JP5252544B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
さらに、上記の場合において、有効ラインに停止した図柄の組合せがAであるときとBであるときとで、異なる遊技状態に移行させるようにしたスロットマシンが知られている(例えば、特許文献2参照)。
請求項1の発明(第1実施形態)は、複数種類の図柄を外周面に表示したリール(左、中及び右リール31)と、各前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチ(ストップスイッチ42)と、前記ストップスイッチが操作されるまでに役の抽選を行う役抽選手段(役抽選手段61)と、前記リールの回転開始命令を受けたとき(スタートスイッチ41が操作されたとき)に前記リールを回転させるとともに、遊技者により前記ストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御の範囲内において前記リールを停止させるように制御するリール制御手段(リール制御手段64)と、所定の条件を満たしたときに、現在の遊技状態から他の遊技状態に移行させる遊技状態制御手段(遊技状態制御手段69)とを備え、遊技状態として、遊技状態A1(RT11遊技及びRT12遊技)、遊技状態A2(RT21遊技及びRT22遊技)及び遊技状態A3(RT31遊技及びRT32遊技)を有し、前記役抽選手段は、前記遊技状態A1では、特定役X1(小役A)の当選を含む特定抽選結果(たとえば、小役Aの単独当選)となる場合を有するように役の抽選を行い、前記特定抽選結果に対応する図柄の組合せとして、図柄の組合せP1(実施形態では、たとえばP11)及びP2(実施形態では、たとえばP21)を有し、前記図柄の組合せP1は、図柄の組合せP1a(「チェリー」−「ベル」−「ベル」)と、図柄の組合せP1b(「青7/赤7」−「ベル」−「ベル」)とを有し、前記図柄の組合せP2は、図柄の組合せP2a(「チェリー」−「ベル」−「スイカ」)と、図柄の組合せP2b(「青7/赤7」−「ベル」−「RP」)とを有し、前記リール制御手段は、前記役抽選手段で前記特定抽選結果となった遊技において、前記ストップスイッチの押し順が押し順T1(最初に操作されたストップスイッチ42が左ストップスイッチ42)であるときは前記図柄の組合せP1aを停止させることを優先するとともに前記図柄の組合せP1aを停止させることができないときは前記図柄の組合せP1bを停止させるように制御し、前記ストップスイッチの押し順が前記押し順T1と異なる押し順T2(最初に操作されたストップスイッチ42が右ストップスイッチ42)であるときは前記図柄の組合せP2a又はP2bを停止させるように制御し、前記遊技状態制御手段は、前記遊技状態A1において前記役抽選手段で前記特定抽選結果となった場合に、前記図柄の組合せP1a又はP1bが停止したときは遊技状態を前記遊技状態A2に移行するように制御し、前記図柄の組合せP2a又はP2bが停止したときは遊技状態を前記遊技状態A3に移行するように制御し、前記遊技状態A1において前記役抽選手段で前記特定抽選結果となった場合に、前記遊技状態A2に移行するための前記ストップスイッチの前記押し順T1、及び前記遊技状態A3に移行するための前記ストップスイッチの前記押し順T2を遊技者に対して報知する報知手段(押し順報知手段70a)を備えることを特徴とする。
請求項1の発明においては、遊技状態A1において特定抽選結果となった遊技において、押し順T1であるときは図柄の組合せP1a又はP1bが有効ラインに停止し、押し順T2であるときは図柄の組合せP2a又はP2bが有効ラインに停止する。
さらにまた、請求項3の発明においては、遊技状態A2では、リプレイの当選確率は高いが、特定役X2の当選時には情報が報知されない遊技(RT遊技かつ非AT遊技)であり、遊技状態A3では、リプレイの当選確率は遊技状態A2よりも低いが、特定役X2の当選時には情報が報知される遊技(AT遊技又はART遊技)である。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。
スロットマシン10の遊技制御手段60は、スロットマシン10の全体を制御する手段であり、役の抽選、リール31の駆動制御、入賞時の払出し、及び演出の出力等を制御するものである。遊技制御手段60は、制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、遊技の進行等や演出の出力に必要なプログラム等を記憶しておくROM、CPUが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを当該遊技のために投入するときに操作するスイッチである。
