JP4986740B2 - 自動車の変速制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の変速制御方法に係り、特に、自動車における自動変速機の制御に好適な自動車の変速制御方法に関する。
手動変速機に用いられる歯車式変速機を用いて、摩擦機構であるクラッチの操作と、歯車選択機構である同期噛合い機構の操作を自動化したシステムとして、自動化マニュアルトランスミッション(以下、「自動MT」と称する)が開発されている。
しかし、従来の自動MT(自動化マニュアルトランスミッション)における変速時の制御では、クラッチの解放・締結操作により駆動トルクの中断が発生し、乗員に違和感を与えることがある。
そこで、変速中のトルク中断を回避するため、従来の自動MT(自動化マニュアルトランスミッション)に摩擦伝達機構であるアシストクラッチを設け、変速を行う際に、前記アシストクラッチを制御することで、変速のための回転数同期とトルク伝達を行う自動変速機を備えた自動車が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、変速機への入力トルクを伝達する2つの摩擦伝達機構(クラッチ)を設け、2つのクラッチによって交互に駆動トルクを伝達する、ツインクラッチ式自動MTが知られている(例えば、特許文献2,特許文献3参照)。このツインクラッチ式自動MTでは、変速が開始されると、変速前にトルクを伝達していたクラッチを徐々に解放しながら、次変速段のクラッチを徐々に締結することで、駆動トルクを変速前ギア比相当から、変速後ギア比相当へと変化させることにより、駆動トルク中断を回避してスムーズな変速を行えるものが知られている。ツインクラッチ式自動MTにおいては、乾式クラッチを用いて構成される場合と、湿式クラッチを用いて構成される場合がある。
このような変速機において、変速フィーリングの良いトルク波形となるように、変速中のトルク波形を制御することで、変速フィーリングを向上し、かつ、すばやく回転数同期を行う制御方法が知られている(例えば、特許文献4参照)。
またさらに、変速中に引き込み感を発生させることなく、変速を行うことができ、変速フィーリングの低下を回避する制御方法が知られている(例えば、特許文献5参照)。
特許第2703169号明細書 特開2000−234654号公報 特開2001−295898号公報 特開2003−161366号公報 特開2004−330850号公報
このような自動変速機において、駆動力源の回転数を、変速前の回転数から、変速後の回転数へと所定の時間で変速させる際には、回転の変化によって慣性トルクが発生するが、慣性トルクによる突き出し感を低減するため、前記駆動力源のトルクの低下量と、前記摩擦伝達機構の伝達トルクを調整する必要がある。従来は、所望の変速フィーリングを得るため、駆動力源のトルクの低下量、および摩擦伝達機構の伝達トルクを個別に設定しており、マッチングに所要する時間が非常に多いという問題があった。
本発明の目的は、少ないマッチング時間で所望の変速フィーリングを得る制御方法を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、駆動力を発生するための駆動力源と、前記駆動力源の発生トルクを出力軸へと伝達する変速機と、前記変速機には摩擦面の押し付け荷重を調整することで駆動力源の動力を伝達・遮断する少なくとも一つの摩擦伝達機構を有する自動車を制御するものであり、前記駆動力源の発生トルクと、前記摩擦伝達機構の伝達トルクと、を制御することによって、前記駆動力源の回転数を所定の変速時間で変速前の回転数から変速後の回転数に変速させる自動車の変速制御方法であって、前記駆動力源もしくは前記変速機の状態を表すパラメータのうち、少なくとも一つのパラメータによって、目標とする変速時間を設定し、目標とする変速時間で変速前の回転数から変速後の回転数に変速する際に必要なトルクである慣性トルクを算出し、前記駆動力源もしくは前記変速機の状態を表すパラメータのうち、少なくとも一つのパラメータによって、前記慣性トルクの分担比を設定し、算出した慣性トルクと、設定した分担比に基づき、前記駆動力源の発生トルクの低下量、及び前記摩擦伝達機構の押付け荷重を制御するものであり、前記変速機は、摩擦面の押し付け荷重を調整することで駆動力源の動力を伝達・遮断する複数の摩擦伝達機構と、前記摩擦伝達機構にそれぞれ連結される複数の変速機入力軸と、前記複数の変速機入力軸と、変速機出力軸との間を複数の同期噛合い機構の選択操作によって選択的に連結する複数の歯車列と、前記複数の摩擦伝達機構の押し付け荷重を調整する複数の作動機構と、から構成されるものであり、前記複数の摩擦伝達機構のうち、解放側となる摩擦伝達機構を除々に解放し、締結側となるもう片方の摩擦伝達機構を除々に締結することで前記駆動力源の回転数を所定の変速時間で変速前の回転数から変速後の回転数に変速させる変速制御を行うものであり、さらに、前記分担比は、変速前の変速段および変速後の変速段の組み合わせによって、変速前後の変速段毎に設定され、また、前記分担比は、アクセルペダル踏み込み量を検出し、前記アクセルペダル踏み込み量によって設定されるとともに、前記アクセルペダル踏み込み量が小さい場合には、慣性トルクの変化分を前記駆動力源の発生トルクのみによって補正する分担比0に設定されるようにしたものである。
かかる方法により、少ないマッチング時間で所望の変速フィーリングを得られるものとなる。
)上記(1)において、好ましくは、運転者が要求するトルクである運転者要求トルクを算出し、前記運転者要求トルクによって分担比を設定するようにしたものである。
)上記(1)において、好ましくは、前記駆動力源の発生トルクの低下を行わなかった場合の予想出力トルクを推定し、前記予想出力トルクによって分担比を設定するようにしたものである。
