JP2009024646A - 自動車の制御方法および制御装置 - Google Patents

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大司 清宮
Tetsuo Matsumura
哲生 松村
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義幸 吉田
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Abstract

【課題】擬似的なクリープ動作を行う自動MTにおいて、クリープ開始までの時間を短縮できるとともに、エンジン回転数の吹け上がりも防止できる自動車の制御方法および制御装置を提供することにある。
【解決手段】パワートレーン制御ユニット100は、発進クラッチ9の位置もしくは押し付け荷重を検出し、発進クラッチ9の位置が、発進クラッチがトルク伝達を開始する位置より解放側のとき、もしくは、発進クラッチ9の押し付け荷重が、発進クラッチがトルク伝達を開始する荷重より小さいとき、エンジン7のトルクの上限を、エンジントルク上限値TTEMAXに制限する。
【選択図】図8

Description

本発明は、自動車の制御方法および制御装置に係り、特に、自動車における自動変速機と駆動力源のトルクを制御するに好適な自動車の制御方法および制御装置に関する。
従来、手動変速機の自動車は、トルクコンバータを用いた変速機を搭載するものに比べ燃費が優れている。しかし、発進時の発進クラッチとアクセルの連携操作が難しいものとなっている。この発進時の発進クラッチとアクセルの連携操作がうまくいかないと、発進クラッチ締結時にショックが発生したり、発進クラッチ圧が足りなければエンジン回転数が急激に上昇する、所謂吹き上がり現象が生じる。また、エンジン回転数が十分でない内に発進クラッチを急に締結しようとしたり、坂道で発進するときなどでエンジンが停止してしまう、所謂エンストを起こすことがある。
これらを解決すべく、手動変速機の機構を用いて発進クラッチとギアの切替を自動化したシステム、自動MT(自動化マニュアルトランスミッション)が開発されている。
手動変速機の自動車はトルクコンバータを用いた変速機を搭載するものに比べ燃費がすぐれており、最近では、手動変速機の機構を用いてクラッチとギヤチェンジを自動化したシステム、自動MT(自動化マニュアルトランスミッション)が開発されている。従来型手動変速機と同様にエンジンと変速機との間に駆動力を断・接可能な発進クラッチを1つ有するを初期の自動MT(自動化マニュアルトランスミッション)では、アップシフト、ダウンシフトといった変速段切替の際に、前記発進クラッチの解放・締結操作を伴うため、加速度変動が発生し、乗員に違和感を与えることがある。
そこで、従来の自動MT(自動化マニュアルトランスミッション)に変速中のトルク伝達を行うために第2の摩擦式クラッチ(アシストクラッチ)を変速機の入力軸と出力軸の間に設ける自動変速機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、エンジンからの駆動力伝達軸に対し、複数の入力軸を持つとともに摩擦式クラッチを有し、各軸に設けた噛合い式クラッチにより締結された変速ギア段によりトルク伝達を行う所謂ツインクラッチ自動MTが近年実用化され始めている。
これらの自動MTにおいては、トルクコンバータの搭載された所謂オートマティックトランスミッションとは異なり、トルクコンバータによる所謂クリープ動作がないため、発進時には駆動力源であるエンジンのトルクを伝達・遮断するクラッチの伝達トルクを制御することによって擬似的にクリープ動作を行っている。
このような自動MTの発進においては、運転者がブレーキを解除してから、所謂クリープ動作を開始するまでの時間をできるかぎり短くすることが望ましく、クラッチの締結を開始して変速機にトルクを伝達するまでの時間が長くなると、発進開始時のディレイ感が発生する可能性がある。
そこで、発進を開始する前の待機状態において、クラッチストロークを一定量だけ進めて待機することで、クラッチ伝達トルク立ちあがりまでの時間を短縮するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−65199号公報 特開平8−54031号公報
しかし、発進を開始する前の待機状態において、クラッチ伝達トルク立ちあがりまでの時間を短縮するために、クラッチストロークを一定量だけ進めて待機する前に、運転者がアクセルを踏み込むと、クラッチ伝達トルク立ちあがりまでのディレイ時間があるため、その間でエンジン回転数が吹け上がる可能性がある。
本発明の目的は、擬似的なクリープ動作を行う自動MTにおいて、クリープ開始までの時間を短縮できるとともに、エンジン回転数の吹け上がりも防止できる自動車の制御方法および制御装置を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、駆動力源と、摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源の出力トルクを伝達する発進クラッチと、前記発進クラッチが伝達するトルクを受けて回転する入力軸と、駆動軸にトルクを出力する出力軸と、前記入力軸と前記出力軸を連結することで所定の変速段を実現する複数の連結機構と、から構成される自動変速機と、を有する自動車の制御に用いられ、前記発進クラッチの締結・解放を制御する自動車の制御方法であって、前記発進クラッチの位置もしくは押し付け荷重を検出し、前記発進クラッチの位置が、前記発進クラッチがトルク伝達を開始する位置より解放側のとき、もしくは、前記発進クラッチの押し付け荷重が、前記発進クラッチがトルク伝達を開始する荷重より小さいとき、前記駆動力源のトルクの上限を制限するようにしたものである。
かかる方法により、擬似的なクリープ動作を行う自動MTにおいて、クリープ開始までの時間を短縮できるとともに、エンジン回転数の吹け上がりも防止できるものとなる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記駆動力源のトルクの上限を解除した際の駆動力源のトルクの増加量を制限するようにしたものである。
(3)上記(2)において、好ましくは、前記駆動力源のトルクの増加量は、上限に制限する前の駆動力源のトルク指令値と駆動力源のトルクの上限との差、もしくは、上限に制限する前の駆動力源のトルクと駆動力源のトルクの上限との差に基づき設定するようにしたものである。
(4)上記目的を達成するために、本発明は、駆動力源と、摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源の出力トルクを伝達する複数の発進クラッチと、前記発進クラッチがそれぞれ伝達するトルクを受けて回転する複数の入力軸と、駆動軸にトルクを出力する出力軸と、前記入力軸と前記出力軸を連結する複数の連結機構とを備え、一方の発進クラッチが連結された入力軸と出力軸とを前記連結機構を介して連結し、かつ、一方の発進クラッチを締結するとともに、他方の発進クラッチを解放することにより所望の変速段を実現する自動変速機と、を有する自動車の制御に用いられ、前記発進クラッチの締結・解放を制御する自動車の制御方法であって、前記発進クラッチの位置もしくは押し付け荷重を検出し、前記締結を開始する発進クラッチの位置が、前記締結を開始する発進クラッチがトルク伝達を開始する位置より解放側のとき、もしくは、前記締結を開始する発進クラッチの押し付け荷重が、前記締結を開始する発進クラッチがトルク伝達を開始する荷重より小さいとき、前記駆動力源のトルクの上限を制限するようにしたものである。
