JP2012255288A - ヘアキャッチャー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】排水路に対して着脱可能に設けられるヘアキャッチャー10に、下端12bから前記排水路に挿入される軸12と、軸12に対して摺動自在に取り付けられる内目皿軸挿通部22と、内側排水通過部26とを有する内目皿20と、軸12に対して内目皿軸挿通部22よりも下側に取り付けられた外目皿軸挿通部32と、外目皿軸挿通部32の上側に内目皿20が軸12に対して摺動可能に収容され且つ内側排水通過部26を通過した排水を通過させる収容部34と、上面が収容部34の上部から外側に向かって上がった外側排水通過部36とを有する外目皿30とを設け、収容部34に収容された内目皿20の上面の外縁28を外側排水通過部36の上面よりも低くする。
【選択図】図3
Description
特許文献1に記載のヘアキャッチャーは、捕集部材の網目状底面部と捕集リブとが重なったときの狭い隙間を排水が通過するため、捕集物で閉塞し易い。また、捕集部材は網目状底面部から網目状側面部が外側へ広がるように上方へ延出しているので、捕集リブ上に堆積した捕集物が網目状側面部を閉塞してしまう。従って、ヘアキャッチャーを頻繁に清掃する必要がある。
特許文献2に記載のヘアキャッチャーは、軸に対して移動しないように固定されているため、捕集物の除去に手間取ることになる。
特許文献3に記載のヘアキャッチャーは、捕集体が軸部に固定されているため、軸部を持ってヘアキャッチャーを逆さまにしても、捕集体が円状体から離れず、捕集物の除去に手間取ることになる。
下端から前記排水路に挿入される軸と、
該軸に対して摺動自在に取り付けられる内目皿軸挿通部と、毛髪を捕集しながら排水を下方へ通過させる内側排水通過部とを有する内目皿と、
前記軸に対して前記内目皿軸挿通部よりも下側に取り付けられた外目皿軸挿通部と、前記外目皿軸挿通部の上側に前記内目皿が前記軸に対して摺動可能に収容され且つ前記内側排水通過部を通過した排水を通過させる収容部と、上面が前記収容部の上部から外側に向かって上がった外側排水通過部であって毛髪を捕集しながら排水を下方へ通過させる外側排水通過部とを有する外目皿とを備え、
前記収容部に収容された前記内目皿の上面の外縁が前記外側排水通過部の上面よりも低い態様を有する。
上記排水は、毛髪を含む水とする。なお、明細書では、排水口に流入する水も排水として説明している。
上記内側排水通過部及び上記外側排水通過部には、孔、スリット、が含まれる。
上記内目皿及び上記外目皿には、毛髪以外の異物も捕集するものも含まれる。また、内目皿及び外目皿は、全ての毛髪を止めるものでなくても良い。
上記内目皿軸挿通部が軸に対して摺動自在であることは、軸を逆さまにすると内目皿軸挿通部が軸に沿って移動することを意味し、軸の長手方向全体にわたって移動することのみならず、軸の長手方向の所定範囲に限って移動することが含まれる。
上記外目皿軸挿通部は、軸に対して移動しないように固定されても良いし、軸に対して摺動自在に取り付けられても良い。
上面が収容部の上部から外側に向かって上がった外側排水通過部の形状には、軸の中心線を含む平面で切断した断面が直線的に上がった形状、軸の中心線を含む平面で切断した断面が曲線的に上がった形状、等が含まれる。
図1に示す洗面化粧台1は、洗面ボウル80に水栓90や排水管ユニット60が取り付けられている。
洗面ボウル80は、人造大理石や陶器等で形成され、下方へ凹んだ凹状とされている。洗面ボウル80の凹部81には、開口部82(図2参照)が底部に形成され、オーバーフロー口83が内側面の上部に形成されている。このオーバーフロー口83と排水管ユニット60とは、オーバーフロー管84で接続されている。
排水管62の上端は洗面ボウルの開口部82の下端に接続され、排水口となる開口部82上端から下流へ排水路70を形成している。この排水路70に対して、排水栓ユニット2が着脱可能に設けられる。排水管62の上端は、排水栓ユニット2の外目皿30を掛止する目皿掛止部64とされている。目皿掛止部64は、内径が開口部82の内径よりも小さくされ、外目皿30の引掛部38を載置する。
