JP2010170927A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】加湿のための装置を小型化することのできる燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】燃料電池システム1は、水素供給路33を通して供給される水素ガス、およびエア供給路22を通して供給されるエアの反応により発電する燃料電池10と、エア供給路にエアを供給するエアポンプ21と、燃料電池から排出されるエアオフガスが流通するエア排出路23と、エア供給路およびエア排出路に跨いで設けられ、エア供給路内のエアとエア排出路内のエアオフガスとの間で水分交換を行う加湿器25と、エア排出路の加湿器よりも上流側から分岐して、エア供給路のエアポンプよりも上流側に至り、凝縮水が流通する凝縮水排出路61と、凝縮水排出路を通る凝縮水の流量を制御可能な流量制御弁611と、燃料電池の運転状態に基づいて予め定められる要求湿度に応じて、流量制御弁の流量制御を行う流量制御弁制御部46と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。詳しくは、燃料電池で生成される凝縮水をカソードガスの加湿に利用する燃料電池システムに関する。
近年、自動車の新たな動力源として燃料電池システムが注目されている。燃料電池システムは、例えば、反応ガスを化学反応させて発電する燃料電池と、反応ガス路を介して燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給装置とを備える。
燃料電池は、例えば、数十個から数百個のセルが積層されたスタック構造である。ここで、各セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成され、膜電極構造体は、アノード電極(陰極)およびカソード電極(陽極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。
この燃料電池のアノード電極に反応ガスとしての水素ガスを供給し、カソード電極に反応ガスとしてのエア(酸素を含む空気)を供給すると、電気化学反応により発電する。この発電時に生成されるのは、基本的に無害な水だけであるため、環境への影響や利用効率の観点から、燃料電池システムが注目されている。
ところで、以上の燃料電池システムでは、燃料電池に用いる固体高分子電解質膜を、湿潤な状態に維持する必要がある。そのため、燃料電池で生成される生成水を回収して、この生成水を加湿に利用することが行われている。
具体的には、燃料電池のカソード電極から排出されるエアオフガス中の水分を利用して、カソード電極に供給するエアを加湿する(特許文献1参照)。
特開2007−179972号公報
しかしながら、例えば、燃料電池車両を加速させようとして、運転者がアクセルを大きく踏む場合がある。この場合、燃料電池に供給するエアの流量を増大させるから、この大量のエアを加湿する必要がある。また、燃料電池での発電量が増大するので、燃料電池で生成される凝縮水も多くなる。よって、大量の凝縮水で大量のエアを加湿する充分な加湿能力を発揮させる必要があり、加湿のための装置が大型化することになる。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、加湿のための装置を小型化することのできる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の燃料電池システム(例えば、後述の燃料電池システム1)は、アノードガス供給路(例えば、後述の水素供給路33)を通して供給されるアノードガス(例えば、後述の水素ガス)、およびカソードガス供給路(例えば、後述のエア供給路22)を通して供給されるカソードガス(例えば、後述のエア)の反応により発電する燃料電池(例えば、後述の燃料電池10)と、前記カソードガス供給路にカソードガスを供給するエアポンプ(例えば、後述のエアポンプ21)と、前記燃料電池から排出されるカソードオフガスが流通するカソードオフガス排出路(例えば、後述のエア排出路23)と、前記カソードガス供給路および前記カソードオフガス排出路に跨いで設けられ、前記カソードガス供給路内のカソードガスと前記カソードオフガス排出路内のカソードオフガスとの間で水分交換を行う加湿手段(例えば、後述の加湿器25)と、を備える燃料電池システムであって、前記カソードオフガス排出路の前記加湿手段よりも上流側から分岐して、前記カソードガス供給路の前記エアポンプよりも上流側に至り、凝縮水が流通する凝縮水排出路(例えば、後述の凝縮水排出路61)と、前記凝縮水排出路を通る凝縮水の流量を制御可能な流量制御弁(例えば、後述の流量制御弁611)と、前記燃料電池の運転状態に基づいて予め定められる要求湿度に応じて、前記流量制御弁の流量制御を行う流量制御弁制御手段(例えば、後述の流量制御弁制御部46)と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、カソードオフガス排出路の加湿手段よりも上流側から分岐する凝縮水排出路の分岐部の圧力は燃料電池から排出されたばかりなので圧力が高く、エアポンプの上流側はほぼ大気圧もしくはエアポンプに吸引されるために負圧になっており、流量制御弁を開くと、凝縮水は圧力差により吸引されてエアポンプへ導入される。
したがって、圧力差を利用した簡単な構成で凝縮水をエアポンプからカソードガス供給路へ導出することができる。また、加湿手段を小型化することができる。