かかる方法により、擬似的なクリープ動作を行う自動MTにおいて、クリープ開始までの時間を短縮できるとともに、エンジン回転数の吹け上がりも防止できるものとなる。
(5)上記目的を達成するために、本発明は、駆動力源と、摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源の出力トルクを伝達する発進クラッチと、前記発進クラッチが伝達するトルクを受けて回転する入力軸と、駆動軸にトルクを出力する出力軸と、前記入力軸と前記出力軸を連結することで所定の変速段を実現する複数の連結機構と、から構成される自動変速機と、前記駆動力源のトルクを制御する駆動力源制御手段と、を有する自動車の制御に用いられ、前記発進クラッチの締結・解放を制御する自動変速機制御手段を有する自動車の制御装置であって、前記自動変速機制御手段は、前記発進クラッチの位置もしくは押し付け荷重を検出し、前記発進クラッチの位置が、前記発進クラッチがトルク伝達を開始する位置より解放側のとき、もしくは、前記発進クラッチの押し付け荷重が、前記発進クラッチがトルク伝達を開始する荷重より小さいとき、前記駆動力源のトルクの上限を制限する指令を、前記駆動力源制御手段に出力するようにしたものである。
かかる構成により、擬似的なクリープ動作を行う自動MTにおいて、クリープ開始までの時間を短縮できるとともに、エンジン回転数の吹け上がりも防止できるものとなる。
(6)上記目的を達成するために、本発明は、駆動力源と、摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源の出力トルクを伝達する複数の発進クラッチと、前記発進クラッチがそれぞれ伝達するトルクを受けて回転する複数の入力軸と、駆動軸にトルクを出力する出力軸と、前記入力軸と前記出力軸を連結する複数の連結機構とを備え、一方の発進クラッチが連結された入力軸と出力軸とを前記連結機構を介して連結し、かつ、一方の発進クラッチを締結するとともに、他方の発進クラッチを解放することにより所望の変速段を実現する自動変速機と、前記駆動力源のトルクを制御する駆動力源制御手段と、を有する自動車の制御に用いられ、前記発進クラッチの締結・解放を制御する自動変速機制御手段を有する自動車の制御装置であって、前記自動変速機制御手段は、前記発進クラッチの位置もしくは押し付け荷重を検出し、前記締結を開始する発進クラッチの位置が、前記締結を開始する発進クラッチがトルク伝達を開始する位置より解放側のとき、もしくは、前記締結を開始する発進クラッチの押し付け荷重が、前記締結を開始する発進クラッチがトルク伝達を開始する荷重より小さいとき、前記駆動力源のトルクの上限を制限する指令を、前記駆動力源制御手段に出力するようにしたものである。
かかる構成により、擬似的なクリープ動作を行う自動MTにおいて、クリープ開始までの時間を短縮できるとともに、エンジン回転数の吹け上がりも防止できるものとなる。
本発明によれば、擬似的なクリープ動作を行う自動MTにおいて、クリープ開始までの時間を短縮できるとともに、エンジン回転数の吹け上がりも防止できるものとなる。
以下、図1〜図11を用いて、本発明の一実施形態による自動車の制御装置の構成及び動作について説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態による自動車の制御装置によって制御される自動車システムの構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による自動車の制御装置によって制御される自動車システムの第1の構成を示すスケルトン図である。
図1に示す自動車システムは、自動変速機として、自動化したマニュアル・トランスミッション(自動MT)を適用している。
駆動力源であるエンジン7では、吸気管(図示しない)に設けられたスロットル10により吸入空気量が制御され、吸入空気量に見合う燃料量が燃料噴射装置(図示しない)から噴射される。また、吸入空気量および燃料量から決定される空燃比、エンジン回転数などの信号から点火時期が決定され、点火装置(図示しない)により点火される。燃料噴射装置には、燃料が吸気ポートに噴射される吸気ポート方式あるいはシリンダ内に直接噴射される筒内噴射方式があるが、エンジンに要求される運転域(エンジントルク、エンジン回転数で決定される領域)を比較して燃費が低減でき、かつ排気性能が良い方式のエンジンを選択することが望ましい。駆動力源としては、ガソリンエンジンのみならず、ディーゼルエンジンや天然ガスエンジンでもよい。
エンジン7と入力軸41の間には発進クラッチ8が介装され、発進クラッチ8の位置を制御することにより発進クラッチ8の押付け力を調節することが可能であり、エンジン7から入力軸41へ動力を伝達することができる。また、発進クラッチ8を解放することにより、エンジン7から入力軸41への動力伝達を遮断することができる。一般に、発進クラッチ8には乾式単板方式の摩擦クラッチが用いられ、発進クラッチ8の押付け力を調整することによりエンジン7から入力軸41へ伝達するトルクを調節することが可能である。発進クラッチ8の発進アクチュエータ61は、モータ(図示せず)とモータの回転運動を直線運動に変換するメカ機構から構成されており、パワートレーン制御ユニット100によって、発進アクチュエータ61に設けられたモータ(図示しない)の電流を制御することで、発進クラッチ8の押付け力が制御される。また、発進クラッチ8には、湿式多板方式の摩擦クラッチや電磁クラッチなど、伝達するトルクを調節可能なクラッチならば何れも適用可能である。発進クラッチ8は、通常のマニュアル・トランスミッションを搭載した車両において一般的に用いられており、発進クラッチ8を徐々に押し付けていくことにより車両を発進させることができる。
また、パワートレーン制御ユニット100によって、セレクトアクチュエータ63に設けられたモータ(図示しない)の電流を制御することで、シフト/セレクト機構24に設けられたコントロールアーム(図示しない)のストローク位置(セレクト位置)を制御し、スリーブ21,スリーブ22,スリーブ23のいずれを移動するか選択している。
また、パワートレーン制御ユニット100によって、シフトアクチュエータ62に設けられたモータ(図示しない)の電流を制御することで、シフト/セレクト機構24に設けられたコントロールアーム(図示しない)の回転力、回転位置を制御し、セレクトアクチュエータ63によって選択された、スリーブ21,スリーブ22,スリーブ23のいずれかを動作させる荷重またはストローク位置(シフト位置)を制御できるようになっている。
入力軸41には、ギア1,ギア4が固定されており、出力軸42に対して回転自在に取り付けられたギア11,ギア14と、それぞれ噛合している。また、ギア2,ギア3,ギア5およびギア6が、入力軸41に対して回転自在に取り付けられており、出力軸42に固定されたギア12,ギア13,ギア15およびギア16とそれぞれ噛合している。
入力軸41には、入力軸回転数センサ31が取り付けられており、入力軸回転数の検出が可能である。
出力軸42には、出力軸回転数センサ32が取り付けられており、出力軸回転数の検出が可能である。
次に、スリーブ、同期装置から成る同期噛み合い式クラッチについて説明する。
同期噛み合い式クラッチは、通常のマニュアル・トランスミッションを搭載した車両において一般的に用いられており、この同期装置によってギア切換時における回転同期が可能であり、変速操作を容易にすることができる。
