JP2010188663A - 画像記録装置、画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

画像記録装置、画像処理装置、画像処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】不吐出補正と濃度補正とを併用した場合であっても、不吐出補正と濃度補正とが重複して過補正になることなく、適切に画像処理を行う
【解決手段】濃度補正用テストチャートを用いて各ノズルの濃度測定値を測定し、濃度測定値に基づいて各ノズルの濃度補正値を算出し、算出した濃度補正値に基づいて画像データの濃度補正を行う。濃度補正用テストチャート出力時に新規の不吐出ノズルが発生した場合は、不吐出ノズルの情報に基づいて、不吐出ノズルの影響を受けていない周辺ノズルの濃度測定値を用いて、不吐出ノズル及びその周辺ノズルの濃度測定値を変更することにより、濃度補正値を修正する。
【選択図】 図10

Description

本発明は画像記録装置、画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに係り、特に複数の記録素子を備えた記録ヘッドを用いて記録媒体(記録紙)上に画像を記録するときに記録素子ごとの特性のばらつきによって生じる濃度ムラを補正する画像記録装置、画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
特許文献1には、インクを吐出する複数のノズルを配列した記録ヘッドを用いて記録媒体上にインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置において、記録ヘッドの記録特性を測定するためのパターンを出力して、当該パターンの濃度を測定した結果に基づいて、前記複数のノズルのうち不吐出の状態にある不吐出ノズルの判別を行うとともに、各ノズルに対応した濃度分布を求めて、この濃度分布に対してVTF(Visual Transfer Function)又はPSF(Point Spread Function)を利用したコンボリューション積分を行った後、前記濃度分布の不吐出ノズルに対応する部分の結果と予め設定してある基準設定値とを比較し、不吐出ノズルとは異なる色で補完を行う際の補完テーブルをノズル毎に決定し、前記補完テーブルを用いて不吐出ノズルに対応する画像データを、他のヘッドから吐出する異色のデータに変換する画像補正方法が開示されている。
特許文献1の技術では、解像度が低い安価な汎用スキャナを用いた場合、不吐出ノズル部分の濃度が周辺ノズル測定濃度に影響を及ぼし、不吐出補正やシェーディング補正(濃度補正)が正しく行えない。また、不吐出は視認されやすい画像欠陥であるため、多枚数印刷等の場合では特に、不吐出を視認されにくくする画像処理を早急に行って欠陥のある印刷出力を削減すべきであるが、特許文献1に記載の技術では、補正値の演算に時間が必要になるという欠点があった。また、異色インクによる不吐出補正を行う場合においても、Kに対しCMY等、異色インク種類が限られることや、補正後に色調が変化してしまうこと等の問題点があった。
特開2003−136764号公報
不吐出の発生による画像欠陥を早急に修正する手法として、不吐出補正手段を独立させ、出力メディア毎に不吐出を検査し、その結果を次以降の出力に反映させるという方法がある。即ち、出力画像の特定部位に不吐出検出パターンを追加して出力し、出力した不吐出検出パターンを測定し、この測定した不吐出情報を不吐出補正手段に入力することにより、不吐出の補正を直ちに行うことが可能となる。
また、濃度測定用テストチャートを出力し、これを測定して濃度測定値を取得し、取得した濃度測定値に基づいて濃度補正値を演算し、演算した濃度補正値を使用して画像データの濃度を修正する方法が知られている。
しかしながら、この濃度の補正を上記の不吐出の補正と併用して実施すると、不吐出補正と濃度補正とが重複してしまい、過補正が発生することがあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、不吐出補正と濃度補正とを併用した場合であっても、不吐出補正と濃度補正とが重複して過補正になることなく、適切に画像処理を行うことができる画像記録装置、画像処理装置、画像処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に記載の画像記録装置は、複数の記録素子を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッド及び被記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記被記録媒体とを相対移動させる搬送手段と、前記複数の記録素子のうち記録不良の記録素子を示す記録不良情報を取得する記録不良情報取得手段と、前記記録不良情報取得手段が取得した記録不良情報に基づいて、前記記録不良の記録素子による画像欠陥を補正する記録不良補正手段と、前記記録ヘッドによって記録された濃度測定用テストチャートの画像であって、前記記録不良補正手段により補正された画像を読み取る画像読み取り手段と、前記画像読み取り手段によって読み取った濃度測定用テストチャートの画像に基づいて、前記複数の記録素子の記録濃度を示す記録濃度情報を取得する記録濃度情報取得手段と、前記記録濃度情報取得手段が取得した記録濃度情報に基づいて、濃度補正情報を算出する濃度補正情報算出手段と、前記濃度補正情報算出手段が算出した濃度補正情報に基づいて、画像データの濃度を補正する濃度補正手段と、前記濃度測定用テストチャートの出力時に前記記録不良補正手段による補正が行われていない新たな記録不良の記録素子を示す無補正記録不良情報を取得する無補正記録不良情報取得手段と、前記無補正記録不良情報取得手段が取得した無補正記録不良情報に基づいて、前記濃度補正情報を修正する記録濃度情報修正手段とを備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、複数の記録素子のうち記録不良の記録素子を示す記録不良情報に基づいて、記録不良の記録素子による画像欠陥を補正して出力された濃度測定用テストチャートを読み取って記録濃度情報を取得し、濃度補正情報を算出する場合に、濃度測定用テストチャートの出力時に補正されていない新たな記録不良の記録素子を示す無補正記録不良情報を取得し、無補正記録不良情報に基づいて、前記濃度補正情報を修正するようにしたので、不吐出補正と濃度補正とを併用した場合であっても、不吐出補正と濃度補正とが重複して過補正になることなく、適切に画像処理を行うことができる。
請求項2に示すように請求項1に記載の画像記録装置において、前記記録ヘッドの複数の記録素子は、前記被記録媒体の記録可能幅全幅に対応する長さにわたって配列され、前記搬送手段は、前記記録ヘッドと前記被記録媒体とを1回だけ相対移動させることを特徴とする。
請求項2に記載の画像記録装置は、被記録媒体の全幅をカバーする記録ヘッドを用いることができる。
請求項3に示すように請求項1又は2に記載の画像記録装置において、前記無補正記録不良情報取得手段は、既知の記録不良情報と最新の記録不良情報との差分から前記無補正記録不良情報を取得することを特徴とする。
画像出力毎に記録不良情報を取得することにより、既知の記録不良情報と最新の記録不良情報との差分から適切に無補正記録不良情報を取得することができる。
請求項4に示すように請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置において、前記記録濃度情報修正手段は、前記新たな記録不良の記録素子から前記被記録媒体の記録可能幅方向に所定量左右に離れた記録素子の記録濃度情報に基づいて前記濃度補正情報を修正することを特徴とする。
これにより、記録不良の記録素子とその周辺の記録素子の濃度補正情報を適切に修正することができる。
請求項5に示すように請求項4に記載の画像記録装置において、前記新たな記録不良の記録素子と前記所定量左右に離れた記録素子との間には、他の新たな記録不良の記録素子が存在しないように前記所定量を決定することを特徴とする。
これにより、他の新たな記録不良の記録素子に影響されることなく、記録不良の記録素子とその周辺の記録素子の濃度補正情報を適切に修正することができる。
請求項6に示すように請求項1から5のいずれかに記載の画像記録装置において、前記濃度測定用テストチャートは複数の異なる濃度パターンから構成され、前記濃度補正手段は前記記録濃度情報を前記複数の異なる濃度パターン毎に取得し、前記記録濃度情報修正手段は前記異なる濃度パターン毎に前記濃度補正情報を修正することを特徴とする。
これにより、異なる濃度パターン毎に濃度補正情報を適切に修正することができる。
請求項7に示すように請求項1から6のいずれかに記載の画像記録装置において、前記記録素子はインク吐出ノズルであり、前記記録不良情報は、吐出不良のインク吐出ノズルを示す情報であることを特徴とする。
これにより、記録素子にインク吐出ノズルを用いた場合であっても、吐出不良のインク吐出ノズルの濃度補正情報を適切に修正することができる。
請求項8に示すように請求項7に記載の画像記録装置において、前記記録不良情報取得手段及び無補正記録不良情報取得手段は、前記記録ヘッドによって記録された吐出不良検出用テストチャートの画像を前記画像読み取り手段において読み取ることにより前記吐出不良のインク吐出ノズルを示す情報を取得することを特徴とする。
これにより、適切に吐出不良のインク吐出ノズルを示す情報を取得することができる。