なお、メダル投入口43は、実際のメダルを遊技者が投入する部分であり、メダル投入口43からメダルを投入することは、ベットスイッチ40を操作することと同様の役割を果たす。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つのリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、リール31の回転中心部に連結され、遊技制御手段60によって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
ここで、「図柄組合せライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。本実施形態では、水平方向の中段、上段、及び下段の3本の図柄組合せラインL1〜L3と、斜め右下がり方向及び斜め右上がり方向の2本の図柄組合せラインL4及びL5の合計5本の図柄組合せラインを有している。
ここで、「有効ライン」とは、本実施形態では、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
一方、「無効ライン」とは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
なお、これに限らず、メダル投入枚数を1枚又は2枚にして遊技可能としても良く、メダル投入枚数が1枚又は2枚のときは、5本全てを有効ラインにするのではなく、一部の図柄組合せラインL1〜L5を有効ラインに設定して遊技を行うようにしても良い。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓11から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイやドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像や所定の情報等を表示するものである。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。これにより、全てのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインL1〜L5に停止する(その役が入賞する)と、その役に対応する枚数のメダルが払い出される(ただし、後述する特別役を除く)。
また、1BBは、本実施形態では、1BBA〜1BBFの6種類が設けられており、それぞれ独立した役となっている。これらの1BBは、いずれも、「赤7」、「青7」、又は「BAR」の図柄の組合せからなり、全て、異なる図柄の組合せに設定されている。
これらの1BBA〜1BBFのいずれかが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技の1つである1BB遊技に移行する。
持ち越される役としては、特別役である1BBが挙げられる。1BBに当選したときは、リール31の停止時に、1BBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技において、1BBの当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。
役抽選テーブル62は、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有し、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、抽選される役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。
なお、「RT(Replay Time )遊技」とは、広義には、非RT遊技時とリプレイの当選確率が異なる遊技を意味し、狭義には、通常遊技よりもリプレイの当選確率が高く設定された遊技を意味する。そして、本実施形態のRT遊技は、前者と後者の双方を有する。さらに、後者のRT遊技では、遊技の進行とともに遊技者の所有メダル枚数が徐々に減少していく遊技、所有メダル枚数が略現状維持される遊技、又は所有メダル枚数が徐々に増加していく遊技のいずれも含まれる。
また、小役Bは、単独で当選することはなく、必ず小役Aと重複当選するように設定されている。図5及び図6中、「+」は、重複当選を意味している。
また、役抽選テーブル62Dは、RT12遊技で用いられる役抽選テーブルであり、役抽選テーブル62Cと比較すると、リプレイBの抽選が行われる点(当選確率1/6)が相違する。
また、役抽選テーブル62Hは、1BB遊技で用いられる役抽選テーブル62である。役抽選テーブル62Hでは、小役のみが抽選されるとともに、小役Dの当選確率が極めて高く(ほぼ毎遊技当選するように)設定されている。
差枚数の期待値とは、メダルの払い出し枚数の期待値からメダルの投入枚数を引いた値をいう。例えば、100遊技において、メダルの総払出し枚数が350枚であり、メダルの総投入枚数が(3枚×100遊技=)300枚であるとき、その100遊技での差枚数(実際値)は、+50枚となる。
