JP2007024169A - ストッパ装置およびそれを備えたリニアガイド装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】両側の側面にレール軌道溝を有するレールと、レールの上面側に設置孔大径部を形成したレール設置孔と、レール軌道溝と対向するスライダ軌道溝を有し、レールを直線的に移動するスライダと、レール軌道溝とスライダ軌道溝とにより形成される負荷路を転動するボールとを備えたリニアガイド装置のスライダの移動を制限するストッパ装置が、レールの上面および側面を覆うコの字状のストッパと、このストッパの上板に形成した嵌合孔と、ストッパの側板に形成され、レール軌道溝に係合する係合突起と、上板の嵌合孔とレール設置孔の設置孔大径部に嵌合する係止ピンとを備える。
【選択図】 図1
Description
図1において、1はリニアガイド装置である。本実施例ではボール8を転動体としたリニアガイド装置である。
2はリニアガイド装置1のレールであり、合金鋼等の鋼材で製作された長尺の棒状部材である。
4はレール転動体ガイド面としてのレール軌道溝であり、両側のレール2の側面(レール側面2bという。)の長手方向に沿って形成された略円弧状断面の溝である。
7はスライダ転動体ガイド面としてのスライダ軌道溝であり、スライダ5の両方の袖壁5bの内側にレール軌道溝4に対向して設けられた略円弧状断面の溝である。
9は戻り路であり、スライダ5の袖壁5bの厚肉部に形成されたボール8を循環させるためのボール8の直径より大きい直径を有し、スライダ5の移動方向(スライダ移動方向という。)にスライダ5を貫通する貫通孔であって、それぞれのスライダ軌道溝7に対応して設けられている。
13はサイドシールであり、合金鋼等の板材で製作された芯金とこの芯金のレール2側に設けられた天然ゴムや合成ゴム等のゴム材料で製作されたシール部14とにより構成されてエンドキャップ11の外側の端面に配置され、ボルト等の締結手段によりエンドキャップ11と共にスライダ5に取付けられる。
上記の負荷路の両端部はエンドキャップ11の方向転換路12とスライダ5の戻り路9とによりそれぞれ連結されて循環路が形成され、この循環路には複数のボール8と所定の量のグリースが封入され、レール軌道溝4とスライダ軌道溝7とがボール8を介して嵌合し、スライダ5の移動に伴ってボール8が循環路を循環し、負荷路を転動するボール8がスライダ5に加えられた荷重を往復動自在に支持し、スライダ5がレール2の長手方向に沿った直線往復移動可能に支持される。
図2において、21はストッパであり、樹脂材料やゴム材料等の弾性材で製作されたレール上面2aおよび両側のレール側面2bを覆うコの字状部材である。
22はストッパ21の上板であり、レール上面2aに対向して配置され、その中央部に嵌合孔23が形成されている。
26は係止ピンであり、合金鋼等の鋼材で製作され、上板22の嵌合孔23およびレール設置孔3の設置孔大径部3aにそれぞれ嵌合する嵌合部27と、嵌合部27より大きい外径を有する頭部28とで構成され、嵌合部27の長さは設置孔大径部3aの深さより短く形成される。
このとき、ストッパ21が弾性材で形成されているので、スライダ5のサードシール13や側板24の係合突起25が係合するレール軌道溝4に圧痕や傷が生じることはなく、スライダの取外し後の再組立時にボールに傷がつことがないので、スライダの移動時の異音の発生や摺動抵抗の増大を防止することができる。
更に、係止ピンに頭部28を設けて嵌合部27の挿入量を制限しているので、嵌合部27の端面がレール設置孔3の段部に当接することはない。
更に、ストッパ装置29を取外す場合は、頭部28を保持して引抜くことができ、特別な工具を用いなくてもストッパ装置29を取外すことができる。
この場合に、係止ピン26の嵌合部27に、図3に示す嵌合部27の軸芯を通るすり割30を設ければ、係止ピン26の弾性を利用して係止ピン26の挿抜を更に容易なものとすることができる。
なお、本実施例においては、片側に2つ、両側で4つの循環路を有するリニアガイド装置1に本発明のストッパ装置29を設置する場合を例に説明したが、図4に示す片側に3つ、両側で6つの循環路を有するリニアガイド装置1、図5に示す片側に1つ、両側で2つの循環路を有するリニアガイド装置1においても同様に、半円弧状のレール軌道溝4にストッパ21の係合突起25を係合させ、上板の嵌合孔23とレール2の端部に形成されたレール設置孔3の設置孔大径部3aとに係止ピン26を嵌合させれば、上記と同様の効果を得ることができる。循環路が片側に4つ、両側で8つ以上の場合も同様である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図6において、31はリニアガイド装置である。本実施例ではころ34を転動体としたリニアガイド装置である。