請求項9に示すように請求項7又は8に記載の画像記録装置において、前記記録不良補正手段は、吐出不良のインク吐出ノズルの隣接ノズルから代替打滴を行う、又はインク打滴サイズを大きく変更することにより前記吐出不良のインク吐出ノズルによる画像欠陥を補正することを特徴とする。
これにより、適切に吐出不良のインク吐出ノズルによる画像欠陥を補正することができる。
請求項10に示すように請求項1から9に記載の画像記録装置において、前記記録ヘッドは、複数の色毎に備えられていることを特徴とする。
記録ヘッドが複数の色毎に備えられている場合であっても、適切に画像処理を行うことができる。
請求項11に示すように請求項1から10のいずれかに記載の画像記録装置において、前記画像読み取り手段の読み取り解像度であって、前記記録素子の配列に沿う方向の読み取り解像度は、前記複数の記録素子の記録解像度よりも小さいことを特徴とする。
記録素子の記録解像度よりも読み取り解像度が低い画像読み取り手段を用いた場合であっても、適切に画像処理を行うことができる。
請求項12に示すように請求項1から11のいずれかに記載の画像記録装置において、前記濃度補正情報算出手段は、前記記録濃度情報に基づいて、前記複数の記録素子の記録濃度が一定となるように濃度補正情報を算出することを特徴とする。
これにより、適切に濃度補正を行うことができる。
前記目的を達成するために請求項13に記載の画像処理装置は、複数の記録素子を有する記録ヘッドの記録不良の記録素子を示す記録不良情報を取得する記録不良情報取得手段と、前記記録不良情報取得手段が取得した記録不良情報に基づいて、前記記録不良の記録素子による画像欠陥を補正する記録不良補正手段と、画像読み取り手段によって読み取った画像であって、前記記録不良補正手段により補正され、前記記録ヘッドによって記録された濃度測定用テストチャートの画像に基づいて、前記複数の記録素子の記録濃度を示す記録濃度情報を取得する記録濃度情報取得手段と、前記記録濃度情報取得手段が取得した記録濃度情報に基づいて、濃度補正情報を算出する濃度補正情報算出手段と、前記濃度補正情報算出手段が算出した濃度補正情報に基づいて、画像データの濃度を補正する濃度補正手段と、前記濃度測定用テストチャートの出力時に前記記録不良補正手段による補正が行われていない新たな記録不良の記録素子を示す無補正記録不良情報を取得する無補正記録不良情報取得手段と、前記無補正記録不良情報取得手段が取得した無補正記録不良情報に基づいて、前記濃度補正情報を修正する記録濃度情報修正手段とを備えたことを特徴とする。
請求項13に記載の発明によれば、複数の記録素子のうち記録不良の記録素子を示す記録不良情報に基づいて、記録不良の記録素子による画像欠陥を補正して出力された濃度測定用テストチャートを読み取って記録濃度情報を取得し、濃度補正情報を算出する場合に、濃度測定用テストチャートの出力時に補正されていない新たな記録不良の記録素子を示す無補正記録不良情報を取得し、無補正記録不良情報に基づいて、前記濃度補正情報を修正するようにしたので、不吐出補正と濃度補正とを併用した場合であっても、不吐出補正と濃度補正とが重複して過補正になることなく、適切に画像処理を行うことができる。
前記目的を達成するために請求項14に記載の画像処理方法は、複数の記録素子を有する記録ヘッドの記録不良の記録素子を示す記録不良情報を取得する記録不良情報取得工程と、前記記録不良情報取得工程が取得した記録不良情報に基づいて、前記記録不良の記録素子による画像欠陥を補正する記録不良補正工程と、画像読み取り手段によって読み取った画像であって、前記記録不良補正工程により補正され、前記記録ヘッドによって記録された濃度測定用テストチャートの画像に基づいて、前記複数の記録素子の記録濃度を示す記録濃度情報を取得する記録濃度情報取得工程と、前記記録濃度情報取得工程が取得した記録濃度情報に基づいて、濃度補正情報を算出する濃度補正情報算出工程と、前記濃度補正情報算出工程が算出した濃度補正情報に基づいて、画像データの濃度を補正する濃度補正工程と、前記濃度測定用テストチャートの出力時に前記記録不良補正工程による補正が行われていない新たな記録不良の記録素子を示す無補正記録不良情報を取得する無補正記録不良情報取得工程と、前記無補正記録不良情報取得工程が取得した無補正記録不良情報に基づいて、前記濃度補正情報を修正する記録濃度情報修正工程とを備えたことを特徴とする。
前記目的を達成するために請求項15に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムは、複数の記録素子を有する記録ヘッドの記録不良の記録素子を示す記録不良情報を取得する記録不良情報取得工程と、前記記録不良情報取得工程が取得した記録不良情報に基づいて、前記記録不良の記録素子による画像欠陥を補正する記録不良補正工程と、画像読み取り手段によって読み取った画像であって、前記記録不良補正工程により補正され、前記記録ヘッドによって記録された濃度測定用テストチャートの画像に基づいて、前記複数の記録素子の記録濃度を示す記録濃度情報を取得する記録濃度情報取得工程と、前記記録濃度情報取得工程が取得した記録濃度情報に基づいて、濃度補正情報を算出する濃度補正情報算出工程と、前記濃度補正情報算出工程が算出した濃度補正情報に基づいて、画像データの濃度を補正する濃度補正工程と、前記濃度測定用テストチャートの出力時に前記記録不良補正工程による補正が行われていない新たな記録不良の記録素子を示す無補正記録不良情報を取得する無補正記録不良情報取得工程と、前記無補正記録不良情報取得工程が取得した無補正記録不良情報に基づいて、前記濃度補正情報を修正する記録濃度情報修正工程とを備えたことを特徴とする。
これらの画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラムも本発明に含まれる。
本発明によれば、不吐出補正と濃度補正とを併用した場合であっても、不吐出補正と濃度補正とが重複して過補正になることなく、適切に画像処理を行うことができる。また、本発明によれば、読み取り手段の解像度を低くすることができるので、濃度補正に関するデータ量を減らして処理を軽くすることができる。また、読み取り手段として低解像度で安価なものを用いることができるので、装置のコストを下げることができる。
従来の不吐出補正及び濃度補正に関するデータの流れについて示した図 不吐出補正と濃度補正を併用して実施した場合の過補正を説明するための図 本発明の不吐出補正及び濃度補正に関するデータの流れについて示した図 濃度補正値の算出処理の全体を示したフローチャート 濃度補正値の算出処理について示したフローチャート 濃度測定値に基づく濃度補正値の算出を説明するための図 不吐出周辺左側ノズルの算出処理について示したフローチャート 不吐出周辺右側ノズルの算出処理について示したフローチャート 不吐出周辺左側ノズルから不吐出周辺右側ノズル間の濃度測定値を変更する処理を説明するための図 本発明の不吐出補正と濃度補正を併用して実施した場合の補正を説明するための図 本発明の一実施形態に係る画像処理装置を適用したインクジェット記録装置の全体構成図 図11に示したインクジェット記録装置の記録ヘッド周辺の要部平面図 (a) ヘッドの構造例を示す平面透視図 (b) 図13(a)の要部拡大図 (c) フルライン型ヘッドの他の構造例を示す平面透視図 図13(a)の4−4線に沿う断面図 図13(a)に示したヘッドのノズル配列を示す拡大図 インクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 不吐出検出用テストチャートの例を示す平面図 濃度測定用テストチャートを示す平面図 インクジェット記録装置の画像出力の動作について示したフローチャート
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について説明する。
[不吐出補正と濃度補正との重複による過補正の発生]
まず、不吐出補正と濃度補正とが重複することによる過補正の発生について説明する。
図1は、従来の不吐出補正及び濃度補正に関するデータの流れについて示した図である。
不吐出検出により、不吐出ノズルについての不吐出情報(D30)が取得される。この不吐出情報(D30)は、画像出力毎に、例えばその余白部に印字される不吐出検出用テストチャートから取得される。不吐出検出用テストチャートの詳細については後述する。
また、定期メンテナンスや、ユーザーからの指示があったときに、濃度測定用テストチャートから濃度測定値(D28)が取得される。濃度測定用テストチャートの詳細についても後述する。また、詳細は後述するが、濃度測定値(D28)に基づいて濃度補正値(D26)が算出される。
不吐出情報(D30)及び濃度補正値(D26)に基づいて、入力画像(D10)の不吐出補正(D12)及び濃度補正(D14)が行われる。前述のように、不吐出情報(D30)は画像出力毎に取得されるため、前回の画像で検出された不吐出については、次の画像の出力時に直ちに補正され、画像出力(D18)される。
ここで、濃度測定値(D28)を取得する場合について考える。
まず、濃度測定用テストチャートが、入力画像データ(D10)として入力される。次に、不吐出情報(D30)に基づいて、不吐出補正が行われる(D12)。また、濃度補正値(D26)を初期化した状態で濃度補正(D14)が施され(即ち、濃度補正は行われない)、ハーフトーン処理(D16)が行われた後に画像出力(D18)される。
