JP2010189948A - ヘアキャッチャー - Google Patents

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Abstract

【課題】目詰まりを生じにくくして排水の流れを良くし、清掃頻度が増えることを抑え、しかも、排水栓用のヘアキャッチャーにおいて捕集された髪の毛、繊維屑、その他のゴミ等を取り除きやすい構造のヘアキャッチャーを実現する
【解決手段】ヘアキャッチャーの軸部3に捕集体5が取付けられており、捕集体5は軸部3の方向と平行な円筒部12と、軸部3の方向と直交する方向に形成されるフランジ部13とを備え、円筒部12に排水スリット16が形成されており、フランジ部13に無孔の平面部19が所定範囲で形成されているとともに、平面部19の外周側に立ち上げ部22が形成され、この立ち上げ部22に周方向に間隔をおいて排水孔部20が形成されている
【選択図】図1

Description

本発明は、洗面ボウル等の排水口に用い、髪の毛、繊維屑、その他のゴミ等を捕集するヘアキャッチャーに関するものである。
従来、排水口用のヘアキャッチャーにおいて、図4のヘアキャッチャー31に示すように、軸32に2つの捕集体33、34を上下に設けた構成のものは公知である。このヘアキャッチャー31の頭部35から下方に延びる軸32の上部には、底の浅い捕集体33が取り付けられており、軸32の下部に錐状に傾斜した別の捕集体34が取り付けられている。
ヘアキャッチャーにおいて、捕集体を上側に凸の円錐状の格子状リブで形成した構成は公知である(特許文献1、特許文献2参照)。また、ヘアキャッチャーにおいて、捕集体を下側に凸の円錐状の放射状リブで形成した構成は公知である(特許文献3参照)。
また、本出願人は、軸部の上部に捕集体が固定され、軸部の上下方向に移動可能な複数のリングを同心的に備えた円状体を有するヘアキャッチャーについてすでに提案している(特許文献4参照)。
特開2005−083118号公報 特開2006−266045号公報 特開2005−307616号公報 特開2008−267041号公報
上記図4に示すような従来のヘアキャッチャーは、次のような問題がある。例えば、図4において、軸32に上下2つの捕集体33、34が設けられており、髪の毛、繊維くず、その他のゴミ等をより確実に捕捉する構成となっている。しかし、捕集体33が略平面形状であることから、捕捉された髪の毛、繊維くず、その他のゴミ等により目詰まりが生じやすく、排水の流れが阻害されやすく、清掃頻度が増えるという問題がある。
また、軸32に対して捕集体33、34が固定されており、複雑な構造であるために、排水栓を清掃する際に、ヘアキャッチャーから捕集された髪の毛、繊維屑、その他のゴミ等を取り除きにくいという問題がある。
上記特許文献1〜3に示すヘアキャッチャーは、上記同様に、捕集体は基本的には格子状に形成されており、髪の毛、繊維屑、その他のゴミ等の捕集効果は必ずしも十分ではなく、格子部に絡みついたゴミ等を清掃するに際して必ずしも容易とは言えない。
特許文献4に示すヘアキャッチャーは、ある程度長い髪の毛、繊維屑、その他のゴミ等については、除去し、清掃はし易いが、やや細かいゴミくず等は捕集する点ではさらに改善が必要である。
本発明は、上記従来のヘアキャッチャーの問題を解決することを目的とするものであり、目詰まりを生じにくくして排水の流れを良くし、清掃頻度が増えることを抑え、しかも、排水栓用のヘアキャッチャーにおいて捕集された髪の毛、繊維屑、その他のゴミ等を取り除きやすい構造のヘアキャッチャーを実現するものである。
本発明は上記課題を解決するために、軸部に捕集体が取付けられたヘアキャッチャーであって、捕集体は軸部の方向と平行な円筒部と、軸部の方向と直交する方向に形成されるフランジ部とを備え、円筒部に排水スリットが形成されており、フランジ部に無孔の平面部が所定範囲で形成されているとともに、平面部の外周側に排水孔部が形成されていることを特徴とするヘアキャッチャーを提供する。
円筒部の排水スリットは軸部の方向と同方向に細長状に形成されていることが好ましい。
フランジ部の排水孔部は外周端部に切欠状に形成されていることが好ましい。
フランジ部の外周端部に立ち上げ部が形成されていることが好ましい。
捕集体の下方に格子状の下部捕集体を備えていることが好ましい。
下部捕集体は下向きに凸の湾曲形状であることが好ましい。
本発明に係るヘアキャッチャーは、その円筒部及びフランジ部に設けた排水スリット及び排水孔部の両方において髪の毛、繊維屑、その他のゴミ等を捕集し、また排水を通過させるので、ゴミ等の捕集効果及び排水効果が大きくなる。
そして、排水スリットにおいて捕集されたゴミ等は落下し、また排水孔部で捕集されたゴミ等はフランジ部に溜まっていく。そのために、排出孔が塞がれにくくなり、排水もスムースに流れやすい。その結果、捕集体の清掃頻度が増えることを抑えることができ、排水口から排水栓とともに取り出してヘアキャッチャーを清掃するに際しても、ゴミ等の取り除きの作業がし易くなる。
