JP2632018B2 - 変速手段の係合トルク容量設定方法 - Google Patents

変速手段の係合トルク容量設定方法

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JP2632018B2
JP2632018B2 JP19666088A JP19666088A JP2632018B2 JP 2632018 B2 JP2632018 B2 JP 2632018B2 JP 19666088 A JP19666088 A JP 19666088A JP 19666088 A JP19666088 A JP 19666088A JP 2632018 B2 JP2632018 B2 JP 2632018B2
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【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、変速手段の係合作動により動力伝達経路を
切り換えて変速を行わせるようにした自動変速機におい
て、この変速手段の係合トルク容量を設定する方法に関
する。
(従来の技術) 自動車用等の自動変速機は、走行状態に応じて自動的
に変速を行わせ、所望の走行特性を得るように構成され
ている。このため、車速と、エンジン出力との関係から
シフトアップ線およびシフトダウン線を各変速毎に設定
した変速マップを有し、走行状態をこの変速マップに照
らして変速制御を行わせることが良く行われている。こ
のような変速制御の例としては、例えば、特開昭61−18
9354号公報に開示されているものがある。
自動変速機の構成としては、複数の動力伝達経路を構
成する動力伝達手段(例えば、変速のギヤ列)と、この
動力伝達手段による動力伝達経路を選択する複数の変速
手段(例えば、複数の油圧作動クラッチ)と、この変速
手段の作動を制御する手段(例えば、油圧コントロール
バルブ)とを有し、走行状態がシフトアップ線もしくは
シフトダウン線を横切ったときに、これに対応してシフ
トアップもしくはシフトダウンを行わせるための変速指
令を発し、この変速指令に基づいてソレノイドバルブを
作動させること等により油圧コントロールバルブを作動
制御していずれかの油圧作動クラッチを係合作動させ
て、所定のギヤ列による動力伝達経路を選択して変速を
行わせるようなものが一般的である。
このようにして変速を行わせる場合、変速前段(変速
指令が出されるまで選択されていた動力伝達経路(ギヤ
列)により設定される速度段)と変速後段(変速指令に
基づいて選択される動力伝達経路により設定される変速
段)との減速比(ギヤ比)は異なるため、この変速に際
して変速ショックおよび変速遅れのないように制御する
ことが重要な問題である。
このようなことから、変速手段である油圧クラッチに
アキュムレータを接続し、変速時における後段クラッチ
の係合トルク変化を緩やかにして滑らかなクラッチ係合
を行わせたり、変速前段クラッチのクラッチ油圧の解放
を後段クラッチ油圧の上昇に対応させて行わせるバルブ
(オリフィスコントロールバルブ、タイミングバルブ
等)を設けたり、クラッチ油圧をエンジン出力に対応し
て制御したりしている(例えば、特開昭60−211152号公
報参照)。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、自動車用自動変速機等においては、様
々な変速が行われ、各変速において要求される変速手段
の係合トルク値が異なるため、上述のようなアキュムレ
ータ、オリフィスコントロールバルブ等による制御や、
エンジン出力に対応したクラッチ油圧制御のみでは、全
ての変速時において所望の変速特性を得ることが難かし
いという問題があった。
なお、特開昭48−13758号公報には、シフトアップ変
速もしくはシフトダウン変速に応じて、この変速時にお
ける入力回転加速度(変化速度)の要求特性を予め設定
しておき、この入力回転加速度が得られるように変速手
段の係合トルクのフィードバック制御を行う装置が開示
されている。この制御では変速のタイプに応じて所望の
変速特性を得ることができるという利点がある。しかし
ながら、この制御はフィードバック制御であり、入力回
転数を検出するとともにこれが予め設定されている所望
の変化特性と比較され、入力回転数が所望の特性で変化
するように係数トルクを制御する必要がある。
このため、この制御は短時間サイクルで入力回転数の
変化を検出するとともにその変化を所望の特性とするた
めに必要な係合トルクをその都度算出し、算出された係
合トルクが得られるように作動油圧制御を行う必要があ
り、制御が複雑となりやすいという問題がある。
このようなことから、本発明は、制御が簡単なフィー
ドフォワード制御を用いて種々の変速毎に所望の変速特
性が得られるように、変速手段における各変速での入出
力回転数比の変化に対応する所望の係合トルク容量を設
定する方法を提供することを目的とする。
ロ.発明の構成 (課題を解決するための手段) 上記目的達成のための手段として、本発明において
は、変速時におけるエンジンのアクセル状態および回転
数に基づいて変速時におけるエンジン出力トルクを算出
するとともにこのエンジン出力トルクから自動変速機へ
の入力トルクを算出し、変速時におけるアクセル状態
