JP2010203560A - 自動変速機の制御方法および制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、車両発進時にクラッチが締結する回転数をガラ音が発生する回転数より高くすることで、車両発進時におけるクラッチ締結において、ガラ音の発生を抑制できる自動変速機の制御方法および制御装置を提供することにある。
【解決手段】自動MTは、摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源7の出力トルクを伝達する発進クラッチ8と、発進クラッチ8が伝達するトルクを受けて回転する入力軸41と、駆動軸にトルクを出力する出力軸42と、入力軸41と出力軸42を連結することで所定の変速段を実現する複数の連結機構1,11,21,…とから構成される。パワートレーン制御ユニット100は、動力源と入力軸回転数の回転数差が収束する発進クラッチ8の完全締結前に、車両の前後方向の勾配に応じて、前記発進クラッチの押し付け部材の位置もしくは押し付け荷重を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車の制御方法および制御装置に係り、特に、自動車における自動変速機のクラッチを制御するに好適な自動変速機の制御方法および制御装置に関する。
従来、手動変速機の自動車は、トルクコンバータを用いた変速機を搭載するものに比べ燃費が優れている。しかし、発進時の発進クラッチとアクセルの連携操作が難しいものとなっている。この発進時の発進クラッチとアクセルの連携操作がうまくいかないと、発進クラッチ締結時にショックが発生したり、発進クラッチ圧が足りなければエンジン回転数が急激に上昇する、所謂吹き上がり現象が生じる。また、エンジン回転数が十分でない内に発進クラッチを急に締結しようとしたり、坂道で発進するとき等でエンジンが停止してしまう、所謂エンストを起こすことがある。
これらを解決すべく、手動変速機の機構を用いて発進クラッチとギアの切替を自動化したシステム,自動MT(自動化マニュアル・トランスミッション)が開発されている。
手動変速機の自動車はトルクコンバータを用いた変速機を搭載するものに比べ燃費がすぐれており、最近では、手動変速機の機構を用いてクラッチとギヤチェンジを自動化したシステム,自動MT(自動化マニュアル・トランスミッション)が開発されている。従来型手動変速機と同様にエンジンと変速機との間に駆動力を断・接可能な発進クラッチを1つ有する初期の自動MT(自動化マニュアル・トランスミッション)では、アップシフト,ダウンシフトといった変速段切替の際に、前記発進クラッチの解放・締結操作を伴うため、加速度変動が発生し、乗員に違和感を与えることがある。
そこで、従来の自動MT(自動化マニュアル・トランスミッション)に変速中のトルク伝達を行うために第2の摩擦式クラッチ(アシストクラッチ)を変速機の入力軸と出力軸の間に設ける自動変速機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、エンジンからの駆動力伝達軸に対し、複数の入力軸を持つとともに摩擦式クラッチを有し、各軸に設けた噛合い式クラッチにより締結された変速ギア段によりトルク伝達を行う所謂ツインクラッチ自動MTが近年実用化され始めている。
このような自動MTの技術としては、車両の発進時に半クラッチを所定の保持時間にとどめて、強制締結することで、半クラッチの時間を短縮し、クラッチすべりによるクラッチ接続面の磨耗を防ぐものが開示されている。
特開2000−65199号公報 特開2003−130092号公報
しかし、車両発進時のエンジン回転数が低い、または入力軸回転数が低い状態で、クラッチを締結させると、エンジンの振動が変速機に伝わり、変速機の入力軸上の歯車列と出力軸上の歯車列の歯面同士が叩き合うことで生じる歯打ち音として、所謂ガラ音が発生する可能性がある。
本発明の目的は、車両発進時にクラッチが締結する回転数をガラ音が発生する回転数より高くすることで、車両発進時におけるクラッチ締結において、ガラ音の発生を抑制できる自動変速機の制御方法および制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、駆動力源と、摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源の出力トルクを伝達する発進クラッチと、前記発進クラッチが伝達するトルクを受けて回転する入力軸と、駆動軸にトルクを出力する出力軸と、前記入力軸と前記出力軸を連結することで所定の変速段を実現する複数の連結機構と、から構成される自動変速機に用いられ、前記発進クラッチの締結を制御する発進クラッチの制御方法において、
駆動力源と入力軸回転数の回転数差が収束する前記発進クラッチの完全締結前に、車両の前後方向の勾配を検出もしくは推定し、検出もしくは推定した車両の前後方向の勾配に応じて、前記発進クラッチの押し付け部材の位置もしくは押し付け荷重を調整することを特徴とする発進クラッチの制御方法を提供する。
かかる方法により、車両発進時におけるクラッチ締結において、ガラ音の発生を抑制できるものとなる。
本発明によれば、車両発進時におけるクラッチ締結において、ガラ音の発生を抑制できる。
