JP5094504B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来、画像品質を維持するために、ラインカメラを複数配置して、撮像画像を所望の画像元データと比較するというオフセット印刷のインライン検査装置がある。そして、このインライン検査装置と同様のシステムがインクジェット記録装置でも知られている。
このようなオフセット印刷で多数使用されているインラインセンサは高解像度で検出することができるが、検出画素数を増やそうとすると、インラインセンサを増やす必要がある。
特許文献1では、プリント機構のプリントヘッドの較正を短時間で行う技術が開示されている。特許文献1の技術は、同文献の図2に示すように、インク射出素子であるペン50、52、54、56を用いてテストパターン92、94、96をプリント媒体90にプリントし、これらテストパターン92、94、96を光学スキャナ80で読み取る。この読み取りは、光学スキャナの一回のパスでテストパターン92、94、96の実質上の幅を走査することによってなされる。
また、特許文献2では、記録媒体のインクのにじみ特性が異なっても良好な記録を行う技術が開示されている。特許文献2の技術は、同文献の図1に示すように、データ記録領域21の外部にテストパターンを記録し、テストパターン像を検出し、検出結果によって記録条件を調整する。
特許文献3では、ノズルが小口径化された場合でも、高い検出精度をセンサに対して要求することなく、確実にノズルの目詰まりを検出する技術が開示されている。特許文献3の技術は、同文献の図1に示すように、ノズル群を複数に分割したブロック単位で用紙6にインクを吹き付けて順にマーキング52を形成し、各マーキング52の濃度を目詰まり検出用センサ18で読み取り、読み取られた濃度値が所定値以下であるマーキング52が所定数以上連続するか否かに基づいてインクジェットヘッド31の異常を報知する。
特開2003−159793号公報 特開平7−137290号公報 特開平9−141894号公報
近年、要求される画像品質が高くなり、それに応じて画像を形成するインクジェットヘッドの品質も高くなっている。インクジェットヘッドを構成する個々のインクジェットモジュール(以下、単に「モジュール」という。)内では、打滴の大きさ、方向のばらつき、吐出速度、タイミングはほぼ一様であり、モジュール内での画像ムラはほとんど見られない。
一方、インクジェットヘッドは、個々のモジュールをウエハー上にリソグラフィを繰り返して作製されるものである。よって、その大きさにはプロセス上の制限がある。ページ幅を1回で画像形成できるインクジェットヘッドを作製するには、ウエハー上のプロセスで製造されたモジュールを連結して、一体化して、画像形成用のインクジェットヘッドバーにする必要がある。
現在、モジュール内の画像ムラが問題とならない状況になっている。しかし、そのモジュールを連結する際の位置ずれ、モジュール間での打滴の大きさ、打滴速度、タイミングの差に起因する画像ムラは、依然として画像形成上の大きな問題となっているものの、従来のセンサはモジュールの連結の位置ずれを検出できなかった。
本発明は、上述した課題を解決するために提案されたものであり、インクジェットヘッドモジュールの連結に起因する画像ムラを検査できる画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、記録媒体を搬送方向に移動させる搬送手段と、インク滴を吐出する複数の記録素子を有するモジュールが記録媒体の幅に対応する長さまで連結され、前記搬送手段により搬送されている記録媒体にインク滴を吐出して画像を形成する記録ヘッドと、前記記録媒体に記録された画像を前記記録ヘッドの解像度よりも高い解像度で読み取るための拡大光学系、及び前記記録媒体に記録された画像からの光が前記拡大光学系を介して撮像面で結像される撮像素子を備えると共に、前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録された画像を、前記記録媒体の幅方向に移動しながら読み取る読取り手段と、読取り手段により読み取られた画像に基づいて、前記記録媒体に記録された画像の品質を検査する検査手段と、複数の補正対象記録素子の各々について求めた補正係数の和が制限範囲内の値になるように個数が定められた複数の記録素子で、かつ前記いずれかの補正対象記録素子及び前記いずれかの補正対象記録素子の周辺に存在する記録素子を含む複数の記録素子により前記記録媒体に記録されると共に、前記読取り手段により読み取られた所定のパターン画像に生じた濃度ムラのパワースペクトルの低周波成分を濃度ムラが視認されない程度に小さくするための補正係数を前記複数の補正対象記録素子の各々について求め、求めた補正係数を用いて前記記録ヘッドに供給される画像データを補正する画像データ補正手段と、を備えた画像形成装置である。
請求項の発明は、請求項1に記載の画像形成装置であって、前記読取り手段は、前記記録媒体に記録された画像のうち前記記録ヘッドのモジュールの繋ぎ部分に対応する領域を読み取ることができるように前記繋ぎ部分毎に移動し、前記検査手段は、前記記録媒体に記録された画像面上の打滴サイズ、打滴間隔の少なくとも1つを測定する。
請求項の発明は、請求項1または請求項に記載の画像形成装置であって、前記読取り手段は、記録媒体に光を照射する光源を有する。
請求項の発明は、請求項に記載の画像形成装置であって、前記光源は、異なる波長帯域の光を照射する。
請求項の発明は、請求項に記載の画像形成装置であって、前記光源は、透過波長分布の異なる複数のフィルタのうちのいずれか1つのフィルタを介して、記録媒体に光を照射する。
請求項の発明は、請求項に記載の画像形成装置であって、前記光源は、記録媒体に赤外光を照射する。
請求項の発明は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、前記記録媒体に記録された画像のうちの全幅を読み取る第2の読取り手段を更に備えた。
請求項の発明は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、前記パワースペクトルの低周波成分を濃度ムラが視認されない程度に小さくするための補正係数は、前記パワースペクトルの低周波成分を最小にするための補正係数であることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、前記制限範囲を、−1〜1の範囲としたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、記録媒体に記録された画像を記録媒体の幅方向に移動しながら読み取ることにより、インク滴を吐出する複数の記録素子を有するモジュール間の画像ムラを検査することができる。
請求項の発明によれば、拡大光学系を用いることにより微細なモジュール間の画像ムラを検査することができる。
請求項の発明によれば、モジュール間の画像ムラを重点的に読み取って画像面上の打滴サイズ、打滴間隔の少なくとも1つを測定することができる。
請求項の発明によれば、記録媒体に光を照射しながら画像ムラを検査することができる。
請求項及び請求項の発明によれば、所望の波長帯域の光を記録媒体に照射して画像ムラを検査することができる。
請求項の発明によれば、赤外線吸収剤の含まれた処理剤が塗布された記録媒体の塗布ムラを検査することができる。
