JP2010201962A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の加速応答性を確保することができると共に、ドライバーのアクセル操作に対するドライバビリティを向上できるハイブリッド車両の制御装置を提供すること。
【解決手段】エンジンEngとモータ(モータ/ジェネレータ)MGを断接する第1クラッチCL1と、モータMGと駆動輪LT,RTとを断接する第2クラッチCL2とを駆動系に有したハイブリッド車両の制御装置において、第2クラッチCL2がスリップ締結した際に第1クラッチCL1を介したモータMGのトルクを用いてエンジンEngを始動させる発進制御手段(図4)は、停車状態を検出したときに第1クラッチCL1を締結する。
【選択図】図4
【解決手段】エンジンEngとモータ(モータ/ジェネレータ)MGを断接する第1クラッチCL1と、モータMGと駆動輪LT,RTとを断接する第2クラッチCL2とを駆動系に有したハイブリッド車両の制御装置において、第2クラッチCL2がスリップ締結した際に第1クラッチCL1を介したモータMGのトルクを用いてエンジンEngを始動させる発進制御手段(図4)は、停車状態を検出したときに第1クラッチCL1を締結する。
【選択図】図4
Description
本発明は、エンジンとモータを断接する第1クラッチと、モータと駆動輪を断接する第2クラッチとを有する駆動系を備え、第2クラッチをスリップ締結させてエンジン始動を行うハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
従来、モータのみを動力源(エンジン停止)とする走行モードでの発進時や走行中に、アクセル踏み込み操作により加速要求がなされると、要求出力の増加によりエンジンを始動させ、エンジンとモータを動力源とする走行モードに遷移するハイブリッド車両の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このハイブリッド車両の制御装置では、エンジン始動要求が入力したら、まず、モータと駆動輪の間に介装した第2クラッチにスリップが生じるように第2クラッチのトルク伝達容量を制御する。その後、エンジンとモータの間に介装した第1クラッチを締結し、モータトルクを増大してエンジンのクランキングを行う。
ところで、油圧で駆動する第1クラッチは、締結指示が入力してから油圧が締結相当に上昇するまでの応答時間が長いため、従来のハイブリッド車両の制御装置にあっては、第2クラッチのスリップ締結を検知してからクランキングを開始するまでに、第1クラッチのトルク伝達容量がクランキングに最低限必要なトルク伝達容量になるまでの遅れを要する。その結果、加速要求に対しクラッチが応答してエンジン始動するまでに時間がかかり、車両の加速応答性が低下してしまうという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、車両の加速応答性を確保することができると共に、ドライバーのアクセル操作に対するドライバビリティを向上できるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明では、エンジンとモータを断接する第1クラッチと、前記モータと駆動輪とを断接する第2クラッチとを駆動系に有したハイブリッド車両の制御装置において、第2クラッチがスリップ締結した際に第1クラッチを介したモータのトルクを用いてエンジンを始動させる発進制御手段は、停車状態を検出したときに第1クラッチを締結する。
よって、本発明のハイブリッド車両の制御装置にあっては、発進制御手段により、第1クラッチは、停車したときに締結される。これにより、発進時のドライバーのアクセル操作に伴ってエンジン始動要求が出力されたときには、すでに第1クラッチが締結しているので、第1クラッチのトルク伝達容量がクランキングに最低限必要なトルク伝達容量になるまでの時間が必要ない。そして、加速要求と同時に第2クラッチのスリップ締結制御とエンジンのクランキングとを並行に実行することができ、エンジン始動までの時間を短縮することができる。この結果、車両の加速応答性を確保することができると共に、ドライバーのアクセル操作に対するドライバビリティを向上できる。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1のハイブリッド車両の制御装置が適用されたパラレルハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。以下、図1に基づいて、駆動系及び制御系の構成を説明する。
図1は、実施例1のハイブリッド車両の制御装置が適用されたパラレルハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)を示す全体システム図である。以下、図1に基づいて、駆動系及び制御系の構成を説明する。
実施例1のパラレルハイブリッド車両の駆動系は、図1に示すように、エンジンEngと、第1クラッチCL1と、モータ/ジェネレータMGと、第2クラッチCL2と、自動変速機5と、ファイナルギヤFGと、左駆動輪LTと、右駆動輪RTと、を備えている。
実施例1のハイブリッド駆動系は、電気自動車走行モード(以下、「EVモード」という。)と、ハイブリッド車走行モード(以下、「HEVモード」という。)と、準電気自動車走行モード(以下、「準EVモード」という。)と、駆動トルクコントロール発進モード(以下、「WSCモード」という。)と、エンジン始動走行モード等の走行モードを有する。
前記「EVモード」は、第1クラッチCL1を開放状態とし、モータ/ジェネレータMGの動力のみで走行するモードであり、モータのみにより駆動する第1の走行モードとなる。前記「HEVモード」は、第1クラッチCL1を締結状態とし、モータアシスト走行モード・走行発電モード・エンジン走行モードの何れかにより走行するモードであり、モータ及びエンジンにより駆動する第2の走行モードとなる。前記「準EVモード」は、第1クラッチCL1が締結状態であるがエンジンEngをOFFとし、モータ/ジェネレータMGの動力のみで走行するモードである。前記「WSCモード」は、「HEVモード」からのP,N→Dセレクト発進時、または、「EVモード」や「HEVモード」からのDレンジ発進時等において、モータ/ジェネレータMGを回転数制御させることで第2クラッチCL2のスリップ締結状態を維持し、第2クラッチCL2を経過するクラッチ伝達トルクが、車両状態やドライバー操作に応じて決まる要求駆動トルクとなるようにクラッチトルク容量をコントロールしながら発進するモードである。なお、「WSC」とは「Wet Start clutch」の略である。前記「エンジン始動走行モード」は、「EVモード」時の要求トルク増加等において、モータ/ジェネレータMGを回転数制御させることで第2クラッチCL2のスリップ締結状態を維持しながら第1クラッチCL1を締結してエンジン始動し、その後、第2クラッチCL2を経過するクラッチ伝達トルクが要求駆動トルクとなるようにクラッチトルク容量をコントロールするモードである。なお、この「エンジン始動モード」は、「EVモード」から「HEVモード」への過渡状態である。
前記エンジンEngは、希薄燃焼可能であり、スロットルアクチュエータによる吸入空気量とインジェクタによる燃料噴射量と、点火プラグによる点火時期の制御により、エンジントルクが指令値と一致するように制御される。
