JP2010187714A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】RT遊技(ART遊技)に移行したときは、最初にAT1遊技を実行する。AT1遊技は、小役3A〜小役3C(AT小役)の当選時に、入賞させるためのストップスイッチ42の操作情報を報知するとともに、リプレイ2(RTパンク小役)の当選時にリプレイ2の入賞を回避するストップスイッチ42の操作情報を報知する。RT遊技への移行後に、差枚数が基準値に到達したときは、AT2遊技に移行する。AT2遊技では、小役3A〜小役3Cに係る報知を中止し、リプレイ2に係る報知を継続する。
【選択図】図1
Description
請求項1の発明は、複数種類の図柄を表示した複数のリール(31)と、役の抽選を行う役抽選手段(61)と、前記リールの回転開始命令を受けたとき(スタートスイッチ41が操作された時)にすべての前記リールを回転させるとともに、遊技者によりストップスイッチ(42)が操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に対応する位置で、そのストップスイッチに対応する前記リールを停止させるリール制御手段(64)とを備え、前記役抽選手段は、特定遊技状態(RT1遊技)では特定役A(小役3A〜小役3C)及び特定役B(リプレイ2)を含めて役の抽選を行い、前記リール制御手段は、前記役抽選手段で前記特定役Aに当選したときに、遊技者による前記ストップスイッチの操作タイミング又は押し順に応じて、前記特定役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させる場合と停止させない場合とを有するように前記リールを停止制御し、前記リール制御手段は、前記役抽選手段で前記特定役Bに当選したときに、遊技者による前記ストップスイッチの押し順に応じて、前記特定役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させる場合と停止させない場合とを有するように前記リールを停止制御し、前記特定遊技状態において前記特定役Bに当選し、前記特定役Bに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、前記特定遊技状態を終了して前記特定遊技状態よりも遊技者にとって不利な遊技状態(RT2遊技)に移行するように制御し、前記特定遊技状態の遊技中、又は前記特定遊技状態を含む所定の遊技期間中において、遊技媒体の払出し数から投入数を引いた差数が基準値以上であるか否かを判断する差数判断手段(AT遊技制御手段70a)と、前記役抽選手段で前記特定役Aに当選したときに、前記特定役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるための前記ストップスイッチの操作情報を遊技者に対して報知する第1報知手段と、前記役抽選手段で前記特定役Bに当選したときに、前記特定役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないための前記ストップスイッチの押し順を遊技者に対して報知する第2報知手段とを備え、前記特定遊技状態に移行したときは、前記第1報知手段及び前記第2報知手段による双方の報知(AT1遊技)を実行し、前記差数判断手段により前記差数が前記基準値以上であると判断されたときは、前記第1報知手段による報知を停止し、かつ前記第2報知手段による報知を継続する(AT2遊技を実行する)ように制御することを特徴とする。
本発明においては、特定遊技状態に移行すると、最初は、特定役Aの当選時に第1報知手段により特定役Aを入賞させるための操作情報が報知されるとともに、特定役Bの当選時に第2報知手段により特定役Bを入賞させないための操作情報が報知される。
これにより、特定役Aの当選時には報知に従ってストップスイッチを操作することで、特定役Aを入賞させ、遊技媒体を獲得することができる。また、特定役Bの当選時には、ストップスイッチの適切な押し順によって特定役Bの入賞を回避することができるので、初心者であっても容易に特定役Bの入賞を回避することができ、特定遊技状態からの転落を防止することができる。
このため、第1報知手段による報知が行われていたときと比較すると遊技媒体の増加の程度は少なくなるが、遊技者にとって有利な遊技状態を維持することができる。
また、特定遊技状態において、第1報知手段及び第2報知手段による双方の報知が突然停止するようなことがないので、いきなり報知を打ち切られた印象を遊技者に与えることがない。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態によるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。スロットマシン10の遊技制御手段60は、スロットマシン10の全体を制御する手段であり、役の抽選、リール31の駆動制御、入賞時の払出し、及び演出の出力等を制御するものである。遊技制御手段60は、制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、遊技の進行等や演出の出力に必要なプログラム等を記憶しておくROM、CPUが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを当該遊技のために投入するときに操作するスイッチである。本実施形態では、いずれの遊技においても、メダルを3枚投入して遊技を行うように設定されており、ベットスイッチ40として、3枚投入用の1つが設けられている。
