JP2007125877A - 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法、および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

印刷装置、印刷プログラム、印刷方法、および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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裕彰 酒井
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Abstract

【課題】飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避できる印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法並びに前記プログラムを記録した記録媒体の提供。
【解決手段】印字ヘッドの着弾位置ずれ量と出力濃度との関係からバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を把握し、この情報と前記印字ヘッドのドット着弾位置ずれ情報とに基づいてその印字ヘッドで出力可能な濃度範囲を決定し、その決定された出力濃度範囲に基づいて前記印字ヘッドの出力濃度範囲を変更する。これによって、視覚特性上バンディングが回避できない領域の出力濃度を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象を確実に回避できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ファクシミリ装置、複写機、OA機器のプリンタなどの印刷装置、印刷プログラム、印刷方法、および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体などに係り、特に、複数色の液体インクの微粒子を印刷用紙(印刷媒体)上に吐出して所定の文字や画像を描画するようにした、いわゆるインクジェット方式の印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体に好適なものである。
以下は、印刷装置、特にインクジェット方式を採用したプリンタ(以下、「インクジェットプリンタ」と称す)について説明する。
インクジェットプリンタは、一般に安価でかつ高品質のカラー印刷物が容易に得られることから、パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどの普及に伴い、オフィスのみならず一般ユーザにも広く普及してきている。
このようなインクジェットプリンタは、一般に、インクカートリッジと印字ヘッドが一体的に備えられたキャリッジと称される移動体が、印刷媒体(用紙)上をその紙送り方向に対し垂直な方向に往復しながらその印字ヘッドのノズルから液体インクの粒子をドット状に吐出(噴射)することで、印刷媒体上に所定の文字や画像を描画して所望の印刷物を作成するようになっている。そして、このキャリッジに黒色(ブラック)を含めた4色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のインクカートリッジと各色の印字ヘッドを備えることで、モノクロ印刷のみならず、各色を組み合わせたフルカラー印刷も容易に行えるようになっている(さらに、これら各色に、ライトシアンやライトマゼンタなどを加えた6色や7色、あるいは8色のものも実用化されている)。
また、このようにキャリッジ上の印字ヘッドを紙送り方向に対し垂直な方向に往復させながら印刷を実行するようにしたタイプのインクジェットプリンタでは、ページ全体をきれいに印刷するために印字ヘッドを数十回から100回以上も往復動させる必要があるため、他の方式の印刷装置、例えば、複写機などのような電子写真技術を用いたレーザープリンタなどに比べて大幅に印刷時間がかかるといった欠点がある。
これに対し、印刷用紙の幅と同じ(もしくは長い)寸法の長尺の印字ヘッドを配置してキャリッジを使用しないタイプのインクジェットプリンタでは、印字ヘッドを印刷用紙の幅方向に移動させる必要がなく、いわゆる1走査(1パス)での印刷が可能となるため、前記レーザープリンタと同様な高速な印刷が可能となる。また、印字ヘッドを搭載するキャリッジやこれを移動させるための駆動系などが不要となるため、プリンタ筐体の小型・軽量化が可能となり、さらに静粛性も大幅に向上するといった利点も有している。なお、前者方式のインクジェットプリンタを一般に「マルチパス型プリンタ」、後者方式のインクジェットプリンタを一般に「ラインヘッド型プリンタ」または「シリアルプリンタ」と呼んでいる。
ところで、このようなインクジェットプリンタに不可欠な印字ヘッドは、直径が10〜70μm程度の微細なノズルを一定の間隔を隔てて1列、または印刷方向に複数列に配設してなるものであるため、製造誤差によって一部のノズルのインクの吐出方向が傾いてしまったり、ノズルの位置が理想位置とはずれた位置に配置されてしまい、そのノズルで形成されるドットの着弾位置が目標点よりもずれてしまうといった、いわゆる「飛行曲がり現象」を発生してしまうことがある。
この結果、その不良ノズルを用いて印刷された部分に、いわゆる「バンディング(スジ)現象」と称される印刷不良が発生して、印刷品質を著しく低下させてしまうことがある。すなわち、「飛行曲がり現象」が発生すると、隣り合うノズルにより吐出されたドット間距離が不均一となり、隣接ドット間の距離が長い部分には「白スジ(印刷用紙が白色の場合)」が発生し、隣接ドット間の距離が短い部分には、「濃いスジ」が発生する。
特に、このようなバンディング現象は、前述したような「マルチパス型プリンタ」(シリアルプリンタ)の場合よりも、印字ヘッドもしくは印刷媒体が固定(1パス印刷)である「ラインヘッド型プリンタ」の方に顕著に発生しやすい(マルチパス型プリンタでは、印字ヘッドを何回も往復させることを利用してバンディングを目立たなくする技術がある)。
そのため、このような「バンディング現象」による一種の印刷不良を防止するために、印字ヘッドの製造技術の向上や設計改良などといった、いわゆるハード的な部分での研究開発が鋭意進められているが、製造コスト、技術面などから100%「バンディング現象」が発生しない印字ヘッドを提供するのは困難となっている。
そこで、現状では前記のようなハード的な部分での改良に加え、以下に示すような印刷制御といった、いわゆるソフト的な手法を用いてこのような「バンディング現象」を低減するような技術が併用されている。
例えば、以下の特許文献1の「インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法」では、印字ヘッドのノズル配列方向のドットのサイズを同じくするのに対し、その印字ヘッドの駆動方向(ノズル配列方向に対して垂直方向)のドットの大きさを大きく変化させることで「バンディング現象」によるノズル配列方向に対して垂直方向に延びる「白スジ」を軽減するようにした方法が提案されている。
特開平6−340094号公報
ところで、前述の従来技術のようにドットの大きさを変化させることで「バンディング現象」を回避する方法は、ある一定の条件下ではある程度の効果が期待できるが、その条件をはずれると全く効果が期待できない。
すなわち、後に詳述するが前述したような「飛行曲がり現象」に起因する「バンディング(白スジや濃いスジ)」は、一般に印刷画像のうち濃度が低い領域(ハイライト部)と濃度が高い領域(ダーク部)では比較的目立ち難く、濃度が中間の領域で比較的目立ちやすいといった特性がある。
そのため、従来では、特にその濃度中間領域において元のドットのサイズやドット密度を変更することで「バンディング(白スジや濃いスジ)」を回避しているが、飛行曲がり量がある一定量を超えるとこのような効果が期待できないばかりでなく、特に高濃度部において著しく目立ちやすい「白スジ」が発生するといった不都合がある。
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、特に飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる新規な印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法並びに前記プログラムを記録した記録媒体を提供するものである。
〔形態1〕前記課題を解決するために形態1の印刷装置は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドと、
当該印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段と、
当該出力濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段と、
前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段とを有することを特徴とするものである。
すなわち、本形態に係る印刷装置は、前記印字ヘッドの着弾位置ずれ量と出力濃度との関係からバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を把握し、この回避不能領域情報と、前記印字ヘッドのノズルごとのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報とに基づいてその印字ヘッドで出力可能な濃度範囲を決定し、その決定された出力濃度範囲に基づいて画像データの濃度範囲を変更するようにしたものである。
これによって、例えば、画像データを、バンディングが回避できない領域の出力濃度を含まない濃度範囲となるように変更することで、バンディングが回避できない領域の出力濃度を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる。
ここで、「バンディング現象」とは、形成内容の異なるノズルによる「飛行曲がり現象」によって、印刷結果に「白スジ」や「濃いスジ」が発生する印刷不良のことをいうものとする(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、この「飛行曲がり現象」とは、前述したように単なる一部のノズルの不吐出現象とは異なり、インクは吐出するものの、その一部のノズルの吐出方向が傾くなどしてドットが理想位置よりずれて形成されてしまう現象をいう(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、この「白スジ」とは、「飛行曲がり現象」によって隣接ドット間の距離が所定の距離よりも広くなる現象が連続的に発生して印刷媒体の下地の色がスジ状に目立ってしまう部分(領域)をいい、また、「濃いスジ」とは、同じく「飛行曲がり現象」によって隣接ドット間の距離が所定の距離よりも短くなる現象が連続的に発生して印刷媒体の下地の色が見えなくなったり、あるいはドット間の距離が短くなることによって相対的に濃く見えたり、さらにはずれて形成されたドットの一部が正常なドットと重なり合ってその重なり合った部分が濃いスジ状に目立ってしまう部分(領域)をいうものとする。また、白スジはインク量が少ないノズルが原因で発生する場合があり、一方、濃いスジはインク量が多いノズルが原因で発生する場合がある(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「ドットの着弾位置ずれ量」とは、飛行曲がり現象によって理想的なドット着弾位置に対して実際に印字されるドットの着弾位置のずれ量の他に、隣接するノズルによってそれぞれ印字される理想的なドット間距離からのずれ量をいうものとする(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「出力濃度」とは、現像または記録によって画像を形成するための画素の濃度値である。例えば、印字ヘッドによって実際に印刷媒体上に印字されたドットの出力濃度をいい、全くドットが印字されない領域、すなわち印刷媒体そのものの濃度を最小の出力濃度「0」とし、印刷媒体が全く見えない状態にドットを密に重ねて印字した領域の、いわゆる「べた塗り」状態の領域の濃度を最大出力濃度とする。例えば、濃度の階調値が8ビット256階調で表現される場合は、最大階調である「255」が最大出力濃度となる(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「バンディングが回避できない領域」とは、例えば、横軸を着弾位置ずれ量、縦軸を出力濃度(または入力輝度)として形成される領域において、バンディングを回避する処理を行っても、視覚特性上バンディングが見えてしまうような、着弾位置ずれ量及び出力濃度の範囲のことである(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「視覚特性」とは、例えば、人間がバンディングのある印刷結果を見たときに知覚される情報に基づく特性であり、例えば、「バンディングが見えない」、「バンディングがほとんど見えない」、「バンディングがはっきりと見える」などの人間の視覚的な判断に基づく特性をいう。したがって、ある程度の個人差が発生し、その領域の境界線も客観的に判断することは難しいが、例えば複数の被験者におこなってもらった実験結果の平均値などに基づけはある程度客観性を有する回避不能領域情報を得ることは比較的容易である(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「着弾位置ずれ情報」とは、印字ヘッドの各ノズルがバンディング現象に関与しているか否かを示す情報、各ノズルがバンディング現象に関与しているか否かを判断できる情報、各ノズルのバンディング発生要因となる要素に係る情報などのことをいい、少なくとも各ノズルで印字できる理想ドット間距離からの着弾位置ずれ量を求めることができる情報を含むものをいう(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
また、「ドット」とは、印刷物の文字や図形を表す基本単位であり、1または複数のノズルから吐出されたインクが媒体上に着弾した1つの領域をいう。また、この「ドット」は、面積が「ゼロ」ではなく、一定の大きさ(面積)をもつことは勿論、大きさごとに複数種類存在する。また、ドットの形状としては、必ずしも真円形であるとは限らず、楕円形などの真円形以外の形状のものも含むものとし、この場合には直径が一律でないことからドットが占める面積によって、あるいはその平均的な径に基づいてそのドットサイズが決定されるものとする(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷装置制御プログラム」に関する形態、「印刷装置制御方法」に関する形態、「印刷用データ生成装置」に関する形態、「印刷用データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用データ生成方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
なお、この「ドット径」をより厳密に定義すれば、ある量のインクを吐出して形成されたドットの面積と等しい面積を有する真円の等価ドットを想定し、その等価ドットの径をドット径とする。また、一般に、印刷媒体によってインクの吸収率なども変わってくることから、同じインク量であっても印刷媒体が変われば形成されるドット径は、様々に変化することは勿論である。また、この「ドット」は、必ずしも1つのノズルから吐出された1つのインク滴によって形成されたものに限定されるものでなく、極大ドットの場合などにように、2つ以上のインク滴を組み合わせて形成されるものも含むものとする。
〔形態2〕 また、形態2の印刷装置は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドと、
当該印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段と、
前記画像データ取得手段で取得された画像データの濃度範囲が当該出力濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に収まっていないときに、当該画像データの濃度範囲を、前記濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に収まるように変更する画像データ変更手段と、
当該画像データ変更手段で変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段とを有することを特徴とするものである。
すなわち、印刷対象となる画像データの濃度範囲(ダイナミックレンジ)を、その印字ヘッドの出力濃度範囲に収まるように変更するようにしたものである。
これによって、前記形態1と同様に、バンディングが回避できない領域の出力濃度を使用する必要がなくなるため飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができることは勿論、画像ごとに最適な濃度範囲を設定することができる。
〔形態3〕 また、形態3の印刷装置は、
形態2に記載の印刷装置において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の濃度値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する濃度値を取得するノズル担当画素情報取得手段と、
当該ノズル担当画素情報取得手段で取得した前記各ノズルに対応する濃度値から、ノズルごとの最大濃度値を抽出する最大濃度値抽出手段と、を備え、
前記画像データ変更手段は、当該最大濃度値抽出手段で抽出された前記ノズルごとの最大濃度値に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更するようになっていることを特徴とするものである。
すなわち、前記形態2では、単に印刷対象となる画像データの濃度範囲を(ダイナミックレンジ)を、その印字ヘッドの出力濃度範囲に収まるように変更するようにしたが、画像データの種類によっては、必ずしもその印字ヘッドの最大ドット着弾位置ずれ量を起こしているノズルが担当する画素の濃度値がバンディングが回避できない領域の濃度値を示すものとは限らない。
したがって、このような場合にはその印字ヘッドの最大ドット着弾位置ずれ量にも拘わらず前記形態2で決定した出力濃度範囲よりもさらに広い出力濃度範囲が設定可能となるため、本形態では、さらに画像データの有する各画素の濃度値から、前記印字ヘッドのノズルごとに対応する各画素の最大濃度値を取得し、その最大濃度値に基づいて前記印字ヘッドで出力可能な濃度範囲を決定するようにしたものである。
これによって、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
ここで、各ノズルに対応する濃度値とは、各ノズルが形成(印字)する画素の濃度値のことである(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷装置制御プログラム」に関する形態、「印刷装置制御方法」に関する形態、「印刷用データ生成装置」に関する形態、「印刷用データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用データ生成方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
〔形態4〕 また、形態4の印刷装置は、
形態2または3に記載の印刷装置において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定手段を備え、
前記画像データ変更手段は、さらに当該高周波成分特定手段で特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更するようになっていることを特徴とするものである。
すなわち、画像データの種類によっては、その印字ヘッドの最大ドット着弾位置ずれを起こしているノズルが担当(形成)する画素が、画像のエッジ部分などの高周波成分であるときは、仮にバンディングが発生していてもそれがほとんど目立たないことが経験的に知られている。
したがって、このような場合には、その印字ヘッドの最大ドット着弾位置ずれ量にも拘わらず前記形態2で決定した出力濃度範囲よりもさらに広い出力濃度範囲が設定可能となるため、本形態では、画像データの高周波成分に基づいて前記印字ヘッドで出力可能な濃度範囲を決定するようにしたものである。
これによって、形態2と同様にバンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
〔形態5〕 また、形態5の印刷装置は、
形態2〜4のいずれかに記載の印刷装置において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の濃度値から最小濃度値を抽出する最小濃度値抽出手段を備え、
前記画像データ変更手段は、当該最小濃度値抽出手段で抽出された画像データの最小濃度値が前記印字ヘッドで印字可能な最小濃度値よりも高いときは、前記画像データの出力濃度範囲を前記印字ヘッドで印字可能な出力濃度範囲に収まるように変更するようになっていることを特徴とするものである。
すなわち、画像データの種類によっては、その最小濃度値がその印字ヘッドで印字可能な最小濃度値よりも高い場合があり、この場合には、その印字ヘッドで印字可能な最小濃度域が使用されない場合がある。
したがって、本形態では、このような場合には前記画像データの出力濃度範囲を最小濃度値を前記印字ヘッドで印字可能な最小濃度値に合わせて変更(シフト)するようにしたものであり、これによって、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小濃度側にシフトすることができるため、形態2と同様にバンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得ることができる。
〔形態6〕 また、形態6の印刷プログラムは、
コンピュータを、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段と、
当該出力濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段と、
前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段として機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態1と同様に視覚特性上バンディングが回避できない領域の出力濃度を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる。
また、インクジェットプリンタなどのような現在市場に出回っているほとんどの印刷装置は中央処理装置(CPU)や記憶装置(RAM、ROM)、入出力装置などからなるコンピュータシステムを備えており、そのコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態7〕 また、形態7の印刷プログラムは、
コンピュータを、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段と、
前記画像データ取得手段で取得された画像データの濃度範囲が当該出力濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に収まっていないときに、当該画像データの濃度範囲を、前記濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に収まるように変更する画像データ変更手段と、
当該画像データ変更手段で変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段として機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態2と同様に、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができることは勿論、画像ごとに最適な濃度範囲を設定することができる。
また、前記形態6と同様にインクジェットプリンタなどのような現在市場に出回っている印刷装置のほとんどに、標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態8〕 また、形態8の印刷プログラムは、
