JP2009068264A - 排水栓構造 - Google Patents

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真由美 小川
Naohiro Yamamura
直弘 山村
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Abstract

【課題】ゴミをしっかりと捕集することができ、しかも、ゴミが溜まっても水をさっと流すことのできる排水栓の構造を提供する。
【解決手段】排水が流入される排水口に開閉可能に覆設される排水栓6において、排水栓6から垂設された支持軸12の外周に、回転筒13を回転可能に配置し、この回転筒13には、ヘアキャッチャー15と、その下方に羽根17を一体形成し、排水を羽根17に当ててヘアキャッチャー15が回転するように構成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、排水栓の構造に関するものである。
従来、特許文献1に開示されているように、回転軸と回転羽根とヘアキャッチャーが一体成形され、ヘアキャッチャーの上部に回転羽根が配置されている構造の排水栓装置が存在する。
特開平9−268623号公報
上記従来の排水栓装置は、排水時に渦を発生させて、エアの巻き込みによる不快音をなくしたり、排水能力低下を防ぐもので、ゴボゴボ音が出ないように構成したものであるが、回転羽根がヘアキャッチャーの上方に配置されているため、回転羽根が回転することにより、ゴミ等を巻き込み易く、回転羽根に髪の毛が引っ掛かってしまう恐れがあるという問題点があった。
本発明は、ゴミや髪の毛を良好にヘアキャッチャーに溜めることができ、しかも排水を良好に排出できる排水栓を提供することを目的とし、この目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明は、排水が流入される排水口に開閉可能に覆設される排水栓において、該排水栓から垂設された支持軸の外周に、ヘアキャッチャーと、その下方に羽根を設けたことを要旨とする。
排水が羽根に当たり、羽根が回転するとともにヘアキャッチャーが回転するため、ゴミや髪の毛がヘアキャッチャー内の外周側に移動して中心部の網目から離れやすくなり、排水路が確保できるとともに、ヘアキャッチャーを上方へ取り出してゴミ等を除去する際に、ゴミや髪の毛がヘアキャッチャーから取り出し易くなる。また、回転によりヌメリ等も減らすことができるものとなる。
また、本発明の排水栓において、前記支持軸の外周との間に隙間を形成させて前記ヘアキャッチャーから上方へ立ち上がる網目状の立上筒部を設けて構成することもできる。
こうすれば、立上筒部はヘアキャッチャーよりも高い位置にあるため、ヘアキャッチャーに髪の毛やゴミが溜まった状態でも、立上筒部の網目を通し良好に排水を下方側へ排水できるものとなる。
また、本発明の排水栓構造において、前記立上筒部は、前記ヘアキャッチャーから上方へ向かって縮径するように傾斜している構成とすることもできる。
こうすれば、立上筒部が傾斜しているため、ヘアキャッチャーに溜まったゴミを捨てようとした時に網目からゴミが外れ易くなり、ゴミが捨て易いものとなる。
また、本発明の排水栓構造において、前記立上筒部の網目は、前記ヘアキャッチャーの網目と同じか細かい構成にすることもできる。
こうすれば、ヘアキャッチャーにゴミが溜まってヘアキャッチャーが詰まった状態で立上筒部に排水が押し寄せても、立上筒部の網目は細かいためにゴミの流出を阻止することができ、ゴミを良好に捕集することができるものとなる。
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、洗面化粧台の斜視構成図であり、洗面化粧台1は、キャビネット2の上面に洗面器3が設置されており、この洗面器3の底面3bには排水口4が設けられ、この排水口4から下方に延びてトラップ部5aを備えた排水管5が接続されている。なお、排水口4の上面には開閉可能に排水栓6が覆設されている。
この排水栓6を上下方向に開閉させるために、洗面器3の上面3aには操作部7が設けられている。また、操作部7の側方には、洗面器の上面3aから立ち上げて水栓8が設けられている。
排水口および排水栓は、図2に拡大して示すように構成されている。
即ち、洗面器の底面3bには、縦方向に筒状に形成された排水口を形成する排水口部材4が貫通状に設けられており、排水口部材4の上端側はパッキン9が設けられ、また下端側からはパッキン10を介在させてナット11が締め付けられて、排水口部材4は洗面器の底面3bに固定されている。
この排水口部材4の上端に開口された排水口には、上下方向に開閉できるポップアップ式の排水栓6が取り付けられており、排水栓6の底面中央部から垂下状に支持軸12が設けられ、この支持軸12の外周には、図3に示すように筒状の回転筒13が回転可能に配置されている。
この回転筒13には、ヘアキャッチャー15と、その下方に羽根17が一体成形されており、また、ヘアキャッチャー15から上方へ一体状に立ち上げて立上筒部16が形成されている。また、支持軸12の下端には、下端キャップ14が嵌め込まれており、下端キャップ14により回転筒13の抜脱が防がれたものとなっている。
なお、図4には、回転筒13を縦方向に切断した断面配置構成図を示す。
支持軸12の外周に水平面内で回転可能に遊嵌された回転筒13に一体形成されているヘアキャッチャー15は、立上筒部16と一体化されており、立上筒部16は、回転筒13の上部外周から下方側に向かって、回転筒13の外周との間に隙間Sを形成させて次第に下方側へ拡径した傾斜状を成しており、この立上筒部16の下端にヘアキャッチャー15の凹み状の受け部15aが連続形成されており、受け部15aから外側へ向かって次第に上傾して椀部15bが形成され、受け部15aと椀部15bでヘアキャッチャー15が構成されている。
