JP2010169162A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低車速時においてスリップ制御を実行した場合における運転者の違和感を低減し、燃費を向上することができる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】ECUは、アクセルOFFの状態において、車速が所定値未満であると判断し(ステップS11でYes)、ブレーキ操作が実行された場合には、要求減速度を算出する(ステップS12)。また、この状態で減速フレックスロックアップ制御を実行した場合に発生すると予測される予測減速度を算出する(ステップS13)。そして、ECUは、要求減速度が予測減速度より大きいと判断した場合には(ステップS14でYes)、減速フレックスロックアップ制御を実行する(ステップS15)。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両の制御装置に関し、特に、ロックアップ機構に対しスリップ制御を実行する車両の制御装置に関する。
従来、トルクコンバータを備えた車両の制御装置においては、アクセル開度が閉状態に移行すると内燃機関に対する燃料供給を停止するとともに、トルクコンバータの入力軸と出力軸とを機械的に連結可能なロックアップ機構を作動させることにより、内燃機関の機関回転数を燃料供給停止が可能な回転数以上に維持し、車両の燃費を向上するようになっている。
この種の車両の制御装置として、アクセル開度が所定値以上の速度で全閉状態に移行した場合には、ロックアップ機構を係合状態に移行するとともに、スロットル弁を開状態から閉状態に移行する制御に時間遅れを持たせることにより、車両に振動を発生させることなく内燃機関に対する燃料供給を停止し、エンジンブレーキを開始するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この従来の特許文献1に記載の制御装置は、内燃機関の機関回転数に応じて内燃機関に対する燃料供給停止を実行する燃料制御手段と、車両の走行状態に応じてロックアップ機構の係合状態と解放状態とを切り替えるロックアップ制御手段と、アクセル開度センサから入力されるアクセルペダルの解放速度を算出し、この解放速度が所定値以上であると判断した場合には、時間遅れを持ってスロットル開度を制御する減速時トルク制御手段とを備えており、アクセルペダルが解放されたときに、燃料制御手段により燃料供給停止が実行され、かつ、ロックアップ制御手段によりロックアップ機構が係合状態に移行された場合には、減速時トルク制御手段によりアクセルペダルの解放速度が所定値以上であるか否かを判断し、所定値以上であると判断された場合には、時間遅れを持ってスロットル開度が閉状態に移行されるようスロットル弁を制御するようになっていた。
これにより、内燃機関から出力されるトルクの急激な変動がロックアップ機構を介して車両に伝達することに起因して車両が振動することを防止するようになっていた。
また、この種の車両の制御装置として、アクセルペダルが解放されており、かつ、ロックアップ機構がトルクコンバータの入力軸と出力軸とを所定の回転数差で回転させるスリップ制御を実行している場合において、内燃機関の機関回転数の低下率が所定値より大きくなると、スリップ制御を停止するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
この従来の特許文献2に記載の制御装置は、低車速領域においてロックアップ機構をスリップ制御させるロックアップ制御手段を備えており、このスリップ制御中に車両の急制動が検知されると、ロックアップ制御手段は、ロックアップ機構に供給される作動油の油圧を上昇し、ロックアップ機構の解放時間を短縮するようになっていた。これにより、トルクコンバータの出力軸回転数が急低下しても内燃機関の機関回転数が引き摺られて急低下しエンジンストールが発生することを防止するようになっていた。また、この従来の制御装置は、車両の急制動が検知された場合には、変速機構を構成する摩擦係合要素に供給される作動油の油圧を上昇させ、変速時間を短くするようになっていた。
これにより、車両の急制動時においてダウンシフト変速制御を速やかに実行してギヤ比を大きくし、出力軸回転数が急低下してもタービン回転数の低下が急激にならないようにして、ロックアップ機構の解放が遅れたとしてもタービン回転数により機関回転数を低下させないようにしていた。その結果、スリップ制御時の急制動においてエンジンストールの発生を防止するようになっていた。
特開平06−81697号公報 特開2004−347063号公報
しかしながら、従来の特許文献1に記載の車両の制御装置にあっては、アクセルペダルを解放した際に発生するトルク変動に起因した車両の振動を考慮してロックアップ機構を制御するようになっているものの、ロックアップ機構を係合状態に移行した際に発生する車両の減速度を考慮するようなものではなかった。
また、従来の特許文献2に記載の車両の制御装置にあっては、急制動の発生時においてロックアップ機構に対するスリップ制御を終了しエンジンストールを防止するようになっているものの、通常の制動時においてスリップ制御を実行した際に発生する車両の減速度を考慮したものではなかった。