また、流量制御弁を閉じると、凝縮水排出路に凝縮水が貯留する。分岐部から流量制御弁の間が凝縮水でいっぱいになると、凝縮水は、カソードオフガス排出路の分岐部から下流側へ流れて加湿手段に導入される。凝縮水は、加湿手段内にて充分に水分交換がなされなくとも、カソードオフガス排出路から排ガスとともに排出される。
したがって、流量制御弁を閉じても、凝縮水を確実に排出することができる。
燃料電池車両のアクセルペダル開度や燃料電池の要求出力が大きくなればなるほど、燃料電池の要求湿度は多くなる。燃料電池の要求湿度に応じて流量制御弁を制御して、凝縮水をエアポンプからカソードガス供給路へ導出することにより、燃料電池に導入されるカソードガスを加湿手段により加湿するだけでなく、凝縮水によっても加湿することができる。
したがって、燃料電池で生成される凝縮水をカソードガスの加湿に有効に利用することができる。
この場合、前記エアポンプに供給される冷媒の温度、又は、前記加湿手段の入口側温度を検出する温度検出手段(例えば、後述の温度センサ26,27)をさらに備え、
前記流量制御弁制御手段は、前記温度検出手段の検出する温度に基づいて前記流量制御弁の流量制御を行うことが好ましい。
この発明によれば、温度検出手段により、エアポンプに供給される冷媒の温度、又は、加湿手段の入口側温度を検出する。そして、流量制御弁制御手段により、温度検出手段の検出する温度に基づいて、流量制御弁の流量制御を行う。例えば、温度検出手段の検出する温度に基づいて、加湿手段に導入されるカソードガスの温度を推定して、カソードガスの温度が高い場合には、エアポンプによる凝縮水の気化潜熱により、加湿手段へ供給されるカソードガスを冷却する。
したがって、加湿手段が過熱状態になることを未然に防止して加湿手段を保護することができる。
この場合、前記燃料電池から排出されるアノードオフガスが流通するアノードオフガス還流路(例えば、後述の水素還流路34)と、前記アノードオフガス還流路に設けられた気液分離手段(例えば、後述の気液分離器37)と、前記気液分離手段から前記凝縮水排出路に至り、前記気液分離手段に貯留されるアノードオフガス中の凝縮水を前記凝縮水排出路に導出する導出路(例えば、後述の凝縮水導出路64)と、をさらに備えることが好ましい。
この発明によれば、アノードオフガス還流路と、気液分離手段と、導出路と、を設けた。よって、アノードオフガス還流路の気液分離手段に貯留される凝縮水を、カソードガス供給路のエアポンプよりも上流側へ導出することができる。
その結果、凝縮水の利用効率を高めて、通常は車外へ排出される凝縮水をカソードガスの加湿やカソードガス供給手段の冷却に再利用することができる。
この場合、前記カソードオフガス排出路の前記加湿手段よりも下流側から分岐して、前記凝縮水排出路に至り、前記カソードオフガス排出路内の凝縮水を前記凝縮水排出路に導出する分岐路(例えば、後述の凝縮水導出路63)をさらに備えることが好ましい。
この発明によれば、カソードオフガス排出路の加湿手段よりも下流側から分岐して凝縮水排出路に至る分岐路を設けた。よって、カソードオフガス排出路内の凝縮水を、カソードガス供給路のエアポンプよりも上流側へ導出することができる。
その結果、凝縮水の利用効率を高めて、通常は車外へ排出される凝縮水をカソードガスの加湿やカソードガス供給手段の冷却に再利用することができる。
この場合、前記カソードオフガス排出路の前記加湿手段よりも下流側に設けられた開閉弁(例えば、後述の背圧弁231)と、前記凝縮水排出路の前記流量制御弁よりも上流側に設けられて、前記凝縮水排出路内の凝縮水を外部に排出可能な排出弁(例えば、後述のドレン弁621)と、前記燃料電池の発電を停止した後、当該燃料電池の温度を監視し、凝縮水の凍結する可能性を判定する凍結判定手段(例えば、後述の凍結判定部48)と、前記凍結判定手段で凝縮水の凍結する可能性があると判定した場合には、前記開閉弁および前記流量制御弁を閉状態にし、かつ、前記排出弁を開状態にして、前記エアポンプを作動して前記凝縮水排出路を掃気する掃気処理手段(例えば、後述の掃気処理部49)と、をさらに備えることが好ましい。
この発明によれば、開閉弁、排出弁、凍結判定手段および掃気処理手段を設け、凍結判定手段で燃料電池の発電を停止した後、凝縮水の凍結する可能性があると判定した場合には、掃気処理手段により、開閉弁および流量制御弁を閉状態にし、かつ、排出弁を開状態にして、エアポンプを作動して凝縮水排出路を掃気した。
よって、燃料電池システムの停止後に凝縮水排出路を掃気することにより、凝縮水排出路に残留した凝縮水が凍結することを防止することができる。
また、凝縮水排出路を掃気する際に、凝縮水をエアポンプへ導入しないため、凝縮水によるエアポンプの凍結を防止することができる。
本発明によれば、加湿のための装置を小型化することができる。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムのブロック図である。 上記実施形態に係る燃料電池システムの制御装置の構成を示すブロック図である。 上記実施形態に係る燃料電池システムの閾値テーブルに用いる燃料電池出力電流と要求加湿量との相関の一例を示す図である。 上記実施形態に係る燃料電池システムの発電中の動作の一例を示すフローチャートである。 上記実施形態に係る燃料電池システムの発電停止後の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムの発電中の動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明にあたって、同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システム1のブロック図である。