4×1/60(小役A)+4×1/60(小役A+小役B)+6×1/100(小役C)+10×1/8(小役D)+3×1/7.3(リプレイA)+3×1/30(リプレイB)
≒1.95
なる。
なお、上記計算において、リプレイ入賞時は、3枚のメダルの払い出しがあるものとしている(以下同じ)。
1.95−3=−1.05(枚)
となる。
ここで、1遊技における差枚数の期待値が正の値であるときは、遊技の進行によってメダルが増加していく遊技状態を意味する。一方、1遊技における差枚数の期待値が負の値であるときは、遊技の進行によってメダルが減少していく遊技状態を意味する。
4×1/60(小役A)+4×1/60(小役A+小役B)+6×1/100(小役C)+10×1/8(小役D)+3×1/1.2(リプレイA)
≒3.94
なる。
3.94−3=+0.94(枚)
となる。
ゆえに、上記の各遊技では、遊技の進行によってメダルが徐々に増加していく遊技状態となる。
なお、計算は省略するが、非RT遊技においても、リプレイAの当選確率がRT11遊技等と若干異なるだけであるので、1遊技での差枚数の期待値は、上記とほぼ同様となる。
4×1/100(小役A)+4×1/100(小役A+小役B)+6×1/100(小役C)+10×1/1.05(小役D)
≒9.66
なる。
9.66−3=+6.66(枚)
となる。
ゆえに、1BB遊技では、一気にメダルが増加していく遊技状態となる。
特別役当選持越し手段63は、特別役である1BBに当選したときに、その1BBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまで(1BBが入賞するまで)の遊技において、1BBの当選を次遊技以降に持ち越すように制御するものである。
図示しないが、1BBの種類ごとに(全部で6種類の)1BBフラグが設けられており、例えば1BBAの当選時には、1BBAに係る特別役フラグがオンとなり、1BBAが入賞したときは、その時点でオフにされる。
左、中、又は右ストップスイッチ42が操作されると、それぞれ異なる信号が押し順検出手段64aに入力される。そして、押し順検出手段64aは、最初にどの信号が入力されたかを判断することによって、最初にどのストップスイッチ42が操作されたかを検知する。
停止位置決定テーブル65は、以下の1BBAテーブル等を備える。
1BBAテーブルは、当該遊技で1BBAに当選したこと、又は当該遊技以前の遊技で1BBAに当選し、かつ当該遊技では非当選であることを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において1BBAに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、1BBA以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
図7は、小役A当選時(及び小役Aと小役Bとの重複当選時)におけるストップスイッチ42の押し順と、有効ラインに停止する図柄の組合せP11、P21、P12、及びP22を示す図である。
そして、「チェリー」の図柄がいずれかの有効ラインに停止可能であるときは、「チェリー」の図柄をいずれかの有効ラインに停止させる。一方、リール31の停止制御の範囲内では「チェリー」の図柄をいずれかの有効ラインに停止させることができないときは、次に、「青7」又は「赤7」の図柄をいずれかの有効ラインに停止させるように制御する。図2の左リール31の配列では、どの位置で左ストップスイッチ42が操作されても、リール31の停止制御の範囲内において、「チェリー」、「青7」又は「赤7」の図柄のいずれかを有効ラインに停止させることができるように配列されている。
なお、図柄の組合せP11のうち、「チェリー」−「ベル」−「ベル」が有効ラインに停止したときは、小役Aの入賞となり、4枚のメダルが払い出されるが、「青7/赤7」−「ベル」−「ベル」が有効ラインに停止したときは、小役Aの入賞とはならないため、メダルの払い出しはない。
なお、図柄の組合せP21のうち、「チェリー」−「ベル」−「スイカ」が有効ラインに停止したときは、小役Aの入賞となり、4枚のメダルが払い出されるが、「青7/赤7」−「ベル」−「RP」が有効ラインに停止したときは、小役Aの入賞とはならないため、メダルの払い出しはない。
小役A及び小役Bに重複当選し、小役A・小役Bテーブルが用いられる場合において、最初に左ストップスイッチ42が操作されたときは、小役A・小役Bテーブルの1つである小役A・小役Bテーブル1が用いられる。小役A・小役Bテーブル1は、図7中、図柄の組合せP12(「チェリー」−「RP」−「ベル」、又は「青7/赤7」−「RP」−「ベル」)を有効ラインに停止させるようにリール31の停止位置を定めたものである。
そして、「チェリー」の図柄がいずれかの有効ラインに停止可能であるときは、「チェリー」の図柄をいずれかの有効ラインに停止させる。一方、リール31の停止制御の範囲内では「チェリー」の図柄をいずれかの有効ラインに停止させることができないときは、次に、「青7」又は「赤7」の図柄をいずれかの有効ラインに停止させるように制御する。