したがって、いずれの場合においても、低車速の状態において運転者がブレーキ操作を実行している際にロックアップ機構に対するスリップ制御が開始された場合には、内燃機関を回転させるために必要なエネルギーが大きいため、車両の減速度が運転者により要求された減速度より大きくなることがあり、運転者が車両の減速度に対し違和感を感じることがあった。そのため、運転者がこのように大きくなった減速度を低下させるためにアクセル操作を行うこととなり、結果として、内燃機関に対する燃料供給停止が継続されず、車両の燃費が十分向上されないという問題が生じていた。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、低車速時においてスリップ制御を実行した場合における運転者の違和感を低減することができるとともに、燃費を向上することができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両の制御装置は、上記目的達成のため、(1)内燃機関と、入力軸と出力軸とを機械的に連結可能なロックアップ機構を有し前記内燃機関から入力されるトルクを増幅するトルクコンバータと、前記トルクコンバータの出力軸の回転速度を変速するための変速機構とを備えた車両に設置され、前記内燃機関から前記車両の車輪に伝達される駆動力を制御する車両の制御装置において、前記入力軸と前記出力軸とが差回転を有するよう前記ロックアップ機構を連結させるスリップ制御を実行するスリップ制御手段と、前記スリップ制御手段によるスリップ制御の実行中に前記内燃機関に対する燃料供給を停止する燃料供給停止手段と、ブレーキペダルに対する踏力を検出するブレーキ踏力検出手段と、前記ブレーキ踏力検出手段により検出されるブレーキ踏力およびブレーキ踏力の変化量に基づいて、前記車両に対する要求減速度を算出する要求減速度算出手段と、前記車両の車速および前記変速機構により形成されている変速段に基づいて、前記スリップ制御手段により前記スリップ制御が実行された場合に前記車両に生じると予測される予測減速度を算出する予測減速度算出手段と、を備え、前記スリップ制御手段は、前記要求減速度算出手段により算出された要求減速度と、前記予測減速度算出手段により算出された予測減速度とを比較し、要求減速度が予測減速度より大きいと判断した場合には、前記スリップ制御を実行することを特徴とする。
この構成により、スリップ制御手段は、要求減速度が予測減速度より大きい場合にはスリップ制御を実行するので、例えば低車速時などにおいて、運転者がブレーキ中にスリップ制御が開始された場合に発生する車両の減速度に違和感を感じるといった不具合を防止することができる。さらに、このとき運転者がブレーキ操作を中止してアクセルが踏み込まれることを防止することができるので、スリップ制御が継続されることにより内燃機関に対する燃料供給の停止を継続することが可能となり、結果として車両の燃費を向上することができる。
また、上記(1)に記載の車両の制御装置において、(2)前記スリップ制御手段は、前記車速が所定値未満であり、かつ、アクセル開度が閉状態の場合には、前記要求減速度算出手段により算出された要求減速度と、前記予測減速度算出手段により算出された予測減速度とを比較し、要求減速度が予測減速度より大きいと判断した場合には、前記スリップ制御を実行することを特徴とする。
この構成により、スリップ制御を開始した場合に減速度が高くなる低車速の場合において、要求減速度に応じてスリップ制御の実行の有無を判断することが可能となる。したがって、運転者により要求される要求減速度が予測減速度よりも小さい場合には、スリップ制御を実行しないようにできるので、運転者が減速度を低減するためにアクセル操作を行うことを防止し、車両の燃費を向上することができる。
また、上記(1)または(2)に記載の車両の制御装置において、(3)前記ブレーキ踏力検出手段は、前記車輪の回転を制動するブレーキ装置に供給される作動油の油圧を前記ブレーキペダルに対する踏力として検出することを特徴とする。
この構成により、車両の車輪に対して実際に加えられる制動力に基づいて要求減速度を正確に検出することができる。
また、上記(1)または(2)に記載の車両の制御装置において、(4)前記ブレーキ踏力検出手段は、前記ブレーキペダルのストローク量を前記ブレーキペダルに対する踏力として検出することを特徴とする。
この構成により、運転者による実際のブレーキ操作に基づいて要求減速度を正確に検出することができる。
低車速時においてスリップ制御を実行した場合における運転者の違和感を低減し、燃費を向上することができる。
本発明の実施の形態に係る車両の制御装置を搭載した車両を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態に係る自動変速機の構成を示す骨子図である。 本発明の実施の形態に係る自動変速機の作動表である。 本発明の実施の形態に係る第1要求減速度算出マップを示す図である。 本発明の実施の形態に係るECUの制御タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施の形態に係る減速フレックスロックアップ制御処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態に係る車両の制御装置について、図1ないし図6を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る制御装置を搭載した車両を示す概略構成図である。図2は、本発明の実施の形態に係る自動変速機の構成を示す骨子図である。
本実施の形態においては、本発明に係る車両の制御装置をFF(Front engine Front drive)車両に適用した場合について説明する。
