JP2010201857A - 成形同時転写用二軸延伸ポリエテルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 フィルム表面粗さが大きく、成形性に優れた成形同時転写用二軸延伸ポリエテルフィルムを提供する。
【解決手段】 少なくとも二層の共押出層からなるポリエステルフィルムであり、一方の表層が共重合ポリエステルとポリエチレンテレフタレートとの混合物または共重合ポリエステルからなり、当該表層中に平均粒子径が1.0〜20μmの粒子を0.3〜20重量%を含有し、当該表層の融点が他の層の融点よりも5℃以上低いことを特徴とする成形同時転写用二軸延伸ポリエテルフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電気製品や自動車部品などの樹脂成形品の表面をマット調に装飾するために用いられる成形同時加飾シートの基材フィルムとして有用な成形同時転写用二軸延伸ポリエステルフィルムに関する。
電化製品等の曲面を有するプラスチック成形品の加飾方法の一つとして、成形と同時に転写印刷を施す、いわゆるインモールド成形法が広く利用されている。インモールド成形法とは、あらかじめ離型層、インキ層、接着層等からなる印刷層を基材フィルムの上に積層させた転写シートを作成し、プラスチックの射出成形時の熱と圧力を利用して転写印刷する方法である。
基材フィルムの離型層と接する面は、マット調の外観を成形品に転写させるため、表面に微細な凹凸を有する。基材フィルムの表面に微細な凹凸を付ける方法は、エンボス加工や微細粒子を含有した塗布液をコートする方法があるが、基材フィルムの製造工程が増える問題がある。また、ポリエステルフィルム製造時に粒子を比較的大量に添加して表面を粗面化したフィルムが特許文献1に開示されているが、成形品の光沢度は十分に低いとは言えない。一方、フィルム表面粗さを大きくするためにフィルム中の粒子濃度を上げるとフィルムが成形同時転写加工時に破れる問題が発生する。
特開2007−268708号公報
本発明は、上記実状に鑑みなされたものであり、その解決課題は、フィルム粒子濃度が低い場合でも表面粗さが大きく、成形性に優れ、光沢度の低い成形品を得ることができる成形同時転写用二軸延伸ポリエテルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の構成を有するポリエステルフィルムによれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、少なくとも二層の共押出層からなるポリエステルフィルムであり、一方の表層が共重合ポリエステルとポリエチレンテレフタレートとの混合物または共重合ポリエステルからなり、当該表層中に平均粒子径が1.0〜20μmの粒子を0.3〜20重量%を含有し、当該表層の融点が他の層の融点よりも5℃以上低いことを特徴とする成形同時転写用二軸延伸ポリエテルフィルムに存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフィルムは、少なくとも二層の共押出層、すなわち粒子を含有するA層(副層)と他のB層を有するフィルムである。単層ではフィルム表面粗さを大きくするために粒子の添加量が大きくなるため好ましくない。また層の構成は、A層/B層、A層/B層/A層やA層/B層/C層の構成をとることができ、A層はフィルムの少なくとも片面の表層を構成する。
B層に用いるポリエステルは、エチレングリコールとテレフタル酸から製造されるポリエチレンテレフタレート(PET)、エチレングリコールとナフタレン−2,6−ジカルボン酸から製造されるポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)、1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサンとテレフタル酸から製造されるポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PCDT)、エチレングリコールとナフタレン−2,6−ジカルボン酸とビフェニル−4,4’−ジカルボン酸から製造されるポリ(エチレン2,6−ナフタレートビベンゾエート)(PENBB)が例示される。中でも、エチレングリコールとテレフタル酸からなるエチレンテレフタレート単位および/またはエチレングリコールとナフタレン−2,6−ジカルボン酸から成るエチレン−2,6−ナフタレート単位を含有することが好ましく、これらの単位を90%以上、好ましくは95%以上含有するポリエステルが好ましい。