前記第1クラッチCL1は、エンジンEngとモータ/ジェネレータMGとの間の位置に介装される。この第1クラッチCL1としては、例えば、ダイアフラムスプリングによる付勢力にて常時締結(ノーマルクローズ)の乾式クラッチが用いられ、エンジンEng〜モータ/ジェネレータMG間の締結/半締結/開放を行なう。この第1クラッチCL1が完全締結状態ならモータトルク+エンジントルクが第2クラッチCL2へと伝達され、開放状態ならモータトルクのみが、第2クラッチCL2へと伝達される。なお、半締結/開放の制御は、油圧アクチュエータに対するストローク制御にて行われる。
前記モータ/ジェネレータMGは、交流同期モータ構造であり、発進時や走行時に駆動トルク制御や回転数制御を行うと共に、制動時や減速時に回生ブレーキ制御による車両運動エネルギーの高電圧バッテリー9への回収を行なうものである。
前記第2クラッチCL2は、ノーマルオープンの湿式多板クラッチや湿式多板ブレーキであり、クラッチ油圧(押付力)に応じて伝達トルク(クラッチトルク容量)が発生する。この第2クラッチCL2は、自動変速機5およびファイナルギヤFGを介し、エンジンEngおよびモータ/ジェネレータMG(第1クラッチCL1が締結されている場合)から出力されたトルクを左右駆動輪LT,RTへと伝達する。この第2クラッチCL2が、本発明における駆動源と駆動輪との間のトルク伝達を摩擦締結により断接するクラッチに相当する。
なお、第2クラッチCL2としては、図1に示すように、独立のクラッチをモータ/ジェネレータMGと自動変速機5の間の位置に設定する以外に、自動変速機5の各変速段にて締結される摩擦締結要素として用いられるクラッチやブレーキを流用しても良い。また、自動変速機5と左右駆動輪LT,RTの間の位置に設定しても良い。
なお、第2クラッチCL2としては、図1に示すように、独立のクラッチをモータ/ジェネレータMGと自動変速機5の間の位置に設定する以外に、自動変速機5の各変速段にて締結される摩擦締結要素として用いられるクラッチやブレーキを流用しても良い。また、自動変速機5と左右駆動輪LT,RTの間の位置に設定しても良い。
前記自動変速機5は、有段階の変速段を得る機であり、複数の遊星歯車から構成される。変速機内部のクラッチならびにブレーキをそれぞれ締結/開放し、トルク伝達経路を変えることにより変速する。
実施例1のパラレルハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、第2クラッチ入力回転数センサ6(=モータ回転数センサ)と、第2クラッチ出力回転数センサ7と、高電圧インバータ8と、高電圧バッテリー9と、アクセルポジションセンサ10と、エンジン回転数センサ11と、油温センサ12と、ストローク位置センサ13と、統合コントローラ14と、変速機コントローラ15と、クラッチコントローラ16と、エンジンコントローラ17と、モータコントローラ18と、バッテリーコントローラ19と、ブレーキセンサ20と、を備えている。
前記高電圧インバータ8は、直流/交流の変換を行い、モータ/ジェネレータMGの駆動電流を生成する。高電圧バッテリー9は、モータ/ジェネレータMGからの回生エネルギーを、高電圧インバータ8を介して蓄積する。
前記統合コントローラ14は、バッテリー状態、アクセル開度、および車速(変速機出力回転数に同期した値)から目標駆動トルクを演算する。そして、その結果に基づき各アクチュエータ(モータ/ジェネレータMG、エンジンEng、第1クラッチCL1、第2クラッチCL2、自動変速機5)に対する指令値を演算し、各コントローラ15,16,17,18,19へと送信する。
前記変速機コントローラ15は、統合コントローラ14からの変速指令を達成するように変速制御を行なう。
前記クラッチコントローラ16は、第2クラッチ入力回転数センサ6と第2クラッチ出力回転数センサ7と油温センサ12からのセンサ情報を入力すると共に、統合コントローラ14からの第1クラッチ油圧指令値と第2クラッチ油圧指令値に対して、各クラッチ油圧(電流)指令値を実現するように、第1クラッチCL1にストローク量指令値を出力し、第2クラッチCL2にクラッチ油圧指令値を出力してソレノイドバルブの電流を制御する。これにより、クラッチコントローラ16により第1クラッチCL1のクラッチストローク量が設定されると共に、第2クラッチCL2の押付力が設定される。なお、第1クラッチCL1のクラッチストローク量はストローク位置センサ13により検出される。
前記エンジンコントローラ17は、エンジン回転数センサ11からのセンサ情報を入力すると共に、統合コントローラ14からのエンジントルク指令値を達成するようにエンジントルク制御を行なう。
前記モータコントローラ18は、統合コントローラ14からのモータトルク指令値やモータ回転数指令値を達成するようにモータ/ジェネレータMGの制御を行なう。
前記バッテリーコントローラ19は、高電圧バッテリー9のバッテリー充電量SOCを管理し、その情報を統合コントローラ14へと送信する。
図2は、実施例1の統合コントローラにて実行される車両制御処理の流れを示すフローチャートである。以下、統合コントローラの処理内容を、図2に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図2に示す車両制御処理は、定時割り込みにより繰り返し実行される。
ステップS1では、各コントローラ15,16,17,18,19からのデータを受信し、バッテリー充電量SOC、第2クラッチ入力回転数ωcl2i、第2クラッチ出力回転数ωcl2O、エンジン回転数ωe、車速VSPを読み込み、ステップS2へ進む。
ステップS2では、アクセルポジションセンサ10、ストローク位置センサ13、ブレーキセンサ20からの信号に基づいて、アクセル開度APO、第1クラッチストローク量
xscl1、ブレーキスイッチ信号BSWを読み込み、ステップS3へ進む。
xscl1、ブレーキスイッチ信号BSWを読み込み、ステップS3へ進む。
ステップS3では、第1クラッチCL1と第2クラッチCL2のそれぞれが締結しているか否かを判定して第1クラッチスリップフラグfslipcl1及び第2クラッチスリップフラグfslipcl2を演算し、ステップS4へ進む。
ここで、第1クラッチスリップフラグfslipcl1は、第1クラッチCL1のスリップ回転数(エンジン回転数ωeと第2クラッチ入力回転数ωcl2iの差分の絶対値)から以下のように演算する。なお、ωslip_cl1_thは第1クラッチ締結判定閾値である。
ここで、第1クラッチスリップフラグfslipcl1は、第1クラッチCL1のスリップ回転数(エンジン回転数ωeと第2クラッチ入力回転数ωcl2iの差分の絶対値)から以下のように演算する。なお、ωslip_cl1_thは第1クラッチ締結判定閾値である。
また、第2クラッチスリップフラグfslipcl2は、第2クラッチCL2のスリップ回転数(第2クラッチ入力回転数ωcl2iと第2クラッチ出力回転数ωcl2Oの差分の絶対値)から以下のように演算する。なお、ωslip_cl2_thは第2クラッチ締結判定閾値である。
ステップS4では、例えば図9に示す駆動トルク目標値演算マップと、ステップS1で読み込んだ車速VSP及びステップS2で読み込んだアクセル開度APOとに基づいて、車輪(車両)の駆動トルク目標値Td *を検索により求め、ステップS5へ進む。
ステップS5では、目標走行モードModedrive *と、近々エンジン始動モードに遷移するか否かを表すエンジン始動準備フラグfpreengとを、図3に示す目標走行モード演算処理(走行モード判断手段)により求め、ステップS6へ進む。なお、この目標走行モード演算処理の詳細については後述する。
ステップS6では、第1クラッチCL1の目標制御モード(以下、第1クラッチ目標制御モードという)Modecl1 *を、図4に示す第1クラッチ目標制御モード演算処理(発進制御手段)により求め、ステップS7へ進む。なお、この第1クラッチ目標制御モード演算処理の詳細については後述する。