また、メダル投入口43は、実際のメダルを遊技者が投入する部分であり、メダル投入口43からメダルを投入することは、ベットスイッチ40を操作することと同様の役割を果たす。
さらに、(左、中、右)ストップスイッチ42は、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、各リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段64によって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
なお、本明細書では、図3中、例えば左リール31の「スイカ」の図柄が停止している位置を「上段」、「赤7」の図柄が停止している位置を「中段」、「RP」の図柄が停止している位置を「下段」と称する。
ここで、「図柄組合せライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。本実施形態では、水平方向の中段、上段、及び下段の3本の図柄組合せラインL1〜L3と、斜め右下がり方向及び斜め右上がり方向の2本の図柄組合せラインL4及びL5の合計5本の図柄組合せラインを有する。
ここで、「有効ライン」とは、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
一方、「無効ライン」とは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
なお、これに限らず、メダルの投入枚数は、1枚又は2枚でもよい。さらに、メダル投入枚数や遊技状態等に応じて、5本の図柄組合せラインL1〜L5のうち、一部のみを有効ライン(残りを無効ライン)に設定してもよい。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓11から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイやドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像や、後述するAT遊技中におけるストップスイッチ42の押し順等の操作情報を表示するものである。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。これにより、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止する(役が入賞する)と、その役に対応する枚数のメダルが払い出される。ただし、特別役の入賞時の払出し枚数は0枚に設定されている。また、リプレイは、メダルが自動投入される。
BB又はRBがそれぞれ入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、それぞれ特別遊技であるBB遊技又はRB遊技に移行する。BB遊技及びRB遊技は、出玉率が1を超えるように設定されていることで、通常遊技以上にメダル獲得が期待できる、遊技者にとって有利な遊技である。
なお、他の特別役としては、2BB(第2種ビッグボーナス。MB(ミドルボーナス)ともいう。)や、SB(シングルボーナス)が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
持ち越される役としては、特別役であるBB(BBA、BBB)及びRBが挙げられる。BB又はRBに当選したときは、リール31の停止時に、BB又はRBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技において、それぞれBB又はRBの当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。
さらに、後者には、遊技の進行に伴ってメダル所有枚数が徐々に増加する遊技状態、メダル所有枚数が遊技の進行によってもほぼ現状維持される遊技状態、又は遊技の進行によってもメダル所有枚数がほとんど減らない遊技状態のいずれも含まれるが、本実施形態のRT1遊技は、遊技の進行に伴ってメダル所有枚数が徐々に増加する遊技状態である。
また、上記の遊技状態以外の遊技状態として、本実施形態では、「AT(Assist Time )遊技」が設けられている。AT遊技は、RT1遊技でのみ実行される。この点については後述する。また、上記の各遊技状態の特徴及び遊技状態間の移行については、後述する。
なお、小役3は、全体として1/5の当選確率を有し、これが3等分されて小役3A〜小役3Cに割り当てられている。
また、役抽選テーブル62Dは、RT2遊技で用いられる役抽選テーブル62であり、役抽選テーブル62Aと比較すると、リプレイ1の当選確率のみが異なる。役抽選テーブル62Dでは、リプレイ1の当選確率は1/7.4に設定されている。
以上のいずれかの役抽選テーブル62A〜62Eを用いて、役抽選手段61は、毎遊技、スタートスイッチ41が操作された時に役の抽選を行う。