(パワーオン状態であるかパワーオフ状態であるか)お
よび変速タイプ(アップシフトであるかダウンシフトで
あるか)の組合せに対応するシフトモードを設定し、上
記変速機の入力トルクおよびシフトモードに対応して、
変速時における後段用変速手段での入出力回転数比変化
に対する係合トルク容量を設定するようにしている。な
お、アクセル状態とは、アクセルペダルの踏み込み状態
もしくはエンジンスロットル開度の状態を言い、アクセ
ルペダルが踏み込まれるなどしてエンジンスロットルが
開かれた状態をパワーオン状態、その逆をパワーオフ状
態と称する。また、変速タイプとはその変速がアップシ
フトであるか、ダウンシフトであるかを言う。
上記の場合において、アクセル状態がパワーオン状態
であり変速タイプがアップシフトである場合、もしくは
アクセル状態がパワーオフ状態であり変速タイプがダウ
ンシフトである場合には、後段変速手段にエンジンから
伝達されるエンジントルクと、このときの変速に対し後
段用変速手段の入力側回転変化特性を所望の値にするた
めに要求されるイナーシャトルクとに基づいて後段用変
速手段の係合トルク容量を設定するようにしている。一
方、アクセル状態がパワーオン状態であり変速タイプが
ダウンシフトである場合、もしくはアクセル状態がパワ
ーオフ状態であり変速タイプがアップシフトである場合
には、後段変速手段における入力側と出力側との回転数
比を検出し、変速開始後、この回転数比が所定の値にな
るまでの間は結合トルク容量を低くし、これが所定の値
になった後においては係合トルク容量を変速手段が係合
し得るレベルまで増大させた値に設定するようにしてい
る。
(実施例) 以下、具体的な実施例について、図面を用いて説明す
る。
まず、第1図により、本発明の方法により設定された
係合トルク容量を用いて変速制御がなされる自動変速機
の構成を説明する。この変速機ATにおいては、エンジン
の出力軸1から、トルクコンバータ2を介して伝達され
たエンジン出力が、複数の動力伝達経路を構成するギヤ
列を有した変速機構10により変速されて出力軸6に出力
される。具体的には、トルクコンバータ2の出力は入力
軸3に出力され、この入力軸3とこれに平行に配設され
たカウンタ軸4との間に互いに並列に配設された5組の
ギヤ列のうちのいずれかにより変速されてカウンタ軸4
に伝達され、さらに、カウンタ軸4と出力軸6との間に
配設された出力ギヤ列5a,5bを介して出力軸6に出力さ
れる。
上記入力軸3とカウンタ軸4との間に配設される5組
のギヤ列は、1速用ギヤ列11a,11bと、2速用ギヤ列12
a,12bと、3速用ギヤ列13a,13bと、4速用ギヤ列14a,14
bと、リバース用ギヤ列15a.15b,15cとからなり、各ギヤ
列には、そのギヤ列による動力伝達を行わせるための油
圧作動クラッチ11c,12c,13c,14c,15dが配設されてい
る。なお、1速用ギヤ11bにはワンウェイクラッチ11dが
配設されている。このため、これらの油圧作動クラッチ
を選択的に作動させることにより、上記5組のギヤ列の
いずれかによる動力の伝達を選択して変速を行わせるこ
とができるのである。
上記5組の油圧作動クラッチ11c〜15dの作動制御は、
油圧コントロールバルブ20から、油圧ライン21a〜21eを
介して給排される油圧によりなされる。
この油圧コントロールバルブ20の作動は、運転者によ
り作動されるシフトレバー45にワイヤ45aを介して繋が
るマニュアルバルブ25の作動、2個のソレノイドバルブ
22,23の作動およびリニアソレノイドバルブ56の作動に
よりなされる。
ソレノイドバルブ22,23は、信号ライン31a,31bを介し
てコントローラ30から送られる作動信号によりオン・オ
フ作動され、リニアソレノイドバルブ56は信号ライン31
cを介してコントローラ30から送られる信号により作動
される。このコントローラ30には、リバース用ギヤ15c
の回転に基づいて油圧作動クラッチの入力側回転数を検
出する第1回転センサ35からの回転信号が信号ライン35
aを介して送られ、出力ギヤ5bの回転に基づいて油圧作
動クラッチの出力側回転数を検出する第2回転センサ32
からの回転信号が信号ライン32aを介して送られ、エン
ジンスロットル41の開度を検出するスロットル開度セン
サ33からのスロットル開度信号セが信号ライン33aを介
して送られる。
上記のように構成された変速機における変速制御につ
いて説明する。
変速制御は、シフトレバー45の操作に応じて油圧コン
トロールバルブ20内のマニュアルバルブ25により設定さ
れるシフトレンジに応じてなされる。このシフトレンジ
としては、例えば、P,R,N,D,S,2の各レンジがあり、P
レンジおよびNレンジでは、全油圧作動クラッチ1c〜15
dが非係合で変速機はニュートラル状態であり、Rレン
ジではリバース用油圧作動クラッチ15dが係合されてリ
バース段が設定され、Dレンジ,Sレンジおよび2レンジ
では変速マップに基づく変速がなされる。
この変速マップは、第2図に示すように、縦軸にスロ
ットル開度θTHを示し、横軸に者速Vを示してなるグラ
フ中に図示のように、シフトアップ線LUおよびシフトダ
ウン線LDを有してなり、エンジンスロットル開度および
車速により定まる走行状態が、シフトアップ線LUを右側
領域の方に横切ったときにはシフトアップを行わせ、シ