不吐出情報(D30)の不吐出ノズルについての不吐出補正(D12)は、不吐出となったノズルの隣接ノズルから代替打滴(打滴数増)を行うように画像データを変更する処理、若しくは、インク打滴サイズを大きく変更する処理が行われる。このため、不吐出補正を実施している状態で濃度測定用テストチャートを出力した場合は、不吐出ノズル周辺の濃度測定用テストチャートの濃度は、図2(b)(i)に示すように検出される。同図の例では、テストチャートは1200dpiで出力されている。
この出力された濃度測定用テストチャートに基づいて濃度測定が行われ、濃度測定値(D28)が取得される。図2(b)(ii)は、図2(b)(i)のテストチャートを500dpiのスキャナで読み取った濃度測定値(D28)を示す。さらに図2(b)(iii)は、この濃度測定値(D28)を、画像データの解像度に合わせて高精細化(1200dpi化)した濃度測定値(D28)を示す。
図2(b)(iv)は、高精細化した濃度測定値(D28)に基づいて算出した濃度補正値を示す。濃度補正は、濃度測定値が低いノズルに対しては濃度が高くなるように、濃度測定値が高いノズルに対しては濃度が低くなるように、そのノズルが吐出するインク打滴サイズを調整する処理が行われる。
また、図2(b)(v)は、図2(b)(iv)に示す濃度補正値(D26)による濃度補正が行われた場合のノズル出力を示す図である。さらに、図2(b)(vi)は、図2(b)(iv)に示す濃度補正値による濃度補正(D14)と共に、不吐出補正(D12)が行われた場合の実際の出力画像(D18)の濃度を示す図である。
前述のように、不吐出情報(D30)は、画像出力毎に取得される。したがって、この濃度測定用テストチャートが出力された場合にも、その余白部には不吐出検出用テストチャートが出力され、不吐出情報(D30)が取得される。そして、取得した不吐出情報(D30)に基づいて、以後の画像の不吐出補正(D12)が行われる。
このように、濃度測定用テストチャートを出力する場合に、不吐出情報(D30)に記憶されている既知の不吐出に対しては不吐出補正(D12)が行われ、濃度測定上は不吐出の影響はほとんど無い。ここで、図2(b)に示した不吐出ノズルは、予め不吐出情報(D30)に含まれており、不吐出補正(D12)が実施されている。したがって、その後の出力データでは、不吐出補正(D12)と濃度補正(D14)とをそれぞれ行っても問題が無い。
次に、濃度測定値(D28)を取得する際に、新規の不吐出ノズルが発生している場合について説明する。
まず、濃度測定用テストチャートが、入力画像データ(D10)として入力される。次に、不吐出情報(D30)に基づいて、不吐出補正が行われる(D12)。この時点では、新規の不吐出ノズルは検出されていないため、不吐出情報(D30)には新規の不吐出ノズルについての情報は記憶されていない。
したがって、ここで出力された濃度測定用テストチャートにおける不吐出ノズル周辺の濃度は、図2(a)(i)に示すような分布になる。このように、新規の不吐出ノズルに対しては不吐出補正が行われていないため、不吐出は白スジ状の濃度欠陥として測定される。
図2(a)(ii)は、白スジ状の濃度欠陥を持った図2(a)(i)のテストチャートを500dpiのスキャナで読み取った濃度測定値(D28)を示し、図2(a)(iii)は、この濃度測定値(D28)を画像データの解像度に合わせて高精細化(1200dpi化)した濃度測定値(D28)を示す。このように、スキャナの解像度がノズルの解像度より低い場合には、白スジ状の濃度欠陥は、所定の幅を持った濃度欠陥として検出される。
図2(a)(iv)は、高精細化した濃度測定値(D28)に基づいて算出した濃度補正値(D26)を示す。前述のように、濃度補正は、濃度測定値が低いノズルに対しては濃度が高くなるように、濃度測定値が高いノズルに対しては濃度が低くなるように、そのノズルが吐出するインク打滴サイズを調整する処理が行われる。したがって、所定の幅を持った濃度欠陥に対し、濃度が高くなるような濃度補正値(D26)が設定されている。
また、図2(a)(v)は、図2(a)(iv)に示す濃度補正値(D26)による濃度補正(D14)が行われた場合のノズル出力を示す図である。同図に示すように、新規の不吐出ノズルに起因する白スジ状の濃度欠陥が、所定の幅を持った濃度欠陥として、濃度補正(D14)によって補正される。
さらに、濃度測定用テストチャートの出力と同時に出力された不吐出検出用テストチャートにより、不吐出情報(D30)が取得される。即ち、この段階になって初めて新規の不吐出ノズルが不吐出情報(D30)に加えられる。
したがって、以後の画像出力においては、図2(a)(iv)に示す濃度補正値(D26)に基づいて濃度補正(D14)が行われると共に、さらに不吐出情報(D30)に基づいて不吐出補正(D12)が行われるために、図2(a)(vi)に示すように、新規の不吐出に対して所定の幅を持った濃度欠陥として濃度補正がされているにもかかわらず、さらに不吐出補正が行われてしまう。
以上のように、本願出願人は、濃度測定用テストチャートを出力する際に新規の不吐出ノズルが発生している場合に、不吐出ノズル周辺部分において不吐出補正と濃度補正とが重複してしまい、過補正が発生するという不具合が生じることを見出した。
[濃度補正値の算出処理]
図3は、本発明の不吐出補正及び濃度補正に関するデータの流れについて示した図である。本発明においては、濃度測定用テストチャート出力時の不吐の状態を明確にするために、不吐出ノズルに関する情報として、不吐出一時情報(D20)と不吐出積算情報(D22)を備えている。
図2における不吐出情報(D30)と同様に、不吐出検出により、不吐出ノズルについての不吐出一時情報(D20)が取得される。この不吐出一時情報(D20)は、画像出力毎に取得され、前回の画像出力時までに取得された不吐出一時情報(D20)は、不吐出積算情報(D22)に積算されている。したがって、不吐出一時情報(D20)と不吐出積算情報(D22)とを比較することにより、新たな不吐出ノズルの情報が取得可能である。
本発明における濃度補正値の算出処理について説明する。図4は、濃度補正値の算出処理の全体を示すフローチャートである。
まず、濃度測定用テストチャートを画像データとして設定する(ステップS10)。
次に、不吐出一時情報(D20)と不吐出積算情報(D22)を取得する(ステップS12)。さらに、濃度補正を行わずに濃度測定用テストチャートを出力するために、濃度補正値(D26)を初期化する(ステップS12)。
これらの取得データに基づいて、濃度測定用テストチャートを出力する(ステップS14)。この画像出力は、図3に示すように、不吐出一時情報(D20)に基づいて不吐出補正(D12)が行われ、初期化された濃度補正値(D26)に基づいて濃度補正が行われる。さらにハーフトーン処理(D16)が行われ、メディアに画像が出力(D18)される。なお、ステップS12において濃度補正値(D26)を初期化するのではなく、D14における濃度補正を行わずに濃度測定用テストチャートC2を出力してもよい。
この出力した濃度測定用テストチャートから各ノズルの濃度を測定し、濃度パッチ毎のノズル列方向の濃度測定値(D28)を色毎に得る(ステップS16)。
また、不吐出検出により、不吐出ノズルについての不吐出一時情報(D20)が取得される。この不吐出一時情報(D20)は、濃度測定用テストチャートの余白部に印字される不吐出検出用テストチャートから取得される。
このようにして取得した不吐出一時情報(D20)、不吐出積算情報(D22)、及び濃度測定値(D28)に基づいて、濃度補正値(D26)を算出する(ステップS18)。
ここで、ステップS18の濃度補正値(D26)の算出の詳細について、図5のフローチャートを用いて説明する。
まず、不吐出一時情報(D20)、不吐出積算情報(D22)、及び濃度測定値(D28)を取得する(ステップS20)。
次に、濃度測定値(D28)について、測定解像度からノズル解像度に変換する(ステップS22)。図6のステップS200に示すように、スキャナの画素位置(濃度測定位置)とノズル位置との対応関係を示す解像度変換曲線に従って、ステップS20において取得された濃度測定位置毎の濃度測定値(D28)が、ノズル位置ごとの濃度測定値に変換される。
また、濃度測定値(D28)の該当濃度パッチに関して、予め定めたノズル範囲内の平均濃度を演算し、目標濃度値として記憶しておく(ステップS24)。
ここで、取得した不吐出一時情報(D20)と不吐出積算情報(D22)に基づいて、端のノズルから順に、該当ノズルにおいて、不吐出積算情報(D22)が正常、かつ不吐出一時情報(D20)が不吐出となっているか否か(即ち、該当ノズルが新たな不吐出ノズルであるか否か)を判定する(ステップS26)。
該当ノズルが新たな不吐出ノズルではない場合は、該当ノズルの濃度測定値(D28)から、そのノズルの濃度補正値(D26)を演算する(ステップS34)。濃度補正値(D26)の演算は、まず図6に示すように、ステップS200により得られたノズル位置ごとの濃度データD1と、事前に算出した目標濃度値D0との差分を算出する(ステップS202)。次に、画素値と濃度値との対応関係を示す画素値−濃度値曲線に従って、ステップS202において算出された濃度値の差分を画素値の差分に変換する(ステップS204)。この画素値の差分を、ノズル位置ごとの濃度補正値(D26)として記憶する。(ステップS206)。
これに対し、ステップS26において、該当ノズルが新たな不吐出ノズルであると判断した場合は、まず該当ノズルから所定量だけ左側に離れたノズルを不吐出周辺左側ノズルと定める(ステップS28)。このステップS28の詳細について、図7のフローチャートを用いて説明する。
