JP2014220115A - ナトリウム二次電池 - Google Patents

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聡 蚊野
北條 伸彦
Nobuhiko Hojo
伸彦 北條
藤本 正久
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正久 藤本
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Abstract

【課題】従来よりも高い容量を有する新規な負極活物質を用いたナトリウム二次電池を提供する。【解決手段】ナトリウム二次電池100は、ナトリウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質を有する正極13と、ナトリウムイオンを吸蔵放出可能な負極活物質を有する負極16と、ナトリウムイオンを含む非水電解質とを備え、負極活物質は、WS2およびMoS2からなる群から選択される少なくとも1種を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、ナトリウム二次電池に関する。
近年、電気自動車、ハイブリッド自動車およびプラグインハイブリッド自動車等の輸送機器、また、家庭用および商業用の大型蓄電デバイスの電源として、二次電池の需要が増大している。それらの電源として、リチウムイオン二次電池が広く用いられている。リチウムイオン二次電池では電荷担体にリチウムイオンを用いる。しかし、リチウムはレアメタルで有り、高価であることに加えて、資源量に制限があるという問題がある。
新しい二次電池として、ナトリウム二次電池の研究が行われている。ナトリウム二次電池は電荷担体にナトリウムを用いる。ナトリウムは、リチウムに比べて、豊富に存在し、また安価に入手できることから、低コストかつ大型化が可能な二次電池として注目されている。
従来、ナトリウム二次電池の負極活物質として、リチウムイオン二次電池の負極活物質として使用可能とされている材料を、そのまま使用することが非常に困難であることが知見されていた。例えば特許文献1には、リチウムイオン二次電池で実用化されている黒鉛を、ナトリウム二次電池の負極活物質として使用できないことが記載されている。このため、ナトリウム二次電池に適した負極活物質が要望され、開発が行われている。
特許文献1には、ナトリウム二次電池の負極活物質として、非晶質なガラス状炭素材料を用いることが提案されている。これにより、最大で265mAh/gの放電容量密度が得られることが記載されている。
特許文献2には、ナトリウム二次電池の負極活物質として、難黒鉛化性炭素のような黒鉛化度の低い炭素材料(ハードカーボン)を用いることが提案されている。これにより、250mAh/g程度の重量あたりの充放電容量が得られることが記載されている。
国際公開第2009/069559号 国際公開第2010/109889号
しかしながら、特許文献1および2に提案された負極活物質では、高い放電容量を得ることは困難であり、ナトリウム二次電池の実用化に向けて、負極活物質のさらなる高容量化が要望されていた。
上記の事情を鑑み、本発明の、限定的ではない例示的なある実施形態は、従来よりも高い充放電容量密度を有し得る新規なナトリウム二次電池用負極活物質を用いたナトリウム二次電池を提供する。
本発明の一態様は、ナトリウムイオンを吸蔵および放出可能な正極活物質を含む正極と、ナトリウムイオンを吸蔵および放出可能な負極活物質を含む負極と、ナトリウムイオンを含む非水電解質とを備え、前記負極活物質は、WS2およびMoS2からなる群から選択される少なくとも1種を含むナトリウム二次電池を含む。
本発明の一態様によると、従来よりも高い充放電容量密度を有し得る新規なナトリウム二次電池用負極活物質を用いたナトリウム二次電池を実現することができる。
本発明のナトリウム二次電池の一実施形態を示す断面図である。 実施例1の評価用セルの充放電特性を示す図である。 実施例2の評価用セルの充放電特性を示す図である。 比較例1の評価用セルの充放電特性を示す図である。 比較例2の評価用セルの充放電特性を示す図である。
本発明者は、ナトリウム二次電池に適する負極活物質について検討し、次のような知見を得た。
上述したように、リチウムイオン二次電池において使用されている高容量な負極活物質を、ナトリウム二次電池に適用することは困難である。例えばナトリウム二次電池に負極活物質として黒鉛材料を用いても、黒鉛材料に対してナトリウムイオンが十分に吸蔵および放出されず、高い充放電容量密度を得ることができない。さらに、本発明者が検討したところ、珪素を含む負極活物質を用いた場合でも、そのような負極活物質にナトリウムイオンが十分に吸蔵および放出されないことがわかった。