フトアップの後、シフトダウン線LDを左側領域の方に横
切ったときにはシフトダウンを行わせる。
本例においては、このようにしてなされる変速を下記
の如く5つのシフトモードに分類している。なお、各番
号は図中番号に対応している。
SYUモード:パワーオフ状態で、シフトアップがなさ
れるモード(例えば、走行中でのアクセル戻しによるシ
フトアップ) SYDモード:パワーオン状態で、シフトダウンがなさ
れるモード(例えば、キックダウン) IPUモード:パワーオン状態で、アップシフトがなさ
れるモード(例えば、加速中でのアップシフト) IPDモード:パワーオフ状態で、マニュアルレバー操
作等によりダウンシフトがなされるモード(例えば、シ
フトレバーがDレンジからSレンジに切り換えられて起
こるダウンシフト) EPDモード:パワーオフ状態で、車速が低下してダウ
ンシフトがなされるモード(例えば、走行時にアクセル
ペダルが戻されてコースト状態になり車速の低下に応じ
て自動的に起こるシフトダウン) なお、IPDモードおよびEPDモードは、アクセル状態お
よび変速タイプを見る限り同じであるが、IPDモードは
運転者がダウンシフトを期待してレバー操作を行う場合
であり、EPDモードは走行状態の変化に伴い自動的なシ
フトダウンがなされる場合である。このため、IPDモー
ドのときは変速ショックの許容レベルは比較的大きい
が、EPDのときはこの許容レベルは小さいと言える。ま
た、車によっては、例えばDボタンおよびSボタンがあ
り、Dボタンを押してゆったりした変速特性を設定し、
Sボタンを押してスポーティな変速特性を設定するとい
うこともあるが、このボタン切換操作に伴ってパワーオ
フ・ダウンシフトがなされる場合には、運転者はシフト
ダウンしようとして行ったものではないと考えるのが適
切であり、この場合にはEPDモードとされる。
第2図においては、シフトアップ線およびシフトダウ
ン線をそれぞれ1本示すのみであるが、実際には変速段
の数に応じてそれぞれ複数本設定される。
第2図に示す変速マップにおいて、走行状態に対応す
る点がシフトアップ線もしくはシフトダウン線を横切っ
た場合には、コントローラ30から信号ライン31a,31bを
介してソレノイドバルブ22,23に作動信号が出力され
て、これに応じて油圧コントロールバルブ20が作動され
て、各油圧作動クラッチ11c〜15dへの油圧給排がなさ
れ、シフトアップもしくはシフトダウンがなされる。
この油圧コントロールバルブ20について、第3図によ
り説明する。
このコントロールバルブ20では、ポンプ8から供給さ
れるオイルサンプ7の作動油を、ライン101を介してレ
ギュレータバルブ50に導いてレギュレータバルブ50によ
り所定のライン圧に調圧する。このライン圧はライン11
0を介してマニュアルバルブ25に導かれ、このマニュア
ルバルブ25の作動およびコントロールバルブ20内の各種
バルブの作動に伴って上記ライン圧が各速度段用油圧作
動クラッチ11c,12c,13c,14c,15dへ走行条件に応じて選
択的に供給され、各クラッチの作動制御がなされる。
ここで、まず、コントロールバルブ20内の各種バルブ
について説明する。チェックバルブ52は、レギュレータ
バルブ50の下流側に配設され、ライン102を通って変速
機の潤滑部へ送られる潤滑油の油圧が所定圧以上になる
のを防止する。モジュレータバルブ54は、ライン103を
介して送られてきたライン圧を減圧して、所定圧のモジ
ュレータ圧を作り出し、このモジュレータ圧の作動油
を、ライン104を介してトルクコンバータ2のロックア
ップクラッチ制御用としてロックアップクラッチ制御回
路(図示せず)に供給し、さらに、ライン105を介して
第1および第2ソレノイドバルブ22,23の方へシフトバ
ルブ作動制御用として送られる。
マニュアルバルブ25は、運転者により操作されるシフ
トレバー45に連動して作動され、P,R,N,D,S,2の6ポジ
ションのいずれかに位置し、各ポジションに応じてライ
ン110からのライン圧をライン25a〜25gへ選択的に供給
させる。
1−2シフトバルブ60,2−3シフトバルブ62,3−4シ
フトバルブ64、はマニュアルバルブ25がD,S,2のいずれ
かのポジションにある場合に、第1および第2ソレノイ
ドバルブ22,23のON・OFF作動に応じてライン106a〜106f
を介して供給されるモジュレート圧の作用により作動制
御され、1速用から4速用までのクラッチ11c,12c,13c,
14cへのライン圧の給排を制御するバルブである。
ライン106a,106bは第1ソレノイドバルブ22に繋がる
とともにオリフィス22aを介してライン105にも繋がって
おり、このため、第1ソレノイドバルブ22への通電がオ
フのときには、ドレン側へのポートが閉止されライン10
6a,106bにライン105からのモジュレート圧を有いた作動
油が供給され、上記通電がオンのときには、ドレン側へ
のポートが開放されライン106a,106bの圧がほぼ零とな
る。また、ライン106c〜106fは、第2ソレノイドバルブ
23に繋がるとともにオリフィス23aを介してライン105に
も繋がっており、第2ソレノイドバルブ23への通電がオ
フのときには、ドレン側へのポートが閉止されライン10
6c〜106fにライン105からのモジュレート圧を有した作
動油が供給され、上記通電がオンのときには、ドレン側