本発明に係るヘアキャッチャーの実施例を説明する図であり、排水栓を上端に取り付けた軸部に本発明に係る捕集体が取り付けられた状態を示す斜視図である。 (a)、(b)及び(c)は、それぞれ上記実施例の捕集体についての、平面図、(a)のA−A断面図及び要部拡大図である。 上記実施例のヘアキャッチャーを排出孔内に取り付けて適用した状態を示す図である。 従来例のヘアキャッチャーを示す斜視図である。
本発明に係るヘアキャッチャーを実施するための形態を実施例に基づき図面を参照して、以下説明する。
図1〜3は、本発明に係るヘアキャッチャーの実施例を説明する図である。図1及び図3に示すように、本発明に係るヘアキャッチャー1は、上端に排水栓2が着脱可能に取り付けられた軸部3に装着される捕集体5を備えて構成される。この実施例のヘアキャッチャー1では、捕集体5に加えてさらに、捕集体5の下方において、軸部3に下部捕集体として捕捉体4が取り付けられている。
軸部3は、その上端に上記のとおり排水栓2が同心的に取り付けられており、その下端には抜け止め6がねじ等により着脱可能に設けられている。この排水栓2は、図3に示すように、洗面ボウル等の底7に設けられた排出孔8の排水口9に嵌合して閉鎖する部材であり、開栓時には、軸部3とともに上方に移動することで排水口9を開く。
排水栓2の開閉は、洗面ボウル等に設けた周知の操作ボタン及び操作リンク10で上下動する押し上げアーム11で、抜け止め6を下方から上方に突き上げたり(図3実線の位置参照)、下方に引っ込めたりする(図3鎖線の位置参照)ことで操作可能である。
本発明のヘアキャッチャー1の特徴は、捕集体5の構成にある。捕集体5は、図1及び図3に示すように、軸部3に同心的に取り付けられた際に、軸部3の方向と平行な円筒部12と、軸部3の方向と直交する方向に形成されたフランジ部13とを一体で備えている。換言すると、フランジ部13は、円筒部2の下端から連続的に円筒部12の軸心と直交する方向(円筒部12の径方向)に広がるように形成されている。
円筒部12を軸部3に同心的に取り付けた状態で、図3に示すように、円筒部12と軸部3の間に排水が流下する隙間14が形成されるように、円筒部12の内径は軸部3外径より大きく形成されている。
円筒部12の周壁15には、図1及び図2(b)に示すように、その周方向に間隔をおいて複数の排水スリット16が形成されている。円筒部12の排水スリット16は、軸部3の方向と同方向に細長状に形成されている。この実施例では、排水スリット16は、円筒部12に上下2段で形成されているが、一段でもよい。
円筒部12の上端開口17には、図2(a)、(b)に示すように、軸部3と同心かつ平行に形成された筒状ガイド18が形成されている。筒状ガイド18の内径は、軸部3に対して軸方向に力を加えると円筒部12が移動可能であるが、使用時には軸部3から円筒部12からずれ落ちない程度に軸部3に密接して嵌着できるように、軸部3より僅かに大きく形成されている。
フランジ部13は、平面視で円形の無孔の平面部19が所定範囲で形成されているとともに、平面部19の外周側に排水孔部20が形成されている。この排水孔部20は、外周端部21に周方向に間隔をおいて複数個、切欠状に形成されている。
本実施例では、図2(a)〜(c)に示すように、フランジ部13の外周端部21には、立ち上げ部22が形成されている。この立ち上げ部22は、径方向に一定の幅で平面視で環状に形成され、平面部19から外周に向かって上方に傾斜されて形成されている。
上記複数の排水孔部20は、立ち上げ部22に周方向に間隔をおいて形成されている。フランジ部13は、このような構成であるから、図2(c)に示すように、排水スリット16及び排水孔部20を通過することができず捕集されるゴミ等29が、平面部19に落下して溜まることができる。
円筒部12を軸部3に取り付ける時は、軸部3から抜け止め6をはずして、軸部3にその下方から筒状ガイド18を嵌合し、軸部3に沿って円筒部12を排水栓2の方向に適宜箇所まで移動して、軸部3に対して円筒部12を密着状態に嵌着して取り付ける。排水栓2を軸部3からはずして、円筒部12を上方から嵌着して取り付けてもよい。
図1及び図3において、捕捉体4は、軸部3に対して直交するように水平状態で保持されている。捕捉体4は、その全体形状が凹湾曲状に形成されている。具体的には、軸部3に嵌合し密着状態で嵌着して取り付けられるハブ23と、このハブ23を中心としてハブ23の周りに一体で形成された、ゴミ等を捕捉する格子部24とから成る。
格子部24は、ハブ23に対して同心的かつ段階的に上方に設けられた中間円環枠25と外側円環枠26とを備え、ハブ23と中間円環25との間、中間円環枠25と外側円環枠26との間にそれぞれ径方向に設けられた径方向部材27が、周方向に適宜間隔で隔設され、一体的に形成される。
ハブ23の中心には嵌着孔が形成されており、この嵌着孔に軸部3を嵌合して捕捉体4を密着状態で嵌着し、捕集体5の下方の軸部3に取り付けることができる。この捕捉体4は、捕集体5では捕集されずに下方に流下したゴミ等や、例えばコンタクトレンズ等を捕捉する機能を奏する。
