JP4542911B2 - 燃料電池システムの掃気処理装置及び掃気処理方法 - Google Patents

燃料電池システムの掃気処理装置及び掃気処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池の発電を停止した後、前記燃料電池の掃気処理を行う燃料電池システムの掃気処理装置及び掃気処理方法に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の両側にそれぞれアノード電極(燃料極)及びカソード電極(酸化剤極)を設けた電解質膜・電極構造体を、一対のセパレータにより挟んで構成されている。この燃料電池は、通常、電解質膜・電極構造体とセパレータとを所定数だけ積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
燃料電池において、燃料ガス流路を介してアノード電極に供給された燃料ガス、例えば、水素含有ガスは、電極触媒上で水素イオン化され、適度に加湿された電解質膜を介してカソード電極へと移動する。その移動の間に生じた電子は、外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。カソード電極には、酸化剤ガス流路を介して酸化剤ガス、例えば、空気等の酸素含有ガスが供給されているために、このカソード電極において、水素イオン、電子及び酸素ガスが反応して水が生成される。水分は、カソード側からの逆拡散あるいは燃料ガスの高湿化等を原因としてアノード電極にも貯留される。
水分がいずれかの電極において過多状態になると、水詰まり状態を起こすおそれがある。そこで、燃料電池システムの起動時あるいは運転終了時に、カソード電極ばかりではなくアノード電極にも酸化剤ガスを流通させ、燃料電池内の電解質膜・電極構造体やセパレータに付着している生成水等を除去する燃料電池システムが、特許文献1に提案されている。
この特許文献1では、図11に示すように、水素タンク1に、圧力レギュレータ2、流量調整弁3及びエゼクタ4を介して加湿器5が接続されるとともに、この加湿器5には、バルブ6aを介して燃料電池スタック7の燃料極入口が連通している。一方、酸化剤ガスとしての空気は、コンプレッサ8を介して加湿器5に供給され、加湿された空気は、バルブ6bから燃料電池スタック7の空気極入口に供給される一方、非加湿の空気はバルブ6aに送られる。
燃料電池スタック7の水素ガス出口には、循環路9が設けられており、この循環路9がエゼクタ4に接続されている。循環路9は、一部が分岐されてパージラインを形成しており、このパージラインにパージバルブ6cが接続されている。燃料極出口と空気極出口との間には、バルブ6dが介装されている。
このような構成において、発電終了時には、先ず、コンプレッサ8の運転を継続しつつ、バルブ6aを非加湿空気が燃料極入口に流れ込むように制御する一方、バルブ6bも非加湿の空気が空気極入口に流れ込むように制御する。その際、バルブ6dが制御されており、燃料電池スタック7の下流で水素ガス流路と空気流路とを連通するとともに、パージバルブ6cが大気開放される。
このため、コンプレッサ8を介して非加湿空気は、それぞれのバルブ6a、6bから燃料電池スタック7内の燃料極及び空気極に送られ、図示しない燃料極流路及び空気極流路に残留する水や不純物が前記燃料電池スタック7の外部に放出される。そして、所定時間経過後にバルブ6a、6b及びパージバルブ6cがオフされ、次いで、コンプレッサ8の運転が停止される。
特開2003−331893号公報(図1)
ところで、特許文献1では、燃料電池スタック7の発電終了時に、常時、上記のパージ処理が行われるため、コンプレッサ8の駆動用にエネルギが相当に消費されてしまう。