へのポートが開放されてライン106c〜106fの圧がほぼ零
となる。
ここで、ライン106aは1−2シフトバルブ60の右端に
繋がり、ライン106bは2−3シフトバルブ62の右端に繋
がり、ライン106cは1−2シフトバルブ60の左端に繋が
り、ライン106eは3−4シフトバルブ64の右端に繋が
り、ライン106fは2−3シフトバルブ62の左端に繋が
る。なお、ライン106e,106fはマニュアルバルブ25およ
びライン106dを介して第2ソレノイドバルブ23に繋が
る。このため、第1および第2ソレノイドバルブ22,23
の通電オン・オフを制御して、各ライン106a〜106fへの
ライン105からのモジュレート圧の給排を制御すれば、
1−2,2−3,3−4シフトバルブ60,62,64の作動制御を行
うことができ、これにより、ライン110からマニュアル
バルブ25を介して供給されるライン圧を各油圧作動クラ
ッチ11c,12c,13c,14cへ選択的に供給され、所望の変速
を行わせることができる。
このコントロールバルブ20は第1〜第4オリフィスコ
ントロールバルブ70,72,74,76を有しており、これらオ
リフィスコントロールバルブにより、変速時における前
段クラッチの油圧室内の油圧の解放が、後段クラッチの
油圧室内の油圧上昇とタイミングを合わせて行われる。
第1オリフィスコントロールバルブ70により3速から2
速への変速時の3速クラッチの油圧解放タイミングが制
御され、第2オリフィスコントロールバルブ72により2
速から3速もしくは2速から4速への変速時の2速クラ
ッチの油圧解放タイミングが制御され、第3オリフィス
コントロールバルブ74により4速から3速もしくは4速
から2速への変速時の4速クラッチの油圧解放タイミン
グが制御され、第4オリフィスコントロールバルブ76に
より3速から4速への変速時の3速クラッチの油圧解放
タイミングが制御される。
さらに、各油圧作動クラッチ11c,12c,13c,14cの油圧
室に連通する受圧室を有したアキュムレータ81,82,83,8
4が設けられており、これら各アキュムレータの受圧室
とピストン部材81a,82a,83a,84aを介して対向する背圧
室に、ライン121,122,123,124が接続されており、これ
らライン121,122,123,124はライン120a,120bおよび120
を介してリニアソレノイドバルブ56に接続されている。
リニアソレノイドバルブ56は、リニアソレノイド56a
を有しており、このリニアソレノイド56aの通電電流を
制御することによりその作動力を制御し、ライン120へ
の供給油圧(コントロール圧PTH)の大きさを制御する
ことができる。このため、リニアソレノイド56aへの通
電電流を制御すれば、上記アキュムレータ81〜84の背圧
室の油圧を制御することができ、これにより、係合クラ
ッチ油圧室内の油圧を自由に制御することができる。
クラッチプレッシャコントロールバルブ78は、マニュ
アルバルブ25から1−2シフトバルブ60に至るライン上
に配設されており、上記リニアソレノイドバルブ56によ
り調圧されたコントロール圧PTHを受けて作動するバル
ブである。このため、各シフトバルブ60,62,64を介して
各油圧作動クラッチ11c,12c,13c,14cへ供給されるライ
ン圧は、クラッチプレッシャコントロールバルブ78によ
り上記コントロール圧PTHに応じて制御される。なおコ
ントロール圧PTHは、変速時以外においては、エンジン
出力に対応した圧となるように制御され、このため、各
クラッチ作動用ライン圧は、エンジン出力に対応した必
要トルク要領を得るだけのできる限り低い圧とすること
ができる。
以上のように構成された油圧コントロールバルブ20に
おいて、シフトレバー45の操作によるマニュアルバルブ
25の作動およびソレノイドバルブ22,23のオン・オフ作
動により上記各バルブが適宜作動されて、各油圧作動ク
ラッチ11c,12c,13c,14cへの選択的なライン圧の供給制
御がなされ、自動変速がなされる。
この自動変速における各クラッチでの係合トルク容量
の設定方法について以下に説明する。
第4図は係合トルク容量の設定のメインフローを示
し、この設定においては、まず、変速指令が短時間で4
速→3速→2速というように連続するときの割り込み処
理の確認を行う(ステップS1)。次いで、変速の種類が
第2図に示した5つのシフトモードのうちのいずれであ
るかの判断がなされ(ステップS2)これらの各モードに
対して係合容量の制御タイミング、エンジン出力リター
ド実施タイミング等の設定を行う(ステップS3)。
この後、各クラッチでの係合トルク容量CTQの計算を
行う(ステップS4)とともに、これを各シフトモードに
対応させ上記タイミング処理(ステップS3)に基づいて
変速時のクラッチ係合トルク容量の設定を行う。この係
合トルク容量を各クラッチで得るために、リニアソレノ
イドバルブ56によりコントロール圧PTHを制御して各ア
キュムレータの背圧を制御するものであるが、各アキュ
ムレータのピストンはスプリングによるプリロードを受
けているので、このプリロード分の補正(AOFn補正)を
行う(ステップS5)。なお、このAOFn補正においては、
クラッチが回転することによりクラッチ油圧室に生ずる
遠心油圧の補正も行われる。
このようにして、所望の係合トルク容量の設定および