図1に示すように、車両1は、エンジン2と、自動変速機5と、自動変速機5の一部を構成する油圧制御回路6と、ドライブシャフト8と、電子制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)10とを備えている。
エンジン2は、図示しないインジェクタから噴射された燃料と空気との混合気を、シリンダの燃焼室内で燃焼させる内燃機関により構成されている。この燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、クランクシャフトが回転させられるようになっている。なお、内燃機関の代わりに外燃機関を用いてもよい。
自動変速機5は、後述するトルクコンバータ3(図2参照)、変速機構4(図2参照)および油圧制御回路6によって構成されている。自動変速機5は、所望の変速段を形成することにより、クランクシャフトの回転数を所望の回転数に変速する。自動変速機5の出力ギヤは、図示しないディファレンシャルギヤと噛み合っている。ディファレンシャルギヤには、ドライブシャフト8がスプライン嵌合などによって連結されている。このドライブシャフト8を介して、左右の前輪9に動力が伝達されるようになっている。
ECU10は、燃料量の調節などによりエンジン2から出力される動力を制御する図示しないE−ECU(Engine Electronic Control Unit)と、エンジン2から出力された動力の増幅度や変速比を変更するよう自動変速機5を制御する図示しないT−ECU(Transmission Electronic Control Unit)によって構成されている。
ECU10は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、入力インターフェース、および出力インターフェースを有している。ROMは、車速およびスロットル開度に基づいた変速線図を表すマップや、変速制御を実行するためのプログラムなどを記憶している。
なお、ECU10は、後述するように、本発明に係る制御装置、ブレーキ踏力検出手段、要求減速度算出手段、スリップ制御手段、燃料供給停止手段および予測減速度算出手段を構成する。
ECU10は、シフトレバー12の操作位置を検出する操作位置センサ13と、ブレーキペダル15の踏力を検出するブレーキストロークセンサ18と、それぞれの車輪に設置されたブレーキ装置に作動油を供給するマスタシリンダ16によって生成されるブレーキ油圧を検出するマスタシリンダ圧センサ17と、アクセルペダル20の開度を検出するアクセル開度センサ21と、車両1の速度を検出する車速センサ25と接続されている。ここで、本実施の形態に係るブレーキストロークセンサ18およびマスタシリンダ圧センサ17のうち少なくともいずれか一方と、ECU10とは、本発明に係るブレーキ踏力検出手段を構成する。
車速センサ25は、ドライブシャフト8の回転数に基づいて車速を検出するようになっており、検出結果を表す信号をECU10に送信するようになっている。アクセル開度センサ21は、アクセルペダル20の踏み込み量をアクセル開度として検出し、検出結果を表す信号をECU10に送信するようになっている。
操作位置センサ13は、シフトレバー12の位置を検出し、検出結果を表す信号をECU10に送信するようになっている。また、操作位置センサ13は、運転者の操作に応じて、運転者が任意の変速段を選択できるマニュアルポジションにシフトレバー12が位置していることを検出するようになっている。
ここで、ECU10は、上述した車速センサ25、操作位置センサ13およびアクセル開度センサ21などから送られてきた信号、ROMに記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両が所望の走行状態となるように、機器類を制御する。
油圧制御回路6は、リニアソレノイドバルブSL1〜SL5を有している。また、油圧制御回路6は、作動油の油温を測定するための油温センサ26を有している。油温センサ26は、作動油の油温を表す信号をECU10に送信するようになっている。
車両1は、さらに、エンジン2のクランクシャフトの回転数、すなわち機関回転数NEを検出するための機関回転数センサ23と、トルクコンバータ3のタービン回転数NT、すなわち変速機構4の入力軸回転数を検出するためのタービン回転数センサ24とを備えている。
図2に示すように、トルクコンバータ3は、エンジン2から変速機構4にトルクを増大してエンジン2の動力を伝達するようになっており、エンジン2のクランクシャフトを構成する出力軸41と連結されるポンプインペラー(以下、単にインペラーという)43と、変速機構4の入力軸48と連結されるタービンランナー(以下、単にタービンという)44と、ワンウェイクラッチ45によって一方向の回転が阻止されているステータ46とを有している。インペラー43とタービン44とは、流体を介して動力を伝達するようになっている。
さらに、トルクコンバータ3は、フロントカバーと係合することにより、トルクコンバータ3の入力軸と出力軸とを機械的に直結し、エンジン2から変速機構4への動力の伝達効率を上げるためのロックアップクラッチ47を有している。
変速機構4の入力軸48は、トルクコンバータ3のタービン44に接続されている。したがって、変速機構4の入力軸48は、トルクコンバータ3の出力軸としても機能する。変速機構4は、遊星歯車機構の第1セット50と、遊星歯車機構の第2セット60と、出力ギヤ70と、ギヤケース71に固定されたB1ブレーキ72、B2ブレーキ73およびB3ブレーキ74と、C1クラッチ75と、C2クラッチ76と、ワンウェイクラッチF77とによって構成されている。