一方、特許文献1および2において、ナトリウム二次電池用の負極活物質(以下、「ナトリウム二次電池用負極活物質」)として提案されたガラス状炭素および難黒鉛化性炭素には、充放電容量密度が低いという問題がある。特に、難黒鉛化性炭素については、その真密度が2g/cc以下と小さいので、十分な単位体積あたりの放電容量が得られない。
さらに、本発明者が、ガラス状炭素や難黒鉛化性炭素を用いた従来のナトリウム二次電池用の負極について鋭意検討を行ったところ、これらの負極には、耐湿性が低いという問題が存在することを新たに見出した。負極の耐湿性が低いと、安定した品質のナトリウム二次電池を製造することが困難になる可能性がある。
このように、従来のナトリウム二次電池用負極活物質では、高容量で耐湿性に優れた負極を実現することは困難である。
そこで、本発明者は、従来よりも高い充放電容量密度を有し、かつ、耐湿性に優れた負極活物質について更なる検討を重ねた。この結果、これらを両立し得る新規なナトリウム二次電池用負極活物質を見出した。
以下、本願発明の一態様のナトリウム二次電池を説明する。
本発明の一態様であるナトリウム二次電池は、ナトリウムイオンを吸蔵および放出可能な正極活物質を含む正極と、ナトリウムイオンを吸蔵および放出可能な負極活物質を含む負極と、ナトリウムイオンを含む非水電解質とを備え、前記負極活物質は、WS2およびMoS2からなる群から選択される少なくとも1種を含む。WS2およびMoS2を負極活物質として用いることにより、非水電解質中のナトリウムイオンを負極活物質に対して十分に吸蔵および放出させることができ、高い充放電容量密度を得ることが可能となる。このため、高エネルギー密度のナトリウム二次電池を実現し得る。また、耐湿性に優れたナトリウム二次電池用負極を実現できる。従って、高品質のナトリウム二次電池を安定して製造することが可能になる。
前記負極は、例えば、導電助剤として炭素材料をさらに含む。これにより、ナトリウム二次電池の電極抵抗を低減できる。
前記負極は、例えば、金属集電体と、前記金属集電体上に形成された、前記負極活物質を含む負極活物質層とをさらに含む。これにより、負極活物質層の形成が容易となる。
前記非水電解質は、六フッ化リン酸ナトリウムを含んでもよい。これにより、ナトリウム二次電池の信頼性および熱安定性を向上できる。
前記非水電解質は、環状炭酸エステル類、鎖状炭酸エステル類、環状エステル類、鎖状エステル類、環状エーテル類、鎖状エーテル類、ニトリル類およびアミド類からなる群から選択される1種または2種以上を含んでもよい。これにより、ナトリウム二次電池の低コスト化を図ることが可能になり、かつ、信頼性を向上できる。
(実施の形態)
以下、図面を参照しながら、本発明によるナトリウム二次電池の実施の形態をより具体的に説明する。本実施形態のナトリウム二次電池は、負極活物質に特徴を有し、他の構成要素は特に制限されない。
図1は、本実施の形態のナトリウム二次電池の構成を例示する模式的な断面図である。
ナトリウム二次電池100は、ナトリウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質を有する正極13と、ナトリウムイオンを吸蔵放出可能な負極活物質を有する負極16と、正極13と負極16との間に配置されたセパレータ17と、ナトリウムイオンを含む非水電解質(図示せず)とを備えている。
図1に示す例では、正極13は、正極集電体11と、正極集電体11の上に形成された、正極活物質を含む正極合剤層12とを有している。負極16は、負極集電体14と、負極集電体14の上に形成された、負極活物質を含む負極合剤層15とを有している。正極13と負極16とは、セパレータ17を介して、正極合剤層12と負極合剤層15とが対向するように配置され、電極群を構成している。電極群は外装18で覆われている。
本実施形態では、負極活物質はWS2およびMoS2からなる群から選択される少なくとも1種を負極活物質として含んでいる。これにより、ナトリウム二次電池用負極活物質の充放電容量密度を従来よりも高め、かつ、負極の耐湿性を向上させることが可能になる。
なお、本実施形態における負極活物質は、主としてWS2、MoS2、またはその両方を含んでいてもよい。例えば、負極16において負極活物質として機能する材料の例えば50%以上、好ましくは70%以上がWS2またはMoS2であってもよい。あるいは、負極16は、負極活物質として、実質的にWS2、MoS2、またはその両方のみを含んでいてもよい。なお、本実施形態では、負極活物質としてWS2およびMoS2のうちの少なくとも一方を含んでいればよく、他の活物質(例えば他の炭素材料)をさらに含んでいてもよい。
負極合剤層15は、上記の負極活物質に加えて、必要に応じて導電助剤、イオン伝導体および/またはバインダーを含んでいてもよい。
導電助剤およびイオン伝導体は、電極抵抗を低減するために用いられる。導電助剤としては、カーボンブラック、グラファイト、アセチレンブラックなどの炭素材料、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子化合物が挙げられる。イオン伝導体としては、ポリメチルメタクリレート、ポリメタクリル酸メチルなどのゲル電解質、ポリエチレンオキシドなどの固体電解質が挙げられる。