まず、ノズル間隔定数Lに実験的に求めた値を代入する(ステップS40)。ここでは、L=4とするが、この値に限定されるものではなく、適宜決定すればよい。該当ノズル(ここでは、左からT番目のノズルとする)からLだけ左側に離れたノズルを検査ノズル(N番目ノズル)とする(ステップS42)。即ち、N=T−Lの関係にある。
次に、不吐出一時情報(D20)及び不吐出積算情報(D22)に基づいて、検査ノズルの左側にL−1、及び右側にL−1までの範囲に不吐出ノズルが存在するか否か、即ち、N−(L−1)〜N+(L−1)の範囲に不吐出ノズルが存在するか否かを判定する(ステップS44)。
N−(L−1)〜N+(L−1)の範囲に不吐出ノズルが存在する場合は、NからLを減算することにより検査ノズルを左にLだけ変更し(ステップS46)、再びN−(L−1)〜N+(L−1)の範囲に不吐出ノズルが存在するか否かを判定する(ステップS44)。
N−(L−1)〜N+(L−1)の範囲に不吐出ノズルが存在しない場合は、当該検査ノズルを不吐出周辺左側ノズルに決定する(ステップS48)。このように、不吐出周辺左側ノズルを決定する。
なお、検査ノズルを最も左のノズルまで変更してもN−(L−1)〜N+(L−1)の範囲に不吐出ノズルが存在する場合は、エラーとして処理を中止することが好ましい。
図5に戻り、該当ノズル番号から必要な数だけ右側に離れたノズルを不吐出周辺右側ノズルと定める(ステップS30)。このステップS30の詳細について、図8のフローチャートを用いて説明する。
不吐出周辺左側ノズルの場合と同様に、ノズル間隔定数Lに実験的に求めた値を代入する(ステップS50)。ここでは、L=4とするが、この値に限定されるものではなく、適宜決定すればよい。なお、不吐出周辺右側ノズルで使用したLと同じ定数であることが好ましい。
さらに、該当ノズル(ここでは、左からT番目のノズルとする)からLだけ右側に離れたノズルを検査ノズル(N番目ノズル)とする(ステップS52)。即ち、N=T+Lの関係にある。
次に、不吐出一時情報(D20)及び不吐出積算情報(D22)に基づいて、検査ノズルの左側にL−1、右側にL−1までの範囲に不吐出ノズルが存在するか否か、即ち、N−(L−1)〜N+(L−1)の範囲に不吐出ノズルが存在するか否かを判定する(ステップS54)。
N−(L−1)〜N+(L−1)の範囲に不吐出ノズルが存在する場合は、NにLを加算することにより検査ノズルを右にLだけ変更し(ステップS56)、再びN−(L−1)〜N+(L−1)の範囲に不吐出ノズルが存在するか否かを判定する(ステップS54)。
N−(L−1)〜N+(L−1)の範囲に不吐出ノズルが存在しない場合は、当該検査ノズルを不吐出周辺右側ノズルに決定する(ステップS48)。このように、不吐出周辺右側ノズルを決定する。
なお、不吐出周辺左側ノズルの場合と同様に、検査ノズルを最も右のノズルまで変更してもN−(L−1)〜N+(L−1)の範囲に不吐出ノズルが存在する場合は、エラーとして処理を中止することが好ましい。
再び図5に戻り、不吐出周辺左側ノズルから不吐出周辺右側ノズル間を、それらの濃度が直線的に変化するように、その間にあるノズルの濃度測定値(D28)を変更する(ステップS32)。
図9は、ステップS32の処理を説明するための図である。
同図の白丸に示すように、不吐出ノズル部分については、不吐出のために濃度が低く測定される。また、不吐出ノズルの周辺は実際に濃度が低下しているわけではないが、スキャナの解像度の関係で不吐出の影響を受け、濃度が低く測定される。ステップS32では、この濃度が低下している部分について、不吐出周辺左側ノズルから不吐出周辺右側ノズルまでの濃度測定値(D28)を、黒丸に示すように、直線的に変化するように変更する。すなわち、不吐出ノズルに起因する濃度の誤測定を修正する。
このように変更した濃度測定値(D28)に基づいて、該当ノズルの濃度補正値(D26)を演算する(ステップS34)。この演算処理は、図6を用いて説明したものと同様である。
図5に戻り、この演算処理を、全てのノズルについて行ったか否かを判定し(ステップS36)、演算を終了していないノズルが存在する場合は、ステップS26に戻り、該当ノズルを右に移動し、同様の処理を繰り返す。全てのノズルの演算を終了した場合は、全ての濃度パッチについて演算を終了したか否かを判定し(ステップS38)、終了してない場合は、ステップS24に戻り、全ての濃度パッチについて、同様の処理を繰り返す。
この処理を、全ての色のノズルについて行う。
以上のような処理を行った場合の、新規の不吐出ノズルに対する補正の結果について説明する。
図10(i)は、未検出の新規の不吐出ノズルが存在する場合の、濃度測定用テストチャートにおける不吐出ノズル周辺の濃度を示す。図2(a)(i)と同様に、新規の不吐出ノズルに対しては不吐出補正が行われていないため、不吐出は白スジ状の濃度欠陥として測定される。
図10(ii)は、白スジ状の濃度欠陥を持った図10(i)のテストチャートを500dpiのスキャナで読み取った濃度測定値(D28)を示し、図10(iii)は、この濃度測定値(D28)を画像データの解像度に合わせて高精細化(1200dpi化)した濃度測定値(D28)を示す。このように、新規の不吐出ノズルに起因する濃度欠陥は、所定の幅を持った濃度欠陥として検出される。
図10(iii)に示す濃度測定値(D28)について、不吐出一時情報(D20)及び不吐出積算情報(D22)に基づいて演算された濃度補正値(D26)を図10(iv)に示す。このように、新規の不吐出に対して、濃度補正値(D26)はほとんど影響を受けていない。
また、図10(v)は、図10(iv)に示す濃度補正値(D26)による濃度補正が行われた場合のノズル出力を示す図である。さらに、図10(vi)は、図10(iv)に示す濃度補正値による濃度補正(D14)と共に、不吐出補正(D12)が行われた場合の実際の出力画像(D18)の濃度を示す図である。同図に示すように、新規に発生した不吐出ノズルについて、濃度補正(D14)と不吐出補正(D12)による過補正が行われなくなることがわかる。
このように、新たに発生した不吐出ノズルが発生した場合であっても、不吐出ノズル及びその周辺ノズルについて、適切な濃度補正を行うことができる。
[インクジェット記録装置の構成]
次に、前述した不吐出補正と濃度補正を行う画像記録装置の具体的な適用例としてのインクジェット記録装置について説明する。
図11は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置を適用したインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示すように、本実施形態に係るインクジェット記録装置110は、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数のインクジェット記録ヘッド(以下、ヘッドという。)112K,112C,112M,112Yを有する記録ヘッド112と、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、記録媒体たる記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、前記記録ヘッド112のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送するベルト搬送部122と、記録ヘッド112による印字結果を読み取る印字検出部124と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126とを備えている。
インク貯蔵/装填部114は、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは所要の管路を介してヘッド112K,112C,112M,112Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部114は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
図11では、給紙部118の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録媒体(メディア)を利用可能な構成にした場合、メディアの種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部118から送り出される記録紙116はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部120においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム130で記録紙116に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、裁断用のカッター(第1のカッター)128が設けられており、該カッター128によってロール紙は所望のサイズにカットされる。なお、カット紙を使用する場合には、カッター128は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙116は、ベルト搬送部122へと送られる。ベルト搬送部122は、ローラ131、132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも記録ヘッド112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。図11に示したとおり、ローラ131、132間に掛け渡されたベルト133の内側において記録ヘッド112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ134が設けられており、この吸着チャンバ134をファン135で吸引して負圧にすることによって記録紙116がベルト133上に吸着保持される。なお、吸引吸着方式に代えて、静電吸着方式を採用してもよい。