形態7に記載の印刷プログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の濃度値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する濃度値を取得するノズル担当画素情報取得手段と、当該ノズル担当画素情報取得手段で取得した前記各ノズルに対応する濃度値から、ノズルごとの最大濃度値を抽出する最大濃度値抽出手段と、してさらに機能させると共に、
前記画像データ変更手段を、当該最大濃度値抽出手段で抽出された前記ノズルごとの最大濃度値に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更するように機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態3と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
また、前記形態6と同様にインクジェットプリンタなどのような現在市場に出回っている印刷装置のほとんどに、標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態9〕 また、形態9の印刷プログラムは、
形態7または8に記載の印刷プログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記画像データ取得手段で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定手段としてさらに機能させると共に、
前記画像データ変更手段を、さらに当該高周波成分特定手段で特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更するように機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態4と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
また、前記形態6と同様にインクジェットプリンタなどのような現在市場に出回っている印刷装置のほとんどに、標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態10〕 また、形態10の印刷プログラムは、
形態7〜9のいずれかに記載の印刷プログラムにおいて、
前記コンピュータを、さらに前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の濃度値から最小濃度値を抽出する最小濃度値抽出手段として機能させると共に、
前記画像データ変更手段を、当該最小濃度値抽出手段で抽出された画像データの最小濃度値が前記印字ヘッドで印字可能な最小濃度値よりも高いときは、前記画像データの出力濃度範囲を前記印字ヘッドで印字可能な出力濃度範囲に収まるように変更するように機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態5と同様に、画像データの濃度範囲を、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小濃度側にシフトすることができるため、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得ることができる。
また、前記形態6と同様にインクジェットプリンタなどのような現在市場に出回っている印刷装置のほとんどに、標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態11〕 また、形態11のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
形態6〜10のいずれかに記載の印刷プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態6〜10のいずれかに記載の印刷プログラムをユーザなどの需要者に対して容易かつ確実に提供することができる。
〔形態12〕 また、形態12の印刷方法は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得ステップと、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得ステップと、
当該回避不能領域情報取得ステップで取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定ステップと、
当該出力濃度範囲決定ステップで決定された出力濃度範囲に基づいて前記画像データ取得ステップで取得された画像データを変更する画像データ変更ステップと、
前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、
当該印刷データ生成ステップで生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷ステップとを含むことを特徴とするものである。
これによって、形態1と同様に、バンディングが回避できない領域の出力濃度を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる。
〔形態13〕 また、形態13の印刷方法は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得ステップと、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得ステップと、
当該回避不能領域情報取得ステップで取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得ステップで取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定ステップと、
前記画像データ取得ステップで取得された画像データの濃度範囲が当該出力濃度範囲決定ステップで決定された出力濃度範囲に収まっていないときに、当該画像データの濃度範囲を、前記濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に収まるように変更する画像データ変更ステップと、
当該画像データ変更ステップで変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、
当該印刷データ生成ステップで生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷ステップとを含むことを特徴とするものである。
これによって、形態2と同様に、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができることは勿論、画像ごとに最適な濃度範囲を設定することができる。
〔形態14〕 また、形態14の印刷方法は、
形態13に記載の印刷方法において、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データの有する各画素の濃度値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する濃度値を取得するノズル担当画素情報取得ステップと、当該ノズル担当画素情報取得ステップで取得した前記各ノズルに対応する濃度値から、ノズルごとの最大濃度値を抽出する最大濃度値抽出ステップとをさらに含み、
前記画像データ変更ステップは、当該最大濃度値抽出ステップで抽出された前記印字ヘッドのノズルごとの最大濃度値に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更することを特徴とするものである。
これによって、形態3と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
〔形態15〕 また、形態15の印刷方法は、
形態13または14に記載の印刷方法において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定ステップをさらに含み、
前記画像データ変更ステップは、当該高周波成分特定ステップで特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更することを特徴とするものである。
これによって、形態4と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
〔形態16〕 また、形態16の印刷方法は、
形態13〜15のいずれかに記載の印刷方法において、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データの有する各画素の濃度値から最小濃度値を抽出する最小濃度値抽出ステップを含み、
前記画像データ変更ステップは、当該最小濃度値抽出手段で抽出された画像データの最小濃度値が前記印字ヘッドで印字可能な最小濃度値よりも高いときは、前記画像データの出力濃度範囲を前記印字ヘッドで印字可能な出力濃度範囲に収まるように変更することを特徴とするものである。
これによって、形態5と同様に、画像データの濃度範囲を、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小濃度側にシフトすることができるため、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得ることができる。
〔形態17〕 一方、形態17の画像処理装置は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段と、
当該出力濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段とを有することを特徴とするものである。
これによって、例えば、取得した画像データを、バンディングが回避できない領域の出力濃度を含まない濃度範囲となるように変更することで、バンディングが回避できない領域の出力濃度を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる画像データを確実に得ることができる。
また、パソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態18〕 また、形態18の画像処理装置は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段と、
前記画像データ取得手段で取得された画像データの濃度範囲が当該出力濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に収まっていないときに、当該画像データの濃度範囲を、前記濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に収まるように変更する画像データ変更手段とを有することを特徴とするものである。
すなわち、印刷対象となる画像データの濃度範囲を(ダイナミックレンジ)を、その印字ヘッドの出力濃度範囲に収まるように変更するようにしたものである。
これによって、形態17と同様に、バンディングが回避できない領域の出力濃度を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる画像データを得られることは勿論、画像ごとに最適な濃度範囲を設定することができる。
〔形態19〕 また、形態19の画像処理装置は、
形態18に記載の画像処理装置において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の濃度値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する濃度値を取得するノズル担当画素情報取得手段と、当該ノズル担当画素情報取得手段で取得した前記各ノズルに対応する濃度値から、ノズルごとの最大濃度値を抽出する最大濃度値抽出手段と、を備え、
前記画像データ変更手段は、当該最大濃度値抽出手段で抽出された前記印字ヘッドの各ノズルごとの最大濃度値に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態3の印刷装置と同様の理由から、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
〔形態20〕 また、形態20の画像処理装置は、
形態18または19に記載の画像処理装置において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定手段を備え、
前記画像データ変更手段は、さらに当該高周波成分特定手段で特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態4の印刷装置と同様の理由から、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
〔形態21〕 また、形態21の画像処理装置は、
形態18〜20のいずれかに記載の画像処理装置において、前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の濃度値から最小濃度値を抽出する最小濃度値抽出手段を備え、
前記画像データ変更手段は、当該最小濃度値抽出手段で抽出された画像データの最小濃度値が前記印字ヘッドで印字可能な最小濃度値よりも高いときは、前記画像データの出力濃度範囲を前記印字ヘッドで印字可能な出力濃度範囲に収まるように変更するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態5の印刷装置と同様の理由から、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小濃度側にシフトすることができるため、形態1と同様にバンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
〔形態22〕 また、形態22の画像処理プログラムは、
コンピュータを、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段と、
当該出力濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段として機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態18と同様にバンディングが回避できない領域の出力濃度を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる画像データを得ることができる。
また、パソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態23〕 また、形態23の画像処理プログラムは、
コンピュータを、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段と、
前記画像データ取得手段で取得された画像データの濃度範囲が当該出力濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に収まっていないときに、当該画像データの濃度範囲を、前記濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に収まるように変更する画像データ変更手段として機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態19と同様に、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる画像データを得られることは勿論、画像ごとに最適な濃度範囲を設定することができる。
また、前記形態22と同様にパソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態24〕 また、形態24の画像処理プログラムは、
形態23に記載の画像処理プログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の濃度値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する濃度値を取得するノズル担当画素情報取得手段と、当該ノズル担当画素情報取得手段で取得した前記各ノズルに対応する濃度値から、ノズルごとの最大濃度値を抽出する最大濃度値抽出手段と、してさらに機能させると共に、
前記画像データ変更手段を、当該最大濃度値抽出手段で抽出された前記印字ヘッドの各ノズルごとの最大濃度値に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更するように機能させることを特徴とするものである。
これによって、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
また、前記形態22と同様にパソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態25〕 また、形態25の画像処理プログラムは、
形態23または24に記載の画像処理プログラムにおいて、前記コンピュータを、前記画像データ取得手段で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定手段としてさらに機能させると共に、
前記画像データ変更手段を、さらに当該高周波成分特定手段で特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更するように機能させることを特徴とするものである。
これによって、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
また、前記形態22と同様にパソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態26〕 また、形態26の画像処理プログラムは、
形態23〜25のいずれかに記載の画像処理プログラムにおいて、前記コンピュータを、さらに前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の濃度値から最小濃度値を抽出する最小濃度値抽出手段として機能させると共に、
前記画像データ変更手段を、当該最小濃度値抽出手段で抽出された画像データの最小濃度値が前記印字ヘッドで印字可能な最小濃度値よりも高いときは、前記画像データの出力濃度範囲を前記印字ヘッドで印字可能な出力濃度範囲に収まるように変更するように機能させることを特徴とするものである。
これによって、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小濃度側にシフトすることができるため、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
また、前記形態22と同様にパソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態27〕 また、形態27のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
形態22〜26のいずれかに記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態22〜26のいずれかに記載の画像処理プログラムをユーザなどの需要者に対して容易かつ確実に提供することができる。
〔形態28〕 また、形態28の画像処理方法は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得ステップと、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得ステップと、
当該回避不能領域情報取得ステップで取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定ステップと、
当該出力濃度範囲決定ステップで決定された出力濃度範囲に基づいて前記画像データ取得ステップで取得された画像データを変更する画像データ変更ステップとを含むことを特徴とするものである。
これによって、形態17と同様に、バンディングが回避できない領域の出力濃度を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる画像データを確実に得ることができる。
〔形態29〕 また、形態29の画像処理方法は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得ステップと、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得ステップと、
当該回避不能領域情報取得ステップで取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得ステップで取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定ステップと、
前記画像データ取得ステップで取得された画像データの濃度範囲が当該出力濃度範囲決定ステップで決定された出力濃度範囲に収まっていないときに、当該画像データの濃度範囲を、前記濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に収まるように変更する画像データ変更ステップとを含むことを特徴とするものである。
これによって、形態18と同様に、バンディングが回避できない領域の出力濃度を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる画像データを得られることは勿論、画像ごとに最適な濃度範囲を設定することができる。
〔形態30〕 また、形態30の画像処理方法は、
形態29に記載の画像処理方法において、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データの有する各画素の濃度値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する濃度値を取得するノズル担当画素情報取得ステップと、当該ノズル担当画素情報取得ステップで取得した前記各ノズルに対応する濃度値から、ノズルごとの最大濃度値を抽出する最大濃度値抽出ステップとをさらに含み、
前記画像データ変更ステップは、当該最大濃度値抽出ステップで抽出された前記印字ヘッドのノズルごとの最大濃度値に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更することを特徴とするものである。
これによって、形態19と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
〔形態31〕 また、形態31の画像処理方法は、
形態29または30に記載の画像処理方法において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定ステップをさらに含み、
前記画像データ変更ステップは、当該高周波成分特定ステップで特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更することを特徴とするものである。
これによって、形態20と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
〔形態32〕 また、形態32の画像処理方法は、
形態29〜31のいずれかに記載の画像処理方法において、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データの有する各画素の濃度値から最小濃度値を抽出する最小濃度値抽出ステップを含み、
前記画像データ変更ステップは、当該最小濃度値抽出手段で抽出された画像データの最小濃度値が前記印字ヘッドで印字可能な最小濃度値よりも高いときは、前記画像データの出力濃度範囲を前記印字ヘッドで印字可能な出力濃度範囲に収まるように変更することを特徴とするものである。
これによって、形態21と同様に、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小濃度側にシフトすることができるため、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
〔形態33〕 一方、形態33の印刷装置は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドと、
