JP5260227B2 - 車両用自動変速機の変速制御方法 - Google Patents

車両用自動変速機の変速制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動変速機の制御装置及び制御方法に係り、特に、自動車に用いる歯車式変速機の制御に好適な自動変速機の変速制御方法および変速制御装置に関する。
最近、手動変速機に用いられる歯車式変速機を用いて、摩擦機構であるクラッチの操作と、歯車選択機構である同期噛合い機構の操作を自動化したシステムとして、自動化マニュアルトランスミッション(以下、「自動MT」と称する)が開発されている。自動MTでは、変速が開始されると、駆動力源であるエンジンのトルクを伝達,遮断するクラッチを解放し、同期噛合い機構を切り替え、しかる後に再度クラッチを締結する。
また、特開2000−234654号公報や、特開2001−295898号公報により、変速機への入力トルクを伝達する2つのクラッチを設け、2つのクラッチによって交互に駆動トルクを伝達する、ツインクラッチ式自動MTが知られている。このツインクラッチ式自動MTでは、変速が開始されると、変速前にトルクを伝達していたクラッチを徐々に解放しながら、次変速段のクラッチを徐々に締結することで、駆動トルクを変速前ギア比相当から、変速後ギア比相当へと変化させることにより、駆動トルク中断を回避してスムーズな変速を行えるものである。
前記のツインクラッチ式自動MTにおいては、特開平10−318361号公報や、特開2003−269592号公報により、次段への変速時間を短縮するために、所定の変速段を達成しているときに次の変速段を予測し、現在の変速段の達成のために使用されていない方のクラッチが連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを、同期噛合い機構によって選択的に連結することにより所定の変速段に待機させる、所謂プリシフト制御が開示されている。
特開2000−234654号公報 特開2001−295898号公報 特開平10−318361号公報 特開2003−269592号公報
しかし、前記のツインクラッチ式自動MTにおいては、変速が開始された後、次変速段のクラッチを、トルク伝達が開始可能な状態(トルク伝達直前の状態)とした後に、変速前にトルクを伝達していたクラッチを徐々に解放しながら、次変速段のクラッチを徐々に締結する操作を行う必要がある。
一方で、車両用自動変速機には、変速マップに基づいて変速を開始する自動変速モードと、運転者の操作に基づいて変速を開始する手動変速モードを備えられることが多く、手動変速モードの場合は運転者の操作後(変速開始後)、変速が完了するまでの変速レスポンスが重要となる。
本発明の目的は、手動変速モードにおいて、運転者の操作後(変速開始後)、変速が完了するまでの時間を短縮できる車両用自動変速機の変速制御方法を提案することにある。
上記目的は、駆動力源の動力を伝達,遮断する複数の摩擦伝達機構と、前記複数の摩擦伝達機構にそれぞれ連結される複数の変速機入力軸と、前記複数の変速機入力軸と、変速機出力軸との間を複数の同期噛合い機構の選択操作によって選択的に連結する複数の歯車列とを備え、一方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを歯車列を介して連結し、かつ、一方の摩擦伝達機構を係合するとともに他方の摩擦伝達機構を解放することにより所望の変速段を達成し、所定の変速段を達成している場合に、次の変速段を予測し、前記予測結果に基づき、所定の同期噛合い機構を操作して、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを所定の歯車列を介して連結状態にして待機せしめるシフト待機制御を行う車両用自動変速機の変速制御方法であって、
変速マップに基づいて変速を開始する自動変速モードと、運転者の操作に基づいて変速を開始する手動変速モードを備え、前記手動変速モードにおいて、前記予測結果に基づき同期噛合い機構の連結動作を行った後であって、かつ、運転者の操作によって変速を開始する前に、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構を、トルク伝達が開始可能な状態とする、摩擦伝達機構待機制御を行うことを特徴とする車両用自動変速機の変速制御方法により達成される。
本発明によれば、運転者の操作によって変速を開始する前に、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構を、トルク伝達が開始可能な状態とすることができ、運転者の操作後(変速開始後)、変速が完了するまでの時間を短縮することができる。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図11を用いて詳細に説明する。
最初に、図1を用いて、本発明に係わる車両用自動変速機および制御装置の第1の構成例について説明する。
図1は、本発明に係る車両用自動変速機および制御装置の一実施の形態を示すシステム構成例のスケルトン図である。
駆動力源であるエンジン7,エンジン7の回転数を計測するエンジン回転数センサ(図示しない),エンジントルクを調節する電子制御スロットル(図示しない),吸入空気量に見合う燃料量を噴射するための燃料噴射装置(図示しない)が設けられており、エンジン制御ユニット101により、吸入空気量,燃料量,点火時期等を操作することで、エンジン7のトルクを高精度に制御することができるようになっている。前記燃料噴射装置には、燃料が吸気ポートに噴射される吸気ポート噴射方式あるいはシリンダ内に直接噴射される筒内噴射方式があるが、エンジンに要求される運転域(エンジントルク,エンジン回転数で決定される領域)を比較して燃費が低減でき、かつ排気性能が良い方式のエンジンを用いるのが有利である。駆動力源としては、ガソリンエンジンのみならず、ディーゼルエンジン,天然ガスエンジンや、電動機などでも良い。
自動変速機50には、摩擦伝達機構である第1クラッチ8,第2クラッチ9、及び、変速機第1入力軸41,変速機第2入力軸42,出力軸43,第1ドライブギア1,第2ドライブギア2,第3ドライブギア3,第4ドライブギア4,第5ドライブギア5,後進ドライブギア(図示しない)、第1ドリブンギア11,第2ドリブンギア12,第3ドリブンギア13,第4ドリブンギア14,第5ドリブンギア15,後進ドライブギア(図示しない),第1同期噛合い機構21,第2同期噛合い機構22,第3同期噛合い機構23,第1入力軸回転センサ31,第2入力軸回転センサ32,出力軸回転センサ33が設けられており、前記第1クラッチ8を係合,解放することで、前記エンジン7のトルクを変速機第1入力軸41に伝達,遮断することが可能である。また、前記第2クラッチ9を係合,解放することで、前記エンジン7のトルクを変速機第2入力軸42に伝達,遮断することが可能である。本実施例では前記第1クラッチ8,前記第2クラッチ9は湿式多板クラッチを用いている。
変速機第2入力軸42は中空になっており、変速機第1入力軸41は、変速機第2入力軸42の中空部分を貫通し、変速機第2入力軸42に対し回転方向への相対運動が可能な構成となっている。
変速機第2入力軸42には、第1ドライブギア1と第3ドライブギア3と第5ドライブギア5と後進ドライブギア(図示しない)が固定されており、変速機第1入力軸41に対しては、回転自在となっている。また、変速機第1入力軸41には、第2ドライブギア2と第4ドライブギア4が固定されており、変速機第2入力軸42に対しては、回転方向への相対運動が可能な構成となっている。
変速機第1入力軸41の回転数を検出する手段として、第1入力軸回転センサ31が設けられており、変速機第2入力軸42の回転数を検出する手段として、第2入力軸回転センサ32が設けられている。
