JP2014195018A - 蓄電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電デバイスにおいて単位体積あたりの出力すなわち出力密度を向上させる。
【解決手段】蓄電デバイス10は、正極20と、負極16と、正極20と負極16との間に介在しイオンを伝導する非水系の電解液36とを備えている。正極20は、黒鉛、活性炭又はリチウム複合酸化物を主成分とし、負極16は、黒鉛又は活性炭を主成分とする。そして、正極20及び負極16の少なくとも一方にマンヌロン酸及びグルロン酸の重合体(アルギン酸アンモニウムやアルギン酸リチウムなど)が含まれている。
【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電デバイスに関する。
電気二重層キャパシタは、出力密度が高く、耐久性に優れた蓄電デバイスとして知られている。しかしながら、体積エネルギー密度が小さいことから、大きな積載スペースが必要となり、システムが大型化してしまうという課題があった。これに対し、近年、片側に電気化学電極を用いたハイブリッドキャパシタが広く検討されるようになった(特許文献1,2参照)。例えば、Liイオンを用いない電解液系では、正極に黒鉛を用いたキャパシタが提案されている。また、負極にリチウムイオン電池の負極を用いたリチウムイオンキャパシタ、正極に導電性高分子や、LiMn24を用いたハイブリッドキャパシタが提案されている。
特開2007−227977号公報 特開2009−231297号公報
このようなハイブリッドキャパシタのうち、電解液にLiイオン以外のイオン、例えばアンモニウムイオンやイミダゾリウムイオンなどの四級窒素カチオンを用いるものについては、正極が特定電位を超えるとアニオンの黒鉛表面への吸着・層間挿入が生じ、電荷が蓄電される。この特定電位が高いため、キャパシタの電圧が大きくなり、エネルギー密度を向上できる。しかしながら、内部抵抗の増加もあり、高い出力特性が得られなくなるという課題があった。
一方、リチウムイオンキャパシタのうち、キャパシタの大きな特徴の一つである出力密度に関しては、更なる向上が求められており、電解液の性能向上、負極におけるリチウムイオンの挿入脱離反応の抵抗低減、活性炭へのアニオンの吸脱着速度の改善が求められている。この点はリチウムイオン電池においても同様である。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、蓄電デバイスにおいて単位体積あたりの出力すなわち出力密度を向上させることを主目的とする。
上述した目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、特定の蓄電デバイスにおいて、正極及び負極の少なくとも一方にマンヌロン酸及びグルロン酸の重合体を含有させたときに出力密度が向上することを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の蓄電デバイスは、
黒鉛、活性炭又はリチウム複合酸化物を主成分とする正極と、
黒鉛又は活性炭を主成分とする負極と、
前記正極と前記負極との間に介在しイオンを伝導する非水電解液と、
を備え、
前記正極及び前記負極の少なくとも一方にマンヌロン酸及びグルロン酸の重合体が含まれているものである。
本発明の蓄電デバイスによれば、従来に比べて出力密度を高めることができる。このような効果が得られる理由は明らかではないが、電極に含まれるマンヌロン酸及びグルロン酸の重合体が電極と非水電解液との濡れ性を良好にする役割を果たし、その結果、電極と非水電解液との間でのイオンの授受が良好に行われるためと考えられる。
蓄電デバイス10の一例の構成を示す構成図。
本発明の蓄電デバイスにおいて、正極は、黒鉛、活性炭又はリチウム複合酸化物を主成分とし、負極は、黒鉛又は活性炭を主成分とするものである。
黒鉛としては、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などが挙げられる。黒鉛は、六方晶でもよいし菱面体晶でもよく、両者を含んでいてもよい。この黒鉛の比表面積は、特に限定するものではないが、電解液中で分解しにくくすることを考慮すると、20m2/g以下であることが好ましく、10m2/g以下であることがより好ましい。なお、比表面積は、窒素吸着のBET法で測定した結果をいう(以下同じ)。