当選フラグ制御手段63は、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグ63aのオン/オフを制御するものである。本実施形態では、当選役に対応するように、BBA、BBB、RB、小役1、小役2、小役3A、小役3B、小役3C、リプレイ1、リプレイ2、及びリプレイ3の各当選フラグ63aを備える。そして、役抽選手段61による役の抽選において当選したときは、対応する役の当選フラグ63aをオンにする(当選フラグ63aを立てる)。例えば、リプレイ1に当選したときは、リプレイ1に係る当選フラグ63aがオンとなり、それ以外の役の当選フラグ63aはオフのままである。また、例えばリプレイ1、リプレイ2、及びリプレイ3に重複当選したときは、これらの3つの当選フラグ63aがオンとなり、それ以外の役に係る当選フラグ63aはオフのままである。
これに対し、BB及びRBの当選は持ち越されるので、当該遊技でBB又はRBに当選し、当選したBB又はRBに係る当選フラグ63aがオンになったときは、そのBB又はRBが入賞するまでオンの状態が維持され、そのBB又はRBが入賞した時点でオフにされる。
また、押し順検出手段64aは、最初(1番目)に操作されたストップスイッチ42及び2番目に操作されたストップスイッチ42を検出してもよいが(1番目及び2番目を検出すれば、最後の3番目の検出は不要である)、特に本実施形態では、最初に操作されたストップスイッチ42が左、中、又は右のいずれであるかを検出する。
BBAテーブルは、BBAのみの当選フラグ63aがオンであるとき(非内部中遊技でBBAに単独当選したとき、又はBBAの内部中遊技で役の非当選時)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、BBAに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、BBAに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置が定められたものである。
図8は、以上の小役3A〜小役3Cの当選時における有効ラインに停止する図柄の組合せを示した図である。
図9は、以上のリプレイ1及びリプレイ2の重複当選時、並びにリプレイ1、リプレイ2及びリプレイ3の重複当選時における、最初に操作されたストップスイッチ42と入賞役との関係を示した図である。
図2に示すように、すべてのリール31において、「RP」の図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。これにより、リール31がどの瞬間に位置するときにストップスイッチ42が操作されても、リール制御手段64は、常に、所望の有効ラインに「RP」の図柄を停止させることができる。よって、リプレイ1に当選したときは、リール制御手段64は、常に、リプレイ1に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができる。
さらに同様に、「白7」の図柄が有効ラインに停止するためには、1番〜3番の図柄が表示窓11内に位置する瞬間から、7番〜9番の図柄が表示窓11内に位置する瞬間までの間に左ストップスイッチ42が操作されることが必要となる。上記以外の位置で左ストップスイッチ42が操作されたときは、「白7」の図柄を有効ライン停止させることができない。
したがって、特別遊技中に小役3A、小役3B及び小役3Cに重複当選したときは、リール制御手段64は、常に、小役3A、小役3B又は小役3Cのいずれか1つの役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができる。
内部中遊技において小役1やリプレイ1の単独当選時、又は複数のリプレイの重複当選時についても同様である。
停止図柄判断手段66は、リール31の停止時に、有効ラインに停止したリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判断するものである。停止図柄判断手段66は、例えばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
ただし、停止図柄判断手段66は、ストップスイッチ42が操作され、停止位置決定テーブル65を用いて停止位置が決定された時に、そのリール31が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。
遊技中に、BBA又はBBBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、BBA又はBBBの入賞となり、特別遊技制御手段68は、次遊技からBB遊技を開始するように制御する。
BB遊技では、上述した役抽選テーブル62Eを用いて役の抽選が行われる。
このため、特別遊技制御手段68は、BB遊技中に払い出されたメダル枚数をカウントし、毎遊技、払い出された枚数を更新し続けるとともに、カウントされた払出し枚数が450枚以上となったと判断したときは、BB遊技の終了条件を満たすと判断する。
RB遊技では、BB遊技と同様に役抽選テーブル62Eを用いて役の抽選が行われる。