当該印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段と、
当該入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段と、
当該画像データ変更手段で変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段とを有することを特徴とするものである。
すなわち、本形態に係る印刷装置は、前記印字ヘッドの着弾位置ずれ量と入力値との関係からバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を把握し、この回避不能領域情報と、前記印字ヘッドのノズルごとのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報とに基づいてその印字ヘッドに対する入力値範囲を決定し、その決定された入力値範囲に基づいて画像データの濃度範囲又は輝度範囲を変更するようにしたものである。
これによって、例えば、画像データを、バンディングが回避できない領域の入力値を含まない値範囲となるように変更することで、バンディングが回避できない領域の値(例えば、輝度値または濃度値など)を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる。
ここで、「入力値」とは、デジタルで表される画像の各画素の値(例えば、輝度値、濃度値など)であり、一般には輝度値が用いられている(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷プログラム」に関する形態、「印刷方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
〔形態34〕 また、形態34の印刷装置は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドと、
当該印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段と、
前記画像データ取得手段で取得された画像データの値範囲が当該入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に収まっていないときに、当該画像データの値範囲を、前記入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に収まるように変更する画像データ変更手段と、
当該画像データ変更手段で変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段とを有することを特徴とするものである。
すなわち、印刷対象となる画像データの輝度値または濃度値などの値範囲(ダイナミックレンジ)を、その印字ヘッドの入力値範囲に収まるように変更するようにしたものである。
これによって、前記形態33と同様に、バンディングが回避できない領域の値を使用する必要がなくなるため飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができることは勿論、画像ごとに最適な前記値範囲を設定することができる。
〔形態35〕 また、形態35の印刷装置は、
形態34に記載の印刷装置において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する値を取得するノズル担当画素情報取得手段と、
当該ノズル担当画素情報取得手段で取得した前記各ノズルに対応する値から、ノズルごとの最大値を抽出する最大値抽出手段と、を備え、
前記画像データ変更手段は、当該最大値抽出手段で抽出された前記ノズルごとの最大値に基づいて前記画像データの値範囲を変更するようになっていることを特徴とするものである。
すなわち、前記形態34では、単に印刷対象となる画像データの値範囲を(ダイナミックレンジ)を、その印字ヘッドに対する入力値範囲に収まるように変更するようにしたが、画像データの種類によっては、必ずしもその印字ヘッドに対する最大ドット着弾位置ずれ量を起こしているノズルが担当する画素の値がバンディングが回避できない領域の値を示すものとは限らない。
したがって、このような場合にはその印字ヘッドの最大ドット着弾位置ずれ量にも拘わらず前記形態34で決定した入力値範囲よりもさらに広い入力値範囲が設定可能となるため、本形態では、さらに画像データの有する各画素の値から、前記印字ヘッドのノズルごとに対応する各画素の最大値(例えば、最大濃度となる値)を取得し、その最大値に基づいて前記印字ヘッドで出力可能な入力値範囲を決定するようにしたものである。
これによって、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
ここで、各ノズルに対応する値とは、各ノズルが形成(印字)する画素の輝度値または濃度値などの値であり、最大値は、濃度が最大となる値を示しており、輝度値の場合は「0」が最大値となり、濃度値の場合は、その最大値そのものを示す(例えば、8ビット(256階調)の場合は「255」)。(以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷装置制御プログラム」に関する形態、「印刷装置制御方法」に関する形態、「印刷用データ生成装置」に関する形態、「印刷用データ生成プログラム」に関する形態、「印刷用データ生成方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである)。
〔形態36〕 また、形態36の印刷装置は、
形態34または35に記載の印刷装置において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定手段を備え、
前記画像データ変更手段は、さらに当該高周波成分特定手段で特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの値範囲を変更するようになっていることを特徴とするものである。
すなわち、画像データの種類によっては、その印字ヘッドの最大ドット着弾位置ずれを起こしているノズルが担当(形成)する画素が、画像のエッジ部分などの高周波成分であるときは、仮にバンディングが発生していてもそれがほとんど目立たないことが経験的に知られている。
したがって、このような場合には、その印字ヘッドの最大ドット着弾位置ずれ量にも拘わらず前記形態34で決定した入力値範囲よりもさらに広い入力値範囲が設定可能となるため、本形態では、画像データの高周波成分に基づいて前記印字ヘッドに対する入力値範囲を決定するようにしたものである。
これによって、形態34と同様にバンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
〔形態37〕 また、形態37の印刷装置は、
形態34〜36のいずれか1に記載の印刷装置において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の値から最小値を抽出する最小値抽出手段を備え、
前記画像データ変更手段は、当該最小値抽出手段で抽出された画像データの最小値が前記印字ヘッドで印字可能な最小値よりも高いときは、前記画像データの値範囲を前記印字ヘッドに対する入力値範囲に収まるように変更するようになっていることを特徴とするものである。
すなわち、画像データの種類によっては、その最小値がその印字ヘッドで印字可能な最小値よりも高い場合があり、この場合には、その印字ヘッドで印字可能な最小値域が使用されない場合がある。
したがって、本形態では、このような場合には前記画像データの入力値範囲を、その最小値を前記印字ヘッドで印字可能な最小値に合わせて変更(シフト)するようにしたものであり、これによって、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小値側にシフトすることができるため、形態34と同様にバンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得ることができる。
〔形態38〕 また、形態38の印刷プログラムは、
コンピュータを、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段と、
当該入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段と、
当該画像データ変更手段で変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段として機能させることを特徴とするものである。
これによって、前記形態33と同様に、バンディングが回避できない領域の値を使用する必要がなくなるため飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができることは勿論、画像ごとに最適な前記値範囲を設定することができる。
また、インクジェットプリンタなどのような現在市場に出回っているほとんどの印刷装置は中央処理装置(CPU)や記憶装置(RAM、ROM)、入出力装置などからなるコンピュータシステムを備えており、そのコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態39〕 また、形態39の印刷プログラムは、
コンピュータを、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段と、
前記画像データ取得手段で取得された画像データの値範囲が当該入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に収まっていないときに、当該画像データの値範囲を、前記入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に収まるように変更する画像データ変更手段と、
当該画像データ変更手段で変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段として機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態34と同様に、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができることは勿論、画像ごとに最適な値範囲を設定することができる。
また、前記形態38と同様にインクジェットプリンタなどのような現在市場に出回っている印刷装置のほとんどに、標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態40〕 また、形態40の印刷プログラムは、
形態39に記載の印刷プログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する値を取得するノズル担当画素情報取得手段と、
当該ノズル担当画素情報取得手段で取得した前記各ノズルに対応する値から、ノズルごとの最大値を抽出する最大値抽出手段と、してさらに機能させると共に、
前記画像データ変更手段を、当該最大値抽出手段で抽出された前記ノズルごとの最大値に基づいて前記画像データの値範囲を変更するように機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態35と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
また、前記形態38と同様にインクジェットプリンタなどのような現在市場に出回っている印刷装置のほとんどに、標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態41〕 また、形態41の印刷プログラムは、
形態39または40に記載の印刷プログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記画像データ取得手段で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定手段としてさらに機能させると共に、
前記画像データ変更手段を、さらに当該高周波成分特定手段で特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの値範囲を変更するように機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態36と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
また、前記形態38と同様にインクジェットプリンタなどのような現在市場に出回っている印刷装置のほとんどに、標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態42〕 また、形態42の印刷プログラムは、
形態39〜41のいずれか1に記載の印刷プログラムにおいて、
前記コンピュータを、さらに前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の値から最小値を抽出する最小値抽出手段として機能させると共に、
前記画像データ変更手段を、当該最小値抽出手段で抽出された画像データの最小値が前記印字ヘッドで印字可能な最小値よりも高いときは、前記画像データの値範囲を前記印字ヘッドに対する入力値範囲に収まるように変更するように機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態37と同様に、画像データの値範囲を、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小値側にシフトすることができるため、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得ることができる。
また、前記形態38と同様にインクジェットプリンタなどのような現在市場に出回っている印刷装置のほとんどに、標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態43〕 また、形態43のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
形態38〜42のいずれかに記載の印刷プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態38〜42のいずれかに記載の印刷プログラムをユーザなどの需要者に対して容易かつ確実に提供することができる。
〔形態44〕 また、形態44の印刷方法は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得ステップと、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得ステップと、
当該回避不能領域情報取得ステップで取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定ステップと、
当該入力値範囲決定ステップで決定された入力値範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更ステップと、
当該画像データ変更ステップで変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、
当該印刷データ生成ステップで生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷ステップとを含むことを特徴とするものである。
これによって、形態33と同様に、バンディングが回避できない領域の値(例えば、輝度値または濃度値など)を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる。
〔形態45〕 また、形態45の印刷方法は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得ステップと、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得ステップと、
当該回避不能領域情報取得ステップで取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定ステップと、
前記画像データ取得ステップで取得された画像データの値範囲が当該入力値範囲決定ステップで決定された入力値範囲に収まっていないときに、当該画像データの値範囲を、前記入力値範囲決定ステップで決定された入力値範囲に収まるように変更する画像データ変更ステップと、
当該画像データ変更ステップで変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、
当該印刷データ生成ステップで生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷ステップとを含むことを特徴とするものである。
これによって、形態34と同様に、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができることは勿論、画像ごとに最適な値範囲を設定することができる。
〔形態46〕 また、形態46の印刷方法は、
形態45に記載の印刷方法において、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データの有する各画素の値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する値を取得するノズル担当画素情報取得ステップと、
当該ノズル担当画素情報取得ステップで取得した前記各ノズルに対応する値から、ノズルごとの最大値を抽出する最大値抽出ステップと、を含み、
前記画像データ変更ステップは、当該最大値抽出ステップで抽出された前記ノズルごとの最大値に基づいて前記画像データの値範囲を変更することを特徴とするものである。
これによって、形態35と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
〔形態47〕 また、形態47の印刷方法は、
形態45または46に記載の印刷方法において、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定ステップを備え、
前記画像データ変更ステップは、さらに当該高周波成分特定ステップで特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの値範囲を変更するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態36と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
〔形態48〕 また、形態48の印刷方法は、
形態45〜47のいずれか1に記載の印刷方法において、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データの有する各画素の値から最小値を抽出する最小値抽出ステップを備え、
前記画像データ変更ステップは、当該最小値抽出手段で抽出された画像データの最小値が前記印字ヘッドで印字可能な最小値よりも高いときは、前記画像データの値範囲を前記印字ヘッドに対する入力値範囲に収まるように変更するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態37と同様に、画像データの値範囲を、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小値側にシフトすることができるため、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得ることができる。
〔形態49〕 一方、形態49の画像処理装置は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段と、
当該入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段とを有することを特徴とするものである。
これによって、例えば、画像データを、バンディングが回避できない領域の入力値を含まない値範囲となるように変更することで、バンディングが回避できない領域の値(例えば、輝度値または濃度値など)を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる画像データを確実に得ることができる。
また、パソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態50〕 また、形態50の画像処理装置は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段と、
前記画像データ取得手段で取得された画像データの値範囲が当該入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に収まっていないときに、当該画像データの値範囲を、前記入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に収まるように変更する画像データ変更手段とを有することを特徴とするものである。
すなわち、印刷対象となる画像データの輝度値または濃度値などの値範囲(ダイナミックレンジ)を、その印字ヘッドの入力値範囲に収まるように変更するようにしたものである。
これによって、前記形態34と同様に、バンディングが回避できない領域の値を使用する必要がなくなるため飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる画像データを得られることは勿論、画像ごとに最適な前記値範囲を設定することができる。
〔形態51〕 また、形態51の画像処理装置は、
形態50に記載の画像処理装置において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する値を取得するノズル担当画素情報取得手段と、
当該ノズル担当画素情報取得手段で取得した前記各ノズルに対応する値から、ノズルごとの最大値を抽出する最大値抽出手段と、を備え、
前記画像データ変更手段は、当該最大値抽出手段で抽出された前記ノズルごとの最大値に基づいて前記画像データの値範囲を変更するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態35の印刷装置と同様の理由から、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
〔形態52〕 また、形態52の画像処理装置は、
形態50または51に記載の画像処理装置において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定手段を備え、
前記画像データ変更手段は、さらに当該高周波成分特定手段で特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの値範囲を変更するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態35の印刷装置と同様の理由から、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
〔形態53〕 また、形態53の画像処理装置は、
形態50〜52のいずれか1に記載の画像処理装置において、
前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の値から最小値を抽出する最小値抽出手段を備え、
前記画像データ変更手段は、当該最小値抽出手段で抽出された画像データの最小値が前記印字ヘッドで印字可能な最小値よりも高いときは、前記画像データの値範囲を前記印字ヘッドに対する入力値範囲に収まるように変更するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態36の印刷装置と同様の理由から、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小値側にシフトすることができるため、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得ることができる。
〔形態54〕 また、形態54の画像処理プログラムは、
コンピュータを、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段と、