活性炭としては、例えば、フェノール樹脂や石炭、木炭、ヤシ殻などを原料とするものを用いることができる。また、活性炭の比表面積は、特に限定するものではないが、放電容量を高くすることを考慮すると、比表面積が1000m2/g以上であることが好ましく、1500m2/g以上であることがより好ましい。
リチウム複合酸化物としては、マンガン酸リチウム、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガンニッケルコバルト酸リチウム、ニッケルマンガンコバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム、バナジウム酸リチウムなどが挙げられる。
正極も負極も、同様にして作製することができる。以下には、正極を例に挙げて説明する。正極は、例えば、上述した主成分(黒鉛、活性炭又はリチウム複合酸化物)と導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の正極材としたものを、集電体の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。導電材は、正極の性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば特に限定されず、例えば、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウィスカ、ニードルコークス、炭素繊維、金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金など)などの1種又は2種以上を混合したものを用いることができる。これらの中で、導電材としては、電子伝導性及び塗工性の観点より、カーボンブラック及びアセチレンブラックが好ましい。結着材は、活物質粒子及び導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たすものであり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、或いはポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)ゴム、スルホン化EPDMゴム、天然ブチルゴム(NBR)等を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。また、水系バインダーであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。溶剤としては、例えばN−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチレントリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどの有機溶剤を用いることができる。また、水に分散剤、増粘剤等を加え、SBRなどのラテックスで活物質をスラリー化してもよい。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどの多糖類を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。塗布方法としては、例えば、アプリケータロールなどのローラコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレイド方式、スピンコーティング、バーコータなどが挙げられ、これらのいずれかを用いて任意の厚さ・形状とすることができる。集電体としては、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、鉄、銅、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラスなどのほか、接着性、導電性及び耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものを用いることができる。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。集電体の形状については、箔状、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の形成体などが挙げられる。集電体の厚さは、例えば1〜500μmのものが用いられる。