請求項の発明によれば、前記記録媒体に記録された画像の全幅を一括して読み取って検査することができる。
請求項の発明によれば、インク吐出不良の記録素子に対応する画像データを補正して、高画質の画像を形成することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
[補正原理]
まず、補正の原理について説明する。ここで説明する本発明の実施形態による濃度ムラの補正処理では、あるノズルが持つ着弾位置誤差を補正する際に、そのノズルを含む周囲のノズルN本を用いて補正する。詳細は後述するが、補正に用いるノズル数Nが大きいほど、より補正精度が高くなる。
図1は補正前の様子を示す図である。同図は、ラインヘッド(記録ヘッドに相当)10の左から3番目のノズル(nzl3)が着弾位置誤差を持っており、理想的な着弾位置(原点O)から図上で右方向(X軸で示した主走査方向)に着弾位置がずれて着弾する。また、図1の下側に示したグラフは、ノズルからの打滴による印字濃度を被記録媒体搬送方向(副走査方向)に平均化して得られる、ノズル列方向(主走査方向)の濃度プロファイルを示したものである。ただし、図1ではノズルnzl3の印字に対する補正を考察するので、ノズルnzl3以外の濃度出力は図示を省略した。
各ノズルnzl1〜5の初期出力濃度をDi=Dini(ただし、iはノズル番号1〜5、Diniは一定値を表す)、ノズルnzl3の理想着弾位置を原点O、各ノズルnzl1〜5の着弾位置をXi
とする。
ここでDi は、物理的には記録媒体搬送方向に平均化したノズルの出力光学濃度を表し、データ処理上は各画素が持つ濃度データD(i,j) (ただし、iはノズル番号、jは記録媒体搬送方向の画素番号を表す)に対して「j」について平均化したものを表している。
図1に示したように、ノズルnzl3の着弾位置誤差は、ノズルnzl3の濃度出力(太線)の原点Oからのズレとして表される。今、この出力濃度のズレを補正することを考える。
図2は補正後の様子を示す図である。ただし、ノズルnzl3以外は補正分のみを図示した。図2の場合、補正に用いるノズル数はN=3であり、ノズルnzl2, nzl3, nzl4 に濃度補正係数d2, d3, d4 が乗ぜられている。ここでいう濃度補正係数di は、補正後の出力濃度をDi’とするとき、Di’=Di+di×Diで定義される係数である。
本実施形態では、濃度ムラの視認性が最小となるよう、各ノズルの濃度補正係数di が決定される。印字画像の濃度ムラは、空間周波数特性(パワースペクトル)での強度で表される。人間の視覚的には高周波成分は視認できないため、濃度ムラの視認性は、パワースペクトルの低周波成分に等しい。そのため、パワースペクトルの低周波成分を最小とするよう、各ノズルの濃度補正係数di が決定される。
濃度補正係数diを決定する式の導出について詳細は後述するが、結果のみを先に示すと、特定のノズルの着弾位置誤差に対する濃度補正係数diは、以下の式より決定される。
Figure 0005094504
ここで、xi はそれぞれ補正対象ノズルの理想着弾位置を原点とした各ノズルの着弾位置である。Πは、補正に用いるN本のノズル内で積をとることを意味する。図2におけるN=3の場合について明示的に表すと、次のようになる。
Figure 0005094504
[濃度補正係数の導出]
濃度ムラのパワースペクトルの低周波成分を最小化するという条件から、理論的に各ノズルの濃度補正係数を導くことができる。
まず、各ノズルの誤差特性を取り込んだ濃度プロファイルを次式のように定義する。
Figure 0005094504
画像の濃度プロファイルD(x)は、各ノズルが印字する濃度プロファイルの和であり、ノズルの印字を表すのが印字モデル(1ノズルが印字する濃度プロファイル)である。印字モデルはノズル出力濃度Diと標準濃度プロファイルz(x)に分離して表現される。
標準濃度プロファイルz(x)は、厳密にはドット径に等しい有限の広がりを持つものであるが、位置誤差の補正を濃度ズレのバランシングの問題であると考えると、重要なのは濃度プロファイルの重心位置(着弾位置)であって、濃度プロファイルの広がりは副次的な要素である。そのため、プロファイルをδ関数で置き換える近似は妥当である。このような標準濃度プロファイルを仮定すると数学的な取り扱いが容易となり、補正係数の厳密解が得られる。
図3(a)は現実に即した印字モデルであり、図3(b)はδ関数型印字モデルである。δ関数モデルで近似する場合、標準濃度プロファイルは次式で表される。
Figure 0005094504
補正係数を導出するにあたり、ある特定のノズル(i=0)の着弾位置誤差Δx0を、周辺ノズルN本によって補正することを考える。なお、ここでは補正対象ノズルの番号をi=0とした。また、周辺のノズルも、所定の着弾位置誤差を持ち得ることに注意する。
補正対象ノズル(中心ノズル)を含むN本のノズルの番号(index)は、次式で表される。
Figure 0005094504
なお、この式においては、Nは奇数である必要があるが、本発明の実施に際しては、Nを奇数に限定する必要はない。
初期出力濃度(補正前の出力濃度)はi=0のみ値を持つものとして、次式で表される。
Figure 0005094504
濃度補正係数をdiとするとき、補正後出力濃度Di’は、次式で表される。
Figure 0005094504
つまり、i=0では初期出力濃度値と補正値(di×Dini)の和で表され、i≠0では補正値のみとなる。
各ノズルiの着弾位置xiは、次式で表される。
Figure 0005094504
δ関数型印字モデルを用いると、補正後の濃度プロファイルは、次式で表される。
Figure 0005094504
これに対してFourier変換を行うと、次式、
Figure 0005094504
と表される。なお、Diniは共通の定数のため省略した。
濃度ムラの視認性を最小化することは、すなわち、次式のパワースペクトルの低周波成分を最小化することである。
Figure 0005094504
これは、数学的にはT(f)の f=0における微分係数(1次、2次、…)がゼロであることで近似できる。今、未知数di’はN個であるから、DC成分の保存条件も含めると、N−1次までの微分係数がゼロの条件を用いれば、全ての(N個の)未知数di’が厳密に定まる。このようにして、以下の補正条件が定まる。
Figure 0005094504
δ関数モデルにおいては、各補正条件を展開していくと、容易な計算によってDiについてのN本の連立方程式に帰着する。各補正条件を展開したものを整理すると、以下の条件群(方程式群)が得られる。
Figure 0005094504
これらの方程式群の意味するところは、1式目はDC成分の保存であり、2式目は重心位置の保存を表している。3式目以降は統計学におけるN−1次モーメントがゼロであることを表している。
このようにして得られた条件式を行列形式で表すと、以下のように表すことができる。
Figure 0005094504
この係数行列Aは、いわゆるVandermonde型の行列であり、その行列式は差積を用いて次式となることが知られている。
Figure 0005094504
このため、Crammerの公式を用いてdi’の厳密解を求めることができる。計算の詳細な過程は省略するが、代数計算によって、その解は次式となることが示される。
Figure 0005094504
よって、求めるべき補正係数diは、次式となる。