燃料電池システム1は、アノードガスとしての水素ガスおよびカソードガスとしてのエア(空気)を反応させて発電する燃料電池10と、燃料電池10に水素ガスおよびエアを供給する供給装置20と、これらを制御する制御装置40とを有する。この燃料電池システム1は、燃料電池10により発電された電力を動力源とする図示しない燃料電池車両に搭載される。
燃料電池10は、例えば、数十個から数百個のセルが積層されたスタック構造である。各セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成される。膜電極構造体は、アノード電極(陰極)およびカソード電極(陽極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。通常、両電極は、固体高分子電解質膜に接して酸化・還元反応を行う触媒層と、この触媒層に接するガス拡散層とから形成される。
このような燃料電池10は、アノード電極(陰極)側に形成されたアノード流路13に水素ガスが供給され、カソード電極(陽極)側に形成されたカソード流路14に酸素を含むエアが供給されると、これらの電気化学反応により発電する。
燃料電池10の内部には、燃料電池10の内部温度を測定する温度センサ15が設けられる。
また、燃料電池10の外側には、燃料電池10の周囲温度を測定する温度センサ16が設けられる。温度センサ16は、燃料電池10が搭載された燃料電池車両の外気温を測定する。
さらに、燃料電池10には、燃料電池10で発電した出力電流を測定する電流センサ17が設けられる。
供給装置20は、燃料電池10のカソード電極側にエアを供給するエアポンプ21と、エアポンプ21から供給されるエアを加湿する加湿手段としての加湿器25と、燃料電池10のアノード電極側に水素ガスを供給する水素タンク31およびエゼクタ32とを備える。
エアポンプ21は、カソードガス供給路としてのエア供給路22を介して、燃料電池10のカソード流路14の一端側にエアを供給する。
燃料電池10のカソード流路14の他端側には、燃料電池10から排出されるカソードオフガスとしてのエアオフガスが流通するカソードオフガス排出路としてのエア排出路23が接続され、このエア排出路23の先端側には、後述の希釈器50が接続されている。また、エア排出路23には、開度を調整可能な開閉弁としての背圧弁231が設けられている。
エア供給路22には、掃気ガス導入路24が分岐して設けられている。掃気ガス導入路24の先端側は、後述の水素供給路33に接続されている。また、この掃気ガス導入路24には、掃気ガス導入弁241が設けられている。この掃気ガス導入弁241を開いた状態では、エア供給路22と水素供給路33とは連通し、掃気ガス導入弁241を閉じた状態では、エア供給路22と水素供給路33との連通は遮断される。
加湿器25は、エア供給路22およびエア排出路23に跨いで設けられ、エア供給路22内のエアとエア排出路23内のエアオフガスとの間で水分交換を行う。
水素タンク31は、アノードガス供給路としての水素供給路33を介して、燃料電池10のアノード流路13の一端側に水素ガスを供給する。この水素供給路33には、エゼクタ32が設けられている。また、水素供給路33のうち水素タンク31とエゼクタ32との間には、水素タンク31から供給される水素ガスを減圧する図示しない遮断弁およびレギュレータが設けられている。
燃料電池10のアノード流路13の他端側には、燃料電池10から排出される水素オフガスが流通するアノードオフガス還流路としての水素還流路34が接続される。この水素還流路34の入口側には、気液分離手段としての気液分離器37が設けられている。水素還流路34の先端側は、エゼクタ32に接続されている。エゼクタ32は、水素還流路34を流通する水素オフガスを回収し、水素供給路33に還流する。
また、この水素還流路34には、水素排出路35および掃気ガス排出路36が、それぞれ分岐している。これら水素排出路35と掃気ガス排出路36の先端側は、希釈器50に接続される。
水素排出路35には、この水素排出路35を開閉するパージ弁351が設けられている。このパージ弁351を開状態とすることにより、水素還流路34を流通するガスを中流量で希釈器50に排出可能である。
掃気ガス排出路36には、この掃気ガス排出路36を開閉する掃気ガス排出弁361が設けられている。この掃気ガス排出弁361を開状態とすることにより、水素還流路34を流通するガスを大流量で希釈器50に排出可能である。
希釈器50は、エア排出路23を介して導入されたエアオフガスを希釈ガスとして用いて、上述の水素排出路35および掃気ガス排出路36を介して導入された水素オフガスをこの希釈ガスで希釈して、燃料電池システム1の外部に放出する。
エア排出路23の加湿器25よりも上流側には、エア排出路23から分岐してエア排出路23を流通するエアオフガス中の凝縮水を取り出す凝縮水排出路61が設けられている。凝縮水排出路61の先端側は、エアポンプ21の上流側でエア供給路22に接続される。
凝縮水排出路61には、この凝縮水排出路61を開閉するとともに凝縮水排出路61を流通する凝縮水の流量を制御可能な流量制御弁611が設けられている。この流量制御弁611を開いた状態では、凝縮水排出路61とエア供給路22とは連通し、流量制御弁611を閉じた状態では、凝縮水排出路61とエア供給路22との連通は遮断される。