本発明の一実施形態による自動車の制御装置によって制御される自動車システムの第1の構成を示すスケルトン図である。 本発明の一実施形態による自動車の制御装置の入出力信号を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置の全体の制御内容の概略を示すフローチャートである。 図3に図示のテーブル関数を示す図である。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置における目標クラッチトルク演算処理の内容を示すフローチャートである。 図5に図示のテーブル関数を示す図である。 図5に図示のマップ関数を示す図である。 図7に図示のマップ関数の代わりに用いることのできるマップ関数を示す図である。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置における発進クラッチ動作の内容を示すタイムチャートである。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置における目標クラッチトルク演算処理の内容を示すフローチャートである。 図10に図示のテーブル関数を示す図である。 図11に図示のマップ関数の代わりに用いることのできるマップ関数を示す図である。 図10に図示のテーブル関数を示す図である。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置における発進クラッチ動作の内容を示すタイムチャートである。 本発明の第2の実施形態による自動車の制御装置によって制御される自動車システムの構成を示すスケルトン図である。
以下、図1〜図15を用いて、本発明の一実施形態による自動車の制御装置の構成及び動作について説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態による自動車の制御装置によって制御される自動車システムの構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による自動車の制御装置によって制御される自動車システムの第1の構成を示すスケルトン図である。
図1に示す自動車システムは、自動変速機として、自動化したマニュアル・トランスミッション(自動MT)を適用している。
駆動力源であるエンジン7では、吸気管(図示しない)に設けられたスロットル10により吸入空気量が制御され、吸入空気量に見合う燃料量が燃料噴射装置(図示しない)から噴射される。また、吸入空気量および燃料量から決定される空燃比,エンジン回転数等の信号から点火時期が決定され、点火装置(図示しない)により点火される。燃料噴射装置には、燃料が吸気ポートに噴射される吸気ポート方式あるいはシリンダ内に直接噴射される筒内噴射方式があるが、エンジンに要求される運転域(エンジントルク,エンジン回転数で決定される領域)を比較して燃費が低減でき、かつ排気性能が良い方式のエンジンを選択することが望ましい。駆動力源としては、ガソリンエンジンのみならず、ディーゼルエンジンや天然ガスエンジンでもよい。
エンジン7と入力軸41の間には発進クラッチ8が介装され、発進クラッチ8の位置を制御することにより発進クラッチ8の押し付け力を調節することが可能であり、エンジン7から入力軸41へ動力を伝達することができる。また、発進クラッチ8を解放することにより、エンジン7から入力軸41への動力伝達を遮断することができる。一般に、発進クラッチ8には乾式単板方式の摩擦クラッチが用いられ、発進クラッチ8の押し付け力を調整することによりエンジン7から入力軸41へ伝達するトルクを調節することが可能である。発進クラッチ8の発進アクチュエータ61は、モータ(図示せず)とモータの回転運動を直線運動に変換するメカ機構から構成されており、パワートレーン制御ユニット100によって、発進アクチュエータ61に設けられたモータ(図示しない)の電流を制御することで、発進クラッチ8の押し付け力が制御される。また、発進クラッチ8には、湿式多板方式の摩擦クラッチや電磁クラッチ等、伝達するトルクを調節可能なクラッチならば何れも適用可能である。発進クラッチ8は、通常のマニュアル・トランスミッションを搭載した車両において一般的に用いられており、発進クラッチ8を徐々に押し付けていくことにより車両を発進させることができる。
また、パワートレーン制御ユニット100によって、セレクトアクチュエータ63に設けられたモータ(図示しない)の電流を制御することで、シフト/セレクト機構24に設けられたコントロールアーム(図示しない)のストローク位置(セレクト位置)を制御し、スリーブ21,スリーブ22,スリーブ23のいずれを移動するか選択している。
また、パワートレーン制御ユニット100によって、シフトアクチュエータ62に設けられたモータ(図示しない)の電流を制御することで、シフト/セレクト機構24に設けられたコントロールアーム(図示しない)の回転力,回転位置を制御し、セレクトアクチュエータ63によって選択された、スリーブ21,スリーブ22,スリーブ23のいずれかを動作させる荷重またはストローク位置(シフト位置)を制御できるようになっている。
入力軸41には、ギア1,ギア4が固定されており、出力軸42に対して回転自在に取り付けられたギア11,ギア14と、それぞれ噛合している。また、ギア2,ギア3,ギア5およびギア6が、入力軸41に対して回転自在に取り付けられており、出力軸42に固定されたギア12,ギア13,ギア15およびギア16とそれぞれ噛合している。
入力軸41には、入力軸回転数センサ31が取り付けられており、入力軸回転数の検出が可能である。
出力軸42には、出力軸回転数センサ32が取り付けられており、出力軸回転数の検出が可能である。
次に、スリーブ,同期装置から成る同期噛合い式クラッチについて説明する。