ステップS7では、第2クラッチCL2の目標制御モード(以下、第2クラッチ目標制御モードという)Modecl2 *を、図5に示す第2クラッチ目標制御モード演算処理により求め、ステップS8へ進む。なお、この第2クラッチ目標制御モード演算処理の詳細については後述する。
ステップS8では、例えば図10に示す変速指令演算マップと、ステップS1で読み込んだ車速VSP及びステップS2で読み込んだアクセル開度APOとに基づいて、変速段指令値SHIFT*を検索により求め、ステップS9へ進む。
ステップS9では、ステップS5で求めた目標走行モードModedrive *、ステップS4で求めた目標駆動トルクTd *、ステップS1で読み込んだエンジン回転数ωeに基づき、エンジントルク指令値Te *を演算してステップS10へ進む。ここで、エンジントルク指令値Te *は以下のように演算する。なお、エンジントルク指令値Te *の演算方法は複数考えられるが、実施例1では可能な限りモータトルクを活用し、目標駆動トルクTd *に対して不足した分をエンジントルクで補足する設定とする。
ステップS10では、モータトルク指令値Tm *を、図6に示すモータトルク指令値演算処理により求め、ステップS11へ進む。なお、このモータトルク指令値演算処理の詳細については後述する。
ステップS11では、ステップS6で求めた第1クラッチ目標制御モードModecl1 *ごとに、第1クラッチトルク容量指令値Tcl1 *を演算し、ステップS12へ進む。ここで、第1クラッチトルク容量指令値は、以下のように演算する。
ステップS12では、第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 *を、図7に示す第2クラッチトルク容量指令値演算処理により求め、ステップS13へ進む。なお、この第2クラッチトルク容量指令値演算処理の詳細については後述する。
ステップS13では、ステップS11で求めた第1クラッチトルク容量指令値Tcl1 *に基づいて、第1クラッチCL1にかかる油圧を制御するソレノイドバルブへの電流指令値(以下、第1クラッチ電流指令値という)Icl1 *を、図8に示す第1クラッチ電流指令値演算処理により求め、ステップS14へ進む。なお、この第1クラッチ電流指令値演算処理の詳細については後述する。
ステップS14では、ステップS12で求めた第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 *に基づいて、第2クラッチCL2にかかる油圧を制御するソレノイドバルブへの電流指令値(以下、第2クラッチ電流指令値という)Icl2 *を演算し、ステップS15へ進む。
この第2クラッチ電流指令値Icl2 *を演算するには、まず、上記第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 *と、図11(a)に示す第2クラッチトルク容量⇔クラッチ油圧マップとから第2クラッチ油圧を探索により求める。次に、求めた第2クラッチ油圧と、図11(b)に示すクラッチ油圧⇔電流指令値変換マップとから第2クラッチ電流指令値Icl2 *を探索により求める。これにより、油圧や電流に対してクラッチトルク容量が非線形な特性を有している場合でも、制御対象を線形としてみなすことができるため、後述する線形制御理論を適用することができる。
この第2クラッチ電流指令値Icl2 *を演算するには、まず、上記第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 *と、図11(a)に示す第2クラッチトルク容量⇔クラッチ油圧マップとから第2クラッチ油圧を探索により求める。次に、求めた第2クラッチ油圧と、図11(b)に示すクラッチ油圧⇔電流指令値変換マップとから第2クラッチ電流指令値Icl2 *を探索により求める。これにより、油圧や電流に対してクラッチトルク容量が非線形な特性を有している場合でも、制御対象を線形としてみなすことができるため、後述する線形制御理論を適用することができる。
ステップS15では、各指令値を各コントローラへ出力し、エンドへ進む。つまり、変速段指令値SHIFI*を変速機コントローラ15へ出力し、エンジントルク指令値Te *をエンジンコントローラ17へ出力し、モータトルク指令値Tm *をモータコントローラ18へ出力し、第1クラッチ電流指令値Icl1 *及び第2クラッチ電流指令値Icl2 *をクラッチコントローラ16へ出力する。
図3は、図2に示す車両制御処理における目標走行モード演算処理の流れを示すフローチャートである。以下、図3に示す各ステップを説明する。
ステップS501では、EVモードを維持できるか否か、すなわちEVモードで走行可能か否かを判断し、YES(EV走行可)の場合はステップS502へ進み、NO(EV走行不可)の場合はステップS505へ進む。ここで、EV走行可否の判断は、アクセル開度APOが所定値APO_th_h以下、且つ、バッテリー充電量SOCが所定値SOC_th_l以上であるか否かにより行う。
ステップS502では、ステップS501でのEV走行可との判断に続き、近々エンジン始動モードに遷移するか否かを判断し、YES(遷移する)の場合はステップS503へ進み、NO(遷移しない)の場合はステップS504へ進む。ここで、遷移判断は、アクセル開度APOが所定値APO_th_lより大きく、且つ、バッテリー充電量SOCが所定値SOC_th_hより小さいか否かにより行う。すなわち、図12に示す走行モード選択マップにおける着色領域が、近々エンジン始動モードに遷移すると判断される領域である。なお「近々エンジン始動する」とは、所定時間以内にエンジン始動指令が出力されてHEVモードに遷移する状態である。また、このステップS502が、EVモードからHEV走行モードへのモード遷移を予測するモード遷移予測手段となる。
ステップS503では、ステップS502での近々エンジン始動モードに遷移するとの判断に続き、エンジン始動準備フラグfpreengに1(近々エンジン始動あり)をセットしてステップS506へ進む。
ステップS504では、ステップS502でのエンジン始動モードに遷移しないとの判断に続き、エンジン始動準備フラグfpreengに0(近々エンジン始動なし)をセットしてステップS506へ進む。
ステップS505では、ステップS501でのEV走行不可との判断に続き、エンジン始動制御が不要であるか否かを判断し、YES(制御不要)の場合はステップS508へ進み、NO(制御要)の場合はステップS507へ進む。ここで、エンジン始動制御が不要であるか否かの判断は、第1クラッチCL1が締結(第1クラッチスリップフラグfslipcl1=0)し、且つ、エンジン回転数ωeがアイドル可能回転数ωeidle以上であるか否かにより行う。すなわち、fslipcl1=0且つωe≧ωeidleの条件が成り立てば、エンジンEngは既に始動しており、エンジン始動制御が不要と判断される。
ステップS506では、ステップS503又はステップS504でのエンジン始動準備フラグfpreengのセットに続き、目標走行モードModedrive *に0(EVモード)をセットし、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS6へ進む。
ステップS507では、ステップS505でのエンジン始動制御要との判断に続き、目標走行モードModedrive *に1(エンジン始動モード)をセットし、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS6へ進む。