)上記(1)において、好ましくは、前記駆動力源が変速中に発生トルクを低下させることができない場合を判定し、判定結果に基づき分担比を設定するようにしたものである。
)上記(1)において、好ましくは、前記駆動力源が変速中に発生トルクを低下させることができる許容トルクを算出し、前記許容トルクと、前記慣性トルクに基づき分担比を設定するようにしたものである。
本発明によれば、少ないマッチング時間で所望の変速フィーリングを得ることができる。
以下、図1〜図12を用いて、本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法に説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態による自動車の変速制御方法を適用する車両システムの第1の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法を適用する車両システムの第1の構成を示すシステム構成図である。
駆動力源であるエンジン7、エンジン7の回転数を計測するエンジン回転数センサ(図示しない)、エンジントルクを調節する電子制御スロットル(図示しない)、吸入空気量に見合う燃料量を噴射するための燃料噴射装置(図示しない)が設けられており、エンジン制御ユニット101により、吸入空気量、燃料量、点火時期等を操作することで、エンジン7のトルクを高精度に制御することができるようになっている。燃料噴射装置には、燃料が吸気ポートに噴射される吸気ポート噴射方式あるいはシリンダ内に直接噴射される筒内噴射方式があるが、エンジンに要求される運転域(エンジントルク、エンジン回転数で決定される領域)を比較して燃費が低減でき、かつ排気性能が良い方式のエンジンを用いるのが有利である。駆動力源としては、ガソリンエンジンのみならず、ディーゼルエンジン、天然ガスエンジンや、電動機などでも良い。
自動変速機50には、摩擦面の押し付け荷重を調整することで駆動力源の動力を出力軸43へと伝達、または遮断する少なくとも一つの摩擦伝達機構(図示しない)が設けられており、変速機制御ユニット100により、摩擦伝達機構の摩擦面の押し付け荷重を制御することで、摩擦伝達機構の伝達トルクを高精度に制御することができるようになっている。ここで変速機50は、遊星歯車に摩擦伝達機構を組み合わせて構成した遊星歯車式多段変速機でも良いし、2つの入力軸と2つの摩擦伝達機構を備えたツインクラッチ式多段変速機でも良いし、入力軸と出力軸の間に摩擦伝達機構を備えたトルクアシスト式多段変速機でも良い。
レバー装置106からは、Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジ等のシフトレバー位置を示すレンジ位置信号が変速機制御ユニット100に入力され、アクセル開度センサ201からは、アクセルペダル踏み込み量が変速機制御ユニット100に入力され、ブレーキスイッチ202からは、ブレーキが踏まれているか否かを検出するON/OFF信号が変速機制御ユニット100に入力される。
変速機制御ユニット100、エンジン制御ユニット101は、通信手段103によって相互に情報を送受信する。
次に、図2を用いて、本実施形態による自動車の変速制御方法を適用する車両システムにおける変速機制御ユニット100と、エンジン制御ユニット101との間の入出力信号関係について説明する。
図2は、本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法を適用する車両システムにおける変速機制御ユニットと、エンジン制御ユニットとの間の入出力信号関係を示すブロック図である。
変速機制御ユニット100は、入力部100i、出力部100o、コンピュータ100cを備えたコントロールユニットとして構成される。同様に、エンジン制御ユニット101も、入力部101i、出力部101o、コンピュータ101cを備えたコントロールユニットとして構成される。
変速機制御ユニット100からエンジン制御ユニット101に、通信手段103を用いてエンジントルク指令値TTeが送信され、エンジン制御ユニット101はTTeを実現するように、エンジン7の吸入空気量、燃料量、点火時期等(図示しない)を制御する。また、エンジン制御ユニット101内には、運転者が要求するトルクを算出する手段と、インジェクタの噴射パルス幅や吸気管内の圧力とエンジン回転数等などから推定するエンジン7のトルク推定手段と、エンジン7の回転数検出手段が備えられ、エンジン制御ユニット101から変速機制御ユニット100に、通信手段103を用いて、運転者要求トルクTTd、推定エンジントルクTe、エンジン回転数Neが送信される。
次に、図3〜図10を用いて、本実施形態による自動車の変速制御方法による変速制御の具体的な制御内容について説明する。
図3は、本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法の慣性トルクと、分担比に基づいた変速制御の全体の制御内容の概略を示すフローチャートである。
制御フローは、ステップ301(慣性トルク演算)と、ステップ302(分担比演算)と、ステップ303(目標クラッチトルク演算)と、ステップ304(目標エンジントルク演算)と、から構成される。
図3の内容は、変速機制御ユニット100のコンピュータ100cにプログラミングされ、あらかじめ定められた周期で繰り返し実行される。すなわち、以下のステップ301〜304の処理は、変速機制御ユニット100によって実行される。
ステップ301(慣性トルク演算)の詳細は図4に、ステップ302(分担比演算)の詳細は図5に、ステップ303(目標クラッチトルク演算)の詳細は図6に、ステップ304(目標エンジントルク演算)の詳細は図7に、それぞれ示す。