凝縮水排出路61には、流量制御弁611の手前にドレン路62が分岐している。ドレン路62には、排出弁としてのドレン弁621が設けられている。このドレン弁621を開状態とすることにより、凝縮水排出路61内の凝縮水を燃料電池システム1から外部へ排出可能である。
エア排出路23の加湿器25よりも下流側には、エア排出路23から分岐してエア排出路23を流通するエアオフガス中の凝縮水を取り出す分岐路としての凝縮水導出路63が設けられている。凝縮水導出路63の先端側は、凝縮水排出路61に接続される。
水素還流路34に設けられた気液分離器37には、水素還流路34を流通する水素オフガスから気液分離器37に貯留されるアノードオフガスとしての水素オフガス中の凝縮水を取り出す導出路としての凝縮水導出路64が設けられている。凝縮水導出路64の先端側は、凝縮水排出路61に接続される。
エアポンプ21には、エアポンプ21に供給されて循環している冷媒の温度を測定する温度センサ26が設けられる。
加湿器25には、エア供給路22における加湿器25の入口側を通るエアの温度を測定する温度センサ27が設けられる。
燃料電池10には、エア供給路22における燃料電池10の入口側を通るエアの湿度を測定する湿度センサ28が設けられる。
本実施形態では、アノード流路13、水素供給路33、水素還流路34、水素排出路35、および掃気ガス排出路36により、水素ガス及び燃料電池10から排出された水素オフガスが流通するアノードガス系が構成される。
また、カソード流路14、エア供給路22、エア排出路23、および掃気ガス導入路24により、エアおよび燃料電池10から排出されたエアオフガスが流通するカソードガス系が構成される。
さらに、凝縮水排出路61、ドレン路62、および凝縮水導出路63,64により、燃料電池から排出された凝縮水が流通する凝縮水系が構成される。
図1では、アノードガス系を白抜きの矢印で示し、カソードガス系を実線の矢印で示し、凝縮水系を斜線の矢印で示す。
上述のエアポンプ21、背圧弁231、掃気ガス導入弁241、遮断弁、パージ弁351、掃気ガス排出弁361、流量制御弁611、およびドレン弁621は、制御装置40により制御される。
また、制御装置40には、温度センサ15,16、電流センサ17、温度センサ26,27、湿度センサ28、イグニッションスイッチ41、およびタイマ42が接続されている。
イグニッションスイッチ41は、燃料電池システム1が搭載された燃料電池車両の運転席に設けられており、運転者の操作に応じて、起動を指令するオン信号又は停止を指令するオフ信号を制御装置40に送信する。制御装置40は、イグニッションスイッチ41から出力されたオン/オフ信号に従い、燃料電池10の起動を開始したり、燃料電池10の発電を停止したりする。
タイマ42は、燃料電池10の発電開始からの経過時間を計測し、制御装置40に出力する。また、燃料電池10の発電停止からの経過時間を計測し、制御装置40に出力する。
図2に示すように、制御装置40は、凝縮水排出判定部43と、閾値記憶部44と、要求加湿量判定部45と、流量制御弁制御手段としての流量制御弁制御部46と、上限温度判定部47と、凍結判定手段としての凍結判定部48と、掃気処理手段としての掃気処理部49とを備える。
制御装置40は、凝縮水排出判定部43、要求加湿量判定部45、流量制御弁制御部46、上限温度判定部47、凍結判定部48、掃気処理部49を含む制御部と、閾値記憶部44を含む記憶部とで構成される。
凝縮水排出判定部43は、燃料電池10の発電開始後、エア排出路23を流通するエアオフガス中に凝縮水がある程度溜まったか否かを判定する。
エアオフガス中に凝縮水がある程度まで溜まらない間は後述の水噴射は実効性がない。エアオフガス中に凝縮水がある程度まで溜まった後は水噴射は実効性を持つ。つまり、凝縮水排出判定部43は、水噴射の実効性の有無を判定する。
具体的には、例えば、タイマ42による燃料電池10の発電開始からの経過時間に基づいて、又は、燃料電池10の発電開始後、燃料電池10の出力電流による運転状態に基づいて、水噴射を実施できる程度まで凝縮水排出路61に凝縮水が溜まったか否かを判定する。
ここで、水噴射とは、流量制御弁611を開状態にして凝縮水排出路61とエア供給路22とを連通させ、凝縮水排出路61の凝縮水をエア供給路22へ導出することをいう。
エア排出路23からの凝縮水排出路61の分岐部は燃料電池10に近いため、エアオフガスの圧力は高い。
一方、凝縮水排出路61の先端側が接続されたエア供給路22はエアポンプ21の上流側にあるため、ここでのエアの圧力は大気圧もしくは負圧である。
そのため、凝縮水排出路61の入口側のガス圧力は、出口側のエア圧力に比べて明らかに大きい。この圧力差によって、凝縮水排出路61の凝縮水は勢いよくエア供給路22へ導出され、エアポンプ21により吸引される。
閾値記憶部44は、燃料電池10の要求加湿量を記憶する。
本実施形態では、要求加湿量が比較的少ない場合は、加湿器25のみによる加湿を行う。これに対し、要求加湿量が比較的多い場合は、加湿器25による加湿に加えて水噴射による加湿を行う。
具体的には、図3に示すように、横軸に燃料電池10の出力電流をとり、縦軸に燃料電池10の要求加湿量をとったグラフに基づく閾値テーブルが作成されて、閾値記憶部44にあらかじめ記憶されている。図3に示す閾値テーブルにおいて、例えば、燃料電池10の出力電流がIの場合、燃料電池10の要求加湿量はHとなる。
図3に示す閾値テーブルにおいて、燃料電池10の出力電流が所定の出力電流値Iまで上昇する間は、加湿器25のみによる加湿を行う。出力電流値Iに対応する要求加湿量値はHである。
