JP2010205695A - 蓄電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】より高容量化を図ると共に、安定性をより高めた蓄電デバイスを提供する。
【解決手段】本発明の蓄電デバイス10は、正極20と、負極16と、アニオンとカチオンとを含むイオン性液体36と、を備え、正極20及び負極16の少なくとも一方には層状グラファイト構造を有する炭素材料を備え、イオン性液体のアニオンとカチオンとがこの層状グラファイト構造を有する炭素材料にインターカレーションすることにより充放電を行う。この炭素材料は、層間隔が0.32nm〜0.36nmの範囲であることが好ましい。また、電解液は、イオン性液体のみからなるものとするのが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電デバイスに関する。
従来、蓄電デバイスとして、出力密度の高い蓄電デバイスとして電気二重層キャパシタが知られている。しかしながら、この電気二重層キャパシタは、エネルギー密度が小さく、長時間の放電が必要とされる用途では設置スペースが大きくなるなど、不向きであり、高エネルギ密度化(高容量化)が検討されるようになった。高容量化の代表的な方法として、比表面積の増大が考えられ、例えば、活性炭を種々の方法で処理することにより容量の増大化が図られた。しかしそれでも、一般的な二次電池、例えばニッケル水素電池や蓄電デバイスなどと比較するとまだ小さく、更なる改良が求められていた。
一方、このような蓄電デバイスとして、グラフェン層が発達した非多孔性電極と、プロピレンカーボネート(PC)の非水系溶媒に1mol/Lの濃度となるように電解質としてのテトラメチルアンモニウム−テトラフルオロボレート(N(CH34 +BF4 -)を溶解した電解液とを用い、電解質イオンを電極へインターカレーションさせて高容量化を図ったものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、黒鉛電極と、プロピレンカーボネート(PC)の非水系溶媒に0.8〜1.5mol/Lの濃度となるように電解質を溶解した電解液とを用い、電解質イオンを電極へインターカレーションさせて高容量化を図ったものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。これらの蓄電デバイスでは、充電時に所定の電圧を超えると、蓄電量の増加に対する電圧変化が小さくなる領域(プラトー領域とも称する)が出現する。このプラトー領域では、静電容量が大きいことを意味し、この領域を利用すれば大容量の蓄電が可能となる。
特開2002−25867号公報 特開2005−294780号公報
しかしながら、上述の特許文献1、2の蓄電デバイスでは、また、特許文献2の蓄電デバイスでは、インターカレーションの電圧が高いことから、電解液の分解が生じやすく、これを抑制しようとすると高電圧充電及び高容量の蓄電を行えないことがあった。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、より高容量化を図ると共に、安定性をより高めることができる蓄電デバイスを提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、層状グラファイト構造を有する炭素材料を正極及び負極の少なくとも一方に備え、イオン性液体を主成分とする電解液を用いると、より高容量化を図ると共に、安定性をより高めることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の蓄電デバイスは、
正極と、
負極と、
前記正極と負極との間に介在しアニオンとカチオンとを含むイオン性液体を主成分とする電解液と、を備え、
前記正極及び負極の少なくとも一方には層状グラファイト構造を有する炭素材料を備え、前記イオン性液体のアニオンとカチオンとが前記正極及び負極と少なくとも近接・離間して蓄電及び放電を行うものである。
本発明の蓄電デバイスは、より高容量化を図ると共に、安定性をより高めることができる。このような効果が得られる理由は明らかではないが、以下のように推測される。例えば、この蓄電デバイスでは、電解液はイオン性液体を主成分としている、即ち、非水系の溶媒などを用いない、又は非水系の溶媒などの含有量をより低減することにより、非水系溶媒の分解を抑制することができ、これに伴いより高電圧での蓄電が可能となるものと推察される。また、イオン性液体に含まれるイオンが層状グラファイト構造を有する炭素材料へインターカレートすることにより、蓄電量の増加に対する電圧変化が小さくなる領域(プラトー領域)が出現し、より高容量化を図ることができるものと推察される。
