JP5117242B2 - 画像記録装置及び方法並びに画像処理プログラム - Google Patents

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Description

本発明は画像記録装置及び方法並びに画像処理プログラムに係り、特に複数の記録素子を有する記録ヘッドにおける記録素子ごとの特性のばらつきによって生じる濃度ムラの補正に好適な画像補正処理の技術に関する。
複数のインク吐出口(ノズル)を有するインクジェット方式の記録ヘッドを備えた画像記録装置(インクジェットプリンター)では、ノズルが持つ吐出特性のばらつきによって、記録画像に濃度ムラ(濃度不均一)が生じ、画質上問題となる。図23はノズルの吐出特性のばらつきと、記録結果として現れる濃度ムラの例を模式的に描いた説明図である。
同図中、符号300はラインヘッド、符号302-i(i=1〜8)はノズルを示し、符号304-i(i=1〜8)は各ノズル302-i(i=1〜8)によって打滴されるドットを表している。ここでは、ラインヘッド300の幅方向(ノズル配列方向)に対して直交する方向(矢印S方向)に記録紙等の記録媒体が搬送されるものとし、ラインヘッド300のノズル配列方向が主走査方向、ラインヘッド300に対する記録媒体の相対的な搬送方向(S方向)が副走査方向である。
図23では、左から3番目のノズル302-3に着弾位置誤差(本来の着弾位置から図上で左横方向に着弾位置がずれて着弾)が発生し、6番目のノズル302-6について液滴量誤差(本来の液滴量よりも多い液滴量で吐出)が発生している例が示されている。この場合、着弾位置誤差や液滴量誤差の発生するノズル302-3、302-6に対応した印字画像の位置(図中のA,Bで示した位置)にスジ状の濃度ムラが発生する。
所定の印字領域上で記録ヘッドを複数回走査させて画像記録を行うシリアル(シャトル)スキャン方式の画像記録装置の場合は、よく知られているマルチパス印字によって、濃度ムラを回避することが可能であるが、1回の走査で画像記録を行うシングルパス方式(ラインヘッド方式)では、濃度ムラを回避することが困難である。
ノズルごとの吐出特性のばらつきを完全になくすことはヘッド製造上困難であるため、ばらつきを補正する技術について種々の提案がなされている(特許文献1,2)。
特許文献1は、いわゆる「飛行曲がり現象」によるスジ状のムラ(バンディング)を解消することを目的として、ドット列間隔にズレがある場合に、該当するドット列に割り当てられる画像データの画素の濃度を変更(ドットサイズ、ドットパターン変更等)して、白スジ・濃いスジを低減する技術を提案している。引用文献1によれば、ドット間距離のずれ量に対する出力濃度のマップ(同文献1の図13)上で確認される、スジムラが補正できない領域(領域C)を使用しないように画像データの濃度範囲(L2)を決定している。
また、特許文献2は、テストパターンを出力してその印字結果から着弾位置誤差のデータを測定し、この着弾誤差データを用いて、各ノズルの誤差特性を取り込んだ濃度プロファイルD(x)を定義し、これをフーリエ変換した関数T(f)のパワースペクトルの低周波成分を最小化する計算により、濃度補正係数を導出することを開示している(特許文献2の段落[0062]〜[0089])。
特開2007−125877号公報 特開2006−347164号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、位置ずれが最大となる打滴点位置情報から画像データの濃度範囲を決めているので、出力する画像濃度の分解能の低下を招く。その一方、特許文献2は、濃度出力限界について言及していないため、補正の計算上、濃度を異常に大きな値、或いは異常に小さな(負数)値を演算してしまう場合がある。算出された異常な値に対して装置の出力が対応できない場合、補正が不完全となる。
すなわち、特許文献2のように、打滴位置情報を用いてスジムラ補正を行う方式の場合、打滴の着弾位置誤差により隣接打滴の間隔が非常に大きく、或いは、非常に小さく(0に近く)なってしまうことがある。一方、出力装置(プリンタ)は出力濃度範囲を持ち、その範囲外の濃度を出力できないため、これを考慮しないで補正濃度を出力しようとすると、不具合を生じる。
この問題を解決するための手法として、補正濃度に上限値と下限値を設け、それを超える値は限界値に抑制してしまう方法が考えられる。しかし、かかる方法の場合、画像データの持つ濃度(入力濃度)や絵柄(画像内容)を正確に出力に反映されない、濃度分解能が低下する、等の問題が発生する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、上記の問題を解消し、高精度の濃度補正(スジムラ抑制)を実現できる画像記録装置及び方法並びにその補正処理に有益な画像処理プログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、第1の発明に係る画像記録装置は、複数の記録素子を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッド及び記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記記録媒体を相対移動させる搬送手段と、前記記録素子の記録特性を示す特性情報を取得する特性情報取得手段と、前記取得した特性情報のうち、少なくとも記録点位置ずれ情報を用いて前記記録素子の各々に対応する画像データを補正し、前記記録特性により出力画像に発生するスジムラを抑制する画像データを生成する補正演算手段と、前記補正演算手段によって補正された画像データの示す画像濃度値が前記記録ヘッドによる出力画像濃度範囲を超える場合に、当該出力画像濃度範囲を超える第1画像データに対応する第1記録素子の記録点位置に最も近い記録点位置となる第2記録素子を特定する最近接記録点特定手段と、前記特定された第1記録素子に対応した前記第1画像データと、前記特定された前記第2記録素子に対応する画像データについて前記補正演算手段によって補正された当該第2記録素子に対応した第2画像データとは、これらのうち一方は濃度を増やす補正が行われ、他方は濃度を減らす補正が行われたものであり、前記第1画像データと前記第2画像データとを合計する合計濃度演算手段と、前記合計濃度演算手段で求めた合計濃度を保存しつつ、当該合計濃度を前記出力画像濃度範囲内の値で前記第1記録素子及び前記第2記録素子に対応する各画像データに分配する画像データ変更手段と、前記補正演算手段によって補正された画像データ及び前記画像データ変更手段によって変更された画像データに基づいて前記記録ヘッドの駆動を制御する駆動制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、濃度補正データにしたがって補正した画素濃度が記録ヘッドの出力可能範囲を超えてしまう場合に、その出力画像濃度範囲を逸脱する画素濃度の記録点(打滴点)と、この記録点に最も接近した他の記録点のペア(対)に関して、両者に対応した濃度の合計を変えないように、この合計濃度を上記2つの記録点の画素濃度に分配する。このとき各記録点に分配される濃度値は出力画像濃度範囲内の値であり、2つの記録点の合計濃度は維持されるため適正な濃度補正を実現できる。
「特性情報取得手段」は、予め記録素子の記録特性に関する情報をメモリ等の記憶手段に格納しておき、必要な情報を読み出すことによって情報を取得してもよいし、実際にテストパターン等を印字してその印字結果を読み取り、解析処理を行って記録特性の情報を取得してもよい。記録特性が経時的に変化することに鑑み、適宜のタイミングで情報を更新する態様が好ましい。
本発明における画像データの補正及び画像データの変更の処理は、スクリーニング処理(2値又は多値のドットデータに変換するデジタルハーフトーニング処理)の手前の段階の画像データに対して実施することが好ましい。
すなわち、補正演算手段によって補正された画像データ及び画像データ変更手段によって変更された画像データに基づいて、スクリーニングを行い、記録ヘッドの記録素子に対応する2値又は多値(ドットサイズの種類に対応した多値)のドットデータに変換し、当該ドットデータに基づいて記録ヘッドを制御して記録媒体上に画像を形成する。
本発明に係る画像記録装置の一態様としてのインクジェット記録装置は、ドットを形成するためのインク液滴を吐出するノズル及び吐出圧を発生させる圧力発生手段(圧電素子や加熱素子など)を含む液滴吐出素子(「記録素子」に相当)を複数配列させた液滴吐出素子列を有する液体吐出ヘッド(「記録ヘッド」に相当)と、画像データから生成されたドットデータ(インク吐出データ)に基づいて記録ヘッドからの液滴の吐出を制御する吐出制御手段とを備え、前記ノズルから吐出した液滴によって記録媒体上にドットを記録して画像を形成する。
記録ヘッドの構成例として、記録媒体の全幅に対応する長さにわたって複数の記録素子を配列させた記録素子列を有するフルライン型のヘッドを用いることができる。この場合、記録媒体の全幅に対応する長さに満たない記録素子列を有する比較的短尺の記録ヘッドモジュールを複数個組み合わせ、これらを繋ぎ合わせることで全体として記録媒体の全幅に対応する長さの記録素子列を構成する態様がある。
フルライン型のヘッドは、通常、記録媒体の相対的な送り方向(相対的搬送方向)と直交する方向に沿って配置されるが、搬送方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿って記録ヘッドを配置する態様もあり得る。
「記録媒体」は、記録ヘッドの作用によって画像の記録を受ける媒体(被画像形成媒体、被印字媒体、被記録媒体、受像媒体、インクジェット記録装置の場合の吐出媒体、被吐出媒体など呼ばれ得るもの)であり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、中間転写媒体、インクジェット記録装置によって配線パターンが印刷されるプリント基板、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。
「搬送手段」は、停止した(固定された)記録ヘッドに対して記録媒体を搬送する態様、停止した記録媒体に対して記録ヘッドを移動させる態様、或いは、記録ヘッドと記録媒体の両方を移動させる態様のいずれをも含む。
インクジェットヘッドによって、カラー画像を形成する場合は、複数色のインク(記録液)の色別に記録ヘッドを配置してもよいし、1つの記録ヘッドから複数色のインクを吐
出可能な構成としてもよい。
また、本発明は、上記のフルライン型のヘッドに限らず、シリアル(シャトル)スキャン方式の記録ヘッド(記録媒体の搬送方向に略直交する方向に往復移動しながら打滴を行う記録ヘッド)についても適用可能である。
第2の発明は、第1の発明に記載の画像記録装置において、前記補正演算手段は、前記記録素子の記録特性に起因する濃度ムラを算出し、同濃度ムラの空間周波数特性を表すパワースペクトルの低周波成分を低減する補正条件に基づいて濃度補正データを算出する手段を含み、前記濃度補正データを用いて画像データの補正を行うことを特徴とする。
