルめっき皮膜の硝酸への溶解による厚さの減少量を測定した。その結果、外観の変色はなかったが、ニッケルめっき皮膜の厚さの減少量は1.0μmであった。
[比較例5]
めっき液による酸処理の代わりに純水をシャワー状に注ぎかけた以外は、実施例3と同様の方法により、ニッケルめっき材を得た後、ニッケルめっき皮膜の厚さ、算術平均粗さRa、最大高さRy、十点平均粗さRzを求めた。その結果、ニッケルめっき皮膜の厚さは5μm、算術平均粗さRaは0.2μm、最大高さRyは2.6μm、十点平均粗さRzは1.8μmであった。また、実施例1と同様の方法により、外観の変色を肉眼で観察するとともに、ニッケルめっき皮膜の硝酸への溶解による厚さの減少量を測定した。その結果、外観の変色はなかったが、ニッケルめっき皮膜の厚さの減少量は1.0μmであった。
[比較例6]
電流密度を10A/dmとし、めっき液をシャワー状に注ぎかける酸処理の代わりに、めっき液中5秒間通電を停止することにより、ニッケルめっき皮膜をめっき液に浸漬する酸処理を行った以外は、実施例2と同様の方法により、ニッケルめっき材を得た後、ニッケルめっき皮膜の厚さ、算術平均粗さRa、最大高さRy、十点平均粗さRzを求めた。その結果、ニッケルめっき皮膜の厚さは2.5μm、算術平均粗さRaは0.2μm、最大高さRyは2.7μm、十点平均粗さRzは2.3μmであった。また、実施例1と同様の方法により、外観の変色を肉眼で観察するとともに、ニッケルめっき皮膜の硝酸への溶解による厚さの減少量を測定した。その結果、外観の変色があり、ニッケルめっき皮膜の厚さの減少量は1.0μmであった。
[比較例7]
電流密度を6A/dmとした以外は、比較例6と同様の方法により、ニッケルめっき材を得た後、ニッケルめっき皮膜の厚さ、算術平均粗さRa、最大高さRy、十点平均粗さRzを求めた。その結果、ニッケルめっき皮膜の厚さは2.5μm、算術平均粗さRaは0.2μm、最大高さRyは2.6μm、十点平均粗さRzは2.1μmであった。また、実施例1と同様の方法により、外観の変色を肉眼で観察するとともに、ニッケルめっき皮膜の硝酸への溶解による厚さの減少量を測定した。その結果、外観の変色はなかったが、ニッケルめっき皮膜の厚さの減少量は0.5μmであった。
これらの実施例および比較例におけるニッケルめっき材の製造条件および特性をそれぞれ表1および表2に示す。
Figure 2010209391
Figure 2010209391
なお、各々の実施例および比較例で得られたニッケルめっき材の表面を走査電子顕微鏡(SEM)により5000倍で観察したところ、実施例1〜3、比較例3〜5および7では、1〜3μm程度の結晶粒が全面に認められ、比較例1、2および6では、0.5〜1μm程度の結晶粒が全面に認められた。
また、各々の実施例および比較例で得られたニッケルめっき材の表面をESCA(化学分析用電子分光法)で分析したところ、定性分析では、Ni、O、Cの元素が検出された。また、Niのピークをピーク分離することにより、表面近傍のニッケル、ニッケル水酸化物、ニッケル酸化物の比率を調べたが、それぞれの実施例および比較例の間で大きな差は認められなかった。

Claims (5)

  1. ニッケルめっき液を使用して電気めっきを行うことにより、ニッケルめっき皮膜を素材上に形成する工程と、酸素を含む雰囲気中において、ニッケルめっき皮膜の表面に酸溶液を注ぎかける工程とを備えたことを特徴とする、ニッケルめっき材の製造方法。
  2. 前記ニッケルめっき皮膜を素材上に形成する工程と、前記ニッケルめっき皮膜の表面に酸溶液を注ぎかける工程とを、それぞれ複数回行うことを特徴とする、請求項1に記載のニッケルめっき材の製造方法。
  3. 前記酸素を含む雰囲気が大気雰囲気であることを特徴とする、請求項1または2に記載のニッケルめっき材の製造方法。
  4. 前記酸溶液が前記ニッケルめっき液であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載のニッケルめっき材の製造方法。
  5. 前記酸溶液をシャワー状に注ぎかけることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載のニッケルめっき材の製造方法。
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