JP2007083704A - 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】飛行曲がり現象により発生する白スジや濃いスジを目立たなくできる印刷装置およびプログラム、印刷方法並びに画像処理装置、プログラム、方法などの提供。
【解決手段】インクジェット方式の印刷装置であって、印字ヘッド200における隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態情報に基づき飛行曲がり現象に関与する画素を特定し、それらの画素の画素値をその印字状態情報に対して予め用意された補正量情報に基づき補正してからN値化処理して印刷データを作成した後、この印刷データに基づき、前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する。これによって、バンディング現象の発生に直接的に関与するドットの濃度が自動的に補正されて白スジや濃いスジがなくなるため、いわゆる飛行曲がり現象によって発生するバンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることができる。
【選択図】図1
【解決手段】インクジェット方式の印刷装置であって、印字ヘッド200における隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態情報に基づき飛行曲がり現象に関与する画素を特定し、それらの画素の画素値をその印字状態情報に対して予め用意された補正量情報に基づき補正してからN値化処理して印刷データを作成した後、この印刷データに基づき、前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する。これによって、バンディング現象の発生に直接的に関与するドットの濃度が自動的に補正されて白スジや濃いスジがなくなるため、いわゆる飛行曲がり現象によって発生するバンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ファクシミリ装置や複写機、OA機器用の印刷装置等に用いられる印刷装置および印刷装置制御プログラム並びに印刷装置制御方法に係り、特に、複数色の液体インクの微粒子を印刷用紙(記録材)上に吐出して所定の文字や画像を描画するようにした、いわゆるインクジェット方式の印刷処理を行うのに好適な印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体に関するものである。
以下は、印刷装置、特にインクジェット方式を採用したプリンタ(以下、「インクジェットプリンタ」と称す)について説明する。
インクジェットプリンタは、一般に安価でかつ高品質のカラー印刷物が容易に得られることから、パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどの普及に伴い、オフィスのみならず一般ユーザにも広く普及してきている。
インクジェットプリンタは、一般に安価でかつ高品質のカラー印刷物が容易に得られることから、パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどの普及に伴い、オフィスのみならず一般ユーザにも広く普及してきている。
このようなインクジェットプリンタは、一般に、インクカートリッジと印刷ヘッドとが一体的に備えられたキャリッジなどと称される移動体が、印刷媒体(用紙)上を、その紙送り方向(印刷方向)に対し垂直な方向に往復しながらその印刷ヘッドのノズルから液体インクの粒子をドット状に吐出(噴射)することで、印刷媒体上に所定の文字や画像を描画して所望の印刷物を作成するようになっている。そして、このキャリッジに黒色(ブラック)を含めた4色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のインクカートリッジと各色ごとの印刷ヘッドを備えることで、モノクロ印刷のみならず、各色を組み合わせたフルカラー印刷も容易に行えるようになっている(さらに、これら各色に、ライトシアンやライトマゼンタなどを加えた6色や7色、あるいは8色のものも実用化されている)。
また、このようにキャリッジ上の印刷ヘッドを紙送り方向(印刷方向)に対し垂直な方向に往復させながら印刷を実行するようにしたタイプのインクジェットプリンタでは、1ページ全体をきれいに印刷するために印刷ヘッドを数十回から100回以上も往復動させる必要があるため、他の方式の印刷装置、例えば、複写機などのような電子写真技術を用いたレーザープリンタなどに比べて大幅に印刷時間がかかるといった欠点がある。
これに対し、印刷用紙の幅と同じ(もしくは長い)寸法の長尺の印刷ヘッドを配置してキャリッジを使用しないタイプのインクジェットプリンタでは、印刷ヘッドを印刷用紙の幅方向に移動させる必要がなく、いわゆる1走査(1パス)での印刷が可能となるため、前記レーザープリンタと同様に高速な印刷が可能となる。また、印刷ヘッドを搭載するキャリッジやこれを移動させるための駆動系などが不要となるため、プリンタ筐体の小型・軽量化が可能となり、さらに静粛性も大幅に向上するといった利点も有している。なお、前者方式のインクジェットプリンタを一般に「マルチパス型プリンタ」、後者方式のインクジェットプリンタを一般に「ラインヘッド型プリンタ」または「シリアルプリンタ」と呼んでいる。
ところで、このようなインクジェットプリンタに不可欠な印刷ヘッドは、直径が10〜70μm程度の微細なノズルを一定の間隔を隔てて1列、または印刷方向に複数列に配設してなるものであるため、製造誤差によって一部のノズルのインクの吐出方向が傾いてしまったり、ノズルの位置が理想位置とはずれた位置に配置されてしまい、そのノズルで形成されるドットの着弾位置が理想位置よりもずれてしまうといった、いわゆる「飛行曲がり現象」を発生してしまうことがある。また、ノズルのばらつき特性により、そのばらつきが大きいものとしては、インク量が理想量と比較して非常に多くなったり少なくなったりするものが存在する。
この結果、その不良ノズルを用いて印刷された部分に、いわゆる「バンディング(スジ)現象」と称される印刷不良が発生して、印刷品質を著しく低下させてしまうことがある。すなわち、「飛行曲がり」現象が発生すると、隣り合うノズルにより吐出されたドット間距離が不均一となり、隣接ドット間の距離が正常時より長くなる部分には「白スジ(印刷用紙が白色の場合)」が発生し、隣接ドット間の距離が正常時より短くなる部分には、「濃いスジ」が発生する。また、インク量の値が理想とは外れている場合も、インク量が多いノズル部分に関しては、濃いスジ、インク量が少なくなる部分では白スジが発生する。
特に、このようなバンディング現象は、前述したような「マルチパス型プリンタ」(シリアルプリンタ)の場合よりも、印刷ヘッドもしくは印刷媒体が固定(1パス印刷)である「ラインヘッド型プリンタ」の方に顕著に発生し易い(マルチパス型プリンタでは、印刷ヘッドを何回も往復させることを利用してバンディングを目立たなくする技術がある)。
そのため、このような「バンディング現象」による一種の印刷不良を防止するために、印刷ヘッドの製造技術の向上や設計改良などといった、いわゆるハード的な部分での研究開発が鋭意進められているが、製造コスト、技術面などから100%「バンディング現象」が発生しない印刷ヘッドを提供するのは困難となっている。
そこで、現状では前記のようなハード的な部分での改良に加え、以下に示すような印刷制御といった、いわゆるソフト的な手法を用いてこのような「バンディング現象」を低減するような技術が併用されている。
そこで、現状では前記のようなハード的な部分での改良に加え、以下に示すような印刷制御といった、いわゆるソフト的な手法を用いてこのような「バンディング現象」を低減するような技術が併用されている。
例えば、以下に示す特許文献1や特許文献2では、ノズルのばらつきやインクの不吐出に対処するために、印刷濃度が薄い部分にはシェーディング補正技術を用いてヘッドのばらつきの対処を行い、印刷濃度が濃い部分については他の色を用いて代用(例えば、ブラックで印刷する場合にはシアンまたはマゼンタなどを代用)してバンディングやばらつきが目立たないように設定している。
また、以下に示す特許文献3においては、ベタ画像(すなわち下地が見えない程度に塗りつぶされた画像)に関しては不吐出ノズルの近傍画素の隣接ノズルの吐出量を増やし、ノズル全体でベタ画像を生成するという手法を取り入れている。
また、以下に示す特許文献4においては、各ノズルのばらつき量を誤差拡散にフィードバックして処理し、ノズルのインクの吐出量のばらつきを吸収してバンディング現象を回避している。
また、以下に示す特許文献4においては、各ノズルのばらつき量を誤差拡散にフィードバックして処理し、ノズルのインクの吐出量のばらつきを吸収してバンディング現象を回避している。
さらに、以下に示す特許文献5では、記録ヘッドのノズルから吐出されたインク滴の記録媒体への着弾状態に基づき、各ノズルの吐出特性を表すノズル情報を作成し、更に、前記作成されたノズル情報と記録データとに基づき、各ノズルから吐出されるインク滴が形成すべき画像に与える影響を画像の面積階調に基づき予測し、当該予測結果に基づき各ノズルにおけるインク滴の吐出状態を補正する補正情報を作成し、当該作成した補正情報に基づきノズルの駆動を制御することで画像の劣化を改善するようにしている。
特開2002−19101号公報
特開2003−136702号公報
特開2003−63043号公報
特開平5−30361号公報
特開2004−58282号公報
しかしながら、前記特許文献1や2などのように他の色を用いてバンディング現象やばらつきを低減する手法では、処理を施した部分の色相が変わってしまうことから、カラー写真画像印刷のように高画質・高品質が要求される印刷には適さない。
また、濃度が濃い部分について、不吐出ノズルの情報を左右に振り分けるなどによって「白スジ現象」を回避する方法は、これを前述した「飛行曲がり現象」に適用した場合には、白スジは低減可能であるが、濃度が濃い部分には依然としてバンディングが残ってしまうという問題がある。
また、濃度が濃い部分について、不吐出ノズルの情報を左右に振り分けるなどによって「白スジ現象」を回避する方法は、これを前述した「飛行曲がり現象」に適用した場合には、白スジは低減可能であるが、濃度が濃い部分には依然としてバンディングが残ってしまうという問題がある。
一方、前記特許文献3などのような方法では、印刷物がベタ画像であれば問題ないが、中間階調の印刷物である場合は、この方法を利用することができない。また、細い線などは他の色を用いて埋める方法はごく僅かな使用であれば問題ないが、他の色が連続して発生するような画像においては、前者と同様に画像の一部の色相が変化してしまうといった問題が残る。
さらに、前記特許文献4などのような方法では、ノズルのインクの吐出量に起因するバンディング現象を回避することは可能であるが、ドットの形成位置のずれに起因するバンディング現象という問題に対しては、適切なフィードバックが困難である。
さらに、前記特許文献5などのような方法では、ドット形成位置のずれによって発生する白スジあるいは濃いスジは、隣り合う2ラインを印字する2つのノズルのドット形成位置の関係が原因となっているにも関わらず、ドット形成位置のずれている1つのノズル毎に、そのずれの影響を補正するので、現象に即した適切な補正を行うことができないといった問題がある。
さらに、前記特許文献5などのような方法では、ドット形成位置のずれによって発生する白スジあるいは濃いスジは、隣り合う2ラインを印字する2つのノズルのドット形成位置の関係が原因となっているにも関わらず、ドット形成位置のずれている1つのノズル毎に、そのずれの影響を補正するので、現象に即した適切な補正を行うことができないといった問題がある。
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、特に、バンディング現象を解消または殆ど目立たなくすることができる新規な印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法並びに前記プログラムを記録した記録媒体を提供するものである。
〔形態1〕 前記課題を解決するために形態1の印刷装置は、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドと、
隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報を記憶する印字状態情報記憶手段と、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正手段と、
当該画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成手段と、
当該N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づき、前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段と、を備えたことを特徴とするものである。
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドと、
隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報を記憶する印字状態情報記憶手段と、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正手段と、
当該画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成手段と、
当該N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づき、前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段と、を備えたことを特徴とするものである。
このような構成であれば、印字状態情報記憶手段によって、複数のノズルにおける隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報を記憶することが可能であり、画像データ取得手段によって、M値(M≧3)の画像データを取得することが可能であり、画素値補正手段によって、前記印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正することが可能であり、N値化データ生成手段によって、画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成することが可能であり、印刷データ生成手段によって、N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成することが可能であり、印刷手段によって、印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づき、前記印字ヘッドを用いて印刷を実行することが可能である。
従って、隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報に基づき、バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素の画素値を補正することが可能となるので、より適切な画素値の補正が可能となり、ノズルの飛行曲り現象によるドット形成位置のずれや、ノズルのインク吐出量の不具合による濃度ムラ等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
ここで、この「飛行曲がり現象」とは、前述したように単なる一部のノズルの不吐出現象とは異なり、インクは吐出するものの、その一部のノズルの吐出方向が傾くなどしてドットが目標位置よりずれて形成されてしまう現象をいう(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「濃度ムラ」とは、印字ヘッドを構成する複数のノズルのインク吐出量のバラツキが原因で生じる現象で、例えば、同一濃度のベタ画像などの印刷結果において濃度の濃い部分と薄い部分とが生じる現象である(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「バンディング現象」とは、前述したように、「飛行曲がり現象」によって隣接ドット間の距離が不均一となって例えば紙送り方向(印刷方向)に沿って「白スジ(印刷用紙が白色の場合)」や「濃いスジ」が発生する現象や、「濃度ムラ」等のノズルのインク吐出量の不具合によって隣接ドット間の濃度が不均一となって例えば紙送り方向(印刷方向)に沿って「白スジ(印刷用紙が白色の場合)」や「濃いスジ」が発生する現象のことをいうものとする(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、この「白スジ」とは、前述した「飛行曲がり現象」によって隣接ドット間の距離が所定の距離よりも広くなる現象が連続的に発生して印刷媒体の下地の色がスジ状に目立ってしまう部分(領域)、または、ノズルがインクを吐出できない状態若しくはノズルのインク吐出量が理想量よりも少なくなる状態が発生して、インクが不吐出の部分(領域)若しくはインクの吐出量が少なくなった部分(領域)がスジ状に目立ってしまう、その部分(領域)をいう。また、「濃いスジ」とは、同じく「飛行曲がり現象」によって隣接ドット間の距離が所定の距離よりも短くなる現象が連続的に発生して印刷媒体の下地の色が見えなくなったり、あるいはドット間の距離が短くなることによって相対的に濃く見えたり、さらにはずれて形成されたドットの一部が正常なドットと重なり合ってその重なり合った部分が濃いスジ状に目立ってしまう部分(領域)をいう。更に、ノズルのインク吐出量が理想量よりも多くなる状態が発生して、隣接ドット間の距離が所定の距離よりも短くなる現象が発生して印刷媒体の下地の色が見えなくなったり、あるいはドット間の距離が短くなることによって相対的に濃く見えたり、さらには通常よりも大きく形成されたドットの一部が正常なドットと重なり合ってその重なり合った部分が濃いスジ状に目立ってしまう部分(領域)をいう(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、それぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報とは、当該それぞれ2つのノズルの形成するドットの間隔の情報や、当該それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度の情報などを含むものである(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「M値(M≧3)」とは、例えば、8ビット256階調などとして表される、いわゆる輝度や濃度に関する多値の画素値のことであり、また、「N値(M>N≧2)」とは、このようなM値(多値)のデータをある閾値に基づいてその画素値をN種類に分類する処理のことであり、また、「ドットサイズ」とは、ドットの大きさ(面積)自体の他に、ドットを打たないといったことも含む概念である(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「画素値」とは、一般に「輝度値」と「濃度値」との両方を含むものとする(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「近傍の画素」は、例えば、バンディング現象の発生に直接的に関与するそれぞれ2つノズルに隣接するノズルに対応する画素などが含まれ、例えば、該当の2つのノズル及びこれらに隣接する2つのノズルの計4ノズルに対応する画素が補正対象となる場合もある。なお、この近傍の範囲は、該当ノズルに隣接する1ノズルだけに限らず、隣接する2以上のノズルや、隣接する1ノズルを隔てたノズル等もっと拡大しても良い。ここで、該当の2つのノズルの近傍のノズルの画素を補正対象とするのは、バンディングという現象はドット間で起こるものであり、例えば、その(実体の無い)ドット間から対称(左右とか上下とか)に画素を選び、その画素値を補正することによってバンディングを効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるからである(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、補正処理とは、補正前の画素値を増減するなどの補正前の画素値をベースに行う補正処理、補正前の画素値に関係なく新しい値をセットして行う補正処理などを含む(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「画像データ取得手段」は、スキャナ手段などの光学的印刷結果読み取り手段などから入力された画像データを取得したり、LANやWAN等のネットワークを介して外部装置に記憶された画像データを受動的又は能動的に取得したり、印刷装置の有するCDドライブ、DVDドライブなどの駆動装置を介してCD−ROM、DVD−ROMなどの記録媒体から画像データを取得したり、印刷装置の有する記憶装置に記憶された画像データを取得したりなどする。つまり、前記取得には、少なくとも入力、獲得、受信および読出が含まれる(以下の「印刷装置制御プログラム」に関する形態、「印刷装置制御方法」に関する形態、「印刷用データ生成装置」に関する形態、「印刷用データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用データ生成方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「印字状態情報記憶手段」は、印字状態情報をあらゆる手段でかつあらゆる時期に記憶するものであり、印字状態情報をあらかじめ記憶してあるものであってもよいし、印字状態情報をあらかじめ記憶することなく、本印刷装置の動作時に外部からの入力等によって印字状態情報を記憶するようになっていてもよい。例えば、工場出荷時などの本印刷装置が製品として売り出される前に、スキャナ手段などの光学的印刷結果読み取り手段などを利用して印字ヘッドによる印刷結果からその印字ヘッドを構成するそれぞれ2つのノズルのドット形成位置のずれ量等を検査してその検査結果を予め記憶したり、印刷装置の使用時に、前記工場出荷時と同様に印字ヘッドを構成するそれぞれ2つのノズルのドット形成位置のずれ量を検査してその検査結果を記憶したりするなど、製品の使用時において印字状態情報が記憶された状態にできるタイミングであればどのようなタイミングでも良い。また、印刷装置の使用後に、その印字ヘッド特性が変化した場合に対応するために定期的にあるいは所定の時期にスキャナ手段などの光学的印刷結果読み取り手段など利用してその印字ヘッドによる印刷結果からそれぞれ2つのノズルの印字位置ずれ量等を検査してその検査結果を工場出荷時などのデータと共に、あるいはそのデータに上書きして記憶したりするなど印字状態情報を更新できるようにしても良い(以下の「印刷装置制御プログラム」に関する形態、「印刷装置制御方法」に関する形態、「印刷用データ生成装置」に関する形態、「印刷用データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用データ生成方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「ドット」とは、1または複数のノズルから吐出されたインクが印刷媒体に着弾して形成される1つの領域をいう。また、「ドット」は面積が「ゼロ」ではなく、一定の大きさ(面積)をもつことは勿論、大きさごとに複数種類存するものである。但し、インクを吐出して形成されたドットは必ずしも真円になるとは限らない。例えば、楕円形などの真円以外の形状でドットが形成された場合は、その平均的な径をドット径として扱ったり、ある量のインクを吐出して形成されたドットの面積と等しい面積を有する真円の等価ドットを想定し、該等価ドットの径をドット径として扱ったりすることもある。また、濃度の異なるドットの打ち分け方法としては、例えば、ドットの大きさが同じで濃度が異なるドットを打つ方法、濃度が同じで大きさの異なるドットを打つ方法、濃度が同じでインクの吐出量が異なるドットであり、重ね打ちにより濃度を異ならせる方法などが考えられる。また、1つのノズルから吐出された1つのインク滴が分離して着弾してしまった場合も1つのドットとするが、2つのノズルまたは1つのノズルから時間を前後して形成された2つ以上のドットがくっついてしまった場合は、2つのドットが形成されたものとする(以下の、「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
〔形態2〕 さらに、形態2の印刷装置は、形態1に記載の印刷装置において、
前記印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報を記憶する補正量情報記憶手段を備え、
前記画素値補正手段は、前記補正量情報記憶手段に記憶された補正量情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値を補正するようになっていることを特徴とするものである。
前記印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報を記憶する補正量情報記憶手段を備え、
前記画素値補正手段は、前記補正量情報記憶手段に記憶された補正量情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値を補正するようになっていることを特徴とするものである。
このような構成であれば、補正量情報記憶手段によって、印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報を記憶することが可能であり、画素値補正手段は、前記補正量情報記憶手段に記憶された補正量情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応した画素の画素値を補正することが可能である。
従って、印字ヘッドにおける隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態情報に基づいて、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値に対して、実験等によって予め生成された適切な補正量を用いてそれぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正することができるので、これら各画素値を容易に且つ適切に補正することができ、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