同期噛合い式クラッチは、通常のマニュアル・トランスミッションを搭載した車両において一般的に用いられており、この同期装置によってギア切替時における回転同期が可能であり、変速操作を容易にすることができる。
まず、スリーブ21および同期装置51,同期装置54から成る同期噛合い式クラッチについて説明する。
出力軸42には、ギア11およびギア14と出力軸42と直結するスリーブ21が設けられており、ギア11およびギア14のトルクを出力軸42に伝達するためには、スリーブ21を出力軸42の軸方向へ移動させ、ギア11あるいはギア14とスリーブ21とを直結する必要がある。また、ギア11とスリーブ21の間には同期装置51が設けられており、スリーブ21を同期装置51に押し付けることにより、ギア11と同期装置51との間に摩擦力が発生する。このとき、ギア11から同期装置51を介してスリーブ21へのトルク伝達が行われ、スリーブ21の回転数にギア11の回転数が同期される。回転数同期が終了すると、スリーブ21はギア11に直結する。同様に、ギア14とスリーブ21の間には同期装置54が設けられており、スリーブ21を同期装置54に押し付けることにより、ギア14と同期装置54との間に摩擦力が発生する。このとき、ギア14から同期装置54を介してスリーブ21へトルク伝達が行われ、スリーブ21の回転数にギア14の回転数が同期される。回転数同期が終了すると、スリーブ21はギア14に直結する。
次に、スリーブ22および同期装置52,同期装置55から成る同期噛合い式クラッチについて説明する。
入力軸41には、ギア2およびギア5と入力軸41と直結するスリーブ22が設けられており、入力軸41のトルクをギア2およびギア5に伝達するためには、スリーブ22を入力軸41の軸方向へ移動させ、ギア2あるいはギア5とスリーブ22とを直結する必要がある。また、ギア2とスリーブ22の間には同期装置52が設けられており、スリーブ22を同期装置52に押し付けることにより、同期装置52とギア2との間に摩擦力が発生する。このとき、スリーブ22から同期装置52を介してギア2へトルク伝達が行われ、スリーブ22の回転数がギア2の回転数に同期される。回転数同期が終了すると、スリーブ22はギア2に直結する。同様に、ギア5とスリーブ22の間には同期装置55が設けられており、スリーブ22を同期装置55に押し付けることにより、同期装置52とギア5との間に摩擦力が発生する。このとき、スリーブ22から同期装置52を介してギア5へトルク伝達が行われ、スリーブ22の回転数がギア5の回転数に同期される。回転数同期が終了すると、スリーブ22はギア5に直結する。
次に、スリーブ23および同期装置53,同期装置56から成る同期噛合い式クラッチについて説明する。
入力軸41には、ギア3およびギア6と入力軸41と直結するスリーブ23が設けられており、入力軸41のトルクをギア3およびギア6に伝達するためには、スリーブ23を入力軸41の軸方向へ移動させ、ギア3あるいはギア6とスリーブ23とを直結する必要がある。また、ギア3とスリーブ23の間には同期装置53が設けられており、スリーブ23を同期装置53に押し付けることにより、同期装置53とギア3との間に摩擦力が発生する。このとき、スリーブ23から同期装置53を介してギア3へのトルク伝達が行われ、スリーブ23の回転数がギア3の回転数に同期される。回転数同期が終了すると、スリーブ23はギア3に直結する。同様に、ギア6とスリーブ23の間には同期装置56が設けられており、スリーブ23を同期装置56に押し付けることにより、同期装置56とギア6との間に摩擦力が発生する。このとき、スリーブ23から同期装置56を介してギア6へのトルク伝達が行われ、スリーブ23の回転数がギア6の回転数に同期される。回転数同期が終了すると、スリーブ23はギア6に直結する。
このように、入力軸41の回転トルクを出力軸42へ伝達するためには、スリーブ21、またはスリーブ22、またはスリーブ23のいずれかを選択し、シフト/セレクト機構24を動作させることによって、スリーブ21、またはスリーブ22、またはスリーブ23のいずれかをギア11、またはギア14、またはギア2、またはギア5、またはギア3、またはギア6に直結させ、入力軸41の回転トルクを出力軸42へ伝達することができる。
エンジン7は、エンジン制御ユニット101によって制御される。
なお、本実施形態では、発進アクチュエータ61およびセレクトアクチュエータ62,シフトアクチュエータ63としてモータとメカ機構を組み合せたものを使用しているが、電磁弁等を用いた油圧アクチュエータを採用しても良い。
次に、図2を用いて、本実施形態による自動車の制御装置の入出力信号について説明する。
図2は、本発明の一実施形態による自動車の制御装置の入出力信号を示すブロック図である。
図2は、パワートレーン制御ユニット100とエンジン制御ユニット101との入出力関係を示している。
パワートレーン制御ユニット100は、入力部100iと、出力部100oと、コンピュータ100cを備えたコントロールユニットとして構成される。同様に、エンジン制御ユニット101も、入力部101iと、出力部101oと、コンピュータ101cを備えたコントロールユニットとして構成される。パワートレーン制御ユニット100からエンジン制御ユニット101に、通信手段103を用いてエンジントルク指令値TTEが送信され、エンジン制御ユニット101はエンジントルク指令値TTEを実現するように、エンジン7の吸入空気量,燃料量,点火時期等(図示しない)を制御する。また、エンジン制御ユニット101内には、変速機への入力トルクとなるエンジントルクの検出手段(図示しない)が備えられ、エンジン制御ユニット101によってエンジン7の回転数NE,エンジン7が発生したエンジントルクTEを検出し、通信手段103を用いてパワートレーン制御ユニット100に送信する。エンジントルク検出手段には、トルクセンサを用いるか、またはインジェクタの噴射パルス幅や吸気管内の圧力とエンジン回転数等、エンジンのパラメータによる推定手段としても良い。