このトルク容量を得るため必要なコントロール圧PTH
算出がなされると、リニアソレノイドの通電電流に対す
るコントロール圧PTHの特性マップから必要通電電流Is
を検索し(ステップS6)、この電流Isをフィードバック
制御しながら出力する(ステップS7)。
上記メインフローにおけるモード判断制御(ステップ
S2)について詳細に説明する。
この制御においては第5図に示すように、変速指令が
出されていシフトモードの判断が必要なときに立てられ
るモードフラグFMODが1であるか否かを判断し、FMODE
=0のときには、このままこのフローを終了する。
一方、FMODE=1の場合には、ステップS22において目
標変速Saと現行変速Soと大小を判断し、Sa>Soの場合は
アップシフトであり、ステップS30に進み、Sa<Soの場
合はダウンシフトであり、ステップS23に進む。
そして、ダウンシフトの場合には、ステップS23にお
いてスロットル開度THがアクセル状態判断値CTHより小
さいか否かが判断され、TH≧CTHならば、パワーオン状
態でのダウンシフトであるのでステップS27においてこ
のモード(SYDモード)を示番号“2"をCONTMとして記憶
する。これに対してTH<CTHならば、パワーオフ・ダウ
ンシフトであるが、これにはIPDおよびEPDの2モードが
あるので、マニュアルシフトレバー操作時に1が立てら
れるインヒビタスイッチ変化フラグFSWCHG=0か否かの
判断がなされ、FSWCHG=0であれば、EPDモードなので
これに対応する番号“5"をCONTMに記憶させ、FSWCHG=
1であれば、IDPモードなのでこれに対応する番号“4"
をCONTMに記憶させる。
一方、アップシフトの場合には、ステップS30におい
て上記フラグFSWCHG=1か否かの判断がなされ、FSWCHG
=1の場合には、ステップS33に進んで判断タイマT1
経過したときに立てられる判断タイマ終了フラグFT1e
1か否かの判断を行う。このフラグFT1e=0であり、判
断タイマの設定時間内であるときには、ステップS34に
おいてモードフラグFMODEに1を立て今回のフローを終
了する。
FSWCHG=0の場合には、スロットル開度変化率DTHMが
SYUモードしきい値DTHSYより小さいか否かを判断し(ス
テップS31)、DTHM≧DTHSYの場合には、パワーオン・ア
ップシフトでありIPDモードであると判定して、これに
対応する番号“3"をCONTMに記憶させる。
DTHM<DTHSYの場合には、判断タイマ終了フラグFT1e
=1か否かの判断を行い、このフラグFT1e=0であり、
判断タイマの設定時間内であるときには、ステップS34
においてモードフラグFMODEに1を立て今回のフローを
終了する。
このフラグFT1e=0の場合には、スロットル開度THと
所定判断開度CTHMとの大小を比較し(ステップS35)、T
H<CTHMの場合には、パワーオフ・アップシフトでありS
YUと判定してこれに対応する番号“1"をCONTMに記憶さ
せ、TH≧CTHMの場合には、パワーオン・アップシフトで
ありIPUモードであると判定してこれに対応する番号
“3"をCONTMに記憶させる。
以上のようにして、5つのシフトモードのいずれであ
るかの判定がなされると、インヒビタスイッチ変化フラ
グFSWCHGおよびモードフラグFMODEを0に設定して(ス
テップS28およびS29)このフローを終了する。
次に、第4図のメインフローにおけるクラッチ係合ト
ルク容量CTQの計算(ステップS4)について、第6図の
フローチャートにより説明する。
この計算においては、まず、エンジンの回転数Neと吸
気負圧PBとの関係に基づいてその予め設定されているエ
ンジン出力マップから、その時(変速時)でのエンジン
回転数と吸気負圧に対応するエンジン出力トルクETQを
読み取る(ステップS41)。次いで、変速時において
は、スムーズな変速を行わせるため等の目的のため、エ
ンジン出力リタードが行われるため、このリタード分の
エンジン出力補正を行う(ステップS42)。さらに、エ
ンジン出力はトルクコンバータを介して変速機に伝達さ
れるため、このトルクコンバータによるトルク増幅分の
補正も行う(ステップS43)。
上記のような補正により、変速機入力軸に伝達される
エンジントルクETQが算出されると、ステップS44におい
て、このときの変速がイナーシャトルク必要モード(具
体的には、IPUおよびIPDモード)であるか否かの判断が
なされ、イナーシャシルク必要モードである場合には、
ステップS45においてイナーシャトルクITQが計算され
る。
イナーシャトルクITQとは、この変速により生ずるエ
ンジン回転数の変化量およびこの変速に対して要求され
る所望変速時間の関係からエンジン回転変化率を求め、
変速時に係合されるクラッチの入力側イナーシャを上記
回転変化率に応じて回転駆動するために必要なトルク容
量を言う。このため、このトルクITQは、上記変速時の
エンジン回転数、所望変速特性、入力側イナーシャ等に
基づいて算出される。
そして、イナーシャトルク必要モードの場合には、上
記エンジントルクETQにステップS45において算出された
イナーシャトルクITQを加えて変速機入力軸トルクを求
める。
このようにして、各変速モードに対応して変速機入力
軸トルクが求められると、ステップS46において、油圧