ベルト133が巻かれているローラ131、132の少なくとも一方にモータ(図16の符号188)の動力が伝達されることにより、ベルト133は図11上の時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は図11の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。ベルト清掃部136の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組合せなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、ベルト搬送部122に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において記録ヘッド112の上流側には、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
記録ヘッド112の各ヘッド112K,112C,112M,112Yは、当該インクジェット記録装置110が対象とする記録紙116の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの記録媒体の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図12参照)。
ヘッド112K,112C,112M,112Yは、記録紙116の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれのヘッド112K,112C,112M,112Yが記録紙116の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
ベルト搬送部122により記録紙116を搬送しつつ各ヘッド112K,112C,112M,112Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙116上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッド112K,112C,112M,112Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙116と記録ヘッド112を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙116の全面に画像を記録することができる。これにより、記録ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
図11に示した印字検出部124は、記録ヘッド112の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ又はエリアセンサ)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりや着弾位置誤差などの吐出特性をチェックする手段として機能する。各色のヘッド112K,112C,112M,112Yにより印字されたテストチャート又は実技画像が印字検出部124により読み取られ、各ヘッドの吐出判定が行われる。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。
印字検出部124の後段には後乾燥部142が設けられている。後乾燥部142は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパーに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパーの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部142の後段には、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置110では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)148によってテスト印字の部分を切り離す。また、図11には示さないが、本画像の排出部126Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
[ヘッドの構造]
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド112K,112C,112M,112Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号150によってヘッドを示すものとする。
図13(a)は、ヘッド150の構造例を示す平面透視図であり、図13(b)は、図3(a)の一部の拡大図である。また、図13(c)はヘッド150の他の構造例を示す平面透視図であり、図14は1つの液滴吐出素子(1つのノズル151に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図13(a)の4−4線に沿う断面図)である。
記録紙116上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド150におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド150は、図13(a)及び図13(b)に示したように、インク吐出口であるノズル151と、各ノズル151に対応する圧力室152等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)153を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録紙116の送り方向と略直交する方向に記録紙116の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図13(a)の構成に代えて、図13(c)に示すように、複数のノズル151が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール150’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙116の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル151に対応して設けられている圧力室152は、その平面形状が概略正方形となっており(図13(a)、図13(b)参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル151への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)154が設けられている。なお、圧力室152の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図14に示したように、各圧力室152は供給口154を介して共通流路155と連通されている。共通流路155はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路155を介して各圧力室152に分配供給される。
圧力室152の一部の面(図14において天面)を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)156には個別電極157を備えたアクチュエータ158が接合されている。個別電極157と共通電極間に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ158が変形して圧力室152の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル151からインクが吐出される。なお、アクチュエータ158には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電体を用いた圧電素子が好適に用いられる。インク吐出後、アクチュエータ158の変位が元に戻る際に、共通流路155から供給口154を通って新しいインクが圧力室152に再充填される。
上述した構造を有するインク室ユニット153を図15に示すように主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