ここで、「イオン性液体」とは、100℃以下、より好ましくは60℃以下で液体である溶解塩をいうものとする。また、「主成分とする」とは、電解液のうち、70重量%以上を含むものとしてもよいし、より好ましくは、80重量%以上を含むものとするのが好ましく、90%以上を含むものとするのがより好ましく、95重量%以上を含むものとするのが更に好ましい。このとき、主成分以外の成分としては、例えば、非水系溶媒としてもよい。また、電解液は、イオン性液体のみからなるものとしてもよい。
蓄電デバイス10の一例の構成を表す構成図。 実施例1の充放電曲線。 実施例5の充放電曲線。 実施例6の充放電曲線。 実施例11の充放電曲線。 実施例13の充放電曲線。 比較例1の充放電曲線。
本発明の蓄電デバイスは、正極と、負極と、正極と負極との間に介在しアニオンとカチオンとを含むイオン性液体を主成分とする電解液と、を備えている。この蓄電デバイスは、正極及び負極の少なくとも一方には層状グラファイト構造を有する炭素材料を備え、イオン性液体のアニオンとカチオンとが正極及び負極と少なくとも近接・離間して蓄電及び放電を行うものである。本発明の蓄電デバイスの正極及び負極の少なくとも一方、即ち1以上の電極には、層状グラファイト構造を有する炭素材料を備えている。本発明の蓄電デバイスにおいて、特に限定されないが、層状グラファイト構造を有する炭素材料を、正極に備えているものとしてもよいし、負極に備えているものとしてもよいが、正極と負極とに備えているものとするのがより好ましい。こうすれば、充放電の容量をより高めることができる。また、この蓄電デバイスにおいて、正極と負極との少なくとも一方は、イオン性液体に含まれるイオンをインターカレーションすることにより蓄電するものが好ましく、例えば、正極がイオン性液体に含まれるアニオンをインターカレーションする、吸着・脱離する又は電気化学反応するもののうち1以上により蓄電・放電するものとしてもよいし、負極がイオン性液体に含まれるカチオンをインターカレーションする、吸着・脱離する又は電気化学反応するもののうち1以上により蓄電・放電するものとしてもよい。このとき、前記層状グラファイト構造を有する炭素材料がイオン性液体のイオンをインターカレーションするものとしてもよい。
本発明の蓄電デバイスにおいて、電極が備える層状グラファイト構造を有する炭素材料は、層間隔が0.320nm以上0.360nm以下であることが好ましく、0.335nm以上0.355nm以下であることがより好ましく、0.340nm以上0.354nm以下であることが更に好ましい。層間隔が0.320nm以上0.360nm以下であれば、イオン性液体に含まれるイオンをインターカレーションしやすい。なお、層間隔は、X線回折測定による主ピークの位置に基づいて算出するものとする。この炭素材料は、比表面積が100m2/g以下であることが好ましい。こうすれば、電極の蓄電での単位体積あたりの放電容量をより高めることができる。なお、比表面積は、窒素吸着のBET法で測定した結果をいう。また、この炭素材料は、例えば、黒鉛やヘキサベンゾコロネンを基本骨格とするもののうち1以上としてもよいが、このうち、ヘキサベンゾコロネンを基本骨格とするものが好ましい。こうすれば、上記層間隔の範囲としやすい。このヘキサベンゾコロネンを基本骨格とする炭素材料としては、炭素数が42個以上144個以下であることが好ましく、96個以下であることがより好ましい。炭素数が42個以上144個以下の範囲では、イオン性液体に含まれるイオンを挿入できるサイト数が減少してしまうのを抑制することができ、好ましい。こうした炭素材料としては、一般式(1)〜(7)で表されるいずれかのグラフェン化合物であることが好ましい。ここで、式中、R1〜R174は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、複素環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シアノ基、アシル基、パーフルオロアリール基及びパーフルオロアルキル基からなる群より選ばれるものである。なお、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、複素環基、アルコキシ基及びアリールオキシ基は、少なくとも1つの水素原子がハロゲン原子(特にフッ素原子)やシアノ基などの置換基で置換されているものも含むものとする。なお、ヘキサベンゾコロネンを基本骨格とする炭素材料とは、構造式中にヘキサベンゾコロネン部分を含んでいる化合物をいう。また、一般式(1)〜(7)のグラフェン化合物のうちR1〜R174を除いた部分の炭素数は、それぞれ42個、72個、60個、78個、54個、78個、114個である。
Figure 2010205695
