JP2010177080A - 編組線加工装置及び端部が拡げられた編組線の製造方法 - Google Patents

編組線加工装置及び端部が拡げられた編組線の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】拡げられた編組線の端部をなるべく揃えた状態にすることができるようにすること。
【解決手段】筒状の編組線10の端部を拡げるための編組線加工装置20であって、編組線10の端部を拡げるように先端側から基端側に向けて順次拡がる形状に形成された中子部材30と、中子部材30の軸方向中間部分を嵌入可能な仮保持孔62を有し、中子部材30に外嵌めされることで、中子部材30に外嵌めされた編組線10を、中子部材30との間で挟持状に仮保持可能な編組線仮保持部材60と、中子部材30の基端側外周部に対して接近離隔移動可能に配設され、中子部材30の基端側外周部に接近移動することで中子部材30に外嵌めされた編組線10の端縁部を曲げて癖付けするための癖付片40とを備えている。
【選択図】図3

Description

この発明は、筒状の編組線の端部を拡げる技術に関する。
従来、筒状の編組線を備えたワイヤーハーネスとして、特許文献1に開示のものがある。
特許文献1は、シールドチューブ内に電線を挿通した電気自動車用高電圧ワイヤーハーネスを開示している。ここで用いられるシールドチューブは、編目筒状の編組シールド線の端部を、リング状のシールドシェルの周面にかぶせさらにその外周に加締めリングをかぶせて加締めることによって、シールドシェルの周面に編組シールド線を装着した構成とされている。
特開2003−257264号公報
ところで、上記編組シールド線をリング状のシールドシェルの周面にかぶせるためには、事前に編組シールド線の端部を拡げておく必要がある。しかしながら、編組シールド線は、複数の素線(例えば外径0.18mm)を網目状に編込んだ構成であるため、腰が弱く、外部の負荷により簡単に形状が変ってしまい易い。すると、編組シールド線の端部で複数の素線が不揃いでばらけた状態となってしまい易い。これにより、編組シールド線とシールドシェルとの装着不良が生じ易くなってしまう。
特に、低コスト化等の要請で細径の編組シールド線を用いた場合には、その端部を大きく拡げる必要があるため、その端部で素線が粗となってより腰が弱くなり、複数の素線がばらけて不揃いな状態となってしまい易い。
そこで、この発明は、拡げられた編組線の端部をなるべく揃えた状態にすることができるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係る編組線加工装置は、筒状の編組線の端部を拡げるための編組線加工装置であって、前記編組線の端部を拡げるように先端側から基端側に向けて順次拡がる形状に形成された中子部材と、前記中子部材の軸方向中間部分を嵌入可能な仮保持孔を有し、前記中子部材に外嵌めされることで、前記中子部材に外嵌めされた前記編組線を、前記中子部材との間で挟持状に仮保持可能な編組線仮保持部材と、前記中子部材の基端側外周部に対して接近離隔移動可能に配設され、前記中子部材の基端側外周部に接近移動することで前記中子部材に外嵌めされた前記編組線の端縁部を曲げて癖付けするための癖付片と、を備えたものである。
第2の態様に係る編組線加工装置は、第1の態様に係る編組線加工装置であって、前記癖付片は、前記中子部材に対する接近離隔移動方向に沿った部分を避けた部分で前記編組端の端縁部に接触して癖付するものである。
第3の態様に係る編組線加工装置は、第1又は第2の態様に係る編組線加工装置であって、前記中子部材の基端部は、前記編組線が被せられる対象となる環状部材よりも小さい形状に形成されたものである。
第4の態様に係る端部が拡げられた編組線の製造方法は、(a)筒状の編組線の端部を拡げる工程と、(b)前記工程(a)の後、前記編組線の端縁部を癖付する工程と、(c)前記工程(b)の後、前記編組線の端部をさらに大きく拡げる工程と、を備えるものである。
第1の態様に係る編組線加工装置によると、中子部材に外嵌めされた前記編組線を、中子部材と編組線仮保持部材との間で挟持状に仮保持した状態で、癖付片を中子部材の基端側外周部に接近移動させることで、中子部材に外嵌めされた前記編組線の端縁部を曲げて癖付けすることができる。このため、編組線の端縁部を癖付する際に、編組線の乱れが防止される。また、編組線の端縁部を癖付した後は、当該端縁部で複数の素線が相互に絡んだ状態となり、ばらけ難くなる。従って、拡げられた編組線の端部をなるべく揃えた状態にすることができる。