次に、図4を用いて、本実施形態による自動車の変速制御方法における図3のステップ301(慣性トルク演算)の詳細について説明する。
図4は、本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法における慣性トルク演算の内容を示すフローチャートである。
ステップ401において、目標変速時間Tm_sを設定する。目標変速時間Tm_sは、例えば、アクセルペダル踏み込み量Apsや運転者要求トルクTTd、推定エンジントルクTeの関数とすることが望ましく、また、さらには、エンジン回転数Neや変速前と変速後の回転数の差に応じた関数としても良い。また、1→2変速、2→3変速といった変速のパターン毎に別々に設定することが可能な構成とすることが望ましい。またさらには、所謂マニュアルモードが備えられている車両の場合は、自動変速モードとマニュアルモードで別々の設定とすることが可能な構成とすることが望ましい。
ステップ402において、慣性トルクtTiを算出する。慣性トルクtTiは、変速前のエンジン回転数Ne_pから、変速後のエンジン回転数Ne_nの回転差ΔNと、ステップ401で設定した目標変速時間Tm_sを用いて、設定する。例えば、イナーシャ係数をJ、単位変換係数をαとすると、変速前のエンジン回転数Ne_pから、変速後のエンジン回転数Ne_nの回転差ΔNと、ステップ401で設定した目標変速時間Tm_sを用いて、基本慣性トルクbTiを、bTi=J×ΔN×α÷Tm_sとして算出し、慣性トルクtTiを0から増加させる慣性トルク増加時間Tm_inc、慣性トルクtTiを0へと減少させる慣性トルク減少時間Tm_decを、ステップ401の目標変速時間Tm_sと同様、アクセルペダル踏み込み量Apsや運転者要求トルクTTdなどの関数として設定し、目標変速時間Tm_s以内で、慣性トルクtTiを慣性トルク増加時間Tm_incで増加(ダウンシフトの場合は減少)し、慣性トルク減少時間Tm_decで減少(ダウンシフトの場合は増加)する際に、基本慣性トルクtTi×目標変速時間Tm_sと、面積が等しくなるトルクである、等価慣性トルクeTiをeTi=tTi×Tm_s÷((Tm_inc+Tm_dec)÷2+(Tm_s−Tm_inc−Tm_dec))として算出する。
最後に、慣性トルクtTiは、等価慣性トルクeTiと、慣性トルク増加時間Tm_incと、慣性トルク減少時間Tm_decと、目標変速時間Tm_sと、から算出する。慣性トルクtTiは、変速開始後、目標変速時間Tm_s以内で、慣性トルク増加時間Tm_inc経過するまでは0から除々に等価慣性トルクeTiまで増加(ダウンシフトの場合は減少)し、等価慣性トルクeTiを保持した後に、慣性トルク減少時間Tm_decにしたがい、等価慣性トルクeTiから0まで除々に減少(ダウンシフトの場合は増加)する。
次に、図5を用いて、本実施形態による自動車の変速制御方法における図3のステップ302(分担比演算)の詳細について説明する。
図5は、本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法における分担比演算の内容を示すフローチャートである。
ステップ501において、アップシフトか否かを判定する。アップシフト以外の場合はステップ511へ進み、分担比Gshr=1として終了する。なお、分担比Gshr=1とは、慣性トルクの変化分を、クラッチトルクによって補正する場合である。分担比Gshr=0とは、慣性トルクの変化分を、エンジントルクによって補正する場合である。分担比Gshrが0と1の間の場合には、慣性トルクの変化分を、エンジントルクとクラッチトルクによって分担して補正する場合であり、例えば、分担比Gshr=0.3であれば、慣性トルクの変化分の30%をエンジントルクで補正し、残り70%をクラッチトルクによって補正する。ステップ501において、アップシフトの場合はステップ502へ進み、1→2変速か否かの判定を行う。
1→2変速の場合はステップ506へ進み、分担比Gshrをアクセルペダル踏み込み量Apsの関数f12によって設定する。1→2変速でない場合はステップ503へ進み、2→3変速か否かを判定する。2→3変速の場合はステップ507へ進み、分担比Gshrをアクセルペダル踏み込み量Apsの関数f23によって設定する。2→3変速でない場合はステップ504へ進み、3→4変速か否かを判定する。3→4変速の場合はステップ508へ進み、分担比Gshrをアクセルペダル踏み込み量Apsの関数f34によって設定する。3→4変速でない場合はステップ505へ進み、4→5変速か否かを判定する。4→5変速の場合はステップ509へ進み、分担比Gshrをアクセルペダル踏み込み量Apsの関数f45によって設定する。4→5変速でない場合はステップ510へ進み、分担比Gshrをアクセルペダル踏み込み量Apsの関数fUPによって設定する。なお、ステップ506において、4→5変速でない場合とは、例えば、1→3速、2→4速のような飛び変速の場合である。
ここで、関数f12、f23、f34、f45、fUPは、所望の変速フィーリングによって0から1の範囲で設定する。変速フィーリングとして、例えばアクセルペダル踏み込み量Apsが大きいときは、慣性トルクの突き出し感がある方が望ましく、所望の突き出し感に応じて0以外の値を設定する。逆に、アクセルペダル踏み込み量Apsが小さいときは、慣性トルクの突き出し感が無い方が望ましく、0を設定する。
またここで、関数f12、f23、f34、f45、fUPはアクセルペダル踏み込み量Apsの関数として構成しているが、運転者要求トルクTTdの関数としても良い。または、変速を実行しなかった場合、すなわちエンジン7のトルクダウンを行わなかった場合のエンジン7の予想出力トルクを、スロットル開度またはエンジン吸入空気流量またはエンジン吸気管内圧力などとエンジン回転数から推定し、エンジン予想出力トルクの関数としても良い。またさらには、所謂マニュアルモードが備えられている車両の場合は、自動変速モードとマニュアルモードで別々の設定が可能な構成とすることが望ましい。