なお、図柄の組合せP12のうち、「チェリー」−「RP」−「ベル」が有効ラインに停止したときは、小役Aの入賞となり、4枚のメダルが払い出される。また、「赤7」−「RP」−「ベル」が有効ラインに停止したときは、小役Bの入賞となり、4枚のメダルが払い出される。さらにまた、「青7」−「RP」−「ベル」が有効ラインに停止したときは、小役A又は小役Bの入賞とならないため、メダルの払い出しはない。
なお、図柄の組合せP22のうち、「チェリー」−「RP」−「スイカ」が有効ラインに停止したときは、小役Aの入賞となり、4枚のメダルが払い出される。また、「赤7」−「RP」−「RP」が有効ラインに停止したときは、小役Bの入賞となり、4枚のメダルが払い出される。さらにまた、「青7」−「RP」−「RP」が有効ラインに停止したときは、小役A又は小役Bの入賞とならないため、メダルの払い出しはない。
小役Dテーブル、リプレイAテーブル、及びリプレイBテーブルについても、上記小役Cテーブルと同様であり、小役Cテーブルにおける「小役C」を、それぞれ「小役D」、「リプレイA」、及び「リプレイB」と読み替えたものに相当する。
停止図柄判断手段66は、リール31の停止時に、有効ラインに停止したリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判断するものである。停止図柄判断手段66は、例えばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
先ず、通常遊技中に、1BBA〜1BBFのいずれかに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、1BBA〜1BBFの入賞となり、特別遊技制御手段68は、次遊技から1BB遊技を開始するように制御する。
1BB遊技では、上述した役抽選テーブル62Hを用いて役の抽選が行われる。これにより、高確率で、小役Dに当選する遊技状態となる。
各遊技状態には、それぞれ遊技状態を移行するための条件が予め設定されており、その条件を満たしたときは、遊技状態を、それまでと異なる他の遊技状態に移行させる。
遊技状態としては、役抽選テーブル62A〜62H(図5及び図6)の説明で示したように、RT0遊技、内部中遊技、1BB遊技、RT1遊技(RT11遊技及びRT12遊技)、RT2遊技(RT21遊技及びRT22遊技)、RT3遊技(RT31遊技及びRT32遊技)、及び非RT遊技を備える。
また、RT0遊技において1BBに当選することなく700遊技を消化したときは、次遊技から、後述する非RT遊技に移行する。
さらにまた、RT11遊技又はRT12遊技において、小役Aに単独当選し、図柄の組合せP11又はP21が有効ラインに停止したときは、遊技状態制御手段69は、それぞれRT21遊技又はRT31遊技に移行するように制御する。
さらに、RT11遊技又はRT12遊技において、小役A及び小役Bに重複当選し、図柄の組合せP12又はP22が有効ラインに停止したときは、遊技状態制御手段69は、それぞれRT22遊技又はRT32遊技に移行するように制御する。
これに対し、RT12遊技では、1BBに当選しないと仮定すると、役抽選テーブル62Dにおける各役の当選確率より、(1)小役Aに単独当選するか又は小役A及び小役Bに重複当選し、RT21遊技、RT22遊技、RT31遊技又はRT32遊技に移行する確率は、約3.3%、(2)リプレイBが当選・入賞してRT0遊技に移行する確率は、約16.7%、(3)5遊技間で小役A、小役B、又はリプレイBが入賞することなく非RT遊技に移行する確率は、80%となる。
ここで、「らくらくRT」遊技とは、RT21遊技及びRT22遊技を意味し、「どきどきRT」遊技とは、RT31遊技及びRT32遊技を意味する。
一方、RT11遊技中又はRT12遊技中において、小役Aに単独当選したとき、並びに小役A及び小役Bに重複当選したとき以外の遊技では、図9の画像表示を行わないようにして、小役A及び小役B以外の役(例えば1BB)の当選を期待させることも可能である。さらに、この場合には、図9の画像表示を行わなかった遊技の終了時に、次遊技に移行する前(次遊技でのベットスイッチ40が操作される前)に、図9の画像表示を再度行うようにし、次遊技で小役Aや小役Bに当選したときには、遊技者がストップスイッチ42を操作する前に図9の画像表示を行う(遊技者が、希望するストップスイッチ42の操作順番を間違えないようにする)ことが好ましい。
より詳しくは、ウェイト前(スタートスイッチ41が操作された時から4.1秒経過前)に当該遊技が終了したとき(例えば、全リール31が停止したとき)は、4.1秒経過直後に、図9の画像表示を行うようにする。そして、この場合には、ボーナスの当選の有無を報知するための演出を4.1秒間に行うことができ、かつ、次遊技でのストップスイッチ42の操作順番を間違えないようにすることができる。