ワイヤ68は、洗面ボウル80に取り付けられる操作部69を有している。洗面化粧台の使用者が操作部69を操作して持ち上げ部材67を退避位置まで退避させると、排水栓4により排水口(開口部82)を閉塞する閉栓位置L1まで軸12が下降する。一方、使用者が操作部69を操作して持ち上げ部材67を進出位置まで進出させると、排水栓4を上げて排水を排水口(開口部82)に流入させる開栓位置L2まで軸12が上昇する。図2では、開栓位置L2における排水栓4の上面位置を二点鎖線で示している。
図2〜4に示すように、本実施形態の排水栓ユニット2は、ヘアキャッチャー10に排水栓4が着脱可能に取り付けられて構成され、軸12の長手方向D1を上下に向けて排水路70に設けられる。ヘアキャッチャー10は、軸12、内目皿20、外目皿30、を有している。
溝4bに嵌められたパッキン5は、閉栓時に排水口(開口部82)との間をシールする。
内目皿軸挿通部22は、軸12を貫通させた軸挿通穴22aを有する円筒形状とされ、内目皿20の中央部分に形成されている。軸挿通穴22aの内径は、軸12の外径よりも若干大きく、Oリング14,15の外径よりも若干小さくされている。これにより、内目皿軸挿通部22は、軸12を中心として回転動作可能であるとともに、Oリング14,15の間で軸12に対して摺動自在に取り付けられている。また、Oリング14は、排水栓4を外した軸12から内目皿20を軸の上端12a方向へ引っ張ると外すことができる外径とされている。従って、内目皿軸挿通部22は、軸12に対して着脱可能に取り付けられていることになる。
また、上記特徴により、内目皿20の軸12に対するガイドとなる内目皿軸挿通部22を軸12の長手方向D1に長くすることができるので、ヘアキャッチャー10を逆さまにしたときの内目皿20の摺動に引っ掛かりが生じ難くなり、ヘアキャッチャー10の清掃性が向上する。
外目皿軸挿通部32は、軸12を貫通させた軸挿通穴32aを有する円筒形状とされ、外目皿30の中央部分に形成され、軸12に対して前記内目皿軸挿通部22よりも下側に取り付けられている。軸挿通穴32aの内径は、軸12の外径よりも若干大きく、Oリング15の外径よりも若干小さくされている。これにより、外目皿軸挿通部32は、軸12を中心として回転動作可能であるとともに、Oリング15と外目皿ストッパーの上端16aとの間で軸12に対して摺動自在に取り付けられている。また、Oリング14,15は、排水栓4を外した軸12から外目皿30を軸の上端12a方向へ引っ張ると外すことができる外径とされている。従って、外目皿軸挿通部32は、軸12に対して着脱可能に取り付けられていることになる。
側面部34cの内径は、内目皿20の外径よりも若干大きくされている。これにより、収容部34は、外目皿軸挿通部32の上側において内目皿20が軸12に対して摺動可能に収容され、且つ、内側排水通過部26を通過した排水を下方へ通過させる。
なお、外目皿30をインジェクション成形等で成形するためには、収容部34に抜き勾配が必要になり、上縁部34aの内径が下縁部34bの内径よりも若干大きくなるが、その抜き勾配を有する形状であっても円筒形状に含むものとする。
また、軸12の下端12b側を持ってヘアキャッチャー10を逆さまにすると、捕集物を除去し易い軸12の上端12a側へ内目皿20とともに捕集物が容易に移動する。すなわち、本ヘアキャッチャー10は、清掃頻度を少なくすることができるという特徴と捕集物を捨て易いという特徴とを兼ね備えている。
まず、軸の下端12bを外目皿ストッパー16に圧入し、軸の各溝12c,12d,12eに各Oリング13,14,15を取り付ける。その後、軸12に対して、外目皿30、内目皿20、排水栓4の順に取り付ける。外目皿30を取り付ける際には、外目皿軸挿通部の軸挿通穴32aに軸の上端12aを通し、Oリング15と外目皿ストッパー上端16aとの間となるまで外目皿軸挿通部32を下端12b側へ移動させる。内目皿20を取り付ける際には、内目皿軸挿通部の軸挿通穴22aに軸の上端12aを通し、Oリング14,15の間となるまで内目皿軸挿通部22を下端12b側へ移動させる。この状態でヘアキャッチャー10が組み立てられたこととなり、軸の上端12aに排水栓4を取り付けると、排水栓ユニット2の組み立てが完了する。