第1セット50は、シングルピニオン型の遊星歯車機構により構成されている。第1セット50は、サンギヤS(UD)51と、ピニオンギヤ52と、リングギヤR(UD)53と、キャリアC(UD)54とを有している。
サンギヤS(UD)51は、入力軸48を介してトルクコンバータ3のタービン44に連結されている。ピニオンギヤ52は、キャリアC(UD)54に回転自在に支持されている。ピニオンギヤ52は、サンギヤS(UD)51およびリングギヤR(UD)53と噛み合っている。
リングギヤR(UD)53は、B3ブレーキ74によりギヤケース71に固定可能となっている。キャリアC(UD)54は、B1ブレーキ72によりギヤケース71に固定可能となっている。
第2セット60は、ラビニヨ型の遊星歯車機構により構成されている。第2セット60は、サンギヤS(D)61と、ショートピニオンギヤ62と、キャリアC(1)63と、ロングピニオンギヤ64と、キャリアC(2)65と、サンギヤS(S)66と、リングギヤR(1)(R(2))67とを有している。
サンギヤS(D)61は、キャリアC(UD)54に連結されている。ショートピニオンギヤ62は、キャリアC(1)63に回転自在に支持されている。ショートピニオンギヤ62は、サンギヤS(D)61およびロングピニオンギヤ64と係合している。キャリアC(1)63は、出力ギヤ70に連結されている。
ロングピニオンギヤ64は、キャリアC(2)65に回転自在に支持されている。ロングピニオンギヤ64は、ショートピニオンギヤ62、サンギヤS(S)66およびリングギヤR(1)(R(2))67と噛み合っている。キャリアC(2)65は、出力ギヤ70に連結されている。
サンギヤS(S)66は、C1クラッチ75を介して入力軸48に連結可能となっている。リングギヤR(1)(R(2))67は、B2ブレーキ73により、ギヤケース71に固定可能となっており、C2クラッチ76により入力軸48に連結可能となっている。また、リングギヤR(1)(R(2))67は、ワンウェイクラッチF77に連結されており、変速段が1速で、かつ駆動時において回転不能となる。
図3は、本発明の実施の形態に係る自動変速機の作動表である。
図3において、「○」は係合を表している。「×」は解放を表している。「◎」はエンジンブレーキ時のみの係合を表している。また、「△」は駆動時のみの係合を表している。この作動表に示された組み合わせで、油圧制御回路6(図1参照)に設けられた図示しないリニアソレノイドバルブSL1〜SL5およびトランスミッションソレノイドの励磁、非励磁によって各ブレーキおよび各クラッチを作動させることにより、1速(1st)〜6速(6th)の前進変速段と、後進変速段(R)が形成される。
シフトレバー12(図1参照)は、車両1の後方から前方に向かって、ドライブレンジ(以下、単にDレンジという)に対応するDポジション、中立レンジに対応するNポジション、後進レンジに対応するRポジション、駐車レンジに対応するPポジションを取るようになっている。
シフトレバー12(図1参照)がDレンジに位置する場合には、ECU10は、変速機構4において1速から6速のうちいずれかの変速段が形成されるよう油圧制御回路6を制御するようになっており、ECU10が、これらの変速段の中から車速やスロットル開度に基づいて変速段を選択するようになっている。
シフトレバー12(図1参照)は、さらに、自動変速機5の変速段を手動変速モードにおいてシフトするためのマニュアルポジションを表すMポジション、アップシフトを指示するためのプラスポジション(+ポジション)およびダウンシフトを指示するためのマイナスポジション(−ポジション)を取るようにしてもよい。この場合、MポジションはDポジションの横に位置するようにする。シフトレバー12(図1参照)は、Dポジションから横に移動されると、図示しないばねにより、Mポジションに保持されるようになっている。
以下、本発明の実施の形態に係る車両の制御装置を構成するECUの特徴的な構成について図1および図2を参照して説明する。また、以下の説明においては、車両1が3速の変速段で走行している場合を例に説明する。
ECU10は、マスタシリンダ圧センサ17により検出されるブレーキ踏力およびブレーキ踏力の変化量に基づいて、車両1に対する要求減速度を算出するようになっている。具体的には、ECU10は、マスタシリンダ圧センサ17により検出されるブレーキ油圧が上昇を開始した場合には、ブレーキ油圧を所定の時間間隔で検出し、RAMに記憶する。ここで、所定の時間間隔とは、運転者が通常行うブレーキペダル15の踏み込み操作に要する時間より十分短い時間を意味する。
なお、ECU10は、マスタシリンダ圧センサ17の代わりにブレーキストロークセンサ18を用いてブレーキ踏力およびブレーキ踏力の変化量を算出するようにしてもよい。
次に、ECU10は、RAMに記憶されたブレーキ油圧と車速センサ25により検出される車速とに基づいて、後述する第1要求減速度算出マップを参照し第1要求減速度を算出する。また、RAMに記憶されたブレーキ油圧の変化量と時間間隔とに基づいてブレーキ油圧の変化速度を算出し、この変化速度と第2要求減速度マップとに基づいて第2要求減速度を算出する。そして、ECU10は、第1要求減速度と第2要求減速度とを加算することにより、運転者により要求された要求減速度を算出するようになっている。
図4は、本発明の実施の形態に係る第1要求減速度算出マップを示す図である。