また、ウェイト後に当該遊技が終了したときは、当該遊技の終了直後に図9の画像表示を行うようにする。
また、RT22遊技に移行すると、100ゲーム間(又は1BBに当選するまで)、RT22遊技が実行される。そして、RT22遊技で100遊技を消化すると、遊技状態制御手段69は、次遊技から、非RT遊技に移行するように制御する。
RT21遊技において、1遊技における差枚数の期待値は、上述したように、+0.94(枚)である。したがって、RT21遊技の(全)遊技期間では、
0.94×30≒28(枚)
となる。
1−1/30=29/30≒1/1.0345
となる。
よって、RT31遊技における平均継続遊技回数(期待値)は、
1.0345/(1.0345−1)≒30
となり、RT21遊技の遊技回数と略一致する。
これにより、RT21遊技の遊技期間と、RT31遊技の遊技期間との、差枚数の期待値は、略同一となる。
よって、遊技者は、RT21遊技又はRT31遊技のいずれを選択しても、理論上の有利/不利はない。
0.94×100≒94(枚)
となる。
1−1/100=99/100≒1/1.010101
となる。
よって、RT32遊技における平均継続遊技回数(期待値)は、
1.010101/(1.010101−1)≒100
となり、RT22遊技の遊技回数と略一致する。
これにより、RT22遊技の遊技期間と、RT32遊技の遊技期間との、差枚数の期待値は、略同一となる。
よって、遊技者は、RT22遊技又はRT32遊技のいずれを選択しても、理論上の有利/不利はない。
これに対し、RT11遊技又はRT12遊技において小役A及び小役Bに重複当選し、RT22遊技又はRT32遊技に移行すると、差枚数の期待値が約+94枚である遊技を行うことができる。
よって、RT11遊技又はRT12遊技では、小役Aに単独当選するよりも、小役A及び小役Bに重複当選した方が有利となる。
演出制御手段70は、遊技ごとに、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、演出パターンを選択する。特に本実施形態では、複数種類の演出パターンが予め設けられている。そして、演出制御手段70は、遊技の開始時等に、役抽選手段61による役の抽選が行われた後、ソフトウェア乱数を用いた抽選によっていずれか1つの演出パターンを選択する。
演出パターンは、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を定めたものである。
また、上述したように、演出制御手段70の押し順報知手段70aは、RT11遊技又はRT12遊技において、小役Aに単独当選したとき、又は小役A及び小役Bに重複当選したときは、図9に示す画像表示(押し順の報知)を行うように制御する。
図10は、第2実施形態におけるスロットマシン10’の制御の概略を示すブロック図である。
図10において、スロットマシン10’は、第1実施形態と比較すると、(1)押し順検出手段64aが設けられていない点、及び(2)演出制御手段70は、第1実施形態の押し順報知手段70aの代わりに図柄報知手段70bを備える点が異なる。
さらにまた、図11は、第2実施形態における役の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せ等を示す図である。
第2実施形態では、第1実施形態における小役A及び小役Bは設けられていない。さらに、第2実施形態では、小役E、小役F1、及び小役F2が設けられている。
各遊技状態において、小役Aの単独当選や、小役A及び小役Bの重複当選は設けられておらず、その代わりに、小役E、小役F1及び小役F2の各当選領域が設けられている。
小役Eテーブルは、当該遊技で小役Eに当選したときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、図柄の組合せP1である「青7」−「ベル」−「ベル」、又は図柄の組合せP2である「赤7」−「ベル」−「ベル」のいずれか一方を有効ラインに停止させるとともに、これら以外の図柄の組合せを有効ラインに停止しないように、リール31の停止位置を定めたものである。
小役Eに当選した遊技では、図2の左リール31において、14番から16番までの図柄が表示窓11内に位置する瞬間から、20番から1番までの図柄が表示窓11内に位置する瞬間までの間に左ストップスイッチ42が操作されたときは、20番の「青7」の図柄がいずれかの有効ラインに停止する。それ以外の位置で左ストップスイッチ42が操作されたときは、20番の「青7」の図柄は有効ラインに停止しない。
また、第1実施形態と同様に、中リール31及び右リール31については、いずれの位置でストップスイッチ42が操作されても、必ず、「ベル」の図柄が有効ラインに停止する。