むろん、排水栓ユニット2の組み立ては、様々な手順により行うことができる。例えば、先にOリング13〜15を軸12に取り付け、内目皿20を軸12に取り付け、外目皿30を軸12に取り付け、軸の下端12bに外目皿ストッパー16を取り付け、軸の上端12aに排水栓4を取り付けてもよい。
次に、本ヘアキャッチャー10の動作、作用、効果を説明する。
排水栓ユニット2を外目皿ストッパー16の方から排水路70に挿入すると、持ち上げ部材挿入穴16cに昇降機構の持ち上げ部材67が挿入されるまで排水栓ユニット2が下降し、軸12の長手方向D1を上下に向けて排水栓ユニット2が排水路70に装着される。このとき、外目皿30は引掛部38が目皿掛止部64に引っ掛かって排水路70の上方(排水口入り口近傍)にとどまり、内目皿20は外目皿の収容部34に収容される。
以上より、本ヘアキャッチャー10は、良好な排水能力が維持される時間が長く、従来よりも目詰まりし難くすることが可能となり、清掃する頻度を少なくすることができる。
また、外側排水通過部36に捕集物が堆積し難いので、本ヘアキャッチャー10は、清掃頻度を少なくさせることと、ヘアキャッチャーを逆さまに向けて清掃する際の清掃性を向上させることとを両立させている。
本発明のヘアキャッチャーは、種々の変形例が考えられる。
例えば、排水口にゴム栓が装着される排水路にヘアキャッチャーを設ける場合、上述した排水栓4は不要であり、排水栓を取り付けるために使用されるOリング13等を設けていないヘアキャッチャーを使用することができる。
軸の溝12c〜12eに設ける部材には、上述したOリング以外にも、角リングといった成形パッキン等を使用することができる。
内目皿軸挿通部及び外目皿軸挿通部は、軸に対して回転不能に取り付けられても良い。例えば、内目皿及び外目皿の軸挿通穴並びに軸を断面多角形など断面非円形に形成しても、内目皿軸挿通部及び外目皿軸挿通部を軸に対して摺動自在に取り付けることができる。
内側排水通過部及び外側排水通過部は、上述した複数の孔以外にも、網目やスリット等で形成することができる。
内目皿の外縁は、毛髪引掛部があると捕集物を捨てるときに収容部の側面部に付着した捕集物が引っ掛かって収容部外に出るので好ましいものの、毛髪引掛部が無くても清掃頻度を少なくさせ清掃性を向上させる効果が得られる。従って、例えば、内目皿全体の上面を軸側から外側に向けて下げることができる。
内側排水通過部と外目皿の底部との間に空間が形成されず、内側排水通過部の孔を除いて内目皿が中実に形成されても、内側排水通過部上面が軸側から外側に向けて下がっていると、内側排水通過部上面と外目皿の底部との距離が長い。従って、内側排水通過部から垂れた毛髪が外目皿の底部に絡まり難く、ヘアキャッチャーを逆さまにしたときに捕集物とともに内目皿が容易に摺動し、捕集物を捨て易い。
収容部の側面部は、毛髪の引っ掛かりによる内目皿の摺動不良を抑制する観点から孔を形成しないことが好ましいものの、排水能力を高めるために排水中の毛髪の通過を抑止しながら排水を通過させる孔を形成しても良い。
排水栓ユニット2を排水路70から取り出し、軸12から排水栓4を外し、図8(b)に示す垂直断面図のようにヘアキャッチャー10を逆さまにすると、内目皿軸挿通部22がOリング14に接触するまで内目皿20が軸の上端12a側へ摺動する。従って、本ヘアキャッチャー10も、清掃頻度を少なくさせ逆さまに向けて清掃する際の清掃性を向上させることができる。
また、上面が収容部の上部から外側に向かって上がった外側排水通過部の形状は、軸の中心線を含む鉛直面で切断した断面が曲線的に上がった形状でもよい。このような形状の外側排水通過部は、外形が下に凸の略円錐台形状に含まれる。なお、断面曲線状の外側排水通過部上面の傾斜角θ2は、軸の中心線を含む鉛直面で切断した断面において最も低い内側縁部(収容部の上部)と最も高い外縁とを結ぶ直線の水平面からの傾きの角度で表すことにする。