Figure 0005094504
以上のように、パワースペクトルの原点微分係数をゼロにするという条件から、濃度補正係数diの厳密解が導かれる。補正に用いる周辺ノズル数Nを増やすほど、より高次の微分係数をゼロにすることが可能になるため、低周波エネルギーがより小さくなり、ムラの視認性は一層低減する。
本実施形態では、原点微分係数をゼロにする条件を用いたが、完全にゼロとせずとも、補正前の微分係数に比べて十分小さい値(例えば、補正前の1/10)に設定しても、濃度ムラのパワースペクトルの低周波成分を十分に小さくすることができる。つまり、濃度ムラが視認されない程度にパワースペクトルの低周波成分を小さくするという条件の観点で、パワースペクトルの原点微分係数を十分に小さい値(略0)に設定するという意味から、その値の範囲として補正前の微分係数の絶対値の1/10以下までを許容する。
[上記濃度補正係数を用いる補正の効果]
図4は、図1に示した着弾位置誤差を持つノズルに対して、補正後の空間周波数特性(パワースペクトル)を示したものである。図4では、本発明の実施例によるN=3のときの補正例と、本発明の実施例によるN=5のときの補正例が示されている。計算上の共通の条件として、ドット密度:1200dpi、ドットの着弾径:32μm、ノズル位置誤差(着弾位置誤差):10μmを用いた。
人間の視覚特性を考慮すると、濃度ムラの視認性を示すのは、0〜8cycle/mmの低周波領域であり、この領域のパワースペクトルが小さいほど、補正精度が高いことを意味する。
本発明の実施例による補正例1(N=3)は、0〜5cycle/mmでほぼパワースペクトルがゼロであり、補正無しの場合と比較し、十分に補正効果を有していることを示している。また、本発明の実施例による補正例2(N=5)は、補正例1(N=3)に比べてさらにパワースペクトルが低下している。このことより、補正に用いるノズル数Nを増やすほど、補正効果の向上が認められる。なお、図1の場合、補正対象ノズルnzl3の出力濃度は、物理的にはarea1、area5にはみ出していないが、ノズルnzl1、nzl5も補正に用いることで、よりパワースペクトルを低下させることができる。
図5は、補正に用いるノズル数を変えた各補正例1〜3の濃度補正係数を比較したものである。N=3のときの本発明の実施例による補正例1、N=5のときの本発明の実施例による補正例2、N=7のときの本発明の実施例による補正例3を比較するとわかるように、N値が増加するほど補正精度は向上するが、濃度補正係数の変化幅も大きくなる。また、当然ながらノズルの着弾位置誤差が増大するほど、濃度補正係数の変化幅も大きくなる。
濃度補正係数がある一定以上増加すると、入力画像の再現を破綻させる可能性があるため好ましくない。したがって、必要以上のN値の増加は好ましくない。補正精度と画像再現性の観点を踏まえて最適なN値を設定することが望ましい。なお、図5で示したN=3〜7の各補正例1〜3は、いずれの場合も濃度補正係数の変化幅(絶対値)は比較的小さく、入力画像の再現を破綻させることなく、濃度ムラの補正が可能である。
上記説明は、ある特定の1ノズル(例えば、図1におけるノズルnzl3)に対する濃度補正係数の決定方法である。実際には、ヘッド内の全てのノズルが何らかの着弾位置誤差を持っているため、全ての着弾位置誤差に対して補正を行うことが好ましい。
すなわち、全てのノズルに対して、周囲N個のノズルにおける上記の濃度補正係数を求める。濃度補正係数を決定する際に用いる後述のパワースペクトル最小化方程式は線形なので、ノズルごとに重ね合わせが可能である。そのため、トータルの濃度補正係数は、上述のようにして得られた濃度補正係数の和を取れば求められる。
つまり、ノズルkの持つ位置誤差に対するノズルiの濃度補正係数をd(i,k)とおくと、このd(i,k)は[数1]の方程式で求められる。そして、ノズルiのトータルの濃度補正係数diは、次式として求められる。
Figure 0005094504
なお、上記の例では、全ノズルの着弾位置誤差を補正対象としてインデックスkを足し合わせているが、ある値ΔX_threshを閾値として予め設定しておき、この閾値を超える着弾位置誤差をもつノズルのみを補正対象とするように選択的に補正する構成も可能である。
前述のとおり、補正に用いるノズル数Nの値を増加させると補正精度が向上するが、濃度補正係数の変化幅も増加して再現画像の破綻を招く可能性がある。そのため、画像破綻を起こさないための補正係数制限範囲(上限値d_maxと下限値d_min)を定めておき、上記[数18]の式で求まるトータルの濃度補正係数が制限範囲内に収まるようにN値を設定することが望ましい。すなわち、d_min<di<d_maxを満たすようN値を定める。
実験的な知見によれば、d_min≧−1、d_max≦1を満たすならば画像破綻を起こさない。
[画像処理フロー]
本実施形態によるムラ補正処理の実装を含めた画像処理フローを図6に示す。
入力画像20のデータ形態は、特に限定されないが、例えば、24bitのRGBデータとする。この入力画像20に対して、ルックアップテーブルによる濃度変換処理を行い(ステップS22)、プリンタの持つインク色に対応した濃度データD(i,j)に変換する。なお、(i,j)は画素の位置を表し、各画素について濃度データが割り当てられる。
ここでは、入力画像20の解像度とプリンタの解像度(ノズル解像度)は一致しているものとする。なお、両者が一致しない場合は、プリンタ解像度に合わせて、入力画像について画素数変換の処理が行われる。
ステップS22における濃度変換処理は一般的な処理であり、下色除去(UCR:Under color Removal)処理、或いはライトインク(同色系の淡インク)を使用するシステムの場合におけるライトインクへの分配処理などが含まれる。
例えば、C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)の3色インクの構成の場合には、CMYの濃度データD(i,j)に変換される。或いはまた、上記3色に加えてK(黒),LC(ライトシアン),LM(ライトマゼンタ)などの他のインクを含むシステムの場合は、そのインク色を含む濃度データD(i,j)に変換される。
濃度変換処理を経て得られた濃度データD(i,j)(図6中の符号30)に対してムラ補正処理が行われる(ステップS32)。ここでは、対応するノズルに応じた濃度補正係数(打滴率補正係数)diを濃度データD(i,j)に乗ずる演算が行われる。
図7の模式図に示したように、ノズルnzliの位置(主走査方向位置)iと副走査方向位置jによって画像上の画素位置(i,j)が特定され、各画素について濃度データD(i,j)が与えられる。今、図7の斜線で示した画素列の打滴を受け持つノズルについてムラ補正処理を行う場合、補正後の濃度データD’(i,j)は次式、
D’(i,j)=D(i,j)+di×D(i,j)
で計算される。こうして、補正済みの濃度データD’(i,j)が得られる。
この補正済みの濃度データD’(i,j)(図6中の符号40)からハーフトーニング処理を行うことによって(ステップS42)、ドットのオン/オフ信号(2値データ)、または、ドットサイズ変調を含む場合はサイズの種類(ドットサイズの選択)を含んだ多値データに変換される。ハーフトーニングの手法は特に限定されず、誤差拡散法やディザ法など周知の2値(多値)化手法を用いることができる。