マンヌロン酸及びグルロン酸の重合体を正極や負極に含める場合、この重合体を結着材として添加してもよい。具体的には、上述した主成分(正極であれば黒鉛、活性炭又はリチウム複合酸化物、負極であれば黒鉛又は活性炭)と導電材と結着材としてのマンヌロン酸及びグルロン酸の重合体とを混合し、適当な溶剤を加えてペーストとしたものを、集電体の表面に塗布乾燥してもよい。あるいは、この重合体で黒鉛を被覆した被膜黒鉛を調製し、この被膜黒鉛と導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペーストとしたものを、集電体の表面に塗布乾燥してもよい。マンヌロン酸及びグルロン酸の重合体としては、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸リチウムなどのアルギン酸塩が挙げられる。
本発明の蓄電デバイスにおいて、非水電解液としては、例えば、支持塩を含む極性有機溶媒などが挙げられる。支持塩を構成するカチオンとアニオンのうち、カチオンとしては、四級窒素カチオンやリチウムイオンなどが挙げられ、アニオンとしては、ヘキサフルオロリン酸イオン(PF6 -)、テトラフルオロホウ酸イオン(BF4 -)、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド((CF3SO22-)、過塩素酸イオン(ClO4 -)などが挙げられる。支持塩の濃度としては、0.1〜2.0Mであることが好ましく、0.8〜1.8Mであることがより好ましい。極性有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)など従来の二次電池やキャパシタに使われる有機溶媒が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。
本発明の蓄電デバイスにおいて、正極は、主成分として黒鉛又は活性炭を含み、負極は、主成分として黒鉛又は活性炭を含んでいる場合、非水電解液は、支持塩として四級窒素カチオンの塩を溶解したものを用いることが好ましい。このとき、マンヌロン酸及びグルロン酸の重合体は、アルギン酸アンモニウムであることが好ましい。
四級窒素カチオンとしては、四級アンモニウムカチオンや、イミニウムカチオン、ジアゾニウムカチオン、非環式窒素骨格のカチオン、含窒素環式骨格のカチオンなどが挙げられる。このうち、四級窒素原子に結合する原子が全て炭素であるものが好ましい。このようなものとしては、例えば、四級アンモニウムカチオンや、四級窒素原子に結合する原子が全て炭素である含窒素環式骨格のカチオンが挙げられる。四級アンモニウムカチオンは、窒素にアルキル基やアルコキシ基が4つ結合したカチオンである。アルキル基やアルコキシ基はその構造中に置換基やヘテロ原子を持っていてもよい。また、4つのアルキル基やアルコキシ基は4つ全てが同種でもよいし、3つが同種でもよいし、2つが同種で残る2つが同種でもよいし、2つが同種で残る2つが異種でもよいし、全てが異種でもよい。アルキル基としては、例えば、炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のハロゲン化アルキル、炭素数6〜20のアリール、炭素数6〜20のハロゲン化アリールなどが挙げられる。アルコキシ基は、アルキル基が酸素原子と結合したものであり、例えば、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。四級アンモニウムカチオンとしては、具体的には、トリエチルメチルアンモニウムカチオン((C253(CH3)N+:TEMAとも称する)、テトラエチルアンモニウムカチオン((C254+:TEAとも称する)、テトラブチルアンモニウムカチオン((C494+)、ジエチルメチル(2−メトキシエチル)アンモニウムカチオン(DEMEとも称する)、トリメチルプロピルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。四級窒素原子に結合する原子が全て炭素である含窒素環式骨格のカチオンは、特に限定されるものではないが、例えば、3〜10員環のものを用いることができる。これらは、飽和環式骨格でもよいし、不飽和環式骨格でもよい。また、含窒素環式骨格は、2以上の窒素を含んでいてもよいし、置換基を有していてもよいし、縮合環を有していてもよい。含窒素環式骨格のカチオンの具体例としては、例えば、1−メチル−1−プロピルピペリジウムカチオン(Mppipとも称する)などのピペリジウム構造を有するカチオン、1−エチル−3メチルイミダゾリウムカチオン(EMIとも称する)などのイミダゾリウム構造を有するカチオン、ブチルピリジニウムなどのピリジニウム構造を有するカチオン、メチルプロピルピロリジウムやブチルメチルピロリジウム、5−アゾニアスピロ[4.4]ノナン(SBPとも称する)などのピロリジウム構造を有するカチオンなどが挙げられる。