記録画像における濃度の不均一性(濃度ムラ)は、空間周波数特性(パワースペクトル)での強度で表すことができ、濃度ムラの視認性はパワースペクトルの低周波成分で評価できる。例えば、濃度補正データを用いた補正後のパワースペクトルの周波数原点(f=0)における微分係数が略0となる条件を用いて濃度補正係数を決めることで、周波数原点でのパワースペクトルの強度が最小となり、原点付近(すなわち、低周波領域)のパワースペクトルを小さく抑えることができる。これにより、精度のよいムラ補正を実現できる。
第3の発明は、第1又は第2の発明に記載の画像記録装置において、前記画像データ変更手段は、前記合計濃度を2等分して前記第1記録素子及び前記第2記録素子に対応する各画像データに分配することを特徴とする。
出力画像濃度範囲内で合計濃度を分配する手法として、合計濃度を2等分(平均化)して分配する態様がある。
第4の発明は、第1又は第2の発明に記載の画像記録装置において、前記画像データ変更手段は、前記第1画像データと前記第2画像データのうち、濃度が濃い方の画像データに前記出力画像濃度範囲の上限値を与え、他方の画像データに〔前記合計濃度−前記上限値〕を与える分配を行うことを特徴とする。
出力画像濃度範囲内で合計濃度を分配する他の手法として、一方の画素に出力画像濃度範囲の上限値を、他方に合計濃度から上限値を引いた値を分配する態様がある。
第5の発明は、第1又は第2の発明に記載の画像記録装置において、前記画像データ変更手段は、前記第1画像データと前記第2画像データのうち、濃度が薄い方の画像データに前記出力画像濃度範囲の下限値を与え、他方の画像データに〔前記合計濃度−前記下限値〕を与える分配を行うことを特徴とする。
出力画像濃度範囲内で合計濃度を分配する他の手法として、一方の画素に出力画像濃度範囲の下限値を、他方に合計濃度から下限値を引いた値を分配する態様がある。
第6の発明は、第1又は第2の発明に記載の画像記録装置において、前記第1画像データが示す画像濃度値と前記出力画像濃度範囲の上限値又は下限値とを比較する比較手段を備え、前記画像データ変更手段は、前記比較手段による比較の結果、当該第1画像データが示す画像濃度値が前記上限値を超える場合に、前記第1の記録素子に対応する画像データに前記上限値を与える一方、前記第2の記録素子に対応する画像データに〔前記合計濃度−前記上限値〕を与える分配を行い、前記比較手段による比較の結果、当該第1画像データが示す画像濃度値が前記下限値を下回る場合に、前記第1の記録素子に対応する画像データに前記下限値を与える一方、前記第2の記録素子に対応する画像データに〔前記合計濃度−前記下限値〕を与える分配を行うことを特徴とする。
第7の発明は、前記目的を達成する方法発明を提供する。すなわち、第7の発明に係る画像記録方法は、複数の記録素子を有する記録ヘッドと記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記記録媒体を相対移動させながら、前記複数の記録素子によって前記記録媒体に画像を記録する画像記録方法であって、前記記録素子の記録特性を示す情報を取得する特性情報取得工程と、前記取得した特性情報のうち、少なくとも記録点位置ずれ情報を用いて前記記録素子の各々に対応する画像データを補正し、前記記録特性により出力画像に発生するスジムラを抑制する画像データを生成する補正演算工程と、前記補正演算工程によって補正された画像データの示す画像濃度値が前記記録ヘッドによる出力画像濃度範囲を超える場合に、当該出力画像濃度範囲を超える第1画像データに対応する第1記録素子の記録点位置に最も近い記録点位置となる第2記録素子を特定する最近接記録点特定工程と、前記特定された第1記録素子に対応した前記第1画像データと、前記特定された前記第2記録素子に対応する画像データについて前記補正演算工程によって補正された当該第2記録素子に対応した第2画像データとは、これらのうち一方は濃度を増やす補正が行われ、他方は濃度を減らす補正が行われたものであり、前記第1画像データと前記第2画像データとを合計する合計濃度演算工程と、前記合計濃度演算工程で求めた合計濃度を保存しつつ、当該合計濃度を前記出力画像濃度範囲内の値で前記第1記録素子及び前記第2記録素子に対応する各画像データに分配する画像データ変更工程と、前記補正演算工程によって補正された画像データ及び前記画像データ変更手段によって変更された画像データに基づいて前記記録ヘッドの駆動を制御する駆動制御工程と、を含むことを特徴とする。
第8の発明は、前記目的を達成する画像処理プログラムを提供する。すなわち、第8の発明は、コンピュータに、複数の記録素子を有する記録ヘッドにおける前記記録素子の記録特性を示す特性情報を取得する特性情報取得工程と、前記取得した特性情報のうち、少なくとも記録点位置ずれ情報を用いて前記記録素子の各々に対応する画像データを補正し、前記記録特性により出力画像に発生するスジムラを抑制する画像データを生成する補正演算工程と、前記補正演算工程によって補正された画像データの示す画像濃度値が前記記録ヘッドによる出力画像濃度範囲を超える場合に、当該出力画像濃度範囲を超える第1画像データに対応する第1記録素子の記録点位置に最も近い記録点位置となる第2記録素子を特定する最近接記録点特定工程と、前記特定された第1記録素子に対応した前記第1画像データと、前記特定された前記第2記録素子に対応する画像データについて前記補正演算工程によって補正された当該第2記録素子に対応した第2画像データとは、これらのうち一方は濃度を増やす補正が行われ、他方は濃度を減らす補正が行われたものであり、前記第1画像データと前記第2画像データとを合計する合計濃度演算工程と、前記合計濃度演算工程で求めた合計濃度を保存しつつ、当該合計濃度を前記出力画像濃度範囲内の値で前記第1記録素子及び前記第2記録素子に対応する各画像データに分配する画像データ変更工程と、を実行させるための画像処理プログラムを提供する。
本発明によるプログラムは、プリンタなどに組み込まれる中央処理装置(CPU)の動作プログラムとして適用できるとともに、パソコンなどのコンピュータシステムに適用することも可能である。
或いはまた、当該プログラムは、単独のアプリケーションソフトウエアとして構成されてもよいし、画像編集ソフトウエアなど、他のアプリケーションの一部として組み込まれてもよい。このようなプログラムをCD−ROMや磁気ディスクその他の情報記憶媒体(外部記憶装置)に記録し、該情報記憶媒体を通じて当該プログラムを第三者に提供したり、インターネットなどの通信回線を通じて当該プログラムのダウンロードサービスを提供したりすることも可能である。
また、前記目的を達成するために、複数の記録素子を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッド及び記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記記録媒体を相対移動させる搬送手段と、前記記録素子の記録特性を示す特性情報を取得する特性情報取得手段と、前記取得した特性情報のうち、少なくとも記録点位置ずれ情報を用いて前記記録素子の各々に対応する画像データを補正し、前記記録特性により出力画像に発生するスジムラを抑制する画像データを生成する補正演算手段と、前記補正演算手段によって補正された画像データの示す画像濃度値が前記記録ヘッドによる出力画像濃度範囲を超える場合に、当該出力画像濃度範囲を超える第1画像データに対応する第1記録素子の記録点位置に最も近い記録点位置となる第2記録素子を特定する最近接記録点特定手段と、前記特定された第1記録素子に対応した前記第1画像データと、前記特定された前記第2記録素子に対応する画像データについて前記補正演算手段によって補正された当該第2記録素子に対応した第2画像データとを合計する合計濃度演算手段と、前記合計濃度演算手段で求めた合計濃度を保存しつつ、当該合計濃度を前記出力画像濃度範囲内の値で前記第1記録素子及び前記第2記録素子に対応する各画像データに分配する画像データ変更手段と、前記補正演算手段によって補正された画像データ及び前記画像データ変更手段によって変更された画像データに基づいて前記記録ヘッドの駆動を制御する駆動制御手段と、を備え、前記画像データ変更手段は、前記合計濃度を2等分して前記第1記録素子及び前記第2記録素子に対応する各画像データに分配することを特徴とする画像記録装置を提供する。
本発明によれば、記録素子の記録特性に起因するスジムラを精度よく補正することができ、高品位な画像形成が可能となる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
<通常補正時における補正原理の説明>
まず、打滴位置情報を用いてスジムラ補正を行う技術について概説する。ここで説明する補正方法は、あるノズルが持つ着弾位置誤差を補正する際に、そのノズルを含む周囲のノズルN本を用いて補正する。基本的な原理は特許文献2に開示されている手法を適用することができる。
図1は補正前の様子を示す図である。同図は、ラインヘッド(記録ヘッドに相当)10の左から3番目のノズル(nzl3)が着弾位置誤差を持っており、理想的な着弾位置(原点O)から図上で右方向(X軸で示した主走査方向)に着弾位置がずれて着弾する。また、図1の下側に示したグラフは、ノズルからの打滴による印字濃度を記録媒体搬送方向(副走査方向)に平均化して得られる、ノズル列方向(主走査方向)の濃度プロファイルを示したものである。ただし、図1ではノズルnzl3の印字に対する補正を考察するので、ノズルnzl3以外の濃度出力は図示を省略した。横軸(X軸)は主走査方向の位置を表し、縦軸は光学濃度(O.D.)を表す。
各ノズルnzl1〜5の初期出力濃度をDi=Dini(ただし、iはノズル番号1〜5、Diniは一定値を表す)、ノズルnzl3の理想着弾位置を原点O、各ノズルnzl1〜5の着弾位置をXi とする。
ここでDi は、物理的には記録媒体搬送方向に平均化したノズルの出力光学濃度を表し、データ処理上は各画素が持つ濃度データD(i,j) (ただし、iはノズル番号、jは記録媒体搬送方向の画素番号を表す)に対して「j」について平均化したものを表している。
図1に示したように、ノズルnzl3の着弾位置誤差は、ノズルnzl3の濃度出力(太線)の原点Oからのズレとして表される。今、この出力濃度のズレを補正することを考える。
図2は補正後の様子を示す図である。ただし、ノズルnzl3以外は補正分のみを図示した。図2の場合、補正に用いるノズル数はN=3であり、ノズルnzl2, nzl3, nzl4 に濃度補正係数d2, d3, d4が乗ぜられている。ここでいう濃度補正係数di は、補正後の出力濃度をDi’とするとき、Di’=Di+di×Diで定義される係数である。
本実施形態では、濃度ムラの視認性が最小となるよう、各ノズルの濃度補正係数が決定される。