ここで、補正量は、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を、解消または殆ど目立たなくするための、補正対象の画素値(濃度値、輝度値など)を増減させる値や、補正対象の画素値の変更値などから構成され、補正前の画素値を増減値で増減させたり、補正前の画素値を変更値に変更したりすることで補正処理が行われる(以下の、「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
〔形態3〕 さらに、形態3の印刷装置は、形態1又は2に記載の印刷装置において、
前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素となるように設定することを特徴とするものである。
前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素となるように設定することを特徴とするものである。
このような構成であれば、隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報に基づき、それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素を補正することが可能となるので、より適切な画素値の補正が可能となり、ノズルの飛行曲り現象によるドット形成位置のずれや、ノズルのインク吐出量の不具合による濃度ムラ等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
ここで、「ライン間」とは、隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字する2本の画素のラインにおける一方のラインと他方のラインとの間の部分のことである。つまり、例えば、飛行曲り現象によって、このライン間の距離が通常よりも狭まることで(場合によっては2本のラインを構成するドットの一部同士が重なる)、ライン間に「濃いスジ」が発生し、例えば、飛行曲り現象によって、ライン間の距離が通常よりも広がることで、ライン間に「白スジ」が発生する(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「ライン間を対称に連続する所定数のライン」とは、例えば、ラインが縦方向に連続する場合は、ライン間に対して上下対称に、2ライン、4ライン、6ライン、・・・、Nライン(Nは偶数)をいい、例えば、ラインが横方向に連続する場合は、ライン間に対して左右対称に、2ライン、4ライン、6ライン、・・・、Nライン(Nは偶数)をいう。例えば、ライン間を対称に2ラインであれば、注目する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインとなり、ライン間を対称に4ラインであれば、注目する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインと、ライン間を対称に当該2ラインの各ラインにそれぞれ連続する1ラインを含む合計4ラインとなり、ライン間を対称に6ラインであれば、ライン間を対称に、上下又は左右(斜めも可)に連続する各3ラインからなる6ラインとなる。つまり、ライン間を対称にNラインであれば、ライン間に対して上下又は左右(斜めも可)対称に、それぞれ連続するN/2ラインからなるNラインとなる(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
〔形態4〕 さらに、形態4の印刷装置は、形態1〜3のいずれか1に記載の印刷装置において、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔と理想の印字間隔との関係を示す情報を含むことを特徴とするものである。
このような構成であれば、それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔が理想の印字間隔とずれていることが原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔と理想の印字間隔との関係を示す情報を含むことを特徴とするものである。
このような構成であれば、それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔が理想の印字間隔とずれていることが原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
ここで、「理想の印字間隔」とは、例えば、解像度によって一意に決まるもので、例えば解像度720[dpi]であれば、「1[inch]=2.54[cm]=25400[μm]」となるので、「25400[μm]/720[dpi]≒35.28[μm]」となる。つまり、解像度720[dpi]のときの理想の印字間隔は、約35.28[μm]と一意に決定できる。その他、360[dpi]なら約70.56[μm]、180[dpi]なら約141.11[μm]となる。
また、理想の印字間隔でドットを形成するときの原点(中心)の決め方としては、例えば、1番ノズルのインク着弾位置を基準に決定する。このとき、ドットを代表する座標としては、中心座標を想定する。
従って、1番ノズルの形成するドットの中心座標を原点とし、図28に示すように、各隣り合う格子点間(縦方向及び横方向)の距離が、解像度によって決まる印字間隔(図では、35.28[μm])となるようにドットの形成領域を等分割した場合に、各ドットの中心が前記格子点に着弾した(形成された)状態が、理想の印字間隔でドットが形成された状態となる。
従って、1番ノズルの形成するドットの中心座標を原点とし、図28に示すように、各隣り合う格子点間(縦方向及び横方向)の距離が、解像度によって決まる印字間隔(図では、35.28[μm])となるようにドットの形成領域を等分割した場合に、各ドットの中心が前記格子点に着弾した(形成された)状態が、理想の印字間隔でドットが形成された状態となる。
〔形態5〕 さらに、形態5の印刷装置は、形態1〜3のいずれか1に記載の印刷装置において、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度に関する情報を含むことを特徴とするものである。
このような構成であれば、例えば、それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度ムラなどのノズルのインク吐出不良等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度に関する情報を含むことを特徴とするものである。
このような構成であれば、例えば、それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度ムラなどのノズルのインク吐出不良等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態6〕 さらに、形態6の印刷装置は、形態1〜5のいずれか1に記載の印刷装置において、
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できるデータテーブルであることを特徴とするものである。
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できるデータテーブルであることを特徴とするものである。
このような構成であれば、2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値を入力等することで、データテーブルから当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素に対する補正量を容易に取得することができると共に、入力等した印字状態情報及び画素値に対応する補正量がデータテーブルに登録されていないような場合でも、登録された補正量の情報から前記テーブルに登録されていない補正量を簡易に補間計算して求めたりすることができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態7〕 さらに、形態7の印刷装置は、形態1〜5のいずれか1に記載の印刷装置において、
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できる関数の情報であることを特徴とするものである。
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できる関数の情報であることを特徴とするものである。
このような構成であれば、2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値から前記関数を用いた計算によって、当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素に対する補正量を容易に取得することができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。また、関数の情報があれば、計算により補正量が求まるので、データテーブルよりも少ないデータ量にすることが可能である。
〔形態8〕 さらに、形態8の印刷装置は、形態6又は7に記載の印刷装置において、
前記各画素の画素値は、当該画素の画素値とその周辺の画素の画素値とに基づき決定するようにしたことを特徴とするものである。
このような構成であれば、例えば、周りは白いのに1点だけ黒い画素がある場合に、この箇所をある面積単位で見ると白っぽく見えることになるが、各画素の画素値を、その周辺の所定数の画素値に基づき、例えば、各画素の画素値と周辺の画素の画素値との平均値を各画素の画素値にしたり、各画素の画素値と周辺の画素の画素値に所定の係数を乗じて総和を求め、この総和を各画素の画素値にしたりするなど、周辺の画素の画素値を考慮して各画素の画素値を決定するようにしたので、より適切な補正量を取得することができ、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値をより適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
前記各画素の画素値は、当該画素の画素値とその周辺の画素の画素値とに基づき決定するようにしたことを特徴とするものである。
このような構成であれば、例えば、周りは白いのに1点だけ黒い画素がある場合に、この箇所をある面積単位で見ると白っぽく見えることになるが、各画素の画素値を、その周辺の所定数の画素値に基づき、例えば、各画素の画素値と周辺の画素の画素値との平均値を各画素の画素値にしたり、各画素の画素値と周辺の画素の画素値に所定の係数を乗じて総和を求め、この総和を各画素の画素値にしたりするなど、周辺の画素の画素値を考慮して各画素の画素値を決定するようにしたので、より適切な補正量を取得することができ、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値をより適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態9〕 さらに、形態9の印刷装置は、形態1〜8のいずれか1に記載の印刷装置において、
前記それぞれ2つのノズルの組み合わせは、各ノズルの並び順にその前後のノズルとそれぞれ組となって構成され、
前記画素値補正手段は、前記バンディングに関与するそれぞれ2つのノズルのうち同一のノズルを含む各2組については、当該2組の前記2つのノズルに対応する前記補正量に基づき、前記同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を補正するようになっていることを特徴とするものである。
前記それぞれ2つのノズルの組み合わせは、各ノズルの並び順にその前後のノズルとそれぞれ組となって構成され、
前記画素値補正手段は、前記バンディングに関与するそれぞれ2つのノズルのうち同一のノズルを含む各2組については、当該2組の前記2つのノズルに対応する前記補正量に基づき、前記同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を補正するようになっていることを特徴とするものである。
このような構成であれば、同一のノズルを含む2組に対応する補正量に基づき、その加算値(相殺値)や平均値等を、同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の最終的な補正量として決定することが可能であり、これにより、該当する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素をより適切に補正することができるので、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態10〕 さらに、形態10の印刷装置は、形態1〜9のいずれか1に記載の印刷装置において、
前記N値化データ生成手段は、前記画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化するときに、誤差拡散法またはディザ法を用いるようになっていることを特徴とするものである。
前記N値化データ生成手段は、前記画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化するときに、誤差拡散法またはディザ法を用いるようになっていることを特徴とするものである。
このような構成であれば、N値化データ処理に際して、周知のハーフトーン処理方法の1つである誤差拡散法を用いることによって、N値化処理によって生じた誤差を所定の誤差拡散マトリクスに従って周囲の画素へ割り振って続く処理においてその影響を考慮して全体としての誤差を最小にすることができるため、中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができるという効果が得られる。
また、この誤差拡散法と同じく周知のハーフトーン処理方法の1つであるディザ法を用いることによって、的確なN値化が行われるため、同じく中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができるという効果が得られる。
また、この誤差拡散法と同じく周知のハーフトーン処理方法の1つであるディザ法を用いることによって、的確なN値化が行われるため、同じく中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができるという効果が得られる。
ここで、「誤差拡散処理」とは、画像処理の分野で通常に利用されているものと同一であり、ある画素の2値化処理によって生じた誤差を所定の誤差拡散マトリクスに従って周囲の画素へ割り振り、続く処理においてその影響を考慮することで全体としての誤差を最小にする処理のことをいう。すなわち、N=2の2値化を行う場合では、画素の濃度値がその画像のもつ階調数の半分の中間値より大きければ黒(ドットあり)、小さければ白(ドットなし)に分類し、その後、分類前の濃度値と処理後の濃度値との誤差を適当な割合で周りの画素に分散させ、補正する方法である(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
一方、「ディザ法」とは、同じく画像処理の分野で通常に利用されているものと同一であり、濃淡画像の各画素の濃度値と予め用意してあるディザマトリクスという表の各画素にあたる数値とを比較し、同じくN=2の2値化を行う場合では、濃淡画像の値の方が大きければ黒(ドットあり)、小さければ白(ドットなし)という決定を行い、各画素を「ドットあり」と「ドットなし」とに振り分けていく処理方法である。
〔形態11〕 さらに、形態11の印刷装置は、形態1〜10のいずれか1に記載の印刷装置において、
前記印刷ヘッドは、前記印刷媒体の装着領域よりも広い範囲に亘って前記ノズルが連続して配列されており1回の走査で印刷可能な印刷ヘッドであることを特徴とするものである。
これによって、前述したように、いわゆる1パスで印刷が終了するラインヘッド型の印字ヘッドを用いた場合に特に発生し易いバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を解消または殆ど目立たなくすることができる。
前記印刷ヘッドは、前記印刷媒体の装着領域よりも広い範囲に亘って前記ノズルが連続して配列されており1回の走査で印刷可能な印刷ヘッドであることを特徴とするものである。
これによって、前述したように、いわゆる1パスで印刷が終了するラインヘッド型の印字ヘッドを用いた場合に特に発生し易いバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を解消または殆ど目立たなくすることができる。
〔形態12〕 さらに、形態12の印刷装置は、形態1〜10のいずれか1に記載の印刷装置において、
前記印刷ヘッドは、前記印刷媒体の紙送り方向に直交する方向に往復動しながら印刷を実行する印刷ヘッドであることを特徴とするものである。
前述したバンディング現象は、ラインヘッド型の印字ヘッドの場合に顕著にみられるが、マルチパス型の印字ヘッドの場合でも発生する。また、マルチパス型の印字ヘッドの場合には、印字ヘッドと印字ヘッドとのつなぎ目においてもバンディング現象が発生する可能性がある。従って、前記形態1〜10に記載の技術をマルチパス型の印字ヘッドの場合に適用すれば、印字ヘッドと印字ヘッドとのつなぎ目となる2つのノズルに対しても適切な処理を施すことができ、マルチパス型の印字ヘッドで発生したバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」も確実に解消または殆ど目立たなくすることが可能となる。
また、マルチパス型の印字ヘッドの場合は、印字ヘッドの走査を繰り返すなどの工夫を施すことで、前記のようなバンディング現象を回避することが可能であるが、前記形態1〜10の技術を適用すれば、印字ヘッドを同じ箇所を何度も走査させる必要がなくなるため、より高速な印刷を実現することも可能となる。
前記印刷ヘッドは、前記印刷媒体の紙送り方向に直交する方向に往復動しながら印刷を実行する印刷ヘッドであることを特徴とするものである。
前述したバンディング現象は、ラインヘッド型の印字ヘッドの場合に顕著にみられるが、マルチパス型の印字ヘッドの場合でも発生する。また、マルチパス型の印字ヘッドの場合には、印字ヘッドと印字ヘッドとのつなぎ目においてもバンディング現象が発生する可能性がある。従って、前記形態1〜10に記載の技術をマルチパス型の印字ヘッドの場合に適用すれば、印字ヘッドと印字ヘッドとのつなぎ目となる2つのノズルに対しても適切な処理を施すことができ、マルチパス型の印字ヘッドで発生したバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」も確実に解消または殆ど目立たなくすることが可能となる。
また、マルチパス型の印字ヘッドの場合は、印字ヘッドの走査を繰り返すなどの工夫を施すことで、前記のようなバンディング現象を回避することが可能であるが、前記形態1〜10の技術を適用すれば、印字ヘッドを同じ箇所を何度も走査させる必要がなくなるため、より高速な印刷を実現することも可能となる。
〔形態13〕 一方、前記課題を解決するために、形態13の印刷プログラムは、
コンピュータを、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得手段と、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正手段と、
当該画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成手段と、
当該N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づき、前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段と、して機能させることを特徴とするものである。
コンピュータを、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得手段と、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正手段と、
当該画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成手段と、
当該N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づき、前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段と、して機能させることを特徴とするものである。
これによって、前記形態1と同様に、隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報に基づき、バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正することが可能となるので、より適切な画素値の補正が可能となり、ノズルの飛行曲り現象によるドット形成位置のずれや、ノズルのインク吐出量の不具合による濃度ムラ等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
また、インクジェットプリンタなどといった現在市場に出回っている殆どの印刷装置は中央処理装置(CPU)や記憶装置(RAM、ROM)、入出力装置などからなるコンピュータシステムを備えており、そのコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態14〕 さらに、形態14の印刷プログラムは、形態13に記載の印刷プログラムにおいて、
前記画素値補正手段は、前記印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値を補正することを特徴とするものである。
前記画素値補正手段は、前記印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値を補正することを特徴とするものである。
これによって、前記形態2と同様に、印字ヘッドにおける隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態情報に基づいて、バンディング現象の発生に直接的に関与するそれぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値に対して、実験等によって予め生成された適切な補正量を用いてそれぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値を補正することができるので、各画素値を容易に且つ適切に補正することができ、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態15〕 形態15の印刷プログラムは、形態13又は14に記載の印刷プログラムにおいて、
前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素となるように設定することを特徴とするものである。
前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素となるように設定することを特徴とするものである。
これによって、前記形態3と同様に、隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報に基づき、それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素を補正することが可能となるので、より適切な画素値の補正が可能となり、ノズルの飛行曲り現象によるドット形成位置のずれや、ノズルのインク吐出量の不具合による濃度ムラ等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態16〕 形態16の印刷プログラムは、形態13〜15のいずれか1に記載の印刷プログラムにおいて、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔と理想の印字間隔との関係を示す情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態4と同様に、それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔が理想の印字間隔とずれていることが原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔と理想の印字間隔との関係を示す情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態4と同様に、それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔が理想の印字間隔とずれていることが原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態17〕 形態17の印刷プログラムは、形態13〜16のいずれか1に記載の印刷プログラムにおいて、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度に関する情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態5と同様に、例えば、それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度ムラなどのノズルのインク吐出不良等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度に関する情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態5と同様に、例えば、それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度ムラなどのノズルのインク吐出不良等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態18〕 形態18の印刷プログラムは、形態13〜17のいずれか1に記載の印刷プログラムにおいて、
前記補正量情報は、前記それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できるデータテーブルであることを特徴とするものである。