当該入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段として機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態49と同様に、バンディングが回避できない領域の値(例えば、輝度値または濃度値など)を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる画像データを確実に得ることができる。 また、パソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態55〕 また、形態55の画像処理プログラムは、
コンピュータを、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段と、
前記画像データ取得手段で取得された画像データの値範囲が当該入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に収まっていないときに、当該画像データの値範囲を、前記入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に収まるように変更する画像データ変更手段として機能させることを特徴とするものである。
これによって、前記形態50と同様に、バンディングが回避できない領域の値を使用する必要がなくなるため飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる画像データを得られることは勿論、画像ごとに最適な前記値範囲を設定することができる。
また、形態54と同様に、パソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態56〕 また、形態56の画像処理プログラムは、
形態55に記載の画像処理プログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する値を取得するノズル担当画素情報取得手段と、
当該ノズル担当画素情報取得手段で取得した前記各ノズルに対応する値から、ノズルごとの最大値を抽出する最大値抽出手段と、してさらに機能させると共に、
前記画像データ変更手段を、当該最大値抽出手段で抽出された前記ノズルごとの最大値に基づいて前記画像データの値範囲を変更するように機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態51と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
また、形態54と同様に、パソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態57〕 また、形態57の画像処理プログラムは、
形態55または56に記載の画像処理プログラムにおいて、
前記コンピュータを、前記画像データ取得手段で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定手段としてさらに機能させると共に、
前記画像データ変更手段を、さらに当該高周波成分特定手段で特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの値範囲を変更するように機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態52と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
また、形態54と同様に、パソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態58〕 また、形態58の画像処理プログラムは、
形態55〜57のいずれか1に記載の画像処理プログラムにおいて、
前記コンピュータを、さらに前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の値から最小値を抽出する最小値抽出手段として機能させると共に、
前記画像データ変更手段を、当該最小値抽出手段で抽出された画像データの最小値が前記印字ヘッドで印字可能な最小値よりも高いときは、前記画像データの値範囲を前記印字ヘッドに対する入力値範囲に収まるように変更するように機能させることを特徴とするものである。
これによって、形態53と同様に、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小値側にシフトすることができるため、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得ることができる。
また、形態54と同様に、パソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
〔形態59〕 また、形態59のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
形態54〜58のいずれかに記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態54〜58のいずれかに記載の画像処理プログラムをユーザなどの需要者に対して容易かつ確実に提供することができる。
〔形態60〕 また、形態60の画像処理方法は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得ステップと、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得ステップと、
当該回避不能領域情報取得ステップで取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得ステップで取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定ステップと、
当該入力値範囲決定ステップで決定された入力値範囲に基づいて前記画像データ取得ステップで取得された画像データを変更する画像データ変更ステップとを含むことを特徴とするものである。
これによって、形態49と同様に、バンディングが回避できない領域の値(例えば、輝度値または濃度値など)を使用する必要がなくなるため、飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる画像データを確実に得ることができる。
〔形態61〕 また、形態61の画像処理方法は、
インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得ステップと、
M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得ステップと、
当該回避不能領域情報取得ステップで取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得ステップで取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定ステップと、
前記画像データ取得ステップで取得された画像データの値範囲が当該入力値範囲決定ステップで決定された入力値範囲に収まっていないときに、当該画像データの値範囲を、前記入力値範囲決定ステップで決定された入力値範囲に収まるように変更する画像データ変更ステップとを含むことを特徴とするものである。
これによって、前記形態50と同様に、バンディングが回避できない領域の値を使用する必要がなくなるため飛行曲がりに起因するバンディング現象(白スジ)を確実に回避することができる画像データを得られることは勿論、画像ごとに最適な前記値範囲を設定することができる。
〔形態62〕 また、形態62の画像処理方法は、
形態61に記載の画像処理方法において、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データの有する各画素の値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する値を取得するノズル担当画素情報取得ステップと、
当該ノズル担当画素情報取得ステップで取得した前記各ノズルに対応する値から、ノズルごとの最大値を抽出する最大値抽出ステップと、を含み、
前記画像データ変更ステップは、当該最大値抽出ステップで抽出された前記ノズルごとの最大値に基づいて前記画像データの値範囲を変更することを特徴とするものである。
これによって、形態51と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
〔形態63〕 また、形態63の画像処理方法は、
形態61または62に記載の画像処理方法において、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定ステップを含み、
前記画像データ変更ステップは、さらに当該高周波成分特定ステップで特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの値範囲を変更することを特徴とするものである。
これによって、形態52と同様に、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得られる画像データを得ることができる。
〔形態64〕 また、形態64の画像処理方法は、
形態61〜63のいずれか1に記載の画像処理方法において、
前記画像データ取得ステップで取得した画像データの有する各画素の値から最小値を抽出する最小値抽出ステップを含み、
前記画像データ変更ステップは、当該最小値抽出ステップで抽出された画像データの最小値が前記印字ヘッドで印字可能な最小値よりも高いときは、前記画像データの値範囲を前記印字ヘッドに対する入力値範囲に収まるように変更することを特徴とするものである。
これによって、形態53と同様に、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小値側にシフトすることができるため、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳述する。
〔第1の実施の形態〕
図1〜図16は、本発明の印刷装置100および印刷プログラム、印刷方法、画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する第1の実施の形態を示したものである。
先ず、図1は、本発明に係る印刷装置100の第1の実施の形態を示す機能ブロック図である。
図示するように、この印刷装置100は、インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッド200と、この印字ヘッド200の各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段10と、M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段12と、画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段14と、この回避不能領域情報取得手段14で取得した回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段10で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて前記印字ヘッド200で形成可能な画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段16と、前記画像データ取得手段12で取得された画像データから前記印字ヘッド200で印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段18と、この印刷データ生成手段18で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッド200を用いて印刷を実行するインクジェット方式の印刷手段20とから主に構成されている。
先ず、本発明に適用される印字ヘッド200について説明する。
図3は、この印字ヘッド200の構造を示す部分拡大底面図、図4は、その部分拡大側面図である。
図3に示すように、この印字ヘッド200は、いわゆるラインヘッド型のプリンタに用いられる印刷用紙の紙幅方向に延びる長尺構造をしており、ブラック(K)インクを専用に吐出するノズルNが複数個(図では18個)直線状に配列されたブラックノズルモジュール50と、イエロー(Y)インクを専用に吐出するノズルNが複数個、ブラックノズルモジュール50と同じ方向に直線状に配列されたイエローノズルモジュール52と、マゼンタ(M)インクを専用に吐出するノズルNが複数個、ブラックノズルモジュール50と同じ方向に直線状に配列されたマゼンタノズルモジュール54と、シアン(C)インクを専用に吐出するノズルNが複数個、ブラックノズルモジュール50と同じ方向に直線状に配列されたシアンノズルモジュール56といった4つのノズルモジュール50、52、54、56が印刷方向(ノズル配列方向に対して垂直方向)に多段に重なるように一体的に配列して構成されている。なお、モノクロを目的とする印字ヘッドの場合は、ブラック(K)のみ、また、高画質な画像をターゲットとする印字ヘッドの場合はライトマゼンタやライトシアンなどを加えた6色や7色のインクを用いる場合もある。
そして、図4は、例えばこれら4つのノズルモジュール50、52、54、56のなかの1つであるブラックノズルモジュール50を側面(印刷方向)から示したものであり、左から6番目のノズルN6が飛行曲がり現象を起こしてそのノズルN6からインクが斜め方向に吐出されてその隣の正常なノズルN7により吐出されたドット側にドットが着弾されてしまっている状態(着弾位置ずれ)を示している。
したがって、飛行曲がりが発生していない状態では、図5に示すようにいずれのドットも規定の着弾位置に正確に着弾されて形成されるのに対し(理想的なドットパターン)、このように一部のノズルが飛行曲がりを起こしているブラックノズルモジュール50を用いて印刷を実行すると、図6に示すようにそのドット着弾位置が目的とする着弾位置から距離aだけその隣の正常なノズルN7側にずれて着弾されてしまう。
この結果、飛行曲がりを起こしているノズルによって形成されたドット列(6)に対してドット間距離が長い方のドット列(5)との間には、印刷用紙の下地の露出面積が予定よりも増えてこの部分が白スジとなって目立ってしまい、一方、飛行曲がりを起こしているノズルによって形成されたドット列(6)に対してドット間距離が短い方のドット列(7)との間には 印刷用紙の下地の露出面積が予定よりも減少してこの部分が濃いスジとなって目立ってしまって画質を損なうバンディングが発生してしまう。
また、このような構造をした印字ヘッド200は、ノズルN1、N2、N3…ごとにそれぞれ設けられた図示しないインクチャンバー内に供給されたインクをそれらインクチャンバーごとに設けられた図示しないピエゾ素子(piezo actuator)などの圧電素子によって各ノズルN1、N2、N3…から吐出して白色の印刷用紙上に着弾させることでほぼ円形のドットを印字すると共に、さらに、この圧電素子に加える電圧を多段階に制御することによってインクチャンバーからのインクの吐出量を制御してノズルN1、N2、N3…ごとにサイズの異なるドットが着弾形成可能となっている。
そのため、本実施の形態では、後述する印刷手段20が、図6に示すような一部のノズルの飛行曲がりによるドット着弾位置ずれが生じる場合には、図7に示すように、飛行曲がり現象を起こしているノズルで形成されるドット列およびその近傍のドット列の一部のドットサイズを大きくして下地を隠すと共に、その近傍の一部のドットを間引いたり、ドットサイズを小さくすることでドットの着弾位置ずれによる白スジや濃いスジを軽減またはほとんど目立たなくすると共に、ドットサイズ変更に伴う面積階調の変化による画質の劣化を防止するようにしている。すなわち、単にその一部のドットサイズを大きくしただけでは、白スジは軽減されるものの、その部分の濃度が元の濃度よりも高くなって面積階調が変化するため、その濃度が高くなった分だけ、その近傍の一部のドットを間引くことでその部分の平均的な濃度を調節するようにしている。
なお、このような印字ヘッド200の特性は、製造段階である程度固定されてしまい、インク詰まりなどによる吐出不良を除けば製造後に変化することは比較的稀であると考えられている。また、前述したように、本形態でいう「ドット」とは、印刷物の文字や図形を表す基本単位であり、1または複数のノズルから吐出されたインクが媒体上に着弾した1つの領域をいうが、1つのノズルから吐出された1つのインク滴が分離して着弾してしまった場合も1つのドットとするが、2つのノズルまたは1つのノズルから時間を前後して形成された2つ以上のドットがくっついてしまった場合は、2つのドットが形成されたものとする。
次に、着弾位置ずれ情報取得手段10は、この印字ヘッド200の各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得してその取得した情報を必要に応じて出力濃度範囲決定手段16に提供する機能を提供するようになっている。
図8は、この着弾位置ずれ情報取得手段10で取得した印字ヘッド200の各ノズルのドット着弾位置ずれ(理想ドット間距離からのずれ量)に関する情報の一例を示したテーブルである。
図の例では、ノズル数が「1440」であって、ノズルごとにぞれぞれノズル番号が付与されており(ノズル番号「1」〜「1440」)、ノズルごとに理想ドット間距離からのずれ量が記録されている。例えば、ノズル番号「2」のノズルは、理想ドット間距離からドット列方向左側に「3μm(−3)」ずれており、また、ノズル番号「3」のノズルは、理想ドット間距離からドット列方向右側に「1μm(+1)」ずれていることを示している。なお、このような印字ヘッド200の各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報は、図1に示すように、RAMなどの半導体記憶装置などからなる着弾位置ずれ情報取得記憶部10a内に読み出し自在に保存され、適宜必要に応じてその情報の読み出しおよび内容更新が迅速に行われるようになっている。また、ドットの着弾位置ずれ方向は、厳密にはノズルの配列方向のみならず、その方向と直交する方向にも複合的に発生するが、バンディングが主にノズルの配列方向に対するドットの着弾位置ずれに起因するため、図の例ではノズルの配列方向のみを示す。
次に、画像データ取得手段12は、この印刷装置100と繋がったパソコン(PC)やプリンタサーバなどの印刷指示装置(図示せず)から送られてくる印刷に供するM値の画像データをネットワークなどを介して取得したり、あるいは図示しないスキャナやCD−ROMドライブなどの画像(データ)読込装置などから直接読み込んで取得する機能を提供するようになっている。またこの画像データ取得手段12は、取得した画像データが多値のRGBデータ、例えば1画素あたり各色(R、G、B)の階調(濃度値)が8ビット(0〜255)で表現される画像データであれば、これを色変換処理して前記印字ヘッド200の各インクに対応する多値のCMYK(4色の場合)データに変換する機能も同時に発揮するようになっている。
さらに、またこの画像データ取得手段12は、取得した画像データの解像度を検出し、その解像度が前記印字ヘッド200の解像度と異なる場合は、その印字ヘッド200の解像度に合わせて取得した画像データの解像度を変換する解像度変換機能も同時に提供するようになっている。例えば、画像データの解像度が「1440」dpiであるのに対して印字ヘッド200の解像度が「720」dpiであるときは、画像データの解像度を「1440」dpi→「720」dpiに変換する機能も同時に提供するようになっている。
次に、回避不能領域情報取得手段14は、前記印字ヘッド200に関する画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいて視覚特性上のバンディングに関する情報を取得する機能を提供するようになっている。
図9は、この回避不能領域情報取得手段14で取得される、前記印字ヘッド200に関する出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量との関係を示した視覚特性領域図の一例を示したものである。
図9において、縦軸は前記印字ヘッド200の出力濃度を示し、最下端が出力濃度ゼロ(0)であって上方にいくにしたがって出力濃度が高くなり、最上部で出力濃度が飽和することを示している。また、横軸は、ノズル配列方向の理想ドット間距離を基準として理想ドット間距離からのドットの着弾位置ずれ量とそのずれの方向を示したものであり、理想ドット間距離からのずれ量がプラス(+)側、すなわちノズル配列方向の一方にいくにしたがって白スジが目立ち、反対に理想ドット間距離からのずれ量がマイナス(−)側、すなわちノズル配列方向の他方にいくにしたがって濃いスジが目立つことを示している。
そして、図の例では、理想ドット間距離からのずれ量と出力濃度との関係からバンディングの有無に関してその領域を3つに分けている(領域A、B、C)。
すなわち、図の中央部分を占める燭台形状の領域A(斜線塗り潰し領域)は、理想ドット間距離のずれ量がノズルの配列方向に対してプラスおよびマイナスのいずれの方向も少ないため、視覚特性上バンディングがほとんど目立たない(見えない)領域を示している。なお、この領域Aの底辺部分は、理想ドット間距離のずれ量がプラスおよびマイナスのいずれの方向に対しても大きくなっているが、この部分はそもそも出力濃度が低い(ドット密度が低い)領域であることから、ずれ量が大きくてもバンディングが視覚特性上ほとんど目立たない(視認できない)ことになる。
また、この領域Aの両側に位置する領域B、Bは、視覚特性上バンディングが消せる(補正できる)領域を示したものであり、図6に示したようにそのままではバンディングが目立ってしまうが、先の図7に示したようにそのバンディングに関与する一部のドットのサイズを変更したり間引いたりといった従来の補正処理を実施すれば、視覚特性上バンディングを解消できる領域であることを示している。
これに対し、図の右上端の一部を占める領域Cは、理想ドット間距離からのずれ量がプラス側(白スジ側)に大きく、かつ出力濃度が高い領域を示したものであり、領域Bのようにそのバンディングに関与する一部のドットのサイズを変更したり間引いたりしても視覚特性上到底バンディングが消せない(補正できない)領域を示している。
すなわち、前述したようにドット間距離が大きくなることで発生した白スジを消すためには、ドットサイズをさらに大きくしたり、ドット密度を高くすることが考えられるが、そもそもこの領域Cでは、ほとんどのドットサイズが最大かつ高密度で形成されているため、それ以上ドットサイズを大きくしたり、ドット密度をそれ以上に高くすることが難しい領域だからである。
そして、図10は、前記印字ヘッド200に関するドットの理想着弾位置からのずれ量(Nd)と出力濃度(Ln)との関係を示した視覚特性領域テーブルの一例を示したものであり、ドットの理想着弾位置からのずれ量が大きく、かつ出力濃度が高くなるにつれてバンディングが消せない領域Cに至ることを数的に示している。
なお、この図9に示すような各領域A、B、Cを分ける閾値(境界)は、経験的に求めたものであってあくまでも概念的なものであり、実際にはこれらの閾値は多数の被験者の視覚特性上の実験などに基づいて求められることになる。そして、このような実際の実験などで閾値を求めると、出力濃度とずれ量に対する領域が図10に示すテーブルのように求められることになる。
また、この図9に示すような視覚特性領域に関する情報は、図1に示すように前記着弾位置ずれ情報取得手段10で取得したドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報と同様に、RAMなどの半導体記憶装置などからなる回避不能領域情報記憶部14aに読み出し自在に保存され、適宜必要に応じてその情報の読み出しおよび内容更新が迅速に行われるようになっている。
次に、出力濃度範囲決定手段16は、この回避不能領域情報取得手段14で取得した回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段10で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて前記印字ヘッド200で出力可能な濃度範囲を決定する機能を提供するようになっている。
すなわち、この出力濃度範囲決定手段16は、印字ヘッド200の各ノズルのうち、着弾位置ずれ量が最大のノズルを特定し、そのノズルが出力できる濃度範囲を基準として印字ヘッド200の全ノズルの出力濃度範囲を決定するようになっている。