しかも、燃料電池スタック7の発電終了時には、セル温度が70℃程度の高温に維持されており、この温度雰囲気下で、燃料電池スタック7内に残留する液滴を外部に排出しても、前記燃料電池スタック7の温度低下に伴って内部に液滴が発生し易い。これにより、燃料電池スタック7内に液滴が残留してしまい、特に、外気温度が0℃以下となる際には、液滴の凍結が惹起して燃料電池システムの低温起動が困難になるという問題がある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単な工程及び構成で、燃料電池スタックからの排水効率を向上させるとともに、発電停止後の消費エネルギを良好に削減することが可能な燃料電池システムの掃気処理装置及び掃気処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池システムの掃気処理装置は、反応ガスが供給されることにより発電する燃料電池を積層する燃料電池スタックと、前記燃料電池の発電を停止した後、掃気開始条件を監視する掃気開始条件監視部と、前記掃気開始条件が設定条件を満たすか否かを判断する設定条件判断部と、前記設定条件を満たすと判断された際、前記燃料電池の掃気処理を行う掃気処理部とを備えている。
また、本発明に係る燃料電池システムの掃気処理方法は、燃料電池の発電を停止する工程と、前記発電の停止後に、掃気開始条件を監視する工程と、前記掃気開始条件が設定条件を満たすか否かを判断する工程と、前記設定条件を満たすと判断された際、前記燃料電池の掃気処理を行う工程とを有している。
さらにまた、掃気開始条件監視部は、燃料電池スタックの周囲温度を検出する周囲温度検出手段と、前記燃料電池スタックの内部温度を検出する内部温度検出手段とを備え、前記周囲温度が設定条件である所定温度以下になるとともに、前記内部温度が前記設定条件である所定温度以下になる際に、掃気開始条件が前記設定条件を満たすと判断することが好ましい。
また、周囲温度は、燃料電池スタックの外部雰囲気温度である一方、内部温度は、前記燃料電池スタック内に供給される冷却媒体の温度であることが好ましい。
さらに、燃料電池を起動する際に、スタック加温条件が設定条件を満たすか否かを判断するスタック加温条件判断部と、前記設定条件を満たすと判断された際、燃料電池スタックの加温処理を行う加温処理部とを備えることが好ましい。
本発明によれば、燃料電池の発電が停止された後に、掃気開始条件が監視されており、前記掃気開始条件が設定条件を満たすと判断された際にのみ、前記燃料電池の掃気処理が行われている。従って、掃気開始条件が設定条件を満たさない場合には、燃料電池の掃気処理が不要になり、前記燃料電池の発電停止後の消費エネルギを良好に削減することが可能になる。
しかも、燃料電池の発電停止後に、掃気開始条件が設定条件を満たすまで、前記燃料電池の掃気処理が開始されない。このため、掃気処理を開始する際には、燃料電池自体の温度が低下しており、発電停止直後の比較的高温の燃料電池に掃気処理を行う場合に比べて、温度低下後の液滴の発生が可及的に阻止され、排水効率を良好に向上させることができる。
図1は、本発明に関連する第1の関連技術に係る掃気処理装置を組み込む燃料電池システム10の概略構成図である。
燃料電池システム10は、燃料電池スタック12を有し、この燃料電池スタック12は、複数の発電セル(燃料電池)14を矢印A方向に積層した積層体として構成される。燃料電池スタック12の積層方向両端部には、エンドプレート16a、16bが設けられ、前記エンドプレート16a、16bが図示しないタイロッド等によって締め付けられることにより、燃料電池スタック12が形成される。
各発電セル14は、電解質膜・電極構造体20と、この電解質膜・電極構造体20を挟持する金属のセパレータ22、24とを備える。電解質膜・電極構造体20は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜20bと、この固体高分子電解質膜20b挟んで保持するアノード電極20a及びカソード電極20cとを備える。
セパレータ22と電解質膜・電極構造体20との間には、燃料ガス流路26が設けられるとともに、セパレータ24と前記電解質膜・電極構造体20との間には、酸化剤ガス流路28が形成される。互いに隣接するセパレータ22、24間には、冷却媒体流路30が形成される。