また、燃料電池10の出力電流が所定の出力電流値Iを越えた場合、加湿器25による加湿に加えて水噴射による加湿を行う。例えば、出力電流値Iに対応する要求加湿量値はHである。この場合、要求加湿量HのうちH分は加湿器25による加湿を行い、HとHとの差分は水噴射による加湿を行う。
要求加湿量判定部45は、燃料電池10が要求加湿量不足であるか否かを判定する。すなわち、燃料電池10の実際の加湿量が要求加湿量に比べて不足しているか否かを判定する。
燃料電池10の発電開始後、湿度センサ28によりエア供給路22における燃料電池10の入口側のエア湿度を測定する。
一方、燃料電池10の発電開始後、電流センサ17により燃料電池10で発電した出力電流を測定して、閾値記憶部44に記憶されている閾値テーブルにより出力電流に対応する要求加湿量を抽出する。
測定した実際のエア湿度と抽出した要求加湿量とを比較して、実際のエア湿度が要求加湿量を満たしていない場合は要求加湿量不足であると判定し、満たしている場合は要求加湿量不足でないと判定する。
具体的には、図3に示す閾値テーブルにおいて、燃料電池10の出力電流Iに基づく要求加湿量Hが所定の要求加湿量値H未満である場合は、加湿器25による加湿によって燃料電池10に供給されるエアを所要の湿度にもたらすことができる。そのため、要求加湿量判定部45は、要求加湿量不足でないと判定する。
一方、要求加湿量Hが所定の要求加湿量値H以上である場合は、加湿器25による加湿だけでは燃料電池10に供給されるエアを所要の湿度にもたらすことができない。そのため、要求加湿量判定部45は、要求加湿量不足であると判定する。
流量制御弁制御部46は、燃料電池10の運転状態に基づいて予め定められる要求湿度に応じて流量制御弁611の流量制御を行う。
すなわち、燃料電池10の運転状態によって加湿器25による加湿だけでは燃料電池10に供給されるエアを所要の湿度にもたらすことができない場合、不足する湿度を補うために、流量制御弁611を開状態にして水噴射による凝縮水の流量制御を行う。この場合、流量制御弁611の開度を調節することもできる。
具体的には、図3に示す閾値テーブルにおいて、燃料電池10の出力電流Iに基づく要求加湿量Hが所定の要求加湿量値H以上である場合に、流量制御弁611の開度を調節して、凝縮水の水噴射によって不足する湿度を補う。
例えば、要求加湿量Hが要求加湿量値Hである場合は、HとHとの差分を水噴射により加湿する。
ここで、燃料電池10の運転状態によって水噴射による大量の加湿が要求される場合でも、凝縮水排出路61にはエア排出路23の分岐部からの凝縮水だけでなく、凝縮水導出路63,64からの凝縮水も加わるため、充分な量の凝縮水をエアポンプ21の上流側のエア供給路22へ導出することができる。
上限温度判定部47は、エアポンプ21に供給されて循環している冷媒の温度を測定する温度センサ26、およびエア供給路22における加湿器25の入口側のエアの温度を測定する温度センサ27と接続される。上限温度判定部47は、燃料電池10の発電を開始した後、温度センサ26,27の測定値から加湿器25へ導入されるエアの温度を推定し、このエアの温度が所定の上限温度に達しているか否かを判定する。この上限温度は、エアの温度がこれ以上高温になると加湿器25を損傷させる危険がある閾値としてあらかじめ設定されている。
また、流量制御弁制御部46は、上限温度判定部47により加湿器25へのエアの温度が上限閾値に達していると判定された場合、流量制御弁611の流量制御を行う。具体的には、流量制御弁611を実質的に全開にする。
これにより、凝縮水排出路61の凝縮水をエア供給路22へ大量に導出してエアポンプ21に導入させ、高温で作動しているエアポンプ21において凝縮水の気化潜熱によりエアポンプ21の温度を下げて、加湿器25へ導入されるエアの温度を下げる。
凍結判定部48は、燃料電池10の周囲温度を測定する温度センサ16、および燃料電池10の内部温度を測定する温度センサ15と接続される。凍結判定部48は、燃料電池10の発電を停止した後、温度センサ15,16の測定値から燃料電池10の周囲温度および内部温度に基づいて、掃気を開始するか否かを判定する。
すなわち、凍結判定部48は、温度センサ16により測定する燃料電池10の周囲温度が所定の周囲温度閾値以下であり、かつ、温度センサ15により測定する燃料電池10の内部温度が所定の内部温度閾値以下である場合に、掃気を開始すると判定する。
具体的には、例えば、燃料電池10の周囲温度が0℃以下であり、かつ、燃料電池10の内部温度が5℃以下である場合に、掃気を開始すると判定する。
また、閾値記憶部44は、燃料電池10の周囲温度閾値および内部温度閾値を記憶する。燃料電池10の周囲温度閾値と内部温度閾値とは対応して組み合わされるものであり、1組に限らず、複数組の組み合わせを記憶することができる。
そのうちの1組が、上記のように、周囲温度閾値が0℃で、内部温度閾値が5℃である。
掃気処理部49は、凍結判定部48により掃気を開始すると判定された場合に、燃料電池10の掃気処理を行う。掃気処理部49は、カソード掃気部491と、アノード掃気部492と、凝縮水掃気部493とを備える。
カソード掃気部491は、カソード掃気処理を実行する。すなわち、掃気ガス導入弁241および背圧弁231を開状態とし、掃気ガス排出弁361、流量制御弁611およびドレン弁621を閉状態として、エアポンプ21によりエア供給路22にエアを供給することで、カソードガス系を掃気する。
アノード掃気部492は、アノード掃気処理を実行する。すなわち、掃気ガス導入弁241および掃気ガス排出弁361を開状態とし、背圧弁231、流量制御弁611およびドレン弁621を閉状態として、エアポンプ21によりエア供給路22にエアを供給することで、アノードガス系を掃気する。