また、パワートレーン制御ユニット100には、入力軸回転数センサ31,出力軸回転数センサ32から、入力軸回転数NI,出力軸回転数NOがそれぞれ入力され、アクセル開度センサ33からアクセルペダル踏み込み量APSが入力される。
また、パワートレーン制御ユニット100には、レバー装置34から、Pレンジ・Rレンジ・Nレンジ・Dレンジ等、シフトレバーの位置を示す信号RngPosが入力される。
また、パワートレーン制御ユニット100には、クラッチ位置センサ61aから発進クラッチの位置を示す発進クラッチ位置RPCLHが入力される。
また、パワートレーン制御ユニット100には、変速機油温センサ35からギア1,ギア11,ギア4,ギア14,ギア2,ギア12,ギア5,ギア15,ギア3,ギア13,ギア6,ギア16,スリーブ21,スリーブ22,スリーブ23を潤滑する油の温度を示す変速機油温OilTmpが入力される。
また、パワートレーン制御ユニット100には、勾配センサ36から車両前後方向の傾斜を示す勾配INCが入力される。勾配INCは、車両の前方より車両の後方が低いとき、すなわち上り勾配のとき、正の値となり、車両の前方より車両の後方が高いとき、すなわち下り勾配のとき、負の値となる。
パワートレーン制御ユニット100は、アクセルペダルを踏み込んだときは運転者に発進,加速の意志があると判断し、運転者の意図を実現するように、エンジントルク指令値TTEを設定する。
また、パワートレーン制御ユニット100は、所望の発進クラッチ位置を実現するために、発進クラッチアクチュエータ61の発進クラッチモータ61bへ印加する電圧V1_sta,V2_staを調整することで、クラッチモータ61bの電流を制御し、発進クラッチ8を係合、解放する。
また、パワートレーン制御ユニット100は、所望のセレクト位置を実現するために、セレクトアクチュエータ63のセレクトモータ63bへ印加する電圧V1_sel,V2_selを調整することで、セレクトモータ63bの電流を制御し、スリーブ21,スリーブ22,スリーブ23のいずれを噛合させるかを選択する。
また、パワートレーン制御ユニット100は、所望のシフト荷重もしくはシフト位置を実現するために、シフトアクチュエータ62のシフトモータ62bへ印加する電圧V1_sft,V2_sftを調整することで、シフトモータ62bの電流を制御し、スリーブ21,スリーブ22,スリーブ23のいずれかの噛合・解放を行う。
なお、パワートレーン制御ユニット100には、電流検出回路(図示しない)が設けられており、各モータの電流が目標電流に追従するよう電圧出力を変更して、各モータの回転トルクを制御している。
またここで、各アクチュエータに備えられるモータは、磁石が固定されて巻線が回転される、いわゆる直流モータによって構成されているが、巻線が固定して磁石が回転される、いわゆる永久磁石同期モータでも良く、種々のモータが適用可能である。
次に、図3〜図9を用いて、本実施形態による自動車の制御装置による具体的な制御内容について説明する。
最初に、図3を用いては、本実施形態による自動変速機の制御装置の全体の制御内容の概略について説明する。
図3は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置の全体の制御内容の概略を示すフローチャートである。
図3の内容は、パワートレーン制御ユニット100のコンピュータ100cにプログラミングされ、あらかじめ定められた周期で繰り返し実行される。すなわち、以下のステップ301〜303の処理は、パワートレーン制御ユニット100によって実行される。
ステップ301は発進開始か否かの判断工程である。パワートレーン制御ユニット100は、入力されるレンジ位置信号RngPos,出力軸回転数NO,アクセルペダル踏み込み量APSから、例えば、レンジレバーがドライブレンジであり、車両が停車しアクセルペダルが踏まれたことを検知し、発進指令が発生していることを確認できる。
ステップ302は、目標クラッチトルク演算工程である。パワートレーン制御ユニット100は、入力されるエンジントルクTE,出力軸回転数NO,アクセルペダル踏み込み量APS,変速機油温OilTmp,勾配INCからガラ音を抑制しつつ車両を発進させるために必要な目標クラッチトルクTTCを演算する。なお、ステップ302の詳細については、図5または図10を用いて後述する。
ステップ303は、目標クラッチ目標位置演算工程である。この工程では、前記ステップ302にて演算される目標クラッチトルクTTCに基づいて、図4に示す制御マップ401から発進クラッチ位置の目標位置TPCを演算し、発進クラッチ位置が目標クラッチ位置TPCと一致するよう図2の発進クラッチモータ61bへ印加する電圧V1_sta,V2_staを調節することで発進クラッチ8の位置を制御する。
次に、図5を用いて、図3のステップ302(目標クラッチトルク)の詳細について説明する。
ステップ501は、ストール回転数基本値演算工程である。この工程では、アクセルペダル踏み込み量APSに基づいて図6に示す制御マップ601からストール回転数基本値NSTL0を演算する。ここで、ストール回転数基本値NSTL0は、入力軸回転数NI以下とならないことが望ましい。
