JP2010175003A - リニアガイド装置のスライダ抜け止め用ストッパー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ストッパー5を、筒状体51と棒状体52とピン53とで構成する。筒状体51は、エラストマーで形成され、案内レール1の取り付け穴に挿入する先端部51Bと、案内レール1の上面より突出させる突出部51Cを有する。棒状体52は、筒状体51の軸方向に延びる貫通穴51Dに挿入される。貫通穴51Dに挿入された棒状体52の先端部52Aにより、筒状体51の先端部51Bが拡径されて、取り付け穴の軸収納部42に弾性変形状態で固定される。
【選択図】図1
Description
リニアガイド装置の案内レール1には、基台等の被取付部にボルトを用いて取り付けるための取り付け穴4が形成されている。この取り付け穴4は、図11に示すように、ボルトの頭部を収める座繰り部41と、ボルトの軸部を収める軸収納部42とからなり、開口端に面取り部43が形成されている。
このストッパーは、案内レールの上面を跨ぐように断面コ字状に形成され、コ字状の一方の端部が更に内側にほぼ直角に曲げてあり、この曲げた部分(引掛り部)の先端に弾性部材が固定されている。コ字状の他方の端部にネジ穴が形成され、このネジ穴に、先端に弾性部材を固定したボルトが螺合してある。このストッパを案内レールに取り付ける際には、引掛り部を案内レールの一方の側面の転動溝に係合させた後に、締めつけボルトを締めつけて、その先端を案内レールの他方の側面の転動溝に係合させる。
なお、スライダが案内レールから外れることを防止するために、案内レールの両端面に雌ねじを形成し、案内レールの上面より突出するように配置した板材をボルトで固定することや、案内レールの取り付け穴にゴム栓を弾性変形状態で挿入し、案内レールの上面より突出させることも行われている。
また、特許文献2に記載されているストッパーは、転動溝嵌合部が案内レールの軌道溝を損傷する恐れがある。
さらに、ゴム栓を用いる方法では、搬送時の衝撃や振動でスライダが移動してゴム栓の突出部に当たると、ゴム栓が外れたり損傷したりする恐れがある。ゴム栓が外れることを避けるために取り付け穴に対する圧入代を大きくすると、ゴム栓が挿入しにくくなる。
第1の例において、前記棒状体の先端部は、先端側の径が小さくなるテーパ状に形成され、前記筒状体の貫通穴の先端部は、前記棒状体の先端部のテーパに対応させて、先端側の径が小さくなるテーパ状に形成されている。
第3の例では、前記棒状体の先端部の外周部に凸部を設け、前記筒状体の貫通穴の先端部に前記凸部が圧入される凹部を設ける。
この発明のリニアガイド装置のスライダ抜け止め用ストッパーは、前記棒状体が前記筒状体の貫通穴から外れないようにする止め部材を有することが好ましい。
[第1実施形態]
第1実施形態のストッパー5は、図1に示すように筒状体51と棒状体52とピン(止め部材)53とからなる。
筒状体51は、案内レール1の取り付け穴4の座繰り部41に遊嵌する軸部51Aと、取り付け穴4の軸収納部42に挿入する先端部51Bと、案内レール1の上面より突出させる突出部51Cとからなる。筒状体51の軸方向に延びる貫通穴51Dは、軸方向に沿って軸部51Aと先端部51Bとの境界部付近から先が、先端側の径が小さくなるテーパ状に形成されている。この部分をテーパ穴51dとする。突出部51Cに、軸方向に垂直な貫通穴51Eが形成されている。筒状体51の貫通穴51Eの径はピン53の径より所定寸法だけ大きい。筒状体51は、例えば、ニトリルゴム(NBR)の加硫成形または射出成形か、熱可塑性エラストマーの射出成形で製造する。
このストッパー5をリニアガイド装置の案内レール1に取り付ける際には、先ず、図1(b)に示す状態にする。すなわち、ストッパー5の筒状体51の先端部51Bを、案内レール1の取り付け穴の軸収納部42に挿入し、軸部51Aは座繰り部41に遊嵌された状態とする。
このように、第1実施形態のストッパー5は、案内レール1の取り付け穴に対して着脱し易く、取り付け状態で取り付け穴から外れにくい。また、取り付けの際に案内レールを損傷することがない。