凝縮水掃気部493は、凝縮水掃気処理を実行する。すなわち、掃気ガス導入弁241およびドレン弁621を開状態とし、背圧弁231、掃気ガス排出弁361および流量制御弁611を閉状態として、エアポンプ21によりエア供給路22にエアを供給することで、凝縮水系を掃気する。
図4は、燃料電池システム1の発電中の動作の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、イグニッションスイッチ41がオンにされたことにより開始する。
まず、ステップS1では、イグニッションスイッチ41から出力されたオン信号によりエアポンプ21が起動し、燃料電池10の発電を開始する。
ステップS2では、凝縮水排出判定部43により、エア排出路23を流通するエアオフガス中に凝縮水がある程度溜まったか否かを判定する。つまり、水噴射を実施できる程度まで凝縮水排出路61に凝縮水が溜まったか否かを判定する。
この判定がYESの場合は、ステップS3に移り、NOの場合は、ステップS8に移る。
ステップS3では、要求加湿量判定部45により燃料電池10が要求加湿量不足であるか否かを判定する。つまり、燃料電池10の実際の加湿量が要求加湿量に比べて不足しているか否かを判定する。
すなわち、図3に示すグラフを参照すれば、燃料電池10の出力電流Iに基づく要求加湿量Hが所定の要求加湿量値H未満である場合は、燃料電池10の実際の加湿量が要求加湿量に比べて不足していない、つまり要求加湿量不足でないと判定する。
要求加湿量Hが所定の要求加湿量値H以上である場合は、燃料電池10の実際の加湿量が要求加湿量に比べて不足している、つまり要求加湿量不足であると判定する。
この判定がYESの場合は、ステップS4に移り、NOの場合は、ステップS8に移る。
ステップS4では、流量制御弁制御部46により流量制御弁611を中程度の開状態にして、凝縮水排出路61の凝縮水をエアポンプ21の上流側のエア供給路22へ導出する。
この場合は、図3に示すグラフを参照すれば、要求加湿量Hが所定の要求加湿量値H以上であるから、加湿器25による加湿だけでは燃料電池10に供給されるエアを所要の湿度にもたらすことができないため、水噴射を実施する。
流量制御弁611の開度は中程度であるが、凝縮水排出路61にはエア排出路23の分岐部からの凝縮水だけでなく、凝縮水導出路63,64からの凝縮水も加わるため、充分な量の凝縮水を利用して適正な水噴射を行うことができる。
ステップS5では、上限温度判定部47により加湿器25へのエアの温度が上限閾値に達しているか否かを判定する。すなわち、加湿器25へ導入されるエアの温度が加湿器25を損傷させる危険がある上限閾値に達しているか否かを判定する。
この判定がYESの場合は、ステップS6に移り、NOの場合は、ステップS3に戻る。
ステップS6では、流量制御弁制御部46により流量制御弁611を全開状態にする。つまり、大量の凝縮水をエアポンプ21に導入させて凝縮水の気化潜熱によりエアポンプ21の温度を下げて、加湿器25へ導入されるエアの温度を下げる。
これにより、上限閾値に達する高温のエアが導入されることが防止され、加湿器25の損傷は未然に防止される。
ステップS7では、イグニッションスイッチ41がオフであるか否かを判定する。
この判定がYESの場合は、終了し、NOの場合は、ステップS3に戻る。
一方、ステップS3の判定がNOで、ステップS8に移った場合、ステップS8では、流量制御弁制御部46により流量制御弁611を閉状態にして加湿器25のみによる加湿を行う。
また、ステップS2の判定がNOで、ステップS8に移った場合も、ステップS8では、流量制御弁制御部46により流量制御弁611を閉状態にして加湿器25のみによる加湿を行う。
ステップS9では、イグニッションスイッチ41がオフであるか否かを判定する。
ステップS9の判定がYESの場合は、終了し、NOの場合は、ステップS2に戻る。
図5は、燃料電池システム1の発電停止後の動作の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、イグニッションスイッチ41がオフにされたことにより開始する。
まず、ステップS11では、イグニッションスイッチ41から出力されたオフ信号により燃料電池10の発電を停止する。
ステップS12では、凍結判定部48により燃料電池10の周囲温度および内部温度を監視する。すなわち、温度センサ16により燃料電池10の周囲温度を測定し、温度センサ15により燃料電池10の内部温度を測定する。
ステップS13では、凍結判定部48により燃料電池10の周囲温度が所定温度以下であるか否かを判定する。すなわち、温度センサ16により測定する燃料電池10の周囲温度が、閾値記憶部44に記憶されている燃料電池10の周囲温度閾値ここでは0℃以下であるか否かを判定する。
この判定がYESの場合は、ステップS14に移り、NOの場合は、ステップS18に移る。
ステップS14では、凍結判定部48により、燃料電池10の周囲温度に対応する燃料電池10の内部温度閾値を閾値記憶部44から抽出する。
ステップS15では、凍結判定部48により、燃料電池10の内部温度が抽出した燃料電池10の内部温度閾値以下であるか否かを判定する。すなわち、温度センサ15により測定する燃料電池10の内部温度と、ステップS14で抽出した燃料電池10の内部温度閾値とを比較して、燃料電池10の内部温度が内部温度閾値ここでは5℃以下であるか否かを判定する。
この判定がYESの場合は、ステップS16に移り、NOの場合は、ステップS18に移る。