ここで、ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。アルキル基としては、炭素数1〜6であることが好ましく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。このうち、ヘキシル基であることがより好ましい。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、スチリル基、シクロプロペニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基などが挙げられる。アルキニル基としては、エチニル基、プロパギル基、フェニルアセチニル基などが挙げられる。アリール基としては、例えばフェニル基、2,6−キシリル基、メシチル基、デュリル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基、トルイル基、アニシル基、フルオロフェニル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、フェナンスレニル基などが挙げられる。アラルキル基としては、エチニル基、プロパギル基、フェニルアセチニル基などが挙げられる。複素環基としては、例えばフリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、ベンゾチエニル基、キノリル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、tert−ブトキシ基などが挙げられる。アリールオキシ基としては、既に例示したアリール基が酸素原子に結合したものが挙げられる。アシル基としては、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、イソプロピオニル基、ブチリル基、ピバロイル基などが挙げられる。パーフルオロアリール基としては、例えばペンタフルオロフェニル基、ノナフルオロビフェニル基、ヘプタフルオロナフチル基などが挙げられる。パーフルオロアルキル基としては、例えばトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基などが挙げられる。
一般式(1)で表されるグラフェン化合物のうちR1〜R18がすべて水素原子のものは、例えば下記式に示す経路で合成することができる。すなわち、化合物(11)と化合物(12)とをモル比1:1でジフェニルエーテル等を溶媒として加熱することにより化合物(13)とし、その後ジクロロメタン等を溶媒として化合物(13)に塩化鉄のニトロメタン溶液を添加することにより、一般式(1)で表されるグラフェン化合物を得ることができる。なお、ここではR1〜R18がすべて水素原子の場合について例示したが、R1〜R18の一部又は全部がアルキル基等の場合には、R1〜R18に応じて化合物(11),(12)の置換基を適宜設定すればよい。
Figure 2010205695
一般式(2)で表されるグラフェン化合物のうちR19〜R44がすべて水素原子のものは、例えば下記式に示す経路で合成することができる。すなわち、化合物(21)と化合物(22)とをモル比1:2でジフェニルエーテル等を溶媒として加熱することにより化合物(23)とし、その後ジクロロメタン等を溶媒として化合物(23)に塩化鉄のニトロメタン溶液を添加することにより、一般式(2)で表されるグラフェン化合物を得ることができる。なお、ここではR19〜R44がすべて水素原子の場合について例示したが、R19〜R44の一部又は全部がアルキル基等の場合には、R19〜R44に応じて化合物(21),(22)の置換基を適宜設定すればよい。
Figure 2010205695
一般式(3)で表されるグラフェン化合物のうちR45〜R66がすべて水素原子のものは、例えば下記式に示す経路で合成することができる。すなわち、まず、化合物(31)と化合物(32)とをモル比1:1でジフェニルエーテル等を溶媒として加熱することにより化合物(33)とする。その後、化合物(33)をテトラブチルアンモニウムフッ化物と共にTHF等を溶媒として反応させることにより化合物(34)とする。そして、化合物(34)と化合物(32)とをモル比1:1でジフェニルエーテル等を溶媒として加熱することにより化合物(35)とし、その後ジクロロメタン等を溶媒として化合物(35)に塩化鉄のニトロメタン溶液を添加することにより、一般式(3)で表されるグラフェン化合物を得ることができる。なお、ここではR45〜R66がすべて水素原子の場合について例示したが、R45〜R66の一部又は全部がアルキル基等の場合には、R45〜R66に応じて化合物(31),(32)の置換基を適宜設定すればよい。