濃度ムラ等の空間構造の視認性は、空間周波数特性によって評価できることが知られており(例えば、「Application of FourierAnalysis to the Visibility of Gratings」Journal of Phisiology 197 551-566(1968) F.W.Campbell and J.G.Robson 1967、「NoisePerception in Electrophotography」Journalof Applied Photographic Engineering 5:190-196(1979) R.P.Dooley and R. Shawを参照))、人間の視覚は低周波成分の感度が高く、高周波成分ほど感度が低いことが明らかにされている。すなわち、濃度ムラの視認性の尺度として、空間周波数特性の低周波エネルギーを用いることが適切である。そのため、本実施形態では、パワースペクトルの低周波成分を最小化するように、各ノズルの濃度補正係数が決定される。
濃度補正係数diを決定する式の導出について詳細は後述するが、結果のみを先に示すと、特定のノズルの着弾位置誤差に対する濃度補正係数diは、以下の式より決定される。
Figure 0005117242
ここで、xi はそれぞれ補正対象ノズルの理想着弾位置を原点とした各ノズルの着弾位置である。Πは、補正に用いるN本のノズル内で積をとることを意味する。
〔濃度補正係数の導出〕
濃度ムラのパワースペクトルの低周波成分を最小化するという条件から、理論的に各ノズルの濃度補正係数を導くことができる。
まず、各ノズルの誤差特性を取り込んだ濃度プロファイルを次式のように定義する。
Figure 0005117242
画像の濃度プロファイルD(x)は、各ノズルが印字する濃度プロファイルの和であり、ノズルの印字を表すのが印字モデル(1ノズルが印字する濃度プロファイル)である。印字モデルはノズル出力濃度Diと標準濃度プロファイルz(x)に分離して表現される。
標準濃度プロファイルz(x)は、厳密にはドット径に等しい有限の広がりを持つものであるが、位置誤差の補正を濃度ズレのバランシングの問題であると考えると、重要なのは濃度プロファイルの重心位置(着弾位置)であって、濃度プロファイルの広がりは副次的な要素である。そのため、プロファイルをδ関数で置き換える近似は妥当である。このような標準濃度プロファイルを仮定すると数学的な取り扱いが容易となり、補正係数の厳密解が得られる。
図3(a)は現実に即した印字モデルであり、図3(b)はδ関数型印字モデルである。δ関数モデルで近似する場合、標準濃度プロファイルは次式で表される。
Figure 0005117242
補正係数を導出するにあたり、ある特定のノズル(i=0)の着弾位置誤差Δx0を、周辺ノズルN本によって補正することを考える。なお、ここでは補正対象ノズルの番号をi=0とした。また、周辺のノズルも、所定の着弾位置誤差を持ち得ることに注意する。
補正対象ノズル(中心ノズル)を含むN本のノズルの番号(index)は、次式で表される。
Figure 0005117242
なお、この式においては、Nは奇数である必要があるが、本発明の実施に際しては、Nを奇数に限定する必要はない。
初期出力濃度(補正前の出力濃度)はi=0のみ値を持つものとして、次式で表される。
Figure 0005117242
濃度補正係数をdiとするとき、補正後出力濃度Di’は、次式で表される。
Figure 0005117242
つまり、i=0では初期出力濃度値と補正値(di×Dini)の和で表され、i≠0では補正値のみとなる。
各ノズルiの着弾位置xiは、次式で表される。
Figure 0005117242
δ関数型印字モデルを用いると、補正後の濃度プロファイルは、次式で表される。
Figure 0005117242
これに対してFourier変換を行うと、次式、
Figure 0005117242
と表される。なお、Diniは共通の定数のため省略した。
濃度ムラの視認性を最小化することは、すなわち、次式のパワースペクトルの低周波成分を最小化することである。
Figure 0005117242
これは、数学的にはT(f)の f=0における微分係数(1次、2次、…)がゼロである
ことで近似できる。今、未知数di’はN個であるから、DC成分の保存条件も含めると、N−1次までの微分係数がゼロの条件を用いれば、全ての(N個の)未知数di’が厳密に定まる。このようにして、以下の補正条件が定まる。
Figure 0005117242
δ関数モデルにおいては、各補正条件を展開していくと、容易な計算によってDiにつ
いてのN本の連立方程式に帰着する。各補正条件を展開したものを整理すると、以下の条件群(方程式群)が得られる。
Figure 0005117242
これらの方程式群の意味するところは、1式目はDC成分の保存であり、2式目は重心位置の保存を表している。3式目以降は統計学におけるN−1次モーメントがゼロであることを表している。
このようにして得られた条件式を行列形式で表すと、以下のように表すことができる。
Figure 0005117242
この係数行列Aは、いわゆるVandermonde型の行列であり、その行列式は差積を用いて次式となることが知られている。
Figure 0005117242
このため、Crammerの公式を用いてdi’の厳密解を求めることができる。計算の詳細な過程は省略するが、代数計算によって、その解は次式となることが示される。
Figure 0005117242
よって、求めるべき補正係数diは、次式となる。
Figure 0005117242
以上のように、パワースペクトルの原点微分係数をゼロにするという条件から、濃度補正係数diの厳密解が導かれる。補正に用いる周辺ノズル数Nを増やすほど、より高次の
微分係数をゼロにすることが可能になるため、低周波エネルギーがより小さくなり、ムラの視認性は一層低減する。
本実施形態では、原点微分係数をゼロにする条件を用いたが、完全にゼロとせずとも、補正前の微分係数に比べて十分小さい値(例えば、補正前の1/10)に設定しても、濃度ムラのパワースペクトルの低周波成分を十分に小さくすることができる。つまり、濃度ムラが視認されない程度にパワースペクトルの低周波成分を小さくするという条件の観点で、パワースペクトルの原点微分係数を十分に小さい値(略0)に設定するという意味から、その値の範囲として補正前の微分係数の絶対値の1/10以下までを許容する。
上記説明は、ある特定の1ノズル(例えば、図1におけるノズルnzl3)に対する濃度補正係数の決定方法である。実際には、ヘッド内の全てのノズルが何らかの着弾位置誤差を持っているため、全ての着弾位置誤差に対して補正を行うことが好ましい。
すなわち、全てのノズルに対して、周囲N個のノズルにおける上記の濃度補正係数を求める。濃度補正係数を決定する際に用いる後述のパワースペクトル最小化方程式は線形なので、ノズルごとに重ね合わせが可能である。そのため、トータルの濃度補正係数は、上述のようにして得られた濃度補正係数の和を取れば求められる。
つまり、ノズルkの持つ位置誤差に対するノズルiの濃度補正係数をd(i,k)とおくと
、このd(i,k)は[数1]の方程式で求められる。そして、ノズルiのトータルの濃度補
正係数diは、次式として求められる。
Figure 0005117242
なお、上記の例では、全ノズルの着弾位置誤差を補正対象としてインデックスkを足し合わせているが、ある値ΔX_threshを閾値として予め設定しておき、この閾値を超える
着弾位置誤差をもつノズルのみを補正対象とするように選択的に補正する構成も可能である。
前述のとおり、補正に用いるノズル数Nの値を増加させると補正精度が向上するが、濃度補正係数の変化幅も増加して再現画像の破綻を招く可能性がある。そのため、画像破綻を起こさないための補正係数制限範囲(上限値d_maxと下限値d_min)を定めておき、上記[数17]の式で求まるトータルの濃度補正係数が制限範囲内に収まるようにN値を設定することが望ましい。すなわち、d_min<di<d_maxを満たすようN値を定める。
実験的な知見によれば、d_min≧−1、d_max≦1を満たすならば画像破綻を起こさない。
<本発明の実施形態による補正技術>
図4は、図1〜図3で説明した補正方法を適用した通常の補正時の様子を示した図である。図4(a)に示す標準的な(理想的な)打滴位置に対して、実際の打滴位置は同(b)に示すような着弾位置の誤差を持つものとする。このような場合に演算された補正濃度は同(c)に示すように、基準の値(ここでは規格化により正規の濃度を「1」とした)に対して増減を与えるものとなる。図4(c)で補正した濃度は、増減の程度が装置側の出力濃度範囲であるため正常に出力される。
図5は、打滴位置ずれが非常に大きい時の状況を示すものである。同(a)に示すように、着弾位置ずれが過度に大きい場合(隣接打滴位置と極めて接近する場合)、従来の補正方法で演算した補正濃度は、同(b)に示すように、過剰に大きく、或いは、小さくなってしまう。つまり、極めて接近する隣接打滴同士の一方のノズル(左側のAドットを打滴するノズル)に対応する画素に対しては、超高濃度にする補正(正数で大きな値による補正)が行われ、他方のノズル(右側のBドットを打滴するノズル)に対応する画素に対しては、超低濃度(負数による補正)が行われる。このような補正濃度が装置の出力濃度範囲を超えることになる。
図6は、図5で説明した課題を解決するために、本発明の実施形態による補正処理を説明するものである。図6(a)は、図5(a)と等価な内容を示すものである。図5(b)で説明したように、演算した補正濃度が異常値(出力濃度範囲を超える値)を示している場合、図6(b)に示すように、出力濃度範囲を超えたしまった打滴(列)と最も近い打滴(列)とで濃度を合計し、この合計濃度を保存するように、2つの打滴(列)に対して合計濃度を再分配する。
図6(b)から同(c)のプロセスでは、超高濃度化した打滴を近接する超低濃度化した打滴で相殺している。なお、同図では、合計濃度を2分割して、各列(ノズル)に再分配しているが、分配方法はとしては例えば、以下の手法がある。
(1)合計濃度を2分割して2つに分配(平均化)する。
(2)合計前に濃度の高い方を出力可能最大濃度(「出力画像濃度範囲の上限値」)とし、もう一方の濃度を合計濃度−出力可能最大濃度とする。
(3)合計前に濃度の低い方を出力可能最小濃度(「出力画像濃度範囲の下限値」)とし、もう一方の濃度を合計濃度−出力可能最小濃度とする。
このような手法によれば、ある程度接近した隣接打滴点は、巨視的にみれば同一に見えるため、合計濃度を変えないようにすれば、濃度変換をしても画像の見た目への影響は殆ど無い。例えば、1200dpi程度の記録解像度の場合、隣接打滴点(2点間)の画像データを修正することで部分的に600dpiに落ちる。しかし、人の目で視認できないレベルなので実用上問題とならない。
<インクジェット記録装置における画像出力時の処理の流れ>