このようにして得られた2値(多値)信号(図6の符号50)に基づいて各ノズルのインク吐出(打滴)データが生成され、吐出動作が制御される。これにより、濃度ムラが抑制され、高品位な画像形成が可能である。
図8は、濃度補正係数(補正データ)の更新処理の例を示したフローチャートである。補正データの更新処理は、例えば、以下のいずれかの条件で開始される。
すなわち、(a)印字結果を監視する自動チェック機構(センサ)によって印字画像にスジムラが生じていると判断された場合、(b)人間(オペレータ)が印字画像を見て画像内にスジムラが生じていると判断して所定の操作(更新処理を開始させる指令の入力など)を行った場合、(c)事前に設定していた更新タイミングに達した場合(タイマー等による時間管理やプリント枚数カウンタなどによる稼働実績管理などによって更新タイミングを設定並びに判断可能)、のいずれかの条件で図示の更新処理がスタートする。
更新処理がスタートすると、まず、着弾誤差データを測定するためのテストパターン(予め定められている所定のパターン)のプリントが実行される(ステップS70)。
次いで、そのテストパターンの印字結果から着弾誤差データを測定する(ステップS72)。着弾誤差データの測定には、イメージセンサ(撮像素子)を利用した画像読取装置(撮像信号を処理する信号処理手段を含む)を用いることができる。着弾誤差データには、着弾位置誤差の情報及び光学濃度情報などが含まれる。
そして、ステップS72で得られた着弾誤差データから補正データ(濃度補正係数)が算出される(ステップS74)。濃度補正係数の算出方法については、既に説明した通りである。
こうして、求めた濃度補正係数の情報はEEPROM等の書き換え可能な記憶手段に記憶され、以後、最新の補正係数が用いられる。
[インクジェット記録装置の構成]
次に、上述した濃度ムラの補正機能を備えた画像記録装置の具体的な適用例としてのインクジェット記録装置について説明する。
図9は、本発明に係る画像記録装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示すように、このインクジェット記録装置110は、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数のインクジェット記録ヘッド(以下、ヘッドという。)112K,112C,112M,112Yを有する印字部112と、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、記録媒体たる記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、前記印字部112のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送するベルト搬送部122と、印字部112による印字結果を読み取る印字検出部124と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126と、を備えている。
インク貯蔵/装填部114は、各ヘッド112K,112C,112M,112Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは所要の管路を介してヘッド112K,112C,112M,112Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部114は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
図9では、給紙部118の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録媒体(メディア)を利用可能な構成にした場合、メディアの種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部118から送り出される記録紙116はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部120においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム130で記録紙116に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい
ロール紙を使用する装置構成の場合、図9のように、裁断用のカッター(第1のカッター)128が設けられており、該カッター128によってロール紙は所望のサイズにカットされる。なお、カット紙を使用する場合には、カッター128は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙116は、ベルト搬送部122へと送られる。ベルト搬送部122は、ローラ131、132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。図9に示したとおり、ローラ131、132間に掛け渡されたベルト133の内側において印字部112のノズル面及び印字検出部124のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ134が設けられており、この吸着チャンバ134をファン135で吸引して負圧にすることによって記録紙116がベルト133上に吸着保持される。なお、吸引吸着方式に代えて、静電吸着方式を採用してもよい。
ベルト133が巻かれているローラ131、132の少なくとも一方にモータの動力が伝達されることにより、ベルト133は図9上の時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は図9の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。ベルト清掃部136の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組合せなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、ベルト搬送部122に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部112の上流側には、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部112の各ヘッド112K,112C,112M,112Yは、当該インクジェット記録装置110が対象とする記録紙116の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの記録媒体の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図10参照)。
ヘッド112K,112C,112M,112Yは、記録紙116の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれのヘッド112K,112C,112M,112Yが記録紙116の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