第2の態様によると、癖付片は、前記中子部材に対する接近離隔移動方向に沿った部分を避けた部分で前記編組端の端縁部に接触して癖付するため、癖付け時における編組線の偏りを抑制することができる。
第3の態様によると、編組線の端部をある程度拡げてその端縁部を癖付した状態で、さらに拡げて対象となる環状部材に被せることができる。この際、編組線の端縁部は、癖付により相互に絡んだ状態となっているため、編組線の端部を拡げても編組線の偏り、ばらけ等は生じ難い。
第4の態様によると、編組線の端部を拡げてその端縁部を癖付する。この状態では、編組線の端縁部は、癖付により相互に絡んだ状態となっているため、ばらけ難い状態となっている。また、この状態で、編組線の端部をさらに拡げるため、編組線の偏り、ばらけ等を抑制することができる。結果的に、編組線の端部を大きく拡げることができる。
編組線を用いたシールドワイヤーハーネスの一例を示す概略斜視図である。 同上のシールドワイヤーハーネスの一製造工程を示す説明図である。 実施形態に係る編組線加工装置を示す正面図である。 同上の編組線加工装置を示す平面図である。 同上の編組線加工装置の要部拡大正面図である。 同上の編組線加工装置の要部拡大平面図である。 端部が拡げられた編組線の一製造工程を示す図である。 端部が拡げられた編組線の一製造工程を示す図である。 端部が拡げられた編組線の一製造工程を示す図である。 端部が拡げられた編組線の一製造工程を示す図である。 編組線が癖付けられた状態を示す図である。 癖付けされた編組線の端縁部を示す説明図である。 端部が拡げられた編組線の一製造工程を示す図である。 端部が拡げられた編組線の一製造工程を示す図である。 端部が拡げられた編組線の一製造工程を示す図である。
以下、実施形態に係る編組線加工装置について説明する。
まず、加工対象となる編組線について説明する。図1は編組線10を用いたシールドワイヤーハーネス18の一例を示す概略斜視図であり、図2は同シールドワイヤーハーネス18の一製造工程を示す説明図である。
シールドワイヤーハーネス18は、ハイブリッド車等の電気自動車に適用される配線部材であり、編組線10と電線12と端末金具14とを有している。編組線10は、細金属線を編んで編目筒状に形成した構成とされている。なお、編組線10を構成すべく編込まれた細金属線は、さらに複数の素線(例えば、外径0.18mmのもの)を撚り合わせて構成されていることがある。端末金具14は、略長円筒状の金具本体部15とカシメ金具16とを有している。そして、上記編組線10の端部が拡げられた後、金具本体部15の外周に被せられ、この状態で、カシメ金具16が金具本体部15及び編組線10の外周に配設されてカシメられる。これにより、編組線10の端部が金具本体部15とカシメ金具16との間に挟まれた状態で当該端末金具14に固定される。そして、編組線10内に複数の電線12が挿入されることで、シールドワイヤーハーネス18は、シールド性を持つ配線部材として用いられる。
本編組線加工装置は、上記のように編組線10の端部を金具本体部15に被せるにあたって、その作業を容易にするために、編組線10の端部を事前に拡げるための装置として構成されている。もっとも、編組線10の端部を拡げた後の加工、作業内容は、上記金具本体部15に被せる場合に限られない。
図3は実施形態に係る編組線加工装置20を示す正面図であり、図4は同編組線加工装置20を示す平面図であり、図5は同編組線加工装置20の要部拡大正面図であり、図6は同編組線加工装置20の要部拡大平面図である。
この編組線加工装置20は、中子部材30と、癖付片40と、編組線仮保持部材60とを備えている。
中子部材30は、先端側から基端側に向けて順次拡がる形状に形成されている。より具体的には、中子部材30は、柱状部分31(ここでは略円柱状部分)の一端部に錐体形状部分32(ここでは略円錐状部分)が設けられた構成とされている。中子部材30は、部分的に先端側から基端側に向けて順次拡がる形状に形成されていてもよいし、全体的に先端側から基端側に向けて順次拡がる形状に形成されていてもよい。そして、中子部材30をその先細りとなっている先端側から編組線10内に挿入することで、当該編組線10の端部が拡げられるようになっている。