エンドプレート16aには、各燃料ガス流路26に燃料ガス、例えば、水素ガスを供給するための燃料ガス入口32a、各酸化剤ガス流路28に酸化剤ガス、例えば、空気を供給するための酸化剤ガス入口34a、及び各冷却媒体流路30に冷却媒体を供給するための冷却媒体入口36aが設けられる。
エンドプレート16bには、各燃料ガス流路26から導出される未使用の水素ガスを含む排ガスをスタック外部に排出すための燃料ガス出口32b、各酸化剤ガス流路28から導出される空気をスタック外部に排出するための酸化剤ガス出口34b、及び各冷却媒体流路30から導出される冷却媒体をスタック外部に排出するための冷却媒体出口36bが設けられる。
燃料電池スタック12には、燃料ガス供給系38、酸化剤ガス供給系40及び冷却媒体供給系42が接続される。燃料ガス供給系38は、水素タンク44と燃料電池スタック12の燃料ガス入口32aとに接続される水素供給流路46を備える。この水素供給流路46には、水素タンク44側から遮断弁48及びエゼクタ52が配設される。
燃料電池スタック12の燃料ガス出口32bには、水素循環流路54が接続されろとともに、この水素循環流路54は、エゼクタ52を介して水素供給流路46に合流される。この水素循環流路54から分岐する水素排出流路56には、パージ弁58が接続される。
酸化剤ガス供給系40は、コンプレッサ(又はスーパーチャージャ)62と燃料電池スタック12の酸化剤ガス入口34aとに接続される空気供給流路64を備える。この空気供給流路64には、分岐流路66が形成され、前記分岐流路66は、切替弁68を介して水素供給流路46に合流する。
燃料電池スタック12の酸化剤ガス出口34bには、空気排出流路70が接続され、前記空気排出流路70は、希釈器60に接続されるとともに、前記希釈器60には、排気管72が接続される。
冷却媒体供給系42は、燃料電池スタック12の冷却媒体入口36aと冷却媒体出口36bとに接続される冷却媒体循環流路74を備える。この冷却媒体循環流路74には、冷却媒体を冷却媒体流路30に循環供給するための循環ポンプ76が配設される。
燃料電池システム10は、制御部80によって駆動制御されるとともに、この制御部80には、イグニッションスイッチ82のオン/オフ信号が入力される。燃料電池システム10は、燃料電池スタック12の周囲温度(掃気開始条件)を検出するための温度センサ(周囲温度検出手段)84を備え、この温度センサ84を介して周囲温度が制御部80に入力される。
温度センサ84は、燃料電池スタック12の発電が停止された後、掃気開始条件である前記燃料電池スタック12の周囲温度を監視する掃気開始条件監視部として機能しており、制御部80は、前記周囲温度が設定温度、例えば、0℃以下を満たすか否かを判断する設定条件判断部として機能する。酸化剤ガス供給系40は、前記設定条件を満たすと判断された際、燃料電池スタック12内の掃気処理を行う掃気処理部として機能する。
すなわち、掃気処理装置は、燃料電池スタック12、温度センサ84、制御部80及び酸化剤ガス供給系40を実質的に備えている。
このように構成される掃気処理装置を含む燃料電池システム10の動作について、本発明の掃気処理方法との関連で以下に説明する。
燃料電池システム10は、図示していないが、車載用として燃料電池自動車等の車両に搭載されており、以下に示す発電処理を行うことによって前記車両の走行が可能になる。先ず、燃料ガス供給系38では、水素タンク44から供給される水素ガスは、遮断弁48及びエゼクタ52を介して水素供給流路46を通り、燃料電池スタック12の燃料ガス入口32aに導入される。この水素ガスは、各発電セル14の構成する燃料ガス流路26に導入されてアノード電極20aに供給される。
一方、酸化剤ガス供給系40では、コンプレッサ62を介して所定圧力に加圧された空気が、空気供給流路64を通って燃料電池スタック12の酸化剤ガス入口34aに導入される。この空気は、各発電セル14を構成する酸化剤ガス流路28に供給されてカソード電極20cに送られる。従って、各電解質膜・電極構造体20では、アノード電極20aに供給される水素ガスと、カソード電極20cに供給される空気とが、電極触媒槽内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