ステップS508では、ステップS505でのエンジン始動制御不要との判断に続き、目標走行モードModedrive *に2(HEVモード)をセットし、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS6へ進む。
図4は、図2に示す車両制御処理における第1クラッチ目標制御モード演算処理の流れを示すフローチャートである。以下、図4に示す各ステップを説明する。
ステップS601では、目標走行モードModedrive *がEVモード(目標走行モードModedrive *=0)であるか否かを判断し、YES(EVモード)の場合はS602へ進み、NO(EVモード以外)の場合はS604へ進む。
ステップS602では、ステップS601でのModedrive *=0との判断に続き、第1クラッチCL1を締結すべきか否かを判断し、YES(締結する)の場合はステップS607へ進み、NO(締結しない)の場合はステップS603へ進む。ここで、第1クラッチCL1締結の可否は、車速VSPが所定値VSP_th以下であるか否かにより行う。車速VSPが所定値VSP_th以下(停車中)であれば締結すべきと判断する。
ステップS603では、ステップS602での第1クラッチ非締結との判断に続き、第1クラッチCL1を開放すべきか否かを判断し、YES(開放する)の場合はステップS606へ進み、NO(開放しない)の場合はステップS607へ進む。ここで、第1クラッチCL1開放の可否は、第2クラッチCL2が非締結(第2クラッチスリップフラグfslipcl2=1)、且つ、近々エンジン始動なし(エンジン始動準備フラグfpreeng=0)であるか否かにより行う。
ステップS604では、ステップ601でのModedrive *≠0との判断に続き、目標走行モードModedrive *がHEVモード(目標走行モードModedrive *=2)であるか否かを判断し、YES(HEVモード)の場合はステップ607へ進み、NO(HEVモード以外)の場合はステップS605へ進む。
ステップS605では、ステップS604でのModedrive *≠2との判断に続き、第1クラッチCL1を締結すべきか否か判断し、YES(締結)の場合はステップS607へ進み、NO(非締結)の場合はステップS608へ進む。ここで、第1クラッチ締結の可否判断は、第1クラッチCL1のスリップ回転数(エンジン回転数ωeと第2クラッチ入力回転数ωcl2iの差分の絶対値)が所定値ωslip_cl1_th2以下であるか否かにより行う。なお、所定値ωslip_cl1_th2は、ステップS3にて使用した第1クラッチ締結判定閾値ωslip_cl1_thよりも大きい値である。
ステップS606では、ステップS603での第1クラッチ開放との判断に続き、第1クラッチ目標制御モードModecl1 *に0(開放モード)をセットし、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS7へ進む。
ステップS607では、ステップS602での第1クラッチ締結との判断、又はステップS603での第1クラッチ非開放との判断、又はステップS604での目標走行モードがHEVモードとの判断、又はステップS605での第1クラッチ締結との判断に続き、第1クラッチ目標制御モードModecl1 *に2(締結モード)をセットし、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS7へ進む。
ステップS608では、ステップS605での第1クラッチ非締結との判断に続き、第1クラッチ目標制御モードModecl1 *に1(スリップモード)をセットし、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS7へ進む。
図5は、図2に示す車両制御処理における第2クラッチ目標制御モード演算処理の流れを示すフローチャートである。以下、図5に示す各ステップを説明する。
ステップS701では、目標走行モードModedrive *がEVモード(目標走行モードModedrive *=0)であるか否かを判断し、YES(EVモード)の場合はS702へ進み、NO(EVモード以外)の場合はS703へ進む。
ステップS702では、ステップS701でのModedrive *=0との判断に続き、第2クラッチCL2を締結すべきか否かを判断し、YES(締結する)の場合はステップS706へ進み、NO(締結しない)の場合はステップS707へ進む。ここで、第2クラッチ締結の可否判断は、車速VSPが所定値VSP_th以下(停車中)又は目標駆動トルクTd *が0以下であるか否かにより行う。車速VSPが所定値VSP_th以下(停車中)又は目標駆動トルクTd *が0以下であれば締結すると判断する。
ステップS703では、ステップS701でのModedrive *≠0との判断に続き、目標走行モードModedrive *がHEVモード(目標走行モードModedrive *=2)であるか否かを判断し、YES(HEVモード)の場合はステップ704へ進み、NO(HEVモード以外)の場合はステップS707へ進む。
ステップS704では、ステップS703でのModedrive *=2との判断に続き、第2クラッチCL2を開放すべきか否か判断し、YES(開放)の場合はステップS708へ進み、NO(非開放)の場合はステップS705へ進む。ここで、第2クラッチ開放の可否判断は、目標駆動トルクTd *が0以下であるか否かにより行う。すなわち、目標駆動トルクTd *が0以下であれば、第2クラッチ開放と判断する。
ステップS705では、第2クラッチCL2を締結すべきか否かを判断し、YES(締結)の場合はステップS706へ進み、NO(非締結)の場合はステップS707へ進む。ここで、第2クラッチ締結の可否判断は、車速VSPがロックアップ可能車速VSP_th_lu以上、且つ第2クラッチCL2のスリップ回転数(第2クラッチ入力回転数ωcl2iと第2クラッチ出力回転数ωcl2oの差分の絶対値)が所定値ωslip_cl2_th2以下であるか否かにより行う。なお、所定値ωslip_cl2_th2は、ステップS3にて使用した第2クラッチ締結判定閾値ωslip_cl2_thよりも大きい値である。
ステップS706は、ステップS702での第2クラッチ締結との判断、又はステップS705での第2クラッチ締結との判断に続き、第2クラッチ目標制御モードModecl2 *に2(締結モード)をセットし、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS8へ進む。
ステップS707では、ステップS702での第2クラッチ非締結との判断、又はステップS703での目標走行モードがHEVモード以外との判断、又はステップS705での第2クラッチ非締結との判断に続き、第2クラッチ目標制御モードModecl2 *に1(スリップモード)をセットし、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS8へ進む。
ステップS708では、ステップS704での第2クラッチ開放との判断に続き、第2クラッチ目標制御モードModecl2 *に0(開放モード)をセットし、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS8へ進む。
図6は、図2に示す車両制御処理におけるモータトルク指令値演算処理の流れを示すフローチャートである。以下、図6に示す各ステップを説明する。
ステップS1001では、第2クラッチ目標制御モードModecl2 *が締結モード(Modecl2 *=2)であるか否かを判断し、YES(締結モード)の場合はステップS1002へ進み、NO(締結モード以外)の場合はステップS1003へ進む。