A層に用いるポリエステルとしては、共重合ポリエステルとポリエチレンテレフタレートとの混合物または共重合ポリエステルである。共重合ポリエステルとは、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸等のような芳香族ジカルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のようなグリコールとのエステルを主たる成分とし、ジカルボン酸成分の30モル%以下が主成分以外のジカルボン酸成分であり、および/またはジオール成分の30モル%以下が主成分以外のジオール成分であるようなポリエステルである。
当該ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸とグリコールとを直接重合させて得られるほか、芳香族ジカルボン酸ジアルキルエステルとグリコールとをエステル交換反応させた後、重縮合させる方法、あるいは芳香族ジカルボン酸のジグリコールエステルを重縮合させる等の方法によっても得られる。当該ポリエステルの代表的なものとしては、テレフタル酸(主成分)イソフタル酸(副成分)とエチレングリコールとの共重合体やテレフタル酸、エチレングリコール(主成分)プロピレングリコール(副成分)の共重合体がある。
また、粒子を含有するA層のポリエステルの融点は、他の層を構成するポリエステルより5℃以上低い必要がある。融点の差が5℃未満では、製膜工程での熱固定温度がフィルムの融点に近づくため、横延伸工程で破断しやすくなる。また、A層の粒子の周りにできたボイドが大きくなるため成形同時転写加工時にフィルムが破断しやすくなる。さらにA層のポリエステルの融点は、190℃以上、さらには200℃以上であることが好ましいA層のポリエステルの融点が190℃未満では、フィルムの熱固定温度が最大でも184℃となり、コート加工や印刷加工時の乾燥温度の影響による基材フィルムに熱寸法変化が大きくなり、印刷ズレを生じることがある。
A層に含有する粒子は無機または有機粒子であり、それらの平均粒子径は、1.0〜20μmであり、好ましくは2.0〜15μm、さらに好ましくは2.5〜10μmである。平均粒子径が1.0μm未満では、表面粗さが小さくなり、艶消し性に優れた成形品を得ることができない。一方、平均粒子径が20μmを超える場合は、フィルム製造時のポリエステル押出工程におけるフィルターの圧力上昇が大きくなり、生産性が低下する問題が発生する。
かかる粒子の含有量は、A層中に0.3〜20重量%以下であり、好ましくは0.5〜15重量%である。粒子含有量が0.3重量%未満では、フィルム表面粗さを大きくすることが困難である。一方、20重量%を超えての添加は高濃度の粒子マスターバッチをつくることが難しくなり、実質的に添加することはできない。
なお、本発明で使用する無機または有機粒子は、単成分でもよく、また、2成分以上を同時に用いてもよい。具体的な粒子の例としては、炭酸カルシウム、シリカ、酸化アルミニウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、ガラス等の無機質微粒子やメラミン樹脂、ポリスチレン、有機シリコーン樹脂、アクリル−スチレン共重合体等の有機粒子が挙げられる。
本発明のフィルムのA層の厚みがフィルム全体の厚みに占める割合は、通常1〜20%である。かかる割合が1%未満では、フィルム表面粗さを十分に大きくすることはできない傾向があり、20%を超えるとフィルム強度が低下する。
本発明では、フィルム製造工程の熱固定温度を、A層の融点(Tm)−6〜Tm−18℃とすることが好ましく、さらに好ましくはTm−7〜Tm−15℃の範囲である。熱固定温度がTm−6を超えると、フィルム表面粗さが低下する。一方、熱固定温度がTm−18未満でも表面粗さが低下し、破断伸度も低下する傾向がある。二軸延伸後、Tm−6〜Tm−18℃の温度範囲で熱処理することにより、フィルム表面粗さが最大となるフィルムを得ることができる。
フィルム表面粗さが最大となる理由は定かではないが、A層を構成するポリエステルにはTmより低い融点の成分と高い成分が存在し、Tmより低い融点の成分の一部分の延伸配向がキャンセルされることで発現した現象と考えられる。
本発明のフィルムの25℃破断伸度は、目的とする成形品の金型形状にもよるが、好ましくは150%以上、さらに好ましくは160%以上、特に好ましくは170%以上である。フィルムの25℃伸び率が150%未満では成形同時転写加工時にフィルムが破れることがある。
本発明のフィルムの表面粗さSaは、好ましくは200nm以上、さらに好ましくは220nm以上、特に好ましくは250nm以上である。表面粗さSaが200nm未満では艶消し性に優れたマット調の成形同時転写の成形品をつくることはできないことがある。