一方、出力軸43には、第1ドリブンギア11,第2ドリブンギア12,第3ドリブンギア13,第4ドリブンギア14,第5ドリブンギア15,後進ドリブンギア(図示しない)が設けられている。第1ドリブンギア11,第2ドリブンギア12,第3ドリブンギア13,第4ドリブンギア14,第5ドリブンギア15,後進ドリブンギア(図示しない)は出力軸43に対して回転自在に設けられている。
また、出力軸43の回転数を検出する手段として、出力軸回転センサ33が設けられている。
これらのギアの中で、前記第1ドライブギア1と、前記第1ドリブンギア11とが、前記第2ドライブギア2と、前記第2ドリブンギア12とが、それぞれ噛合している。また、前記第3ドライブギア3と、前記第3ドリブンギア13とが、前記第4ドライブギア4と、前記第4ドリブンギア14とが、それぞれ噛合している。さらに、前記第5ドライブギア5と、前記第5ドリブンギア15とが、それぞれ噛合している。また、後進ドライブギア(図示)しない、アイドラーギア(図示しない),後進ドリブンギア(図示)しないがそれぞれ噛合している。
また、第1ドリブンギア11と第3ドリブンギア13の間には、第1ドリブンギア11を出力軸43に係合させたり、第3ドリブンギア13を出力軸43に係合させる、第1同期噛合い機構21が設けられている。
また、第2ドリブンギア12と第4ドリブンギア14の間には、第2ドライブギア12を出力軸43に係合させたり、第4ドリブンギア14を出力軸43に係合させる、第3同期噛合い機構23が設けられている。
また、第5ドリブンギア15には、第5ドリブンギア15を出力軸43に係合させる、第2同期噛合い機構22が設けられている。
変速機制御ユニット100によって、油圧機構105に設けられた電磁弁105c,電磁弁105dの電流を制御することで、第1シフトアクチュエータ61内に設けられた油圧ピストン(図示しない)およびシフトフォーク(図示しない)を介して前記第1同期噛合い機構21の位置もしくは荷重を制御し、第1ドリブンギア11、または第3ドリブンギア13と係合させることで、変速機第2入力軸42の回転トルクを、第1同期噛合い機構21を介して出力軸43へと伝達することができる。ここでは、電磁弁105dの電流を増加することで、前記第1同期噛合い機構21が第1ドリブンギア11側へ移動する方向へ荷重が加わり、電磁弁105cの電流を増加することで、前記第1同期噛合い機構21が第3ドリブンギア13側へ移動する方向へ荷重が加わるように構成している。なお、第1シフトアクチュエータ61には前記第1同期噛合い機構21の位置を計測する位置センサ61a(図示しない)が設けられている。
また、変速機制御ユニット100によって、油圧機構105に設けられた電磁弁105e,電磁弁105fの電流を制御することで、第2シフトアクチュエータ62内に設けられた油圧ピストン(図示しない)およびシフトフォーク(図示しない)を介して前記第2同期噛合い機構22の位置もしくは荷重を制御し、第5ドリブンギア15と係合させることで、変速機第2入力軸42の回転トルクを、第2同期噛合い機構22を介して出力軸43へと伝達することができる。なお、第2シフトアクチュエータ62には前記第2同期噛合い機構22の位置を計測する位置センサ62a(図示しない)が設けられている。
また、変速機制御ユニット100によって、油圧機構105に設けられた電磁弁105g,電磁弁105hの電流を制御することで、第3シフトアクチュエータ63内に設けられた油圧ピストン(図示しない)およびシフトフォーク(図示しない)を介して前記第3同期噛合い機構23の位置もしくは荷重を制御し、第2ドリブンギア12、または前記第4ドリブンギア14と係合させることで、変速機第1入力軸41の回転トルクを、第3同期噛合い機構23を介して出力軸43へと伝達することができる。なお、第3シフトアクチュエータ63には前記第3同期噛合い機構23の位置を計測する位置センサ63a(図示しない)が設けられている。
このように第1ドライブギア1,第2ドライブギア2,第3ドライブギア3,第4ドライブギア4,第5ドライブギア5から、第1ドリブンギア11,第2ドリブンギア12,第3ドリブンギア13,第4ドリブンギア14,第5ドリブンギア15を介して出力軸43に伝達された変速機入力軸41の回転トルクは、出力軸43に連結されたディファレンシャルギア(図示しない)を介して車軸(図示しない)に伝えられる。
また、変速機制御ユニット100によって、油圧機構105に設けられた電磁弁105aの電流を制御することで、前記第1クラッチ8内に設けられたプレッシャプレート(図示しない)に加える油圧を制御し、前記第1クラッチ8の伝達トルクの制御を行っている。
また、変速機制御ユニット100によって、油圧機構105に設けられた電磁弁105bの電流を制御することで、前記第2クラッチ9内に設けられたプレッシャプレート(図示しない)に加える油圧を制御し、前記第2クラッチ9の伝達トルクの制御を行っている。
また、変速機制御ユニット100によって、油圧機構105に設けられた電磁弁105iの電流を制御することで、潤滑機構(図示しない)を制御し、前記第1クラッチ8への潤滑油流量を制御する。
また、変速機制御ユニット100によって、油圧機構105に設けられた電磁弁105jの電流を制御することで、潤滑機構(図示しない)を制御し、前記第2クラッチ9への潤滑油流量を制御する。
また、レバー装置106から、シフトレバー位置(Pレンジ,Rレンジ,Nレンジ,Dレンジ,運転者による変速操作を可能とするMレンジ)を示すレンジ位置信号、および運転者操作によるアップスイッチ信号(アップシフト指令信号),ダウンスイッチ信号(ダウンシフト指令信号)が前記変速機制御ユニット100に入力される。
前記変速機制御ユニット100,エンジン制御ユニット101は、通信手段103によって相互に情報を送受信する。
電磁弁105c,電磁弁105dによって第1シフトアクチュエータ61を制御し、第1同期噛合い機構21と第1ドリブンギア11を噛合し、第2クラッチ9を係合することによって第1速段走行となる。
電磁弁105g,電磁弁105hによって第3シフトアクチュエータ63を制御し、第3同期噛合い機構23と第2ドリブンギア12を噛合し、第1クラッチ8を係合することによって第2速段走行となる。
電磁弁105c,電磁弁105dによって第1シフトアクチュエータ61を制御し、第1同期噛合い機構21と第3ドリブンギア13を噛合し、第2クラッチ9を係合することによって第3速段走行となる。
電磁弁105g,電磁弁105hによって第3シフトアクチュエータ63を制御し、第3同期噛合い機構23と第4ドリブンギア14を噛合し、第1クラッチ8を係合することによって第4速段走行となる。
電磁弁105e,電磁弁105fによって第2シフトアクチュエータ62を制御し、第2同期噛合い機構22と第5ドリブンギア15を噛合し、第2クラッチ9を係合することによって第5速段走行となる。
電磁弁105e,電磁弁105fによって第2シフトアクチュエータ62を制御し、第2同期噛合い機構22と後進ドリブンギア(図示しない)を噛合し、第2クラッチ9を係合することによって後進段走行となる。
ここで例えば、中立状態から1速段発進は、電磁弁105c,電磁弁105dによって第1シフトアクチュエータ61を制御し、第1同期噛合い機構21と第1ドリブンギア11を噛合した状態から、電磁弁105bによって第2クラッチ9を序所に締結することによって行われる。
なお、第1クラッチ8,第2クラッチ9を動作させるために、本実施例においては電磁弁を用いた油圧機構として構成しているが、電動モータ,減速ギアを用いてクラッチを動作させるように構成しても良いし、電磁コイルによってクラッチのプレッシャプレートを制御する構成としても良く、第1クラッチ8,第2クラッチ9を制御するための他の機構を用いても構成可能である。