例えば、図9および図10に示すように、前記印字ヘッド200のうち最大のドット着弾位置ずれを起こしているノズルのドット着弾位置ずれ量が「Nd」(μm)であって、これが領域Cに重なっているときは、その領域Cの閾値(境界線)と「Nd」のラインとの交点P(図10の※)の濃度「Ln」が最大出力濃度として決定され、この最大出力濃度「Ln」と、前記印字ヘッド200で出力可能な最小出力濃度(0)との範囲が前記印字ヘッド200で出力可能な濃度範囲として決定されることになる。
次に、印刷データ生成手段18は、前記画像データ取得手段12で取得された画像データから前記印字ヘッド200で印字可能な印刷データを生成する機能を提供するようになっている。
すなわち、この印刷データ生成手段18は、先ず前記画像データ取得手段12で取得された多値の画像データを画素ごとにN値化してN値の画像データを生成した後、そのN値の画像データの画素ごとに、対応するドットを設定して次の印刷手段20において利用可能な印刷用のデータを生成する機能を提供するようになっている。
例えば、前記画像データ取得手段12で取得された多値の画像データの各画素の画素値が前述したように「C」、「M」、「Y」、「K」それぞれの画素値(濃度値)からなるものであって、それぞれの濃度値が8ビット256階調で表現されていてこれを階調:N=4として4値化する場合は、先ず、図11のドット・階調変換テーブルに示すように、3つの閾値を用いてそれぞれの画素の画素値を4つに階調値に分類するようになっている。
図11に示すドット・階調変換テーブルの右欄は、256階調の多値の画素値を階調:N=4として4値化する場合の閾値とそれぞれの画素値との関係を示したものである。
すなわち、このドット・階調変換テーブルによれば、多値の画像データのそれぞれの画素の画素値(濃度値)が8ビット(0〜255)で特定される場合、「42(第1閾値)」、「126(第2閾値)」、「210(第3閾値)」といった3つの閾値を用い、画素値が「42以下」の場合は、N=1(濃度「0」、輝度「255」)、画素値が「43〜126」の場合は、N=2(濃度「85」、輝度「170」)、画素値が「127〜210」の場合は、N=3(濃度「170」、輝度「85」)、画素値が「211以上」の場合は、N=4(濃度「255」、輝度「0」)として4値化するようになっている。
したがって、前記画像データ取得手段12で取得された多値の画像データの各画素の画素値が前述したように「C」、「M」、「Y」、「K」それぞれの画素値(濃度値)からなるものである場合には、それぞれの画素値ごとに前記の3つの閾値を用いて4値の画像データを生成するようになっている。
そして、次にこの印刷データ生成手段18は、このようにしてN値化された画像データの画素ごとに、対応するドットを設定してインクジェット方式の印刷手段20において利用可能な印刷用のデータを生成する機能を提供するようになっている。
図11に示したドット・階調変換テーブルの左欄は、この印刷データ生成手段18で行われるN値化データの各画素の画素値と対応するドットサイズとの関係を示したものである。
図の例では、「階調値:4」の4値化とし、画素値として「濃度値」を選択した場合、「階調値:1」の場合のドットサイズは「ドットなし(ドットを印字しない)」、「階調値:2」の場合のドットサイズは、ドットの面積が最も小さい「小ドット」に、「階調値:3」の場合のドットサイズは、ドットの面積が中位の「中ドット」に、「階調値:4」の場合のドットサイズは、ドットの面積が最も大きい「大ドット」にそれぞれ変換されるようになっている。
したがって、先ず最初にN値化されたN値化データの各画素の画素値が前述したように「C」、「M」、「Y」、「K」それぞれからなるものである場合には、それぞれの色ごとに、「ドットなし」、「小ドット」、「中ドット」、「大ドット」のいずれかに変換された印刷データが生成されるようになっている。
なお、この画素値として「輝度値」を採用する場合は、この「濃度値」とは逆の関係のドットにそれぞれ変換されるようになっている。
また、前記のように1つの印刷物においてドットサイズを打ち分ける技術自体は、従来公知の技術であり、特に印刷速度と印刷画質を高いバランスで実現する印刷物を得る際に、MSDT(Multi Size Dot Technology)という名称で従来から多用されている技術である。つまり、ドットサイズを小さくすることによって高画質が得られる一方、ドットサイズを小さくすると機械精度に高度な性能が要求され、また、小さなドットでベタ画像を形成するためには多くのドットを打つ必要がある。そこで、高詳細な画像部分はドットサイズを小さくし、ベタ画像部分はドットサイズを大きくするなどといったドットサイズ打ち分け技術を利用することによって印刷速度と画質を高いバランスで実現するものである。そして、このようにドットサイズの打ち分けを実現する技術的方法としては、例えば、前述したように印字ヘッド200にピエゾ素子(piezo actuator)を使用した方式の場合は、そのピエゾ素子に加える電圧を変えてインクの吐出量をコントロールすることで容易に実現可能となっている。
次に、印刷手段20は、この印刷データ生成手段18で生成された印刷データを前記印字ヘッド200を用いて印刷する機能を提供するものであり、印刷媒体(用紙)または前記印字ヘッド200の一方、あるいは双方を移動させながら前記印字ヘッド200に形成された前記ノズルモジュール50、52、54、56からインクをそれぞれドット状に噴射して前記印刷媒体上に着弾させ、その印刷媒体上に多数のドットからなる所定の画像を形成するようにしたインクジェット方式のプリンタで構成されている。したがって、前述した印字ヘッド200の他に、この印字ヘッド200を印刷媒体上をその幅方向に往復移動させる図示しない印字ヘッド送り機構(シリアルプリンタの場合)、前記印刷媒体を移動させるための図示しない紙送り機構、前記印刷データに基づいて印字ヘッド200のインクの吐出を制御する図示しない印字コントローラ機構などの公知の構成要素から構成されている。なお、この印刷装置100は、前述したように一部のノズルの着弾位置ずれによりバンディング現象が予想されるときは、そのバンディング現象に関与するドットの一部のサイズを変更したり消滅させるなどによってバンディングを回避するための補正処理機能も同時に提供するようになっている。
ここで、この印刷装置100は、印刷のための各種制御や前記着弾位置ずれ情報取得手段10、着弾位置ずれ情報取得部10a、画像データ取得手段12、回避不能領域情報取得手段14、回避不能領域情報記憶部14a、出力濃度範囲決定手段16、印刷データ生成手段18、印刷手段20などをソフトウェア上で実現するためのコンピュータシステムを備えており、そのハードウェア構成は、図2に示すように、各種制御や演算処理を担う中央演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)60と、主記憶装置(Main Storage)を構成するRAM(Random Access Memory)62と、読み出し専用の記憶装置であるROM(Read Only Memory)64との間をPCI(Peripheral Component Interconnect)バスやISA(Industrial Standard Architecture)バス等からなる各種内外バス68で接続すると共に、このバス68に入出力インターフェース(I/F)66を介して、HDD(Hard Disk Drive)などの外部記憶装置(Secondary Storage)70や、印刷手段20やCRT、LCDモニター等の出力装置72、操作パネルやマウス、キーボード、スキャナなどの入力装置74、および図示しない印刷指示装置などと通信するためのネットワークLなどを接続したものである。
そして、電源を投入すると、ROM64等に記憶されたBIOS等のシステムプログラムが、ROM64に予め記憶された各種専用のコンピュータプログラム、あるいは、CD−ROMやDVD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などの記憶媒体を介して、またはインターネットなどの通信ネットワークLを介して記憶装置70にインストールされた各種専用のコンピュータプログラムを同じくRAM62にロードし、そのRAM62にロードされたプログラムに記述された命令にしたがってCPU60が各種リソースを駆使して所定の制御および演算処理を行うことで前述したような各手段の各機能をソフトウェア上で実現できるようになっている。
次に、このような構成をした印刷装置100を用いた印刷処理の流れの一例を図12のフローチャート図を主に参照しながら説明する。
なお、前述したようにドットを印字するための印字ヘッド200は、一般に4色および6色などといった複数種類の色のドットをほぼ同時に印字できるようになっているが、以下の例では説明をわかりやすくするためにいずれのドットもいずれか1色(単色)の印字ヘッド200によって印字されるものとして説明する(モノクロ画像:以下の実施の形態において同じである)。
先ず、この印刷装置100は、電源投入後、印刷処理のための所定の初期動作が終了したならば、パソコンなどの図示しない印刷指示端末が接続されている場合は、最初のステップS100において、画像データ取得手段12がその印刷指示端末から明示的な印刷指示があるかどうかを監視し、この印刷指示と処理対象の多値の画像データが送られてきたと判断したときは、次のステップS102においてその画像データを取得する。なお、このとき前記画像データ取得手段12で取得した画像データが多値のRGBデータであるときは、前述したようにこれを所定の変換アルゴリズムに基づいて使用インクに対応した多値のCMYKデータなどに変換してから、その多値のCMYKデータを処理対象の画像データとして扱うことになる(以下の実施の形態において同じである)。
次に、このようにして処理対象となる画像データを取得したならば、次のステップS104に移行して、着弾位置ずれ情報取得手段10によって取得された前記印字ヘッド200に関する着弾位置ずれに関する情報、例えば図8に示したような着弾位置ずれ情報を取得してから次の判断ステップS106に移行し、同じく回避不能領域情報取得手段14によって取得された視覚特性領域に関する情報、例えば図9に示したような回避不能領域情報を取得する。なお、これら着弾位置ずれ情報および回避不能領域情報は、1つの印刷処理ごとに取得するようにしても良いが、予め各情報記憶部10a、14aなどに記憶されている場合には、その情報をそのまま利用するようにしても良いことは勿論である(以下の実施の形態において同じである)。
このようにして画像データの他に後の処理に必要な着弾位置ずれ情報、回避不能領域情報を取得したならば、次のステップ108に移行して前記出力濃度範囲決定手段16が前記着弾位置ずれ情報に基づいて前記印字ヘッド200を構成する各ノズルのうち、着弾位置ずれ量が最も大きいノズルを決定する。例えば、図8の例では、ノズル番号「1438」のノズルが最も着弾位置ずれ量が大きい(+4μm)ことから、このノズル番号「1438」のノズルを最大着弾位置ずれノズルとして決定する。
その後、このようにして最大着弾位置ずれノズルが決定されたならば、次のステップS110に移行してこの最大着弾位置ずれノズルの位置ずれ量および前記回避不能領域情報に基づいて前記印字ヘッド200の出力濃度範囲を決定する。例えば、図9および図10に示すように、最大着弾位置ずれノズルの位置ずれ量が「Nd(μm)」であって、その濃度方向のラインが回避不能領域情報の領域Cにかかる場合には、前述したようにその「Nd」のラインと領域Cの境界とが交差する濃度「Ln」をその最大着弾位置ずれノズルで表現可能な最大濃度とし、この最大着弾位置ずれノズルで表現可能な最大濃度「Ln」をその印字ヘッド200の出力濃度範囲として決定する。
そして、このようにして印字ヘッド200における出力濃度範囲が決定されたならば、次のステップS112に移行して先に取得した画像データに基づいて印刷データを生成した後、最後のステップS112に移行し、印刷手段20によってその印刷データを前記印字ヘッド200を用いて印刷が実行することで処理が終了する。
すなわち、本発明の印刷方法は、使用する印字ヘッド200の一部のノズルに、回避不能領域情報のバンディングが消せない領域Cにかかるものが存在する場合には、その印字ヘッド200の出力濃度範囲を、図13に示すように最大濃度値Lからその領域Cにかかる範囲L1を除く残りの範囲L2で決定するようにしたものである。
これによって、バンディングが消せない領域Cにかかる濃度を表現することがなくなるため、バンディング現象を確実に回避することができる。
なお、この図13に示すようにこのバンディングが消せない領域Cにかかる範囲L1は、前記印字ヘッド200の有するノズルのうち最大着弾位置ずれ量を有するノズル(以下、最大着弾位置ずれノズルと称す)の着弾位置ずれ量によって決定されるため、図13の例では最大着弾位置ずれノズルの位置ずれ量が「Nd1」よりも小さければ、この範囲L1はゼロとなって、印字ヘッド200の出力濃度範囲L2は、元の出力濃度範囲Lとなり、最大着弾位置ずれノズルの位置ずれ量が「Nd1」よりも大きくなるにしたがってこの範囲L1が大きくなって、その分だけ印字ヘッド200の出力濃度範囲L2は小さくなる関係になっている。
また、本実施の形態に係る印刷装置100を構成する印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、回避不能領域情報取得手段14、出力濃度範囲決定手段16、印刷データ生成手段18、印刷手段20は、前記発明を解決する課題の欄の形態1などに記載した印字ヘッド、着弾位置ずれ情報取得手段、回避不能領域情報取得手段、出力濃度範囲決定手段、印刷データ生成手段、印刷手段などにそれぞれ対応するものである。
また、本実施の形態においては、印字ヘッド200の形成する画像の出力濃度範囲に着目し、出力濃度とノズルのドット着弾位置ずれ量との関係に基づいて、出力濃度範囲を決定し、この出力濃度範囲に基づいて画像データを変更することで、バンディングを回避できない回避不能領域の出力濃度範囲を表現せずに画像を印刷することでこのようなバンディングを回避するようにしているが、これに限らず、本発明は、入力輝度値などの画像の各画素の値である入力値に基づいて画像データを変更し、回避不能領域のバンディングを回避することが可能である。つまり、入力値とノズルのドット着弾位置ずれ量との関係に基づいて、入力値範囲を決定し、この入力値範囲に基づいて画像データを変更することで実現できる。
この場合は、印刷装置100は、回避不能領域情報取得手段14において、入力値と着弾位置ずれ量との関係を示す回避不能領域情報を取得すると共に、出力濃度範囲決定手段16に代えて、前記回避不能領域情報に基づいて入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段16’を有することになる。
そして、この印刷装置100を構成する印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、回避不能領域情報取得手段14、入力値範囲決定手段16’、印刷データ生成手段18、印刷手段20は、前記発明を解決する課題の欄の形態33などに記載した印字ヘッド、着弾位置ずれ情報取得手段、回避不能領域情報取得手段、入力値範囲決定手段、印刷データ生成手段、印刷手段などにそれぞれ対応するものである。
また、本実施の形態で示した印刷装置100の特徴は、既存の印字ヘッド200および印刷手段20そのものにはほとんど手を加えることなく、回避不能領域情報と着弾位置ずれ情報とに基づいて印字ヘッド200の出力濃度範囲を決定するようしたため、印字ヘッド200や印刷手段20として特に専用のものを用意する必要はなく、従来から既存のインクジェット方式の印字ヘッド200や印刷手段20(プリンタ)をそのまま活用することができる。したがって、本実施の形態で示した印刷装置100から印字ヘッド200と印刷手段20とを分離すれば、その機能はパソコンなどの汎用の情報処理装置(画像処理装置)のみで実現することも可能となる。
また、本実施の形態で示した印刷装置100は、その機能のすべてを1つに筐体内に収容した形態に限定されるものでないことはいうまでもなく、その機能の一部、例えば回避不能領域情報取得手段14や着弾位置ずれ情報取得手段10、出力濃度範囲決定手段16(または入力値範囲決定手段16’)をパソコン側で実現し、画像データ取得手段12、印刷データ生成手段18および印刷手段20をプリンタ側で実現するように機能分割した構成であっても良い。
また、本発明は飛行曲がりによるドット着弾位置ずれのみならず、インクの吐出方向は垂直(正常)であるもののノズルの形成位置が正規の位置よりもずれている結果、ドットの形成位置が飛行曲がりと同じ結果となる場合にも全く同様に適用できることは勿論である。
また、本実施の形態で示した印刷装置100は、ラインヘッド型のインクジェットプリンタのみならず、マルチパス型のインクジェットプリンタ(シリアルプリンタ)にも適用可能であり、ラインヘッド型のインクジェットプリンタであれば、飛行曲がり現象などが発生していても白スジや濃いスジがほとんど目立たない高品質の印刷物が1パスで得ることが可能となり、また、シリアルプリンタであれば、往復動作回数を減らすことができるため、従来よりも高速印刷が可能となる。例えば、1印刷で所望の画質が実現できる場合、K回の往復印字で印刷していた場合と比較すると、印刷時間を1/Kに短縮できる。
図14は、ラインヘッド型のインクジェットプリンタとシリアルプリンタとによるそれぞれの印刷方式を示したものである。
同図(A)に示すような画像データに対し、ラインヘッド型のインクジェットプリンタでは、同図(B)に示すように、印字ヘッド200がその印刷用紙Sの紙幅分の長さを有しており、この印字ヘッド200を固定し、この印字ヘッド200に対して前記印刷用紙Sをノズル配列方向に対する垂直方向に移動させることでいわゆる1走査(1パス)で印刷を完了するようにしている。なお、いわゆるフラットベット式のスキャナのように印刷用紙Sを固定し、印字ヘッド200側をノズル配列方向に対する垂直方向に移動させたり、あるいは両方をそれぞれ反対方向に移動させながら印刷を行うことも可能である。
これに対し、シリアルプリンタは、同図(C)に示すように、紙幅分の長さに比べてはるかに短い印字ヘッド200を、ラインヘッド型の印字ヘッド200のノズル配列方向に対する垂直方向に位置させ、これをラインヘッド型の印字ヘッド200のノズル配列方向に何度も往復動させながら印刷用紙Sを所定のピッチずつラインヘッド型の印字ヘッド200のノズル配列方向に対する垂直方向に移動させることで印刷を実行するようにしている。したがって、シリアルプリンタの場合は、前記のラインヘッド型のインクジェットプリンタに比べて印刷時間がかかるといった欠点がある反面、任意の箇所に印字ヘッド200を繰り返し位置させることができることから前述したようなバンディング現象のうち特に白スジ現象の軽減については、ある程度の対応が可能となっている。
また、本実施の形態ではインクをドット状に吐出して印刷を行うインクジェットプリンタを例に説明したが、本発明は、印字機構がライン状に並んだ形態の印字ヘッドを用いた他の印刷装置、例えば熱転写プリンタまたは感熱式プリンタなどと称されるサーマルヘッドプリンタについても適用可能である。
また、図3では、印字ヘッド200の各色に設けられた各ノズルモジュール50、52、54、56は、その印字ヘッド200の長手方向に直線状にノズルNが連続した形態となっているが、図15に示すように、これら各ノズルモジュール50、52、54、56をそれぞれ複数の短尺のノズルユニット50a、50b、…50nで構成し、これを印字ヘッド200の移動方向の前後に配列するように構成しても良い。特に、このように各ノズルモジュール50、52、54、56に複数の短尺のノズルユニット50a、50b、…50nで構成すれば、長尺のノズルユニットで構成する場合に比べて大幅に歩留まりが向上する。
また、前述した本実施の形態の印刷装置100を実現するための、各手段は既存のほとんどの印刷装置に組み込まれたコンピュータシステムを用いたソフトウェア上で実現することが可能であり、そのコンピュータプログラムは、予め半導体ROMに記憶させた状態で製品中に組み込んだり、インターネットなどのネットワークを介して配信する他、図16に示すようにCD−ROMやDVD−ROM、FDなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体Rを介することによって所望するユーザなどに対して容易に提供することが可能となる。
〔第2の実施の形態〕
次に、図17〜図21は、本発明の印刷装置100および印刷プログラム、印刷方法、画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する第2の実施の形態を示したものである。
先ず、図17は、本発明に係る印刷装置100の第2の実施の形態を示す機能ブロック図である。
図示するように、この印刷装置100は、インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッド200と、この印字ヘッド200の各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段10と、多値の(M(M≧3)値)の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段12と、この画像データ取得手段12で取得された画像データの出力濃度範囲を変更する画像データ変更手段22と、画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段14と、この回避不能領域情報取得手段14で取得した回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段10で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて前記印字ヘッド200で出力可能な濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段16と、前記画像データ変更手段22で変更された画像データから前記印字ヘッド200で印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段18と、この印刷データ生成手段18で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッド200を用いて印刷を実行するインクジェット方式の印刷手段20とから主に構成されている。
すなわち、本実施の形態に係る印刷装置100の構成は、前記第1の実施の形態における印刷装置100の構成に、画像データ変更手段22をさらに加えたものである。
そして、この画像データ変更手段22を除く他の構成、すなわち印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、画像データ取得手段12、回避不能領域情報取得手段14、出力濃度範囲決定手段16、印刷データ生成手段18、印刷手段20についての基本的な機能および作用は、前記第1の実施の形態と同じであるため、その説明については割愛し、適宜前記第1の実施の形態と相違する機能および作用についてのみ、この画像データ変更手段22の機能と共に説明する。
この画像データ変更手段22は、前述したように前記画像データ取得手段12で取得された多値の画像データの出力濃度範囲を、前記出力濃度範囲決定手段16で決定された前記印字ヘッド200で出力可能な濃度範囲に基づいて変更する機能を提供するようになっている。
なお、本実施の形態に係る印刷装置100にあっても、前記第1の実施の形態と同様に、図2に示すような構成のハードウェア構成からなるコンピュータシステムを備えており、印刷のための各種制御や各手段10、12、14、16、18、20、22などをソフトウェア上で実現可能となっている。
次に、このような構成をした印刷装置100を用いた印刷処理の流れの一例を図18のフローチャート図を主に参照しながら説明する。
先ず、前記第1の実施の形態と同様に、最初のステップS200において、明示的な印刷指示があるかどうかを監視し、この印刷指示と処理対象の多値の画像データが送られてきたと判断したときは、次のステップS202においてその画像データを取得した後、次のステップS204に移行して、前記印字ヘッド200に関する着弾位置ずれに関する情報を取得してから次の判断ステップS206に移行して、視覚特性領域に関する情報を取得する。