同様に、小役F2テーブルは、当該遊技で小役F2に当選したときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役F2に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、小役F2以外の図柄の組合せを有効ラインに停止しないように、リール31の停止位置を定めたものである。
これに対し、小役F1テーブルが用いられたときの左リール31の「青7」の図柄や、小役F2テーブルが用いられたときの左リール31の「赤7」の図柄は、上述した位置でストップスイッチ42が操作されなければ、有効ラインに停止しない。
具体的には、左ストップスイッチ42が操作された瞬間に、左リール31の表示窓11内に位置する3図柄としては、21通り(1番〜3番、2番〜4番、・・・、0番〜2番)ある。これら21通りのうち、小役F1の当選時に、上述したように14番〜16番、15番〜17番、・・・、20番〜1番までの図柄が表示窓11内に位置する瞬間(7通り)に左ストップスイッチ42が操作されれば、「青7」の図柄が有効ラインに停止する。よって、小役F1の当選時に、偶然で小役F1が入賞する確率は、
7/21=1/3
となる。
9/21=3/7
となる。
第2実施形態では、RT11遊技に移行すると、1BBに当選したときを除き、小役Eが当選・入賞するまでRT11遊技が継続される。
これに対し、RT12遊技に移行すると、1BBに当選したときを除き、小役Eが当選・入賞するか、リプレイBが当選・入賞するか、又は5遊技消化するまで継続される。
したがって、遊技者は、この報知を見て、左リール31について、好みの図柄(好みの遊技)を選択することができる。
なお、RT2遊技及びRT3遊技では、リプレイBの抽選が行われるが(役抽選テーブル62M及び62N参照)、これらのRT遊技でリプレイBが入賞しても、遊技状態の移行はない。
ここで、RT2遊技における差枚数の期待値について計算する。
上述したように、小役F1の当選時の入賞確率を1/3、小役F2の当選時の入賞確率を3/7とすると、第1実施形態と同様に、特別遊技に移行する場合を除くとともに、リプレイの入賞時は、3枚のメダルの払い出しがあるものとすると、RT2遊技における1遊技でのメダル払出し枚数の期待値は、
4×1/60(小役E)+6×1/100(小役C)+10×1/100(小役D)+10×1/8×1/3(小役F1)+10×1/8×3/7(小役F2)+3×1/1.2(リプレイA)+3×1/30(リプレイB)
≒3.779
なる。
3.779−3=+0.779(枚)
となる。
ゆえに、RT2遊技の遊技期間(100ゲーム)での差枚数の期待値は、
0.78×100=+77.9(枚)
となる。
ここで、RT3遊技におけるメダル払出し枚数の期待値は、小役F1及び小役F2当選時の入賞率を1/1(100%)とすると、
4×1/60(小役E)+6×1/100(小役C)+10×1/100(小役D)+10×1/8×1/1(小役F1)+10×1/8×1/1(小役F2)+3×1/3.15(リプレイA)+3×1/30(リプレイB)
≒3.779
なる。
よって、RT3遊技における差枚数の期待値は、RT2遊技と略同一となる。
なお、上記のように、小役F1又は小役F2の当選時に、どの小役Fに当選したかを報知する遊技を「AT(Assist Time 遊技」と称する。「AT遊技」とは、当選役に係る図柄の報知が行われないときには、確実に当選役を入賞させることができないが、報知が行われたときは、入賞確率を高める、あるいはほぼ確実に入賞させることができる遊技である。
そして、RT遊技かつAT遊技は、「ART遊技」とも称される。よって、RT3遊技は、ART遊技となる。
(1)例えば、本実施形態では遊技媒体としてメダルを用いたが、遊技球を用いたスロットマシン(パロット)等、メダル以外の遊技媒体を用いるスロットマシンであっても本発明を適用することができる。
a)「青7」のときはRT2遊技に移行し、「赤7」のときはRT3遊技に移行する。
b)「青7」のときはRT3遊技に移行し、「赤7」のときはRT2遊技に移行する。
c)「青7」及び「赤7」のいずれであっても、RT2遊技に移行する。
d)「青7」及び「赤7」のいずれであっても、RT3遊技に移行する。
のいずれか1つを抽選によって選択し、左リール31の停止図柄に応じて、定められたRT遊技に移行するようにしても良い。この場合には、小役E当選時には、画像表示装置23に、「左リール31に、青7又は赤7を狙え!」等の画像表示を行う。
第1実施形態についても同様に行うことができる。
なお、本実施形態のように、RT2遊技とRT3遊技とで、その遊技期間のトータルの差枚数の期待値を略同一に設定しておけば、報知と矛盾するRT遊技に移行しても、遊技者に不利益を与えることはない。
11 表示窓
21 ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
31 リール
32 モータ
40 ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