図2に、変速機制御ユニット100と、エンジン制御ユニット101との間の入出力信号関係を示す。変速機制御ユニット100は、入力部100i,出力部100o,コンピュータ100cを備えたコントロールユニットとして構成される。同様に、エンジン制御ユニット101も、入力部101i,出力部101o,コンピュータ101cを備えたコントロールユニットとして構成される。変速機制御ユニット100からエンジン制御ユニット101に、通信手段103を用いてエンジントルク指令値TTeが送信され、エンジン制御ユニット101はTTeを実現するように、前記エンジン7の吸入空気量,燃料量,点火時期等(図示しない)を制御する。また、エンジン制御ユニット101内には、変速機への入力トルクとなるエンジントルクの検出手段(図示しない)が備えられ、エンジン制御ユニット101によってエンジン7の回転数Ne、エンジン7が発生したエンジントルクTeを検出し、通信手段103を用いて変速機制御ユニット100に送信する。エンジントルク検出手段には、トルクセンサを用いるか、またはインジェクタの噴射パルス幅や吸気管内の圧力とエンジン回転数等など、エンジンのパラメータによる推定手段としても良い。
変速機制御ユニット100には、第1入力軸回転センサ31,第2入力軸回転センサ32,出力軸回転センサ33から、第1入力軸回転数NiA,第2入力軸回転数NiB,出力軸回転数Noがそれぞれ入力され、また、レバー装置106から、シフトレバー位置(Pレンジ,Rレンジ,Nレンジ,Dレンジ,運転者による変速操作を可能とするMレンジ)を示すレンジ位置信号RngPosと、運転者操作によるアップスイッチ信号UpSw(アップシフト指令信号)と、ダウンスイッチ信号DnSw(ダウンシフト指令信号)とが入力され、アクセル開度センサ201からアクセルペダル踏み込み量Apsと、ブレーキが踏まれているか否かを検出するブレーキスイッチ202からのON/OFF信号Brkが入力される。
また、変速機制御ユニット100には、自動変速機50内部の潤滑油の温度を計測する油温センサ203から潤滑油温TEMPlubが入力される。
また、変速機制御ユニット100には、第1クラッチ8の作動油圧を計測する第1クラッチ圧センサ8a,第2クラッチ9の作動油圧を計測する第2クラッチ圧センサ9aから、それぞれ第1クラッチ油圧RPcla,第2クラッチ油圧RPclbが入力される。
また、変速機制御ユニット100には、スリーブ1位置センサ61a,スリーブ2位置センサ62a,スリーブ3位置センサ63aから、第1同期噛合い機構21,第2同期噛合い機構22,第3同期噛合い機構23のそれぞれのストローク位置を示す、スリーブ1位置RPslv1,スリーブ2位置RPslv2,スリーブ3位置RPslv3が入力される。
変速機制御ユニット100は、所望の第1クラッチ伝達トルクを実現するために、第1クラッチ8の目標伝達トルクTclaを設定し、目標伝達トルクTclaを実現するための目標油圧を設定し、目標油圧を実現するための目標電流を算出し、算出した電流を実現するよう、電磁弁105aへ印加する電圧V_claを調整することで、電磁弁105aの電流を制御し、第1クラッチ8に加える油圧を調節して第1クラッチ8を係合,解放する。電磁弁105aの電流は、所謂PWM制御によって電磁弁105aへ印加する電圧V_claを調整することで制御する。
また、変速機制御ユニット100は、所望の第2クラッチ伝達トルクを実現するために、第2クラッチ9の目標伝達トルクTclbを設定し、目標伝達トルクTclbを実現するための目標油圧を設定し、目標油圧を実現するための目標電流を算出し、算出した電流を実現するよう、電磁弁105bへ印加する電圧V_clbを調整することで、電磁弁105bの電流を制御し、第2クラッチ9に加える油圧を調節して第2クラッチ9を係合,解放する。電磁弁105bの電流は、電磁弁105a同様、所謂PWM制御によって電磁弁105aへ印加する電圧V_claを調整することで制御する。
なお、前記電磁弁105a,電磁弁105bの電流制御においては、所謂ディザー制御も併せて実行することが望ましい。
また、変速機制御ユニット100は、所望の第1同期噛合い機構21の位置を実現するために、電磁弁105c,105dへ印加する電圧V1_slv1,V2_slv1を調整することで、電磁弁105c,105dの電流を制御し、第1同期噛合い機構21の噛合,解放を行う。
また、変速機制御ユニット100は、所望の第2同期噛合い機構22の位置を実現するために、電磁弁105e,105fへ印加する電圧V1_slv2,V2_slv2を調整することで、電磁弁105e,105fの電流を制御し、第2同期噛合い機構22の噛合、解放を行う。
また、変速機制御ユニット100は、所望の第3同期噛合い機構23の位置を実現するために、電磁弁105g,105hへ印加する電圧V1_slv3,V2_slv3を調整することで、電磁弁105g,105hの電流を制御し、第3同期噛合い機構23の噛合,解放を行う。
また、変速機制御ユニット100は、電磁弁105i,105jへ印加する電圧V_luba,V_lubbを調整することで、電磁弁105i,105jの電流を制御し、第1クラッチ8,第2クラッチ9への所望の潤滑油流量を実現する。
なお、変速機制御ユニット100には、電流検出回路(図示しない)が設けられており、各電磁弁の電流が目標電流に追従するよう電圧出力を変更して、各電磁弁の電流を制御している。
変速機制御ユニット100は、例えば、運転者がシフトレンジをDレンジ等にしてアクセルペダルを踏み込んだときは運転者に発進,加速の意志があると判断し、また、運転者がブレーキペダルを踏み込込んだときは運転者に減速,停止の意志があると判断し、運転者の意図を実現するように、エンジントルク指令値TTeを設定するとともに、第1クラッチ8,第2クラッチ9が所望の伝達トルクTcla,Tclbとなるよう、第1クラッチ8,第2クラッチ9の目標油圧を設定し、各目標油圧を実現するよう、電磁弁105aへの印加電圧V_cla,電磁弁105bへの印加電圧V_clbを調整する。
また、出力軸回転数Noから算出する車速Vspとアクセルペダル踏み込み量Apsから目標とする変速段を設定し、設定した変速段への変速動作を実行するよう、エンジントルク指令値TTeを設定するとともに、第1クラッチ8,第2クラッチ9が所望の伝達トルクTcla,Tclbとなるよう、第1クラッチ8,第2クラッチ9の目標油圧を設定し、各目標油圧を実現するよう、電磁弁105aへの印加電圧V_cla,電磁弁105bへの印加電圧V_clbを調整し、また所望の同期噛合い機構を解放/噛合いさせるよう、電磁弁105c,105d,105e,105f,105g,105hへの印加電圧V1_slv1,V2_slv1,V1_slv2,V2_slv2,V1_slv3,V2_slv3を調整する。
次に、図3〜図8を用いて、本実施形態による車両用自動変速機のクラッチ待機制御の具体的な制御内容について説明する。
図3は、本発明の一実施形態によるクラッチ待機制御を含む、変速制御の全体の制御内容の概略を示すフローチャートである。
制御フローは、ステップ301(シフト待機制御)と、ステップ302(クラッチ待機制御)と、ステップ303(目標ギア位置判定)と、ステップ304(変速制御)と、から構成される。
図3の内容は、変速機制御ユニット100のコンピュータ100cにプログラミングされ、あらかじめ定められた周期で繰り返し実行される。すなわち、以下のステップ301〜304の処理は、変速機制御ユニット100によってあらかじめ定められた周期で繰り返し実行される。
ステップ301(シフト待機制御)では、出力軸回転数Noから算出する車速Vspとアクセルペダル踏み込み量Aps等の運転状態に基づいて次の変速段を予測し、予測結果に基づき、予測結果の変速段の達成のために使用される所定の同期噛合い機構を噛合い状態とする。
例えば、2速で走行している場合、次の変速段が1速となるか、3速となるかを予測し、予め第1同期噛合い機構21を第1ドリブンギア11、または第3ドリブンギア13に噛合いさせるよう、電磁弁105c,105dへの印加電圧V1_slv1,V2_slv1を調整する。
ステップ302(クラッチ待機制御)の詳細は図4に示す。
ステップ303(目標ギア位置判定)では、レンジ位置信号RngPosがDレンジの場合(自動変速モードの場合)、出力軸回転数Noから算出する車速Vspとアクセルペダル踏み込み量Aps等から目標とする変速段を設定する。また、レンジ位置信号RngPosがMレンジの場合(手動変速モードの場合)、アップスイッチ信号UpSwと、ダウンスイッチ信号DnSwから目標とする変速段を設定する。