本発明の蓄電デバイスにおいて、正極は、主成分として活性炭又はリチウム複合酸化物を含み、負極は、主成分として黒鉛を含んでいる場合、非水電解液は、支持塩としてリチウム塩を溶解したものであり、重合体は、少なくとも負極に含まれていることが好ましい。また、負極は、重合体としてアルギン酸リチウムを含んでいることが好ましい。正極は、主成分が活性炭の場合には、重合体としてアルギン酸アンモニウムを含んでいることが好ましく、主成分がリチウム複合酸化物の場合には、重合体としてアルギン酸リチウムを含んでいることが好ましい。支持塩に用いるリチウム塩としては、LiPF6、LiBF4、Li(CF3SO22N、LiClO4などが挙げられる。
本発明の蓄電デバイスは、負極と正極との間にセパレータを備えていてもよい。セパレータとしては、蓄電デバイスの使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複合して用いてもよい。
本発明の蓄電デバイスの形状は、特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型などが挙げられる。また、電気自動車等に用いる大型のものなどに適用してもよい。
以下の説明では、アルギン酸アンモニウムを「AA」、アルギン酸リチウムを「LA」と称することとする。
1.四級窒素カチオンの塩を含む電解液を用いた蓄電デバイス
1−1.電極の作製
(1)黒鉛電極1の作製(AA混合)
黒鉛粉体(比表面積6m2/g)を700℃、水素気流中で熱処理した後、黒鉛粉体、導電材としてのアセチレンブラック、結着材としてのAAを90:5:5の質量割合で混合し、純水を用いてペースト化した。本ペーストを、Al集電体に塗工、乾燥し、電極シートを作製した。更に、80℃で減圧乾燥させた後、シートをφ14mmのパンチで打ち抜き、黒鉛電極1とした。
(2)黒鉛電極2の作製(AA被膜)
700℃水素気流中で熱処理した黒鉛粉体(比表面積6m2/g)に、AA水溶液の噴霧・乾燥を繰り返すことにより、AA被膜を備えた黒鉛(被膜黒鉛)を作製した。被膜黒鉛、導電材としてのアセチレンブラック、結着材としてのPVdFを90:5:5の質量割合で混合し、NMPを用いてペースト化した。本ペーストを、Al集電体に塗工、乾燥して電極シートを作製した。作製したシートをφ14mmのパンチで打ち抜き、黒鉛電極2とした。
(3)黒鉛電極3の作製(AA非含有)
黒鉛粉体(比表面積6m2/g)を700℃、水素気流中で熱処理した後、黒鉛粉体、導電材としてのアセチレンブラック、結着材としてのPVdFを90:5:5の質量割合で混合し、NMPを用いてペースト化した。本ペーストを、Al集電体に塗工、乾燥し、電極シートを作製した。作製したシートをφ14mmのパンチで打ち抜き、黒鉛電極3とした。
(4)活性炭電極1の作製(AA混合)
活性炭粉体(YP50、クラレケミカル社)を700℃、水素気流中で熱処理した後、活性炭粒子、導電材としてのアセチレンブラック、結着材としてのAAを90:5:5の質量割合で混合し、純水を用いてペースト化した。本ペーストを、Al集電体に塗工した後、80℃で減圧乾燥させ、電極シートを作製した。作製したシートをφ14mmのパンチで打ち抜き、活性炭電極1とした。
(5)活性炭電極2の作製(AA非含有)
活性炭粉体(RP20、クラレケミカル社)を700℃、水素気流中で熱処理した後、活性炭粒子、導電材としてのアセチレンブラック、結着材としてのPVdFを90:5:5の質量割合で混合し、NMPを用いてペースト化した。本ペーストを、Al集電体に塗工、乾燥し、電極シートを作製した。作製したシートをφ14mmのパンチで打ち抜き、活性炭電極2とした。
1−2.蓄電デバイスの作製