次いで、アノード電極20aから排出された未使用の水素ガスを含む排ガスは、燃料電池スタック12の燃料ガス出口32bから水素循環流路54に排出される。この排ガスは、水素循環流路54を通ってエゼクタ52から水素供給流路46に供給され、再度、燃料電池スタック12に燃料ガスとして供給される。
また、カソード電極20cで消費された空気は、燃料電池スタック12の酸化剤ガス出口34bから空気排出流路70に排出される。
一方、燃料電池スタック12内では、冷却媒体供給系42を構成する循環ポンプ76の作用下に、冷却媒体流路30に冷却媒体が循環供給されている。これにより、燃料電池システム10を搭載する図示しない車両は、走行が可能な状態に維持されることになる。
そこで、車両の走行が終了して燃料電池システム10の運転が停止される際には、イグニッションスイッチ82がオフされてこのオフ信号が制御部80に入力される(図2中、ステップS1)。制御部80が遮断弁48を閉塞することにより、燃料電池スタック12への水素ガスの供給が停止される(ステップS2)。この状態で、燃料電池スタック12による発電が行われることによって、残存する水素ガスが消費される。
次に、各発電セル14による発電が停止されるとともに(ステップS3)、酸化剤ガス供給系40を構成するコンプレッサ62の運転が停止される(ステップS4)。そして、燃料電池システム10では、設定条件判断部である温度センサ84以外の駆動が停止される(ステップS5)。
この温度センサ84は、燃料電池スタック12の運転が停止された後、この燃料電池スタック12の周囲温度を監視する。そして、周囲温度が設定条件、例えば、0℃以下を満たすか否かが判断され(ステップS6)、該設定条件を満たすと判断されると(ステップS6中、YES)、ステップS7に進んで掃気処理が行われる。
この掃気処理は、実質的には、酸化剤ガス供給系40を駆動することにより行われる。具体的には、コンプレッサ62の駆動作用下に、外部の空気が、空気供給流路64を通って燃料電池スタック12内の酸化剤ガス流路28及び図示しない酸化剤ガスマニホールドに導入される。このため、燃料電池スタック12内のカソード側に残存する生成水は、酸化剤ガス出口34bから空気排出流路70に排出される。
次いで、切替弁68が開放されることにより、空気供給流路64から分岐流路66を介して水素供給流路46に空気が通流される。従って、燃料電池スタック12内の燃料ガス流路26及び図示しない燃料ガスマニホールドに空気が導入され、前記燃料電池スタック12内のアノード側に残存する残留水は、水素排出流路56に排出される。
上記のカソード側の掃気処理及びアノード側の掃気処理は、所定の時間だけ行われた後(ステップS8中、YES)、ステップS9に進んで燃料電池システム10全体が完全に停止される。一方、ステップS6において、周囲温度が0℃を越えていると判断されると、イグニッションスイッチ82がONされるまで(ステップS10)、又は周囲温度が0℃以下になるまで、該周囲温度の監視が行われる。
この場合、各発電セル14の発電が停止された後に、掃気開始条件監視部である温度センサ84により燃料電池スタック12の周囲温度(掃気開始条件)が監視されている。そして、燃料電池スタック12の周囲温度が0℃以下(設定条件)を満たすと判断された際、酸化剤ガス供給系40が駆動されて燃料電池スタック12内のカソード電極側及びアノード電極側の掃気処理が行われている。
従って、燃料電池スタック12の周囲温度が0℃以上であれば、燃料電池スタック12内の掃気処理が不要になり、前記燃料電池スタック12の発電停止後の消費エネルギを良好に削減することが可能なるという効果がある。掃気処理時には、発電セル14の発電が停止されており、図示しないキャパシタ等の蓄電装置のエネルギが消費されるからである。
しかも、発電セル14の発電停止後に、燃料電池スタック12の周囲温度が0℃以下になるまで、燃料電池スタック12内の掃気処理が開始されない。