まず、スリーブ21および同期装置51,同期装置54から成る同期噛み合い式クラッチについて説明する。
出力軸42には、ギア11およびギア14と出力軸42と直結するスリーブ21が設けられており、ギア11およびギア14のトルクを出力軸42に伝達するためには、スリーブ21を出力軸42の軸方向へ移動させ、ギア11あるいはギア14とスリーブ21とを直結する必要がある。また、ギア11とスリーブ21の間には同期装置51が設けられており、スリーブ21を同期装置51に押付けることにより、ギア11と同期装置51との間に摩擦力が発生する。このとき、ギア11から同期装置51を介してスリーブ21へのトルク伝達が行われ、スリーブ21の回転数にギア11の回転数が同期される。回転数同期が終了すると、スリーブ21はギア11に直結する。同様に、ギア14とスリーブ21の間には同期装置54が設けられており、スリーブ21を同期装置54に押付けることにより、ギア14と同期装置54との間に摩擦力が発生する。このとき、ギア14から同期装置54を介してスリーブ21へトルク伝達が行われ、スリーブ21の回転数にギア14の回転数が同期される。回転数同期が終了すると、スリーブ21はギア14に直結する。
次に、スリーブ22および同期装置52、同期装置55から成る同期噛み合い式クラッチについて説明する。
入力軸41には、ギア2およびギア5と入力軸41と直結するスリーブ22が設けられており、入力軸41のトルクをギア2およびギア5に伝達するためには、スリーブ22を入力軸41の軸方向へ移動させ、ギア2あるいはギア5とスリーブ22とを直結する必要がある。また、ギア2とスリーブ22の間には同期装置52が設けられており、スリーブ22を同期装置52に押付けることにより、同期装置52とギア2との間に摩擦力が発生する。このとき、スリーブ22から同期装置52を介してギア2へトルク伝達が行われ、スリーブ22の回転数がギア2の回転数に同期される。回転数同期が終了すると、スリーブ22はギア2に直結する。同様に、ギア5とスリーブ22の間には同期装置55が設けられており、スリーブ22を同期装置55に押付けることにより、同期装置52とギア5との間に摩擦力が発生する。このとき、スリーブ22から同期装置52を介してギア5へトルク伝達が行われ、スリーブ22の回転数がギア5の回転数に同期される。回転数同期が終了すると、スリーブ22はギア5に直結する。
次に、スリーブ23および同期装置53、同期装置56から成る同期噛み合い式クラッチについて説明する。
入力軸41には、ギア3およびギア6と入力軸41と直結するスリーブ23が設けられており、入力軸41のトルクをギア3およびギア6に伝達するためには、スリーブ23を入力軸41の軸方向へ移動させ、ギア3あるいはギア6とスリーブ23とを直結する必要がある。また、ギア3とスリーブ23の間には同期装置53が設けられており、スリーブ23を同期装置53に押付けることにより、同期装置53とギア3との間に摩擦力が発生する。このとき、スリーブ23から同期装置53を介してギア3へのトルク伝達が行われ、スリーブ23の回転数がギア3の回転数に同期される。回転数同期が終了すると、スリーブ23はギア3に直結する。同様に、ギア6とスリーブ23の間には同期装置56が設けられており、スリーブ23を同期装置56に押付けることにより、同期装置56とギア6との間に摩擦力が発生する。このとき、スリーブ23から同期装置56を介してギア6へのトルク伝達が行われ、スリーブ23の回転数がギア6の回転数に同期される。回転数同期が終了すると、スリーブ23はギア6に直結する。
このように、入力軸41の回転トルクを出力軸42へ伝達するためには、スリーブ21、またはスリーブ22、またはスリーブ23のいずれかを選択し、シフト/セレクト機構24を動作させることによって、スリーブ21、またはスリーブ22、またはスリーブ23のいずれかをギア11、またはギア14、またはギア2、またはギア5、またはギア3、またはギア6に直結させ、入力軸41の回転トルクを出力軸42へ伝達することができる。
エンジン7は、エンジン制御ユニット101によって制御される。
なお、本実施形態では、発進アクチュエータ61およびセレクトアクチュエータ62、シフトアクチュエータ63としてモータとメカ機構を組み合せたものを使用しているが、電磁弁等を用いた油圧アクチュエータを採用しても良い。
次に、図2を用いて、本実施形態による自動車の制御装置の入出力信号について説明する。
図2は、本発明の一実施形態による自動車の制御装置の入出力信号を示すブロック図である。
図2は、パワートレーン制御ユニット100とエンジン制御ユニット101との入出力関係を示している。
パワートレーン制御ユニット100は、入力部100iと、出力部100oと、コンピュータ100cを備えたコントロールユニットとして構成される。同様に、エンジン制御ユニット101も、入力部101iと、出力部101oと、コンピュータ101cを備えたコントロールユニットとして構成される。パワートレーン制御ユニット100からエンジン制御ユニット101に、通信手段103を用いてエンジントルク指令値TTEが送信され、エンジン制御ユニット101はエンジントルク指令値TTEを実現するように、エンジン7の吸入空気量,燃料量,点火時期等(図示しない)を制御する。また、エンジン制御ユニット101内には、変速機への入力トルクとなるエンジントルクの検出手段(図示しない)が備えられ、エンジン制御ユニット101によってエンジン7の回転数NE,エンジン7が発生したエンジントルクTEを検出し、通信手段103を用いてパワートレーン制御ユニット100に送信する。エンジントルク検出手段には、トルクセンサを用いるか、またはインジェクタの噴射パルス幅や吸気管内の圧力とエンジン回転数等など、エンジンのパラメータによる推定手段としても良い。
また、パワートレーン制御ユニット100には、入力軸回転数センサ31,出力軸回転数センサ32から、入力軸回転数NI,出力軸回転数NOがそれぞれ入力され、アクセル開度センサ33からアクセルペダル踏み込み量APS入力される。また、パワートレーン制御ユニット100には、レバー装置34から、Pレンジ・Rレンジ・Nレンジ・Dレンジ等、シフトレバーの位置を示す信号RngPosが入力される。
また、パワートレーン制御ユニット100には、ブレーキ装置35から、ブレーキが踏み込まれているか否かを検出するブレーキスイッチからのON/OFF信号BrkSwが入力される。また、ブレーキ装置35から、ブレーキが踏み込まれることによるブレーキマスタのシリンダ圧値Pbrkが入力される。また、パワートレーン制御ユニット100には、発進クラッチの位置を示す発進クラッチ位置RPCLHが入力される。
また、パワートレーン制御ユニット100は、アクセルペダルを踏み込んだときは運転者に発進、加速の意志があると判断し、運転者の意図を実現するように、エンジントルク指令値TTEを設定する。
また、パワートレーン制御ユニット100は、所望の発進クラッチ位置を実現するために、発進クラッチアクチュエータ61の発進クラッチモータ61bへ印加する電圧V1_sta,V2_staを調整することで、クラッチモータ61bの電流を制御し、発進クラッチ8を係合、解放する。
また、パワートレーン制御ユニット100は、所望のセレクト位置を実現するために、セレクトアクチュエータ63のセレクトモータ63bへ印加する電圧V1_sel,V2_selを調整することで、セレクトモータ63bの電流を制御し、スリーブ21,スリーブ22,スリーブ23のいずれを噛合させるかを選択する。