これによって、前記形態6と同様に、それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値を入力等することで、データテーブルから当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値に対する補正量を容易に取得することができると共に、入力等した印字状態情報及び画素値に対応する補正量がデータテーブルに登録されていないような場合でも、登録された補正量の情報から前記テーブルに登録されていない補正量を簡易に補間計算して求めたりすることができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
前記補正量情報は、前記それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できるデータテーブルであることを特徴とするものである。
これによって、前記形態6と同様に、それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値を入力等することで、データテーブルから当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値に対する補正量を容易に取得することができると共に、入力等した印字状態情報及び画素値に対応する補正量がデータテーブルに登録されていないような場合でも、登録された補正量の情報から前記テーブルに登録されていない補正量を簡易に補間計算して求めたりすることができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態19〕 形態19の印刷プログラムは、形態13〜17のいずれか1に記載の印刷プログラムにおいて、
前記補正量情報は、前記それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できる関数の情報であることを特徴とするものである。
これによって、前記形態7と同様に、それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値から前記関数を用いた計算によって、当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値に対する補正量を容易に取得することができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
前記補正量情報は、前記それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できる関数の情報であることを特徴とするものである。
これによって、前記形態7と同様に、それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値から前記関数を用いた計算によって、当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値に対する補正量を容易に取得することができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態20〕 形態20の印刷プログラムは、形態18又は19に記載の印刷プログラムにおいて、
前記各画素の画素値は、当該画素の画素値とその周辺の画素の画素値とに基づき決定することを特徴とするものである。
これによって、前記形態8と同様に、例えば、周りは白いのに1点だけ黒い画素がある場合に、この箇所をある面積単位で見ると白っぽく見えることになるが、各画素の画素値を、その周辺の所定数の画素値に基づき、例えば、各画素の画素値と周辺の画素の画素値との平均値を各画素の画素値にしたり、各画素の画素値と周辺の画素の画素値に所定の係数を乗じて総和を求め、この総和を各画素の画素値にしたりするなど周辺の画素の画素値を考慮して各画素の画素値を決定するようにしたので、より適切な補正量を取得することができ、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値をより適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
前記各画素の画素値は、当該画素の画素値とその周辺の画素の画素値とに基づき決定することを特徴とするものである。
これによって、前記形態8と同様に、例えば、周りは白いのに1点だけ黒い画素がある場合に、この箇所をある面積単位で見ると白っぽく見えることになるが、各画素の画素値を、その周辺の所定数の画素値に基づき、例えば、各画素の画素値と周辺の画素の画素値との平均値を各画素の画素値にしたり、各画素の画素値と周辺の画素の画素値に所定の係数を乗じて総和を求め、この総和を各画素の画素値にしたりするなど周辺の画素の画素値を考慮して各画素の画素値を決定するようにしたので、より適切な補正量を取得することができ、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値をより適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態21〕 形態21の印刷プログラムは、形態13〜20のいずれか1に記載の印刷プログラムにおいて、
前記それぞれ2つのノズルの組み合わせは、各ノズルの並び順にその前後のノズルとそれぞれ組となって構成され、
前記画素値補正手段は、前記バンディングに関与するそれぞれ2つのノズルのうち同一のノズルを含む各2組については、当該2組の前記2つのノズルに対応する前記補正量に基づき、前記同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を補正することを特徴とするものである。
これによって、前記形態9と同様に、同一のノズルを含む2組に対応する補正量に基づき、その加算値(相殺値)や平均値等を、同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の最終的な補正量として決定することが可能であり、これにより、該当する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素をより適切に補正することができるので、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
前記それぞれ2つのノズルの組み合わせは、各ノズルの並び順にその前後のノズルとそれぞれ組となって構成され、
前記画素値補正手段は、前記バンディングに関与するそれぞれ2つのノズルのうち同一のノズルを含む各2組については、当該2組の前記2つのノズルに対応する前記補正量に基づき、前記同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を補正することを特徴とするものである。
これによって、前記形態9と同様に、同一のノズルを含む2組に対応する補正量に基づき、その加算値(相殺値)や平均値等を、同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の最終的な補正量として決定することが可能であり、これにより、該当する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素をより適切に補正することができるので、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態22〕 形態22の印刷プログラムは、形態13〜21のいずれか1に記載の印刷プログラムにおいて、
前記N値化データ生成手段は、前記画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化するときに、誤差拡散法またはディザ法を用いることを特徴とするものである。
これによって、前記形態10と同様に、N値化データ処理に際して、周知のハーフトーン処理方法の1つである誤差拡散法を用いることによって、N値化処理によって生じた誤差を所定の誤差拡散マトリクスに従って周囲の画素へ割り振って続く処理においてその影響を考慮して全体としての誤差を最小にすることができるため、中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができるという効果が得られる。
また、この誤差拡散法と同じく周知のハーフトーン処理方法の1つであるディザ法を用いることによって、的確なN値化が行われるため、同じく中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができるという効果が得られる。
前記N値化データ生成手段は、前記画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化するときに、誤差拡散法またはディザ法を用いることを特徴とするものである。
これによって、前記形態10と同様に、N値化データ処理に際して、周知のハーフトーン処理方法の1つである誤差拡散法を用いることによって、N値化処理によって生じた誤差を所定の誤差拡散マトリクスに従って周囲の画素へ割り振って続く処理においてその影響を考慮して全体としての誤差を最小にすることができるため、中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができるという効果が得られる。
また、この誤差拡散法と同じく周知のハーフトーン処理方法の1つであるディザ法を用いることによって、的確なN値化が行われるため、同じく中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができるという効果が得られる。
〔形態23〕 一方、前記課題を解決するために、形態23のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
形態13〜22のいずれか1に記載の印刷プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態13〜22のいずれか1に記載の印刷プログラムをユーザなどの需用者に対して容易かつ確実に提供することができる。
形態13〜22のいずれか1に記載の印刷プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態13〜22のいずれか1に記載の印刷プログラムをユーザなどの需用者に対して容易かつ確実に提供することができる。
〔形態24〕 一方、前記課題を解決するために、形態24の印刷方法は、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得ステップと、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報に基づき、前記画像データ取得ステップで取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正ステップと、
当該画素値補正ステップで画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成ステップと、
当該N値化データ生成ステップで生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、
当該印刷データ生成ステップで生成された印刷データに基づき、前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷ステップと、を含むことを特徴とするものである。
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得ステップと、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報に基づき、前記画像データ取得ステップで取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正ステップと、
当該画素値補正ステップで画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成ステップと、
当該N値化データ生成ステップで生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、
当該印刷データ生成ステップで生成された印刷データに基づき、前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷ステップと、を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態1と同様に、隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報に基づき、バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正することが可能となるので、より適切な画素値の補正が可能となり、ノズルの飛行曲り現象によるドット形成位置のずれや、ノズルのインク吐出量の不具合による濃度ムラ等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態25〕 形態25の印刷方法は、形態24に記載の印刷方法において、
前記画素値補正ステップにおいては、前記前記印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値を補正することを特徴とするものである。
前記画素値補正ステップにおいては、前記前記印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値を補正することを特徴とするものである。
これによって、前記形態2と同様に、印字ヘッドにおける隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態情報に基づいて、バンディング現象の発生に直接的に関与するそれぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値に対して、実験等によって予め生成された適切な補正量を用いてそれぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値を補正することができるので、各画素値を容易に且つ適切に補正することができ、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態26〕 形態26の印刷方法は、形態24又は25に記載の印刷方法において、
前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素となるように設定することを特徴とするものである。
前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素となるように設定することを特徴とするものである。
これによって、前記形態3と同様に、隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報に基づき、それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素を補正することが可能となるので、より適切な画素値の補正が可能となり、ノズルの飛行曲り現象によるドット形成位置のずれや、ノズルのインク吐出量の不具合による濃度ムラ等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態27〕 形態27の印刷方法は、形態24〜26のいずれか1に記載の印刷方法において、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔と理想の印字間隔との関係を示す情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態4と同様に、それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔が理想の印字間隔とずれていることが原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔と理想の印字間隔との関係を示す情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態4と同様に、それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔が理想の印字間隔とずれていることが原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態28〕 形態28の印刷方法は、形態24〜27のいずれか1に記載の印刷方法において、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度に関する情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態5と同様に、例えば、それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度ムラなどのノズルのインク吐出不良等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度に関する情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態5と同様に、例えば、それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度ムラなどのノズルのインク吐出不良等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態29〕 形態29の印刷方法は、形態24〜28のいずれか1に記載の印刷方法において、
前記補正量情報は、前記それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できるデータテーブルであることを特徴とするものである。
前記補正量情報は、前記それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できるデータテーブルであることを特徴とするものである。
これによって、前記形態6と同様に、それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値を入力等することで、データテーブルから当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値に対する補正量を容易に取得することができると共に、入力等した印字状態情報及び画素値に対応する補正量がデータテーブルに登録されていないような場合でも、登録された補正量の情報から前記テーブルに登録されていない補正量を簡易に補間計算して求めたりすることができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態30〕 形態30の印刷方法は、形態24〜28のいずれか1に記載の印刷方法において、
前記補正量情報は、前記それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できる関数の情報であることを特徴とするものである。
前記補正量情報は、前記それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できる関数の情報であることを特徴とするものである。
これによって、前記形態7と同様に、それぞれ2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値から前記関数を用いた計算によって、当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値に対する補正量を容易に取得することができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態31〕 形態31の印刷方法は、形態29又は30に記載の印刷方法において、
前記各画素の画素値は、当該画素の画素値とその周辺の画素の画素値とに基づき決定することを特徴とするものである。
これによって、前記形態8と同様に、例えば、周りは白いのに1点だけ黒い画素がある場合に、この箇所をある面積単位で見ると白っぽく見えることになるが、各画素の画素値を、その周辺の所定数の画素値に基づき、例えば、各画素の画素値と周辺の画素の画素値との平均値を各画素の画素値にしたり、各画素の画素値と周辺の画素の画素値に所定の係数を乗じて総和を求め、この総和を各画素の画素値にしたりするなど周辺の画素の画素値を考慮して各画素の画素値を決定するようにしたので、より適切な補正量を取得することができ、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値をより適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
前記各画素の画素値は、当該画素の画素値とその周辺の画素の画素値とに基づき決定することを特徴とするものである。
これによって、前記形態8と同様に、例えば、周りは白いのに1点だけ黒い画素がある場合に、この箇所をある面積単位で見ると白っぽく見えることになるが、各画素の画素値を、その周辺の所定数の画素値に基づき、例えば、各画素の画素値と周辺の画素の画素値との平均値を各画素の画素値にしたり、各画素の画素値と周辺の画素の画素値に所定の係数を乗じて総和を求め、この総和を各画素の画素値にしたりするなど周辺の画素の画素値を考慮して各画素の画素値を決定するようにしたので、より適切な補正量を取得することができ、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値をより適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態32〕 形態32の印刷方法は、形態24〜31のいずれか1に記載の印刷方法において、
前記それぞれ2つのノズルの組み合わせは、各ノズルの並び順にその前後のノズルとそれぞれ組となって構成され、
前記画素値補正ステップにおいては、前記バンディングに関与するそれぞれ2つのノズルのうち同一のノズルを含む各2組については、当該2組の前記2つのノズルに対応する前記補正量に基づき、前記同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を補正することを特徴とするものである。
前記それぞれ2つのノズルの組み合わせは、各ノズルの並び順にその前後のノズルとそれぞれ組となって構成され、
前記画素値補正ステップにおいては、前記バンディングに関与するそれぞれ2つのノズルのうち同一のノズルを含む各2組については、当該2組の前記2つのノズルに対応する前記補正量に基づき、前記同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を補正することを特徴とするものである。
これによって、前記形態9と同様に、同一のノズルを含む2組に対応する補正量に基づき、その加算値(相殺値)や平均値等を、同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の最終的な補正量として決定することが可能であり、これにより、該当する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素をより適切に補正することができるので、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができるという効果が得られる。
〔形態33〕 形態33の印刷方法は、形態24〜32のいずれか1に記載の印刷方法において、
前記N値化データ生成ステップにおいては、前記画素値補正ステップで画素値の補正処理が施された画像データをN値化するときに、誤差拡散法またはディザ法を用いることを特徴とするものである。
これによって、前記形態9と同様に、原画像データの中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができるという効果が得られる。
前記N値化データ生成ステップにおいては、前記画素値補正ステップで画素値の補正処理が施された画像データをN値化するときに、誤差拡散法またはディザ法を用いることを特徴とするものである。
これによって、前記形態9と同様に、原画像データの中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができるという効果が得られる。
〔形態34〕 一方、前記課題を解決するために、形態34の画像処理装置は、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報を記憶する印字状態情報記憶手段と、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正手段と、
当該画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成手段と、
当該N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成手段と、を備えたことを特徴とするものである。
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報を記憶する印字状態情報記憶手段と、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正手段と、
当該画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成手段と、
当該N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成手段と、を備えたことを特徴とするものである。
このような構成であれば、印字状態情報記憶手段によって、複数のノズルにおける隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報を記憶することが可能であり、画像データ取得手段によって、M値(M≧3)の画像データを取得することが可能であり、画素値補正手段によって、前記印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正することが可能であり、N値化データ生成手段によって、画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成することが可能であり、印刷データ生成手段によって、N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成することが可能である。