ここで、燃料電池スタック12の周囲温度が下がるのに伴って、各発電セル14内部での湿度が上昇して液滴が発生し易い。すなわち、発電セル14のセル面内の露点と飽和水蒸気量とは、図3に示すように、曲線的に変化している。従って、燃料電池スタック12の発電停止直後に掃気処理を行っても、周囲温度の低下に伴って液滴が発生する。
そこで、周囲温度が0℃以下に下がった後に、掃気処理を行えば、該掃気処理後にセル面内に液滴が発生することを有効に阻止することができる。これにより、燃料電池スタック12からの排水効率を良好に向上させることが可能になるという利点が得られる。
次に、燃料電池システム10の始動は、図4に示すフローチャートに沿って行われる。先ず、イグニッションスイッチ82がオンされる(ステップS21)。このイグニッションスイッチ82のオン信号は、制御部80に入力され、この制御部80は、スタック加温条件である燃料電池スタック12の周囲温度が、設定条件である0℃以下になったと判断すると(ステップS22中、YES)、ステップS23に進んで、低温始動処理が開始される。
この低温始動処理では、燃料電池スタック12の加温処理が行われる。具体的には、例えば、燃料電池スタック12の正極及び負極を図示しない負荷に電気的に接続することにより、各発電セル14の発電によって前記燃料電池スタック12を自己発熱させればよい。また、図示しない電気ヒータ、燃焼器又は面状発熱体ヒータ(MH)等によって、燃料電池スタック12を部分的又は全体的に加温してもよい。
上記のように燃料電池スタック12を加温しながら、この燃料電池スタック12に水素ガス及び空気を供給して発電が行なわれる。そして、低温始動処理が終了した後、ステップS24に進んで、図示しない車両の走行が開始される。一方、周囲温度が0℃以上であれば(ステップS22中、NO)、ステップS25に進んで、定常の始動処理が行われた後、車両の走行が開始される。
これにより、燃料電池スタック12の始動処理を迅速且つ確実に行うことができるという効果が得られる。
図5は、本発明に関連する第2の関連技術に係る掃気処理装置を組み込む燃料電池システム90の概略構成図である。なお、燃料電池システム10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、以下に示す本発明の実施形態においても同様に、その詳細な説明は省略する。
燃料電池システム90は、冷却媒体供給系42を構成する冷却媒体循環流路74に、燃料電池スタック12の冷却媒体出口36b近傍に位置して取り付けられる温度センサ92を備える。温度センサ92は、燃料電池スタック12の内部温度を検出する内部温度検出手段を構成し、制御部80は、前記内部温度が設定条件、例えば、5℃以下になる際、掃気開始条件が前記設定条件を満たすと判断する設定条件判断部として機能する。すなわち、掃気処理装置は、燃料電池スタック12、温度センサ92、制御部80及び酸化剤ガス供給系40を備える。
このように構成される燃料電池システム90の停止時における掃気処理方法は、図6に示すフローチャートに沿って行われる。すなわち、第1の関連技術と同様に、イグニッションスイッチ82がオフされた後、燃料電池システム90の温度センサ92以外の運転が停止される(ステップS31〜ステップS35)。
そして、温度センサ92は、燃料電池スタック12内の冷却媒体流路30及び図示しない冷却媒体マニホールドに充填されている冷却媒体の温度、すなわち、前記燃料電池スタック12の内部温度を監視し、この内部温度が設定温度である5℃以下になったと判断されると(ステップS36中、YES)、ステップS37に進んで掃気処理が行われる。
一方、内部温度が5℃を超えると判断されると(ステップS36中、NO)、ステップS40に進んで、イグニッションスイッチ82がオンされるまで、又は前記内部温度が5℃以下になるまで、該内部温度の監視が継続される。