また、パワートレーン制御ユニット100は、所望のシフト荷重もしくはシフト位置を実現するために、シフトアクチュエータ62のシフトモータ62bへ印加する電圧V1_sft,V2_sftを調整することで、シフトモータ62bの電流を制御し、スリーブ21,スリーブ22,スリーブ23のいずれかの噛合・解放を行う。
なお、パワートレーン制御ユニット100には、電流検出回路(図示しない)が設けられており、各モータの電流が目標電流に追従するよう電圧出力を変更して、各モータの回転トルクを制御している。
またここで、各アクチュエータに備えられるモータは、磁石が固定されて巻線が回転される、いわゆる直流モータによって構成されているが、巻線が固定して磁石が回転される、いわゆる永久磁石同期モータでも良く、種々のモータが適用可能である。
次に、図3〜図10を用いて、本実施形態による自動車の制御装置による具体的な制御内容について説明する。
最初に、図3を用いては、本実施形態による自動変速機の制御装置の全体の制御内容の概略について説明する。
図3は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置の全体の制御内容の概略を示すフローチャートである。
図3の内容は、パワートレーン制御ユニット100のコンピュータ100cにプログラミングされ、あらかじめ定められた周期で繰り返し実行される。すなわち、以下のステップ301〜303の処理は、パワートレーン制御ユニット100によって実行される。
ステップ301において、パワートレーン制御ユニット100は、エンジントルクダウンを実行するか否かの判断工程である。パワートレーン制御ユニット100は、入力されるレンジ位置信号RngPos、発進クラッチ位置RPCLHから、例えば、レンジ位置が駆動レンジであり、発進クラッチストロークを一定量だけ進めて待機する前に、運転者がアクセルを踏み込む場合、エンジン回転数の吹き上がりを防止するためにトルクダウンの実行を判定する。なお、ステップ301の詳細については、図4を用いて後述する。
ステップ302において、パワートレーン制御ユニット100は、ステップ301の判定結果に基づいて、エンジントルク上限値TTEMAXを設定する。なお、ステップ302の詳細については、図5を用いて後述する。
ステップ303において、パワートレーン制御ユニット100は、ステップ302で設定したエンジントルク上限値TTEMAXに基づいて、エンジントルク指令値TTEの上限を制限し、通信手段103を用いてエンジン制御ユニット101へ送信し、エンジン制御ユニット101はエンジントルク指令値TTEを実現するように、エンジン7の吸入空気量、燃料量、点火時期等を制御する。なお、ステップ303の詳細については、図6を用いて後述する。
次に、図4を用いて、図3のステップ301(トルクダウン実行判定)の詳細について説明する。
図4は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置におけるトルクダウン実行判定処理の内容を示すフローチャートである。
ステップ401は、発進クラッチ締結開始か否かの判断工程である。ステップ401において、パワートレーン制御ユニット100は、入力されるレンジ位置信号RngPos、出力軸回転数NO、アクセルペダル踏み込み量APS、ブレーキON/OFF信号BrkSwなどから、発進クラッチ締結開始か否かを判定する。例えば、レンジレバーがドライブレンジであり、アクセルペダルが踏まれたことを検知し、発進クラッチ締結指令が発生していることを確認できる。発進クラッチ締結指令が発生していない場合は、ステップ402へ進み、トルクダウンを行う必要は無いと判断し、トルクダウン要求TRQDNRQを0クリアする。発進クラッチ締結指令が発生している場合は、ステップ403へ進む。
ステップ403において、発進クラッチ位置RPCLHと伝達開始位置RPSTを比較し、発進クラッチ伝達トルク立ちあがりまでの時間を短縮するために、発進クラッチストロークを一定量だけ進める待機制御が完了しているか否かを判定する。例えば、発進クラッチ位置RPCLHは、エンジントルクを入力軸へ伝達する締結方向を正とし、エンジントルクを入力軸へ伝達しない完全解放位置を0とする場合に、発進クラッチ位置RPCLHが伝達開始位置RPST以上となる場合、待機制御が完了していると判定し、ステップ404へ進み、トルクダウン要求TRQDNRQを0クリアする。発進クラッチ位置RPCLHが伝達開始位置RPSTより小さい場合は、待機制御が完了していないと判定し、発進クラッチ伝達トルク立ちあがりまでの時間が長くなり、エンジン回転数が吹け上がる可能性があるため、ステップ405へ進み、トルクダウン要求TRQDNRQに1をセットする。
なお、ステップ403では、発進クラッチ位置RPCLHを用いて判定する方式を述べたが、発進クラッチ押し付け荷重が伝達押し付け荷重以上か否かで判定しても良い。
次に、図5を用いて、図3のステップ302(エンジントルク上限値設定)の詳細について説明する。
図5は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置におけるエンジントルク上限値設定処理の内容を示すフローチャートである。
ステップ501は、トルクダウン要求TRQDNRQに基づいて、トルクダウン要求があるか否かの判断工程である。ステップ405の処理により、トルクダウン要求がセットされている場合、ステップ502へ進む。
ステップ502において、トルクダウンによりエンジントルクを制限するための、エンジントルク上限値TTEMAXを、以下の式(1)にしたがい演算する。
TTEMAX = TEGDNRQ …(1)

式(1)に示すトルクダウン時上限トルクTEGDNRQは、エンジンアイドル状態において、アクセルを踏み込んだ際に、エンジン回転数が吹け上がらないよう設定することが望ましく、アイドル時のエンジン回転数とアクセル踏み込み時のエンジン回転数の差が大きくならないことが望ましい。
次に、図6を用いて、図3のステップ303(エンジントルク指令値演算)の詳細について説明する。
図6は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置におけるエンジントルク指令値演算処理の内容を示すフローチャートである。
ステップ601は、トルクダウン要求TRQDNRQに基づいて、トルクダウン要求があるか否かの判断工程である。トルクダウン要求がセットされている場合、ステップ602へ進み、トルクダウン要求がクリアされている場合、ステップ603へ進む。
トルクダウン要求がクリアされている場合は、ステップ603において、トルクダウンをする必要が無いため、式(2)にしたがい、エンジントルク指令値TTEを算出する。
TTE= TE …(2)

エンジンが発生したエンジントルクTEは、エンジン制御ユニット101から得られる値である。
トルクダウン要求がセットされている場合は、ステップ602において、エンジンが発生したエンジントルクTEとエンジントルク上限値TTEMAXを比較し、エンジントルクTEがエンジントルク上限値TTEMAXより大きい場合、エンジントルクを制限するため、ステップ605へ進み、エンジントルクTEがエンジントルク上限値TTEMAX以下となる場合、エンジントルクを制限する必要は無いため、ステップ604へ進む
ステップ604では、エンジントルクを制限する必要は無いため、式(3)にしたがいエンジントルク指令値TTEを算出する。