図9(a)の垂直断面図は、内側排水通過部上面26aの断面形状を下に凸の曲線形状とした傘状の内目皿20と、外側排水通過部上面36aの断面形状を下に凸の曲線形状とした外形略円錐台形状の外目皿30とから構成される変形例の組合せを示している。図9(b)の垂直断面図は、内側排水通過部上面26aの断面形状を上に凸の曲線形状とした傘状の内目皿20と、外側排水通過部36の断面形状を上に凸の曲線形状とした外形略円錐台形状の外目皿30とから構成される変形例の組合せを示している。図9(c)の垂直断面図は、内側排水通過部上面26aの傾斜角θ1を小さくした内目皿20と、外側排水通過部36の傾斜角θ2を小さくした外目皿30とから構成される変形例の組合せを示している。図9(d)の垂直断面図は、内側排水通過部上面26aの傾斜角θ1を大きくした内目皿20と、外側排水通過部36の傾斜角θ2を大きくした外目皿30とから構成される変形例の組合せを示している。
また、図9(a)〜(d)、図3及び図8(a)に示した内目皿20及び外目皿30を相互に置換してヘアキャッチャーを構成しても良い。
また、内側排水通過部上面26aが軸12側から外側に向かって下がっていると内側排水通過部から垂れた毛髪が外目皿の底部に絡まり難いので好ましいものの、内側排水通過部上面26aは水平など軸12側から外側に向かって下がっていなくても上述した基本的な効果が得られる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりして本発明を実施することも可能であり、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりして本発明を実施することも可能である。従って、本発明は、上述した実施形態や変形例に限られず、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成等も含まれる。
10…ヘアキャッチャー、
12…軸、12a…上端、12b…下端、12c,12d,12e…溝、
13…Oリング、14…Oリング(ストッパー部)、15…Oリング、
16…外目皿ストッパー、16a…上端、16b…軸挿入穴、
17…下目皿、17a…環状部、17b…支持部、17c…孔、17d…凸部、
20…内目皿、20a…外縁、22…内目皿軸挿通部、22a…軸挿通穴、
26…内側排水通過部、26a…上面、27…孔、28…毛髪引掛部、
30…外目皿、32…外目皿軸挿通部、32a…軸挿通穴、
34…収容部、34a…上縁部、34b…下縁部、34c…側面部、35…支持部、
36…外側排水通過部、36a…上面、37…孔、38…引掛部、
60…排水管ユニット、
62…排水管、64…目皿掛止部、
66…昇降機構、67…持ち上げ部材、
70…排水路、
80…洗面ボウル、
D1…長手方向、D2…内側へ向かう方向、D3…外側へ向かう方向、
H1…毛髪、L1…閉栓位置、L2…開栓位置、
R1…外側領域、R2…内側領域、SP1…空間、W1…排水。
Claims (1)
- 排水路に対して着脱可能に設けられるヘアキャッチャーであって、
下端から前記排水路に挿入される軸と、
該軸に対して摺動自在に取り付けられる内目皿軸挿通部と、毛髪を捕集しながら排水を下方へ通過させる内側排水通過部とを有する内目皿と、
前記軸に対して前記内目皿軸挿通部よりも下側に取り付けられた外目皿軸挿通部と、前記外目皿軸挿通部の上側に前記内目皿が前記軸に対して摺動可能に収容され且つ前記内側排水通過部を通過した排水を通過させる収容部と、上面が前記収容部の上部から外側に向かって上がった外側排水通過部であって毛髪を捕集しながら排水を下方へ通過させる外側排水通過部とを有する外目皿とを備え、
前記収容部に収容された前記内目皿の上面の外縁が前記外側排水通過部の上面よりも低いことを特徴とするヘアキャッチャー。
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