Figure 2010205695
なお、一般式(4)〜(7)で表されるグラフェン化合物についても、これらの経路に準じて合成することができる。
また、本発明の蓄電デバイスにおいて、電極は、例えば上記炭素材料と導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の正極材としたものを、集電体の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。導電材は、正極の電池性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば特に限定されず、例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などの黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウィスカ、ニードルコークス、炭素繊維、金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金など)などの1種又は2種以上を混合したものを用いることができる。これらの中で、導電材としては、電子伝導性及び塗工性の観点より、カーボンブラック及びアセチレンブラックが好ましい。結着材は、炭素材料粒子及び導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たすものであり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、或いはポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンマー(EPDM)、スルホン化EPDM、天然ブチルゴム(NBR)等を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。また、水系バインダーであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。炭素材料、導電材、結着材を分散させる溶剤としては、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどの有機溶剤を用いることができる。また、水に分散剤、増粘剤等を加え、SBRなどのラテックスで炭素材料をスラリー化してもよい。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどの多糖類を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。塗布方法としては、例えば、アプリケータロールなどのローラコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレイド方式、スピンコーティング、バーコータなどが挙げられ、これらのいずれかを用いて任意の厚さ・形状とすることができる。集電体としては、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、鉄、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラスなどのほか、接着性、導電性及び耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものなどを用いることができる。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。集電体の形状については、箔状、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の形成体などが挙げられる。
本発明の蓄電デバイスにおいて、上記層状グラファイト構造を有する炭素材料を含まない電極は、イオン性液体に含まれるイオンを吸着・脱離することにより蓄電・放電する吸着脱離材料を含んでいてもよいし、イオン性液体に含まれるイオンと電気化学反応することにより蓄電・放電する化学反応材料を含んでいてもよい。このうち、吸着脱離材料を含んでいることがより好ましい。この材料としては、例えば比表面積がより大きいものが好ましく、例えば、比表面積の大きな炭素材料としてもよい。この炭素材料としては、例えば、活性炭や活性炭素繊維、ケッチェンブラックなどが挙げられ、このうち、活性炭がより好ましい。この吸着脱離材料の比表面積は、例えば、100m2/g以上であることが好ましく、500m2/g以上であることがより好ましい。比表面積が100m2/g以上であれば、イオン性液体に含まれるイオンの吸着脱離をより多く行うことができ、放電容量をより高めることができる。なお、材料作製の容易性を考慮すると、比表面積は3000m2/g以下であることが好ましい。