ステップS1002では、ステップS1001でのModecl2 *=2との判断に続き、モータ/ジェネレータMGにより第2クラッチCL2のスリップ回転数を制御すべきか否か判断し、YES(制御必要)の場合はステップS1003へ進み、NO(制御不要)の場合はステップS1006へ進む。ここで、モータ/ジェネレータMGによるスリップ回転数制御の要否判断は、第2クラッチスリップフラグfslipcl2が非締結である(fslipcl2=1)か否かにより行う。fslipcl2=1であればモータでスリップ回転数を制御すべきと判断する。
ステップS1003では、ステップS1002でのスリップ回転数制御必要との判断に続き、目標走行モードModedrive *、第2クラッチ出力回転数ωcl2o、アクセル開度APOに基づいて、モータ回転数目標値ωcl2i *を下記の手順により演算し、ステップS1005へ進む。
i)第2クラッチスリップ回転数目標値ωcl2_slip *を演算する。
i)第2クラッチスリップ回転数目標値ωcl2_slip *を演算する。
ここで、fcl2_slp_cl1OP(ωo,Apo)は、第2クラッチ出力回転数計測値ωoと、アクセル開度APOを入力値とした関数である。実際には、例えば図13(a)に示すマップによって設定する。これにより、所望のロックアップ回転数(スリップ回転数が0になる出力回転数)をアクセル開度APOに応じて設定することができる。
ここで、fcl2_Δωslp(Teng_start)はエンジン始動時のためのスリップ回転数増加量を演算する関数であり、エンジン始動配分モータトルクTeng_start(最大出力可能モータトルクTm_maxと第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_base *の差分)を入力値とした関数である。実際には、例えば図13(b)に示すマップを用いる。これにより、エンジン始動配分モータトルクTeng_startが低下した場合には、第2クラッチスリップ回転数目標値ωcl2_slp *を高め(増加量を多く)に設定することができる。そのため、第1クラッチからの外乱を完全に打ち消すことができず回転数が低下しても急な締結を防止でき、その結果、加速度変動を生じることなくエンジンを始動できる。
iii)算出した第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i *が、予め計測した回転数域ωe_res_l〜ωe_res_hの範囲に入る場合には、この第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i *を前記回転数域の最大値ωe_res_hに更新する。ここで、ωe_res_lは非エンジン共振回転数低側閾値(<エンジン共振回転数)であり、ωe_res_hは非エンジン共振回転数高側閾値(>エンジン共振回転数)である。これにより、エンジン回転数ωeがエンジン共振回転数(回転数域ωe_res_l〜ωe_res_h)と一致しないように、モータ回転数目標値ωcl2i *を設定することとなる。
ステップS1004では、ステップS1001でのModecl2 *=2との判断に続き、第2クラッチCL2の締結制御時のモータトルク指令値(締結制御用モータトルク指令値)Tm *を以下のように演算し、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS11へ進む。なお、目標走行モードModedrive *がエンジン始動モードの場合と、目標走行モードModedrive *がEVモードであって第1クラッチ目標制御モードModecl1 *がスリップモードの場合には、第2クラッチが締結モードになることはないので説明を省略する。
ステップS1005では、第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i *と第2クラッチ入力回転数ωcl2iとが一致するように、第2クラッチCL2のスリップ制御時のモータトルク指令値(スリップ制御用モータトルク指令値)Tm *を演算し、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS11へ進む。なお、演算(制御)方法は様々考えられるが、例えばPI制御を用いて下式に基づき演算する。実際の演算はタスティン近似等で離散化して得られた漸化式を用いて算出する。
ステップS1006では、第2クラッチCL2のスリップ制御遷移時のモータトルク指令値(スリップ遷移制御用モータトルク指令値)Tm *を、下式に基づき演算し、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS11へ進む。
図7は、図2に示す車両制御処理における第2クラッチトルク容量指令値演算処理の流れを示すフローチャートである。以下、図7に示す各ステップを説明する。
ステップS1201では、第2クラッチ目標制御モードModecl2 *が締結モード(Modecl2 *=2)であるか否かを判断し、YES(締結モード)の場合にはステップS1204へ進み、NO(締結モード以外)の場合にはステップS1202へ進む。
ステップS1202では、ステップS1201でのModecl2 *≠2との判断に続き、第2クラッチ目標制御モードModecl2 *がスリップモード(Modecl2 *=1)か否かを判断し、YES(スリップモード)の場合にはステップS1203へ進み、NO(スリップモード以外)の場合にはステップS1208へ進む。
ステップS1203では、ステップS1202でのModecl2 *=1との判断に続き、第2クラッチCL2がスリップしているか否か判断し、YES(スリップ中)の場合にはステップS1204へ進み、NO(非スリップ)の場合にはステップS1207へ進む。ここで、第2クラッチCL2のスリップ判断は、第2クラッチスリップフラグfslipcl2が非締結(fslipcl2=1)であるか否かにより行われる。fslipcl2=1であればスリップしていると判断する。
ステップS1204では、ステップS1203での第2クラッチスリップとの判断に続き、基本第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_base *を演算し、ステップS1206へ進む。ここで、基本第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_base *は以下のように演算する。
ステップS1205では、ステップS1201でのModecl2 *=2との判断に続き、第2クラッチCL2の締結制御時の第2クラッチトルク指令値(締結制御用第2クラッチトルク容量指令値)Tcl2 *を算出し、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS13へ進む。ここで、締結制御用第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 *は、下式に基づいて算出する。
ステップS1206では、第2クラッチCL2のスリップ制御時の第2クラッチトルク指令値(スリップ制御用第2クラッチトルク容量指令値)Tcl2 *を算出し、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS13へ進む。ここで、スリップ制御用第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 *は、下記の手順に基づいて算出する。以下、図14に示す第2クラッチ制御系ブロック図を用いて説明する。
