JPH0739253B2 - 変速時のエンジン回転吹上り判断方法 - Google Patents

変速時のエンジン回転吹上り判断方法

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JPH0739253B2
JPH0739253B2 JP63050336A JP5033688A JPH0739253B2 JP H0739253 B2 JPH0739253 B2 JP H0739253B2 JP 63050336 A JP63050336 A JP 63050336A JP 5033688 A JP5033688 A JP 5033688A JP H0739253 B2 JPH0739253 B2 JP H0739253B2
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哲 寺山
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/04Smoothing ratio shift
    • F16H2061/0477Smoothing ratio shift by suppression of excessive engine flare or turbine racing during shift transition

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  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、変速段設定用の複数の摩擦板式クラッチの作
動制御により動力伝達経路を切り換えて自動変速を行わ
せるようになった自動変速機に関する。
(従来の技術) 上記のような自動変速機は、走行状態に応じて自動的に
変速を行わせ、所望の走行特性を得るように構成されて
いる。このため、車速と、エンジン出力との関係からシ
フトアップ線およびシフトダウン線を各変速毎に設定し
た変速マップを有し、走行状態をこの変速マップに照ら
して変速制御を行わせることが良く行われている。この
ような変速制御の例としては、例えば、特開昭61−1893
54号公報に開示されているものがある。
このような変速制御を行うに際しては、変速をスムーズ
に行わせて、変速時のショックや変速遅れ等をできる限
り少なくするこが要求され、従来から種々の対策がなさ
れている。
例えば、パワーオン・シフトダウン(アクセルペダルが
踏み込まれてシフトダウンがなされる状態を言い、キッ
クダウンがこれに該当する)の時や、パワーオン・シフ
トアップ(平坦路走行等において、アクセルペダルを踏
み込んだ状態で車速が増大してゆき、シフトアップがな
される場合を言う)の時には、アクセルペダルの踏み込
みに応じてエンジン回転は増大しようとする状態にある
ため、変速制御を巧く行わないと、例えば、変速制御タ
イミングのずれ、変速作動用制御油圧の低下等により、
変速時においてエンジン回転が吹き上がることがあり、
この吹上りにより変速ショックの発生、変速フィーリン
グの悪化等が生じるおそれがある。
(発明が解決しようとする課題) このため、このエンジンの吹上りを正確に識別すること
ができれば、エンジン吹上りが検知された時には、クラ
ッチの作動油圧を制御したり、エンジン出力を制御した
りしてエンジンの吹上りを抑えるような制御ができるの
であるが、エンジンの吹上りを正確に識別するのが難し
いという問題がある。なお、従来では、エンジン回転数
の変化等により吹上りの検出がなされていたが、これで
は、エンジンの出力軸に連結されたトルクコンバータの
スリップの影響があるため正確な吹上り判断を行うこと
が難しいという問題があった。
本発明は、このため、パワーオン状態での変速(アクセ
ルペダルが踏み込まれた状態での変速)に際して、変速
時におけるエンジン回転の吹上りを正確に判断すること
ができる方法を提供することを目的とする。
ロ.発明の構成 (課題を解決するための手段) 上記目的達成のため、本発明の判断方法は、パワーオン
状態でシフトアップがなされるときには、シフトアップ
の変速指令が発せられた後において、変速中での入出力
回転数比が通常は1.0より大きくなる摩擦板式クラッチ
である変速前段用クラッチ入出力回転数比が、誤差が考
慮して1.0より若干小さく設定されたしきい値以下に所
定時間以上留まった場合に、エンジン回転の吹上りが発
生したと判断し、パワーオン状態でシフトダウンがなさ
れるときには、シフトダウンの変速指令が発せられた後
において、変速中での入出力回転数比が通常は1.0より