本発明の蓄電デバイスにおいて、電解液は、アニオンとカチオンとを含むイオン性液体を主成分とする。この電解液のうち、イオン性液体は、70重量%以上を含むものとしてもよいし、より好ましくは、80重量%以上を含むものとするのが好ましく、90%以上を含むものとするのがより好ましく、95重量%以上を含むものとするのが更に好ましい。また、電解液は、イオン性液体のみからなるものとするのが好ましい。このイオン性液体とは、100℃以下、より好ましくは60℃以下で液体である溶解塩をいう。このイオン性液体としては、特に限定されないが、カチオンとして四級アンモニウムを含むものとしてもよい。イオン性液体に含まれるカチオンとしては、ジエチル−メチル−(2−メトキシエチル)アンモニウム(DEME)、トリメチル−プロピルアンモニウムなど、炭素鎖を有する官能基を4つ備えこのうち炭素数2以上の炭素鎖を有する官能基を少なくとも1以上備える四級アンモニウムカチオンや、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム(PP13)などのピペリジニウム構造を有するカチオン、ブチルピリジニウムなどのピリジニウム構造を有するカチオン、メチル−プロピルピロリジウムやブチル−メチルピロリジウムなどのピロリジウム構造を有するカチオンなどが挙げられる。イオン性液体に含まれるアニオンとしては、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(TFSI)などのイミド構造を有するアニオン、テトラフルオロボレート(BF4)などのホウ素を有するアニオン、トリフルオロメタンスルホニルアニオンなどの硫黄を有するアニオンなどが挙げられる。これらのうち、イオン性液体としてのより好適な組み合わせとしては、特に限定されないが、例えば、ジエチル−メチル−(2−メトキシエチル)アンモニウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ジエチル−メチル−(2−メトキシエチル)アンモニウム−テトラフルオロボレート、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリメチル−プロピルアンモニウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、メチル−プロピルピロリジウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ブチル−メチルピロリジウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ブチルピリジニウム−テトラフルオロボレート、ブチルピリジニウム−トリフルオロメタンスルホニルなどが挙げられる。
本発明の蓄電デバイスにおいて、電解液に含まれる他の成分としては、特に限定されるものではないが、非水系溶媒などが挙げられる。非水系の溶媒としては、例えば、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、ヒドロフラン類、スルホラン類及びジオキソラン類などが挙げられ、これらを単独又は混合して用いることができる。具体的には、カーボネート類としてエチレンカーボネート(EC)やプロピレンカーボネート(PC)、ビニレンカーボネート(VC)、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネートなどの環状カーボネート類や、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチル−n−ブチルカーボネート、メチル−t−ブチルカーボネート、ジ−i−プロピルカーボネート、t−ブチル−i−プロピルカーボネートなどの鎖状カーボネート類、γ−ブチルラクトン、γ−バレロラクトンなどの環状エステル類、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酪酸メチルなどの鎖状エステル類、ジメトキシエタン、エトキシメトキシエタン、ジエトキシエタンなどのエーテル類、アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、などのヒドロフラン類、スルホラン、テトラメチルスルホランなどのスルホラン類、1,3−ジオキソラン、メチルジオキソランなどのジオキソラン類などが挙げられる。また、この電解液には、リン系、ハロゲン系などの難燃剤を添加してもよい。
本発明の蓄電デバイスは、負極と正極との間にセパレータを備えていてもよい。セパレータとしては、蓄電デバイスの使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複合して用いてもよい。