すなわち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット153を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd×cosθとなり、主走査方向については、各ノズル151が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が一例で1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図15に示すようなマトリクス状に配置されたノズル151を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル151−11、151−12、151−13、151−14、151−15、151−16を1つのブロックとし(他にはノズル151−21、…、151−26を1つのブロック、ノズル151−31、…、151−36を1つのブロック、…として)、記録紙116の搬送速度に応じてノズル151−11、151−12、…、151−16を順次駆動することで記録紙116の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットからなるライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
そして、上述の主走査によって記録される1ライン(あるいは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、上述の副走査を行う方向を副走査方向という。すなわち、本実施形態では、記録紙116の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ158の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
[制御系の説明]
図16は、インクジェット記録装置110のシステム構成を示すブロック図である。
図16に示すように、インクジェット記録装置110は、通信インターフェース170、システムコントローラ172、画像メモリ174、ROM175、モータドライバ176、ヒータドライバ178、プリント制御部180、画像バッファメモリ182、ヘッドドライバ184等を備えている。
通信インターフェース170は、ホストコンピュータ186から送られてくる画像データを受信するインターフェース部(画像入力手段)である。通信インターフェース170にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ186から送出された画像データは通信インターフェース170を介してインクジェット記録装置110に取り込まれ、一旦画像メモリ174に記憶される。画像メモリ174は、通信インターフェース170を介して入力された画像を格納する記憶手段であり、システムコントローラ172を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ174は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ172は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置110の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ172は、通信インターフェース170、画像メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178等の各部を制御し、ホストコンピュータ186との間の通信制御、画像メモリ174及びROM175の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ188やヒータ189を制御する制御信号を生成する。
また、インクジェット記録装置110は、濃度測定用テストチャート出力時の不吐出の状態を明確にするため、不吐出ノズルに関する情報として、不吐出一時情報と不吐出積算情報と備えている。この不吐出一時情報は、前述の不吐出位置情報(D20)に相当し、不吐出積算情報は、前述の不吐出積算情報(D22)に相当する。これらの情報は、不吐出一時情報記憶部192及び不吐出積算情報記憶部194に記憶される。
システムコントローラ172は、印字検出部124から読み込んだ不吐出検出用テストチャートの読取データから不吐出ノズルを示す不吐出一時情報を抽出し、不吐出一時情報記憶部192に記憶させる。この不吐出一時情報は、不吐出検出を行うたびに不吐出積算情報として不吐出積算情報記憶部194に積算される。
さらに、システムコントローラ172は、印字検出部124から読み込んだ濃度測定用テストチャートの読取データから各ノズルの濃度測定値を測定する。この濃度測定値は、前述の濃度測定値(D28)に相当する。また、この測定した濃度測定値から各ノズルの濃度補正値を算出する。この濃度補正値は、前述の濃度補正値(D26)に相当する。算出された濃度補正値は、濃度補正値記憶部190に記憶される。
ROM175には、システムコントローラ172のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データ(不吐出検出用テストチャート及び濃度測定用テストチャートのデータを含む)などが格納されている。ROM175は、書き換え不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書き換え可能な記憶手段であってもよい。また、このROM175の記憶領域を活用することで、ROM175を濃度補正値記憶部190、不吐出一時情報記憶部192、及び不吐出積算情報記憶部194として兼用する構成も可能である。
画像メモリ174は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ176は、システムコントローラ172からの指示に従って搬送系のモータ188を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ178は、システムコントローラ172からの指示に従って後乾燥部142等のヒータ189を駆動するドライバである。
プリント制御部180は、システムコントローラ172の制御に従い、画像メモリ174内の画像データ(多値の入力画像のデータ)から打滴制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理手段として機能するとともに、生成したインク吐出データをヘッドドライバ184に供給してヘッド150の吐出駆動を制御する駆動制御手段として機能する。
すなわち、プリント制御部180は、濃度データ生成部180Aと、補正処理部180Bと、インク吐出データ生成部180Cと、駆動波形生成部180Dとを含んで構成される。これら各機能ブロック(180A〜180D)は、ASICやソフトウエア又は適宜の組み合わせによって実現可能である。
濃度データ生成部180Aは、入力画像のデータからインク色別の初期の濃度データを生成する信号処理手段であり、濃度変換処理(UCR処理や色変換を含む)及び必要な場合には画素数変換処理を行う。
補正処理部180Bはムラ補正処理を行う処理手段であり、不吐出補正部180B1と濃度補正部180B2から構成される。不吐出補正部180B1は、不吐出一時情報記憶部192に格納されている不吐出一時情報及び不吐出積算情報記憶部194に格納されている不吐出積算情報を用いて不吐出補正の演算を行う処理手段であり、この処理は前述の不吐出補正(D12)に相当する。また、濃度補正部180B2は、濃度補正値記憶部190に格納されている濃度補正値を用いて濃度補正の演算を行う処理手段であり、この処理は前述の濃度補正(D14)に相当する。
インク吐出データ生成部180Cは、補正処理部180Bで生成された補正後の濃度データから2値(又は多値)のドットデータに変換するハーフトーニング処理手段を含む信号処理手段であり、2値(多値)化処理を行う。インク吐出データ生成部180Cで生成されたインク吐出データはヘッドドライバ184に与えられ、ヘッド150のインク吐出動作が制御される。
駆動波形生成部180Dは、ヘッド150の各ノズル151に対応したアクチュエータ158(図14参照)を駆動するための駆動信号波形を生成する手段であり、該駆動波形生成部180Dで生成された信号(駆動波形)は、ヘッドドライバ184に供給される。なお、駆動波形生成部180Dから出力される信号は、デジタル波形データであってもよいし、アナログ電圧信号であってもよい。
プリント制御部180には画像バッファメモリ182が備えられており、プリント制御部180における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ182に一時的に格納される。なお、図16において画像バッファメモリ182はプリント制御部180に付随する態様で示されているが、画像メモリ174と兼用することも可能である。また、プリント制御部180とシステムコントローラ172とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース170を介して外部から入力され、画像メモリ174に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの多値の画像データが画像メモリ174に記憶される。
インクジェット記録装置110では、インク(色材)による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、画像メモリ174に蓄えられた元画像(RGB)のデータは、システムコントローラ172を介してプリント制御部180に送られ、該プリント制御部180の濃度データ生成部180A、補正処理部180B、インク吐出データ生成部180Cを経てインク色ごとのドットデータに変換される。