ステップ502は、車両の前方より車両の後方が低い、すなわち上り勾配か、車両の前方より車両の後方が高い、すなわち下り勾配かを判断する工程である。勾配INCが正のとき、車両は上り勾配であると判断し、ステップ503へ進み、変速機油温OilTmpと勾配INCに基づいて図7に示す制御マップ701からストール回転数補正ゲインGAINを演算する。勾配INCが0または負のとき、車両は下り勾配であると判断し、ステップ504へ進み、ストール回転数補正ゲインGAINを所定値CGAINに一定とする。
また、本実施例におけるステップ503では変速機油温OilTmpを用いたが、変速機油温OilTmpの代わりに油の粘度を用いて、図8に示す制御マップ801からストール回転数補正ゲインGAINを演算してもよい。
ステップ505は、ストール回転数演算工程である。この工程では、ステップ501で演算したストール回転数基本値NSTL0とステップ503またはステップ504で演算したストール回転数補正ゲインGAINを乗算し、ストール回転数NSTLを演算する。ここで、ストール回転数NSTLは入力軸回転数NI以下とならないことが望ましい。
ステップ506は、目標エンジン回転数演算工程である。この工程では、ステップ505で演算したストール回転数NSTLを目標エンジン回転数TNEに代入する。
ステップ507は目標クラッチトルク演算工程である。この工程では、ステップ506で演算した目標エンジン回転数TNEとエンジン回転数NEが一致するよう、目標エンジン回転数とエンジン回転数NEの偏差やエンジントルクTEを用いて目標クラッチトルクTTCを演算する。
また、クラッチの発熱量が予め設定した所定発熱量より大きい場合は、ステップ506で演算した目標エンジン回転数TNEやエンジン回転数NEに依らず目標クラッチクラッチトルクTTCを増加させることが望ましい。
次に図8を用いて、本発明の実施形態による発進動作について説明する。図8は、本発明の実施形態による登坂路の発進動作を示すタイムチャートである。
図9の横軸は時間を示している。また、縦軸の(A)はスロットル開度TVO、(B)は目標エンジン回転数TNEとエンジン回転数NEと入力軸回転数NI、(C)は勾配INC、(D)はエンジントルクTE、(E)は目標クラッチトルクTTC、(F)はクラッチ位置RPCLHを示している。クラッチ位置RPCLHは、エンジントルクを入力軸へ伝達する締結方向を正とし、エンジントルクを入力軸へ伝達しない完全解放位置を0としている。図9では、発進中の、アクセルペダル踏み込み量は一定の状態を示しており、簡単のため、発進中のエンジントルクTEは一定と仮定している。
また、図9では、登坂路であるため、図9(C)に示す勾配INCは正の値となっている。
時刻t1で、図9(A)に示すように、運転者の意思に基づいてアクセルペダルが踏まれスロットル開度TVOがある値で一定となっている。この時、(B)に示す目標エンジン回転数TNEは、図5のステップ501に示すストール回転数基本値NSTL0を図5のステップ503に示すストール回転数補正ゲインGAINで補正した図5のステップ505のストール回転数NSTLにしたがい、設定され、ある値で一定となっている。この時、(D)に示すエンジントルクTEが増加し、(B)に示すエンジン回転数NEが増加を開始すると、目標エンジン回転数TNEとエンジン回転数NEが一致するように、(E)に示す目標クラッチトルクTTCが設定される。よって、目標クラッチトルクTTCにしたがい、(F)に示すクラッチ位置RPCLHが締結方向へ動作を開始する。
時刻t2で、(B)に示すエンジン回転数NEと入力軸回転数NIが一致すると、発進クラッチが完全締結したと判定し、(E)に示す発進クラッチ目標トルクを最大値TCMAXまで増加させ、(F)に示すクラッチ位置RPCLHを完全締結位置CLHONへ移動させ、発進制御は完了する。
このように、変速機油温が上昇、または、勾配が正方向に増加するにしたがい、目標エンジン回転数TNEを増加することで、ガラ音が発生する入力軸回転数でのクラッチ完全締結を防止することで、ガラ音の発生を抑制することができる。
次に図10〜図14を用いて、図3のステップ302(目標クラッチトルク)のもう一つの実施例の詳細について説明する。
ステップ1001は、クラッチ締結回転数演算工程である。この工程では、変速機油温OilTmpと勾配INCに基づいて図11に示す制御マップ1101からクラッチ締結回転数NCLONを演算する。クラッチ締結回転数NCLONはクラッチ完全締結においてガラ音が発生しない回転数より大きな値を設定することが望ましい。
また、本実施例におけるステップ1001では変速機油温OilTmpを用いたが、変速機油温OilTmpの代わりに油の粘度を用いて、図12に示す制御マップ1201からクラッチ締結回転数NCLONを演算してもよい。
ステップ1002は、入力軸回転数NIとステップ1001で演算したクラッチ締結回転数NCLONを比較する工程である。
入力軸回転数NIがクラッチ締結回転数NCLONより大きいときは、クラッチ完全締結においてガラ音が発生しないと判定し、ステップ1003へ進む。ステップ1003では、クラッチ締結制御を実行し、クラッチを締結するために必要な目標クラッチトルクTTCを演算する。
入力軸回転数NIがクラッチ締結回転数NCLON以下のときは、クラッチ完全締結においてガラ音が発生すると判定し、ステップ1004へ進む。
ステップ1004は、目標スリップ量演算工程である。この工程では、クラッチ完全締結前に保持する入力軸回転数NIとエンジン回転数NEの差回転数である目標スリップ量TSLIPを演算する。本実施例では、目標スリップ量TSLIPに所定値CSLIPを代入するが、図13に示す制御マップ1301からアクセルペダル踏み込み量APS基づいて設定してもよい。