このように、燃料電池スタック12の発電が停止された後、この燃料電池スタック12の内部温度が温度センサ92を介して監視されており、該内部温度が5℃以下になったときにのみ、掃気処理が行われている。これにより、燃料電池スタック12の発電停止後における消費エネルギを良好に削減するとともに、排水効率の向上を図ることができる等、第1の関連技術と同様の効果が得られる。
次いで、燃料電池システム90を始動させる際には、図7に示すように、イグニッションスイッチ82がオンされた後(ステップS41)、温度センサ92を介して燃料電池スタック12の内部温度が監視される。そして、内部温度が5℃以下であると判断されると(ステップS42中、YES)、ステップS43に進んで前記燃料電池スタック12を加温する加温処理を含む低温始動処理が行われる。従って、燃料電池システム90の始動処理が迅速且つ効率的に遂行される等、第1の関連技術と同様の効果が得られる。
図8は、本発明の実施形態に係る掃気処理装置を組み込む燃料電池システム100の概略構成図である。
この掃気処理装置は、燃料電池スタック12、前記燃料電池スタック12の周囲温度を監視する温度センサ84、前記燃料電池スタック12の内部温度を監視する温度センサ92、及び該燃料電池スタック12の掃気処理を行う酸化剤ガス供給系40とを備える。
燃料電池システム100が搭載される図示しない車両の運転を停止する際には、図9に示すように、イグニッションスイッチ82がオフされた後、温度センサ84、92以外の運転が停止される(ステップS51〜ステップS55)。さらに、ステップS56に進んで、燃料電池スタック12の周囲温度が0℃以下であると判断されると(ステップS56中、YES)、ステップS57に進んで、前記燃料電池スタック12の内部温度が5℃以下であるか否かが判断される。この内部温度が5℃以下であると判断されると(ステップS57中、YES)、ステップS58に進んで掃気処理が開始される。
このように、実施形態では、燃料電池スタック12の周囲温度が0℃以下で且つ前記燃料電池スタック12の内部温度が5℃以下であるという2つの条件を満たす際にのみ、該燃料電池スタック12内における掃気処理が行われている。これにより、燃料電池スタック12の掃気処理が必要最小限に抑えられるとともに、確実な排水処理が遂行され、消費エネルギの削減と排水効率の向上が一層良好に遂行されるという効果が得られる。
次いで、燃料電池システム100を始動させる際には、図10に示すように、イグニッションスイッチ82がオンされた後(ステップS71)、燃料電池スタック12の周囲温度及び該燃料電池スタック12の内部温度が監視されている。そして、燃料電池スタック12の周囲温度が0℃以下で、且つ前記燃料電池スタック12の内部温度が5℃以下である際にのみ、低温始動処理に移行している(ステップS72〜ステップS74)。
これにより、例えば、燃料電池スタック12の周囲温度が掃気処理要求温度である0℃以下である一方、この燃料電池スタック12の内部温度が比較的高い温度に維持されている際には、定常始動処理(ステップS76)が行われる。従って、燃料電池スタック12を不要に加温する必要がなく、この加温処理に要するエネルギ消費が有効に削減されて、効率的且つ確実な始動処理が遂行されるという効果が得られる。
本発明に関連する第1の関連技術に係る掃気処理装置を組み込む燃料電池システムの概略構成図である。 前記燃料電池システムを停止する際の掃気処理方法を説明するフローチャートである。 セル面内の露点と飽和水蒸気量との関係図である。 前記燃料電池システムを始動させる際の掃気処理方法を説明するフローチャートである。 本発明に関連する第2の関連技術に係る掃気処理装置を組み込む燃料電池システムの概略構成図である。 前記燃料電池システムを停止する際の掃気処理方法を説明するフローチャートである。 前記燃料電池システムを始動させる際の掃気処理方法を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態に係る掃気処理装置を組み込む燃料電池システムの概略構成図である。 前記燃料電池システムを停止する際の掃気処理方法を説明するフローチャートである。 前記燃料電池システムを始動させる際の掃気処理方法を説明するフローチャートである。 特許文献1に開示された燃料電池システムの概略構成図である。