図4に示すように、第1要求減速度マップは、ブレーキ油圧および車速と要求減速度とを対応付けた2次元マップにより構成されており、予め実験的な測定により算出され、ROMに記憶されている。この第1要求減速度マップにおいては、例えば、ブレーキ油圧が大きいほど要求減速度が大きくなるよう定められている。
一方、第2要求減速度マップは、ブレーキ油圧の変化速度と要求減速度とを対応付けており、この対応関係は予め実験的な測定により求められている。この第2要求減速度マップにおいては、ブレーキ油圧の変化速度が大きいほど要求減速度が大きくなるよう定められている。
したがって、本実施の形態に係るECU10は、本発明に係る要求減速度算出手段を構成する。
なお、ECU10は、車速が所定値未満であり、かつ、アクセル開度が全閉状態である場合には上述した要求減速度の算出を実行するのに対し、車速が所定値以上であり、かつ、アクセル開度が全閉状態である場合には、要求減速度および後述する予測減速度を算出することなく、スリップ制御の開始条件を判断するようになっている。
また、ECU10は、トルクコンバータ3の入力軸と出力軸とが差回転を有するようにロックアップクラッチ47により連結するスリップ制御、すなわち減速フレックスロックアップ制御を実行するようになっている。減速フレックスロックアップ制御において、ECU10は、機関回転数センサ23およびタービン回転数センサ24から、トルクコンバータ3の入力軸と出力軸の回転数をそれぞれ機関回転数NEおよびタービン回転数NTとして取得し、これらの差回転数が予め定められた値に近づくよう、油圧制御回路6を介してロックアップクラッチ47に供給される作動油の油圧を制御するようになっている。したがって、本実施の形態に係るECU10は、本発明に係るスリップ制御手段を構成する。
また、ECU10は、減速フレックスロックアップ制御の実行時において、エンジン2に対する燃料供給を停止するようになっている。具体的には、ECU10は、アクセル開度センサ21から入力される信号がアクセル開度の全閉を表しており、かつ、エンジン2の機関回転数NEが所定値以上であるならば、エンジン2に対する燃料供給の停止、すなわちフュエルカット制御を実行するようになっている。また、ECU10は、機関回転数センサ23から入力される機関回転数NEが所定値を下回った場合には、エンジンストールを防止するために燃料供給の再開、すなわちフュエルカット復帰を実行するようになっている。
なお、この所定値としては、ECU10がエンジン2に対し燃料供給を再開する制御を開始した場合に、エンジンストールが発生せず機関回転数NEを再び上昇可能とする値として定められている。また、ECU10は、フュエルカット制御を実行する条件として、エンジン2の冷却水温が所定値以上であるか否か、あるいは作動油の油温が所定値以上であるか否かなど、公知のフュエルカット実行条件に対する判断も行うようにし、これらの条件が成立した場合にのみフュエルカットを実行するようにする。
したがって、本実施の形態に係るECU10は、本発明に係るスリップ制御の実行中にエンジン2に対する燃料供給を停止する燃料供給停止手段を構成する。
また、ECU10は、減速フレックスロックアップ制御の実行を開始した場合に車両1に生じると予測される予測減速度を算出するようになっている。具体的には、ECU10は、車速センサ25から車速を表す信号を取得するとともに、タービン回転数センサ24と車速センサ25からそれぞれ入力されるタービン回転数NTとドライブシャフト8の回転数との比に基づいて、変速機構4において形成されている変速段を判断する。なお、ECU10は、タービン回転数NTとドライブシャフト8の回転数との比と、形成されている変速段とを対応付けた変速段マップを予めROMに記憶しており、タービン回転数NTとドライブシャフト8の回転数との比を算出すると、変速段マップを参照することによって変速機構4において形成されている変速段を判断するようになっている。
そして、ECU10は、算出した車両1の車速および変速段と、予めROMに記憶されている予測減速度マップとに基づいて、減速フレックスロックアップ制御が開始された場合に車両1に発生すると予測される減速度を予測減速度として算出するようになっている。
したがって、本実施の形態に係るECU10は、本発明に係る予測減速度算出手段を構成する。
なお、予測減速度マップは、予め実験的な測定により求められており、例えば、変速段が低いほど予測減速度が大きくなるように定められている。
また、ECU10は、上記のように要求減速度および予測減速度を算出した場合には、要求減速度と予測減速度とを比較し、要求減速度が予測減速度よりも大きいと判断した場合には、減速フレックスロックアップ制御を実行するようになっている。
つまり、ECU10は、従来減速フレックスロックアップ制御を実行していなかった車両1の低車速時においても、運転者に違和感を感じさせない走行状況においては減速フレックスロックアップ制御を実行することができる。しがたって、ECU10は、減速フレックスロックアップ制御を好適に実行し、車両1の燃費を向上することが可能となる。
図5は、本発明の実施の形態に係るECUの制御タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
ここで、グラフ(a)は、アクセル開度センサ21により検出されるアクセル開度を表している。また、グラフ(b)は、機関回転数センサ23により検出されるエンジン2の機関回転数NEを表している。また、グラフ(c)は、ロックアップクラッチ47に供給される作動油に対する指示圧を表している。また、グラフ(d)は、マスタシリンダ圧センサ17により検出されるブレーキ踏力を表している。また、グラフ(e)は、車両1の減速度を表している。また、グラフ(f)は、フュエルカットのON/OFFを表している。なお、グラフ(d)においては、下に下がるほどブレーキ踏力が大きくなることを意味し、グラフ(e)においては、下に下がるほど減速度が大きくなることを意味する。