また、本実施形態では、RB遊技の終了条件として、RB遊技中に払い出されたメダル枚数が100枚以上になったことに設定されている。
このため、特別遊技制御手段68は、RB遊技中に払い出されたメダル枚数をカウントし、毎遊技、払い出された枚数を更新し続けるとともに、カウントされた払出し枚数が100枚以上となったと判断したときは、RB遊技の終了条件を満たすと判断する。
図10は、遊技状態の移行を説明する図である。図10において、先ず、RT2遊技を基準として遊技状態の移行を説明する。
また、RT2遊技でBB又はRBに当選することなく1000遊技を消化したときは、次遊技から非RT遊技に移行する。RT2遊技で1000ゲームはまりが発生すると、後述するいわゆる天井ATを発動させるためである。
BB遊技の終了後は、遊技状態制御手段69は、非RT遊技に移行するように制御する。これに対し、RB遊技の終了後は、遊技状態制御手段69は、RT2遊技に移行するように制御する。
また、非RT遊技においてBB又はRBに当選し、その遊技でBB又はRBが入賞しなかったときは内部中遊技に移行する。さらにまた、BB又はRBに当選した遊技でBB又はRBが入賞したときは、それぞれBB遊技又はRB遊技に移行する。
なお、RT遊技かつAT遊技は、「ART遊技」とも称される。
演出制御手段70は、遊技ごとに、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、演出パターンを選択する。特に本実施形態では、複数種類の演出パターンが予め設けられている。そして、演出制御手段70は、遊技の開始時等に、役抽選手段61による役の抽選が行われた後、ソフトウェア乱数を用いた抽選によっていずれか1つの演出パターンを選択する。
演出パターンは、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を定めたものである。
そして、演出制御手段70は、選択した演出パターンに従い、所定のタイミングで演出出力機器から演出を出力するように制御する。
ここで、「AT(Assist Time )遊技」とは、「報知遊技」とも称され、役の当選時に、その役を入賞させるためのストップスイッチ42の操作情報、又はその役を入賞させないためのストップスイッチ42の操作情報を報知する遊技である。特に本実施形態のAT遊技は、第1に、小役3A〜小役3Cに当選したときに、当選した小役3A〜小役3Cを入賞させるためのストップスイッチ42の操作情報を報知する(第1報知手段)。ここで、「ストップスイッチ42の操作情報」とは、左リール31の図柄に関する情報である。
以上のような報知が行われ、その報知に従って左ストップスイッチ42を操作すれば、小役3A〜小役3Cの当選時には、当選した小役3A〜小役3Cを入賞させることができる。
また、リプレイ1、リプレイ2、及びリプレイ3に重複当選したときは、最初に右ストップスイッチ42が操作されればリプレイ1が入賞し、最初に左又は中ストップスイッチ42が操作されたときはリプレイ2が入賞する。
ここで、「基準値」は、予め1つの値を設定しておいてもよいが、本実施形態では、RT1遊技に移行したとき(AT遊技の開始時)に、ソフトウエア乱数を用いた抽選により基準値を決定する。図11は、基準値を決定するデータテーブルを示す図である。
なお、本実施形態のスロットマシン10には、6段階の設定値(例えば設定1〜設定6)が設けられており、設定値に応じて、BB及びRBの当選確率が異なるように設定されている。図5及び図6では、いずれか1つの設定値(例えば設定3)におけるBB及びRBの当選確率を例示したものであり、設定値が高いほど、BB及びRBの当選確率が高くなるように設定されている。この設定値は、スロットマシン10の設置店側で設定するものであり、遊技者からはわからないようになっている。
ここで、Nゲーム(上記の例では、N=400、6000、又は17500)間の出玉率は、「(Nゲーム間の総払出し枚数)/(Nゲーム間の総投入枚数)」で算出される。
そして、AT遊技制御手段70aは、上述したように、毎遊技の終了時に差枚数の値を更新し続け、当該遊技の前400ゲーム間で出玉率が制限値300%を超えていないかどうか、当該遊技の前6000ゲーム間で出玉率が制限値150%を超えていないかどうか、及び当該遊技の前17500ゲーム間で出玉率が制限値120%を超えていないかどうかを判断する。
このように制御すれば、スロットマシン10の出玉率に上記のような制限値が設定されている場合にも、その制限値を順守することができる。
ただし、上記制限値の算出は、ホールの閉店時にスロットマシン10の電源がオフにされたときはクリアされ、翌日に電源がオンにされたときは、再度、1遊技目から出玉率の算出を行う。
すなわち、AT1遊技が実行されても上記制限値を超えないように基準値を決定してもよい。
まず、「1遊技あたりのメダルの払い出し枚数の期待値」とは、1遊技における役の入賞確率×払出し枚数をいう。そして、1遊技あたりの「差枚数」の期待値とは、1遊技あたりのメダルの増減数の期待値をいい、「払出し枚数の期待値−投入枚数」で表すことができる。差枚数の期待値が正の値であるときは、遊技の進行に伴ってメダルが増加していく遊技状態であり、負の値であるときは、遊技の進行に伴ってメダルが減少していく遊技状態である。