上記のようにして作製した電極を用いて、次のように蓄電デバイスを作製した。図1は、2極セルとして構成された蓄電デバイス10の構成を表す説明図である。まず、アルミニウム製の円筒基体12に集電部材32を接続した。そして、円筒基体12の上面中央に設けられたキャビティ14に、負極16とセパレータ18と正極20とをこの順に積層した。ここでは、セパレータ18としてポリエチレン製のセパレータを用いた。次に、キャビティ14の内周に密接するように絶縁リング22を配置し、キャビティ14に3mLの電解液36を注入し、絶縁リング22の内周に導電性の押圧部材33を挿入した。なお、絶縁リング22は、図示しない貫通孔が上下方向に設けられ、電解液36が流通可能となっている。続いて、押圧部材33の上部中央に設けられた支柱に導電性の押圧バネ34を挿通した。次に、円筒基体12の上面にパッキン28及び絶縁リング29を配置し、その上にアルミニウム製の蓋26を配置した。蓋26は、あらかじめ、集電部材37を接続したものである。そして、図示しない挟持部材で円筒基体12の下面と蓋26の上面とを挟持し、円筒基体12と蓋26とが近接する方向に力を加えて固定して、蓄電デバイス10とした。この蓄電デバイス10は、集電部材32と円筒基体12と負極16とが一体化されて負極側となり、集電部材37と蓋26と押圧バネ34と押圧部材33と正極20とが一体化されて正極側となる。このとき、押圧部材33、正極20、セパレータ18及び負極16にかかる押圧力は、押圧バネ34によって、適切な力に調整されている。なお、蓄電デバイス10は、負極16と正極20とが、絶縁リング22及び絶縁リング29により絶縁されている。
1−3.実施例及び比較例
実施例1〜13及び比較例1〜5の蓄電デバイスを、表1に示す正極、負極及び電解液を用いて作製した。また、各蓄電デバイスにつき、充放電試験を行い、出力密度を求めた。その結果を表1に示した。出力密度は、表1の充電電圧から放電終止電圧まで、0.1秒で放電させたときの最大出力密度とした。
Figure 2014195018
(1)実施例1〜6、比較例1〜3
これらは、黒鉛電極を正極に、活性炭電極を負極に用いた蓄電デバイスである。AAを混合した黒鉛電極1を正極に用い、AAを含有しない活性炭電極2を負極に用いた蓄電デバイス(実施例1〜3)では、AAを含有しない電極を正極及び負極の両方に用いた蓄電デバイス(比較例1〜3)に比べて、いずれの電解液においても、出力密度は大きくなった。このことから、AAを混合した黒鉛電極1を正極に用いた場合には、蓄電デバイスの内部抵抗を低減し、出力密度を向上させる効果があることがわかった。一方、AAを混合していない黒鉛電極3を正極に用い、AAを混合した活性炭電極1を負極に用いた蓄電デバイス(実施例4)でも、比較例1〜3に比べて、出力密度が大きくなった。このことから、AAを含有する活性炭電極1を負極に用いた場合にも、出力密度を向上させる効果があることがわかった。
また、AAで被覆された被膜黒鉛とPVdFとを混合した黒鉛電極2を正極に用い、AAを含有しない活性炭電極2を負極に用いた蓄電デバイス(実施例5)でも、比較例1に比べて、出力密度が大きくなった。このことから、AAで被覆された被膜黒鉛を用いて作製した黒鉛電極2を正極に用いた場合にも、出力密度を向上させる効果が得られることがわかった。
更に、実施例1の負極に用いたAA非含有の活性炭電極2を、AAを含有する活性炭電極1に代えた蓄電デバイス(実施例6)では、出力密度が実施例1〜5に比べて更に高くなった。このことから、AAを両極に含有させると、蓄電デバイスの性能が大幅に向上することがわかった。
(2)実施例7〜10、比較例4
これらは、黒鉛電極を正極及び負極に用いた蓄電デバイスである。正極及び負極のいずれか一方にAAを含有する黒鉛電極1を用い、もう一方にAAを含有しない黒鉛電極3を用いた蓄電デバイス(実施例7,8)では、AAを含有しない黒鉛電極3を正極及び負極の両方に用いた蓄電デバイス(比較例4)に比べて、出力密度が向上した。このことから、AAを正極及び負極のいずれか一方に含有させると、出力密度が向上することがわかった。また、AAを含有する黒鉛電極1を正極及び負極の両方に用いた蓄電デバイス(実施例9)やAAを含有する黒鉛電極2を正極及び負極の両方に用いた蓄電デバイス(実施例10)では、出力密度が実施例7,8に比べて更に高くなった。このことから、AAを両極に含有させると、蓄電デバイスの性能が大幅に向上することがわかった。
(3)実施例11〜13、比較例5
これらは、活性炭電極を正極に、黒鉛電極を負極に用いた蓄電デバイスである。正極及び負極のいずれか一方にAAを含有する電極を用い、もう一方にAAを含有しない電極を用いた蓄電デバイス(実施例11,12)では、AAを含有しない電極を正極及び負極の両方に用いた蓄電デバイス(比較例5)に比べて、出力密度が向上した。このことから、AAを正極及び負極のいずれか一方に含有させると、出力密度が向上することがわかった。また、AAを含有する電極を正極及び負極の両方に用いた蓄電デバイス(実施例13)では、出力密度が実施例11,12に比べて更に高くなった。このことから、AAを両極に含有させると、蓄電デバイスの性能が大幅に向上することがわかった。