ECU10は、時刻T1において、アクセル開度センサ21からアクセル開度が全閉状態であることを表す信号を取得する(グラフ(a)参照)。このとき、車両1はパワーオフ状態となり、機関回転数センサ23により検出されるエンジン2の機関回転数NEが低下を開始する(グラフ(b)の実線参照)。
次に、ECU10は、時刻T2においてマスタシリンダ圧センサ17からブレーキ踏力が"0"より大きい値を表す信号を取得する(グラフ(d)参照)。このとき、車両1は減速を開始するため、タービン回転数NTが低下を始めるとともに(グラフ(b)参照)、車両1の減速度が"0"より大きくなり始める(グラフ(e)参照)。
次に、ECU10は、上述したように、ブレーキ踏力の変化に基づいて算出される要求減速度と、車速および変速段に基づいて算出される予測減速度とを比較し、比較の結果、要求減速度が予測減速度より大きい場合には、時刻T3において、減速フレックスロックアップ制御を開始する。具体的には、ECU10は、減速フレックスロックアップ制御を開始すると、ロックアップクラッチ47に供給する作動油に対する指示圧を所定時間ファーストフィル圧に上昇させる(グラフ(c)参照)。そして、ECU10は、時刻T4において、機関回転数NEとタービン回転数NTとの回転数差に基づき、ロックアップクラッチ47によるスリップ係合が開始されたと判断したならば、このスリップ係合が維持されるよう、指示圧を制御する。
ここで、車両1の運転者は、スリップ係合が開始されたことにより減速度が増加するため、ブレーキ踏力を減少させる可能性がある(グラフ(d)参照)。しかしながら、ECU10は、車速が所定値未満の場合には、要求減速度が予測減速度よりも大きい場合にのみ減速フレックスロックアップ制御を実行するようになっている。したがって、スリップ係合に起因する実際の減速度は、運転者がブレーキ操作を行うことにより要求される要求減速度よりも小さくなっている。そのため、運転者がブレーキペダル15を完全に解放し、減速度を低下させるためにアクセルペダル20を再び操作することを防ぐことができ、結果として、フュエルカットが継続され、車両1の燃費を向上することが可能となる。
これに対し、従来のECUは、要求減速度と予測減速度との比較に応じて減速フレックスロックアップ制御を実行するか否かを判断するようなものではないため、車速が所定値未満の場合には、スリップ係合に起因する減速度による違和感を運転者に与えないよう、要求減速度にかかわらず減速フレックスロックアップ制御を実行していなかった。そのため、時刻T1においてアクセル開度が"0"となると、エンジン2の機関回転数NEは低下を開始し、時刻T5においてフュエルカット復帰回転数を下回るため(グラフ(b)の破線参照)、エンジン2に対する燃料供給が再開され、燃費が十分向上しなかった。
図6は、本発明の実施の形態に係る減速フレックスロックアップ制御処理を説明するためのフローチャートである。なお、以下の処理は、ECU10がアクセル開度センサ21からアクセル開度が全閉状態に移行したことを表す信号を取得したときに実行が開始されるとともに、CPUによって処理可能なプログラムを実現する。
ECU10は、まず、車速センサ25から入力される信号に基づき、車速が所定値未満であるか否かを判断する(ステップS11)。ここで、所定値とは、減速フレックスロックアップ制御によりロックアップクラッチ47のスリップ係合が開始された場合に、運転者に違和感を与える可能性のある減速度が発生する車速である。
ECU10は、車速が所定値未満であると判断した場合には(ステップS11でYes)、ステップS12に移行する。一方、ECU10は、車速が所定値以上であると判断した場合には(ステップS11でNo)、ステップS19に移行する。
ECU10は、ステップS12において、運転者によって要求された要求減速度を算出する。
具体的には、ECU10は、マスタシリンダ圧センサ17から入力される信号に基づいて、ブレーキ踏力およびブレーキ踏力の変化量を算出するとともに、車速センサ25から車速を表す信号を取得する。そして、ECU10は、取得した車速およびブレーキ踏力と、要求減速度とを対応づけた第1要求減速度マップを参照し、要求減速度を算出する。また、ECU10は、算出したブレーキ踏力の変化量と、第2要求減速度マップとに基づいて、要求減速度を算出する。そして、ECU10は、第1要求減速度と第2要求減速度とを加算することにより、運転者による要求減速度を算出する。
次に、ECU10は、車両1の車速および変速機構4により形成されている変速段に基づいて、減速フレックスロックアップ制御が実行された場合における予測減速度を算出する(ステップS13)。具体的には、ECU10は、車速センサ25から車速を表す信号を取得する。また、タービン回転数センサ24および車速センサ25によりそれぞれ取得されるトルクコンバータ3のタービン回転数NTとドライブシャフト8の回転数との回転数差に基づいて、変速機構4により形成されている変速段を算出する。この変速段の算出は、上述したように、トルクコンバータ3のタービン回転数NTとドライブシャフト8の回転数との回転数差と、変速機構4により形成されている変速段とを対応付けた変速段マップを参照することにより行われる。