すなわち、プリント制御部180は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。こうして、プリント制御部180で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ182に蓄えられる。この色別ドットデータは、ヘッド150のノズルからインクを吐出するためのCMYK打滴データに変換され、印字されるインク吐出データが確定する。
ヘッドドライバ184は、プリント制御部180から与えられるインク吐出データ及び駆動波形の信号に基づき、印字内容に応じてヘッド150の各ノズル151に対応するアクチュエータ158を駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ184にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
こうして、ヘッドドライバ184から出力された駆動信号がヘッド150に加えられることによって、該当するノズル151からインクが吐出される。記録紙116の搬送速度に同期してヘッド150からのインク吐出を制御することにより、記録紙116上に画像が形成される。
上記のように、プリント制御部180における所要の信号処理を経て生成されたインク吐出データ及び駆動信号波形に基づき、ヘッドドライバ184を介して各ノズルからのインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
印字検出部124は、図11で説明したように、イメージセンサを含むブロックであり、記録紙116に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつき、光学濃度など)を検出し、その検出結果をプリント制御部180及びシステムコントローラ172に提供する。
プリント制御部180は、必要に応じて印字検出部124から得られる情報に基づいてヘッド150に対する各種補正を行うとともに、必要に応じて予備吐出や吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
なお、図16で説明した濃度データ生成部180A、補正処理部180Bが担う処理機能の全て又は一部をホストコンピュータ186側に搭載する態様も可能である。
[不吐出一時情報の取得]
インクジェット記録装置110は、不吐出検出用テストチャートをメディアに出力し、印字検出部124により不吐出検出用テストチャートの画像を読み取って、記録ヘッド112のノズルのうちの不吐出ノズルについての不吐出一時情報を取得することができる。
図17は、不吐出検出用テストチャートの例を示す平面図であり、ここでは、各色ヘッドのうち、1色のヘッドによって印字された不吐出検出用テストチャートを示している。
図17に示すように、不吐出検出用テストチャートC1は、記録ヘッド112を用いてy方向に略平行な線状のパターン200をx方向に所定の間隔で印字したものである。ここで、パターン200のx方向の間隔dは、印字検出部124の解像度に応じて設定される。例えば、記録ヘッド112のx方向のノズル密度Nを1200npi、印字検出部124のx方向の読み取り解像度Rを400dpiとした場合、パターン200のx方向の間隔dは、d≧1/R=1/400[インチ]となる。
不吐出検出用テストチャートC1を作成する場合、具体的には、x方向にn(≧3(=N÷R=1200÷400))ノズルおきに液体を吐出させて1行分のパターン200Lを印字する。次に、液体を吐出させるノズルをx方向に1つずらしてnノズルおきに印字する。これをn回繰り返すことにより、すべてのノズルからの液体吐出によるパターン200が印字される。これにより、すべてのノズルに対して、印字検出部124の解像度で不吐出ノズルであるかどうかを判定することが可能な不吐出検出用テストチャートC1を作成することができる。
印字検出部124により不吐出検出用テストチャートの画像を読み取って特定した不吐出のノズルは、不吐出一時情報として不吐出一時情報記憶部192に記憶される。前述したように、不吐出検出を行うたびに(不吐出検出用テストチャートを読み取るたびに)不吐出一時情報は不吐出積算情報に加えられるため、新たに取得した不吐出一時情報と、不吐出積算情報記憶部194に記憶された不吐出積算情報との差分から、新たに発生した不吐出ノズルを特定することができる。
[濃度測定値の取得]
インクジェット記録装置110は、電源投入時等のユーザが指示したタイミングにおいて、各色の濃度補正値を取得する。濃度補正値は、出力した濃度測定用テストチャートを読み取ることにより取得する。
図18は、濃度測定用テストチャートを示す平面図であり、ここでは、各色ヘッドのうち、1色のヘッドによって印字された濃度測定用テストチャートを示している。同図に示すように、濃度測定用テストチャートC2は、x方向に濃度が一定で、y方向に複数段(図では8段)の濃度パッチを印字したものである。図4のステップS10において設定される画像データは、C、M、Y、Kの各色の濃度測定用テストチャートが含まれる。
この濃度測定用テストチャートの画像を印字検出部124によって読み取り、システムコントローラ172により図6において説明した処理が行われ、濃度測定値として取得される。
[画像出力処理]
図19は、インクジェット記録装置110の画像出力の動作について示したフローチャートである。
まず、不吐出一時情報と不吐出積算情報とを初期化するか否かを判定する(ステップS60)。これらの情報は、メンテナンス後や設置後においてユーザが初期化することが可能であり、初期化が選択された場合には、不吐出一時情報と不吐出積算情報とが初期化される(ステップS62)。初期化されると、例えば全ノズルについて不吐出が無く、正常であると扱われる。なお、初期化された場合に、工場出荷時の設定を用いるように構成してもよい。例えば、工場出荷時の検査において検出した不吐出ノズルについて、その位置を不吐出積算情報記憶部194に記憶しておき、この情報については初期化された場合であっても消去されないように構成してもよい。このように構成することで、工場出荷時に検出された不吐出ノズルについては、初期化された場合であっても不吐出ノズルとして扱われる。
ステップS62において不吐出一時情報と不吐出積算情報とを初期化した場合、及びステップS60において初期化不要と判断された場合は、ステップS64に進み、通信インターフェース170を介してメディア出力するための画像データが入力される。
システムコントローラ172は、入力された画像データに対して画像処理Iを行う(ステップS66)。この画像処理Iは、濃度変換や階調変換等の画像処理である。
次に、不吐出一時情報を不吐出積算情報に加える(ステップS68)。さらに不吐出積算情報に基づいて、不吐出補正を行う(ステップS70)。不吐出補正は、前述したように、不吐出となったノズルの隣接ノズルから代替打滴(打滴数増)を行うように画像データを変更する処理やインク打滴サイズを大きく変更する処理が行われる。さらに、不吐出ノズルに対応する圧電アクチュエータの駆動を停止し、無駄な電力消費を削減してもよい。
不吐出補正が施された入力画像データは、プリント制御部180に入力され、濃度データ生成部180Aにおいてインク色別の初期の濃度データが生成される。補正処理部180Bは、濃度補正値として記憶された画素値の差分を濃度補正値記憶部190から読み出し、画素値の差分に基づいて各ノズルの濃度補正を行う(ステップS72)。
さらに、インク吐出データ生成部180Cは、補正処理部180Bで生成された補正後の濃度データについてハーフトーニング処理を行い、2値(又は多値)のドットデータを生成する(ステップS74)。
ここで、画像データに不吐出検出用テストチャートを追加する(ステップS76)。不吐出検出用テストチャートは、ROM175に記憶されており、出力画像の余白部に、C、M、Y、Kの色毎に追加される。
プリント制御部180は、メディア上に、ステップS3において入力された画像データ、及びステップS46において追加された不吐出検出用テストチャートの画像データを描画する(ステップS78)。
システムコントローラ172は、印字検出部124から読み込んだ不吐出検出用テストチャートの読取データから各色の不吐出ノズルに関する情報を抽出し、不吐出一時情報記憶部192に記憶されている不吐出一時情報を更新する(ステップS80)。
最後に、画像出力を終了するか否かを判定し(ステップS82)、続けて画像出力を行う場合は、ステップS64に戻り、同様の処理を継続する。ステップS80において新たに検出された不吐出ノズルについては、ステップS68において不吐出一時情報が不吐出積算情報に加えられ、ステップS70において不吐出積算情報に基づいて不吐出補正が行われるため、以後出力する画像については、不吐出補正が正常に行われる。
なお、本実施形態では、インクジェット記録装置110内に印字検出部(スキャナ)124を設けたが、濃度測定用テストチャート読み取り用の印字検出部をインクジェット記録装置110とは別に設けるようにしてもよい。
また、入力濃度データの処理は、インクジェット記録装置110とは別体の画像処理装置により行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、本発明をインクジェット記録装置に適用した場合について説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。即ち、本発明は、インクジェット記録装置以外の形式の画像記録装置、例えば、サーマル素子を記録素子とする記録ヘッドを備えた熱転写記録装置、LED素子を記録素子とする記録ヘッドを備えたLED電子写真プリンタ、LEDライン露光ヘッドを有する銀塩写真方式プリンタについても適用可能である。