本発明でいう、艶消し性に優れたマット調とは、成形品の光沢度が90以下であることを意味し、したがって、フィルムの光沢度が90以下、さらには80以下、特に60以下であることが好ましい。
次に本発明のフィルムの製造方法を具体的に説明するが、本発明の構成要件を満足する限り、以下の例示に特に限定されるものではない。
本発明のフィルムを製造するときには、ポリエステルを少なくとも2台の押出機に供給し、各ポリエステルの融点以上の温度に加熱してそれぞれ溶融させる。次いで、各押出機からの溶融ポリマーをギヤポンプとフィルターを介してフィードブロックで合流させダイから溶融シートとして押出す。続いて、溶融シートを回転冷却ドラム上でガラス転位温度未満にまで急冷し、非晶質の未延伸フィルムを得る。このとき、未延伸フィルムの平面性を向上させるために、静電印加密着法や液体塗布密着法等によって、未延伸フィルムと回転冷却ドラムとの密着性を向上させてもよい。
そして、ロール延伸機を用いて、未延伸フィルムをその長手方向に延伸(縦延伸)することにより一軸延伸フィルムを得る。このときの延伸温度は、原料レジンのガラス転移温度(Tg)のマイナス10℃からプラス40℃の温度範囲で延伸する。また、延伸倍率は、好ましくは1.5〜6.0倍、さらに好ましくは2.0〜5.0倍である。さらに、縦延伸を一段階のみで行ってもよいし、二段階以上に分けて行ってもよい。次いでテンターに導きテンター延伸機を用いて、一軸延伸フィルムをその幅方向に延伸(横延伸)することにより二軸延伸フィルムを得る。このときの延伸温度は、原料レジンのガラス転移温度(Tg)からプラス50℃の温度範囲で延伸する。また、延伸倍率は、好ましくは2.5〜6.0倍、さらに好ましくは3.0〜5.0倍である。さらに、横延伸を一段階のみで行ってもよいし、二段以上に分けて行ってもよい。また、縦と横の延伸を同時に行う同時二軸延伸を行ってもよい。
次いで、二軸延伸フィルムを熱処理することにより積層フィルムが製造される。このときの熱処理温度は、通常Tm−6〜Tm−18℃であり、また熱固定の時間は通常1.5〜10秒である。また二軸延伸フィルムを熱処理するときには、二軸延伸フィルムに対して20%以内の弛緩を行ってもよい。
本発明によれば、表面粗さが大きく、成形性に優れた成形同時転写用二軸延伸ポリエテルフィルムを提供でき、本発明の工業的価値は高い。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および本発明で用いた測定法および用語の定義は次のとおりである。
(1)A層の平均粒子径
低温灰化プラズマ装置にて、フィルム延伸方向の表面を1μmまで灰化した後、走査型電子顕微鏡にて、粒径1μm以上の粒子の長径と短径を少なくとも100個について求め、相加平均を平均粒子径とする。
(2)破断伸度
(株)インテスコ製引張試験機インテスコモデル2001型を用いて、温度25℃、湿度50%RHに調節された室内において、縦方向と横方向に採取したチャック間距離50mm、幅15mmの試料フィルムを200mm/分の速度で引張り、それぞれN=3回測定し平均値を試料の破断伸度とする。
(3)表層Aの粗さ(Sa)
3次元非接触表面形状測定システム MN537N−M100(株式会社 菱化システム)を用いて測定する。
(4)ポリエステルの融点
ティー・エイ・インスツルメント社製MDSC2910を用い、300℃でポリエステル原料またはフィルムサンプル試料を加熱融解後に急冷し昇温速度20℃/分で0℃から300℃まで測定を行い、結晶融解における吸熱ピーク温度を融点とする。
(5)光沢度
JIS Z−8741−1983の方法3(60゜光沢度)によって、単層フィルム表面もしくはA層表面のフィルムに光を入射して測定する。
(原料の調整)
・ポリエステルa
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステルaの極限粘度は0.63、融点は253℃である。
・ポリエステルb
テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチルとエチレングルコールを用いて、イソフタル酸を22モル%含有する共重合ポリエステルを常法により合成した極限粘度0.70、融点198℃の共重合ポリエステル樹脂である。
・ポリエステルc
ポリエステルaに平均粒径4μmの架橋スチレン−アクリル有機粒子を練り込み10重量%含有させたものである。
・ポリエステルd
テレフタル酸ジメチル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルとエチレングルコールを用いて、2,6−ナフタレンジカルボン酸を15モル%含有する共重合ポリエステルを常法により合成した極限粘度0.65、融点223℃の共重合ポリエステル樹脂である。