なお、この第2クラッチ制御系は、フィードフォワード(F/F)補償とフィードバック(F/B)補償とからならなる2自由度制御手法で設計されている。F/B補償部については様々な設計方法が考えられるが、ここでは、その一例としてPI制御としている。
1)下式に示す位相補償フィルタGFF(s)に基づいて、基本第2クラッチトルク容量指令値Tcl2_base *に位相補償を施し、第2クラッチCL2のF/Fトルク容量指令値Tcl2_FF *を演算する。実際の演算はタスティン近似等で離散化して得られた漸化式を用いて算出することとする。
2)目標走行モードModedrive *に応じて第2クラッチトルク容量目標値Tcl2_tを以下のように演算する。
ここで、第2クラッチトルク容量目標値Tcl2_tは、スリップ制御中のモータトルクが理想状態で出力するトルクを表している。F/B補償部は、定常状態でTcl2_tとスリップ制御中のモータトルク指令値(実際のモータトルクとほぼ同値)が一致するように第2クラッチのトルク容量を補正する。
ここで、Tine_estはイナーシャトルク推定値であり、例えば、入力回転数変化量(微分値)に入力軸周りの慣性モーメント(第1クラッチが締結状態か非締結状態かで可変)を乗算して求める。
5)第2クラッチのF/Fトルク容量指令値Tcl2_FFと、F/Bトルク容量指令値Tcl2_FBとを加算し、最終的なスリップ制御用第2クラッチ容量指令値Tcl2 *を算出する。
ステップS1207では、ステップS1203でのfslipcl2≠1との判断に続き、第2クラッチCL2のスリップ遷移制御時の第2クラッチトルク容量指令値(スリップ遷移制御用第2クラッチトルク容量指令値)Tcl2 *を下式に基づいて算出する。
ステップS1208では、ステップS1202でのModecl2 *≠1との判断に続き、第2クラッチCL2の開放制御時の第2クラッチトルク容量指令値(開放制御用第2クラッチトルク容量指令値)Tcl2 *を下式に基づいて算出する。
図8は、図2に示す車両制御処理における第1クラッチ電流指令値演算処理の流れを示すフローチャートである。以下、図8に示す各ステップを説明する。
ステップS1301では、ステップS11で求めた第1クラッチトルク容量指令値Tcl1 *と、図15に示す第1クラッチストローク⇔トルク変換マップとから、第1クラッチストローク目標値xscl1 *を探索により求める。なお、図14のマップにおいて右軸は第1クラッチCL1が有するダイアフラムスプリングの反力である。第1クラッチトルク容量とダイアフラムスプリング反力とは相関関係を有している。
ステップS1302では、ステップS1301で求めた第1クラッチストローク目標値xscl1 *と、ストローク位置センサ13によるストローク計測値とから第1クラッチ油圧指令値Pcl1 *を演算し、ステップS1303へ進む。ここで、第1クラッチ油圧指令値Pcl1 *は、下記の手順に基づいて演算する。以下、図15に示す第1クラッチ制御系ブロック図を用いて説明する。なお、本実施例では上述した第2クラッチの制御系(図14参照)と同様、2自由度制御手法を採用している。
1)第1クラッチストローク目標値xscl1 *から、下式に示すような規範応答伝達特性と、後述する油圧補正後の制御対象伝達特性の逆系からなる位相補償フィルタGFF(s)とを用いて、F/F油圧指令値Pcl1_FFを演算する。
4)F/F油圧指令値Pcl1_FFとF/B油圧指令値Pcl1_FBを加算し、第1クラッチ油圧指令値Pcl1 *とする。
ステップS1303では、第1クラッチCL1における第1クラッチ機構部の反力(油圧)とストローク特性の傾き(ダイアフラムスプリングのバネ特性)との相関が設計者の所望する特性となるように、ステップS1302で求めた第1クラッチ油圧指令値Pcl1 *に補正を施し、ステップS1304へ進む。以下、補正の詳細な方法について説明する。
まず、ストローク計測値xscl1と、図15に示す第1クラッチストローク⇔トルク変換マップとから、第1クラッチ油圧推定値Pcl1_estを探索により求める。
次に、第1クラッチ油圧推定値Pcl1_estと、規範バネ特性を用いて演算した反力規範値Pcl1_refとから、下式に基づき油圧補正値Pcl1_hoseiを演算する。
まず、ストローク計測値xscl1と、図15に示す第1クラッチストローク⇔トルク変換マップとから、第1クラッチ油圧推定値Pcl1_estを探索により求める。
次に、第1クラッチ油圧推定値Pcl1_estと、規範バネ特性を用いて演算した反力規範値Pcl1_refとから、下式に基づき油圧補正値Pcl1_hoseiを演算する。
ステップS1304では、ステップS1303で求めた最終油圧指令値Pcl1_comに基づいて、第1クラッチCL1にかかる油圧を制御するソレノイドバルブへの電流指令値(以下、第1クラッチ電流指令値という)Icl1 *を演算し、エンドへ進んで、図2に示すフローチャートのステップS14へ進む。なお、この第1クラッチ電流指令値Icl1 *は、上記最終油圧指令値Pcl1_comと、図11(b)に示すクラッチ油圧⇔電流指令値変換マップとから探索により求める。
次に、作用を説明する。
まず、「第2クラッチスリップ→第1クラッチ操作時発進制御(比較例)とその課題」の説明を行い、続いて、実施例1のハイブリッド車両の制御装置における作用を「EVモード→HEVモード遷移時発進制御作用」、「EVモード時発進制御作用」に分けてを説明する。
まず、「第2クラッチスリップ→第1クラッチ操作時発進制御(比較例)とその課題」の説明を行い、続いて、実施例1のハイブリッド車両の制御装置における作用を「EVモード→HEVモード遷移時発進制御作用」、「EVモード時発進制御作用」に分けてを説明する。
[第2クラッチスリップ→第1クラッチ操作時発進制御(比較例)とその課題]
図19は、第2クラッチスリップ後に第1クラッチ操作する発進制御(比較例)におけるアクセル開度・モータ回転数・第2クラッチ出力回転数・エンジン回転数・第2クラッチトルク容量・第1クラッチトルク容量・エンジントルク・モータトルクの各特性を示すタイムチャートである。
図19は、第2クラッチスリップ後に第1クラッチ操作する発進制御(比較例)におけるアクセル開度・モータ回転数・第2クラッチ出力回転数・エンジン回転数・第2クラッチトルク容量・第1クラッチトルク容量・エンジントルク・モータトルクの各特性を示すタイムチャートである。
時刻tA以前において、車両の走行モードがEVモードのときに、車速相当である第2クラッチ出力回転数ωcl2oがゼロであり、停車状態になっている場合に、時刻tA時点でアクセル開度APOが所定値を超え、エンジン始動要求が出力されるとエンジン始動モードに遷移し、第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 *は、第2クラッチCL2がスリップ締結可能な程度に低下する。これにより、時刻tB時点で第2クラッチトルク容量実際値が低下し始める。
時刻tC時点で、第2クラッチ出力回転数ωcl2oと、第2クラッチ入力回転数相当であるモータ回転数ωcl2iとの差回転が所定値を超え、第2クラッチCL2がスリップ状態であることを検知すると、第1クラッチトルク容量指令値Tcl1 *は、エンジンEngのクランキングに最低限必要な程度に上昇する。
時刻tD時点で、第1クラッチトルク容量実際値がエンジンEngのクランキングに最低限必要な程度まで上昇する。これにより、エンジンEngのクランキングが開始されてエンジン回転数ωeが上昇し始める。