本発明の蓄電デバイスの形状は、特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型などが挙げられる。また、電気自動車等に用いる大型のものなどに適用してもよい。
以上詳述した本実施形態の蓄電デバイスによれば、イオン性液体を主成分とする電解液を用いているため、非水系の溶媒などを用いない、又は非水系の溶媒などの含有量をより低減することにより、電解液の分解を抑制することができ、これに伴いより高電圧での蓄電が可能となり、より高容量化を図ることができる。また、イオン性液体に含まれるイオンが層状グラファイト構造を有する炭素材料へインターカレートすることにより、蓄電量の増加に対する電圧変化が小さくなる領域(プラトー領域)が出現し、より高容量化を図ることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に
属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
以下には、本発明の蓄電デバイスを具体的に作製した例を実施例として説明する。
[グラファイト電極G1の作製]
グラファイト粉体(Timcal社製KS6)を700℃、水素気流中で熱処理したあと、このグラファイト粉体G1と、導電材としてのアセチレンブラックと、結着材としてのPVDF粉末を85:5:10の重量割合で混合し、乳鉢で混練し、成形装置を用いてシート化したあと、パンチで打ち抜き、直径12mmの円板シート電極とした。
[グラファイト電極G2の作製]
特開2006−100592号公報に従い、層状グラファイト構造を有するジヘキシルヘキサベンゾコロネン誘導体を作製した。具体的には、1,4−ビス(4−ヘキシルフェニル)−2,3,5,6−テトラフェニルベンゼン0.250g(0.356mmol)をジクロロメタン120mLに溶解し、窒素を5分間吹き込んだ。この溶液に窒素雰囲気下で無水塩化鉄(FeCl3)1.08g(6.66mmol)をニトロメタン12.5mLに溶解した溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。メタノール120mLを添加し、生成した沈殿をろ過した。沈殿物を10%アンモニア水50mL中で撹拌し、ろ過した。さらに水50mL、ジクロロメタン50mLで洗浄し、真空乾燥することにより、2,11−ジヘキシルヘキサベンゾコロネン(ヘキサベンゾコロネン誘導体)を濃橙色粉末として0.088g得た(収率:36%)。TOF−MASS測定により分子イオンを確認した(M+=690)。ジヘキシルヘキサベンゾコロネンは、上述した一般式(1)のR2及びR11がヘキシル基(炭素数6)であり、その他が水素である化合物である。このジヘキシルヘキサベンゾコロネン粉体と、導電材としてのアセチレンブラックと、結着材としてのPVDF粉末を85:5:10の重量割合で混合し、乳鉢で混練し、成形装置を用いてシート化したあと、パンチで打ち抜き、直径12mmの円板シート電極とした。
[活性炭電極の作製]
活性炭粉体(大阪ガスケミカル社製M30)を700℃水素気流中で熱処理したあと、この活性炭粒子、アセチレンブラック、PVDF粉末を90:5:5の重量割合で混合し、乳鉢で混練し、成形装置を用いてシート化したあと、パンチで打ち抜き、直径12mmの円板シート電極とした。
(比表面積測定)
本検討に用いたグラファイト粉体、ジヘキシルヘキサベンゾコロネン粉体及び活性炭粉体の比表面積をBET法により評価した。BET測定は、日本ベル製BELSORPにより窒素吸着の1点BET法で測定した。その測定結果を表1に示す。この表1には、後述する層間隔(nm)も示した。グラファイト粉体、ジヘキシルヘキサベンゾコロネン粉体の比表面積は、活性炭に比べ、はるかに小さいことがわかった。
Figure 2010205695
(層間隔測定)
X線回折装置(リガク製RINT2200)を用いて、グラファイト粉体、ジヘキシルヘキサベンゾコロネン粉体の層間隔を測定した。X線回折測定は、CuKα線を用いて2θが10°〜60°の範囲で行った。層間隔は、グラファイト粉体では2θ=26.56°、ジヘキシルヘキサベンゾコロネン粉体では2θ=25.17°に検出された主ピークのピーク位置から算出した。表1に示すように、グラファイト粉体では層間隔が0.335nmであり、ジヘキシルヘキサベンゾコロネン粉体では層間隔が0.354nmであり、グラファイト粉体より、やや層間が広いことが確認された。
[実施例1]