符号の説明
10、90、100…燃料電池システム 12…燃料電池スタック
14…発電セル 20…電解質膜・電極構造体
20a…アノード電極 20b…固体高分子電解質膜
20c…カソード電極 22、24…セパレータ
26…燃料ガス流路 28…酸化剤ガス流路
30…冷却媒体流路 32a…燃料ガス入口
32b…燃料ガス出口 34a…酸化剤ガス入口
34b…酸化剤ガス出口 36a…冷却媒体入口
36b…冷却媒体出口 38…燃料ガス供給系
40…酸化剤ガス供給系 42…冷却媒体供給系
44…水素タンク 46…水素供給流路
52…エゼクタ 54…水素循環流路
62…コンプレッサ 64…空気供給流路
66…分岐流路 68…切替弁
70…空気排出流路 74…冷却媒体循環流路
76…循環ポンプ 80…制御部
82…イグニッションスイッチ 84、92…温度センサ

Claims (6)

  1. 反応ガスが供給されることにより発電する燃料電池を積層する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池の発電を停止した後、掃気開始条件を監視する掃気開始条件監視部と、
    前記掃気開始条件が設定条件を満たすか否かを判断する設定条件判断部と、
    前記設定条件を満たすと判断された際、前記燃料電池内の反応ガス流路の掃気処理を行う掃気処理部と、
    を備え
    前記掃気開始条件監視部は、前記燃料電池スタックの周囲温度を検出する周囲温度検出手段と、
    前記燃料電池スタックの内部温度を検出する内部温度検出手段と、
    を備え、
    前記周囲温度が前記設定条件である所定温度以下になるとともに、前記内部温度が前記設定条件である所定温度以下になる際に、前記掃気開始条件が前記設定条件を満たすと判断することを特徴とする燃料電池システムの掃気処理装置。
  2. 請求項記載の掃気処理装置において、前記周囲温度は、前記燃料電池スタックの外部雰囲気温度である一方、
    前記内部温度は、前記燃料電池スタック内に供給される冷却媒体の温度であることを特徴とする燃料電池システムの掃気処理装置。
  3. 請求項1又は2記載の掃気処理装置において、前記燃料電池を起動する際に、スタック加温条件が設定条件を満たすか否かを判断するスタック加温条件判断部と、
    前記設定条件を満たすと判断された際、前記燃料電池スタックの加温処理を行う加温処理部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システムの掃気処理装置。
  4. 燃料電池の発電を停止する工程と、
    前記発電の停止後に、掃気開始条件を監視する工程と、
    前記掃気開始条件が設定条件を満たすか否かを判断する工程と、
    前記設定条件を満たすと判断された際、前記燃料電池内の反応ガス流路の掃気処理を行う工程と、
    を有し、
    前記掃気開始条件は、前記燃料電池が積層された燃料電池スタックの周囲温度、及び前記燃料電池スタックの内部温度であり、
    前記周囲温度が前記設定条件である所定温度以下になるとともに、前記内部温度が前記設定条件である所定温度以下になる際に、前記掃気開始条件が前記設定条件を満たすと判断することを特徴とする燃料電池システムの掃気処理方法。
  5. 請求項記載の掃気処理方法において、前記周囲温度は、前記燃料電池スタックの外部雰囲気温度である一方、
    前記内部温度は、前記燃料電池スタック内に供給される冷却媒体の温度であることを特徴とする燃料電池システムの掃気処理方法。
  6. 請求項4又は5記載の掃気処理方法において、前記燃料電池を起動する際に、スタック加温条件が設定条件を満たすか否かを判断する工程と、
    前記設定条件を満たすと判断された際、前記燃料電池スタックの加温処理を行う工程と、
    を有することを特徴とする燃料電池システムの掃気処理方法。
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