大きくなる摩擦板式クラッチである変速後段用クラッチ
の入出力回転数比が、誤差を考慮して1.0より若干小さ
く設定されたしきい値以下に所定時間以上留まった場合
に、エンジン回転の吹上りが発生したと判断するように
なっている。
(作用) 上記判断方法を行うと、パワーオン・シフトアップの場
合には、アップシフトの変速指令発生の後においてエン
ジンの吹上りが無くスムーズな変速がなされた場合に
は、変速前段の摩擦板式クラッチにおける入出力回転数
比が1.0を下回ることが無いはずなので、この入出力回
転数比が、誤差を考慮して1.0より若干小さなしきい値
より所定時間を越えて下回った否かを検出することによ
り、簡単且つ正確にエンジン回転の吹上りの有無を判断
することができる。これと同様に、パワーオン・シウト
ダウンの場合には、エンジンの吹上りの無いスムーズな
変速の場合には、変速後段の摩擦板式クラッチの入出力
回転数比が1.0を下回ることが無いはずなのでこの入力
回転数比が、誤差を考慮して1.0より若干小さなしきい
値より所定時間以上下回ったか否かを検出することによ
り、エンジン回転の吹上りを判断することができる。
(実施例) 以下、具体的な実施例について、図面を用いて説明す
る。
まず第1図により、変速制御時において本発明の吹上り
判断方法が用いられる自動変速機の構成を説明する。こ
の変速機ATにおいては、エンジンの出力軸1から、トル
クコンバータ2を介して伝達されたエンジン出力が、複
数の動力伝達経路を構成するギヤ列を有した変速機構10
により変速されて出力軸6に出力される。具体的には、
トルクコンバータ2の出力は入力軸3に出力され、この
入力軸3とこれに平行に配設されたカウンタ軸4との間
に互いに並列に配設された5組のギヤ列のうちのいずれ
かにより変速されてカウンタ軸4に伝達され、さらに、
カウンタ軸4と出力軸6との間に配設された出力ギヤ列
5a,5bを介して出力軸6に出力される。
上記入力軸3とカウンタ軸4との間に配設される5組の
ギヤ列は、1速用ギヤ列11a,11bと、2速用ギヤ列12a,1
2bと、3速用ギヤ列13a,13bと、4速用ギヤ列14a,14b
と、リバース用ギヤ列15a,15b,15cとからなり、各ギヤ
列には、そのギヤ列による動力伝達を行わせるための多
板式油圧作動クラッチ11c,12c,13c,14c,15dが配設され
ている。なお、1速用ギヤ11bにはワンウェイクラッチ1
1dが配設されている。このため、これら油圧作動クラッ
チを選択的に作動させることにより、上記5組のギヤ列
のいずれかによる動力伝達を選択して変速を行わせるこ
とができるのである。
上記5組の油圧作動クラッチ11c〜15dの作動制御は、油
圧コントロールバルブ20から、油圧ライ21a〜21eを介し
て給排される油圧によりなされる。
この油圧コントロールバルブ20の作動は、運転者により
作動されるシフトレバー45にワイヤ45aを介して繁がる
マニュアルバルブ25の作動、2個のソレノイドバルブ2
2,23の作動およびリニアソレノイドバルブ56の作動によ
りなされる。
ソレノイドバルブ22,23は、信号ライン31a,31bを介して
コントロール30から送られる作動信号によりオン・オフ
作動され、リニアソレノイドバルブ56は信号ライン31c
を介してコントローラ30から送られる信号により作動さ
れる。このコントローラ30には、リバース用ギヤ15cの
回転に基づいて油圧作動クラッチの入力側回転数を検出
する第1回転センサ35からの回転信号がライン35aを介
して送られ、出力ギヤ5bの回転に基づいて油圧作動クラ
ッチの出力側回転数を検出する第2回転センサ32からの
回転信号が信号ライン32aを介して送られ、エンジンス
ロットル41の開度を検出するスロットル開度センサ33か
らのスロットル開度信号が信号ライン33aを介して送ら
れる。なお、このスロットル41はワイヤ42を介してスロ
ットルペダル43に連結されており、スロットル開度を検
出すれば、スロットルペダル踏み込み量を検出すること
ができる。
上記のように構成された変速機における変速制御につい
て説明する。
変速制御は、シフトレバー45の操作に応じて油圧コント
ロールバルブ20内のマニュアルバルブ25により設定され
るシフトレンジに応じてなされる。このシフトレンジと
しては、例えば、P,R,N,D,S,2の各レンジがあり、Pレ
ンジおよびNレンジでは、全油圧作動クラッチ11c〜15d
が非係合で変速機はニュートラル状態であり、Rレンジ
ではリバース用油圧作動クラッチ15dが係合されてリバ
ース段が設定され、Dレンジ,Sレンジおよび2レンジで