バインダーは、電極を構成する材料の結着性を向上するために用いられる。具体例としては、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフルライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミドなどが挙げられる。
負極集電体14として、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、銅、およびそれらの合金などの金属材料で作られた多孔質または無孔のシートまたはフィルムを使用できる。アルミニウムおよびその合金は、安価で薄膜化しやすいという利点を有する。シートまたはフィルムとして、金属箔、メッシュなどが用いられる。抵抗値の低減、触媒効果の付与、負極合剤層15と負極集電体14とを化学的または物理的に結合させることによる負極合剤層15と負極集電体14との結合強化のため、負極集電体14の表面にカーボンなどの炭素材料を塗布してもよい。
正極合剤層12は、ナトリウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質を含んでいる。正極合剤層12は、正極活物質以外に、必要に応じて導電助剤、イオン伝導体および/またはバインダーを含んでいてもよい。導電助剤、イオン伝導体、バインダーは、負極合剤層15と同様のものを使用可能である。
正極活物質としては、ナトリウムイオンを吸蔵および放出する材料であれば特に制限されるものではなく、例えば、ナトリウム含有遷移金属酸化物、遷移金属フッ化物、ポリアニオンおよびフッ素化ポリアニオン材料、および、遷移金属硫化物などが挙げられる。具体的には、ナトリウム含有遷移金属酸化物として、NaxMe1 y2(0<x≦1、0.95≦y<1.05、Me1はFe、Mn、Ni、Co、CrおよびTiからなる群から選択される少なくとも1種を含む)などを用いることができる。遷移金属フッ化物として、NaFeF3、NaMnF3およびNaNiF3などを用いることができる。ポリアニオンおよびフッ素化ポリアニオン材料として、NaMe2PO4、Na3Me2 2(PO43、Na4Me2 3(PO4227、Na2Me2PO4FおよびNa3Me2 2(PO423(Me2はFe、Mn、Ni、Co、Ti、VおよびMoからなる群から選択される少なくとも1種を含む)などを用いることができる。遷移金属硫化物として、Ni32、FeS2およびTiS2などを用いることができる。その中でも、Na含有遷移金属酸化物を用いると、製造コストが安く、平均放電電圧が高いという利点がある。
正極集電体11としては、アルミニウム、ステンレス鋼、チタン、およびそれらの合金などの金属材料で作られた多孔質または無孔のシートまたはフィルムを使用できる。アルミニウムおよびその合金は、安価で薄膜化しやすいなどの利点を有する。シートまたはフィルムとして、金属箔、メッシュなどが用いられる。抵抗値の低減、触媒効果の付与、正極合剤層12と正極集電体11とを化学的または物理的に結合させることによる正極合剤層12と正極集電体11との結合強化のため、正極集電体11の表面にカーボンなどの炭素材料を塗布してもよい。
セパレータ17には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ガラス、セルロース、セラミクスなどからなる多孔質膜が用いられ、細孔内部に電解質を含浸して用いられる。
非水溶媒としては、通常電池用の非水溶媒として用いられる環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、エステル類、環状エーテル類、鎖状エーテル類、ニトリル類、アミド類などが挙げられる。これら溶媒は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
環状炭酸エステル類としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等が挙げられ、これらの水素基の一部または全部がフッ素化されているものも用いることが可能で、例えば、トリフルオロプロピレンカーボネート、フルオロエチルカーボネートなどが挙げられる。
鎖状炭酸エステル類としては、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネートなどが挙げられ、これらの水素基の一部または全部がフッ素化されているものも用いることが可能である。
エステル類としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、γ一ブチロラクトン等が挙げられる。
環状エーテル類としては、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1、3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、フラン、2−メチルフラン、1,8−シネオール、クラウンエーテルなどが挙げられる。