従って、隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報に基づき、バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正することが可能となるので、より適切な画素値の補正が可能となり、ノズルの飛行曲り現象によるドット形成位置のずれや、ノズルのインク吐出量の不具合による濃度ムラ等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
また、各手段をソフトウェア上で実現可能となるため、汎用のパソコンなどの情報処理装置などによって実現できる。
また、各手段をソフトウェア上で実現可能となるため、汎用のパソコンなどの情報処理装置などによって実現できる。
〔形態35〕 さらに、形態35の画像処理装置は、形態34に記載の画像処理装置において、
前記印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報を記憶する補正量情報記憶手段を備え、
前記画素値補正手段は、前記補正量情報記憶手段に記憶された補正量情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値を補正するようになっていることを特徴とするものである。
前記印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報を記憶する補正量情報記憶手段を備え、
前記画素値補正手段は、前記補正量情報記憶手段に記憶された補正量情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値を補正するようになっていることを特徴とするものである。
このような構成であれば、補正量情報記憶手段によって、印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報を記憶することが可能であり、画素値補正手段は、前記補正量情報記憶手段に記憶された補正量情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応した画素の画素値を補正することが可能である。
従って、印字ヘッドにおける隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態情報に基づいて、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値に対して、実験等によって予め生成された適切な補正量を用いてそれぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正することができるので、これら各画素値を容易に且つ適切に補正することができ、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態36〕 さらに、形態36の画像処理装置は、形態34又は35に記載の画像処理装置において、
前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素となるように設定することを特徴とするものである。
前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素となるように設定することを特徴とするものである。
このような構成であれば、隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報に基づき、それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素を補正することが可能となるので、より適切な画素値の補正が可能となり、ノズルの飛行曲り現象によるドット形成位置のずれや、ノズルのインク吐出量の不具合による濃度ムラ等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態37〕 さらに、形態37の画像処理装置は、形態34〜36のいずれか1に記載の画像処理装置において、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔と理想の印字間隔との関係を示す情報を含むことを特徴とするものである。
このような構成であれば、それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔が理想の印字間隔とずれていることが原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔と理想の印字間隔との関係を示す情報を含むことを特徴とするものである。
このような構成であれば、それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔が理想の印字間隔とずれていることが原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態38〕 さらに、形態38の画像処理装置は、形態34〜37のいずれか1に記載の画像処理装置において、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度に関する情報を含むことを特徴とするものである。
このような構成であれば、例えば、それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度ムラなどのノズルのインク吐出不良等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度に関する情報を含むことを特徴とするものである。
このような構成であれば、例えば、それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度ムラなどのノズルのインク吐出不良等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態39〕 さらに、形態39の画像処理装置は、形態34〜38のいずれか1に記載の画像処理装置において、
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できるデータテーブルであることを特徴とするものである。
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できるデータテーブルであることを特徴とするものである。
このような構成であれば、2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値を入力等することで、データテーブルから当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素に対する補正量を容易に取得することができると共に、入力等した印字状態情報及び画素値に対応する補正量がデータテーブルに登録されていないような場合でも、登録された補正量の情報から前記テーブルに登録されていない補正量を簡易に補間計算して求めたりすることができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態40〕 さらに、形態40の画像処理装置は、形態34〜38のいずれか1に記載の画像処理装置において、
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できる関数の情報であることを特徴とするものである。
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できる関数の情報であることを特徴とするものである。
このような構成であれば、2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値から前記関数を用いた計算によって、当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素に対する補正量を容易に取得することができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。また、関数の情報があれば、計算により補正量が求まるので、データテーブルよりも少ないデータ量にすることが可能である。
〔形態41〕 さらに、形態41の画像処理装置は、形態39又は40に記載の画像処理装置において、
前記各画素の画素値は、当該画素の画素値とその周辺の画素の画素値とに基づき決定するようにしたことを特徴とするものである。
このような構成であれば、例えば、周りは白いのに1点だけ黒い画素がある場合に、この箇所をある面積単位で見ると白っぽく見えることになるが、各画素の画素値を、その周辺の所定数の画素値に基づき、例えば、各画素の画素値と周辺の画素の画素値との平均値を各画素の画素値にしたり、各画素の画素値と周辺の画素の画素値に所定の係数を乗じて総和を求め、この総和を各画素の画素値にしたりするなど、周辺の画素の画素値を考慮して各画素の画素値を決定するようにしたので、より適切な補正量を取得することができ、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値をより適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
前記各画素の画素値は、当該画素の画素値とその周辺の画素の画素値とに基づき決定するようにしたことを特徴とするものである。
このような構成であれば、例えば、周りは白いのに1点だけ黒い画素がある場合に、この箇所をある面積単位で見ると白っぽく見えることになるが、各画素の画素値を、その周辺の所定数の画素値に基づき、例えば、各画素の画素値と周辺の画素の画素値との平均値を各画素の画素値にしたり、各画素の画素値と周辺の画素の画素値に所定の係数を乗じて総和を求め、この総和を各画素の画素値にしたりするなど、周辺の画素の画素値を考慮して各画素の画素値を決定するようにしたので、より適切な補正量を取得することができ、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値をより適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態42〕 さらに、形態42の画像処理装置は、形態34〜41のいずれか1に記載の画像処理装置において、
前記それぞれ2つのノズルの組み合わせは、各ノズルの並び順にその前後のノズルとそれぞれ組となって構成され、
前記画素値補正手段は、前記バンディングに関与するそれぞれ2つのノズルのうち同一のノズルを含む各2組については、当該2組の前記2つのノズルに対応する前記補正量に基づき、前記同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を補正するようになっていることを特徴とするものである。
前記それぞれ2つのノズルの組み合わせは、各ノズルの並び順にその前後のノズルとそれぞれ組となって構成され、
前記画素値補正手段は、前記バンディングに関与するそれぞれ2つのノズルのうち同一のノズルを含む各2組については、当該2組の前記2つのノズルに対応する前記補正量に基づき、前記同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を補正するようになっていることを特徴とするものである。
このような構成であれば、同一のノズルを含む2組に対応する補正量に基づき、その加算値(相殺値)や平均値等を、同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の最終的な補正量として決定することが可能であり、これにより、該当する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素をより適切に補正することができるので、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態43〕 さらに、形態43の画像処理装置は、形態34〜42のいずれか1に記載の画像処理装置において、
前記N値化データ生成手段は、前記画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化するときに、誤差拡散法またはディザ法を用いるようになっていることを特徴とするものである。
このような構成であれば、原画像データの中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
前記N値化データ生成手段は、前記画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化するときに、誤差拡散法またはディザ法を用いるようになっていることを特徴とするものである。
このような構成であれば、原画像データの中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態44〕 一方、前記課題を解決するために、形態44の画像処理プログラムは、
コンピュータを、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得手段と、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正手段と、
当該画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成手段と、
当該N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成手段と、して機能させることを特徴とするものである。
コンピュータを、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得手段と、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正手段と、
当該画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成手段と、
当該N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成手段と、して機能させることを特徴とするものである。
これによって、前記形態1と同様に、隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報に基づき、バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正することが可能となるので、より適切な画素値の補正が可能となり、ノズルの飛行曲り現象によるドット形成位置のずれや、ノズルのインク吐出量の不具合による濃度ムラ等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
また、パソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態45〕 さらに、形態45の画像処理プログラムは、形態44に記載の画像処理プログラムにおいて、
前記印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報を記憶する補正量情報記憶手段を備え、
前記画素値補正手段は、前記補正量情報記憶手段に記憶された補正量情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値を補正するようになっていることを特徴とするものである。
前記印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報を記憶する補正量情報記憶手段を備え、
前記画素値補正手段は、前記補正量情報記憶手段に記憶された補正量情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値を補正するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、前記形態2と同様に、印字ヘッドにおける隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態情報に基づいて、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値に対して、実験等によって予め生成された適切な補正量を用いてそれぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正することができるので、これら各画素値を容易に且つ適切に補正することができ、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態46〕 形態46の画像処理プログラムは、形態44又は45に記載の画像処理プログラムにおいて、
前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素は、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素であることを特徴とするものである。
前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素は、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素であることを特徴とするものである。
これによって、前記形態3と同様に、隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報に基づき、それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素を補正することが可能となるので、より適切な画素値の補正が可能となり、ノズルの飛行曲り現象によるドット形成位置のずれや、ノズルのインク吐出量の不具合による濃度ムラ等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態47〕 形態47の画像処理プログラムは、形態44〜46のいずれか1に記載の画像処理プログラムにおいて、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔と理想の印字間隔との関係を示す情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態4と同様に、それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔が理想の印字間隔とずれていることが原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔と理想の印字間隔との関係を示す情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態4と同様に、それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔が理想の印字間隔とずれていることが原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態48〕 形態48の画像処理プログラムは、形態44〜47のいずれか1の画像処理プログラムにおいて、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度に関する情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態5と同様に、例えば、それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度ムラなどのノズルのインク吐出不良等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度に関する情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態5と同様に、例えば、それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度ムラなどのノズルのインク吐出不良等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態49〕 形態49の画像処理プログラムは、形態44〜48のいずれか1に記載の画像処理プログラムにおいて、
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できるデータテーブルであることを特徴とするものである。
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できるデータテーブルであることを特徴とするものである。
これによって、前記形態6と同様に、2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値を入力等することで、データテーブルから当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素に対する補正量を容易に取得することができると共に、入力等した印字状態情報及び画素値に対応する補正量がデータテーブルに登録されていないような場合でも、登録された補正量の情報から前記テーブルに登録されていない補正量を簡易に補間計算して求めたりすることができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態50〕 形態50の画像処理プログラムは、形態44〜48のいずれか1に記載の画像処理プログラムにおいて、
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できる関数の情報であることを特徴とするものである。
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できる関数の情報であることを特徴とするものである。
これによって、形態7と同様に、2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値から前記関数を用いた計算によって、当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素に対する補正量を容易に取得することができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。また、関数の情報があれば、計算により補正量が求まるので、データテーブルよりも少ないデータ量にすることが可能である。
〔形態51〕 形態51の画像処理プログラムは、形態49又は50に記載の画像処理プログラムにおいて、
前記各画素の画素値は、当該画素の画素値とその周辺の画素の画素値とに基づき決定することを特徴とするものである。
これによって、前記形態8と同様に、例えば、周りは白いのに1点だけ黒い画素がある場合に、この箇所をある面積単位で見ると白っぽく見えることになるが、各画素の画素値を、その周辺の所定数の画素値に基づき、例えば、各画素の画素値と周辺の画素の画素値との平均値を各画素の画素値にしたり、各画素の画素値と周辺の画素の画素値に所定の係数を乗じて総和を求め、この総和を各画素の画素値にしたりするなど周辺の画素の画素値を考慮して各画素の画素値を決定するようにしたので、より適切な補正量を取得することができ、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値をより適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
前記各画素の画素値は、当該画素の画素値とその周辺の画素の画素値とに基づき決定することを特徴とするものである。
これによって、前記形態8と同様に、例えば、周りは白いのに1点だけ黒い画素がある場合に、この箇所をある面積単位で見ると白っぽく見えることになるが、各画素の画素値を、その周辺の所定数の画素値に基づき、例えば、各画素の画素値と周辺の画素の画素値との平均値を各画素の画素値にしたり、各画素の画素値と周辺の画素の画素値に所定の係数を乗じて総和を求め、この総和を各画素の画素値にしたりするなど周辺の画素の画素値を考慮して各画素の画素値を決定するようにしたので、より適切な補正量を取得することができ、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値をより適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態52〕 形態52の画像処理プログラムは、形態44〜51のいずれか1に記載の画像処理プログラムにおいて、
前記それぞれ2つのノズルの組み合わせは、各ノズルの並び順にその前後のノズルとそれぞれ組となって構成され、
前記画素値補正手段は、前記バンディングに関与するそれぞれ2つのノズルのうち同一のノズルを含む各2組については、当該2組の前記2つのノズルに対応する前記補正量に基づき、前記同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を補正するようになっていることを特徴とするものである。
前記それぞれ2つのノズルの組み合わせは、各ノズルの並び順にその前後のノズルとそれぞれ組となって構成され、
前記画素値補正手段は、前記バンディングに関与するそれぞれ2つのノズルのうち同一のノズルを含む各2組については、当該2組の前記2つのノズルに対応する前記補正量に基づき、前記同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を補正するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態9と同様に、同一のノズルを含む2組に対応する補正量に基づき、その加算値(相殺値)や平均値等を、同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の最終的な補正量として決定することが可能であり、これにより、該当する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素をより適切に補正することができるので、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態53〕 形態53の画像処理プログラムは、形態44〜52のいずれか1に記載の画像処理プログラムにおいて、
前記N値化データ生成手段は、前記画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化するときに、誤差拡散法またはディザ法を用いることを特徴とするものである。