蓄電デバイスは、次のように作製した。図1は、3電極セルとして構成された蓄電デバイス10の構成を表す説明図である。まず、集電部材32が接続された導電体であるアルミニウム製の円筒基体12の上面中央に設けられたキャビティ14に、負極16と、セパレータ18と、正極20とを各極が非接触状態となるようにこの順に積層する。次に、キャビティ14の内周に密接する絶縁リング22を配置し、更にこの絶縁リング22の内周に押圧バネ34が設けられた円柱状の導電部材である押圧部材33を挿入した。次に、イオン性液体36をキャビティ14に注入し、円筒基体12の上面にパッキン28及び絶縁体である絶縁リング29を配置した。この円筒基体12の上方に、集電部材37が接続され参照極42が挿入された導電体である蓋26を配置した。このとき、参照極42の先端をイオン性液体36に接触させた。そして、円筒基体12と蓋26とを上下から加圧した状態で固定し、蓄電デバイス10とした。この蓄電デバイス10では、集電部材32と円筒基体12と負極16とが一体化されて負極側となり、集電部材37と蓋26と押圧部材33と正極20とが一体化されて正極側となり、参照極42が参照極側となる。なお、蓄電デバイス10は、負極16と正極20と参照極42とが絶縁リング22及び絶縁リング29により絶縁されている。実施例1では、グラファイト電極G1を集電体としてのアルミニウムシートに形成したものを負極16及び正極20とし、ジエチル−メチル−(2−メトキシエチル)アンモニウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(DEME−TFSI)をイオン性液体36とし、ポリオレフィンメンブラン(旭化成ケミカルズ製)をセパレータ18とした。即ち、電解液は、イオン性液体36のみであり、非水系溶媒など他の成分を含まないものとした。なお、参照電極42は、Ag+/Agを用いた。
[実施例2〜5]
電解液を5重量%のプロピレンカーボネート(PC)を含むDEME−TFSIとした以外は実施例1と同様の構成とした蓄電デバイスを実施例2とした。また、電解液を10重量%のPCを含むDEME−TFSIとした以外は実施例1と同様の構成とした蓄電デバイスを実施例3とした。また、電解液をDEME−テトラフルオロボレート(BF4)とした以外は実施例1と同様の構成とした蓄電デバイスを実施例4とした。また、電解液をN−メチル−N−プロピルピペリジニウム(PP13)−TFSIとした以外は実施例1と同様の構成とした蓄電デバイスを実施例5とした。
[実施例6〜10]
正極及び負極をグラファイト電極G2とした以外は実施例1と同様の構成とした蓄電デバイスを実施例6とした。また、電解液を5重量%のプロピレンカーボネート(PC)を含むDEME−TFSIとした以外は実施例2と同様の構成とした蓄電デバイスを実施例7とした。また、電解液を10重量%のPCを含むDEME−TFSIとした以外は実施例2と同様の構成とした蓄電デバイスを実施例8とした。また、電解液をDEME−BF4とした以外は実施例2と同様の構成とした蓄電デバイスを実施例9とした。また、電解液をPP13−TFSIとした以外は実施例2と同様の構成とした蓄電デバイスを実施例10とした。
[実施例11〜14]
正極を活性炭電極とし負極をグラファイト電極G1とした以外は実施例1と同様の構成とした蓄電デバイスを実施例11とした。また、正極を活性炭電極とし負極をグラファイト電極G2とした以外は実施例1と同様の構成とした蓄電デバイスを実施例12とした。また、正極をグラファイト電極G1とし負極を活性炭電極とした以外は実施例1と同様の構成とした蓄電デバイスを実施例13とした。また、正極をグラファイト電極G2とし負極を活性炭電極とした以外は実施例1と同様の構成とした蓄電デバイスを実施例14とした。
[比較例1]
電解液を、非水系溶媒としてのプロピレンカーボネート(PC)に1mol/Lのスピロービピロリジウム(SBP)−テトラフルオロボレート(BF4)を含有させた溶液とした以外は実施例1と同様の構成とした蓄電デバイスを比較例1とした。
[充放電試験]
実施例1〜14及び比較例1の蓄電デバイスの充放電試験を行った。作製した蓄電デバイスを充放電装置(北斗電工製HJ1001)に接続し、参照極と正極、及び参照極と負極との電位差を同時に測定し、各極の挙動をモニターした。充放電試験では、3.5Vまで3mAにて定電流充電を行ったのち、3mAにて0Vまで放電を行った。得られた結果をもとに、各サンプルの放電容量(mAh/g)及び充放電効率(%)を求めた。放電容量は、3サイクル目の値であり、充放電効率は、3サイクル目の放電容量を充電容量で除算して100を乗算することにより求めた。
[測定結果]