中子部材30の柱状部分31及び錐体形状部分32をいかなる柱状或は錐体形状とするかは、編組線10の端部を拡げようとする目的形状によって異なる。ここでは、柱状部分31及び錐体形状部分32は、それぞれ円柱或は円錐状に形成されているが、楕円柱或は楕円錐、又は、角柱状或は角錐状に形成されていてもよい。
また、中子部材30の基端部(ここでは柱状部分31)は、編組線10が被せられる対象となる環状部材(例えば、金具本体部15)よりも小さいことが好ましい。換言すれば、中子部材30の基端部(ここでは柱状部分31)は、本中子部材30によって編組線10の端部を拡げた後、その端部をさらに拡げて対象となる環状部材に被せる必要がある程度の大きさに設定されていることが好ましい。これによるメリットは後で説明する。
また、中子部材30の先端部は、編組線10に対する引っかかり等を抑制するため、丸められた形状とされていることが好ましい。
また、中子部材30の基端部(ここでは柱状部分31の基端部)には、その周方向に沿って環状溝34が形成されている。この環状溝34を利用して、後述するようにして編組線10に対する癖付けが行われる。なお、環状溝34の代りに、中子部材30の基端側に環状の段部が形成されていてもよい。要するに、後述する癖付片40との間で編組線10の端縁部を挟込んで曲げて癖付けできる構成であればよい。編組線10の端縁部は後述するように外方に曲げられることが好ましいが、これは必須ではない。
この中子部材30は、作業台22上に固定された略厚板状の位置決ブロック24上に立設状態で固定されている。
また、作業台22には、中子部材30の上方位置にて編組線10を保持可能な編組線保持部50が設けられている。より具体的には、作業台22上に支柱26が立設されており、編組線保持部50は当該支柱26の上端部に取付固定されることで、中子部材30の上方位置に配設されている。編組線保持部50は、周知のクランプ機構、又は、ねじりコイルバネ等の弾性部材の付勢力によって編組線10を挟持する構成等、種々の保持機構を採用することができる。
なお、この編組線保持部50は省略されていてもよい。
癖付片40は、中子部材30の基端側外周部に対して接近離隔移動可能に配設されており、中子部材30の基端側外周部に向けて接近移動することで当該中子部材30に外嵌めされた編組線10の端縁部を曲げて癖付可能に構成されている。
より具体的には、癖付片40は、略方形板状部分の一辺を、略弧状に切除した形状とされている。この癖付片40の厚み寸法は、上記環状溝34の幅寸法よりも小さく設定されている。また、癖付片40のうち略弧状に切除された弧状縁部分42は、中子部材30の基端部外周部形状に倣う湾曲形状を有している。そして、癖付片40を中子部材30の基端側外周部に近接移動させと、前記弧状縁部分42を環状溝34の側方一部分内に嵌め込むように配設可能に構成されている。この際、環状溝34の外方開口を覆うようにして、編組線10の端縁部が被せられていると、当該編組線10の端縁部は環状溝34と弧状縁部分42とで挟込まれて曲げ癖が付けられることになる。
なお、前記弧状縁部分42は、中子部材30に対する接近離隔移動方向に沿った部分を避けた部分で編組線10の端縁部に接触して、当該端縁部を癖付することが好ましい。換言すれば、弧状縁部分42は、中子部材30の基端部外周部形状を2分割した弧状形状よりも小さい弧状形状に形成されていることが好ましい。より具体的には、弧状縁部分42は、略円状(楕円状でも同様に考えることができる)を呈する中子部材30の基端部外周部形状に対して劣弧形状(つまり中心角が180度未満の弧状)であることが好ましい。これにより、癖付片40が中子部材30の基端側外周部に対して接近移動して編組線10の端縁部に接触して癖付する際、編組線10がばらけ難くなる。これについては後でも説明する。
また、弧状縁部分42は、好ましくは、中子部材30の基端部外周部形状が略円状であると想定した場合(楕円状でも同様に考えることができる)、中心角が90度以上である弧状に形成すること好ましい。これにより、一つの癖付片40によって、編組線10の外周周りの4分の1以上の箇所を癖付することができ、一対の癖付片40を用いれば2回の癖付け作業で編組線10の端縁部の周方向全体を癖付けすることができる。
また、本実施形態では、上記癖付片40は、中子部材30を挟むようにして一対設けられている。また、一対の癖付片40は、それぞれエアシリンダによって構成される癖付片支持駆動部44によって中子部材30に対して接近離隔駆動可能に支持されている。