ステップ304(変速制御)の詳細は図5に示す。
図4を用いて、図3のステップ302(クラッチ待機制御)の詳細について説明する。
ステップ401において、手動変速モードか否かの判定を行い、手動変速モードでない場合はステップ404(クラッチ解放処理)へ進み、現在の変速段を達成するために用いられているクラッチとは逆側のクラッチを解放状態に維持する。例えば、2速で走行している場合は、第2クラッチ9を解放状態に維持する。3速で走行している場合は、第1クラッチ8を解放状態に維持する。手動変速モードの場合はステップ402へ進む。
ステップ402では、ステップ405(クラッチ待機処理1)を実行するか否かの第1の判定を行う。すなわち、ステップ301(シフト待機制御)によって、現在の変速段に対して、アップシフト側に相当するシフト待機制御が完了しており、かつ出力軸回転数Noに現在の変速段に対してダウンシフト側に相当する変速段のギア比GR_Lを乗じた値が、待機制御のアップシフト側開始閾値Nstb_Hよりも大きくなっている場合はステップ405(クラッチ待機処理1)へ進む。ステップ402の条件が不成立の場合はステップ403へ進む。
ステップ403では、ステップ405(クラッチ待機処理1)を実行するか否かの第2の判定を行う。すなわち、ステップ301(シフト待機制御)によって、現在の変速段に対して、ダウンシフト側に相当するシフト待機制御が完了しており、かつ出力軸回転数Noに現在の変速段に対してアップシフト側に相当する変速段のギア比GR_Hを乗じた値が、待機制御のダウンシフト側開始閾値Nstb_Lよりも小さくなっている場合はステップ405(クラッチ待機処理1)へ進む。ステップ403の状態が不成立の場合はステップ(クラッチ解放処理)へ進み、現在の変速段を達成するために用いられているクラッチとは逆側のクラッチを解放状態とする、もしくは解放状態を維持する。
ここで、アップシフト側開始閾値Nstb_Hは、エンジン7の過回転を防止するための上限限界回転数以上に設定することが望ましい。すなわち、シフトがアップシフト側に待機しており、ダウンシフト相当回転数がエンジンのオーバーレブ回転数を上回るような場合は、ダウンシフトを実行することはないので、次に実行されると予測されるアップシフトのレスポンスを向上させるため、ステップ405(クラッチ待機処理1)を実行する。また、ダウンシフト側開始閾値Nstb_Lは、エンジン7のストールを防止するための所定の下限限界回転数以下とすることが望ましい。すなわち、シフトがダウンシフト側に待機しており、アップシフト相当回転数がエンジンのアンダーレブ回転数を下回るような場合は、アップシフトを実行することはないので、次に実行されると予測されるダウンシフトのレスポンスを向上させるため、ステップ405(クラッチ待機処理1)を実行する。
またここで、アップシフト側開始閾値Nstb_H,ダウンシフト側開始閾値Nstb_Lは回転数の振動等の影響を低減するため、ヒステリシス付きで判定することが望ましい。
またなお、車両の加速度によって、回転の変化速度が変化するため、アップシフト側開始閾値Nstb_H,ダウンシフト側開始閾値Nstb_Lは加速度によって補正することが望ましい。車両加速度が正側に大きいときは、アップシフト側開始閾値Nstb_Hを車両加速度が小さいときと比較して、小さい値となるように補正し、一方、車両加速度が負側に大きいとき(減速度が大きいとき)は、ダウンシフト側開始閾値Nstb_Lを車両加速度が負側に小さいとき(減速度が小さいとき)と比較して、大きい値となるように補正することが望ましい。
ステップ405(クラッチ待機処理1)では、現在の変速段を達成するために用いられているクラッチとは逆側のクラッチを締結可能な状態(トルク伝達を開始する直前の状態)とするよう、電磁弁へ印加する電圧を調整し、クラッチに油圧を加える、所謂油圧充填制御を行う。油圧充填制御においては、充填制御開始直後は所定の高さの油圧(充填圧)を所定の充填時間だけ印加し、充填時間経過後はクラッチがトルク伝達を開始する直前の圧(待機圧)に維持する処理を実行するが、ステップ405(クラッチ待機処理1)で実行する油圧充填制御では、後述する図5に示すステップ506(クラッチ待機処理2)における、充填制御パラメータ(充填圧,充填時間,待機圧)とは異なる設定値として構成しても良い。ステップ405(クラッチ待機処理1)においては応答性よりも過充填によるクラッチのショック発生を防止するように充填制御パラメータ(充填圧、充填時間の組み合わせ)を設定することが望ましく、例えば充填圧の高さで調整する場合はステップ506(クラッチ待機処理2)の充填圧よりも低く設定し、充填時間で調整する場合はステップ506(クラッチ待機処理2)の充填時間よりも短く設定することが望ましい。さらに、充填圧を低く設定しつつ、充填時間を長めに設定しても過充填によるクラッチのショック発生を防止するように設定すればよい。
また、ステップ405(クラッチ待機処理1)における充填制御パラメータ(充填圧、充填時間の組み合わせ)は加速度によって補正する構成としても良い。例えば、車両加速度が正側に大きいときは、充填圧を車両加速度が小さいときと比較して大きい値となるように補正するか、充填時間を車両加速度が小さいときと比較して長い値となるように補正することが望ましい。
図5を用いて、図3のステップ304(変速制御)の詳細について説明する。
ステップ501において、変速開始か否かの判定を行い、変速を開始していないときは処理を終了し、変速を開始しているときはステップ502へ進む。
ステップ502では、シフト操作が完了しているか否かの判定を行う。すなわち、図3のステップ301(シフト待機制御)によって噛合い状態とした同期噛合い機構が目標変速段と合致しているか否かの判定を行う。合致していない場合はステップ505(シフト締結処理)へ進み、目標変速段の達成のために使用される所定の同期噛合い機構を噛合い状態とする。合致している場合はステップ503へ進む。
ステップ503では、クラッチ待機が完了しているか否かの判定を行う。すなわち、目標変速段の達成のために使用されるクラッチへ油圧が供給され、トルク伝達を開始する直前の圧(待機圧)に維持されているか否かの判定を行う。図3のステップ302(クラッチ待機制御)によって待機制御が実行され、クラッチ待機が完了している場合はステップ504へ進む。クラッチ待機制御が実行されていない場合はステップ506(クラッチ待機処理2)へ進み、目標変速段の達成のために使用されるクラッチへ油圧を供給し、トルク伝達を開始する直前の状態とする。
ステップ504では、所謂トルクフェーズが完了しているか否かの判定を行う。すなわち、現在の変速段の達成のために使用されるクラッチが解放され、目標変速段の達成のために使用されるクラッチが締結されているか否かの判定を行う。例えば、2速から3速へのアップシフトである場合、第1クラッチ8が解放され、第2クラッチ9が締結されて、エンジン7のトルクを第2クラッチ9によって伝達している状態となっている場合はトルクフェーズが完了していると判定し、ステップ508(イナーシャフェーズ処理)へ進む。トルクフェーズが完了していない場合はステップ507(トルクフェーズ処理)にて、現在の変速段の達成のために使用されるクラッチを徐々に解放し、目標変速段の達成のために使用されるクラッチを徐々に締結する。
ステップ508(イナーシャフェーズ処理)では、エンジン7のトルクと、目標変速段の達成のために使用されるクラッチのトルクを制御し、エンジン7の回転数を目標変速段相当の回転数に同期せしめる。
次に、図6を用いて、図3から図5に示すようにして構成したときの、アップシフトの第1の制御例について説明する。
図6は、図3のステップ302(クラッチ待機制御)が実行されなかった場合の手動変速モードの2速から3速へのアップシフトのタイムチャートである。