これによって、前記形態9と同様に、原画像データの中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
前記N値化データ生成手段は、前記画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化するときに、誤差拡散法またはディザ法を用いることを特徴とするものである。
これによって、前記形態9と同様に、原画像データの中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態54〕 形態54のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
形態44〜53のいずれかに記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態44〜53のいずれかに記載の印刷プログラムをユーザなどの需用者に対して容易かつ確実に提供することができる。
形態44〜53のいずれかに記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態44〜53のいずれかに記載の印刷プログラムをユーザなどの需用者に対して容易かつ確実に提供することができる。
〔形態55〕 一方、前記課題を解決するために、形態55の画像処理方法は、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得ステップと、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報に基づき、前記画像データ取得ステップで取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正ステップと、
当該画素値補正ステップで画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成ステップと、
当該N値化データ生成ステップで生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、を含むことを特徴とするものである。
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得ステップと、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報に基づき、前記画像データ取得ステップで取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正ステップと、
当該画素値補正ステップで画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成ステップと、
当該N値化データ生成ステップで生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態1と同様に、隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報に基づき、バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正することが可能となるので、より適切な画素値の補正が可能となり、ノズルの飛行曲り現象によるドット形成位置のずれや、ノズルのインク吐出量の不具合による濃度ムラ等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態56〕 形態56の画像処理方法は、形態55に記載の画像処理方法において、
前記画素値補正ステップにおいては、前記前記印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応した画素の画素値を補正することを特徴とするものである。
前記画素値補正ステップにおいては、前記前記印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応した画素の画素値を補正することを特徴とするものである。
これによって、前記形態2と同様に、印字ヘッドにおける隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態情報に基づいて、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値に対して、実験等によって予め生成された適切な補正量を用いてそれぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正することができるので、これら各画素値を容易に且つ適切に補正することができ、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態57〕 形態57の画像処理方法は、形態55又は56に記載の画像処理方法において、
前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素となるように設定することを特徴とするものである。
前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素となるように設定することを特徴とするものである。
これによって、前記形態3と同様に、隣り合う2ラインを印字するそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報に基づき、それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素を補正することが可能となるので、より適切な画素値の補正が可能となり、ノズルの飛行曲り現象によるドット形成位置のずれや、ノズルのインク吐出量の不具合による濃度ムラ等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」を効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態58〕 形態58の画像処理方法は、形態54〜57のいずれか1に記載の画像処理方法において、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔と理想の印字間隔との関係を示す情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態4と同様に、それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔が理想の印字間隔とずれていることが原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔と理想の印字間隔との関係を示す情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態4と同様に、それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔が理想の印字間隔とずれていることが原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態59〕 形態59の画像処理方法は、形態54〜58のいずれか1に記載の画像処理方法において、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度に関する情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態5と同様に、例えば、それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度ムラなどのノズルのインク吐出不良等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度に関する情報を含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態5と同様に、例えば、それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度ムラなどのノズルのインク吐出不良等が原因で発生するバンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態60〕 形態60の画像処理方法は、形態54〜59のいずれか1に記載の画像処理方法において、
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できるデータテーブルであることを特徴とするものである。
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できるデータテーブルであることを特徴とするものである。
これによって、前記形態6と同様に、2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値を入力等することで、データテーブルから当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素に対する補正量を容易に取得することができると共に、入力等した印字状態情報及び画素値に対応する補正量がデータテーブルに登録されていないような場合でも、登録された補正量の情報から前記テーブルに登録されていない補正量を簡易に補間計算して求めたりすることができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態61〕 形態61の画像処理方法は、形態54〜59のいずれか1に記載の画像処理方法において、
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できる関数の情報であることを特徴とするものである。
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できる関数の情報であることを特徴とするものである。
これによって、形態7と同様に、2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値から前記関数を用いた計算によって、当該2つのノズルの各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素に対する補正量を容易に取得することができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を容易且つ適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。また、関数の情報があれば、計算により補正量が求まるので、データテーブルよりも少ないデータ量にすることが可能である。
〔形態62〕 形態62の画像処理方法は、形態60又は61に記載の画像処理方法において、
前記各画素の画素値は、当該画素の画素値とその周辺の画素の画素値とに基づき決定することを特徴とするものである。
これによって、前記形態8と同様に、例えば、周りは白いのに1点だけ黒い画素がある場合に、この箇所をある面積単位で見た場合に、白っぽく見えることになるが、各画素の画素値を、その周辺の所定数の画素値に基づき、例えば、各画素の画素値と周辺の画素の画素値との平均値を各画素の画素値にしたり、各画素の画素値と周辺の画素の画素値に所定の係数を乗じて総和を求め、この総和を各画素の画素値にしたりするなど周辺の画素の画素値を考慮して各画素の画素値を決定することで、より適切な補正量を取得することができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値をより適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
前記各画素の画素値は、当該画素の画素値とその周辺の画素の画素値とに基づき決定することを特徴とするものである。
これによって、前記形態8と同様に、例えば、周りは白いのに1点だけ黒い画素がある場合に、この箇所をある面積単位で見た場合に、白っぽく見えることになるが、各画素の画素値を、その周辺の所定数の画素値に基づき、例えば、各画素の画素値と周辺の画素の画素値との平均値を各画素の画素値にしたり、各画素の画素値と周辺の画素の画素値に所定の係数を乗じて総和を求め、この総和を各画素の画素値にしたりするなど周辺の画素の画素値を考慮して各画素の画素値を決定することで、より適切な補正量を取得することができるので、バンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値をより適切に補正することができると共に、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態63〕 形態63の画像処理方法は、形態55〜62のいずれか1に記載の画像処理方法において、
前記それぞれ2つのノズルの組み合わせは、各ノズルの並び順にその前後のノズルとそれぞれ組となって構成され、
前記画素値補正ステップにおいては、前記バンディングに関与するそれぞれ2つのノズルのうち同一のノズルを含む各2組については、当該2組の前記2つのノズルに対応する前記補正量に基づき、前記同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を補正するようになっていることを特徴とするものである。
前記それぞれ2つのノズルの組み合わせは、各ノズルの並び順にその前後のノズルとそれぞれ組となって構成され、
前記画素値補正ステップにおいては、前記バンディングに関与するそれぞれ2つのノズルのうち同一のノズルを含む各2組については、当該2組の前記2つのノズルに対応する前記補正量に基づき、前記同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を補正するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態9と同様に、同一のノズルを含む2組に対応する補正量に基づき、その加算値(相殺値)や平均値等を、同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の最終的な補正量として決定することが可能であり、これにより、該当する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素をより適切に補正することができるので、バンディング現象による「白スジ」や「濃いスジ」をより効果的に解消または殆ど目立たなくすることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
〔形態64〕 形態64の画像処理方法は、形態55〜63のいずれか1に記載の画像処理方法において、
前記N値化データ生成ステップにおいては、前記画素値補正ステップで画素値の補正処理が施された画像データをN値化するときに、誤差拡散法またはディザ法を用いることを特徴とするものである。
これによって、前記形態10と同様に、原画像データの中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
前記N値化データ生成ステップにおいては、前記画素値補正ステップで画素値の補正処理が施された画像データをN値化するときに、誤差拡散法またはディザ法を用いることを特徴とするものである。
これによって、前記形態10と同様に、原画像データの中間階調を忠実に表現した高画質の印刷物を確実に得ることができる印刷データを得ることができるという効果が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面を参照しながら詳述する。
図1〜図22は、本発明の印刷装置および印刷プログラム、印刷方法、画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する実施の形態を示したものである。
図1は、本発明に係る印刷装置100の実施の形態を示す機能ブロック図である。
図1〜図22は、本発明の印刷装置および印刷プログラム、印刷方法、画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する実施の形態を示したものである。
図1は、本発明に係る印刷装置100の実施の形態を示す機能ブロック図である。
図示するように、この印刷装置100は、サイズの異なるドットが印字可能な印字ヘッド200と、M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得手段10と、後述する印字ヘッド200を構成するノズルの、隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報を記憶する印字状態情報記憶手段12と、前記2つのノズルによって発生するバンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を補正するための画素値の補正量情報を記憶する補正量情報記憶手段14と、当該補正量情報に基づきバンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値を補正する画素値補正手段16と、この画素値補正手段16で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成手段18と、このN値化データ生成手段18で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成手段20と、この印刷データ生成手段20で生成された印刷データに基づき、前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段22と、を含んだ構成となっている。
先ず、本発明に適用される印字ヘッド200について説明する。
図2は、この印字ヘッド200の構造を示す部分拡大底面図、図3は、その部分拡大側面図である。
図2に示すように、この印字ヘッド200は、ブラック(K)インクを専用に吐出する複数個のノズルN(例えば、180個))が、ノズル配列方向に直線状に配列されたブラックノズルモジュール50と、同じくイエロー(Y)インクを専用に吐出する複数個のノズルNが、ノズル配列方向に直線状に配列されたイエローノズルモジュール52と、同じくマゼンタ(M)インクを専用に吐出する複数個のノズルNが、ノズル配列方向に直線状に配列されたマゼンタノズルモジュール54と、同じくシアン(M)インクを専用に吐出する複数個のノズルNが、ノズル配列方向に直線状に配列されたシアンノズルモジュール56といった4つのノズルモジュール50、52、54及び56を含んだ構成となっている。そして、これら4つのノズルモジュールにおける各同じ番号のノズルNが、図2に示すように、ノズル配列方向に対して垂直方向において一直線上に並ぶようにノズルモジュール50、52、54及び56が一体的に配列して構成されている。従って、各ノズルモジュールを構成する複数のノズルNは、それぞれノズル配列方向に直線状に配列され、4つのノズルモジュールにおける各同じ番号のノズルNは、それぞれノズル配列方向に対して垂直方向に直線状に配列される。
図2は、この印字ヘッド200の構造を示す部分拡大底面図、図3は、その部分拡大側面図である。
図2に示すように、この印字ヘッド200は、ブラック(K)インクを専用に吐出する複数個のノズルN(例えば、180個))が、ノズル配列方向に直線状に配列されたブラックノズルモジュール50と、同じくイエロー(Y)インクを専用に吐出する複数個のノズルNが、ノズル配列方向に直線状に配列されたイエローノズルモジュール52と、同じくマゼンタ(M)インクを専用に吐出する複数個のノズルNが、ノズル配列方向に直線状に配列されたマゼンタノズルモジュール54と、同じくシアン(M)インクを専用に吐出する複数個のノズルNが、ノズル配列方向に直線状に配列されたシアンノズルモジュール56といった4つのノズルモジュール50、52、54及び56を含んだ構成となっている。そして、これら4つのノズルモジュールにおける各同じ番号のノズルNが、図2に示すように、ノズル配列方向に対して垂直方向において一直線上に並ぶようにノズルモジュール50、52、54及び56が一体的に配列して構成されている。従って、各ノズルモジュールを構成する複数のノズルNは、それぞれノズル配列方向に直線状に配列され、4つのノズルモジュールにおける各同じ番号のノズルNは、それぞれノズル配列方向に対して垂直方向に直線状に配列される。
また、このような構造をした印字ヘッド200は、各ノズルN1、N2、N3…ごとにそれぞれ設けられた図示しないインクチャンバー内に供給されたインクをそれら各インクチャンバーごとに設けられた図示しないピエゾ素子(piezo actuator)などの圧電素子によって各ノズルN1、N2、N3…から吐出することで、例えば、白色の印刷用紙上に円形のドットを印字すると共に、さらに、この圧電素子に加える電圧を多段階に制御することによってインクチャンバーからのインクの吐出量を制御して各ノズルN1、N2、N3…ごとにサイズの異なるドットが印字可能となっている。また、時系列的に短時間で2段階でノズルに電圧を加え、印刷用紙上にて2つの吐出を組み合わせて1つのドットを構成する場合もある。この場合、ドットのサイズによって吐出速度が異なることを利用して、小さいドットにつづいて大きいドットを吐出することによって、紙面上でほぼ同位置にインクを着弾させて1つのさらに大きいドットを構成させることが可能である。
そして、図3は、例えばこれら4つのノズルモジュール50、52、54及び56のなかの1つであるブラックノズルモジュール50を側面から示したものであり、左から6番目のノズルN6が飛行曲がり現象を起こしており、そのノズルN6から印刷媒体S上にインクが斜め方向に吐出され、これによって印刷媒体S上に形成されたドットが、当該ノズルN6の隣りの正常なノズルN7から吐出され且つ印刷媒体S上に形成されたドットの近傍に印字(インクが着弾)されてしまう状態を示している。
従って、このブラックノズルモジュール50を用いて印刷を実行すると、図4に示すように、飛行曲がりを発生していない状態では、いずれのドットも規定の印字位置に印字されるのに対し(理想的なドットパターン)、図5に示すように、例えば左から6番目のノズルN6が飛行曲がり現象を起こしていると、そのドット印字位置が目的とする印字位置(理想の印字位置)から距離aだけその隣りの正常なノズルN7側にずれて印字される結果となる。
次に、画像データ取得手段10は、印刷装置100と繋がったパソコン(PC)やプリンタサーバなどの印刷指示装置(図示せず)から送られてくる印刷に供するM値(M≧3)のカラー画像データを、ネットワークなどを介して取得したり、あるいは図示しないスキャナやCD−ROMドライブなどの画像(データ)読込装置などから直接読み込んで取得したりする機能を提供するようになっており、さらに取得したM値のカラー画像データがM値のRGBデータ、例えば1画素あたり各色(R、G、B)ごとの階調(輝度値)が8ビット(0〜255)で表現される画像データであれば、これを色変換処理して前記印字ヘッド200の各インクに対応するM値のCMYK(4色の場合)データに変換する機能も同時に発揮するようになっている。
次に、印字状態情報記憶手段12は、前述したように、印字ヘッド200を構成する各ノズルモジュールにおける、隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報を記憶する機能を提供するようになっている。ここで、図2に示すように、印字ヘッド200の各ノズルモジュールを構成するノズルは、ノズル配列方向に一列に配列しているので、各ノズルは、ノズル配列方向に対して垂直方向に並ぶ画素データの印字を行うことになる。従って、前記隣り合う2ラインとは、ノズル配列方向に対して垂直方向に並ぶ画素データによって構成される画素のラインが隣合うものとなる。また、印字状態情報としては、例えば、それぞれ2つのノズルの形成するドットの実際のドット間距離(2つのドットの中心間距離)と、理想のドット間距離との差分の情報、それぞれ2つのノズルの形成するドットをスキャナなどの光学的読取装置で読み取って測定した濃度測定値等がある。以下、隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルを、隣り合うそれぞれ2つのノズルと簡略していうこととする。
次に、補正量情報記憶手段14は、隣り合うそれぞれ2つのノズルの印字結果にバンディング現象による「白スジ」又は「濃いスジ」が発生している場合に、この「白スジ」又は「濃いスジ」が視覚的に見えなくなるように画素値を補正する当該補正量の情報を記憶する機能を提供するようになっている。この補正量の情報は、例えば、実験等によって、画素値補正後の「白スジ」又は「濃いスジ」の軽減状況を目視により判断し、「白スジ」又は「濃いスジ」が視覚的に見えなくなる又は軽減する補正量を決定することで生成されるものである。また、例えば、条件毎に予め閾値を定めておき、画素値を補正後の「白スジ」又は「濃いスジ」を発生する画素の濃度値と、前記閾値とを比較するなどして自動的に補正量を決定することも可能である。
次に、画素値補正手段16は、図1に示すように、補正量情報記憶手段14に記憶された補正量情報に基づき、異常ノズルN,N+1に対応する画素の画素値を補正する補正量を算出する補正量算出部16aと、当該補正量算出部16aで算出された補正量に基づき、異常ノズルN,N+1に対応する画素の画素値を補正する画素値補正部16bとを含んだ構成となっている。そして、印字状態情報記憶手段12に記憶された印字状態情報に基づき、印字ヘッド200の隣り合うそれぞれ2つのノズルが、飛行曲り現象や濃度ムラ等を発生しているか否かを判定することでバンディング現象に関与しているか否かを判定し、バンディング現象に関与していると判定された場合は、そのバンディング現象を引き起こしている2つの異常ノズルN,N+1がどれであるかを特定する機能を提供するようになっている。更に、画素値補正手段16は、補正量算出部16aにおいて、補正量情報記憶手段14に記憶された補正量情報に基づき前記特定された異常ノズルN、N+1に対応する画素値の補正量をそれぞれ算出し、画素値補正部16bにおいて、当該算出された補正量に基づき異常ノズルN,N+1の画素値を補正する機能を提供するようになっている。なお、この補正量の算出処理及び画素値の補正処理の具体例については、後に詳述する。
次に、N値化データ生成手段18は、画素値補正手段16で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成する機能を提供するようになっている。