また、図5のステップ502からステップ505の場合分けは、5段変速機を例として記載しているが、変速機の段数に応じて設定可能な構成とすることが望ましい。またさらには、1→3変速や2→4変速といった所謂飛び変速も個別に設定できるように構成しても良い。そのため、本実施例では1→2変速や2→3変速といった変速のパターンに応じて場合分けを行っているが、変速前のギア(1速、2速、3速、4速、5速など)や変速後のギア(1速、2速、3速、4速、5速など)に応じて場合分けを行う構成としても良い。
またなお、本実施例では、ダウンシフトでは分担比Gshrを1とする構成としているが、変速中にエンジン7の発生トルクを増加させる場合は、アップシフトと同様、変速のパターン等に応じて分担比を設定する構成としても良い。いずれの場合分けを行うにせよ,変速フィーリングを調節する場合分けと同一構造とすることが好適である。
なお,エンジン制御ユニット101に、エンジン7が何らかの要因でトルクダウンできない状態にある場合を判定する手段を設け,トルクダウンできない状態にあると判断した場合は、分担比Gshr=1とするように構成することが望ましい。または,エンジン制御ユニット101からトルクダウン可能な差分を示すトルクダウン許可トルクを変速機制御ユニット100へ通信手段103を介して入力し,トルクダウン許可トルクと、慣性トルクtTiに応じて分担比Gshrを算出する構成としても良い。
次に、図6を用いて、本実施形態による自動車の変速制御方法における図3のステップ303(目標クラッチトルク演算)の詳細について説明する。
図6は、本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法における目標クラッチトルク演算の内容を示すフローチャートである。
図6では、変速機50に備えられた摩擦伝達機構であるクラッチの目標伝達トルクである、クラッチトルクを算出する。変速機制御ユニット100は、目標クラッチトルクtTc_1を実現するよう、変速機50に備えられた摩擦伝達機構の押付け荷重を制御する。目標クラッチトルクtTc_1は、推定エンジントルクTeと、図4で算出した慣性トルクtTiと、図5で算出した分担比Gshrと、を用いて、tTc_1=Te+tTi×Gshrとして算出する。
なお、目標クラッチトルクtTc_1の算出においては、クラッチの応答性ばらつきを補正するため、エンジン回転数Neの挙動、すなわち、変速前のエンジン回転数Ne_p、変速後のエンジン回転数Ne_nにたいして、エンジン回転数Neがどの程度の値となっているかの情報に基づいた調整ゲインを設け、tTi×Gshrを調整できる構成とすることが望ましい。また、目標クラッチトルクtTc_1の算出においては、図4のステップ401で設定した目標変速時間Tm_sと、実際の経過時間とから経過率(経過時間÷目標変速時間)を算出し、経過率に基づいた調整ゲインを設け、tTi×Gshrを調整できる構成とすることが望ましい。また、目標クラッチトルクtTc_1の算出においては、目標とするエンジン回転数を設定し、エンジン回転数Neが目標エンジン回転数に追従するようにフィードバック制御を行うことが望ましい。
次に、図7を用いて、本実施形態による自動車の変速制御方法における図3のステップ304(目標エンジントルク演算)の詳細について説明する。
図7は、本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法における目標エンジントルク演算の内容を示すフローチャートである。
エンジン制御ユニット101は、変速中は、通信手段103を介して変速機制御ユニット100から入力する目標エンジントルクTTeを実現するよう、エンジン7の吸入空気量、燃料量、点火時期等を制御する。目標エンジントルクTTeは、運転者要求トルクTTdと、図4で算出した慣性トルクtTiと、図5で算出した分担比Gshrと、を用いて、TTe=TTd−tTi×(1−Gshr)として算出する。
なお、目標エンジントルクTTeの算出においても、図6と同様に、エンジンの応答性ばらつきを補正するため、エンジン回転数Neの挙動、すなわち、変速前のエンジン回転数Ne_p、変速後のエンジン回転数Ne_nにたいして、エンジン回転数Neがどの程度の値となっているかの情報に基づいた調整ゲインを設け、TTd−tTi×(1−Gshr)を調整できる構成とすることが望ましい。また、目標エンジントルクTTeの算出においても、図4のステップ401で設定した目標変速時間Tm_sと、実際の経過時間とから経過率(経過時間÷目標変速時間)を算出し、経過率に基づいた調整ゲインを設け、TTd−tTi×(1−Gshr)を調整できる構成とすることが望ましい。
また、運転者要求トルクTTdと、慣性トルクtTiと、分担比Gshrと、変速前の変速比と、変速後の変速比と、を用いて目標とする変速機出力軸トルク波形を設定し、目標変速機出力軸トルクに基づいて目標エンジントルクTTeを算出する構成としても良い。
次に、図8を用いて、本実施形態による自動車の変速制御方法におけるアップシフトの第1の制御例について説明する。
図8は、本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法におけるアップシフトの第1の制御例を示すタイムチャートである。
本例では、図5によって、分担比Gshrが0と設定されている場合のアップシフト時のタイムチャートを示している。