ステップ1005は、エンジン回転数NEと入力軸回転数NIの差と、ステップ1004で演算した目標スリップ回転数TSLIPを比較する工程である。
エンジン回転数NEと入力軸回転数NIの差が目標スリップ回転数TSLIPよりおおきいときは、クラッチを締結方向へ動作させるため、ステップ1003へ進む。ステップ1003では、クラッチ締結制御を実行し、クラッチを締結するために必要な目標クラッチトルクTTCを演算する。
エンジン回転数NEと入力軸回転数NIの差が目標スリップ回転数TSLIP以下のときは、目標スリップ回転数TSLIPを保持するため、ステップ1006へ進む。ステップ1006では、クラッチスリップ制御を実行し、エンジン回転数NEと入力軸回転数NIの差が目標スリップ回転数TSLIPとなるように目標クラッチトルクTTCを演算する。
また、クラッチの発熱量が予め設定した所定発熱量より大きい場合や、ステップ1006のクラッチスリップ制御を所定時間以上実行した場合は、目標クラッチクラッチトルクを増加させることが望ましい。
次に図14を用いて、本発明の実施形態によるもう一つの実施例の発進動作について説明する。図14は、本発明の実施形態による登坂路の発進動作を示すタイムチャートである。
図14の横軸は時間を示している。また、縦軸の(A)はスロットル開度TVO、(B)は目標エンジン回転数TNEとエンジン回転数NEと入力軸回転数NI、(C)は勾配INC、(D)はエンジントルクTE、(E)は目標クラッチトルクTTC、(F)はクラッチ位置RPCLHを示している。クラッチ位置RPCLHは、エンジントルクを入力軸へ伝達する締結方向を正とし、エンジントルクを入力軸へ伝達しない完全解放位置を0としている。図14では、発進中の、アクセルペダル踏み込み量は一定の状態を示しており、簡単のため、発進中のエンジントルクTEは一定と仮定している。
また、図14では、登坂路であるため、図9(C)に示す勾配INCは正の値となっている。
時刻t1で、図14(A)に示すように、運転者の意思に基づいてアクセルペダルが踏まれスロットル開度TVOがある値で一定となっている。この時、(D)に示すエンジントルクTEが増加し、(B)に示すエンジン回転数NEが増加を開始すると、クラッチ締結制御により目標クラッチトルクTTCが増加を開始する。よって、目標クラッチトルクTTCにしたがい、(F)に示すクラッチ位置RPCLHが締結方向へ動作を開始する。
時刻t2で、図14(B)に示すように、エンジン回転数NEと入力軸回転数NIの差回転数が目標スリップ回転数TSLIPとなると、クラッチスリップ制御によりエンジン回転数NEと入力軸回転数NIの差回転数が目標スリップ回転数TSLIPを保持するため、目標クラッチトルクTTCが減少を開始する。よって、目標クラッチトルクTTCにしたがい、(F)に示すクラッチ位置RPCLHが解放方向へ動作を開始する。
時刻t3で、図14(B)に示すように、入力軸回転数NIがクラッチ締結回転数NCLON以上となると、クラッチ締結制御により再び目標クラッチトルクTTCが増加を開始する。よって、目標クラッチトルクTTCにしたがい、(F)に示すクラッチ位置RPCLHが締結方向へ動作を開始する。
時刻t4で、(B)に示すエンジン回転数NEと入力軸回転数NIが一致すると、発進クラッチが完全締結したと判定し、(E)に示す発進クラッチ目標トルクを最大値TCMAXまで増加させ、(F)に示すクラッチ位置RPCLHを完全締結位置CLHONへ移動させ、発進制御は完了する。
このように、変速機油温が上昇、または、勾配が正方向に増加するにしたがい、クラッチ締結回転数NCLONを増加させ、ガラ音が発生する入力軸回転数でのクラッチ完全締結を防止することで、ガラ音の発生を抑制することができる。
次に、図15を用いて、本実施形態による自動車の制御装置によって制御される自動車システムの第2の構成について説明する。
図15は、本発明の一実施形態による自動車の制御装置によって制御される自動車システムの構成を示すスケルトン図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
自動変速機51は、第1クラッチ1508,第2クラッチ1509,第1入力軸1541,第2入力軸1542,出力軸1543,第1ドライブギア1501,第2ドライブギア1502,第3ドライブギア1503,第4ドライブギア1504,第5ドライブギア1505,第1ドリブンギア1511,第2ドリブンギア1512,第3ドリブンギア1513,第4ドリブンギア1514,第5ドリブンギア1515,第1噛合い伝達機構1521,第2噛合い伝達機構1522,第3噛合い伝達機構1523,入力軸回転数センサ31,出力軸回転数センサ32,回転センサ33を備えている。
本構成例が、図1に図示の構成例と異なる点は、図1に図示の構成例が入力軸クラッチ8の係合によってエンジン7のトルクを変速機入力軸41に伝達するように構成されているのに対し、本構成例がツインクラッチで構成している点である。
すなわち、第1クラッチ1508の係合によって、エンジン7のトルクを第1入力軸1541に伝達し、また第2クラッチ1509の係合によって、エンジン7のトルクを第2入力軸1542に伝達する。第2入力軸1542は中空になっており、第1入力軸1541は、第2入力軸1542の中空部分を貫通し、第2入力軸1542に対し回転方向への相対運動が可能な構成となっている。
第1クラッチ1508の係合、解放は、電磁弁105aによって制御する油圧によって行われ、第2クラッチ1509の係合、解放は、電磁弁105bによって制御する油圧によって行われる。