図6において、図6(A)はアップスイッチ、図6(B)は第1同期噛合い機構21の位置であるスリーブ1位置、図6(C)は第3同期噛合い機構23の位置であるスリーブ3位置、図6(D)は第1クラッチ8の油圧、図6(E)は第2クラッチ9の油圧、図6(F)は、エンジン回転数Neを示している。Ne_pは変速前の変速段に相当する回転数、Ne_nは変速後の変速段に相当する回転数を示している。
時刻t1以前は、定常走行状態であり、図6(D)に示すように、エンジン7が発生しているトルクを、第1クラッチ8で伝達している状態である。図3のステップ301(シフト待機制御)によって、次の変速段が予測され、時刻t0において、予測結果が3速となり、図6(B)のスリーブ1位置が1速側から3速側へと移動する。
時刻t1にて、運転者によってアップスイッチ図6(A)が操作され、図3のステップ303(目標ギア位置判定)にて目標変速段が2速から3速へと切り替わる。ここで、図6(B)のスリーブ1位置が3速側となっているため、ステップ505のシフト締結処理は実行されず、図5のステップ503,504の処理によって、クラッチ待機処理2が実行され、3速側のクラッチ、すなわち、第2クラッチの油圧((図6(E))が増加し、第2クラッチをトルク伝達を開始する直前の状態とする。
時刻t2にて、図5のステップ503にてクラッチ待機が完了、すなわち、トルク伝達を開始する直前の状態となったと判定されると、図5のステップ507(トルクフェーズ処理)にて、2速側のクラッチ、すなわち、第1クラッチの油圧(図6(D))を徐々に低下させ、3速側のクラッチ、すなわち、第2クラッチの油圧((図6(E))を徐々に増加させ、第1クラッチから第2クラッチへのトルクの架け替えを行う。エンジン7が発生しているトルクを、第2クラッチで伝達している状態となる、時刻t3でクラッチトルクの架け替えが終了する。
時刻t3にて、図5のステップ504にてトルクフェーズが完了したと判定され、図5のステップ508(イナーシャフェーズ処理)を開始し、図6(F)のエンジン回転数が変速後のエンジン回転数Ne_nに収束してゆく。図6(F)エンジン回転数が変速後のエンジン回転数Ne_nに収束した時刻t4で変速が終了する。
次に、図7を用いて、図3から図5に示すようにして構成したときの、アップシフトの第2の制御例について説明する。
図7は、図3のステップ302(クラッチ待機制御)が実行された場合の手動変速モードの2速から3速へのアップシフトのタイムチャートである。
また、図7(A),(B),(C),(D),(E),(F)は、図6の(A),(B),(C),(D),(E),(F)と同様である。
時刻t1以前は、定常走行状態であり、図7(D)に示すように、エンジン7が発生しているトルクを、第1クラッチ8で伝達している状態である。図3のステップ301(シフト待機制御)によって、次の変速段が予測され、時刻t0において、予測結果が3速となり、図7(B)のスリーブ1位置が1速側から3速側へと移動する。
また、時刻t0′にて、図4のステップ402,ステップ405によってクラッチ待機処理1が実行され、3速側のクラッチ、すなわち、第2クラッチの油圧((図7(E))が増加し、第2クラッチをトルク伝達を開始する直前の状態とする。
時刻t1にて、運転者によってアップスイッチ図7(A)が操作され、図3のステップ303(目標ギア位置判定)にて目標変速段が2速から3速へと切り替わる。ここで、図7(B)のスリーブ1位置が3速側となっており、かつ、図7(E)の第2クラッチがトルク伝達を開始する直前の状態となっているため、図5のステップ505(シフト締結処理),ステップ506(クラッチ待機処理2)は実行されず、即時、図5のステップ507(トルクフェーズ処理)を実行する。ステップ507(トルクフェーズ処理)にて、2速側のクラッチ、すなわち、第1クラッチの油圧(図7(D))を徐々に低下させ、3速側のクラッチ、すなわち、第2クラッチの油圧((図7(E))を徐々に増加させ、第1クラッチから第2クラッチへのトルクの架け替えを行う。エンジン7が発生しているトルクを、第2クラッチで伝達している状態となる、時刻t3でクラッチトルクの架け替えが終了する。
時刻t3にて、図5のステップ504にてトルクフェーズが完了したと判定され、図5のステップ508(イナーシャフェーズ処理)を開始し、図7(F)のエンジン回転数が変速後のエンジン回転数Ne_nに収束してゆく。図7(F)エンジン回転数が変速後のエンジン回転数Ne_nに収束した時刻t4で変速が終了する。
図3のステップ302(クラッチ待機制御)が実行されることによって、図7においては、図6の場合よりも、時刻t1にて運転者がアップスイッチを操作してから、時刻t3にてエンジン回転数が低下し始めるまでの時間を短縮でき、ひいては、時刻t4にてエンジン回転数が変速後のエンジン回転数Ne_nに収束するまでの時間を短縮することができ、変速レスポンスを向上させることができる。
次に、図8を用いて、図3から図5に示すようにして構成したときの、ダウンシフトの第1の制御例について説明する。
図8は、図3のステップ302(クラッチ待機制御)が実行された場合の手動変速モードの3速から2速へのダウンシフトのタイムチャートである。
図8において、図8(A)はダウンスイッチを示している。図8(B),(C),(D),(E),(F)は、図6、及び図7の(B),(C),(D),(E),(F)と同様である。
時刻t1以前は、定常走行状態であり、図8(E)に示すように、エンジン7が発生しているトルクを、第2クラッチ9で伝達している状態である。図3のステップ301(シフト待機制御)によって、次の変速段が予測され、時刻t0において、予測結果が2速となり、図6(C)のスリーブ3位置が4速側から2速側へと移動する。
また、時刻t0′にて、図4のステップ403,ステップ405によってクラッチ待機処理が実行され、2速側のクラッチ、すなわち、第1クラッチの油圧((図8(D))が増加し、第1クラッチをトルク伝達を開始する直前の状態とする。
時刻t1にて、運転者によってダウンスイッチ図8(A)が操作され、図3のステップ303(目標ギア位置判定)にて目標変速段が3速から2速へと切り替わる。ここで、図8(C)のスリーブ3位置が2速側となっており、かつ、図8(D)の第1クラッチがトルク伝達を開始する直前の状態となっているため、図5のステップ505(シフト締結処理)、ステップ506(クラッチ待機処理2)は実行されず、即時、図5のステップ507(トルクフェーズ処理)を実行する。ステップ507(トルクフェーズ処理)にて、3速側のクラッチ、すなわち、第2クラッチの油圧(図8(E))を徐々に低下させ、2速側のクラッチ、すなわち、第1クラッチの油圧((図8(D))を徐々に増加させ、第2クラッチから第1クラッチへのトルクの架け替えを行う。エンジン7が発生しているトルクを、第1クラッチで伝達している状態となる、時刻t3でクラッチトルクの架け替えが終了する。
時刻t3にて、図5のステップ504にてトルクフェーズが完了したと判定され、図5のステップ508(イナーシャフェーズ処理)を開始し、図8(F)のエンジン回転数が変速後のエンジン回転数Ne_nに収束してゆく。図8(F)エンジン回転数が変速後のエンジン回転数Ne_nに収束した時刻t4で変速が終了する。
このように構成することで、時刻t1にて運転者がダウンスイッチを操作してから、時刻t4にてエンジン回転数が変速後のエンジン回転数Ne_nに収束するまでの時間を短縮することができ、変速レスポンスを向上させることができる。
次に、図9を用いて、本発明に係わる車両用自動変速機および制御装置の第2の構成例について説明する。
図2は、本発明に係る車両用自動変速機および制御装置の一実施の形態を示すシステム構成例のスケルトン図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。本構成例が、図1に図示の構成例と異なる点は、図1に図示の構成例ではエンジン7のトルクを伝達する、第1クラッチ8,第2クラッチ9を湿式多板クラッチで構成しているのに対し、本構成例では乾式単板クラッチで構成している点である。