TTE= TE …(3)

ステップ605では、エンジントルクを制限する必要があるため、エンジントルク上限値TTEMAXに基づいて、式(4)にしたがいエンジントルク指令値TTEを算出する。
TTE= TTEMAX …(4)

パワートレーン制御ユニット100は、算出したエンジントルク指令値TTEを、通信手段103を介して、エンジン制御ユニット101に出力する。エンジン制御ユニット101は、このエンジントルク指令値TTEに応じて、エンジン7の出力トルクを制御する。
なお、ここで、ステップ603でエンジントルク指令値TTEを演算した後、トルクダウン要求TRQDNRQがセットされ、ステップ605でエンジントルク指令値TTEを制限した場合、急激なトルクダウンによる運転性への影響を防止するため、エンジントルク指令値TTEには、減少量制限を設けた方が望ましい。また、減少量制限値は、(エンジントルク指令値TTE−エンジントルク上限値TTEMAX)のテーブルにより算出することが望ましく、(TTE−TTEMAX)が大きくなるにしたがい、減少量を大きく設定することが望ましい。また、減少量制限値の算出には、エンジントルク指令値TTEの替わりに、エンジントルクTEを用いても良い。
また、ステップ605でエンジントルク指令値TTEを制限した後、トルクダウン要求TRQDNRQがクリアされ、ステップ603でエンジントルク指令値TTEを演算する場合、急激なトルク復帰による運転性への影響を防止するため、エンジントルク指令値TTEには、増加量制限を設けた方が望ましい。例えば、後述する図8の時刻t3において、図8(E)に示すように、トルクの制限を解除した(トルクダウン要求TRQDNRQ=0)とき、図8(F)に示すエンジントルク指令値TTEを急激に(ステップ的に)増加させると、エンジントルクも急激に増加するため、図8(F)に破線で示すように、エンジントルク指令値TTEを徐々に(増加量制限を設けて)増加する。また、増加量制限値は、(エンジントルク上限値TTEMAX−エンジントルク指令値TTE)のテーブルにより算出することが望ましく、(TTEMAX−TTE)が大きくなるにしたがい、増加量を大きく設定することが望ましい。また、増加量制限値の算出には、エンジントルク指令値TTEの替わりに、エンジントルクTEを用いても良い。
次に、図7〜図10を用いて、本実施形態による自動変速機の制御装置における発進時の発進クラッチ締結動作について説明する。
図7〜図10は、本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置における発進クラッチ締結動作の内容を示すタイムチャートである。
最初に、図7を用いて、パワートレイン制御ユニット100によって変速を自動的に行う自動変速モードにおいて、エンジントルクが制限されない場合の、発進時の発進クラッチ締結動作について説明する。
図7の横軸は時間を示している。また、図7(A)の縦軸は、スリーブと直結しているギアGPを示し、0をニュートラル(非駆動レンジ)としている。図7(B)はスロットル開度TVOを示し、図7(C)はエンジン回転数NE(実線)と入力軸回転数NI(破線)を示している。図7(D)は発進クラッチ位置RPCLHを示している。発進クラッチ位置RPCLHは、エンジントルクを入力軸へ伝達する締結方向を正とし、エンジントルクを入力軸へ伝達しない完全解放位置を0としている。図7(E)はトルクダウン要求TRQDNRQを示し、図7(F)はエンジントルク指令値TTE(実線)とエンジントルクTE(破線)を示している。なお、図7(F)において、エンジントルク指令値TTE(実線)とエンジントルクTE(破線)とは、この例では、同じ値であるが、ここでは、図をわかりやすくするため、僅かに値をずらした状態で図示している。
時刻t1において、運転者の意思に基づいてレンジ位置が非駆動レンジNから駆動レンジDへ切替られると、図7(A)に示すように、ギア位置GPが1速となる。このとき、図7(D)に示すように、発進クラッチ位置RPCLHは、発進クラッチ伝達トルク立ちあがりまでの時間を短縮するために、締結方向へ動作を開始する。また、このとき、アクセル踏み込みによるエンジン回転数の吹け上がりを防止するため、図4のステップ405の処理により、図7(E)に示すように、トルクダウン要求TRQDNRQをセットする。トルクダウン要求TRQDNRQがセットされると、図7(F)に示す、エンジントルク指令値TTEとエンジントルクTEは、トルクダウン時上限トルクTEGDNRQで制限されるが、図7に示すタイムチャートでは、アクセルを踏み込んでいないため、エンジントルクTE<TEGDNRQであり、制限はかからない。
時刻t2において、図7(D)に示すように、発進クラッチ位置RPCLHが、伝達開始位置RPSTとなると、図4のステップ404の処理により、図7(E)に示すように、トルクダウン要求TRQDNRQをクリアする。
時刻t3では、運転者の意思に基づいてアクセルペダルが踏まれると、図7(D)に示すように発進クラッチを締結方向へ動作させ、発進時の発進クラッチ締結動作が完了する。
次に、図8を用いて、自動変速モードにおいて、エンジントルクが制限される場合の、発進時の発進クラッチ締結動作について説明する。
図8の横軸は時間を示している。また、図8(A)の縦軸は、スリーブと直結しているギアGPを示し、0をニュートラル(非駆動レンジ)としている。図8(B)はスロットル開度TVOを示し、図8(C)はエンジン回転数NE(実線)と入力軸回転数NI(破線)を示している。図8(D)は発進クラッチ位置RPCLHを示している。発進クラッチ位置RPCLHは、エンジントルクを入力軸へ伝達する締結方向を正とし、エンジントルクを入力軸へ伝達しない完全解放位置を0としている。図8(E)はトルクダウン要求TRQDNRQを示し、図8(F)はエンジントルク指令値TTE(実線)とエンジントルクTE(破線)を示している。なお、図8(F)において、エンジントルク指令値TTE(実線)とエンジントルクTE(破線)とは、この例では、同じ値であるが、ここでは、図をわかりやすくするため、僅かに値をずらした状態で図示している。また、点線は、エンジントルクの制限がない場合のエンジントルク指令値TTTEを示している。
時刻t1において、運転者の意思に基づいてレンジ位置が非駆動レンジから駆動レンジへ切替られると、図8(A)に示すように、ギア位置GPが1速となる。このとき、図8(D)に示すように、発進クラッチ位置RPCLHは、発進クラッチ伝達トルク立ちあがりまでの時間を短縮するために、締結方向へ動作を開始する。このとき、アクセル踏み込みによるエンジン回転数の吹け上がりを防止するため、図8(E)に示すように、トルクダウン要求TRQDNRQをセットする。
時刻t2で、図8(B)に示すように、運転者の意思に基づいてアクセルペダルが踏み込まれると、図8(F)に示すように、エンジントルク指令値TTEとエンジントルクTEが増加を開始し、エンジントルク指令値TTEをトルクダウン時上限トルクTEGDNRQで制限することで、エンジントルクTEが制限され、図8(C)に示すように、エンジン回転数NEの吹け上がりを防止する。エンジントルクの制限がない場合には、図8(B)に示すスロットル開度TVOに応じて、図8(F)に点線で示すように、エンジントルク指令値TTEが増加し、エンジントルクTEも同様に増加することとなり、エンジン回転数NEが吹け上がることになる。