時刻tE時点で、エンジン回転数ωeの上昇に伴ってエンジントルク指令値Te *が上昇し、エンジントルク実際値が上昇し始める。
時刻tE時点で、エンジン回転数ωeの上昇に伴ってエンジントルク指令値Te *が上昇し、エンジントルク実際値が上昇し始める。
エンジントルク実際値の上昇に伴って、時刻tF時点で、第1クラッチトルク容量指令値Tcl1 *は、第1クラッチCL1の完全締結に必要な程度に上昇する。
時刻tG時点で、第1クラッチトルク容量実際値が、第1クラッチCL1の完全締結に必要な程度まで上昇すると、第1クラッチCL1が締結し、エンジン始動が完了してHEVモードに遷移する。そして、第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 *は、要求駆動力相当に上昇する。
時刻tH時点で、第2クラッチトルク容量実際値が要求駆動力相当まで上昇し、要求駆動力を達成する。
このように、この比較例では、時刻tC時点で第2クラッチCL2がスリップ状態であることを検知したら、第1クラッチトルク容量指令値Tcl1 *が、エンジンEngのクランキングに最低限必要な程度に上昇し、時刻tD時点で第1クラッチトルク容量実際値がエンジンEngのクランキングに最低限必要な程度まで上昇してクランキングが開始される。
これにより、第1クラッチトルク容量指令値Tcl1 *変化してから、第1クラッチトルク容量実際値が指令値と一致するまでに遅れ(時刻tC〜時刻tD)が生じてしまう。
この結果、ドライバーのアクセル操作に現れる加速要求に対して、クラッチが応答してエンジン始動するまでの時間(時刻tA〜時刻tH)が冗長になり、車両の加速応答性が低下してしまい、ドライバビリティが低下するという問題があった。
[EVモード→HEVモード遷移時発進制御作用]
図17は、実施例1のハイブリッド車両の制御装置によるEVモード→HEVモード遷移時における発進制御を説明するアクセル開度・モータ回転数・第2クラッチ出力回転数・エンジン回転数・第2クラッチトルク容量・第1クラッチトルク容量・エンジントルク・モータトルクの各特性を示すタイムチャートである。
図17は、実施例1のハイブリッド車両の制御装置によるEVモード→HEVモード遷移時における発進制御を説明するアクセル開度・モータ回転数・第2クラッチ出力回転数・エンジン回転数・第2クラッチトルク容量・第1クラッチトルク容量・エンジントルク・モータトルクの各特性を示すタイムチャートである。
時刻t1以前において、車両の走行モードがEVモードのときに、車速相当である第2クラッチ出力回転数ωcl2oがゼロであり、停車状態になっている場合では、図4に示すフローチャートにおいてステップS601→ステップS602→ステップS607へと進み、第1クラッチ目標制御モードModecl1 *に2がセットされて締結モードとなる。これにより、第1クラッチトルク容量実際値が第1クラッチCL1の締結程度に上昇し、停車中に予め第1クラッチCL1が締結した状態になる。
時刻t1時点で、アクセル開度APOが所定値を超え、エンジン始動要求が出力されるとエンジン始動モードに遷移する。これにより、第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 *は、第2クラッチCL2がスリップ締結可能な程度に低下し、時刻t2時点で第2クラッチトルク容量実際値が低下し始める。
一方、停車中に予め第1クラッチCL1が締結しているので、エンジン始動要求と同時にクランキングが開始することになり、モータ回転数ωcl2iの上昇に伴ってエンジン回転数ωeが上昇し始める。
時刻t2時点で、第2クラッチ出力回転数ωcl2oと、第2クラッチ入力回転数相当であるモータ回転数ωcl2iとの差回転が所定値を超え、第2クラッチCL2がスリップ状態であることを検知する。
時刻t3時点で、エンジン回転数ωeの上昇に伴ってエンジントルク指令値Te *が上昇し、エンジントルク実際値が上昇し始める。
時刻t4時点で、エンジントルクが所定値まで上昇することでエンジン始動が完了してHEVモードに遷移する。そして、第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 *は、要求駆動力相当に上昇する。
時刻t5時点で、第2クラッチトルク容量実際値が要求駆動力相当まで上昇し、要求駆動力を達成する。
このように、車両の停車状態を検出したときに予め第1クラッチCL1を締結しておくことで、発進時のドライバーのアクセル操作に伴ってエンジン始動要求が出力され、エンジン始動モードに遷移すると同時に、エンジンEngのクランキングを開始できる。すなわち、第1クラッチトルク容量指令値が出力されてから、実際値がクランキングに最低限必要なトルク容量になるまでの遅れ時間が必要なくなる。
そして、加速要求と同時に第2クラッチCL2のスリップ締結制御とエンジンEngのクランキングとを並行に実行することができ、エンジン始動までの時間を短縮することができる。この結果、車両の加速応答性を確保することができると共に、ドライバーのアクセル操作に対するドライバビリティを向上できる。
また、実施例1のハイブリッド車両の制御装置では、図4に示すフローチャートのステップS603において、第2クラッチCL2が締結(第2クラッチスリップフラグfslipcl2≠1)又は近々エンジン始動あり(エンジン始動準備フラグfpreeng≠0)であり、第1クラッチ非開放と判断された場合には、ステップS602において非停車中と判断された場合であっても、ステップS607へ進んで第1クラッチ目標制御モードModecl1 *に2がセットされて締結モードとなる。これにより、第1クラッチトルク容量実際値が第1クラッチCL1の締結程度に上昇し、第1クラッチCL1が締結した状態になる。
すなわち、図3に示す目標走行モード演算処理によりEVモードと判断されると共に、ステップS502において所定時間以内にHEVモードに遷移する(近々エンジン始動あり)と判断されたときには、停車中でなくても第1クラッチCL1を締結する。
そのため、EVモードで発進した場合において、所定時間以内にHEVモードに遷移することが事前に分かっている場合には、第1クラッチCL1を予め締結状態にすることができるので、エンジン始動要求と同時にエンジンEngのクランキングを開始することができ、車両の加速応答性を確保すると共に、ドライバビリティの向上を図ることができる。
[EVモード時発進制御作用]
図18は、実施例1のハイブリッド車両の制御装置によるEVモード時における発進制御を説明するアクセル開度・モータ回転数・第2クラッチ出力回転数・エンジン回転数・第2クラッチトルク容量・第1クラッチトルク容量・エンジントルク・モータトルクの各特性を示すタイムチャートである。
図18は、実施例1のハイブリッド車両の制御装置によるEVモード時における発進制御を説明するアクセル開度・モータ回転数・第2クラッチ出力回転数・エンジン回転数・第2クラッチトルク容量・第1クラッチトルク容量・エンジントルク・モータトルクの各特性を示すタイムチャートである。
時刻t6以前において、車両の走行モードがEVモードのときに、車速相当である第2クラッチ出力回転数ωcl2oがゼロであり、停車状態になっている場合では、図4に示すフローチャートにおいてステップS601→ステップS602→ステップS607へと進み、第1クラッチ目標制御モードModecl1 *に2がセットされて締結モードとなる。これにより、第1クラッチトルク容量実際値が第1クラッチCL1の締結程度に上昇し、停車中に予め第1クラッチCL1が締結した状態になる。なお、このとき第2クラッチCL2も締結している。