また、第1入力軸1541の回転数を検出する手段として、入力軸回転数センサ31が設けられており、第2入力軸1542の回転数を検出する手段として、センサ33が設けられている。
一方、出力軸1543には、第1ドリブンギア1511,第2ドリブンギア1512,第3ドリブンギア1513,第4ドリブンギア1514,第5ドリブンギア1515が設けられている。第1ドリブンギア1511,第2ドリブンギア1512,第3ドリブンギア1513,第4ドリブンギア1514,第5ドリブンギア1515は出力軸1543に対して回転自在に設けられている。
また、出力軸1543の回転数を検出する手段として、出力軸回転数センサ32が設けられている。
また、第1ドリブンギア1511と第3ドリブンギア1513の間には、第1ドリブンギア1511を出力軸1543に係合させたり、第3ドリブンギア1613を出力軸1543に係合させる、第1噛合い伝達機構1521が設けられている。
また、第2ドリブンギア1512と第4ドリブンギア1514の間には、第2ドライブギア1512を出力軸1543に係合させたり、第4ドリブンギア1514を出力軸1543に係合させる、第3噛合い伝達機構1523が設けられている。
また、第5ドリブンギア1515には、第5ドリブンギア1515を出力軸1543に係合させる、第2噛合い伝達機構1522が設けられている。
ここで、前記噛合い伝達機構1521,1522,1523は、摩擦伝達機構を備え、摩擦面を押し付けることによって回転数を同期させて噛合いを行う同期噛合い式を用いることが望ましい。
シフトアクチュエータ73によって、第1噛合い伝達機構1521の位置を移動し、第1ドリブンギア1511または、第3ドリブンギア1513と係合させることで、第2入力軸1542の回転トルクを、第1噛合い伝達機構1521を介して出力軸1543へと伝達することができる。
また、シフトアクチュエータ75によって、第3噛合い伝達機構1523の位置を移動し、第2ドリブンギア1512または、第4ドリブンギア1514と係合させることで、第1入力軸1541の回転トルクを、第3噛合い伝達機構1523を介して出力軸1543へと伝達することができる。
また、シフトアクチュエータ74によって、第2噛合い伝達機構1522の位置を移動し、第5ドリブンギア1515と係合させることで、第2入力軸1542の回転トルクを、第2噛合い伝達機構1522を介して出力軸1543へと伝達することができる。
また、制御装置であるパワートレーン制御ユニット201によって油圧機構105に設けられた電磁弁105aの電流を制御することで、前記第1クラッチ1508内に設けられたプレッシャプレート(図示しない)を制御し、前記第1クラッチ1508の伝達トルクの制御を行っている。すなわち、油圧機構105,電磁弁105aが前記第1クラッチ1508を作動させる作動機構として構成されている。
また、パワートレーン制御ユニット201によって油圧機構105に設けられた電磁弁105bの電流を制御することで、前記第2クラッチ1509内に設けられたプレッシャプレート1509c(図示しない)を制御し、前記第2クラッチ1509の伝達トルクの制御を行っている。すなわち、油圧機構105,電磁弁105bが前記第2クラッチ1509を作動させる作動機構として構成されている。
また、パワートレーン制御ユニット201によって、油圧機構105に設けられた電磁弁105c,105dの電流を制御することで、シフトアクチュエータ73に設けられた油圧ピストン(図示しない)を介して、第1噛合い伝達機構1521の荷重またはストローク位置(第一シフト位置)を制御できるようになっている。なお、シフトアクチュエータ73には第一シフト位置を計測する位置センサ(図示しない)が設けられている。
また、パワートレーン制御ユニット201によって、油圧機構105に設けられた電磁弁105e,105fの電流を制御することで、シフトアクチュエータ74に設けられた油圧ピストン(図示しない)を介して、第2噛合い伝達機構1522の荷重またはストローク位置(第二シフト位置)を制御できるようになっている。なお、シフトアクチュエータ74には第二シフト位置を計測する位置センサ(図示しない)が設けられている。
また、パワートレーン制御ユニット201によって、油圧機構105に設けられた電磁弁105g,105hの電流を制御することで、シフトアクチュエータ75に設けられた油圧ピストン(図示しない)を介して、第3噛合い伝達機構1523の荷重またはストローク位置(第三シフト位置)を制御できるようになっている。なお、シフトアクチュエータ75には第三シフト位置を計測する位置センサ(図示しない)が設けられている。
また、変速機50には、変速機50内部の潤滑油の温度を計測する油温センサ(図示しない)が設けられている。なお、潤滑油温センサは、クラッチの冷却流路(クラッチ冷却直前の流路)に設けることが望ましい。
また、第1クラッチ1508,第2クラッチ1509の摩擦面の温度を間接的に計測するため、第1クラッチ1508,第2クラッチ1509の周囲の潤滑油の温度を計測する油温センサ(図示しない)が設けられている。
前記パワートレーン制御ユニット201,エンジン制御ユニット101は、通信手段103によって相互に情報を送受信する。
なお、本実施例においては、摩擦伝達機構である第1クラッチ1508,第2クラッチ1509を湿式多板クラッチで構成しているが、乾式単板クラッチで構成しても良く、摩擦面の押し付けによって動力を伝達する種々の摩擦伝達機構に適用可能である。