次に、ECU10は、要求減速度が予測減速度より大きいか否かを判断する(ステップS14)。具体的には、ECU10は、ステップS12において算出された要求減速度と、ステップS13において算出された予測減速度とを比較する。ECU10は、要求減速度が予測減速度より大きいと判断した場合には(ステップS14でYes)、ステップS15に移行する。
一方、ECU10は、要求減速度が予測減速度以下であると判断した場合には(ステップS14でNo)、ステップS16に移行し、アクセルペダル20が踏み込まれたか否かを判断する。ECU10は、アクセルペダル20が踏み込まれたと判断した場合には(ステップS16でYes)、ENDに移行する。一方、ECU10は、アクセルペダル20が踏み込まれていないと判断した場合には(ステップS16でNo)、ステップS12に移行する。
ECU10は、ステップS14において要求減速度が予測減速度より大きいと判断し、ステップS15に移行した場合には、減速フレックスロックアップ(F/L)制御を実行する。そして、ECU10は、フュエルカットを実行する。
次に、ECU10は、ロックアップクラッチ47によるスリップ係合を終了する減速フレックスロックアップ復帰条件が成立したか否かを判断する(ステップS17)。具体的には、ECU10は、アクセル開度センサ21により検出されるアクセル開度が"0"より大きくなった場合、車速センサ25により検出される車速が予め定められた所定値を下回った場合、あるいは機関回転数センサ23により検出される機関回転数NEが予め定められた所定値を下回った場合など、公知の減速フレックスロックアップ復帰条件が成立したか否かを判断する。
ECU10は、減速フレックスロックアップ復帰条件が成立したと判断した場合には(ステップS17でYes)、減速フレックスロックアップ制御を終了する(ステップS18)。具体的には、ECU10は、油圧制御回路6を制御してロックアップクラッチ47のスリップ係合を終了させる。
一方、ECU10は、減速フレックスロックアップ復帰条件が成立していないと判断した場合には(ステップS17でNo)、ステップS15に移行し、減速フレックスロックアップ制御を継続する。
なお、ECU10は、ステップS11において車速が所定値以上であると判断し、ステップS19に移行した場合には、通常のフレックスロックアップ制御が実行開始可能であるか否かを判断する。具体的には、ECU10は、要求減速度および予測減速度を算出することなく、車速あるいは機関回転数NEなど、通常の減速フレックスロックアップ制御の開始条件を満たしているか否かを判断する。ECU10は、減速フレックスロックアップ制御の実行条件が成立していると判断した場合には(ステップS19でYes)、ステップS15に移行し、減速フレックスロックアップ制御を開始する。そして、ECU10は、減速フレックスロックアップ制御が開始されたならば、フュエルカットを実行する。一方、減速フレックスロックアップ制御の開始条件が成立していないと判断した場合には(ステップS19でNo)、ENDに移行する。
以上のように、本発明の実施の形態に係る車両1の制御装置においては、ECU10は、要求減速度が予測減速度より大きい場合にはスリップ制御を実行するので、例えば低車速時などにおいて、運転者がブレーキ中にスリップ制御が開始された場合に発生する車両1の減速度に違和感を感じるといった不具合を防止することができる。さらに、このとき運転者がブレーキ操作を中止してアクセルペダル20を踏み込まれることが防止することができるので、スリップ制御が継続されることによりエンジン2に対する燃料供給の停止を継続することが可能となり、結果として車両1の燃費を向上することができる。
また、ECU10は、スリップ制御を開始した場合に減速度が高くなる低車速の場合において、要求減速度に応じてスリップ制御の実行の有無を判断することが可能となる。したがって、運転者により要求される要求減速度が予測減速度よりも小さい場合には、スリップ制御を実行しないようにできるので、運転者が減速度を低減するためにアクセル操作を行うことを防止し、車両1の燃費を向上することができる。
なお、以上の説明においては、ECU10は、車速が所定値未満の場合に、要求減速度と予測減速度を比較した結果に応じて減速フレックスロックアップ制御を実行するか否かを判断する場合について説明した。しかしながら、ECU10は、変速機構4により形成されている変速段に応じて減速フレックスロックアップ制御を実行するか否かを判断するようにしてもよい。
この場合、ECU10は、変速機構4の入力軸48の回転数、すなわちトルクコンバータ3のタービン回転数NTをタービン回転数センサ24により検出するとともに、ドライブシャフト8の回転数を車速センサ25により検出し、タービン回転数NTとドライブシャフト8の回転数との比に基づいて変速機構4により形成されている変速段を算出する。
また、ECU10は、算出された変速段が3速など予め定められた変速段にあると判断したならば、要求減速度と予測減速度を比較した結果に応じて減速フレックスロックアップ制御を実行するか否かを判断するようにする。そして、ECU10が3速の変速段にあると判断した場合には、上述した要求減速度および予測減速度の比較の結果に応じて減速フレックスロックアップ制御を実行するか否かを判断するようにする。この場合、例えば、ECU10が4速以上の変速段にあると判断した場合には、要求減速度と予測減速度とを比較することなく、車速および機関回転数NEに基づいて、減速フレックスロックアップ制御を実行するか否かを判断する。