ベルト搬送部122により記録紙116を搬送しつつ各ヘッド112K,112C,112M,112Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙116上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッド112K,112C,112M,112Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙116と印字部112を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙116の全面に画像を記録することができる。これにより、記録ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
図9に示した印字検出部124は、印字部112の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ又はエリアセンサ)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりや着弾位置誤差などの吐出特性をチェックする手段として機能する。各色のヘッド112K,112C,112M,112Yにより印字されたテストパターン又は実技画像が印字検出部124により読み取られ、各ヘッドの吐出判定が行われる。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定などで構成される。なお、印字検出部124の態様としては次のようなものがある。
図11は、印字検出部124を示す斜視図である。印字検出部124は、ラインCCDセンサ124aと、拡大光学レンズ124bを備えている。印字検出部124は、用紙の幅方向(図中の矢印方向)に移動しながら、用紙に記録された画像を読み取る。
図12は、(A)モジュール間に視認されるスジと(B)スジを検査する印字検出部124を示す図である。同図(A)に示すように、印字検出部124は、所定間隔で用紙幅方向に走査しながら、モジュール間に生じるスジを検出する。
ここで、印字検出部124は、例えば1mmピッチで用紙幅方向に走査しても良いし、設定された間隔で用紙幅方向を順に走査してもよい(等間隔検出モード)。また、印字検出部124は、インクジェットヘッドを構成する等間隔に存在するモジュールの繋ぎ部分を、重点的に走査しても良い(重点部検出モード)。さらに、印字検出部124は、拡大光学レンズ124bがズームレンズである場合に、指定された点でシステムからの指令に従って検査倍率を変更することも可能である(通常モード)。
ラインCCDセンサ124aが画素ピッチ0.002mm、21360画素×2×RGB、素子長42.72である場合、用紙上で観察する計測幅は、5倍拡大観察の場合8.544mmとなる。用紙上の解像度は0.0004mmとなり、用紙上の計測解像度は63500dpiに達する。1200dpiのヘッドの画像を63500dpiで計測できる。
計測する側の解像度の方が高いため、モジュール間のドット間隔、サイズを測定する場合のテストパターンは、図13に示すように、用紙幅方向は1〜数ドットおきでよく、用紙搬送方向は検出画素の範囲に隣のモジュール又はノズルの打滴ドットが含まれていないパターンであればよい。
図14は、複数の光源124cが用紙幅全幅を常に照明する形態を示す図である。このように、印字検出部124の走査部分を常に照明してもよい。
図15は、光源を備えた印字検出部124を示す図である。印字検出部124は、ラインCCDセンサ124aと、レンズ鏡筒124dと、照明ランプボックス124eと、を備えている。
図16は、照明ランプボックス124eの構成を示す平面図である。照明ランプボックス124eは、中心部に設けられた拡大撮像用レンズ124e1と、その周囲に設けられた多数のレーザ発光ダイオード(LED)124e2と、を備えている。印字検出部124は、このような構成により、用紙に光を照射しながら画像を読み取ることができる。
図17は、照射光の波長帯域を変えることができる印字検出部124を示す図である。印字検出部124は、ラインCCDセンサ124aと、レンズ鏡筒124dと、フィルターターレット24fと、照明ランプボックス124eと、を備えている。
図18は、フィルターターレット124fの構成を示す平面図である。フィルターターレット124fは、異なる波長帯域の光をそれぞれ透過する複数の色フィルタを備え、その色フィルタのいずれか1つを拡大撮像用レンズの位置に設定することができる。これにより、印字検出部124は、所望の光を用紙に照射しながら画像を読み取ることができる。
なお、用紙上に画像形成のための赤外線吸収剤が含まれた処理剤の塗布ムラを検出する場合、色フィルタとして可視光カットフィルタを用いるとよい。これにより、印字検出部124は、赤外光を用紙に照射しながら画像を読み取って、処理剤のムラを検出することができる。
図19は、用紙幅方向走査型インラインセンサである印字検出部124と、用紙画像一括検査型インラインセンサである印字検出部125を示す図である。印字検出部124、125は適宜切替可能であり、モジュール間の画像ムラを検出するときは印字検出部124を使用し、その他のときの画像検出には印字検出部125を使用すればよい。
印字検出部124の後段には後乾燥部142が設けられている。後乾燥部142は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパーに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパーの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部142の後段には、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置110では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)148によってテスト印字の部分を切り離す。また、図9には示さないが、本画像の排出部126Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
[ヘッドの構造]
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド112K,112C,112M,112Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号150によってヘッドを示すものとする。
図20(a) はヘッドを構成する1モジュール例150の構造例を示す平面透視図であり、図20(b) はその一部の拡大図である。また、図20(c) はヘッド150の他の構造例を示す平面透視図、図21は1つの液滴吐出素子(1つのノズル151に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図20(a) 中の12−12線に沿う断面図)である。