鎖状エーテル類としては、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチルフェニルエーテル、ブチルフェニルエーテル、ペンチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、o−ジメトキシベンゼン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、1,1−ジメトキシメタン、1,1−ジエトキシエタン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルなどが挙げられる。
ニトリル類としては、アセトニトリルなどが挙げられる。
アミド類としては、ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
<実施例および比較例>
実施例および比較例として、負極活物質の異なる負極を備えたナトリウム二次電池を作製し、負極の耐湿性、および、ナトリウム二次電池の充放電特性の評価を行った。以下に、その方法および結果を説明する。なお、本発明の実施形態は、以下に説明する実施例に限定されない。
(a)評価用セルの作製
(実施例1)
まず、負極活物質としてWS2、集電体として銅箔を用いて、試験電極を作製した。具体的には、負極活物質として純度が99.9%のWS2((株)高純度化学研究所製)と、導電助剤としてアセチレンブラックと、結着剤としてポリフッ化ビニリデンとを重量比8:1:1となるよう秤量し、MNP溶媒中に分散させスラリーを得た。得られたスラリーを、塗工機を用いて銅箔上に塗工した。塗工した極板を圧延機で圧延し、一辺が20mmの正方形に打ち抜き、電極状態に加工して、試験電極(WS2負極)を得た。
次いで、上記の試験電極を用いて、ナトリウム金属を対極とするナトリウム二次電池(評価用セル)を作製した。
電解液の調合、および評価用セルの作製は、露点―60度以下、酸素値1ppm以下のAr雰囲気のグローブボックス内で行った。電解液には、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを体積比で1:1となるように混合した溶媒に、1モル濃度の六フッ化リン酸ナトリウム(NaPF6)を溶解させたものを用いた。また、一辺が20mmの正方形のニッケルメッシュにナトリウム金属を圧着し、対極とした。
上記の試験電極と対極とを、電解液を含浸させたポリエチレン微多孔膜のセパレータを介して対向させた状態で外装内に収容し、外装を封口した。評価用セルの構成は、図1に示されたラミネート型ナトリウム二次電池の構成と同様とした。なお、負極16として試験電極、正極13として対極を用いた。このようにして、実施例1の評価用セルを得た。
(実施例2)
純度が99.9%のMoS2((株)高純度化学研究所製)を負極活物質として用いたこと以外は実施例1と同じ方法で、実施例2の評価用セルを作製した。
(比較例1)
天然黒鉛(NG12、(株)関西熱化学製)を負極活物質として、比較例1の評価用セルを作製した。評価用セルの作製は、上記の負極活物質と結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを重量比9:1となるよう秤量し、MNP溶媒中に分散させスラリーを作製したこと以外は実施例1と同じ方法で行った。
(比較例2)
難黒鉛化性炭素(CarbotronP、(株)クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン製)を負極活物質として、比較例2の評価用セルを作製した。評価用セルの作製は、上記の負極活物質と結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを重量比9:1となるよう秤量し、MNP溶媒中に分散させスラリーを作製した以外は実施例1と同じ方法で行った。
(b)耐湿性の評価
実施例1および2、比較例1および2で作製した試験電極に対し、耐湿性試験を行った。耐湿性試験では、温度25℃、湿度60%の恒温槽内に各試験電極を10日間暴露した。その後、試験電極における負極活物質の重量を測定し、耐湿性試験前の負極活物質の重量に対する変化率(重量変化率)を調べた。得られた負極活物質の重量変化率を表1に示す。
表1に示すように、実施例1、2および比較例1における試験電極では、耐湿性試験における重量変化率がそれぞれ100.3%、100.9%および100.0%と小さい。従って、実施例1、2および比較例1で負極活物質として用いたWS2、MoS2および黒鉛は、耐湿性に優れる材料であることが確認された。
一方、比較例2における試験電極では、耐湿性試験の前後における重量変化率が105.7%と大きくなった。従って、比較例2における負極活物質(難黒鉛化性炭素)は、実施例1、2および比較例1で負極活物質として用いた材料よりも低い耐湿性を有することが確認された。