2.リチウム塩を含む電解液を用いた蓄電デバイス
2−1.電極の作製
(1)黒鉛電極4の作製(LA混合)
黒鉛粉体(比表面積6m2/g)を700℃、水素気流中で熱処理した後、黒鉛粉体、導電材としてのアセチレンブラック、結着材としてのLAを90:5:5の質量割合で混合し、純水を用いてペースト化した。本ペーストを、Cu集電体に塗工、乾燥し、電極シートを作製した。更に、80℃で減圧乾燥させた後、シートをφ14mmのパンチで打ち抜き、黒鉛電極4とした。
(2)黒鉛電極5の作製(LA被膜)
700℃水素気流中で熱処理した黒鉛粉体(比表面積6m2/g)に、LA水溶液の噴霧・乾燥を繰り返すことにより、LA被膜を備えた黒鉛(被膜黒鉛)を作製した。被膜黒鉛、導電材としてのアセチレンブラック、結着材としてのPVdFを90:5:5の質量割合で混合し、NMPを用いてペースト化した。本ペーストを、Cu集電体に塗工、乾燥して電極シートを作製した。作製したシートをφ14mmのパンチで打ち抜き、黒鉛電極5とした。
(3)黒鉛電極6の作製(LA非含有)
黒鉛粉体(比表面積6m2/g)を700℃、水素気流中で熱処理した後、黒鉛粉体、導電材としてのアセチレンブラック、結着材としてのPVdFを90:5:5の質量割合で混合し、NMPを用いてペースト化した。本ペーストを、Cu集電体に塗工、乾燥し、電極シートを作製した。作製したシートをφ14mmのパンチで打ち抜き、黒鉛電極6とした。
(4)活性炭電極3の作製(LA混合)
活性炭粉体(YP50、クラレケミカル社)を700℃、水素気流中で熱処理した後、活性炭粒子、導電材としてのアセチレンブラック、結着材としてのAAを90:5:5の質量割合で混合し、純水を用いてペースト化した。本ペーストを、Al集電体に塗工した後、80℃で減圧乾燥させ、電極シートを作製した。作製したシートをφ14mmのパンチで打ち抜き、活性炭電極3とした。
(5)活性炭電極4の作製(LA非含有)
活性炭粉体(RP20、クラレケミカル社)を700℃、水素気流中で熱処理した後、活性炭粒子、導電材としてのアセチレンブラック、結着材としてのPVdFが90:5:5の質量割合で混合し、NMPを用いてペースト化した。本ペーストを、Al集電体に塗工、乾燥し、電極シートを作製した。作製したシートをφ14mmのパンチで打ち抜き、活性炭電極4とした。
(6)LMO(LiMn24)電極1の作製(LA混合)
Li2CO3とMnO2とを1:4.7の質量割合で混合し、700℃にて焼成・粉砕し、活物質を調製した。その後、調製粉末、導電材としてのアセチレンブラック、結着材としてのLAを90:5:5の質量割合で混合し、NMPを用いてペースト化した。本ペーストを、Al集電体に塗工した後、80℃で減圧乾燥させ、電極シートを作製した。作製したシートをφ14mmのパンチで打ち抜き、LMO電極1とした。
(7)LMO電極2の作製(LA非含有)
Li2CO3とMnO2とを1:4.7の質量割合で混合し、700℃にて焼成・粉砕し、活物質を調製した。その後、調製粉末、導電材としてのアセチレンブラック、結着材としてのPVdFを90:5:5の質量割合で混合し、NMPを用いてペースト化した。本ペーストを、Al集電体に塗工した後、80℃で減圧乾燥させ、電極シートを作製した。作製したシートをφ14mmのパンチで打ち抜き、LMO電極2とした。
2−2.蓄電デバイスの作製
上記1−2と同様にして、図1の蓄電デバイス10を作製した。但し、ここでは円筒基体12及び蓋26はSUS製とした。正極20に活性炭電極を用いた蓄電デバイス10については、次のようにして組み立てた。まず、負極16に黒鉛電極、正極20にLi金属、電解液36に1M LiPF6/EC+DEC(EC:DEC=3:7(体積比))を用い、蓄電デバイス10を組み立てた。両電極間に0.1mA/cm2で通電を行い、端子間電圧が0.01Vになるまで黒鉛電極にLiイオンをドーピングした。その後、正極20を活性炭電極に置き換え、評価用の蓄電デバイス10とした。一方、正極20にLMO電極を用いた蓄電デバイス10については、このような事前のLiドープ処理は行わずに組み立てた。
2−3.実施例及び比較例