自動変速機51には、摩擦伝達機構である第1クラッチ98,第2クラッチ99が設けられており、前記第1クラッチ98を係合,解放することで、エンジン7のトルクを変速機第1入力軸41に伝達,遮断することが可能である。また、前記第2クラッチ99を係合,解放することで、エンジン7のトルクを変速機第2入力軸42に伝達,遮断することが可能である。
変速機制御ユニット100によって、第1クラッチアクチュエータ71内に設けられた電動機である第1クラッチモータ(図示しない)の電流を制御することで、前記第1クラッチ98内に設けられたプレッシャプレート(図示しない)を制御し、前記第1クラッチ98の伝達トルクの制御を行っている。
また、変速機制御ユニット100によって、第2クラッチアクチュエータ72内に設けられた電動機である第2クラッチモータ(図示しない)の電流を制御することで、前記第2クラッチ99内に設けられたプレッシャプレート(図示しない)を制御し、前記第2クラッチ99の伝達トルクの制御を行っている。
なお、クラッチアクチュエータ71,72には、それぞれのクラッチのストローク位置を計測する位置センサ71a(図示しない),72a(図示しない)が設けられている。
変速機制御ユニット100によって、シフトアクチュエータ73内に設けられた電動機である第1シフトモータ(図示しない)の電流を制御することで、シフトフォーク(図示しない)を介して前記第1同期噛合い機構21の位置もしくは荷重を制御し、第1ドリブンギア11、または第3ドリブンギア13と係合させることで、変速機第2入力軸42の回転トルクを、第1同期噛合い機構21を介して出力軸43へと伝達することができる。
また、変速機制御ユニット100によって、シフトアクチュエータ74内に設けられた電動機である第2シフトモータ(図示しない)の電流を制御することで、シフトフォーク(図示しない)を介して前記第2同期噛合い機構22の位置もしくは荷重を制御し、第5ドリブンギア15と係合させることで、変速機第2入力軸42の回転トルクを、第2同期噛合い機構22を介して出力軸43へと伝達することができる。
また、変速機制御ユニット100によって、シフトアクチュエータ75内に設けられた電動機である第3シフトモータ(図示しない)の電流を制御することで、シフトフォーク(図示しない)を介して前記第3同期噛合い機構23の位置もしくは荷重を制御し、第2ドリブンギア12、または前記第4ドリブンギア14と係合させることで、変速機第1入力軸41の回転トルクを、第3同期噛合い機構23を介して出力軸43へと伝達することができる。
なお、第1クラッチ98,第2クラッチ99を動作させるために、本実施例においてはモータを用いた電動作動機構として構成しているが、電磁流量制御弁を用いた油圧機構によってクラッチを動作させるように構成しても良く、第1クラッチ98,第2クラッチ99を制御するための他の機構を用いても構成可能である。
次に、図10を用いて、図9のシステム構成において、図3から図5に示す制御と同様の制御を適用した場合の、アップシフトの第1の制御例について説明する。
図10は、図3のステップ302(クラッチ待機制御)が実行されなかった場合の手動変速モードの2速から3速へのアップシフトのタイムチャートである。
図1のシステム構成においては、図3のステップ302(クラッチ待機制御)においては、現在の変速段を達成するために用いられているクラッチとは逆側のクラッチを締結可能な状態とするよう、電磁弁へ印加する電圧を調整し、クラッチに油圧を加える、所謂油圧充填制御を行うように構成しているが、図9のシステム構成においては、図3のステップ302(クラッチ待機制御)、すなわち図4のステップ405(クラッチ待機処理1)においては、現在の変速段を達成するために用いられているクラッチとは逆側のクラッチを締結開始直前の状態とするよう、クラッチモータの電流を制御してクラッチストロークを制御する。図5のステップ506(クラッチ待機処理2)においても、クラッチを締結開始直前の状態とするよう、クラッチモータの電流を制御してクラッチストロークを制御する。
図10において、図10(A),(B),(C),(F)は、図6(A),(B),(C),(F)と同様である。図10(D)は第1クラッチ98のストローク位置、図10(E)は第2クラッチ99のストローク位置を示している。図10(D),図10(E)において、P0はクラッチの完全解放位置、P1はクラッチの締結開始位置(トルク伝達開始直前の位置)、P2はクラッチの完全締結位置を示している。
時刻t1以前は、定常走行状態であり、図10(D)に示すように、エンジン7が発生しているトルクを、第1クラッチ98で伝達している状態である。図3のステップ301(シフト待機制御)によって、次の変速段が予測され、時刻t0において、予測結果が3速となり、図10(B)のスリーブ1位置が1速側から3速側へと移動する。
時刻t1にて、運転者によってアップスイッチ図10(A)が操作され、図3のステップ303(目標ギア位置判定)にて目標変速段が2速から3速へと切り替わる。ここで、図10(B)のスリーブ1位置が3速側となっているため、ステップ505のシフト締結処理は実行されず、図5のステップ503,504の処理によって、クラッチ待機処理2実行され、3速側のクラッチ、すなわち、第2クラッチ位置((図10(E))がP0(クラッチ完全解放位置)から、P1(クラッチ締結開始位置)へと移動し、第2クラッチをトルク伝達を開始する直前の状態とする。
時刻t2にて、図5のステップ503にてクラッチ待機が完了、すなわち、トルク伝達を開始する直前の状態となったと判定されると、図5のステップ507(トルクフェーズ処理)にて、2速側のクラッチ、すなわち、第1クラッチの位置(図10(D))を徐々に解放側位置へ移動させ、3速側のクラッチ、すなわち、第2クラッチの位置((図10(E))を徐々に締結側に移動させ、第1クラッチから第2クラッチへのトルクの架け替えを行う。エンジン7が発生しているトルクを、第2クラッチで伝達している状態となる、時刻t3でクラッチトルクの架け替えが終了する。
時刻t3にて、図5のステップ504にてトルクフェーズが完了したと判定され、図5のステップ508(イナーシャフェーズ処理)を開始し、図10(F)のエンジン回転数が変速後のエンジン回転数Ne_nに収束してゆく。図10(F)エンジン回転数が変速後のエンジン回転数Ne_nに収束した時刻t4で変速が終了する。
次に、図11を用いて、図9のシステム構成において、図3から図5に示す制御と同様の制御を適用した場合の、アップシフトの第2の制御例について説明する。
図11は、図3のステップ302(クラッチ待機制御)が実行された場合の手動変速モードの2速から3速へのアップシフトのタイムチャートである。
図11において、図11(A),(B),(C),(D),(E),(F)は、図10(A),(B),(C),(D),(E),(F)と同様である。
時刻t1以前は、定常走行状態であり、図11(D)に示すように、エンジン7が発生しているトルクを、第1クラッチ98で伝達している状態である。図3のステップ301(シフト待機制御)によって、次の変速段が予測され、時刻t0において、予測結果が3速となり、図10(B)のスリーブ1位置が1速側から3速側へと移動する。
また、時刻t0′にて、図4のステップ402,ステップ405によってクラッチ待機処理1が実行され、3速側のクラッチ、すなわち、第2クラッチ位置((図11(E))がP0(クラッチ完全解放位置)から、P1(クラッチ締結開始位置)へと移動し、第2クラッチをトルク伝達を開始する直前の状態とする。