は変速マップに基づく変速がなされる。
この変速マップは、第6図に示すように、縦軸にスロッ
トル開度θTHを示し横軸に車速Vを示してなるグラフ中
に図示のように、シフトアップ線LUおよびシフトダウン
線LDを有してなり、エンジンスロットル開度(アクセル
ペダル踏み込み量)および車速により定まる走行状態
が、シフトアップ線LUを右方向に横切ったときにはシフ
トアップを行わせ、シフトアップの後、シフトダウン線
LDを左方向に横切ったときにはシフトダウンを行わせ
る。なお、第6図では、シフトアップ線およびシフトダ
ウン線をそれぞれ1本示すのみであるが、実際には、変
速段の数に応じてそれぞれ複数本設定される。
ここで、パワーオン・シフトダウンとは、走行中にアク
セルペダルを踏み込み、図中矢印Bで示すようにシフト
ダウン線LDアップ側領域(右側領域)からダウン側領域
(左側領域)に横切りシフトダウンがなされる場合を言
う。これに対して、パワーオン・シフトアップとは、例
えば、アクセルペダルを一定量踏み込んだ状態で走行中
に車速が増大して、図中矢印Aで示すように、シフトア
ップ線LUをダウン領域からアップ領域に横切りシフトア
ップがなされる場合を言う。
第6図に示す変速マップにおいて、走行状態に対応する
点がシフトアップ線もしくはシフトダウン線を横切った
場合には、コントローラ30から信号ライン31a,31bを介
してソレノイドバルブ22,23に作動信号が出力されて、
これに応じて油圧コントロールバルブ20が作動されて、
各油圧作動クラッチ11c〜15dへの油圧給排がなされ、シ
ウトアップもしくはシフトダウンがなされる。
この油圧コントロールバルブ20について、第2図により
説明する。
このコントロールバルブ20では、ポンプ8から供給され
るオイルタンク7の作動油を、ライン101を介してレギ
ュレータバルブ50に導いてレギュレータバルブ50により
所定のライン圧に調圧する。このライン圧はライン110
を介してマニュアルバルブ25に導かれ、このマニュアル
バルブ25の作動およびコントロールバルブ20内の各種バ
ルブの作動に伴っで上記ライン圧が各速度用油圧作動ク
ラッチ11c,12c,13c,14c,15dへ走行条件に応じて選択的
に供給され、各クラッチの作動制御がなされる。
ここで、まず、コントロールバルブ20内の各種バルブに
ついて説明する。チェックバルブ52は、レヂュレータバ
ルブ50の下流側に配設され、ライン102を通って変速機
の潤滑部へ送られる潤滑油の油圧が所定圧以上になるの
を防止する。モジュレータバルブ54は、ライン103を介
して送られてきたライン圧を減圧して、所定圧のモジュ
レータ圧を作り出し、このモジュレータ圧の作動油を、
ライン104を介してトルクコンバータ2のロックアップ
クラッチ制御用としてロックアップクラッチ制御回路
(図示せず)に供給し、さらに、ライン105を介して第
1および第2ソレノイドバルブ22,23の方へシフトバル
ブ作動制御用として送られる。
マニュアルバルブ25は、運転者により操作されるシフト
レバー45に連動して作動され、P,R,N,D,S,2の6ポジシ
ョンのいずれかに位置し、各ポジションに応じてライン
110からのライン圧をライン25a〜25gへ選択的に供給さ
せる。
1−2シフトバルブ60,2−3シフトバルブ62,3−4シフ
トバルブ64は、マニュアルバルブ25がD,S,2のいずれか
のポジションにある場合に、第1および第2ソレノイド
バルブ22,23のON・OFF作動に応じてライン106a〜106fを
介して供給されるモジュレート圧の作用により作動制御
され、1速用から4速用までのクラッチ11c,12c,13c,14
cへのライン圧の給排を制御するバルブである。
ライン106a,106bは第1ソレノイドバルブ22に繋がると
ともにオリフィス22aを介してライン105にも繋がってお
り、このため、第1ソレノイドバルブ2への通電がオフ
のときには、ドレン側へのポートが閉止されライン106
a,106bにライン105からのモジュレート圧を有した作動
油が供給され、上記通電がオンのときには、ドレン側へ
のポートが開放されてライン106a,106bの圧がほぼ零と
なる。また、ライン106c〜106fは、第2ソレノイドバル
ブ23に繋がるとともにオリフィス23aを介してライン105
にも繋がっており、第2ソレノイドバルブ23への通電が
オフのときには、ドレン側へのポートが閉止されライン
106c〜106fにライン105からのモジュレート圧を有した
作動油が供給され、上記通電がオンのときには、ドレン
側へのポートが開放されてライン106c〜106fの圧がほぼ