実施例14〜20及び比較例6,7の蓄電デバイスを、表2に示す正極、負極及び電解液を用いて作製した。また、各蓄電デバイスにつき、充放電試験を行い、出力密度を求めた。その結果を表2に示した。出力密度は、表2の充電電圧から放電終止電圧まで、10秒で放電させたときの最大出力密度とした。
Figure 2014195018
(1)実施例14〜17、比較例6
これらは、活性炭電極を正極に、黒鉛電極を負極に用いたリチウムイオンキャパシタである。AAを含有しない活性炭電極4を正極に用い、LAを含有する黒鉛電極4,5を負極に用いた蓄電デバイス(実施例14,15)や、AAを含有する活性炭電極3を正極に用い、LAを含有しない黒鉛電極6を負極に用いた蓄電デバイス(実施例16)では、アルギン酸塩(AA,LA)を含有しない電極を正極及び負極の両方に用いた蓄電デバイス(比較例6)に比べて、出力密度が向上した。このことから、正極及び負極のいずれか一方にアルギン酸塩を含有させると、出力密度が向上することがわかった。また、AAを含有する活性炭電極3を正極に用い、LAを含有する黒鉛電極4を負極に用いた蓄電デバイス(実施例17)では、出力密度が実施例14〜16に比べて同等又はそれ以上になった。
(2)実施例18〜20、比較例7
これらは、LMO電極を正極に、黒鉛電極を負極に用いたリチウムイオン二次電池である。正極及び負極のいずれか一方にLAを含有する電極を用い、もう一方にLAを含有しない電極を用いた蓄電デバイス(実施例18,19)では、LAを含有しない電極を正極及び負極の両方に用いた蓄電デバイス(比較例7)に比べて、出力密度が向上した。このことから、LAを正極及び負極のいずれか一方に含有させると、出力密度が向上することがわかった。また、正極及び負極の両方にLAを含有する電極を用いた蓄電デバイス(実施例20)では、出力密度が実施例18,19に比べて更に高くなった。このことから、LAを両極に含有させると、蓄電デバイスの性能が大幅に向上することがわかった。
本発明は、電気二重層キャパシタ、ハイブリッドキャパシタ(リチウムイオンキャパシタなど)、リチウムイオン二次電池などに利用可能である。
10 蓄電デバイス、12 円筒基体、14 キャビティ、16 負極、18 セパレータ、20 正極、22 絶縁リング、26 蓋、28 パッキン、29 絶縁リング、32 集電部材、33 押圧部材、34 押圧バネ、36 電解液、37 集電部材。

Claims (7)

  1. 黒鉛、活性炭又はリチウム複合酸化物を主成分とする正極と、
    黒鉛又は活性炭を主成分とする負極と、
    前記正極と前記負極との間に介在しイオンを伝導する非水電解液と、
    を備え、
    前記正極及び前記負極の少なくとも一方にマンヌロン酸及びグルロン酸の重合体が含まれている、
    蓄電デバイス。
  2. 前記正極は、主成分として黒鉛又は活性炭を含み、
    前記負極は、主成分として黒鉛又は活性炭を含み、
    前記非水電解液は、支持塩として四級窒素カチオンの塩を溶解したものである、
    請求項1に記載の蓄電デバイス。
  3. 前記重合体は、アルギン酸アンモニウムである、
    請求項2に記載の蓄電デバイス。
  4. 前記正極は、主成分として活性炭又はリチウム複合酸化物を含み、
    前記負極は、主成分として黒鉛を含み、
    前記非水電解液は、支持塩としてリチウム塩を溶解したものであり、
    前記重合体は、少なくとも前記負極に含まれている、
    請求項1に記載の蓄電デバイス。
  5. 前記負極は、前記重合体としてアルギン酸リチウムを含む、
    請求項4に記載の蓄電デバイス。
  6. 前記正極は、主成分として活性炭を含み、前記重合体としてアルギン酸アンモニウムを含む、
    請求項5に記載の蓄電デバイス。
  7. 前記正極は、主成分としてリチウム複合酸化物を含み、前記重合体としてアルギン酸リチウムを含む、
    請求項5に記載の蓄電デバイス。
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WO2021177134A1 (ja) 2020-03-06 2021-09-10 学校法人東京理科大学 リチウムイオン電池正極用バインダ、リチウムイオン電池正極合材層形成用スラリー、リチウムイオン電池用正極及びリチウムイオン電池

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