記録紙116上に印字されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド150におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド150は、図20(a),(b) に示したように、インク吐出口であるノズル151と、各ノズル151に対応する圧力室152等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)153をマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録紙116の送り方向と略直交する方向に記録紙116の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図20(a) の構成に代えて、図20(c) に示すように、複数のノズル151が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール150’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙116の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル151に対応して設けられている圧力室152は、その平面形状が概略正方形となっており(図20(a),(b) 参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル151への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)154が設けられている。なお、圧力室152の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図21に示したように、各圧力室152は供給口154を介して共通流路155と連通されている。共通流路155はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路155を介して各圧力室152に分配供給される。
圧力室152の一部の面(図21において天面)を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)156には個別電極157を備えたアクチュエータ158が接合されている。個別電極157と共通電極間に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ158が変形して圧力室152の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル151からインクが吐出される。なお、アクチュエータ158には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電体を用いた圧電素子が好適に用いられる。インク吐出後、アクチュエータ158の変位が元に戻る際に、共通流路155から供給口154を通って新しいインクが圧力室152に再充填される。
上述した構造を有するインク室ユニット153を図22に示す如く主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向とに沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
すなわち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット153を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなり、主走査方向については、各ノズル151が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走
査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、印字可能幅の全幅に対応した長さのノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時には、(1)全ノズルを同時に駆動する、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動する、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動する等が行われ、用紙の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印字するようなノズルの駆動を主走査と定義する。
特に、図22に示すようなマトリクス状に配置されたノズル151を駆動する場合は、上記(3)のような主走査が好ましい。すなわち、ノズル151-11 、151-12 、151-13 、151-14 、151-15 、151-16 を1つのブロックとし(他にはノズル151-21 、…、151-26 を1つのブロック、ノズル151-31 、…、151-36 を1つのブロック、…として)、記録紙116の搬送速度に応じてノズル151-11 、151-12 、…、151-16 を順次駆動することで記録紙116の幅方向に1ラインを印字する。
一方、上述したフルラインヘッドと用紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。
そして、上述の主走査によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、上述の副走査を行う方向を副走査方向という。すなわち、本実施形態では、記録紙116の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ158の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
[制御系の説明]
図23は、インクジェット記録装置110のシステム構成を示すブロック図である。同図に示したように、インクジェット記録装置110は、通信インターフェース170、システムコントローラ172、画像メモリ174、ROM175、モータドライバ176、ヒータドライバ178、プリント制御部180、画像バッファメモリ182、ヘッドドライバ184等を備えている。
通信インターフェース170は、ホストコンピュータ186から送られてくる画像データを受信するインターフェース部(画像入力手段)である。通信インターフェース170にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ186から送出された画像データは通信インターフェース170を介してインクジェット記録装置110に取り込まれ、一旦画像メモリ174に記憶される。画像メモリ174は、通信インターフェース170を介して入力された画像を格納する記憶手段であり、システムコントローラ172を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ174は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ172は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置110の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ172は、通信インターフェース170、画像メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178等の各部を制御し、ホストコンピュータ186との間の通信制御、画像メモリ174及びROM175の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ188やヒータ189を制御する制御信号を生成する。