零となる。
ここで、ライン106aは1−2シフトバルブ60の右端に繋
がり、ライン106bは2−3シフトバルブ62の右端に繋が
り、ライン106cは1−2シフトバルブ60の左端に繋が
り、ライン106eは3−4シフトバルブ64の右端に繋が
り、ライン106fは2−3シフトバルブ62の左端に繋が
る。なお、ライン106e,106fはマニュアルバルブ25およ
びライン106dを介して第2ソレノイドバルブ23に繋が
る。このため、第1および第2ソレノイドバルブ22,23
の通電オン・オフを制御して、各ライン106a〜106fへの
ライン105からのモジュレート圧の給排を制御すれば、
1−2,2−3,3−4シフトバルブ60,62,64の作動制御を行
うことができ、これにより、ライン110からマニュアル
バルブ25を介して供給されるライン圧を各油圧作動クラ
ッチ11c,12c,13c,14cへ選択的に供給させ、所望の変速
を行わせることができる。
このコントロールバルブ20には、第1〜第4オリフィス
コントロールバルブ70,72,74,76を有しており、これら
オリフィスコントロールバルブにより、変速時における
前段クラッチの油圧室内の油圧の解放が、後段クラッチ
の油圧室内の油圧上昇とタイミングを合わせて行われ
る。第1オリフィスコントロールバルブ70により3速か
ら2速への変速時の3速クラッチの油圧解放タイミング
が制御され、第2オリフィスコントロールバルブ72によ
り2速から3速もしくは2速から4速への変速時の2速
クラッチの油圧解放タイミングが制御され、第3オリフ
ィスコントロールバルブ74により4速から3速もしくは
4速から2速への変速時の4速クラッチの油圧解放タイ
ミングが制御され、第4オリフィスコントロールバルブ
76により3速から4速への変速時の3速クラッチの油圧
解放タイミングが制御される。
さらに、各油圧作動クラッチ11c,12c,13c,14cの油圧室
に連通する受圧室を有したアキュムレータ81,82,83,84
が設けられており、これら各アキュムレータの受圧室と
ピストン部材81a,82a,83a,84aを介して対向する背圧室
に、ライン121,122,123,124が接続されており、これら
ライン121,122,123,124はライン120a,120bおよび120を
介してリニアソレノイドバルブ56に接続されている。
リニアソレノイドバルブ56は、リニアソレノイド56aを
有しており、このリニアソレノイド56aへの通電電流を
制御することによりその作動力を制御し、ライン10への
供給油圧の大きさを制御することができる。このため、
リニアソレノイド56aへの通電電流を制御すれば、上記
各アキュムレータ81〜84の背圧室の油圧を制御すること
ができ、これにより、変速時における係合クラッチ(後
段クラッチ)の油圧室内の油圧を自由に制御することが
できる。
以上のように構成された油圧コントロールバルブ20にお
いて、シフトレバー45の操作によるマニュアルバルブ25
の作動およびソレノイドバルブ22,23のオン・オフ作動
により上記各バルブが適宜作動されて、各油圧作動クラ
ッチ11c,12c,13c,14cへの選択的なライン圧の供給制御
がなされ、自動変速がなされる。
以上のような構成の自動変速機において、パワーオン状
態での変速がなされたときに、エンジン回転の吹上り判
断を行う方法を第3図のフローチャートおよび第4図、
第5図のグラフを用いて説明する。
この方法においては、まず、現在変速中であるか否かの
判断がなされ(ステップS1)、変速中では無い場合に
は、エンジン回転の吹上り判断を行う必要が無いので、
タイマーを零にセットして(ステップS2)本フローを終
了する。
一方、ステップS1において変速中であると判断される
と、ステップS3において吹き判断フラグがオンか否かが
判断される。変速開始時点では、このフラグはオフであ
るので、ステップS4に進み、さらに、シフトアップの場
合には、ステップS7に進み、変速中における入出力回転
数比が通常は1.0より大きくなる作動クラッチである前
段クラッチでの入出力回転数比(出力回転数/入力回転
数)ecLOが、誤差を考慮して1.0より若干小さく設定さ
れたしきい値eCLLより小さいか否かの判断がなされる。
なお、この入出力回転数は、第1および第2回転センサ
35,32での検出値を、この検出を行ったギヤ15c,5bから
後段クラッチまでのギヤ比を用いて換算して得られる。
ここで、この判断について、第4図を用いて説明する。
この図は、パワーオン・シフトアップの場合での、スロ
ットル開度θTH,シフト信号,エンジン回転数Ne,前段お