具体的には、前記画素値補正手段16でバンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値が補正された後の画像データのそれぞれの画素の画素値(濃度値)が8ビット、256階調で特定されており、これを階調:N=4として4値化する場合は、図6のドット・階調変換テーブル300Aに示すように、3つの閾値を用いてそれぞれの画素の画素値を4つに分類するようになっている。
具体的には、前記画素値補正手段16でバンディング現象の発生に直接的に関与する画素の画素値が補正された後の画像データのそれぞれの画素の画素値(濃度値)が8ビット、256階調で特定されており、これを階調:N=4として4値化する場合は、図6のドット・階調変換テーブル300Aに示すように、3つの閾値を用いてそれぞれの画素の画素値を4つに分類するようになっている。
図6のドット・階調変換テーブル300Aの右欄は、このN値化データ生成手段18で行われる多値の画素値を階調:N=4として4値化する場合の閾値とそれぞれの画素値との関係を示したものである。
すなわち、このドット・階調変換テーブル300Aによれば、多値の画像データのそれぞれの画素の画素値(輝度値)が8ビット(0〜255)で特定される場合、「210(第1閾値)」、「126(第2閾値)」、「42(第3閾値)」といった3つの閾値を用い、画素値が「211〜255」の場合は、階調値=1(輝度「255」、濃度「0」)、 画素値が「127〜210」の場合は、階調値=2(輝度「170」、濃度「85」)、画素値が「43〜126」の場合は、階調値=3(輝度「85」、濃度「170」)、画素値が「0〜42」の場合は、階調値=4(輝度「0」、濃度「255」)として4値化するようになっている。なお、N値化にあたっては、面積階調を用いることにより、4値以上の階調を疑似表現可能である。例えば、誤差拡散法は、面積階調を表現する1つの方法である。誤差拡散法は、注目画素を4値化して発生した誤差を、4値化処理されていない画素に拡散することによって、面積階調を実現する方法である。
すなわち、このドット・階調変換テーブル300Aによれば、多値の画像データのそれぞれの画素の画素値(輝度値)が8ビット(0〜255)で特定される場合、「210(第1閾値)」、「126(第2閾値)」、「42(第3閾値)」といった3つの閾値を用い、画素値が「211〜255」の場合は、階調値=1(輝度「255」、濃度「0」)、 画素値が「127〜210」の場合は、階調値=2(輝度「170」、濃度「85」)、画素値が「43〜126」の場合は、階調値=3(輝度「85」、濃度「170」)、画素値が「0〜42」の場合は、階調値=4(輝度「0」、濃度「255」)として4値化するようになっている。なお、N値化にあたっては、面積階調を用いることにより、4値以上の階調を疑似表現可能である。例えば、誤差拡散法は、面積階調を表現する1つの方法である。誤差拡散法は、注目画素を4値化して発生した誤差を、4値化処理されていない画素に拡散することによって、面積階調を実現する方法である。
次に、印刷データ生成手段20は、さらにこのようにして各画素ごとにN値化されたN値化データの各画素ごとに、対応するドットを設定して次のインクジェット方式の印刷手段22において利用される印刷用のデータを生成するようになっている。
図6のドット・階調変換テーブル300Aの左欄は、この印刷データ生成手段20で行われるN値化データの各画素の画素値とドットサイズとの関係を示した参照図である。
図6のドット・階調変換テーブル300Aの左欄は、この印刷データ生成手段20で行われるN値化データの各画素の画素値とドットサイズとの関係を示した参照図である。
図の例では、「階調:N=4」の4値化とし、画素値として「輝度値」を選択した場合、「階調値=1」の場合のドットサイズは「ドットなし」、「階調値=2」の場合のドットサイズは、ドットの面積が最も小さい「小ドット」、「階調値=3」の場合のドットサイズは、小ドットよりやや大きい「中ドット」、「階調値=4」の場合のドットサイズは、ドットの面積が最も広い「大ドット」にそれぞれ変換されるようになっている。なお、この画素値として「濃度値」を採用する場合は、この「輝度値」とは逆の関係のドットにそれぞれ変換されるようになっている。
次に、印刷手段22は、印刷媒体Sまたは印字ヘッド200の一方、あるいは双方を移動させながら前記印字ヘッド200に形成された前記ノズルモジュール50、52、54、56からインクをそれぞれドット状に噴射して前記印刷用紙上に多数のドットからなる所定の画像を形成するようにしたインクジェット方式のプリンタであり、前述した印字ヘッド200の他に、この印字ヘッド200を印刷媒体S上をその幅方向に往復移動させる図示しない印字ヘッド送り機構(マルチパス型の場合)、前記印刷媒体Sを移動させるための図示しない紙送り機構、前記印刷用データに基づいて印字ヘッド200のインクの吐出を制御する図示しない印字コントローラ機構などの公知の構成要素から構成されている。
更に、印刷装置100は、印刷のための各種制御や前記画像データ取得手段10、画素値補正手段16、N値化データ生成手段18、印刷データ生成手段20、印刷手段22などをソフトウェア上で実現するためのコンピュータシステムを備えており、そのハードウェア構成は、図7に示すように、各種制御や演算処理を担う中央演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)60と、主記憶装置(Main Storage)を構成するRAM(Random Access Memory)62と、読み出し専用の記憶装置であるROM(Read Only Memory)64との間をPCI(Peripheral Component Interconnect)バスやISA(Industrial Standard Architecture)バス等からなる各種内外バス68で接続すると共に、このバス68に入出力インターフェース(I/F)66を介して、HDD(Hard Disk Drive)などの外部記憶装置(Secondary Storage)70や、印刷手段やCRT、LCDモニター等の出力装置72、操作パネルやマウス、キーボード、スキャナなどの入力装置74、および図示しない印刷指示装置などと通信するためのネットワークLなどを接続したものである。
そして、電源を投入すると、ROM64等に記憶されたBIOS等のシステムプログラムが、ROM64に予め記憶された各種専用のコンピュータプログラム、あるいは、CD−ROMやDVD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などの記憶媒体を介して、またはインターネットなどの通信ネットワークLを介して記憶装置70にインストールされた各種専用のコンピュータプログラムを同じくRAM62にロードし、そのRAM62にロードされたプログラムに記述された命令に従ってCPU60が各種リソースを駆使して所定の制御および演算処理を行うことで前述したような各手段の各機能をソフトウェア上で実現できるようになっている。
次に、図8〜図15を参照しながら、印字状態情報及び補正量情報について詳細に説明する。
ここで、図8(a)は、理想のドット形成内容を示す図であり、(b)は、ノズルN4に飛行曲りが発生しているドット形成内容を示す図である。また、図9(a)及び(b)は、ヘッド間の印字位置の誤差によってバンディング現象が発生するドットパターンの一例を示す図である。また、図10(a)及び(b)は、複数のノズルが同じ方向に飛行曲り現象を発生している場合のドットパターンの一例を示す図である。また、図11は、2ノズルに対して飛行曲り現象が発生している場合のドットパターンの一例を示す図である。
ここで、図8(a)は、理想のドット形成内容を示す図であり、(b)は、ノズルN4に飛行曲りが発生しているドット形成内容を示す図である。また、図9(a)及び(b)は、ヘッド間の印字位置の誤差によってバンディング現象が発生するドットパターンの一例を示す図である。また、図10(a)及び(b)は、複数のノズルが同じ方向に飛行曲り現象を発生している場合のドットパターンの一例を示す図である。また、図11は、2ノズルに対して飛行曲り現象が発生している場合のドットパターンの一例を示す図である。
まず、印字ヘッド200におけるノズルの理想形成位置に対するドット形成位置ずれによって生じうるバンディング現象についていくつか例を説明する。
印字ヘッド200の各ノズルに、飛行曲り現象等のドット形成位置ずれを生じる要因となるノズルが無い場合には、図8(a)に示すように、各ドットは等間隔に整列した状態で形成される。一方、前述した図5と同様に、図8(b)に示すように、ノズルN4に飛行曲り現象が発生しており、ノズルN4の形成するドットの一部がノズルN3の形成するドットに重なると共に、ノズルN4の形成するドットとノズルN5の形成するドットとの間隔が図8(a)の理想時と比較して離れた状態になっている。このような状態では、ドットの重なった部分には濃いスジが発生し、ドットの離れた部分には白スジが発生する。つまり、ノズルの飛行曲り現象によって、バンディング現象が発生することが解る。
印字ヘッド200の各ノズルに、飛行曲り現象等のドット形成位置ずれを生じる要因となるノズルが無い場合には、図8(a)に示すように、各ドットは等間隔に整列した状態で形成される。一方、前述した図5と同様に、図8(b)に示すように、ノズルN4に飛行曲り現象が発生しており、ノズルN4の形成するドットの一部がノズルN3の形成するドットに重なると共に、ノズルN4の形成するドットとノズルN5の形成するドットとの間隔が図8(a)の理想時と比較して離れた状態になっている。このような状態では、ドットの重なった部分には濃いスジが発生し、ドットの離れた部分には白スジが発生する。つまり、ノズルの飛行曲り現象によって、バンディング現象が発生することが解る。
また、1つの印字ヘッド200によって同じ印刷媒体上を複数回走査して印刷を行った場合や、複数の印字ヘッド200を千鳥状に配設してこれらを同時に走査して印刷を行った場合などに、図9(a)に示すように、印字ヘッド間のつなぎ目の位置が、当該つなぎ目に位置するノズルN180及びノズルN1の一方又は両方が互いに近づく方向にずれて理想位置からずれた状態になっていると、ノズルN180で形成されるドットの一部とノズルN1で形成されるドットの一部とが重なって「濃いスジ」が発生する。一方、図9(b)に示すように、つなぎ目に位置するノズルN180及びノズルN1の一方又は両方が互いに離れる方向にずれて理想位置からずれた状態になっていると、ノズルN180で形成されるドットとノズルN1で形成されるドットとの距離が通常よりも広くなり「白スジ」が発生する。つまり、印字ヘッド間のつなぎ目の位置が理想位置からずれることによっても、バンディング現象が発生することが解る。なお、印字ヘッドを千鳥状に配設する理由は、通常、印字ヘッドの端部は、基盤の出っ張り等があるため、単純に直列に配設するとこの出っ張り同士がつなぎ目に位置してしまうため、各印字ヘッドの端部にあるノズル間に他のノズル間よりも大きな隙間ができてしまうのでこれを防ぐためである。
また、飛行曲り現象の一例として、複数のノズルに対して同じ方向及び同じ飛行曲り量の飛行曲り現象が発生し、当該飛行曲り現象が発生している各異常ノズル間の間隔は正常のままで異常ノズル全体のドット形成位置が同じ方向にずれるような場合は、図10(a)に示すように、複数の異常ノズルのうち一番端のノズルの形成するドットが、理想のドット形成位置に形成されたドットと重なる部分のみに「濃いスジ」が発生する。一方、図10(b)に示すように、複数の異常ノズルのうち一番端のノズルの形成するドットと、理想のドット形成位置に形成されたドットとの間隔が通常よりも離れた部分のみに「白スジ」が発生する。つまり、複数のノズルが同時に同じ方向及び同じ飛行曲り量の飛行曲り現象を発生しているような場合は、これらノズルの一番端のノズルと、それと隣接する他のノズルとの間にバンディング現象が発生し、それ以外の部分にはバンディング現象が発生していないことが解る。このような飛行曲がり現象が起こっている場合は、図9(a)及び(b)の現象と同様に扱うことができる。即ち、図10(a)及び(b)の現象は、図9(a)及び(b)の現象とは原因となる部分が違っているが、飛行曲がり(着弾位置ずれ)という状況として統一的に扱うことができる。
以上、ノズルの飛行曲り現象に着目すると、図11に示すように、隣接する2つのノズルの形成するドット同士が重なることで発生する「濃いスジ」と、隣接する2つのノズルの形成するドットの間隔が通常より広くなることで発生する「白スジ」との2つの状態がバンディング現象の発生に深く関わっていることが解る。このことから、飛行曲り現象によるバンディングをこれら2つの状態に単純化することが可能である。
従って、印字ヘッド200における隣接するそれぞれ2つのノズルのドット形成状態(印字状態)から、これらそれぞれ2つのノズルがバンディング現象に関与しているか否かを判定することで、正確にバンディング現象の発生に直接的に関与するノズルを特定することができ、これらそれぞれ2つのノズルに対応する画素の画素値を補正することで、バンディング現象による「白スジ」及び「濃いスジ」を適切に解消又は殆ど目立たなくすることが可能となる。
更に、図12及び図13を参照しながら印字ヘッド200における隣接するそれぞれ2つのノズルのドット形成状態に着目することの濃度測定に対する有効性をより具体的に説明する。
ここで、図12(a)は、従来の濃度補正方法の一例を示す図であり、(b)は、本発明の濃度補正方法を示す図であり、(c)及び(d)は、従来の濃度測定方法の一例を示す図であり、(e)及び(f)は、本発明の濃度測定方法を示す図である。また、図13(a)は、ノズルA及びノズルBに着目した場合の理想のドット形成状態を示す図であり、(b)は、ノズルA及びノズルBに同じ飛行曲り現象が発生している場合の従来の飛行曲り量の測定方法の一例を示す図であり、(c)は、ノズルA及びノズルBに同じ飛行曲り現象が発生している場合の本発明の飛行曲り量の測定方法を示す図である。
ここで、図12(a)は、従来の濃度補正方法の一例を示す図であり、(b)は、本発明の濃度補正方法を示す図であり、(c)及び(d)は、従来の濃度測定方法の一例を示す図であり、(e)及び(f)は、本発明の濃度測定方法を示す図である。また、図13(a)は、ノズルA及びノズルBに着目した場合の理想のドット形成状態を示す図であり、(b)は、ノズルA及びノズルBに同じ飛行曲り現象が発生している場合の従来の飛行曲り量の測定方法の一例を示す図であり、(c)は、ノズルA及びノズルBに同じ飛行曲り現象が発生している場合の本発明の飛行曲り量の測定方法を示す図である。
例えば、従来のHS法などによる濃度補正は、印字ヘッドを構成する各ノズルの形成するドットの濃度情報等に基づき、各ノズル毎に当該ノズルに対応する画素の画素値を補正することで行っている。つまり、図12(a)に示すように、ラインAの画素に対応するドットを形成するノズルAの濃度特性に対する補正量αにより、ノズルAに対応する各画素の画素値を補正し、ラインBの画素に対応するドットを形成するノズルBの濃度特性に対する補正量βにより、ノズルBに対応するラインBの各画素の画素値を補正している。
しかし、図12(a)を見ると解るように、ノズルBには飛行曲り現象が発生しており、ラインBのドットの一部がラインAのドットに重なって「濃いスジ」が発生している。このように、飛行曲り現象によってバンディング現象が発生している場合に、HS法による補正を行うと、それぞれのノズル毎に生成された補正量では、飛行曲り現象によって重なった部分の濃度変化分が考慮されずに各画素値が補正され、バンディング現象による「白スジ」、「濃いスジ」を効果的に解消又は殆ど目立たなくすることができず、最悪の場合はより目立たせてしまう恐れがある。このことは、ラインA及びラインBの間隔が通常よりも広くなることで生じる「白スジ」に対しても同様である。
これに対して、本発明のように、隣り合うそれぞれ2つのノズルのドット形成状態(印字状態)に着目して補正量を生成することにより、重なった部分の濃度変化分も共通のものとして考慮した補正量を生成することができ、このようにして生成された補正量によってこれら2つのノズルに対応する画素の画素値を補正することで、バンディング現象による「白スジ」、「濃いスジ」を効果的に解消又は殆ど目立たなくすることが可能である。
更に、印字ヘッド200の各ノズルの形成するドットの濃度を予め測定し、その測定結果に基づき補正量を決定する場合に、従来の1ノズル毎に濃度測定及び補正量決定を行う方法の問題点について説明する。
更に、印字ヘッド200の各ノズルの形成するドットの濃度を予め測定し、その測定結果に基づき補正量を決定する場合に、従来の1ノズル毎に濃度測定及び補正量決定を行う方法の問題点について説明する。
従来は、例えば、印刷結果をスキャナ等の光学的読取装置で読み取って、その読み取ったデータから各ノズルの1ライン毎に対応するドットを切り取って濃度を測定し、当該測定した濃度に基づき各ノズル毎に補正量を決定していた。しかし、図12(c)及び(d)に示すように、隣り合う2つのノズルのいずれか一方に飛行曲り現象が発生してドットの形成位置が理想形成位置からずれて2つのドットが重なりあってしまう場合は、各ラインの切り取り位置を決定する際に、一方のラインに属するドットの一部が他方のラインに属しているような位置を切り取り位置として決定することになり、これによって各ノズルに対する濃度を正確に測定することができず、各ノズルに対応する画素の画素値を正確に補正できる補正量を決定することができないという問題が発生する。
一方、本発明のように、隣り合うそれぞれ2つのノズル毎に濃度測定及び補正量決定を行う方法の場合は、図12(e)及び(f)に示すように、2ノズルに対応する2ライン毎に切り取り位置を決定すれば良く、且つ2ラインの間で「白スジ」や「濃いスジ」が発生することになるので、1ノズル毎に比べて切り取り精度への要求は緩くなり、「白スジ」や「濃いスジ」の濃度情報を完全に含んだ切り取り位置を簡易に決定することができるので、各ノズルに対応する画素の画素値を正確に補正できる補正量を容易に決定することが可能である。
更に、飛行曲り現象の発生している各ノズルに対して補正処理を行う従来の方法の問題点について説明する。
図13(a)は、ノズルA及びノズルBが共に理想のドット形成位置にドットを形成している場合のドットパターンを示しているが、図13(b)に示すように、ノズルA及びノズルBが共に同じ方向及び同じ飛行曲り量の飛行曲り現象を発生した場合は、これらノズルA及びノズルBのドット形成位置は共に理想の形成位置からはずれてしまうが、両者の形成するドットの相対的な位置関係は変わらない。つまり、これら2つのノズルによって形成されるドットパターンのみに着目すると、図13(a)に示す理想の形成位置の印字結果と変わらない結果が得られる。このような場合に、図13(b)に示すように、理想の形成位置と実際のドットの形成位置(ドットの中心位置)との間の距離d1を測定し、この距離d1を飛行曲り量として、当該飛行曲り量に応じて決定される補正量によって各ノズルに対応する画素の画素値を補正してしまうと、印字結果が正常な画素の画素値に対しても補正処理が行われることとなり、これにより、最悪の場合は、印字結果の正常な部分にバンディング現象を発生させてしまうなど、画質劣化を生じさせてしまうといった恐れがある。
図13(a)は、ノズルA及びノズルBが共に理想のドット形成位置にドットを形成している場合のドットパターンを示しているが、図13(b)に示すように、ノズルA及びノズルBが共に同じ方向及び同じ飛行曲り量の飛行曲り現象を発生した場合は、これらノズルA及びノズルBのドット形成位置は共に理想の形成位置からはずれてしまうが、両者の形成するドットの相対的な位置関係は変わらない。つまり、これら2つのノズルによって形成されるドットパターンのみに着目すると、図13(a)に示す理想の形成位置の印字結果と変わらない結果が得られる。このような場合に、図13(b)に示すように、理想の形成位置と実際のドットの形成位置(ドットの中心位置)との間の距離d1を測定し、この距離d1を飛行曲り量として、当該飛行曲り量に応じて決定される補正量によって各ノズルに対応する画素の画素値を補正してしまうと、印字結果が正常な画素の画素値に対しても補正処理が行われることとなり、これにより、最悪の場合は、印字結果の正常な部分にバンディング現象を発生させてしまうなど、画質劣化を生じさせてしまうといった恐れがある。
一方、本発明のように、隣り合うそれぞれ2つのノズルのドット形成状態に着目して補正処理を行う方法の場合は、図13(c)に示すように、ノズルA及びノズルBが共に同じ方向及び同じ飛行曲り量の飛行曲り現象を発生していても、例えば、それぞれ2つのドットの中心間距離d2を測定し、この測定した距離d2と理想のドット間距離との差分等を飛行曲り量として、当該飛行曲り量に応じて決定される補正量によって各ノズルに対応する画素の画素値を補正することができる。従って、2つのノズルの形成するドットの相対的な位置関係が理想の位置関係(あるいは所定の誤差範囲内)であれば、その画素の画素値に対しては補正が行われなくなり、必要な部分にのみ適切な補正を行うことができるので、バンディング現象による「白スジ」、「濃いスジ」を効果的に解消又は殆ど目立たなくすることが可能である。
次に、図14〜図16を参照しながら、印字ヘッド200における隣り合うそれぞれ2つのノズルのドット形成状態に対する補正量を生成する方法の一例を説明する。
ここで、図14は、印字状態情報テーブルの一例を示す図である。また、図15は、インク着弾間隔の誤差に対する補正結果の一例を示す図である。また、図16は、補正量情報テーブルの一例を示す図である。
ここで、図14は、印字状態情報テーブルの一例を示す図である。また、図15は、インク着弾間隔の誤差に対する補正結果の一例を示す図である。また、図16は、補正量情報テーブルの一例を示す図である。
本実施の形態においては、図14に示すように、印字状態情報として、それぞれ2つのノズルのインク着弾間隔、即ちそれぞれ2つのノズルの形成するドットの間隔(中心間距離)の、これら2つのノズルの理想のインク着弾間隔に対する誤差量のデータテーブルを、印字状態情報記憶手段12に記憶している。ここで、ノズル間隔番号は、例えば、ノズル間隔番号170であれば、ノズルN170とノズルN171とのインク着弾間隔に対応する。以下、この印字状態情報に対する補正量の生成方法の一例を説明する。
まず、インク着弾間隔の誤差量をいくつか想定して、当該想定した誤差量のインクの着弾ずれを意図的に発生させた印字サンプルをいくつかの階調に対して用意する。なお、このサンプルは、複数の階調に対するものを用意する。これは、同じ着弾ずれ量であっても、スジの目立ち難い黒や白に近い階調と、スジの目立ち易い中間調とでは、最適な補正量が異なるためで、ここでは、サンプルの階調はスジの目立つ中間調領域をプリンタのγ特性に基づいて等分にした5標本(入力画素値(輝度値)で158,192,215,233,248)とした。なお、黒や白に近い階調(入力画素値で0,57,255)は、ほぼ真っ黒か、ドットの全くない白なので、対象外とした。そして、これら用意したサンプルに対して、いくつかの補正量による補正を行い、視覚的にスジが見えなくなる補正量をそのずれ量に対する補正量として決定する。なお、実際の印字ヘッド200のノズルの殆どは、多少なりとも飛行曲がり現象を起こしているのが通常であることから、それらノズルによって印字される殆どのドットも同じく理想の印字位置よりも多少なりとも位置ずれを起こしているのが通常である。従って、上記誤差量にある一定の閾値(例えば、数μm程度)を設け、その閾値に基づいて補正を必要としない範囲(白スジ、濃いスジが視覚的に見えない範囲)に対しては補正量の決定処理を行わずに「0」としてしまっても良い。
図15の例では、ある階調で、ある着弾ずれ量を意図的に発生させると濃いスジが発生し(図中の補正なし)、このスジを発生させている2ラインに対して+0〜+20の範囲の補正量(+の符号は画素値(輝度値)に加算することを意味する)で+5刻みに前記2ラインに対応する画素の画素値を補正したところ、補正量+10で濃いスジが見えなくなることが模式的に示されている。図15を見ると解るように、補正量が+10よりも小さいと(+5、+0)、輝度の増加が足りずに濃いスジが残り、補正量が+10よりも大きいと(+15、+20)、逆に輝度が大きくなり過ぎて濃いスジが白スジへと変化してしまう。
このようにして、それぞれ2つのノズルの各階調及び着弾ずれ量毎に、いくつかの補正量によって補正を行い、視覚的に見えなくなる補正量を選択していくことで、最終的には、図16に示すような、補正量情報テーブルを生成することができる。ここで、視覚的に見えなくなるという基準は、実際に人の目で判断しても良いし、予め実験等で得た視覚的に見えなくなる濃度差等の閾値を設定し、コンピュータによって当該閾値と補正後の濃度差等とを比較することによって自動的に判断しても良い。
図16に示す補正量情報テーブルにおいて、着弾ずれ量は、隣り合うそれぞれ2つのノズルの形成するドットの間隔と、これら2つのノズルの理想のドット間隔との差分(誤差量)であり、階調は、上記入力画素値(輝度値)である。つまり、各着弾ずれ量と各階調とに対して上記補正量を対応付けて登録することで、補正量情報テーブルが生成される。従って、印字状態情報テーブルからそれぞれ2つのノズルの着弾ずれ量が解り、印字ヘッド200の情報及び画像データからそれぞれ2つのノズルに対応する画素の画素値が解るので、補正量情報テーブルからそれぞれ2つのノズルに対応する各画素の画素値を補正する補正量を取得することができる。
本実施の形態においては、このようにして生成された補正量テーブルが補正量情報記憶手段14に記憶されている。なお、詳細は後述するが、図16に示す補正量テーブルは、代表的な入力画素値及び着弾ずれ量に対するデータテーブルとなっているので、テーブルに登録されていない入力画素値及び着弾ずれ量に対しては補間計算を行う必要がある。
本実施の形態においては、このようにして生成された補正量テーブルが補正量情報記憶手段14に記憶されている。なお、詳細は後述するが、図16に示す補正量テーブルは、代表的な入力画素値及び着弾ずれ量に対するデータテーブルとなっているので、テーブルに登録されていない入力画素値及び着弾ずれ量に対しては補間計算を行う必要がある。
次に、このような構成をした印刷装置100を用いた印刷処理の流れの一例を図17のフローチャートを参照しながら説明する。ここで、図17は、印刷処理の一例を示すフローチャートである。
なお、前述したようにドットを印字するための印字ヘッド200は、一般に4色および6色などといった複数種類の色のドットをほぼ同時に印字できるようになっているが、以下の例では説明を判り易くするためにいずれのドットもいずれか1色(単色)の印字ヘッド200によって印字されるものとして説明する(モノクロ画像)。