図8において、図8(A)は、慣性トルクtTiを示している。図8(B)は、解放側となるクラッチのトルクを示している。図8(C)は、図6によって算出される、締結側となるクラッチのトルクtTc_1を示している。図8(D)は、図7によって算出される、目標エンジントルクTTeを示している。図8(E)は、エンジン制御ユニット101によって制御された、エンジン7の実際の出力トルクを示している。図8(F)は、エンジン回転数Neを示している。
時刻t1以前は、定常走行状態であり、図8(B)に示すように、エンジン7が発生しているトルクを、解放側クラッチで伝達している状態である。
時刻t1において、変速指令が発生すると、図8(B)の解放側クラッチトルクを除々に低下させつつ、図8(C)の締結側となるクラッチのトルクtTc_1を除々に増加させ、クラッチからクラッチへのトルクの架け替えを行う。
時刻t2において、図8(B)の解放側クラッチトルクが0となり、エンジン7が発生しているトルクを、図8(C)の締結側となるクラッチのトルクtTc_1が伝達する状態となり、クラッチトルクの架け替えが終了する。本実施例では詳述しないが、目標とするクラッチトルクの架け替え時間を設定し、実際の経過時間とから経過率(経過時間÷目標架け替え時間)を算出し、経過率に基づいて図8(B)の解放側クラッチトルクを除々に低下させつつ、図8(C)の締結側となるクラッチのトルクtTc_1を除々に増加させるように構成しても良い。
時刻t2において、クラッチトルクの架け替えが終了すると、エンジン回転数Neを変速前のエンジン回転数Ne_p、から変速後のエンジン回転数Ne_nへと変速させる動作を開始する。図4によって、慣性トルクtTiが、図8(A)に示すように、除々に増加し、所定時間後に減少する。図5によって、分担比Gshrが0と設定されているため、図6によって、目標クラッチトルクtTc_1は図8(C)に示すように、推定エンジントルクTeを保ち、図7によって目標エンジントルクTTeが、図8(D)に示すように、除々に減少した後、除々に増加する。図8(E)の実エンジントルクは、エンジン制御ユニット101によって目標エンジントルクTTeを実現するように制御される。エンジン回転数Neが変速後のエンジン回転数Ne_nに収束した時刻t3で変速が終了する。
次に、図9を用いて、本実施形態による自動車の変速制御方法におけるアップシフトの第2の制御例について説明する。
図9は、本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法におけるアップシフトの第2の制御例を示すタイムチャートである。
本例では、図5によって、分担比Gshrが0.5と設定されている場合のアップシフト時のタイムチャートを示している。
また、図9(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)は、図8(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)と同様である。
時刻t2以前は、図8と同様である。
時刻t2において、クラッチトルクの架け替えが終了すると、エンジン回転数Neを変速前のエンジン回転数Ne_p、から変速後のエンジン回転数Ne_nへと変速させる動作を開始する。図4によって、慣性トルクtTiが、図8(A)に示すように、除々に増加し、所定時間後に減少する。図5によって、分担比Gshrが0.5と設定されているため、図6によって、目標クラッチトルクtTc_1は図8(C)に示すように、除々に増加した後、除々に減少し、図7によって目標エンジントルクTTeが、図8(D)に示すように、除々に減少した後、除々に増加する。図8(E)の実エンジントルクは、エンジン制御ユニット101によって目標エンジントルクTTeを実現するように制御される。エンジン回転数Neが変速後のエンジン回転数Ne_nに収束した時刻t3で変速が終了する。
次に、図10を用いて、本実施形態による自動車の変速制御方法におけるアップシフトの第3の制御例について説明する。
図10は、本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法におけるアップシフトの第3の制御例を示すタイムチャートである。
本例では、図5によって、分担比Gshrが1と設定されている場合のアップシフト時のタイムチャートを示している。
また、図10(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)は、図8、及び図9の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)と同様である。
時刻t2以前は、図8、図9と同様である。
時刻t2において、クラッチトルクの架け替えが終了すると、エンジン回転数Neを変速前のエンジン回転数Ne_p、から変速後のエンジン回転数Ne_nへと変速させる動作を開始する。図4によって、慣性トルクtTiが、図8(A)に示すように、除々に増加し、所定時間後に減少する。図5によって、分担比Gshrが1と設定されているため、図6によって、目標クラッチトルクtTc_1は図8(C)に示すように、除々に増加した後、除々に減少し、図7によって目標エンジントルクTTeは運転者要求トルクTTdを保つ。図8(E)の実エンジントルクは、エンジン制御ユニット101によって目標エンジントルクTTeを実現するように制御される。エンジン回転数Neが変速後のエンジン回転数Ne_nに収束した時刻t3で変速が終了する。
図3から図7にて説明したように、分担比を設定することによって、慣性トルクをエンジントルクの低下量とクラッチトルクに自動的に分担させることができ、少ないマッチング時間で所望の変速フィーリングを得ることができる。
次に、図11を用いて、本実施形態による自動車の変速制御方法を適用する車両システムの第2の構成について説明する。