43 メダル投入口
60 遊技制御手段
61 役抽選手段
62(62A〜62Q) 役抽選テーブル
63 特別役当選持越し手段
64 リール制御手段
64a 押し順検出手段
65 停止位置決定テーブル
66 停止図柄判断手段
67 払出し手段
68 特別遊技制御手段
69 遊技状態制御手段
70 演出制御手段
70a 押し順報知手段
70b 図柄報知手段
L1〜L5 有効ライン(図柄組合せライン)
Claims (4)
- 複数種類の図柄を外周面に表示したリールと、
各前記リールに対応して設けられ、前記リールの回転を停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチと、
前記ストップスイッチが操作されるまでに役の抽選を行う役抽選手段と、
前記リールの回転開始命令を受けたときに前記リールを回転させるとともに、遊技者により前記ストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、前記リールの停止制御の範囲内において前記リールを停止させるように制御するリール制御手段と、
所定の条件を満たしたときに、現在の遊技状態から他の遊技状態に移行させる遊技状態制御手段と
を備え、
遊技状態として、遊技状態A1、遊技状態A2及び遊技状態A3を有し、
前記役抽選手段は、前記遊技状態A1では、特定役X1の当選を含む特定抽選結果となる場合を有するように役の抽選を行い、
前記特定抽選結果に対応する図柄の組合せとして、図柄の組合せP1及びP2を有し、
前記図柄の組合せP1は、図柄の組合せP1aと、図柄の組合せP1bとを有し、
前記図柄の組合せP2は、図柄の組合せP2aと、図柄の組合せP2bとを有し、
前記リール制御手段は、前記役抽選手段で前記特定抽選結果となった遊技において、前記ストップスイッチの押し順が押し順T1であるときは前記図柄の組合せP1aを停止させることを優先するとともに前記図柄の組合せP1aを停止させることができないときは前記図柄の組合せP1bを停止させるように制御し、前記ストップスイッチの押し順が前記押し順T1と異なる押し順T2であるときは前記図柄の組合せP2a又はP2bを停止させるように制御し、
前記遊技状態制御手段は、前記遊技状態A1において前記役抽選手段で前記特定抽選結果となった場合に、前記図柄の組合せP1a又はP1bが停止したときは遊技状態を前記遊技状態A2に移行するように制御し、前記図柄の組合せP2a又はP2bが停止したときは遊技状態を前記遊技状態A3に移行するように制御し、
前記遊技状態A1において前記役抽選手段で前記特定抽選結果となった場合に、前記遊技状態A2に移行するための前記ストップスイッチの前記押し順T1、及び前記遊技状態A3に移行するための前記ストップスイッチの前記押し順T2を遊技者に対して報知する報知手段を備える
ことを特徴とするスロットマシン。 - 請求項1に記載のスロットマシンにおいて、
前記役抽選手段は、前記遊技状態A1、前記遊技状態A2及び前記遊技状態A3では、遊技者に再遊技を行わせるための役であるリプレイを含めて役の抽選を行い、
前記遊技状態A2及び前記遊技状態A3における前記リプレイの当選確率は、前記遊技状態A1における前記リプレイの当選確率以上に設定されている
ことを特徴とするスロットマシン。 - 請求項1に記載のスロットマシンにおいて、
前記役抽選手段は、前記遊技状態A2及び前記遊技状態A3では、遊技者に再遊技を行わせるための役であるリプレイと、その役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるための情報が報知されたときはその情報が報知されないときよりもその役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができる確率を高めることができる特定役X2とを含めて役の抽選を行い、
前記遊技状態A2における前記リプレイの当選確率は、前記遊技状態A3における前記リプレイの当選確率よりも高く設定されており、
前記遊技状態A2では、前記役抽選手段で前記特定役X2に当選したときであっても前記情報を報知しないように制御するとともに、
前記遊技状態A3では、前記役抽選手段で前記特定役X2に当選したときは、前記情報を報知するように制御する
ことを特徴とするスロットマシン。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のスロットマシンにおいて、
前記遊技状態制御手段は、
前記遊技状態A2では、遊技回数が予め定められた所定回数に到達したときは、前記遊技状態A2を終了するように制御し、
前記遊技状態A3では、前記遊技状態A3を終了するか否かの抽選を行うとともに、この抽選に当選したときは、前記遊技状態A3を終了するように制御する
ことを特徴とするスロットマシン。
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