また、小役1及び小役2当選時には、100%の確率で入賞させることができると仮定する。さらにまた、小役3A〜小役3Cの当選時には、1/3の確率で入賞させることができると仮定する。さらに、特別役とリプレイ3との重複当選を無視する。
このとき、RT2遊技中における、小役及びリプレイによる1遊技あたりのメダル払出し数の期待値は、
1/60×4(小役1)+1/40×6(小役2)+1/15×3×1/3×10(小役3A〜小役3C)+3×1/7.4(リプレイ1)+3×100(リプレイ3)+3×1/20×2(リプレイの重複当選)
≒1.62(枚)
となる。
1.62−3
=−1.38(枚)
となる。
また、出玉率は、
1.62/3
=0.54
となる。
1/60×4(小役1)+1/40×6(小役2)+1/15×3×10(小役3A〜小役3C)+3×1/1.3(リプレイ1)+3×100(リプレイ3)+3×1/20×2(リプレイの重複当選)
≒4.85(枚)
となる。
4.85−3
=+1.85(枚)
となる。
また、出玉率は、
4.85/3
=1.62
となる。
これにより、AT1遊技中は、遊技の進行とともにメダルが増加していく遊技状態であり、遊技者にとって有利な遊技状態である。
したがって、AT2遊技中における、小役及びリプレイによる1遊技あたりのメダル払出し数の期待値は、
1/60×4(小役1)+1/40×6(小役2)+1/15×3×1/3×10(小役3A〜小役3C)+3×1/1.3(リプレイ1)+3×100(リプレイ3)+3×1/20×2(リプレイの重複当選)
≒3.52(枚)
となる。
3.52−3
=+0.52(枚)
となる。
また、出玉率は、
3.52/3
≒1.17
となる。
これにより、AT2遊技中は、AT1遊技中ほどではないが、遊技の進行とともにメダルが微増していく遊技状態であり、遊技者にとって有利な遊技状態である。
1/60×4(小役1)+1/40×6(小役2)+1/1.1×10(小役3A〜小役3C)
≒9.31(枚)
となる。
9.31−3
=+6.31(枚)
となる。
また、出玉率は、
9.31/3
≒3.10
となる。
これにより、BB遊技中は、急激にメダルが増加していく遊技状態であり、遊技者にとって有利な遊技状態である。
これに対し、BBに当選してBB遊技が移行したときは、非RT遊技に移行することができる。また、RT2遊技でいわゆる1000ゲームはまりが発生したときも同様である。非RT遊技では、1/5の確率でいずれかの小役3に当選し、かつ2/3の確率で特定の図柄の組合せが有効ラインに停止するので、通常、7〜8ゲーム消化すれば、特定の図柄の組合せを有効ラインに停止させることができる。
RT1遊技かつAT1遊技では、上述したように、メダル所有枚数を増加させることができる。また、たとえAT1遊技が終了し、RT1遊技かつAT2遊技に移行しても、メダル所有枚数を微増させつつ特別役の当選を待つことができる。
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、RT1遊技に移行する直前の400ゲーム(通常遊技及び特別遊技の双方、すなわちすべての遊技を含む。)間の出玉率を算出し、この出玉率に基づいて基準値を決定する。ここで、RT1遊技に移行する直前にはBB遊技が実行されているはずなので、算出される出玉率には、少なくとも1回のBB遊技で獲得したメダル枚数も含まれる。
なお、400ゲーム間の出玉率は、「(400ゲーム間の総払出し枚数)/(400ゲーム間の総投入枚数)」で算出される。
図12に示すように、例えばRT1遊技に移行する直前の400ゲーム間の出玉率が0.95であったときは、「0.65以上1.00未満」に該当するので、基準値は、1/10の確率で100枚に決定され、1/10の確率で200枚に決定され、4/10の確率で300枚に決定され、4/10の確率で500枚に決定される。
なお、基準値の決定にあたり、抽選を行うことなく、算出された出玉率から一義的に基準値が決定されるようにしてもよい。
第1実施形態では、AT1遊技中に報知される小役として、小役3A〜小役3Cを設けた。これに対し、第3実施形態では、小役3A〜小役3Cを設けず、小役4A〜小役4Cを設ける。
そして、小役4A〜小役4Cに対応する図柄の組合せは、いずれも、「赤7/青7/白7」−「ベル」−「ベル」に設定されている。
これにより、リール制御手段64は、小役4A〜小役4Cの当選時には、常に、「赤7/青7/白7」−「ベル」−「ベル」を有効ラインに停止させることができる。
図13は、小役4A〜小役4Cと、ストップスイッチ42の押し順と、入賞の有無の関係を示す図である。
なお、リプレイ2の当選時には、第1実施形態と同様に、リプレイ2の入賞を回避するためのストップスイッチ42の押し順が報知される。
よって、第3実施形態では、第1報知手段及び第2報知手段のいずれも、押し順(最初に操作すべきストップスイッチ42)の報知にすることができる。
(1)本実施形態では、BB遊技の終了後に非RT遊技に移行し、この非RT遊技で特定の図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、RT1遊技に移行するようにした。しかし、これに限らず、非RT遊技から他のRT遊技(例えばRT3遊技)に移行させ、このRT3遊技でのみ抽選される特定役を設ける。そして、この特定役が入賞したことを条件として、RT1遊技に移行させるようにしてもよい。