立ち上がり時の時間・油温補正(DTQ補正)がなされ
る。変速開始時に、変速係合クラッチへの油圧供給がな
されてもオイルがクラッチ油圧室まで到達してクラッチ
の係合が開始するまで時間遅れがあるため、変速初期に
おいては、供給油圧を高めにしてクラッチへの油圧供給
速度を早め上記時間遅れを短くするための補正であり、
変速開始から所定時間の間設定される。但し、この時間
遅れは油温の差によるオイル粘性の差に応じて異なるた
め、油温に基づいてその補正量は異なる。
このようにして算出されるのは変速機入力軸トルクで
あるため、これを変速に使用されるクラッチでの分担ト
ルクに換算し(ステップS47)、さらに、このクラッチ
でのクラッチプレートの摩擦係数μと周速Vとの関係か
ら、この分担トルクを得るために必要なクラッチピスト
ン押力を算出する(ステップS48)。
このようにして必要ピストン押力が算出されると、必
要クラッチ油圧が計算できるので、この油圧を発生させ
るためのアキュムレータ背圧としてのコントロール圧P
THを設定する。なお、このコントロール圧PTHに対して
必要クラッチ圧は、アキュムレータのスプリングのプリ
ロード分だけオフセットしており、さらに、クラッチは
回転しているためクラッチ油圧室内には遠心力による油
圧が生じているため、上記オフセット分の補正および遠
心油圧分の補正が第4図のステップS5に示したAOFn補正
においてなされる。
以上のようにして係合トルク容量の設定がなされて変
速がなされる場合について、各シフトモード毎に具体的
に説明する。
まず、第7A図により、SYUモードの場合を説明する。
この場合には、時間t1においてシフトアップ線LUを横切
って現行変速段SOから目標変速段Saへの変速指令が出さ
れると、判断タイマT1の経過を待って、時間t2において
シフトソレノイド出力が目標変速Saに変更される。この
出力変更に応じて現行変速段用クラッチの係合が解除さ
れ、目標変速段用クラッチの係合が開始されるのである
が、SYUモードの場合は、現行変速用クラッチ(前段用
変速手段)の係合が解除されると目標変速段用クラッチ
(後段変速手段)の入出力回転が同期する方向にエンジ
ン回転が変化するため、リニアソレノイドの通電電流IS
はこの時点で最小にされ、後段用クラッチの係合トルク
容量は低く設定される。
このとき、後段用クラッチの入出力回転数比eCLaが検
出されており、上記変速開始後、前段クラッチが一定の
時間遅れを置いて解放されるとこの比eCLaは徐々に同期
点(eCLa=1.0になる点)に近づく。このとき、この回
転数比eCLaが第1の判断値eCCPUになると(時間t4)、
電流ISがエンジントルクETQに対応する値まで上げら
れ、第2の判断値eCSPUになると(時間t5)、電流IS
最大値に戻される。これにより、後段用クラッチは同期
点前から徐々に係合を開始して同期点において完全に係
合しスムーズな変速となる。なお、本制御においては、
係合クラッチに所定量以上のスリップが生じたときに
は、エンジン出力を一定量リタード(RK)するようにな
っており、前段用クラッチの入出力回転数比eCLOが所定
値eCRH以上となった時点t3から上記リタードRKが開始さ
れ、後段用クラッチが係合した時点t6において元(すな
わち、RO)に戻される。
次に、SYDモードの場合には、第7B図に示すように、
時間t1において現行変速段SOから目標変速段Saへの変速
指令が出されると、直ちにシフトソレノイド出力が目標
変速段Saに変更される。SYDモードの場合も、変速後段
用クラッチの係合が解除されると変速前段用クラッチの
入出力回転が同時する方向にエンジン回転が変化するた
め、リニアソレノイドの通電電流ISはこの時点で最小に
され、後段用クラッチの係合トルク容量は低く設定され
る。
そしてこの変速開始後、前記クラッチが一定の時間遅
れを置いて解放されると変速後段用クラッチの入出力回
転数比eCLaは徐々に同期点(eCLa=1.0になる点)に近
づく。このとき、この回転数比eCLaが第1の判断値e
CSPDになると(時間t3)、電流ISがエンジントルクETQ
に対応する値まで上げられ、第2の判断値eCCPDになる
と(時間t5)、電流ISは最大値に戻される。これによ
り、後段用クラッチは同期点前から徐々に係合を開始し
て同期点において完全に係合ちスムーズな変速となる。
但し、時間t5から電流値を直ぐに最大値まで戻すと後段
用クラッチの係合が急になりクラッチ係合ショックが発
生するので、図示の如く回転数比eCLaが1.0になるまで
一定の率で戻すようにしている。
また、本制御においても、係合クラッチに所定量以上
のスリップが生じたときには、エンジン出力を一定量リ
タード(RK)するようになっており、前段用クラッチの
入出力回転数比eCLOが所定値eCRL以下となった時点t2
ら上記リタードRKが開始される。さらに、クラッチ係合
完了時のショック発生防止のため、回転数比eCLaが、判
定値eCRDSとなった時点からeCRDEとなる時点までの間上
記リタードRKより大きなリタードRDが設定される。
また、IPUモードの場合には、第7C図に示すように、
時間t1において現行変速段SOから目標変速段Saへの変速
指令が出されると、判断タイマT1の経過を待って、時間
t2においてシフトソレノイド出力が目標変速段Saに変更
される。IPUモードの場合は、現行変速用クラッチ(前