なお、前述したようにドットを印字するための印字ヘッド200は、一般に4色および6色などといった複数種類の色のドットをほぼ同時に印字できるようになっているが、以下の例では説明を判り易くするためにいずれのドットもいずれか1色(単色)の印字ヘッド200によって印字されるものとして説明する(モノクロ画像)。
図17のフローチャートに示すように、先ずこの印刷装置100は、電源投入後、印刷処理のための所定の初期動作が終了したならば、最初のステップS100に移行して、パソコンなどの図示しない印刷指示端末などが接続されている場合は、前記画像データ取得手段10がその印刷指示端末から明示的な印刷指示があるかどうかを監視し、印刷指示があったと判定したとき(Yes)は、次のステップS102に移行してその印刷指示端末などから印刷指示と共に、印刷対象となる多値の画像データが送られてきたかどうかを判定し、そうでないと判定したとき(No)は、印刷指示があるまで判定処理を続行する。
ステップS102に移行した場合は、画像データ取得手段10において、例えば所定時間経っても画像データが送られてこないと判定したとき(No)は、そのまま処理を終了し、所定時間内に画像データが送られてきたと判定したとき(Yes)は、ステップ104に移行する。
なお、このとき前記画像データ取得手段10で取得した画像データが多値のRGBデータであるときは、前述したようにこれを所定の変換アルゴリズムに基づいて使用インクに対応した多値のCMYKデータ等に変換する。
なお、このとき前記画像データ取得手段10で取得した画像データが多値のRGBデータであるときは、前述したようにこれを所定の変換アルゴリズムに基づいて使用インクに対応した多値のCMYKデータ等に変換する。
ステップS104に移行した場合は、画素値補正手段16の補正量算出部16aにおいて、印字状態情報記憶手段12から前述した印字状態情報テーブルを読み出し、当該読み出した印字状態情報テーブルをRAM62の所定領域に格納することで、印字状態情報を取得してステップS106に移行する。
ステップS106では、画素値補正手段16の補正量算出部16aにおいて、補正量情報記憶手段14から前述した補正量情報テーブルを読み出し、当該読み出した補正量情報テーブルをRAM62の所定領域に格納することで、補正量情報を取得してステップS108に移行する。
ステップS106では、画素値補正手段16の補正量算出部16aにおいて、補正量情報記憶手段14から前述した補正量情報テーブルを読み出し、当該読み出した補正量情報テーブルをRAM62の所定領域に格納することで、補正量情報を取得してステップS108に移行する。
ステップS108では、画素値補正手段16の補正量算出部16a及び画素値補正部16bにおいて、ステップS104で取得した印字状態情報テーブル及びステップS106で取得した補正量情報テーブルに基づき、ステップS102で取得した画像データの各画素値に対する補正量を算出し、当該算出した補正量に基づき各画素値を補正する画素値補正処理を実行してステップS110に移行する。
ステップS110では、N値化データ生成手段18において、補正量算出部16a及び画素値補正部16bにおける画素値補正処理が終了したか否かを判定し、終了したと判定したとき(Yes)は、ステップS112に移行し、そうでないと判定したとき(No)は、終了するまで判定処理を続行する。
ステップS112に移行した場合は、N値化データ生成手段18において、画素値の補正された画像データに対して各画素ごとに、図6のドット・階調変換テーブル300Aに基づきN値化処理を実施してN値化データを生成してステップS120に移行する。なお、このN値化処理に際しては、誤差拡散法やディザ法などの公知の中間階調化技術を用いることによって、元の画像データにより忠実なN値化データを生成することができる。
ステップS112に移行した場合は、N値化データ生成手段18において、画素値の補正された画像データに対して各画素ごとに、図6のドット・階調変換テーブル300Aに基づきN値化処理を実施してN値化データを生成してステップS120に移行する。なお、このN値化処理に際しては、誤差拡散法やディザ法などの公知の中間階調化技術を用いることによって、元の画像データにより忠実なN値化データを生成することができる。
ステップS114では、印刷データ生成手段20において、ステップS112で生成されたN値化データに対してその画素ごとに、図6のドット・階調変換テーブル300Aに基づきそのN値に対応するサイズのドットを割り当てて印刷データを生成してステップS116に移行する。
ステップS116では、印刷手段22において、ステップS114で生成された印刷データに基づき、印刷処理を実行して処理を終了する。
ステップS116では、印刷手段22において、ステップS114で生成された印刷データに基づき、印刷処理を実行して処理を終了する。
更に、図18のフローチャートを参照しながら、ステップS108の画素値補正処理の流れの一例を説明する。ここで、図18は、画素値補正手段16における画素値補正処理の一例を示すフローチャートである。
画素値補正手段16において画素値補正処理が開始されると、まずステップS200に移行し、補正量算出部16aにおいて、画素の列番号管理用の変数Xに0を代入し、画素の行番号管理用の変数Yに1を代入してステップS202に移行する。ここで、上記Yに1を代入するのは、本実施の形態においては、同じ印字ヘッド200を複数回走査させて1つの画像の印刷を行う場合の印字ヘッド200のつなぎ目の2つのノズルについて考慮していないためである。つまり、ノズル番号N180及びノズル番号N1の組み合わせについては考慮していない。
画素値補正手段16において画素値補正処理が開始されると、まずステップS200に移行し、補正量算出部16aにおいて、画素の列番号管理用の変数Xに0を代入し、画素の行番号管理用の変数Yに1を代入してステップS202に移行する。ここで、上記Yに1を代入するのは、本実施の形態においては、同じ印字ヘッド200を複数回走査させて1つの画像の印刷を行う場合の印字ヘッド200のつなぎ目の2つのノズルについて考慮していないためである。つまり、ノズル番号N180及びノズル番号N1の組み合わせについては考慮していない。
ステップS202では、補正量算出部16aにおいて、画像データに基づき、当該画像データのサイズから列番号の最大値の管理用変数XM及び行番号の最大値の管理用変数YMの値を設定してステップS204に移行する。
ステップS204では、補正量算出部16aにおいて、画像データにおける画素(X,Y)を選択してステップS206に移行する。
ステップS204では、補正量算出部16aにおいて、画像データにおける画素(X,Y)を選択してステップS206に移行する。
ステップS206では、補正量算出部16aにおいて、ステップS204で選択した画素(X,Y)に対応した2組の2つのノズルのノズル間隔番号に対応した印字状態情報を、RAM62の所定領域に格納された印字状態情報テーブルから取得してステップS208に移行する。本実施の形態においては、図14に示すように、ノズル間隔番号2の場合はノズルN2とノズルN3との間隔、ノズル間隔番号3の場合はノズルN3とノズルN4との間隔といったように、ノズル番号Nに対して2組の2つのノズルの組み合わせが存在する。そのため、選択画素に対しては、2組の2つのノズルに対する印字状態情報が取得されることになる。
ステップS208では、補正量算出部16aにおいて、選択画素の画素値及びその周辺画素の画素値に基づき、選択画素の画素値を算出してステップS210に移行する。ここで、選択画素の画素値の算出処理は、例えば、選択画素だけ黒色で、その周辺の画素が全て白色だった場合に、選択画素を含む所定面積の画素は白っぽく見えることになるので、このような場合に適切な補正が行えるように行う処理である。つまり、選択画素の画素値と周辺画素の画素値との平均値を選択画素の画素値として算出したりする。
ステップS210では、補正量算出部16aにおいて、RAM62の所定領域に格納された補正量情報テーブルに、選択画素に対応する印字状態情報及びステップS208で算出した画素値に対応する補正量があるか否かを判定し、あると判定されたとき(Yes)は、ステップS212に移行し、そうでないと判定されたとき(No)は、ステップS226に移行する。ここで、2組のうち一方に対応する補正量しかない場合も、ある方の補正量を取得した後にステップS226に移行する。
ステップS212に移行した場合は、補正量算出部16aにおいて、補正量情報テーブルから補正量を取得してステップS214に移行する。
ステップS214では、補正量算出部16aにおいて、取得した2組の補正量に基づき、2組の補正量を考慮した補正量を算出してステップS216に移行する。ここで、補正量の算出方法としては、2組の補正量を足し合わせたものを補正量としたり、2組の補正量の平均値を補正量とするなど、スジを解消又は目立たなくするのに効果的な補正量の算出方法を選定するのが望ましい。
ステップS214では、補正量算出部16aにおいて、取得した2組の補正量に基づき、2組の補正量を考慮した補正量を算出してステップS216に移行する。ここで、補正量の算出方法としては、2組の補正量を足し合わせたものを補正量としたり、2組の補正量の平均値を補正量とするなど、スジを解消又は目立たなくするのに効果的な補正量の算出方法を選定するのが望ましい。
ステップS216では、画素値補正部16bにおいて、ステップS214で算出された補正量に基づき、選択画素(X,Y)の画素値を補正してステップS218に移行する。本実施の形態において、画素値の補正は、選択画素の画素値に算出された補正量を加算することで行われる。つまり、補正量の符号が+なら画素値は増加し、符号が−なら画素値は減少するように補正が行われる。
ステップS218では、補正量算出部16aにおいて、変数Xに1を加算してステップS220に移行する。
ステップS220では、補正量算出部16aにおいて、変数Xの値がXMより小さいか否かを判定し、小さいと判定されたとき(Yes)は、ステップS204に移行し、そうでないと判定されたとき(No)は、ステップS222に移行する。
ステップS220では、補正量算出部16aにおいて、変数Xの値がXMより小さいか否かを判定し、小さいと判定されたとき(Yes)は、ステップS204に移行し、そうでないと判定されたとき(No)は、ステップS222に移行する。
ステップS222に移行した場合は、補正量算出部16aにおいて、行番号の管理用変数Yの値に1を加算してステップS224に移行する。
ステップS224では、補正量算出部16aにおいて、変数Yの値がYMより小さいか否かを判定し、小さいと判定されたとき(Yes)は、ステップS204に移行し、そうでないと判定されたとき(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS224では、補正量算出部16aにおいて、変数Yの値がYMより小さいか否かを判定し、小さいと判定されたとき(Yes)は、ステップS204に移行し、そうでないと判定されたとき(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
次に、図19〜図22を参照しながら本実施の形態の動作を説明する。
ここで、図19は、印字ヘッド200を2回走査させて印刷を行う一例を示す図である。また、図20(a)〜(f)は、周辺画素の画素値に基づき選択画素の画素値を決定する際の周辺画素の選択例を示す図である。また、図21は、補正量の補間計算の一例を示す図である。また、図22は、本発明の効果を示す図である。
印刷装置100は、画像データを取得し(ステップS102の「Yes」の分岐)、且つ印字状態情報及び補正量情報を取得すると(ステップS104,S106)、画素値補正処理へと移行する(ステップS108)。
ここで、図19は、印字ヘッド200を2回走査させて印刷を行う一例を示す図である。また、図20(a)〜(f)は、周辺画素の画素値に基づき選択画素の画素値を決定する際の周辺画素の選択例を示す図である。また、図21は、補正量の補間計算の一例を示す図である。また、図22は、本発明の効果を示す図である。
印刷装置100は、画像データを取得し(ステップS102の「Yes」の分岐)、且つ印字状態情報及び補正量情報を取得すると(ステップS104,S106)、画素値補正処理へと移行する(ステップS108)。
画素値補正処理が開始されると、列番号管理用変数Xに0が代入され、行番号管理用変数Yに1が代入される(ステップS200)。更に、画像データに基づき、列番号の最大値の管理用変数XM及び行番号の最大値の管理用変数YMにそれぞれ最大値が設定される(ステップS202)。ここで、画像データが、例えば、360画素×240画素のサイズであれば、XMには360が、YMには240がそれぞれ代入され最大値として設定される。各最大値が設定されると、次に、画素(X,Y)を選択する(ステップS204)。現時点では、選択される画素は、画素(0,1)となるが、処理が進んだこととして、ここでは、画素(0,170)を選択したとする。
画素(0,170)に対応するノズル間隔番号は、ノズル間隔番号170及び171の2組となる。つまり、画像データのY=170の行番号に対応するノズルN171が共通となる、ノズルN170とノズルN171の形成するドットの間隔と、ノズルN171とノズルN172の形成するドットの間隔との2組を印字状態情報テーブルから取得する(ステップS206)。図14に示す印字状態情報テーブルを参照すると、ノズル間隔番号170に対しては「−13.8[μm]」が登録されており、ノズル間隔番号171に対しては「11.2[μm]」が登録されているので、これらの情報が取得される。なお、本実施の形態における印刷装置100は、図19に示すように、印字ヘッド200を1パスで2回走査させて印刷を行う、そのため、Y=181〜359の画素データに対しては、1回目の走査と同じ印字ヘッド200による2回目の走査によって印刷が行われるため、印字状態情報は、画素(0,1)〜(239,179)のものと同様となる。従って、2回目の走査に対応する画素については、算出済みの補正量を用いて画素値の補正を行っても良い。
次に、選択画素(0,170)の画素値と、その周辺画素の画素値とに基づき、補正量の選択に用いる画素値を算出する(ステップS208)。周辺画素の選択は、図20(a)〜(f)に示すように、様々な選択方法がある。図20(a)は、選択画素の上下左右の4つの画素を周辺画素として選択する方法であり、(b)は、(a)に加えて、斜め4方向の画素を加えた周囲8画素を選択する方法である。また、選択する2つのノズルに応じて、図20(c)及び(d)に示すように、2つのノズルに対応する2ラインから選択画素の周囲3画素、又は5画素を選択する方法もある。図20(c)及び(d)は、選択画素のあるラインと、その前のラインとを印刷する2つのノズルに対応する画素に対応したものであるが、本実施の形態のように、選択画素のあるラインと、次のラインとを印刷する2つのノズルに対応する補正量も必要とする場合は、選択画素のあるラインと、次のラインとから周辺画素を選択する方法も有効となる(不図示)。これらいずれかの方法によって選択された周辺画素に基づき、平均値などを算出することで、選択画素の画素値を算出する。例えば、図20(c)の選択方法を用いた場合に、選択画素の画素値が「158」で、周辺画素の3画素の画素値が全て「255」である場合は、例えば、これらの平均値「(158+255+255+255)/4=230.75」が選択画素の画素値として算出される。
一方、図20(e)及び(f)に示すように、選択画素及び周辺画素に予め重み付け係数を設定しておき、選択画素の画素値及び周辺画素の画素値に各重み付け係数を乗算して、この乗算結果の総和を算出することで、選択画素の画素値を決定する方法もある。例えば、図20(e)の選択方法を用いた場合に、選択画素の画素値が「158」で、周辺画素の3画素の画素値が全て「255」である場合は、これらの重み付け和「79+42.5+42.5+42.5=206.5」が選択画素の画素値として算出される。
このようにして、選択画素の画素値が算出されると、この画素値と上記取得した2組の印字状態情報とから、図16に示す補正量情報テーブルを参照して、対応する補正量が登録されているか否かを判定する。上記取得した印字状態情報は、「−13.8[μm]」及び「11.2[μm]」であるので、補正量情報テーブルに補正量が登録されていないと判定される(ステップS210の「No」の分岐)。従って、補正量情報テーブルに登録された情報から、本実施の形態では、四捨五入して−14[μm]及び11[μm]に対する補正量を補間計算によって取得する(ステップS226)。
以下、選択画素の階調158で且つ着弾ずれ量−24[μm]、−23[μm]の補間計算の一例を示す。図16に示すように、これらの値に対して、最も近くに値が存在するのは、−25[μm]、−22[μm]なので、線形補間によって次のように計算できる。つまり、階調158及び着弾ずれ量−23[μm]の補正量は、「20+(34−20)/3×1=24.67」と算出でき、階調158及び着弾ずれ量−24[μm]の補正量は、「20+(34−20)/3×2=29.33と算出できる。
上記同様の線形補間によって、−14[μm]及び11[μm]等の登録されていない値に対して補間計算を行うことで、図21に示す補正量情報テーブルを得ることができる。
本実施の形態においては、簡単のため、小数部分はすべて省略して示すが、実際は小数部分も含めて情報を保持している。また、着弾ずれ量及び階調共に整数の刻み例を示したが、システム全体の精度が上がってくれば、小数の刻みで情報を保持するようにしても良い。
本実施の形態においては、簡単のため、小数部分はすべて省略して示すが、実際は小数部分も含めて情報を保持している。また、着弾ずれ量及び階調共に整数の刻み例を示したが、システム全体の精度が上がってくれば、小数の刻みで情報を保持するようにしても良い。
また、着弾ずれ量に対する補間計算の例を説明したが、階調方向の補間も同様に可能である。また、階調方向の補間をしてから、着弾ずれ量方向の補間をする順序であっても構わない。
また、補間は、基礎情報となる図16の補正量情報テーブルを取り込むときに、不足部分を補間して、展開された表として記憶するようになっていても良いし、本実施の形態のように、システムの動作中に、随時、表にない検索要求があったときに、基礎情報となる図16の補正量情報テーブルから補間した値を返すようになっていても良い。このようにすることで、記憶容量を節約し、且つ着弾ずれ量及び階調共に小数での検索にも対応できる。
また、補間は、基礎情報となる図16の補正量情報テーブルを取り込むときに、不足部分を補間して、展開された表として記憶するようになっていても良いし、本実施の形態のように、システムの動作中に、随時、表にない検索要求があったときに、基礎情報となる図16の補正量情報テーブルから補間した値を返すようになっていても良い。このようにすることで、記憶容量を節約し、且つ着弾ずれ量及び階調共に小数での検索にも対応できる。
図21に示す補正量情報テーブルから、−14[μm]及び11[μm]に対する補正量は、それぞれ「11」及び「−14」となる。
このようにして、選択画素(0,170)に対する2組の隣り合う2つのノズルに対する補正量が取得されると、これら補正量に基づき選択画素の補正量が算出される(ステップS214)。なお、補正量の算出方法としては、上記したように、これら2つの補正量を単に加算した「11−14=−2」を選択画素の補正量として算出したり、2つの補正量を加算して更にその平均をとった「(11−14)/2=−1」を選択画素の補正量として算出することで、ノズルN170及びノズルN171の飛行曲り現象によるバンディング現象と、ノズルN171及びノズルN172の飛行曲り現象によるバンディング現象とを考慮した補正量を決定することが可能である。
このようにして、選択画素(0,170)に対する2組の隣り合う2つのノズルに対する補正量が取得されると、これら補正量に基づき選択画素の補正量が算出される(ステップS214)。なお、補正量の算出方法としては、上記したように、これら2つの補正量を単に加算した「11−14=−2」を選択画素の補正量として算出したり、2つの補正量を加算して更にその平均をとった「(11−14)/2=−1」を選択画素の補正量として算出することで、ノズルN170及びノズルN171の飛行曲り現象によるバンディング現象と、ノズルN171及びノズルN172の飛行曲り現象によるバンディング現象とを考慮した補正量を決定することが可能である。
選択画素(0,170)に対する補正量が算出されると、この補正量を選択画素の画素値「158」に加算することで画素値の補正を行う(ステップS216)。つまり、上記算出された補正量「−2」又は「−1」を選択画素の画素値「158」に加算する。これにより、選択画素の画素値は「156」又は「157」のいずれかに補正される。
選択画素の画素値の補正が終ると、ステップS218〜S220を経て、列番号管理用変数Xを+1して画素(1,170)を選択する。Xの値が239を越えると、ステップS222〜S224を経て、行番号管理用変数Yを+1して画素(0,171)を選択する。
選択画素の画素値の補正が終ると、ステップS218〜S220を経て、列番号管理用変数Xを+1して画素(1,170)を選択する。Xの値が239を越えると、ステップS222〜S224を経て、行番号管理用変数Yを+1して画素(0,171)を選択する。
上記のような画素値の補正処理を、画像データの行番号1〜359の各画素行の列番号0〜239の各画素に対して行うことで行番号管理用変数Yが359で終了条件を満たし(ステップS224の「No」の分岐)、画素値の補正処理が終了する。
画素値の補正処理が終了すると、N値化データ生成手段18において、画素値補正後の画像データからN値化データが生成され(ステップS112)、印刷データ生成手段20において、当該N値化データに基づき、各N値に対してドットの有無及びドットサイズの情報(図6の階調値番号)を対応付けて印刷データを生成する(ステップS114)。
画素値の補正処理が終了すると、N値化データ生成手段18において、画素値補正後の画像データからN値化データが生成され(ステップS112)、印刷データ生成手段20において、当該N値化データに基づき、各N値に対してドットの有無及びドットサイズの情報(図6の階調値番号)を対応付けて印刷データを生成する(ステップS114)。
そして、印刷データが生成されると、当該生成した印刷データを印刷手段22に出力し、印刷手段22において、印刷データに基づき印刷処理が実行される(ステップS116)。
ここで、図22に基づき、本発明の補正処理を施した印刷結果と、何も補正処理を施さなかった場合の印刷結果と、従来のHS法に近い補正処理を施した印刷結果とを比較検討する。
ここで、図22に基づき、本発明の補正処理を施した印刷結果と、何も補正処理を施さなかった場合の印刷結果と、従来のHS法に近い補正処理を施した印刷結果とを比較検討する。
図22中の(A)は本発明の補正処理を施した印刷結果である。上記のように隣り合うそれぞれ2つのノズルの相対的な着弾位置ずれ量を計測し、それぞれ2つのノズルに対応する画素の2ラインに対して、これら2つのノズルに対応する共通の補正量で画素値を補正した印刷結果である。なお、図22の印刷結果は、相対的な着弾位置ずれ量が10[μm]以上及び−10[μm]以下と、位置ずれ量の大きな部分に対してのみ補正処理を施した場合の結果である。従って、全体的には、スジが残った状態となっている。
また、図22中の(B)は、画素値の補正を何もしていない印刷結果である。
また、図22中の(C)は、従来のHS法に近い状態で、(B)をサンプルとしてライン毎の濃淡を計測し、ライン毎に濃淡の過不足を補正した印刷結果である。
図22における(ア)の場所などに着目すると、(C)で残っているスジに対して(A)では消えているのが解る。つまり、着弾位置ずれ量の大きい場所に対して従来手法の(C)では対処できていないが、本発明の手法を用いることで対処できることが解る。
また、図22中の(C)は、従来のHS法に近い状態で、(B)をサンプルとしてライン毎の濃淡を計測し、ライン毎に濃淡の過不足を補正した印刷結果である。
図22における(ア)の場所などに着目すると、(C)で残っているスジに対して(A)では消えているのが解る。つまり、着弾位置ずれ量の大きい場所に対して従来手法の(C)では対処できていないが、本発明の手法を用いることで対処できることが解る。
上記特許文献5の従来技術は、図22の(C)の手法の改良版であるが、1ラインに対する補正である限り、上でも述べたように、着弾位置ずれによるスジに対しては、計測時のノイズに弱いという構造的な問題が残っている。
このようにして、本発明に係る印刷装置100は、印字状態情報として、印字ヘッド200を構成するノズルにおける、隣り合うそれぞれ2つのノズルの形成するドットの間隔の、理想のドット間隔に対する誤差量を有し、且つこれらそれぞれ2つのノズルの印字する2ラインの関係を考慮して生成された補正量を補正量情報として有し、これら印字状態情報及び補正量情報に基づき、それぞれ2つのノズルに対応する画素の画素値を補正するようにしたので、飛行曲り現象が発生して、インクの着弾位置がずれたような場合に、より適切な補正量によって画素の画素値を補正することができ、これによって、飛行曲り現象が原因で発生するバンディング現象による白スジ又は濃いスジを効果的に解消又は殆ど目立たなくすることが可能である。
このようにして、本発明に係る印刷装置100は、印字状態情報として、印字ヘッド200を構成するノズルにおける、隣り合うそれぞれ2つのノズルの形成するドットの間隔の、理想のドット間隔に対する誤差量を有し、且つこれらそれぞれ2つのノズルの印字する2ラインの関係を考慮して生成された補正量を補正量情報として有し、これら印字状態情報及び補正量情報に基づき、それぞれ2つのノズルに対応する画素の画素値を補正するようにしたので、飛行曲り現象が発生して、インクの着弾位置がずれたような場合に、より適切な補正量によって画素の画素値を補正することができ、これによって、飛行曲り現象が原因で発生するバンディング現象による白スジ又は濃いスジを効果的に解消又は殆ど目立たなくすることが可能である。
上記実施の形態において、印字ヘッド200は、前記課題を解決するための手段の欄に記載された形態1などの印刷装置における印字ヘッドに対応し、画像データ取得手段10は、同じく前記課題を解決するための手段の欄に記載された形態1などの印刷装置における画像データ取得手段に対応する。また、画素値補正手段16、N値化データ生成手段18、印刷データ生成手段20は、同じく前記課題を解決するための手段の欄に記載された形態1などの印刷装置、又は形態34などの画像処理装置における、画素値補正手段、N値化データ生成手段、印刷データ生成手段にそれぞれ対応する。また、印刷手段22は、同じく前記課題を解決するための手段の欄に記載された形態1などの印刷装置における印刷手段に対応する。