32はレール転動体ガイド面としてのレール軌道面であり、レール2の両方のレール側面2bの長手方向に沿って略V字状に形成された一対の傾斜面である。
33はスライダ転動体ガイド面としてのスライダ軌道面であり、スライダ5の両方の袖壁5bの内側にレール軌道面32に対向する一対の傾斜面として形成される。
35は戻り路であり、スライダ5の袖壁5bの厚肉部に形成されたころ34を循環させるための略長方形断面を有し、スライダ5をスライダ移動方向に貫通する貫通孔であって、それぞれのスライダ軌道面33に対応して設けられている。
36はエンドキャップ11に設けられた方向転換路であり、対向配置されたレール軌道溝4とスライダ軌道面33とにより形成される負荷路と戻り路35とをそれぞれ接続するための略長方形断面を有する湾曲した通路であって、互いの交差を避けるために襷掛けに立体交差となるように形成されており、ころ34を案内してその循環方向を転向させる機能を有している。
本実施例のストッパ装置29は、図7に示すようにストッパ21の側板24の係合突起37をレール2のレール上面2a側のレール軌道面32に沿わせてレール2の両方の端部に挿入し、そこに設けられたレール設置孔3の設置孔大径部3aに上板22の嵌合孔23を一致させ、これらに係止ピン26を圧入しながら嵌合してストッパ21をレール2の両端部に固定する。
なお、本実施例のストッパ21も弾性材で形成されているので、側板24の係合突起37が係合するレール軌道面32に圧痕や傷が生じることはなく、スライダの取外し後の再組立時にころに傷がつことがないので、スライダの移動時の異音の発生や摺動抵抗の増大を防止することができる。
なお、本実施例においては、ストッパの係合突起をレール軌道面の傾斜面の全ての傾斜に沿った形状として説明したが、係合突起の形状は前記に限らず、係合突起のレール上面側に形成した略1/4や1/6の長さの傾斜面であっても、角部にC面取を施した矩形形状であってもよい。要は係合突起の係合によりストッパのレールの高さ方向の移動を制限するものであればどのような形状であってもよい。
また、上記各実施例においては、ストッパの嵌合孔と係止ピンとの嵌合および設置孔大径部と係止ピンとの嵌合は、圧入等による固定であるとして説明したが、嵌合孔と係止ピンとの嵌合および設置孔大径部と係止ピンとの嵌合のいずれか一方の嵌合を、隙間を設けた遊嵌としてもよい。このようにすればストッパ装置の取外し時の係止ピンの引抜きをより容易とすることができる。
2 レール
2a レール上面
2b レール側面
3 レール設置孔
3a 設置孔大径部
4 レール軌道溝
5 スライダ
5a スライダ上面
5b 袖壁
6 ねじ穴
7 スライダ軌道溝
8 ボール
9 戻り路
11 エンドキャップ
12 方向転換路
13 サイドシール
14 シール部
15 グリースニップル
21 ストッパ
22 上板
23 嵌合孔
24 側板
25、37 係合突起
26 係止ピン
27 嵌合部
28 頭部
29 ストッパ装置
30 すり割
31 リニアガイド装置
32 レール軌道面
33 スライダ軌道面
34 ころ
35 戻り路
36 方向転換路
Claims (5)
- 両側の側面にレール転動体ガイド面を有するレールと、該レールの上面側に設置孔大径部を形成したレール設置孔と、前記レール転動体ガイド面と対向するスライダ転動体ガイド面を有し、前記レールを直線的に移動するスライダと、前記レール転動体ガイド面とスライダ転動体ガイド面とにより形成される負荷路を転動する転動体とを備えたリニアガイド装置のスライダの移動を制限するストッパ装置において、
前記レールの上面および側面を覆うコの字状のストッパと、該ストッパの上板に形成した嵌合孔と、該ストッパの側板に形成され、前記レール転動体ガイド面に係合する係合突起と、前記上板の嵌合孔と前記レール設置孔の設置孔大径部に嵌合する係止ピンとを備えたことを特徴とするストッパ装置。 - 請求項1において、
前記嵌合孔と係止ピンとの嵌合および前記設置孔大径部と係止ピンとの嵌合のいずれか一方の嵌合が、遊嵌であることを特徴とするストッパ装置。 - 請求項1または請求項2において、
前記ストッパおよび前記係止ピンのいずれか一方を、弾性材で形成したことを特徴とするストッパ装置。 - 請求項1、請求項2または請求項3において、
前記側板の係合突起が、前記レール転動体ガイド面の形状に沿った形状であることを特徴とするストッパ装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のストッパ装置を備えたことを特徴とするリニアガイド装置。
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