図11は、本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法を適用する車両システムの第2の構成を示すスケルトン図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
本構成例は、変速機として、2つの摩擦伝達機構を備えたツインクラッチ式多段変速機として構成している。
自動変速機1150には、第1クラッチ8、第2クラッチ9、第1入力軸41、第2入力軸42、出力軸43、第1ドライブギア1、第2ドライブギア2、第3ドライブギア3、第4ドライブギア4、第5ドライブギア5、後進ドライブギア(図示しない)、第1ドリブンギア11、第2ドリブンギア12、第3ドリブンギア13、第4ドリブンギア14、第5ドリブンギア15、後進ドライブギア(図示しない)、第1同期噛合い機構21、第2同期噛合い機構22、第3同期噛合い機構23、回転センサ31、回転センサ32、回転センサ33が設けられており、第1クラッチ8を係合、解放することで、エンジン7のトルクを第1入力軸41に伝達・遮断することが可能である。また、第2クラッチ9を係合、解放することで、エンジン7のトルクを第2入力軸42に伝達・遮断することが可能である。本実施例では第1クラッチ8、第2クラッチ9は乾式単板クラッチを用いている。
第2入力軸42は中空になっており、第1入力軸41は、第2入力軸42の中空部分を貫通し、第2入力軸42に対し回転方向への相対運動が可能な構成となっている。
第2入力軸42には、第1ドライブギア1と第3ドライブギア3と第5ドライブギア5と後進ドライブギア(図示しない)が固定されており、第1入力軸1241に対しては、回転自在となっている。また、第1入力軸41には、第2ドライブギア2と第4ドライブギア4が固定されており、第2入力軸42に対しては、回転方向への相対運動が可能な構成となっている。
第1入力軸41の回転数を検出する手段として、センサ31が設けられており、第2入力軸42の回転数を検出する手段として、センサ32が設けられている。
一方、出力軸43には、第1ドリブンギア11、第2ドリブンギア12、第3ドリブンギア13、第4ドリブンギア14、第5ドリブンギア15、後進ドリブンギア(図示しない)が設けられている。第1ドリブンギア11、第2ドリブンギア12、第3ドリブンギア13、第4ドリブンギア14、第5ドリブンギア15、後進ドリブンギア(図示しない)は出力軸43に対して回転自在に設けられている。
また、出力軸43の回転数を検出する手段として、センサ33が設けられている。
これらのギアの中で、第1ドライブギア1と、第1ドリブンギア11とが、第2ドライブギア2と、第2ドリブンギア12とが、それぞれ噛合している。また、第3ドライブギア3と、第3ドリブンギア13とが、第4ドライブギア4と、第4ドリブンギア14とが、それぞれ噛合している。さらに、第5ドライブギア5と、第5ドリブンギア15とが、それぞれ噛合している。また、後進ドライブギア(図示)しない、アイドラーギア(図示しない)、後進ドリブンギア(図示)しないがそれぞれ噛合している。
また、第1ドリブンギア11と第3ドリブンギア13の間には、第1ドリブンギア11を出力軸43に係合させたり、第3ドリブンギア13を出力軸43に係合させる、第1同期噛合い機構21が設けられている。
また、第2ドリブンギア12と第4ドリブンギア14の間には、第2ドライブギア12を出力軸43に係合させたり、第4ドリブンギア14を出力軸43に係合させる、第3同期噛合い機構23が設けられている。
また、第5ドリブンギア15には、第5ドリブンギア15を出力軸43に係合させる、第2同期噛合い機構22が設けられている。
変速機制御ユニット1100によって、シフトアクチュエータ63内に設けられた電動機(図示しない)の電流を制御することで、シフトフォーク(図示しない)を介して第1同期噛合い機構21の位置もしくは荷重を制御し、第1ドリブンギア11、または第3ドリブンギア13と係合させることで、第2入力軸42の回転トルクを、第1同期噛合い機構21を介して出力軸43へと伝達することができる。
また、変速機制御ユニット1100によって、シフトアクチュエータ64内に設けられた電動機(図示しない)の電流を制御することで、シフトフォーク(図示しない)を介して第2同期噛合い機構22の位置もしくは荷重を制御し、第5ドリブンギア15と係合させることで、第2入力軸42の回転トルクを、第2同期噛合い機構22を介して出力軸43へと伝達することができる。
また、変速機制御ユニット1100によって、シフトアクチュエータ65内に設けられた電動機(図示しない)の電流を制御することで、シフトフォーク(図示しない)を介して第3同期噛合い機構23の位置もしくは荷重を制御し、第2ドリブンギア12、または第4ドリブンギア14と係合させることで、第1入力軸41の回転トルクを、第3同期噛合い機構23を介して出力軸43へと伝達することができる。
このように第1ドライブギア1、第2ドライブギア2、第3ドライブギア3、第4ドライブギア4、第5ドライブギア5から、第1ドリブンギア11、第2ドリブンギア12、第3ドリブンギア13、第4ドリブンギア14、第5ドリブンギア15を介して変速機出力軸43に伝達された変速機入力軸41の回転トルクは、変速機出力軸43に連結されたディファレンシャルギア(図示しない)を介して車軸(図示しない)に伝えられる。
また、変速機制御ユニット1100によって、第1クラッチアクチュエータ61内に設けられた電動機(図示しない)の電流を制御することで、第1クラッチ8内に設けられたプレッシャプレート(図示しない)を制御し、第1クラッチ8の伝達トルクの制御を行っている。