時刻t1にて、運転者によってアップスイッチ図11(A)が操作され、図3のステップ303(目標ギア位置判定)にて目標変速段が2速から3速へと切り替わる。ここで、図11(B)のスリーブ1位置が3速側となっており、かつ、図11(E)の第2クラッチがトルク伝達を開始する直前の状態となっているため、図5のステップ505(シフト締結処理),ステップ506(クラッチ待機処理2)は実行されず、即時、図5のステップ507(トルクフェーズ処理)を実行する。ステップ507(トルクフェーズ処理)にて、2速側のクラッチ、すなわち、第1クラッチの位置(図11(D))を徐々に解放側に移動させ、3速側のクラッチ、すなわち、第2クラッチの位置((図11(E))を徐々に締結側に移動させ、第1クラッチから第2クラッチへのトルクの架け替えを行う。エンジン7が発生しているトルクを、第2クラッチで伝達している状態となる、時刻t3でクラッチトルクの架け替えが終了する。
時刻t3にて、図5のステップ504にてトルクフェーズが完了したと判定され、図5のステップ508(イナーシャフェーズ処理)を開始し、図11(F)のエンジン回転数が変速後のエンジン回転数Ne_nに収束してゆく。図11(F)エンジン回転数が変速後のエンジン回転数Ne_nに収束した時刻t4で変速が終了する。
図3のステップ302(クラッチ待機制御)が実行されることによって、図11においては、図10の場合よりも、時刻t1にて運転者がアップスイッチを操作してから、時刻t3にてエンジン回転数が低下し始めるまでの時間を短縮でき、ひいては、時刻t4にてエンジン回転数が変速後のエンジン回転数Ne_nに収束するまでの時間を短縮することができ、変速レスポンスを向上させることができる。
本発明に係る車両用自動変速機の制御方法の一実施の形態を示すシステム構成図である。 本発明の一実施形態による車両用自動変速機の制御方法の一実施の形態を示すシステム構成にて用いられる変速機制御ユニット100と、エンジン制御ユニット101の入出力信号関係を示すブロック線図である。 本発明の一実施形態による自動変速機の制御方法の制御内容の概略を示すフローチャートである。 図3に図示のクラッチ待機制御の処理内容を示すフローチャートである。 図3に図示の変速制御の処理内容を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態による車両用自動変速機の制御方法の第1の変速制御例を示すタイムチャートである。 本発明の一実施の形態による車両用自動変速機の制御方法の第2の変速制御例を示すタイムチャートである。 本発明の一実施の形態による車両用自動変速機の制御方法の第3の変速制御例を示すタイムチャートである。 本発明に係る車両用自動変速機の制御方法の他の実施形態を示すシステム構成図である。 図9に図示のシステム構成に適用した場合の、車両用自動変速機の制御方法の第1の変速制御例を示すタイムチャートである。 図9に図示のシステム構成に適用した場合の、車両用自動変速機の制御方法の第2の変速制御例を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 第1ドライブギア
2 第2ドライブギア
3 第3ドライブギア
4 第4ドライブギア
5 第5ドライブギア
7 エンジン
8 第1クラッチ
9 第2クラッチ
11 第1ドリブンギア
12 第2ドリブンギア
13 第3ドリブンギア
14 第4ドリブンギア
15 第5ドリブンギア
21 第1同期噛合い機構
22 第2同期噛合い機構
23 第3同期噛合い機構
31 第1入力軸回転センサ
32 第2入力軸回転センサ
33 出力軸回転センサ
41 変速機第1入力軸
42 変速機第2入力軸
43 出力軸
50 自動変速機
61 第1シフトアクチュエータ
62 第2シフトアクチュエータ
63 第3シフトアクチュエータ
100 変速機制御ユニット
101 エンジン制御ユニット
103 通信手段
105 油圧機構
106 レバー装置
201 アクセル開度センサ
202 ブレーキスイッチ

Claims (6)

  1. 摩擦面を押付ける押付け部材の押付け荷重を調整することで駆動力源の動力を伝達,遮断する複数の摩擦伝達機構と、前記複数の摩擦伝達機構にそれぞれ連結される複数の変速機入力軸と、前記複数の変速機入力軸と、変速機出力軸との間を複数の同期噛合い機構の選択操作によって選択的に連結する複数の歯車列とを備え、一方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを歯車列を介して連結し、かつ、一方の摩擦伝達機構を係合するとともに他方の摩擦伝達機構を解放することにより所望の変速段を達成し、所定の変速段を達成している場合に、次の変速段を予測し、前記予測結果に基づき、所定の同期噛合い機構を操作して、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを所定の歯車列を介して連結状態にして待機せしめるシフト待機制御を行う車両用自動変速機の変速制御方法であって、
    変速マップに基づいて変速を開始する自動変速モードと、運転者の操作に基づいて変速を開始する手動変速モードを備え、
    前記手動変速モードにおいて、前記予測結果に基づき同期噛合い機構の連結動作を行った後であって、かつ、運転者の操作によって変速を開始する前に、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構の前記押付け部材の押付け荷重を増加させることによって、トルク伝達を開始する直前の状態とする摩擦伝達機構待機制御を行い、
    前記摩擦伝達機構の押付け部材を制御する油圧電磁弁を備え、前記摩擦伝達機構に供給する油圧を予め定めた値まで高め、予め定めた時間だけ高めた値を保持する待機処理を行うことによって、前記摩擦伝達機構待機制御を行う車両用自動変速機の変速制御方法において、
    前記摩擦伝達機構待機制御における待機処理と、運転者の操作によって変速を開始した後に前記摩擦伝達機構をトルク伝達を開始する直前の状態とする待機処理とで、待機処理における前記予め定めた油圧の高さと前記予め定めた時間のいずれかを異ならせることを特徴とする車両用自動変速機の変速制御方法。

  2. 摩擦面を押付ける押付け部材の押付け荷重を調整することで駆動力源の動力を伝達,遮断する複数の摩擦伝達機構と、前記複数の摩擦伝達機構にそれぞれ連結される複数の変速機入力軸と、前記複数の変速機入力軸と、変速機出力軸との間を複数の同期噛合い機構の選択操作によって選択的に連結する複数の歯車列とを備え、一方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを歯車列を介して連結し、かつ、一方の摩擦伝達機構を係合するとともに他方の摩擦伝達機構を解放することにより所望の変速段を達成し、所定の変速段を達成している場合に、次の変速段を予測し、前記予測結果に基づき、所定の同期噛合い機構を操作して、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを所定の歯車列を介して連結状態にして待機せしめるシフト待機制御を行う車両用自動変速機の変速制御方法であって、
    変速マップに基づいて変速を開始する自動変速モードと、運転者の操作に基づいて変速を開始する手動変速モードを備え、
    前記手動変速モードにおいて、前記予測結果に基づき同期噛合い機構の連結動作を行った後であって、かつ、運転者の操作によって変速を開始する前に、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構の前記押付け部材の押付け荷重を増加させることによって、トルク伝達を開始する直前の状態とする摩擦伝達機構待機制御を行い、
    前記摩擦伝達機構の押付け部材を制御する油圧電磁弁を備え、前記摩擦伝達機構に供給する油圧を予め定めた値まで高め、予め定めた時間だけ高めた値を保持する待機処理を行うことによって、前記摩擦伝達機構待機制御を行う車両用自動変速機の変速制御方法において、
    前記摩擦伝達機構待機制御における待機処理では、運転者の操作によって変速を開始した後に前記摩擦伝達機構をトルク伝達を開始する直前の状態とする待機処理と比較して、前記摩擦伝達機構に供給する予め定めた油圧値を小さくすることを特徴とする車両用自動変速機の変速制御方法。