実施例1〜14及び比較例1の各蓄電デバイスの測定結果を表2に示す。表2には、正極と負極との材料、電解液、3サイクル目の放電容量及び充放電容量を示した。また、実施例1,5,6,11,13及び比較例1の充放電曲線を図2〜7にそれぞれ示した。図2〜4,7には、上段に蓄電デバイスのセル特性を示し、下段に3極評価により得られた正極・負極の特性を示した。グラファイト電極G1を用いた実施例1〜5の検討によると、実施例1,5の充電特性は、3V付近に屈曲点がみられた。図7に示すように、比較例1でも充電時の屈曲点はみられたが、充放電効率が60%と低く、電解液の分解に充電エネルギーが消費されているものと推察された。これに対し、充電時に屈曲点がみられても実施例1〜5では、充放電効率が85%以上を示した。従来電解液を用いた比較例1に比べ、実施例1〜5の充放電効率は非常に高く、電解液の分解が小さいことがわかった。このように、実施例1〜5では、グラファイト電極G1内にイオンがインターカレーションすることにより蓄電現象が発現していると推察された。なお、実施例6〜14も同様であった。また、実施例1,5の3極特性より、正極・負極の特性をみると、いずれの電極にも屈曲点が観察されることから、共にインターカレーションにより蓄電が可能であると考えられた。本検討で用いた電解液(イオン性液体)中に含まれるイオン種DEME、PP13、TSFIがインターカレーションイオンとして利用可能であることがわかった。また、実施例2,3の結果より、イオン性液体に非水系溶媒が含まれていても、放電容量の大幅な低下は認められず、有機溶媒と混合しても利用できることがわかった。このように、イオン性液体を主成分とする電解液であれば、電解液の分解は大幅に抑制できることがわかった。
次に、グラファイト電極G2を用いた実施例6〜10による層間隔の拡張の影響を検討した。3極特性より、グラファイト電極G1のときと同様、正極・負極共に、充電過程において、屈曲点がみられ、両極でインターカレーションによる蓄電が行われていることが確認された。しかしながら、屈曲点を示す電位は、グラファイト電極G1のときとは異なった。グラファイト電極G1では、正極の屈曲点は約1V(銀参照電極基準)、負極の屈曲点は、約−2.1(銀参照電極基準)であったが、グラファイト電極G2を用いたセルでは、正極の屈曲点は約0.8V(銀参照電極基準)、負極の屈曲点は、約−1.8(銀参照電極基準)であった。このことから、グラファイト電極G2の屈曲点は、グラファイト電極G1より、正極ではより低い電位で、負極ではより高い電位で現れることがわかった。これは、グラファイト電極G2の層間が、グラファイト電極G1の層間より広い為、インターカレート開始電圧(屈曲点)が変化したものと考えられる。このようなインタレート開始電圧の変化は、電解液分解電圧との間に大きな電位差を確保できることになり、電解液を分解することなく、より多くの蓄電が行えると考えられる。実際、実施例6と実施例1とを比較すると、実施例6の方が、放電量が大きかった。
実施例11〜14では、グラファイト電極G1,G2を正極及び負極の一方にのみ用いた場合について検討した。ここで用いたイオン性液体のカチオン、アニオンは、グラファイト電極G1,G2のいずれにもインターカレート可能であり、グラファイト電極G1,G2は蓄電電極として正極としても、負極としても利用できることが明らかとなった。なお、実施例11〜14では、放電容量が小さいが、これは、活性炭の容量の小ささが影響している。
以上の測定結果より、グラファイト電極G1,G2は、イオンのインターカレーションがしやすいことがわかった。また、イオン性液体そのものを電解液としており、充放電効率が高く、より電解液が安定であり、非水系溶媒(例えばPC)などの分解を考慮しなくてもよいことから、充電電圧を4V付近まで高めることが可能であり、より高容量の蓄電デバイスとすることができることがわかった。
Figure 2010205695
10 蓄電デバイス、12 円筒基体、14 キャビティ、16 負極、18 セパレータ、20 正極、22 絶縁リング、26 蓋、28 パッキン、29 絶縁リング、32,37 集電部材、33 押圧部材、34 押圧バネ、36 イオン性液体、42 参照極。

Claims (3)

  1. 正極と、
    負極と、
    前記正極と負極との間に介在しアニオンとカチオンとを含むイオン性液体を主成分とする電解液と、を備え、
    前記正極及び負極の少なくとも一方には層状グラファイト構造を有する炭素材料を備え、前記イオン性液体のアニオンとカチオンとが前記正極及び負極と少なくとも近接・離間して蓄電及び放電を行う、蓄電デバイス。
  2. 前記炭素材料は、層間隔が0.32nm以上0.36nm以下である、請求項1に記載の蓄電デバイス。
  3. 前記イオン性液体は、四級アンモニウム塩である、請求項1又は2に記載の蓄電デバイス。
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