すなわち、作業台22上に中子部材30を挟むようにして一対の癖付片支持駆動部44が取付けられており、各癖付片支持駆動部44から中子部材30に向けてロッド部45が進退駆動可能とされている。一対の癖付片支持駆動部44は、手動式バルブ46を介してエア供給可能に構成されている。そして、手動式バルブ46の操作により、エアの供給路を適宜切換えることで、ロッド部45が進退駆動される構成とされている。
各ロッド部45のそれぞれの先端部に、癖付片40が取付固定されている。癖付片40は、上記環状溝34内に挿入可能な高さ位置で、作業台22の主面に対して略水平姿勢でかつ弧状縁部分42を環状溝34に向けた姿勢で支持されている。
そして、上記一対の癖付片支持駆動部44の駆動によりロッド部45が進退駆動することで、一対の癖付片40が中子部材30に対して接近離隔駆動されるようになっている。
なお、上記癖付片支持駆動部44は、上記エアシリンダの他、油圧シリンダやリニアモータ等、他の直線駆動機構であってもよい。また、癖付片支持駆動部44に代えて、癖付片40を直線移動可能に支持するリニアガイド等を用い、接近離隔移動自体は、人力によって行ってもよい。つまり、癖付片40は、可動支持機構によって、中子部材30の環状溝34に対して接近離隔移動可能に支持されていればよい。さらには、癖付片40は、何らかの支持機構によって支持されている必要はなく、作業者によって中子部材30に対して接近離隔移動されるものであってもよい。
編組線仮保持部材60は、仮保持孔62が形成された略ブロック状に形成されている。仮保持孔62は、上記中子部材30の軸方向中間部分を挿入可能な孔状に形成されている。ここでは、仮保持孔62は、中子部材30の柱状部分31よりも一回り大きな孔形状、より具体的には、柱状部分31の外周形状よりも編組線10の厚み分程度大きな孔形状に形成されている。そして、仮保持孔62を柱状部分31に外嵌めすることで、中子部材30の柱状部分31であって環状溝34よりも先端側部分と仮保持孔62との間で、中子部材30に外嵌めされた編組線10を挟持状に仮保持される。
なお、編組線仮保持部材60の外形状は、ここでは略方形厚板状に形成されているが、略円形厚板状等、どのような形状であってもよい。また、仮保持孔62は、その軸方向に沿って必ずしも同じ孔形状である必要はなく、略円錐孔状等に形成されていてもよい。要するに、編組線仮保持部材60は、中子部材30の軸方向中間部で、当該中子部材30との間で編組線10を挟持可能な仮保持孔62を有していればよい。
このように構成された編組線加工装置20の使用方法を、当該編組線加工装置20を用いて端部が拡げられた編組線10を製造する方法と共に説明する。
まず、図7に示すように、作業者が、編組線10を編組線仮保持部材60の仮保持孔62内に通した状態で、編組線10の端部を中子部材30に被せるようにする。これにより、筒状の編組線10の端部を拡げる1段階目の拡げ工程が実施される。
そして、図8に示すように、作業者が、編組線仮保持部材60を下降させて仮保持孔62内に中子部材30の軸方向中間部分を配設し、中子部材30と仮保持孔62との間で編組線10を挟持状に保持することによって当該編組線10の拡がりを規制しつつ、編組線10の先端縁部を位置決ブロック24の上面に当接させる。この際、特に、編組線10の先端の周縁部のうち一対の癖付片40によって癖付けられる部分(図6のE1、E2参照)が、位置決ブロック24の上面に当接するように注意して作業を行うとよい。この状態で、編組線10の長手方向中間部分を、中子部材30の上方部分で、編組線保持部50により保持固定する。なお、この状態では、編組線仮保持部材60は、中子部材30との間で編組線10を挟持状に保持すると共に、その保持した力をもって環状溝34よりも上方位置で浮いた状態となっている。
この状態で、図9に示すように、作業者が手動式バルブ46を操作することで、癖付片支持駆動部44の駆動により、一対の癖付片40が中子部材30に向けて接近移動する。そして、一対の癖付片40の弧状縁部分42が中子部材30の側方から環状溝34内に挿入されることで、当該環状溝34周りに配設された編組線10の端縁部が環状溝34の内周面と弧状縁部分42との間に挟込まれて曲げられ、これにより環状溝34よりも端部側部分が外方に向けてフランジ状に指向するように癖付けされる(図11参照)。これにより、編組線10の環状端縁部のうち、一対の弧状縁部分42に対応する一対の弧状部分が癖付けされる。ここで、各弧状縁部分42は、中心角90度以上の弧状に形成されているため、編組線10の環状端縁部は、4分の1周分よりも長い弧状部分2カ所で癖付けされる。