  3. 摩擦面を押付ける押付け部材の押付け荷重を調整することで駆動力源の動力を伝達,遮断する複数の摩擦伝達機構と、前記複数の摩擦伝達機構にそれぞれ連結される複数の変速機入力軸と、前記複数の変速機入力軸と、変速機出力軸との間を複数の同期噛合い機構の選択操作によって選択的に連結する複数の歯車列とを備え、一方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを歯車列を介して連結し、かつ、一方の摩擦伝達機構を係合するとともに他方の摩擦伝達機構を解放することにより所望の変速段を達成し、所定の変速段を達成している場合に、次の変速段を予測し、前記予測結果に基づき、所定の同期噛合い機構を操作して、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを所定の歯車列を介して連結状態にして待機せしめるシフト待機制御を行う車両用自動変速機の変速制御方法であって、
    変速マップに基づいて変速を開始する自動変速モードと、運転者の操作に基づいて変速を開始する手動変速モードを備え、
    前記手動変速モードにおいて、前記予測結果に基づき同期噛合い機構の連結動作を行った後であって、かつ、運転者の操作によって変速を開始する前に、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構の前記押付け部材の押付け荷重を増加させることによって、トルク伝達を開始する直前の状態とする摩擦伝達機構待機制御を行う車両用自動変速機の変速制御方法において、
    前記シフト待機制御によって、現在の変速段の一段上の変速段を達成するための同期噛合い機構が連結され、変速機出力軸の回転数に対して、現在の変速段の一段下側の変速段の変速比を乗じた値が、前記駆動力源の高回転限界回転数よりも大きくなっているか否かによって、前記摩擦伝達機構待機制御を実行するか否かを決定することを特徴とする車両用自動変速機の変速制御方法。
  4. 摩擦面を押付ける押付け部材の押付け荷重を調整することで駆動力源の動力を伝達,遮断する複数の摩擦伝達機構と、前記複数の摩擦伝達機構にそれぞれ連結される複数の変速機入力軸と、前記複数の変速機入力軸と、変速機出力軸との間を複数の同期噛合い機構の選択操作によって選択的に連結する複数の歯車列とを備え、一方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを歯車列を介して連結し、かつ、一方の摩擦伝達機構を係合するとともに他方の摩擦伝達機構を解放することにより所望の変速段を達成し、所定の変速段を達成している場合に、次の変速段を予測し、前記予測結果に基づき、所定の同期噛合い機構を操作して、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを所定の歯車列を介して連結状態にして待機せしめるシフト待機制御を行う車両用自動変速機の変速制御方法であって、
    変速マップに基づいて変速を開始する自動変速モードと、運転者の操作に基づいて変速を開始する手動変速モードを備え、
    前記手動変速モードにおいて、前記予測結果に基づき同期噛合い機構の連結動作を行った後であって、かつ、運転者の操作によって変速を開始する前に、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構の前記押付け部材の押付け荷重を増加させることによって、トルク伝達を開始する直前の状態とする摩擦伝達機構待機制御を行う車両用自動変速機の変速制御方法において、
    前記シフト待機制御によって、現在の変速段の一段下の変速段を達成するための同期噛合い機構が連結され、変速機出力軸の回転数に対して、現在の変速段の一段上側の変速段の変速比を乗じた値が、前記駆動力源の低回転限界回転数よりも小さくなっているか否かによって、前記摩擦伝達機構待機制御を実行するか否かを決定することを特徴とする車両用自動変速機の変速制御方法。

  5. 摩擦面を押付ける押付け部材の位置を調整することで駆動力源の動力を伝達,遮断する複数の摩擦伝達機構と、前記複数の摩擦伝達機構にそれぞれ連結される複数の変速機入力軸と、前記複数の変速機入力軸と、変速機出力軸との間を複数の同期噛合い機構の選択操作によって選択的に連結する複数の歯車列とを備え、一方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを歯車列を介して連結し、かつ、一方の摩擦伝達機構を係合するとともに他方の摩擦伝達機構を解放することにより所望の変速段を達成し、所定の変速段を達成している場合に、次の変速段を予測し、前記予測結果に基づき、所定の同期噛合い機構を操作して、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを所定の歯車列を介して連結状態にして待機せしめるシフト待機制御を行う車両用自動変速機の変速制御方法であって、
    変速マップに基づいて変速を開始する自動変速モードと、運転者の操作に基づいて変速を開始する手動変速モードを備え、
    前記手動変速モードにおいて、前記予測結果に基づき同期噛合い機構の連結動作を行った後であって、かつ、運転者の操作によって変速を開始する前に、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構の前記押付け部材を待機させる位置を締結側へ移動させることによって、トルク伝達を開始する直前の状態とする摩擦伝達機構待機制御を行う車両用自動変速機の変速制御方法において、
    前記シフト待機制御によって、現在の変速段の一段上の変速段を達成するための同期噛合い機構が連結され、変速機出力軸の回転数に対して、現在の変速段の一段下側の変速段の変速比を乗じた値が、前記駆動力源の高回転限界回転数よりも大きくなっているか否かによって、前記摩擦伝達機構待機制御を実行するか否かを決定することを特徴とする車両用自動変速機の変速制御方法。

  6. 摩擦面を押付ける押付け部材の位置を調整することで駆動力源の動力を伝達,遮断する複数の摩擦伝達機構と、前記複数の摩擦伝達機構にそれぞれ連結される複数の変速機入力軸と、前記複数の変速機入力軸と、変速機出力軸との間を複数の同期噛合い機構の選択操作によって選択的に連結する複数の歯車列とを備え、一方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを歯車列を介して連結し、かつ、一方の摩擦伝達機構を係合するとともに他方の摩擦伝達機構を解放することにより所望の変速段を達成し、所定の変速段を達成している場合に、次の変速段を予測し、前記予測結果に基づき、所定の同期噛合い機構を操作して、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構が連結された変速機入力軸と変速機出力軸とを所定の歯車列を介して連結状態にして待機せしめるシフト待機制御を行う車両用自動変速機の変速制御方法であって、
    変速マップに基づいて変速を開始する自動変速モードと、運転者の操作に基づいて変速を開始する手動変速モードを備え、
    前記手動変速モードにおいて、前記予測結果に基づき同期噛合い機構の連結動作を行った後であって、かつ、運転者の操作によって変速を開始する前に、現在の変速段の達成のために使用されていない方の摩擦伝達機構の前記押付け部材を待機させる位置を締結側へ移動させることによって、トルク伝達を開始する直前の状態とする摩擦伝達機構待機制御を行う車両用自動変速機の変速制御方法において、
    前記シフト待機制御によって、現在の変速段の一段下の変速段を達成するための同期噛合い機構が連結され、変速機出力軸の回転数に対して、現在の変速段の一段上側の変速段の変速比を乗じた値が、前記駆動力源の低回転限界回転数よりも小さくなっているか否かによって、前記摩擦伝達機構待機制御を実行するか否かを決定することを特徴とする車両用自動変速機の変速制御方法。
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