図7は画像出力時の手順を示すフローチャートである。画像を出力(プリント)する際には、まず、出力すべき画像(プリント対象となる画像)のデータを入力する(ステップS20)。入力時の画像のデータ形態は、特に限定されないが、例えば、24ビットカラーのRGBデータとする。この入力画像に対して、ルックアップテーブルによる濃度変換処理を行い(ステップS22)、プリンタの持つインク色に対応した濃度データD(i,j)に変換する。なお、(i,j)は画素の位置を表し、各画素について濃度データが割り当てられる。
ここでは、説明の便宜上、入力画像の解像度とプリンタの解像度(ノズル解像度)は一致しているものとするが、両者が一致しない場合は、プリンタ解像度に合わせて、入力画像について画素数変換の処理が行われる。
ステップS22における濃度変換処理は一般的な処理であり、下色除去(UCR:Under color Removal)処理、或いはライトインク(同色系の淡インク)を使用するシステムの
場合におけるライトインクへの分配処理などが含まれる。
例えば、C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)の3色インクの構成の場合には、CMYの濃度データD(i,j)に変換される。或いはまた、上記3色に加えてK(黒),L
C(ライトシアン),LM(ライトマゼンタ)などの他のインクを含むシステムの場合は、そのインク色を含む濃度データD(i,j)に変換される。
濃度変換処理を経て得られた濃度データD(i,j)に対して、濃度補正係数を用いたムラ補正処理が行われる(ステップS24)。詳細な処理内容は図8〜図12で説明するが、補正データを用いた濃度データの補正処理と、出力画像濃度範囲を超える値についての再分配の処理が行われる。こうして、補正済みの濃度データD’(i,j)が得られる。
次いで、この補正済みの濃度データD’(i,j)からハーフトーニング処理(スクリーニング)を行うことによって(図7のステップS26)、ドットのオン/オフ信号(2値データ)、または、ドットサイズ変調を含む場合はサイズの種類(ドットサイズの選択)を含んだ多値データに変換される。ハーフトーニングの手法は特に限定されず、誤差拡散法やディザ法など周知の2値(多値)化手法を用いることができる。
このようにして得られた2値(多値)信号に基づいて各ノズルの打滴が実行され、画像が出力される(ステップS28)。すなわち、ハーフトーニング処理(ステップS26)から得られた2値(多値)のデータから、各ノズルのインク吐出(打滴)データが生成され、吐出動作が制御される。これにより、濃度ムラが抑制され、高品位な画像形成が可能である。
<画像データの補正処理から画像出力までの処理フローの例1>
図8は画像出力時の詳細な処理手順の第1例を示すフローチャートである。本処理が開始したら、まず、インクジェット記録装置の記録ヘッドの能力に基づいて規定される出力画像濃度の上限値をDmax、下限値をDminと設定する(ステップS110)。その後、図1〜図3で説明した方法(特許文献2に開示されている方法)を用いて、打滴位置誤差データから各ノズル(ノズル総数=N)の濃度補正値d(N)を算出する(ステップS112)。
そして、ステップS112で求めた補正データを用いて画像データの補正を行う(ステップS114)。すなわち、ノズル列と平行な方向であるX方向(ページワイドのフルライン型ヘッドを用いるシングルパス方式における主走査方向)と、直角な方向であるY方向(同方式における副走査方向)とし、「x=画像データの左端」を第1ノズルに対応させ、画像上の位置(x,y)での画像データの画像濃度をD(x,y)とするとき、画像データの補正は、次式によって計算する。
[式1] D’(x,y)=D(x,y)×d(x)
式1による計算を画像データの全画素に対して行い、補正後の画像データの画像濃度D’(x,y)を得る。
次に、ループ演算の対象とする画素の位置を変更するための第1のループカウンタ(y値のループカウンタ)に初期値(「y=画像データの上端」)を設定し(ステップS116)、第2のループカウンタ(x値のループカウンタ)に初期値(「x=画像データの左端」)を設定する(ステップS118)。
その後、ステップS120へ進み、補正後の画像濃度D’(x,y)が画像濃度の上限値Dmaxを超えるか否かの判定を行う。この判定で「YES」判定となった場合には、ステップS122へ進み、当該x位置の打滴についてx方向に最も近い打滴を選択し、その打滴位置をxnearとする。
対象の打滴に最も近い打滴位置を探すためには、予め各打滴のx方向の位置(相対位置):px(n)を演算しておく。例えば、各ノズルの着弾位置誤差データΔx(n)と、標準打滴間隔L(一例として1200dpiの場合は、L=25.4mm÷1200)とから以下のように算出する。
[式2] px(n)=L×n+Δx(n)
次いで、これら隣接する打滴位置同士の画像濃度D’(x,y)、D’(xnear,y)の合計濃度Daddを計算し(ステップS124)、当該x位置の補正画像濃度D’(x,y)をDmaxに置き換え、xnear位置の補正画像濃度D’(xnear,y)を「Dadd−Dmax」に置き換える処理を行う(ステップS126)。ステップS126の後、または、ステップS120で「NO」判定となった場合には、図9のステップS130に進む。
ステップS130では、補正後の画像濃度D’(x,y)が画像濃度の下限値Dminを下回るか否かの判定を行う。この判定で「YES」判定となった場合には、ステップS132へ進み、当該x位置の打滴についてx方向に最も近い打滴を選択し、その打滴位置をxnearとする。
次いで、これら隣接する打滴位置同士の画像濃度D’(x,y)、D’(xnear,y)の合計濃度Daddを計算し(ステップS134)、当該x位置の補正画像濃度D’(x,y)をDminに置き換え、xnear位置の補正画像濃度D’(xnear,y)を「Dadd−Dmin」に置き換える処理を行う(ステップS136)。ステップS136の後、または、ステップS130で「NO」判定となった場合には、ステップS138に進み、x値のループカウンタを1増加させる。
そして、ループカウンタのx値が画像データの右端に対応する値に到達したか否かを判定し(ステップS140)、右端になっていなければ(「NO」判定時)、図8のステップS120に戻り、上述の処理(ステップS120〜S140)を繰り返す。
図9のステップS140にてYES判定を得た場合には、y値のループカウンタを1増加させ(ステップS142)、ループカウンタのy値が画像データの下端を超えたか否かを判定する(ステップS144)。
ステップS144の判定で「NO」判定を得た場合は、図8のステップS118に戻り、上述の処理(ステップS118〜S144)を繰り返す。画像データの全画素について処理が終了すると、ステップS144の判定で「YES」となり、補正演算のループを抜けて、ステップS146へ進む。
ステップS146では、上記の補正処理後の画像データに対して、誤差拡散法やディザ法などの手法によってスクリーニング処理が行われ、2値または多値のドット配置データに変換される。
こうして、得られたドット配置データに基づいて、各ノズルからのインク吐出(打滴)が制御され、画像が形成される(ステップS148)。
なお、図8のステップS126と図9のステップS136の各工程を図10に示す工程に置換することも可能である。すなわち、図10に示す工程は、隣接打滴間で合計補正画像濃度を平均化するものである。
上記の処理により、各ノズルの着弾位置誤差に起因するスジムラを精度よく補正することができ、高品位な画像形成が可能となる。
なお、ステップS120〜S126の処理ブロックと、ステップS130〜S136の処理ブロックの処理の順番(前後)は入れ替えてもよい。
<画像データの補正処理から画像出力までの処理フローの例2>
図11は画像出力時の詳細な処理手順の第2例を示すフローチャートである。本処理が開始したら、まず、画像濃度の上限値をDmax、下限値をDminと設定する(ステップS210)。その後、特許文献1に開示されている補正手法を用いて、打滴位置誤差データから各ノズル(ノズル総数=N)の濃度補正値dtemp(N)を算出する(ステップS212)。
そして、画像濃度ごとの濃度補正値d(N,Dmax)の記憶値をクリア(=0)する(ステップS214)。また、演算の可変パラメータDに「Dmin」を設定し(ステップS216)、x値のループカウンタに第1ノズル番号を設定する(ステップS218)。
次いで、濃度補正値dtemp(x)によって補正された補正濃度「D×dtemp(x)」が上限値Dmaxを超えるか否かの判定を行う(ステップS220)。この判定で「YES」であれば、ステップS222に進み、当該x位置の打滴についてx方向に最も近い打滴を選択し、その打滴位置をxnearとする。この「xnear」の求め方は、図8のステップS122で説明したとおりである。
次いで、これら隣接する打滴位置同士について補正濃度「D×dtemp(x)」、「D×dtemp(xnear)」の合計濃度Daddを計算する(ステップS224)。そして、当該x位置の濃度補正値d(x,D)を「Dmax÷D」に決定し、これを記憶するとともに、xnear位置の濃度補正値d(xnear,D)を「(Dadd−Dmax)÷D」として記憶する(ステップS226)。
要するに、当該x位置の濃度補正値は、補正後の値が最大出力濃度Dmaxとなる値に制限され、xnear位置の濃度補正値は、2打滴全体の濃度を保存するように、補正後の値が「Dadd−Dmax」となる値に修正される。
ステップS226の後、または、ステップS220で「NO」判定となった場合には、図12のステップS230に進む。
ステップS230では、濃度補正値dtemp(x)によって補正された補正濃度「D×dtemp(x)」が下限値Dminを下回る否かの判定を行う(ステップS230)。この判定で「YES」であれば、ステップS232に進み、当該x位置の打滴についてx方向に最も近い打滴を選択し、その打滴位置をxnearとする。
次いで、これら隣接する打滴位置同士について補正濃度「D×dtemp(x)」、「D×dtemp(xnear)」の合計濃度Daddを計算し(ステップS234)、当該x位置の濃度補正値d(x,D)を「Dmax÷D」に、xnear位置の濃度補正値d(xnear,D)を「(Dadd−Dmax)÷D」にそれぞれ決定し、記憶する(ステップS236)。ステップS236の後、または、ステップS230で「NO」判定となった場合には、ステップS238に進み、x値のループカウンタを1増加させる。
そして、ループカウンタのx値が最大ノズル番号に到達したか否かを判定し(ステップS240)、「NO」であれば図11のステップS220に戻って、上記の処理(ステップS220〜S240)を繰り返す。
その一方、ステップS240において最大ノズル番号になっていたら、「YES」判定となり、この場合は、D値のループカウンタを1増加させ(ステップS242)、ループカウンタのD値がDmaxを超えたか否かを判定する(ステップS244)。