時刻t3で、図8(D)に示すように、発進クラッチ位置RPCLHが、伝達開始位置RPSTとなると、図8(E)に示すように、トルクダウン要求TRQDNRQをクリアし、図8(F)に示すように、エンジントルク指令値TTEは増加を開始し、エンジントルクTEが増加する。この時、発進クラッチ位置RPCLHを締結方向へ動作させ、発進時の発進クラッチ締結動作が完了する。
次に、図9を用いて、運転者の意思で変速を行う手動変速モードにおける定常走行時の発進クラッチ再締結動作において、エンジントルクが制限されない場合について説明する。
図9の横軸は時間を示している。また、図9(A)の縦軸はスリーブと直結しているギアGPを示し、0をニュートラル(非駆動レンジ)としている。図9(B)はスロットル開度TVO(実線)、ブレーキSW信号BrkSw(破線)を示し、図9(C)はエンジン回転数NE(実線)と入力軸回転数NI(破線)を示している。図9(D)は発進クラッチ位置RPCLHを示している。発進クラッチ位置RPCLHは、エンジントルクを入力軸へ伝達する締結方向を正とし、エンジントルクを入力軸へ伝達しない完全解放位置を0としている。図9(E)はトルクダウン要求TRQDNRQを示している。図9(F)はエンジントルク指令値TTE(実線)とエンジントルクTE(破線)を示している。なお、図9(F)において、エンジントルク指令値TTE(実線)とエンジントルクTE(破線)とは、この例では、同じ値であるが、ここでは、図をわかりやすくするため、僅かに値をずらした状態で図示している。
時刻t1で、図9(B)に示すように、運転者の意思に基づいてアクセルペダルが離されると、図9(F)に示すように、エンジントルク指令値TTEとエンジントルクTEが減少を開始する。
時刻t2で、図9(B)に示すように、運転者の意思に基づいてブレーキペダルが踏まれると、エンストを防止するため、図9(D)に示すように、発進クラッチ位置RPCLHは解放方向へ動作を開始し、時刻t3で完全解放位置となる。
時刻t4で、図9(B)に示すように、運転者の意思に基づいてブレーキペダルが離されると、図9(D)に示すように、発進クラッチ位置RPCLHは、発進クラッチ伝達トルク立ちあがりまでの時間を短縮するために、締結方向へ動作を開始する。このとき、アクセル踏み込みによるエンジン回転数の吹け上がりを防止するため、図9(E)に示すように、トルクダウン要求TRQDNRQをセットする。この時、図9(F)に示すように、エンジントルク指令値TTEとエンジントルクTEは、トルクダウン時上限トルクTEGDNRQで制限される。(図9に示すタイムチャートでは、アクセルを踏み込んでいないため、エンジントルクTE<TEGDNRQであり、制限はかからない。)
時刻t5では、図9(D)に示すように、発進クラッチ位置RPCLHが、伝達開始位置RPSTとなると、図9(E)に示すように、トルクダウン要求TRQDNRQをクリアする。
時刻t6では、運転者の意思に基づいてアクセルペダルが踏まれると、図9(D)に示すように発進クラッチを締結方向へ動作させ、発進クラッチの再締結動作が完了する。
次に、図10を用いて、運転者の意思で変速を行う手動変速モードにおける定常走行時の発進クラッチ再締結動作において、エンジントルクが制限される場合について説明する。
図10の横軸は時間を示している。また、図10(A)の縦軸はスリーブと直結しているギアGPを示し、0をニュートラル(非駆動レンジ)としている。図10(B)はスロットル開度TVO(実線)、ブレーキSW信号BrkSw(破線)を示し、図10(C)はエンジン回転数NE(実線)と入力軸回転数NI(破線)を示している。図10(D)は発進クラッチ位置RPCLHを示している。発進クラッチ位置RPCLHは、エンジントルクを入力軸へ伝達する締結方向を正とし、エンジントルクを入力軸へ伝達しない完全解放位置を0としている。図10(E)はトルクダウン要求TRQDNRQを示している。図10(F)はエンジントルク指令値TTE(実線)とエンジントルクTE(破線)を示している。なお、図10(F)において、エンジントルク指令値TTE(実線)とエンジントルクTE(破線)とは、この例では、同じ値であるが、ここでは、図をわかりやすくするため、僅かに値をずらした状態で図示している。また、点線は、エンジントルクの制限がない場合のエンジントルク指令値TTTEを示している。
時刻t1で、図10(B)に示すように、運転者の意思に基づいてアクセルペダルが離されると、(F)に示すように、エンジントルク指令値TTEとエンジントルクTEが減少を開始する。
時刻t2で、図10(B)に示すように、運転者の意思に基づいてブレーキペダルが踏まれると、エンストを防止するため、図10(D)に示すように、発進クラッチ位置RPCLHは解放方向へ動作を開始し、時刻t3で完全解放位置となる。
時刻t4で、図10(B)に示すように、運転者の意思に基づいてブレーキペダルが離されると、図10(D)に示すように、発進クラッチ位置RPCLHは、発進クラッチ伝達トルク立ちあがりまでの時間を短縮するために、締結方向へ動作を開始する。このとき、アクセル踏み込みによるエンジン回転数の吹け上がりを防止するため、図10(E)に示すように、トルクダウン要求TRQDNRQをセットする。
時刻t5で、図10(B)に示すように、運転者の意志によりアクセルペダルが踏まれると、図10(F)に示すように、エンジントルク指令値TTEとエンジントルクTEが増加を開始する。この時、図10(E)に示すように、トルクダウン要求TRQDNRQがセットされているため、エンジントルク指令値TTEとエンジントルクTEは、トルクダウン時上限トルクTEGDNRQで制限され、図10(C)に示すように、エンジン回転数の吹け上がりを防止する。
時刻t6で、図10(D)に示すように、発進クラッチ位置RPCLHが、伝達開始位置RPSTとなると、図10(E)に示すように、トルクダウン要求TRQDNRQをクリアし、図10(F)に示すように、エンジントルク指令値TTEは増加を開始し、エンジントルクTEが増加する。この時、発進クラッチ位置RPCLHを締結方向へ動作させ、発進クラッチの再締結動作が完了する。
このように、発進クラッチの位置もしくは押し付け荷重が、発進クラッチがトルク伝達を開始する位置より解放側である、もしくは、発進クラッチがトルク伝達を開始する荷重より小さいとき、エンジントルクを制限することで、運転者がアクセルを踏み込む場合のエンジン回転数の吹け上がりを防止することができる。
次に、図11を用いて、本実施形態による自動車の制御装置によって制御される自動車システムの第2の構成について説明する。
図11は、本発明の一実施形態による自動車の制御装置によって制御される自動車システムの構成を示すスケルトン図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
自動変速機51は、第1クラッチ1208、第2クラッチ1209、第1入力軸1241、第2入力軸1242、出力軸1243、第1ドライブギア1201、第2ドライブギア1202、第3ドライブギア1203、第4ドライブギア1204、第5ドライブギア1205、第1ドリブンギア1211、第2ドリブンギア1212、第3ドリブンギア1213、第4ドリブンギア1214、第5ドリブンギア1215、第1噛合い伝達機構1221、第2噛合い伝達機構1222、第3噛合い伝達機構1223、回転センサ31、回転センサ32、回転センサ33を備えている。
本構成例が、図1に図示の構成例と異なる点は、図1に図示の構成例が入力軸クラッチ8の係合によってエンジン7のトルクを変速機入力軸41に伝達するように構成されているのに対し、本構成例がツインクラッチで構成している点である。