第2実施形態のストッパー6は、図3に示すように筒状体61と棒状体62とピン(止め部材)63とからなる。
筒状体61は、案内レール1の取り付け穴4の座繰り部41に遊嵌する軸部61Aと、取り付け穴4の軸収納部42に挿入する先端部61Bと、案内レール1の上面より突出させる突出部61Cとからなる。筒状体61の軸方向に延びる貫通穴61Dは、軸方向に沿って軸部61Aと先端部61Bとの境界部付近から先が、これ以外の部分より径の小さい小径部61dとなっている。筒状体61の突出部61Cに、軸方向に垂直な貫通穴61Eが形成されている。
棒状体62は、筒状体61の貫通穴61Dに対応させた円柱状の軸部62Aと、筒状体61の貫通穴61Dより径の大きな大径部62Bとからなる。軸部62Aの大径部62B側に、軸方向に垂直な貫通穴62Cが形成されている。この貫通穴62Cの径は、ピン63の径より僅かに大きく、筒状体61の貫通穴61Eの径より小さい。棒状体62は、例えば、ゴム(耐油性に優れたニトリルゴム等)またはコルクで製造する。ピン63は、例えば、合成樹脂(POM、熱可塑性エラストマー等)製とする。
このストッパー6をリニアガイド装置の案内レール1に取り付ける際には、先ず、図4に示す状態にする。すなわち、ピン63を取り付けず、棒状体62の軸部62Aが貫通穴Dに挿入された筒状体61の先端部61Bを、案内レール1の取り付け穴の軸収納部42に挿入し、軸部61Aは座繰り部41に遊嵌された状態とする。
このように、第2実施形態のストッパー6は、案内レール1の取り付け穴に対して着脱し易く、取り付け状態で取り付け穴から外れにくい。また、取り付けの際に案内レールを損傷することがない。
第3実施形態のストッパー7は、図6に示すように筒状体71と棒状体72とピン(止め部材)73とからなる。
筒状体71は、案内レール1の取り付け穴4の座繰り部41に遊嵌する軸部71Aと、取り付け穴4の軸収納部42に挿入する先端部71Bと、案内レール1の上面より突出させる突出部71Cとからなる。筒状体71の軸方向に延びる貫通穴71Dは、軸方向に沿って軸部71Aと先端部71Bとの境界部付近から先が、先端側の径が小さくなるテーパ状に形成されている。この部分をテーパ穴71dとする。テーパ穴71dの軸方向所定位置に、周方向に沿った凹部71Eが形成されている。
棒状体72は、筒状体71の貫通穴71Dに対応させた形状の棒材であって、先端部72Aが先端側の径が小さくなるテーパ状に形成されている。棒状体72の先端部72Aのテーパは筒状体71のテーパ穴71dに対応させた形状である。棒状体72の先端部72Aに、筒状体71の凹部71Eに対応させた凸部72Bが形成されている。この凸部72Bは、外径が筒状体71の凹部71Eの内径より少し大きく、図6の状態で、筒状体71のテーパ穴71dの凹部71Eより上側に接触している。
このストッパー7をリニアガイド装置の案内レール1に取り付ける際には、先ず、図6に示す状態にする。すなわち、ストッパー7の筒状体71の先端部71Bを、案内レール1の取り付け穴の軸収納部42に挿入し、軸部71Aは座繰り部41に遊嵌された状態とする。
第4実施形態のストッパー8は、図8に示すように、筒状体81と棒状体82とからなる。
筒状体81は、案内レール1の取り付け穴4の座繰り部41に遊嵌する軸部81Aと、取り付け穴4の軸収納部42に挿入する先端部81Bと、案内レール1の上面より突出させる突出部81Cとからなる。筒状体81の軸方向に延びる貫通穴81Dは、軸方向に沿って軸部81Aと先端部81Bとの境界部付近から先が、先端側の径が小さくなるテーパ状に形成されている。この部分をテーパ穴81dとする。テーパ穴81dの軸方向所定位置に、周方向に沿った凹部81Eが形成されている。筒状体81は、例えば、ニトリルゴム(NBR)の加硫成形または射出成形か、熱可塑性エラストマーの射出成形で製造する。
このストッパー8は、筒状体81の貫通穴81Dに円板部82a側から棒状体82を挿入し、円板部82aを、筒状体81の先端部81Bを弾性変形させてテーパ穴81dを通過させて、筒状体81の先端部81Bより先に突出させることで組み立てられる。この突出した円板部82aにより、棒状体82が筒状体81の貫通穴81Dから外れないようになっている。