ステップS16では、掃気処理部49により燃料電池10の掃気処理を行う。
すなわち、カソード掃気部491は、掃気ガス導入弁241および背圧弁231を開状態とし、掃気ガス排出弁361、流量制御弁611およびドレン弁621を閉状態として、エアポンプ21によりエア供給路22にエアを供給することで、カソードガス系を掃気する。
また、アノード掃気部492は、掃気ガス導入弁241および掃気ガス排出弁361を開状態とし、背圧弁231、流量制御弁611およびドレン弁621を閉状態として、エアポンプ21によりエア供給路22にエアを供給することで、アノードガス系を掃気する。
さらに、凝縮水掃気部493は、掃気ガス導入弁241およびドレン弁621を開状態とし、背圧弁231、掃気ガス排出弁361および流量制御弁611を閉状態として、エアポンプ21によりエア供給路22にエアを供給することで、凝縮水系を掃気する。
ステップS17では、掃気処理部49により燃料電池10の掃気処理が終了したか否かを判定する。
この判定がYESの場合は、終了し、NOの場合は、ステップS17に戻る。
一方、ステップS15の判定がNOで、ステップS18に移った場合、ステップS18では、イグニッションスイッチ41がオンであるか否かを判定する。
この場合は、燃料電池10の周囲温度は所定の周囲温度閾値以下であるが、燃料電池10の内部温度は、燃料電池10の周囲温度に対応する内部温度閾値まで低下していないため、掃気処理は実行されない。
また、ステップS13の判定がNOで、ステップS18に移った場合、ステップS18では、イグニッションスイッチ41がオンであるか否かを判定する。
この場合は、燃料電池10の周囲温度は所定の周囲温度閾値まで低下していないため、掃気処理は実行されない。
ステップS18の判定がYESの場合は、終了し、NOの場合は、ステップS12に戻る。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)エア排出路23の加湿器25よりも上流側から分岐する凝縮水排出路61の分岐部の圧力は燃料電池10から排出されたばかりなので圧力が高く、エアポンプ21の上流側はほぼ大気圧もしくはエアポンプ21に吸引されるために負圧になっており、流量制御弁611を開くと、凝縮水は圧力差により吸引されてエアポンプ21へ導入される。
したがって、圧力差を利用した簡単な構成で凝縮水をエアポンプ21からエア供給路22へ導出することができる。また、加湿手段を小型化することができる。
(2)流量制御弁611を閉じると、凝縮水排出路61に凝縮水が貯留する。分岐部から流量制御弁611の間が凝縮水でいっぱいになると、凝縮水は、エア排出路23の分岐部から下流側へ流れて加湿器25に導入される。凝縮水は、加湿器25内にて充分に水分交換がなされなくとも、エア排出路23から排ガスとともに排出される。
したがって、流量制御弁611を閉じても、凝縮水を確実に排出することができる。
(3)燃料電池車両のアクセルペダル開度や燃料電池10の要求出力が大きくなればなるほど、燃料電池10の要求湿度は多くなる。燃料電池10の要求湿度に応じて流量制御弁611を制御して、凝縮水をエアポンプ21からエア供給路22へ導出することにより、燃料電池10に導入されるエアを加湿器25により加湿するだけでなく、凝縮水によっても加湿することができる。
したがって、燃料電池10で生成される凝縮水をエアの加湿に有効に利用することができる。
(4)温度センサ26,27により、エアポンプ21に供給される冷媒の温度、又は、加湿器25の入口側温度を検出する。この検出温度に基づいて、流量制御弁制御部46により流量制御弁611の流量制御を行う。例えば、温度センサ26,27の検出する温度に基づいて、加湿器25に導入されるエアの温度を推定して、エアの温度が高い場合には、エアポンプ21による凝縮水の気化潜熱により、加湿器25へ供給されるエアを冷却する。
したがって、加湿器25が過熱状態になることを未然に防止して加湿器25を保護することができる。
(5)水素還流路34の気液分離器37に貯留される凝縮水を、エア供給路22のエアポンプ21よりも上流側へ導出することができる。
その結果、凝縮水の利用効率を高めて、通常は車外へ排出される凝縮水をエアの加湿やエアポンプ21の冷却に再利用することができる。
(6)エア排出路23内の凝縮水を、加湿器25の下流側からエアポンプ21よりも上流側へ導出することができる。
その結果、凝縮水の利用効率を高めて、通常は車外へ排出される凝縮水をエアの加湿やエアポンプ21の冷却に再利用することができる。
(7)燃料電池10の発電を停止した後、凍結判定部48により凝縮水の凍結する可能性があると判定した場合には、掃気処理部49により、背圧弁231および流量制御弁611を閉状態にし、かつ、ドレン弁621を開状態にして、エアポンプ21を作動して凝縮水排出路61を掃気する。
よって、燃料電池システム1の停止後に凝縮水排出路61を掃気することにより、凝縮水排出路61に残留した凝縮水が凍結することを防止することができる。
(8)凝縮水排出路61を掃気する際に、凝縮水をエアポンプ21へ導入しないため、凝縮水によるエアポンプ21の凍結を防止することができる。
<第2実施形態>
図6は、本発明の第2実施形態に係る燃料電池システム1の発電中の動作の一例を示すフローチャートである。
本実施形態では、上限温度判定部が設けられていない点が、第1実施形態と異なる。
図6に示すフローチャートは、イグニッションスイッチ41がオンにされたことにより開始する。