また、上記実施の形態において、ステップS100〜S102は、前記課題を解決するための手段の欄に記載された形態24の印刷方法、又は形態55の画像処理方法における画像データ取得ステップに対応し、ステップS104〜S108は、前記課題を解決するための手段の欄に記載された形態24などの印刷方法、又は形態55などの画像処理方法における画素値補正ステップに対応し、ステップS110〜S112は、前記課題を解決するための手段の欄に記載された形態24などの印刷方法、又は形態55などの画像処理方法におけるN値化データ生成ステップに対応し、ステップS114は、前記課題を解決するための手段の欄に記載された形態24の印刷方法、又は形態55の画像処理方法における印刷データ生成ステップに対応し、ステップS116は、前記課題を解決するための手段の欄に記載された形態24の印刷方法における印刷ステップに対応する。
なお、上記実施の形態においては、補正量情報テーブルから、選択画素に対応するノズルの印字状態情報及び選択画素の画素値に対応する補正量を取得するか、該当する補正量が登録されていない場合は補間計算によって補正量を算出して取得する構成を例として説明したが、これに限らず、補正量情報テーブルの登録情報などの事前に用意した情報から、例えば、印字状態情報又は選択画素の画素値のいずれか一方を入力すると、対応する補正量を出力する関数(近似式)を生成し、補正量情報として、この関数の基本式と係数テーブルを記憶する構成としても良い。
以下、図23及び図24を参照しながら、補正量を求める関数の情報を補正量情報とした例を説明する。ここで、図23は、画素値から補正量を求める関数の情報を補正量情報とした例を示す図である。また、図24は、図23の関数の傾き及び切片を求める関数の情報を補正量情報とした例を示す図である。
以下、図23及び図24を参照しながら、補正量を求める関数の情報を補正量情報とした例を説明する。ここで、図23は、画素値から補正量を求める関数の情報を補正量情報とした例を示す図である。また、図24は、図23の関数の傾き及び切片を求める関数の情報を補正量情報とした例を示す図である。
図23の例は、入力画素値(輝度値)を入力とし、各着弾ずれ量毎にこれらに対応する補正量を出力する関数の情報を補正量情報とする場合の例で、一次関数「y=a*X+b」を基本式とし、予め実験等により生成した補正量情報テーブルの情報に基づき、各着弾ずれ量毎に、基本式の傾きaとy切片bとを生成する。例えば、着弾ずれ量10[μm]に対する傾きaと切片bとは、図23に示すように、それぞれ「0.1402」及び「−32.738」となっているので、基本式y=a*X+bにこれらの値を代入すると、「y=0.1402*X−32.738」が求まる。この式のXに対して、選択画素の画素値(輝度値)を代入することで、着弾ずれ量10[μm]及び選択画素の画素値に対する補正量を算出することができる。例えば、選択画素の画素値が「233」の場合は、「y=−0.0714」となり、図23の補正量情報テーブルの値「−1」とは、多少誤差はあるが近い値が求まる。また、図23の例では、基本式の情報と、各着弾ずれ量に対する傾きa及び切片bの情報を補正量情報として記憶すれば良いので、上記実施の形態の補正量情報テーブルと比較して記憶する情報量を軽減できると共に、各着弾ずれ量毎に画素値と補正量との関係を関数で表したので、画素値に対しては、補間計算を行わなくても任意の画素値に対応した補正量を簡易に算出することが可能となる。
一方、図24の例は、図23の関数式に対して、更に、図23に示す各着弾ずれ量毎に対応する傾きaと切片bとの情報から、着弾ずれ量を入力として、傾きaと切片bとを求める関数をそれぞれ生成し、これら傾きa及び切片bを求める2つの関数の基本式の情報と、傾きaを求める関数の傾きa1及び切片b1の情報と、切片bを求める関数の傾きa2及び切片b2の情報と、上記補正量を求める基本式の情報とを補正量情報として記憶する構成となる。つまり、上記基本式y=a*X+bと、傾きaを求める関数の基本式a=a1×X’+b1、切片bを求める関数の基本式b=a2*X’+b2、並びに係数a1、b1、a2及びb2の情報が補正量情報となる。
図24の例では、傾きaを求めるための関数の傾きa1は「95.691」、切片b1は「−0.3374」となっているので、傾きaを求める関数は、「a=95.691*X’−0.3374」となる。この式から、例えば、着弾ずれ量10[μm]に対する傾きaを求めると、「a=−0.3373」となる。一方、図24に示すように、切片bを求めるための関数の傾きa2は「−0.375」、切片b2は「−0.2067」となっているので、切片bを求める関数は、「b=−0.375*X’−0.2067」となる。この式から、着弾ずれ量10[μm]に対する切片bを求めると、「b=−0.5816」が求まる。このようにして算出された「a=−0.3373」、「b=−0.5816」を基本式y=a*X+bに代入すると、「y=−0.3373*X−0.5816」が求まる。つまり、着弾ずれ量から補正量を求める基本式の傾きa及び切片bを求め、この基本式から補正量を求めることができるので、着弾ずれ量毎の係数の情報を持つ必要がなくなり、図23の例よりも更に情報量を軽減できると共に、補間計算を行わなくても任意の画素値及び任意の着弾ずれ量に対応した補正量を簡易に算出することが可能となる。
また、上記実施の形態においては、印字ヘッド200における隣り合うそれぞれ2つのノズルの印字状態情報として、着弾ずれ量を例に挙げて説明したが、着弾ずれ量に限らず、それぞれ2つのノズルの濃度に関する情報などバンディング現象の発生に直接的に関与する情報であれば他の情報を印字状態情報としても良い。
また、上記実施の形態においては、隣り合うそれぞれ2つのノズルに対応する補正量(最終的に算出されたもの)を、これらそれぞれ2つのノズルに対応する画素の画素値に加算して画素値の補正を行うようにしているが、これに限らず、それぞれ2つのノズルに対応する画素及びそれぞれ2つのノズルに隣接するノズルなどのそれぞれ2つのノズルの近傍のノズルに対応する画素の一方又は両方に対して補正を行うなど、他の補正方法を適用しても良い。例えば、隣り合うそれぞれ2つのノズルと、その2つのノズルのそれぞれに隣接する各1つのノズルとの連続する計4つのノズルの印字する4ラインに対応する画素を補正したり、それぞれ2つのノズルと、その2つのノズルのそれぞれに隣接する連続するそれぞれ2つのノズルとの連続する計6つのノズルの印字する6ラインに対応する画素を補正したりするなど、注目するそれぞれ2つのノズルに対して、これら2つのノズルの形成するライン間を対称に、上下又は左右に連続する所定数のラインに対応する画素に対して補正を行うようにしても良い。
また、前記のように1つの印刷物においてドットサイズを打ち分ける技術自体は、従来公知の技術であり、特に印刷速度と印刷画質を高いバランスで実現する印刷物を得る際に多用されている技術である。つまり、ドットサイズを小さくすることによって高画質が得られる一方、ドットサイズを小さくすると機械精度に高度な性能が要求され、また、小さなドットでベタ画像を形成するためには多くのドットを打つ必要がある。そこで、高詳細な画像部分はドットサイズを小さくし、ベタ画像部分はドットサイズを大きくするなどといったドットサイズ打ち分け技術を利用することによって印刷速度と画質を高いバランスで実現するものである。
なお、このようにドットサイズの打ち分けを実現する技術的方法としては、例えば、印字ヘッドにピエゾ素子(piezo actuator)を使用した方式の場合は、そのピエゾ素子に加える電圧を変えてインクの吐出量をコントロールすることで容易に実現可能となっている。
また、本発明および通常の印字ヘッド200によって打ち分けられるドットのサイズとしては、図6に示すように、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」、「ドットなし」の4パターンが一般的であるが、そのドットサイズの種類は、これに限定されるものでなく、「ドットなし」以外に少なくとも2パターンあれば良く、そのパターンは多いほど好ましい。
また、本発明および通常の印字ヘッド200によって打ち分けられるドットのサイズとしては、図6に示すように、「大ドット」、「中ドット」、「小ドット」、「ドットなし」の4パターンが一般的であるが、そのドットサイズの種類は、これに限定されるものでなく、「ドットなし」以外に少なくとも2パターンあれば良く、そのパターンは多いほど好ましい。
また、本発明の特徴は、既存の印字ヘッド200および印刷手段22そのものには殆ど手を加えることなく印字状態情報及び補正量情報に基づき画像データの画素の画素値を補正するようにしたため、印字ヘッド200や印刷手段22として特に専用のものを用意する必要はなく、従来から既存のインクジェット方式の印字ヘッド200や印刷手段22(プリンタ)をそのまま活用するができる。
従って、本発明の印刷装置100から印字ヘッド200と印刷手段22とを分離すれば、その機能はパソコンなどの汎用の情報処理装置(画像処理装置)のみで実現することも可能となる。
従って、本発明の印刷装置100から印字ヘッド200と印刷手段22とを分離すれば、その機能はパソコンなどの汎用の情報処理装置(画像処理装置)のみで実現することも可能となる。
また、本発明は飛行曲がり現象のみならず、インクの吐出方向は垂直(正常)であるもののノズルの形成位置が正規の位置よりもずれている結果、形成されるドットが飛行曲がり現象と同じ結果となる場合にも全く同様に適用できることは勿論である。また、紙送り方向に印刷用紙と印字ヘッド200の相対的な速度ムラにより発生するバンディングに対しても対応可能である。この場合、印刷用紙の紙送り速度を検知するセンサを設けてリアルタイムでその情報を反映させて画像処理を実施するなどすれば良い。さらにインク詰まりなどにより、特定のノズルからインクが吐出しなくなるような不具合に対しても同様に適用可能である。また、印字タイミングのばらつきにも対応可能であり、この場合は印字位置のばらつきを画像処理にリアルタイムでフィードバックして処理を行うようにしても良い。
また、本発明の印刷装置100は、ラインヘッド型のインクジェットプリンタのみならず、マルチパス型のインクジェットプリンタにも適用可能であり、ラインヘッド型のインクジェットプリンタであれば、飛行曲がり現象などが発生していても白スジや濃いスジが殆ど目立たない高品質の印刷物が1パスで得ることが可能となり、また、マルチパス型のインクジェットプリンタであれば、往復動作回数を減らすことができるため、従来よりも高速印刷が可能となる。例えば、1印刷で所望の画質が実現できる場合、K回の往復印字で印刷していた場合と比較すると、印刷時間を1/Kに短縮できる。
図25は、ラインヘッド型のインクジェットプリンタとマルチパス型のインクジェットプリンタとによるそれぞれの印刷方式を示したものである。
同図(A)に示すように、矩形状の印刷用紙Sの幅方向を画像データの主走査方向、長手方向を画像データの副走査方向とした場合、ラインヘッド型のインクジェットプリンタでは、同図(B)に示すように、印字ヘッド200がその印刷用紙Sの紙幅分の長さを有しており、この印字ヘッド200を固定し、この印字ヘッド200に対して前記印刷用紙Sを副走査方向に移動させることでいわゆる1パス(動作)で印刷を完了するようにしている。なお、いわゆるフラットベット式のスキャナのように印刷用紙Sを固定し、印字ヘッド200側をその副走査方向に移動させたり、あるいは両方をそれぞれ反対方向に移動させたりしながら印刷を行う場合もある。これに対し、マルチパス型のインクジェットプリンタは、同図(C)に示すように、紙幅分の長さに比べてはるかに短い印字ヘッド200を主走査方向と直交する方向に位置させ、これを主走査方向に何度も往復動させながら印刷用紙Sを所定のピッチずつ副走査方向に移動させることで印刷を実行するようにしている。従って、後者のマルチパス型のインクジェットプリンタの場合は、前者のラインヘッド型のインクジェットプリンタに比べて印刷時間がかかるといった欠点がある反面、任意の箇所に印字ヘッド200を繰り返し位置させることができることから前述したようなバンディング現象のうち特に白スジ現象の軽減については、ある程度の対応が可能となっている。
同図(A)に示すように、矩形状の印刷用紙Sの幅方向を画像データの主走査方向、長手方向を画像データの副走査方向とした場合、ラインヘッド型のインクジェットプリンタでは、同図(B)に示すように、印字ヘッド200がその印刷用紙Sの紙幅分の長さを有しており、この印字ヘッド200を固定し、この印字ヘッド200に対して前記印刷用紙Sを副走査方向に移動させることでいわゆる1パス(動作)で印刷を完了するようにしている。なお、いわゆるフラットベット式のスキャナのように印刷用紙Sを固定し、印字ヘッド200側をその副走査方向に移動させたり、あるいは両方をそれぞれ反対方向に移動させたりしながら印刷を行う場合もある。これに対し、マルチパス型のインクジェットプリンタは、同図(C)に示すように、紙幅分の長さに比べてはるかに短い印字ヘッド200を主走査方向と直交する方向に位置させ、これを主走査方向に何度も往復動させながら印刷用紙Sを所定のピッチずつ副走査方向に移動させることで印刷を実行するようにしている。従って、後者のマルチパス型のインクジェットプリンタの場合は、前者のラインヘッド型のインクジェットプリンタに比べて印刷時間がかかるといった欠点がある反面、任意の箇所に印字ヘッド200を繰り返し位置させることができることから前述したようなバンディング現象のうち特に白スジ現象の軽減については、ある程度の対応が可能となっている。
また、上記実施の形態においては、インクをドット状に吐出して印刷を行うインクジェットプリンタを例に説明したが、本発明は、印字機構がライン状に並んだ形態の印字ヘッドを用いた他の印刷装置、例えば熱転写プリンタまたは感熱式プリンタなどと称されるサーマルヘッドプリンタについても適用可能である。
また、図3では、印字ヘッド200の各色ごとに設けられた各ノズルモジュール50、52,54,56は、その印字ヘッド200の長手方向に直線状にノズルNが連続した形態となっているが、図26に示すように、これら各ノズルモジュール50、52,54,56をそれぞれ複数の短尺のノズルユニット50a、50b、…50nで構成し、これを印字ヘッド200の移動方向の前後に配列するように構成しても良い。特に、このように各ノズルモジュール50、52,54,56ごとに複数の短尺のノズルユニット50a、50b、…50nで構成すれば、長尺のノズルユニットで構成する場合に比べて大幅に歩留まりが向上する。
また、図3では、印字ヘッド200の各色ごとに設けられた各ノズルモジュール50、52,54,56は、その印字ヘッド200の長手方向に直線状にノズルNが連続した形態となっているが、図26に示すように、これら各ノズルモジュール50、52,54,56をそれぞれ複数の短尺のノズルユニット50a、50b、…50nで構成し、これを印字ヘッド200の移動方向の前後に配列するように構成しても良い。特に、このように各ノズルモジュール50、52,54,56ごとに複数の短尺のノズルユニット50a、50b、…50nで構成すれば、長尺のノズルユニットで構成する場合に比べて大幅に歩留まりが向上する。
また、上記実施の形態においては、飛行曲がりを起こしているノズルが原因で発生するバンディングに対して、その飛行曲がり量を、濃度情報を操作することによって補償する方法を説明したが、バンディングを起こす原因には、飛行曲がり量のほかに、ノズルごとのインク量のバラツキによって発生するものも存在する。インク量のバラツキを補償する代表的な方法として、インク量のバラツキを濃度バラツキとみなし、濃度情報を操作して補償する方式がある。したがって、本発明がターゲットとする操作情報と同じであるため、インク量のバラツキ補償との親和性が高く、2つの処理を融合することが容易である。
また、前述した本発明の印刷装置100を実現するための、各手段は既存の殆どの印刷装置に組み込まれたコンピュータシステムを用いたソフトウェア上で実現することが可能であり、そのコンピュータプログラムは、予め半導体ROMに記憶させた状態で製品中に組み込んだり、インターネットなどのネットワークを介して配信する他、図27に示すようにCD−ROMやDVD−ROM、FDなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体Rを介することによって所望するユーザなどに対して容易に提供することが可能となる。
100…印刷装置、200…印字ヘッド、300A…ドット・階調変換テーブル、10…10…画像データ取得手段、12…印字状態情報記憶手段、14…補正量情報記憶手段、16…画素値補正手段、16a…補正量算出部、16b…画素値補正部、18…N値化データ生成手段、20…印刷データ生成手段、22…印刷手段、60…CPU、62…RAM、64…ROM、66…インターフェース、70…記憶装置、72…出力装置、74…入力装置、50…ブラックノズルモジュール、52…イエローノズルモジュール、54…マゼンタノズルモジュール、56…シアンノズルモジュール、S…印刷媒体(用紙)、N…ノズル、R…記録媒体
Claims (19)
- サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドと、
隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報を記憶する印字状態情報記憶手段と、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正手段と、
当該画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成手段と、
当該N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づき、前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段と、を備えたことを特徴とする印刷装置。 - 請求項1に記載の印刷装置において、
前記印字状態情報に基づき生成された、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量の情報を記憶する補正量情報記憶手段を備え、
前記画素値補正手段は、前記補正量情報記憶手段に記憶された補正量情報に基づき、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の画素値を補正するようになっていることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の印刷装置において、
前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を、前記バンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルの印字する2ラインにおけるそのライン間を対称に連続する所定数のラインに対応する画素となるように設定することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷装置において、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの実際の印字間隔と理想の印字間隔との関係を示す情報を含むことを特徴とする印刷装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷装置において、
前記印字状態情報は、前記それぞれ2つのノズルの形成するドットの濃度に関する情報を含むことを特徴とする印刷装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷装置において、
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できるデータテーブルであることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷装置において、
前記補正量情報は、前記2つのノズルに対応する印字状態情報及び当該2つのノズルに対応する各画素の画素値とから、これら各画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素の補正量を取得できる関数の情報であることを特徴とする印刷装置。 - 請求項6又は7に記載の印刷装置において、
前記各画素の画素値は、当該画素の画素値とその周辺の画素の画素値とに基づき決定するようにしたことを特徴とする印刷装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の印刷装置において、
前記それぞれ2つのノズルの組み合わせは、各ノズルの並び順にその前後のノズルとそれぞれ組となって構成され、
前記画素値補正手段は、前記バンディング現象の発生に直接的に関与するそれぞれ2つのノズルのうち同一のノズルを含む各2組については、当該2組の前記2つのノズルに対応する前記補正量に基づき、前記同一のノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素を補正するようになっていることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載の印刷装置において、
前記N値化データ生成手段は、前記画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化するときに、誤差拡散法またはディザ法を用いるようになっていることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載の印刷装置において、
前記印刷ヘッドは、前記印刷媒体の装着領域よりも広い範囲に亘って前記ノズルが連続して配列されており1回の走査で印刷可能な印刷ヘッドであることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1〜10のいずれか1に記載の印刷装置において、
前記印刷ヘッドは、前記印刷媒体の紙送り方向に直交する方向に往復動しながら印刷を実行する印刷ヘッドであることを特徴とする印刷装置。 - コンピュータを、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得手段と、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正手段と、
当該画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成手段と、
当該N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づき、前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段と、して機能させることを特徴とする印刷プログラム。 - 請求項13に記載の印刷プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得ステップと、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報に基づき、前記画像データ取得ステップで取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正ステップと、
当該画素値補正ステップで画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成ステップと、
当該N値化データ生成ステップで生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、
当該印刷データ生成ステップで生成された印刷データに基づき、前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷ステップと、を含むことを特徴とする印刷方法。 - サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報を記憶する印字状態情報記憶手段と、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得手段と、
前記印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正手段と、
当該画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成手段と、
当該N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。 - コンピュータを、
M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得手段と、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報に基づき、前記画像データ取得手段で取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正手段と、
当該画素値補正手段で画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成手段と、
当該N値化データ生成手段で生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成手段と、して機能させることを特徴とする画像処理プログラム。 - 請求項17に記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- M値(M≧3)の画像データを取得する画像データ取得ステップと、
サイズの異なるドットが印字可能なノズルを複数備えた印字ヘッドの隣り合う2ラインの印字を行うそれぞれ2つのノズルの印字状態を示す情報である印字状態情報に基づき、前記画像データ取得ステップで取得したM値(M≧3)の画像データにおけるバンディング現象の発生に直接的に関与する前記それぞれ2つのノズルに対応する画素及びその近傍の画素の少なくとも一方の画素値を補正する画素値補正ステップと、
当該画素値補正ステップで画素値の補正処理が施された画像データをN値化(M>N≧2)してN値化データを生成するN値化データ生成ステップと、
当該N値化データ生成ステップで生成されたN値化データに基づいてそれぞれの画素に対応するサイズのドットを割り当てた印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、を含むことを特徴とする画像処理方法。
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