(c)充放電特性の評価
実施例1および2、比較例1および2の評価用セルに対し、以下の条件で充放電試験を行った。
25℃の恒温槽内に各評価用セルを設置し、充放電試験を行った。充放電試験では、0.2mAの定電流で、極間電位差が0Vに達するまで試験電極(負極)の充電を行った後、0.2mAの定電流で、極間電位差が2Vに達するまで放電を行うサイクルを繰り返した。
充放電試験の結果から、負極活物質の重量あたり、および体積あたりの初回放電容量(初期放電容量密度)を次のようにして求めた。実施例1および実施例2では、まず、初回のサイクルの放電容量から、導電助剤に起因する放電容量を、導電助剤1gあたり86mAh/gとして減算し、負極活物質に起因する放電容量を得た。得られた値から、負極活物質1gあたりの容量に換算した値(mAh/g)、および負極活物質1ccあたりの容量に換算した値(mAh/cc)を算出した。なお、比較例1および比較例2では、初回のサイクルの放電容量から、負極活物質1gあたり、および負極活物質1ccあたりの容量に換算した値(mAh/g)を算出した。
実施例1および2、比較例1および2における負極活物質の初回放電容量を、負極活物質の比重とともに表1に示す。また、実施例1および実施例2の評価用セルの初回のサイクルにおける充放電特性を、それぞれ、図2および図3に示す。比較例1および比較例2の評価用セルの初回のサイクルにおける充放電特性を、それぞれ、図4および図5に示す。
Figure 2014220115
図2および図3に示すように、実施例1および実施例2の評価用セルでは、充放電が良好に行われていることが分かった。すなわち、負極活物質としてWS2またはMoS2を用いると、ナトリウムイオンが負極に対して可逆的に吸蔵および放出されることが明らかになった。
一方、図4に示すように、負極活物質として天然黒鉛を用いた比較例1の評価用セルでは、良好な充放電特性を得ることができなかった。
図5に示すように、負極活物質として難黒鉛化性炭素を用いた比較例2の評価用セルでは、比較例1よりも良好な充放電特性が得られた。しかしながら、実施例1および実施例2と比べると、体積あたりの放電容量密度が低いことが分かった。
上記の耐湿性試験および充放電試験の結果(表1)から、負極活物質として黒鉛を用いると(比較例1)、高い耐湿性が得られるものの、初期放電容量密度は著しく小さくなることが分かった。また、難黒鉛化性炭素を用いると(比較例2)、良好な充放電を行うことは可能であるが、体積あたりの放電容量密度は小さく、かつ、耐湿性も低くなることが分かった。
これに対し、負極活物質としてWS2またはMoS2を用いると(実施例1および実施例2)、高い初期放電容量密度と優れた耐湿性とを両立し得るナトリウム二次電池用負極を実現できることが分かった。
以上のことから、WS2およびMoS2からなる群から選択される少なくとも1種を含む負極活物質を有するナトリウム二次電池用負極およびナトリウム二次電池の有効性を確認することができた。
本発明の一態様のナトリウム二次電池は、携帯電子機器などの電源;火力発電、風力発電、燃料電池発電などの発電設備と組み合わせて使用される電力平準化用の蓄電デバイス;一般家庭および集合住宅用の非常用蓄電システム、深夜電力蓄電システムなどの電源;無停電電源;電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車といった輸送機器、などの電源に好適に使用できる。
11 正極集電体
12 正極合剤層
13 正極
14 負極集電体
15 負極合剤層
16 負極
17 セパレータ
18 外装
100 ナトリウム二次電池

Claims (5)

  1. ナトリウムイオンを吸蔵および放出可能な正極活物質を含む正極と、
    ナトリウムイオンを吸蔵および放出可能な負極活物質を含む負極と、
    ナトリウムイオンを含む非水電解質と
    を備え、
    前記負極活物質は、WS2およびMoS2からなる群から選択される少なくとも1種を含むナトリウム二次電池。
  2. 前記負極は、導電助剤として炭素材料をさらに含む、請求項1に記載のナトリウム二次電池。
  3. 前記負極は、
    金属集電体と、
    前記金属集電体上に形成された、前記負極活物質を含む負極活物質層と
    をさらに含む、請求項1または2に記載のナトリウム二次電池。
  4. 前記非水電解質は、六フッ化リン酸ナトリウムを含む、請求項1から3のいずれかに記載のナトリウム二次電池。
  5. 前記非水電解質は、環状炭酸エステル類、鎖状炭酸エステル類、環状エステル類、鎖状エステル類、環状エーテル類、鎖状エーテル類、ニトリル類およびアミド類からなる群から選択される1種または2種以上を含む、請求項1から4のいずれかに記載のナトリウム二次電池。
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