この後、図10に示すように、作業者が手動式バルブ46を操作することで、癖付片支持駆動部44の駆動により、一対の癖付片40を中子部材30から離隔移動させる。そして、編組線10の端部及び編組線仮保持部材60を上方に持上げて、編組線10を中子部材30の中心軸周りに略90度回転させる。
この後、上記図7〜図9に示す作業を繰返し、編組線10の環状端縁部を、上記工程において癖付けされていなかった部分でも癖付けする。これにより、編組線10の環状端縁部がその周方向全体において癖付けされる。
これにより、編組線10の端部を拡げる1段階目の工程の後、編組線10の端縁部を癖付けする工程が実施される。
この段階での編組線10の端部は、図12に示すように、中子部材30によって端部側に向けて徐々に拡がる形状に形成されると共に、その端縁部がフランジ状に外方に延出するように癖付けされる。編組線10を構成する各細金属線は、曲るように癖付けされた部分で相互に絡みやすくなっている。このため、拡げた後においても、編組線10の端縁部は比較的揃った状態に維持される。なお、図12では、編組線10の細金属線を一部のみ図示している。
この後、編組線10の端部をさらに大きく拡げる2段階目の拡げ工程を実施する。
ここでは、編組線10の端部を金具本体部15の外周に被せるために拡げるため、次のように拡げ工程を実施している。
すなわち、図13に示すように、セット拡げ治具70を用いて作業を実施する。このセット拡げ治具70は、略板状の基台72上にセット用中子部材74が突出形成された構成とされている。セット用中子部材74は、金具本体部15の内周形状に対応する外周形状(ここでは略長円状)を有する基端部から先端側に向けて順次先細りとなる形状、換言すれば、扁平な釣鐘状に形成されている。
そして、図13に示すように、セット用中子部材74の基端部に金具本体部15を外嵌めした状態で、拡げられた編組線10の端部をセット用中子部材74に被せるようにする。
この後、図14に示すように、編組線10の端部をセット用中子部材74の基端側に向けて押込んで編組線10の端部をさらに拡げ、編組線10の端縁部を金具本体部15の外周に配設する。この際、編組線10の端縁部では、上記癖付けにより各細金属線が相互に絡んだ状態となっているため、編組線10の端縁部が局所的に拡がる事態は生じ難い。このため、編組線10の端縁部がその周方向において略均一にまばらになるように拡がり、拡げた後において編組線10の粗密箇所が生じ難い。また、拡げた後においても、上記癖付けにより各細金属線が相互に絡んだ状態となっているため、編組線10の端縁部は比較的揃った状態に維持される。また、編組線10の端縁部を金具本体部15の外周に被せる際、編組線10の端縁部が外方に向くように曲げて癖付けされているため、当該端縁部が金具本体部15内に入り込み難い。
この後、図15に示すように、カシメ金具16が金具本体部15及び編組線10の外周に配設され、金具本体部15とカシメ金具16との間に編組線10の端縁部が挟込まれる。そして、この状態で、カシメ金具16及び金具本体部15と共に編組線10を取外し、周知のカシメ装置等を用いてカシメ金具16をカシメると、編組線10の端部が金具本体部15とカシメ金具16との間に挟まれた状態で当該端末金具14に固定される。
以上のように構成された編組線加工装置20によると、中子部材30に外嵌めされた編組線10を、中子部材30と編組線仮保持部材60の仮保持孔62との間で挟持状に仮保持した状態で、癖付片40による癖付を行うため、癖付けする際に、編組線10の乱れが有効に防止される。つまり、編組線10の端縁部を癖付けする際には、癖付けする際の外力により編組線10を構成する細金属線が乱れた状態となり易い。そこで、編組線10の端部を拡げた後、中子部材30と編組線仮保持部材60の仮保持孔62との間で挟持状に仮保持することで、細金属線の配列を保った状態で癖付を行うことで、癖付による編組線10の乱れを有効に防止することができる。