次に、このようにして画像データの他に後の処理に必要な着弾位置ずれ情報、回避不能領域情報を取得したならば、次のステップ208に移行して前記着弾位置ずれ情報に基づいて前記印字ヘッド200を構成する各ノズルのうち、着弾位置ずれ量が最も大きいノズルを決定してこの最大着弾位置ずれノズルの位置ずれ量および前記回避不能領域情報に基づいて前記印字ヘッド200の出力濃度範囲を決定する。
そして、このようにして印字ヘッド200における出力濃度範囲が決定されたならば、次のステップS210に移行して先に取得した画像データの濃度幅(いわゆる「ダイナミックレンジ」と同義、以下同じ)を検出した後、次の判断ステップS212に移行してその画像データの濃度幅と前記ステップS208で決定された印字ヘッド200の出力濃度範囲とを比較してその画像データの最大濃度幅がその印字ヘッド200の出力濃度範囲を超えるか否かを判断する。
この判断処理の結果、その画像データの濃度幅がその印字ヘッド200の出力濃度範囲を超えないと判断した場合(No)、例えば、印字ヘッド200の出力可能最大濃度範囲が「0」〜「255」(8ビット)であって前記ステップS208で決定された印字ヘッド200の出力濃度範囲が「0」〜「230」であるのに対し、画像データの濃度幅が「0」〜「225」である場合には、次のステップS214をジャンプしてステップS216、S218に順次移行して前記第1の実施の形態と同様な処理が行われることになる。
これに対し、その画像データの濃度幅がその印字ヘッド200の出力濃度範囲を超えると判断した場合(Yes)、例えば、前記と同様な条件下で前記画像データの濃度幅が「0」〜「240」である場合には、そのまま次のステップS214に移行してその画像データの濃度幅(ダイナミックレンジ)をその印字ヘッド200の出力濃度範囲内に収まるように変更(圧縮)する。
図19〜図21は、このように画像データの濃度幅を印字ヘッド200の出力濃度範囲に基づいて変更(圧縮)した場合の概念を表現したものである。
すなわち、図19は、濃度の入出力特性を示したものであり、入力値は変更することなく、出力値のみをその最大値が減少するに合わせて全体を減少させるようにした状態を示したものである。また、図20は、画像データ全体のヒストグラムの一例を示したものであり、最大濃度の低下に合わせて画像データ全体のヒストグラムを低濃度側に圧縮させるようにした状態を示したものである。また、図21は、前述したように着弾位置ずれ量「Nd」に合わせて画像データの濃度幅(ダイナミックレンジ)の最大値を「L」から「Ln」に変更した概念を示したものである。
すなわち、前記第1の実施の形態では、印字ヘッド200の出力濃度範囲を決定(減少)する結果、画像データの種類やその内容によっては、高濃度領域が充分に表現されなくなってしまうことが考えられるが、本実施の形態では、印字ヘッド200の出力濃度範囲の減少に合わせて画像データのダイナミックレンジも同時に変更するようにしたため、画像データの高濃度領域についても充分に表現することが可能となり、元の画像の情報をほとんど損なわない高画質な印刷が実現できる。
なお、本実施の形態に係る印刷装置100を構成する印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、画像データ取得手段12、回避不能領域情報取得手段14、出力濃度範囲決定手段16、印刷データ生成手段18、印刷手段20、画像データ変更手段22は、前記発明を解決する課題の欄の形態2などに記載した印字ヘッド、着弾位置ずれ情報取得手段、画像データ取得手段、回避不能領域情報取得手段、出力濃度範囲決定手段、印刷データ生成手段、印刷手段、画像データ変更手段などにそれぞれ対応するものである。
また、本実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同様に、入力輝度値などの画像の各画素の値である入力値に基づいて上記同様の処理を行うことが可能である。つまり、前記第1の実施の形態では、入力値範囲を決定(減少)する結果、画像データの種類やその内容によっては、高濃度領域が充分に表現されなくなってしまうことが考えられるが、本実施の形態では、入力値範囲の減少に合わせて画像データのダイナミックレンジも同時に変更するようにしたため、画像データの高濃度領域についても充分に表現することが可能となり、元の画像の情報をほとんど損なわない高画質な印刷が実現できる。
この場合は、印刷装置100は、回避不能領域情報取得手段14において、入力値と着弾位置ずれ量との関係を示す回避不能領域情報を取得すると共に、出力濃度範囲決定手段16に代えて、前記回避不能領域情報に基づいて入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段16’を有し、画像データ変更手段22において、前記入力値範囲に基づいて画像データを変更することになる。
そして、この印刷装置100を構成する印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、回避不能領域情報取得手段14、入力値範囲決定手段16’、印刷データ生成手段18、印刷手段20、画像データ変更手段22は、前記発明を解決する課題の欄の形態34などに記載した印字ヘッド、着弾位置ずれ情報取得手段、回避不能領域情報取得手段、入力値範囲決定手段、印刷データ生成手段、印刷手段、画像データ変更手段などにそれぞれ対応するものである。
また、前記第1の実施の形態と同様に、本実施の形態で示した印刷装置100から印字ヘッド200と印刷手段20とを分離すれば、その機能はパソコンなどの汎用の情報処理装置(画像処理装置)のみで実現することも可能となり、また、その機能の一部をパソコン側で実現し、印刷手段20などの印刷実行に不可欠な機能のみをプリンタ側で実現するように機能分割した構成であっても良い。
また、本発明は飛行曲がりによるドット着弾位置ずれのみならず、ノズルの形成位置が正規の位置よりもずれている場合や、マルチパス型のインクジェットプリンタ(シリアルプリンタ)、サーマルヘッドプリンタについても同様に適用可能である。
また、前述した本実施の形態の印刷装置100を実現するための、本実施の形態に係る各手段10、12、14、16(または16’)、18、20、22も既存のほとんどの印刷装置に組み込まれたコンピュータシステムを用いたソフトウェア上で実現することが可能であり、そのコンピュータプログラムは、予め半導体ROMに記憶させた状態で製品中に組み込んだり、インターネットなどのネットワークを介して配信する他、前記第1の実施の形態と同様にCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体Rを介することによって容易に提供可能である。
〔第3の実施の形態〕
次に、図22〜図25は、本発明の印刷装置100および印刷プログラム、印刷方法、画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する第3の実施の形態を示したものである。
先ず、図22は、本発明に係る印刷装置100の第3の実施の形態を示す機能ブロック図である。
図示するように、この印刷装置100は、インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッド200と、この印字ヘッド200の各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段10と、M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段12と、この画像データ取得手段12で取得された画像データの出力濃度範囲を変更する画像データ変更手段22と、この画像データ取得手段12で取得した画像データの有する各画素の濃度値から、前記印字ヘッド200のノズルごとに対応する各画素の濃度値を取得するノズル担当画素情報取得手段24と、このノズル担当画素情報取得手段24で取得した前記印字ヘッド200のノズルごとに担当する各画素の最大濃度値を抽出する最大濃度値抽出手段26と、画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段14と、この回避不能領域情報取得手段14で取得した回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段10で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて前記印字ヘッド200で出力可能な濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段16と、前記画像データ変更手段22で変更された画像データから前記印字ヘッド200で印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段18と、この印刷データ生成手段18で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッド200を用いて印刷を実行するインクジェット方式の印刷手段20とから主に構成されている。
すなわち、本実施の形態に係る印刷装置100の構成は、前記第2の実施の形態の印刷装置100の構成に、さらにノズル担当画素情報取得手段24と、最大濃度値抽出手段26とを加えたものである。
そして、このノズル担当画素情報取得手段24と、最大濃度値抽出手段26とを除く他の構成、すなわち印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、画像データ取得手段12、回避不能領域情報取得手段14、出力濃度範囲決定手段16、印刷データ生成手段18、印刷手段20および画像データ変更手段22の基本的な機能および作用は、前記第1の実施の形態と同じであるため、その説明については割愛し、適宜前記第1の実施の形態と相違する機能および作用についてのみ、このノズル担当画素情報取得手段24および最大濃度値抽出手段26と共に説明する。
先ず、ノズル担当画素情報取得手段24は、画像データ取得手段12で取得した画像データの有する各画素の濃度値から、前記印字ヘッド200のノズルごとに対応する各画素の濃度値を取得する機能を提供するようになっている。
例えば、図23に示すように、ラインヘッド型の印字ヘッド200によって1走査で図示するような印刷物が印刷可能な場合、その印字ヘッド200の各ノズルは、その印字ヘッド200の走査方向に並んだ画素のすべてにそれぞれ対応することから、このノズル担当画素情報取得手段24は、そのノズルごとにその走査方向のすべての画素の濃度値を取得するようになっている。この結果、図24に示すように、ノズルごとにそれぞれ異なるヒストグラム(濃度値とその度数との関係を示したもの)が得られることになる。
一方、最大濃度値抽出手段26は、このノズル担当画素情報取得手段24で取得した前記印字ヘッド200のノズルごとに担当する各画素の最大濃度値を抽出する機能を提供するようになっている。
例えば、ある1つのノズルに対応するすべての画素「1」、「2」、…「67」、「68」、…「348」、「349」…「1200」、「1201」、…「n」のそれぞれの濃度値が「128」、「127」、…「87」、「87」、…「211」、「210」…「32」、「31」、…「n」であったとすると、これらの画素のうち、画素「67」の濃度値が最大濃度値(211)として抽出されるようになっている。
そして、画像データ変更手段22は、この最大濃度値抽出手段26で抽出されたノズルごとに担当する各画素の最大濃度値に基づいて、後に詳述するように前記画像データ取得手段12で取得された多値の画像データの出力濃度範囲を変更する機能を提供するようになっている。
なお、本実施の形態に係る印刷装置100にあっても、前記第1および第2の実施の形態と同様に、図2に示すような構成のハードウェア構成からなるコンピュータシステムを備えており、印刷のための各種制御や各手段10、12、14、16、18、20、22、24、26などをソフトウェア上で実現可能となっている。
次に、このような構成をした印刷装置100を用いた印刷処理の流れの一例を図25のフローチャート図を主に参照しながら説明する。
先ず、前記第1および第2の実施の形態と同様に、最初のステップS300において、明示的な印刷指示があるかどうかを監視し、この印刷指示と処理対象の多値の画像データが送られてきたと判断したときは、次のステップS302においてその画像データを取得した後、次のステップS304に移行して、前述したような前記印字ヘッド200に関する着弾位置ずれに関する情報を取得してから次のステップS306に移行して、同じく前述したような視覚特性領域に関する情報を取得する。
次に、このようにして画像データの他に後の処理に必要な着弾位置ずれ情報、回避不能領域情報を取得したならば、次のステップ308に移行して、その画像データの解像度と前記印字ヘッド200の解像度とを比較し、一致していなければその画像データの解像度を前記印字ヘッド200の解像度と一致するように解像度変換処理を行って次のステップS310に移行する。例えば、前述したように、画像データの解像度が「1440」dpiであるのに対して印字ヘッド200の解像度が「720」dpiであるときは、画像データ取得手段12などによって画像データの解像度を「1440」dpi→「720」dpiに変換処理する。
ステップS310では、必要に応じて解像度変換処理が行われた画像データを構成するすべての画素について、前記印字ヘッド200の各ノズルが担当する画素を検出すると共に、それら各画素の濃度値を検出してから次のステップS312に移行する。例えば、この印字ヘッド200が図23に示すようなラインヘッド型であって、その画像データのサイズが「2560」×「1920」画素(ピクセル)であったとすると、1ノズルあたり「2560」の画素を担当することになり、これら「2560」の画素の濃度値を検出することによって、図24に示すようなノズルごとのヒストグラムが得られる。
ステップS312では、次に、この印字ヘッド200の各ノズルのうち、着弾位置ずれ量が最も大きいノズルとその着弾位置ずれ量を検出して次のステップS314に移行し、ステップS314では、着弾位置ずれ量が最も大きいノズルが担当する画素のうち最大濃度を検出する。例えば、図24に示すように、着弾位置ずれ量が最も大きいノズルのヒストグラムを検出し、検出されたヒストグラムの最大濃度を検出することで着弾位置ずれ量が最も大きいノズルが担当する画素の最大濃度を容易に検出することができる。
次に、このようにして着弾位置ずれ量が最大のノズルが担当する画素の最大濃度が検出されたならば、次の判断ステップS316に移行して、そのノズルが出力する最大濃度が図9に示した回避不能領域情報における領域Cに位置するか否か判断する。
この結果、そのノズル(ドット着弾位置ずれ量が最大のノズル)が出力する最大濃度がその領域Cに位置しないと判断したとき(No)、すなわちバンディングが見えない領域Aまたはバンディングが補正できる領域Bに位置しているときは、バンディングを回避できる(補正可能)と判断してステップS320側に移行するが、そのノズルが出力する最大濃度が領域Cに位置すると判断したとき(Yes)は、次のステップS318に移行し、さらにその領域Cに位置する画素が連続するか否かを判断する。
そして、この判断処理の結果、その領域Cに位置する画素が連続しないと判断したとき(No)は、バンディングがほとんど視認できないと判断してステップS320側に移行することになるが、その領域Cに位置する画素が連続している判断したとき(Yes)は、消すことができないバンディングが発生してしまうと判断してステップS322側に移行する。すなわち、前述したようにバンディングはドット着弾位置ずれが印刷方向に連続した場合に視認されることになるため、単に1つまたは2つ程度のドット着弾位置ずれが発生した場合はバンディングが発生していないとみなすようにしたものである。なお、ここでいう「連続」とは、原則的にはドット着弾位置ずれが2つ以上連続した場合をいうが、ドット着弾位置ずれが2つ以上連続した場合でもバンディングが視認できなければ問題ないため、実際にはここでいう「連続」とは、バンディングが視認できるか否かによって判断することになる(以下の実施の形態において同じである)。
一方、ステップS320では、前記印字ヘッド200のノズルのうち、次に着弾位置ずれ量が大きいノズルを検出し、ステップ314側に戻り、ステップ318においてバンディングが消せない(Yes)と判断されるまで同様の処理を繰り返すことになる。
そして、ステップ322では、このステップS318で画素が連続すると判断された最大濃度情報に基づいて前記印字ヘッド200の出力濃度範囲を決定する。
そして、このようにして印字ヘッド200における出力濃度範囲が決定されたならば、次のステップS324に移行して先に取得した画像データの濃度幅を、前記ステップS322で決定された印字ヘッド200の出力濃度範囲と一致するように変更した後、前記第1および第2の実施の形態と同様な処理を実行することで処理を終了することになる。
すなわち、前記第2の実施の形態では、画像データの濃度範囲が出力濃度範囲に収まっていないときに、当該画像データの濃度範囲をその出力濃度範囲に収まるように変更するようにしたが、画像データの種類によっては、必ずしもその印字ヘッド200の最大ドット着弾位置ずれ量を起こしているノズルが担当する画素の濃度値がバンディングが回避できない領域Cの濃度値を示すものとは限らない場合がある。また、仮にその濃度値がバンディングが回避できない領域Cの濃度値を示していたとしても、それが連続していない場合にはバンディングが発生していてもそれがほとんど視認できないほど目立たないことも経験的に知られている。
したがって、このような場合には、その印字ヘッドの最大ドット着弾位置ずれ量にも拘わらず前記第2の実施の形態で決定した出力濃度範囲よりもさらに広い出力濃度範囲が設定可能となるため、本実施の形態では、補正によってバンディングが回避できない実際の最大濃度値を取得し、その最大濃度値に基づいて前記印字ヘッド200で出力可能な濃度範囲を決定するようにしたものである。
これによって、印字ヘッド200の出力可能最大濃度範囲が前記第2の実施の形態よりも広くなるため、バンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
なお、本実施の形態に係る印刷装置100を構成する印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、画像データ取得手段12、回避不能領域情報取得手段14、出力濃度範囲決定手段16、印刷データ生成手段18、印刷手段20、画像データ変更手段22、ノズル担当画素情報取得手段24、最大濃度値抽出手段26は、前記発明を解決する課題の欄の形態3などに記載した印字ヘッド、着弾位置ずれ情報取得手段、画像データ取得手段、回避不能領域情報取得手段、出力濃度範囲決定手段、印刷データ生成手段、印刷手段、画像データ変更手段、ノズル担当画素情報取得手段、最大濃度値抽出手段などにそれぞれ対応するものである。
また、本実施の形態においても、前記第1及び第2の実施の形態と同様に、入力輝度値などの画像の各画素の値である入力値に基づいて上記同様の処理を行うことが可能である。つまり、前記第2の実施の形態では、画像データの値範囲が入力値範囲に収まっていないときに、当該画像データの値範囲をその入力値範囲に収まるように変更するようにしたが、画像データの種類によっては、必ずしもその印字ヘッド200の最大ドット着弾位置ずれ量を起こしているノズルが担当する画素の値がバンディングが回避できない領域の値を示すものとは限らない場合がある。また、仮にその値がバンディングが回避できない領域の値を示していたとしても、それが連続していない場合にはバンディングが発生していてもそれがほとんど視認できないほど目立たないことも経験的に知られている。
したがって、このような場合には、その印字ヘッドの最大ドット着弾位置ずれ量にも拘わらず前記第2の実施の形態で決定した入力値範囲よりもさらに広い入力値範囲が設定可能となるため、本実施の形態では、補正によってバンディングが回避できない実際の最大値を取得し、その最大値に基づいて前記印字ヘッド200に対する入力値範囲を決定するようにしたものである。
この場合は、印刷装置100は、回避不能領域情報取得手段14において、入力値と着弾位置ずれ量との関係を示す回避不能領域情報を取得すると共に、ノズル担当画素情報取得手段24において、各ノズルごとの画素の値を取得し、最大濃度値抽出手段26に代えて、各ノズルの各画素の値の最大値(例えば、最大濃度となる値)を抽出する最大値抽出手段26’と、出力濃度範囲決定手段16に代えて、前記回避不能領域情報及び各ノズルの最大値に基づいて入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段16’とを有し、画像データ変更手段22において、前記入力値範囲に基づいて画像データを変更することになる。
そして、この印刷装置100を構成する印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、画像データ取得手段12、回避不能領域情報取得手段14、入力値範囲決定手段16’、印刷データ生成手段18、印刷手段20、画像データ変更手段22、ノズル担当画素情報取得手段24、最大値抽出手段26’は、前記発明を解決する課題の欄の形態35などに記載した印字ヘッド、着弾位置ずれ情報取得手段、画像データ取得手段、回避不能領域情報取得手段、入力値範囲決定手段、印刷データ生成手段、印刷手段、画像データ変更手段、ノズル担当画素情報取得手段、最大値抽出手段などにそれぞれ対応するものである。
また、前記第1および第2の実施の形態と同様に、本実施の形態で示した印刷装置100から印字ヘッド200と印刷手段20とを分離すれば、その機能はパソコンなどの汎用の情報処理装置(画像処理装置)のみで実現することも可能となり、また、その機能の一部をパソコン側で実現し、印刷手段20などの印刷実行に不可欠な機能のみをプリンタ側で実現するように機能分割した構成であっても良い。
また、本発明は飛行曲がりによるドット着弾位置ずれのみならず、ノズルの形成位置が正規の位置よりもずれている場合や、マルチパス型のインクジェットプリンタ(シリアルプリンタ)、サーマルヘッドプリンタについても同様に適用可能である。
また、前述した本実施の形態の印刷装置100を実現するための、本実施の形態に係る各手段10、12、14、16(または16’)、18、20、22、24、26(または26’)も既存のほとんどの印刷装置に組み込まれたコンピュータシステムを用いたソフトウェア上で実現することが可能であり、そのコンピュータプログラムは、予め半導体ROMに記憶させた状態で製品中に組み込んだり、インターネットなどのネットワークを介して配信する他、前記第1および第2の実施の形態と同様にCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体Rを介することによって容易に提供可能である。
〔第4の実施の形態〕
次に、図26〜図28は、本発明の印刷装置100および印刷プログラム、印刷方法、画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する第4の実施の形態を示したものである。
先ず、図26は、本発明に係る印刷装置100の第4の実施の形態を示す機能ブロック図である。
図示するように、この印刷装置100は、インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッド200と、この印字ヘッド200の各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段10と、M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段12と、この画像データ取得手段12で取得された画像データの出力濃度範囲を変更する画像データ変更手段22と、この画像データ取得手段12で取得した画像データの有する各画素の濃度値から、前記印字ヘッド200のノズルごとに対応する各画素の濃度値を取得するノズル担当画素情報取得手段24と、このノズル担当画素情報取得手段24で取得した前記印字ヘッド200のノズルごとに担当する各画素の最大濃度値を抽出する最大濃度値抽出手段26と、前記画像データ取得手段12で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定手段28と、画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段14と、この回避不能領域情報取得手段14で取得した回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段10で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて前記印字ヘッド200で出力可能な濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段16と、前記画像データ変更手段22で変更された画像データから前記印字ヘッド200で印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段18と、この印刷データ生成手段18で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッド200を用いて印刷を実行するインクジェット方式の印刷手段20とから主に構成されている。