・ポリエステルe
ポリエステルaに平均粒径6μmの架橋スチレン-アクリル有機粒子を練り込み4重量%含有させたものである。
・ポリエステルf
平均粒子径0.7μmの合成炭酸カルシウム粒子をポリエチレンテレフタレートの重縮合時に添加し合成された、該粒子の含有量が1.0重量%の極限粘度0.68、融点253℃のポリエチレンテレフタレート樹脂である。
ポリエステルg
ポリエステルaに平均粒径80μmのシリカ粒子を練り込み10重量%含有させたものである。
実施例1:
表層(A層)を形成するポリエステルa/ポリエステルb/ポリエステルcの比率が12/55/33(重量比)の混合物をベント付き2軸押出機(サブ)に供給し、中間層に構成するポリエステルaを別のベント付き2軸押出機(メイン)に供給して溶融温度280℃で溶融したあと、各押出機からの溶融ポリマーをギヤポンプとフィルターを介してフィードブロックで合流させ、ダイを通してキャスティングドラムに引き取り2種3層の未延伸フィルムを得た。かくして得られた未延伸フィルムを縦延伸ロールに送り込み、まずフィルム温度83℃で3.0倍延伸した後、テンターに導き95℃で横方向に3.6倍延伸して二軸配向フィルムを得た。次いで、得られた二軸配向フィルムを熱固定ゾーンに導き、180℃で熱処理し、下記表1に記載した厚みのポリエステルフィルムを得た。
実施例2:
210℃で熱処理したほかは実施例1と同じ方法でフィルムを得た。
実施例3:
230℃で熱処理したほかは実施例1と同じ方法でフィルムを得た。
実施例4:
表層(A層)を形成するポリエステルa/ポリエステルb/ポリエステルcの比率が32/35/33(重量比)の混合物を用い、220℃で熱処理したほかは実施例1と同じ方法でフィルムを得た。
実施例5:
表層(A層)を形成するポリエステルc/ポリエステルdの比率が33/67(重量比)の混合物を用い、縦延伸温度を86℃とし、220℃で熱処理したほかは実施例1と同じ方法でフィルムを得た。
比較例1:
ポリエステルa/ポリエステルb/ポリエステルeの比率が20/55/25(重量比)の混合物を用い、縦方向の延伸倍率を3.5倍、横方向の延伸倍率を4.0倍、熱固定温度を180℃として50μmの単層フィルムを得た。
比較例2:
表層(A層)にポリエステルa/ポリエステルcの比率が81/19(重量比)の混合物を用い、下記表2に記載したフィルムを得た。
比較例3:
表層(A層)にポリエステルa/ポリエステルfの比率が30/70(重量比)の混合物を用い、表2に記載したフィルムを得た。
比較例4:
表層(A層)にポリエステルa/ポリエステルcの比率が98.3/1.7(重量比)の混合物を用い、表2に記載したフィルムを得た。
比較例5:
ポリエステルcの代わりにポリエステルgを用いて実施例1と同じく製膜を試みたが、フィルム製造時のポリエステル押出工程におけるフィルターの圧力上昇が大きくなり、フィルムの作成を断念した。
比較例6:
ポリエステルaに平均粒径4μmの架橋スチレン−アクリル有機粒子を練り込み、30重量%含有の粒子マスターバッチを作成しようとしたが、レジンのチップ化ができずに表層に粒子を20重量%添加したフィルムはできなかった。
以上、得られたフィルムの評価結果をまとめて下記表1および2に示す。
Figure 2010201857
Figure 2010201857
実施例1から6のフィルムは、艶消し性や成形性に優れたフィルムである。特に実施例2と4と5は、実施例1や3とフィルム粒子濃度が同じにもかかわらず、表面粗さが大きい。一方、比較例1は、単層フィルムのため粒子濃度が大きい。比較例2は、表層に共重合ポリエステルを用いていないためフィルムの破断伸度が小さく成形性が悪い。比較例3は、表層の粒子径が小さいため、また比較例4は表層の粒子添加濃度が小さいため表面粗さが小さく、艶消し性の優れたマット調の成形品をつくことはできない。
本発明のフィルムは、例えば、成型同時転写用の基材として好適に利用することができる。

Claims (1)

  1. 少なくとも二層の共押出層からなるポリエステルフィルムであり、一方の表層が共重合ポリエステルとポリエチレンテレフタレートとの混合物または共重合ポリエステルからなり、当該表層中に平均粒子径が1.0〜20μmの粒子を0.3〜20重量%を含有し、当該表層の融点が他の層の融点よりも5℃以上低いことを特徴とする成形同時転写用二軸延伸ポリエテルフィルム。
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