すなわち、第1クラッチ1208の係合によって、エンジン7のトルクを第1入力軸1241に伝達し、また第2クラッチ1209の係合によって、エンジン7のトルクを第2入力軸1242に伝達する。第2入力軸1242は中空になっており、第1入力軸1241は、第2入力軸1242の中空部分を貫通し、第2入力軸1242に対し回転方向への相対運動が可能な構成となっている。
第1クラッチ1208の係合・解放は、電磁弁105aによって制御する油圧によって行われ、第2クラッチ1209の係合・解放は、電磁弁105bによって制御する油圧によって行われる。
また、第1入力軸1241の回転数を検出する手段として、入力軸回転数センサ31が設けられており、第2入力軸1242の回転数を検出する手段として、入力軸回転数センサ33が設けられている。
一方、出力軸1243には、第1ドリブンギア1211、第2ドリブンギア1212、第3ドリブンギア1213、第4ドリブンギア1214、第5ドリブンギア1215が設けられている。第1ドリブンギア1211、第2ドリブンギア1212、第3ドリブンギア1213、第4ドリブンギア1214、第5ドリブンギア1215は出力軸1243に対して回転自在に設けられている。
また、出力軸1243の回転数を検出する手段として、出力軸回転数センサ32が設けられている。
また、第1ドリブンギア1211と第3ドリブンギア1213の間には、第1ドリブンギア1211を出力軸1243に係合させたり、第3ドリブンギア1613を出力軸1243に係合させる、第1噛合い伝達機構1221が設けられている。
また、第2ドリブンギア1212と第4ドリブンギア1214の間には、第2ドライブギア1212を出力軸1243に係合させたり、第4ドリブンギア1214を出力軸1243に係合させる、第3噛合い伝達機構1223が設けられている。
また、第5ドリブンギア1215には、第5ドリブンギア1215を出力軸1243に係合させる、第2噛合い伝達機構1222が設けられている。
ここで、噛合い伝達機構1221,1222,1223は、摩擦伝達機構を備え、摩擦面を押しつけることによって回転数を同期させて噛合いを行う同期噛合い式を用いることが望ましい。
シフトアクチュエータ73によって、第1噛合い伝達機構1221の位置を移動し、第1ドリブンギア1211または、第3ドリブンギア1213と係合させることで、第2入力軸1242の回転トルクを、第1噛合い伝達機構1221を介して出力軸1243へと伝達することができる。
また、シフトアクチュエータ75によって、第3噛合い伝達機構1223の位置を移動し、第2ドリブンギア1212または、第4ドリブンギア1214と係合させることで、第1入力軸1241の回転トルクを、第3噛合い伝達機構1223を介して出力軸1243へと伝達することができる。
また、シフトアクチュエータ74によって、第2噛合い伝達機構1222の位置を移動し、第5ドリブンギア1215と係合させることで、第2入力軸1242の回転トルクを、第2噛合い伝達機構1222を介して出力軸1243へと伝達することができる。
また、制御装置であるパワートレーン制御ユニット201によって油圧機構105に設けられた電磁弁105aの電流を制御することで、第1クラッチ1208内に設けられたプレッシャプレート(図示しない)を制御し、第1クラッチ1208の伝達トルクの制御を行っている。すなわち、油圧機構105、電磁弁105aが第1クラッチ1208を作動させる作動機構として構成されている。
また、パワートレーン制御ユニット201によって油圧機構105に設けられた電磁弁105bの電流を制御することで、第2クラッチ1209内に設けられたプレッシャプレート1209c(図示しない)を制御し、第2クラッチ1209の伝達トルクの制御を行っている。すなわち、油圧機構105、電磁弁105bが第2クラッチ1209を作動させる作動機構として構成されている。
また、パワートレーン制御ユニット201によって、油圧機構105に設けられた電磁弁105c、105dの電流を制御することで、シフトアクチュエータ73に設けられた油圧ピストン(図示しない)を介して、第1噛合い伝達機構1221の荷重またはストローク位置(第一シフト位置)を制御できるようになっている。なお、シフトアクチュエータ73には第一シフト位置を計測する位置センサ(図示しない)が設けられている。
また、パワートレーン制御ユニット201によって、油圧機構105に設けられた電磁弁105e、105fの電流を制御することで、シフトアクチュエータ74に設けられた油圧ピストン(図示しない)を介して、第2噛合い伝達機構1222の荷重またはストローク位置(第二シフト位置)を制御できるようになっている。なお、シフトアクチュエータ74には第二シフト位置を計測する位置センサ(図示しない)が設けられている。
また、パワートレーン制御ユニット201によって、油圧機構105に設けられた電磁弁105g、105hの電流を制御することで、シフトアクチュエータ75に設けられた油圧ピストン(図示しない)を介して、第3噛合い伝達機構1223の荷重またはストローク位置(第三シフト位置)を制御できるようになっている。なお、シフトアクチュエータ75には第三シフト位置を計測する位置センサ(図示しない)が設けられている。
また、変速機51には、変速機51内部の潤滑油の温度を計測する油温センサ(図示しない)が設けられている。なお、潤滑油温センサは、クラッチの冷却流路(クラッチ冷却直前の流路)に設けることが望ましい。
また、第1クラッチ1208、第2クラッチ1209の摩擦面の温度を間接的に計測するため、第1クラッチ1208、第2クラッチ1209の周囲の潤滑油の温度を計測する油温センサ(図示しない)が設けられている。
パワートレーン制御ユニット201、エンジン制御ユニット101は、通信手段103によって相互に情報を送受信する。
なお、本実施例においては、摩擦伝達機構である第1クラッチ1208、第2クラッチ1209を湿式多板クラッチで構成しているが、乾式単板クラッチで構成しても良く、摩擦面の押付けによって動力を伝達する種々の摩擦伝達機構に適用可能である。
図11に示す構成においても、第1クラッチ1208と第2クラッチ1209の両方がエンジンからのトルクを断絶する解放状態からクラッチ締結指令によりクラッチストロークを一定量だけ進めて待機するまでは、図3〜図6にて説明したパワートレーン制御ユニット100の動作と同様に、パワートレーン制御ユニット201によってエンジントルクを制限することで、運転者がアクセルを踏み込む場合のエンジン回転数の吹け上がりを防止することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、発進クラッチが駆動力源からのトルクを断絶する解放状態から発進クラッチ締結指令により発進クラッチストロークを一定量だけ進めて待機する前の、アクセル踏み込みによるエンジン回転数の吹け上がりを防止することができる。