また、編組線10の端部を中子部材30に被せた後、編組線仮保持部材60を外嵌めする際には、その装着に併せて各細金属線が編組線10の端部側に引張られるため、各細金属線が編目状に整えられやすいという利点もある。
また、編組線10の端縁部を癖付けした後は、当該端縁部で複数の細金属線が相互に絡んだ状態となるため、ばらけにくくなり、また、拡げた形態も一定状態に維持され易い。このため、拡げられた編組線10の端部をなるべく揃えた状態にすることができる。
また、拡げられた編組線10の端縁部を揃えた状態にするためには、拡げた後に編組線10の端縁部をカットする方法も考えられる。しかしながら、本実施形態では、編組線10の端縁部をカットせずとも比較的揃った状態とすることができるため、切断破棄によるゴミ発生を抑制できると共に、編組線10の歩留り向上も可能になる。また、このように編組線10の端縁部を切断する構成と比較して、比較的簡易かつ安価な設備とすることができる。
また、癖付片40は、中子部材30に対する接近離隔移動方向に沿った部分を避けた位置で編組線10の端縁部に当接して癖付を行うため、癖付け時における編組線10の偏りを抑制できる。
つまり、中子部材30に被せられた編組線10に対して癖付片40により癖付を行う際、癖付片40と中子部材30との対向部分でしっかりと挟込みことができない部分では、十分な癖付を行うことができないだけではなく、細金属線が環状溝34の接線に沿った方向に押出されてしまい、細金属線の配置関係に乱れが生じ、組密な部分が生じてしまう恐れがある。そこで、癖付片40が、中子部材30に対する接近離隔移動方向に沿った部分を避けた位置、つまり、癖付片40を中子部材30に接近移動させる際に、癖付片40と中子部材30との間で十分に挟込むことができる弧状部分で癖付けを行うことで、癖付け時における編組線10の偏りを抑制できる。そして、この後、編組線10を回転させて、癖付を行わなかった別箇所を癖付けすることで、編組線10の端縁部を周方向全体で癖付けすることができる。
また、上記中子部材30の基端部の外周は、編組線10が被せられる対象となる環状部材である金具本体部15よりも小さい形状に形成されている。このため、筒状の編組線10の端部を拡げて、その端縁部を癖付し、その後、編組線10の端部をさらに大きく拡げて、拡げられた編組線10の端部を製造することになる。
そして、編組線10の端部をさらに拡げる際には、編組線10の端縁部は上記癖付けにより相互に絡んだ状態となっているため、編組線の偏り、ばらけ等は生じ難い。このため、編組線10の端部のばらけ、偏り等を防止しつつ、編組線10の端部をより大きく拡げることができることになる。
10 編組線
15 金具本体部
20 編組線加工装置
30 中子部材
31 柱状部分
32 錐体形状部分
34 環状溝
40 癖付片
42 弧状縁部分
44 癖付片支持駆動部
60 編組線仮保持部材
62 仮保持孔

Claims (4)

  1. 筒状の編組線の端部を拡げるための編組線加工装置であって、
    前記編組線の端部を拡げるように先端側から基端側に向けて順次拡がる形状に形成された中子部材と、
    前記中子部材の軸方向中間部分を嵌入可能な仮保持孔を有し、前記中子部材に外嵌めされることで、前記中子部材に外嵌めされた前記編組線を、前記中子部材との間で挟持状に仮保持可能な編組線仮保持部材と、
    前記中子部材の基端側外周部に対して接近離隔移動可能に配設され、前記中子部材の基端側外周部に接近移動することで前記中子部材に外嵌めされた前記編組線の端縁部を曲げて癖付けするための癖付片と、
    を備えた編組線加工装置。
  2. 請求項1記載の編組線加工装置であって、
    前記癖付片は、前記中子部材に対する接近離隔移動方向に沿った部分を避けた部分で前記編組端の端縁部に接触して癖付する、編組線加工装置。
  3. 請求項1又は2記載の編組線加工装置であって、
    前記中子部材の基端部は、前記編組線が被せられる対象となる環状部材よりも小さい形状に形成された、編組線加工装置。
  4. 端部が拡げられた編組線の製造方法であって、
    (a)筒状の編組線の端部を拡げる工程と、
    (b)前記工程(a)の後、前記編組線の端縁部を癖付する工程と、
    (c)前記工程(b)の後、前記編組線の端部をさらに大きく拡げる工程と、
    を備える、端部が拡げられた編組線の製造方法。
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