すなわち、本実施の形態に係る印刷装置100の構成は、前記第3の実施の形態の印刷装置100の構成に、さらに前記画像データ取得手段12で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定手段28を加えたものである。
そして、この高周波成分特定手段28を除く他の構成、すなわち印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、画像データ取得手段12、回避不能領域情報取得手段14、出力濃度範囲決定手段16、印刷データ生成手段18、印刷手段20および画像データ変更手段22、ノズル担当画素情報取得手段24、最大濃度値抽出手段26の基本的な機能および作用は、前記第3の実施の形態と同じであるため、その説明については割愛し、適宜前記第3の実施の形態と相違する機能および作用についてのみ前記高周波成分特定手段28と共に説明する。
この高周波成分特定手段28は、前記画像データ取得手段12で取得した画像データの高周波成分を特定する機能を提供するものであり、例えば、図27に示すように画像データ取得手段12で取得した画像データに高い空間周波数成分だけを通過させるハイパスフィルタをかけて高周波成分を抽出するようになっている。
そして、画像データ変更手段22は、前述した最大濃度値抽出手段26などと共に、この高周波成分特定手段28で抽出された高周波成分に関する情報に基づいて、後に詳述するように前記画像データ取得手段12で取得された多値の画像データの出力濃度範囲を変更する機能を提供するようになっている。
なお、本実施の形態に係る印刷装置100にあっても、前記第1および第2の実施の形態と同様に、図2に示すような構成のハードウェア構成からなるコンピュータシステムを備えており、印刷のための各種制御や各手段10、12、14、16、18、20、22、24、26、28などをソフトウェア上で実現可能となっている。
次に、このような構成をした印刷装置100を用いた印刷処理の流れの一例を図28のフローチャート図を主に参照しながら説明する。
先ず、前記第3の実施の形態と同様に、最初のステップS400において、明示的な印刷指示があるかどうかを監視し、この印刷指示と処理対象の多値の画像データが送られてきたと判断したときは、次のステップS402においてその画像データを取得した後、次のステップS404に移行して、前述したような前記印字ヘッド200に関する着弾位置ずれに関する情報を取得してから次のステップS405に移行して、同じく前述したような視覚特性領域に関する情報を取得する。
次に、このようにして画像データの他に後の処理に必要な着弾位置ずれ情報、回避不能領域情報を取得したならば、次のステップ406に移行して、その画像データの解像度と前記印字ヘッド200の解像度とを比較し、一致していなければ前記実施の形態3と同様にその画像データの解像度を前記印字ヘッド200の解像度と一致するように解像度変換処理を行って次のステップS408に移行し、必要に応じて解像度変換処理が行われた画像データを構成するすべての画素について、前記印字ヘッド200の各ノズルが担当する画素を検出すると共に、それら各画素の濃度値を検出してから次のステップS410に移行する。
ステップS410では、この印字ヘッド200の各ノズルのうち、着弾位置ずれ量が最も大きいノズルとその着弾位置ずれ量を検出して次のステップS412に移行し、ステップS412では、着弾位置ずれ量が最も大きいノズルが担当する画素のうち最大濃度を検出した後、次の判断ステップS414に移行して、そのノズルが出力する最大濃度が図9に示した回避不能領域情報における領域Cに位置するか否か判断する。
この結果、そのノズル(ドット着弾位置ずれ量が最大のノズル)が出力する最大濃度がその領域Cに位置しないと判断したとき(No)は、バンディングを回避できる(補正可能)と判断してステップS422側に移行するが、そのノズルが出力する最大濃度が領域Cに位置すると判断したとき(Yes)は、次のステップS416に移行して、さらにその領域Cに位置する画素が連続するか否かを判断し、その結果、その領域Cに位置する画素が連続しないと判断したとき(No)は、バンディングがほとんど視認できないと判断してステップS422側に移行することになるが、その領域Cに位置する画素が連続している判断したとき(Yes)は、消すことができないバンディングが発生してしまうと判断して次のステップS418に移行し、その画像データにハイパスフィルタをかけてその画像の高周波成分を検出する。
そして、このようにしてその画像データにハイパスフィルタをかけてその画像の高周波成分を検出したならば、次のステップS420に移行してその画素が連続している部分がさらに高周波成分であるか否かを判断する。
この結果、領域Cの画素が連続する部分が高周波成分であると判断したとき(No)は、バンディングが見えないかあるいは補正処理で回避できるとみなしてステップS422側に移行し、ステップS416などの否定判断したときと同様の処理を繰り返すことになるが、これとは反対に、領域Cの画素が連続する部分が高周波成分でないと判断したとき(Yes)は、バンディングが回避できないとみなして次のステップS420に移行する。 すなわち、例えば、図27に示すように、画像データの画像が家の絵柄であってその画像の垂直方向にバンディングが発生すると判断される場合、そのバンディングラインが家の絵柄のエッジ部(背景との境界線)部分にかかっているときは、領域Cの画素が連続していてもこの部分はバンディングがほとんど目立たないかあるいは補正処理で回避できることが経験的にわかっていることから、ステップS422側に移行して次に着弾位置ずれが大きいノズルについて同様の処理を繰り返すことになるが、領域Cの画素が連続し、かつそのバンディングラインが家の絵柄のエッジ部(背景との境界線)部分ではないときは、バンディングが回避できないとみなして次のステップS420に移行する。なお、図27の画像の屋根のエッジ部にかかる部分は画素が連続しないため、バンディングは発生しないとみなすことができる。
そして、第3の実施の形態と同様にステップS424では、このステップS420で高周波成分ではないと判断された最大濃度情報に基づいて前記印字ヘッド200の出力濃度範囲を決定し、以後のステップS426〜S430においては、同様にして先に取得した画像データの濃度幅を前記ステップS424で決定された印字ヘッド200の出力濃度範囲と一致するように変更した後、前記第3の実施の形態と同様な処理を実行することで処理を終了することになる。
すなわち、前記第2の実施の形態では、領域Cの画素が連続するか否かによって印字ヘッド200の出力可能最大濃度を決定するようにしたが、領域Cの画素が連続する場合であってもその部分が画像のエッジ部分などの高周波成分であるときは、仮にバンディングが発生していてもそれがほとんど目立たないことが経験的に知られている。
したがって、このような場合には、その印字ヘッド200の最大ドット着弾位置ずれ量に拘わらず前記第3の実施の形態で決定した出力濃度範囲よりもさらに広い出力濃度範囲が設定可能となるため、本形態では、画像データの高周波成分に基づいて前記印字ヘッド200で出力可能な濃度範囲を決定するようにしたものである。
これによって、印字ヘッド200の出力可能最大濃度範囲が前記第3の実施の形態よりもさらに広くなるため、第3の実施の形態と同様にバンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
なお、本実施の形態に係る印刷装置100を構成する印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、画像データ取得手段12、回避不能領域情報取得手段14、出力濃度範囲決定手段16、印刷データ生成手段18、印刷手段20、画像データ変更手段22、ノズル担当画素情報取得手段24、最大濃度値抽出手段26、高周波成分特定手段28は、前記発明を解決する課題の欄の形態4などに記載した印字ヘッド、着弾位置ずれ情報取得手段、画像データ取得手段、回避不能領域情報取得手段、出力濃度範囲決定手段、印刷データ生成手段、印刷手段、画像データ変更手段、ノズル担当画素情報取得手段、最大濃度値抽出手段、高周波成分特定手段などにそれぞれ対応するものである。
また、本実施の形態においても、前記各実施の形態と同様に、入力輝度値などの画像の各画素の値である入力値に基づいて上記同様の処理を行うことが可能である。つまり、前記第2の実施の形態では、回避不能領域の画素が連続するか否かによって印字ヘッド200に対する入力値範囲を決定するようにしたが、回避不能領域の画素が連続する場合であってもその部分が画像のエッジ部分などの高周波成分であるときは、仮にバンディングが発生していてもそれがほとんど目立たないことが経験的に知られている。
したがって、このような場合には、その印字ヘッド200の最大ドット着弾位置ずれ量に拘わらず前記第3の実施の形態で決定した入力値範囲よりもさらに広い入力値範囲が設定可能となるため、本形態では、画像データの高周波成分に基づいて前記印字ヘッド200に対する入力値範囲を決定するようにしたものである。
これによって、印字ヘッド200の入力値範囲が前記第3の実施の形態よりもさらに広くなるため、第3の実施の形態と同様にバンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジに近い高品質の印刷物を得ることができる。
この場合は、印刷装置100は、回避不能領域情報取得手段14において、入力値と着弾位置ずれ量との関係を示す回避不能領域情報を取得すると共に、ノズル担当画素情報取得手段24において、各ノズルごとの画素の値を取得し、最大濃度値抽出手段26に代えて、各ノズルの各画素の値の最大値(例えば、最大濃度となる輝度値または濃度値など)を抽出する最大値抽出手段26’と、出力濃度範囲決定手段16に代えて、前記回避不能領域情報及び高周波成分の情報に基づいて入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段16’とを有し、画像データ変更手段22において、前記入力値範囲に基づいて画像データを変更することになる。
そして、この印刷装置100を構成する印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、画像データ取得手段12、回避不能領域情報取得手段14、入力値範囲決定手段16’、印刷データ生成手段18、印刷手段20、画像データ変更手段22、ノズル担当画素情報取得手段24、最大値抽出手段26’、高周波成分特定手段28は、前記発明を解決する課題の欄の形態36などに記載した印字ヘッド、着弾位置ずれ情報取得手段、画像データ取得手段、回避不能領域情報取得手段、入力値範囲決定手段、印刷データ生成手段、印刷手段、画像データ変更手段、ノズル担当画素情報取得手段、最大値抽出手段などにそれぞれ対応するものである。
また、前記各実施の形態と同様に、本実施の形態で示した印刷装置100から印字ヘッド200と印刷手段20とを分離すれば、その機能はパソコンなどの汎用の情報処理装置(画像処理装置)のみで実現することも可能となり、また、その機能の一部をパソコン側で実現し、印刷手段20などの印刷実行に不可欠な機能のみをプリンタ側で実現するように機能分割した構成であっても良い。
また、本発明は飛行曲がりによるドット着弾位置ずれのみならず、ノズルの形成位置が正規の位置よりもずれている場合や、マルチパス型のインクジェットプリンタ(シリアルプリンタ)、サーマルヘッドプリンタについても同様に適用可能である。
また、前述した本実施の形態の印刷装置100を実現するための、本実施の形態に係る各手段10、12、14、16(または16’)、18、20、22、24、26(または26’)、28も既存のほとんどの印刷装置に組み込まれたコンピュータシステムを用いたソフトウェア上で実現することが可能であり、そのコンピュータプログラムは、予め半導体ROMに記憶させた状態で製品中に組み込んだり、インターネットなどのネットワークを介して配信する他、前記第1および第2の実施の形態と同様にCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体Rを介することによって容易に提供可能である。
〔第5の実施の形態〕
次に、図29〜図32は、本発明の印刷装置100および印刷プログラム、印刷方法、画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びにコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する第5の実施の形態を示したものである。
先ず、図29は、本発明に係る印刷装置100の第5の実施の形態を示す機能ブロック図である。
図示するように、この印刷装置100は、インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッド200と、この印字ヘッド200の各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段10と、M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段12と、この画像データ取得手段12で取得された画像データの出力濃度範囲を変更する画像データ変更手段22と、この画像データ取得手段12で取得した画像データの有する各画素の濃度値から、前記印字ヘッド200のノズルごとに対応する各画素の濃度値を取得するノズル担当画素情報取得手段24と、このノズル担当画素情報取得手段24で取得した前記印字ヘッド200のノズルごとに担当する各画素の最大濃度値を抽出する最大濃度値抽出手段26と、前記画像データ取得手段12で取得した画像データの有する各画素の濃度値から最小濃度値を抽出する最小濃度値抽出手段30と、画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段14と、この回避不能領域情報取得手段14で取得した回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段10で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて前記印字ヘッド200で出力可能な濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段16と、前記画像データ変更手段22で変更された画像データから前記印字ヘッド200で印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段18と、この印刷データ生成手段18で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッド200を用いて印刷を実行するインクジェット方式の印刷手段20とから主に構成されている。
すなわち、本実施の形態に係る印刷装置100の構成は、前記第3の実施の形態の印刷装置100の構成に、さらに前記画像データ取得手段12で取得した画像データの有する各画素の濃度値から最小濃度値を抽出する最小濃度値抽出手段30を加えたものである。
そして、この最小濃度値抽出手段30を除く他の構成、すなわち印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、画像データ取得手段12、回避不能領域情報取得手段14、出力濃度範囲決定手段16、印刷データ生成手段18、印刷手段20および画像データ変更手段22、ノズル担当画素情報取得手段24、最大濃度値抽出手段26の基本的な機能および作用は、前記第3の実施の形態と同じであるため、その説明については割愛し、適宜前記第3の実施の形態と相違する機能および作用についてのみこの最小濃度値抽出手段30と共に説明する。
この最小濃度値抽出手段30は、前記画像データ取得手段12で取得した画像データの有する各画素の濃度値から最小濃度値を抽出する機能を提供するものであり、例えば図24に示すように、ノズルごとのヒストグラム(濃度値とその度数との関係を示したもの)に基づいて容易に抽出できるようになっている。
そして、画像データ変更手段22は、前述した最大濃度値抽出手段26などと共に、この最小濃度値抽出手段30で抽出された画像データの有する各画素の濃度値から最小濃度値に関する情報に基づいて、後に詳述するように前記画像データ取得手段12で取得された多値の画像データの出力濃度範囲を低濃度側にシフトする機能を提供するようになっている。
なお、本実施の形態に係る印刷装置100にあっても、前記第1および第2の実施の形態と同様に、図2に示すような構成のハードウェア構成からなるコンピュータシステムを備えており、印刷のための各種制御や各手段10、12、14、16、18、20、22、24、26、30などをソフトウェア上で実現可能となっている。
次に、このような構成をした印刷装置100を用いた印刷処理の流れの一例を図30のフローチャート図を主に参照しながら説明する。
先ず、前記第3の実施の形態と同様に、最初のステップS500において、明示的な印刷指示があるかどうかを監視し、この印刷指示と処理対象の多値の画像データが送られてきたと判断したときは、次のステップS502においてその画像データを取得した後、次のステップS504に移行して、前述したような前記印字ヘッド200に関する着弾位置ずれに関する情報を取得してから次のステップS506に移行して、同じく前述したような視覚特性領域に関する情報を取得する。
次に、このようにして画像データの他に後の処理に必要な着弾位置ずれ情報、回避不能領域情報を取得したならば、次のステップ508に移行して、その画像データの解像度と前記印字ヘッド200の解像度とを比較し、一致していなければ前記実施の形態3と同様にその画像データの解像度を前記印字ヘッド200の解像度と一致するように解像度変換処理を行ってから次のステップS510に移行し、必要に応じて解像度変換処理が行われた画像データを構成するすべての画素について、前記印字ヘッド200の各ノズルが担当する画素を検出すると共に、それら各画素の濃度値を検出してから次のステップS512に移行する。
ステップS512では、この印字ヘッド200の各ノズルのうち、着弾位置ずれ量が最も大きいノズルとその着弾位置ずれ量を検出して次のステップS514に移行し、着弾位置ずれ量が最も大きいノズルが担当する画素のうち最大濃度を検出した後、次の判断ステップS516に移行して、そのノズルが出力する最大濃度が図9に示した回避不能領域情報における領域Cに位置するか否か判断する。
この結果、そのノズル(ドット着弾位置ずれ量が最大のノズル)が出力する最大濃度がその領域Cに位置しないと判断したとき(No)は、バンディングを回避できる(補正可能)と判断してステップS520側に移行するが、そのノズルが出力する最大濃度が領域Cに位置すると判断したとき(Yes)は、次のステップS518に移行して、さらにその領域Cに位置する画素が連続するか否かを判断し、その結果、その領域Cに位置する画素が連続しないと判断したとき(No)は、バンディングがほとんど視認できないと判断してステップS520側に移行することになるが、その領域Cに位置する画素が連続している判断したとき(Yes)は、消すことができないバンディングが発生してしまうと判断して次のステップS522に移行する。
そして、第3の実施の形態と同様にステップS522では、このステップS518で領域Cの画素が連続していないと判断された最大濃度情報に基づいて前記印字ヘッド200の出力可能最大濃度を決定した後、次のステップS524に移行し、その画像データで使用されている最小濃度を検出してから、次の判断ステップS526に移行する。
ステップS526では、前のステップS524で検出された画像データの最小濃度と、前記印字ヘッド200で出力可能な最小濃度とを比較し、画像データの最小濃度が前記印字ヘッド200で出力可能な最小濃度よりも高い(高濃度)か否かを判断する。
この結果、画像データの最小濃度が前記印字ヘッド200で出力可能な最小濃度よりも高くないと判断したとき(No)は、ステップS528側に移動して前記第3の実施の形態と同様に画像データの最小濃度を変えることなくその画像データの濃度幅を変更した印刷データを生成して印刷処理を実行することになるが(ステップS528〜S534)、これとは反対に画像データの最小濃度が前記印字ヘッド200で出力可能な最小濃度よりも高くないと判断したとき(No)は、ステップS530側に移動してその画像データの濃度範囲(ダイナミックレンジ)を低濃度側にシフトしてから印刷処理を実行することになる(ステップS532、S534)。
例えば、図31に示すように、画像データの最小濃度が印字ヘッド200の出力可能最小濃度よりも「D2」だけ高い場合は、「D2」の範囲で画像データの濃度範囲を低濃度側にシフトする。そして、このとき、この「D2」の範囲が前述したドット着弾位置ずれに対応する処理によって犠牲になった高濃度範囲「D1」よりも大きければ、濃度範囲が低濃度範囲側にシフトする結果、その濃度幅を狭くすることもなくなる。
すなわち、前記第2の実施の形態では、領域Cの画素が連続するか否かによって印字ヘッド200の出力可能最大濃度を決定するようにしたが、画像データの種類によっては、その最小濃度値がその印字ヘッド200で印字可能な最小濃度値よりも高い場合があり、この場合には、高濃度領域が使用されなくなるばかりでなく、その印字ヘッド200で印字可能な最小濃度が使用されない結果となる。
したがって、本形態では、このような場合には、前記画像データの出力濃度範囲を最小濃度値を前記印字ヘッド200で印字可能な最小濃度値に合わせて変更(シフト)するようにしたものであり、これによって、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小濃度側にシフトすることができるため、形態1と同様にバンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得ることができる。
なお、本実施の形態に係る印刷装置100を構成する印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、画像データ取得手段12、回避不能領域情報取得手段14、出力濃度範囲決定手段16、印刷データ生成手段18、印刷手段20、画像データ変更手段22、ノズル担当画素情報取得手段24、最大濃度値抽出手段26、最小濃度値抽出手段30は、前記発明を解決する課題の欄の形態5などに記載した印字ヘッド、着弾位置ずれ情報取得手段、画像データ取得手段、回避不能領域情報取得手段、出力濃度範囲決定手段、印刷データ生成手段、印刷手段、画像データ変更手段、ノズル担当画素情報取得手段、最大濃度値抽出手段、最小濃度値抽出手段などにそれぞれ対応するものである。
また、本実施の形態は、前記第4の実施の形態のようにさらに高周波成分特定手段28を備え、領域Cで連続する画素が高周波成分であるか否かの処理を経てから行うようにしても良い。
また、本実施の形態においても、前記各実施の形態と同様に、入力輝度値などの画像の各画素の値である入力値に基づいて上記同様の処理を行うことが可能である。つまり、前記第2の実施の形態では、回避不能領域の画素が連続するか否かによって印字ヘッド200の出力可能最大濃度を決定するようにしたが、画像データの種類によっては、その最小濃度値がその印字ヘッド200で印字可能な最小濃度値よりも高い場合があり、この場合には、高濃度領域が使用されなくなるばかりでなく、その印字ヘッド200で印字可能な最小濃度が使用されない結果となる。
したがって、本形態では、このような場合には、前記画像データの出力濃度範囲を最小濃度値を前記印字ヘッド200で印字可能な最小濃度値に合わせて変更(シフト)するようにしたものであり、これによって、オリジナルの画像のダイナミックレンジを狭めることなくそのまま最小濃度側にシフトすることができるため、前記第1の実施の形態と同様にバンディングを確実に回避しつつ、オリジナルの画像のダイナミックレンジとほぼ同様な高品質の印刷物を得ることができる。