ステップS244の判定で「NO」判定を得た場合は、図11のステップS218に戻り、上述の処理(ステップS218〜S244)を繰り返す。全濃度範囲(Dmin〜Dmax)について上記の演算が行われ、画像濃度ごとの濃度補正値が全て求まると、ステップS244の判定で「YES」となり、濃度補正値の演算のループを抜けて、ステップS246へ進む。
ステップS246では、上記求めた補正データを用いて画像データの補正を行う(ステップS246)。すなわち、ノズル列と平行な方向であるX方向と、直角な方向であるY方向(同方式における副走査方向)とし、「x=画像データの左端」を第1ノズルに対応させ、画像上の位置(x,y)での画像データの画像濃度をD(x,y)とするとき、画像データの補正は、次式によって計算する。
[式3] D’(x,y)=D(x,y)×d(x,D(x,y))
式3による計算を画像データの全画素に対して行い、補正後の画像データの画像濃度D’(x,y)を得る。
そして、この補正処理後の画像データに対して、誤差拡散法やディザ法などの手法によってスクリーニング処理が行われ、2値または多値のドット配置データに変換される(ステップS248)。
こうして、得られたドット配置データに基づいて、各ノズルからのインク吐出(打滴)が制御され、画像が形成される(ステップS250)。
なお、図11のステップS226や図12のステップS236の各工程を図10で説明した工程に置換することも可能である。また、ステップS220〜S226の処理ブロックと、ステップS230〜S236の処理ブロックの処理の順番(前後)は入れ替えてもよい。
上記の処理により、各ノズルの着弾位置誤差に起因するスジムラを精度よく補正することができ、高品位な画像形成が可能となる。
<濃度補正係数を算出(更新)する時期について>
図1〜3で説明した濃度補正係数の算出は、画像出力時に毎回実行する必要はなく、ヘッドの吐出特性が変化したときのみ実行すれば十分である。したがって、装置製造時(出荷時)の他、例えば、以下のいずれかの条件で濃度補正係数の算出演算(更新処理)が開始される。
すなわち、(a)印字結果を監視する自動チェック機構(センサ)によって印字画像にスジムラが生じていると判断された場合、(b)人間(オペレータ)が印字画像を見て画像内にスジムラが生じていると判断して所定の操作(更新処理を開始させる指令の入力など)を行った場合、(c)事前に設定していた更新タイミングに達した場合(タイマー等による時間管理やプリント枚数カウンタなどによる稼働実績管理などによって更新タイミングを設定並びに判断可能)、のいずれかの条件で行われる。
濃度補正係数の算出時には、まず、ヘッドの吐出特性を把握するためのテストパターン(予め定められている所定の印字パターン)のプリントが実行される。
次いで、そのテストパターンの印字結果から着弾誤差データ、すなわち各ノズルから打滴される実際の打滴点着弾位置を測定する。
着弾誤差データの測定には、イメージセンサ(撮像素子)を利用した画像読取装置(撮像信号を処理する信号処理手段を含む)を用いることができる。読み取った画像のデータから実際の打滴点の位置を測定し、理想の着弾位置(吐出異常等が無いとした場合の設計上の理想着弾位置)との差から着弾位置誤差の情報が得られる。また、着弾位置情報の他、打滴点の光学濃度情報も測定される。このように、テストパターンの読み取りから得られる各種の情報(実際の着弾位置情報、着弾位置誤差情報、光学濃度情報など)を総称する用語として「着弾誤差データ」という用語を用いている。
次いで、上記得られた着弾誤差データを利用して、濃度補正係数を導出する。濃度補正係数の算出方法については、既に説明した通りである。こうして、求めた濃度補正係数の情報はEEPROM等の書き換え可能な記憶手段に記憶され、以後、最新の補正係数が用いられる。
〔インクジェット記録装置の構成〕
次に、上述した濃度ムラの補正機能を備えた画像記録装置の具体的な適用例としてのインクジェット記録装置について説明する。
図13は、本発明に係る画像記録装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示すように、このインクジェット記録装置110は、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数のインクジェット記録ヘッド(以下、ヘッドという。)112K,112C,112M,112Yを有する印字部112と、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、記録媒体たる記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、前記印字部112のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送するベルト搬送部122と、印字部112による印字結果を読み取る印字検出部124と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126とを備えている。
インク貯蔵/装填部114は、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは所要の管路を介してヘッド112K,112C,112M,112Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部114は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
図13では、給紙部118の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録媒体(メディア)を利用可能な構成にした場合、メディアの種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部118から送り出される記録紙116はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部120においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム130で記録紙116に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図13のように、裁断用のカッター(第1のカッター)128が設けられており、該カッター128によってロール紙は所望のサイズにカットされる。なお、カット紙を使用する場合には、カッター128は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙116は、ベルト搬送部122へと送られる。ベルト搬送部122は、ローラ131、132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。図13に示したとおり、ローラ131、132間に掛け渡されたベルト133の内側において印字部112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ134が設けられており、この吸着チャンバ134をファン135で吸引して負圧にすることによって記録紙116がベルト133上に吸着保持される。なお、吸引吸着方式に代えて、静電吸着方式を採用してもよい。
ベルト133が巻かれているローラ131、132の少なくとも一方にモータ(図184中符号188)の動力が伝達されることにより、ベルト133は図13上の時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は図13の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。ベルト清掃部136の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組合せなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、ベルト搬送部122に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部112の上流側には、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部112の各ヘッド112K,112C,112M,112Yは、当該インクジェット記録装置110が対象とする記録紙116の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの記録媒体の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図14参照)。
ヘッド112K,112C,112M,112Yは、記録紙116の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれのヘッド112K,112C,112M,112Yが記録紙116の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
ベルト搬送部122により記録紙116を搬送しつつ各ヘッド112K,112C,112M,112Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙116上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッド112K,112C,112M,112Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙116と印字部112を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙116の全面に画像を記録することができる。これにより、記録ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
図13に示した印字検出部124は、印字部112の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ又はエリアセンサ)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりや着弾位置誤差などの吐出特性をチェックする手段として機能する。各色のヘッド112K,112C,112M,112Yにより印字されたテストパターン又は実技画像が印字検出部124により読み取られ、各ヘッドの吐出判定が行われる。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。
印字検出部124の後段には後乾燥部142が設けられている。後乾燥部142は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパーに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパーの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部142の後段には、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置110では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)148によってテスト印字の部分を切り離す。また、図13には示さないが、本画像の排出部126Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