また、システムコントローラ172は、印字検出部124から読み込んだテストパターンの読取データから着弾位置誤差のデータを生成する演算処理を行う着弾誤差測定演算部172Aと、測定された着弾位置誤差の情報から濃度補正係数を算出する濃度補正係数算出部172Bとを含んで構成される。なお、着弾誤差測定演算部172A及び濃度補正係数算出部172Bの処理機能はASICやソフトウエア又は適宜の組み合わせによって実現可能である。
濃度補正係数算出部172Bにおいて求められた濃度補正係数のデータは、濃度補正係数記憶部190に記憶される。
ROM175には、システムコントローラ172のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データ(着弾位置誤差測定用のテストパターンのデータを含む)などが格納されている。ROM175は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。また、このROM175の記憶領域を活用することで、ROM175を濃度補正係数記憶部190として兼用する構成も可能である。
画像メモリ174は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ176は、システムコントローラ172からの指示に従って搬送系のモータ188を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ178は、システムコントローラ172からの指示に従って後乾燥部142等のヒータ189を駆動するドライバである。
プリント制御部180は、システムコントローラ172の制御に従い、画像メモリ174内の画像データ(多値の入力画像のデータ) から打滴制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理手段として機能するとともに、生成したインク吐出データをヘッドドライバ184に供給してヘッド150の吐出駆動を制御する駆動制御手段として機能する。
すなわち、プリント制御部180は、濃度データ生成部180Aと、補正処理部180Bと、インク吐出データ生成部180Cと、駆動波形生成部180Dとを含んで構成される。これら各機能ブロック(180A〜D)は、ASICやソフトウエア又は適宜の組み合わせによって実現可能である。
濃度データ生成部180Aは、入力画像のデータからインク色別の初期の濃度データを生成する信号処理手段であり、図6のステップS22で説明した濃度変換処理(UCR処理や色変換を含む)及び必要な場合には画素数変換処理を行う。
図23の補正処理部180Bは、濃度補正係数記憶部190に格納されている濃度補正係数を用いて濃度補正の演算を行う処理手段であり、図6のステップS32で説明したムラ補正処理を行う。
図23のインク吐出データ生成部180Cは、補正処理部180Bで生成された補正後の濃度データから2値(又は多値)のドットデータに変換するハーフトーニング処理手段を含む信号処理手段であり、図6のステップS42で説明した2値(多値)化処理を行う。インク吐出データ生成部180Cにて生成されたインク吐出データはヘッドドライバ184に与えられ、ヘッド150のインク吐出動作が制御される。
駆動波形生成部180Dは、ヘッド150の各ノズル151に対応したアクチュエータ158(図21参照)を駆動するための駆動信号波形を生成する手段であり、該駆動波形生成部180Dにて生成された信号(駆動波形)は、ヘッドドライバ184に供給される。なお、駆動信号生成部180Dから出力される信号は、デジタル波形データであってもよいし、アナログ電圧信号であってもよい。
プリント制御部180には画像バッファメモリ182が備えられており、プリント制御部180における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ182に一時的に格納される。なお、図23において画像バッファメモリ182はプリント制御部180に付随する態様で示されているが、画像メモリ174と兼用することも可能である。また、プリント制御部180とシステムコントローラ172とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
画像入力から印字出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース170を介して外部から入力され、画像メモリ174に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの多値の画像データが画像メモリ174に記憶される。
インクジェット記録装置110では、インク(色材) による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、画像メモリ174に蓄えられた元画像(RGB)のデータは、システムコントローラ172を介してプリント制御部180に送られ、該プリント制御部180の濃度データ生成部180A、補正処理部180B、インク吐出データ生成部180Cを経てインク色ごとのドットデータに変換される。
すなわち、プリント制御部180は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。こうして、プリント制御部180で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ182に蓄えられる。この色別ドットデータは、ヘッド150のノズルからインクを吐出するためのCMYK打滴データに変換され、印字されるインク吐出データが確定する。
ヘッドドライバ184は、プリント制御部180から与えられるインク吐出データ及び駆動波形の信号に基づき、印字内容に応じてヘッド150の各ノズル151に対応するアクチュエータ158を駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ184にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
こうして、ヘッドドライバ184から出力された駆動信号がヘッド150に加えられることによって、該当するノズル151からインクが吐出される。記録紙116の搬送速度に同期してヘッド150からのインク吐出を制御することにより、記録紙116上に画像が形成される。
上記のように、プリント制御部180における所要の信号処理を経て生成されたインク吐出データ及び駆動信号波形に基づき、ヘッドドライバ184を介して各ノズルからのインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望の打滴サイズや打滴間隔が実現される。
印字検出部124は、図9で説明したように、イメージセンサを含むブロックであり、記録紙116に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴の大きさと位置ばらつき、光学濃度など)を検出し、その検出結果をプリント制御部180及びシステムコントローラ172に提供する。
プリント制御部180は、必要に応じて印字検出部124から得られる情報に基づいてヘッド150に対する各種補正を行うとともに、必要に応じて予備吐出や吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
上記構成のインクジェット記録装置110によれば、着弾位置誤差による濃度ムラが低減された良好な画像を得ることができる。