このヘアキャッチャー15の受け部15aおよび椀部15bには、排水を通すことができ、且つ髪の毛やゴミを捕集することのできる網目が形成されている。また、連続状に立ち上げられた立上筒部16にも排水を通す網目が形成されており、この立上筒部16の網目は、ヘアキャッチャー15の網目と同じか、より細かい網目で構成されている。即ち、ヘアキャッチャー15の椀部15bと受け部15aでゴミや髪の毛を良好に捕集することができ、受け部15aから連続して上方へ縮径状に形成された立上筒部16でもゴミを捕集でき、且つ、立上筒部16の網目を通し排水を良好に隙間S内に流すことができるものである。
このヘアキャッチャー15の部分を上面から見た平面構成図を図5に示す。
また、ヘアキャッチャー15の下方の回転筒13の外周に一体形成されている羽根17は、図6の平面図で示すように、回転筒13の外周に等間隔で3枚の羽根が一体形成されており、各羽根は排水を受けて回転できるように、それぞれ湾曲形状に形成されている。
なお、図2において、洗面器3の上面3aに取り付けられた操作部7からケーブル18がキャビネット2内に引き伸ばされて、ケーブル18の先端には軸19を介して押上部20が連結されており、操作部7を引き上げ操作することにより、ケーブル18を介して押上部20が上下動して、下端キャップ14を上下方向に移動させることができ、これにより排水口部材4の上端の排水栓6が上下方向に開閉されるように構成されている。
次に、このように構成した排水栓の動作について説明する。
操作部7により排水栓6が上方へ開かれている状態においては、洗面器3内の排水が排水口部材4内に流入し、排水は立上筒部16およびヘアキャッチャー15の網目を通り下方側へ流下することとなる。この流下する排水が下方側に配置されている羽根17に当たると、羽根17が回転力を発生して、これにより支持軸12の外周で回転筒13が水平面内で回転されることとなる。
即ち、排水の流下により羽根17が回転されることで、回転筒13に一体形成されているヘアキャッチャー15および立上筒部16も水平面内で回転することとなる。
ヘアキャッチャー15が支持軸12を中心として水平面内で回転することにより、ヘアキャッチャーの受け部15aに溜まったゴミや髪の毛が遠心力で外周側に移動し、椀部15b側に移動することで、ゴミや髪の毛が中心部の網目から離れやすくなり、排水路が確保できるとともに、ヘアキャッチャー15を上方へ取り出してゴミ等を除去する際に、ゴミが取り出し易いものとなる。
また、ヘアキャッチャー15が回転することによる遠心力でヌメリ等も付き難くなり、排水口部材4内のヌルツキを減らすことができるものとなる。
なお、ヘアキャッチャー15の受け部15aおよび椀部15b内に髪の毛やゴミが一杯に溜まったような状態でも、排水は上方の立上筒部16に押し寄せて、この立上筒部16の網目から隙間Sを通って良好に下方へ流下することができ、排水を良好に排出させることができるものとなる。また、この時に、立上筒部16の網目がヘアキャッチャー15の網目と同じか細かくなっていることで、ゴミが立上筒部16の網目から流出することが防がれ、ヘアキャッチャー15が詰まった状態でも、良好に立上筒部16でゴミを捕集することができるものとなる。
なお、立上筒部16は、上方へ向かって縮径するように傾斜しているため、回転筒13を排水口部材4から上方へ引き上げて、ヘアキャッチャー15に溜まったゴミや髪の毛を捨てようとする時にも、ゴミが網目から外れ易いものとなり、ゴミが捨て易くなる。
このように、本例の排水栓では、排水口部材4内に、上方にヘアキャッチャー15と下方に羽根17を一体形成した回転筒13を回転可能に配置した構成であり、排水が流下することで羽根17を介してヘアキャッチャー15を回転させることができ、回転によりヌメリの発生を少なくできて、ゴミや髪の毛を良好にヘアキャッチャーで捕集することができ、しかもヘアキャッチャーにゴミが溜まった状態でも、立上筒部16の網目から隙間Sを通して良好に排水することができ、排水がさっと流れて、従来のような排水の流れが遅くてイライラすることがなくなるものである。
なお、本例では、操作部7により排水栓6を上下方向に開閉させるポップアップ式の排水栓について例示しているが、ポップアップ式のものに限らず、操作部7やケーブル18を備えない構造の排水栓6においても、同様に、支持軸12の外周に、ヘアキャッチャー15と下方に羽根17を一体化させた回転筒13を回転可能に設けて構成することができ、排水により羽根17を介してヘアキャッチャー15を回転させて、ゴミをしっかりキャッチできて、ゴミが溜まっても水がさっと流れる排水栓の構造を確保することができるものである。
洗面化粧台の斜視構成図である。 洗面化粧台に取り付けられた排水栓の拡大構成図である。 排水栓とヘアキャッチャーおよび羽根の外観拡大図である。 図3の縦断面構成図である。 ヘアキャッチャーを上面側から見た平面拡大構成図である。 羽根を上面側から見た平面拡大構成図である。
符号の説明
1 洗面化粧台
3 洗面器
3a 上面
3b 底面
4 排水口部材(排水口)
5 排水管
6 排水栓
7 操作部
12 支持軸
13 回転筒
14 下端キャップ
15 ヘアキャッチャー
15a 受け部
15b 椀部
16 立上筒部
17 羽根

Claims (4)

  1. 排水が流入される排水口に開閉可能に覆設される排水栓において、
    該排水栓から垂設された支持軸の外周に、ヘアキャッチャーと、その下方に羽根を設けたことを特徴とする排水栓構造。
  2. 前記支持軸の外周との間に隙間を形成させて前記ヘアキャッチャーから上方へ立ち上がる網目状の立上筒部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の排水栓構造。
  3. 前記立上筒部は、前記ヘアキャッチャーから上方へ向かって縮径するように傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の排水栓構造。
  4. 前記立上筒部の網目は、前記ヘアキャッチャーの網目と同じか細かいことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の排水栓構造。
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