また、変速機制御ユニット1100によって、第2クラッチアクチュエータ62内に設けられた電動機(図示しない)の電流を制御することで、第2クラッチ9内に設けられたプレッシャプレート(図示しない)を制御し、第2クラッチ9の伝達トルクの制御を行っている。
ここで例えば、1速状態から2速状態への変速は、第1クラッチアクチュエータ61、第2クラッチアクチュエータ62を制御し、第2クラッチ9を除々に解放しながら、第1クラッチ8を除々に締結させ、図3から図7に示したように、エンジン7及び第1クラッチ8を制御することによって行われる。
なお、第1クラッチ8、第2クラッチ9を動作させるために、本実施例においては電動機を用いた電動作動機構として構成しているが、電磁油圧弁、油圧シリンダなどを用いてクラッチを動作させるように構成しても良いし、電磁コイルによってクラッチのプレッシャプレートを制御する構成としても良く、第1クラッチ8、第2クラッチ9を制御するための他の機構を用いても構成可能である。
なお、第1クラッチ8、第2クラッチ9は本実施例においては、乾式クラッチとして構成しているが、湿式多板クラッチとして構成しても良い。
次に、図12を用いて、本実施形態による自動車の変速制御方法を適用する車両システムの第3の構成について説明する。
図12は、本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法を適用する車両システムの第3の構成を示すスケルトン図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
本構成例は、変速機として、入力軸と出力軸の間に摩擦伝達機構を備えたトルクアシスト式多段変速機として構成している。
自動変速機1250には、第1クラッチ8、第2クラッチ1209、入力軸1241、出力軸43、第1ドライブギア1、第2ドライブギア2、第3ドライブギア3、第4ドライブギア4、第5ドライブギア1205、後進ドライブギア(図示しない)、第1ドリブンギア11、第2ドリブンギア12、第3ドリブンギア13、第4ドリブンギア14、第5ドリブンギア1215、後進ドライブギア(図示しない)、第1同期噛合い機構1221、第2同期噛合い機構1222、回転センサ31、回転センサ33が設けられており、第1クラッチ8を係合、解放することで、エンジン7のトルクを入力軸1241に伝達・遮断することが可能である。また、第2クラッチ1209を係合、解放することで、エンジン7のトルクを入力軸1241を介して、出力軸43に伝達・遮断することが可能である。本実施例では第1クラッチ8は乾式単板クラッチ、第2クラッチ9は湿式多板クラッチを用いている。
変速機制御ユニット1200によって、シフトアクチュエータ1263内に設けられた電動機(図示しない)の電流を制御することで、シフトフォーク(図示しない)を介して第1同期噛合い機構1221の位置もしくは荷重を制御し、第1ドリブンギア11、または第2ドリブンギア12と係合させることで、入力軸1241の回転トルクを、第1同期噛合い機構1221を介して出力軸43へと伝達することができる。
また、変速機制御ユニット1200によって、シフトアクチュエータ1264内に設けられた電動機(図示しない)の電流を制御することで、シフトフォーク(図示しない)を介して第2同期噛合い機構1222の位置もしくは荷重を制御し、第3ドリブンギア13、または第4ドリブンギア14と係合させることで、入力軸1241の回転トルクを、第2同期噛合い機構1222を介して出力軸43へと伝達することができる。
また、変速機制御ユニット1200によって、第2クラッチアクチュエータ1264内に設けられた電動機(図示しない)の電流を制御することで、第2クラッチ9内に設けられたプレッシャプレート(図示しない)を制御し、第2クラッチ9の伝達トルクの制御を行い、入力軸1241の回転トルクを、第5ドライブギア1205、第5ドリブンギア1215を介して出力軸43へと伝達することができる。
ここで例えば、1速状態から2速状態への変速は、シフトアクチュエータ1263、第2クラッチアクチュエータ62を制御し、第2クラッチ9を除々に締結しながら、第1同期噛合い機構1221を第1ドリブンギア11から解放し、図3から図7に示したように、エンジン7及び第2クラッチ9を制御して回転を同期させ、第1同期噛合い機構1221を第2ドリブンギア12へ締結させることによって行われる。
以上説明したように、本実施形態によれば、駆動力源もしくは変速機の状態を表すパラメータのうち、少なくとも一つのパラメータによって、慣性トルクの分担比を設定することによって、慣性トルクを駆動力源のトルク低下量と摩擦伝達機構の伝達トルクに自動的に分担させることができ、少ないマッチング時間で所望の変速フィーリングを得ることができる。
なお、本発明は、自動変速機として、摩擦面の押し付け荷重を調整することで駆動力源の動力を出力軸へと伝達、または遮断する少なくとも一つの摩擦伝達機構を備えている種々の自動変速機に適用可能である。
本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法を適用する車両システムの第1の構成を示すシステム構成図である。 本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法を適用する車両システムにおける変速機制御ユニットと、エンジン制御ユニットとの間の入出力信号関係を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法の慣性トルクと、分担比に基づいた変速制御の全体の制御内容の概略を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法における慣性トルク演算の内容を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法における分担比演算の内容を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法における目標クラッチトルク演算の内容を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法における目標エンジントルク演算の内容を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法におけるアップシフトの第1の制御例を示すタイムチャートである。 