時刻t6時点で、アクセル開度APOの上昇により、モータ回転数ωcl2iが上昇する。このとき第2クラッチCL2が締結しているので第2クラッチ出力回転数ωcl2oが上昇する。また、第1クラッチCL1が締結しているので、エンジンEngがモータ/ジェネレータMGの回転によって連れ回され、エンジン回転数ωeも上昇する。このとき、エンジン回転数ωeはモータ回転数ωcl2iと同値となる。
時刻t7時点で、第2クラッチトルク容量指令値Tcl2 *が、第2クラッチCL2がスリップ締結可能な程度に低下すると、その後、第2クラッチトルク容量実際値が低下し始める。
時刻t8時点で、第2クラッチ出力回転数ωcl2oと、第2クラッチ入力回転数相当であるモータ回転数ωcl2iとの差回転が所定値を超え、第2クラッチCL2がスリップ状態であることを検知する。
時刻t9時点で、エンジン回転数ωe(モータ回転数ωcl2iに一致している)がエンジン共振回転数(回転数域ωe_res_l〜ωe_res_h)の範囲に入ると、図6に示すフローチャートのステップS1003において、モータ回転数目標値となる第2クラッチ入力回転数目標値ωcl2i *を上記回転数域の最大値ωe_res_hに更新する。すなわち、エンジン回転数ωeがエンジン共振回転数近傍(回転数域ωe_res_l〜ωe_res_h)と一致しないように、モータ回転数目標値ωcl2i *を設定する。
これにより、エンジン回転数ωeがエンジン共振回転数を回避することができて、エンジンEngのピストン往復運動により生じるトルク変動の振動数と、クランク軸のネジの振動の振動数が一致して共振することを防止できる。
さらに、時刻t10時点で、エンジン始動モードに遷移しないと判断すると、図4に示すフローチャートにおいて、ステップS601→ステップS602→ステップS603→ステップS606へと進み、第1クラッチトルク容量指令値Tcl1 *は、第1クラッチCL1が完全開放する程度に低下する。
これにより、エンジンEngを連れまわしに必要なトルクが不要となり、モータトルクの低減を図ることができて、EVモード発進時のエネルギー消費量を抑制することができる。
さらに、このとき、第2クラッチCL2のスリップ締結が維持されており、第2クラッチCL2がスリップ締結しているときに第1クラッチCL1を開放することになる。そのため、第1クラッチCL1の開放に伴うトルク変動が駆動輪にまで伝達されることを防止でき、ショックの発生を防止できる。
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
実施例1のハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) エンジンEngとモータ(モータ/ジェネレータ)MGを断接する第1クラッチCL1と、前記モータMGと駆動輪LT,RTとを断接する第2クラッチCL2とを駆動系に有し、前記第2クラッチCL2がスリップ締結した際に前記第1クラッチCL1を介した前記モータMGのトルクを用いて前記エンジンEngを始動させる発進制御手段(図4)を備えたハイブリッド車両の制御装置において、前記発進制御手段(図4)は、車両の停車状態を検出したときに、前記第1クラッチCL1を締結する構成とした。このため、車両の加速応答性を確保することができると共に、ドライバーのアクセル操作に対するドライバビリティを向上できる。
(2) 前記モータMGのみにより駆動する第1の走行モード(EVモード)と、前記モータMG及び前記エンジンEngにより駆動する第2の走行モード(HEVモード)とを判断する走行モード判断手段(図3)と、前記第1の走行モード(EVモード)から前記第2の走行モード(HEVモード)へのモード遷移を予測するモード遷移予測手段(ステップS502)と、を有し、前記発進制御手段(図4)は、前記走行モード判断手段(図3)により前記第1の走行モード(EVモード)と判断されると共に、前記モード遷移予測手段(ステップS502)により所定時間以内に前記第2走行モード(HEVモード)に遷移すると判断されたときには、前記第1クラッチCL1を締結する構成とした。このため、EVモードで発進した場合において、所定時間以内にHEVモードに遷移することが事前に分かっている場合には、第1クラッチCL1を予め締結状態にすることができるので、エンジン始動要求と同時にエンジンEngのクランキングを開始することができ、車両の加速応答性を確保すると共に、ドライバビリティの向上を図ることができる。
(3) エンジン回転数ωeがエンジン共振回転数(回転数域ωe_res_l〜ωe_res_h)近傍と一致しないように、前記モータの回転数目標値ωcl2i *を設定する構成とした。このため、エンジン回転数ωeがエンジン共振回転数を回避することができて、エンジンEngのピストン往復運動により生じるトルク変動の振動数と、クランク軸のネジの振動の振動数が一致して共振することを防止できる。
以上、本発明の電動車両の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、本発明のハイブリッド車両の制御装置をパラレルハイブリッド車両用に適用する例を示したが、FRハブリッド車両やFFハイブリッド車両に適用することもできる。要するに、エンジンとモータを断接する第1クラッチCL1と、モータと駆動輪とを断接する第2クラッチとを駆動系に有し、第2クラッチをスリップ締結させてエンジン始動するハイブリッド車両の制御装置であれば適用できる。
また、実施例1では、第2クラッチCL2と駆動輪LT,RTとの間に有段の自動変速機5を配置したが、手動変速機や無段変速機であってもよい。また、第2クラッチCL2は変速機内の動力伝達経路上にある摩擦締結要素であってもよい。
Eng エンジン
MG モータ/ジェネレータ(モータ)
LT 左駆動輪(駆動輪)
RT 右駆動輪(駆動輪)
CL1 第1クラッチ
CL2 第2クラッチ
MG モータ/ジェネレータ(モータ)
LT 左駆動輪(駆動輪)
RT 右駆動輪(駆動輪)
CL1 第1クラッチ
CL2 第2クラッチ
Claims (3)
- エンジンとモータを断接する第1クラッチと、前記モータと駆動輪とを断接する第2クラッチとを駆動系に有し、前記第2クラッチがスリップ締結した際に前記第1クラッチを介した前記モータのトルクを用いて前記エンジンを始動させる発進制御手段を備えたハイブリッド車両の制御装置において、
前記発進制御手段は、車両の停車状態を検出したときに、前記第1クラッチを締結することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
前記モータのみにより駆動する第1の走行モードと、前記モータ及び前記エンジンにより駆動する第2の走行モードとを判断する走行モード判断手段と、
前記第1の走行モードから前記第2の走行モードへのモード遷移を予測するモード遷移予測手段と、を有し、
前記発進制御手段は、前記走行モード判断手段により前記第1の走行モードと判断されると共に、前記モード遷移予測手段により所定時間以内に前記第2走行モードに遷移すると判断されたときには、前記第1クラッチを締結することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1又は請求項2に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
エンジン回転数がエンジン共振回転数近傍と一致しないように、前記モータの回転数目標値を設定することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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