ステップS21,S22,S23は、図4に示すフローチャートのステップS1,S2,S3とそれぞれ同様のものであるので、説明を省略する。
ステップS24では、流量制御弁制御部46により流量制御弁611を開状態にして、凝縮水排出路61の凝縮水をエアポンプ21の上流側のエア供給路22へ導出する。
図4に示すフローチャートのステップS4では、流量制御弁611を中程度に開状態にするが、本実施形態では流量制御弁611の開度については任意である。
ステップS25,S26,S27は、図4に示すフローチャートのステップS7,S8,S9とそれぞれ同様のものであるので、説明を省略する。
本実施形態によれば、上述の(1)〜(3)、(5)〜(8)と同様の効果がある。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記実施形態では、凝縮水排出路61内の凝縮水をエア供給路22へ導出するために流量制御弁611を用いたが、これに限らない。すなわち、水インジェクタなどの水噴射装置を用いて、凝縮水排出路61内の凝縮水をエア供給路22へ導出することも可能である。
また、凝縮水排出路61とエアポンプ21上流側のエアインテーク配管分岐にノズルを付けることができる。ノズルは、汎用性のあるノズルを配管に付けてもよいし、配管に複数の孔をあけてノズルとしてもよい。
これにより、凝縮水がミスト状になってエアポンプ21上流側に投入され、ミスト状となることで、エアポンプ21に均一に水が投入される。
その効果として、エアポンプ21の羽根と筐体とのクリアランスに水が入ることでクリアランスが低減し、エア漏れも低減することで、エアポンプ21の効率が上がる。
水がエアポンプ21吐出部で気化しやすくなる。気化潜熱により温度が低減し、吐出温度低下(インタークーラーの廃止)や冷却効率向上が見込まれる。
1…燃料電池システム
10…燃料電池
21…エアポンプ
22…エア供給路(カソードガス供給路)
23…エア排出路(カソードオフガス排出路)
231…背圧弁(開閉弁)
25…加湿器(加湿手段)
26,27…温度センサ(温度検出手段)
33…水素供給路(アノードガス供給路)
34…水素還流路(アノードオフガス還流路)
37…気液分離器(気液分離手段)
40…制御装置
46…流量制御弁制御部(流量制御弁制御手段)
48…凍結判定部(凍結判定手段)
49…掃気処理部(掃気処理手段)
61…凝縮水排出路
611…流量制御弁
621…ドレン弁(排出弁)
63…凝縮水導出路(分岐路)
64…凝縮水導出路(導出路)

Claims (5)

  1. アノードガス供給路を通して供給されるアノードガス、およびカソードガス供給路を通して供給されるカソードガスの反応により発電する燃料電池と、
    前記カソードガス供給路にカソードガスを供給するエアポンプと、
    前記燃料電池から排出されるカソードオフガスが流通するカソードオフガス排出路と、
    前記カソードガス供給路および前記カソードオフガス排出路に跨いで設けられ、前記カソードガス供給路内のカソードガスと前記カソードオフガス排出路内のカソードオフガスとの間で水分交換を行う加湿手段と、
    を備える燃料電池システムであって、
    前記カソードオフガス排出路の前記加湿手段よりも上流側から分岐して、前記カソードガス供給路の前記エアポンプよりも上流側に至り、凝縮水が流通する凝縮水排出路と、
    前記凝縮水排出路を通る凝縮水の流量を制御可能な流量制御弁と、
    前記燃料電池の運転状態に基づいて予め定められる要求湿度に応じて、前記流量制御弁の流量制御を行う流量制御弁制御手段と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記エアポンプに供給される冷媒の温度、又は、前記加湿手段の入口側温度を検出する温度検出手段をさらに備え、
    前記流量制御弁制御手段は、前記温度検出手段の検出する温度に基づいて前記流量制御弁の流量制御を行うことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池から排出されるアノードオフガスが流通するアノードオフガス還流路と、
    前記アノードオフガス還流路に設けられた気液分離手段と、
    前記気液分離手段から前記凝縮水排出路に至り、前記気液分離手段に貯留されるアノードオフガス中の凝縮水を前記凝縮水排出路に導出する導出路と、をさらに備えることを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記カソードオフガス排出路の前記加湿手段よりも下流側から分岐して、前記凝縮水排出路に至り、前記カソードオフガス排出路内の凝縮水を前記凝縮水排出路に導出する分岐路をさらに備えることを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記カソードオフガス排出路の前記加湿手段よりも下流側に設けられた開閉弁と、
    前記凝縮水排出路の前記流量制御弁よりも上流側に設けられて、前記凝縮水排出路内の凝縮水を外部に排出可能な排出弁と、
    前記燃料電池の発電を停止した後、当該燃料電池の温度を監視し、凝縮水の凍結する可能性を判定する凍結判定手段と、
    前記凍結判定手段で凝縮水の凍結する可能性があると判定した場合には、前記開閉弁および前記流量制御弁を閉状態にし、かつ、前記排出弁を開状態にして、前記エアポンプを作動して前記凝縮水排出路を掃気する掃気処理手段と、をさらに備えることを特徴とする燃料電池システム。
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