(作用)
以上の構成から成る本発明の実施例のヘアキャッチャー1について、その作用を説明する。排水栓2を上端に設けた軸部3にヘアキャッチャー1を図1のように組み込み、この状態で、洗面ボウル等の排水口9から排出孔8内に挿入し、図3の想像線で示すように、抜け止め6が押し上げアーム11上に当接するように設置する。
押し上げアーム11は、操作リンク10で上下動され、図3において想像線で示すように、下方にある時には、排水栓2が排水口9を閉じている(図3の想像線参照)。押し上げアーム11が、操作リンク10で上方に移動すると、排水栓2が軸部3を介して持ち上げられ、排水口9が開く(図3の実線参照)。
排水口9から排出孔8を流れる排水は、その一部は、捕集体5における円筒部12の排水スリット16を通過して隙間14内に流下し、また、他の一部は排水孔部20を通過する。このように、隙間14内を流下し、また排水孔部20を通過した排水は、さらに、捕捉体4を通過して排出孔8から排水路28に排出される。
排水が排水スリット16を通過する際に、排水スリット16において、髪の毛、繊維屑、その他のゴミ等が捕集される。また、排水が排水孔部20を通過する際に、排水孔部20において、髪の毛、繊維屑、その他のゴミ等が捕集される。このようにして排水スリット16及び排水孔部20において捕集されたゴミ等29は、図2(c)に示すように、フランジ部13に溜まっていく。
そして、捕集体5を通過したゴミやコンタクトレンズ等は、捕集体5の下方に設けられた捕捉体4の格子部24で捕捉される。
このように、本発明のヘアキャッチャー1は、排水スリット16及び排水孔部20の両方において髪の毛、繊維屑、その他のゴミ等を捕集し、また排水を通過させるので、ゴミ等の捕集効果及び排水効果がすぐれている。
そして、捕集体が網目や格子等から成るものに較べて、ゴミの絡みが少なく目詰まりを起こしにくくなる。排水スリット16において捕集されたゴミ等は落下し、また排水孔部20で捕集されたゴミ等は立ち上げ部22の傾斜面に沿って落下し、フランジ部13に溜まっていく。そのために、排出孔8が塞がれにくくなり、排水もスムースに流れやすい。
その結果、捕集体5の清掃頻度が増えることを抑えることができ、排出孔8から排水栓2とともに取り出してヘアキャッチャー1を清掃するに際しても、ゴミ等の取り除きの作業がし易い。
以上、本発明に係るヘアキャッチャーを実施するための最良の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは言うまでもない。
本発明に係るヘアキャッチャーは上記のような構成であるから、洗面ボウル、浴槽、浴室洗い場等の排出孔へも適用可能である。
(実施例)
1 ヘアキャッチャー
2 排水栓
3 軸部
4 捕捉体
5 捕集体
6 抜け止め具
7 洗面ボウル等の底
8 排出孔
9 排水口
10 操作リンク機構
11 押し上げアーム
12 円筒部
13 フランジ部
14 円筒部と軸部との隙間
15 円筒部の周壁
16 排水スリット
17 円筒部の上端開口
18 筒状ガイド
19 フランジ部の平面部
20 排水孔部
21 外周端部
22 立ち上げ部
23 ハブ
24 格子部
25 中間円環枠
26 外側円環枠
27 径方向部材
28 排水路
29 ゴミ
(従来例)
31 ヘアキャッチャー
33、34 捕集体
32 軸
35 頭部

Claims (6)

  1. 軸部に捕集体が取付けられたヘアキャッチャーであって、捕集体は軸部の方向と平行な円筒部と、軸部の方向と直交する方向に形成されるフランジ部とを備え、円筒部に排水スリットが形成されており、フランジ部に無孔の平面部が所定範囲で形成されているとともに、平面部の外周側に排水孔部が形成されていることを特徴とするヘアキャッチャー。
  2. 請求項1に記載のヘアキャッチャーであって、円筒部の排水スリットは軸部の方向と同方向に細長状に形成されていることを特徴とするヘアキャッチャー。
  3. 請求項1または2に記載のヘアキャッチャーであって、フランジ部の排水孔部は外周端部に切欠状に形成されていることを特徴とするヘアキャッチャー。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のヘアキャッチャーであって、フランジ部の外周端部に立ち上げ部が形成されていることを特徴とするヘアキャッチャー。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のヘアキャッチャーであって、捕集体の下方に格子状の下部捕集体を備えていることを特徴とするヘアキャッチャー。
  6. 請求項5に記載のヘアキャッチャーであって、下部捕集体は下向きに凸の湾曲形状であることを特徴とするヘアキャッチャー。
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