よび後段クラッチの入出力回転数比eCLOおよびeCLaの時
間変化を示すグラフであり、スロットル開度がある程度
開放された状態(スロットルペダルが踏み込まれた状
態)で、時間t1においてシフトマップ上のシフトアップ
線を横切り、シフト指令が発せられ、シフト信号がSO
らSaに変更された場合について示しており、第4図
(A)はエンジン回転の吹上りの無い場合を、第4図
(B)はエンジン回転の吹上りが発生した場合について
示している。
まず、吹上りの無い場合(第4図(A)の場合)には、
シフト指令から一定の時間遅れの後、前段クラッチの係
合が開放されるとともにほぼ同時に後段クラッチの係合
が開始される(時間t2)。この時点t2においては、前段
クラッチでの入出力回転数比eCLOは1.0であり、この
後、後段クラッチの係合に応じて前段クラッチの入出力
回転数比eCLOは徐々に大きくなる。このため、この場合
には、通常では、前段クラッチの入出力回転数比eCLO
1.0より大きくなることが無い。一方、後段クラッチで
の入出力回転数比eCLaは時間t2ではe2(<1.0)であっ
たものが係合に応じて徐々に大きくなって1.0に近づ
き、係合完了時(時間t3)において1.0となる。なお、
この場合、シフトアップにより変速機のギヤ比が小さく
なって、エンジン回転数は、図示のように係合完了まで
低下し、完了後、徐々に回復する。
なお、このクラフにおいて、変速前、すなわちシフト指
令が発せられる前(時間t1以前)においては、前段およ
び後段クラッチの区別はなく、入出力回転数比eCLO,eCL
aともにその時点の係合クラッチノ入出力回転数比を示
し、このためともに1.0である。そして、時間t1におい
て変速が開始されると、後段クラッチの入出力回転数比
eCLaはこれから係合しようとするクラッチ(後段クラッ
チ)の入出力回転数比e2となる。この点については、変
速完了後においても同様であり、時間t3以降において前
段クラッチの入出力回転数比eCLOは、その時点での係合
クラッチの入出力回転数比を示し、1.0となる。
以上のように通常のパワーオン・シフトアップがなされ
る場合には、前段クラッチの入出力回転数比eCLOは、1.
0から上昇し、これより小さくなることが無いはずなの
であるが、例えば、後段クラッチの係合開始タイミング
が遅れたり、後段クラッチの作動油圧が低かったりした
場合には、前段クラッチの開放後にエンジン回転が吹き
上がることがある。この場合には、前段クラッチの入力
回転数が増加するため、第4図(B)に示すように、前
段クラッチの入出力回転数比eCLOが1.0より小さくな
る。
そこで、前段クラッチの入出力回転数比eCLOが、1.0よ
り小さくなったか否かを検出すれば、エンジン回転の吹
上りを正確に判断することができる。但し、ここでは検
出誤差を考慮して、1.0より若干小さい値をしきい値e
CLLとして設定しており、上述のステップS7において
は、前段クラッチの入出力数比eCLOがこのしきい値eCLL
より小さくなったか否かを検出してエンジン回転の吹上
りの有無を判断している。
eCLO≧eCLLの場合には、エンジン回転の吹上りは発生し
ていないので、タイマーを零にセットして(ステップS
8)、今回のフローを終了する。
eCLO<eCLLの場合には、この状態が所定時間TUP以上継
続したか否かを判断し(ステップS9)、継続した場合に
は後段クラッチのクラッチ作動圧を挙げる信号を出力し
ててエンジンの吹上りを抑えるようになし、同時に吹上
りを判断したことを示す吹き判断フラグをオンにする
(ステップS11)。
また、ステップS4においてシフトアップでは無いと判断
された場合には、シフトダウンがなされているので、ス
テップS5に進み、変速中における入出力回転数比が通常
は1.0より大きくなる作動クラッチである後段クラッチ
での入出力回転数比(出力回転数/入力回転数)ecLa
が、誤差を考慮して1.0より若干小さく設定されたしき
い値eCLLより小さいか否かの判断がなされる。
ここで、この判断について、第5図用いて説明する。こ
の図は、パワーオン・シフトダウンの場合での、スロッ
トル開度θTH,シフト信号,エンジン回転数Ne,前段およ
び後段クラッチの入出力回転数比eCLOおよびecLaの時間
変化を示すグラフであり、時間t1においてスロットルペ
ダルが急激に踏み込まれててシフトマップ上のシフトダ
ウン線を横切り、シフト指令が発せられ、シフト信号が
SOからSaに変更された場合について示しており、第5図
(A)はエンジン回転の吹上りの無い場合を、第5図
(B)はエンジン回転の吹上りがある場合について示し
ている。