〔ヘッドの構造〕
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド112K,112C,112M,112Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号150によってヘッ
ドを示すものとする。
図15(a) はヘッド150の構造例を示す平面透視図であり、図15(b) はその一部の拡大図である。また、図15(c) はヘッド150の他の構造例を示す平面透視図、図16は記録素子単位となる1チャネル分の液滴吐出素子(1つのノズル51に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図15(a) 中のA−A線に沿う断面図)である。
記録紙116上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド150におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド150は、図15(a),(b) に示したように、インク吐出口であるノズル151と、各ノズル151に対応する圧力室152等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)153を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影(正射影)される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録紙116の送り方向と略直交する方向に記録紙116の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図15(a) の構成に代えて、図15(c) に示すように、複数のノズル151が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール150’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙116の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル151に対応して設けられている圧力室152は、その平面形状が概略正方形となっており(図15(a),(b) 参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル151への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)154が設けられている。なお、圧力室152の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図16に示したように、各圧力室152は供給口154を介して共通流路155と連通されている。共通流路155はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路155を介して各圧力室152に分配供給される。
圧力室152の一部の面(図16において天面)を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)156には個別電極157を備えたアクチュエータ158が接合されている。個別電極157と共通電極間に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ158が変形して圧力室152の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル151からインクが吐出される。なお、アクチュエータ158には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電体を用いた圧電素子が好適に用いられる。インク吐出後、アクチュエータ158の変位が元に戻る際に、共通流路155から供給口154を通って新しいインクが圧力室152に再充填される。
上述した構造を有するインク室ユニット153を図17に示す如く主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
すなわち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット153を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影(正射影)されたノズルのピッチPはd× cosθとなり、主走査方向については、各ノズル151が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図17に示すようなマトリクス状に配置されたノズル151を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル151-11 、151-12 、151-13、151-14 、151-15 、151-16を1つのブロックとし(他にはノズル151-21 、…、151-26を1つのブロック、ノズル151-31 、…、151-36を1つのブロック、…として)、記録紙116の搬送速度に応じてノズル151-11 、151-12 、…、151-16を順次駆動することで記録紙116の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
そして、上述の主走査によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、上述の副走査を行う方向を副走査方向という。すなわち、本実施形態では、記録紙116の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ158の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
〔制御系の説明〕
図18は、インクジェット記録装置110のシステム構成を示すブロック図である。同図に示したように、インクジェット記録装置110は、通信インターフェース170、システムコントローラ172、画像メモリ174、ROM175、モータドライバ176、ヒータドライバ178、プリント制御部180、画像バッファメモリ182、ヘッドドライバ184等を備えている。
通信インターフェース170は、ホストコンピュータ186から送られてくる画像データを受信するインターフェース部(画像入力手段)である。通信インターフェース170にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ186から送出された画像データは通信インターフェース170を介してインクジェット記録装置110に取り込まれ、一旦画像メモリ174に記憶される。画像メモリ174は、通信インターフェース170を介して入力された画像を格納する記憶手段であり、システムコントローラ172を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ174は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ172は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置110の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ172は、通信インターフェース170、画像メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178等の各部を制御し、ホストコンピュータ186との間の通信制御、画像メモリ174及びROM175の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ188やヒータ189を制御する制御信号を生成する。
また、システムコントローラ172は、印字検出部124から読み込んだテストパターンの読取データから着弾位置誤差のデータを生成する演算処理を行う着弾誤差測定演算部172Aと、測定された着弾位置誤差の情報から仮想打滴点を設定して濃度補正係数を算出する濃度補正係数算出部172Bとを含んで構成される。なお、着弾誤差測定演算部172A及び濃度補正係数算出部172Bの処理機能はASICやソフトウエア又は適宜の組み合わせによって実現可能である。
濃度補正係数算出部172Bにおいて求められた濃度補正係数のデータは、濃度補正係数記憶部190に記憶される。
ROM175には、システムコントローラ172のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データ(着弾位置誤差測定用のテストパターンのデータを含む)などが格納されている。ROM175は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。また、このROM175の記憶領域を活用することで、ROM175を濃度補正係数記憶部190として兼用する構成も可能である。
画像メモリ174は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ176は、システムコントローラ172からの指示に従って搬送系のモータ188を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ178は、システムコントローラ172からの指示に従って後乾燥部142等のヒータ189を駆動するドライバである。
プリント制御部180は、システムコントローラ172の制御に従い、画像メモリ174内の画像データ(多値の入力画像のデータ) から打滴制御用の信号を生成するための
各種加工、補正などの処理を行う信号処理手段として機能するとともに、生成したインク吐出データをヘッドドライバ184に供給してヘッド150の吐出駆動を制御する駆動制御手段として機能する。
すなわち、プリント制御部180は、濃度データ生成部180Aと、補正処理部180Bと、インク吐出データ生成部180Cと、駆動波形生成部180Dとを含んで構成される。これら各機能ブロック(180A〜D)は、ASICやソフトウエア又は適宜の組み合わせによって実現可能である。
濃度データ生成部180Aは、入力画像のデータからインク色別の初期の濃度データを生成する信号処理手段であり、図7のステップS22で説明した濃度変換処理(UCR処理や色変換を含む)及び必要な場合には画素数変換処理を行う。