段用クラッチ)の係合が解除されると目標変速段用クラ
ッチ(後段用クラッチ)の入出力回転が同期点から離れ
る方向にエンジン回転が変化するため、後段用クラッチ
はエンジン回転を同期点に近ずけさせるために直ぐに係
合を開始させる必要がある。
このため、リニアソレノイドの通電電流ISはこの時点
からエンジントルクETQとイナーシャトルクITQを合わせ
たトルクに対応する値に設定される。但し、シフトソレ
ノイドが切り換わっても後段クラッチへの供給油圧が送
られるまで時間がかかりこのクラッチの係合開始まで時
間遅れが生じるので時間t2からの後段用クラッチの入出
力回転数比eCLaが変化し始めるまで、すなわち後段用ク
ラッチの係合開始する時(t3)までの間は、上記トルク
(ETQ+ITQ)より大きなトルクDTQに対応する電流値が
設定され、上記時間遅れの短縮が図られる。この後、回
転数比eCLaがほぼ1.0となった時点t7において、電流値I
Sは最大値まで戻される。
本制御においても、係合クラッチに所定量以上のスリ
ップが生じたときには、エンジン出力を一定量リタード
(RK)するようになっており、前段用クラッチの入出力
回転数比eCLOが所定値eCRH以上となった時点t4から上記
リタードRKが開始され、さらに、変速後段用クラッチの
入出力回転数比eCLaが判定値eCRUSを超えた時点t5から
判定値eCRUEを超える時点までの間は上記リタードRKよ
り大きなリタードRUが設定される。
IPDモードの場合には、第7D図に示すように、時間t1
において現行変速段SOから目標変速段Saへの変速指令が
出されると、直ちにシフトソレノイド出力が目標変速段
Saに変更される。IPDモードの場合も、現行変速段用ク
ラッチ(前段用クラッチ)の係合が解除されると目標変
速段用クラッチ(後段用クラッチ)の入出力回転が同期
点から離れる方向にエンジン回転が変化するため、後段
用クラッチは直ぐに係合開始させる必要がある。
このため、リニアソレノイドの通電電流ISはこの時点
t1からエンジントルクETQとイナーシャトルクITQを合わ
せたトルクに対応する値に設定される。但し、この場合
においてもシフトソレノイドが切り換わっても後段用ク
ラッチの係合開始までの時間遅れ短縮のため、時間t1
ら後段用クラッチの入出力回転数比eCLaが変化し始める
時t2までの間は、上記トルク(ETQ+ITQ)より大きなト
ルクDTQに対応する電流値が設定される。この後、回転
数比eCLaがほぼ1.0となった時点t6において、電流値IS
は最大値まで戻される。
本制御においても、係合クラッチに所定量以上のスリ
ップが生じたときには、エンジン出力を一定量リタード
(RK)するようになっており、前段用クラッチの入出力
回転数比eCLOが所定値eCRL以下となった時点t3から上記
リタードRKが開始され、さらに、変速後段用クラッチの
入出力回転数比eCLaが判定値eCRDSを下回った時点t5
ら判定値eCRDEを下回る時点までの間は上記リタードRK
より大きなリタードRDが設定される。
EPDモードは、ハワーオフ・ダウンシフトであるとい
う点IPDモードと同じであるので、その変速制御は第7E
図に示すように、IPDモードの場合と殆ど同じである。
異なる点は、リニアソレノイドの通電電流ISが、IPDモ
ードではエンジントルクETQとイナーシャトルクITQとの
和に対応する値であるのに体し、EPDモードではエンジ
ントルクETQに対応する値となっている点である。これ
は、前述のように、IPDモードの場合には、運転者がシ
フトダウンさせようとする意志の下のなされるものであ
るため、変速は素早く行わせる要求が大きく変速ショッ
クに対する許容レベルも比較的高いためであり、EPDモ
ードの場合には運転者の意志と無関係に自動的になされ
るシフトダウンであり変速ショックに対する許容レベル
が小さいので、クラッチの係合を緩やかにして変速ショ
ックを抑えるためである。
なお、SYUモードおよびSYDモードにおいて、後段クラ
ッチの係合前の電流値ISとして、エンジントルクETQに
対応する値に代えて、エンジンスロットル開度に対応す
る値を用いて制御を行っても良い。
以上のようにして各シフトモード毎に最適な変速制御
がなされる。なお、本例においては、クラッチ係合トル
ク容量を決めるクラッチ圧をアキュムレータの背圧とし
て作用するコントロール圧PTHを用いて制御する例を示
したが、本発明はこのようなものに限られず、例えば、
クラッチ圧をリニアソレノイドバルブにより直接制御す
るように構成しても良く、この場合には、第4図に示し
たAOFn補正におけるアキュムレータスプリングのオフセ
ット補正は不要となる。また、上記コントロール圧は、
リニアソレノイドバルブによらず、デューティ比制御さ
れるソレノイドバルブにより作り出すようにしても良
い。
ハ.発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、変速時におけ
るアクセル状態と変速タイプとに応じて複数のシフトモ
ードを予め設定しておき、これら各シフトモードに対応
して変速時における変速後段用変速手段における入出力
回転数変化に対する係合トルク容量の設定を行うように
しているので、各変速毎にシフトモードに対応して最適
な変速制御を行い、変速ショックおよび変速遅れの無い