まず、吹上りの無い場合(第5図(A)の場合)には、
シフト指令から一定の時間遅れの後、前段クラッチの係
合が解放される(時間t2)。この時点t2においては、前
段クラッチでの入出力回転数比eCLOは1.0であり、この
後、エンジン回転の上昇に応じて前段クラッチの入出力
回転数比eCLOは徐々に小さくなる。一方、後段クラッチ
での入出力回転数比eClaは時間t2ではe1(>1.0)であ
ったものがエンジン回転の上昇に応じて徐々に小さくな
って1.0に近づき、これが1.0となった時点において(す
なわち、後段クラッチでの入出力回転が同期した時点に
おいて)、この後段クラッチが係合されてスムーズな変
速がなされる。このことから分かるように、後段クラッ
チの入出力回転数比eCLaは普通は1.0より小さくなるこ
とが無い。なお、この場合、時間t1においてアクセルペ
ダルが踏まれることによりその出力が増大するため、ト
ルクコンバータでのスリップ分だけエンジン回転が上昇
し、アクセルペダルの踏み込み分だけ上昇する。
以上のように通常のパワーオン・シフトダウンがなされ
る場合には、後段クラッチの入出力回転数比eCLaは、e1
から1.0まで下降し、1.0より小さくなることが無いはず
なのであるが、例えば、後段クラッチの係合タイミング
が遅れたり、後段クラッチの作動油圧が低かったりした
場合には、後段クラッチの係合時にエンジン回転が吹き
上がることがある。この場合には、後段クラッチの入力
回転数が増加するため、第5図(B)に示すように、後
段クラッチの入出力回転数比eCLaが1.0より小さくな
る。
そこで、後段クラッチの入出力回転数比eCLaが、1.0よ
り小さくなったか否かを検出すれば、エンジン回転の吹
上りを正確に判断することができる。但し、ここでは上
記と同様に、検出誤差を考慮して、1.0より若干小さい
値をしきい値eCLLとして設定しており、上述のステップ
S5においては、前段クラッチの入出力回転数比eCLOがこ
のしきい値eCLLより小さくなったか否かを検出してエン
ジン回転の吹上りの有無を判断している。
このため、ステップS5において、eCLO≧eCLLと判断され
た場合には、エンジン回転の吹上りは発生していないの
で、タイマーを零にセットして(ステップS6)、今回の
フローを終了する。
eCLO<eCLLと判断された場合には、この状態が所定時間
TUP以上継続したか否かを判断し(ステップS9)、継続
した場合には後段クラッチのクラッチ作動圧を挙げる信
号を出力しててエンジンの吹上りを抑えるようになし、
同時に吹上りを判断したことを示す吹き判断フラグをオ
ンにする(ステップS11)。
このようにして、吹き判断フラグがオンにされると、次
回の変速においては、ステップS3で吹き判断フラグがオ
ンになっていることが検出され、ステップS12に進んで
エンジン回転の吹上りが発生しないように、予め後段ク
ラッチのクラッチ作動圧を補正して高めておかれ、これ
により、次の変速ではエンジン回転の吹上りがまえもっ
て防止される。
なお、以上においては、エンジン回転の吹上りが検知さ
れたときには、後段クラッチのクラッチ作動圧を高めて
この吹上りを防止する例を示したが、吹上り防止の方法
はこれに限られるものではなく、例えば、後段クラッチ
の係合タイミングを早くするようにしたり、エンジン出
力を低下させるようにしたりしても良い。
また、本実施例においては、入出力回転数比=(出力回
転数比)/(入力回転数比)としているが、この逆数に
基づいて入出力回転数比を設定してもよいのは無論であ
る。この場合には、入出力回転数比=(入力回転数比)
/(出力回転数比)となり、数学上から明らかなよう
に、エンジン回転の吹上りの判断に際しては、1.0より
若干大きく設定されたしきい値以上に所定時間以上留ま
ったか否かを判断することになる。
ハ.発明の効果 以上説明したように、パワーオン・シフトアップの場合
で、アップシフトの変速指令発生の後においてエンジン
の吹上りが無くスムーズな変速がなされた場合には、変
速前段用の摩擦板式クラッチにおける入出力回転数比が
1.0を下回ることが無いはずであり、パワーオン・シフ
トダウンの場合で、エンジンの吹上りの無いスムーズな
変速の場合には、変速後段用の摩擦板式クラッチの入出
力回転比が1.0を下回ることが無いはずであるというこ
とから、本発明の判断方法においては、パワーオン・シ
フトアップの場合には前段用の摩擦板クラッチの入出力
回転数比が、パワーオン・シフトダウンの場合には後段
用の摩擦板クラッチの入出力回転数比が、それぞれ誤差
を考慮して1.0より若干小さなしきい値より所定時間を