本発明の一実施形態による自動車の制御装置によって制御される自動車システムの第1の構成を示すスケルトン図である。 本発明の一実施形態による自動車の制御装置の入出力信号を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置の全体の制御内容の概略を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置におけるトルクダウン実行判定処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置におけるエンジントルク上限値設定処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置におけるエンジントルク指令値演算処理の内容を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置における発進クラッチ締結動作の内容を示すタイムチャートである。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置における発進クラッチ締結動作の内容を示すタイムチャートである。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置における発進クラッチ締結動作の内容を示すタイムチャートである。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御装置における発進クラッチ締結動作の内容を示すタイムチャートである。 本発明の一実施形態による自動車の制御装置によって制御される自動車システムの構成を示すスケルトン図である。
符号の説明
1,11…ギア(1速)
4,14…ギア(2速)
2,12…ギア(3速)
5,15…ギア(4速)
3,13…ギア(5速)
6,16…ギア(6速)
7…エンジン
8…発進クラッチ
10…スロットル
21…スリーブ(1速−2速)
22…スリーブ(3速−4速)
23…スリーブ(5速−6速)
24…シフト/セレクト機構
31…入力軸回転数センサ
32…出力軸回転数センサ
41…入力軸
42…出力軸
50,51…自動変速機
51…同期装置(1速)
52…同期装置(3速)
53…同期装置(5速)
54…同期装置(2速)
55…同期装置(4速)
56…同期装置(6速)
61…発進アクチュエータ
62…シフトアクチュエータ
63…セレクトアクチュエータ
100,201…パワートレーン制御ユニット
101…エンジン制御ユニット
103…通信手段
1201,1211…ギア(1速)
1202,1212…ギア(2速)
1203,1213…ギア(3速)
1204,1214…ギア(4速)
1205,1215…ギア(5速)
1208…第1クラッチ
1209…第2クラッチ
1221…スリーブ(1速−3速)
1222…スリーブ(5速)
1223…スリーブ(2速−4速)
1241…第1入力軸
1242…第2入力軸
1243…出力軸

Claims (6)

  1. 駆動力源と、
    摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源の出力トルクを伝達する発進クラッチと、前記発進クラッチが伝達するトルクを受けて回転する入力軸と、駆動軸にトルクを出力する出力軸と、前記入力軸と前記出力軸を連結することで所定の変速段を実現する複数の連結機構と、から構成される自動変速機と、
    を有する自動車の制御に用いられ、
    前記発進クラッチの締結・解放を制御する自動車の制御方法であって、
    前記発進クラッチの位置もしくは押し付け荷重を検出し、前記発進クラッチの位置が、前記発進クラッチがトルク伝達を開始する位置より解放側のとき、もしくは、前記発進クラッチの押し付け荷重が、前記発進クラッチがトルク伝達を開始する荷重より小さいとき、前記駆動力源のトルクの上限を制限することを特徴とする自動車の制御方法。
  2. 請求項1記載の自動車の制御方法において、
    前記駆動力源のトルクの上限を解除した際の駆動力源のトルクの増加量を制限することを特徴とする自動車の制御方法。
  3. 請求項2記載の自動車の制御方法において、
    前記駆動力源のトルクの増加量は、上限に制限する前の駆動力源のトルク指令値と駆動力源のトルクの上限との差、もしくは、上限に制限する前の駆動力源のトルクと駆動力源のトルクの上限との差に基づき設定することを特徴とする自動車の制御方法。
  4. 駆動力源と、
    摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源の出力トルクを伝達する複数の発進クラッチと、前記発進クラッチがそれぞれ伝達するトルクを受けて回転する複数の入力軸と、駆動軸にトルクを出力する出力軸と、前記入力軸と前記出力軸を連結する複数の連結機構とを備え、一方の発進クラッチが連結された入力軸と出力軸とを前記連結機構を介して連結し、かつ、一方の発進クラッチを締結するとともに、他方の発進クラッチを解放することにより所望の変速段を実現する自動変速機と、
    を有する自動車の制御に用いられ、
    前記発進クラッチの締結・解放を制御する自動車の制御方法であって、
    前記発進クラッチの位置もしくは押し付け荷重を検出し、前記締結を開始する発進クラッチの位置が、前記締結を開始する発進クラッチがトルク伝達を開始する位置より解放側のとき、もしくは、前記締結を開始する発進クラッチの押し付け荷重が、前記締結を開始する発進クラッチがトルク伝達を開始する荷重より小さいとき、前記駆動力源のトルクの上限を制限することを特徴とする自動車の制御方法。
  5. 駆動力源と、
    摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源の出力トルクを伝達する発進クラッチと、前記発進クラッチが伝達するトルクを受けて回転する入力軸と、駆動軸にトルクを出力する出力軸と、前記入力軸と前記出力軸を連結することで所定の変速段を実現する複数の連結機構と、から構成される自動変速機と、
    前記駆動力源のトルクを制御する駆動力源制御手段と、
    を有する自動車の制御に用いられ、
    前記発進クラッチの締結・解放を制御する自動変速機制御手段を有する自動車の制御装置であって、
    前記自動変速機制御手段は、前記発進クラッチの位置もしくは押し付け荷重を検出し、前記発進クラッチの位置が、前記発進クラッチがトルク伝達を開始する位置より解放側のとき、もしくは、前記発進クラッチの押し付け荷重が、前記発進クラッチがトルク伝達を開始する荷重より小さいとき、前記駆動力源のトルクの上限を制限する指令を、前記駆動力源制御手段に出力することを特徴とする自動車の制御装置。
  6. 駆動力源と、
    摩擦面を押し付ける押し付け部材の位置もしくは荷重を調整することで駆動力源の出力トルクを伝達する複数の発進クラッチと、前記発進クラッチがそれぞれ伝達するトルクを受けて回転する複数の入力軸と、駆動軸にトルクを出力する出力軸と、前記入力軸と前記出力軸を連結する複数の連結機構とを備え、一方の発進クラッチが連結された入力軸と出力軸とを前記連結機構を介して連結し、かつ、一方の発進クラッチを締結するとともに、他方の発進クラッチを解放することにより所望の変速段を実現する自動変速機と、
    前記駆動力源のトルクを制御する駆動力源制御手段と、
    を有する自動車の制御に用いられ、
    前記発進クラッチの締結・解放を制御する自動変速機制御手段を有する自動車の制御装置であって、
    前記自動変速機制御手段は、前記発進クラッチの位置もしくは押し付け荷重を検出し、前記締結を開始する発進クラッチの位置が、前記締結を開始する発進クラッチがトルク伝達を開始する位置より解放側のとき、もしくは、前記締結を開始する発進クラッチの押し付け荷重が、前記締結を開始する発進クラッチがトルク伝達を開始する荷重より小さいとき、前記駆動力源のトルクの上限を制限する指令を、前記駆動力源制御手段に出力することを特徴とする自動車の制御装置。
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