良好な変速制御を行わせることができる。例えば、アク
セル状態がパワーオン状態であり変速タイプがアップシ
フトである場合、もしくはアクセル状態がパワーオフ状
態であり変速タイプがダウンシフトである場合には、後
段用変速手段にエンジンから伝達されるエンジントルク
と、このときの変速に対し後段用変速手段の入力側回転
変化特性を所望の値にするために要求されるイナーシャ
トルクとに基づいて変速後段用変速手段における入出力
回転数変化に対する係合トルク容量を設定するように
し、アクセル状態がパワーオン状態であり変速タイプが
ダウンシフトである場合、もしくはアクセル状態がパワ
ーオフ状態であり変速タイプがアップシフトである場合
には、後段用変速手段における入力側と出力側との回転
数比を検出し、変速開始後、この回転数比が所定の値に
なるまでの間は係合トルク容量を低くし、これが所定の
値になった後においては係合トルク容量を変速手段が係
合し得るレベルにまで増大させた値に設定するようにし
て、エンジン回転の吹上りの無い、スムーズな変速制御
を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法により設定された係合トルク容量
を用いて変速制御がなされる自動変速機を示す概略図、 第2図は上記変速機の変速判断に用いられる変速マップ
を示すグラフ、 第3図は上記変速制御用の油圧回路図、 第4図から第6図は本発明に係る係合トルク容量設定方
法を示すフローチャート、 第7A図から第7E図はシフトモードに対応した変速制御の
内容を示すグラフである。 2……トルクコンバータ、10……変速機構 20……油圧コントロールバルブ 22,23……シフトソレノイドバルブ 25……マニュアルバルブ 32,35……回転センサ 56……リニアソレノイドバルブ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の動力伝達経路を構成する動力伝達手
    段と、この動力伝達手段による前記動力伝達経路を選択
    する複数の変速手段とを有し、変速指令に応じて前記変
    速手段を選択的に係合作動させ、前記動力伝達経路を切
    り換えて変速を行わせるようにした自動変速機におい
    て、前記変速指令が発せされて変速が行われるときでの
    変速後段用の前記変速手段の係合トルク容量を設定する
    方法であって、 変速時におけるエンジンのアクセル状態および回転数を
    検出し、 これら検出されたアクセル状態および回転数に基づいて
    変速時におけるエンジン出力トルクを算出するとともに
    このエンジン出力トルクから前記自動変速機への入力ト
    ルクを算出し、 変速時においてアクセル状態がパワーオン状態であるか
    パワーオフ状態であるかを検出するとともに、変速タイ
    プがアップシフトであるかダウンシフトであるかを検出
    し、これらアクセル状態および変速タイプの組合せに対
    応するシフトモードを設定し、 前記入力トルクおよびこのシフトモードに対応して、前
    記変速時における前記後段用変速手段での入出力回転数
    比変化に対する係合トルク容量を設定することを特徴と
    する変速手段の係合トルク容量設定方法。
  2. 【請求項2】前記シフトモードとして、アクセル状態が
    パワーオフで変速タイプがアップシフトであるモード
    (SYUモード)と、アクセル状態がパワーオンで変速タ
    イプがダウンシフトであるモード(SYDモード)と、ア
    クセル状態がパワーオンで変速タイプがアップシフトで
    あるモード(IPUモード)と、アクセル状態がパワーオ
    フで変速タイプがダウンシフトであるモード(IPDもし
    くはEPDモード)とがあり、検出されたアクセル状態お
    よび変速タイプに応じて前記シフトモードのいずれかが
    設定されることを特徴とする請求項第1項記載の変速手
    段の係合トルク容量設定方法。
  3. 【請求項3】アクセル状態がパワーオンで変速タイプが
    アップシフトであるモードの場合、およびアクセル状態
    がパワーオフで変速タイプがダウンシフトであるモード
    の場合のいずれか一方のモードの場合には、 このときの変速に対して前記後段用変速手段の入力側回
    転変化特性を所望の値にするために要求されるイナーシ
    ャトルクと、前記エンジン出力トルクとに基づいて、前
    記入力トルクを算出することを特徴とする請求項第1項
    記載の変速手段の係合トルク容量設定方法。
  4. 【請求項4】アクセル状態がパワーオンで変速タイプが
    ダウンシフトであるモードの場合、およびアクセル状態
    がパワーオフで変速タイプがアップシフトであるモード
    の場合のいずれか一方のモードの場合には、 変速開始時から前記後段用変速手段の入出力回転数比が
    所定の値となるまでの間は前記係合トルク容量を低く設
    定し、前記所定の値となった後においては前記係合トル
    ク容量を前記後段用変速手段が係合し得るレベルにまで
    増大させた値に設定するようにしたことを特徴とする請
    求項第1項記載の変速手段の係合トルク容量設定方法。
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