図18の補正処理部180Bは、濃度補正係数記憶部190に格納されている濃度補正係数を用いて濃度補正の演算を行う処理手段であり、図7のステップS24で説明したムラ補正処理を行う。
図18のインク吐出データ生成部180Cは、補正処理部180Bで生成された補正後の濃度データから2値(又は多値)のドットデータに変換するハーフトーニング処理手段を含む信号処理手段であり、図7のステップS26で説明した2値(多値)化処理を行う。インク吐出データ生成部180Cにて生成されたインク吐出データはヘッドドライバ184に与えられ、ヘッド150のインク吐出動作が制御される。
駆動波形生成部180Dは、ヘッド150の各ノズル151に対応したアクチュエータ158(図16参照)を駆動するための駆動信号波形を生成する手段であり、該駆動波形生成部180Dにて生成された信号(駆動波形)は、ヘッドドライバ184に供給される。なお、駆動波形生成部180Dから出力される信号は、デジタル波形データであってもよいし、アナログ電圧信号であってもよい。
プリント制御部180には画像バッファメモリ182が備えられており、プリント制御部180における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ182に一時的に格納される。なお、図18において画像バッファメモリ182はプリント制御部180に付随する態様で示されているが、画像メモリ174と兼用することも可能である。また、プリント制御部180とシステムコントローラ172とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース170を介して外部から入力され、画像メモリ174に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの多値の画像データが画像メモリ174に記憶される。
インクジェット記録装置110では、インク(色材) による微細なドットの打滴密度
やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、画像メモリ174に蓄えられた元画像(RGB)のデータは、システムコントローラ172を介してプリント制御部180に送られ、該プリント制御部180の濃度データ生成部180A、補正処理部180B、インク吐出データ生成部180Cを経てインク色ごとのドットデータに変換される。
すなわち、プリント制御部180は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。こうして、プリント制御部180で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ182に蓄えられる。この色別ドットデータは、ヘッド150のノズルからインクを吐出するためのCMYK打滴データに変換され、印字されるインク吐出データが確定する。
ヘッドドライバ184は、プリント制御部180から与えられるインク吐出データ及び駆動波形の信号に基づき、印字内容に応じてヘッド150の各ノズル151に対応するアクチュエータ158を駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ184にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
こうして、ヘッドドライバ184から出力された駆動信号がヘッド150に加えられることによって、該当するノズル151からインクが吐出される。記録紙116の搬送速度に同期してヘッド150からのインク吐出を制御することにより、記録紙116上に画像が形成される。
上記のように、プリント制御部180における所要の信号処理を経て生成されたインク吐出データ及び駆動信号波形に基づき、ヘッドドライバ184を介して各ノズルからのインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
印字検出部124は、図13で説明したように、イメージセンサを含むブロックであり、記録紙116に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつき、光学濃度など)を検出し、その検出結果をプリント制御部180及びシステムコントローラ172に提供する。
プリント制御部180は、必要に応じて印字検出部124から得られる情報に基づいてヘッド150に対する各種補正を行うとともに、必要に応じて予備吐出や吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
本例の場合、印字検出部124と着弾誤差測定演算部172Aの組み合わせが「特性情報取得手段」に相当し、濃度補正係数算出部172Bが「濃度補正データ」を算出する手段に相当する。また、補正処理部180Bが「補正演算手段」、「最近接記録点特定手段」、「合計濃度演算手段」、「比較手段」、「画像データ変更手段」に相当している。
上記構成のインクジェット記録装置110によれば、着弾位置誤差による濃度ムラが低減された良好な画像を得ることができる。
<実施例:実際の動作結果>
次に、実際のインクジェット記録装置における動作結果について説明する。なお、以下に示す実施例は、使用するドット種類が1種類の場合である。
図19は、打滴位置誤差データの例である。横軸はノズル位置(x:0〜1199)、縦軸の位置誤差量は、標準位置(1200dpi格子)からのズレ量(Δx)で示している。
次に、各ノズルについての濃度分布Dd(x)を求め、これを基に濃度分布LUT(ルックアップテーブル)を作成する。
〔濃度分布LUTの作成について〕
図19に示した打滴位置誤差データからドット濃度を演算する方法は、既に説明した特許文献2(特開2006−347164号公報)に記載の手法を利用する。
この手法により補正値が算出できるので、その補正値を用いて、以下の式で換算し、ドット濃度を得る。
[式4]ドット濃度=標準ドット濃度×補正値
このとき、標準ドット濃度は1とし、濃度分布LUT(Dd(x),x=ノズル)を作成する。
このようにして得られた濃度分布LUTの例を図20に示す。図20では一部のノズル番号(0〜19)のみを示したが、濃度分布LUTは全ノズル(本例ではノズル番号0〜1199)のデータを含むものである。
図21は、濃度分布LUTをグラフ化したものであり、横軸はノズル番号、縦軸はドット濃度である。図20〜21で説明した濃度分布LUTは当該画像処理を制御する制御ブロックが参照可能なメモリに格納される。
〔画像出力結果(反射濃度のムラ低減効果)について〕
図22(a)には、本発明方式による画像処理方法を適用して形成された画像出力の結果を示す。また、図22(b)には、比較のために、従来方式(通常の誤差拡散方式)を適用して形成された画像出力の結果を示す。両者は同じ打滴位置誤差である場合の出力画像の反射濃度(O.D.)の変動を示すものであり、横軸はノズル位置を示す。
図22(a)と(b)を比較すると、本例の画像処理方法は、従来技術に係る画像処理方法に比べて出力画像の反射濃度に見られる異常な変動が解消されており、なおかつ、打滴着弾位置変動に起因する反射濃度のムラが低減されている。
<変形例1>
図18で説明した着弾誤差測定演算部172A、濃度補正係数算出部172B、濃度データ生成部180A、補正処理部180Bが担う処理機能の全て又は一部をホストコンピュータ186側に搭載する態様も可能である。
<変形例2>
図13〜18では、インクジェット記録装置110に装備した印字検出部124によってテストパターンを読み取る構成を例示し、インクジェット記録装置110におけるシステムコントローラ(図18の符号172)、及び/又はプリント制御部(符号180)に着弾誤差データ取得のための演算処理機能並びに濃度補正係数の演算処理機能を組み込み、インクジェット記録装置110内で演算処理を実施する例を示したが、テストパターンを読み取る手段としての画像読取装置や、その画像読取装置から得られた画像データの処理機能をプリンタの外部装置によって実現することも可能である。
例えば、テストパターンを読み取る画像読取装置としてフラットベットスキャナーなどを用いることも可能である。また、読み込んだデータを解析して濃度補正係数を算出する演算手段として、インクジェット記録装置110とは別のコンピュータを用いる構成が可能である。この場合、着弾誤差データの測定に用いる画像解析の処理アルゴリズムや濃度補正係数の演算アルゴリズム、画像データの補正処理のアルゴリズム、さらにはその補正画像データからドットデータに変換する処理アルゴリズムなどをコンピュータに実行させるプログラムをコンピュータに組み込み、同プログラムを動作させることにより、当該コンピュータを演算装置(画像処理装置)として機能させる。
<変形例3>
上記実施形態では、記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を有するページワイドのフルライン型ヘッドを用いたインクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、シリアル型(シャトルスキャン型)ヘッドなど、短尺の記録ヘッドを移動させながら、複数回のヘッド走査により画像記録を行うインクジェット記録装置におけるスジムラに対しても有効な補正効果を得ることができる。
上記実施の形態では画像記録装置の一例としてインクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。インクジェット方式以外では、サーマル素子を記録素子とする記録ヘッドを備えた熱転写記録装置、LED素子を記録素子とする記録ヘッドを備えたLED電子写真プリンタ、LEDライン露光ヘッドを有する銀塩写真方式プリンタなど、ドット記録を行う各種方式の画像記録装置についても本発明を適用することが可能である。
また、「画像記録装置」という用語の解釈においては、写真プリントやポスター印刷などのいわゆるグラフィック印刷の用途に限定されず、インクジェット技術を利用したレジスト印刷装置、電子回路基板の配線描画装置、微細構造物形成装置など、画像として把握できるパターンを形成し得る工業用途の装置も包含する。
また、本発明の適用範囲は、着弾位置誤差による濃度ムラの補正に限定されず、液滴量誤差による濃度ムラ、不吐出ノズルの存在による濃度ムラ、周期的印字誤差による濃度ムラなど、様々な要因による濃度ムラに対して、上述した補正処理と同様の手法によって、補正効果を得ることができる。