10…ラインヘッド、110…インクジェット記録装置、112…記録ヘッド、112K,112C,112M,112Y…ヘッド、114…インク貯蔵/装填部、116…記録紙(被記録媒体)、122…ベルト搬送部(搬送手段)、124…印字検出部、150…ヘッド、151…ノズル(記録素子)、172…システムコントローラ、180…プリント制御部、180B1…不吐出補正部、180B2…濃度補正部、184…ヘッドドライバ、190…濃度補正値記憶部、192…不吐出一時情報記憶部、194…不吐出積算情報記憶部

Claims (15)

  1. 複数の記録素子を有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッド及び被記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記被記録媒体とを相対移動させる搬送手段と、
    前記複数の記録素子のうち記録不良の記録素子を示す記録不良情報を取得する記録不良情報取得手段と、
    前記記録不良情報取得手段が取得した記録不良情報に基づいて、前記記録不良の記録素子による画像欠陥を補正する記録不良補正手段と、
    前記記録ヘッドによって記録された濃度測定用テストチャートの画像であって、前記記録不良補正手段により補正された画像を読み取る画像読み取り手段と、
    前記画像読み取り手段によって読み取った濃度測定用テストチャートの画像に基づいて、前記複数の記録素子の記録濃度を示す記録濃度情報を取得する記録濃度情報取得手段と、
    前記記録濃度情報取得手段が取得した記録濃度情報に基づいて、濃度補正情報を算出する濃度補正情報算出手段と、
    前記濃度補正情報算出手段が算出した濃度補正情報に基づいて、画像データの濃度を補正する濃度補正手段と、
    前記濃度測定用テストチャートの出力時に前記記録不良補正手段による補正が行われていない新たな記録不良の記録素子を示す無補正記録不良情報を取得する無補正記録不良情報取得手段と、
    前記無補正記録不良情報取得手段が取得した無補正記録不良情報に基づいて、前記濃度補正情報を修正する記録濃度情報修正手段と、
    を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記記録ヘッドの複数の記録素子は、前記被記録媒体の記録可能幅全幅に対応する長さにわたって配列され、
    前記搬送手段は、前記記録ヘッドと前記被記録媒体とを1回だけ相対移動させることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記無補正記録不良情報取得手段は、既知の記録不良情報と最新の記録不良情報との差分から前記無補正記録不良情報を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像記録装置。
  4. 前記記録濃度情報修正手段は、前記新たな記録不良の記録素子から前記被記録媒体の記録可能幅方向に所定量左右に離れた記録素子の記録濃度情報に基づいて前記濃度補正情報を修正することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 前記新たな記録不良の記録素子と前記所定量左右に離れた記録素子との間には、他の新たな記録不良の記録素子が存在しないように前記所定量を決定することを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。
  6. 前記濃度測定用テストチャートは複数の異なる濃度パターンから構成され、
    前記濃度補正手段は前記記録濃度情報を前記複数の異なる濃度パターン毎に取得し、
    前記記録濃度情報修正手段は前記異なる濃度パターン毎に前記濃度補正情報を修正することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 前記記録素子はインク吐出ノズルであり、
    前記記録不良情報は、吐出不良のインク吐出ノズルを示す情報であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の画像記録装置。
  8. 前記記録不良情報取得手段及び無補正記録不良情報取得手段は、前記記録ヘッドによって記録された吐出不良検出用テストチャートの画像を前記画像読み取り手段において読み取ることにより前記吐出不良のインク吐出ノズルを示す情報を取得することを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
  9. 前記記録不良補正手段は、吐出不良のインク吐出ノズルの隣接ノズルから代替打滴を行う、又はインク打滴サイズを大きく変更することにより前記吐出不良のインク吐出ノズルによる画像欠陥を補正することを特徴とする請求項7又は8に記載の画像記録装置。
  10. 前記記録ヘッドは、複数の色毎に備えられていることを特徴とする請求項1から9に記載の画像記録装置。
  11. 前記画像読み取り手段の読み取り解像度であって、前記記録素子の配列に沿う方向の読み取り解像度は、前記複数の記録素子の記録解像度よりも小さいことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の画像記録装置。
  12. 前記濃度補正情報算出手段は、前記記録濃度情報に基づいて、前記複数の記録素子の記録濃度が一定となるように濃度補正情報を算出することを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の画像記録装置。
  13. 複数の記録素子を有する記録ヘッドの記録不良の記録素子を示す記録不良情報を取得する記録不良情報取得手段と、
    前記記録不良情報取得手段が取得した記録不良情報に基づいて、前記記録不良の記録素子による画像欠陥を補正する記録不良補正手段と、
    画像読み取り手段によって読み取った画像であって、前記記録不良補正手段により補正され、前記記録ヘッドによって記録された濃度測定用テストチャートの画像に基づいて、前記複数の記録素子の記録濃度を示す記録濃度情報を取得する記録濃度情報取得手段と、
    前記記録濃度情報取得手段が取得した記録濃度情報に基づいて、濃度補正情報を算出する濃度補正情報算出手段と、
    前記濃度補正情報算出手段が算出した濃度補正情報に基づいて、画像データの濃度を補正する濃度補正手段と、
    前記濃度測定用テストチャートの出力時に前記記録不良補正手段による補正が行われていない新たな記録不良の記録素子を示す無補正記録不良情報を取得する無補正記録不良情報取得手段と、
    前記無補正記録不良情報取得手段が取得した無補正記録不良情報に基づいて、前記濃度補正情報を修正する記録濃度情報修正手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  14. 複数の記録素子を有する記録ヘッドの記録不良の記録素子を示す記録不良情報を取得する記録不良情報取得工程と、
    前記記録不良情報取得工程が取得した記録不良情報に基づいて、前記記録不良の記録素子による画像欠陥を補正する記録不良補正工程と、
    画像読み取り手段によって読み取った画像であって、前記記録不良補正工程により補正され、前記記録ヘッドによって記録された濃度測定用テストチャートの画像に基づいて、前記複数の記録素子の記録濃度を示す記録濃度情報を取得する記録濃度情報取得工程と、
    前記記録濃度情報取得工程が取得した記録濃度情報に基づいて、濃度補正情報を算出する濃度補正情報算出工程と、
    前記濃度補正情報算出工程が算出した濃度補正情報に基づいて、画像データの濃度を補正する濃度補正工程と、
    前記濃度測定用テストチャートの出力時に前記記録不良補正工程による補正が行われていない新たな記録不良の記録素子を示す無補正記録不良情報を取得する無補正記録不良情報取得工程と、
    前記無補正記録不良情報取得工程が取得した無補正記録不良情報に基づいて、前記濃度補正情報を修正する記録濃度情報修正工程と、
    を備えたことを特徴とする画像処理方法。
  15. 複数の記録素子を有する記録ヘッドの記録不良の記録素子を示す記録不良情報を取得する記録不良情報取得工程と、
    前記記録不良情報取得工程が取得した記録不良情報に基づいて、前記記録不良の記録素子による画像欠陥を補正する記録不良補正工程と、
    画像読み取り手段によって読み取った画像であって、前記記録不良補正工程により補正され、前記記録ヘッドによって記録された濃度測定用テストチャートの画像に基づいて、前記複数の記録素子の記録濃度を示す記録濃度情報を取得する記録濃度情報取得工程と、
    前記記録濃度情報取得工程が取得した記録濃度情報に基づいて、濃度補正情報を算出する濃度補正情報算出工程と、
    前記濃度補正情報算出工程が算出した濃度補正情報に基づいて、画像データの濃度を補正する濃度補正工程と、
    前記濃度測定用テストチャートの出力時に前記記録不良補正工程による補正が行われていない新たな記録不良の記録素子を示す無補正記録不良情報を取得する無補正記録不良情報取得工程と、
    前記無補正記録不良情報取得工程が取得した無補正記録不良情報に基づいて、前記濃度補正情報を修正する記録濃度情報修正工程と、
    を備えたことを特徴とする画像処理方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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