次に、この状態から棒状体82を押し下げることで、図9に示すように、棒状体82の先端部82Aの凸部82Bが筒状体81の先端部81Bの凹部81Eに圧入される。その結果、筒状体81の先端部81Bが、棒状体82の先端部82Aの凸部82Bにより拡径されて、取り付け穴の軸収納部42に弾性変形状態で固定される。
11 転動溝(転動面)
2 スライダ
21 転動溝(転動面)
22 戻し通路
2A 胴部
2B 脚部
3 ボール(転動体)
4 取り付け穴
41 座繰り部
42 軸収納部
43 面取り部
5 ストッパー
51 筒状体
51A 軸部
51B 先端部
51C 突出部
51D 貫通穴
51E 貫通穴
51d テーパ穴
52 棒状体
52A 先端部
52B 貫通穴
53 ピン(止め部材)
6 ストッパー
61 筒状体
61A 軸部
61B 先端部
61C 突出部
61D 貫通穴
61E 貫通穴
61d 小径部
62 棒状体
62A 軸部
62B 大径部
62C 貫通穴
63 ピン(止め部材)
7 ストッパー
71 筒状体
71A 軸部
71B 先端部
71C 突出部
71D 貫通穴
71E 凹部
71F 貫通穴
71d テーパ穴
72 棒状体
72A 先端部
72B 凸部
72C 貫通穴
73 ピン(止め部材)
8 ストッパー
81 筒状体
81A 軸部
81B 先端部
81C 突出部
81D 貫通穴
81d テーパ穴
81E 凹部
82 棒状体
82A 先端部
82B 凸部
82a 円板部(止め部材)
Claims (6)
- 案内レールと、案内レールの上側に配置される胴部および両側に配置される脚部を有するスライダと、複数個の転動体と、を備え、
案内レールおよびスライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、
案内レールは、さらに、案内レールをボルトで被取付部に取り付けるための取り付け穴を長さ方向に複数個有し、
転動体の転動により案内レールおよびスライダの一方が他方に対して相対的に直線運動するリニアガイド装置の、スライダが案内レールから外れることを防止するストッパーであって、
エラストマーで形成され、前記取り付け穴に挿入する先端部および案内レールの上面より突出させる突出部を有する筒状体と、
前記筒状体の軸方向に延びる貫通穴に挿入される棒状体と、からなり、
前記貫通穴に挿入された前記棒状体の先端部により前記筒状体の先端部が拡径される構造を有するリニアガイド装置のスライダ抜け止め用ストッパー。 - 前記棒状体の先端部は、先端側の径が小さくなるテーパ状に形成され、前記筒状体の貫通穴の先端部は、前記棒状体の先端部のテーパに対応させて、先端側の径が小さくなるテーパ状に形成されている請求項1記載のスライダ抜け止め用ストッパー。
- 前記棒状体の先端部の直径が、前記筒状体の貫通穴の先端部の直径より大きく形成されている請求項1記載のスライダ抜け止め用ストッパー。
- 前記棒状体の先端部の外周部に凸部を設け、前記筒状体の貫通穴の先端部に前記凸部が圧入される凹部を設けた請求項1記載のスライダ抜け止め用ストッパー。
- 前記棒状体が前記筒状体の貫通穴から外れないようにする止め部材を有する請求項1記載のスライダ抜け止め用ストッパー。
- 案内レールと、案内レールの上側に配置される胴部および両側に配置される脚部を有するスライダと、複数個の転動体と、を備え、
案内レールおよびスライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、
案内レールは、さらに、案内レールをボルトで被取付部に取り付けるための取り付け穴を長さ方向に複数個有し、
転動体の転動により案内レールおよびスライダの一方が他方に対して相対的に直線運動するリニアガイド装置において、
請求項1記載のストッパーの前記筒状体の先端部が、前記筒状体の貫通穴に挿入された前記棒状体の先端部により拡径されて、前記取り付け穴に弾性変形状態で固定され、前記筒状体の突出部が案内レールの上面より突出しているリニアガイド装置。
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