[変形例]
図23で説明した着弾誤差測定演算部172A、濃度補正係数算出部172B、濃度データ生成部180A、補正処理部180Bが担う処理機能の全て又は一部をホストコンピュータ186側に搭載する態様も可能である。
また、本発明の適用範囲は、図24に示す着弾位置誤差による濃度ムラの補正に限定されず、液滴量誤差による濃度ムラ、不吐出ノズルの存在による濃度ムラ、周期的印字誤差による濃度ムラなど、様々な要因による濃度ムラに対して、上述した補正処理と同様の手法によって、補正効果を得ることができる。
更に、本発明の適用はラインヘッド方式のプリンタに限定されず、シリアル(シャトル)スキャン方式のプリンタにおけるスジムラに対しても有効な補正効果を得ることができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で設計上の変更をされたものにも適用可能であるのは勿論である。
上記実施の形態では画像記録装置の一例としてインクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されない。インクジェット方式以外では、サーマル素子を記録素子とする記録ヘッドを備えた熱転写記録装置、LED素子を記録素子とする記録ヘッドを備えたLED電子写真プリンタ、LEDライン露光ヘッドを有する銀塩写真方式プリンタなど各種方式の画像記録装置についても本発明を適用することが可能である。
本発明の実施形態による濃度ムラ補正前の濃度プロファイルの例を示す説明図である。 本発明の実施形態による濃度ムラ補正後の様子を示す説明図である。 (a)は現実に即した印字モデルの濃度プロファイル図、(b)はδ関数型印字モデルの濃度プロファイル図である。 本実施形態による補正の効果を示すパワースペクトルのグラフである。 補正に用いるノズル数(N)と濃度補正係数の関係を説明するために用いたグラフである。 本実施形態による画像処理の流れを示したフローチャートである。 本実施形態による濃度ムラ補正処理の概念図である。 補正データの更新処理の流れを示したフローチャートである。 本発明に係る画像記録装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構図である。 図9に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図である。 印字検出部を示す斜視図である。 (A)モジュール間に視認されるスジと(B)スジを検査する印字検出部124を示す図である。 テストパターンを示す図である。 複数の光源が用紙幅全幅を常に照明する形態を示す図である。 光源を備えた印字検出部を示す図である。 照明ランプボックスの構成を示す平面図である。 照射光の波長帯域を変えることができる印字検出部を示す図である。 フィルターターレットの構成を示す平面図である。 用紙幅方向走査型インラインセンサである印字検出部と、用紙画像一括検査型インラインセンサである印字検出部を示す図である。 ヘッドモジュールの構造例を示す図である。 図20(a) 中の12−12線に沿う断面図である。 図20(a) に示したヘッドのノズル配列を示す拡大図である。 本実施形態に係るインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図である。 ノズルの吐出特性のばらつきと濃度ムラの関係を説明するために用いた模式図である。
符号の説明
10…ラインヘッド、110…インクジェット記録装置、112…印字部、112K,112C,112M,112Y…ヘッド、114…インク貯蔵/装填部、116…記録紙(被記録媒体)、122…ベルト搬送部(搬送手段)、124…印字検出部、150…ヘッド、151…ノズル(記録素子)、152…圧力室、153…インク室ユニット、158…アクチュエータ、172…システムコントローラ、172A…着弾誤差測定演算部、172B…濃度補正係数算出部、180…プリント制御部、180A…濃度データ生成部、180B…補正処理部、180C…インク吐出データ生成部、180D…駆動波形生成部、184…ヘッドドライバ

Claims (9)

  1. 記録媒体を搬送方向に移動させる搬送手段と、
    インク滴を吐出する複数の記録素子を有するモジュールが記録媒体の幅に対応する長さまで連結され、前記搬送手段により搬送されている記録媒体にインク滴を吐出して画像を形成する記録ヘッドと、
    前記記録媒体に記録された画像を前記記録ヘッドの解像度よりも高い解像度で読み取るための拡大光学系、及び前記記録媒体に記録された画像からの光が前記拡大光学系を介して撮像面で結像される撮像素子を備えると共に、前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録された画像を、前記記録媒体の幅方向に移動しながら読み取る読取り手段と、
    読取り手段により読み取られた画像に基づいて、前記記録媒体に記録された画像の品質を検査する検査手段と、
    複数の補正対象記録素子の各々について求めた補正係数の和が制限範囲内の値になるように個数が定められた複数の記録素子で、かつ前記いずれかの補正対象記録素子及び前記いずれかの補正対象記録素子の周辺に存在する記録素子を含む複数の記録素子により前記記録媒体に記録されると共に、前記読取り手段により読み取られた所定のパターン画像に生じた濃度ムラのパワースペクトルの低周波成分を濃度ムラが視認されない程度に小さくするための補正係数を前記複数の補正対象記録素子の各々について求め、求めた補正係数を用いて前記記録ヘッドに供給される画像データを補正する画像データ補正手段と、
    を備えた画像形成装置。
  2. 前記読取り手段は、前記記録媒体に記録された画像のうち前記記録ヘッドのモジュールの繋ぎ部分に対応する領域を読み取ることができるように前記繋ぎ部分毎に移動し、
    前記検査手段は、前記記録媒体に記録された画像面上の打滴サイズ、打滴間隔の少なくとも1つを測定する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記読取り手段は、記録媒体に光を照射する光源を有する請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記光源は、異なる波長帯域の光を照射する請求項に記載の画像形成装置。
  5. 前記光源は、透過波長分布の異なる複数のフィルタのうちのいずれか1つのフィルタを介して、記録媒体に光を照射する請求項に記載の画像形成装置。
  6. 前記光源は、記録媒体に赤外光を照射する請求項に記載の画像形成装置。
  7. 前記記録媒体に記録された画像のうちの全幅を読み取る第2の読取り手段を更に備えた請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記パワースペクトルの低周波成分を濃度ムラが視認されない程度に小さくするための補正係数は、前記パワースペクトルの低周波成分を最小にするための補正係数であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制限範囲を、−1〜1の範囲としたことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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