図11に示す構成においても、発進時にガラ音が発生する入力軸回転数でのクラッチ完全締結を防止することで、ガラ音の発生を抑制することができる。
1,11 ギア(1速)
2,12 ギア(3速)
3,13 ギア(5速)
4,14 ギア(2速)
5,15 ギア(4速)
6,16 ギア(6速)
7 エンジン
8 発進クラッチ
10 スロットル
21 スリーブ(1速−2速)
22 スリーブ(3速−4速)
23 スリーブ(5速−6速)
24 シフト/セレクト機構
31 入力軸回転数センサ
32 出力軸回転数センサ
41 入力軸
42 出力軸
50 自動変速機
100,201 パワートレーン制御ユニット
101 エンジン制御ユニット
103 通信手段

Claims (7)

  1. 駆動力源と、
    摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源の出力トルクを伝達する発進クラッチと、前記発進クラッチが伝達するトルクを受けて回転する入力軸と、駆動軸にトルクを出力する出力軸と、前記入力軸と前記出力軸を連結することで所定の変速段を実現する複数の連結機構とを備えた自動変速機に用いられ、前記発進クラッチの締結を制御する発進クラッチの制御方法において、
    駆動力源と入力軸回転数の回転数差が収束する前記発進クラッチの完全締結前に、車両の前後方向の勾配を検出もしくは推定し、検出もしくは推定した車両の前後方向の勾配に応じて、前記発進クラッチの押し付け部材の位置もしくは押し付け荷重を調整することを特徴とする発進クラッチの制御方法。
  2. 請求項1において、
    前記発進クラッチの完全締結前に、車両の前後方向の勾配を検出もしくは推定し、検出もしくは推定した車両の前後方向の勾配に応じて、前記発進クラッチが完全締結する際の駆動力源の回転数を調整することを特徴とする発進クラッチの制御方法。
  3. 請求項1において、
    前記完全締結前に、前記複数の連結機構を潤滑する油の温度を検出し、
    車両の前後方向の勾配と、複数の連結機構を潤滑する油の温度に応じて、前記発進クラッチの押し付け部材の位置もしくは押し付け荷重を調整することを特徴とする発進クラッチの制御方法。
  4. 請求項1において、
    前記完全締結前に、前記複数の連結機構を潤滑する油の粘度を検出もしくは推定し、車両の前後方向の勾配と、複数の連結機構を潤滑する油の粘度に応じて、前記発進クラッチの押し付け部材の位置もしくは押し付け荷重を調整することを特徴とする発進クラッチの制御方法。
  5. 駆動力源と、摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源の出力トルクを伝達する複数の発進クラッチと、前記発進クラッチがそれぞれ伝達するトルクを受けて回転する複数の入力軸と、駆動軸にトルクを出力する出力軸と、前記入力軸と前記出力軸を連結する複数の連結機構とを備え、一方の発進クラッチが連結された入力軸と出力軸とを前記連結機構を介して連結し、かつ、一方の発進クラッチを締結するとともに、他方の発進クラッチを解放することにより所望の変速段を実現する自動変速機に用いられ、前記複数の発進クラッチの締結を制御する前記複数の発進クラッチの制御方法において、
    駆動力源と入力軸回転数の回転数差が収束する前記複数の発進クラッチの完全締結前に、車両の前後方向の勾配を検出もしくは推定し、検出もしくは推定した車両の前後方向の勾配に応じて、前記複数の発進クラッチの押し付け部材の位置もしくは押し付け荷重を調整することを特徴とする発進クラッチの制御方法。
  6. 駆動力源と、摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源の出力トルクを伝達する発進クラッチと、前記発進クラッチが伝達するトルクを受けて回転する入力軸と、駆動軸にトルクを出力する出力軸と、前記入力軸と前記出力軸を連結することで所定の変速段を実現する複数の連結機構と、から構成される自動変速機に用いられ、前記発進クラッチの締結を制御する制御手段を有する発進クラッチの制御装置において、
    前記制御手段は、駆動力源と入力軸回転数の回転数差が収束する前記発進クラッチの完全締結前に、車両の前後方向の勾配を検出もしくは推定し、検出もしくは推定した車両の前後方向の勾配に応じて、前記発進クラッチの押し付け部材の位置もしくは押し付け荷重を調整することを特徴とする発進クラッチの制御装置。
  7. 駆動力源と、摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源の出力トルクを伝達する複数の発進クラッチと、前記発進クラッチがそれぞれ伝達するトルクを受けて回転する複数の入力軸と、駆動軸にトルクを出力する出力軸と、前記入力軸と前記出力軸を連結する複数の連結機構とを備え、一方の発進クラッチが連結された入力軸と出力軸とを前記連結機構を介して連結し、かつ、一方の発進クラッチを締結するとともに、他方の発進クラッチを解放することにより所望の変速段を実現する自動変速機に用いられ、前記複数の発進クラッチの締結を制御する制御手段を有する前記複数の発進クラッチの制御方法において、
    前記制御手段は、駆動力源と入力軸回転数の回転数差が収束する前記複数の発進クラッチの完全締結前に、車両の前後方向の勾配を検出もしくは推定し、検出もしくは推定した車両の前後方向の勾配に応じて、前記複数の発進クラッチの押し付け部材の位置もしくは押し付け荷重を調整することを特徴とする発進クラッチの制御装置。
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