あるいは、AT2遊技からAT1遊技に移行する場合の基準値の決定に際し、AT1遊技を実行しても400ゲーム間、6000ゲーム間、又は17500ゲーム間の出玉率の制限値を超えないように基準値を設定することも可能である。
11 表示窓
21 ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
31 (左、中、右)リール
32 モータ
40 ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 (左、中、右)ストップスイッチ
43 メダル投入口
60 遊技制御手段
61 役抽選手段
62(62A〜62E) 役抽選テーブル
63 当選フラグ制御手段
63a 当選フラグ
64 リール制御手段
65 停止位置決定テーブル
66 停止図柄判断手段
67 払出し手段
68 特別遊技制御手段
69 遊技状態制御手段
70 演出制御手段
70a AT遊技制御手段
L1〜L5 有効ライン(図柄組合せライン)
Claims (4)
- 複数種類の図柄を表示した複数のリールと、
役の抽選を行う役抽選手段と、
前記リールの回転開始命令を受けたときにすべての前記リールを回転させるとともに、遊技者によりストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に対応する位置で、そのストップスイッチに対応する前記リールを停止させるリール制御手段と
を備え、
前記役抽選手段は、特定遊技状態では特定役A及び特定役Bを含めて役の抽選を行い、
前記リール制御手段は、前記役抽選手段で前記特定役Aに当選したときに、遊技者による前記ストップスイッチの操作タイミング又は押し順に応じて、前記特定役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させる場合と停止させない場合とを有するように前記リールを停止制御し、
前記リール制御手段は、前記役抽選手段で前記特定役Bに当選したときに、遊技者による前記ストップスイッチの押し順に応じて、前記特定役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させる場合と停止させない場合とを有するように前記リールを停止制御し、
前記特定遊技状態において前記特定役Bに当選し、前記特定役Bに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、前記特定遊技状態を終了して前記特定遊技状態よりも遊技者にとって不利な遊技状態に移行するように制御し、
前記特定遊技状態の遊技中、又は前記特定遊技状態を含む所定の遊技期間中において、遊技媒体の払出し数から投入数を引いた差数が基準値以上であるか否かを判断する差数判断手段と、
前記役抽選手段で前記特定役Aに当選したときに、前記特定役Aに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるための前記ストップスイッチの操作情報を遊技者に対して報知する第1報知手段と、
前記役抽選手段で前記特定役Bに当選したときに、前記特定役Bに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないための前記ストップスイッチの押し順を遊技者に対して報知する第2報知手段と
を備え、
前記特定遊技状態に移行したときは、前記第1報知手段及び前記第2報知手段による双方の報知を実行し、前記差数判断手段により前記差数が前記基準値以上であると判断されたときは、前記第1報知手段による報知を停止し、かつ前記第2報知手段による報知を継続するように制御する
ことを特徴とするスロットマシン。 - 請求項1に記載のスロットマシンにおいて、
遊技状態として、通常遊技状態と前記特定遊技状態とを有し、
前記特定遊技状態は、前記通常遊技状態に対して少なくとも1つの役の当選確率が高く設定されていることにより、前記通常遊技状態よりも出玉率が高く設定された遊技状態であり、
前記特定遊技状態以外の遊技状態において所定の条件を満たしたときに前記特定遊技状態に移行するとともに、前記特定遊技状態において前記特定役Bに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、前記特定遊技状態を終了して前記通常遊技状態に移行するように制御する遊技状態制御手段を備える
ことを特徴とするスロットマシン。 - 請求項1又は請求項2に記載のスロットマシンにおいて、
前記特定遊技状態に移行する以前の所定遊技期間における遊技媒体の投入数と払出し数との比を表す出玉率又は前記差数を算出し、前記特定遊技状態に移行するときは、前記出玉率又は前記差数に基づいて、その特定遊技状態における前記基準値を決定する
ことを特徴とするスロットマシン。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、
前記差数の前記基準値は、複数設けられており、
複数の前記基準値の中からいずれか1つの前記基準値を抽選により決定する基準値決定手段を備える
ことを特徴とするスロットマシン。
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