本発明の実施形態による濃度ムラ補正前の濃度プロファイルの例を示す説明図 本発明の実施形態による濃度ムラ補正後の様子を示す説明図 (a)は現実に即した印字モデルの濃度プロファイル図、(b)はδ関数型印字モデルの濃度プロファイル図 通常補正時の説明図 打滴位置ずれが大きく、補正濃度が出力画像濃度範囲を超えてしまう場合の説明図 最接近隣打滴点間で合計濃度を保存しつつ、出力画像濃度範囲内で合計濃度を再分配する処理の説明図 画像出力時における処理手順を示すフローチャート 画像出力時における処理手順の第1例を示すフローチャート 画像出力時における処理手順の第1例を示すフローチャート 合計濃度を分配する工程の他の処理例を示す工程ブロックの図 画像出力時における処理手順の第2例を示すフローチャート 画像出力時における処理手順の第2例を示すフローチャート 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置の全体構成図 図13に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図 ヘッドの構造例を示す平面透視図 図15(a) の要部拡大図 フルライン型ヘッドの他の構造例を示す平面透視図 図15(a) 中のA−A線に沿う断面図 図15(a) に示したヘッドのノズル配列を示す拡大図 本実施形態に係るインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 打滴位置誤差の測定例を示す図 濃度分布LUTの一部を例を示す図 濃度分布LUTをグラフ化した説明図 画像出力結果を説明する図 ノズルの吐出特性のばらつきと濃度ムラの関係を説明するために用いた模式図
符号の説明
10…ラインヘッド、110…インクジェット記録装置、112…印字部、112K,112C,112M,112Y…ヘッド、114…インク貯蔵/装填部、116…記録紙、122…ベルト搬送部(搬送手段)、124…印字検出部、150…ヘッド、151…ノズル(記録素子)、152…圧力室、153…インク室ユニット、158…アクチュエータ、172…システムコントローラ、172A…着弾誤差測定演算部、172B…濃度補正係数算出部、180…プリント制御部、180A…濃度データ生成部、180B…補正処理部、180C…インク吐出データ生成部、180D…駆動波形生成部、184…ヘッドドライバ

Claims (9)

  1. 複数の記録素子を有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッド及び記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記記録媒体を相対移動させる搬送手段と、
    前記記録素子の記録特性を示す特性情報を取得する特性情報取得手段と、
    前記取得した特性情報のうち、少なくとも記録点位置ずれ情報を用いて前記記録素子の各々に対応する画像データを補正し、前記記録特性により出力画像に発生するスジムラを抑制する画像データを生成する補正演算手段と、
    前記補正演算手段によって補正された画像データの示す画像濃度値が前記記録ヘッドによる出力画像濃度範囲を超える場合に、当該出力画像濃度範囲を超える第1画像データに対応する第1記録素子の記録点位置に最も近い記録点位置となる第2記録素子を特定する最近接記録点特定手段と、
    前記特定された第1記録素子に対応した前記第1画像データと、前記特定された前記第2記録素子に対応する画像データについて前記補正演算手段によって補正された当該第2記録素子に対応した第2画像データとは、これらのうち一方は濃度を増やす補正が行われ、他方は濃度を減らす補正が行われたものであり、前記第1画像データと前記第2画像データとを合計する合計濃度演算手段と、
    前記合計濃度演算手段で求めた合計濃度を保存しつつ、当該合計濃度を前記出力画像濃度範囲内の値で前記第1記録素子及び前記第2記録素子に対応する各画像データに分配する画像データ変更手段と、
    前記補正演算手段によって補正された画像データ及び前記画像データ変更手段によって変更された画像データに基づいて前記記録ヘッドの駆動を制御する駆動制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  2. 請求項1に記載の画像記録装置において、
    前記補正演算手段は、前記記録素子の記録特性に起因する濃度ムラを算出し、同濃度ムラの空間周波数特性を表すパワースペクトルの低周波成分を低減する補正条件に基づいて濃度補正データを算出する手段を含み、前記濃度補正データを用いて画像データの補正を行うことを特徴とする画像記録装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像記録装置において、
    前記画像データ変更手段は、前記合計濃度を2等分して前記第1記録素子及び前記第2記録素子に対応する各画像データに分配することを特徴とする画像記録装置。
  4. 請求項1又は2に記載の画像記録装置において、
    前記画像データ変更手段は、前記第1画像データと前記第2画像データのうち、濃度が濃い方の画像データに前記出力画像濃度範囲の上限値を与え、他方の画像データに〔前記合計濃度−前記上限値〕を与える分配を行うことを特徴とする画像記録装置。
  5. 請求項1又は2に記載の画像記録装置において、
    前記画像データ変更手段は、前記第1画像データと前記第2画像データのうち、濃度が薄い方の画像データに前記出力画像濃度範囲の下限値を与え、他方の画像データに〔前記合計濃度−前記下限値〕を与える分配を行うことを特徴とする画像記録装置。
  6. 請求項1又は2に記載の画像記録装置において、
    前記第1画像データが示す画像濃度値と前記出力画像濃度範囲の上限値又は下限値とを比較する比較手段を備え、
    前記画像データ変更手段は、前記比較手段による比較の結果、当該第1画像データが示す画像濃度値が前記上限値を超える場合に、前記第1の記録素子に対応する画像データに前記上限値を与える一方、前記第2の記録素子に対応する画像データに〔前記合計濃度−前記上限値〕を与える分配を行い、
    前記比較手段による比較の結果、当該第1画像データが示す画像濃度値が前記下限値を下回る場合に、前記第1の記録素子に対応する画像データに前記下限値を与える一方、前記第2の記録素子に対応する画像データに〔前記合計濃度−前記下限値〕を与える分配を行うことを特徴とする画像記録装置。
  7. 複数の記録素子を有する記録ヘッドと記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記記録媒体を相対移動させながら、前記複数の記録素子によって前記記録媒体に画像を記録する画像記録方法であって、
    前記記録素子の記録特性を示す情報を取得する特性情報取得工程と、
    前記取得した特性情報のうち、少なくとも記録点位置ずれ情報を用いて前記記録素子の各々に対応する画像データを補正し、前記記録特性により出力画像に発生するスジムラを抑制する画像データを生成する補正演算工程と、
    前記補正演算工程によって補正された画像データの示す画像濃度値が前記記録ヘッドによる出力画像濃度範囲を超える場合に、当該出力画像濃度範囲を超える第1画像データに対応する第1記録素子の記録点位置に最も近い記録点位置となる第2記録素子を特定する最近接記録点特定工程と、
    前記特定された第1記録素子に対応した前記第1画像データと、前記特定された前記第2記録素子に対応する画像データについて前記補正演算工程によって補正された当該第2記録素子に対応した第2画像データとは、これらのうち一方は濃度を増やす補正が行われ、他方は濃度を減らす補正が行われたものであり、前記第1画像データと前記第2画像データとを合計する合計濃度演算工程と、
    前記合計濃度演算工程で求めた合計濃度を保存しつつ、当該合計濃度を前記出力画像濃度範囲内の値で前記第1記録素子及び前記第2記録素子に対応する各画像データに分配する画像データ変更工程と、
    前記補正演算工程によって補正された画像データ及び前記画像データ変更手段によって変更された画像データに基づいて前記記録ヘッドの駆動を制御する駆動制御工程と、
    を含むことを特徴とする画像記録方法。
  8. コンピュータに、
    複数の記録素子を有する記録ヘッドにおける前記記録素子の記録特性を示す特性情報を取得する特性情報取得工程と、
    前記取得した特性情報のうち、少なくとも記録点位置ずれ情報を用いて前記記録素子の各々に対応する画像データを補正し、前記記録特性により出力画像に発生するスジムラを抑制する画像データを生成する補正演算工程と、
    前記補正演算工程によって補正された画像データの示す画像濃度値が前記記録ヘッドによる出力画像濃度範囲を超える場合に、当該出力画像濃度範囲を超える第1画像データに対応する第1記録素子の記録点位置に最も近い記録点位置となる第2記録素子を特定する最近接記録点特定工程と、
    前記特定された第1記録素子に対応した前記第1画像データと、前記特定された前記第2記録素子に対応する画像データについて前記補正演算工程によって補正された当該第2記録素子に対応した第2画像データとは、これらのうち一方は濃度を増やす補正が行われ、他方は濃度を減らす補正が行われたものであり、前記第1画像データと前記第2画像データとを合計する合計濃度演算工程と、
    前記合計濃度演算工程で求めた合計濃度を保存しつつ、当該合計濃度を前記出力画像濃度範囲内の値で前記第1記録素子及び前記第2記録素子に対応する各画像データに分配する画像データ変更工程と、
    を実行させるための画像処理プログラム。
  9. 複数の記録素子を有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッド及び記録媒体のうち少なくとも一方を搬送して前記記録ヘッドと前記記録媒体を相対移動させる搬送手段と、
    前記記録素子の記録特性を示す特性情報を取得する特性情報取得手段と、
    前記取得した特性情報のうち、少なくとも記録点位置ずれ情報を用いて前記記録素子の各々に対応する画像データを補正し、前記記録特性により出力画像に発生するスジムラを抑制する画像データを生成する補正演算手段と、
    前記補正演算手段によって補正された画像データの示す画像濃度値が前記記録ヘッドによる出力画像濃度範囲を超える場合に、当該出力画像濃度範囲を超える第1画像データに対応する第1記録素子の記録点位置に最も近い記録点位置となる第2記録素子を特定する最近接記録点特定手段と、
    前記特定された第1記録素子に対応した前記第1画像データと、前記特定された前記第2記録素子に対応する画像データについて前記補正演算手段によって補正された当該第2記録素子に対応した第2画像データとを合計する合計濃度演算手段と、
    前記合計濃度演算手段で求めた合計濃度を保存しつつ、当該合計濃度を前記出力画像濃度範囲内の値で前記第1記録素子及び前記第2記録素子に対応する各画像データに分配する画像データ変更手段と、
    前記補正演算手段によって補正された画像データ及び前記画像データ変更手段によって変更された画像データに基づいて前記記録ヘッドの駆動を制御する駆動制御手段と、
    を備え、
    前記画像データ変更手段は、前記合計濃度を2等分して前記第1記録素子及び前記第2記録素子に対応する各画像データに分配することを特徴とする画像記録装置。
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