この場合は、印刷装置100は、回避不能領域情報取得手段14において、入力値と着弾位置ずれ量との関係を示す回避不能領域情報を取得すると共に、ノズル担当画素情報取得手段24において、各ノズルごとの画素の値を取得し、最大濃度値抽出手段26に代えて、各ノズルの各画素の値の最大値(例えば、最大濃度となる輝度値または濃度値など)を抽出する最大値抽出手段26’と、最小濃度値抽出手段30に代えて、画像データの各画素の値の最小値を検出する最小値抽出手段30’と、出力濃度範囲決定手段16に代えて、前記回避不能領域情報及び前記最小値の情報に基づいて入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段16’とを有し、画像データ変更手段22において、前記入力値範囲に基づいて画像データを変更することになる。
そして、この印刷装置100を構成する印字ヘッド200、着弾位置ずれ情報取得手段10、画像データ取得手段12、回避不能領域情報取得手段14、入力値範囲決定手段16’、印刷データ生成手段18、印刷手段20、画像データ変更手段22、ノズル担当画素情報取得手段24、最大値抽出手段26’、最小値抽出手段30’は、前記発明を解決する課題の欄の形態37などに記載した印字ヘッド、着弾位置ずれ情報取得手段、画像データ取得手段、回避不能領域情報取得手段、入力値範囲決定手段、印刷データ生成手段、印刷手段、画像データ変更手段、ノズル担当画素情報取得手段、最大値抽出手段、最小値抽出手段などにそれぞれ対応するものである。
また、前記各実施の形態と同様に、本実施の形態で示した印刷装置100から印字ヘッド200と印刷手段20とを分離すれば、その機能はパソコンなどの汎用の情報処理装置(画像処理装置)のみで実現することも可能となり、また、その機能の一部をパソコン側で実現し、印刷手段20などの印刷実行に不可欠な機能のみをプリンタ側で実現するように機能分割した構成であっても良い。
また、本発明は飛行曲がりによるドット着弾位置ずれのみならず、ノズルの形成位置が正規の位置よりもずれている場合や、マルチパス型のインクジェットプリンタ(シリアルプリンタ)、サーマルヘッドプリンタについても同様に適用可能である。
また、前述した本実施の形態の印刷装置100を実現するための、本実施の形態に係る各手段10、12、14、16(または16’)、18、20、22、24、26(または26’)、30(または30’)も既存のほとんどの印刷装置に組み込まれたコンピュータシステムを用いたソフトウェア上で実現することが可能であり、そのコンピュータプログラムは、予め半導体ROMに記憶させた状態で製品中に組み込んだり、インターネットなどのネットワークを介して配信する他、前記第1および第2の実施の形態と同様にCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体Rを介することによって容易に提供可能である。
本発明に係る印刷装置の第1の実施の形態を示す機能ブロック図である。 本発明に係る印刷装置を実現するコンピュータシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明に係る印字ヘッドの構造を示す部分拡大底面図である。 本発明に係る印字ヘッドの特性(飛行曲がり)を示す部分拡大側面図である。 飛行曲がり現象によるドット着弾位置ずれが発生しない理想的なドットパターンの一例を示す概念図である。 1つのノズルの飛行曲がり現象によってドット着弾位置ずれが発生したときに形成されるドットパターンの一例を示す概念図である。 飛行曲がり現象によるドット着弾位置ずれが発生する際に補正処理を実施したドットパターンの一例を示す概念図である。 着弾位置ずれ情報取得手段で取得される着弾位置ずれ情報の一例を示す図である。 回避不能領域情報取得手段取得される回避不能領域情報(視覚特性領域図)の一例を示す図である。 回避不能領域情報取得手段取得される回避不能領域情報(視覚特性領域テーブル)の一例を示す図である。 印刷データ生成手段で用いられるドット・階調変換テーブルの一例を示す図である。 本発明に係る印刷方法の第1の実施の形態を示すフローチャート図である。 本発明に係る印刷方法の基本的な概念を示す視覚特性領域図である。 マルチパス型のインクジェットプリンタとラインヘッド型のインクジェットプリンタとによる印刷方式の違いを示す説明図である。 印字ヘッドの構造の他の例を示す概念図である。 本発明に係るプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の一例を示す概念図である。 本発明に係る印刷装置の第2の実施の形態を示す機能ブロック図である。 本発明に係る印刷方法の第2の実施の形態を示すフローチャート図である。 印字ヘッドの出力濃度範囲の決定に伴う画像データの入出力特性を示す概念図である。 印字ヘッドの出力濃度範囲の決定に伴う画像データのヒストグラムの変更を示す概念図である。 印字ヘッドの出力濃度範囲の決定に伴う画像データの出力濃度のダイナミックレンジの変更を示す概念図である。 本発明に係る印刷装置の第3の実施の形態を示す機能ブロック図である。 ラインヘッド型の印字ヘッドによる印刷の概念を示す図である。 印字ヘッドのノズルごとの最大濃度の抽出方法を示す概念図である。 本発明に係る印刷方法の第3の実施の形態を示すフローチャート図である。 本発明に係る印刷装置の第4の実施の形態を示す機能ブロック図である。 画像と高周波成分との関係を示す説明図である。 本発明に係る印刷方法の第4の実施の形態を示すフローチャート図である。 本発明に係る印刷装置の第5の実施の形態を示す機能ブロック図である。 本発明に係る印刷方法の第5の実施の形態を示すフローチャート図である。 画像データの有する各画素の濃度値から最小濃度値に応じて濃度範囲をシフト状態を示す概念図である。
符号の説明
100…印刷装置、200…印字ヘッド、10…着弾位置ずれ情報取得手段、10a…着弾位置ずれ情報記憶部、12…画像データ取得手段、14…回避不能領域情報取得手段、14a…回避不能領域情報記憶部、16…出力濃度範囲決定手段、18…印刷データ生成手段、20…印刷手段、22…画像データ変更手段、24…ノズル担当画素情報取得手段、26…最大濃度値抽出手段、28…最小濃度値抽出手段、60…CPU、62…RAM、64…ROM、66…インターフェース、70…記憶装置、72…出力装置、74…入力装置、50…ブラックノズルモジュール、52…イエローノズルモジュール、54…マゼンタノズルモジュール、56…シアンノズルモジュール、S…印刷媒体(用紙)、N…ノズル、R…記録媒体。

Claims (24)

  1. インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドと、
    当該印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
    画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
    当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段と、
    当該出力濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段と、
    前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
    当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段とを有することを特徴とする印刷装置。
  2. インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドと、
    当該印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
    画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
    当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段と、
    前記画像データ取得手段で取得された画像データの濃度範囲が当該出力濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に収まっていないときに、当該画像データの濃度範囲を、前記濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に収まるように変更する画像データ変更手段と、
    当該画像データ変更手段で変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
    当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段とを有することを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項2に記載の印刷装置において、
    前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の濃度値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する濃度値を取得するノズル担当画素情報取得手段と、
    当該ノズル担当画素情報取得手段で取得した前記各ノズルに対応する濃度値から、ノズルごとの最大濃度値を抽出する最大濃度値抽出手段と、を備え、
    前記画像データ変更手段は、当該最大濃度値抽出手段で抽出された前記ノズルごとの最大濃度値に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更するようになっていることを特徴とするものである。
  4. 請求項2または3に記載の印刷装置において、
    前記画像データ取得手段で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定手段を備え、
    前記画像データ変更手段は、さらに当該高周波成分特定手段で特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの濃度範囲を変更するようになっていることを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の印刷装置において、
    前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の濃度値から最小濃度値を抽出する最小濃度値抽出手段を備え、
    前記画像データ変更手段は、当該最小濃度値抽出手段で抽出された画像データの最小濃度値が前記印字ヘッドで印字可能な最小濃度値よりも高いときは、前記画像データの出力濃度範囲を前記印字ヘッドで印字可能な出力濃度範囲に収まるように変更するようになっていることを特徴とする印刷装置。
  6. コンピュータを、
    インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
    画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
    当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段と、
    当該出力濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段と、
    前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
    当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段として機能させることを特徴とする印刷プログラム。
  7. 請求項6に記載の印刷プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得ステップと、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
    画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得ステップと、
    当該回避不能領域情報取得ステップで取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定ステップと、
    当該出力濃度範囲決定ステップで決定された出力濃度範囲に基づいて前記画像データ取得ステップで取得された画像データを変更する画像データ変更ステップと、
    前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、
    当該印刷データ生成ステップで生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷ステップとを含むことを特徴とする印刷方法。
  9. インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
    画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
    当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段と、
    当該出力濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  10. コンピュータを、
    インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
    画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
    当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定手段と、
    当該出力濃度範囲決定手段で決定された出力濃度範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段として機能させることを特徴とする画像処理プログラム。
  11. 請求項10に記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  12. インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得ステップと、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
    画像を形成するための画素の濃度値である出力濃度と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得ステップと、
    当該回避不能領域情報取得ステップで取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の濃度範囲を決定する出力濃度範囲決定ステップと、
    当該出力濃度範囲決定ステップで決定された出力濃度範囲に基づいて前記画像データ取得ステップで取得された画像データを変更する画像データ変更ステップとを含むことを特徴とする画像処理方法。
  13. インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドと、
    当該印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
    画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
    当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段と、
    当該入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段と、
    当該画像データ変更手段で変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
    当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段とを有することを特徴とする印刷装置。
  14. インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドと、
    当該印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
    画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
    当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルが形成する画像の入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段と、
    前記画像データ取得手段で取得された画像データの値範囲が当該入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に収まっていないときに、当該画像データの値範囲を、前記入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に収まるように変更する画像データ変更手段と、
    当該画像データ変更手段で変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
    当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段とを有することを特徴とする印刷装置。
  15. 請求項14に記載の印刷装置において、
    前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の値から、前記印字ヘッドの各ノズルに対応する値を取得するノズル担当画素情報取得手段と、
    当該ノズル担当画素情報取得手段で取得した前記各ノズルに対応する値から、ノズルごとの最大値を抽出する最大値抽出手段と、を備え、
    前記画像データ変更手段は、当該最大値抽出手段で抽出された前記ノズルごとの最大値に基づいて前記画像データの値範囲を変更するようになっていることを特徴とするものである。
  16. 請求項14または15に記載の印刷装置において、
    前記画像データ取得手段で取得した画像データの高周波成分を特定する高周波成分特定手段を備え、
    前記画像データ変更手段は、さらに当該高周波成分特定手段で特定された前記画像データの高周波成分に基づいて前記画像データの値範囲を変更するようになっていることを特徴とする印刷装置。
  17. 請求項14〜16のいずれか1項に記載の印刷装置において、
    前記画像データ取得手段で取得した画像データの有する各画素の値から最小値を抽出する最小値抽出手段を備え、
    前記画像データ変更手段は、当該最小値抽出手段で抽出された画像データの最小値が前記印字ヘッドで印字可能な最小値よりも高いときは、前記画像データの値範囲を前記印字ヘッドに対する入力値範囲に収まるように変更するようになっていることを特徴とする印刷装置。
  18. コンピュータを、
    インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
    画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
    当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段と、
    当該入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段と、
    当該画像データ変更手段で変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
    当該印刷データ生成手段で生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷手段として機能させることを特徴とする印刷プログラム。
  19. 請求項18に記載の印刷プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  20. インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得ステップと、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
    画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得ステップと、
    当該回避不能領域情報取得ステップで取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定ステップと、
    当該入力値範囲決定ステップで決定された入力値範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更ステップと、
    当該画像データ変更ステップで変更された画像データから前記印字ヘッドで印字可能な印刷データを生成する印刷データ生成ステップと、
    当該印刷データ生成ステップで生成された印刷データに基づいて前記印字ヘッドを用いて印刷を実行する印刷ステップとを含むことを特徴とする印刷方法。
  21. インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
    画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
    当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段と、
    当該入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  22. コンピュータを、
    インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得手段と、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得手段と、
    画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得手段と、
    当該回避不能領域情報取得手段で取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得手段で取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定手段と、
    当該入力値範囲決定手段で決定された入力値範囲に基づいて前記画像データ取得手段で取得された画像データを変更する画像データ変更手段として機能させることを特徴とする画像処理プログラム。
  23. 請求項22に記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  24. インクを吐出するノズルを複数備えた印字ヘッドの各ノズルのドット着弾位置ずれに関する着弾位置ずれ情報を取得する着弾位置ずれ情報取得ステップと、
    M(M≧3)値の階調値を有する複数の画素データから構成される画像データを取得する画像データ取得ステップと、
    画像の各画素の値である入力値と、前記着弾位置ずれ情報に含まれるドットの着弾位置ずれ量とに基づいてバンディングが回避できない領域に関する回避不能領域情報を取得する回避不能領域情報取得ステップと、
    当該回避不能領域情報取得ステップで取得された回避不能領域情報と前記着弾位置ずれ情報取得ステップで取得された着弾位置ずれ情報とに基づいて、前記各ノズルのうち、最大のドット着弾位置ずれ量を有するノズルに対する入力値範囲を決定する入力値範囲決定ステップと、
    当該入力値範囲決定ステップで決定された入力値範囲に基づいて前記画像データ取得ステップで取得された画像データを変更する画像データ変更ステップとを含むことを特徴とする画像処理方法。
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