また、以上の説明においては、要求減速度が予測減速度より大きい場合に減速フレックスロックアップ制御を実行する場合について説明した。しかしながら、ECU10は予測減速度に対し所定の係数を積算し、この結果を要求減速度と比較するようにしてもよい。
また、以上の説明においては、車速センサ25がドライブシャフト8の回転数から車両1の車速を検出する場合について説明したが、これに限定されず、車速センサ25は、出力ギヤ70の回転数、図示しないディファレンシャルドライブピニオンあるいはディファレンシャルリングギヤなどの回転数に基づいて車両1の車速を検出するようにしてもよい。また、本発明に係る車両1の制御装置をFR(Front engine Rear drive)車両に適用する場合には、車速センサ25がプロペラシャフトの回転数に基づいて車両1の車速を検出するようにしてもよい。
また、以上の説明においては、ECU10が第1要求減速度と第2要求減速度とを加算することにより要求減速度を算出する場合について説明したが、これに限定されず、ECU10は、第1要求減速度と第2要求減速度とを積算したり、あるいはいずれかの要求減速度に係数をかけることにより、要求減速度を算出するようにしてもよい。
以上のように、本発明に係る車両の制御装置は、低車速時においてスリップ制御を実行した場合における運転者の違和感を低減し、燃費を向上することができるという効果を奏するものであり、ロックアップ機構に対しスリップ制御を実行する車両の制御装置に有用である。
1 車両
2 エンジン(内燃機関)
3 トルクコンバータ
4 変速機構
5 自動変速機
6 油圧制御回路
8 ドライブシャフト
9 前輪(車輪)
10 ECU(制御装置、ブレーキ踏力検出手段、要求減速度算出手段、スリップ制御手段、燃料供給停止手段、予測減速度算出手段)
12 シフトレバー
13 操作位置センサ
15 ブレーキペダル
16 マスタシリンダ
17 マスタシリンダ圧センサ(ブレーキ踏力検出手段)
18 ブレーキストロークセンサ(ブレーキ踏力検出手段)
20 アクセルペダル
21 アクセル開度センサ
23 機関回転数センサ
24 タービン回転数センサ
25 車速センサ
26 油温センサ
41 出力軸
43 インペラー
44 タービン
45 ワンウェイクラッチ
46 ステータ
47 ロックアップクラッチ
48 入力軸

Claims (4)

  1. 内燃機関と、入力軸と出力軸とを機械的に連結可能なロックアップ機構を有し前記内燃機関から入力されるトルクを増幅するトルクコンバータと、前記トルクコンバータの出力軸の回転速度を変速するための変速機構とを備えた車両に設置され、前記内燃機関から前記車両の車輪に伝達される駆動力を制御する車両の制御装置において、
    前記入力軸と前記出力軸とが差回転を有するよう前記ロックアップ機構を連結させるスリップ制御を実行するスリップ制御手段と、
    前記スリップ制御手段によるスリップ制御の実行中に前記内燃機関に対する燃料供給を停止する燃料供給停止手段と、
    ブレーキペダルに対する踏力を検出するブレーキ踏力検出手段と、
    前記ブレーキ踏力検出手段により検出されるブレーキ踏力およびブレーキ踏力の変化量に基づいて、前記車両に対する要求減速度を算出する要求減速度算出手段と、
    前記車両の車速および前記変速機構により形成されている変速段に基づいて、前記スリップ制御手段により前記スリップ制御が実行された場合に前記車両に生じると予測される予測減速度を算出する予測減速度算出手段と、を備え、
    前記スリップ制御手段は、前記要求減速度算出手段により算出された要求減速度と、前記予測減速度算出手段により算出された予測減速度とを比較し、要求減速度が予測減速度より大きいと判断した場合には、前記スリップ制御を実行することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記スリップ制御手段は、前記車速が所定値未満であり、かつ、アクセル開度が閉状態の場合には、前記要求減速度算出手段により算出された要求減速度と、前記予測減速度算出手段により算出された予測減速度とを比較し、要求減速度が予測減速度より大きいと判断した場合には、前記スリップ制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記ブレーキ踏力検出手段は、前記車輪の回転を制動するブレーキ装置に供給される作動油の油圧を前記ブレーキペダルに対する踏力として検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記ブレーキ踏力検出手段は、前記ブレーキペダルのストローク量を前記ブレーキペダルに対する踏力として検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012052575A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機システム
KR101342197B1 (ko) 2010-10-28 2013-12-16 쟈트코 가부시키가이샤 자동 변속기
JP2016121737A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 ダイハツ工業株式会社 無段変速機の制御装置
WO2019221066A1 (ja) * 2018-05-14 2019-11-21 ジヤトコ株式会社 自動変速機のロックアップ制御装置

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