越えて下回ったか否かを判断するようにしているので、
摩擦板クラッチの不適正な作動制御を原因とするエンジ
ンの回転の吹上りの有無を簡単且つ正確に判断すること
ができる。そして、本発明は、エンジン回転の吹上り判
断以後の変速時におけるクラッチ制御の適正化に大いに
役立つ。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る判断方法を用いて制御される自動
変速機を示す概略図、 第2図は上記変速機の変速制御用コントロールバルブを
示す油圧回路図、 第3図は本発明に係る判断方法を示すフローチャート、 第4図および第5図はそれぞれパワーオン・シフトアッ
プおよびパワーオン・シフトダウンでのシフト信号、エ
ンジン回転数、クラッチ入出力回転数比等の時間変化を
示すグラフ、 第6図は変速制御に用いられる変速マップを示すグラフ
である。 2……トルクコンバータ、3……入力軸 20……油圧コントロールバルブ 25…マニュアルバルブ、30……コントローラ 32,35……回転センサ、45……シフトレバー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各変速段設定用の複数の摩擦板式クラッチ
    を有した車両自動変速機における変速時のエンジン回転
    の吹上りを有無を判断する方法であって、 アクセルペダルが踏み込まれた状態でシフトアップ変速
    がなされるときに、 このシフトアップ変速の指令が発せられらた後におい
    て、変速前段用の摩擦板式クラッチの入出力回転数比
    (=出力回転数/入力回転数)を検出し、 この入出力回転数比が、1.0より若干小さく設定された
    しきい値以下に、所定時間以上留まった場合に、前記エ
    ンジン回転の吹上りが発生したと判断するようにしたこ
    とを特徴とする変速時のエンジン回転吹上り判断方法。
  2. 【請求項2】各変速段設定用の複数の摩擦板式クラッチ
    を有した車両用自動変速機における変速時のエンジン回
    転の吹上りの有無を判断する方法であって、 アクセルペダルが踏み込まれた状態でシフトダウン変速
    がなされるときに、 このシフトダウン変速の指令が発せされた後において、
    変速後段用の摩擦板式クラッチの入出力回転数比(=出
    力回転数/入力回転数)を検出し、 この入出力回転数比が、1.0より若干小さく設定された
    しきい値以下に、所定時間以上留まった場合に、前記エ
    ンジン回転の吹上りが発生したと判断するようにしたこ
    とを特徴とする変速時のエンジン回転吹上り判断方法。
JP63050336A 1988-03-03 1988-03-03 変速時のエンジン回転吹上り判断方法 Expired - Lifetime JPH0739253B2 (ja)

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CA000592523A CA1313778C (en) 1988-03-03 1989-03-02 Method of determining engine racing and method of preventing engine racing during shift in vehicular automatic transmission
DE68915581T DE68915581T2 (de) 1988-03-03 1989-03-03 Verfahren zur Feststellung und Verhinderung des Hochdrehens eines Motors während des Schaltvorgangs in automatischen Kfz-Gebtrieben.
EP89302168A EP0331523B1 (en) 1988-03-03 1989-03-03 Method of determining engine racing and method of preventing engine racing during shift in vehicular automatic transmission

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KR100186857B1 (ko) * 1995-02-03 1999-04-01 . 차량 자동 변속기의 변속제어용 마찰결합장치의 동시 해방 및 결합 제어 장치

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