本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法におけるアップシフトの第2の制御例を示すタイムチャートである。 本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法におけるアップシフトの第3の制御例を示すタイムチャートである。 本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法を適用する車両システムの第2の構成を示すスケルトン図である。 本発明の一実施形態による自動車の変速制御方法を適用する車両システムの第3の構成を示すスケルトン図である。
符号の説明
1…第1ドライブギア
2…第2ドライブギア
3…第3ドライブギア
4…第4ドライブギア
5…第5ドライブギア
7…エンジン
8…第1クラッチ
9…第2クラッチ
11…第1ドリブンギア
12…第2ドリブンギア
13…第3ドリブンギア
14…第4ドリブンギア
15…第5ドリブンギア
21…第1同期噛合い機構
22…第2同期噛合い機構
23…第3同期噛合い機構
31…第1入力軸回転センサ
32…第2入力軸回転センサ
33…出力軸回転センサ
41…変速機第1入力軸
42…変速機第2入力軸
43…出力軸
50…自動変速機
61…第1クラッチアクチュエータ
62…第2クラッチアクチュエータ
63…第1シフトアクチュエータ
64…第2シフトアクチュエータ
65…第3シフトアクチュエータ
100…変速機制御ユニット
101…エンジン制御ユニット
103…通信手段
106…レバー装置
201…アクセル開度センサ
202…ブレーキスイッチ

Claims (5)

  1. 駆動力を発生するための駆動力源と、前記駆動力源の発生トルクを出力軸へと伝達する変速機と、前記変速機には摩擦面の押し付け荷重を調整することで駆動力源の動力を伝達・遮断する少なくとも一つの摩擦伝達機構を有する自動車を制御するものであり、
    前記駆動力源の発生トルクと、前記摩擦伝達機構の伝達トルクと、を制御することによって、前記駆動力源の回転数を所定の変速時間で変速前の回転数から変速後の回転数に変速させる自動車の変速制御方法であって、
    前記駆動力源もしくは前記変速機の状態を表すパラメータのうち、少なくとも一つのパラメータによって、目標とする変速時間を設定し、
    目標とする変速時間で変速前の回転数から変速後の回転数に変速する際に必要なトルクである慣性トルクを算出し、
    前記駆動力源もしくは前記変速機の状態を表すパラメータのうち、少なくとも一つのパラメータによって、前記慣性トルクの分担比を設定し、
    算出した慣性トルクと、設定した分担比に基づき、前記駆動力源の発生トルクの低下量、及び前記摩擦伝達機構の押付け荷重を制御するものであり、
    前記変速機は、
    摩擦面の押し付け荷重を調整することで駆動力源の動力を伝達・遮断する複数の摩擦伝達機構と、
    前記摩擦伝達機構にそれぞれ連結される複数の変速機入力軸と、
    前記複数の変速機入力軸と、変速機出力軸との間を複数の同期噛合い機構の選択操作によって選択的に連結する複数の歯車列と、
    前記複数の摩擦伝達機構の押し付け荷重を調整する複数の作動機構と、
    から構成されるものであり、
    前記複数の摩擦伝達機構のうち、解放側となる摩擦伝達機構を除々に解放し、締結側となるもう片方の摩擦伝達機構を除々に締結することで前記駆動力源の回転数を所定の変速時間で変速前の回転数から変速後の回転数に変速させる変速制御を行うものであり、
    さらに、
    前記分担比は、変速前の変速段および変速後の変速段の組み合わせによって、変速前後の変速段毎に設定され、
    また、前記分担比は、アクセルペダル踏み込み量を検出し、前記アクセルペダル踏み込み量によって設定されるとともに、前記アクセルペダル踏み込み量が小さい場合には、慣性トルクの変化分を前記駆動力源の発生トルクのみによって補正する分担比0に設定される
    ことを特徴とする自動車の変速制御方法。
  2. 請求項1記載の自動車の変速制御方法において、
    運転者が要求するトルクである運転者要求トルクを算出し、前記運転者要求トルクによって分担比を設定することを特徴とする自動車の変速制御方法。
  3. 請求項1記載の自動車の変速制御方法において、
    前記駆動力源の発生トルクの低下を行わなかった場合の予想出力トルクを推定し、前記予想出力トルクによって分担比を設定することを特徴とする自動車の変速制御方法。
  4. 請求項1記載の自動車の変速制御方法において、
    前記駆動力源が変速中に発生トルクを低下させることができない場合を判定し、判定結果に基づき分担比を設定することを特徴とする自動車の変速制御方法。
  5. 請求項1記載の自動車の変速制御方法において、
    前記駆動力源が変速中に発生トルクを低下させることができる許容トルクを算出し、前記許容トルクと、前記慣性トルクに基づき分担比を設定することを特徴とする自動車の変速制御方法。
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